JP2007197426A - ピラジン誘導体、及び前記ピラジン誘導体を用いた発光素子、表示装置、電子機器 - Google Patents

ピラジン誘導体、及び前記ピラジン誘導体を用いた発光素子、表示装置、電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】バイポーラ性を有する新規材料、当該新規材料を備えた発光素子、ならびに当該発光素子を有する表示装置を提供することを課題とする。
【解決手段】下記一般式(g−1)で表されるピラジン誘導体である。
Figure 2007197426

【選択図】なし

Description

本発明は、ピラジン誘導体に関する。また、当該ピラジン誘導体を含む発光素子に関する。また、当該ピラジン誘導体を含む発光素子を有する表示装置に関する。
近年、発光性化合物を用いた発光素子は、低消費電力、軽量薄型の特徴を有しており、次世代のディスプレイ(表示装置)として有力視されている。また、自発光型であるため、液晶ディスプレイ(LCD)と比較して、視野角等の問題がなく視認性に優れていると言われている。
発光素子の基本構造は、一対の電極間に発光性化合物を含む発光層を有する構造である。このような発光素子は、電圧を印加することにより、陽極から注入される正孔と陰極から注入される電子が発光層内の発光中心で再結合して分子を励起し、励起した分子が基底状態に戻る際にエネルギーを放出することによって発光すると言われている。なお、再結合により生成する励起状態には一重項励起状態と三重項励起状態とがある。発光はどちらの励起状態を経ても可能であると考えられており、特に一重項励起状態から直接基底状態へ戻る際の発光は蛍光、三重項励起状態から基底状態へ戻る際の発光は燐光と定義されている。
励起状態である一重項励起状態と三重項励起状態は、統計学的に1:3で発生すると考えられている。従って、三重項励起状態から基底状態へ戻る際の発光である燐光を用いれば、理論的には内部量子効率(注入したキャリアに対して発生するフォトンの割合)が75%〜100%の発光素子を得ることができると考えられる。すなわち、燐光を利用できれば、蛍光を利用するのに比べ、格段に発光効率を向上させることができる。
しかしながら、一般的な有機化合物は、常温では燐光を観測することができなかった。これは、通常、有機化合物の基底状態は一重項基底状態であり、三重項励起状態から一重項基底状態への遷移は禁制遷移となるからである。一方、一重項励起状態から一重項基底状態への遷移は許容遷移となるため、蛍光は観測することができる。ところが、近年、特許文献1に示されるように、燐光を放出できる化合物、すなわち三重項励起状態から基底状態へ戻る際の光を発光に変換できる化合物(以下、燐光性化合物と記す)が発見されており、研究も盛んに行われている(例えば、特許文献1参照)。
燐光性化合物を用いて発光素子を作製する場合にも、濃度消光による発光効率の低下を防ぐため、燐光性化合物はホスト材料に分散させた状態で用いられる。そのため、燐光性化合物から効率良く発光を得るためには、ホスト材料の選択も重要となってくる。
燐光性化合物から効率良く発光を得るためには、バイポーラ性を有するホスト材料が適していることがわかっている。しかしながら、有機化合物の多くは正孔輸送性または電子輸送性に偏ったモノポーラ性の材料である。したがって、正孔輸送性および電子輸送性の両方を有するバイポーラ性の材料の開発が求められている。
特開2005−170851号公報
そこで、本発明は、バイポーラ性を有する新規材料、当該新規材料を備えた発光素子、ならびに当該発光素子を有する表示装置を提供することを課題とする。
さらに、本発明は、発光性化合物を分散させるホスト材料として用いることができるバイポーラ性の新規材料を提供することを課題とする。特に、本発明は、燐光性化合物を分散させるホスト材料として用いることができるバイポーラ性の新規材料を提供することを課題とする。
また、本発明は、発光性化合物として用いることができるバイポーラ性を有する新規材料を提供することを課題とする。
本発明は、下記一般式(g−1)で表されるピラジン誘導体である。
Figure 2007197426
上記一般式(g−1)において、式中のR、R、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。また、式中のAは一般式(a−1)、一般式(a−2)、一般式(a−3)、または一般式(a−4)で表される置換基のいずれかを表す。式中のRは、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基を表す。R、R、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。また、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Arはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、炭素数6以上25以下のアリール基を表し、αは炭素数6以上25以下のアリーレン基を表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。また、アリーレン基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。
また、本発明は、下記一般式(g−2)で表されるピラジン誘導体である。
Figure 2007197426
上記一般式(g−2)において、式中のR、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。また、式中のAは一般式(a−1)、一般式(a−2)、一般式(a−3)、または一般式(a−4)で表される置換基のいずれかを表す。式中のRは、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基を表す。R、R、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。また、式中のAr、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Arはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、炭素数6以上25以下のアリール基を表し、αは炭素数6以上25以下のアリーレン基を表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。また、アリーレン基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。
また、本発明は下記一般式(g−3)で表されるピラジン誘導体である。
Figure 2007197426
上記一般式(g−3)において、式中のR、R、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。また、Ar、Arはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−ビフェニル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基、9,9−ジメチルフルオレン−2−イル基、スピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル基のいずれかを表す。
また、本発明は下記一般式(g−4)で表されるピラジン誘導体である。
Figure 2007197426
上記一般式(g−4)において、式中のR、R、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。また、Ar、Ar、Arはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、炭素数6以上25以下のアリール基を表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。
また、本発明は下記一般式(g−5)で表されるピラジン誘導体である。
Figure 2007197426
上記一般式(g−5)において、式中のR、R、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。また、Arは炭素数6以上25以下のアリール基を表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。
また、上記一般式(g−5)において、式中のArはフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−ビフェニル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基、9,9−ジメチルフルオレン−2−イル基、またはスピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル基のいずれかであることが好ましい。
また、本発明は下記一般式(g−6)で表されるピラジン誘導体である。
Figure 2007197426
上記一般式(g−6)において、式中のR、R、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。Rは、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基を表す。Arは、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−ビフェニル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基、9,9−ジメチルフルオレン−2−イル基、またはスピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル基のいずれかを表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。
また、本発明は下記一般式(g−7)で表されるピラジン誘導体である。
Figure 2007197426
上記一般式(g−7)において、式中のR、R、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。R、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。Arは炭素数6以上25以下のアリール基を表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。
また、本発明は下記一般式(g−8)で表されるピラジン誘導体である。
Figure 2007197426
上記一般式(g−8)において、式中のR、R、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。R、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。Arはアリール基を表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。
また、上記一般式(g−8)において、式中のArはフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−ビフェニル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基、9,9−ジメチルフルオレン−2−イル基、またはスピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル基のいずれかであることが好ましい。
また、本発明は下記一般式(g−9)で表されるピラジン誘導体である。
Figure 2007197426
上記一般式(g−9)において、式中のR、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。Ar、Arはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−ビフェニル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基、9,9−ジメチルフルオレン−2−イル基、またはスピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル基のいずれかを表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。
また、本発明は下記一般式(g−10)で表されるピラジン誘導体である。
Figure 2007197426
上記一般式(g−10)において、式中のR、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。Ar、Ar、Arはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、炭素数6以上25以下のアリール基を表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。
また、本発明は下記一般式(g−11)で表されるピラジン誘導体である。
Figure 2007197426
上記一般式(g−11)において、式中のR、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。Arは炭素数6以上25以下のアリール基を表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。
また、上記一般式(g−11)において、式中のArはフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−ビフェニル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基、9,9−ジメチルフルオレン−2−イル基、またはスピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル基のいずれかであることが好ましい。
また、本発明は下記一般式(g−12)で表されるピラジン誘導体である。
Figure 2007197426
上記一般式(g−12)において、式中のR、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。Rは、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基を表す。Arはフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−ビフェニル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基、9,9−ジメチルフルオレン−2−イル基、またはスピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル基のいずれかを表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。
また、本発明は下記一般式(g−13)で表されるピラジン誘導体である。
Figure 2007197426
上記一般式(g−13)において、式中のR、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。R、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。Arは炭素数6以上25以下のアリール基を表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。
また、本発明は下記一般式(g−14)で表されるピラジン誘導体である。
Figure 2007197426
上記一般式(g−14)において、式中のR、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。R、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。Arは炭素数6以上25以下のアリール基を表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。
また、上記一般式(g−14)において、式中のArはフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−ビフェニル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基、9,9−ジメチルフルオレン−2−イル基、またはスピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル基のいずれかであることが好ましい。
また、本発明は、上記一般式(g−1)乃至一般式(g−14)のいずれか一に記載のピラジン誘導体を含む層を、一対の電極間に有する発光素子である。
また、本発明は、上記一般式(g−1)乃至一般式(g−14)のいずれか一に記載のピラジン誘導体と発光性化合物とを含む層を、一対の電極間に有する発光素子である。
また、本発明は、上記一般式(g−1)乃至一般式(g−14)のいずれか一に記載のピラジン誘導体と燐光性化合物とを含む層を、一対の電極間に有する発光素子である。なお、燐光性化合物とは、燐光を放出できる化合物、すなわち三重項励起状態から基底状態に戻る際に放出される光を発光に変換できる化合物のことを表す。
また、本発明は、上記一般式(g−1)乃至一般式(g−14)のいずれか一に記載のピラジン誘導体を含む発光素子を有する表示装置である。
また、本発明は、上記一般式(g−1)乃至一般式(g−14)のいずれか一に記載のピラジン誘導体と燐光性化合物とを含む発光素子を有する表示装置である。
また、本発明は、上記一般式(g−1)乃至一般式(g−14)のいずれか一に記載のピラジン誘導体を含む発光素子を有する電子機器である。
また、本発明は、上記一般式(g−1)乃至一般式(g−14)のいずれか一に記載のピラジン誘導体と燐光性化合物とを含む発光素子を有する電子機器である。
本発明のピラジン誘導体は、バイポーラ性を有し、電子輸送性および正孔輸送性の両方に優れているピラジン誘導体である。
また、本発明のピラジン誘導体は、電気化学的な酸化や還元に対して安定なピラジン誘導体である。
さらに、本発明のピラジン誘導体は、バイポーラ性を有し、電子輸送性および正孔輸送性の両方に優れている発光性化合物である。
また、本発明のピラジン誘導体から成る層中に燐光性化合物を分散させることにより、非常に発光効率の高い発光素子を得ることができる。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明のピラジン誘導体について説明する。
本発明のピラジン誘導体は、下記一般式(g−1)で表される。
Figure 2007197426
上記一般式(g−1)において、式中のR、R、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。また、式中のAは一般式(a−1)、一般式(a−2)、一般式(a−3)、または一般式(a−4)で表される置換基のいずれかを表す。式中のRは、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基を表す。R、R、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。また、Ar乃至Arはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、炭素数6以上25以下のアリール基を表し、αは炭素数6以上25以下のアリーレン基を表す。なお、式中のアリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。同様に、アリーレン基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。
また、上記一般式(g−1)において、炭素数1以上4以下のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、i−プロピル基、n−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、i−ブチル基、又はs−ブチル基等が挙げられる。また、炭素数6以上25以下のアリール基の具体例としては、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、ナフチル基、2−ナフチル基、4−ビフェニル基、3−ビフェニル基、2−ビフェニル基、9,9−メチルフルオレン−2−イル基、又はスピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル基等が挙げられる。さらに、炭素数6以上25以下のアリーレン基の具体例としては、o−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基、1,5−ナフチレン基、1,4−ナフチレン基、9,9−ジメチルフルオレン−2,7−ジイル基、4,4−ビフェニレン基、又はスピロ−9,9’−ビフルオレン−2,7−ジイル基等が挙げられる。
また、本発明は、上記一般式(g−1)において、式中のAが一般式(a−1)で表される置換基であり、ArおよびArがフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−ビフェニル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基、9,9−ジメチルフルオレン−2−イル基、またはスピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル基のいずれかであると、合成が容易となり好ましい。すなわち、本発明は、下記一般式(g−3)で表されるピラジン誘導体であることが好ましい。
Figure 2007197426
なお、上記一般式(g−3)において、式中のR、R、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。
また、本発明は、上記一般式(g−1)において、式中のAが一般式(a−4)で表される置換基であり、αがフェニレン基であると、より大きな三重項励起エネルギーを得ることができるともに、化学的な安定性を得ることができるので好ましい。すなわち、本発明は、下記一般式(g−4)で表されるピラジン誘導体であることが好ましい。
Figure 2007197426
なお、上記一般式(g−4)において、式中のR、R、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。また、Ar、Ar、Arはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、炭素数6以上25以下のアリール基を表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。
また、本発明は、上記一般式(g−1)において、式中のAが一般式(a−2)で表される置換基であり、ArおよびArがフェニル基で、αが1,4−フェニレン基であると、より大きな三重項励起エネルギーを得ることができ、さらに合成が容易となり好ましい。すなわち、本発明は、下記一般式(g−5)で表されるピラジン誘導体であることが好ましい。
Figure 2007197426
なお、上記一般式(g−5)において、式中のR、R、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。また、Arは炭素数6以上25以下のアリール基を表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。
さらに、本発明は、上記一般式(g−5)において、式中のArがフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−ビフェニル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基、9,9−ジメチルフルオレン−2−イル基、またはスピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル基のいずれかであると、合成が容易となり好ましい。
また、本発明は、上記一般式(g−1)において、式中のAが一般式(a−3)で表される置換基であり、Arがフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−ビフェニル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基、9,9−ジメチルフルオレン−2−イル基、またはスピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル基のいずれかであると、合成が容易となり好ましい。すなわち、本発明は、下記一般式(g−6)で表されるピラジン誘導体であることが好ましい。
Figure 2007197426
なお、上記一般式(g−6)において、式中のR、R、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。Rは、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基を表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。
また、本発明は、上記一般式(g−1)において、式中のAが一般式(a−4)で表される置換基であり、αがフェニレン基であると、より大きな三重項励起エネルギーを得ることができ、化学的な安定性も得ることができるため好ましい。すなわち、本発明は、下記一般式(g−7)で表されるピラジン誘導体であることが好ましい。
Figure 2007197426
なお、上記一般式(g−7)において、式中のR、R、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。R、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。Arは炭素数6以上25以下のアリール基を表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。
また、本発明は、上記一般式(g−1)において、式中のAが一般式(a−4)で表される置換基であり、αが1,4−フェニレン基であると、より大きな三重項励起エネルギーを得ることができ、化学的な安定性も得ることができるため好ましい。すなわち、本発明は、下記一般式(g−8)で表されるピラジン誘導体であることが好ましい。
Figure 2007197426
なお、上記一般式(g−8)において、式中のR、R、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。R、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。Arはアリール基を表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。
また、本発明は上記一般式(g−8)において、式中のArがフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−ビフェニル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基、9,9−ジメチルフルオレン−2−イル基、またはスピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル基のいずれかであると、合成が容易となり好ましい。
また、本発明のピラジン誘導体は、下記一般式(g−2)で表される。
Figure 2007197426
上記一般式(g−2)において、式中のR、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。また、式中のAは一般式(a−1)、一般式(a−2)、一般式(a−3)、または一般式(a−4)で表される置換基のいずれかを表す。式中のRは、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基を表す。R、R、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。また、式中のAr乃至Arはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、炭素数6以上25以下のアリール基を表し、αは炭素数6以上25以下のアリーレン基を表す。なお、アリーレン基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。
また、上記一般式(g−2)において、炭素数1以上4以下のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、i−プロピル基、n−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、i−ブチル基、又はs−ブチル基等が挙げられる。また、炭素数6以上25以下のアリール基の具体例としては、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、ナフチル基、2−ナフチル基、4−ビフェニル基、3−ビフェニル基、2−ビフェニル基、9,9−メチルフルオレン−2−イル基、又はスピロ−9,9’−ビフルオレン−2イル基等が挙げられる。さらに、炭素数6以上25以下のアリーレン基の具体例としては、o−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基、1,5−ナフチレン基、1,4−ナフチレン基、9,9−ジメチルフルオレン−2,7−ジイル基、4,4−ビフェニレン基、又はスピロ−9,9’−ビフルオレン−2,7−ジイル基等が挙げられる。
また、本発明は、上記一般式(g−2)において、式中のAが一般式(a−1)で表される置換基であり、ArおよびArがフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−ビフェニル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基、9,9−ジメチルフルオレン−2−イル基、スピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル基のいずれかであると、合成が容易となり好ましい。すなわち、本発明は、下記一般式(g−9)で表されるピラジン誘導体であることが好ましい。
Figure 2007197426
なお、上記一般式(g−9)において、式中のR、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。
また、本発明は、上記一般式(g−2)において、式中のAが一般式(a−2)で表される置換基であり、αがフェニレン基であると、より大きな三重項励起エネルギーを得ることができるともに、化学的な安定性を得ることができるので好ましい。すなわち、本発明は、下記一般式(g−10)で表されるピラジン誘導体であることが好ましい。
Figure 2007197426
なお、上記一般式(g−10)において、式中のR、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。また、Ar、Ar、Arはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、炭素数6以上25以下のアリール基を表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。
また、本発明は、上記一般式(g−2)において、式中のAが一般式(a−2)で表される置換基であり、ArおよびArがフェニル基で、αが1,4−フェニレン基であると、より大きな三重項励起エネルギーを得ることができ、さらに合成が容易となり好ましい。すなわち、本発明は、下記一般式(g−11)で表されるピラジン誘導体であることが好ましい。
Figure 2007197426
なお、上記一般式(g−11)において、式中のR、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。また、Arは炭素数6以上25以下のアリール基を表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。
さらに、本発明は、上記一般式(g−11)において、式中のArがフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−ビフェニル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基、9,9−ジメチルフルオレン−2−イル基、またはスピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル基のいずれかであると、合成が容易となり好ましい。
また、本発明は、上記一般式(g−2)において、式中のAが一般式(a−3)で表される置換基であり、Arがフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−ビフェニル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基、9,9−ジメチルフルオレン−2−イル基、またはスピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル基のいずれかであると、合成が容易となり好ましい。すなわち、本発明は、下記一般式(g−12)で表されるピラジン誘導体であることが好ましい。
Figure 2007197426
なお、上記一般式(g−12)において、式中のR、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。Rは、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基を表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。
また、本発明は、上記一般式(g−2)において、式中のAが一般式(a−4)で表される置換基であり、αがフェニレン基であると、より大きな三重項励起エネルギーを得ることができ、化学的な安定性も得ることができるため好ましい。すなわち、本発明は、下記一般式(g−13)で表されるピラジン誘導体であることが好ましい。
Figure 2007197426
なお、上記一般式(g−13)において、式中のR、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。R、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。Arは炭素数6以上25以下のアリール基を表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。
また、本発明は、上記一般式(g−2)において、式中のAが一般式(a−4)で表される置換基であり、αが1,4−フェニレン基であると、より大きな三重項励起エネルギーを得ることができ、化学的な安定性も得ることができるため好ましい。すなわち、本発明は、下記一般式(g−14)で表されるピラジン誘導体であることが好ましい。
Figure 2007197426
なお、上記一般式(g−14)において、式中のR、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。R、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。Arはアリール基を表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。
また、本発明は上記一般式(g−14)において、式中のArがフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−ビフェニル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基、9,9−ジメチルフルオレン−2−イル基、またはスピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル基のいずれかであると、合成が容易となり好ましい。
また、本発明のピラジン誘導体の具体例として、構造式(s−1)乃至構造式(s−115)で表されるピラジン誘導体が挙げられる。なお、本発明のピラジン誘導体は以下の構造式に限定されるものではなく、以下の構造式で表される構造と異なる構造であってもよい。
Figure 2007197426
Figure 2007197426
Figure 2007197426
Figure 2007197426
Figure 2007197426
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Figure 2007197426
Figure 2007197426
Figure 2007197426
Figure 2007197426
Figure 2007197426
Figure 2007197426
Figure 2007197426
Figure 2007197426
本発明のピラジン誘導体の合成方法としては、種々の反応の適用が可能である。例えば、下記の合成スキーム(c−1)、合成スキーム(c−2)、合成スキーム(c−3)、合成スキーム(c−4)に示す合成反応を行うことによって製造することができる。
Figure 2007197426
Figure 2007197426
上記合成スキーム(c−1)乃至(c−4)において、式中のxはハロゲン原子を表す。さらに、R、R、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。Rは、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基を表す。また、R、R、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。さらに、Ar乃至Arはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、炭素数6以上25以下のアリール基を表し、αは炭素数6以上25以下のアリーレン基を表す。なお、アリーレン基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。
上記合成スキーム(c−1)において、ピラジン誘導体ハロゲン化物に対し、塩基存在下、1等量の2級アミン化合物をパラジウム触媒、或いは一価の銅を用いてカップリング反応を行うことで、本発明のピラジン誘導体を合成することができる。なお、塩基としては炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどの無機塩基や、金属アルコキシドなどの有機塩基などを用いることができる。また、パラジウム触媒としては酢酸パラジウム、塩化パラジウム(II)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)などを用いることができる。
また、合成スキーム(c−2)、合成スキーム(c−3)、合成スキーム(c−4)においても、上記で説明した合成スキーム(c−1)と同様にして合成できる。すなわち、合成スキーム(c−2)乃至(c−4)のそれぞれにおいて、ピラジン誘導体ハロゲン化物に対し、塩基存在下、1等量の2級アミン化合物をパラジウム触媒、或いは一価の銅を用いてカップリング反応を行うことで、本発明のピラジン誘導体を合成することができる。なお、塩基としては炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどの無機塩基や、金属アルコキシドなどの有機塩基などを用いることができる。また、パラジウム触媒としては酢酸パラジウム、塩化パラジウム(II)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)などを用いることができる。
また、本発明のピラジン誘導体は、例えば、下記の合成スキーム(d−1)、合成スキーム(d−2)、合成スキーム(d−3)、合成スキーム(d−4)に示す合成反応を行うことによって製造することができる。
Figure 2007197426
Figure 2007197426
上記合成スキーム(d−1)乃至(d−4)において、式中のxはハロゲン原子を表す。さらに、R、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。Rは、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基を表す。また、R、R、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、または炭素数6以上25以下のアリール基のいずれかを表す。なお、アリール基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。さらに、Ar〜Arはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、炭素数6以上25以下のアリール基を表し、αは炭素数6以上25以下のアリーレン基を表す。
上記合成スキーム(d−1)において、ピラジン誘導体ハロゲン化物に対し、塩基存在下、2等量の2級アミン化合物をパラジウム触媒、或いは一価の銅を用いてカップリング反応を行うことで、本発明のピラジン誘導体を合成することができる。なお、塩基としては炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどの無機塩基や、金属アルコキシドなどの有機塩基などを用いることができる。また、パラジウム触媒としては酢酸パラジウム、塩化パラジウム(II)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)などを用いることができる。
また、合成スキーム(d−2)乃至合成スキーム(d−4)においても、上記で説明した合成スキーム(d−1)と同様にして合成できる。すなわち、合成スキーム(d−2)乃至(d−4)のそれぞれにおいて、ピラジン誘導体ハロゲン化物に対し、塩基存在下、2等量の2級アミン化合物をパラジウム触媒、或いは一価の銅を用いてカップリング反応を行うことで、本発明のピラジン誘導体を合成することができる。なお、塩基としては炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどの無機塩基や、金属アルコキシドなどの有機塩基などを用いることができる。また、パラジウム触媒としては酢酸パラジウム、塩化パラジウム(II)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)などを用いることができる。
なお、本発明のピラジン誘導体の合成方法は、上述した方法に限定されるものではなく、その他の合成方法によって合成されても構わない。
上記のように合成された本発明のピラジン誘導体は、バイポーラ性を有し、電子輸送性および正孔輸送性の両方に優れているピラジン誘導体である。
また、本発明のピラジン誘導体は、電気化学的な酸化や還元に対して安定なピラジン誘導体である。
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明のピラジン誘導体を用いた発光素子の一態様について、図1を用いて説明する。
本実施の形態における発光素子の構造は、一対の電極(陽極および陰極)間に発光層を有するものとする。また、本発明の発光素子は、各電極と発光層との間に、正孔注入性または電子注入性の高い物質や、正孔輸送性または電子輸送性の高い物質からなる層を設けるものとする。このような構成にすることで、本発明の発光素子は、電極から離れたところで発光領域が形成される。
図1に示す発光素子100は、第1の電極101と第2の電極107との間に、発光層104が設けられている。そして、本実施の形態では、発光層104に本発明のピラジン誘導体と燐光性化合物とを含むことを特徴とする。
また、本発明の発光素子100は、第1の電極101と発光層104との間に、正孔注入層102と正孔輸送層103とが順次積層されて設けられている構造とする。さらに、本発明の発光素子は、発光層104と第2の電極107との間に、電子輸送層105と電子注入層106とが順次積層されて設けられている構造とする。なお、素子構造についてはこれに限らず、目的に応じて周知の構造を適宜選択すればよい。
本発明の発光素子100において、第1の電極101又は第2の電極107のいずれか一方は陽極となり、他方は陰極となる。なお、陽極とは発光層に正孔を注入する電極のことを示し、陰極とは発光層に電子を注入する電極のことを示す。本実施の形態では、第1の電極101を陽極とし、第2の電極107を陰極とする。以下、本発明の発光素子100について、具体的に説明する。
第1の電極101(陽極)としては、仕事関数の大きい(具体的には4.0eV以上)金属、合金、導電性化合物、およびこれらの混合物などを用いるのが好ましい。具体的には、透光性を有する導電性材料からなる透明導電膜を用いればよい。例えば、インジウム錫酸化物(ITO:Indium Tin Oxide)、酸化ケイ素を添加したインジウム錫酸化物(ITSO:Indium Silicon Tin Oxide)、インジウム亜鉛酸化物(IZO:Indium Zinc Oxide)などを用いることができる。その他、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、亜鉛(Zn)、スズ(Sn)、インジウム(In)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、またはパラジウム(Pd)等の金属材料を用いてもよい。また、金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン(TiN)等)を用いてもよい。なお、第1の電極101は、これらの材料の単層あるいは二層以上積層したものを、スパッタリング法や蒸着法等の方法を用いて形成すればよい。また、第1の電極101は、ゾル−ゲル法などを応用して形成してもよい。
正孔注入層102としては、モリブデン酸化物(MoO)、バナジウム酸化物(VO)、ルテニウム酸化物(RuO)、タングステン酸化物(WO)またはマンガン酸化物(MnO)等を用いることができる。その他、フタロシアニン(HPc)、銅フタロシアニン(CuPc)等のフタロシアニン系の化合物、或いはポリ(エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)等の高分子等を用いてもよい。
また、正孔注入層102として、有機化合物と無機化合物とを複合してなる複合材料を用いることもできる。複合材料に含まれる無機化合物としては、有機化合物に対し電子受容性を示す物質であればよく、具体的には、遷移金属の酸化物を用いることが好ましい。例えば、チタン酸化物(TiO)、バナジウム酸化物(VO)、モリブデン酸化物(MoO)、タングステン酸化物(WO)、レニウム酸化物(ReO)、ルテニウム酸化物(RuO)、クロム酸化物(CrO)、ジルコニウム酸化物(ZrO)、ハフニウム酸化物(HfO)、タンタル酸化物(TaO)、銀酸化物(AgO)、またはマンガン酸化物(MnO)等の金属酸化物を用いることができる。また、有機化合物としては、正孔輸送性に優れた材料を用いるのが好ましい。具体的には、芳香族アミン系の有機化合物またはカルバゾール系の有機化合物を用いることができる。また、芳香族炭化水素系の有機化合物を用いてもよい。このように、有機化合物及び当該有機化合物に対して電子受容性を示す無機化合物を含む複合材料は、有機化合物と無機化合物との間で電子の授受が行われ、キャリア密度が増大するため、正孔注入性、正孔輸送性に優れている。また、正孔注入層102として、このような有機化合物及び当該有機化合物に対して電子受容性を示す無機化合物を含む複合材料を用いることで、第1の電極101と正孔注入層102がオーム性接触することが可能となる。その結果、仕事関数の大小に関わらず、第1の電極101を形成する材料を選ぶことができる。
本発明のように、正孔注入層102を第1の電極101に接して設けることにより、正孔注入障壁を低減させることができる。その結果、発光素子100の駆動電圧を低減することができる。
正孔輸送層103としては、正孔輸送性の高い物質を用いることができる。具体的には、芳香族アミン系(すなわち、ベンゼン環−窒素の結合を有するもの)の化合物を用いることが好ましい。例えば、4,4’−ビス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル、その誘導体である4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(以下、NPBと記す)、4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニル−アミノ)トリフェニルアミン、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミンなどのスターバースト型芳香族アミン化合物等を用いることができる。なお、ここに述べた物質は、主に10−6cm/Vs以上の正孔移動度を有する物質である。但し、本発明はこの限りではなく、電子よりも正孔の輸送性の高い物質であれば、これら以外のものを用いてもよい。なお、正孔輸送層103は、これらの物質の単層、混合層、あるいは二層以上積層したものを用いればよい。
発光層104としては、上記一般式(g−1)乃至一般式(g−14)のいずれかで表されるような本発明のピラジン誘導体と発光性化合物とを含む層を用いる。具体的には、本発明のピラジン誘導体から成る層中に発光性化合物を分散させた状態とする。つまり、本発明のピラジン誘導体をホスト材料とし、発光性化合物をゲスト材料とする。このような構成とすることで、ゲスト材料である発光性化合物からの発光を得ることができ、発光性化合物に起因した発光色を得ることができる。また、本発明のピラジン誘導体は発光物質としても機能するため、発光性化合物に起因した発光色と、本発明のピラジン誘導体に起因した発光色との混合色の発光色を得ることもできる。
発光層104に含まれる発光性化合物としては、蛍光性化合物及び燐光性化合物を用いることができる。具体的に蛍光性化合物としては、4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン(略称:DCM1)、4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(ジュロリジン−4−イル−ビニル)−4H−ピラン(略称:DCM2)、N,N−ジメチルキナクリドン(略称:DMQd)、9,10−ジフェニルアントラセン(略称:DPA)、5,12−ジフェニルテトラセン(略称:DPT)、クマリン6、ペリレン、ルブレン等を用いることができる。
また、燐光性化合物としては、ビス(2−フェニルベンゾチアゾラト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(bt)(acac))、トリス(2−フェニルキノリナト−N,C’)イリジウム(III)(略称:Ir(pq))、ビス(2−フェニルキノリナト−N,C’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(pq)(acac))、ビス[2−(2’−ベンゾ[4,5−α]チエニル)ピリジナト−N,C3’]イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(btp)(acac))、ビス(1−フェニルイソキノリナト−N,C’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(piq)(acac))、(アセチルアセトナト)ビス[2,3−ビス(4−フルオロフェニル)キノキサリナト]イリジウム(III)(略称:Ir(Fdpq)(acac))、2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23H−ポルフィリン白金(II)(略称:PtOEP)等のイリジウム(Ir)、白金(Pt)などの遷移金属を中心とする金属錯体等を用いることができる。
電子輸送層105としては、電子輸送性の高い物質を用いることができる。例えば、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq)、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Almq)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]−キノリナト)ベリリウム(略称:BeBq)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−フェニルフェノラト−アルミニウム(略称:BAlq)など、キノリン骨格またはベンゾキノリン骨格を有する金属錯体等を用いることができる。また、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾオキサゾラト]亜鉛(略称:Zn(BOX))、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾチアゾラト]亜鉛(略称:Zn(BTZ))などのオキサゾール系、チアゾール系配位子を有する金属錯体等も用いることができる。さらに、金属錯体以外にも、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)や、1,3−ビス[5−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−(4−エチルフェニル)−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(略称:p−EtTAZ)、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP)等を用いてもよい。なお、ここに述べた物質は、主に10−6cm/Vs以上の電子移動度を有する物質である。但し、本発明はこの限りではなく、正孔よりも電子の輸送性の高い物質であれば、これら以外のものを用いてもよい。なお、電子輸送層105は、これらの物質の単層、混合層、あるいは二層以上積層したものを用いればよい。
電子注入層106としては、フッ化リチウム(LiF)、フッ化セシウム(CsF)、フッ化カルシウム(CaF)等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の化合物を用いることができる。また、この他、電子輸送性を有する物質からなる層中にアルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属化合物、又はアルカリ土類金属化合物を含有させたものを用いてもよい。例えばAlq中に酸化リチウム(LiO)、酸化マグネシウム(MgO)、マグネシウム(Mg)、やリチウム(Li)を含有させたもの等を用いることができる。本発明のように、電子注入層106を第2の電極107に接して設けることにより、電子注入障壁を低減させることができる。その結果、発光素子100の駆動電圧を低減することができる。
第2の電極107(陰極)としては、仕事関数の小さい(具体的には3.8eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることができる。具体的には、元素周期表の1族または2族に属する元素、すなわちリチウム(Li)やセシウム(Cs)等のアルカリ金属、およびマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(MgAg、AlLi)、ユウロピウム(Eu)、イッテルビウム(Yb)等の希土類金属およびこれらを含む合金等を用いればよい。なお、第2の電極107と発光層104との間で、電子注入層106を第2の電極107に接して設けることにより、仕事関数の大小に関わらず、Al、Ag、ITO、ITSO等、様々な導電性材料を第2の電極107として用いることができる。
なお、正孔注入層102、正孔輸送層103、発光層104、電子輸送層105、電子注入層106の形成方法は、蒸着法を用いればよい。その他、インクジェット法またはスピンコート法等の方法を用いても構わない。また、各電極または各層ごとに異なる成膜方法を用いて形成しても構わない。
以上のような構成を有する本発明の発光素子100は、第1の電極101と第2の電極107との間に生じた電位差により電流が流れ、発光層104において正孔と電子とが再結合し、発光する。
なお、本発明の発光素子100の発光は、第1の電極101および第2の電極107の材料を選択することで、一方向または両方向から取り出すことができる。例えば、第1の電極101を光透過性とし、第2の電極107を遮光性(反射性)とすることで、第1の電極101側から発光を取り出すことができる。或いは、第1の電極101を遮光性(反射性)とし、第2の電極107を光透過性とすることで、第2の電極107側から発光を取り出すことができる。また、第1の電極101及び第2の電極107の両方を光透過性とすることで、両方の電極側から発光を取り出すこともできる。
また、本実施の形態の発光素子は、少なくとも第1の電極101と第2の電極107との間に発光層104が設けられていればよく、上記のものに限定されない。したがって、目的に応じて適宜変更すればよい。
また、本実施の形態では第1の電極101を陽極としたが、本発明はこれに限定されず、陰極としてもよい。第1の電極101を陰極とした場合には、陰極に接して電子注入層、電子輸送層、発光層、正孔輸送層、正孔注入層、そして陽極となる第2の電極107が順次積層された構造とすればよい。また、この場合も、第1の電極101と第2の電極107との間に発光層が設けられた構成以外は、目的に応じて適宜変更可能である。
本発明の発光素子100は、バイポーラ性を有する本発明のピラジン誘導体をホスト材料として用いる。その結果、ゲスト材料である発光性化合物からの発光を効率良く得ることができる。特に、ゲスト材料として燐光性化合物を用いる場合の発光を効率良く得ることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、実施の形態2で示した構成と異なる構成の発光素子について説明する。なお、発光層以外は実施の形態2と同じ構成であるので、説明は省略する。
図2に示す本発明の発光素子200は、実施の形態1で示した発光素子と同様に、第1の電極101と第2の電極107との間に、発光層204が設けられている。なお、素子の構造は図2に示すものに限定されず、少なくとも一対の電極(第1の電極101及び第2の電極107)と、一対の電極間に設けられた発光層を有していればよく、その他の構成は、目的に応じて、周知の構造を適宜選択すればよい。
本実施の形態の発光素子200は、発光層204として、上記一般式(g−1)乃至一般式(g−14)のいずれかで表される本発明のピラジン誘導体のみを含む層を用いる。本発明のピラジン誘導体は、青色から緑色発光色を得ることができ、発光性化合物として発光素子に好適に用いることができる。
また、本発明のピラジン誘導体をゲスト材料として、ホスト材料に分散させた構成としてもよい。本発明のピラジン誘導体を分散させるホスト材料としては、本発明のピラジン誘導体よりも大きいエネルギーギャップを有するものを用いればよい。具体的には、9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:DNA)、2−tert−ブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:t−BuDNA)等を用いることができる。
以上のように、本発明のピラジン誘導体は、バイポーラ性を有し、また発光性化合物として機能する。したがって、他の発光性化合物を含有することなく、発光層204の材料として用いることができる。
また、本発明のピラジン誘導体は、バイポーラ性を有するため、積層した膜の界面に発光領域が偏りにくい。したがって、エキサイプレックス等の相互作用に起因した発光スペクトルの変化や、発光効率の低下が少ない良好な特性を有する発光素子を得ることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の表示装置の一例について、図3、及び図4を用いて作製方法とともに説明する。なお、本実施の形態では、同一基板上に画素部370と駆動回路部380とが形成されたアクティブマトリクス型の表示装置の例について説明する。
まず、基板300上に下地絶縁膜301を形成する。基板300側を表示面として発光を取り出す場合、基板300としては、光透過性を有するガラス基板や石英基板を用いればよい。また、プロセス中の処理温度に耐えうる耐熱性を有する光透過性のプラスチック基板を用いてもよい。また、基板300側とは逆の面を表示面として発光を取り出す場合、前述の基板の他にシリコン基板、金属基板またはステンレス基板の表面に絶縁膜を形成したものを用いても良い。少なくともプロセス中に発生する熱に耐えうる基板を用いれば良く、本実施の形態では基板300としてガラス基板を用いる。なお、ガラス基板の屈折率は1.55前後である。
下地絶縁膜301としては、酸化珪素膜、窒化珪素膜または酸化窒化珪素膜などの絶縁膜を用い、スパッタ法やLPCVD法、プラズマCVD法等の手段により、単層又は2以上の複数層で形成する。また、基板の凹凸や、基板からの不純物拡散が問題にならないのであれば、特に下地絶縁膜を形成しなくてもよい。
次いで、下地絶縁膜301上に半導体層を形成する。半導体層は、非晶質半導体膜をスパッタ法、LPCVD法、またはプラズマCVD法等により成膜した後、レーザー結晶化法、熱結晶化法、またはニッケルなどの触媒元素を用いた熱結晶化法等を用いて結晶化し、結晶質半導体膜を得る。なお、ニッケルなどの触媒元素を用いた熱結晶化法を用いる場合には、結晶化後ゲッタリングにより触媒元素を除去することが好ましい。その後、フォトリソグラフィー法により、結晶質半導体膜を所望の形状に形成する。
次いで、半導体層を覆うゲート絶縁膜302を形成する。ゲート絶縁膜302は、プラズマCVD法またはスパッタ法を用いて珪素を含む絶縁膜を形成する。また、珪素を含む絶縁膜の単層または積層構造を形成した後にマイクロ波によるプラズマを用いた表面窒化処理を行って形成しても良い。
次いで、ゲート絶縁膜302上にゲート電極を形成する。ゲート電極は、タングステン(W)、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、窒化タンタル(TaN)またはモリブデン(Mo)などの高融点金属、又は高融点金属を主成分とする合金もしくは化合物等の導電材料を用いて、スパッタ法、蒸着法などの方法により形成すればよい。また、ゲート電極はこれらの導電材料の単層構造でも良いし、二以上の複数層としてもよい。
次いで、画素部370及び駆動回路部380に形成されるそれぞれのトランジスタ310、330、340の半導体層にn型またはp型の導電型を有する不純物領域を形成するため、不純物を添加する。添加する不純物は、それぞれのトランジスタにあわせて、適宜選択すればよい。
次いで、第1の層間絶縁膜303a、303b、303cを形成する。第1の層間絶縁膜303a、303b、303cとしては、酸化珪素膜、窒化珪素膜または酸化窒化珪素膜などの無機絶縁膜、有機樹脂膜、またはシロキサンを含む膜を用いることができ、これら絶縁膜を単層又は2以上の複数層で形成すればよい。なお、シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成される材料である。置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えば炭素数1以上4以下のアルキル基、芳香族炭化水素)が用いられる。また、置換基としてフルオロ基を用いてもよい。または置換基として、少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。また、無機絶縁膜を形成する場合はスパッタ法、LPCVD法、またはプラズマCVD法等を用いて、有機樹脂膜やシロキサンを含む膜を形成する場合には塗布法を用いればよい。ここでは第1の層間絶縁膜303a、303b、303cの3層の積層構造としたが、層間絶縁膜は単層でもよいし、複数層としてもよい。
次いで、第1の層間絶縁膜303a、303b、303cを選択的にエッチングして、半導体層に達するコンタクトホールを形成する。そして、コンタクトホールを介して半導体層に達するソース電極及びドレイン電極を形成する。ソース電極及びドレイン電極は、スパッタ法により金属膜を積層した後、フォトリソグラフィー法により、選択的に金属積層膜をエッチングして形成する。
以上のような工程で、発光素子に接続されるトランジスタ310、容量311、駆動回路部に配置されるトランジスタ330及びトランジスタ340が形成される。本実施の形態では、オフ電流低減のために発光素子に接続されるトランジスタ310をマルチゲート構造(直列に接続された2つ以上のチャネル形成領域を含んだ半導体層と、それぞれのチャネル形成領域に電界を印加する2つ以上のゲート電極とを有する構造)としている。なお、本発明はこれに限らず、トランジスタ330、トランジスタ340のようなシングルゲート構造としてもよい。また、駆動回路部に配置されるトランジスタ330、トランジスタ340をシングルゲート構造としたが、本発明はこれに限らず、マルチゲート構造としてもよい。
また、トランジスタ310、トランジスタ330、及びトランジスタ340は、ゲート絶縁膜302を介してゲート電極と重なる低濃度不純物領域(LDD領域)を有する構造とした。なお、本発明はこれに限らず、LDD領域を有さない構造としてもよい。
また、画素部370には、図3(B)に示すような、スイッチング素子として機能するトランジスタ320も設けられる。トランジスタ320は、ゲート絶縁膜302を介してゲート電極と重ならない低濃度不純物領域(LDD領域)を有する構造とした。なお、本発明はこれに限らず、LDD領域を有さない構造としてもよい。
また、駆動回路部380において、トランジスタ330をnチャネル型とし、トランジスタ340をpチャネル型とし、該トランジスタ330及びトランジスタ340を相補的に接続することでCMOS回路を構成することができる。このような構成にすることで、様々な種類の回路を実現することができる。
次いで、第1の層間絶縁膜303a、303b、303c上に、第2の層間絶縁膜304を形成する。第2の層間絶縁膜304としては、酸化珪素膜、窒化珪素膜または酸化窒化珪素膜などの無機絶縁膜を用いて形成することができる。また、アクリルやポリイミド等の有機樹脂膜、またはシロキサンを含む膜を用いてもよい。そして、これら絶縁膜を単層又は2以上の複数層で形成すればよい。なお、シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成される材料である。置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えば炭素数1以上4以下のアルキル基、芳香族炭化水素)が用いられる。また、置換基としてフルオロ基を用いてもよい。または置換基として、少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。無機絶縁膜を形成する場合はスパッタ法、LPCVD法、またはプラズマCVD法等を用いて、有機樹脂膜やシロキサンを含む膜を形成する場合には塗布法を用いればよい。ここでは第2の層間絶縁膜304を単層としたが、複数層としてもよい。なお、第2の層間絶縁膜304として有機樹脂膜やシロキサンを含む膜等を用いる場合には、酸化珪素膜及び窒化珪素膜等の無機絶縁膜との積層構造とするのが好ましい。
次いで、発光素子350を形成する。まず、第1の電極351(有機発光素子の陽極、又は陰極)を形成する。第1の電極351は、第2の層間絶縁膜304を介して第1のトランジスタ310と電気的に接続するものとする。なお、第1の電極351は、実施の形態2、及び実施の形態3と同様に形成すればよく、説明は省略する。
次いで、第1の電極351の端部を覆う隔壁層305を形成する。隔壁層305は、塗布法によってアクリル、シロキサン、レジスト、酸化珪素、またはポリイミド等の絶縁膜を形成し、得られた絶縁膜をフォトリソグラフィー法により所望の形状に形成すればよい。
次いで、層352、第2の電極353(発光素子の陰極、又は陽極)を順次形成する。なお、該層352は実施の形態2、又は実施の形態3において説明したような、一般式(g−1)乃至一般式(g−14)のいずれかで表される本発明のピラジン誘導体を含む層が含まれている。また、層352は少なくとも発光層を含み、その他、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層等が含まれていても構わない。層352、第2の電極353は、実施の形態2、及び実施の形態3と同様に形成すればよく、説明は省略する。
以上のような工程で、第1の電極351、層352、第2の電極353を含む発光素子350が形成される。なお、発光素子350は、隔壁層305によって、隣接して設けられている別の発光素子と分離されている。
次いで、封止基板360をシール材306で貼り合わせて発光素子350を封止する。即ち、表示装置は、表示領域の外周をシール材306で囲み、一対の基板300、360で封止される。なお、本実施の形態では、シール材306を駆動回路部380に掛かるように設けたが、少なくとも表示領域の外周を囲むように設ければよい。また、シール材306で囲まれた空間307には充填材を充填してもよいし、乾燥した不活性ガスを充填してもよい。
最後にFPC393を異方性導電層392により端子電極391と貼りつけ、端子部390を形成する。なお、端子電極391は、トランジスタ310と第1の電極351とを電気的に接続する配線と同じ工程で得られる電極を最上層に用いることが好ましい。
また、図4は、画素部の上面図を示している。図4中の鎖線A−A’で表される部分の断面は、図3における画素部370の断面図に相当する。なお、図4では、発光素子の第1の電極351の端部を覆う隔壁層305、層352、第2の電極353、封止基板360等は図示してないが、実際には設けられている。また、図3、4については本発明の表示装置の一例を示した図であり、レイアウトにより配線等は適宜変更されるものとする。
また、本発明の表示装置において、表示装置の発光表示面は、一面または両面であってもよい。第1の電極351と第2の電極353とを透明導電膜で形成した場合、発光素子350の光は、基板300及び封止基板360を通過して両側に取り出される。この場合、封止基板360や充填材は透明な材料を用いることが好ましい。
また、第2の電極353を金属膜で形成し、第1の電極351を透明導電膜で形成した場合、発光素子350の光は、基板300のみを通過して一方に取り出される構造となる。つまり、ボトムエミッション型となる。この場合、封止基板360や充填材は透明な材料を用いなくともよい。
また、第1の電極351を金属膜で形成し、第2の電極353を透明導電膜で形成した場合、発光素子350の光は、封止基板360のみを通過して一方に取り出される構造となる。つまり、トップエミッション型となる。この場合、基板300は透明な材料を用いなくともよい。
また、第1の電極351及び第2の電極353は、仕事関数を考慮して材料を選択する必要がある。但し、第1の電極351及び第2の電極353は、画素構成によりいずれも陽極、又は陰極となりうる。トランジスタ310の極性がpチャネル型である場合、第1の電極351を陽極、第2の電極353を陰極とする。また、トランジスタ310の極性がnチャネル型である場合、第1の電極351を陰極、第2の電極353を陽極とする。
また、トランジスタ310、320、容量311等の接続関係を、図5の回路図に示す。なお、トランジスタ320のゲート電極はゲート線504に接続され、トランジスタ320のソース領域またはドレイン領域の一方は、ソース線505に接続されている。そして、トランジスタ310のソース領域またはドレイン領域の一方は、電流供給線506に接続されている。
発光素子350はダイオード型の素子であり、本実施の形態のように発光素子350と直列に接続したトランジスタ310がpチャネル型トランジスタである場合は発光素子350の第1の電極351は陽極として機能する。これに対して、トランジスタ310がnチャネル型トランジスタである場合は、発光素子350の第1の電極351は陰極として機能する。
本発明の表示装置の画素部には、図5で表されるような回路によって駆動する複数の発光素子がマトリクス状に配列されている。なお、発光素子を駆動させる為の回路については、図5に示したものには限定されるわけではない。例えば、入力された信号を強制的に消去する為の消去線及び消去動作に用いられる消去用のトランジスタを設けた構成の回路等であってもよい。
本実施の形態のように、本発明のピラジン誘導体を含む発光素子を有することにより、効率の良い発光を有する表示装置を得ることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、パッシブ型の表示装置の例について、図6を用いて説明する。図6(A)、(B)は、それぞれ、本発明を適用したパッシブ型の表示装置の斜視図と上面図である。特に、図6(A)は、図6(B)の点線658で囲まれた部分について斜視した図である。図6(A)、(B)のそれぞれにおいて、対応するものは同一の符号を用いて表している。図6(A)において、第1の基板651上には、複数の第1の電極652が並列に設けられている。第1の電極652それぞれの端部は、隔壁層653で覆われている。なお、図6(A)では、第1の基板651上に設けられた第1の電極と隔壁層653とが配置されている様子を分かり易くする為に最も手前に位置している第1の電極652を覆う隔壁層については図示していない。但し、実際には最も手前に位置している第1の電極652においても隔壁層によって端部は覆われている。第1の電極652の上方には複数の第2の電極655が、第1の電極652と交差するように並列に設けられている。第1の電極652と第2の電極655との間には層654が設けられている。なお、層654は、実施の形態2、又は実施の形態3において説明したような本発明のピラジン誘導体を含む層が含まれている。また、層654は少なくとも発光層を含み、その他、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層等が含まれていてもかまわない。第2の電極655の上には第2の基板659が設けられている。
図6(B)に表されるように、第1の電極652は第1の駆動回路656に接続し、第2の電極655は第2の駆動回路660に接続している。第1の電極652と第2の電極655とが交差した部分は、電極間に発光層を挟んでなる本発明の発光素子を構成している。そして、第1の駆動回路656および第2の駆動回路660からの信号によって選択された本発明の発光素子が発光する。発光は、第1の電極652、第2の電極655、又は第1の電極652及び第2の電極655を介して外部へ取り出される。そして、複数の発光素子からの発光が組み合わさり映像が映し出される。なお、図6(B)では、第1の電極652及び第2の電極655それぞれの配置を分かり易くする為に隔壁層653及び第2の基板659については図示していないが、図6(A)に表されているように、実際にはこれらも設けられている。
第1の電極652、第2の電極655を形成する材料については特に限定はないが、いずれか一方の電極若しくは両方の電極が、可視光を透過できるように透明導電膜を用いていることが好ましい。また、第1の基板651及び第2の基板659の材質についても特に限定はなく、それぞれガラス基板等の他、プラスチック等の樹脂を用いての可撓性を有する材料を用いて形成されていてもよい。隔壁層653についても特に限定はなく、無機絶縁膜、又は有機絶縁膜のいずれかを用いて形成されていてもよい。また、無機絶縁膜と有機絶縁膜の両方を用いて形成されていてもよい。この他、シロキサンを用いて隔壁層653が形成されていてもよい。
なお、層654は、異なる色の発光を呈する発光素子ごとに独立して設けられていてもよい。例えば、赤、緑、青のそれぞれを発光する発光素子ごとに別に層654を設けることによって多色表示が可能な表示装置を得ることができる。
本実施の形態のように、本発明のピラジン誘導体を含む発光層を有することにより、効率よく発光を有するパッシブ型の表示装置を得ることができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、実施の形態4で示したような本発明の表示装置を含むパネルを用いたモジュールについて、図7を用いて説明する。
図7(A)は、情報端末のモジュールを示しており、パネル700には、発光素子が各画素に設けられた画素部701と、前記画素部701が有する画素を選択する第1の走査線駆動回路702a、第2の走査線駆動回路702bと、選択された画素にビデオ信号を供給する信号線駆動回路703とが設けられている。画素部701は、実施の形態4で説明した図3、4における画素部等に該当する。
パネル700には、FPC(フレキシブルプリントサーキット)704を介してプリント配線基板710が接続されている。プリント配線基板710には、コントローラ711、CPU(中央処理装置)712、メモリ713、電源回路714、音声処理回路715及び送受信回路716や、その他、抵抗、バッファ、容量素子等の素子が実装されている。
プリント配線基板710に備えられたインターフェース(I/F)部717を介して、各種制御信号の入出力が行われる。また、アンテナとの間の信号の送受信を行うためのアンテナ用ポート718が、プリント配線基板710に設けられている。
なお、本実施の形態ではパネル700にプリント配線基板710がFPC704を介して接続されているが、本発明はこれに限定されない。COG(Chip on Glass)方式を用い、コントローラ711、音声処理回路715、メモリ713、CPU712または電源回路714をパネル700に直接実装させるようにしてもよい。また、プリント配線基板710には、容量素子、バッファ等の各種素子が設けられ、電源電圧や信号にノイズがのったり、信号の立ち上がりが鈍ったりすることを防いでいる。
図7(B)は、図7(A)に示すモジュールのブロック図を示す。このモジュールはCPU712として、制御信号生成回路720、デコーダ721、レジスタ722、演算回路723、RAM724、CPU用のインターフェース725などが含まれている。インターフェース725を介してCPU712に入力された各種信号は、一旦レジスタ722に保持された後、演算回路723、デコーダ721などに入力される。演算回路723では、入力された信号に基づき演算を行ない、各種命令を送る場所を指定する。一方デコーダ721に入力された信号はデコードされ、制御信号生成回路720に入力される。制御信号生成回路720は入力された信号に基づき、各種命令を含む信号を生成し、演算回路723において指定された場所、具体的にはメモリ713、送受信回路716、音声処理回路715、コントローラ711などに送る。
メモリ713としては、VRAM731、DRAM732、フラッシュメモリ733などが含まれている。VRAM731にはパネル700に表示する画像のデータが、DRAM732には画像データまたは音声データが、フラッシュメモリ733には、各種プログラムが記憶されている。
電源回路714では、パネル700、コントローラ711、CPU712、音声処理回路715、メモリ713、送受信回路716に与える電源電圧が生成される。またパネルの仕様によっては、電源回路714に電流源が備えられている場合もある。
メモリ713、送受信回路716、音声処理回路715、コントローラ711は、それぞれ受けた命令に従って動作する。以下その動作について簡単に説明する。
入力手段734から入力された信号は、インターフェース(I/F)部717を介してプリント配線基板710に実装されたCPU712に送られる。制御信号生成回路720は、ポインティングデバイスやキーボードなどの入力手段734から送られてきた信号に従い、VRAM731に格納してある画像データを所定のフォーマットに変換し、コントローラ711に送付する。
コントローラ711は、パネルの仕様に合わせてCPU712から送られてきた画像データを含む信号にデータ処理を施し、パネル700に供給する。またコントローラ711は、電源回路714から入力された電源電圧やCPU712から入力された各種信号をもとに、Hsync信号、Vsync信号、クロック信号CLK、交流電圧(AC Cont)、切り替え信号L/Rを生成し、パネル700に供給する。
送受信回路716では、アンテナ743において電波として送受信される信号が処理されており、具体的にはアイソレータ、バンドパスフィルタ、VCO(Voltage Controlled Oscillator)、LPF(Low Pass Filter)、カプラ、バランなどの高周波回路を含んでいる。送受信回路716において送受信される信号のうち音声情報を含む信号が、CPU712からの命令に従って、音声処理回路715に送られる。
CPU712の命令に従って送られてきた音声情報を含む信号は、音声処理回路715において音声信号に復調され、スピーカー748に送られる。またマイク747から送られてきた音声信号は、音声処理回路715において変調され、CPU712からの命令に従って、送受信回路716に送られる。
コントローラ711、CPU712、電源回路714、音声処理回路715、メモリ713を、プリント配線基板710のパッケージとして実装することができる。本実施の形態は、アイソレータ、バンドパスフィルタ、VCO(Voltage Controlled Oscillator)、LPF(Low Pass Filter)、カプラ、バランなどの高周波回路以外であれば、どのような回路にも応用することができる。
以上のように、パネルを構成する発光素子として本発明のピラジン誘導体を含む発光素子を有するため、効率のよい発光を有するモジュールを得ることができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、実施の形態5、6で示したような本発明の表示装置を含むモジュールを、無線を用いた持ち運び可能な小型電話機(携帯電話)に搭載した例について、図7、図8を用いて示す。
表示パネル800は、ハウジング801に脱着自在に組み込んでプリント配線基板810と容易に固定できるようにしている。ハウジング801は組み入れる電子機器に合わせて、形状や寸法を適宜変更することができる。
図8において、表示パネル800(図7(A)、(B)におけるパネル700に相当)を固定したハウジング801はプリント配線基板810(図7におけるプリント配線基板610に相当)に嵌着され、モジュールとして組み立てられる。プリント配線基板810には、コントローラ、CPU、メモリ、電源回路、その他、抵抗、バッファ、容量素子等が実装されている。さらに、マイクロフォン804及びスピーカー805を含む音声処理回路、送受信回路などの信号処理回路803が備えられている。表示パネル800は図7(A)、(B)で説明したように、FPCを介してプリント配線基板810に接続される。
このようなモジュール820、入力手段808、バッテリ807は筐体806に収納される。表示パネル800の画素部は筐体806に形成された開口窓から視認できるように配置されている。
なお、図8で示す筐体806は、電話機の外観形状を一例として示しており、本発明はこれに限定されず、その機能や用途に応じてさまざまな態様に変容し得る。
以上のように、表示パネルを構成する発光素子として本発明のピラジン誘導体を含む発光素子を有するため、表示部が効率のよい発光を有する小型電話機(携帯電話機)等のモジュールを得ることができる。
(実施の形態8)
本実施の形態では、種々の電子機器について説明する。例えば、ビデオカメラ、デジタルカメラ等のカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機又は電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)などについて説明する。
図9(A)はデジタルカメラであり、本体1801、表示部1802、撮像部、操作キー1804、シャッター1805等を含む。なお、図9(A)は表示部1802側からの図であり、撮像部は示していない。表示部1802に本発明のピラジン誘導体を含む発光素子を有することにより、良好な表示を行うことができる。
図9(B)はノート型パーソナルコンピュータであり、本体1821、筐体1822、表示部1823、キーボード1824、外部接続ポート1825、ポインティングマウス1826等を含む。表示部1823に本発明のピラジン誘導体を含む発光素子を有することにより、良好な表示を行うことができる。
図9(C)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体1841、筐体1842、表示部A1843、表示部B1844、記録媒体(DVD等)読み込み部1845、操作キー1846、スピーカー部1847等を含む。表示部A1843は主として画像情報を表示し、表示部B1844は主として文字情報を表示する。なお、記録媒体を備えた画像再生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。表示部A1843、表示部B1844に本発明のピラジン誘導体を含む発光素子を有することにより、良好な表示を行うことができる。
また、図9(D)は表示装置であり、筐体1861、支持台1862、表示部1863、スピーカ1864、ビデオ入力端子1865などを含む。なお、表示装置には、コンピュータ用、テレビ受信用、広告表示用などの全ての情報表示用表示装置が含まれる。表示部1863に本発明のピラジン誘導体を含む発光素子を有することにより、良好な表示を行うことができる。
以上のように、種々の電子機器の表示部等に、本発明のピラジン誘導体を含む発光素子を有するため、良好な表示を得ることができる。
(合成例1)
本発明のピラジン誘導体の一例として、構造式(s−9)で表される化合物、2,3−ビス{4−[N,N−ジ(ビフェニル−4−イル)アミノ]フェニル}ピラジン(以下、BBAPPrと記す)の合成方法について説明する。
[ステップ1:2,3−ビス(4−ブロモフェニル)ピラジン(以下、PPrと記す)の合成方法]
(1)2,3−ビス(4−ブロモフェニル)−5,6−ジヒドロピラジンの合成。
4,4’−ジブロモベンジル10g(27mmol)を300mL三口フラスコに入れ、クロロホルム200mLを加えて溶解した後、エチレンジアミン3.0mL(45mmol)を加え、この混合物を80℃で5時間加熱撹拌し、反応させた。反応後、反応溶液を水で洗浄し、溶媒を留去して、2,3−ビス(4−ブロモフェニル)−5,6−ジヒドロピラジンの淡黄色固体を10g、収率94%で得た(合成スキーム(e−1))。
Figure 2007197426
(2)PPrの合成。
2,3−ビス(4−ブロモフェニル)−5,6−ジヒドロピラジン10g(27mmol)を500mL三口フラスコに入れ、エタノール100mLを加えて溶解した後、塩化鉄(III)8.8g(54mmol)を加え、この混合物を60℃で30分間加熱撹拌し、反応させた。反応後、反応混合物に水300mLを加え、析出した固体をトルエンに溶解させた。この混合物を飽和食塩水で洗浄した後、溶媒を濃縮して得られた固体をシリカカラムクロマトグラフィーにより精製した。当該シリカカラムクロマトグラフィーによる精製(以下、カラム精製ともいう)は、まずトルエンを展開溶媒として用い、次いでトルエン:酢酸エチル=1:1の混合溶媒を展開溶媒として用いることにより行った。カラム精製後、得られた溶液の溶媒を濃縮して、PPrの橙色固体を6.3g、収率60%で得た(合成スキーム(e−2))。
Figure 2007197426
[ステップ2:ジ(ビフェニル−4−イル)アミン(以下、BBAと記す)の合成方法]
(1)4,4’−ジブロモジフェニルアミンの合成。
ジフェニルアミン50g(169mmol)、酢酸エチル1000mLを2000mL三角フラスコへ入れ、N−ブロモコハク酸イミド108g(605mmol)を加えて、この混合物を室温でおよそ12時間程度撹拌し、反応させた。反応後、反応溶液を水で洗浄し、酢酸エチルで水層を抽出して分離させた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過後ろ液を濃縮して得られた固体をヘキサンで洗浄したところ、4,4’−ジブロモジフェニルアミンの白色固体を73g、収率76%で得た(合成スキーム(e−3))。
Figure 2007197426
(2)BBAの合成。
4,4’−ジブロモジフェニルアミン30g(92mmol)、フェニルボロン酸25g(204mmol)、酢酸パラジウム0.46g(2.0mmol)、トリス(o−トリル)ホスフィン1.4g(4.5mmol)を500mL三口フラスコへ入れ、当該フラスコ内を窒素置換をした後、エチレングリコールジメチルエーテル300mL、2.0mol/L炭酸カリウム水溶液300mLを加え、この混合物を80℃で5時間撹拌し、反応させた。反応後、析出物をろ過し、ろ物をクロロホルム、ヘキサンにより再結晶したところ、BBAの白色固体を23g、収率78%で得た(合成スキーム(e−4))。
Figure 2007197426
[ステップ3:BBAPPrの合成方法]
PPr1.5g(3.9mmol)、BBA2.5g(7.7mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド1.5g(15.4mmol)を200mL三口フラスコに入れ、当該フラスコ内を窒素置換した後、トルエン20mL、トリ−tert−ブチルホスフィンの10wt%ヘキサン溶液1.0mL、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)0.1g(0.2mmol)を加え、この混合物を80℃で3時間加熱撹拌し、反応させた。反応後、反応混合物をフロリジール、セライト、アルミナを通してろ過した。ろ液を水で洗浄した後、硫酸マグネシウムにより乾燥後、ろ過した。ろ液を濃縮して得られた固体をトルエンに溶解させ、シリカカラムクロマトグラフィーにより精製した。カラム精製は、まずトルエンを展開溶媒として用い、次いでトルエン:酢酸エチル=9:1の混合溶媒を展開溶媒として用いることにより行った。カラム精製後、得られた溶液をクロロホルムとヘキサンで再結晶したところ、黄色固体を0.51g、収率15%で得た。
得られた黄色固体を、トレインサブリメーション法により昇華精製した。昇華精製は7Paの減圧下、アルゴンの流量を3mL/minとして、280℃で12時間行った。先に得られた黄色固体の仕込量を0.51gとしたところ、目的物であるBBAPPrの黄色固体を0.28g、収率54%で得た(合成スキーム(e−5))。
Figure 2007197426
BBAPPrのプロトン核磁気共鳴法(H−NMR)による分析結果を以下に示す。なお、基準物質としてテトラメチルシラン(略称:TMS)を用いた。
H−NMR(300MHz、CDCl);δ=7.12−7.58(m、44H)、δ=8.54(s、2H)
また、BBAPPrのH−NMRチャートを図10(A)、(B)に示す。なお、図10(B)は、図10(A)のチャートの6.5ppm乃至9.0ppmの範囲を拡大したものである。
また、BBAPPrをトルエン溶液に溶解させた状態における吸収スペクトル及び発光スペクトルを図11に示す。測定には、紫外可視分光光度計(日本分光株式会社製、V550型)を用いた。図11において、横軸は波長(nm)、縦軸は強度(任意単位)を表す。また、図11において、(a)に示すスペクトルは吸収スペクトルである。また、(b)に示すスペクトルは発光スペクトル(励起波長347nm)である。
また、サイクリックボルタンメトリ(CV)測定により、BBAPPrの酸化還元反応特性について調べた結果を図12に示す。測定装置は、電気化学アナライザー(ビー・エー・エス(株)製、ALSモデル600A)を用いた。
CV測定に用いた溶液は、溶媒として脱水ジメチルホルムアミド(略称:DMF)を用い、支持電解質である過塩素酸テトラ−n−ブチルアンモニウム(n−BuNClO)を100mmol/Lの濃度となるように溶解させ、さらに測定対象であるBBAPPrを1mmol/Lの濃度となるように溶解させて調製した。また、作用電極としては白金電極(ビー・エー・エス(株)製、PTE白金電極)を、補助電極としては白金電極(ビー・エー・エス(株)製、VC−3用Ptカウンター電極(5cm))を、基準電極としてはAg/Ag電極(ビー・エー・エス(株)製、RE5非水溶媒系参照電極)を、それぞれ用いた。
酸化反応特性については、まず基準電極に対する作用電極の電位を0.10Vから1.00Vまで走査した後、続いて1.00Vから0.10Vまで走査することにより測定した。なお、CV測定のスキャン速度は0.1V/sに設定した。
また、還元反応特性については、まず基準電極に対する作用電極の電位を−0.84から−2.70Vまで走査した後、続いて−2.70Vから−0.84Vまで走査することにより測定した。なお、CV測定のスキャン速度は0.1V/sに設定した。
BBAPPrの酸化反応特性について調べたCV曲線を図12(A)に示す。また、還元特性について調べたCV曲線を図12(B)に示す。図12において、横軸は基準電極に対する作用電極の電位を表し、縦軸は作用電極と補助電極との間に流れた電流値を表す。図12に示した通り、BBAPPrは酸化を示すピークおよび還元を示すピークの両方が明確に観測された。すなわち、BBAPPrは正孔も電子も入りやすい物質であることがわかった。このことから、BBAPPrはバイポーラな物質であることがわかった。
(合成例2)
本発明のピラジン誘導体の一例として、構造式(s−16)で表される化合物、2,3−ビス{4−[N−(ビフェニル−4−イル)−N−フェニルアミノ]フェニル}ピラジン(以下、BPhAPPrと記す)の合成方法について説明する。
[ステップ1:4−フェニルジフェニルアミン(以下、BPhAと記す)の合成方法]
4−ブロモビフェニル40g(172mmol)、アニリン19g(206mmol)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)0.99g(1.7mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド41g(429mmol)を500mL三口フラスコへ入れ、当該フラスコ内を窒素置換をした後、トルエン300mL、トリ−tert−ブチルホスフィンの10wt%ヘキサン溶液5.9g(2.9mmol)を加えて、この混合物を80℃で2時間撹拌し、反応させた。反応後、反応混合物を水で洗浄した後、トルエンで水層を抽出して分離させた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過した。ろ液を濃縮して得られた固体をシリカカラムクロマトグラフィーにより精製したところ目的物であるBPhAの白色固体を33g、収率80%で得た(合成スキーム(f−1))。カラム精製は、トルエンを展開溶媒として用いて行った。
Figure 2007197426
[ステップ2:BPhAPPrの合成方法]
PPr0.74g(1.9mmol)、BPhA0.93g(3.9mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド0.8gを200mL三口フラスコに入れ、当該フラスコ内を窒素置換した後、トルエン70mL、トリ−tert−ブチルホスフィンの10wt%ヘキサン溶液1.5mL、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)0.2g(0.4mmol)を加え、この混合物を80℃で3時間加熱撹拌し、反応させた。反応後、反応混合物をフロリジール、セライト、アルミナを通してろ過した。ろ液を水で洗浄した後、硫酸マグネシウムにより乾燥後、ろ過した。ろ液を濃縮して得られた固体をジクロロメタンとヘキサンにより再結晶したところ、黄色固体を1.0g、収率70%で得た。
得られた黄色固体を、トレインサブリメーション法により昇華精製した。昇華精製は7Paの減圧下、アルゴンの流量を3mL/minとして、300℃で12時間行った。先に得られた黄色固体の仕込量を1.0gとしたところ、目的物であるBPhAPPrの黄色固体を0.90g、収率90%で得た(合成スキーム(f−2))。
Figure 2007197426
BPhAPPrのプロトン核磁気共鳴法(H−NMR)による分析結果を以下に示す。なお、基準物質としてテトラメチルシラン(略称:TMS)を用いた。
H−NMR(300MHz、CDCl);δ=7.06−7.44(m、28H)、δ=7.49(d、J=9.0、4H)、δ=7.56(d、J=7.2、4H)、δ=8.52(s、2H)
また、BPhAPPrのH−NMRチャートを図13(A)、(B)に示す。なお、図13(B)は、図13(A)のチャートの6.5ppm乃至9.0ppmの範囲を拡大したものである。
また、BPhAPPrをトルエン溶液に溶解させた状態における吸収スペクトル及び発光スペクトルを図14に示す。測定には、紫外可視分光光度計(日本分光株式会社製、V550型)を用いた。図14において、横軸は波長(nm)、縦軸は強度(任意単位)を表す。図14(a)に示すスペクトルは吸収スペクトルであり、図14(b)に示すスペクトルは発光スペクトル(励起波長352nm)である。
また、BPhAPPrの単膜状態における吸収スペクトル及び発光スペクトルを図15に示す。測定には、紫外可視分光光度計(日本分光株式会社製、V550型)を用いた。図15において、横軸は波長(nm)、縦軸は強度(任意単位)を表す。図15(a)に示すスペクトルは吸収スペクトルであり、図15(b)に示すスペクトルは、発光スペクトル(励起波長336nm)である。
(合成例3)
本発明のピラジン誘導体の一例として構造式(s−13)で表される化合物、2,3−ビス[4−(N、N−ジフェニルアミノ)フェニル]ピラジン(以下、DPhAPPrと記す)の合成方法について説明する。
[ステップ1:DPhAPPrの合成方法]
PPr3.0g(7.7mmol)、ジフェニルアミン((株)東京化成工業製)(以下、DPhAと記す)2.6g(15.4mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド3.0g(30.8mmol)を200mL三口フラスコに入れ、当該フラスコ内を窒素置換した後、トルエン40mL、トリ−tert−ブチルホスフィンの10wt%ヘキサン溶液0.3mL、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)0.3g(0.6mmol)を加え、この混合物を80℃で5時間加熱撹拌し、反応させた。反応後、反応混合物をフロリジール、セライト、アルミナを通してろ過した。ろ液を水で洗浄した後、硫酸マグネシウムにより乾燥後、ろ過した。ろ液を濃縮して得られた固体をトルエンに溶解させ、シリカカラムクロマトグラフィーにより精製した。カラム精製は、まずトルエンを展開溶媒として用い、次いでトルエン:酢酸エチル=9:1の混合溶媒を展開溶媒として用いることにより行った。カラム精製後、得られた溶液をクロロホルムとヘキサンで再結晶をしたところ、黄色固体を3.5g、収率80%で得た。
得られた黄色固体を、トレインサブリメーション法により昇華精製した。昇華精製は7Paの減圧下、アルゴンの流量を3mL/minとして、240℃で12時間行った。黄色固体の仕込量を3.5gとしたところ、目的物であるDPhAPPrの黄色固体を3.0g、収率86%で得た(合成スキーム(h−1))。
Figure 2007197426
DPhAPPrのプロトン核磁気共鳴法(H−NMR)による分析結果を以下に示す。なお、基準物質としてテトラメチルシラン(略称:TMS)を用いた。
H−NMR(300MHz、CDCl);δ=6.98−7.14(m、16H)、δ=7.23−7.30(m、8H)、δ=7.37(d、J=9.0、4H)、δ=8.50(s、2H)
また、DPhAPPrのH−NMRを図16(A)、(B)に示す。なお、図16(B)は、図16(A)のチャートの6.5ppm乃至9.0ppmの範囲を拡大したものである。
また、DPhAPPrをトルエン溶液に溶解させた状態における吸収スペクトル及び発光スペクトルを図17に示す。測定には、紫外可視分光光度計(日本分光株式会社製、V550型)を用いた。図17において、横軸は波長(nm)、縦軸は強度(任意単位)を表す。図17(a)に示すスペクトルは吸収スペクトルであり、図17(b)に示すスペクトルは発光スペクトル(励起波長364nm)である。
また、DPhAPPrの単膜状態における吸収スペクトル及び発光スペクトルを図18に示す。図18において、横軸は波長(nm)、縦軸は強度(任意単位)を表す。図18(a)に示すスペクトルは吸収スペクトルであり、図18(b)に示すスペクトルは発光スペクトル(励起波長368nm)である。
(合成例4)
本発明のピラジン誘導体の一例として構造式(s−53)で表される化合物、2,3−ビス{4−[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]フェニル}ピラジン(以下、DPAPPrと記す)の合成方法について説明する。
[ステップ1:N,N,N’−トリフェニル−1,4−フェニレンジアミン(以下、DPAと記す)の合成方法]
(1)4−ブロモトリフェニルアミンの合成。
1000mLエーレンマイヤーフラスコに、トリフェニルアミン25g(100mmol)、N−ブロモスクシンイミド18g(100mmol)、酢酸エチル400mLを入れ、空気中室温でおよそ12時間程度撹拌し、反応させた。反応終了後、反応溶液を飽和炭酸ナトリウム水溶液で2回洗浄後、有機層と水層を分離した。水層を酢酸エチルで2回抽出した後、抽出液及び有機層をあわせて飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムにより乾燥後、ろ過した。ろ液を濃縮し、得られた固体を酢酸エチルとヘキサンにより再結晶したところ、4−ブロモトリフェニルアミンの白色粉末状固体を22g、収率66%で得た(合成スキーム(i−1))。
Figure 2007197426
(2)DPAの合成。
4−ブロモトリフェニルアミン0.56g(6mmol)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)0.35g(0.6mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド0.58g(6mmol)を100mL三口フラスコへ入れ、トルエン5mLを加え、フラスコ内を窒素置換した後、アニリン0.56g(6mmol)、トリ−tert−ブチルホスフィンの10wt%ヘキサン溶液0.37mL(1.8mmol)を加え、この混合物を80℃で5時間加熱撹拌し、反応させた。反応後、反応混合物に飽和食塩水を加えて反応を終了させ、酢酸エチル約100mLで水層を抽出して有機層を分離させた。有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥後、ろ過した。ろ液を濃縮して得られた固体をシリカカラムクロマトグラフィーにて精製を行ったところ目的物であるDPAの淡黄色粉末状固体を0.24g、収率42%で得た(合成スキーム(i−2))。カラム精製は、酢酸エチル:ヘキサン=1:20の混合溶媒を展開溶媒として用いた。
Figure 2007197426
[ステップ2:DPAPPrの合成方法]
PPr0.52g(1.3mmol)、DPA0.90g(2.7mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド0.8g(8.3mmol)を100mL三口フラスコに入れ、当該フラスコ内を窒素置換した後、トルエン15mL、トリ−tert−ブチルホスフィンの10wt%ヘキサン溶液0.1mLを加え、再びフラスコ内を窒素置換した。さらに、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)0.1g(0.2mmol)を加え、この混合物を120℃で5時間加熱撹拌し、反応させた。反応後、反応混合物をセライトを通してろ過した。ろ液を水で洗浄した後、硫酸マグネシウムにより乾燥後、ろ過した。ろ液を濃縮して得られた固体をトルエンに溶解させ、シリカカラムクロマトグラフィーにより精製した。カラム精製はまずトルエンを展開溶媒として用い、次いでトルエン:酢酸エチル=9:1の混合溶媒を展開溶媒として用いることにより行った。カラム精製後、得られた溶液をクロロホルムとヘキサンで再結晶を行ったところ、目的物であるDPAPPrの黄色固体を0.27g、収率80%で得た(合成スキーム(i−3))。
Figure 2007197426
DPAPPrのプロトン核磁気共鳴法(H−NMR)による分析結果を以下に示す。なお、基準物質としてテトラメチルシラン(略称:TMS)を用いた。
H−NMR(300MHz、CDCl);δ=6.99−7.26(m、42H)、δ=7.37(d、J=8.4、4H)、δ=8.49(s、2H)
また、DPAPPrのH−NMRチャートを図19(A)、(B)に示す。なお、図19(B)は、図19(A)のチャートの6.5ppm乃至9.0ppmの範囲を拡大したものである。
また、DPAPPrをトルエン溶液に溶解させた状態における吸収スペクトル及び発光スペクトルを図20に示す。測定には、紫外可視分光光度計(日本分光株式会社製、V550型)を用いた。図20において、横軸は波長(nm)、縦軸は強度(任意単位)を表す。図20(a)に示すスペクトルは吸収スペクトルであり、図20(b)に示すスペクトルは発光スペクトル(励起波長358nm)である。
(合成例5)
本発明のピラジン誘導体の一例として、構造式(s−77)で表される化合物、2,3−ビス{4−[N−フェニル−N−(9−フェニルカルバゾ−ル−3−イル)アミノ]フェニル}ピラジン(以下、PCAPPrとする)の合成方法について説明する。
[ステップ1:N−フェニル−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)アミン(以下、PCAと記す)の合成方法]
(1)3−ブロモ−9−フェニルカルバゾールの合成。
N−フェニルカルバゾール24.3g(100mmol)を氷酢酸600mLに溶かし、N−ブロモコハク酸イミド17.8g(100mmol)をゆっくり加え、室温でおよそ12時間程度撹拌した。この氷酢酸溶液を氷水1000mLに撹拌しながら滴下した。滴下後、析出した白色固体を水で3回洗浄した。この固体をジエチルエーテル150mLに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水で洗浄した後、水層と有機層を分離した。この有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を濃縮して得られた固体にメタノール約50mLを加え、超音波を照射して均一に溶解させた。この溶液を静置することで白色固体を析出させた。これをろ過し、ろ物を乾燥させることで、3−ブロモ−9−フェニルカルバゾールの白色固体を28.4g、収率88%で得た(合成スキーム(j−1))。
Figure 2007197426
(2)PCAの合成。
窒素下で、3−ブロモ−9−フェニルカルバゾール19g(60mmol)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(略称:Pd(dba))340mg(0.6mmol)、1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(略称:DPPF)1.6g(3.0mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド(略称:t−BuONa)13g(180mmol)の混合物に、脱水キシレン110mL、アニリン7.0g(75mmol)を加えた。これを窒素雰囲気下にて90℃、7.5時間加熱撹拌した。反応終了後、この懸濁液に50℃に温めたトルエンを約500mL加え、これをフロリジール、アルミナ、セライトを通してろ過した。ろ液を濃縮して得られた固体をヘキサン及び酢酸エチルを加えて超音波を照射した。得られた懸濁液をろ過し、このろ物を乾燥し、PCAの淡黄色固体15g、収率75%で得た(合成スキーム(j−2))。
Figure 2007197426
[ステップ2:PCAPPrの合成方法]
PPr1.0g(2.6mmol)、PCA1.9g(10.4mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド1.0g(10.3mmol)を100mL三口フラスコに入れ、当該フラスコ内を窒素置換した後、トルエン15mL、トリ−tert−ブチルホスフィンの10wt%ヘキサン溶液0.3mL、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)0.1g(0.2mmol)を加え、この混合物を80℃で4時間加熱撹拌し、反応させた。反応後、反応混合物をフロリジール、セライト、アルミナを通してろ過し、ろ液を水で洗浄した後、硫酸マグネシウムにより乾燥後、ろ過した。ろ液を濃縮して得られた固体をトルエンに溶解させ、シリカカラムクロマトグラフィーにより精製した。カラム精製はまずトルエンを展開溶媒として用い、次いでトルエン:酢酸エチル=9:1の混合溶媒を展開溶媒として用いることにより行った。カラム精製後、得られた溶液をクロロホルムとヘキサンで再結晶を行ったところ、黄色固体を1.3g、収率57%で得た。
得られた黄色固体を、トレインサブリメーション法により昇華精製した。昇華精製は7Paの減圧下、アルゴンの流量を3mL/minとして330℃で12時間行った。先に得られた黄色固体の仕込量を1.2gとしたところ、目的物であるPCAPPrの黄色固体を0.32g、収率26%で得た(合成スキーム(j−3))。
Figure 2007197426
PCAPPrのプロトン核磁気共鳴法(H−NMR)による分析結果を以下に示す。なお、基準物質としてテトラメチルシラン(略称:TMS)を用いた。
H−NMR(CDCl、300MHz):δ=6.97−7.67(m、40H)、δ=7.93−7.97(m、2H)、δ=8.48(s、2H)
また、PCAPPrのH−NMRチャートを図21(A)、(B)に示す。なお、図21(B)は、図21(A)のチャートの6.5ppm乃至9.0ppmの範囲を拡大したものである。
また、PCAPPrをトルエン溶液に溶解させた状態における吸収スペクトル及び発光スペクトルを図22に示す。測定には、紫外可視分光光度計(日本分光株式会社製、V550型)を用いた。図22において、横軸は波長(nm)、縦軸は強度(任意単位)を表す。図22(a)に示すスペクトルは吸収スペクトルであり、図22(b)に示すスペクトルは発光スペクトル(励起波長367nm)である。
また、PCAPPrの単膜状態における吸収スペクトル及び発光スペクトルを図23に示す。測定には、紫外可視分光光度計(日本分光株式会社製、V550型)を用いた。図23において、横軸は波長(nm)、縦軸は強度(任意単位)を表す。また、図23(a)に示すスペクトルは吸収スペクトルであり、図23(b)に示すスペクトルは、発光スペクトル(励起波長376nm)である。
(合成例6)
本発明のピラジン誘導体の一例として、構造式(s−103)で表される化合物、2,3−ビス(4−{N−[4−(カルバゾール−9−イル)フェニル]−N−フェニルアミノ}フェニル)ピラジン(以下、YGAPPrと記す)の合成方法について説明する。
[ステップ1:4−(カルバゾール−9−イル)ジフェニルアミン(以下、YGAと記す)の合成方法]
(1)9−(4−ブロモフェニル)カルバゾールの合成。
p−ジブロモベンゼン56g(240mmol)、カルバゾール31g(180mmol)、よう化銅4.6g(24mmol)、炭酸カリウム66g(480mmol)、18−クラウン−6−エーテル2.1g(8mmol)を300mL三口フラスコに入れ、当該フラスコ内を窒素置換した後、N,N’−ジメチルプロピレンウレア8mLを加え、この混合物を180℃で6時間撹拌し、反応させた。反応後、反応混合物を室温まで冷ましてから、吸引ろ過により沈殿物を除去した。ろ液を希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順で洗浄し、硫酸マグネシウムにより乾燥後、ろ過した。ろ液を濃縮して得られた油状物質をシリカカラムクロマトグラフィーにより精製した。カラム精製は、ヘキサン:酢酸エチル=9:1の混合溶媒を展開溶媒として用いた。カラム精製後、得られた溶液をクロロホルム、ヘキサンにより再結晶したところ、9−(4−ブロモフェニル)カルバゾールの淡褐色固体を21g、収率35%で得た(合成スキーム(k−1))。
Figure 2007197426
(2)YGAの合成。
9−(4−ブロモフェニル)カルバゾール5.4g(17mmol)、アニリン1.8mL(20mmol)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)0.1g(0.2mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド3.9g(40mmol)を200mL三口フラスコに入れ、当該フラスコ内を窒素置換した後、トリ−tert−ブチルホスフィンの10wt%ヘキサン溶液0.1mL、トルエン50mLを加えて、この混合物を80℃で6時間撹拌し、反応させた。反応後、反応混合物を、フロリジール、セライト、アルミナを通してろ過した。ろ液を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した後、自然ろ過した。ろ液を濃縮し得られた油状物質をシリカカラムクロマトグラフィーにより精製したところ、YGAの白色固体を4.1g、収率73%で得た(合成スキーム(k−2))。カラム精製は、ヘキサン:酢酸エチル=9:1の混合溶媒を展開溶媒として用いた。
Figure 2007197426
[ステップ2:YGAPPrの合成方法]
PPr2.0g(5.1mmol)、YGA3.5g(10.5mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド1.9g(20.1mmol)を100mL三口フラスコに入れ、当該フラスコ内を窒素置換した後、トルエン30mL、トリ−tert−ブチルホスフィンの10wt%ヘキサン溶液0.2mLを加え、再びフラスコ内を窒素置換した。さらにビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)0.2g(0.4mmol)を加え、この混合物を120℃で5時間加熱撹拌し、反応させた。反応後、反応混合物をセライトを通してろ過し、ろ液を水で洗浄した後、硫酸マグネシウムにより乾燥後、ろ過した。ろ液を濃縮して得られた固体をトルエンに溶解させ、シリカカラムクロマトグラフィーにより精製した。カラム精製はまずトルエンを展開溶媒として用い、次いでトルエン:酢酸エチル=9:1の混合溶媒を展開溶媒として用いることにより行った。カラム精製後、得られた溶液をクロロホルムとヘキサンで再結晶をしたところ、黄色固体を4.1g、収率89%で得た。
得られた黄色固体を、トレインサブリメーション法により昇華精製した。昇華精製は7Paの減圧下、アルゴンの流量を3mL/minとして320℃で12時間行った。先に得られた黄色固体の仕込量を3.4gとしたところ、目的物であるYGAPPrの黄色固体を0.65g、収率19%で得た(合成スキーム(k−3))。
Figure 2007197426
YGAPPrのプロトン核磁気共鳴法(H−NMR)による分析結果を以下に示す。なお、基準物質としてテトラメチルシラン(略称:TMS)を用いた。
H−NMR(300MHz、CDCl):δ=7.11(d、J=12.0、4H)、δ=7.16−7.44(m、26H)、δ=7.48(d、J=8.4、4H)、δ=8.13(d、J=7.8、4H)、δ=8.55(s、2H)
また、YGAPPrのH−NMRチャートを図24(A)、(B)に示す。なお、図24(B)は、図24(A)のチャートの6.5ppm乃至9.0ppmの範囲を拡大したものである。
また、YGAPPrをトルエン溶液に溶解させた状態における吸収スペクトル及び発光スペクトルを図25に示す。測定には、紫外可視分光光度計(日本分光株式会社製、V550型)を用いた。図25において、横軸は波長(nm)、縦軸は強度(任意単位)を表す。図25(a)に示すスペクトルは吸収スペクトルであり、図25(b)に示すスペクトルは発光スペクトル(励起波長355nm)である。
また、YGAPPrの単膜状態における吸収スペクトル及び発光スペクトルを図26に示す。測定には、紫外可視分光光度計(日本分光株式会社製、V550型)を用いた。図26において、横軸は波長(nm)、縦軸は強度(任意単位)を表す。図26(a)に示すスペクトルは吸収スペクトルであり、図26(b)に示すスペクトルは、単膜状態における発光スペクトル(励起波長375nm)である。
本実施例7では、実施例3の合成例3にて合成した本発明のピラジン誘導体の一例であるDPhAPPr(構造式(s−13))を発光層のホスト材料として用い、燐光性化合物をゲスト材料として用いた発光素子の例を、具体的に例示する。素子構造を図27に示す。
まず、110nmの膜厚で珪素を含有したインジウム錫酸化物(ITSO)が成膜されたガラス基板7000を用意した。ITSOの周辺は絶縁膜で覆った。このとき、2mm角の大きさでITSO表面が露出するように絶縁膜を形成した。なお、ITSOは発光素子の陽極として機能する第1の電極7001である。第1の電極7001が形成された基板7000上に発光素子を形成するための前処理として、多孔質樹脂のブラシを用いて第1の電極7001が形成された基板7000表面を洗浄し、200℃で1時間焼成した後、UVオゾン処理を370秒行った。
次に、第1の電極7001が形成された面が下方となるように、基板7000を真空蒸着装置内に設けられたホルダーに固定した。
次に、真空蒸着装置内を10−4Paに減圧した。そして、第1の電極7001上に、下記構造式(s−116)で表されるNPBと酸化モリブデン(VI)との比率を、質量比でNPB:酸化モリブデン(VI)=4:1となるように共蒸着し、正孔注入層7002を形成した。膜厚は50nmとした。なお、共蒸着とは、異なる複数の物質をそれぞれ異なる蒸発源から同時に蒸発させる蒸着法である。
次に、正孔注入層7002上にNPBを10nm蒸着し、正孔輸送層7003を形成した。さらに、正孔輸送層7003上に、本発明のピラジン誘導体であるDPhAPPr(構造式(s−13))と、下記構造式(s−117)で表される燐光性化合物(アセチルアセトナト)ビス[2,3−ビス(4−フルオロフェニル)キノキサリナト]イリジウム(III)(以下、Ir(Fdpq)(acac)と記す)との比率を、質量比でDPhAPPr:Ir(Fdpq)(acac)=1:0.05となるように共蒸着し、発光層7004を形成した。膜厚は30nmとした。これによって、Ir(Fdpq)(acac)は、本発明のピラジン誘導体であるDPhAPPr(構造式(s−13))から成る層中に分散した状態となる。
次に、発光層7004上に、下記構造式(s−118)で表されるBAlqを10nm蒸着し、電子輸送層7005を形成した。さらに、電子輸送層7005上に、下記構造式(s−119)で表されるAlqとリチウム(Li)との比率を、質量比でAlq:Li=1:0.01となるように共蒸着し、電子注入層7006を形成した。膜厚は50nmとした。
最後に、電子注入層7006上に、第2の電極7007としてアルミニウムを200nm成膜し、本実施例7の発光素子7010を得た。なお、第2の電極7007は陰極として機能した。また、上述した蒸着過程において、蒸着は全て抵抗加熱法を用いた。
Figure 2007197426
本実施例7の発光素子7010を、窒素雰囲気のグローブボックス内において、発光素子7010が大気に曝されないように封止する作業を行った。そして、本実施例7の発光素子7010の動作特性について測定した。なお、測定は室温(25℃に保たれた雰囲気)で行った。
本実施例7の発光素子7010の電流密度−輝度特性を図28に、電圧−輝度特性を図29に示す。本実施例7の発光素子7010は、7.2Vの電圧を印加することにより、23.4mA/cmの電流密度で電流が流れ、843cd/mの輝度で発光した。また、この時のCIE色度座標は(x=0.70、y=0.29)であり、深赤色発光を示した。なお、発光スペクトルのピーク波長は640nmであり、ゲスト材料であるIr(Fdpq)(acac)からの発光が得られていた。
また、この発光素子7010の輝度−電流効率特性を図30に示す。図31は、図30の縦軸を外部量子効率に換算したものである。図30、図31からわかる通り、電流効率は最大で8.63cd/A、この時の外部量子効率は17.0%であり、非常に高い発光効率を示した。
以上のことから、本発明のピラジン誘導体を発光層のホスト材料として用い、燐光性化合物をゲスト材料として用いて発光素子を作製することにより、非常に発光効率の高い発光素子が得られることがわかった。
本実施例8では、実施例7で示した構成と異なる構成の発光素子について説明する。なお、電子輸送層8005以外は実施例7と同じ構成であるので、説明は省略する。素子構造は図32に示す。
本実施例では電子輸送層8005について、実施例7で用いたBAlqに換えてAlqを用いた。その他の構成は、実施例7と同様とする。
本実施例8の発光素子8010の電流密度−輝度特性を図33に、電圧−輝度特性を図34に示す。本実施例8の発光素子8010は、6.4Vの電圧を印加することにより、25.5mA/cmの電流密度で電流が流れ、927cd/mの輝度で発光した。また、この時のCIE色度座標は(x=0.68、y=0.31)であり、深赤色発光を示した。なお、発光スペクトルのピーク波長は640nmであり、ゲスト材料であるIr(Fdpq)(acac)からの発光が得られていた。
また、本実施例8の発光素子8010の輝度−電流効率特性を図35に示す。図36は、図35の縦軸を外部量子効率に換算したものである。図35、図36からわかる通り、電流効率は最大で6.16cd/A、この時の外部量子効率は11.7%であり、高い発光効率を示した。
以上のことから、本発明のピラジン誘導体を発光層7004のホスト材料として用い、燐光性化合物をゲスト材料として用いて発光素子を作製することにより、非常に発光効率の高い発光素子が得られることがわかった。また本実施例では、発光層7004に接して設けられている電子輸送層8005としてAlqを用いているが、Alqは通常、燐光性化合物の発光を消光するクエンチャとして知られている。しかしながら本実施例では、Alqからなる電子輸送層8005が発光層7004に接しているにもかかわらず発光効率の高い発光素子が達成できている。これは、本発明のピラジン誘導体が正孔(ホール)だけでなく電子も運ぶバイポーラ性の性質を有しているためと考えられる。
(合成例7)
本発明のピラジン誘導体の一例として、構造式(s−14)で表される化合物、2,3−ビス[4−(N、N−ジフェニルアミノ)フェニル]5,6−ジフェニルピラジン(以下、DPhAPPPrと記す)の合成方法について説明する。
[ステップ1:2,3−ビス(4−ブロモフェニル)−5,6−ジフェニルピラジン(以下、PPPrと記す)の合成方法]
4,4’−ジブロモベンジル3.0g(8.1mmol)、meso−ジフェニルエチレンジアミン1.8g(8.1mmol)を300mL三口フラスコに入れ、エタノール100mLを加え、この混合物を80℃で5時間加熱撹拌して反応させた。反応後、反応溶液を濃縮し、二酸化マンガン2.3gとクロロホルム100mLを加えてさらに80℃1時間加熱撹拌して反応させた。反応後、反応溶液を水で洗浄した後、水層と有機層を分離し、有機層をセライトを通して、吸引ろ過した。ろ液を濃縮し、得られた固体をクロロホルムとヘキサンの混合溶媒で洗浄し、PPPrの粉末状白色固体を1.6g、収率37%で得た(合成スキーム(l−1))。
Figure 2007197426
[ステップ2:DPhAPPPrの合成方法]
PPPr3.2g(5.9mmol)、DPhA2.0g(12mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド1.5g(16mmol)を200mL三口フラスコに入れ、当該フラスコ内を窒素置換した後、トルエン30mL、トリ−tert−ブチルホスフィンの10wt%ヘキサン溶液0.1mL、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)0.1g(0.2mmol)を加え、この混合物を120℃で8時間加熱攪拌し、反応させた。反応後、反応混合物にクロロホルムを加えて析出物を溶解し、フロリジール、セライト、アルミナを通して吸引ろ過した。ろ液を水で洗浄した後、硫酸マグネシウムにより乾燥し、吸引ろ過した。ろ液を濃縮し、得られた固体をトルエンとメタノールの混合溶媒で洗浄した後、クロロホルムとメタノールで再結晶をしたところ、黄色の粉末状固体を1.8g、収率42%で得た。
得られた黄色固体をトレインサブリメーション法によりの昇華精製した。昇華精製は7Paの減圧下、アルゴンの流量を3mL/minとして294℃で15時間行った。先に得られた黄色固体の仕込量を1.8gとしたところ、目的物であるDPhAPPPrの黄色固体を1.3g、収率72%で得た(合成スキーム(l−2))。
Figure 2007197426
得られたDPhAPPPrのプロトン核磁気共鳴法(H−NMR)による分析結果を以下に示す。なお、基準物質としてTMSを用いた。
H−NMR(300MHz、CDCl);δ=6.95−7.18(m、16H)、δ=7.22−7.40(m、14H)、δ=7.57(d、J=8.3,4H)、δ=7.60−7.68(m、4H)
また、DPhAPPPrのH−NMRチャートを図37(A)、(B)に示す。なお、図37(B)は、図37(A)のチャートの6.5ppm乃至8.0ppmの範囲を拡大したものである。
また、DPhAPPPrをトルエン溶液に溶解させた状態における吸収スペクトル及び発光スペクトルを図38に示す。測定には、紫外可視分光光度計(日本分光株式会社製、V550型)を用いた。図38において、横軸は波長(nm)、縦軸は強度(任意単位)を表す。図38(a)に示すスペクトルは吸収スペクトルであり、図38(b)に示すスペクトルは発光スペクトル(励起波長371nm)である。
(合成例8)
本発明のピラジン誘導体の一例として、構造式(s−52)で表される化合物、2,3−ビス(4−{N−[4−(カルバゾール−9−イル)フェニル]−N−フェニルアミノ}フェニル)−5,6−ジフェニルピラジン(以下、YGAPPPrと記す)の合成方法について説明する。
PPPr1.6g(3.0mmol)、YGA2.0g(6.0mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド1.1g(11mmol)を100mL三口フラスコに入れ、当該フラスコ内を窒素置換した後、トルエン30mL、トリ−tert−ブチルホスフィンの10wt%ヘキサン溶液0.1mLを加え、再びフラスコ内を窒素置換した。さらに、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)0.1g(0.2mmol)を加え、この混合物を80℃で5時間加熱攪拌し、反応させた。反応後、反応混合物にトルエンを加えて析出物を溶解させ、セライト、フロリジール、アルミナを通して吸引ろ過した。ろ液を水で洗浄した後、硫酸マグネシウムにより乾燥し、吸引ろ過した。ろ液を濃縮して得られた固体をトルエンに溶解させ、シリカカラムクロマトグラフィーによる精製を行った。カラム精製はまずトルエン:ヘキサン=1:1の混合溶媒を展開溶媒として用い、次いでトルエンを展開溶媒として用いることにより行った。カラム精製後、得られた溶液を濃縮して析出した固体をクロロホルムとヘキサンで再結晶を行ったところ、粉末状黄色固体を1.0g、収率16%で得た(合成スキーム(m−1))。
Figure 2007197426
得られたYGAPPPrのプロトン核磁気共鳴法(H−NMR)による分析結果を以下に示す。なお、基準物質としてTMSを用いた。
H−NMR(300MHz、CDCl):δ=7.00−7.10(m、2H)、δ=7.16(d、J=8.8、4H)、δ=7.21−7.47(m、34H)、δ=7.62−7.77(m、8H)、δ=8.13(d、J=7.3、4H)
また、YGAPPPrのH−NMRチャートを図39(A)、(B)に示す。なお、図39(B)は、図39(A)のチャートの6.5ppm乃至8.5ppmの範囲を拡大したものである。
また、YGAPPPrをトルエン溶液に溶解させた状態における吸収スペクトル及び発光スペクトルを図40に示す。測定には、紫外可視分光光度計(日本分光株式会社製、V550型)を用いた。図40において、横軸は波長(nm)、縦軸は強度(任意単位)を表す。図40(a)に示すスペクトルは吸収スペクトルであり、図40(b)に示すスペクトルは発光スペクトル(励起波長371nm)である。
本実施例では、実施例9の合成例7にて合成した本発明のピラジン誘導体の一例であるDPhAPPPr(構造式(s−14))を発光層のホスト材料として用い、燐光性化合物をゲスト材料として用いた発光素子の例を、具体的に例示する。素子構造を図49に示す。なお、発光層9004以外は実施例7と同じ構成であるので、説明は省略する。
本実施例では、発光層9004を、ピラジン誘導体であるDPhAPPPr(構造式(s−14))と、上記構造式(s−117)で表される燐光性化合物(アセチルアセトナト)ビス[2,3−ビス(4−フルオロフェニル)キノキサリナト]イリジウム(III)(以下、Ir(Fdpq)(acac)と記す)との比率を、質量比でDPhAPPPr:Ir(Fdpq)(acac)=1:0.07となるように共蒸着して形成した。膜厚は30nmとした。これによって、Ir(Fdpq)(acac)は、本発明のピラジン誘導体であるDPhAPPPr(構造式(s−14))から成る層中に分散した状態となっている。その他の構成は、実施例7と同様とする。
本実施例の発光素子9010の電流密度−輝度特性を図41に、電圧−輝度特性を図42に、輝度−電流効率特性を図43に、発光スペクトルを図44に示す。本実施例の発光素子9010は、8.2Vの電圧を印加することにより、34.1mA/cmの電流密度で電流が流れ、1100cd/mの輝度で発光した。このときの電流効率は3.1cd/Aであった。また、発光スペクトルは647nmにピークを有しており、ゲスト材料であるIr(Fdpq)(acac)に由来する赤色発光が得られた。なお、1100cd/m時におけるCIE色度座標は、(x,y)=(0.71,0.29)であり、非常に色純度の高い赤色発光であった。
以上のことから、本発明のピラジン誘導体を発光層のホスト材料として用い、燐光性化合物をゲスト材料として用いて発光素子を作製することにより、非常に発光効率の高い発光素子が得られることがわかった。
本実施例では、実施例10の合成例8にて合成した本発明のピラジン誘導体の一例であるYGAPPPr(構造式(s−52))を発光層のホスト材料として用い、燐光性化合物をゲスト材料として用いた発光素子の例を、具体的に例示する。素子構造を図50に示す。なお、発光層5004以外は実施例7と同じ構成であるので、説明は省略する。
本実施例では、発光層5004を、ピラジン誘導体であるYGAPPPr(構造式(s−52))と、上記構造式(s−117)で表される燐光性化合物(アセチルアセトナト)ビス[2,3−ビス(4−フルオロフェニル)キノキサリナト]イリジウム(III)(以下、Ir(Fdpq)(acac)と記す)との比率を、質量比でYGAPPPr:Ir(Fdpq)(acac)=1:0.07となるように共蒸着して形成した。膜厚は30nmとした。これによって、Ir(Fdpq)(acac)は、本発明のピラジン誘導体であるYGAPPPr(構造式(s−52))から成る層中に分散した状態となっている。その他の構成は、実施例7と同様とする。
本実施例の発光素子5010の電流密度−輝度特性を図45に、電圧−輝度特性を図46に、輝度−電流効率特性を図47に、発光スペクトルを図48に示す。本実施例の発光素子5010は、8.0Vの電圧を印加することで、36.4mA/cm2の電流密度で電流が流れ、1100cd/m2の輝度で発光した。このときの電流効率は3.1cd/Aであった。また、発光スペクトルは650nmにピークを有しており、ゲスト材料であるIr(Fdpq)2(acac)に由来する赤色発光が得られた。なお、1100cd/m時におけるCIE色度座標は、(x、y)=(0.71,0.29)であり、非常に色純度の高い赤色発光であった。
以上のことから、本発明のピラジン誘導体を発光層のホスト材料として用い、燐光性化合物をゲスト材料として用いて発光素子を作製することにより、非常に発光効率の高い発光素子が得られることがわかった。
(合成例10)
本発明のピラジン誘導体の一例として、構造式(s−88)で表される化合物、2−(4−{N−[4−(カルバゾール−9−イル)フェニル]−N−フェニルアミノ}フェニル)−3,5,6−トリフェニルピラジン(以下、YGA1PPPrと記す)の合成方法について説明する。
[ステップ1:2−(4−ブロモフェニル)−3,5,6−トリフェニルピラジン(以下、1PPPrと記す)の合成方法]
(1)1−(4−ブロモフェニル)−2−フェニルアセチレンの合成。
p−ブロモヨードベンゼン28.3g(0.10mol)、フェニルアセチレン10.2g (0.10mol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド0.70g(1.0mmol)、ヨウ化銅(I)0.19g(1.0mmol)を1000mL三口フラスコへ入れ、当該フラスコ内を窒素置換をした後、テトラヒドロフラン350mL、トリエチルアミン18mLを加えて、この混合物を室温で20時間攪拌し、反応させた。反応後、反応溶液を3wt%塩酸水溶液で洗浄した後、有機層と水層を分離した。水層を酢酸エチルで抽出した後、抽出液と有機層を合わせて炭酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥した。有機層と硫酸マグネシウムの混合物をセライト、フロリジール、アルミナを通してろ過し、ろ液を濃縮して得られた固体をヘキサンで洗浄たところ、目的物である1−(4−ブロモフェニル)−2−フェニルアセチレンの固体を19g、収率74%で得た(合成スキーム(n−1))。
Figure 2007197426
(2)4−ブロモベンジルの合成。
1−(4−ブロモフェニル)−2−フェニルアセチレン19g(74mmol)、ヨウ素9.4g(37mmol)、ジメチルスルホキシド200mLを500mL三口フラスコへ入れ、155℃で4時間撹拌し、反応させた。反応後、反応混合物を冷ましてから、3wt%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、この混合物を1時間室温で撹拌した。この混合物に酢酸エチルを加え、さらにこの混合物を1N希塩酸、炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した後、有機層と水層を分離した。有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、有機層と硫酸マグネシウムの混合物をろ過した。ろ液を濃縮し、得られた固体を氷浴したヘキサンにより洗浄したところ、目的物である4−ブロモベンジルの固体を収量15g、収率58%で得た(合成スキーム(n−2))。
Figure 2007197426
(3)1PPPrの合成。
4−ブロモベンジル3.0g(1.0mmol)、meso−ジフェニルエチレンジアミン2.2g(1.0mmol)を500mL三口フラスコに入れ、エタノール100mLを加え、この混合物を80℃で5時間加熱撹拌し、反応させた。反応後、反応溶液を濃縮し、二酸化マンガン1.1gとクロロホルム100mLを加えてさらに80℃1時間加熱撹拌し、反応させた。反応後、反応溶液に水を加えて洗浄した後、有機層と水層を分離した。有機層をセライトを通してろ過した後、ろ液を濃縮し、得られた固体をクロロホルムとヘキサンの混合溶媒で再結晶したところ、目的物である1PPPrの粉末状淡褐色固体を2.1g、収率45%で得た(合成スキーム(n−3))。
Figure 2007197426
[ステップ2:YGA1PPPrの合成方法]
1PPPr(2.2mmol)、YGA0.72g(2.2mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド0.3g(3.1mmol)を100mL三口フラスコに入れ、当該フラスコ内を窒素置換した後、トルエン20mL、トリ−tert−ブチルホスフィンの10wt%ヘキサン溶液0.10mLを加え、フラスコ内を再び窒素置換し、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)0.10g(0.2mmol)を加え、この混合物を80℃で5時間加熱攪拌し、反応させた。反応後、反応混合物にトルエンを加え、セライト、フロリジール、アルミナを通してろ過した。ろ液を水で洗浄した後、有機層と水層を分離し、有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮して得られた固体をクロロホルムとヘキサンの混合溶媒で再結晶したところ、目的物であるYGA1PPPrの粉末状淡黄色固体を0.90g、収率58%で得た(合成スキーム(n−4))。
Figure 2007197426
YGA1PPPrのプロトン核磁気共鳴法(H−NMR)による分析結果を以下に示す。なお、基準物質としてTMSを用いた。
H−NMR(300MHz、CDCl):δ=7.07−7.17(m、3H)、δ=7.19−7.51(m、23H)、δ=7.53−7.82(m、8H)、δ=8.14(d、J=7.3、2H)
また、YGA1PPPrのH−NMRチャートを図51(A)、(B)に示す。なお、図51(B)は、図51(A)のチャートの6.5ppm乃至8.5ppmの範囲を拡大したものである。
また、YGA1PPPrをトルエン溶液に溶解させた状態における吸収スペクトル及び発光スペクトルを図52に示す。測定には、紫外可視分光光度計(日本分光株式会社製、V550型)を用いた。図52において、横軸は波長(nm)、縦軸は強度(任意単位)を表す。また、図52において、(a)に示すスペクトルは吸収スペクトルである。また、(b)に示すスペクトルは発光スペクトル(励起波長376nm)である。
本発明の発光素子の例を示す図。 本発明の発光素子の例を示す図。 本発明の表示装置の例を示す図。 本発明の表示装置の画素部の例を示す上面図。 本発明の表示装置の画素部の例を示す回路図。 本発明の表示装置の例を示す図。 本発明の表示装置を具備するパネルの例を示す図。 本発明の電子機器の例を示す図。 本発明の電子機器の例を示す図。 BBAPPrのH−NMRチャート。 BBAPPrのトルエン溶液に溶解させた状態における吸収スペクトル及び発光スペクトル。 BBAPPrのサイクリックボルタンメトリ(CV)による測定結果を示す図。 BPhAPPrのH−NMRチャート。 BPhAPPrのトルエン溶液に溶解させた状態における吸収スペクトル及び発光スペクトル。 BPhAPPrの単膜状態における吸収スペクトル及び発光スペクトル。 DPhAPPrのH−NMRチャート。 DPhAPPrのトルエン溶液に溶解させた状態における吸収スペクトル及び発光スペクトル。 DPhAPPrの単膜状態における吸収スペクトル及び発光スペクトル。 DPAPPrのH−NMRチャート。 DPAPPrのトルエン溶液に溶解させた状態における吸収スペクトル及び発光スペクトル。 PCAPPrのH−NMRチャート。 PCAPPrのトルエン溶液に溶解させた状態における吸収スペクトル及び発光スペクトル。 PCAPPrの単膜状態における吸収スペクトル及び発光スペクトル。 YGAPPrのH−NMRチャート。 YGAPPrのトルエン溶液に溶解させた状態における吸収スペクトル及び発光スペクトル。 YGAPPrの単膜状態における吸収スペクトル及び発光スペクトル。 実施例7の発光素子の例を示す図。 実施例7の発光素子の電流密度−輝度特性を示す図。 実施例7の発光素子の電圧−輝度特性を示す図。 実施例7の発光素子の輝度−電流効率特性を示す図。 実施例7の発光素子の輝度−外部量子効率特性を示す図。 実施例8の発光素子の例を示す図。 実施例8の発光素子の電流密度−輝度特性を示す図。 実施例8の発光素子の電圧−輝度特性を示す図。 実施例8の発光素子の輝度−電流効率特性を示す図。 実施例8の発光素子の輝度−外部量子効率特性を示す図。 DPhAPPPrのH−NMRチャート。 DPhAPPPrのトルエン溶液に溶解させた状態における吸収スペクトル及び発光スペクトル。 YGAPPPrのH−NMRチャート。 YGAPPPrのトルエン溶液に溶解させた状態における吸収スペクトル及び発光スペクトル。 実施例11の発光素子の電流密度−輝度特性を示す図。 実施例11の発光素子の電圧−輝度特性を示す図。 実施例11の発光素子の輝度−電流効率特性を示す図。 実施例11の発光素子の発光スペクトル。 実施例12の発光素子の電流密度−輝度特性を示す図。 実施例12の発光素子の電圧−輝度特性を示す図。 実施例12の発光素子の輝度−電流効率特性を示す図。 実施例12の発光素子の発光スペクトル。 実施例11の発光素子の例を示す図。 実施例12の発光素子の例を示す図。 YGA1PPPrのH−NMRチャート。 YGA1PPPrのトルエン溶液に溶解させた状態における吸収スペクトル及び発光スペクトル。
符号の説明
100 発光素子
101 第1の電極
102 正孔注入層
103 正孔輸送層
104 発光層
105 電子輸送層
106 電子注入層
107 第2の電極
200 発光素子
204 発光層
300 基板
301 下地絶縁膜
302 ゲート絶縁膜
304 層間絶縁膜
305 隔壁層
306 シール材
307 空間
310 トランジスタ
311 容量
320 トランジスタ
330 トランジスタ
340 トランジスタ
350 発光素子
351 第1の電極
352 層
353 第2の電極
360 封止基板
370 画素部
380 駆動回路部
390 端子部
391 端子電極
392 異方性導電層
393 FPC
504 ゲート線
505 ソース線
506 電流供給線
610 プリント配線基板
651 基板
652 第1の電極
653 隔壁層
654 層
655 第2の電極
656 駆動回路
658 点線
659 基板
700 パネル
701 画素部
703 信号線駆動回路
704 FPC
710 プリント配線基板
711 コントローラ
712 CPU
713 メモリ
714 電源回路
715 音声処理回路
716 送受信回路
717 インターフェース(I/F)部
718 アンテナ用ポート
720 制御信号生成回路
721 デコーダ
722 レジスタ
723 演算回路
724 RAM
725 インターフェース
731 VRAM
732 DRAM
733 フラッシュメモリ
734 入力手段
743 アンテナ
747 マイク
748 スピーカー
800 表示パネル
801 ハウジング
803 信号処理回路
804 マイクロフォン
805 スピーカー
806 筐体
807 バッテリ
808 入力手段
810 プリント配線基板
820 モジュール
1801 本体
1802 表示部
1804 操作キー
1805 シャッター
1821 本体
1822 筐体
1823 表示部
1824 キーボード
1825 外部接続ポート
1826 ポインティングマウス
1841 本体
1842 筐体
1843 表示部A
1844 表示部B
1845 記録媒体(DVD等)読み込み部
1846 操作キー
1847 スピーカー部
1861 筐体
1862 支持台
1863 表示部
1864 スピーカ
1865 ビデオ入力端子
303a 層間絶縁膜
5004 発光層
5010 発光素子
7000 基板
7001 第1の電極
7002 正孔注入層
7003 正孔輸送層
7004 発光層
7005 電子輸送層
7006 電子注入層
7007 第2の電極
7010 発光素子
702a 走査線駆動回路
702b 走査線駆動回路
8005 電子輸送層
8010 発光素子
9004 発光層
9010 発光素子

Claims (23)

  1. 一般式(g−1)で表されるピラジン誘導体。
    Figure 2007197426
    (式中のR、R、Rは、水素原子、アルキル基、またはアリール基のいずれかを表す。Aは一般式(a−1)、一般式(a−2)、一般式(a−3)、または一般式(a−4)で表される置換基のいずれかを表す。式中のRは、アルキル基、またはアリール基を表す。R、R、Rは水素原子、アルキル基、またはアリール基のいずれかを表す。Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Arは、アリール基を表す。αはアリーレン基を表す。)
  2. 一般式(g−2)で表されるピラジン誘導体。
    Figure 2007197426
    (式中のR、Rは水素原子、アルキル基、またはアリール基のいずれかを表す。Aは一般式(a−1)、一般式(a−2)、一般式(a−3)、または一般式(a−4)で表される置換基のいずれかを表す。式中のRは、アルキル基、またはアリール基を表す。R、R、Rは水素原子、アルキル基、またはアリール基のいずれかを表す。Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Arは、アリール基を表す。αはアリーレン基を表す。)
  3. 一般式(g−3)で表されるピラジン誘導体。
    Figure 2007197426
    (式中のR、R、Rは、水素原子、アルキル基、またはアリール基のいずれかを表す。Ar、Arはフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−ビフェニル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基、9,9−ジメチルフルオレン−2−イル基、スピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル基のいずれかを表す。)
  4. 一般式(g−4)で表されるピラジン誘導体。
    Figure 2007197426
    (式中のR、R、Rは、水素原子、アルキル基、またはアリール基のいずれかを表す。Ar、Ar、Arは、アリール基を表す。)
  5. 一般式(g−5)で表されるピラジン誘導体。
    Figure 2007197426
    (式中のR、R、Rは、水素原子、アルキル基、またはアリール基のいずれかを表す。Arはアリール基を表す。)
  6. 請求項5において、
    前記一般式(g−5)中の前記Arは、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−ビフェニル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基、9,9−ジメチルフルオレン−2−イル基、またはスピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル基のいずれかであるピラジン誘導体。
  7. 一般式(g−6)で表されるピラジン誘導体。
    Figure 2007197426
    (式中のR、R、Rは、水素原子、アルキル基、またはアリール基のいずれかを表す。Arは、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−ビフェニル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基、9,9−ジメチルフルオレン−2−イル基、スピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル基のいずれかを表す。)
  8. 一般式(g−7)で表されるピラジン誘導体。
    Figure 2007197426
    (式中のR、R、Rは、水素原子、アルキル基、またはアリール基のいずれかを表す。R、Rは水素原子、アルキル基、またはアリール基のいずれかを表す。Arはアリール基を表す。)
  9. 一般式(g−8)で表されるピラジン誘導体。
    Figure 2007197426
    (式中のR、R、Rは、水素原子、アルキル基、またはアリール基のいずれかを表す。R、Rは水素原子、アルキル基、またはアリール基のいずれかを表す。Arはアリール基を表す。)
  10. 請求項9において、
    前記Arはフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−ビフェニル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基、9,9−ジメチルフルオレン−2−イル基、スピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル基のいずれかであるピラジン誘導体。
  11. 一般式(g−9)で表されるピラジン誘導体。
    Figure 2007197426
    (式中のR、Rは水素原子、アルキル基、またはアリール基のいずれかを表す。Ar、Arはフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−ビフェニル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基、9,9−ジメチルフルオレン−2−イル基、スピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル基のいずれかを表す。)
  12. 一般式(g−10)で表されるピラジン誘導体。
    Figure 2007197426
    (式中のR、Rは水素原子、アルキル基、またはアリール基のいずれかを表す。Ar、Ar、Arはアリール基を表す。)
  13. 一般式(g−11)で表されるピラジン誘導体。
    Figure 2007197426
    (式中のR、Rは水素原子、アルキル基、またはアリール基のいずれかを表す。Arはアリール基を表す。)
  14. 請求項13において、
    前記Arはフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−ビフェニル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基、9,9−ジメチルフルオレン−2−イル基、スピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル基のいずれかであるピラジン誘導体。
  15. 一般式(g−12)で表されるピラジン誘導体。
    Figure 2007197426
    (式中のR、Rは水素原子、アルキル基、またはアリール基のいずれかを表す。Rは、アルキル基、またはアリール基を表す。Arはフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−ビフェニル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基、9,9−ジメチルフルオレン−2−イル基、スピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル基のいずれかを表す。)
  16. 一般式(g−13)で表されるピラジン誘導体。
    Figure 2007197426
    (式中のR、Rは水素原子、アルキル基、またはアリール基のいずれかを表す。R、Rは水素原子、アルキル基、またはアリール基のいずれかを表す。Arはアリール基を表す。)
  17. 一般式(g−14)で表されるピラジン誘導体。
    Figure 2007197426
    (式中のR、Rは水素原子、アルキル基、またはアリール基のいずれかを表す。R、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、またはアリール基のいずれかを表す。Arはアリール基を表す。)
  18. 請求項17において、
    前記Arはフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−ビフェニル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基、9,9−ジメチルフルオレン−2−イル基、またはスピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル基のいずれかであるピラジン誘導体。
  19. 請求項1乃至請求項18のいずれか一に記載の前記ピラジン誘導体を、一対の電極間に有する発光素子。
  20. 請求項1乃至請求項18のいずれか一に記載の前記ピラジン誘導体と、発光性化合物とを、一対の電極間に有する発光素子。
  21. 請求項1乃至請求項18のいずれか一に記載の前記ピラジン誘導体と、燐光性化合物と、を一対の電極間に有する発光素子。
  22. 請求項19乃至請求項21のいずれか一に記載の前記発光素子を有する表示装置。
  23. 請求項19乃至請求項21のいずれか一に記載の前記発光素子を有する電子機器。
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