JP2007198694A - 外熱式ロータリキルン - Google Patents
外熱式ロータリキルン Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007198694A JP2007198694A JP2006019945A JP2006019945A JP2007198694A JP 2007198694 A JP2007198694 A JP 2007198694A JP 2006019945 A JP2006019945 A JP 2006019945A JP 2006019945 A JP2006019945 A JP 2006019945A JP 2007198694 A JP2007198694 A JP 2007198694A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- retort
- cylindrical wall
- sludge
- rotary kiln
- heat insulating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
- Treatment Of Sludge (AREA)
- Muffle Furnaces And Rotary Kilns (AREA)
Abstract
【課題】汚泥に含まれる低温分解性の有機可燃成分の揮発消失を防止し、かつ装置全体をコンパクトにする。
【解決手段】回転する筒状レトルト2の一端から当該レトルト2内へ汚泥Mを供給し、レトルト2内をその他端へ向けて移送される汚泥Mから発生する可燃性ガスを、レトルト2の内外管24,25に貫通させたガス噴出管4を経てレトルト外周の外熱室11へ噴出させ燃焼させることによりレトルト2を加熱する。レトルト2の筒壁のうち、外熱室11内のレトルト上流端23から下流方向へ所定長の上流領域Zaを設定して当該上流領域Zaでは内管24よりなる筒壁を断熱構造とせずに汚泥M中の水分の蒸発を促進させる。下流領域Zbにおいては筒壁を内外二重管24,25とし、これらの間に形成される流通路26に冷却用媒体を流通させた断熱構造として、汚泥M中の炭化物の分解を抑制する。
【選択図】 図1
【解決手段】回転する筒状レトルト2の一端から当該レトルト2内へ汚泥Mを供給し、レトルト2内をその他端へ向けて移送される汚泥Mから発生する可燃性ガスを、レトルト2の内外管24,25に貫通させたガス噴出管4を経てレトルト外周の外熱室11へ噴出させ燃焼させることによりレトルト2を加熱する。レトルト2の筒壁のうち、外熱室11内のレトルト上流端23から下流方向へ所定長の上流領域Zaを設定して当該上流領域Zaでは内管24よりなる筒壁を断熱構造とせずに汚泥M中の水分の蒸発を促進させる。下流領域Zbにおいては筒壁を内外二重管24,25とし、これらの間に形成される流通路26に冷却用媒体を流通させた断熱構造として、汚泥M中の炭化物の分解を抑制する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、回転するレトルト内に生じた可燃性ガスをレトルト外周の外熱室へ噴出させるガス噴出管を設けた外熱式ロータリキルンに関するものである。
下水の乾燥汚泥等の有機性廃棄物を無酸素ないし低酸素状態で熱分解(炭化)して、バイオマス燃料等に使用できる有用な炭化物にする等の用途に外熱式ロータリキルンが使用されており、その一例を図2に示す。図2において、外熱式ロータリキルンの炉体1内の上半に形成された外熱室11を貫通して筒状のレトルト2が設けらており、レトルト2は両端の外周に設けたリング体21がそれぞれ図略のロ−ラに支持されるとともに、一端部外周に設けたスプロケット22に駆動チェーンが懸架されて回転させられている。
レトルト2の上流端部内にはホッパ13の底部から延びるスクリューコンベア14が位置して、ホッパ13内に貯留された汚泥Mがレトルト2内に搬入される。レトルト2内に搬入された汚泥Mはやや傾斜させたレトルト2の回転に伴ってその他端方向へ移送され、この過程で外熱室11の高温により加熱炭化されて、排出筒15内に開口するレトルト排出口16へ至り、排出される。レトルト2の筒壁には長手方向の複数位置にガス噴出管4が設けられており、炭化の過程で汚泥から放出された乾留ガスがガス噴出管4を経て外熱室11へ噴出させられて、外熱室11の炉床17上に配設された助燃バーナ51によって着火させられる。以後、ガス噴出管4から噴出させられた乾留ガスは自燃状態となり、燃費の低減が図られる。なお、燃焼排ガスは、燃焼バーナ52を備えた二次燃焼室18から排煙ダクト(図示略)を経て煙突に向かう。
ところで、有機性廃棄物中には低温分解性の有機可燃成分が多く含まれているが、上記従来のロータリキルンでは800℃程度の高温になる外熱室の熱がレトルト内に及んで、上記有機可燃成分の大部分がガス化揮発して消失し、生成された炭化物の燃料価値が低下してしまうという問題があった。
そこで、例えば特許文献1に示されたロータリキルンでは、レトルトの筒壁全体に断熱材を敷設し、あるいは筒壁全体を冷却用空気が通過可能な二重管とする等の断熱構造として、レトルト内の温度上昇を450℃以下に留め、低温分解性の有機可燃成分の揮発消失を防止している。
特開平11−304364
ところで、レトルトに投入された下水汚泥等からは、加熱初期に比較的多量の水分が蒸発するが、上記文献に記載のロータリキルンのようにレトルトの筒壁全体を断熱構造にすると水分蒸発が促進されず、水分蒸発を保証するためにレトルト長を長くする必要があって、ロータリキルンが大型化するという問題を生じる。
そこで、本発明はこのような課題を解決するもので、被処理材に含まれる低温分解性の有機可燃成分の揮発消失を防止し、かつ装置全体の大型化も避けることができる外熱式ロータリキルンを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、回転する筒状レトルト(2)の一端から当該レトルト(2)内へ被処理材(M)を供給し、レトルト(2)内をその他端へ向けて移送される被処理材(M)から発生する可燃性ガスを、レトルト(2)の筒壁(24,25)に貫通させたガス噴出管(4)を経てレトルト外周の外熱室(11)へ噴出させ燃焼させることによりレトルト(2)を加熱するようにした外熱式ロータリキルンにおいて、レトルト(2)の筒壁のうち、前記外熱室(11)内のレトルト上流端(23)から下流方向へ所定長の上流領域(Za)を設定して当該上流領域(Za)では筒壁(24)を断熱構造とせずに被処理材(M)中の水分の蒸発を促進させるとともに、上流領域(Za)を除く下流領域(Zb)においては筒壁(24,25)を断熱構造として被処理材(M)中の炭化物の分解を抑制するようにする。この場合の断熱構造は、例えば、上記筒壁を内外二重管(24,25)として、これらの間に形成される流通路(26)に冷却用媒体を流通させることにより実現される。
レトルト内へ搬入された被処理材は、レトルトの上流領域において、断熱構造としていない筒壁を介して高温の外熱室の熱で加熱されるから、被処理材に含まれる水分は効率的に蒸発させられてガス噴出管より放散される。したがって、上記公報に記載の従来のロータリキルンのように水分蒸発を保証するためにレトルト長を長くする必要はなく、装置全体がコンパクトになる。上流領域で脱水された被処理材はレトルトの下流領域に移送される。ここでは、断熱構造の筒壁によって、被処理材は高温の外熱室の熱を直接受けることなくその温度が比較的低温に保たれたまま乾溜され炭化される。したがって、有機可燃成分の大部分はガス化揮発することなく被処理材の炭化物中に残される。
なお、上記カッコ内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以上のように、本発明の外熱式ロータリキルンによれば、被処理材に含まれる低温分解性の有機可燃成分の揮発消失が防止されて炭化物の燃料価値が高く維持されるとともに、炉内へ搬入された当初の被処理材の水分の蒸発が促進されるから装置の大型化も避けることができる。
図1は本発明の外熱式ロータリキルンの一例を示す概略断面図である。図1において、ロータリキルンの基本構造はすでに説明した従来のものと同様であり、同一部分には同一符号を付してある。以下、従来との相違点を中心に説明する。
図1において、炉体1内の外熱室11内で回転するレトルト2は、長手方向の複数位置にガス噴出管4を設けた筒状体で、その両端は炉体1外へ突出している。レトルト2の上流端内にはスクリューコンベア14によってホッパ13から含水率40%程度の被処理材たる乾燥汚泥が搬入されて、レトルト2の回転に伴ってその下流方向へ移送され、排出筒15内に開口するレトルト2下流端の排出口16から汚泥炭化物がレトルト2外へ排出されている。
ここで、本実施形態では、炉体1の外熱室11内に位置する上記レトルト2を上流領域Zaと下流領域Zbに区分してある。上流領域Zaは外熱室11内のレトルト上流端23から下流方向へ、外熱室11内のレトルト2全長の1/3程度の領域としてあり、この領域Zaの筒壁は従来と同様の金属の一重管(内管)24で構成されている。これに対して、残る下流領域Zbでは筒壁は内外二重管の断熱構造となっている。すなわち、内管24に同心状にその外方に外管25が配設されて、これら内管24と外管25の間の環状空間が冷却用空気の流通路26となっている。当該流通路26は下流領域Zbの上流端で外熱室11内へ開放するとともに、炉体1外へ延びた流通路26の下流端は、レトルト2を回転可能かつ気密的に貫通させたヘッダ部材3の内空間に連通している。ヘッダ部材3には空気供給管31が連結されて、ヘッダ部材3内に冷却用空気が供給されている。また、レトルト2の下流領域Zb内には熱電対5が挿入されて当該領域Zbの温度が検出されており、この温度が所定値(例えば400℃)以下になるように、空気供給管31に設けた図略の調節弁によって、上記流通路26への冷却用空気の供給が調節されている。
このような構造の外熱式ロータリキルンにおいて、レトルト2内へ搬入された乾燥汚泥Mは、レトルト2の上流領域Zaにおいて、断熱構造としていない内管24の筒壁を介して高温(750℃〜800℃程度)の外熱室11の熱で加熱され、この結果、乾燥汚泥Mに含まれる水分が効率的に蒸発させられてガス噴出管4より放散される。この領域Zaでは乾燥汚泥Mの温度は、水分が奪う蒸発潜熱によって300℃程度に保たれる。上流領域Zaで脱水された乾燥汚泥Mはレトルト2の下流領域Zbに移送され、ここで、二重管24,25の間の流通路26を流れる冷却用空気によって、高温の外熱室11の熱を直接受けることなくその温度が400℃程度に保たれたまま乾溜され炭化される。この状態では、有機可燃成分の大部分はガス化揮発することなく乾燥汚泥Mの炭化物中に残され、一部の乾留ガスがガス噴出管4を経て外熱室11へ噴出させられて燃焼して、外熱室11の温度維持に寄与する。
なお、上記実施形態において、上流領域の長さは1/3程度に限られず、搬入される乾燥汚泥の含有水分に応じて適宜決定される。また、冷却用空気に代えて冷却用水を供給するようにしても良く、この場合には上記流通路26の両端にそれぞれ供給管と排出管を接続する。さらに、断熱構造は、一重管とした筒壁に断熱材を敷設する等によっても実現できる。
1…炉体、11…外熱室、2…レトルト、23…レトルト上流端、24…内管(筒壁)、25…外管(筒壁)、26…流通路、M…乾燥汚泥(被処理材)、Za…上流領域、Zb…下流領域。
Claims (2)
- 回転する筒状レトルトの一端から当該レトルト内へ被処理材を供給し、前記レトルト内をその他端へ向けて移送される前記被処理材から発生する可燃性ガスを前記レトルトの筒壁に貫通させたガス噴出管を経てレトルト外周の外熱室へ噴出させ燃焼させることにより前記レトルトを加熱するようにした外熱式ロータリキルンにおいて、前記レトルトの筒壁のうち、前記外熱室内のレトルト上流端から下流方向へ所定長の上流領域を設定して当該上流領域では前記筒壁を断熱構造とせずに前記被処理材中の水分の蒸発を促進させるとともに、前記上流領域を除く下流領域においては前記筒壁を断熱構造として前記被処理材中の炭化物の分解を抑制するようにした外熱式ロータリキルン。
- 前記筒壁を内外二重管として、これらの間に形成される流通路に冷却用媒体を流通させることにより前記断熱構造を構成した請求項1に記載の外熱式ロータリキルン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006019945A JP2007198694A (ja) | 2006-01-30 | 2006-01-30 | 外熱式ロータリキルン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006019945A JP2007198694A (ja) | 2006-01-30 | 2006-01-30 | 外熱式ロータリキルン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007198694A true JP2007198694A (ja) | 2007-08-09 |
Family
ID=38453462
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006019945A Pending JP2007198694A (ja) | 2006-01-30 | 2006-01-30 | 外熱式ロータリキルン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007198694A (ja) |
-
2006
- 2006-01-30 JP JP2006019945A patent/JP2007198694A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5176363B2 (ja) | 廃棄物熱分解ガス化方法及び装置 | |
JP5143169B2 (ja) | 廃棄物処理システム | |
JP2019157076A (ja) | 炭化炉 | |
JP2008032300A (ja) | 外熱式ロータリキルン | |
JP5634158B2 (ja) | バイオマスの炭化処理装置、及び炭化物の製造方法 | |
JP5148809B2 (ja) | 汚泥の燃料化方法及び装置 | |
US4215637A (en) | System for combustion of wet waste materials | |
JP5727295B2 (ja) | 炭化システム | |
JP2006008736A (ja) | 有機性廃棄物の炭化処理装置 | |
JPH11286684A (ja) | 連続炭化炉 | |
JP2005097063A (ja) | 有機系廃棄物の処理方法 | |
JP2004277464A (ja) | 有機物含有汚泥の炭化処理装置 | |
JP2007163078A (ja) | 廃棄物処理方法及び装置 | |
JP4373263B2 (ja) | 有機物含有汚泥の炭化処理方法 | |
JP2007322099A (ja) | 乾留ガス化燃焼炉 | |
JP2007198694A (ja) | 外熱式ロータリキルン | |
JP2004277465A (ja) | 有機物含有汚泥の炭化処理装置 | |
JP4470520B2 (ja) | 有機物含有汚泥の炭化処理装置 | |
JP2005274017A (ja) | 含水原料の乾燥処理方法とそのシステム及び施設 | |
JP4597261B1 (ja) | 汚泥炭化物製造設備 | |
JP2008174660A (ja) | ロータリー炭化方法およびその装置 | |
RU2092757C1 (ru) | Термический модуль для получения углеродных сорбентов | |
EP0985009B1 (en) | Method and apparatus for heating a rotary kiln designed for gasification and pyrolysis of organic material | |
JP6998817B2 (ja) | バイオマス炭化物製造システム | |
JP2004239451A (ja) | 外熱式ロータリキルン |