JP2007197752A - 蛍光標識金属粉末、該蛍光標識金属粉末の製造方法、ならびに該蛍光標識金属粉末を含有する異方導電膜、実装品 - Google Patents

蛍光標識金属粉末、該蛍光標識金属粉末の製造方法、ならびに該蛍光標識金属粉末を含有する異方導電膜、実装品 Download PDF

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Abstract

【課題】 異方導電膜を用いて実装した実装品の相対向する電極間に存在する直鎖状の金属粉末を、非破壊で評価することができる金属粉末及びその製造方法の提供。前記金属粉末を含有する異方導電膜と、前記異方導電膜が実装されている実装品の提供。
【解決手段】 多数の微細な金属粒から形成された直鎖状の金属粉末であって、前記金属粉末の表面に蛍光物質が直接に、または、有機化合物を介して結合していることを特徴とする蛍光標識金属粉末。
【選択図】 図1

Description

本発明は、蛍光標識金属粉末とその製造方法に関するものである。また、該蛍光標識金属粉末を用いた異方導電膜、実装品に関するものである。
プリント配線板上に半導体パッケージを実装したり、あるいは2つのプリント配線板上の導体配線同士を電気的に接続するとともに、両プリント配線板を互いに結合、固定したりするエレクトロニクス実装の方法の1つに、フィルム状の異方導電膜を用いた方法がある。
例えばガラス基板と半導体パッケージとを実装する場合は、複数の突起電極を配列して接続部を形成した半導体パッケージと、当該半導体パッケージを実装する領域に上記突起電極とピッチを合わせて複数の配線電極を配列して接続部を形成したガラス基板とを用意する。そしてこの両者の接続部を相対向させて、その間に異方導電膜を挟んだ状態で、両接続部の各々の突起電極と配線電極とが1対1で膜の厚み方向に重なるように位置合わせしながら加熱、加圧処理を行うことで、各々の突起電極と配線電極が異方導電膜に含まれる導電成分を介して電気的に接続されるとともに、異方導電膜中の結着剤によって両者が接着、固定される。
また、ガラス基板とフレキシブルプリント基板との接続の場合は、それぞれの接続位置に、互いにピッチを合わせて複数の配線電極を配列して接続部を形成したガラス基板とフレキシブルプリント基板とを用意する。そしてこの両者の接続部を相対向させて、その間に異方導電膜を挟んだ状態で、同様に両接続部の各々の電極が1対1で膜の厚み方向に重なるように位置合わせしながら加熱、加圧処理を行うことで、各々の電極が異方導電膜に含まれる導電成分を介して電気的に接続されるとともに、異方導電膜中の結着剤によって両者が接着、固定される。
これらエレクトロニクス実装に用いる異方導電膜中に含まれる導電成分としては、例えば平均粒径が数μm〜数十μm程度で、かつその形状が粒状、球状、薄片状(鱗片状、フレーク状)などであるものなど、種々の金属粉末が実用化されているが、特に近時、微細な金属粒が直鎖状に繋がれた形状を有する直鎖状金属粉末が注目されている。
直鎖状金属粉末は、粒状のものに比べて比表面積が大きいため、異方導電膜を形成する結着剤に対する分散性に優れており、個々の粉末が凝集することなく、均一に分散することが可能である。
また、直鎖状金属粉末を異方導電膜の厚み方向に配向させることで、導電成分の充填率を増加させることなく膜の厚み方向の導電性を上げることができる。このため膜の面方向の絶縁性を保ったまま接続抵抗を下げることができ、接続信頼性が向上する。なお、厚み方向に配向とは、直鎖状金属粉末の長手方向が、膜の面に対して略垂直方向に並んでいる状態をいう。
異方導電膜を用いて実装した実装品の接続抵抗や接続信頼性を向上させるには、実装品の相対向する電極間により多くの導電成分が存在することが重要である。しかし、導電成分が直鎖状金属粉末である場合は、電極間の導電成分の存在を評価することは容易ではない。
例えば、特許文献1では、直鎖状金属粉末間の相互作用の粗密の効果による実装品の隣接する電極間の短絡を防止するために、上記金属粉末の鎖の径を1μm以下としている。
特開2003−331951号公報
特許文献1に記載の直鎖状金属粉末を含有する異方導電膜を用いて、例えば、ガラス基板と半導体パッケージを実装した場合は、ガラス基板側から半導体パッケージの突起電極に向けて、光学顕微鏡の光源ランプの光を照射し、反射した可視光を光学顕微鏡で観察すると、突起電極上に存在する上記直鎖状金属粉末を確認することができる。直鎖状金属粉末は鎖の径が1μm以下であるので黒い線として観察されるが、突起電極の表面の微細な凹凸も同様に黒い線として観察されるため、両者を区別して、直鎖状金属粉末の存在を評価することは困難となる。確かに、異方導電膜を用いて実装した実装品を切断し、実装品の接続部を含む領域の切断面を調製すれば、特許文献1に記載の直鎖状金属粉末の存在を評価することは可能かもしれない。
しかし、異方導電膜を用いて実装した実装品を切断した後、実装品の接続部を含む領域の切断面を調整し、しかもそこから鎖の径が1μm以下の直鎖状金属粉末を見つけだすことは非常に困難を伴う。また、必然的に製品の抜き取り検査となり、しかも抜き取った製品のごく一部しか評価できないことから、評価結果の信頼性は高くない。
以上のように、実装品の相対向する電極間に存在する直鎖状金属粉末が、実装品の接続抵抗や接続信頼性に与える影響が大きいことから、実装品の相対向する電極間における直鎖状金属粉末の存在を非破壊で評価する手段が求められていた。
すなわち、本発明の課題は、異方導電膜、または、異方導電膜を用いて実装した実装品の相対向する電極間に存在する導電成分を、評価することができる直鎖状金属粉末を提供することにある。また、このような評価が可能な直鎖状金属粉末の製造方法を提供することにある。
本発明の、別の課題は、また、このような直鎖状金属粉末を含有する異方導電膜、および前記異方導電膜を用いて実装した実装品を提供することにある。
本発明者達は、前記課題を解決するために鋭意研究開発をした結果、直鎖状金属粉末の表面に蛍光物質が結合した蛍光標識金属粉末を作製することができれば非破壊で評価することができることを見いだした。
前記蛍光標識金属粉末を含有する異方導電膜を用いて実装した実装品は、切断して断面を調整する等の破壊をすることなく、基板の外側から励起光を照射すれば、実装品中の蛍光標識金属粉末から蛍光が発せられ、該蛍光を検出することで、実装品の相対向する電極間に存在する導電成分を観察することが可能となる。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
すなわち本発明は、多数の微細な金属粒から形成された直鎖状の金属粉末であって、該金属粉末の表面に蛍光物質が直接に、または、有機化合物を介して結合していることを特徴とする蛍光標識金属粉末に係わるものである。直接または有機化合物を介して金属粉末に蛍光物質が結合することにより、金属粉末に励起光を照射すると、金属粉末から蛍光を発することができる。そのため、前記金属粉末を含有する異方導電膜を用いて実装した実装品においても、この蛍光を指標に実装品の相対向する電極間における直鎖状金属粉末の存在を非破壊で評価することができる。
本発明に係わる前記有機化合物は、アビジン、ストレプトアビジン、ビオチン、グルタルアルデヒド、ヒスチジンおよびシランカップリング剤から選ばれる1種もしくは数種類組み合わせた複合体であることを特徴としている。有機化合物として、前記アビジン、ストレプトアビジン、ビオチン、グルタルアルデヒド、ヒスチジンおよびシランカップリング剤を用いることで種々の蛍光物質を金属粉末に結合することができる。また、有機化合物1分子に対し複数分子の蛍光物質を結合させることも可能であることから、蛍光標識金属粉末の感度を上げることが可能となる。
本発明に係わる前記蛍光物質は、前記有機化合物と結合する官能基を有することを特徴としている。蛍光物質に官能基を導入することで、金属粉末または、有機化合物との結合反応が室温で速やかに進行するとともに、共有結合という強固な結合からなる蛍光標識金属粉末を得ることが可能となる。
また本発明は、多数の微細な金属粒から形成された直鎖状の金属粉末と、(1)蛍光物質を含む溶液、または、(2)蛍光物質と有機化合物の混合物を含む溶液、とを混合して、前記金属粉末の表面に蛍光物質を結合させた後に、前記金属粉末を磁力で沈降させ、溶液から分離することにより蛍光標識金属粉末を回収することを特徴とする蛍光標識金属粉末の製造方法に係わる発明である。金属粉末の磁性を利用し、磁力で金属粉末のみを沈殿させることができるため、過剰に加えられた蛍光物質や、有機化合物を容易に除去できる。このあと例えば、洗浄液を用いて蛍光物質が結合した金属粉末を洗浄すれば、蛍光物質との非特異的な結合を少なくすることができるため、評価の際に、バックグラウンドの蛍光が少なくなり、精度良い評価を行うことが可能となる。
また本発明は、前記蛍光標識金属粉末を、膜の厚み方向に配向させた状態で含有することを特徴とする異方導電膜に係わる発明である。蛍光標識金属粉末を用いて異方導電膜を作製しているので、異方導電膜を用いて実装した実装品の相対向する電極間に存在する、導電成分である蛍光標識金属粉末を評価する際に、この異方導電膜から発する蛍光を指標に評価することが可能となる。
さらに本発明は、前記異方導電膜を用いて基板に電子部品を実装したことを特徴とする実装品に係わる発明である。ここでいう基板とは、電子部品を実装する基板であれば特に限定されない。また、蛍光標識金属粉末を、膜の厚み方向に配向させた状態で含有する異方導電膜を用いるため、光を透過する基板が好適で、ガラス基板、単結晶サファイア基板、透明ポリマーからなる透明基板などが例示される。また、電子部品とは、ICチップやボール・グリッド・アレイ(Ball Grid Array;BGA)、チップサイズパッケージ(Chip Size Package;CSP)などの半導体パッケージの他、フレキシブルプリント配線板やガラス基板も含まれる。従って、本発明に係わる実装品には、ガラス基板に異方導電膜を用いてICチップを実装したものや、ガラス基板に異方導電膜を用いてプリント配線板を実装した(接続した)ものも含まれる。蛍光標識金属粉末を用いて作製した異方導電膜を用いて実装品を作り上げているので、実装品の評価をする際に、この蛍光を指標に実装品の相対向する電極間における直鎖状金属粉末の存在を非破壊で評価することができる。
本発明の蛍光標識金属粉末は、励起光を照射すると、金属粉末から蛍光を発することができるため、実装品に作り上げた後でも、この蛍光を指標に実装品の相対向する電極間における直鎖状金属粉末の存在を非破壊で評価することができる。また、本発明の蛍光標識金属粉末の製造方法によれば、蛍光標識金属粉末の回収を効率よく行うとともに、未反応の蛍光物質を容易に除去できる利点がある。
次に本発明を実施するための最良の形態について説明する。本発明に用いる金属粉末としては、平均粒径が数μm〜数十μm程度で、かつその形状が粒状、球状、薄片状(鱗片状、フレーク状)の金属粉末も使えなくはないが、異方導電膜として利用するには、多数の微細な金属粒から形成された直鎖状金属粉末が好ましい。直鎖状金属粉末は、例えば、以下の方法で製造することができる。すなわち、(1)強磁性を有する金属イオンを含む水溶液に一定方向の磁場をかけながら、当該水溶液中で、還元剤の作用によって、上記金属のイオンを還元させて、微細な金属粒として析出させる。(2)析出させた多数の金属粒を、自身の持つ磁性によって、印加した磁場方向に配向させながら直鎖状に繋がらせて直鎖状金属粉末を製造する。このとき、還元析出反応は、金属イオンを還元させる際にガスを発生させる還元剤、または還元剤とガスを発生させる発泡剤とを組み合わせて行うことができる。また、ガスの発生により、水溶液上面に泡の層を生成させる起泡性を有する水溶性化合物の存在下で行い、水溶液上面に形成される泡の層を水溶液から分離して、この泡の層中に含まれる直鎖状金属粉末を回収することで製造することができる。
1.直鎖状金属粉末
本発明の製造方法によって製造される本発明の蛍光標識金属粉末に用いる金属粉末としては、例えば、下記(A)〜(D)のいずれか1種、もしくは2種以上の混合物などを挙げることができる。
(A)強磁性を有する金属単体、強磁性を有する2種以上の金属の合金、または強磁性を有する金属と他の金属との合金から形成したサブミクロンオーダーの金属粒を、多数個繋がらせた直鎖状金属粉末。
(B)上記(A)の直鎖状金属粉末の表面にさらに、強磁性を有する金属単体、強磁性を有する2種以上の金属の合金、または強磁性を有する金属と他の金属との合金からなる金属層を被覆して、金属粒間を、金属結合と同程度の結合力によって強固に結合した直鎖状金属粉末。
(C)上記(A)の直鎖状金属粉末の表面にさらに、他の金属や合金からなる被覆層を被覆して、金属粒間を、金属結合と同程度の結合力によって強固に結合した直鎖状金属粉末。
(D)上記(B)の直鎖状金属粉末の表面にさらに、他の金属や合金からなる被覆層を被覆して、金属粒間を、金属結合と同程度の結合力によって強固に結合した直鎖状金属粉末。
金属粒を形成する、強磁性を有する金属または合金としては、例えばニッケル、鉄、コバルトおよびこれらのうち2種以上の合金等をあげることができ、とくにニッケル単体やニッケル−鉄合金(パーマロイ)等が好ましい。かかる金属や合金にて形成した金属粒は、直鎖状に繋がる際の磁気的な相互作用が強いため、金属粒間の接触抵抗を低減して、直鎖状金属粉末内での導電性を向上する効果に優れている。
また上記の、強磁性を有する金属や合金とともに直鎖状金属粉末を形成する他の金属としては、Cu、Rb、Rh、Pd、Ag、Re、PtおよびAuからなる群より選ばれた少なくとも1種の、導電性に優れた金属やその合金などをあげることができる。直鎖状金属粉末の導電性を向上することを考慮すると、これらの金属で形成する部分は、上記(C)、(D)のように、鎖の外表面に露出した被覆層であるのが好ましい。
被覆層は、析出した金属粉末が直鎖状に繋がって直鎖状金属粉末が形成された後も還元析出を続けることによって形成される。また被覆層は、例えば無電解めっき法、電解めっき法、還元析出法、真空状着法などの種々の成膜方法によって形成できる。被覆層は、上記の導電性に優れた金属や合金からなる単層構造を有していてもよいし、同一または異なる金属や合金からなる2層以上の積層構造を有していてもよい。
2.還元剤
本発明の製造方法に用いる還元剤としては、水溶液中で、金属のイオンを還元して金属粒を析出させる機能を有する種々の還元剤が、いずれも使用可能であるが、特に、金属のイオンを還元させる際にガスを発生させる還元剤が好ましい。そのような還元剤としては、例えば、下記に示す各種の還元剤が挙げられ、特にTi(IV)とクラスター化したTi(III)が好ましい。
Ti(IV)とクラスター化したTi(III)は、金属のイオンを還元させる際に、水を還元して水素ガスを発生させる。チタンイオンは、析出させた金属粒中に、不純物として殆ど混入しないため、高純度の直鎖状金属粉末を製造できる。このため、例えば鉄やコバルトなどの、バルク材における飽和磁化の大きい金属だけでなく、例えばバルク材における飽和磁化が小さいニッケルであっても、高純度で磁性の強い金属粒を生成できるため、その金属粒を多数、自身の持つ磁性によって、印加した磁場方向に配向させながら、直鎖状に繋がらせて直鎖状金属粉末を製造することができる。
また、Ti(IV)とクラスター化したTi(III)を還元剤に用いることにより、金属粒の真球度を高めることができる上、その1次粒子径をより小さくすることができる。すなわち、Ti(IV)は金属粒の成長を抑制する機能を有する上、液中で、Ti(III)とともに複数個ずつがクラスターを構成して、全体として水和および錯体化した状態で存在するため、この共存した状態で還元析出反応を行うようにすると、1つのクラスター中で、1つの同じ金属粒に、Ti(III)による成長促進の機能と、Ti(IV)による成長抑制の機能とが作用して、金属粒を通常よりもゆっくり成長させることができ、結果として、金属粒の真球度を高めるとともに、その一次粒子径をより小さくすることができる。
また、この方法によれば、Ti(III)とTi(IV)の存在比率を調整することによって、クラスター中での、両者の、相反する機能の強弱の割合を変更できるため、金属粒の一次粒子径を任意に制御することも可能である。しかも、直鎖状金属粉末を製造した後の、全てのチタンイオンが4価に酸化した水溶液を電解再生して、チタンイオンの一部を再び3価に還元することによって、液を繰り返し、直鎖状金属粉末の製造に利用可能な状態に再生することができ、直鎖状金属粉末の製造工程のコストダウンを図ることができるという利点もある。
次亜リン酸ナトリウムなどの次亜リン酸塩類は、金属のイオンを還元させる際に、水を還元して水素ガスを発生させる。還元析出の際に、リンが不純物として混入するため、特にニッケルの場合は非磁性のリン化合物(Ni3P)を生成して、金属粒の飽和磁化が低下するおそれがある。しかし、例えば鉄やコバルト合金などの、バルク材における飽和磁化の大きい金属では、その金属粒を多数、自身の持つ磁性によって、印加した磁場方向に配向させながら、直鎖状に繋がらせて直鎖状金属粉末を製造することができる。
ジメチルアミノボランなどの水素化ホウ素化合物は、金属のイオンを還元させる際に、水を還元して水素ガスを発生させる。還元析出の際に、ホウ素が不純物として混入するため、特にニッケルの場合は、金属粒の飽和磁化が低下するおそれがある。しかし、鉄や鉄−コバルト合金などの、バルク材における飽和磁化の大きい金属では、その金属粒を多数、自身の持つ磁性によって、印加した磁場方向に配向させながら、直鎖状に繋がらせて直鎖状金属粉末を製造することができる。
ヒドラジンは、金属のイオンを還元させる際に、水を還元して水素ガスを発生させる。析出させた金属粒中に、不純物として混入する成分を有しないため、高純度の直鎖状金属粉末を製造できる。このためニッケルなどの、バルク材における飽和磁化が小さい金属であっても、その金属粒を多数、自身の持つ磁性により、印加した磁場方向に配向させながら、直鎖状に繋がらせて直鎖状金属粉末を製造することができる。
ただし、例えばエチレングリコール等のポリオール類その他、金属のイオンを還元させる際にガスを発生しない還元剤を使用することもできる。その際には、例えば、低沸点のアルコール等を、還元剤と別個にガスを発生させる発泡剤として併用し、反応時の熱によってこのアルコール等を気化させてガスを発生させるようにしてもよい。
3.起泡性の水溶性化合物
ガスの発生により、水溶液上面に安定な泡の層を生成させる、起泡性を有する水溶性化合物としては、起泡性を有する種々の水溶性化合物が、いずれも使用可能である。中でも特に、析出した金属粒や直鎖状金属粉末の周りを包み込む機能を有する分散剤のうち、起泡性を兼ね備えたものを選択して用いるのが好ましい。
起泡性を有する分散剤を用いることにより、起泡性を有する水溶性化合物と分散剤とを併用する場合に比べて、直鎖状金属粉末の製造工程のコストダウンを図ることができる。また分散剤は、還元析出反応によって金属粒を析出させる際に、析出した多数の金属粒が磁場の方向に配向するように繋がって形成される鎖の周りを包み込んで、鎖に枝分かれが発生したり、複数の鎖が凝集したりするのを抑制するため、枝分かれの少ない、ほぼ直鎖状の金属粉末を製造することができる。しかも、製造される直鎖状金属粉末は、分散剤によって包み込まれることで疎水性になって、水よりもガスの気泡に対する親和性が向上し、気泡に付着して泡の層に運ばれやすくなることから、泡の層中に含まれる、鎖長の短い直鎖状金属粉末の回収効率を向上することもできる。
起泡性を有する分散剤としては、下記に示す各種の分散剤が挙げられる。スチレン含量、イソブチレン含量の重量%は、該当する繰り返し単位の、全繰り返し単位中に占める重量百分率、個数%は、該当する繰り返し単位の、全繰り返し単位中に占める個数百分率である。
(i)スチレン−無水マレイン酸ランダム共重合体〔数平均分子量1700、スチレン含量68重量%〕
(ii)イソブチレン−無水マレイン酸交互共重合体の部分アンモニウム塩化合物〔重量平均分子量165500、イソブチレン含量50個数%〕
(iii)セルナD−735〔中京油脂(株)製の商品名、有効成分であるスチレン−マレイン酸共重合体(重量平均分子量19000)とアンモニアと水との混合物〕
また、起泡性を有しない分散剤と、起泡性を有する水溶性化合物とを併用しても、コストダウンの効果は得られないが、それ以外は同様の効果が得られる。このうち、起泡性を有しない分散剤としては、下記に示す各種の分散剤が挙げられる。スチレン含量は、前記と同様である。また、起泡性を有しない分散剤と併用される起泡性の水溶性化合物としては、各種石けん系界面活性剤などが挙げられる。
(iv)スチレン−無水マレイン酸ランダム共重合体〔数平均分子量1900、スチレン含量75重量%〕
(v)スチレン−無水マレイン酸ランダム共重合体の部分エステル化物〔数平均分子量1900、スチレン含量67個数%、プロピルエステル〕
(vi)スチレン−マレイン酸ランダム共重合体の部分エステル化物〔重量平均分子量65000、スチレン含量50%超、イソブチルエステル〕
なお、上記各種分散剤のうち(i)、(ii)、(iv)、(v)、(vi)などの分散剤は、水溶液中に析出した金属粒の周囲を大きく包んで、金属粒同士の近接と、磁性による連結と、それによる鎖の成長とをより良好に制御して、鎖長がほぼ一定の範囲内に揃った直鎖状金属粉末を製造する効果も有している。したがって、これらの分散剤を使用すれば、泡の層中に含まれる、鎖長の短い直鎖状金属粉末の回収効率をより一層、向上することもできる。
分散剤は、起泡性を有するものと、有しないもののいずれの場合も、析出させる直鎖状金属粉末100重量部に対して0.5〜100重量部の割合で液に含有させるのが好ましい。また、分散剤を加えることによる、枝分かれの発生を抑制したり、直鎖状金属粉末を疎水性にしたり、鎖長をほぼ一定の範囲内に揃えたりする効果をより一層、良好なものとするためには、その含有割合は、上記の範囲内でも特に、直鎖状金属粉末100重量部に対して5重量部以上であるのがさらに好ましい。また、液の粘度が高くなりすぎるのを防止して、液中に析出した金属粒がよりスムースに、直鎖状に繋がるのを促進することを考慮すると、分散剤の含有割合は、上記の範囲内でも特に、直鎖状金属粉末100重量部に対して50重量部以下であるのがさらに好ましい。
4.直鎖状金属粉末の製造
還元剤として、前記のように金属のイオンを還元させる際にガスを発生させる機能を有する、Ti(IV)とクラスター化したTi(III)を用いた、本発明に用いる直鎖状金属粉末の製造方法の、実施の形態の一例においては、まず、(1)金属粒のもとになる1種または2種以上の金属のイオンと錯化剤とを含む水溶液(以下「金属イオン溶液」とする)と、(2)Ti(III)とTi(IV)とを含む水溶液(以下「還元剤溶液」とする)と、(3)起泡性を有する分散剤、もしくは、起泡性を有しない分散剤と起泡性を有する水溶性化合物と、pH調整剤としてのアンモニア等とを含む水溶液(以下「分散剤溶液」とする)と、を個別に調製する。
次に、金属イオン溶液に還元剤溶液を加えて混合した後、この混合液(以下「反応母液」とする)に一定方向の磁場をかけながら分散剤溶液を加えて、液のpHを9〜10に調整する。そうすると、この混合液(以下「反応液」とする)中で、Ti(III)とTi(IV)と金属イオンとによってクラスターが形成され、このクラスター中で、3価のチタンイオンが錯化剤と結合して配位化合物を形成して、Ti(III)からTi(IV)に酸化する際の活性化エネルギーが低くなり、還元電位が高くなる。
具体的には、Ti(III)とTi(IV)との電位差が1Vを超える。この値は、Ni(II)からNi(0)への還元電位や、Fe(II)からFe(0)への還元電位などに比べて著しく高く、各種の金属のイオンを効率よく還元、析出させることができる値である。そして、Ti(III)が還元剤として機能して、自身がTi(IV)に酸化する際に、同じ液中に存在する1種または2種以上の金属のイオンを還元して液中に析出させる。すなわち反応液中に、前記金属単体または合金からなる微細な金属粒が多数、析出する。また、それとともに、クラスター中において、Ti(IV)が、金属粒の、急速でかつ不均一な成長を抑制する結果、析出した金属粒は、真球度が高く、かつ一次粒子径が小さいものとなる。
さらに、析出した金属粒は、液にかけた磁場の作用によって、磁場に対応する方向、具体的には、磁場の磁束線に沿う方向に配列しながら直鎖状に繋がり、それによって、前記(A)の直鎖状金属粉末や、(C)の、被覆層を被覆する前の直鎖状金属粉末が形成される。またこの際、分散剤の作用によって、鎖に枝分かれが発生したり、複数の鎖が凝集したりするのが抑制されるため、形成される直鎖状金属粉末は、枝分かれがなく、かつ直線性に優れたものとなる。しかも、還元析出反応は系中で均一に進行するため、直鎖状金属粉末を形成する個々の金属粒は粒径が揃っており、1次粒子径の粒度分布がシャープである。したがって、形成される直鎖状金属粉末は、その太さも均一に揃ったものとなる。
また、液中に(A)の直鎖状金属粉末が形成されたあともさらに析出を続けると、その表面にさらに金属層が析出して、金属粒同士を、金属結合と同程度の結合力によって強固に結合する。つまり、前記(B)の直鎖状金属粉末や、(D)の、被覆層を被覆する前の直鎖状金属粉末が形成される。
反応液中に生成した直鎖状金属粉末は、Ti(III)が還元剤として機能して、自身がTi(IV)に酸化する際に、水を還元することで発生した水素ガスの気泡と接触する。そうすると、直鎖状金属粉末は、分散剤によって包まれて疎水性になっており、水よりもガスの気泡に対する親和性が向上していることから、気泡の周囲に付着する。そして、比較的鎖長の短い、軽い直鎖状金属粉末は、気泡の上昇に伴って反応液の液面に運ばれて、その上面に形成される泡の層に蓄積される。一方、比較的鎖長の長い、重いものは、気泡に付着しても、その上昇に伴って気泡から脱落したり、気泡の上昇を妨げたりするため反応液中に留まる。
このため、泡の層を液から分離して、この泡の層中に含まれる直鎖状金属粉末を回収すると、鎖長がほぼ一定の範囲内に揃った、鎖長の短い直鎖状金属粉末を製造することができる。また、反応液中に残った直鎖状金属粉末を回収すると、上記鎖長の短い成分が除去されることで、同様に鎖長がほぼ一定の範囲内に揃った、鎖長の長い直鎖状金属粉末を得ることもできる。
還元析出反応時に、反応液にかける磁場の強さは特に限定されないが、磁束密度で表して5mT以上であるのが好ましい。磁場の強さを5mT以上とすると、地磁気や液の抵抗等に打ち勝って、析出初期の段階の微細な金属粒を、かけた磁場に対応する方向にきれいに配列できるため、直鎖状金属粉末の直線性をさらに向上することができる。
なお、磁場の強さは、金属粒をできるだけきれいに直線状に配列させることを考慮すると、強ければ強いほど好ましいが、磁場があまりに強すぎてもそれ以上の効果が期待できないだけでなく、強い磁場を発生させるためのコイルや永久磁石が大掛かりになるため、液にかける磁場の強さは、8T以下であるのがさらに好ましい。
また、還元析出反応は、例えば、前記各液を混合して反応液を調製する際に使用したかく拌棒を、混合終了時に、反対方向に数回、回転させるなどして液の流動を停止し、その後は液を実質的にかく拌せずに静置した状態を維持して行う、より詳しくは、かく拌速度で表して0.1rpm以下、特に0rpmとした状態で行うのが好ましい。還元析出反応を上記の条件下で行うようにすると、液中に析出した金属粒やそれが繋がった鎖に、かく拌による応力が影響するのを防止して、直鎖状金属粉末の直線性を向上するとともに、一旦、繋がった鎖が応力によって切れたり、逆に複数の鎖が繋がったりするのを防止して、鎖長がばらつくのを防止することができる。
直鎖状金属粉末を製造した後の液は、前記のように電解再生を行うことで、何度でも繰り返し、還元析出法による直鎖状金属粉末の製造に再利用することができる。すなわち、直鎖状金属粉末を製造した後の液を電解処理することで、Ti(IV)の一部をTi(III)に還元してやれば、再び還元剤溶液として使用することができる。これは、還元析出時にチタンイオンが殆ど消費されない、つまり析出させる金属とともに殆ど析出されないためである。
還元剤としてのチタンイオンは、例えば三塩化チタンや四塩化チタンなどの、水溶性の塩として供給する。すなわち、還元剤溶液中でのTi(III)とTi(IV)の存在比率に応じた量の三塩化チタンと四塩化チタンとを配合するか、あるいは四塩化チタンのみを配合して、上に述べた使用後の液を再生する時と同様に液を電界処理して、Ti(IV)の一部をTi(III)に還元した状態で、還元析出反応に供すればよい。
液の再生時、および四塩化チタンのみを配合した液を電界処理して最初の還元剤溶液を調製する際には、電解処理の条件を調整することによって、還元剤溶液中でのTi(III)とTi(IV)の存在比率を任意に調整することができ、それによって、上述したクラスター中での、両者の、相反する機能の強弱の割合を変更できるため、金属粒の一次粒子径を任意に制御することが可能である。
錯化剤としては、例えばエチレンジアミン、クエン酸、酒石酸、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸などのカルボン酸や、あるいはそのナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩などを挙げることができる。また金属のイオンは、当該金属の、水溶性の塩として供給される。
5.蛍光物質
金属粉末に標識する蛍光物質は、特に限定されないが、励起光の波長で蛍光を発する物質を適宜選択すればよい。例えば、488nm近傍の波長で励起する場合は、フルオロセイン及びイソシアネート等の誘導体、フィコエリスリン、ドーダミングリーン、GFP(Green fluoresent protein)、YOYO1等を使用することができる。紫外線での励起光の場合は、ダンシルクロリド、カスケードブルー、ヘキスト33342等の蛍光物質を使用することができる。633nm近傍での励起であれば、アロフィコシアニン及びその誘導体等が、好適に使用できる。
蛍光物質中に官能基があると、金属粉末や有機化合物との反応が速やかに進行するので、好適である。蛍光物質中に含まれる好適な官能基としては、イソシアネート基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、スルホニル基、エポキシ基、トシル基等が例示される。
6.有機化合物
金属粉末に結合させる蛍光物質は、上記物質を金属粉末に直接結合させても良いが、有機化合物を介して結合させることも可能である。有機化合物としては、蛍光物質の官能基と容易に反応できるものであれば特に限定されないが、アビジン、ストレプトアビジン、ビオチン、グルタルアルデヒド、ヒスチジン、シランカップリング剤が好適に使用できる。これらの有機化合物は、1種単独で使用しても良いが、複数種を組み合わせても良く、また、複合体を形成しても良い。複合体を形成するときは、金属粉末と反応させる前に蛍光物質と事前に反応させておくこともできる。
蛍光物質にビオチンを結合させることもできる。この場合は、有機化合物として、アビジンまたはストレプトアビジンを用いると好適である。すなわち、アビジンまたはストレプトアビジンの1分子に4分子のビオチンが結合することから単純計算でも4倍の蛍光物質を結合することができる。また、蛍光物質1分子当たり複数のビオチンを官能基として導入すれば、アビジンまたはストレプトアビジンと複合体を形成するため、より多くの蛍光物質を金属に結合できる。
7.蛍光標識金属粉末の製造
実施形態1〜5に記載した直鎖状金属粉末を用い、蛍光標識金属粉末の製造について以下に説明する。
7−1.有機化合物を介して蛍光物質を標識する場合
金属粉末は、空気中にさらされると、その表面の金属原子に酸素が結合し、酸化膜が形成される。この酸化膜は薄いものの、酸化していない金属部分との分離は困難である。そこで、この酸化膜を利用することで、好適に金属粉末に蛍光物質を標識することができる。
すなわち、この表面に酸化膜が形成された金属粉末を水溶液中に添加すると、表面酸化膜が水溶液中の水分子と反応し、金属粉末の表面が水和した金属水和物ができる。この金属水和物とシランカップリング剤を水溶液中で反応させると、金属表面がシランカップリング剤で被覆され、金属表面に官能基が導入される。例えばγ−アミノプロピルトリエトキシシランのようなシランカップリング剤と反応させた場合は、下記の化学式(1)で概略されるような反応が進行し、金属表面にアミノ基を導入される。
Figure 2007197752
つぎに、このアミノ基が導入された金属粉末化合物に対し、ダンシルクロリドのようなアミノ基との反応性に富む蛍光物質を反応させると、下記の化学式(2)で概略されるような反応が進行し、金属粉末の表面に蛍光物質が標識される。
Figure 2007197752
上述の例は、一種類の有機化合物を介した蛍光物質の標識の一例であるが、複数種の有機化合物を介した標識も可能である。
例えば、化学式(1)で金属水和物にアミノ基を導入した後、グルタルアルデヒドを反応させ、金属水和物にアルデヒド基を導入することも可能である。その後、アルデヒド基と蛍光物質を反応させることで、金属粉末に蛍光物質を標識することができる。この場合、アルデヒド基との反応を速やかに進行させるため、蛍光物質はアミノ基が導入された物質が好適となる。
7−2.金属粉末に直接蛍光物質を標識する場合
金属粉末にタンパク質は吸着する性質があるため、有機化合物を介さずとも金属粉末に直接蛍光標識することは可能である。蛍光を発するタンパク質として、フィコエリスリンやアロフィコシアニン等が好適に用いることができる。
8.異方導電膜の調製
本発明の異方導電膜は、金属粉末が蛍光物質で標識されていることを除けば、蛍光物質が標識されていない直鎖状の金属粉末を用いる場合と同じように調製することができる。異方導電膜としては、鎖の長さが、導電接続する、接続部を構成する隣り合う電極間の距離未満とし、導電成分として、膜の厚み方向に配向させた状態で含有するものが好適である。
直鎖状金属粉末としては、隣り合う電極間の距離の0.9倍以下に調整した種々の直鎖状金属粉末を使用することができる。
直鎖状金属粉末の鎖の長さを上記の範囲に調整するためには、還元析出法によって直鎖状金属粉末を製造するに際し、液に含有させる分散剤の種類や割合を調整するなどの方法を採用すればよい。ただし、鎖の長さがあまりに短すぎると、膜の厚み方向に配向させた状態としても膜の厚み方向の接続抵抗を十分に低くできない場合がある。このため鎖の長さは、導電接続する、接続部を構成する複数の電極の、高さのばらつきよりも大きいことがさらに好ましい。
また直鎖状金属粉末は、膜の厚み方向に良好に配向させることを考慮すると、磁場をかけることによって容易に配向するように強磁性を有しているのが好ましく、そのためには前述した(A)〜(D)のいずれかの構成とするのが好ましい。また、膜の厚み方向の接続抵抗をより一層、低くすることを考慮すると、直鎖状金属粉末は、導電性に優れた金属またはその合金からなる被覆層を有しているのが好ましく、そのためには上記の中でも(C)、(D)の構成を採用するのがさらに好ましい。ただし、後述する実施例、比較例の結果から明らかなように、上記被膜を有さない(A)、(B)などの単純な構造の直鎖状金属粉末であっても、膜の厚み方向の接続抵抗を、十分に実用可能な範囲まで低くすることは可能である。
直鎖状金属粉末とともに異方導電膜を形成する結着剤としては、当該用途において結着剤として従来公知の、成膜性および接着性を有する種々の化合物がいずれも使用可能である。かかる結着剤としては、例えば熱可塑性樹脂や硬化性樹脂、液状硬化性樹脂などがあり、特に好ましくはアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、フッ素系樹脂、フェノール系樹脂などを例示することができる。
本発明の蛍光標識金属粉末から構成される異方導電膜は、前記のように直鎖状金属粉末の鎖を、膜の厚み方向に配向させた状態で固定している必要がある。かかる異方導電膜は、
(i)下地面と交差する方向に磁場をかけた下地上に、直鎖状金属粉末と結着剤とを、適当な溶媒とともに所定の割合で配合して調製した複合材料を塗布して、直鎖状金属粉末を、上記磁場の方向に沿う膜の厚み方向に配向させた状態で複合材料を固化または硬化させることによって、直鎖状金属粉末の配向を固定するか、あるいは
(ii)直鎖状金属粉末を、下地面と交差する方向に磁場をかけた下地上に散布して、直鎖状金属粉末を、上記磁場の方向に配向させた状態で、結着剤を含む、流動性を有する塗剤を塗布して固化または硬化させることによって、直鎖状金属粉末の配向を固定したのち、下地からはく離することによって製造できる。なお(i)の方法で使用する複合材料や(ii)の方法で使用する塗剤は、液状硬化性樹脂等の液状の結着剤を用いることで、溶媒を省略してもよい。
これらの方法を実施する場合にかける磁場の強さは、直鎖状金属粉末中に含まれる、強磁性を有する金属の種類や割合等によって異なるものの、異方導電膜中の直鎖状金属粉末を、当該膜の厚み方向に十分に配向させることを考慮すると、磁束密度で表して1mT以上、中でも10mT以上、とくに40mT以上であるのが好ましい。
磁場をかける方法としては、ガラス基板、プラスチック基板などの下地の上下に磁石を配置する方法や、あるいは下地として磁石の表面を利用する方法などをあげることができる。後者の方法は、磁石の表面から出る磁力線が、当該表面から、異方導電膜の厚み程度までの領域では、磁石の表面に対してほぼ垂直であることを利用したもので、異方導電膜の製造装置を簡略化できるという利点がある。
かくして製造した異方導電膜における、直鎖状の金属粉末の充填量は、0.05〜20体積%とするのが好ましい。またその厚みは、異方導電膜を介して配線板と半導体素子、あるいは配線板同士を良好に導電接着させることを考慮すると、10μm〜100μmであるのが好ましい。
9.実装品
上記本発明の異方導電膜を用いて実装した実装品においては、種々の用途に好適に用いることができる。例えば、液晶表示パネルのガラス基板と半導体パッケージとの実装、前記ガラス基板とフレキシブルプリント基板との実装などが好適な例として示される。
半導体パッケージにおいては、接続対象となる電極間のピッチが50μm未満であっても短絡を生じることが無い。このためエレクトロニクス実装の分野における、さらなる高密度実装化の要求に十分に対応することが可能となる。
例えば、ガラス基板にICチップと同数のITO(Indium−Tin−Oxide)電極が形成されたガラスITO電極板を用意する。その後、両者の間に前記で得られた異方導電性膜を挟み、加熱しながら、圧力をかけて熱接着させ、ICチップとガラスITO電極板とを接合させ、実装品を製造することができる。
以下に、本発明を、実施例、比較例に基づいて説明する。
1.直鎖状金属粉末の製造
純水715mLに、クエン酸三ナトリウム二水和物91.5g(0.30モル)と、硫酸ニッケル六水和物11.0g(0.04モル)とを溶解して金属イオン溶液を調製した。また、還元剤溶液としては、四塩化チタンの20重量%塩酸酸性水溶液(pH4)を、旭硝子(株)製の陰イオン交換膜で仕切った2槽式の電解槽の、片方の槽に注入するとともに、反対側の槽にはモル濃度0.1Mの硫酸ナトリウム水溶液を入れ、それぞれの液にカーボンフェルト電極を浸漬して、四塩化チタンの水溶液側を陰極、硫酸ナトリウム水溶液側を陽極として、3.5Vの直流電流を、定電圧制御で通電して水溶液を陰極電解処理することで、Ti(IV)の一部をTi(III)に還元して得た液80.0gを準備した。チタンイオンの総量は0.1モル、Ti(III)とTi(IV)のモル比は4:1であった。
さらに、純水に、25%アンモニア水60.0mLと、1.0gのセルナD-735(中京油脂:ポリカルボン酸型高分子界面活性剤、成分重量比:主成分=15〜25、アンモニア=1〜10,水=65〜84、主成分:スチレン−マレイン酸共重合体,平均分子量(W)=19,000 )とを溶解した後、必要に応じて純水を加えて全量を200mLに調整して分散剤溶液を作製した。なお、アンモニア水の量は、反応液全体のpHを10に調整するために最適な値とした。
次に、上記金属イオン溶液の全量と、還元剤溶液の全量とを混合し、温浴槽中に入れて液温を35℃に維持しながら20分間、かく拌した後、一対の対向磁石間に配置した反応槽中に入れて100mTの磁場をかけながら、液温を35℃に維持した。そして、反応槽中の液をかく拌棒で4〜5回かく拌しながら、あらかじめ液温を35℃に昇温しておいた分散剤溶液の全量を一気に加えて、前記のように反応液のpHを10に調整した後、最後にかく拌棒を反対方向に1〜2回、回転させて反応液の流動を停止し、その後は反応液を実質的にかく拌せずに静置した状態(かく拌速度0rpm)を維持して還元析出反応を行った。そうすると、液中で気泡が多数、発生し、その多くが液面で割れずに残って、反応液の上面に安定な泡の層が形成された。
その後、10分経過した時点で泡の層を液から分離し、ろ紙上で水洗して固形分を得、この固形分を再びろ紙上で水洗後、純水中でかく拌洗浄(20分間)−エタノール中で、超音波を照射しながら、かく拌洗浄(30分間)−ろ別−真空乾燥(23±1℃)の各工程を経て直鎖状ニッケル粉末を製造した。
2.蛍光標識反応
上記1で製造した直鎖状ニッケル粉末0.8gを、酢酸ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル(BCA)60mLに分散し、10分間かく拌した後、磁石を用いて直鎖状ニッケル粉末を沈降させ、上精のBCA液を約50ml取り除き直鎖状ニッケル粉末溶液1を準備した。また別途、ダンシルクロリド0.1gをBCA50mLに溶解した溶液2を準備した。
次いで、溶液2に、シランカップリング剤KBM903(γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業(株)製)0.4gを室温にてかく拌しながら滴下し、添加した。10分間かく拌し、ダンシルクロリド溶液とシランカップリング剤を混合させた(溶液3)。次いで、溶液1と溶液3を100℃の温浴層で溶液が暖まるまで保温した。溶液1、3が80℃以上になった後、溶液3に溶液1をかく拌しながら一気に添加した。その後300分間、100℃にて、反応を続けた。300分後、温浴槽から反応液を取り出し、室温に60分間静置した。次いで、反応液を入れた容器の底部に磁石を置き、直鎖状ニッケル粉末を沈殿させた後、上清液を取り除いた。次いで、残っている直鎖状ニッケル粉末に対して、BCA100mlに分散−攪拌(10分間)−磁石を用いて沈降−上清液を除去という一連の工程を2回繰り返し、過剰な蛍光物質とシランカップリング剤を取り除いた。
その後、上記直鎖状ニッケル粉末を含むBCA溶液をメンブレンフィルタ上に移し、BCAで洗浄して固形分を得た後、この固形分を真空乾燥機にて、乾燥した。乾燥は100℃で一昼夜行い、蛍光標識ニッケル粉末を得た。
3.蛍光顕微鏡による評価
前記2で得られた蛍光標識ニッケル粉末を蛍光顕微鏡で評価した。
蛍光標識ニッケル粉末の評価は、評価用の観察シートを別途調製して行った。すなわち、蛍光標識ニッケル粉末0.01gポリエチレングリコール(重量平均分子量20,000)400gを純水1Lに溶解した溶液10gに分散し、遠心かく拌ミキサーを用いて均一に分散させることで、評価用の複合材料を調製した。そしてこの複合材料を、ガラス上に、ギャップ25μmでドクターナイフを用いて塗布し、蛍光標識ニッケル粉末がシートの面方向に配向した状態で固定された観察シートを調製した。
この観察シートを、蛍光顕微鏡(オリンパス製、商品名:落射式蛍光システムBX51)にて観察し評価し、(1)全ての粉末が蛍光標識されたか、および(2)蛍光標識によって寸法や形状のよう似たものとの区別が可能になったか、について評価した。蛍光顕微鏡の光源として水銀ランプを用い、ミラーユニットとしてU−MWU2を用いることにより、波長が330〜380nmの紫外光を励起光として観察シートに照射し、観察シートから発せられる波長が400nm以上の蛍光を検出して蛍光標識ニッケル粉末の特性を評価した。その結果の写真が、図1(a)、(b)である。図1(a)のように透過光だけで見ると、蛍光標識ニッケル粉末は黒い線として観察され、寸法や形状がよく似ているゴミ等と区別ができない。一方、図1(b)のように紫外光を照射し、その励起で発生した蛍光を見ると、図1(a)で検出された全ての蛍光標識ニッケル粉末が緑の線として検出されており、また大きさや形状がよく似ているゴミ等との区別もできていることがわかった。
4.異方導電膜の調製
ビスフェノールA型の固形エポキシ樹脂〔ジャパンエポキシレジン(株)製、商品名:エピコート1256(樹脂Aとする)、エピコート1002(樹脂Bとする)〕と、ビスフェノールA型の液状エポキシ樹脂〔ジャパンエポキシレジン(株)製、商品名:エピコート828US(樹脂Cとする)〕、マイクロカプセル型イミダゾール系硬化剤〔旭化成ケミカルズ(株)製、商品名ノバキュアHX3941(硬化剤とする)〕とを、重量比で樹脂A/樹脂B/樹脂C/硬化剤=40/20/40/35の割合で用いた。これらの材料を、酢酸ブチルに溶解して、樹脂分、すなわち樹脂A、樹脂B、樹脂Cおよび硬化剤の3成分の合計の濃度が40重量%である樹脂溶液を調製した。
次に、この樹脂溶液に、樹脂分と金属粉末の総量に占める割合で表される金属充填率が0.5体積%となるように、前記2で得られた蛍光標識ニッケル粉末を配合し、遠心かく拌ミキサーを用いてかく拌して均一に分散させることで、異方導電膜用の複合材料を調製した。そしてこの複合材料を、離型処理を施したPETフィルム上にドクターナイフを用いて塗布した後、100mTの磁場をかけながら60℃で30分間、乾燥、固化させることで、蛍光標識ニッケル粉末が膜の厚み方向に配向した状態で固定された、厚み25μmの異方導電膜を調製した。
5.実装品
幅15μm、長さ100μm、高さ16μmの金めっき電極が15μm間隔で726個配列されたICチップと、幅20μm、長さ100μm、高さ0.15μmのITO電極が10μm間隔でICチップと同数形成されたガラス基板とを用意した。このガラス基板上に前記4で調製した異方導電膜を載置し、50℃に加熱しながら4MPaの圧力で2秒間加圧して仮接着させた。その後、上記異方導電膜から、離型処理を施したPETフィルムを剥がし、ICチップを、ITO電極と金メッキ電極の位置あわせをしながら異方導電膜上に載置して、180℃に加熱しながら、1電極当たり20gfの圧力で30秒間加圧して熱接着させ、ICチップとガラス基板とを実装した実装品を得た。
6.蛍光顕微鏡による実装品の評価
前記5で得られた実装品を蛍光顕微鏡で評価した。
図2の実装品のガラス基板側の面を励起光で照射し、発生した蛍光を蛍光顕微鏡で観察した。その観察写真が図3であり、実装品の状態でも蛍光観察が可能であることがわかった。
本発明の蛍光標識金属粉末は、励起光が照射されると、金属粉末から蛍光が発せられる。そのため、エレクトロニクス分野、特に、ガラス基板上に半導体パッケージを実装したり、あるいはガラス基板上にフレキシブルプリント配線板を実装したりする異方導電膜の導電成分として好適に用いられる。
本発明の蛍光標識金属粉末の蛍光顕微鏡による観察写真で、(a)が透過光で撮影した写真であり、(b)が励起光を照射して撮影した写真である。 本発明に係わる実装品の一例で、(a)上面より見た図、(b)電極間に存在する導電成分の概略図である。 本発明の蛍光標識金属粉末から構成される異方導電膜を用いて実装した実装品をガラス基板側から励起光で照射し、実装品から発せられた蛍光を蛍光顕微鏡で観察した写真である。
符号の説明
1 蛍光標識金属粉末
2 ゴミ
3 異方導電膜
4 ICチップ
5 ガラス基板
6 金めっき電極

Claims (6)

  1. 多数の微細な金属粒から形成された直鎖状の金属粉末であって、前記金属粉末の表面に蛍光物質が直接に、または、有機化合物を介して結合していることを特徴とする蛍光標識金属粉末。
  2. 前記有機化合物は、アビジン、ストレプトアビジン、ビオチン、グルタルアルデヒド、ヒスチジンおよびシランカップリング剤から選ばれる1種もしくは数種類を組み合わせた複合体であることを特徴とする請求項1記載の蛍光標識金属粉末。
  3. 前記蛍光物質は、前記有機化合物と結合する官能基を有することを特徴とする請求項1または2記載の蛍光標識金属粉末。
  4. 多数の微細な金属粒から形成された直鎖状の金属粉末と、(1)蛍光物質を含む溶液、または、(2)蛍光物質と有機化合物を含む溶液、とを混合して、前記金属粉末の表面に蛍光物質を結合させた後に、前記金属粉末を磁力で沈降させ、混合された溶液から分離することにより蛍光標識金属粉末を回収することを特徴とする蛍光標識金属粉末の製造方法。
  5. 請求項1ないし3記載の蛍光標識金属粉末を、膜の厚み方向に配向させた状態で含有することを特徴とする異方導電膜。
  6. 請求項5に記載の異方導電膜を用いて基板に電子部品を実装したことを特徴とする実装品。
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