JP2007198646A - 空気調和装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】より短時間で目標環境へ到達でき、消費電力の低減を図ることが可能な空気調和装置を提供することを目的としている。
【解決手段】本発明にかかる空気調和装置は、容量可変な圧縮機1と、熱源側熱交換器3と、冷媒流量制御手段30と、利用側熱交換器31が順次環状に配管接続されてなる冷媒回路を備え、更に、室内空気を加熱する加熱手段39を備えた空気調和装置において、室内乾球温度検出手段29により検出された室内乾球温度Tsと、室内相対湿度検出手段21により検出された室内相対湿度Hsと、目標乾球温度設定手段41により予め設定された目標乾球温度Tspと、目標相対湿度設定手段42により予め設定された目標相対湿度Hspとに基づいて、圧縮機1の運転容量を制御し、また、室内乾球温度Tsと目標乾球温度Tspとに基づいて加熱手段39の加熱量を制御することを特徴とするものである。
【選択図】図3
【解決手段】本発明にかかる空気調和装置は、容量可変な圧縮機1と、熱源側熱交換器3と、冷媒流量制御手段30と、利用側熱交換器31が順次環状に配管接続されてなる冷媒回路を備え、更に、室内空気を加熱する加熱手段39を備えた空気調和装置において、室内乾球温度検出手段29により検出された室内乾球温度Tsと、室内相対湿度検出手段21により検出された室内相対湿度Hsと、目標乾球温度設定手段41により予め設定された目標乾球温度Tspと、目標相対湿度設定手段42により予め設定された目標相対湿度Hspとに基づいて、圧縮機1の運転容量を制御し、また、室内乾球温度Tsと目標乾球温度Tspとに基づいて加熱手段39の加熱量を制御することを特徴とするものである。
【選択図】図3
Description
本発明は、空気調和装置の運転制御方法に関するものである。
精密機械工場、印刷工場、製薬工場、醸造工場、手術室、博物館、収蔵庫等においては、製品の製造、試験・計測、保管の際に、生産性向上や品質向上等のため、室内環境の温度、湿度が一定に保たれる必要があり、このための空気調和装置として恒温恒湿制御システムが用いられている(例えば特許文献1参照)。この恒温恒湿制御システムは、冷却、除湿、加熱、加湿の4つの操作が組み合わされることが多く、一般的な制御方法として露点温度制御がある。
しかしながら、露点温度制御は、冷却量を一定の蒸発温度にして、加熱量又は加湿量を調節するため、互いの作用を打ち消し合い、行き過ぎ量が大きく余分な加熱、加湿を行うために消費電力の増大につながっていた。また、空気調和装置の圧縮機容量が可変でない場合は緻密な制御が困難であった。
本発明は上述の課題を解決するために為されたものであり、より短時間で目標環境へ到達でき、消費電力の低減を図ることが可能な空気調和装置を提供することを目的としている。
本発明にかかる空気調和装置は、容量可変な圧縮機と、熱源側熱交換器と、冷媒流量制御手段と、利用側熱交換器が順次環状に配管接続されてなる冷媒回路を備え、更に、室内空気を加熱する加熱手段を備えた空気調和装置において、室内乾球温度検出手段により検出された室内乾球温度と、室内相対湿度検出手段により検出された室内相対湿度と、目標乾球温度設定手段により予め設定された目標乾球温度と、目標相対湿度設定手段により予め設定された目標相対湿度とに基づいて、圧縮機の運転容量を制御し、また、室内乾球温度と目標乾球温度とに基づいて加熱手段の加熱量を制御することを特徴とするものである。
また、容量可変な圧縮機と、熱源側熱交換器と、冷媒流量制御手段と、利用側熱交換器が順次環状に配管接続されてなる冷媒回路を備え、更に、室内空気を加熱する加熱手段を備えた空気調和装置において、室内乾球温度検出手段により検出された室内乾球温度と、室内相対湿度検出手段により検出された室内相対湿度とから室内湿球温度を演算し、目標乾球温度設定手段により予め設定された目標乾球温度と、目標相対湿度設定手段により予め設定された目標相対湿度とから目標湿球温度を演算し、演算された室内湿球温度と演算され目標湿球温度とに基づいて圧縮機の運転容量を制御し、また、室内乾球温度と目標乾球温度とに基づいて加熱手段の加熱量を制御することを特徴とするものである。
各構成において、室内空気を加湿する加湿装置を有し、室内相対湿度検出手段により検出された室内相対湿度と、目標相対湿度設定手段により設定された目標相対湿度とに基づいて加湿装置の加湿量を制御することを特徴とするものである。
更に、容量可変な圧縮機若しくは容量固定の圧縮機と、熱源側熱交換器と、冷媒流量制御手段と、利用側熱交換器が順次環状に配管接続されてなる冷媒回路を備え、更に、室内空気を加熱する加熱手段を備えた空気調和装置において、熱源側熱交換器と冷媒流量制御手段との間の冷媒配管に、熱源側熱交換器から流出した冷媒の一部をバイパス側冷媒流量制御手段を介して圧縮機の吸込側に送るバイパス配管を備え、室内乾球温度検出手段により検出された室内乾球温度と、室内相対湿度検出手段により検出された室内相対湿度と、目標乾球温度設定手段により予め設定された目標乾球温度と、目標相対湿度設定手段により予め設定された目標相対湿度とに基づいて、バイパス側冷媒流量制御手段の冷媒流量を制御することを特徴とするものである。
本発明にかかる空気調和装置は、検出された室内乾球温度、室内相対湿度、及び設定された目標乾球温度、目標相対湿度に基づいて、必要とされる圧縮機の運転容量を連続的な数値に演算し、制御するので、圧縮機の緻密な運転が可能となり,温湿度のオーバーシュートを少なくすることができる。従って、目標乾球温度及び目標相対湿度への早期到達が可能となり、従来のように冷却、除湿運転を過度に行い、該過度な運転によりオーバーシュートした温度及び湿度を補うために過度に加熱、加湿運転を行うといったことがなく、空気調和装置の無駄な運転が大幅に省略でき、消費電力の低減を図ることができる。
実施の形態1.
図1は本発明の一実施形態にかかる空気調和装置の冷媒回路図であり、図2は、前記空気調和装置の温湿度制御方法の模式図であり、図3は前記制御方法のフロー図である。図1に示すように、熱源機Xと、室内機Yとが、冷媒配管10,11で接続されている。
図1は本発明の一実施形態にかかる空気調和装置の冷媒回路図であり、図2は、前記空気調和装置の温湿度制御方法の模式図であり、図3は前記制御方法のフロー図である。図1に示すように、熱源機Xと、室内機Yとが、冷媒配管10,11で接続されている。
熱源機X内には、容量可変な圧縮機1、四方切換弁2、熱源側熱交換器3が順次冷媒配管により接続され収容されている。四方切換弁2は更にアキュムレータ4とも接続され、アキュムレータ4は圧縮機1に接続されている。また、熱源機X内には熱源側熱交換器3に空気を送り込むための熱源側送風機14が収容され、熱源側熱交換器3に送り込む空気の送風量が制御されている。
室内機Y内には、冷媒流量制御手段30と、利用側熱交換器31とが冷媒配管により接続され収容されており、冷媒流量制御手段30は熱源機X内の熱源側熱交換器3と第一接続配管10によって接続され、利用側熱交換器31は熱源機X内の四方切換弁2と第二接続配管11によって接続されている。また、冷媒流量制御手段30と利用側熱交換器31との間には第一冷媒温度検出手段32が、利用側熱交換器31の冷房時冷媒流出側配管には第二冷媒温度検出手段33が設けられている。
更に、利用側熱交換器31において熱交換された空気を室内に吹出すための室内側送風機34が収容され、室内機Yの室内空気の吸い込み風路には室内乾球温度検出手段29として乾球温度センサ36が、室内相対湿度検出手段21として相対湿度センサ37が備えられている。また、室内側送風機34の室内への吹出し風路には室内空気を加熱する加熱手段39としての電気ヒーター35及び室内空気を加湿する加湿装置40が設けられている。また、室内機Y内には温湿度制御装置22が収容されており、目標乾球温度Tswを設定する目標乾球温度設定手段41及び目標相対湿度Hswを設定する目標相対湿度設定手段42が夫々設けられている。
本装置では冷房運転及び暖房運転の双方が選択可能であるが、まず、冷房運転について説明する。圧縮機1から吐出された高温高圧の冷媒は、気体の状態で四方切換弁2を経て熱源側熱交換器3に流入し、ここで熱源側送風機14により送風される空気と熱交換して徐々に凝縮し、気液共存の状態となる。その後、冷媒は第一接続配管10を経て、冷媒流量制御手段30で減圧された後、利用側熱交換器31に流入し、室内空気と熱交換して蒸発し次第に気体となり、この蒸発の際に室内空気から蒸発熱を奪い、室内空気を冷却する。また、室内温度の低下により空気中に含まれる水分が次第に凝縮して液体となり、室内は除湿される。更に、利用側熱交換器31を経た冷媒は、第二接続配管11、四方切換弁2、及びアキュムレータ4を経て圧縮機1に流入する。尚、暖房運転については後述する。
ここで、冷媒流量制御手段30の弁開度は、第二冷媒温度検出手段33からの検知温度信号を受けて、これらの温度差(スーパーヒート量 )が一定になるように調整される。即ち、冷媒流量制御手段30の弁開度は、アキュムレータ4に流入する冷媒が必ずスーパーヒート状態となるように調整され、例えば、第二冷媒温度検出手段33での検出温度が高い場合、利用側熱交換器31で冷媒を蒸発させやすく、利用側熱交換器31での熱交換によりアキュムレータ4に流入する冷媒をスーパーヒート状態とすることが可能であるので、冷媒流量制御手段30の開度を大きくする。これにより、アキュムレータ4に流入する冷媒の温度が上昇し過ぎることを防止することができる。一方、第二冷媒温度検出手段33での検出温度が低い場合、利用側熱交換器31での熱交換能力によっては、冷媒をスーパーヒート状態とすることが困難となるので、冷媒流量制御手段30の弁開度を小さくして利用側熱交換器31での冷房能力を向上させる。これにより、アキュムレータ4に流入する冷媒を常に所望のスーパーヒート状態に維持する。
次に、本形態における温湿度制御方法について説明する。
図2は、本形態の制御方法の模式図である。まず、室内環境について例えば1分といった所定時間毎に、乾球温度センサ36で室内乾球温度Tsを、相対湿度センサ37で室内相対湿度Hsを検出する。
図2は、本形態の制御方法の模式図である。まず、室内環境について例えば1分といった所定時間毎に、乾球温度センサ36で室内乾球温度Tsを、相対湿度センサ37で室内相対湿度Hsを検出する。
温湿度コントローラ(HSL)51では湿球温度演算手段61において、検出された上記室内乾球温度Tsと室内相対湿度Hsとから湿り空気関数により室内湿球温度Tswを演算する。また、目標乾球温度設定手段41及び目標相対湿度設定手段42に夫々予め設定された目標乾球温度Tsp及び目標相対湿度Hspから同様に目標湿球温度Tspwを演算する。次に、圧縮機周波数設定手段62において、得られた室内湿球温度Tswと目標湿球温度Tspwとを下記の式(1)に代入して圧縮機1の周波数を演算し、これにより、室内空気の冷却量及び除湿量を調整する。
F=F*+α(Tspw−Tsw) ・・・・・(1)
ここで、F*は現在の圧縮機周波数、αは任意に予め決定される定数を示す。
F=F*+α(Tspw−Tsw) ・・・・・(1)
ここで、F*は現在の圧縮機周波数、αは任意に予め決定される定数を示す。
乾球温度コントローラ(TC)52では、乾球温度センサ36で検出した室内乾球温度Tsと予め設定されている目標乾球温度Tspに基づいて電気ヒーター35を制御して加熱量を決定する。また、相対湿度コントローラ(HC)53では相対湿度センサ37から室内相対湿度Hsと予め設定されている目標相対湿度Hspに基づいて加湿装置40を制御して加湿量を決定する。
図3は、本形態を示す制御方法を表すフロー図であり、図2における温湿度コントローラ(HSL)51、乾球温度コントローラ(TC)52、及び相対湿度コントローラ(HC)53の制御の流れを示したものである。
まず、S1において、目標乾球温度Tsp、目標相対湿度Hspが設定入力され、これらより、目標湿球温度Tspwを演算する(S2)。次に乾球温度センサ36により室温乾球温度Tsを、相対湿度センサ37により室内相対湿度Hsを検出し(S3)、これらより、室内湿球温度Tswを演算する(S4)。目標湿球温度Tspwと室内湿球温度Tswを上記式(1)に代入することによって必要とされる圧縮機周波数Fを決定する(S5)。
まず、S1において、目標乾球温度Tsp、目標相対湿度Hspが設定入力され、これらより、目標湿球温度Tspwを演算する(S2)。次に乾球温度センサ36により室温乾球温度Tsを、相対湿度センサ37により室内相対湿度Hsを検出し(S3)、これらより、室内湿球温度Tswを演算する(S4)。目標湿球温度Tspwと室内湿球温度Tswを上記式(1)に代入することによって必要とされる圧縮機周波数Fを決定する(S5)。
目標湿球温度Tspwと室内湿球温度Tswが任意に設定されるある温度差(△Tsw)以内になれば(S6)、S7に進み、目標乾球温度Tspに室内乾球温度Tsが近づくように電気ヒーター35の加熱量を制御する。目標乾球温度Tspと室内乾球温度Tsとが任意に設定されるある温度差(△Ts)以内になれば(S8)、S9に進み、室内湿球温度Tswと目標湿球温度Tspwとの比較を行って、室内湿球温度Tswの方が低い場合は室内空気が目標値よりも乾燥した状態にあることになるので、加湿装置40によりその加湿量を制御しつつ加湿する(S9)。
次に、図3のフローについて具体的な数値を挙げて示す。例えば、目標乾球温度Tsp=24℃、目標相対湿度Hsp=50%の場合(S1)は、湿り空気関数より目標湿球温度Tspw=17℃となり(S2)、室内乾球温度Ts=24℃、室内相対湿度Hs=85%の場合(S3)には室内湿球温度Tsw=22℃となる(S4)。ここで現在の圧縮機周波数F*=60Hzであるとし、α=−5とすると、S5において、F=60+(−5)(17−22)=85となるので圧縮機の周波数を85Hzとして運転する。S6において、|Tspw−Tsw|=|17−22|=5であるので、△Tsw=1.0としていた場合、S6の要件|Tspw−Tsw|≦△Tswを満たさず、S3に戻る。S6の要件が満たされるまで、S3からS6を繰り返して圧縮機周波数Fを制御する。この間室内空気は徐々に除湿され、室内湿球温度Tswが目標湿球温度Tspwに近づく。
室内湿球温度Tsw=18℃となった時点で、S6を満たしS7に進む。前記除湿運転に伴い室内乾球温度Tsは徐々に低下し、例えば室内乾球温度Ts=19℃となり、室内相対湿度Hs=80%等となる。そこで、室内空気は電気ヒータ35により加熱され(S7)、Ts=23℃となった時点でS8における|Tsp−Ts|=|24−23|=1となる。△Ts=1.0とすると、S8の要件|Tsp−Ts|≦△Tsを満たしS9に進む。
S7の電気ヒータ35による加熱の前後で湿度の調整は行われていないので、空気中に含まれる水分量は変化しない。よって、加熱後の室内湿球温度Tswは湿り空気関数より室内湿球温度Tsw=19.3℃等となる。目標湿球温度Tspw=17℃なので、まだ室内湿球温度Tswの方が高く湿潤した状態であるので加湿装置40による加湿は行わず(S9)S3に戻る。同様にS3からS9フローを繰り返し、現在の温湿度条件と目標値との間の差によって必要な動作を選択し、目標環境に到達できるよう各制御を行う。
上記数値例を図4において湿り空気線図上で説明する。図4は大気圧における湿り空気線図の概略図であり、縦軸は絶対湿度、横軸は乾球温度、右上から左下へ降りる一点鎖線で示した曲線は飽和度100%、前記曲線から右下へ傾斜した破線は等湿球温度線を示す。
上記目標値を図4におけるA点とし、空調開始時の条件をB点とすると、太実線で示すように、まず、BよりCまで圧縮機1の周波数を制御しつつ除湿運転を行い、次に、Dまで電気ヒータ35により加熱する。この時点では未だ目標値Aに達していないため、更にEまで除湿運転し、再度、加熱する。これによりやがてAに達する。
尚、図4において細実線は従来の恒温恒湿制御システムの制御方法を示している。空調開始時のBからcまでは冷却運転を行い、露点に達したcからdまでは除湿運転となる。湿度が十分に下がったところでヒーター等による加熱を開始しdからeに達し、下がりすぎた湿度を調整するためeからAまで加湿装置により加湿し、Aに達する。
尚、図4において細実線は従来の恒温恒湿制御システムの制御方法を示している。空調開始時のBからcまでは冷却運転を行い、露点に達したcからdまでは除湿運転となる。湿度が十分に下がったところでヒーター等による加熱を開始しdからeに達し、下がりすぎた湿度を調整するためeからAまで加湿装置により加湿し、Aに達する。
以上より、検出された室内乾球温度Ts、室内相対湿度Hs、及び設定された目標乾球温度Tsp、目標相対湿度Hspに基づいて、必要とされる圧縮機1の運転容量を連続的な数値に演算し、制御するので、圧縮機1の緻密な運転が可能となり,温湿度のオーバーシュートを少なくすることができる。従って、目標乾球温度Tspび目標相対湿度Hspへの早期到達が可能となり、図4に細実線で示す従来のように冷却、除湿運転を過度に行い、該過度な運転によりオーバーシュートした温度及び湿度を補うために過度に加熱、加湿運転を行うといったことがなく、空気調和装置の無駄な運転が大幅に省略でき、消費電力の低減を図ることができる。
また、演算された室内湿球温度Tswと目標湿球温度Tspwとに基づいて圧縮機の運転容量を制御するので、目標湿球温度Tspwと室内湿球温度Tswの差から除湿量を見積もり、余分な除湿や冷却を行わず、再熱量や加湿量を最小限に抑えることで、消費電力を抑えた効率のよい恒温恒湿制御を達成することができる。更に、目標乾球温度Tsp、目標湿球温度Tspwと、室内乾球温度Ts、室内湿球温度Tswの差を、ある程度のディファレンシャル内で制御することにより、電気ヒーター35や加湿装置40のハンチングを防止することができる。
尚、上記形態では熱源機X1台に対し室内機Yか1台であったが、1台の熱源機Xに対し室内機Yが複数台接続されてもよい。また、温湿度制御装置22は室内機Y内に組み込まれていたが、室内機Y外にリモコン等の入力設定部として設置してもよい。
実施の形態2.
図5は本発明の実施の形態2を示す空気調和装置の冷媒回路図である。
図5は、図1に示す実施の形態1の冷媒回路に加えて、熱源側熱交換器3と冷媒流量制御手段30との間の第一接続配管10にバイパス配管7を接続し、更に、バイパス側冷媒流量制御手段8及びバイパス側熱交換器6を介してバイパス配管9によりアキュムレータ4に接続されている。
図5は本発明の実施の形態2を示す空気調和装置の冷媒回路図である。
図5は、図1に示す実施の形態1の冷媒回路に加えて、熱源側熱交換器3と冷媒流量制御手段30との間の第一接続配管10にバイパス配管7を接続し、更に、バイパス側冷媒流量制御手段8及びバイパス側熱交換器6を介してバイパス配管9によりアキュムレータ4に接続されている。
本形態においては、冷房運転時熱源側熱交換器3において凝縮し気液混合体となった冷媒が、第一接続配管10に送られる際に、その一部がバイパス配管7へ入り、バイパス側冷媒流量制御手段8で減圧され、バイパス側熱交換器6において、第一接続配管10の冷媒との間で熱交換を行い、ここで蒸発した冷媒はアキュムレータ4を経て圧縮機1に吸入される。
本形態では、実施形態1に示す圧縮機1の運転容量を制御する代わりに、上記バイパス側冷媒流量制御手段8の開度を調節することにより、無駄な運転を省くものである。即ち、目標湿球温度Tspwと室内湿球温度Tswとの間に大差が認められる場合は、早急に室内湿球温度Tswを目標湿球温度Tspwへ到達させるため運転容量を大きくする必要がある。そこで、バイパス側冷媒流量制御手段8の開度を小さくし、利用側熱交換器31に流入する冷媒流入量を増やす。逆に、目標湿球温度Tspwと室内湿球温度Tswとに大差が認められない場合は、過度な除湿を行わないようにするためバイパス側冷媒流量制御手段8の開度を大きくし利用側熱交換器31に流入する冷媒量を少なくする。以上より、容量固定の圧縮機1aを使用した場合においても、容量可変の圧縮機1と同様に緻密な運転制御が可能となり無駄な運転を省くことができる。この容量固定の圧縮機1aは容量可変の圧縮機1に比較して安価であるため、コストを低減できる。
尚、上記形態においては、容量固定の圧縮機1aの代わりに容量可変の圧縮機1を設置し、運転容量を固定して使用してもよい。
尚、上記形態においては、容量固定の圧縮機1aの代わりに容量可変の圧縮機1を設置し、運転容量を固定して使用してもよい。
実施の形態3.
上記各実施形態では空気調和装置が冷房運転する場合について記載したが、運転初期の段階で検出した室内乾球温度Tsが目標乾球温度Tspより大幅に低くなっている状態では、空気調和装置を暖房運転にてスタートさせることで目標乾球温度Tspに早期に到達することが可能である。
上記各実施形態では空気調和装置が冷房運転する場合について記載したが、運転初期の段階で検出した室内乾球温度Tsが目標乾球温度Tspより大幅に低くなっている状態では、空気調和装置を暖房運転にてスタートさせることで目標乾球温度Tspに早期に到達することが可能である。
ここで、図1に示す空気調和装置の四方切換弁2を暖房運転に設定し暖房運転させる場合について説明する
容量可変な圧縮機1から吐出された高温高圧の冷媒は、四方切換弁2、第二接続配管11を経て、利用側熱交換器31に流入し、暖房しようとする室内空気と熱交換して凝縮されその際発生する凝縮熱により室内を暖房する。凝縮液化した冷媒は、冷媒流量制御手段30、第一接続配管10を経て熱源機Xの熱源側熱交換器3に流入し、ここで熱源機側送風機14によって送風される空気と熱交換して蒸発し気体の状態となり、四方切換弁2、アキュムレータ4を経て圧縮機1に吸入される。冷媒流量制御手段30の冷媒流量は、利用側熱交換器31出口側の第一冷媒温度検出手段32により冷媒温度を検出し、冷媒が必ずスーパーヒート状態となるように調整制御される。
容量可変な圧縮機1から吐出された高温高圧の冷媒は、四方切換弁2、第二接続配管11を経て、利用側熱交換器31に流入し、暖房しようとする室内空気と熱交換して凝縮されその際発生する凝縮熱により室内を暖房する。凝縮液化した冷媒は、冷媒流量制御手段30、第一接続配管10を経て熱源機Xの熱源側熱交換器3に流入し、ここで熱源機側送風機14によって送風される空気と熱交換して蒸発し気体の状態となり、四方切換弁2、アキュムレータ4を経て圧縮機1に吸入される。冷媒流量制御手段30の冷媒流量は、利用側熱交換器31出口側の第一冷媒温度検出手段32により冷媒温度を検出し、冷媒が必ずスーパーヒート状態となるように調整制御される。
図6は本実施形態の制御のフロー図である。
S1において、目標乾球温度Tsp、目標相対湿度Hspが入力され、次に室内乾球温度Ts、室内相対温度Hsが検出される(S10)。室内乾球温度Tsが目標乾球温度Tspと比べさほど小さくなければ(S11においてNの場合)、その後は上記実施の形態1と同様の動作フローとなるが、目標乾球温度Tspより室内乾球温度Tsが非常に低い場合には(S11においてY)、空気調和装置を暖房運転(S12)でスタートさせてS10に戻る。これにより、電気ヒーター35により加熱するよりも効率のよい運転で、目標乾球温度Tspに早期に到達させることができる。
S1において、目標乾球温度Tsp、目標相対湿度Hspが入力され、次に室内乾球温度Ts、室内相対温度Hsが検出される(S10)。室内乾球温度Tsが目標乾球温度Tspと比べさほど小さくなければ(S11においてNの場合)、その後は上記実施の形態1と同様の動作フローとなるが、目標乾球温度Tspより室内乾球温度Tsが非常に低い場合には(S11においてY)、空気調和装置を暖房運転(S12)でスタートさせてS10に戻る。これにより、電気ヒーター35により加熱するよりも効率のよい運転で、目標乾球温度Tspに早期に到達させることができる。
1 圧縮機、2 四方切換弁、3 熱源側熱交換器、7,9バイパス配管、8 バイパス側冷媒流量制御手段、21 室内相対湿度検出手段、29 室内乾球温度検出手段、30 冷媒流量制御手段、31 利用側熱交換器、39 加熱手段、40 加湿装置、41 目標乾球温度設定手段、42 目標相対湿度設定手段、Ts 室内乾球温度、Hs 室内相対湿度、Tsw 室内湿球温度、Tsp 目標乾球温度、Hsp 目標相対湿度、Tspw 目標湿球温度。
Claims (4)
- 容量可変な圧縮機と、熱源側熱交換器と、冷媒流量制御手段と、利用側熱交換器が順次環状に配管接続されてなる冷媒回路を備え、更に、室内空気を加熱する加熱手段を備えた空気調和装置において、室内乾球温度検出手段により検出された室内乾球温度と、室内相対湿度検出手段により検出された室内相対湿度と、目標乾球温度設定手段により予め設定された目標乾球温度と、目標相対湿度設定手段により予め設定された目標相対湿度とに基づいて、前記圧縮機の運転容量を制御し、また、前記室内乾球温度と前記目標乾球温度とに基づいて前記加熱手段の加熱量を制御することを特徴とする空気調和装置。
- 容量可変な圧縮機と、熱源側熱交換器と、冷媒流量制御手段と、利用側熱交換器が順次環状に配管接続されてなる冷媒回路を備え、更に、室内空気を加熱する加熱手段を備えた空気調和装置において、室内乾球温度検出手段により検出された室内乾球温度と、室内相対湿度検出手段により検出された室内相対湿度とから室内湿球温度を演算し、目標乾球温度設定手段により予め設定された目標乾球温度と、目標相対湿度設定手段により予め設定された目標相対湿度とから目標湿球温度を演算し、演算された前記室内湿球温度と演算され前記目標湿球温度とに基づいて圧縮機の運転容量を制御し、また、前記室内乾球温度と前記目標乾球温度とに基づいて前記加熱手段の加熱量を制御することを特徴とする空気調和装置。
- 室内空気を加湿する加湿装置を有し、室内相対湿度検出手段により検出された室内相対湿度と、目標相対湿度設定手段により設定された目標相対湿度とに基づいて加湿装置の加湿量を制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の空気調和装置。
- 容量可変な圧縮機若しくは容量固定の圧縮機と、熱源側熱交換器と、冷媒流量制御手段と、利用側熱交換器が順次環状に配管接続されてなる冷媒回路を備え、更に、室内空気を加熱する加熱手段を備えた空気調和装置において、熱源側熱交換器と冷媒流量制御手段との間の冷媒配管に、熱源側熱交換器から流出した冷媒の一部をバイパス側冷媒流量制御手段を介して圧縮機の吸込側に送るバイパス配管を備え、室内乾球温度検出手段により検出された室内乾球温度と、室内相対湿度検出手段により検出された室内相対湿度と、目標乾球温度設定手段により予め設定された目標乾球温度と、目標相対湿度設定手段により予め設定された目標相対湿度とに基づいて、前記バイパス側冷媒流量制御手段の冷媒流量を制御することを特徴とする空気調和装置。
Priority Applications (1)
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