JP2007189462A - 車載用無線通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】各チャネルのパワー値の大きい順にチャネル選択順を決定することにより、最大パワーのチャンネルから効率よく基地局を選択することが可能な車載用無線通信装置を提供する。
【解決手段】全受信チャンネルの使用帯域で制限するBPF2と、BPF2の出力信号を増幅するLNA3と、LNA3の出力を中間周波数に変換するMix4と、ミキシング周波数を決定するSYNVCO10と、中間周波帯信号を増幅するIF AMP5と、IF AMP5の出力を帯域制限するIF−BPF6と、IF−BPF6の出力をディジタルデータに変換するADC7と、中間周波数のDC成分をカットするHPF11と、IF AMP5の出力をサンプリングするADC12と、ADC12の出力のパワースペクトラムを算出するパワースペクトラム算出部13と、パワーの大きい順にチャネル選択順を決定するチャンネル選択部14と、を備えて構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、車載用無線通信装置に関し、さらに詳しくは、デジタル変調された無線通信信号を復調するための復調器、並びにこれを用いた車載受信機に関するものである。
近年、車載分野においてもETC(Electronics Toll Collection)やDSRC(Dedicated Short Range Communication)といった車載用無線通信システムが実用化され、車載器と路側装置との間の無線通信をデジタル無線通信で実施している。また、既にETCは高速道路の自動料金収集システムとして稼動している。これらのシステムはARIB−STD−T75などに規格化されている。即ち、このシステムは、車両に搭載された車載器と路側に設けられた路側装置間での無線通信により、5.8GHz帯の搬送波周波数を使用する。またARIB−STD−T75規格にはアップリンク用、ダウンリンク用にそれぞれ7チャンネルずつ割り当てられており、各チャンネルの配置は図8のようになっている。図8では、アップリンク用、ダウンリンク用の各チャンネルが周波数の低い順に配置されている。
また、ARIB−STD−T75規格ではアップリンク周波数とダウンリンク周波数はペアになっており、図8のチャンネル配置から明らかなように、アップリンクとダウンリンクでは40MHz離れたチャンネルを使用することとなる。例えば、アップリンク7チャンネルは5.815GHz、ダウンリンク7チャンネルは5.775GHzであり、その差は0.04GHzつまり40MHz離れている。また、車載器は規格において単向通信、または半二重通信のみ定義されている。
ところで、受信機のRF構成はいろいろな種類が考えられ、一般的にはスーパーヘテロダイン方式やダイレクトコンバージョン方式またはLO−IF方式などが採用されている。ARIB−STD−T75規格のシステムでもいろいろなRF構成が考えられる。
図7に従来の受信系RF構成図を示す。同図における受信機は、高周波信号を受信するアンテナ50と、アンテナ50からの入力信号を使用する全受信チャンネル使用帯域で制限する帯域制限フィルタ(BPF1)51と、BPF1−51の出力信号を増幅する低雑音増幅器(LNA)52と、LNA52の出力を中間周波数に変換するためのミキサ(Mix)53と、ミキサ53のミキシング周波数を決定する周波数可変なSYNVCO59と、ミキサ53の出力である中間周波帯信号を増幅するIFAMP54と、IFAMP54の出力を帯域制限するためのBPF2−55と、BPF2−55の出力をサンプリングしてディジタルデータに変換するADC1−56と、ADC1−56により変換されたディジタルデータから信号を復調するdemodulator57と、SYNVCO59を制御するcontroller58と、を備えて構成される。
尚、IF帯信号をアンダーサンプリングにより復調処理する方式は従来技術として特許文献1や特許文献2などに開示されている。アンダーサンプリングにすることで、本来アナログ回路で行うベースバンドへのダウンコンバージョンと直行変換回路をディジタル化できるので、アナログ回路の小型化が実現でき、更にADCのサンプリング周波数が低くなるので、ディジタル信号処理による復調処理の動作周波数を低くすることが可能となり、受信機の小電力化を実現することができるというメリットがある。
前述したようにARIB−STD−T75規格のシステムでは、送受信機のチャネルが40MHz離れていることから、受信用のRF周波数変換を送信チャネルと同じ周波数の局部発信器でミキシングすると、受信IF信号として40MHzを中心とした信号が得られる。このようにすることで、受信RF信号は40MHzのIF信号までダウンコンバージョンされて、アンダーサンプリング手法を使って復調処理を行うことができるため、前述のようにアナログ回路の小型化を実現できる。また、前記のように送受信で局部発振器をひとつで実現できるというメリットもある。
図6は受信信号とアンダーサンプリングの関係を示す図である。縦軸にパワーレベル、横軸に周波数を表す。これは、サンプリング周波数Fsを32MHzにしたときに、40MHzの受信信号40が8MHzを中心とした受信帯域に現れる様子を示している。即ち、Fs(32MHz)から8MHz離れたところに40MHzの受信信号40が現れ、反対側に24MHzと、8MHzにアンダーサンプリング41、42が現れる。しかし、アンダーサンプリング手法ではサンプリング周波数の1/2の帯域が折り重なるため、受信する信号帯域以外の隣接波等の妨害波の影響を十分に考慮する必要がある。そのため、図5に示すように受信信号33以外の帯域を帯域制限フィルタ(BPF)で十分にカットしなくてはいけない(特性32)。即ち、Fs/2と3/2*Fsの帯域に信号34、35、31、30が現れるので、32のようなフィルタ特性を持つBPFにより、受信信号33以外の信号をカットする必要がある。
特開平8−162990号公報 特開2003−318760公報
一方、前記のようなARIB−STD−T75規格のシステムにおいて、車載受信機は路側器と通信を行うために、まず最初に通信可能な接続チャネルを走行中に探す必要がある。図8のように7チャネル存在するダウンリンク・チャネルの中から順番にパワーサーチと路側器からのFCMS(フレームコントロールメッセージスロット)を検出し、CRC検定によるエラーチャックを行い、正常に受信できるかをチェックする必要がある。規格では周波数選定時間が定義されており、最大9スロットのフレームを9フレーム時間となっている。つまりチャンネルあたり最大63msec時間が必要となり、もしも全チャンネルが使用中で受信可能な状態であったなら、全チャネルをサーチし、受信状況が良好で最大のパワーを示すチャネルを選択するのに最大で441msecの時間が必要となる。これは時速120kmで走行中の車両の場合、約15mも進むこととなる。
このように、LO−IF方式によりIF帯域の信号をADCへ入力し、ディジタル信号処理で変復調処理を行う構成にもかかわらず、アンダーサンプリング手法を使った受信機の場合、回路の小型化、省電力化といったメリットがある反面、ディジタル復調部へ入力される信号はサンプリング周波数の1/2の帯域に制限されるので、接続チャンネルの選択処理を行うのにチャネル毎に受信周波数を変更して受信パワーを検出し、受信電波状況を確認するのに十分な時間が必要となるといった問題がある。
本発明は、かかる課題に鑑み、高周波受信信号を周波数変換して得られたIF帯信号の周波数よりも低い周波数でサンプリングするアンダーサンプリング方式を用いた車載用無線通信装置の受信機において、IF信号を使用信号帯域で制限してアンダーサンプリングすると共に、IF帯周波数の2倍以上の周波数でサンプリングし、受信チャンネル選択時のみIF周波数以下に全チャネルが配置されるように局部発信器周波数を設定し、算出されたパワースペクトラムから各チャネルのパワー値の大きい順にチャネル選択順を決定することにより、最大パワーのチャンネルから効率よく基地局を選択することが可能な車載用無線通信装置を提供することを目的とする。
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1は、アンテナからの入力信号を全受信チャンネルの使用帯域で制限する帯域制限フィルタと、該帯域制限フィルタの出力信号を増幅する増幅器と、該増幅器の出力を中間周波数に変換するミキサと、該ミキサのミキシング周波数を決定する周波数可変な局部発振器と、前記ミキサ出力である中間周波帯信号を増幅する中間周波増幅器と、該中間周波増幅器の出力を帯域制限するための中間周波帯域制限フィルタと、該中間周波帯域制限フィルタの出力をサンプリングしてディジタルデータに変換する第1のAD変換器と、を備え、前記第1のAD変換器の出力をディジタル信号処理により復調し、受信中間周波数の2倍より低い周波数により、前記中間周波帯信号を前記第1のAD変換器によりサンプリングするアンダーサンプリング方式を用いた車載用無線通信装置の受信機であって、前記中間周波数のDC成分をカットするための高域通過フィルタと、該高域通過フィルタを通過した中間周波帯信号を該中間周波帯信号周波数の2倍以上のナイキスト条件を満足する周波数により前記中間周波増幅器の出力をサンプリングする第2のAD変換器と、該第2のAD変換器の出力のパワースペクトラムを算出するパワースペクトラム算出部と、受信チャンネル選択時のみ、中間周波帯周波数以下に全チャネルが配置されるように前記局部発信器の周波数を設定し、前記中間周波増幅器の出力を前記第2のAD変換器を使用してディジタルデータにサンプリングし、前記パワースペクトラム算出部の出力信号を用いて複数の受信チャネル信号の各チャネルパワー算出値から、各チャネル信号のレベル判定をすることにより、最大パワーチャネルからパワーの大きい順にチャネル選択順を決定するチャンネル選択部と、を備えたことを特徴とする。
本発明は、中間周波信号を使用信号帯域で制限する中間周波帯域制限フィルタを通した後、アンダーサンプリングするための第1のAD変換器のほかに、中間周波信号からDC成分カット用の高域通過フィルタを通して、中間周波帯周波数の2倍以上の周波数でサンプリングする第2のAD変換器を使用し、受信チャンネル選択時のみ、中間周波数以下に全チャネル(ダウンリンクとアップリンク)が配置されるように局部発信器周波数を設定し、全チャンネルの信号が含まれる第2のAD変換器の出力信号からそのパワースペクトラムを算出し、このパワースペクトラムから各チャネルのパワー値の大きい順にチャネル選択順を決定する。
請求項2は、アンテナからの入力信号を全受信チャンネルの使用帯域で制限する帯域制限フィルタと、該帯域制限フィルタの出力信号を増幅する増幅器と、該増幅器の出力を中間周波数に変換するミキサと、該ミキサのミキシング周波数を決定する周波数可変な局部発振器と、前記ミキサ出力である中間周波帯信号を増幅する中間周波増幅器と、該中間周波増幅器の出力を帯域制限するための中間周波帯域制限フィルタと、該中間周波帯域制限フィルタの出力をサンプリングしてディジタルデータに変換するAD変換器と、を備え、前記AD変換器の出力をディジタル信号処理により復調し、受信中間周波帯周波数の2倍より低い周波数により、前記中間周波帯信号を前記AD変換器によりサンプリングするアンダーサンプリング方式を用いた車載用無線通信装置の受信機であって、前記中間周波数のDC成分をカットするための高域通過フィルタと、前記中間周波帯域制限フィルタの出力と前記高域通過フィルタの出力の何れかを選択するセレクタと、受信チャンネル選択時のみ、中間周波帯周波数以下に全チャネルが配置されるように局部発信器周波数を設定し、前記高域通過フィルタ出力を選択するように前記セレクタにより切り替えて、前記高域通過フィルタを通過した中間周波帯信号成分までの周波数成分を持つ中間周波信号を前記AD変換器のサンプリング周波数を前記中間周波数の2倍以上のナイキスト条件を満足する周波数に変更し、前記中間周波増幅器の出力信号を前記AD変換器によりディジタル信号にサンプリングし、前記AD変換器の出力信号のパワースペクトラムを算出するパワースペクトラム算出部と、前記パワースペクトラム算出部の出力信号を用いて前記複数の受信チャネル信号の各チャネルパワー算出値から、各チャネル信号のレベル判定をすることにより、最大パワーチャネルからパワーの大きい順にチャネル選択順を決定するチャンネル選択部と、を備えたことを特徴とする。
請求項1のような第2のAD変換器を使う代わりに、AD変換器のサンプリング周波数を動的に変更して、一つのAD変換器で実現できるようにしたものである。これによりAD変換器を2つ搭載する必要がなくなるのでコスト面でメリットがある。また、基本的な動作手順は請求項1と同じであるが、チャネル選択中は中間周波帯域制限フィルタによる帯域制限された信号からDCカット用の高域通過フィルタ出力信号を使うようにセレクタで信号パスを切り替える。同時にAD変換器のサンプリング周波数を高速化する。これにより、全チャネルのパワー算出が可能となり、チャンネル選択順序を決定できる。
請求項3は、前記パワースペクトラム算出部は、高速フーリエ変換により周波数解析を行うことにより、前記受信チャネル信号の各チャネル周波数のパワー値を算出することを特徴とする。
スペクトラム情報を取得するためのパワースペクトラム算出部は、高速に行なう必要がある。そのためにはハードウェアにより実現するのが速度的に有利である。本発明では高速フーリエ変換(FFT)により、周波数解析を行うことにより、受信チャネル信号の各チャネル周波数のパワー値を算出するものである。
請求項4は、前記パワースペクトラム算出部は、各受信チャンネルの周波数を中心周波数とし、帯域幅を変調帯域に設定した帯域制限フィルタ群を並列に配置し、各チャンネル毎の前記帯域制限フィルタ出力のパワー値を算出することを特徴とする。
帯域制限フィルタ群を並列に配置することにより、各チャンネル毎の帯域制限フィルタ出力のパワー値を算出することができ、演算の速度を速めることができる。
本発明によれば、高速で移動する車載用無線通信装置の受信機において、基地局からの電波を検出し、全チャンネルのパワーを一度に確認できるようにすることで、最大パワーのチャンネルから効率よく基地局を選択することが可能となり、高速で走行中の車両が通信エリアを通過するまでに、確実に基地局を選択することができる。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る車載用無線受信装置のブロック図である。この車載用無線受信装置100は、アンテナ1からの入力信号を、全受信チャンネルの使用帯域で制限するBPF(帯域制限フィルタ)2と、BPF2の出力信号を増幅するローノイズアンプLNA(増幅器)3と、LNA3の出力を中間周波数に変換するMix(ミキサ)4と、Mix4のミキシング周波数を決定する周波数可変なSYNVCO(局部発振器)10と、Mix4出力である中間周波帯信号を増幅するIF AMP(中間周波増幅器)5と、IF AMP5の出力を帯域制限するためのIF−BPF(中間周波帯域制限フィルタ)6と、IF−BPF6の出力をサンプリングしてディジタルデータに変換するADC(第1のAD変換器)7と、中間周波数のDC成分をカットするためのHPF(高域通過フィルタ)11と、HPF11を通過した中間周波帯信号を中間周波帯信号周波数の2倍以上のナイキスト条件を満足する周波数によりIF AMP5の出力をサンプリングするADC(第2のAD変換器)12と、ADC12の出力のパワースペクトラムを算出するパワースペクトラム算出部13と、受信チャンネル選択時のみ、中間周波帯周波数以下に全チャネルが配置されるようにMix4の周波数を設定し、IF AMP5の出力をADC12を使用してディジタルデータにサンプリングし、パワースペクトラム算出部13の出力信号を用いて複数の受信チャネル信号の各チャネルパワー算出値から、各チャネル信号のレベル判定をすることにより、最大パワーチャネルからパワーの大きい順にチャネル選択順を決定するチャンネル選択部14と、復調器8と、全体を制御するコントローラ9と、を備えて構成されている。
図1の受信機は、高周波信号を受信するアンテナ1と、アンテナ1からの入力信号を使用する全受信チャンネル使用帯域で制限する帯域制限フィルタ(BPF)2と、BPF2の出力信号を増幅する低雑音増幅器(LNA)3と、LNA3の出力を中間周波数に変換するためのミキサ4で構成されている。また、ミキサ4には局部発振器10が接続され、ミキシングする周波数を決定している。ミキサ4の出力はIF増幅器(IFアンプ5)と、IF帯の帯域制限フィルタ6を介してADC7に接続しており、ADC7の出力端は復調部8に接続している。
通常受信時は選択している送信チャネルの周波数に局部発振器10の周波数を設定することで、受信IF信号が40MHzのところに現れる。このときADC7のサンプリング周波数を32MHzに設定すれば、アンダーサンプリングによりディジタル化された信号は0Hz〜16MHzの帯域の幅を持ち、前記の40MHzのIF信号は8MHzのところに現れることとなる。以上は、使用するチャンネルが決まった後の処理である。
一般に基地局が使用しているチャンネル番号はわからないので、最初は基地局の使用チャンネルをサーチして、その後、接続処理を行い、接続後にデータ通信を開始できる。したがって、走行中は常にチャンネル検出状態にしておく必要がある。前述のように、チャンネル毎に局部発信器10の周波数を変更してチャンネル検出処理を行うと、7チャンネル分の検出処理に441msecもの時間を必要とする可能性がある。そこで、チャンネル選択中は、前記ADC7の代わりにADC12を使用する。
このとき、図3のようにIFアンプ5出力にすべてのチャンネルが現れるように、局部発信器10の周波数を設定する。図3の場合DL7のチャネルが最低周波数なので、DL7の5.775GHzに10MHz程度の余裕度を加えて、5.765GHzに局部発信器10の周波数を設定する。このときIFアンプ5出力のDC成分をカットするため、図1のようにHPF11を通しておく。また、ADC12のサンプリング周波数は、図3のようにアップリンクチャンネルも含めて、すべてのチャンネルがナイキスト周波数内に収まるように、設定する。たとえば、マージンを含めて180MHzでサンプリングすればよい。
ADC12でサンプリングされたディジタル信号は、図1のようにパワースペクトラム算出部13を介して得られた各チャンネルのパワー値から、パワーの大きいチャネルから順番に番号を並べ替える。この順番をもとにコントローラ部9は周波数設定を行い、通常受信モードに戻してADC7により受信したフレームを解析する。もちろん、パワーがないと判定されたチャネルは受信対象外とする。判定には閾値を用いて実施すればよい。
このようにすることで、最大パワーのチャンネル番号を短時間で検出できるので、周波数選択処理に要する時間が短くて済む。
図2は本発明の第2の実施形態に係る車載用無線受信装置のブロック図である。同じ構成要素には図1と同じ参照番号を付して説明する。この車載用無線受信装置110は、アンテナ1からの入力信号を全受信チャンネルの使用帯域で制限するBPF(帯域制限フィルタ)2と、BPF2の出力信号を増幅するローノイズアンプLNA(増幅器)3と、LNA3の出力を中間周波数に変換するMix(ミキサ)4と、ミキサ4のミキシング周波数を決定する周波数可変なSYNVCO(局部発振器)10と、Mix4出力である中間周波帯信号を増幅するIF AMP(中間周波増幅器)5と、IF AMP5の出力を帯域制限するためのIF−BPF(中間周波帯域制限フィルタ)6と、IF−BPF6の出力をサンプリングしてディジタルデータに変換するADC(第1のAD変換器)7と、受信中間周波帯周波数のDC成分をカットするためのHPF(高域通過フィルタ)11と、IF−BPF6の出力とHPF11の出力の何れかを選択するセレクタ15と、受信チャンネル選択時のみ、中間周波数以下に全チャネルが配置されるように局部発信器周波数を設定し、HPF11の出力を選択するようにセレクタ15により切り替えて、HPF11を通過した中間周波帯信号成分までの周波数成分を持つ中間周波信号をAD変換器7のサンプリング周波数を受信中間周波帯周波数の2倍以上のナイキスト条件を満足する周波数に変更し、IF AMP5の出力信号をAD変換器7によりディジタル信号にサンプリングし、AD変換器7の出力信号のパワースペクトラムを算出するパワースペクトラム算出部13と、パワースペクトラム算出部13の出力信号を用いて複数の受信チャネル信号の各チャネルパワー算出値から、各チャネル信号のレベル判定をすることにより、最大パワーチャネルからパワーの大きい順にチャネル選択順を決定するチャンネル選択部14と、復調器8と、全体を制御するコントローラ9と、を備えて構成される。
本実施形態では、図1のようなADC12を使う変わりに、ADC7のサンプリング周波数を動的に変更して、一つのADC7で実現できるようにしたものである。これによりADCを2つ搭載する必要がなくなるのでコスト面でメリットがある。基本的な動作手順は前述の説明と同じであるが、チャネル選択中は図2のようにBPF6による帯域制限された信号からDCカット用のHPF11の出力信号を使うようにセレクタ15で信号パスを切り替える。同時にADC7のサンプリング周波数を180MHzまで高速化する。これにより、全チャネルのパワー算出が可能となり、第1の実施形態と同じようにチャンネル選択順序を決定できる。
本発明に係る車載用無線通信装置の受信機は、高周波受信信号を周波数変換して得られたIF帯信号の周波数よりも低い周波数で高周波受信信号をサンプリングするアンダーサンプリング方式を用いた車載用無線通信装置の受信機において、図1のようにIF信号を使用信号帯域で制限するBPF6を通した後、アンダーサンプリングするためのADC7以外にIF信号からDC成分カット用のHPF11を通して、IF帯周波数の2倍以上の周波数でサンプリングするADC12を使用し、受信チャンネル選択時のみ、図3のようにIF周波数以下に全チャネル(ダウンリンクとアップリンク)が配置されるように局部発信器周波数を設定し、全チャンネルの信号が含まれるADC12の出力信号からそのパワースペクトラムを算出し、図4のようなパワースペクトラムから各チャネルのパワー値の大きい順にチャネル選択順を決定する。図4では、アップリンクはUL2、UL5.UL7、UL1の順番で選択され、ダウンリンクはDL2、DL5、DL7、DL1の順番で選択される。
これにより、一定期間パワー算出をすれば、一度にすべての受信チャネルの受信パワー順が決定できるので最大パワーチャネルから順に受信電波状況を確認すれば、効率よくチャネル選択を行うことが可能となり、チャネル選択にかかる時間を大幅に短縮することができる。
または第2の実施形態のように図2のようにADC7のサンプリング周波数を可変にし、受信チャネル選択時のみ前記のようにADC12のサンプリング周波数と同じ周波数に設定することで、第1の実施形態と同様にチャネル選択にかかる時間を大幅に短縮することができる。
また図4のようなスペクトラム情報を取得するためのパワースペクトラムの算出方法は、前記パワースペクトラム算出部は、高速フーリエ変換により周波数解析を行うことにより、受信チャネル信号の各チャネル周波数のパワー値を算出する方法と、各受信チャンネルの周波数を中心周波数とし、帯域幅を変調帯域に設定した帯域制限フィルタ群を並列に配置し、各チャンネル毎の帯域制限フィルタ出力のパワー値を算出するようにする方法がある。
本発明の第1の実施形態に係る車載用無線受信装置のブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る車載用無線受信装置のブロック図である。 IF周波数以下に全チャネルが配置されるように局部発信器周波数を設定した図である。 パワースペクトラムから各チャネルのパワー値の大きい順にチャネル選択順を決定する図である。 受信信号以外の帯域を帯域制限フィルタ(BPF)でカットする様子を表す図である。 受信信号とアンダーサンプリングの関係を示す図である。 従来の受信系RF構成図である。 ARIB−STD−T75規格における各チャンネルの配置図である。
符号の説明
1 アンテナ、2 BPF、3 LNA、4 Mix、5 IF AMP、6 IF−BPF、7、8 復調器、9 コントローラ、10 SYNVCO、11 HPF、12 ADC、13 パワースペクトラム算出部、14 チャンネル選択部、100 車載用無線受信装置

Claims (4)

  1. アンテナからの入力信号を全受信チャンネルの使用帯域で制限する帯域制限フィルタと、該帯域制限フィルタの出力信号を増幅する増幅器と、該増幅器の出力を中間周波数に変換するミキサと、該ミキサのミキシング周波数を決定する周波数可変な局部発振器と、前記ミキサ出力である中間周波帯信号を増幅する中間周波増幅器と、該中間周波増幅器の出力を帯域制限するための中間周波帯域制限フィルタと、該中間周波帯域制限フィルタの出力をサンプリングしてディジタルデータに変換する第1のAD変換器と、を備え、前記第1のAD変換器の出力をディジタル信号処理により復調し、
    受信中間周波数の2倍より低い周波数により、前記中間周波帯信号を前記第1のAD変換器によりサンプリングするアンダーサンプリング方式を用いた車載用無線通信装置の受信機であって、
    前記中間周波数のDC成分をカットするための高域通過フィルタと、
    該高域通過フィルタを通過した中間周波帯信号を該中間周波帯信号周波数の2倍以上のナイキスト条件を満足する周波数により前記中間周波増幅器の出力をサンプリングする第2のAD変換器と、
    該第2のAD変換器の出力のパワースペクトラムを算出するパワースペクトラム算出部と、
    受信チャンネル選択時のみ、中間周波帯周波数以下に全チャネルが配置されるように前記局部発信器の周波数を設定し、前記中間周波増幅器の出力を前記第2のAD変換器を使用してディジタルデータにサンプリングし、前記パワースペクトラム算出部の出力信号を用いて複数の受信チャネル信号の各チャネルパワー算出値から、各チャネル信号のレベル判定をすることにより、最大パワーチャネルからパワーの大きい順にチャネル選択順を決定するチャンネル選択部と、を備えたことを特徴とする車載用無線通信装置。
  2. アンテナからの入力信号を全受信チャンネルの使用帯域で制限する帯域制限フィルタと、該帯域制限フィルタの出力信号を増幅する増幅器と、該増幅器の出力を中間周波数に変換するミキサと、該ミキサのミキシング周波数を決定する周波数可変な局部発振器と、前記ミキサ出力である中間周波帯信号を増幅する中間周波増幅器と、該中間周波増幅器の出力を帯域制限するための中間周波帯域制限フィルタと、該中間周波帯域制限フィルタの出力をサンプリングしてディジタルデータに変換するAD変換器と、を備え、前記AD変換器の出力をディジタル信号処理により復調し、
    受信中間周波帯周波数の2倍より低い周波数により、前記中間周波帯信号を前記AD変換器によりサンプリングするアンダーサンプリング方式を用いた車載用無線通信装置の受信機であって、
    前記中間周波数のDC成分をカットするための高域通過フィルタと、前記中間周波帯域制限フィルタの出力と前記高域通過フィルタの出力の何れかを選択するセレクタと、
    受信チャンネル選択時のみ、中間周波帯周波数以下に全チャネルが配置されるように局部 発信器周波数を設定し、前記高域通過フィルタ出力を選択するように前記セレクタにより切り替えて、前記高域通過フィルタを通過した中間周波帯信号成分までの周波数成分を持つ中間周波信号を前記AD変換器のサンプリング周波数を前記中間周波数の2倍以上のナイキスト条件を満足する周波数に変更し、前記中間周波増幅器の出力信号を前記AD変換器によりディジタル信号にサンプリングし、前記AD変換器の出力信号のパワースペクトラムを算出するパワースペクトラム算出部と、
    前記パワースペクトラム算出部の出力信号を用いて前記複数の受信チャネル信号の各チャネルパワー算出値から、各チャネル信号のレベル判定をすることにより、最大パワーチャネルからパワーの大きい順にチャネル選択順を決定するチャンネル選択部と、を備えたことを特徴とする車載用無線通信装置。
  3. 前記パワースペクトラム算出部は、高速フーリエ変換により周波数解析を行うことにより、前記受信チャネル信号の各チャネル周波数のパワー値を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の車載用無線通信装置。
  4. 前記パワースペクトラム算出部は、各受信チャンネルの周波数を中心周波数とし、帯域幅を変調帯域に設定した帯域制限フィルタ群を並列に配置し、各チャンネル毎の前記帯域制限フィルタ出力のパワー値を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の車載用無線通信装置。
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