JP2007196602A - プリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】レンズシートの縁部においても印刷画像の視認性が良好となる印刷を実行するためのプリンタを提供する。
【解決手段】レンズ検出手段60から出力されるレンズ信号に基づいて生成され、レンズシートの主走査方向におけるレンズ信号の最初に出力されるパルス部分に対応する信号を、後に出力される信号のパルス幅と同じパルス幅の信号とした補完レンズ信号を生成し、この補完レンズ信号に基づいて、印刷面のへの印刷位置を制御する印刷信号を生成する。
【選択図】 図27

Description

本発明はプリンタに関する。
各種の印刷技術の中には、多数のシリンドリカル凸レンズ(以下、凸レンズとする。)が並列配置されたレンチキュラーレンズを具備するレンズシートの記録層に、印刷画像を印刷するものがある(特許文献1参照)。かかる印刷技術では、レンズシートの記録層に、凸レンズのピッチに対応させたストライプ状の細分化画像を多数並べて記録する。そして、細分化画像の種類に応じて、視認される画像が立体視されたり、見る角度を変えて動く写真(アニメーション)とすることが可能となる。
ここで、特許文献1においては、例えば視差に対応する個数分だけの画像データから、立体視用の画像データを形成し、それをレンズシートに印刷可能となっている。それにより、レンズシートの長手方向を基準方向として回転させると、各視差に対応する分だけ細分化された印刷画像を選択的に視認することができる。なお、細分化された印刷画像が多ければ多いほど、基準方向を中心として回転させる際に、印刷画像が滑らかに切り替わり、より自然な視認が可能となる。そして、この特許文献1では、フォトインタラプタ等の光センサによりレンチキュラーレンズの配設ピッチを検出し、この検出結果に基づき、レンチキュラーレンズ毎に対応した細分化画像を記録している。
特許第3471930号公報(段落番号0066〜0076、図1、図5、図8、図9等参照)
ところで、レンズシートの縁部におけるレンチキュラーレンズには、レンズ面が完全に形成されていないものがある。例えば、レンズシートを大きなレンズシートから切り出して所望のサイズのレンズシートとする際に、切り出しの切断線が、レンチキュラーレンズのレンズ面の凸部に当たってしまうことがある。このようなレンズシートにおいては、レンズシートの縁部のレンチキュラーレンズは、縁部より外側においてレンズが欠損し、レンズの幅が狭くなっている。
そのため、このようなレンズシートに対して、上述の特許文献1のように、レンチキュラーレンズの配設ピッチを検出して細分化画像を記録することとすると、次のような問題がある。つまり、レンズシートの縁部におけるレンチキュラーレンズは、そのレンズの幅が狭くなっているため、狭いレンズ幅内に細分化画像を納めるように記録がされてしまい、縁部における印刷画像が乱れるという問題がある。
本発明は上記の事情にもとづきなされたもので、その目的とするところは、レンズシートの縁部においても印刷画像の視認性が良好となる印刷を実行するためのプリンタを提供しよう、とするものである。
上記課題を解決するために、本発明のプリンタは、複数のレンズを有するレンズシートに印刷可能なプリンタにおいて、レンズの主走査方向の幅に対応するパルス幅のレンズ信号を出力するレンズ検出手段を備え、レンズ検出手段から出力されるレンズ信号に基づいて生成され、レンズ信号の最初に出力される欠損部を有するパルス信号とこれに続いて出力されるパルス信号とにそれぞれ対応するパルス信号の立ち上がる部分の間隔を、後に出力される連続した2つのパルス信号の立ち上がる部分の間隔とした補完レンズ信号を生成し、この補完レンズ信号に基づいて、レンズシートへの印刷位置を制御する印刷信号を生成することとしたものである。
このように構成した場合には、レンズシートの印刷開始側の縁部のレンズが欠損していても、この部分に対応する補完レンズ信号は、他の箇所のレンズと同じ幅のパルス幅となっているため、狭いレンズ幅内に細分化画像を納めるような記録がされてしまうことがなくなる。
また、他の発明は、複数のレンズを有するレンズシートに印刷可能なプリンタにおいて、レンズの主走査方向の幅に対応するパルス幅のレンズ信号を出力するレンズ検出手段を備え、レンズ検出手段から出力されるレンズ信号に基づいて生成され、レンズ信号の最初に出力されるパルス信号とこれに続いて出力されるパルス信号とにそれぞれ対応するパルス信号の立ち上がる部分の間隔を、後に出力される連続した2つのパルス信号の立ち上がる部分の間隔とした補完レンズ信号を生成し、この補完レンズ信号に基づいて、レンズシートへの印刷位置を制御する印刷信号を生成することとしたものである。
このように構成した場合においても、レンズシートの印刷開始側の縁部のレンズが欠損していても、この部分に対応する補完レンズ信号は、他の箇所のレンズと同じ幅のパルス幅となっているため、狭いレンズ幅内に細分化画像を納めるような記録がされてしまうことがなくなる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、補完レンズ信号は、レンズ信号の最後に出力される欠損部を有するパルス信号に対応する部分のパルス信号を、前に出力されたパルス信号の長さとしたものである。
このように構成した場合には、レンズシートの印刷を終了する側の縁部のレンズが欠損していても、この部分に対応する補完レンズ信号は、他の箇所のレンズと同じ幅のパルス幅となっているため、狭いレンズ幅内に細分化画像を納めるような記録がされてしまうことがなくなる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、補完レンズ信号は、レンズ信号の最後に出力されるパルス信号に対応する部分のパルス信号を、前に出力されたパルス信号の長さとしたものである。
このように構成した場合にも、レンズシートの印刷を終了する側の縁部のレンズが欠損していても、この部分に対応する補完レンズ信号は、他の箇所のレンズと同じ幅のパルス幅となっているため、狭いレンズ幅内に細分化画像を納めるような記録がされてしまうことがなくなる。
さらに、他の発明は、上述の発明に加えて、レンズシートの副走査方向の異なる複数の箇所についてレンズ検出手段から出力されるレンズ信号に基づいて生成される各箇所についての補完レンズ信号は、レンズシートの縁部の外側であって、縁部から同一の距離の地点を信号の起点としていることとしたものである。
このように構成した場合には、レンズシートが副走査方向に搬送される毎に行われる印刷の開始位置を揃えることができる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、レンズシート検出手段によりレンズシートの主走査方向の縁部を検出し、印刷ヘッドがレンズシートの縁部に到達したときから印刷を開始することとしたものである。
このように構成した場合には、レンズシートの外側に印刷がされてしまうことを防止することができる。
さらに、他の発明は、上述の発明に加えて、補完レンズ信号のパルス信号の立ち上がる部分を各レンズの谷間の位置に一致させることとしたものである。
このように構成した場合には、各レンズ毎に対応して行われる印刷の印刷開始位置を、各レンズの始まり位置に正確に合わせることができる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、レンズ検出手段は、印刷位置よりも主走査方向に先行する位置に備えられていることとしたものである。
このように構成した場合には、印刷位置よりもレンズ信号を先行して検出することができるため、印刷ヘッドが印刷位置に到達するまでの間にレンズ信号から印刷信号を生成するまでの時間を十分に確保することができる。
さらに、他の発明は、上述の発明に加えて、レンズシートは、レンズの長手方向がレンズシートの縁部に対して傾斜しているレンズシートであることとしたものである。
このように構成した場合には、レンズシートの印刷開始側の縁部のレンズが欠損していても、狭いレンズ幅内に細分化画像を納めるような記録がされてしまうことがなくなる。
以下、本発明のプリンタの一実施の形態について、図1から図30に基づいて説明する。なお、本実施の形態のプリンタ10は、インクジェット式のプリンタであるが、かかるインクジェット式プリンタは、インクを吐出して印刷可能な装置であれば、いかなる吐出方法を採用した装置でも良い。また、例えばレーザ方式、昇華型熱転写方式、ドットインパクト方式等のインクジェット式以外のプリンタについても、本発明は適用可能である。
なお、以下の説明においては、下方側とは、プリンタ10が設置される側を指し、上方側とは、設置される側から離間する側を指す。また、後述するキャリッジ30が移動する方向を主走査方向、主走査方向に直交する方向であってレンズシート12が搬送される方向を副走査方向とする。また、レンズシート12が供給される側を給紙側(後端側)、レンズシート12が排出される側を排紙側(手前側)として説明する。
また、以下の説明においては、括弧書きで表される各要素を順次説明する。なお、以下の説明においては、キャリッジ回動機構を備える構成(1)と、他のキャリッジ回動機構を備える構成(2)と、キャリッジ回動機構を備えない構成(3)とは、選択的な要素であり、(1)〜(3)のうち、いずれかのみを備えるのが原則であるが、全てを備える構成、またはいずれか2つを選択的に備える構成を採用しても良い。
<レンズシートについて>
最初に、印刷対象物であるレンズシート12について説明する。図1に示すように、レンズシート12は、表面に位置するレンチキュラーレンズ12Aと、このレンチキュラーレンズ12Aの裏面と接するインク吸収層12Bと、該レンズシート12の裏面に位置するインク透過層12Cとを具備している。これらのうち、レンチキュラーレンズ12Aは、一方向を長手とする複数のシリンドリカル凸レンズ(凸レンズ12S)が、一定のピッチで並列配置された構成となっている。レンチキュラーレンズ12Aにおいては、それぞれの凸レンズ12Sを進行する光の焦点が、レンチキュラーレンズ12Aの裏面(インク吸収層12Bとの境界面Q)に位置するように、凸レンズ12Sの曲率が形成されている。
ここで、インク吸収層12Bは、印刷面に相当し、この印刷面にインクが定着し印刷画像が形成されることになる。インク吸収層12Bは、レンチキュラーレンズ12Aに貼り合わせる専用紙、ロール状の紙等としても良い。なお、レンズシート12は、上述のインク吸収層12Bおよびインク透過層12Cを備えない構成を採用し、レンズシート12の裏面に直接印刷をし、レンズシート12の裏面自体を印刷面としてもよい。
なお、本実施の形態では、レンチキュラーレンズ12Aにおける凸レンズ12Sの並びのピッチ(配設間隔)としては、後述するスケール81のラインパターンの並びのピッチの整数倍とするものがある。例えば、スケール81のラインパターンが1/180インチである場合、凸レンズ12Sのピッチは、10lpi(lens per inch;1インチ当たりの凸レンズ12Sの本数)、20lpi、30lpi、45lpi、60lpi、90lpi、100lpi、130lpi、180lpiとするものがある。しかしながら、凸レンズ12Sのピッチは、該例示には限られず、例えば120lpiのように、種々変更するようにしても良い。また、レンズシート12においては、通常は、製造誤差等によって、上述の凸レンズ12Sのピッチから、若干ずれが生じている。
また、インク透過層12Cは、ノズルから吐出されたインク滴が最初に付着する部分であり、該付着したインクが透過していく部分である。このインク透過層12Cは、例えば酸化チタン、シリカゲル、PMMA(メタクリル樹脂)、硫酸バリウム等を材質として形成されている。また、インク吸収層12Bは、インク透過層12Cを透過したインクを吸収および/または固着させる部位である。このインク吸収層12Bは、例えばPVA(ポリビニルアルコール)等の親水性ポリマー樹脂、カチオン化合物、シリカ等の微粒子等を材質として形成されている。なお、インク吸収層12Bは透明であると共に、インク透過層12Cは、白色である。しかしながら、インク吸収層12Bが白色であっても良く、またインク透過層12Cが透明であっても良く、さらにインク透過層12Cとインク吸収層12Bの両方が透明であっても良い。
また、図2に示すように、本実施の形態におけるレンズシート12は、その外観が矩形状を為していると共に、該矩形状の外観を構成するレンズシート12の縁部12Etが、凸レンズ12Sの長手方向(遷移方向に相当)に対して傾斜する状態に設けられている。すなわち、凸レンズ12Sの長手方向は、矩形状のレンズシート12の外枠(縁部12Et)に対して、傾斜する状態に設けられている。なお、凸レンズ12Sの縁部12Etに対する傾斜角度θは、本実施の形態では、10度程度に設けられている。しかしながら、傾斜角度は10度に限られるものではなく、0.1〜45度の範囲内であれば、視差に対応する視差画像の視認性が良好となる。縁部12Etは、レンズシート12の主走査方向への印刷方向における印刷が開始される側の縁部である。
<プリンタの全体的な構成について>
図3他に示すように、プリンタ10は、キャリッジモータ(CRモータ22)によってキャリッジ30を主走査方向に往復動させるキャリッジ機構20、PFモータ41(紙送りモータに対応)によってレンズシート12を搬送する用紙搬送機構40等があり、その他、図3に示す制御部100が存在する。
ここで、キャリッジ機構20について説明する。キャリッジ機構20は、図3および図8他に示すように、キャリッジ30を具備している。また、キャリッジ機構20は、キャリッジ30を摺動可能に保持するキャリッジ軸21と、キャリッジモータ(CRモータ22)と、このCRモータ22に取り付けられている歯車プーリ23と、無端のベルト24と、歯車プーリ23との間にこの無端のベルト24を張設する従動プーリ25と、回動機構26と、リニアエンコーダ80と、を備えている。
<プリンタの回動機構に係る構成(1)について>
ここで、図4および図5に示すように、本実施の形態においては、キャリッジ機構20には、支持軸に対応するキャリッジ軸21を回動させるための回動機構26が設けられている。この回動機構26は、スライド板261と、ガイドピン265と、ラックギヤ266と、ピニオンギヤ267と、回転軸268と、ギヤ輪列269と、を主要な構成としている。
キャリッジ軸21の一端側21aは、スライド部材に対応するスライド板261に支持されて、紙送り方向にスライド可能に設けられている。これに対して、キャリッジ軸21の他端側は、不図示のシャーシに対して固定的に設けられる支持フレーム28の側板28aに対して、スライドしない状態で設けられている。それにより、キャリッジ軸21は、他端側を支点として回動可能に設けられている。なお、キャリッジ軸21の回動角度は、上述した凸レンズ12Sの傾斜角度θに対応していて、紙送り方向に垂直かつプラテン50に平行を為す方向に対して、最大0.1〜45度の範囲内で回動可能に設けられている。
なお、一端側21aは、他端側を中心に円弧を描くように回動する。そのため、一端側21aは、他端側に対して、主走査方向に沿う距離において若干近接することになる。しかしながら、上述のように回動する角度が小さく、近接する移動量が大きくないため、スライド板261側に近接する移動を吸収する遊びを与えておけば、その移動量を吸収可能となる。なお、近接する移動量が大きい場合には、別途の構成が必要となる。
また、スライド板261の上端には、プリンタ10の長手方向の内側に向かって折り曲げられる立設部262が設けられている。この立設部262のうち、折り曲げの先端側には、係止フック263が設けられている。係止フック263は、その先端が、該係止フック263の付け根よりもスライド板261に向かうように折れ曲がっている。この係止フック263には、リニアエンコーダ80のスケール81の係止孔81aが係止される。かかる係止により、スケール81は、張設状態で保持されることとなる。すなわち、図4および図5に示す回動機構26では、キャリッジ軸21と共に、スケール81もスライド可能に設けられているため、キャリッジ軸21の回動が為された後でも、キャリッジ30(印刷ヘッド32)の位置検出を精度良く行うことが可能となっている。
また、スライド板261には、スライドガイド手段の一部として機能するガイド長孔264が設けられている。本実施の形態では、ガイド長孔264は例えば上下方向に一対設けられていて、2つのガイド長孔264は、互いに一定の距離だけ離間している。この各ガイド長孔264には、それぞれガイドピン265が差し込まれる。ガイドピン265は、側板28aから、プリンタ10の長手方向の他端側(すなわち、内側)に向かって突出する部材である。かかるガイドピン265のガイド長孔264への差し込みにより、スライド板261は、紙送り方向(副走査方向)に沿ってスライド可能となっている。なお、スライド板261のスライドを安定的とするためには、少なくともいずれか一方のガイド長孔264に、例えば2つのガイドピン265が差し込まれる構成とするのが好ましい。
また、スライド板261の下方側の縁部には、ラックギヤ266が設けられている。このラックギヤ266は、ピニオンギヤ267と噛み合っている。このピニオンギヤ267は、回転軸268を介して側板28aの外側のギヤ輪列269(図5参照)の最終段のギヤと同期回転するように設けられている。それにより、ピニオンギヤ267には、ギヤ輪列269を介して、不図示のモータ(駆動手段に対応)の駆動力が与えられる。
なお、スライド板261をスライドさせる(キャリッジ軸21をその他端側を中心に回動させる)ためのモータは、PFモータ41等の他のモータとは独立して設けられる構成としても良く、また、PFモータ41からの駆動力を分配する構成を採用しても良い。また、回動機構26は、スライド板261のスライドと共に、ラックギヤ266とピニオンギヤ267の噛み合いによって実現しているが、ラックギヤ266とピニオンギヤ267の代わりにカム機構を設ける等によって、回動機構26を実現する等、その他の構成を用いるようにしても良い。
<キャリッジの他の回動機構に係る構成(2)について>
上述のような、キャリッジ軸21の一端側を回動させる回動機構26以外の他の回動機構を採用しても良い。この例として、図6および図7に示すキャリッジ軸21に対して、印刷ヘッド32を回動させる構成がある。この場合も、印刷ヘッド32が回動する角度は、上述した凸レンズ12Sの傾斜角度θに対応していて、紙送り方向に垂直かつプラテン50に平行を為す方向に対して、最大0.1〜45度の範囲内で回動可能に設けられている。なお、かかる回動機構を、回動機構27a,27bとして、以下に説明する。
図6に示す回動機構27aは、印刷ヘッド32がキャリッジ30に対して矢印方向に回動する構成となっている。かかる構成を採用する場合、例えば、キャリッジ30の下方に回転台271を設け、この回転台271に印刷ヘッド32が取り付けられる。この場合、不図示のモータ(駆動手段に対応)およびギヤをキャリッジ30に搭載することにより、キャリッジ30に対する印刷ヘッド32の回動が実現される。なお、キャリッジ30に対して印刷ヘッド32が回転する場合、カートリッジ31と印刷ヘッド32との間を例えば柔軟性を有する材質により形成されるチューブで連結し、印刷ヘッド32の回動に対応させつつインクを供給する等、印刷ヘッド32の回動に配慮する必要がある。
また、図7に示す回動機構27bは、キャリッジ軸21に対する印刷ヘッド32の取付部位272に、キャリッジ30ごと回動する構成を付加したものとなっている。回動機構27bは、キャリッジ軸21に対してスライドさせることが可能な取付部位272を有している。この取付部位272の背面には、ベルト24の一部が固定されている。また、取付部位272は、軸孔273を有していて、この軸孔273にキャリッジ軸21が挿通されている。また、取付部位272には、上下方向に向かう軸挿通孔275を有する軸受274が設けられている。また、キャリッジ30には、軸受274に対応して、上下方向に沿う回動軸276が設けられる。この回動軸276は、キャリッジ30に対して固定的に設けられる。このギヤ機構は、モータ277のロータの回転をモータ277側のギヤ278aから回動軸276側のギヤ278bに伝える。これにより、キャリッジ30が取付部位272に対して回動する構成が実現される。また、例えば取付部位272には、モータ277(駆動手段に対応)が配置されると共に、これら取付部位272および回動軸276には、ギヤ機構278が設けられる。それにより、モータ277を駆動させると、キャリッジ30の回動が実現される。
以上のようにすれば、印刷ヘッド32が、キャリッジ軸21に対して、相対的に傾斜する状態となり、その傾斜角度は、凸レンズ12Sの傾斜角度θに対応する状態とすることができる。なお、図4および図5に示される構成では、キャリッジ軸21の回動によって、主走査方向自体が変化している。これに対して、図6および図7に示される構成では、印刷ヘッド32が回動するものの、主走査方向自体は、従来のプリンタ10と同様に、変化しない状態となっている。このため、後述するように、印刷ヘッド32を駆動してインク滴を吐出させるための、印刷データは、図4および図5に示す回動機構26を採用する場合と、図6および図7に示す回動機構27a,27bを採用する場合とでは、異なっている。
<回動機構を備えない構成(3)について>
また、上述の図4〜図7に示すような、回動機構26,27を備える構成以外に、この回動機構26,27を備えずに、図1および図2に示すレンズシート12に対する印刷を行うことも、当然可能である。しかしながら、回動機構26,27を備えない場合には、後述する図15等に示す処理フローにおいて、専用の処理フローが必要とされ実施される。
<プリンタのその他各種構成について>
図3等に示すように、プラテン50に対向する状態で、キャリッジ30が設けられている。キャリッジ30には、図3等に示すように、各色のインクカートリッジ31が着脱可能に搭載されている。また、キャリッジ30の下部には、印刷ヘッド32が設けられている。図9に示すように、印刷ヘッド32には、ノズル33aが副走査方向に列状に配置され、それぞれの色のインクに対応したノズル列33を形成している。なお、本実施の形態では、ノズル列33は、例えば180個のノズル33aから構成されており、このうち、180番目のノズル33aが給紙側、1番目のノズル33aが排紙側に位置している。
また、キャリッジ30の下部に設けられ、各インクに対応づけられたノズル列33には、ノズル33a毎に、ピエゾ素子(不図示)が配置されている。このピエゾ素子の作動により、インク通路の端部にあるノズル33aからインク滴を吐出することが可能となっている。なお、印刷ヘッド32は、ピエゾ素子を用いたピエゾ駆動方式に限られず、例えば、インクをヒータで加熱し、発生する泡の力を利用するヒータ方式、磁歪素子を用いる磁歪方式、静電気力を利用した静電方式、ミストを電界で制御するミスト方式等、その他の方式を用いるようにしても良い。
また、図8等に示すように、プリンタ10は、用紙搬送機構40を具備している。用紙搬送機構40は、レンズシート12等を搬送するためのPFモータ41(図3参照)、および普通紙等の給紙に対応する給紙ローラ42を具備している。また、給紙ローラ42よりも排紙側には、レンズシート12を搬送および/または挟持するためのPFローラ対43が設けられている。なお、PFローラ対43のうち、PF駆動ローラ43aは、PFモータ41からの駆動力が伝達され、レンズシート12の1ステップずつの搬送を可能としている。
また、PFローラ対43の排紙側には、プラテン50および上述の印刷ヘッド32が上下に対向する様に配設されている。プラテン50は、PFローラ対43によって印刷ヘッド32の下へ搬送されてくるレンズシート12を、下方側から支持する。また、プラテン50よりも排紙側には、上述のPFローラ対43と同様の、排紙ローラ対44が設けられている。この排紙ローラ対44のうち、排紙駆動ローラ44aには、PF駆動ローラ43aと共に、PFモータ41からの駆動力が伝達される。
また、プリンタ10のうち、排紙側とは逆の後端側かつ給紙ローラ42の下方側には、開口部45が設けられている。開口部45は、レンズシート12等の折り曲げ困難な印刷対象物を、プリンタ10の後端側で通過させるための開口部分である。なお、レンズシート12は、単体で開口部45を通過する以外に、トレイ等に載置された状態で通過するようにしても良い。
また、図1および図11等に示すように、キャリッジ30の下面とプラテン50の間の部位には、レンズシート12における凸レンズ12Sのレンズのピッチ(またはレンズ位置)を検出する、レンズ検出手段としてのレンズ検出センサ60が配置されている。レンズ検出センサ60は、光の投受光方式(透過方式)のセンサであって、図1および図11等に示すように、発光部61と、受光部62とを有している。発光部61は、搬送されるレンズシート12よりもプラテン50側(下方側)に設けられている。また、受光部62は、搬送されるレンズシート12よりもキャリッジ30側(上方側)に設けられている。
これらのうち、発光部61は、多数の発光ダイオード(LED;light emitting diode)から構成されている。なお、LEDとしては、可視光または赤外光等の種々の波長の光を発するものがあるが、眩しさを抑える場合、赤外光を発する赤外LEDを用いるのが好ましい。また、発光部61は、プラテン50の後端側に存在する凹陥部51に設けられている。凹陥部51は、プラテン50の他の部分よりも窪んでいる部分である。この凹陥部51は、光源群611(光源612)が拡散板613に対して一定の距離だけ離間可能となるように、一定以上の深さ寸法を有する状態に設けられている。
また、受光部62は、例えば図9示すように、キャリッジ30の下面に取り付けられていて、しかも、主走査方向において、例えばホームポジションから離間する部位、かつ副走査方向において給紙側に取り付けられている。この受光部62は、例えばフォトトランジスタ、フォトダイオード等のような多数の受光素子から構成されている。また、受光部62は、光の出射部位にスリットを有していて、光の拡散を抑える構成を採用するのが好ましい。しかしながら、このような構成を採用せずに、光が拡散する構成を採用しても良い。
なお、発光部61が直下方式を採用する場合、その構成は、発光ダイオードを多数並べるものには限られず、主走査方向を長手とするライン状光源を用いるようにしても良い。ライン状光源としては、具体的には、陰極蛍光ランプ(CFL;Cathode Fluorescent Lamp)、冷陰極蛍光ランプ(CCFL;Cold Cathode Fluorescent Lamp)またはエレクトロルミネセンス(EL;Electro Luminescence)を用いることが可能である。また、発光部61は、その他、可視光または赤外光のようなレーザ光を生じさせることが可能なレーザ発振器、ランプ等を用いるようにしても良い。
また、発光部としては、直下方式を採用せずに、エッジライト方式の構成を採用するようにしても良い。この場合、発光部は、主走査方向の端部に配置される光源と、光源の光を主走査方向側に向けて反射するリフレクタと、光が内部を進行すると共に主走査方向を長手とする導光板と、導光板の下面側、側面側および導光板の長手方向の他端側に取り付けられ光を反射する反射部材と、上面側に向かって出射される光を拡散させる拡散フィルムと、導光板の下面に配置され光を拡散させる反射ドットと、を有する状態となる。
また、レンズシート12とノズル33aとの間の距離PGを測定すべく、キャリッジ30の下面には、レンズ検出センサ60以外に、ギャップ検出センサ70が存在するのが好ましい。図12は、距離PGを検出するギャップ検出センサ70の説明図である。図12に示すように、ギャップ検出センサ70は、発光部71と、2つの受光部(第1受光部72a及び第2受光部72b)とを有する。発光部71は、発光ダイオードを有し、レンズシート12に光を照射する。第1受光部72aおよび第2受光部72bは、受光した光量に応じた電気信号を出力する受光素子をそれぞれ有する。なお、第2受光部72bは、第1受光部72aと比較して、発光部71から遠い位置に設けられている。
発光部71から発せられた光は、レンズシート12に照射されると共に、反射される。反射された光は、上述の受光素子に入射され、この受光素子において入射した光量に応じた電気信号に変換される。ここで、距離PGが小さい場合、レンズシート12によって反射された光は、主に第1受光部72aに入射されるが、第2受光部72bには拡散光しか入射されない。したがって、第1受光部72aの出力信号は、第2受光部72bの出力信号よりも大きくなる。
一方、距離PGが大きい場合、反射された光は、主に第2受光部72bに入射され、第1受光部72bには拡散光しか入射されない。したがって、第2受光部72bの出力信号は、第1受光部72aの出力信号よりも大きくなる。このため、第1受光部72aと第2受光部72bの出力信号の比と距離PGとの関係を予め求めておけば、該出力信号の比に基づいて、レンズシート12等に対応する距離PGを検出することが可能である。この場合、受光部72a,72bの出力信号の比と距離PGとの関係に関する情報をテーブルとしてROM102や不揮発性メモリ104に記憶しておくのが良い。
このような出力信号の検出を、キャリッジ30を主走査方向へ駆動させつつ行う。この駆動に際して、後述するリニアエンコーダ80の位置検出と対応させることにより、レンズシート12の主走査方向における距離PGを検出することが可能となる。
なお、ギャップ検出センサ70は、上述のレンズ検出センサ60と兼用可能である。この場合、発光部61の光軸が傾斜するように配置し、距離PGに応じて第1受光部72aと第2受光部72bとの間における出力信号の比が変化するようにすれば、ギャップ検出センサ70とレンズ検出センサ60とを兼用させることが可能となる。
また、図3等に示すように、キャリッジ機構20には、位置検出手段に対応するリニアエンコーダ80が設けられている。リニアエンコーダ80は、黒色の印刷部分と光を透過する透明部分とからなるラインパターンが繰り返されるスケール81と、スケール81に向けて光を出力すると共に、該スケール81から反射される光を、電気的な信号(エンコーダ信号;以下、ENC信号とする。)に変換して制御部100に送信するリニアセンサ82とを有している。
次に、信号形成部90の構成について説明する。図13に示すように、信号形成部90は、フィルタ91と、アンプ(AMP)92と、2値化処理部93とを具備している。これらのうち、フィルタ91は、信号線94の一端側と接続されている。信号線94の他端側は、上述した受光部62(受光素子623)に接続されている。このため、受光部62で発生したアナログ信号は、この信号線94を介してフィルタ91に伝達されるが、フィルタ91では、アナログ信号(図14参照)のうち所定の帯域以外の周波数成分が除去される。それにより、図14に示すような、矩形のパルス信号であるデジタル信号(レンズ信号;検出信号に相当)が生成される。すなわち、レンズ検出センサ60からは、凸レンズ12Sの主走査方向の幅に対応するパルス幅のパルス信号を有するレンズ信号が出力されていると同視することができる。言い換えれば、凸レンズ12Sの主走査方向の幅に対応するパルス幅のパルス信号を有するレンズ信号が、レンズ検出センサ60から出力されていることに相等する。
また、フィルタ91を通過した信号は、AMP92に入力され、所定の電圧等(一例として、40倍等)に増幅される。かかる増幅が為された信号は、続いて2値化処理部93に入力され、該入力された信号をしきい値を超えたか否かで、HレベルまたはLレベルの、2値の信号(2値化信号)とする。この状態で、後述する制御部100に2値化信号を入力し、Hレベルの信号および/またはLレベルの信号の切り替わりタイミングを検出することにより、レンズシート12のレンズピッチが計測可能となる。
<プリンタの制御部について>
次に、制御部100について説明する。制御部100は、各種の制御を行う部分であって、制御手段および判断部に対応する部分であり、レンズ検出センサ60、レンズシート検出のためのレンズシート検出センサ63(図9参照)、ギャップ検出センサ70、リニアセンサ82、後述するロータリエンコーダ132、プリンタ10の電源をオン/オフする電源SW等)の各出力信号が入力される。図3に示すように、制御部100は、CPU101、各種のプログラムを記憶するROM102、データを一時的に蓄えるRAM103、不揮発性メモリ(PROM)104、ASIC105、ヘッドドライバ106等を具備していて、これらがバス107を介して接続されている。そして、これらの協働、または特有の処理を行う回路を追加する等によって、以下に述べる処理フローが実現される。
なお、以下の図15、図17および図19における処理フローを実行する構成は、ハードウエア的に実現されても良く、またソフトウエア的に実現されても良い。
また、図3に示すように、プリンタ10は、インターフェース131を具備している。このインターフェース131を介して、コンピュータ130に接続されている。また、プリンタ10は、ロータリエンコーダ132を具備している。ロータリエンコーダ132は、上述のリニアエンコーダ80とは異なり、スケール132aが円盤状とされている。しかしながら、それ以外の構成は、リニアエンコーダ80と同様となっている。
<印刷を行うための基本的な処理フローについて>
以上のような構成のプリンタ10を用いて、レンズシート12に対して印刷を行うための、基本的な処理フローについて、図15に基づいて説明する。
プリンタ10の電源オン状態で、最初にレンズシート12の凸レンズ12Sが、傾斜しているか否かを判断する(ステップS10;情報獲得工程に対応)。かかる判断を行うことにより、後述する印刷データが、凸レンズ12Sの傾斜に対応させて形成すべきか(凸レンズ12Sの長手が副走査方向に対して傾斜しているか)、または通常のレンズシート12への印刷のように凸レンズ12Sの長手が副走査方向に沿うかが定まる。この判断において、Yesの場合(凸レンズ12Sの長手が傾斜している場合)、ステップS20に進行する。また、Noの場合(凸レンズ12Sの長手が副走査方向に沿っている場合)、後述するステップS50に進行する。
上述のステップS10においてYesの場合、続いて、傾斜角度(図2における傾斜角度θ)がどれぐらいか、算出する処理を行う(ステップS20)。かかる算出は、例えば図16に示すように、地点Aと、この地点Aに対して副走査方向に沿って所定距離だけ離間している地点Bとの間の距離Qを計測する。また、副走査方向に垂直な方向、すなわち凸レンズ12Sの横断方向に沿う直線上の地点Aに対する右隣または左隣のいずれか(図16(A)では右隣)に存在する谷部分までの距離ALと、上述の横断方向上の地点Bに対する右隣または左隣のいずれか(図16(A)では右隣)に存在する谷部分までの距離BLとを計測する。そして、これら距離AL,BLおよび距離Qの計測が終了した後に、続いて、傾斜角度θの計算を行う。θを度で表す場合、傾斜角度θは、θ=ATAN(Δ/Q)×180/πによって求められる。なお、Δは、距離BLと距離ALとの間の差分である。以上のようにして、凸レンズ12Sの傾斜角度θが算出される。
上述の傾斜角度の算出の後に、傾斜角度θの情報を反映させて、印刷すべき印刷データを作成する処理を行う(ステップS30;以下、ステップS50まで印刷工程に対応)。この処理により、印刷データが作成されると、印刷を実行する(ステップS40)。また、上述のステップS10の判断において、Noの場合(凸レンズ12Sの長手が副走査方向に沿っている場合)、凸レンズ12Sが傾斜していない状態の、印刷データを作成する処理を行う(ステップS50)。
なお、ステップS50においては、レンズ解像度(凸レンズ12Sの本数)と、印刷解像度、印刷サイズに応じて、解像度変換が為され複数枚の原画像データが合成された後の視差画像データにおける画像サイズの計算(通常は、原画像データの圧縮となる)が行われる。次に、個々の凸レンズ12S内の画素数Rを求める。画素数Rは、個々の凸レンズ12S内に打てるドット数に対応する。次に、個々の凸レンズ12S内における、1画像データ当たりの画素数(ドット数)Lを求める。この画素数Lは、ドット数Lを、原画像データの枚数で除算することにより、求められる。以上のようにして、解像度変換がなされ、かかる解像度変換を、原画像データのそれぞれに対して行う。そして、定められている順番(視認角度順)に、解像度変換後の細分化された圧縮原画像データを並べて配置する。それにより、1つの凸レンズ12S内に配置される、短冊状の細分化画像データが作成される。
また、作成された細分化画像データを、凸レンズ12Sの短手方向の並びの順に配置することにより、複数の原画像データの情報が反映された、視差画像データが作成される。なお、この後に、色変換処理を実行し、視差画像データのR,G,B系で表現される色成分が、プリンタ10で印刷または/および表現可能なシアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y),ブラック(K)系の色成分に変換される。さらに、色変換が為された視差画像データに対して、ハーフトーン処理が行われる。ここで、ハーフトーン処理とは、原画像データの階調値(本実施の形態では256階調)をプリンタ10が画素毎に表現可能な階調値に減色する処理をいう。ここで、「減色」とは、色を表現する階調の数を減らすことをいう。なお、具体的には、記録率テーブルを参照して、例えば、「ドットの形成なし」、「小ドットの形成」、「中ドットの形成」、および「大ドットの形成」の4階調への減色を行う。なお、かかるハーフトーン処理においては、誤差拡散法、ディザ法といった手法を用いて、ドットの分散処理が行われる。
さらに、ハーフトーン処理が為された画像データから、印刷データを生成する処理が実行される。ここで、印刷データとは、各主走査時のドットの記録状態を示すラスタデータと、副走査送り量を示すデータとを含むデータであり、分散テーブルの分散データを参照して作成される。以上が、プリンタ10による印刷を行う際の、基本的な処理フローである。
<凸レンズ12Sが傾斜している場合の印刷データ作成の処理フローについて>
続いて、上述のステップS30の判断において、凸レンズ12Sが傾斜していると判断された場合(Yesの場合)に、印刷データを作成するための処理について、図17に基づいて説明する。
最初に、作成される印刷データが、連続画素配置に対応するか、または離間画素配置に対応するかを判断する(ステップS301)。ここで、連続画素配置とは、図18に示すように、各視差に対応する、原画像データを圧縮して得られる圧縮原画像データを構成する画素データが、凸レンズ12Sの長手方向に沿って連続的(列状)に配置される状態をいう。これに対して、離間画素配置とは、各視差に対応する上述の圧縮原画像データを構成する画素が、凸レンズ12Sの長手方向に沿って配置されるものの、連続的(列状)ではなく、他の画素データを挟んで離間した状態で配置される状態をいう。
なお、印刷データが連続画素配置に対応させるか、または離間画素配置に対応させるかは、原画像データの数(視差数)によって判断するようにしても良い。しかしながら、例えば画質等、他の要素によって判断するようにしても良い。
ここで、離間画素配置の方が、図18に示す連続画素配置よりも、視認可能(配置可能)な原画像データの枚数が多くなる。なお、離間画素配置や連続画素配置においては、共に視認する際のレンズシート12の回転は基準方向L(この方向が、基準軸方向および回転軸方向に相当)を基準としていて、ユーザの目も、基準方向Lを基準としている。ここで、離間画素配置においては、例えば画素1と画素2とでは、基準方向Lに対して異なった角度となっていて、凸レンズ12Sの表面に対する角度も異なっている。このため、ユーザの目には、レンズシート12の傾ける角度に応じて、視認される画素が切り替えられる。
なお、離間画素配置では、レンズシート12を連続的に回転させる場合、視認される画素は、例えばマトリクス状の配置の画素が、連続的に切り替えられる。また、本実施の形態では、ユーザがレンズシート12を通して視認する絵柄は、立体画像に対応している。そのため、各画素は近似しており、上述のような離間画素配置を採用しても、ユーザは良好に視認可能となっている。
上述のステップS301の判断において、Yesの場合(連続画素配置に対応する場合)、続いて各圧縮原画像データの回転処理を行う(ステップS302)。この回転処理においては、上述のステップS20において検出された、傾斜角度θの分だけ、各圧縮原画像データを回転させる処理を行う。次に、連続画素配置に対応する一時画像データを作成する(ステップS303)。この場合、回転処理が為された各圧縮原画像データに対して、紙送り方向に対応する方向に沿って、凸レンズ12Sのレンズピッチに対応させて、細分化する。なお、細分化に先立って、本実施の形態では、解像度変換処理を行い、原画像データに対して、画像データの圧縮を経て、各圧縮原画像データを得る。そして、この圧縮原画像データから短冊状の細分化画像データを作成する。次に、短冊状の細分化画像データを、視認時に切り替わる順番で配置する。このようにして、一時画像データが得られる。
続いて、ステップS303で作成された一時画像データに対して、先のステップS302とは逆向きに、同一の回転角度θだけ回転させる、逆回転処理を行う(ステップS304;このとき作成される画像データを、視差画像データとする。)。この逆回転により、それぞれの原画像データに対応する細分化画像データの境界が、凸レンズ12Sの長手に沿う状態となる。
上述のステップS304で作成された視差画像データに対して、上述したのと同様のハーフトーン処理を行う(ステップS305)。なお、ハーフトーン処理は、複数の圧縮原画像データの個々に対し行う等、ステップS304よりも前の段階で行うようにしても良い。また、ハーフトーン処理が為された画像データから、上述したのと同様の印刷データを生成する処理が実行される。
また、上述のステップS301において、離間画素配置に対応すると判断される場合、次に、印刷を行うプリンタ10が、斜め吐出に対応しているか否か(上述の回動機構26,27を備えるか否か、または回動機構26,27を備える場合には、それが使用可能な状態であるか否か)を判断する(ステップS310)。ここで、斜め吐出とは、ノズル列33が紙送り方向に沿わなく、凸レンズ12Sの傾斜角度θに対応する角度だけ傾斜している状態をいう。
また、上述のステップS310の判断において、斜め吐出に対応していると判断される場合、続いて、斜め吐出に対応する、視差画像データを作成する(ステップS311)。なお、かかる視差画像データが作成されると、続いて上述のステップS305に示すハーフトーン処理に移行する。
また、上述のステップS310において、プリンタ10が斜め吐出に対応していないと判断される場合(Noの場合)、上述したステップS302と同様の、各圧縮原画像データの回転処理を行う(ステップS312)。この回転処理においても、凸レンズ12Sの傾斜角度θの分だけ、各圧縮原画像データを回転させる処理を行う。
ステップS312の次に、離間画素配置に対応する一時画像データを作成し視差画像データを作成する(ステップS313)。すなわち、
上述のステップS303と同様に、回転処理が為された各圧縮原画像データに対して、紙送り方向に対応する方向に沿って、凸レンズ12Sのレンズピッチに対応させて、細分化する。なお、細分化の処理に先立ち、離間画素配置に対応させて、紙送り方向においても、各原画像データを圧縮する処理を行う。この場合、凸レンズ12Sの長手方向に沿って配置される細分化画像データの個数に応じて、各原画像データが圧縮される。そして、かかる圧縮が終了した後に、圧縮後の各圧縮原画像データを、凸レンズ12Sの本数と、それぞれの圧縮原画像データにおける画素データを1つずつ並べてマトリクスを形成することにより、マトリクス状の細分化画像データが形成される。このようにして、一時画像データが作成され、離間画素配置に対応する視差画像データが作成される。
なお、かかる視差画像データが作成されると、続いて上述のステップS305に示すハーフトーン処理に移行する。以上が、凸レンズ12Sが傾斜している場合の印刷データを作成するための処理フローである。
<印刷を実行する際の処理フローについて>
続いて、上述のステップS10の判断において、凸レンズ12Sが傾斜していると判断された場合(Yesの場合)に、印刷を実行するための処理(ステップ40)について、図19に基づいて説明する。
印刷を実行する場合、まず、視差画像データを基とする印刷データのピッチ調整を行う(ステップS401)。このピッチ調整においては、インク滴の吐出に対応するドットのデータが、凸レンズ12Sの谷間の部分に存在する場合に、いずれかの凸レンズ12S側にそのドットのデータが含まれるように調整する。この場合、ドットのデータが跨る割合に応じて、いずれかの凸レンズ12S側に含まれるように、調整する。次に、レンズシート12の縁部12Etを基準として、インク滴を吐出するか否かを判断する(ステップS402)。この判断において、縁部12Etを基準としてインク滴を吐出する場合(Yesの場合)には、ENC信号に基づいて、インク滴を吐出する設定とする(ステップS403)。ここで、ENC信号を基準とする場合とは、レンズピッチが正確である等、一定の条件を満たす場合である。
また、上述のステップS402の判断において、縁部12Etを基準とせずに、インク滴を吐出する場合(Noの場合)には、レンズ信号を基準として、インク滴を吐出する設定とする(ステップS404)。この場合、上述のレンズ検出センサ60を用いて、レンズシート12のレンズピッチを検出しながら、印刷を実行する状態となる。
また、上述のステップS403、ステップS404における設定が終了した後に、続いて、上述のステップS310と同様に、プリンタ10が斜め吐出に対応しているか否か(上述の回動機構26,27を備えるか否か、または回動機構26,27を備える場合には、それが使用可能な状態であるか否か)を判断する(ステップS405)。この判断において、プリンタ10が斜め吐出に対応していると判断される場合(Yesの場合)、続いて、斜め吐出に対応する設定とする(ステップS406)。また、上述のステップS405において、プリンタ10が斜め吐出に対応していないと判断される場合(Noの場合)、斜め吐出ではなく、通常の吐出に対応する設定とする(ステップS407)。
そして、上述のステップS406およびステップS407での設定が為された後に、各設定に対応する印刷を実行する(ステップS408)。
ここで、各設定に対応する印刷の例を、述べる。例えば、図4等に示すように、キャリッジ軸21の一端側21aをスライドさせることが可能な回動機構26を具備する場合、図20に示すように、印刷に際しては、紙送り方向に対して、印刷ヘッド32の走査方向が直交しておらず、しかも、レンズシート12の凸レンズ12Sの長手が、ノズル列33の長手と一致する方向となっている。この場合、インク滴の吐出のタイミングは、レンズ信号を基準とする状態となる。そのため、レンズピッチに応じて、インク滴の吐出タイミングを調整しながら、印刷を実行することになる。
なお、図20に示す状態においては、ノズル列33の長手が紙送り方向に沿う状態における紙送り量をLとすると、紙送り量W=Lcosθとなる。かかる紙送り量でPFモータ41を駆動すると共に、レンズ信号をトリガとしてインク滴を吐出すれば、図2に示すようなレンズシート12に対して、良好な印刷を実行することができる。なお、図20において、レンズピッチが正確である場合であって、レンズ信号とENC信号との整合性が良好である等の場合には、縁部12Etを検出した後に、ENC信号を基準として、印刷を実行するようにしても良い。
また、例えば図6および図7に示すように、キャリッジ軸21は固定的であると共に、このキャリッジ軸21に対して印刷ヘッド32が回動する回動機構27a,27bを備える場合、図20に示す場合とは異なり、凸レンズ12S内に配列されるインク滴のドットは、正方形状とはならなく、図21に示すような平行四辺形を形成する状態でドットがレンズシート12に付着する。このため、インク滴の吐出に対応する印刷データを作成する場合、かかる平行四辺形状のドット配置に対応させるように、印刷データを作成する。この場合、レンズ信号のエッジを基準としてドットを形成する場合、印刷ヘッド32の走査方向に沿って数ドット進行すると、図21におけるドット配置では、図20におけるドット配置よりも一つだけ紙送り方向において隣に位置する画素データに対応させて、インク滴を吐出する状態となる。
なお、図21に示す場合、印刷ヘッド32の主走査方向は、凸レンズ12Sの幅方向に対して、若干傾斜しているため、主走査方向に沿う凸レンズ12Sの横断距離は、凸レンズ12Sの幅方向よりも長い。そのため、印刷ヘッド32は、1つの凸レンズ12Sにつき、打てるドットの数を多くすることができる。
さらに、回動機構26,27を具備せずに、印刷ヘッド32の制御駆動のみで印刷を行う場合において、個々のノズル33aにおいてインク吐出のタイミングを独自に調整可能であれば、図22において示されたような、平行四辺形状のドット配置で印刷を実行することができる。この場合も、インク吐出は、レンズ信号をトリガとして吐出する状態となる。
また、回動機構26,27を有しない構成において、個々のノズル33aのインク吐出のタイミングを独自に調整することが困難である場合、印刷ヘッド32を駆動させてインク滴の吐出によりドットが形成されると、図23に示すように、隣り合う凸レンズ12Sの間の谷部分(境界部分)に、ドットが位置する場合が生じる。かかる場合、隣り合う凸レンズ12Sの谷部分に差し掛かるドットは、差し掛かっている割合の多い凸レンズ12S内の画素データに対応させて、印刷を実行するようにする。この場合、例えばノズル列33のうち、一端側からN番目までは隣り合ううちの一方の凸レンズ12S側の画素データに対応するドット(図23における凸レンズL1側)とし、N+1番目から他端側までは他方の凸レンズ12Sの画像データに対応するドット(図23における凸レンズL2側)として形成される。なお、ドットの中心点は、いずれかの凸レンズL1側、または凸レンズL2側に位置するため、ドットの中心点が属する位置によって、いずれかの凸レンズL1側、または凸レンズL2側の画素データに対応するようにしても良い。
ところで、図24(A)に示すように、図中矢印方向に搬送されるレンズシート12に対して、キャリッジ30が、副走査方向の地点(1),(2),(3)から主走査方向に移動したときのレンズ信号は、図24(B)に示すようになる。レンズ信号(1)は、地点(1)におけるレンズ信号を示す。レンズ信号(2)は、地点(2)におけるレンズ信号を示す。また、レンズ信号(3)は、地点(3)におけるレンズ信号を示す。
レンズ信号(1),(2),(3)から判るように、最初に出力されるレンズシート12の縁部12Etの部分のレンズ信号は、縁部12Etに沿う位置にある凸レンズ12S(凸レンズ12S)が、縁部12Etの外側において欠損していることにより、凸レンズ12Sがあるにも関わらず、パルス信号が現れなかったり(レンズ信号(1)参照)、パルス信号が立ち上がっている部分の幅、すなわちパルス幅が狭くなる(レンズ信号(2),(3)参照)。そのため、パルス幅が狭くなってしまっている部分のパルス信号とこのパルス信号に続いて出力されるパルス信号とにおいては、パルス信号の立ち上がる部分(以下、ポジティブエッジ)の間隔が狭い信号、すなわちパルス信号の立ち上がり周期が短い信号となっている。
したがって、パルス信号のポジティブエッジの間隔を基準にしてインク滴を吐出することすると、レンズ信号(2),(3)に現れているようなポジティブエッジの間隔が狭いパルス信号が出力された場合には、この狭いポジティブエッジの間隔に対して、通常の幅の凸レンズ12Sの1本分の吐出信号が印刷信号として存在することになり、インク滴を吐出した場合に、ドットが詰め込まれる状態となる。そのため、視認される絵柄も、横方向に圧縮された状態となるか、またはインク滴の混じり合いにより、滲んだような状態となり、好ましくない画像が印刷されてしまう。
そこで、以下に説明するように、縁部12Etにおいて凸レンズ12Sが欠損していても、この凸レンズ12Sに対応するパルス信号のパルス幅を、主走査方向の他のタイミングにおけるパルス信号のパルス幅と同じとした補完レンズ信号を生成し、この補完レンズ信号に基づいてインク滴を吐出することにより、好ましくない画像の印刷が行われないようにする。図25(A)には、図24に示されるレンズ信号(1),(2),(3)に対する補完レンズ信号が、補完レンズ信号(1′),(2′),(3′)として示されている。
図26に、レンズ信号から、補完レンズ信号、擬似ENC信号および吐出信号を生成し、インク滴の吐出制御を行うレンズ信号処理制御部110の構成の概略を示す。このレンズ信号処理制御部110においては、先ず、補完レンズ信号生成部111においてバッファ112を利用しながらレンズ信号から補完レンズ信号を生成する。そして、擬似ENC信号生成部113において、補完レンズ信号から、ENC信号を利用して擬似ENC信号に生成する。そうして、吐出制御部114において、擬似ENC信号からインクを吐出するための吐出信号を生成する。
補完レンズ信号生成部111におけるレンズ信号の補完処理について、レンズ信号(3)を、例に採って、図27の処理フローおよび図28を参照しながら説明する。なお、レンズ信号(1),(2)においても、レンズ信号(3)について行われる処理と同様の処理が行われる。ここでは代表例としてレンズ信号(3)のみ図28に取り出している。レンズ信号(3)は、図28(A)に示すように、パルス信号P,P,P,…,Pn−2,Pn−1,Pが、図24(A)に示すレンズシート12の凸レンズ12S,12S,12S,12S,…,12Sn−2,12Sn−1,12Sに対応するパルス信号となっている。
補完レンズ信号の生成に当たっては、先ず、レンズ信号(3)の隣り合うパルス信号のポジティブエッジ(立ち上がり部)の間隔を、クロック信号のクロック数により計数し、この計数値を凸レンズ12Sの配設間隔とする(ステップS500)。最初に検出される凸レンズ12Sは、レンズシート12の縁部12Et側が欠損したレンズであるため、レンズ幅が狭く検出される。そのため、最初のパルス信号Pのパルス幅が狭くなり、したがって、パルス信号Pと凸レンズSを検出したパルス信号Pのポジティブエッジの間隔は、他のパルス信号のポジティブエッジの間隔、例えばパルス信号Pとパルス信号Pのポジティブエッジの間隔に比べて狭くなっている。つまり、最初の凸レンズ12Sと次の凸レンズ12Sとのクロック数における間隔は700となっている。2番目以降の凸レンズ12S,12S,…については、凸レンズ12Sが完全な形で存在するため、隣接する凸レンズ12S同士のポジティブエッジのクロック数における間隔は1000となっている。凸レンズ12Sについても、縁部12Eeの外側が欠損しているため、パルス信号Pのパルス幅は他のパルス信号に比べて狭くなっているが、前のパルス信号Pn−1とのポジティブエッジ間の間隔は1000となる。縁部12Eeは、レンズシート12の主走査方向への印刷方向における印刷が終了する側の縁部である。
クロック数として計数された凸レンズ12Sの配設間隔は、キャリッジ30の移動に従って順次バッファ112に記録していく(ステップS500)。この際、レンズ信号(3)の最初に検出されたパルス信号Pとこれに続いて検出されたパルス信号Pのポジティブエッジの間隔ついては、上述したように、レンズシート12の縁部12Etの部分にある欠損している凸レンズ12Sと凸レンズ12Sとの配設間隔であるので、バッファ112への記録は行わない。他のレンズ信号(1),(2)についても同様に、最初に検出されたパルス信号については、レンズシート12の縁部12Etの部分にある凸レンズ12Sであり、欠損している可能性があるので、最初に検出されたパルス信号とこれに連続して検出されたパルス信号のポジティブエッジの間隔ついてはバッファ112への記録は行わないようにする。
バッファ112への凸レンズ12Sの配設間隔の記録は、図28(B)に示すように行われる。図28の(B)は、上から下に向う方向がキャリッジ30の進行方向に対応している。バッファ112は、5本分の凸レンズ12Sについての配設間隔がクロック信号の計数値として記録できるようになっている。図28の(B)は、凸レンズSと凸レンズSの間隔と凸レンズSと凸レンズSの間隔がクロック数1000として記録され、さらに、凸レンズSと凸レンズSの間隔が計測中である状態を示している。
そして、所定本数の凸レンズ12Sを検出したところで(ステップS510)、バッファ112内に記録されている凸レンズ12Sの配設間隔に基づき、補完レンズ信号(3′)を生成する(ステップS520)。所定本数は、所定本数の凸レンズ12Sの幅が、印刷ヘッド32とレンズ検出センサ60の受光部62との間隔よりも狭くなるように設定する必要がある。その理由は、少なくとも印刷ヘッド32が、レンズシート12の縁部12Etに到達する前に補完レンズ信号を生成し、インクの吐出に備える必要があるからである。本実施の形態では、レンズ信号(3)の4個目のポジティブエッジが検出されるのを待って、補完レンズ信号の生成処理(ステップS520)を行うようにしている。
補完レンズ信号(3′)の生成は、バッファ112に記録されている凸レンズ12Sの配設間隔に基づいて行う。クロック数1000の配設間隔の最初の半分(500)はHiの信号として、後の半分(500)は、Loの信号として、図28の(C)に示す補完レンズ信号(3′)を生成する。すなわち、補完レンズ信号(3′)のパルス信号の長さはクロック数にして1000となっていると言える。この補完レンズ信号(3′)は、欠損している可能性があるとして、バッファ112に記録されなかったレンズ信号(3)のパルス信号Pとパルス信号Pのポジティブエッジの間隔の代わりに、点線で示されるパルス信号P′が補完されている。本実施の形態では、補完されたパルス信号P′は、パルス信号P′を用いている。なお、パルス信号P′はパルス信号Pに対応し、パルス信号P′はパルス信号Pに対応している。また、パルス信号P′はパルス信号Pに対応している。
そうして、引き続いて、キャリッジ30が縁部12Eeに向かって移動するのに合わせて検出されるレンズ信号(3)に基づき、補完レンズ信号(3′)を生成する(ステップS520)。バッファ112は、上述したように5本分の凸レンズ12Sの配設間隔が記録するように構成されていて、キャリッジ30が移動するのに合わせて順次に記録されている凸レンズ12Sの配設内容を更新していく(ステップS530)。
キャリッジ30が、レンズシート12の縁部12Etから縁部12Eeの側に向かって移動すると、凸レンズ12S,12S,12S,12S,…,12Sn−2,12Sn−1,12Sに合わせて、図28(A)に示されるようにパルス信号P,P,P,P,…,Pn−2,Pn−1,Pのレンズ信号(3)が出力される。そして、このレンズ信号(3)に基づいて、図28(C)に示される、補完レンズ信号(3′)が生成されることになる。補完レンズ信号(3′)のパルス信号P′,P′,P′,P′,…,Pn−2′,Pn−1′,P′は、それぞれレンズ信号(3)のパルス信号P,P,P,P,…,Pn−2,Pn−1,Pに対応している。
キャリッジ30が、レンズシート12の縁部12Ee側まで移動したかどうかは次のようにして判断する。図29に、レンズシート12の縁部12Eeにおける印刷ヘッド32、レンズ検出センサ60の受光部62、凸レンズ12Sの位置関係を示す。キャリッジ30が、縁部12Etの側から縁部12Eeの側に移動して、レンズ検出センサ60が、レンズシート12の縁部12Eeにある凸レンズ12Sを越えると、その後には凸レンズ12Sが存在しないため、レンズ信号(3)の出力はなくなる。そこで、凸レンズ12Sのレンズ信号(3)のパルスPが検出された後、所定の距離をキャリッジ30が移動しても、レンズ信号(3)が検出されない場合は、レンズ検出センサ60は、レンズシート12の縁部12Eeを検出したと判断する。その所定の距離は、例えば、この凸レンズ12Sの直前に検出された凸レンズ12Sn−1との間隔の1.5倍に相当する距離とする。この距離をキャリッジ30が移動しても、レンズ信号(3)が検出されない場合に、キャリッジ30が、受光部62の位置においてレンズシート12の縁部12Eeを越える位置に移動したと判断する(ステップS540)。
レンズシート12の縁部12Eeにおいても、図29に示すように、凸レンズ12Sが欠損している場合がある。この場合も、縁部12Etにける凸レンズ12Sが欠損しているときと同様に、パルス幅が狭い短いパルス信号Pが生じることになる。そして、当該狭いパルス幅に合わせて、通常の幅の凸レンズ12Sの1本分の吐出信号が存在させると、インク滴を吐出した場合に、ドットが詰め込まれる状態となり、視認される絵柄が好ましくないものとなる。
そこで、レンズ検出センサ60の受光部62が、レンズシート12の縁部12Eeに到達したと判断された場合(ステップS540)には、図28(C)に示す補完レンズ信号(3′)のように、凸レンズ12Sに対応するパルスP′として、凸レンズ12Sの直前にある凸レンズ12Sn−1とのレンズ間隔に対応するパルス信号Pn−1′を用いて補完処理を行う。
以上のようにして、補完レンズ信号(3′)は生成される。そして、補完レンズ信号(3′)に基づいてインク滴を吐出することによりレンズ信号(3)に幅が狭いパルスがあっても、他の部分と同程度の印刷品質を確保できる。
補完レンズ信号(3′)は、キャリッジ30が移動するのに合わせてレンズ信号(3)に基づいて生成されていく。そして、印刷ヘッド32が、レンズシート12の縁部12Etに到達するのに合わせて、補完レンズ信号(3′)に基づいて生成されるインクの吐出信号に基づいてインク滴の吐出を開始する。
本実施の形態においては、図9に示すように、キャッリジ30に設けられていると受光部62は、印刷ヘッド32よりも主走査方向に先行する位置に配設されている。したがって、レンズ信号(3)が検出されてから、受光部62と印刷ヘッド32の距離T分をキャリッジ30が移動したときに、インク滴の吐出が開始されることになる。なお、レンズ検出センサ60の受光部62は、印刷ヘッド32よりも主走査方向において先行させて配設する必要がある。それは、レンズ検出センサ60からレンズ信号(3)が出力されてから、補完レンズ信号(3′)を生成し、そしてこの補完レンズ信号(3′)に基づいて後述するように吐出信号を生成した後、この吐出信号に基づいてインク滴の吐出を行うため、レンズ信号(3)の出力からインク滴の吐出までにはタイムラグがあるからである。すなわち、受光部62を、主走査方向において印刷ヘッド32と同じ位置に配設した場合には、レンズシート12上の印刷すべき印刷位置に対してインク滴が吐出されるタイミングが遅れてしまう不都合が起こることになる。そのため、このような不都合が生じないように、当該タイムラグを見越して、早めにレンズ検出センサ60からレンズ信号(3)を得て吐出信号を生成するために、受光部62を印刷ヘッド32よりも主走査方向に先行する位置に配設されている。
補完レンズ信号生成部111でキャリッジ30の移動に従って順次生成される補完レンズ信号(3′)は、生成されるのに合わせて擬似ENC信号生成部113に出力され、擬似ENC信号として生成される。この擬似ENC信号は、補完レンズ信号(3′)をENC信号の解像度に合わせて定倍して擬似ENC信号として生成する。例えば、レンズの配設ピッチが45lpiであり、ENC信号の解像度が180dpiであるときは、補完レンズ信号(3′)の周期を、ENC信号の解像度に合わせるため、補完レンズ信号(3′)の周期を4倍(180÷45)にした信号を擬似ENC信号とする。
そして、さらに、この擬似ENC信号に基づいて、吐出制御部114において、インクの吐出信号を生成する。この吐出信号に基づいてインク滴の吐出が行われる。この吐出信号は、擬似ENC信号を印字解像度に合わせて定倍して吐出信号として生成する。例えば、印字解像度が1440dpiであれば、擬似ENC信号の周期を、印字解像度に合わせるため、8倍(1440÷180)した信号を吐出信号とする。
そうして、キャリッジ30を主走査走行へ移動させながら、このキャリッジ30の移動に従って出力される上述の吐出信号によりインク適がレンズシート12の所定位置に吐出される。
ところで、先に説明したように、レンズ検出センサ60の受光部62は、印刷ヘッド32に対して、キャリッジ30の移動方向に先行した位置に配設されている。そのため、印刷ヘッド32は、レンズ検出センサ60により検出された凸レンズ12Sに、検出された時点よりも遅れて到達する。したがって、印刷ヘッド32が吐出信号に対応する凸レンズ12Sに到達したときに、吐出が行われるようにする必要がある。例えば、レンズ信号(3)のパルス信号Pに基づいて生成された吐出信号によりインクを吐出するときは、印刷ヘッド32が凸レンズ12Sに到達したときに吐出させる必要がある。
そのため、吐出信号による吐出は、受光部62と印刷ヘッド32との主走査方向の距離Tに相当する分だけ遅らせる。具体的には、例えば、上述のようにレンズの解像度が45lpi、ENC信号の解像度が180dpiそして印字解像度が1440dpiであれば、吐出信号の1波長は、0.0177mmに相当する。したがって、例えば、受光部62と印刷ヘッド32との距離Tを1.77mmに設定すると、吐出信号が出力されてから100波長分送れたタイミングで吐出を行うと、吐出信号に対応するレンズシート12上の印刷位置と、吐出位置とが一致することになる。
上述の説明では、簡単のため、受光部62と印刷ヘッド32との距離Tに基づいて、吐出信号と吐出のタイミング合わせたが、実際には、印刷ヘッド32のインクの吐出ノズルと受光部62との間隔が基準となる。また、レンズ信号(3)から吐出信号を生成するまでの生成時間や、その他のメカ的あるいは電気的なロス時間などを考慮して、吐出タイミングを決定することになる。
以上のように、キャリッジ30が主走査方向に移送して、図24(A)に示す地点(3)について、縁部12Etから縁部12Eeに亘って印刷が行われた後、紙送り機構によりレンズシート12を副走査方向に送りながら、キャリッジ30をレンズシート12の縁部12Et側に戻す。そして、地点(2),(3)について上述した印刷動作を行う。つまり、図24(B)に示す、レンズ信号(1),(2)から、図25(A)に示す補完レンズ信号(1′),(2′)を生成し、さらにこの補完レンズ信号(1),(2)に基づいて吐出信号を生成して印刷が行われる。
なお、上述の説明においては、図24(A)に示すレンズシート12の副走査方向の途中にある地点(1),(2),(3)についてのみの印刷動作を説明したが、レンズシート12の搬送方向の前端側から、レンズシート12の後端側に向かって、レンズシート12の搬送ピッチに毎に、上述した地点(3)について説明したのと同様な印刷動作が行われる。
ところで、補完レンズ信号は、実際には凸レンズ12Sが存在しないレンズシート12の外側に、あたかも凸レンズ12Sがあるかのように、信号を生成している。したがって、補完レンズ信号を基準にインク滴を吐出することとすると、レンズシート12の外側にインクの吐出が行われ、プラテン50が汚れてしまうことになる。
そこで、レンズシート検出センサ63によりレンズシート12の縁部と縁部12Eeの 検出を行い、印刷ヘッド32が、レンズシート12の外側にあるときは、インク滴の吐出を行わないようにすることが適当である。
つまり、実際は凸レンズ12Sの無い位置に印刷ヘッド32が位置するときにおいて、吐出信号により、本来はインク滴が吐出されるべきであっても、印刷ヘッド32がレンズシート12の縁部12Etに到達するまでは、インク滴を吐出しないように空打ちを行う。すなわち、画像データに基づいて吐出信号に従ってインク滴を吐出するところ、実際にはインク滴の吐出を行わない制御を行う。このように、インク滴の吐出を制御することにより、印刷画像はレンズシート12の主走査方向の幅に合わせて印刷されることになる。
印刷ヘッド32が、レンズシート12の縁部12Etに到達したかどうかは次ぎのように判断する。レンズシート検出センサ63は、レンズ検出センサ60の受光部62と同様に、印刷ヘッド32よりも主走査方向に先行する位置に配設されている。従って、レンズシート検出センサ63により縁部12Etが検出されてから、キャリッジ30が、レンズシート検出センサ63と印刷ヘッド32との主走査方向の距離Tを移動したときに、印刷ヘッド32が、レンズシート32の縁部12Etに到達したとして、インク滴の吐出を行うようにする。レンズシート検出センサ63が縁部12Etを検出してからのキャリッジ30の移動距離は、ENC信号により計測を行う。なお、本実施の形態においては、レンズシート検出センサ63とレンズ検出センサ60は、印刷ヘッド32に対して主走査方向の同一の距離Tに配設されている。
また、レンズシート12の縁部12Eeにおいても、補完レンズ信号は、実際には凸レンズ12Sが存在しない、レンズシート12の外側に、あたかも凸レンズがあるかのように生成されている。したがって、補完レンズ信号を基準にインク滴を吐出することとすると、レンズシート12の外側にインクの吐出が行われ、プラテン50が汚れてしまうことになる。
そこで、レンズシート検出センサ63が縁部12Eeを検出した後、キャリッジ30が、レンズシート検出センサ63と印刷ヘッド32との主走査方向の距離Tを移動したときには、印刷ヘッド32が、レンズシート32の縁部12Eeに到達したとして、インク滴の吐出を停止するようにする。
ところで、レンズシート12の縁部12Etの外側においては、インクの吐出は行われないものの、画像データは消費されている。すなわち、レンズシート12に対する印刷が全体的に、縁部12Et側に補完した信号分偏倚して印刷が行われる。したがって、レンズシート12の縁部12Etの反対側の縁部12Eeにおいては、画像データがなくなり印刷がされない虞がある。そこで、主走査方向についての画像データを、レンズシート12の主走査方向の幅よりも若干大きめに作成しておく。このように画像データを作っておくことにより、レンズシート12の縁部12Etの外側において画像データが消費されても、縁部12Eeにおいて、印刷するための画像データがなくなってしまうことを防ぐことができる。
また、補完レンズ信号は、図25(A)に示す幅Y分だけ、縁部12Et側に偏倚させておこくことが好ましい。この幅Yは、補完レンズ信号のポジティブエッジと凸レンズ12Sの谷間との距離である。補完レンズ信号を、幅Y分だけ、縁部12Et側に偏倚させ、補完レンズ信号のポジティブエッジと凸レンズ12Sの谷間の位置を一致させることにより、各凸レンズ12Sに対するインク敵の吐出の開始を、凸レンズ12Sの凸部の始まる位置に合わせやすくなる。つまり、インク敵の吐出を各凸レンズ12Sの幅に正確に合わせて行うことができるようになる。
ところで、図24(B)に示すレンズ信号(1)とこれに対応する図25(A)に示す補完レンズ信号(1′)を見て判るように、凸レンズ12Sに対応している部分の信号には、凸レンズ12Sが僅かにあるにも関わらず、パルス信号が現れていない。つまりレンズの欠損量が大きく、残存している部分が少ないような箇所については、レンズ信号にパルス信号が現れず、したがって、補完レンズ信号にもパルス信号が現れない。そのため、吐出信号が生成されず、このような部分に対しては、インクの吐出が行われないことになってしまう。
そこで、最初に現れるパルス信号と続いて出力されるパルス信号のポジティブエッジの間隔が、上述の例で言えば、クロック数にして1000であれば、レンズシート12の縁部12Etは、残存している部分は少ないが凸レンズ12Sが存在していると判断する。そして、図25(B)に示すように、縁部12Et側にクロック数1000に相当するパルス信号を2つ補完した補完レンズ信号(1″)(図中、縁部12Et側に点線で示した信号)を生成する。
このようにすることにより、縁部12Etの部分に僅かに残存している凸レンズ12Sの部分にも、インクの吐出を行うことができ、レンズシート12の縁部12Et一杯に画像を印刷できる。この実施の形態では、この補完レンズ信号(1″)を得ての処理を行っているため、シート端12Et一杯に文字や画像を印刷できるものとなっている。
図30に示すように、図25に示す補完レンズ信号(1′),(2′),(3′)を、縁部12Et側にシフトし(ずらし)、レンズシート12の縁部12Etの外側の同じ位置から、位相を揃えて始まる補完レンズ信号(1′′′),(2′′′),(3′′′)としてもよい。このようにすると、補完レンズ信号(1′′′),(2′′′),(3′′′)の位相と凸レンズ12Sの配設ピッチの位相とがずれることになる。しかしながら、補完レンズ信号(1′),(2′),(3′)から補完レンズ信号(1′′′),(2′′′),(3′′′)へのシフトした量は判っている。したがって、吐出信号を受けてから、このシフト量分に相当する分だけ遅らせて、実際のインクの吐出を開始することになる。
以上の説明においては、レンズシート12は、凸レンズ12Sの長手方向がレンズシート12の縁部12Etおよび縁部12Eeに対して斜めに配設されているものとして示している。しかしながら、レンズシート12が、凸レンズ12Sの長手方向がレンズシート12の縁部12Etおよび縁部12Eeに対して平行に配設されているものであっても、同様の印刷動作により印刷を行うことができる。すなわち、凸レンズ12Sの長手方向がレンズシートの縁部12Etおよび縁部12Eeに対して平行に配設されているレンズシート12の場合にも、縁部12Etあるいは縁部12Eeの外側において凸レンズ12Sが欠損している場合がある。このような縁部の欠損した凸レンズ12Sに対応した印刷位置についても、インク滴のドットが詰め込まれるような印刷が行われてしまうことはない。
このような構成のプリンタ10によれば、レンズシート12の縁部12Et付近の凸レンズ12Sの幅が狭い場合でも、他の部分と同程度の印刷品質を確保できる。また、このような構成のレンズシート12、プリンタ10および印刷方法によれば、レンズシート12の基準方向Lは、凸レンズ12Sの長手に対して傾斜角度θで傾斜している。このため、レンズシート12を回転させると、凸レンズ12Sの表面の角度は、凸レンズ12Sを横切る方向のみならず、レンズシート12の基準方向Lに沿っても変化する。それにより、視差画像を構成する圧縮原画像データを、横切る方向に直線状に配置するのみならず、平面状に配置することができ、複数の視差に対応する視差画像を視認する場合、視差画像の切り替わりが滑らかになり、視認するユーザに自然な印象を与えることが可能となる。
以上、本発明の一実施の形態について述べたが、本発明は、種々変形可能である。以下、それについて述べる。上述の実施の形態では、ENC信号およびレンズ信号は、パルス信号であると共に、エンコーダ周期情報あるいはレンズ周期情報は、これらのポジティブエッジあるいはネガティブエッジとなっている。しかしながら、ENC信号およびレンズ信号がアナログ信号であっても良い。これらがアナログ信号である場合、電圧の所定のしきい値を、エンコーダ周期情報/レンズ周期情報とすれば、カウント値等を算出することが可能となる。
また、上述の実施の形態では、レンズシート12は、凸レンズ12Sが多数並べられる構成となっているが、レンズシートはこれには限られず、凹レンズが多数並べられる構成のレンズシートであっても良い。なお、この場合には、上述の各処理は、ポジティブエッジではなく、ネガティブエッジを検出したときを基準とするのが好ましい。
また、上述の実施の形態では、プリンタ10は、印刷のみを行うものには限られず、コピー/ファックス/スキャナ機能も兼ねている複合的なプリンタであっても良い。また、上述の実施の形態においては、レンズシート12に対して印刷画像を直接印刷する、直描型の場合について述べている。しかしながら、別途印刷された印刷物をレンズシートに貼り合わせる、分離型の場合についても、本発明を適用することは勿論可能である。
本発明に係るレンズ検出センサの構成を示す正面断面図である。 レンズシートの概略構成を示す平面図である。 プリンタの構成を示す概略図である。 キャリッジ軸の一端側を移動させる回動機構の構成を示す斜視図である。 回動機構を側板の外側から見た構成を示す斜視図である。 印刷ヘッドが回転する回動機構を示す底面図である。 キャリッジと取付部材との間で回動する回動機構を示す斜視図である。 プリンタの紙送りに関する部分の一側断面図である。 キャリッジの下面を示す底面図である。 プラテン付近の形状を示す側断面図である。 レンズ検出センサ等の構成を示す側断面図である。 ギャップセンサの構成を示す模式図である。 信号出力部の構成を示すブロック図である。 レンズピッチ検出のアナログ信号とデジタル信号を示す図である。 印刷を行うための基本的な処理フローを示す図である。 傾斜角度の算出を説明すると共に、レンズ信号を示す図である。 印刷データを作成するための処理フローを示す図である。 連続画素配置におけるデータ配置を示す図である。 印刷を実行するための処理フローを示す図である。 図4に示す回動機構におけるドット形成の様子を示す図である。 図6、図7に示す回動機構におけるドット形成の様子を示す図である。 各ノズルの駆動タイミング調整でドット形成する様子を示す図である。 いずれかの凸レンズにドットを対応させるイメージを示す図である。 (A):レンズシートに対するキャリッジの副走査方向における走査位置を示す図である。(B):レンズシートの縁部でパルス幅が狭くなるレンズ信号を示す図である。 (A)(B):レンズシート縁部で補完処理を行った補完レンズ信号を示す図である。 レンズ信号処理制御部の構成を示す図である。 補完レンズ信号の生成を説明するフローである。 (A)(B)(C):補完レンズ信号の生成を説明する図である。 レンズシートの印刷終了側の縁部における印刷ヘッド、受光部、凸レンズ12Sおよびレンズ信号の位置関係を示す図である。 起点を揃えた補完レンズ信号を示す図である。
符号の説明
10…プリンタ、12…レンズシート(光学シートに相当)、12S…凸レンズ(光学的手段に相当)、60…レンズ検出センサ(光学検出手段に相当)、61…発光部、62…受光部、110…レンズ信号処理制御部

Claims (9)

  1. 複数のレンズを有するレンズシートに印刷可能なプリンタにおいて、
    上記レンズの主走査方向の幅に対応するパルス幅のレンズ信号を出力するレンズ検出手段を備え、
    上記レンズ検出手段から出力されるレンズ信号に基づいて生成され、上記レンズ信号の最初に出力される欠損部を有するパルス信号とこれに続いて出力されるパルス信号とにそれぞれ対応するパルス信号の立ち上がる部分の間隔を、後に出力される連続した2つのパルス信号の立ち上がる部分の間隔とした補完レンズ信号を生成し、
    この補完レンズ信号に基づいて、上記レンズシートへの印刷位置を制御する印刷信号を生成することを特徴とするプリンタ。
  2. 複数のレンズを有するレンズシートに印刷可能なプリンタにおいて、
    上記レンズの主走査方向の幅に対応するパルス幅のレンズ信号を出力するレンズ検出手段を備え、
    上記レンズ検出手段から出力されるレンズ信号に基づいて生成され、上記レンズ信号の最初に出力されるパルス信号とこれに続いて出力されるパルス信号とにそれぞれ対応するパルス信号の立ち上がる部分の間隔を、後に出力される連続した2つのパルス信号の立ち上がる部分の間隔とした補完レンズ信号を生成し、
    この補完レンズ信号に基づいて、上記レンズシートへの印刷位置を制御する印刷信号を生成することを特徴とするプリンタ。
  3. 前記補完レンズ信号は、前記レンズ信号の最後に出力される欠損部を有するパルス信号に対応する部分のパルス信号を、前に出力されたパルス信号の長さとしたことを特徴とする請求項1に記載のプリンタ。
  4. 前記補完レンズ信号は、前記レンズ信号の最後に出力されるパルス信号に対応する部分のパルス信号を、前に出力されたパルス信号の長さとしたことを特徴とする請求項2に記載のプリンタ。
  5. 前記レンズシートの副走査方向の異なる複数の箇所について前記レンズ検出手段から出力される前記レンズ信号に基づいて生成される各箇所についての前記補完レンズ信号は、前記レンズシートの縁部の外側であって、縁部から同一の距離の地点を信号の起点としていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のプリンタ。
  6. 前記レンズシート検出手段により前記レンズシートの前記主走査方向の縁部を検出し、
    前記印刷ヘッドが前記レンズシートの縁部に到達したときから印刷を開始することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のプリンタ。
  7. 前記補完レンズ信号のパルス信号の立ち上がる部分を前記各レンズの谷間の位置に一致させることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のプリンタ。
  8. 前記レンズ検出手段は、印刷位置よりも主走査方向に先行する位置に備えられていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のプリンタ。
  9. 前記レンズシートは、前記レンズの長手方向が前記レンズシートの縁部に対して傾斜しているレンズシートであることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のプリンタ。
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