JP2007190830A - 構造用角材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、細長い国産材等の小径の木材を使用して製作可能で十分な強度を備えた大断面の構造用角材及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
【解決手段】構造用角材は、丸太の太鼓挽きにより長手方向の対向する2面が形成されているとともに残りの2面が丸太面に沿った挽き落しにより形成された心持ち角材からなる一対の接合材2a及び2bを、一方の末口側が他方の元口側に相対するように配置されて互いに接着固定されており、全体としてほぼ一定の横断面形状とされている。接合材の接着面5a及び5bには、互いに噛み合うように凹凸が全面に形成されており、背割り溝6a及び6bが穿設されている。また、心持ち角材の接着部位には、長手方向に沿って複数のだぼ木栓7が打ち込まれている。
【選択図】図2

Description

本発明は、柱材、梁材、桁材等の建築構造材として用いられる構造用角材及びその製造方法に関する。
上述した建築構造材は、丸太を切削加工して角材に製材する方法以外に、複数の木材を合わせて接着することにより所要の形状の構造材に加工したり、多数のラミナ又は小角材を繊維方向を平行にして長さ方向、幅方向及び厚さ方向に集成して接着した集成加工が行われている。
例えば、特許文献1では、丸太から製材した心持ち角材を心を含む面で分割して2本の分割材を作成し、分割材の分割面をむら取り加工した後接着剤により接着一体化した角材の製造方法が記載されている。特許文献2では、複数の木製部材の長手方向を揃えて重ね合わせた状態に位置決めし、長手方向と交差する方向に沿って複数の木製部材に亘って延びる孔を形成し、棒状部材を埋設した点が記載されている。また、特許文献3では、複数本の角材の接触面に長手方向に亘って延びる結合溝を形成し、結合溝の全域に結合部材を結合又は充填して角材を一体的に結合した点が記載されている。
特開2002−86415号公報 特開2000−248688号公報 特開平11−229555号公報
建築構造材として用いる角材は、所要の強度が必要なため大きな断面積のものが必要となるが、大径の丸太が入手しにくくなってきている。そのため、小径の丸太を製材した角材を複数合わせて接着し大きな断面積の角材を製作することが行われているが、接着後の角材の収縮により接着部分が剥離することがあり、強度が損なわれるおそれがある。また、多数のラミナ等を集成した集成材により大きな断面積の角材を製作することも行われているが、集成材の製造には大規模の加工設備が必要となり、国産材を用いたものではコスト負担が大きく、外国からの輸入に頼らざるを得ないのが現状である。
したがって、国産材を用いた低コストの大断面の角材の加工技術の開発が急務となっているが、国内の林業は不振が続いているため間伐等の人工林の整備が行き届かず樹幹が細長くなっており、所要の強度に必要な太さに生育するまでに幹折れが発生する可能性が高くなっている。そのため、将来的にも国産材を用いた建築構造用角材が増産されることは期待できない。
そのため、上述した先行文献のように複数の角材を合わせて大きな断面積の角材を製作することが提案されているが、加工コストが高くなり、接着後の木材の収縮による接着部分の剥離による強度低下といった課題がある。
そこで、本発明は、細長い国産材等の小径の木材を使用して製作可能で十分な強度を備えた大断面の構造用角材及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明に係る構造用角材は、丸太の太鼓挽きにより長手方向の対向する2面が形成されているとともに残りの2面が丸太面に沿った挽き落しにより形成された心持ち角材からなる一対の接合材を、一方の末口側が他方の元口側に相対するように配置されて互いに挽き落し面で接着固定されていることを特徴とする。さらに、前記接合材の接着面側には、背割り溝が穿設されていることを特徴とする。
本発明に係る別の構造用角材は、丸太の太鼓挽きにより長手方向の対向する2面が形成されているとともに残りの2面が丸太面に沿った挽き落しにより形成された心持ち角材を長手方向に2分割した一対の接合材を、一方の末口側が他方の元口側に相対するように配置されて互いに分割面で接着固定されていることを特徴とする。さらに、前記接合材の接着面には、互いに噛み合う凹凸面に形成されていることを特徴とする。さらに、前記接合材の接着部位には、長手方向に沿って打ち込まれた複数のだぼ木栓が配列されていることを特徴とする。
本発明に係る構造用角材の製造方法は、丸太を太鼓挽きして長手方向の対向する2面を形成するとともに残りの2面を丸太面に沿って挽き落して接合部材を心持ち角材に加工し、加工された一対の接合材の一方の末口側が他方の元口側に相対するように配置し、互いに対向する挽き落し面に接着剤を付与して一対の接合材を接着固定することを特徴とする。さらに、加工された一対の接合材の互いに接着する面側に予め背割り溝を穿設することを特徴とする。
本発明に係る別の構造用角材の製造方法は、丸太を太鼓挽きして長手方向の対向する2面を形成するとともに残りの2面を丸太面に沿って挽き落した心持ち角材を長手方向に2分割して一対の接合材に加工し、加工された一対の接合材の一方の末口側が他方の元口側に相対するように配置し、互いに対向する分割面に接着剤を付与して一対の接合材を接着固定することを特徴とする。さらに、加工された一対の接合材の互いに接着する面を予め噛み合うように凹凸加工することを特徴とする。
本発明は、上記の構成を備えることで、丸太の太鼓挽きにより長手方向の対向する2面が形成されているとともに残りの2面が丸太面に沿った挽き落しにより形成された心持ち角材からなる一対の接合材を用いているので、接合材の強度低下を最小限に抑えて構造用角材に使用することができる。すなわち、2面を太鼓挽きし残りの2面を丸太面に沿って挽き落すことで、挽き落し面において引張応力が作用する面の繊維をできるだけ切断せずに製材することができ、製材に伴う木材の強度の低下を抑えることができる。
そして、2面を太鼓挽きし残りの2面を丸太面に沿って挽き落して心持ち角材を製材すると、木材の特性上末口側が元口側に比べて細く形成されることになるが、一方の末口側が他方の元口側に相対するように配置することで、全体としてほぼ一定の太さに仕上げることができ、横断面積が大きくほぼ一定の構造用角材とすることができる。
そして、心持ち角材の接着面側に背割り溝を穿設することで、心持ち角材の乾燥に伴う割れを防止して角材の強度低下や変形を抑止することができ、接着面に背割り溝を穿設すれば、外観上背割り溝が現れなくなって角材の品質を向上させることが可能となる。
したがって、小径の木材を組み合せて製作することが容易で、十分な強度を備えた構造用角材が実現できる。
また、丸太の太鼓挽きにより長手方向の対向する2面が形成されているとともに残りの2面が丸太面に沿った挽き落しにより形成された心持ち角材を長手方向に2分割した一対の接合材を用いることで、同様に製材に伴う接合材の強度低下を最小限に抑えることができ、さらに、一方の末口側が他方の元口側に相対するように配置することで、全体としてほぼ一定の太さに仕上げることができ、横断面積が大きくほぼ一定の構造用角材とすることができる。
そして、接合材の接着面を互いに噛み合うように凹凸面に形成することで、接着面積を増加させて接着効果を高めるとともに、乾燥に伴って生じる木材の繊維方向の収縮作用や角材全体に働く曲げ作用に対して接着面が剥離しないように働く。
また、接合材の接着部位に長手方向に沿って複数のだぼ木栓を打ち込むことで、一対の接合材の接着力をより強固なものとすることができる。特に、乾燥に伴って生じる木材の繊維方向の収縮作用や角材全体に働く曲げ作用に対して接着面の横ずれを確実に防止することができる。
以下、本発明に係る実施形態について詳しく説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施するにあたって好ましい具体例であるから、技術的に種々の限定がなされているが、本発明は、以下の説明において特に本発明を限定する旨明記されていない限り、これらの形態に限定されるものではない。
図1は、本発明に係る実施形態に関する外観斜視図であり、図2は、図1の分解斜視図を示している。構造用角材1は、心持ち角材からなる一対の接合材2a及び2bを接着一体化して構成されている。接合材2a及び2bは、図3示すように丸太L(図3(a))を太鼓挽きして長手方向の対向する2面20を形成し(図3(b))残りの2面21を丸太面に沿って挽き落して(図3(c))心持ち角取りし、ほぼ同一形状に製材する。そして、接合材2a及び2bは、含水率15%程度に乾燥させるとよい。
接合材2a及び2bの2面を太鼓挽きし残りの2面を丸太面に沿って挽き落しして製材することで、引張応力が作用する面の繊維が切断されるのを最小限にしている。そのため、接合材2aでは、末口側3aから元口側4aにいくに従い横断面形状が大きくなるように形成される。同様に、接合材2bでも末口側3bから元口側4bにいくに従い横断面形状が大きくなるように形成される。
そこで、接合材2aの末口側3aと接合材2bの元口側4bとを相対するように配置することで、構造用角材1全体でほぼ一定の横断面形状に形成することができる。そのため、小径の丸太から角取りした心持ち角材でも複数の角材を一体化することで、大断面の構造用角材に仕上げることができる。そして、心持ち角材の強度低下を抑えることで十分な強度を備えた構造用角材とすることが可能となる。
図4は、別の実施形態に関する構造用角材1’の製造工程を示す説明図である。この例では、図3に示すように製材された心持ち角材B(図4(a))を太鼓挽きした面に直交するように長手方向に2分割して接合材2a’及び2b’を製材する(図4(b))。そして、接合材2a’の末口側3a’と接合材2b’の元口側4b’とを相対するように配置して(図4(c))互いの分割面を接着する(図4(d))ことで、構造用角材1’全体でほぼ一定の横断面形状に形成できる。この例でも、丸太面に沿って挽き落とした面をそのまま使用することができるので、製材に伴う接合材の繊維の切断が最小限に抑えられて構造用角材1’の強度低下を抑えることができる。
図4に示す例では、従来の製材方法において構造用角材として使用されなかった中径の丸太についても挽き落とす部分を最小限にして横断面形状を大きくすることができ、構造用角材として使用することが可能となる。
なお、接合材の形状は、一体化した場合の横断面形状がほぼ一定になるのであれば、形状が異なっていてもかまわない。例えば、両者の両木口の短辺が同じ寸法で、一方の末口側の長辺と他方の元口側の長辺の寸法の合計が同じであれば、全体として横断面形状はほぼ一定とすることができる。
また、図2に示すように、接合材2aの挽き落し面である接着面5a及び接合材2bの挽き落し面である接着面5bは、長手方向に沿った条溝50a及び50bが形成されており、条溝50a及び50bの横断面形状は、ジグザグ状に形成されて互いに噛み合って隙間なく接合するように形成されている。こうした接着面の凹凸加工は、公知の切削加工により容易に行うことができる。図4に示す例においても同様の条溝が形成されている。
接着面5a及び5bの全面は、接着剤が塗布又は吹き付けされて接着固定されている。接着剤としては、例えば、ゴム系樹脂やビニル系樹脂を主成分とする接着剤のように従来公知の木工用接着剤を用いればよい。
接着面5a及び5bには、それぞれ背割り溝6a及び6bが穿設されている。背割り溝6a及び6bは、接着面5a及び5bの中央部において全長にわたって直線状に穿設されており、その深さは角材の髄に向かって断面長の50%以内となるように形成される。さらに、接着面5a及び5bには、後述する複数のだぼ木栓用圧入孔が長手方向に所定の間隔で穿設されており、接着面5aに穿設されただぼ木栓用圧入孔及びそれに対向して穿設された接着面5bのだぼ木栓用圧入孔には、それぞれだぼ木栓7が打ち込まれている。
したがって、背割り溝6a及び6bを穿設することで、接合材2a及び2bが乾燥に伴って収縮する際に生じやすい割れの発生を防止することができ、接着面に穿設するため外観上現れないように構成することが可能となる。また、接着面5a及び5bに条溝50a及び50bによる凹凸を形成して噛み合わせるように接合しているので、接着面積が増加して接着力が大きくなるとともに接着面5a及び5bの横ずれを防止することができ、乾燥に伴う収縮作用や角材全体に働く曲げ作用に対しても接着面の剥離を防止する。そして、心持ち角材2a及び2bの接着部位に複数のだぼ木栓を打ち込むことで、接合材2a及び2bをより強固に接着固定することが可能となる。
このように、接合材2a及び2bを接着固定しているので、十分な強度を備えた構造用角材を作成することができる。
図5は、接着面5a及び5bに形成した凹凸に関する変形例を示す外観斜視図である。この例では、接合材2a及び2bの短手方向に条溝51a及び51bがそれぞれ接着面5a及び5bの全面に形成されている。条溝51a及び51bの断面形状は、ジグザグ状に形成されて互いに噛み合って隙間なく接合するように形成されている。条溝51a及び51bは、接合材2a及び2bの繊維方向に直交するように穿設されているので、条溝が穿設された部分では木材の繊維が切断されるため、接着面では乾燥に伴う収縮作用が軽減されるようになる。また、図6は、接着面5a及び5bに形成される凹凸の断面形状を示す模式図を示しており、図6(a)に示す上述したジグザグ形状の他に、図6(b)に示すように、ジグザグ形状の溝底に平面を形成するようにしてもよい。こうして形状以外にも接着面5a及び5bが隙間なく噛み合う凹凸形状であればよく、特に限定されない。
図7は、接合材2a及び2bを合わせる際の状態を示す正面図である。接着面5a及び5bに穿設されただぼ木栓用圧入孔8a及び8bに対して、それぞれだぼ木栓7が打ち込まれる。だぼ木栓用圧入孔8aは、図8の上面図に示すように、背割り溝6aの両側に交互にほぼ等間隔で穿設されており、だぼ木栓用圧入孔8bについても同様の位置関係で接着面5bに穿設されている。そして、だぼ木栓用圧入孔8a及び8bは、だぼ木栓7と同じ径で円形に穿設されている。
だぼ木栓7は、図9の側面図(図9(a))及び上面図(図9(b))に示すように、円柱状に形成されており、材質は心持ち角材と同じかそれよりも堅い材質(樫材等)が好ましい。だぼ木栓7の長さは、だぼ木栓用圧入孔8a及び8bの深さの合計よりも僅かに短い寸法に設定されている。そして、だぼ木栓7の両木口には、溝幅dの楔道70a及び70bが穿設されている。そして、各楔道70a及び70bには、図10の側面図(図10(a))及び正面図(図10(b))に示すような地獄楔71が咬合される。地獄楔71の幅は、だぼ木栓7の幅とほぼ等しくなるように設定されており、下方にいくに従い厚さが薄くなるように形成されている。そして、下端側71aの厚さd1及び上端側71bの厚さd2と楔道70a及び70bの溝幅dとを比較すると、d1<d<d2の関係となるように寸法設定される。地獄楔71としては、だぼ木栓と同様に堅い材質(樫材等)のものを用いるとよい。
図11は、だぼ木栓7を打ち込み固定する工程を示す断面図である。まず、だぼ木栓7の下部の楔道70aに地獄楔71を咬合させる。地獄楔71の厚さの薄い下端側71aから楔道70aに挿入すると、下端側の厚さd1は溝幅dよりも薄いため地獄楔71のほぼ中間まで挿入された状態でだぼ木栓7に保持される。そして、だぼ木栓7の地獄楔71を咬合させた部分を、心持ち角材2aのだぼ木栓用圧入孔8aに挿入する(図11(a))。
だぼ木栓用圧入孔8aに挿入していくと、地獄楔71の先端がだぼ木栓用圧入孔8aの底に到達するので、さらに木槌等の工具を用いてだぼ木栓7を打ち込んでいくと、地獄楔71が楔道70aに押し込まれていく。地獄楔71の先端部は溝幅dよりも厚く形成されているため、地獄楔71が押し込まれると、楔道70aが押し開かれるように作用し、だぼ木栓7の外周がだぼ木栓用圧入孔8aの内周に圧接されるようになってだぼ木栓7は固定されて引き抜くことはできなくなる(図11(b))。
次に、だぼ木栓7の露出している部分に形成された楔道70bに別の地獄楔71の厚さの薄い下端側71aから挿入して咬合させる(図11(c))。そして、だぼ木栓7の露出部分にだぼ木栓用圧入孔8bを嵌め込んで接合材2bを取り付ける(図11(d))。だぼ木栓7がだぼ木栓用圧入孔8bに挿入されていくと、地獄楔71の先端がだぼ木栓用圧入孔8bの底に到達するので、圧縮機等を用いて接合材2bを押圧し、地獄楔71を楔道70bに押し込んでいく。地獄楔71を押し込むことで楔道70bを押し開き、だぼ木栓7の外周をだぼ木栓用圧入孔8bの内周に圧接させて接合材2bとだぼ木栓7を固定する。
以上のようにだぼ木栓7を接合材2a及び2bの接着部位に打ち込み固定することができ、打ち込んだだぼ木栓7により接合材2a及び2bの接着面の剥離を抑止し、構造用角材1に十分な強度を与えることができる。
図12は、だぼ木栓7を打ち込む構成に関する変形例を示す断面図である。この例では、接合材2a及び2bのだぼ木栓用圧入孔8a’及び8b’をそれぞれ貫通するように穿設し、だぼ木栓7’をだぼ木栓用圧入孔8a’及び8b’の両方を貫通するように嵌め込む。そして、だぼ木栓7’の両木口に穿設された楔道70’にそれぞれ楔71’を挿入して打ち込み固定する。接合材2a及び2bが小さい場合にはこうした方法でだぼ木栓を打ち込むようにしてもよい。
以上説明したように、一対の接合材を一方の末口側が他方の元口側に相対するように配置し接着固定して構造用角材を製作することで、国産材等の細長い角材であっても構造用角材に活用でき、さらに十分な強度を備えることが可能となる。そして、一対の心持ち角材で製作した構造用角材はほぼ一定の横断面形状を備えているので、それを単位としてさらに大断面の構造用角材を製作することができる。例えば、図13の断面図で示すように、一対の接合材2a及び2bを合わせた構造用角材と一対の接合材20a及び20bを合わせた構造用角材とをさらに合わせてより大断面の構造用角材に構成することが可能となる。なお、以上の説明では、接合材として心持ち角材を例に説明したが、図4に示す接合材の場合にも同様に製作することができる。
図14は、上述した構造用角材の製造工程の一例を示している。まず、丸太の太鼓挽き及び挽き落しにより一対の心持ち角材を製材し、接着面に背割り溝を穿設した後乾燥する。乾燥後必要に応じて修正挽きを行って接着面にだぼ木栓用圧入孔を穿設し、さらに凹凸加工を施す。次に、一方の心持ち角材のだぼ木栓用圧入孔にだぼ木栓を打ち込んで接着面に接着剤を付与する。そして、一対の心持ち角材の一方の末口側が他方の元口側に相対するように配置して、他方の心持ち角材のだぼ木栓用圧入孔にだぼ木栓を押し込んで互いに圧縮接着させる。以上のような工程により構造用角材を製造することができる。各工程の順序については、適宜変更することが可能で、例えば、接着面のだぼ木栓用圧入孔の穿設と凹凸加工についてはどちらを優先して行ってもよい。なお、図4に示す接合材を使用する場合には、心持ち角材を製材した後長手方向に分割して一対の接合材を製作し、背割り溝を穿設せずに乾燥を行うようにすればよい。
本発明によれば、木材の強度低下を招く繊維の切断を最小限に抑えて小径の木材から十分な強度を備えた構造用角材を製作することができる。したがって、スギ、ヒノキ等の国産材でコストの安い中・小径材を活用して、住宅建築用の梁や桁といった大断面の構造用角材に加工できる。
国内の人工林には、間伐されていない膨大な量の中・小径材が存在するが、本発明に係る構造用角材に活用することで、こうした木材資源の伐採が促進され大径材を育成する環境が整備されるようになり、国内林業の復活に寄与できるものである。
本発明に係る実施形態に関する外観斜視図である。 図1の分解斜視図である。 心持ち角材の製材加工に関する説明図である。 本発明に係る別の実施形態の製造過程に関する説明図である。 本発明に係る実施形態の変形例に関する外観斜視図である。 接着面の凹凸に関する説明図である。 心持ち角材を合わせる状態を示す正面図である。 心持ち角材に関する上面図である。 だぼ木栓に関する側面図及び上面図である。 地獄楔に関する側面図及び正面図である。 だぼ木栓を打ち込む工程に関する説明図である。 だぼ木栓を打ち込む構成の変形例に関する断面図である。 大断面の構造用角材に関する横断面図である。 構造用角材の製造工程に関するフローである。
符号の説明
1 構造用角材
2 接合材
3 末口
4 元口
5 接着面
6 背割り溝
7 だぼ木栓
71 地獄楔
8 だぼ木栓用圧入孔

Claims (9)

  1. 丸太の太鼓挽きにより長手方向の対向する2面が形成されているとともに残りの2面が丸太面に沿った挽き落しにより形成された心持ち角材からなる一対の接合材を、一方の末口側が他方の元口側に相対するように配置されて互いに挽き落し面で接着固定されていることを特徴とする構造用角材。
  2. 前記接合材の接着面側には、背割り溝が穿設されていることを特徴とする請求項1に記載の構造用角材。
  3. 丸太の太鼓挽きにより長手方向の対向する2面が形成されているとともに残りの2面が丸太面に沿った挽き落しにより形成された心持ち角材を長手方向に2分割した一対の接合材を、一方の末口側が他方の元口側に相対するように配置されて互いに分割面で接着固定されていることを特徴とする構造用角材。
  4. 前記接合材の接着面には、互いに噛み合う凹凸面に形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の構造用角材。
  5. 前記接合材の接着部位には、長手方向に沿って打ち込まれた複数のだぼ木栓が配列されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の構造用角材。
  6. 丸太を太鼓挽きして長手方向の対向する2面を形成するとともに残りの2面を丸太面に沿って挽き落して接合部材を心持ち角材に加工し、加工された一対の接合材の一方の末口側が他方の元口側に相対するように配置し、互いに対向する挽き落し面に接着剤を付与して一対の接合材を接着固定することを特徴とする構造用角材の製造方法。
  7. 加工された一対の接合材の互いに接着する面側に予め背割り溝を穿設することを特徴とする請求項6に記載の構造用角材の製造方法。
  8. 丸太を太鼓挽きして長手方向の対向する2面を形成するとともに残りの2面を丸太面に沿って挽き落した心持ち角材を長手方向に2分割して一対の接合材に加工し、加工された一対の接合材の一方の末口側が他方の元口側に相対するように配置し、互いに対向する分割面に接着剤を付与して一対の接合材を接着固定することを特徴とする構造用角材の製造方法。
  9. 加工された一対の接合材の互いに接着する面を予め噛み合うように凹凸加工することを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載の構造用角材の製造方法。
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