JP2007195948A - ハウスダスト除去剤及びハウスダスト除去方法及びハウスダスト除去製品 - Google Patents

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亜丘子 原田
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Abstract

【課題】室内等に散在するハウスダストそのものの除去を効率良く、かつ容易に行うことができるハウスダスト除去剤、該ハウスダスト除去剤を用いたハウスダスト除去方法及びハウスダスト除去製品を提供する。
【解決手段】シクロデキストリン及び/又はその誘導体をハウスダスト易除去成分として含有する液剤をハウスダスト除去の対象物に付着させ、液剤が揮発した後の残留物を除去することを特徴とするハウスダスト除去方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、室内等において床面や敷物等に散在する微細な埃、ダニやノミの死骸やフン、花粉、食べカス、フケ等のハウスダストの除去を効率的に、かつ容易に行うことができるハウスダスト除去剤、該ハウスダスト除去剤を用いたハウスダスト除去方法及びハウスダスト除去製品に関する。
室内の敷物や床面に散在するハウスダストを除去するに際しては、通常、掃除機を用いて吸引除去することが行われている。またハウスダストの除去率を高めるために、クリーニング対象物と掃除機の回転ブラシを高速駆動により接触させ衝撃を与えることでハウスダストをたたき出して吸引除去すること(特許文献1)や、マット内に交絡したフィラメント層を挟み込み、ハウスダストの発生を抑制すること(特許文献2)等が提案されている。しかし、これらはハウスダストの除去や発生抑制のために特別な器具や部材、煩雑な操作が必要であり、除去効果は、掃除機の性能やクリーニング頻度により影響を受けるものである。
一方、掃除機等の集塵フィルタにアレルゲン検出機能を付与したもの(特許文献3)や、室内に噴霧、揮散させて用いることができるハウスダスト処理剤(特許文献4)等が提案されている。ところがこれらの従来技術では、ハウスダスト中のアレルゲンを検出したり不活性化させるものではあるが、ハウスダストそのものを除去しやすくするものではない。それゆえ本出願人らはハウスダスト除去シート(特許文献5)、凝集性液体組成物(特許文献6)などを鋭意検討してきた。
特開2000−197592号公報 特開2001−169867号公報 特開平11−207118号公報 特開2002−128680号公報 特開2006−158771号公報 特開2006−206867号公報
そこで本発明は、前記の状況を鑑みて、床面や敷物等に散在するハウスダストそのものの除去を効率良く、かつ容易に行うことができるハウスダスト除去剤、該ハウスダスト除去剤を用いたハウスダスト除去方法及びハウスダスト除去製品を提供するものである。
本発明者らは、前記の課題を解決するために鋭意検討した結果、床面や敷物等にシクロデキストリン及び/又はその誘導体を揮発性の溶媒に溶解してなる液体組成物を噴霧することにより、床面や敷物に散在するハウスダストを効率良く、容易に除去できることを見出し本発明に至った。即ち、本発明は以下の(1)〜(7)の構成により達成される。
(1)シクロデキストリン及び/又はその誘導体をハウスダスト易除去成分として含有する液剤をハウスダスト除去の対象物に付着させ、液剤が揮発した後の残留物を除去することを特徴とするハウスダスト除去方法。
(2)前記液剤が、多価の陽イオンをハウスダスト易除去成分としてさらに含有することを特徴とする、上記(1)に記載のハウスダスト除去方法。
(3)シクロデキストリン及び/又はその誘導体をハウスダスト易除去成分として含有する液剤からなることを特徴とするハウスダスト除去剤。
(4)多価の陽イオンをハウスダスト易除去成分としてさらに含有することを特徴とする、上記(3)に記載のハウスダスト除去剤。
(5)前記多価の陽イオンが2価の金属イオンであることを特徴とする、上記(3)又は(4)に記載のハウスダスト除去剤。
(6)前記多価の陽イオンがマグネシウム、カルシウム、亜鉛、スズ、マンガン、チタン、鉄、銅、及びニッケルイオンからなる群より選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする上記(3)〜(5)のいずれかに記載のハウスダスト除去剤。
(7)上記(3)から(6)のいずれかに記載のハウスダスト除去剤を、合成高分子からなる容器もしくは、1種以上の合成高分子を含む積層フィルムからなる容器に充填したことを特徴とするハウスダスト除去製品。
本発明により、床面や敷物に散在しているハウスダストを効率良く、容易に除去することができる。また、そのための除去剤を容器内で安定に維持することができる。
本発明におけるハウスダスト除去剤は、ハウスダスト易除去成分としてシクロデキストリン及び/又はその誘導体を含有する。シクロデキストリンとは、6〜12個のグルコース単位を含有する非置換シクロデキストリンのようなシクロデキストリン、特にα−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、ならびにこれらの混合物等を意味する。シクロデキストリン誘導体としては、メチル化α−シクロデキストリン、メチル化β−シクロデキストリン、メチル化γ−シクロデキストリン、及びヒドロキシエチルα−シクロデキストリン、ヒドロキシエチルβ−シクロデキストリン、ヒドロキシエチルγ−シクロデキストリン、及びヒドロキシプロピルα−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピルγ−シクロデキストリンならびにこれらの混合物等が挙げられる。
そして上記シクロデキストリン及び/又はその誘導体の含有量はハウスダスト除去剤全量に対して好ましくは0.01〜5w/v%、さらに好ましくは0.05〜3w/v%がよい。これらシクロデキストリン及び/又はその誘導体はハウスダスト易除去効果だけでなく、消臭効果も期待できる成分である。
本発明のハウスダスト除去剤は上記ハウスダスト易除去成分を適当な溶媒に溶解させた液剤として調製する。溶媒としては常温(5〜35℃)において1分〜3時間程度で揮発し、シクロデキストリン(誘導体)に対して十分な溶解力を有するものがよく、例えば、水、エタノールなどのアルコール類、イソパラフィンなどのパラフィン類、エチレングリコールなどのグリコール類等が挙げられ、中でもアレルゲン不活性化作用をもつエタノールが好ましい。これらは単独または2種以上を混合して用いてもよく、中でもエタノールと水との混合溶媒が好ましく、その混合比は体積比で20:80〜80:20がより好ましい。
さらに、本発明ではハウスダスト易除去成分として多価の陽イオンを含有することが好ましい。多価の陽イオンとしては、2価の金属イオンが好ましい。具体的にはマグネシウム、カルシウム、亜鉛、スズ、マンガン、チタン、鉄、銅、ニッケルイオン等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられ、特にマグネシウムイオン及びカルシウムイオンが好ましく、なかでも、水、エタノールへの溶解性の観点からマグネシウムが好ましい。これらの多価陽イオンはタンパク質等に対して凝集作用を持つので、ダニ、その死骸やフン、花粉等の除去に有効である。具体的には、これらの多価陽イオンを供給する化合物、例えば塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸亜鉛、硫酸亜鉛、硫酸マンガン、硫酸ニッケル等をハウスダスト除去剤中に配合して調製することができる。
上記多価の陽イオンを含有する塩の含有量はハウスダスト除去剤全量に対して好ましくは0.01〜5w/v%、さらに好ましくは0.05〜3w/v%がよい。
このようにして調製されたハウスダスト除去剤を噴霧などの方法によって床面や敷物、寝具、ソファー、カーテン等の布製品などのハウスダストを除去したい対象物に付着させると、対象物表面に着地した液滴が、着地点に散在するハウスダストに接触してまとめて固める。そして、液滴から溶媒が揮発すると、ハウスダストが上記シクロデキストリン及び/又はその誘導体等の不揮発成分と共に凝集し、固形の残留物として、床面や敷物から球状または半球状に浮き出た状態で床面や敷物の上に散在する。
このような作用を発現させるためには、ハウスダスト除去剤を付着させて所定時間放置するだけでよい。その際の放置時間は特に制限されるものではないが、例えば、後述するエアゾール剤や加圧型ハンドスプレー剤とした場合には1分以上放置すればよい。
また、ハウスダストをより効率良く除去するには、シクロデキストリン及び/又はその誘導体の、面積当りの処理量が0.1mg/m以上、好ましくは1mg/m以上となるように付着させるとよい。かかる処理量とするには例えば、液剤の吐出量と拡散面積、そしてシクロデキストリン及び/又はその誘導体の濃度等を調節すればよい。
上記残留物は、ハウスダスト易除去成分とハウスダスト、場合により後述される添加剤等を含有する凝集体であり、例えば、掃除機により容易に吸引除去できる。尚、回転ブラシ付きの掃除機(特許文献1参照)を使用することにより、除去効率をより高めることができる。また、床面や敷物の上をローラ式の粘着部材を転がし、残留物を粘着材に転着させて除去することもできる。尚、粘着部材は、粘着材を取替え可能にすると便利でよい。さらに粘着材に替えて、静電吸着材等を用いてもよい。このような除去作業により、床面や敷物のハウスダスト除去剤の液滴が着地しなかった箇所に散在するハウスダストも同時に除去される。尚、掃除機による吸引除去が簡単で、かつ効率的である。
本発明のハウスダスト除去剤には、上記以外に必要に応じて別のハウスダスト易除去成分でもある帯電防止剤、ダニ類などの害虫忌避剤、抗菌剤、共力剤、殺虫成分、消臭剤、香料等の各種添加剤を配合してもよい。それぞれの配合量は、種類や目的に応じて適宜選択される。
別のハウスダスト易除去成分として帯電防止剤を処理する場合には、例えば、第四級アンモニウムクロライド、第四級アンモニウムサルフェート、第四級アンモニウムナイトレート等のカチオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン系界面活性剤、アルキルスルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、アルキルサルフェート、アルキルホスフェート等のアニオン系界面活性剤、アルキルベタイン型、アルキルイミダゾリン型、アルキルアラニン型等の両性系界面活性剤等を用いることができる。これらは単独または2種以上を混合して用いてもよい。
なお、上記帯電防止剤の配合量は0〜2w/v%が好ましい。
ダニ類などの害虫忌避剤としては、例えば、ラベンダーオイル、ペパーミントオイル、ユーカリオイル、L−メントール、ベンジルアルコール、サリチル酸メチル、ディート、ハッカオイル、クローブオイル、レモングラスオイル、ローズマリーオイル、フェノトリン等が挙げられ、配合量は0〜3w/v%が好ましい。
抗菌剤としては、例えば、塩化セチルピリジニウム、トリクロサン、ポリリジン、N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フタルイミド、N,N−ジメチル−N´−フェニル−N´−(フルオロジクロロメチルチオ)スルファミド、2,4,4´−トリクロロ−2´−ヒドロキシジフェニルエーテル、O−フェニルフェノール、P−クロロ−m−キシレノール、4−クロロフェニル−3´−ヨードプロパルギル、ホルマール、銀担持ゼオライト、Zu−2−ピリジンチオール−1−オキシド、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、3−ヨード−2−プロパギルカルバミン酸ブチル、2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾール等が挙げられ、配合量は好ましくは0〜1w/v%、さらに好ましくは0.1〜0.5w/v%がよい。
共力剤としては、例えば、ピペロニルブトキサイド、サイネピリン500、サイネピリン222、S−421、IBTA、IBTE、ディラピオール等が挙げられる。
殺虫成分としては例えば、天然ピレトリン、プラレトリン、イミプロトリン、フタルスリン、アレスリン、トランスフルトリン、レスメトリン、フェノトリン、シフェノトリン、d,d−T99−シフェノトリン、ペルメトリン、サイパーメスリン、エトフェンプロックス、シフルスリン、デルタメスリン、ビフェントリン、フェンバレレート、フェンプロパスリン、シラフルオフェン、メトフルトリン、プロフルトリンなどのピレスロイド系化合物、フェニトロチオン、ダイアジノン、マラソン、ピリダフェンチオン、プロチオホス、ホキシム、クロルピリホス、ジクロルボス等の有機リン系化合物、カルバリル、プロポクスル、メソミル、チオジカルブ等のカーバメート系化合物、メトキサジアゾン等のオキサジアゾール系化合物、アミドフルメト等のスルホンアミド系化合物、ジノテフラン等のニコチノイド系化合物、メトプレン、ハイドロプレン、ピリプロキシフェン等の昆虫成長制御化合物、サリチル酸メチル、ホウ酸、クロルフェナピル、フィプロニル、ベンジルアルコール、ハッカ油等の殺虫・殺ダニ性精油類、これらの異性体、誘導体等が挙げられる。
これらの殺虫成分の配合量は0〜5w/v%が好ましい。
消臭剤としては、例えば、活性炭、木炭、酸添着炭、銀担持ゼオライト、ラウリルメタアクリレート、ポリフェノール、カテキン、タンニン、柿抽出物、茶抽出物、酸化チタン等が挙げられ、その配合量は0〜5w/v%が好ましい。
香料としては、例えば、バラ油、ラベンダー油、ベルガモット油、シナモン油、シトロネラ油、レモン油、ハッカ油等の精油類、ピネン、リナロール、メントール、シトラール、シトロネラール、バニリン、ボルネオール等の芳香物質類、これらの配糖体、天然香料、合成香料、調合香料等が挙げられ、その配合量は0〜5w/v%が好ましい。
この他に、ハウスダスト中に存在するダニの死骸、花粉等のアレルゲンを不活性化又は失活させる成分を配合させるとアレルギーの予防に有用である。
このようなアレルゲン不活性化剤又は失活剤としては、例えば、茶抽出物、ハイドロキシアパタイト、エピガロカテキン等のカテキン、没食子酸、タンニン酸、エタノール等のアルコール、塩化ベンザルコニウム等のカチオン界面活性剤、スメクタイト粘土等の水膨潤性粘土鉱物、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
また、リン酸等のリン酸類、クエン酸、DL−リンゴ酸、コハク酸、酒石酸、フマル酸、マロン酸、マレイン酸、アジピン酸、乳酸、フタル酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、シュウ酸、安息香酸、グルコン酸等の有機酸類とその塩、炭酸ナトリウム等の炭酸塩類等のpH調整剤を配合すれば液剤の安定性を高めることもできる。本発明の除去剤はpH3〜7が安定性の面で好ましい。
本発明のハウスダスト除去剤は、前記のとおり室内等に噴霧して用いることに適しているため、エアゾール剤や加圧型ハンドスプレー剤等の噴霧型の製剤として用いるのがよい。エアゾール剤とするには、上記成分を用いて調製した液剤と、プロパン、プロピレン、n−ブタン、イソブタン等の液化石油ガス、ジメチルエーテル、CFC、HCFC、HFC等のクロロフロロカーボン等の液化ガス、窒素、炭酸ガス、圧縮空気、亜酸化窒素等の圧縮ガス等の噴射剤とをエアゾール容器に加圧充填すればよい。また、加圧型ハンドスプレー剤とするには、液剤をそのままスプレー容器に充填して用いればよい。これらの噴霧型の製剤を噴霧する際には、対象物に対して10〜100cmの距離から、平均粒子径が10〜300μmの液滴を噴霧処理するのがよい。尚、エアゾール剤や加圧式ハンドスプレー剤とするときは、これらの容器と、ローラ式粘着部材とを一体化することもできる。
本発明は、上記ハウスダスト除去剤を、合成高分子からなる容器もしくは1種以上の合成高分子を含む積層フィルムからなる容器に充填したハウスダスト除去製品にも関する。
本発明のハウスダスト除去剤を充填した製品が加圧式ハンドスプレー剤等の場合は、ボトルや、図1および図2に例示するパウチ等の詰め替え用簡易容器に充填された製剤を図3に例示するハンドスプレー容器などに補充することもできるが、これらに限定されるものではない。
図1は、本発明のハウスダスト除去剤を詰め替え用製剤として充填するためのスタンディングパウチを示す側面図であり、(a)は内容物充填前の状態を、(b)は内容物充填後の状態をそれぞれ示す。図2は、図1(b)の内容物充填後のスタンディングパウチを商品棚等に陳列した状態を示す側面図である。図1および図2に示すスタンディングパウチ10は、側縁部11aを接合された対向する一対の側面フィルム11と、各側面フィルム11の下縁部11bに接合された底面フィルム12とからなる。各側面フィルム11の図中左側の肩部13は、水平面に対して約45°傾斜しており、当該肩部13には、キャップ14で閉鎖された内容物流出口(図示しない)を備える。スタンディングパウチ10は、内容物(図示しない)を充填された後、各側面フィルム11の上縁部11cを封止され、所定の姿勢で自立する。なお、上記流出口の位置及び形状は、実施上問題のない限り何ら制限を受けるものではない。
図3は、本発明のハウスダスト除去剤を充填して加圧式ハンドスプレー剤とするための、トリガータイプのスプレー容器の側面図であり、この下容器部分と同様の形状を持つボトルの詰め替え用簡易容器ならば、上のトリガー部分をすげ替えて使用することもできる。
前記ハンドスプレーやボトルの容器素材としては、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン、ナイロン(NY)などの合成高分子が、除去剤の安定性などの面で好ましい。また、前記パウチの容器素材としては、PET(ニ軸延伸PET等)、PP(無延伸PP等)、PE(リニヤー低密度PE等)、ナイロン(ニ軸延伸NY等)、アクリル酸・エチレン共重合体(EAA)、アルミ(AL)、シリカ蒸着PET、セラミック蒸着PETなどから選ばれる1種以上の合成高分子を含む積層フィルムであることが、除去剤の安定性などの面で好ましく、特に外側がNY又はPETであり、内側がPE、PP、EAAのいずれかであるパウチが特に好ましく、例えばNY/PET/PEの3層の積層フィルムなどが挙げられる。また、そのパウチの厚みは0.01〜0.2mmが好ましい。
本発明のハウスダスト除去剤及び除去方法は、室内、倉庫内、押し入れ内、車内、トイレ内、浴室内、ペット小屋内等の居住空間及びその周囲環境において用いることができる。ハウスダスト除去の対象物としては、カーペット、ソファ、タタミ等の敷物や床面や、寝具、カーテン等の布製品が好適である。
以下に実施例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<試験例1>
20cm×50cmのポリエステル製カーペットにハウスダスト(ヤケヒョウダニ死骸+培地)を2.0g散在させた。そして表1に記載の処方となるように各液剤を調製し、ポンプ式容器に350mLを充填して、30cm離れた所からカーペット表面に向けて処理面積当りの処理量が3.6mL/mとなるように噴霧した。25℃の室温にて約20分放置した後、掃除機を強設定(530W)にし、吸引ノズルで1回当たり5秒とし、カーペット上を4回移動させた。そして、吸引したハウスダスト量を計測し、撒いた量から除去率を算出した。またブランクとして、上記液剤を噴霧しないで同じ試験を行った。試験は2回繰り返して行い、その平均値を表1に記載した。
Figure 2007195948
表1より、メチル化シクロデキストリンを含有する実施例1は、無処理の状態(ブランク)と比較して20%以上除去率が向上した。そして溶剤のみの比較例1はブランクとほぼ同等の除去率にとどまった。したがって、本発明のハウスダスト除去剤を噴霧することにより、効率良く容易にハウスダストを除去できることが実証された。
<試験例2>
25cm×25cmのポリエステル製カーペットにハウスダスト(ヤケヒョウダニ死骸+培地)を1.5g散在させた。そして表2に記載の処方となるように各液剤を調製し、ポンプ式容器に350mL充填して、30cm離れた所からカーペット表面に向けて処理面積当りの処理量が3.6mL/mとなるように噴霧した。25℃の室温にて約2時間放置した後、掃除機を強設定(530W)にし、吸引ノズルで1回当たり3秒とし、カーペット上を4回移動させた。そして、吸引したハウスダスト量を計測し、撒いた量から除去率を算出した。試験は2回繰り返して行い、その平均値を表2に記載した。
Figure 2007195948
表2より、塩化マグネシウムを併用することで、より少ないメチル化シクロデキストリンで、より高いハウスダスト除去率が得られることが分かる。
<製剤例>
表3に、上記に示した処方以外で、本発明の所望の作用効果が得られる製剤例を示す。
製剤例1
メチル化シクロデキストリン1.5g、塩化セチルピリジニウム0.2g、ラベンダーオイル0.1g、水25gを、エタノールで100mLにフィルアップした本発明のハウスダスト除去剤を得た。
製剤例2
メチル化シクロデキストリン1.5g、脂肪族第4級アンモニウム塩0.05g、塩化セチルピリジニウム0.2g、水25gを、エタノールで100mLにフィルアップした本発明のハウスダスト除去剤を得た。
製剤例3
メチル化シクロデキストリン1.5g、脂肪族第4級アンモニウム塩0.05g、ラベンダーオイル0.1g、水25gを、エタノールで100mLにフィルアップした本発明のハウスダスト除去剤を得た。
製剤例4
メチル化シクロデキストリン1.5g、脂肪族第4級アンモニウム塩0.05g、塩化セチルピリジニウム0.2g、ラベンダーオイル0.1g、クエン酸0.017g、リン酸水素二ナトリウム0.022g、水50gを、エタノールで100mLにフィルアップした本発明のハウスダスト除去剤を得た。
なお、製剤例1〜4の除去剤を、ハンドスプレー容器に充填して、試験例1に準じて試験を行った結果、いずれも実施例1と同様のハウスダスト除去効果があることが確認された。
Figure 2007195948
<試験例3>
表4に示した処方の実施例4(初期pHは5.4)を表5に示す各素材の容器に(図1に示すパウチには200mL、図3に示すスプレー容器のボトルには350mL)充填し、50℃で1ヶ月間保管したときの内容物の重量、有効成分の安定性に影響するpH、有効成分のうち塩化セチルピリジニウム(CPC)濃度を測定した。
内容物の重量減少率は、次式によって算出した。
重量減少率(%) = (初期重量−保管後の重量)/初期重量 × 100
CPCは液体クロマトグラフィー法によって濃度を測定し、内容物の重量減少分を補正して、CPCの重量を求めた。そして初期のCPC重量に対する保管後のCPCの重量の割合(CPC対初期値)を算出した。
表5、6における積層フィルムの記載は左が外側、右が内側を示す。表中のPEはポリエチレン、PPはポリプロピレン、NYはナイロン、PETはポリエチレンテレフタラート、ALはアルミを示す。また、EAAはアクリル酸・エチレン共重合体、MOS−TOE、ファインバリア、テックバリアLQ12、テックバリアH12、MOS−TRHはそれぞれシリカ蒸着PET、GXはセラミック蒸着PETを示す。(例えばNY/PET/PEならば、ナイロン、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレンの3つの素材が順に積層されたフィルムのナイロン側が外気に、ポリエチレン側が内容物に接する。)
50℃における1ヶ月の安定性試験の結果を表5に示す。重量減少率は最大で約11%、pHは最低で約4.3、CPC対初期値は最低でも約98%であった。CPCの測定誤差は3%程度であると推定し、また、50℃における1ヶ月の安定性は、常温での1年以上の安定性に相当すると推定でき、いずれも適した容器素材と考えられた。また、NY/PE(東洋製罐株式会社製)、NY/PET/PE(凸版印刷株式会社製)、PP(株式会社吉野工業所製)については50℃における3ヶ月後の結果も確認した。50℃における3ヶ月の安定性は、常温での3年以上の安定性に相当すると推定できる。それを表6に示す。なお、表5、表6のいずれの検体も、内容物の変色、沈殿、香質変化などの変質はみられず、また、安定性試験後の組成物をスプレー剤として実使用しても、香気などの官能評価に問題はなかった。
Figure 2007195948
Figure 2007195948
Figure 2007195948
本発明のハウスダスト除去剤を充填して詰め替え用製剤とするためのスタンディングパウチを示す側面図であり、(a)は内容物充填前の状態を、(b)は内容物充填後の状態をそれぞれ示す。 図1(b)の内容物充填後のスタンディングパウチを商品棚等に陳列した状態を示す側面図である。 本発明のハウスダスト除去剤を充填して加圧式ハンドスプレー剤とするためのトリガータイプのスプレー容器の側面図である。

Claims (7)

  1. シクロデキストリン及び/又はその誘導体をハウスダスト易除去成分として含有する液剤をハウスダスト除去の対象物に付着させ、該液剤が揮発した後の残留物を除去することを特徴とするハウスダスト除去方法。
  2. 前記液剤が、多価の陽イオンをハウスダスト易除去成分としてさらに含有することを特徴とする、請求項1に記載のハウスダスト除去方法。
  3. シクロデキストリン及び/又はその誘導体をハウスダスト易除去成分として含有する液剤からなることを特徴とするハウスダスト除去剤。
  4. 多価の陽イオンをハウスダスト易除去成分としてさらに含有することを特徴とする、請求項3に記載のハウスダスト除去剤。
  5. 前記多価の陽イオンが2価の金属イオンであることを特徴とする、請求項3又は4に記載のハウスダスト除去剤。
  6. 前記多価の陽イオンがマグネシウム、カルシウム、亜鉛、スズ、マンガン、チタン、鉄、銅、及びニッケルイオンからなる群より選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載のハウスダスト除去剤。
  7. 請求項3から6のいずれかに記載のハウスダスト除去剤を、合成高分子からなる容器もしくは、1種以上の合成高分子を含む積層フィルムからなる容器に充填したことを特徴とするハウスダスト除去製品。
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