JP2007189264A - 半導体レーザ - Google Patents

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君男 鴫原
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Abstract

【課題】半導体レーザの電流−光出力特性において、電流の変化に対する光出力効率(dP/dI)の変化を小さくして、光出力が安定した半導体レーザを提供する。
【解決手段】GaAs基板と、GaAs基板上に形成されたInxGa1-xAs(0<x≦0.3)活性層と、活性層の一方の面に積層された第1ガイド層と、第1ガイド層に積層され、少なくとも一部に電流狭窄部が形成された第1クラッド層と、活性層の他方の面に順次積層された第2ガイド層及び第2クラッド層とを含む半導体レーザにおいて、第1ガイド層の有する正規化周波数を、第2ガイド層の有する正規化周波数より大きくする。
【選択図】図20

Description

本発明は、半導体レーザに関し、特に、光ファイバ増幅器に用いられる励起用半導体レーザに関する。
図25(a)は、特開平11−233883号公報に記載されたリッジ型半導体レーザの断面図である。全体が170で表される半導体レーザでは、基板にn型GaAs基板101が用いられる。GaAs基板101上には、n型AlGaAsクラッド層102、アンドープAlGaAs第2ガイド層103、アンドープGaAs第1ガイド層104、アンドープInGaAs活性層105が、順次、積層される。更に、活性層105を挟んで対称の位置に、アンドープGaAs第1ガイド層106、アンドープAlGaAs第2ガイド層107、p型AlGaAsクラッド層108が順次、積層される。p型AlGaAsクラッド層108は、電流狭窄が起きるようにリッジ構造となっている。リッジ部109上にはp型GaAsコンタクト層110が形成されている。更に、p型GaAsコンタクト層110の一部が露出するように絶縁層111が形成され、該絶縁層111家にp型GaAsコンタクト層110の露出部分と電気的に接続されたp側電極112が形成される。一方、GaAs基板101の反対側の面には、n側電極113が形成される。
図25(a)に示す半導体レーザ170では、n型AlGaAsクラッド層102の屈折率(nlc)が、p型AlGaAsクラッド層108の屈折率(nuc)より大きくなるように形成されているため(図25(b))、活性層105で発光したレーザ光の光強度分布は、ピークの位置が活性層GaAs基板101側にシフトした分布となる。この結果、光強度分布のX軸方向の遠視野像(Far Field Pattern:FFP)が狭くなり、レーザ光のアスペクト比(θ(X軸方向のθ)/θ(Y軸方向のθ):θは半値全角)を小さくすることができる。
又、光強度のリッジ部109方向への分布が小さくなり、リッジ部109の不連続な屈折率分布の影響を受けにくくなる。このため、横モードの変化に起因して発生するキンク、即ち、基本モードでの発光が1次モードの発光に変化することにより生じる光出力の不連続点を高くし、安定した発光強度を得ることができる。
特開平11−233883号公報
しかし、図25(a)に示す半導体レーザ170では、縦モードの変化に起因するキンクのレベル、即ち、半導体レーザの電流−光出力特性において、電流の変化に対する光出力の変化効率(dP/dI)が大きく、安定した光強度が得られないという問題があった。特に、半導体レーザを、光ファイバ増幅器の励起用半導体レーザとして使用する場合には、光強度の変動が増幅されるため、光強度の安定化が大きな課題であった。更に、半導体レーザが発光により高温になった場合の、しきい値電流の増加、光出力効率の低下等が問題であった。
図26は、図25(a)に示す半導体レーザ170の電流−光出力(P−I)特性、及び電流−効率(dP/dI−I)特性である。横軸は電流(I)を示し、縦軸は光出力(P)及び効率(dP/dI)を示す。また、線(a)は電流(I)と光出力(P)との関係を示し、線(b)は電流(I)と効率(dP/dI)との関係を示す。
図26に示すように、半導体レーザ170では、電流の変化に対して効率(dP/dI)が大きく変化し、安定した発光が得られなくなる。かかる原因としては、P.G.Eliseev and A.E.Drakin著の、"Analysis of the mode internal coupling in InGaAs/GaAs laser diodes", Laser Physics, Vol.4, No.3, pp.485-492, 1994年に記載されているように、p側電極112とn側電極113との間での光の共振が考えられる。
更に、発明者らが検討した結果、GaAs基板101中に広がったレーザ光は、GaAs基板101には吸収されないため、p側電極112とn側電極113との間でかかるレーザ光が共振することが分かった。このため、GaAs基板101中へのレーザ光の広がりを抑えることにより、光出力効率(dP/dI)を小さくして、安定したレーザ発光を得られることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、レーザ光のアスペクト比が大きく、基本モードでの発光から1次モードでの発光に移行するキンクレベルが高く、かつ、光出力効率(dP/dI)の変化が小さい半導体レーザの提供を目的とする。
更には、高温におけるしきい値電流の増加及び光出力効率(dP/dI)の低下を防止した半導体レーザの提供を目的とする。
本発明は、半導体基板と、該半導体基板上に形成された活性層と、該活性層の両側に積層されたガイド層と、該ガイド層の両側に積層されたクラッド層と、を含む半導体レーザであって、該ガイド層と該クラッド層との間に、該クラッド層より屈折率の低い低屈折率層を含み、かつ、該活性層と該ガイド層との総層厚が、該半導体レーザの発振波長の略15%以上であることを特徴とする半導体レーザである。
このように、低屈折率層を挿入することにより、発光光の分布を、低屈折率層、ガイド層及び活性層内に閉じ込めることができる。これにより、近視野像での光強度が増大し、レーザ光の広がり角を小さくできる。
また、発光モードが基本モードから高次モードに移行するのを防ぎ、安定したレーザ発光を得ることができる。
また、高温におけるしきい値電流の増加及び光出力効率の低下を防止することができる。
上記活性層と上記ガイド層との総層厚は、上記半導体レーザの発振波長の略18%であることが好ましい。
活性層とガイド層との層厚をこのように設定することにより、発光光を十分にかかる層に閉じ込めることができる。これにより、高温におけるしきい値電流の増加及び発光効率の低減を防止することができる。
上記低屈折率層は、上記活性層の片側又は両側に設けられたことが好ましい。活性層の片側又は両側に低屈折率層を挿入することにより、発光光の閉じ込め効果を得ることができるからである。
また、本発明は、半導体基板と、該半導体基板上に形成された活性層と、該活性層の一方の面に積層された第1ガイド層と、該第1ガイド層に積層され、少なくとも一部に電流狭窄部が形成された第1クラッド層と、該活性層の他方の面に積層された第2ガイド層と、該第2ガイド層に積層され、該第1クラッド層より高い屈折率を有する第2クラッド層と、を含む半導体レーザであって、該半導体レーザの発光光が該活性層内で最大強度となるように、該発光光の分布をシフトさせたことを特徴とする半導体レーザでもある。
第2クラッド層の屈折率を第1クラッド層の屈折率より高くすることにより、発光光の分布を第2クラッド側にシフトさせ、アスペクト比が小さく、安定したレーザ光を得ることができる。
また、レーザ光のピーク位置が活性層内に位置するようにして、発光効率を向上させることができる。
また、本発明は、上記第1ガイド層の屈折率を、上記第2ガイド層の屈折率より大きくして、上記発光光の分布をシフトさせたことを特徴とする半導体レーザでもある。
かかる構造を用いることにより、発光光のピーク位置を、活性層内にシフトさせることができる。
また、本発明は、上記第1ガイド層の層厚を、上記第2ガイド層の層厚より大きくして、上記発光光の分布をシフトさせたことを特徴とする半導体レーザでもある。
かかる構造を用いることにより、発光光のピーク位置を、活性層内にシフトさせることができる。
また、本発明は、更に、上記第1ガイド層のバンドギャップを、上記第2ガイド層のバンドギャップより大きくしたことを特徴とする半導体レーザでもある。
かかる構造では、活性層に注入された電子のオーバーフローを低減でき、発光効率を向上させることができる。
また、本発明は、上記第2クラッド層が、上記基板と上記活性層の間に配置され、かつ該第2クラッド層の層厚が、上記第1クラッド層の層厚より大きいことを特徴とする半導体レーザでもある。
かかる構造では、基板中への光の分布を少なくして、電極間で生じる共振現象を抑制できる。この結果、発光効率(dP/dI)の変動を小さくして、安定した光出力を得ることができる。
本発明は、GaAs基板と、該GaAs基板上に形成されたInxGa1-xAs(0<x≦0.3)活性層と、該活性層の一方の面に積層された第1ガイド層と、該第1ガイド層に積層され、少なくとも一部に電流狭窄部が形成された第1クラッド層と、該活性層の他方の面に順次積層された第2ガイド層及び第2クラッド層と、を含む半導体レーザであって、該第1ガイド層の有する正規化周波数を、該第2ガイド層の有する正規化周波数より大きくしたことを特徴とする半導体レーザである。
かかる半導体レーザでは、GaAs基板やGaAsコンタクト層のようなGaAs層内への光強度分布を少なくすることができ、p側電極とn側電極との間での光の共振を低減することができる。これにより、電流−光出力特性における縦モード変化に起因するキンクレベルを向上させ、即ち、光強度の変化効率(dP/dI)を抑えることが可能となる。従って、光出力の安定した半導体レーザを得ることが可能となる。
なお、正規化周波数Vは、以下の式1により定義される。
V=k0・(√(n1 2−n2 2))・T (式1)
ここで、k0:自由空間の波数(2π/λ)
1:ガイド層の屈折率
2:クラッド層の屈折率
T:ガイド層の層厚
上記第1クラッド層は、上記InxGa1-xAs活性層を挟んで、上記GaAs基板と反対側に設けられたものであってもよい。
かかる構造を用いることにより、リッジ型の半導体レーザに、本発明を適用できる。
上記第1クラッド層は、上記InxGa1-xAs活性層に対して、上記GaAs基板と同じ側に設けられ、更に、上記第2クラッド層上に、GaAsコンタクト層が積層されたものであっても良い。
かかる構造を用いることにより、埋め込み型電流ブロック層を備えた半導体レーザに、本発明を適用できる。
上記第1ガイド層の層厚は、上記第2ガイド層の層厚より大きいことが好ましい。
上記式1より、第1ガイド層の層厚を、第2ガイド層の層厚より大きくすることにより、第1ガイド層の有する正規化周波数を、第2ガイド層の有する正規化周波数より大きくできるからである。
上記第1ガイド層の屈折率は、上記第2ガイド層の屈折率より大きいことが好ましい。
上記式1より、第1ガイド層の屈折率を、第2ガイド層の屈折率より大きくすることにより、第1ガイド層の有する正規化周波数を、第2ガイド層の有する正規化周波数より大きくできるからである。
上記第2クラッド層の屈折率は、上記第1クラッド層の屈折率より大きいことが好ましい。
かかる構造を用いることにより、レーザ光のアスペクト比を向上させ、電流−光強度特性において、光強度の横モードのモード変化に起因して発生するキンクを高くすることができる。これにより、安定した光強度を得ることができる。
上記第2クラッド層の層厚は、上記第1クラッド層の層厚より大きいことが好ましい。
かかる構造を用いることにより、InGaAs活性層とGaAs基板との距離が大きくなり、GaAs基板内への光強度分布を、更に、抑えることができるからである。
以上の説明から明らかなように、本発明にかかる半導体レーザでは、レーザ光のアスペクト比を小さくでき、電流−光強度特性において、光強度の横モードの変化に起因して発生するキンクを高くでき、光強度の安定した半導体レーザを得ることができる。
また、基本モードでの発光から1次モードでの発光に移行するキンクレベルを高くし、光出力効率(dP/dI)の変化の小さい半導体レーザを得ることができる。
また、高温におけるしきい値電流の増加及び光出力効率(dP/dI)の低下を防止した半導体レーザを得ることができる。
また、電極間で発生する光の振動を低減し、電流−光出力特性における電流の変化に対する光出力効率(dP/dI)の変化を小さくすることができ、光出力の安定した半導体レーザを得ることができる。
実施の形態1.
図1(a)は、本発明の実施の形態1にかかる半導体レーザの断面図である。全体が100で示される半導体レーザでは、n−GaAs基板1上に、厚さが0.9μmのn−Al0.3Ga0.7As第1クラッド層2が形成されている。第1クラッド層2上には、第1クラッド層2より屈折率が低く、厚さが0.9μmのn−Al0.35Ga0.65As第2クラッド層(低屈折率層)3が形成されている。
更に、厚さが40nmのi−Al0.20Ga0.80Asガイド層4、厚さが40nmのi−GaAs0.9580.042ガイド層5、厚さが15nmのIn0.113Ga0.887As活性層6、厚さが40nmのアンドープi−GaAs0.9580.042ガイド層7、厚さが40nmのi−Al0.20Ga0.80Asガイド層8が積層されている。
ガイド層8の上には、厚さが0.9μmのp−Al0.35Ga0.65As第2クラッド層(低屈折率層)9、厚さが0.9μmのp−Al0.30Ga0.70As第1クラッド層10が形成される。第2クラッド層9の屈折率は、第1クラッド層10の屈折率より低くなっている。
第1クラッド層10には、電流狭窄層としてリッジ部11が形成されている。リッジ部11上にはp−GaAsコンタクト層12が形成され、更に、絶縁膜13が設けられている。絶縁膜13上には、コンタクト層12と電気的に接続するようにp側電極14が形成されている。一方、基板1の裏面には、n側電極15が形成されている。
また、図1(b)及び図1(c)に、半導体レーザ100の厚み方向(X軸方向)の屈折率の分布及び光強度の分布を示す。
なお、以下の図面においても、X軸、Y軸及びZ軸方向は、図1(a)に示す各軸の方向と同じ方向とする。
図2(a)は、比較例1の半導体レーザであって、低屈折率層3、9を設けない半導体レーザ150の断面図である。図1(a)で用いた符号で用いた符号と同一符号を付した部分は、同一又は相当個所を示す。また、2aは、厚さが1.8μmのn−Al0.30Ga0.70As第1クラッド層、5aは厚さが34nmのi−GaAs0.9500.050層、7aは厚さが34nmのi−GaAs0.9500.050層、10aは厚さが1.8μmのp−Al0.3Ga0.7As第1クラッド層である。
また、図2(b)及び図2(c)に、半導体レーザ150の厚み方向(X軸方向)の屈折率の分布及び光強度の分布を示す。
図3は、横モードのレーザ発光が、基本モード(0次モード)から1次モードに変わる境界(カットオフ境界)を示す。図3において、横軸が残し膜厚t、縦軸がリッジ幅wを示す(t、wについては、(図1(a)、図2(a)参照))。
図中、線Aは図1(a)の半導体レーザ100のカットオフ境界を示し、線Bは図2(a)の半導体レーザ150のカットオフ境界を示す。線A、Bより上側は基本モードと1次モードの双方が許容される領域であり、線A、Bより下側は基本モードのみが許容される領域である。
図3から明らかなように、半導体レーザの残し膜厚t、リッジ幅wを変更する場合、半導体レーザ100(線A)の方が広い領域で基本モードとなる。即ち、本実施の形態にかかる半導体レーザ100を用いることにより、基本モードのみが許容される安定領域が大幅に拡大できる。
これは、低屈折率層3、9を挿入することにより、光強度の分布が、図2(c)から図1(c)のように、狭くなったためと考えられる。
一方、図4は、Jpn. J. Appl. Phys. Vol. 36 pp.2676-2680, 1997(T. Hashimoto, et.al., "Reduction of Beam Divergence Angle by Low-Refractive-Index Layers Introduced to Real-Refractive-Index-Guided GaAlAs High-Power Laser Diodes")に記載された実屈折率型半導体レーザ160の断面図である。全体が160で表される半導体レーザでは、n−GaAs基板201上に、n−GaAsバッファ層202、厚さが2.5μmのn−Al0.48Ga0.52Asクラッド層203、n−AlGaAs低屈折率層204、2重量子井戸からなるAlGaAs活性層205、厚さ0.15μmのp−AlGaAs低屈折率層206が積層されている。
なお、活性層205には、2つのガイド層、2つの量子井戸層、及び量子井戸層に挟まれたバリア層が含まれ、その総層厚は59nmである。
低屈折率層206上には、厚さが0.7μmのn−Al0.625Ga0.375As電流ブロック層207が一部に形成され、その上に、p−AlGaAs低屈折率層208、厚さが2.5μmのp−Al0.48Ga0.52Asクラッド層209、p−GaAsコンタクト層210が形成される。
図5(a)は、図4の半導体レーザ160のストライプ部の拡大図である。また、図5(b)及び図5(c)は、半導体レーザ160の厚み方向(X軸方向)の屈折率の分布及び光強度の分布である。
図4の半導体レーザ160では、ストライプ部における活性層205の厚さは、上述のように59nmである。かかる厚さ(59nm)は、半導体レーザ160の発振波長780nmの約8%程度であり非常に薄い。それゆえに、X軸方向の光の閉じ込めは弱くなっている。
また、図4の半導体レーザ160では、活性層205とクラッド層203、209の間に、それぞれ低屈折率層204、206、208が挿入されているため、屈折率分布は、図5(b)のようになる。
図5(c)において、実線は半導体レーザ160の光強度分布であり、破線は、低屈折率層を挿入しない場合の光強度分布である。図から明らかなように、低屈折率層204、206、207を挿入することにより、活性層205、クラッド層203、209では光強度が増加し、低屈折率層204、206、208では光強度が減少する。このため、実効的な発光光の広がりを低減することができる。
しかしながら、光強度の分布は、X軸方向に広がるため、電流ブロック層207の影響を受けやすくなる。この結果、横モードにおいて、基本モードから高次モードへの移行が発生しやすく、光出力の低下が見られるようになる。
また、上述のように、活性層205内への光閉じ込め率が小さくなるため、高温におけるしきい値電流の増加、発光効率の低下を招くこととなる。
これに対して、図1(a)に示す本実施の形態にかかる半導体レーザ100では、ガイド層と活性層の総層厚が175nmである。かかる厚さ(175nm)は、半導体レーザ100の発振波長980nmの約18%であり、図4の半導体レーザ160に比べて厚くなっている。従って、発光光の多くの部分を、ガイド層、活性層内に閉じ込めることができる。
この結果、図1(a)の導体レーザ100では、活性層内への光閉じ込め率は4.05%となる。これに対して、例えば、図2のような低屈折率層を挿入しない半導体レーザ150では、活性層への光閉じ込め率は3.45%となる。
このように、半導体レーザのガイド層と活性層の総層厚を、発振波長の15%以上とすることにより、発光光を活性層に十分に閉じ込めることが可能となる。これにより、高温におけるしきい値電流の増加及び発光効率の低減を防止することができる。
なお、低屈折率層を挿入した図1(a)の半導体レーザ100の発光光の広がり角は29.4°である。一方、低屈折率層を挿入しない図2(a)の半導体レーザ150の発光光の広がり角は29.5°である。
このように、本実施の形態にかかる半導体レーザ100では、低屈折率層を挿入して、活性層内への光閉じ込め率を増大させたにも拘わらず、発光光の広がり角は増大しない。
これは、図4の半導体レーザ160と異なり、本実施の形態にかかる半導体レーザ100では、ガイド層、活性層の総層厚が十分に厚いために、ガイド層、活性層内に光を十分に閉じ込め、低屈折率層(第2クラッド層)、第1クラッド層への光の分布を低減できるためである。
また、本実施の形態にかかる半導体レーザ100では、同様に、n−AlGaAs第1クラッド層2、10への光の分布も小さいため、リッジ部11の横方向(Y軸方向)の屈折率分布の影響も受けにくい。この結果、図3に示すように、基本モードで発光する領域を拡大させることができる。
実施の形態2.
図6(a)に、本実施の形態にかかる半導体レーザ200の断面図である。半導体レーザ200の構造は、図1(a)の半導体レーザ100と同じである。
但し、第1クラッド層2には厚さが1.3μmのn−Al0.28Ga0.72As、第2クラッド層3には厚さが0.5μmのn−Al0.35Ga0.65As、第2クラッド層9には厚さが0.5μmのp−Al0.35Ga0.65As、第1クラッド層10には厚さが1.3μmのp−Al0.30Ga0.70Asが、それぞれ用いられている。
図6(b)は、厚み方向の屈折率の分布である。第1クラッド層2のAlの組成比を、第1クラッド層10より大きくすることにより、第1クラッド層2の屈折率が第1クラッド層10の屈折率より大きくなっている。
図6(c)は、厚み方向の光強度分布である。図中、実線は、本実施の形態にかかる半導体レーザ200の光強度分布である。一方、破線は、第1クラッド層2と第1クラッド層10のAlの組成比が等しい半導体レーザの光強度分布である。
図6(c)から明らかなように、本実施の形態にかかる半導体レーザ200では、発光光の強度分布が、基板1側に広がる。この結果、光強度分布のX軸方向の遠視野像が狭くなり、レーザ光のアスペクト比を低減できる。
なお、本実施の形態にかかる半導体レーザ200では、低屈折率層3、9が形成されているため、実施の形態1にかかる半導体レーザ100と同様に、基本モードのみの発光領域が大幅に拡大する等の効果を得ることができる。
図7(a)は、本実施の形態にかかる他の半導体レーザ210の断面図である。図6(a)で用いた符号と同一符号を付した部分は、同一又は相当個所を示す。
また、図7(b)は半導体レーザ210の厚み方向(X軸方向)の屈折率の分布、図7(c)は厚み方向の光強度の分布を示す。
図7(a)に示す半導体レーザ210では、低屈折率層9を、第2ガイド層8と第1クラッド層10との間にのみ設けた。また、第1クラッド層2の層厚を、1.3μmから1.8μmに大きくした。他の構造は、半導体レーザ200と同様である。
このように、第1クラッド層2(n−Al0.28Ga0.72As)のAl組成比を、第1クラッド層10(p−Al0.30Ga0.70As)より小さくし、第1クラッド層2の屈折率を、第1クラッド層10の屈折率を高くすることにより、発光光の強度分布を基板1側に広げることができる。この結果、上記半導体レーザ200と同様に、光強度分布のX軸方向の遠視野像が狭くなり、レーザ光のアスペクト比を低減できる。
また、低屈折率層9を、活性層6よりリッジ11側のみに挿入することによっても、活性層6内での光の閉じ込め率が増大し、高温でのしきい値電流の増加及び発光効率の低下等を防止できる。
また、第1クラッド層2の層厚を厚くして、発光光のピーク位置からn−GaAs基板1までの距離を大きくすることにより、基板1中への光の分布を小さくすることができる。これにより、後述するように、電極14、15間での光の共振を抑えることができる。
図8(a)は、本実施の形態にかかる他の半導体レーザ220の断面図である。図6(a)で用いた符号と同一符号を付した部分は、同一又は相当個所を示す。
また、図8(b)は半導体レーザ220の厚み方向(X軸方向)の屈折率の分布、図8(c)は厚み方向の光強度の分布を示す。
図8(a)に示す半導体レーザ220では、低屈折率層3を、第1クラッド層1と第2ガイド層3との間にのみ設けた。他の構造は、半導体レーザ200と同様である。
このように、第1クラッド層2の屈折率を、第1クラッド層10の屈折率より高くすることにより、発光光の分布を基板1側に広げることができる。この結果、上記半導体レーザ200と同様に、レーザ光のアスペクト比を低減できる。
また、低屈折率層9を、活性層6より基板1側のみに挿入することによっても、活性層6内での光の閉じ込め率が増大し、高温でのしきい値電流の増加及び発光効率の低下等を防止できる。
実施の形態3.
図9(a)に、本実施の形態にかかる半導体レーザ300の断面図を示す。
全体が300で示される半導体レーザでは、n−GaAs基板1上に、厚さが0.8μmのn−Al0.28Ga0.72As第1クラッド層2が形成されている。
第1クラッド層2上には、厚さが40nmのi−Al0.20Ga0.80Asガイド層4、厚さが40nmのi−GaAs0.9580.042ガイド層5、厚さが15nmのIn0.113Ga0.887As活性層6、厚さが50nmのアンドープi−GaAs0.9580.042ガイド層7、厚さが50nmのi−Al0.20Ga0.80Asガイド層8が積層されている。
ガイド層8の上には、厚さが1.8μmのp−Al0.30Ga0.70As第1クラッド層10が形成される。
第1クラッド層10には、電流狭窄層としてリッジ部11が形成されている。リッジ部11上にはp−GaAsコンタクト層12が形成され、更に、絶縁膜13が設けられている。絶縁膜13上には、コンタクト層12と電気的に接続するようにp側電極14が形成されている。一方、基板1の裏面には、n側電極15が形成されている。
また、図9(b)は半導体レーザ300の厚み方向(X軸方向)の屈折率の分布、図9(c)は厚み方向の光強度の分布を示す。
このように、第1クラッド層2の屈折率を、第1クラッド層10の屈折率より大きくすることにより、実施の形態2と同様に、発光光の光強度分布を、基板1側に拡大することができる。これにより、レーザ光のアスペクト比を低減できる。
しかしながら、図9(c)に破線で示したように、発光光の分布を基板1側に拡大させた場合、発光強度のピーク位置(発光強度が最大となる位置)も基板1側にシフトする。このように、発光強度のピーク位置が活性層6からずれた場合、半導体レーザ300の発光効率が低下する。
従って、本実施の形態では、活性層6よりリッジ11側のガイド層(i−GaAsP層7、i−AlGaAs層8)の層厚(合計100nm)を、基板側のガイド層(i−AlGaAs層4、i−GaAsP層5)の層厚(合計80nm)より厚くしている。これにより、基板1側にシフトした発光強度のピーク位置をリッジ11側にシフトさせ、活性層6内に移動させることができる。この結果、光とキャリアの相互作用を強めることができ、発光効率を向上させることができる。
図10(a)は、本実施の形態にかかる他の半導体レーザ310の断面図である。図9(a)で用いた符号と同一符号を付した部分は、同一又は相当個所を示す。
また、図10(b)は半導体レーザ310の厚み方向(X軸方向)の屈折率の分布、図10(c)は厚み方向の光強度の分布を示す。
半導体レーザ310は、上記半導体レーザ300に、低屈折率層3、9を挿入した構造となっている。
半導体レーザ310では、上述の半導体レーザ300と同様に、基板1側にシフトした発光強度のピーク位置をリッジ側にシフトさせ、ピーク位置を活性層6内に移動させることができる。この結果、光とキャリアの相互作用を強くして、発光効率を向上させることができる。
発光効率については、従来構造の半導体レーザ(図2)では、スロープ効率が約0.85W/Aであったものが、半導体レーザ310では、約0.95W/Aまで向上した。
また、低屈折率層3、9を挿入することにより、活性層6内への光の閉じ込め率を大きくし、高温でのしきい値電流の増加や発光効率の低下等を防止できる。
図11(a)は、本実施の形態にかかる他の半導体レーザ320の断面図である。図9(a)で用いた符号と同一符号を付した部分は、同一又は相当個所を示す。
また、図11(b)は半導体レーザ320の厚み方向(X軸方向)の屈折率の分布、図11(c)は厚み方向の光強度の分布を示す。
半導体レーザ320は、上記半導体レーザ310の第1クラッド層2(n−AlGaAs)の層厚を、0.8μmから3.0μmに厚くしたものである。
このように、発光光のピーク位置からn−GaAs基板1までの距離を大きくすることにより、基板1中への光の分布を小さくすることができる。
この結果、P. G. Eliseev and A. E. Drakinらが指摘した、電極14、15間での光の共振を抑えることができる("Analysis of the mode internal coupling in InGaAs/GaAs laser diodes, "Laser Physics, Vol. 4, No.3, pp. 485-492, 1994)。
図12(a)に、本実施の形態にかかる他の半導体レーザ330の断面図を示す。図9(a)で用いた符号と同一符号を付した部分は、同一又は相当個所を示す。
また、図12(b)は半導体レーザ330の厚み方向(X軸方向)の屈折率の分布、図12(c)は厚み方向の光強度の分布を示す。
半導体レーザ330は、半導体レーザ300に対して、更に、活性層6よりリッジ11側に、厚さ1.8μmの低屈折率層9(n−Al0.26Ga0.74As)を挿入したものである。
このように、低屈折率層9を活性層6のリッジ11側のみに挿入しても、活性層6内へに光閉じ込め率を増大させることができる。この結果、高温でのしきい値電流の増加及び発光効率の低下等を防止することができる。
なお、低屈折率層は、活性層6より基板1側のみに挿入しても同様の効果を得ることができる。
図13(a)に、本実施の形態にかかる他の半導体レーザ340の断面図を示す。
図9(a)で用いた符号と同一符号を付した部分は、同一又は相当個所を示す。
また、図13(b)は半導体レーザ330の厚み方向(X軸方向)の屈折率の分布、図13(c)は厚み方向の光強度の分布を示す。
半導体レーザ340は、半導体レーザ300に対して、更に、活性層6よりリッジ11側に、厚さ1.8μmの低屈折率層9(n−Al0.26Ga0.74As)を挿入し、かつ第1クラッド層2(n−AlGaAs)の層厚を、0.8μmから3.0μmに厚くしたものである。
このように、低屈折率層9を挿入することにより、活性層6内へに光閉じ込め率を増大させて、高温でのしきい値電流の増加及び発光効率の低下等を防止することができる。
また、発光光のピーク位置からn−GaAs基板1までの距離を大きくすることにより、基板1中への光の分布を小さくして、電極14、15間での光の共振を抑えることができる。
実施の形態4.
図14(a)は、本実施の形態にかかる半導体レーザ400の断面図である。図1(a)で用いた符号と同一符号を付した部分は、同一又は相当個所を示す。
また、図14(b)は半導体レーザ410の厚み方向(X軸方向)の屈折率の分布、図14(c)は厚み方向の光強度の分布を示す。
本実施の形態にかかる半導体レーザ400では、第1クラッド層2がn−Al0.28Ga0.72Asから形成され、一方、第1クラッド層10がp−Al0.30Ga0.70Asから形成されている。これにより、第1クラッド層2の屈折率が、第1クラッド層10の屈折率より高くなる。
また、活性層6よりリッジ11側のガイド層(i−In0.05Ga0.95As0.0900.010層7、i−Al0.15Ga0.85As層8)の屈折率を、活性層6より基板側のガイド層(i−Al0.20Ga0.80As層4、i−GaAs0.9580.042層5)の屈折率より高くしている。なお、ガイド層の層厚は、それぞれ80nmである。
このように、上記実施の形態3にかかる半導体レーザ300と同様に、第1クラッド層2の屈折率を、第1クラッド層10の屈折率より高くすることにより、基板1側にシフトした発光強度のピーク位置(図14(c)中に破線で示す。)をリッジ11側にシフトさせることができ(図14(c)中に実線で示す。)、発光強度のピーク位置を活性層6内に移動させることができる。この結果、光とキャリアの相互作用を強め、発光効率を向上させることができる。
図15(a)は、本実施の形態にかかる他の半導体レーザ410の断面図である。図14(a)で用いた符号と同一符号を付した部分は、同一又は相当個所を示す。
また、図15(b)は半導体レーザ410の厚み方向(X軸方向)の屈折率の分布、図15(c)は厚み方向の光強度の分布を示す。
半導体レーザ410では、上記半導体レーザ400に対して、第1クラッド層2、10と第1ガイド層4、8との間に、それぞれ低屈折率層3、9が挿入されている。他の構造は、上記半導体レーザ400と同じである。
このように、低屈折率層3、9を挿入することにより、活性層6内への光閉じ込め率を増大させて、高温でのしきい値電流の増加及び発光効率の低下等を防止することができる。
図16(a)は、本実施の形態にかかる他の半導体レーザ420の断面図である。図14(a)で用いた符号と同一符号を付した部分は、同一又は相当個所を示す。
また、図16(b)は半導体レーザ420の厚み方向(X軸方向)の屈折率の分布、図16(c)は厚み方向の光強度の分布を示す。
半導体レーザ420は、上記半導体レーザ410に対して、第1クラッド層2(n−AlGaAs)の層厚を、0.8μmから3.0μmに厚くしたものである。
このように、発光光のピーク位置からn−GaAs基板1までの距離を大きくすることにより、基板1中への光の分布を小さくすることができる。これにより、電極14、15間での光の共振を抑えることができる。
図17(a)に、本実施の形態にかかる他の半導体レーザ430の断面図を示す。
図14(a)で用いた符号と同一符号を付した部分は、同一又は相当個所を示す。
また、図17(b)は半導体レーザ430の厚み方向(X軸方向)の屈折率の分布、図17(c)は厚み方向の光強度の分布を示す。
半導体レーザ430では、半導体レーザ400に対して、更に、活性層6より基板1側に、厚さ0.5μmの低屈折率層3(n−Al0.35Ga0.65As)を挿入し、かつ第1クラッド層2(n−AlGaAs)の層厚を、0.8μmから3.0μmに厚くしたものである。
このように、低屈折率層3を挿入することにより、活性層6内への光閉じ込め率を増大させて、高温でのしきい値電流の増加及び発光効率の低下等を防止することができる。
また、発光光のピーク位置からn−GaAs基板1までの距離を大きくすることにより、基板1中への光の分布を小さくして、電極14、15間での光の共振を抑えることができる。
図18(a)に、本実施の形態にかかる他の半導体レーザ440の断面図を示す。
図14(a)で用いた符号と同一符号を付した部分は、同一又は相当個所を示す。
また、図18(b)は半導体レーザ440の厚み方向(X軸方向)の屈折率の分布、図18(c)は厚み方向の光強度の分布を示す。
半導体レーザ440では、半導体レーザ400に対して、更に、活性層6より基板1側に、厚さ0.5μmの低屈折率層3(n−Al0.35Ga0.65As)を挿入している。
このように、低屈折率層3を挿入することにより、活性層6内への光閉じ込め率を増大させて、高温でのしきい値電流の増加、発光効率の低下等を防止することができる。
なお、低屈折率層3を活性層6よりリッジ11側に挿入した場合も、同様の効果を得ることができる。
実施の形態5.
図19(a)は、本実施の形態にかかる半導体レーザ500の断面図である。図1(a)で用いた符号と同一符号を付した部分は、同一又は相当個所を示す。
また、図14(b)は半導体レーザ410の厚み方向(X軸方向)の屈折率の分布、図14(c)は厚み方向の光強度の分布を示す。
本実施の形態にかかる半導体レーザ500では、活性層6より基板1側のガイド層が、厚さ40nmのi−Al0.20Ga0.80Asガイド層4と、厚さ40nmのi−GaAs0.9580.042ガイド層5とから形成されている。一方、活性層6よりリッジ11側のガイド層が、厚さ60nmのi−Al0.10Ga0.90As0.9950.005ガイド層20と、厚さ60nmのi−Al0.25Ga0.75Asガイド層21から形成されている。他の構成は、図14(a)の半導体レーザ400と同様である。
半導体レーザ500では、第1クラッド層2の屈折率が、第1クラッド層10の屈折率より大きいため、図19(c)に示すように、光強度の分布を基板1側に拡大し、発光光の広がりが低減される。これにより、レーザ光のアスペクト比を低減することができる。
また、リッジ11側のガイド層20、21の層厚を、基板1側のガイド層4、5の層厚より厚くすることにより、発光強度のピークの位置を活性層6内にシフトさせることができる。これにより、光とキャリアの相互作用を強め、発光効率を向上させることができる。
更に、半導体レーザ500では、ガイド層20のバンドギャップが、ガイド層5のバンドギャップより大きくなっている。また、ガイド層4のバンドギャップが、ガイド層21のバンドギャップより大きくなっている。
これにより、電極15から活性層6に注入される電子が、電極15側にオーバーフローするのを防止し、発光効率を向上させることができる。
なお、上記実施の形態1から5では、活性層6を挟んで、基板1と反対側に電流狭窄層(リッジ部11)を有する構造について説明したが、例えば図4にように、基板側に電流狭窄層を有する構造にも、本発明を適用できる。
また、電流狭窄層として、リッジ構造を例に説明したが、かかる構造に限るものではない。例えば、埋め込み型の電流狭窄層等を用いてもかまわない。
また、活性層6には、単一量子井戸構造、多重量子井戸構造のいずれの構造を用いてもよい。本発明の半導体レーザでは、歪補償のために、活性層6に接するガイド層5、7の材料にGaAsPを用いたが、歪補償しない場合には、例えばGaAsを用いることもできる。また、ガイド層全体で、歪補償を行うこともできる。
また、上記実施の形態では、InGaAs/GaAs系LD(レーザダイオード)を例に説明したが、本発明は、AlGaAs/GaAs系LD、InGaAsP/InP系LD等の他の半導体レーザにも適用することができる。
実施の形態6.
図20(a)は、本発明の実施の形態6にかかる半導体レーザの断面図であり、図20(b)は厚み方向(X軸方向)の屈折率である。図中、図25(a)で用いた符号と同一符号を付した部分は、同一又は相当箇所を示す。本実施の形態にかかる半導体レーザ600の層構造は、図25(a)の半導体レーザの層構造と略同一であるが、リッジ側のガイド層106、107の有する正規化周波数を、基板側のガイド層103、104の有する正規化周波数より大きくするために、ガイド層106、107の層厚を、ガイド層103、104の層厚より大きくした点で異なっている。
ここで、正規化周波数Vは、上述の式1により表されるため、本実施の形態のように、ガイド層の層厚Tを大きくすることにより、正規化周波数Vを大きくできる。
具体的には、図20(a)の構造では、n型GaAs基板101上に積層されたn型AlGaAsクラッド層102の屈折率nlcは3.3550、層厚dlcは2.5μmである。
また、基板側のアンドープAlGaAs第2ガイド層103の層厚dlg2は50nm、屈折率は3.406である。
また、基板側のアンドープGaAs第1ガイド層104の層厚dlg1は10nmで、屈折率は3.513である。
また、アンドープInGaAs活性層105は、層厚が8nmの二重量子井戸からなり、その間に20nmのGaAsバリア層が含まれている。屈折率は3.557である。InxGa1-xAs層の組成は、所望の発光波長が得られるように、0<x≦0.3の範囲内で適宜選択される。
更に、リッジ側のアンドープGaAs第1ガイド層106の層厚dug1は40nmで、屈折率は3.513である。
また、リッジ側のアンドープAlGaAs第2ガイド層107の層厚dug2は30nm、屈折率は3.406である。
また、p型AlGaAsクラッド層108の屈折率nucは3.343で、層厚ducは1.8μmである。
このように、半導体レーザ600では、活性層105を挟む第1ガイド層104、106、第2ガイド層103、107の屈折率がそれぞれ同じであるが、リッジ側の第1、第2ガイド層106、107の層厚が、基板側の第1、第2ガイド層103、104の層厚より大きくなっているため、リッジ側のガイド層106、107の正規化周波数が、基板側のガイド層103、104の正規化周波数より大きくなる。
この結果、InGaAs活性層105で発生したレーザ光の発光強度のピーク位置は、リッジ側のガイド層106、107側にシフトし、GaAs基板101中に分布する光強度を少なくできる。
半導体レーザ600では、n型AlGaAsクラッド層102の中で、GaAs基板側の0.5μmの層102’内に含まれる光強度の分布は、全体の0.07%となる。
後述する比較例で示すように、図25(a)に示す従来構造の半導体レーザ170では、GaAs基板側の0.5μmの層102’内に含まれる光の分布は、全体の0.59%である。
即ち、本実施の形態にかかる構造を用いることにより、n型AlGaAsクラッド層102中で、基板101側の0.5μmの層102’内に含まれる光強度の分布は、図6の従来構造の半導体レーザの約1/9に低減できる(従来構造の半導体レーザ170の詳細については、比較例2として後述する)。このことは、n型GaAs基板101内に分布する光強度分布をも低減できることを意味する。
ここで、半導体レーザに供給する電流の変化に対する光強度の変化効率(dP/dI)は、上述の"Analysis of the mode internal coupling in InGaAs/GaAs laser diodes"に示されているように、p側電極112とn側電極113との間での光の共振により発生すると考えられる。発明者らの検討によれば、GaAs基板101内への光分布を低減することにより、p側電極112とn側電極113との間での光の共振を減らすことができ、この結果、光強度の変化効率(dP/dI)を抑えることできる。
従って、かかる構造を用いて、n型GaAs基板101内への光の分布を少なくすることにより、p側電極112とn側電極113との間での光の共振を減らし、縦モード変化に起因するキンクレベルを向上させること、即ち、光強度の変化効率(dP/dI)を抑えることが可能となる。
尚、かかる構造では、レーザ光の強度分布のピーク位置がリッジ側にシフトするため、リッジ部109の不連続な屈折率の影響を受けることが懸念される。しかし、InGaAs活性層105に隣接するリッジ側のガイド層106、107の層厚が、基板側のガイド層103、104に比べて大きいため、レーザ光はリッジ側には広がりにくく、リッジ部109の不連続な屈折率による影響は問題にならない程度に低減される。
図21は、図20の半導体レーザ600の電流−光出力(P−I)特性、及び電流−効率(dP/dI−I)特性である。横軸は電流(I)を示し、縦軸は光出力(P)及び効率(dP/dI)を示す。また、線(a)は電流(I)と光出力(P)との関係を示し、線(b)は電流(I)と効率(dP/dI)との関係を示す。
図26(a)の従来構造の半導体レーザに比較して、効率(dP/dI)の変動が抑えられ、安定したレーザ光が得られることがわかる。
尚、図20(a)では、リッジ側のアンドープAlGaAs第2ガイド層107、及びリッジ側のアンドープGaAs第1ガイド層106の双方の層厚を大きくしたが、一方の層厚を大きくするだけでも同様の効果が得られる。
また、ガイド層の組成が連続的に変化するグレーディッドインデクス型(Graded Index)のガイド層を用いる場合には、リッジ側のガイド層の層厚を、基板側のガイド層の層厚より大きくなるように形成すれば、同様の効果を得ることができる。
なお、後述する実施の形態8においても同様に、これらの効果を得ることができる。
また、図20(a)の構造では、GaAs基板101側のn型AlGaAsクラッド層102の屈折率を、リッジ側のp型AlGaAsクラッド層111の屈折率より大きくしているため、特開平11−233883号公報に記載された発明と同様に、レーザ光のアスペクト比(θV(X軸方向のθ)/θH(Y軸方向のθ))を向上させることができる。これにより、電流−光強度特性において、光強度の横モードのモード変化に起因して発生するキンクを高くし、安定した光強度を得ることができる。
また、GaAs基板1側のn型AlGaAsクラッド層102の層厚を、リッジ側のp型AlGaAsクラッド層108の層厚より大きくすることにより、InGaAs活性層105とGaAs基板101との距離を大きくし、GaAs基板101に分布する光強度を、更に、抑えることもできる。
図25(a)に比較例2として、従来構造の半導体レーザ170を示す。n型GaAs基板101上に積層されたn型AlGaAsクラッド層102の屈折率nlcは3.3550、層厚dlcは1.8μmである。
また、基板側のアンドープAlGaAs第2ガイド層103の層厚dlg2は50nm、屈折率は3.406である。
また、基板側のアンドープGaAs第1ガイド層104の層厚dlg1は10nmで、屈折率は3.513である。
また、アンドープInGaAs活性層105は、層厚が8nmの二重量子井戸からなり、その間に20nmのGaAsバリア層が含まれている。屈折率は3.557である。
更に、リッジ側のアンドープGaAs第1ガイド層106の層厚dug1は10nmで、屈折率は3.513である。
また、リッジ側のアンドープAlGaAs第2ガイド層107の層厚dug2は50nm、屈折率は3.406である。
また、p型AlGaAsクラッド層108の屈折率nucは3.343で、層厚ducは1.5μmである。
このように、図25(a)の半導体レーザ170では、InGaAs活性層105を挟んで、第1ガイド層104、106、及び第2ガイド層103、107の屈折率、層厚が、それぞれ対称となるように形成されている。
かかる構造では、光強度は、活性層105を中心としてX軸方向に略対称に分布するため、n型AlGaAsクラッド層102中の、GaAs基板側の0.5μmの層102’内に含まれる光強度分布は、全体の約0.59%となる。これは、図20(a)の場合の約9倍である。
実施の形態7.
図22(a)に、実施の形態7にかかる半導体レーザの断面図を、図22(b)に厚み方向の屈折率を示す。図中、図25(a)で用いた符号と同一符号を付した部分は、同一又は相当箇所を示す。本実施の形態にかかる半導体レーザ700の層構造は、図25(a)の半導体レーザ170の層構造と略同一であるが、リッジ側のガイド層106、107の有する正規化周波数を、基板側のガイド層103、104の有する正規化周波数より大きくするために、ガイド層106、107の屈折率を、ガイド層103、104の屈折率より大きくしている点で異なっている。
具体的には、リッジ側のアンドープAlGaAs第2ガイド層107の屈折率nug2は、基板側のアンドープAlGaAs第2ガイド層103の屈折率nlg2より高く、また、リッジ側のアンドープAlGaAs第1ガイド層106の屈折率nug1は、基板側のアンドープAlGaAs第1ガイド層104の屈折率nlg1より高く設定している。
このように設定すると、式1からわかるように、リッジ側のガイド層106、107の有する正規化周波数を、基板側のガイド層103、104の有する正規化周波数より大きくでき、上記実施の形態6と同様の効果を得ることができる。
即ち、GaAs基板101中への光の分布を少なくして、p側電極112とn側電極113との間で生じる共振現象を抑制することにより、縦モード変化に起因するキンクレベルを向上させることができる。これにより、効率(dP/dI)の変動を小さくして、安定した光出力を得ることができる。
尚、本実施の形態では、リッジ側のアンドープAlGaAs第2ガイド層107、及びリッジ側のアンドープGaAs第1ガイド層106の双方の屈折率を高くしたが、一方の屈折率を高くするだけでも、同様の効果が得られる。
また、ガイド層の組成が連続的に変化するグレーディッドインデクス型(Graded Index)のガイド層を用いる場合には、全体的に、リッジ側のガイド層の屈折率を、基板側のガイド層の屈折率より高くなるように形成すればよい。
なお、後述する実施の形態9においても同様に、これらの効果を得ることができる。
実施の形態8.
図23(a)は、本発明の実施の形態8にかかる半導体レーザの断面図、図23(b)は厚み方向(X軸方向)の屈折率である。
本実施の形態にかかる半導体レーザ800は、電流ブロック層144がGaAs基板131の上に形成され、埋め込み型の電流狭窄部139が設けられた構造となっている。
また、電流狭窄部139側のガイド層133、134の有する正規化周波数を、表面側のガイド層136、137の有する正規化周波数より大きくするために、ガイド層133、134の層厚が、ガイド層136、137の層厚より大きくなるように設計されている。
具体的には、図23(a)の構造では、n型GaAs基板131上に積層されたn型AlGaAsクラッド層132の屈折率nlcは3.3550、層厚dlcは2.5μmである。クラッド層132の一部は、n型AlGaAs層からなる電流ブロック層144により挟まれ、その間が電流狭窄部139となっている。
更に、その上に積層されたアンドープAlGaAs第2ガイド層133の層厚dlg2は50nm、屈折率は3.406である。
また、その上に積層されたアンドープGaAs第1ガイド層134の層厚dlg1は10nmで、屈折率は3.513である。
また、その上に積層されたアンドープInGaAs活性層135は、層厚が8nmの二重量子井戸からなり、その間に20nmのGaAsバリア層が含まれている。屈折率は3.557である。
更に、表面側のアンドープGaAs第1ガイド層136の層厚dug1は40nmで、屈折率は3.513である。
また、その上に積層されたアンドープAlGaAs第2ガイド層137の層厚dug2は30nm、屈折率は3.406である。
また、その上に積層されたp型AlGaAsクラッド層138の屈折率nucは3.343で、層厚ducは1.8μmである。
p型AlGaAsクラッド層138の上には、p型GaAsコンタクト層140が形成されている。
p型GaAsコンタクト層140の上部、及びGaAs基板131の下部には、p側電極142、n側電極143が、それぞれ設けられている。
かかる構造では、p型GaAsコンタクト層140内に光が分布することにより、かかる光の振動が維持され、p側電極142、n側電極143間の共振の原因となる。従って、p型GaAsコンタクト層140内への光強度分布を低減するようにガイド層が設計されている。
具体的には、基板側のガイド層133、134の層厚を、上側のガイド層136、137の層厚より大きくし、光強度のピーク位置を基板側にシフトさせることにより、p型GaAsコンタクト層140中への光の分布を低減している。
これにより、p側電極112とn側電極113との間で生じる共振現象を抑制し、縦モード変化に起因するキンクレベルを向上させることができ、効率(dP/dI)の変動を小さくして、安定した光出力を得ることができる。
なお、本実施の形態では、基板側のガイド層133、134の層厚が、上側のガイド層136、137の層厚より大きいため、基板側への光分布は少なくなる。これにより、電流狭窄部139における不連続な屈折率の影響、及びGaAs基板131中に光が分布することにより発生する共振の影響は、問題にならない程度にまで低減することができる。
更に、このように、埋めこみ型の電流ブロック層144を有する構造においても、GaAsコンタクト層140側のp型AlGaAsクラッド層138の屈折率を、基板側のn型AlGaAsクラッド層132の屈折率より大きくすることにより、レーザ光のアスペクト比(θV(X軸方向のθ)/θH(Y軸方向のθ))の向上が可能となる。
また、GaAsコンタクト層140側のp型AlGaAsクラッド層138の層厚を、基板側のn型AlGaAsクラッド層132の層厚より大きくすることにより、InGaAs活性層105とGaAsコンタクト層140との距離を大きくし、GaAsコンタクト層140内に分布する光強度を、更に、抑えることも可能となる。
実施の形態9.
図24(a)は、本発明の実施の形態9にかかる半導体レーザの断面図であり、図24(b)は厚み方向(X軸方向)の屈折率である。図中、図23(a)で用いた符号と同一符号を付した部分は、同一又は相当箇所を示す。本実施の形態にかかる半導体レーザ900の層構造は、図23(a)の半導体レーザ800の層構造と略同一であり、電流ブロック層144がGaAs基板131の上に形成され、埋め込み型の電流狭窄部139が設けられた構造となっている。
一方、本実施の形態にかかる半導体レーザ900では、図23(a)の半導体レーザ800と異なり、電流狭窄部139側のガイド層133、134の有する正規化周波数を、表面側のガイド層136、137の有する正規化周波数より大きくするために、ガイド層133、134の屈折率が、ガイド層136、137の屈折率より大きくなるように設計されている。
具体的には、基板側のガイド層133、134の屈折率を、上側のガイド層136、137の屈折率より大きくし、光強度のピーク位置を基板側にシフトさせることにより、p型GaAsコンタクト層140中への光の分布を低減している。
これにより、p側電極112とn側電極113との間で生じる共振現象を抑制し、縦モード変化に起因するキンクレベルを向上させることができ、効率(dP/dI)の変動を小さくして、安定した光出力を得ることができる。
なお、本実施の形態では、基板側のガイド層133、134の屈折率が、上側のガイド層136、137の屈折率より大きいため、基板側への光分布は少なくなる。これにより、電流狭窄部139における不連続な屈折率の影響、及びGaAs基板131中に光が分布することにより発生する共振の影響は、問題にならない程度にまで低減することができる。
また、このように、埋めこみ型の電流ブロック層144を有する構造においても、GaAsコンタクト層140側のp型AlGaAsクラッド層138の屈折率を、基板側のn型AlGaAsクラッド層132の屈折率より大きくすることにより、レーザ光のアスペクト比(θV(X軸方向のθ)/θH(Y軸方向のθ))の向上が可能となる。
更に、GaAsコンタクト層140側のp型AlGaAsクラッド層138の層厚を、基板側のn型AlGaAsクラッド層132の層厚より大きくすることにより、InGaAs活性層105とGaAsコンタクト層140との距離を大きくし、GaAsコンタクト層140内に分布する光強度を、更に、抑えることも可能となる。
本発明の実施の形態1にかかる半導体レーザの断面図、屈折率分布及び光強度分布である。 比較例1にかかる半導体レーザの断面図、屈折率分布及び光強度分布である。 基本モードと1次モードとのカットオフ境界を示す図である。 従来構造の半導体レーザの断面図である。 従来構造の半導体レーザの断面図、屈折率分布及び光強度分布である。 本発明の実施の形態2にかかる半導体レーザの断面図、屈折率分布及び光強度分布である。 本発明の実施の形態2にかかる半導体レーザの断面図、屈折率分布及び光強度分布である。 本発明の実施の形態2にかかる半導体レーザの断面図、屈折率分布及び光強度分布である。 本発明の実施の形態3にかかる半導体レーザの断面図、屈折率分布及び光強度分布である。 発明の実施の形態3にかかる半導体レーザの断面図、屈折率分布及び光強度分布である。 本発明の実施の形態3にかかる半導体レーザの断面図、屈折率分布及び光強度分布である。 本発明の実施の形態3にかかる半導体レーザの断面図、屈折率分布及び光強度分布である。 本発明の実施の形態3にかかる半導体レーザの断面図、屈折率分布及び光強度分布である。 本発明の実施の形態4にかかる半導体レーザの断面図、屈折率分布及び光強度分布である。 本発明の実施の形態4にかかる半導体レーザの断面図、屈折率分布及び光強度分布である。 本発明の実施の形態4にかかる半導体レーザの断面図、屈折率分布及び光強度分布である。 本発明の実施の形態4にかかる半導体レーザの断面図、屈折率分布及び光強度分布である。 本発明の実施の形態4にかかる半導体レーザの断面図、屈折率分布及び光強度分布である。 本発明の実施の形態5にかかる半導体レーザの断面図、屈折率分布及び光強度分布である。 本発明の実施の形態6にかかる半導体レーザの断面図及び屈折率分布である。 電流と、光出力、効率との関係である。 本発明の実施の形態7にかかる半導体レーザの断面図及び屈折率分布である。 本発明の実施の形態8にかかる半導体レーザの断面図及び屈折率分布である。 本発明の実施の形態9にかかる半導体レーザの断面図及び屈折率分布である。 従来構造にかかる半導体レーザの断面図及び屈折率分布である。 電流と、光出力、効率との関係である。
符号の説明
1 基板、2、10 第1クラッド層、3、9 第2クラッド層(低屈折率層)、4、5、7、8 ガイド層、6 活性層、11 リッジ部、12 コンタクト層、13 絶縁膜、14 p側電極、15 n側電極、100 半導体レーザ。

Claims (7)

  1. GaAs基板と、
    該GaAs基板上に形成されたInGa1−xAs(0<x≦0.3)活性層と、
    該活性層の一方の面に積層された第1ガイド層と、
    該第1ガイド層に積層され、少なくとも一部に電流狭窄部が形成された第1クラッド層と、
    該活性層の他方の面に順次積層された第2ガイド層及び第2クラッド層と、を含む半導体レーザであって、
    該第1ガイド層の有する正規化周波数を、該第2ガイド層の有する正規化周波数より大きくしたことを特徴とする半導体レーザ。
  2. 上記第1クラッド層が、上記InGa1−xAs活性層を挟んで、上記GaAs基板と反対側に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ。
  3. 上記第1クラッド層が、上記InGa1−xAs活性層に対して、上記GaAs基板と同じ側に設けられ、
    更に、上記第2クラッド層上に、GaAsコンタクト層が積層されたことを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ。
  4. 上記第1ガイド層の層厚が、上記第2ガイド層の層厚より大きいことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の半導体レーザ。
  5. 上記第1ガイド層の屈折率が、上記第2ガイド層の屈折率より大きいことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の半導体レーザ。
  6. 上記第2クラッド層の屈折率が、上記第1クラッド層の屈折率より大きいことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の半導体レーザ。
  7. 上記第2クラッド層の層厚が、上記第1クラッド層の層厚より大きいことを特徴とする請求項6に記載の半導体レーザ。
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