最初に、本発明の実施の形態に係るコンピュータ・システムを利用する銀行の営業店について図1を用いて説明する。なお、銀行の例を示すが、他の金融機関でも有効である。本実施の形態における銀行の営業店のロビー側に入店した顧客は、総合受付カウンタ1001にて、その取引内容に応じて、ATM(Auto Teller Machine)1002、大口入金を行うためのリサイクルキャッシャ1003又は1009、各種取引を行うためのモジュールボックス1010(ここでは1010a及び1010b)、大口出金などのための取次カウンタ1007、図示しない相談窓口などのうち適切な場所を指定され、その場所で取引についての手続きを行う。
ATM1002では、顧客は、従来の入金、出金、振り込みに加えて以下で説明する大口の出金指示、大口入金における精算金受け取りなどを行うことができる。ATM1002の台数は何台であってもよい。リサイクルキャッシャ1003及び1009では、顧客は、大口の入金を行うことができる。リサイクルキャッシャ1003及び1009は、ロビー側に向いており且つ顧客が操作する入金側と、行員側に向いており且つ銀行員が操作する出金側とにユーザ・インターフェースを有している。なお、リサイクルキャッシャ1009は、存在しない場合もある。
モジュールボックス1010には、行員が操作する営業店端末1006(以下、UBTと呼ぶ。またここでは1006a及び1006b)が設置されたクイックナビ1004(ここでは1004a及び1004b)と、連携するATM1005(ここでは1005a及び1005b)とが設置されている。行員は、営業店端末1006を操作することによって顧客が必要とする入金、出金、振り込みなどの各種取引の手続きを支援する。具体的には、モジュールボックス1010では、行員側で現金に触れることなく、顧客自身が、連携するATM1005とリサイクルキャッシャ1003及び1009とを操作して、必要な取引の手続きを完了させる。なお、モジュールボックス1010の数は、いくつであってもよい。
取次カウンタ1007においては、大口出金が必要となる顧客に対して、例えばUBT1008を行員が操作することによってリサイクルキャッシャ1003又は1009の出金側から出力される小束(例えば紙幣100枚の束)を渡す。なお、大口の出金に係る小束の引き渡しは、取次カウンタ1007にて行われるが、場合によってはUBT1006又はATM1005又は1002によって出金の指示を行う場合もある。但し、行員が出金を行うリサイクルキャッシャがUBT1008に隣接するリサイクルキャッシャ1009の場合と、その他の場合とでは必要な処理が異なる。
このような銀行の営業店では、行員が現金に触れる回数を大幅に削減して、その受け渡しに伴い発生する再勘定、現物(即ち現金)とホスト勘定との突き合わせ事務、その他の精査業務・手照合を削減することができるようになる。
次に、このような銀行の営業店において用いられるコンピュータ・システムについて図2乃至図5を用いて説明する。営業店システムでは、営業店LAN(Local Area Network)1101に、リサイクルキャッシャ1003、ATM1002、取引管理DB1502を管理する勘定系サーバ1501、取次カウンタ1007におけるUBT1008及びリサイクルキャッシャ1009、モジュールボックス1010におけるUBT1006及びATM1005、その他のUBT1011、他のシステムに接続するネットワーク1102などが接続されている。営業店LAN1101には、図示しない情報系サーバなどが接続されているが、本実施の形態には直接関係しないので、これ以上説明しない。また、ネットワーク1102には、勘定系ホスト1200その他の従来のコンピュータが接続されているが、本実施の形態には直接関係しないので、これ以上説明しない。
UBT1008は「UBT取次」という端末種別情報を有しており、UBT1006及び1011は「UBTクイック」という端末種別情報を有している。
図3に、ATM1002又は1005の機能ブロック図を示す。ATM1002又は1005は、ATMの業務処理のためのATM業務アプリケーション101、キャッシュカードの読み取りなどの処理を行うカード処理部102、通帳の読み取り・印字などの処理を行う通帳処理部103、紙幣の計数・出力などの処理を行う紙幣ユニット104、硬貨の計数・出力などの処理を行う硬貨ユニット105、端末種別情報(ATM)106、預かり票などの印字を行う預かり票印字部107などを含む。
図4に、UBT1006、1008又は1011の機能ブロック図を示す。UBT1006又は1008は、UBTの業務処理のためのUBT業務アプリケーション201、通帳、支払票などの帳票を読み取るOCR(Optical Character Recognition)202、端末種別情報(UBTクイック/UBT取次)203、通帳などのデータを読み出す通帳処理部204を有する。
図5に、リサイクルキャッシャ1003又は1009の機能ブロック図を示す。リサイクルキャッシャ1003又は1009は、顧客及び行員の操作ログを格納するログDB301、リサイクルキャッシャ内の現金及び小束の在高管理を行うための在高管理DB302、RC(リサイクルキャッシャ)に係る処理のためのアプリケーション303、小束作成及び出力などの処理のための小束ユニット304、紙幣の入出力処理などを実施する紙幣ユニット305、硬貨の入出力処理などを実施する硬貨ユニット306、顧客への受付票を印字する受付票印字部307、行員カード又は顧客専用のカードを読み取るカード読取部308、行員のIDとパスワードの対を保持する利用者管理DB309を含む。
次に、図6乃至図67を用いて図2乃至図5に示したコンピュータ・システムの処理について説明する。
(1)大口入金処理
(1−1)UBTを用いた大口入金処理
最初に、顧客が例えば200万円を超える大口の入金を行う場合の処理を説明する。なお、通帳への記帳にUBTを用いる場合とATMを用いる場合があり、ここではUBTを用いる場合を説明する。
まず、顧客は、総合受付カウンタ1001又はクイックナビ1004などにおいて、大口入金のための専用カードを受け取り、リサイクルキャッシャ1009のところへ行く。そして、顧客は、専用カードをリサイクルキャッシャ1009に挿入又は読み取りを行わせる。リサイクルキャッシャ1009のカード読取部308が、専用カードを読み取ると、RCアプリケーション303は、入金を認識し、現金投入口を開ける。顧客は、持参した現金を現金投入口に投入し、リサイクルキャッシャ1009は、顧客による現金投入を受け付ける(図6:ステップS1)。リサイクルキャッシャ1009の紙幣ユニット305等は、投入された現金の計数処理を実施し、在高管理DB302の紙幣管理テーブル等を更新する(ステップS3)。在高管理DB302の紙幣管理テーブル等については、従来のものと同様であるから、これ以上述べない。
次に、リサイクルキャッシャ1009のRCアプリケーション303は、取引名(入金)及び計数結果である金額(例えば1000万円)を含む通番発行要求を、勘定系サーバ1501に送信する(ステップS5)。勘定系サーバ1501は、通番発行要求をリサイクルキャッシャ1009から受信し(ステップS7)、通番(受付番号とも呼ぶ。ここでは「0002」とする)を発行し、通番、取引名(入金)、原資金額(例えば1000万円)及びステータス(通番発行)を、取引管理DB1502に登録する(ステップS9)。取引管理DB1502は、例えば図7に示すようなデータを格納している。具体的には、通番、口座番号、取引名、金額(原資)、取引金額、差額、金種、束数、パスワード及びステータスが、登録されるようになっている。ステップS9では、通番0002のレコードが生成され、登録される。但し、口座番号、取引金額、差額、金種、束数、パスワードについてはこの段階では登録されない。勘定系サーバ1501は、発行した通番をリサイクルキャッシャ1009に送信する(ステップS11)。リサイクルキャッシャ1009は、勘定系サーバ1501から通番を受信し(ステップS13)、取引内容確認画面を表示して、パスワードの入力を促す(ステップS15)。例えば図8に示すような画面を表示する。図8の例では、取引通番(0002)及び入金額(1000万円)が表示され、パスワードの入力を促すようになっている。
顧客は、この画面に対して例えば入力装置からパスワードの入力を行う。リサイクルキャッシャ1009のRCアプリケーション303は、顧客からのパスワード(例えばABCD)の入力を受け付け(ステップS17)、通番及びパスワードを勘定系サーバ1501に送信する(ステップS19)。勘定系サーバ1501は、通番及びパスワードをリサイクルキャッシャ1009から受信し(ステップS21)、取引管理DB1502において通番に対応してパスワードとステータス(未済)を登録する(ステップS23)。これによって取引管理DB1502に格納されるデータは例えば図9のようになる。すなわち、通番0002に対応して、パスワード(ABCD)が追加登録され、ステータスが「未済」に更新されている。そして、勘定系サーバ1501は、リサイクルキャッシャ1009に、処理結果(正常)を送信する(ステップS25)。取引管理DB1502に対する処理が失敗した場合には、処理結果(異常)を送信する場合もある。
リサイクルキャッシャ1009のRCアプリケーション303は、勘定系サーバ1501から処理結果(正常)を受信し(ステップS27)、表示装置に処理完了を表示すると共に、受付票印字部307に受付票を印字させる(ステップS29)。例えば、図10に示すような受付票が出力される。図10の例では、日付日時及び受付番号(通番)が印字されている。金額については領収書ではないため印字しない。なお、リサイクルキャッシャ1009のRCアプリケーション303は、図示しない行員向けのプリンタにて、取引ジャーナル(図11)を印字する。図11の例では、日付時刻、受付番号(通番)、金種明細(万円札数、千円札数、硬貨数など)、合計金額が、予備として印刷される。
このように勘定系サーバ1501の取引管理DB1502において、入金が記録され、以下で述べる実際の入金処理において用いられる。
次に、図12乃至図30を用いて、実際の入金処理の処理フローを説明する。顧客は、リサイクルキャッシャ1009から受付票を受け取ると、例えばクイックナビ1004に行き、専用カードを返却し、通帳及び受付票を行員に渡す。そうすると、UBT1006のUBT業務アプリケーション201は、行員からの入力に応じて、原資設定画面を表示する(図12:ステップS31)。例えば図13に示すような画面が表示される。図13の例では、受付番号(通番)の入力欄と、パスワードの入力欄とが表示される。但し、本実施の形態では、UBTを用いる場合には、パスワードの入力は必要ない。
行員は、この画面に対して受付票の通番の入力を行う。UBT1006のUBT業務アプリケーション201は、通番の入力を受け付け(ステップS33)、通番及び端末種別情報(ここでは「UBTクイック」)を含む検索要求を勘定系サーバ1501に送信する(ステップS35)。勘定系サーバ1501は、UBT1006から通番及び端末種別情報(UBTクイック)を含む検索要求を受信し(ステップS37)、端末種別情報がUBTであるか判断する(ステップS39)。端末種別情報がUBTでない場合には端子Aを介して図31の処理に移行する。端末種別情報がUBTでない場合にはATMということになるが、ここではあり得ない。端末種別情報がUBTである場合には、通番により取引管理DB1502を検索し、該当レコードを抽出する(ステップS41)。例えば図9のようなデータが取引管理DB1502に格納されている場合には、通番0002のレコードを抽出する。また、勘定系サーバ1501は、そのレコードのステータスを「取得中」に更新する(ステップS43)。例えば図14に示すようなデータが登録される。図14の例では、第2レコードのステータスが「取得中」に変更されている。そして、抽出したレコードのデータをUBT1006に送信する(ステップS45)。
UBT1006のUBT業務アプリケーション201は、勘定系サーバ1501から抽出レコードを受信し、表示装置に表示する(ステップS47)。例えば図15に示すような画面が表示される。図15の例では、受付番号(通番)及び入金金額が表示される。行員は、表示内容を確認し、「完了キー」を押下げる。UBT1006のUBT業務アプリケーション201は、行員からの確認入力を受け付け、内部の原資金額カウンタに、ステップS47で受信した原資金額をセットする(ステップS49)。さらに、メニュー画面を表示する(ステップS51)。ここで、顧客が普通預金への入金を要求しているとすると、行員はメニュー画面において普通預金入金を選択入力する。これに対してUBT1006のUBT業務アプリケーション201は、普通預金入金の選択入力を受け付け(ステップS53)、普通預金入金画面を表示する(ステップS55)。例えば図16に示すような画面を表示する。なお、この段階までにUBT1006の通帳処理部204に通帳をセットして、口座番号を読み取っておくようにする。そうすると、普通預金入金画面は、口座番号の表示と、入金額の入力欄とを含むようになる。ここでは、原資金額と同額の金額を入金する場合なので、行員により、入金額が1000万円と入力され、「完了キー」が押下げられる。処理は、端子Bを介して図17の処理に移行する。
図17の処理の説明に移行して、UBT1006のUBT業務アプリケーション201は、取引データ(入金金額)の入力を受け付け(ステップS57)、原資金額(原資金額カウンタの値)≧取引金額(入金金額)であるか判断する(ステップS59)。もし、原資金額<取引金額となる場合には、入金金額があり得ないものとなっているので、ステップS57に戻って再入力を求める。
原資金額≧取引金額であれば、UBT1006のUBT業務アプリケーション201は、勘定系ホスト1200に、口座番号及び入金金額を含む入金処理を依頼する(ステップS61)。勘定系ホスト1200の処理については従来と同じであるから、ここではこれ以上説明しない。勘定系ホスト1200は処理結果(正常又は異常)をUBT1006に返信する。
UBT1006のUBT業務アプリケーション201は、勘定系ホスト1200から処理結果を受信し、正常に完了したか判断する(ステップS63)。もし何らかの異常が発生している場合にはエラー表示を行って(ステップS65)、ステップS57に戻り、再度処理を行う。
一方、勘定系ホスト1200の処理が正常に完了している場合には、UBT1006のUBT業務アプリケーション201は、取引完了を表示装置に表示し、通帳処理部204に、入金データを通帳に印字させる(ステップS67)。そして、原資金額カウンタの値を、(原資金額−取引金額)と更新する(ステップS69)。また、メニュー画面を表示する(ステップS71)。行員は、このメニュー画面において指示を出す。
そして、UBT1006のUBT業務アプリケーション201は、メニュー画面において「追加取引」の指示がなされたか判断する(ステップS73)。例えば、原資金額が1000万円で、普通預金への入金金額を950万円とし、その差額を定期預金や投資信託に入金する場合には、追加取引を行うためそのための指示を行う。追加取引が指示された場合には、端子Cを介して図12のステップS51に戻る。但し、ステップS51で他の取引を選択する必要がある。他の処理についても基本的な処理内容は同じであるから、ここではこれ以上述べない。
「追加取引」の指示ではない場合には、UBT1006のUBT業務アプリケーション201は、入金額、取引金額(入金金額)、差額を含む原資設定・解除画面を表示する(ステップS75)。例えば図18のような画面が表示される。図18の例では、受付番号(通番)、RC入金金額(原資金額)、取引金額(普通預金への入金金額)、差額が含まれる。上で述べた例では全額普通預金に入金しているので、差額が0円である。処理は端子Dを介して図19の処理に移行する。
図19の処理の説明に移行して、UBT1006のUBT業務アプリケーション201は、差額が0であるか判断する(ステップS77)。差額が0ではない場合には返金が必要となるので、端子Eを介して図22の説明に移行する。一方、差額が0であれば、処理を終了させるため、図18に示した画面において、行員は「完了キー」を押下げる。そうすると、UBT業務アプリケーション201は、行員による取引完了指示を受け付け(ステップS79)、通番、取引金額(入金金額)、口座番号及び差額を含むDB更新要求を勘定系サーバ1501に送信する(ステップS81)。勘定系サーバ1501は、UBT1006から、通番、取引金額(入金金額)、口座番号及び差額(=0)を含むDB更新要求を受信し(ステップS83)、通番に対応して、ステータス「済」、口座番号、取引金額(入金金額)、差額(=0)を取引管理DB1502に登録する(ステップS85)。例えば、ステップS85によって取引管理DB1502に図20に示すようなデータが登録される。図14との差は、上で述べたDB更新要求に含まれるデータ及びステータス「済」である。そして、処理結果(正常)をUBT1006に返信する(ステップS87)。
UBT1006のUBT業務アプリケーション201は、勘定系サーバ1501から処理結果(正常)を受信し(ステップS89)、原資金額カウンタをクリアするなどの初期化を行い、メニュー画面を表示する(ステップS91)。
このような処理を実施することによって、勘定系ホスト1200に正しい入金データが登録され、通帳にも入金データが記帳される。さらに、取引管理DB1502によって正しく手続き状態が管理されるようになっている。
例えば図21に示すように、原資設定・解除画面において入金金額が1000万円より少ない990万円であって、差額が0でないのにもかかわらず、「完了キー」が押された場合には、差額返金が必要となる。このような場合には、図22に示すような処理を行う。すなわち、端子Eの後に、UBT1006のUBT業務アプリケーション201は、行員からの取引完了指示がなされたか判断する(ステップS93)。もし「完了キー」以外のキーが押下げられた場合には、端子Cを介して図12のステップS51に戻り、他の入金処理等を行う。
「完了キー」が押下げられ取引完了指示がなされた場合には、通番、取引金額(入金金額)、口座番号及び差額(≠0)を含むDB更新要求を勘定系サーバ1501に送信する(ステップS95)。勘定系サーバ1501は、UBT1006から、通番、取引金額(入金金額)、口座番号及び差額(≠0)を含むDB更新要求を受信し(ステップS97)、通番に対応して、口座番号、取引金額(入金金額)、差額を取引管理DB1502に登録する(ステップS99)。但し、ここでは差額が0ではないので、ステータスを「未済」で保持する。これによって図23に示すようなデータが取引管理DB1502に登録される。図20との差は、差額とステータスである。そして、処理結果(正常)をUBT1006に返信する(ステップS101)。
UBT1006のUBT業務アプリケーション201は、勘定系サーバ1501から処理結果(正常)を受信し(ステップS103)、原資金額カウンタをクリアするなどの初期化を行い、メニュー画面を表示する(ステップS105)。
この段階ではまだ返金が終わっていないので、同じモジュールボックス1010のATM1005で以下のような返金処理を図24乃至図30を用いて実施する。なお、ATM1005を操作するのは行員ではなく、顧客となる。これによって行員は現金に触れることがないため、事務作業量を削減することができるようになる。
ATM1005は、図25のような取引メニューを表示している(ステップS107)。図25の例では、入金ボタン、振込ボタン、出金ボタン及びRC(リサイクルキャッシャ)連携ボタンが表示されるようになっている。ここで顧客は、RC連携ボタンを押すものとする。ATM1005のATM業務アプリケーション101は、顧客によるRC連携指示を受け付け(ステップS109)、図26のような取引確認画面を表示する(ステップS111)。図26の例では、受付番号(通番)及びパスワードの入力欄が表示されている。
顧客は、受付票の受付番号とリサイクルキャッシャ1009で入力したパスワードをATM1005に入力する。ATM1005のATM業務アプリケーション101は、顧客から受付番号(通番)及びパスワードの入力を受け付け(ステップS113)、受付番号(通番)、パスワード、ATM1005の端末種別情報(ATM)を含む検索要求を勘定系サーバ1501に送信する(ステップS115)。
勘定系サーバ1501は、ATM1005から受付番号(通番)、パスワード、ATM1005の端末種別情報(ATM)を含む検索要求を受信する(ステップS117)。そうすると、検索要求に含まれる受付番号(通番)で取引管理DB1502を検索して、対応して登録されているパスワードを読み出す。そして、受信したパスワードと読み出したパスワードを比較してパスワードチェックを行う(ステップS119)。なお、端末種別情報(ATM)の場合には必ずパスワードチェックが必要となる。一方、端末種別情報がUBTであれば、パスワードチェックは不要である。パスワードチェックに成功しなかった場合には(ステップS121:Noルート)、照合失敗をATM1005に通知する。ATM1005の業務アプリケーション101は、照合失敗を勘定系サーバ1501から受信して表示装置に照合失敗を示す(ステップS123)。そしてステップS113に戻る。
一方、パスワードチェックに成功した場合(ステップS121:Yesルート)、勘定系サーバ1501は、受信した受付番号(通番)に対応して取引管理DB1502に登録されている原資金額、取引金額及び差額を読み出し、ステータス「取得中」に更新する(ステップS125)。この段階で取引管理DB1502に登録されているデータは例えば図27に示すようになる。図23とはステータス「取得中」の部分のみ異なる。そして、読み出した原資金額、取引金額及び差額をATM1005に返信する(ステップS127)。
ATM1005のATM業務アプリケーション101は、勘定系サーバ1501から、原資金額、取引金額及び差額を受信し(ステップS129)、取引確認画面を表示する(ステップS131)。取引確認画面の一例を図28に示す。図28の例では、受付番号(通番)、RC入金金額(原資金額)、取引金額、差額(お釣)が表示されている。ここで、特に問題がなければ、顧客は確認ボタンを押す。
ATM業務アプリケーション101は、顧客による確認入力を受け付け(ステップS133)、紙幣ユニット104及び硬貨ユニット105により差額を出金させる(図29:ステップS135)。また、通番及び差額を含むDB更新要求(完了)を勘定系サーバ1501に送信する(ステップS137)。勘定系サーバ1501は、ATM1005から通番及び差額を含むDB更新要求(完了)を受信すると(ステップS139)、取引金額に差額を加算して新たな取引金額とし、差額を0とし、ステータス「済」として、通番に対応して取引管理DB1502に登録する(ステップS141)。ステップS141を実行すると、図30に示すようなデータが取引管理DB1502に登録される。図27との差は、取引金額と、差額と、ステータスとが異なっている。
そして、ATM業務アプリケーション101は、取引結果(正常)をATM1005に送信する(ステップS143)。ATM1005のATM業務アプリケーション101は、勘定系サーバ1501から取引結果(正常)を受信し(ステップS145)、取引メニューを表示装置に表示する(ステップS147)。
このような処理によって、差額の出金が必要となった場合においても、行員は現金に触れることなく、適切に差額出金を行うことができるようになる。
(1−2)ATMを用いた大口入金処理
上ではUBTを用いた大口入金処理を説明したが、行員が何もせずATM1002等を顧客が直接操作することによって入金処理を行うことも可能である。なお、リサイクルキャッシャ1009の処理については同じであるから説明を省略する。
リサイクルキャッシャ1009への大口入金が終了して受付票を受領した後に、顧客は、ATM1002の設置場所に移動する。
ATM1002は、図25のような取引メニューを表示している(ステップS151)。ここで顧客は、RC連携ボタンを押すものとする。ATM1002のATM業務アプリケーション101は、顧客によるRC連携指示を受け付け(ステップS153)、図26のような取引確認画面を表示する(ステップS155)。
顧客は、受付票の受付番号とリサイクルキャッシャ1009で入力したパスワードをATM1002に入力する。ATM1002のATM業務アプリケーション101は、顧客から受付番号(通番)及びパスワードの入力を受け付け(ステップS157)、受付番号(通番)、パスワード、ATM1002の端末種別情報(ATM)を含む検索要求を勘定系サーバ1501に送信する(ステップS159)。
勘定系サーバ1501は、ATM1002から受付番号(通番)、パスワード、ATM1002の端末種別情報(ATM)を含む検索要求を受信する(ステップS161)。そうすると、検索要求に含まれる受付番号(通番)で取引管理DB1502を検索して、対応して登録されているパスワードを読み出す。そして、受信したパスワードと読み出したパスワードを比較してパスワードチェックを行う(ステップS163)。なお、端末種別情報(ATM)の場合には必ずパスワードチェックが必要となる。一方、端末種別情報がUBTであれば、パスワードチェックは不要となる。パスワードチェックに成功しなかった場合には(ステップS165:Noルート)、照合失敗をATM1002に通知する。ATM1002の業務アプリケーション101は、照合失敗を勘定系サーバ1501から受信して表示装置に照合失敗を示す(ステップS167)。そしてステップS157に戻る。
一方、パスワードチェックに成功した場合(ステップS165:Yesルート)、勘定系サーバ1501は、受信した受付番号(通番)に対応して取引管理DB1502に登録されている原資金額を読み出し、ステータス「取得中」に更新する(ステップS169)。このステップの前には、取引管理DB1502は図9のようなデータを格納しており、本ステップによって、取引管理DB1502は図14のようなデータを格納するようになる。また、この段階では、差額及び取引金額が登録されていないので原資金額のみが読み出される。そして、読み出した原資金額をATM1002に返信する(ステップS171)。
ATM1002のATM業務アプリケーション101は、勘定系サーバ1501から、原資金額を受信し(ステップS173)、原資設定画面を表示すると共に、原資金額カウンタに原資金額をセットする(ステップS175)。例えば図32に示すような画面が表示される。図32の例では、受付番号(通番)及びRC入金金額(原資金額)が表示される。ここでリサイクルキャッシャ1009に入金した金額が正しければ確認キーを押下げる。処理は端子Gを介して図33の処理に移行する。
図33の処理に移行して、ATM業務アプリケーション101は、顧客による確認指示を受け付け、これに応答してメニュー画面を表示する(ステップS177)。これは図25と同じである。そして、顧客が入金ボタンを押下げると、ATM業務アプリケーション101は、入金指示を受け付け(ステップS179)、原資金額を含む入金画面を表示する(ステップS181)。例えば図34のような画面を表示する。図34の例では、口座番号の表示欄(この段階では表示無し)と、取引金額の入力欄とが表示される。この画面によって、通帳の挿入を促し、顧客は通帳をATM1002に挿入する。ATM1002は、通帳の挿入を受け付ける(ステップS183)。また、図34によって、入金金額(すなわち取引金額)の入力を促し、顧客はATM1002に入金金額の入力を行う。ATM1002のATM業務アプリケーション101は、顧客から入金金額の入力を受け付け(ステップS185)、原資金額≧入金金額であるか判断する(ステップS187)。
原資金額<入金金額の場合には不適切であるから、エラー表示を行ってステップS185に戻る(ステップS189)。一方、原資金額≧入金金額である場合には、ATM業務アプリケーション101は、通帳処理部103に、挿入された通帳の読み取りを行わせ、読み取った口座番号を表示装置に表示する(ステップS191)。例えば図35のような画面が表示される。図35の画面例では、通帳から読み取った口座番号と、顧客によって入力された取引金額(入金金額)とが表示される。
そして、顧客が確認キーを押下げると、ATM業務アプリケーション101は、確認指示を受け付け、これに応答して勘定系ホスト1200に、口座番号及び入金金額を含む入金処理を依頼する(ステップS193)。勘定系ホスト1200の処理については従来と同じであるから、ここではこれ以上説明しない。勘定系ホスト1200は処理結果(正常又は異常)をATM1002に返信する。
ATM1002のATM業務アプリケーション101は、勘定系ホスト1200から処理結果を受信し、正常に完了したか判断する(ステップS195)。もし何らかの異常が発生している場合にはエラー表示を行って(ステップS194)、ステップS193に戻り、再度処理を行う。
一方、勘定系ホスト1200の処理が正常に完了している場合には、ATM1002のATM業務アプリケーション101は、取引完了を表示装置に表示し、通帳処理部103に、入金データを通帳に印字させる(ステップS197)。そして、原資金額カウンタの値を、(原資金額−取引金額)と更新する(ステップS199)。処理は端子Hを介して図36の処理に移行する。
そしてATM業務アプリケーション101は、口座番号、原資金額、入金金額(取引金額)及び差額を含む原資設定・解除画面を表示する(ステップS201)。例えば図37に示すような画面を表示する。ここでは、入金金額=原資金額なので、差額=0となる。もし、差額が存在して追加取引を行う場合には、顧客は追加有ボタンを押下げる。差額が存在しない場合又は差額が存在するが差額を出金する場合等、図37のような画面において、追加無ボタンを押下げる。
ATM業務アプリケーション101は、追加有又は追加無の指示を受け付け、追加取引指示を受け付けたか判断する(ステップS203)。追加取引指示を受け付けた場合には、端子Gを介して図33のステップS177に戻る。一方、追加無の指示を受け付けた場合には、差額=0であるか判断する(ステップS205)。差額が0でない場合には端子Iを介して図38の処理に移行する。一方、差額が0である場合には、通番、口座番号、取引金額及び差額(=0)を含むDB更新要求を勘定系サーバ1501に送信する(ステップS207)。
勘定系サーバ1501は、ATM1002から、通番、口座番号、取引金額及び差額を含むDB更新要求を受信し(ステップS209)、通番に対応して、口座番号、取引金額、差額(=0)及びステータス「済」を、取引管理DB1502に登録する(ステップS211)。差額が0であるからステータスを「済」とする。取引管理DB1502に登録されるデータは、例えば図20に示したようなデータが登録される。
そして、勘定系サーバ1501は、処理結果(正常)をATM1002に送信する(ステップS213)。ATM1002のATM業務アプリケーション101は、処理結果(正常)を受信し(ステップS215)、内部の原資金額カウンタを0にクリアし(ステップS217)、取引メニューを表示装置に表示する(ステップS219)。
このようにすれば、行員が関与することなく、大口の入金処理を実施することができるようになる。
次に、端子I以降の処理を図38を用いて説明する。ATM1002のATM業務アプリケーション101は、例えば図28に示すような取引確認画面を表示装置に表示する(ステップS221)。顧客は、内容を確認し、確認ボタンを押下げる。ATM業務アプリケーション101は、顧客からの確認指示を受け付け、これに応答して、紙幣ユニット104及び硬貨ユニット105により差額を出金させる(ステップS223)。また、通番及び差額を含むDB更新要求(完了)を勘定系サーバ1501に送信する(ステップS225)。勘定系サーバ1501は、ATM1002から通番及び差額を含むDB更新要求(完了)を受信すると(ステップS227)、取引金額に差額を加算して新たな取引金額とし、差額を0とし、ステータス「済」として、通番に対応して取引管理DB1502に登録する(ステップS229)。ステップS229を実行すると、図30に示すようなデータが取引管理DB1502に登録される。
そして、ATM業務アプリケーション101は、取引結果(正常)をATM1002に送信する(ステップS231)。ATM1002のATM業務アプリケーション101は、勘定系サーバ1501から取引結果(正常)を受信し(ステップS233)、原資金額カウンタの値を0にクリアし(ステップS235)、取引メニューを表示装置に表示する(ステップS237)。
このような処理によって、差額の出金が必要となった場合においても、顧客自身がATM1002をそのまま操作することによって、適切に差額出金を行うことができるようになる。
(2)大口出金処理
(2−1)即時出金処理
例えば、行員が、取次カウンタ1007において顧客から大口出金を依頼され、UBT1008によって当該UBT1008に隣接するリサイクルキャッシャ1009から即時出金して顧客に指定された金額を手渡す場合の処理を図39乃至図49を用いて説明する。なお、本実施の形態では、出金金額を含む支払伝票の記入が必要となる。
まず、行員は、UBT1008のOCR202及び通帳処理部204に、顧客から受け取った通帳及び支払伝票を挿入して読み取りを行わせる(図39:ステップS241)。OCR202は、通帳及び支払伝票から、取引名「出金」及び出金金額をイメージ認識する。なお、ここでは印鑑の照合などについては既に完了しているものとする。また、通帳処理部204は、磁気ストライプから口座番号を読み取る。
UBT1008のUBT業務アプリケーション201は、ステップS241の認識結果から、口座番号及び出金金額を含む出金画面を表示装置に表示する(ステップS243)。例えば、図40に示すような出金画面が表示される。図40の例では、口座番号及び出金金額が含まれる。
行員は、出金画面を確認して、「完了キー」を押下げる。UBT1008のUBT業務アプリケーション201は、行員からの完了指示を受け付け、これに応答して、口座番号及び出金金額を含むホスト元帳更新要求を勘定系ホスト1200に送信する(ステップS245)。勘定系ホスト1200は、口座番号及び出金金額を含むホスト元帳更新要求を受信し、従来同様の出金に係るホスト元帳更新処理を実施する。そして、処理結果をUBT1008に送信する。現物(現金)を出金する前に勘定系ホスト1200における元帳を更新する。
UBT1008のUBT業務アプリケーション201は、受信した処理結果から勘定系ホスト1200の処理が正常に終了したか判断する(ステップS247)。勘定系ホスト1200の処理が異常終了であれば、ステップS245に戻る。勘定系ホスト1200の処理が正常終了であれば、支払内訳画面を表示装置に表示する(ステップS249)。例えば図41に示すような画面を表示する。図41の例では、出金金額の表示欄と、小束(万札)の束数の入力欄、小束(千円札)の束数の入力欄とが設けられている。
行員は、図41のような画面において、必要金種について束数の入力を行う。UBT1008のUBT業務アプリケーション201は、必要金種について束数の入力を受け付け(ステップS251)、出金金額、金種・束数及び端末種別情報(UBT取次)を含む出金要求を勘定系サーバ1501に送信する(ステップS253)。
勘定系サーバ1501は、UBT1008から、口座番号、取引名、出金金額、金種・束数及び端末種別情報(UBT取次)を含む出金要求を受信すると(ステップS255)、まず生死監視信号をリサイクルキャッシャ1009に出力する(ステップS257)。リサイクルキャッシャ1009のRCアプリケーション303は、生死監視信号を受信し、正常に起動しているか否かを確認する処理である正常起動チェック処理を実施する(ステップS259)。RCアプリケーション303は、正常起動チェック処理のチェック結果を勘定系サーバ1501に送信する(ステップS261)。勘定系サーバ1501は、リサイクルキャッシャ1009からチェック結果を受信し(ステップS263)、正常起動中であるか判断する(ステップS265)。正常起動中である場合については、端子Jを経由して図45の処理に移行する。一方、正常起動中でなければ、エラー通知をUBT1008に送信する(ステップS267)。UBT1008のUBT業務アプリケーション201は、勘定系サーバ1501からエラー通知を受信し、表示装置に表示する(ステップS269)。例えば、図42に示すような画面が表示される。図42の例では、図41に示した支払内訳画面の下部に、「RC機に異常が発生しています。カセット装填後、事後出金にて継続処理してください」といったメッセージが表示される。処理は端子Kを介して図43の処理に移行する。
端子Kを介して図43の処理の説明に移行し、勘定系サーバ1501は、通番を発行し、通番、口座番号、取引名(出金)、原資金額(=出金金額)、取引金額(=原資金額)、金種・束数及びステータス「未済」を、取引管理DB1502に登録する(ステップS271)。例えば図44に示すようなデータが取引管理DB1502に登録される。図44の例では、通番「0001」が発行され、当該通番「0001」に対応して口座番号、取引名、原資金額、取引金額、金種・束数及びステータス「未済」が登録される。
そして、勘定系サーバ1501は、以下の処理のため、例えば発行した通番をUBT1008に送信する(ステップS273)。UBT1008のUBT業務アプリケーション201は、勘定系サーバ1501から通番を受信し、表示装置に表示する(ステップS275)。このようにすれば、行員は、後に通番を用いてリサイクルキャッシャ1009に対して出金操作を行うことができる。但し、ステップS273及びS275については、任意である。
次に図45乃至図53を用いて端子J以降の処理を説明する。勘定系サーバ1501は、稼働可能確認をリサイクルキャッシャ1009に送信する(ステップS277)。リサイクルキャッシャ1009のRCアプリケーション303は、勘定系サーバ1501から稼働可能確認を受信し(ステップS279)、出金機能について稼働可能確認を行うか、又は出金機能(具体的には小束ユニット304、紙幣ユニット305、硬貨ユニット306)を起動する(ステップS281)。そして処理結果(正常)を勘定系サーバ1501に送信する(ステップS283)。なお、出金機能が稼働可能な状態でなければ、処理結果(異常)を返信する場合もある。その場合には、勘定系サーバ1501は、ステップS267、S269及びS271を実行する。
勘定系サーバ1501は、処理結果(正常)をリサイクルキャッシャ1009から受信すると(ステップS285)、在高チェック要求をリサイクルキャッシャ1009に送信する(ステップS287)。リサイクルキャッシャ1009のRCアプリケーション303は、勘定系サーバ1501から在高チェック要求を受信し(ステップS289)、在高管理DB302に対して在高チェックを実施する(ステップS291)。在高管理DB302は、例えば図46に示すようなデータを格納している。図46の例では、金種、現束数、出金予定束数がカセット毎に管理されている。RCアプリケーション303は、在高管理DB302から図46に示したようなデータを読み出す。そして、在高データとして勘定系サーバ1501に送信する(ステップS293)。
勘定系サーバ1501は、リサイクルキャッシャ1009から在高データを受信すると(ステップS295)、通番を発行し、当該通番、口座番号、取引名(出金)、原資金額(出金金額)、取引金額(=原資金額)、金種・束数、ステータス「未済」を取引管理DB1502に登録する(ステップS297)。
そして、勘定系サーバ1501は、出金に係る金種・束数が、在高(金種・束数)で賄うことができるか判断する(ステップS299)。出金に係る金種・束数が、在高(金種・束数)で賄うことができない場合には、UBT1008にエラー通知を送信する。在高は、(現束数−出金予定束数)で判断する。UBT1008のUBT業務アプリケーション201は、勘定系サーバ1501からエラー通知を受信し、表示装置に表示する(ステップS301)。例えば図47に示すような画面が表示される。図47の画面例では、図41に示した画面の下部に、「RC機内在高が不足しています。カセット装填後、事後出金にて継続処理してください。」というメッセージが表示される。在高が不足しているので、現金を補充する必要がある。事後出金となるため、後に述べるようなリサイクルキャッシャ1009に対する処理を実施する。
一方、出金に係る金種・束数が、在高で賄うことができる場合には、勘定系サーバ1501は、出金に係る金種・束数を含む出金予定束数登録要求をリサイクルキャッシャ1009に送信する(ステップS303)。リサイクルキャッシャ1009のRCアプリケーション303は、出金に係る金種・束数を含む出金予定束数登録要求を受信し(ステップS305)、出金予定束数を登録する(ステップS307)。これによって、例えば、図48に示すようなデータが在高管理DB302に登録されるようになる。図48の例では、万札の小束が装填されているカセット0001に対応して出金予定束数5が登録されている。処理は、端子L及びMを介して図49の処理に移行する。
リサイクルキャッシャ1009のRCアプリケーション303は、処理結果(正常)を勘定系サーバ1501に送信する(ステップS309)。勘定系サーバ1501は、リサイクルキャッシャ1009から処理結果(正常)を受信すると(ステップS311)、UBT1008の端末種別がUBT取次であるか判断する(ステップS313)。端末種別がUBT取次でない場合には、端子Nを介して図53の処理に移行する。端末種別がUBT取次ではない場合には、UBTから離れた位置にリサイクルキャッシャが配置されており、即時出金すると問題があるから、事後出金となる。
勘定系サーバ1501は、通番に対応して、ステータス「依頼中」を取引管理DB1502に登録する(ステップS315)。これによって、取引管理DB1502は、図50のようなデータを格納している。図44との差は、ステータスの部分のみである。そして、通番及び金種・束数を含む出金要求をリサイクルキャッシャ1009に送信する(ステップS317)。リサイクルキャッシャ1009のRCアプリケーション303は、通番及び金種・束数を含む出金要求を勘定系サーバ1501から受信する(ステップS319)。この際、出金機能の起動確認などの処理を実施するようにしても良い。そして、RCアプリケーション303は、小束ユニット304等に、出金要求に係る金種・束数の出金処理を実施させる(ステップS321)。この例では、万札の小束が5束リサイクルキャッシャ1009から出金される。リサイクルキャッシャ1009は、出金が完了すれば、処理結果(正常)を勘定系サーバ1501に送信する(ステップS323)。また、在高管理DB302において在高の更新処理を実施する(ステップS327)。これによって図51に示すようなデータが在高管理DB302に登録されるようになる。図51の例では、カセット0001の現束数を、(現束数−出金予定束数)を登録する。また、出金予定束数を、出金した束数だけ減算する。
勘定系サーバ1501は、処理結果(正常)をリサイクルキャッシャ1009から受信し(ステップS325)、リサイクルキャッシャ1009において処理が正常終了したか否かを判断する(ステップS329)。何らかの理由で異常終了している場合には、異常メッセージをUBT1008に送信する。UBT1008のUBT業務アプリケーション201は、異常メッセージを受信し、表示装置に表示する(ステップS331)。
さらに勘定系サーバ1501は、通番に対応してステータス「済」を取引管理DB1502に登録する(ステップS333)。これによって例えば図52に示すようなデータが取引管理DB1502に登録される。図50との差は、ステータスの部分のみである。ここまで実施すると、処理終了をUBT1008に通知する(ステップS335)。
UBT1008のUBT業務アプリケーション201は、勘定系サーバ1501から処理終了の通知を受けると、表示装置に表示する(ステップS337)。
このようにすれば、リサイクルキャッシャ1009がUBT1008に隣接している場合、即時出金して迅速に顧客に大口出金に係る現金を渡すことができるようになる。
(2−2)事後出金処理(遠隔UBTからの指示)
例えばリサイクルキャッシャ1009が設けられておらず、リサイクルキャッシャ1003から大口出金を行う場合には、いずれのUBTからも離れた位置にリサイクルキャッシャが配置されることになるので、出金が即時に行われると問題が生ずる。そこで事後出金処理を実施する。
具体的には、即時出金と同様の処理を実施するが、UBT1008の端末種別情報がUBTクイックとなっているので、ステップS313でNoルートに移行して端子N以降の処理が行われる。すなわち、通番に対応してステータス「依頼中」を取引管理DB1502に登録する(図53:ステップS339)。例えば、図50のようなデータが取引管理DB1502に登録される。そして、勘定系サーバ1501は、通番を含む予約完了通知をUBT1008に送信する(ステップS341)。
UBT1008は、通番を含む予約完了通知を受信すると(ステップS343)、通番を含む予約完了表示を実施する(ステップS345)。通番を行員に提示することによって、リサイクルキャッシャ1009において通番に基づき検索を行うことができるようになる。
そして、行員はリサイクルキャッシャ1003のところに行き、リサイクルキャッシャ1003を操作する。そうすると図54乃至図60のような処理が行われる。行員は、リサイクルキャッシャ1003に行員カードを挿入等して、行員のIDを読み取らせる。リサイクルキャッシャ1003のカード読取部308は、行員カードの読み取りを行って、行員のIDを特定し、RCアプリケーション303は、利用者認証画面を表示装置に表示する(ステップS351)。例えば、図55に示すような画面が表示される。すなわち、行員に、パスワードの入力を促す。行員は、図55のような画面にパスワードを入力する。
リサイクルキャッシャ1003のRCアプリケーション303は、パスワードの入力を受け付け、行員IDを用いて利用者管理DB309を検索して登録パスワードを読み出し、入力されたパスワードと登録パスワードとを比較する認証処理を実施する(ステップS353)。認証が失敗すれば(ステップS355:Noルート)、エラー表示を表示装置に行って(ステップS357)、ステップS351に戻る。一方、認証が成功すれば(ステップS355:Yesルート)、検索画面を表示装置に表示する(ステップS359)。例えば図56に示すような画面が表示される。図56の例では、検索条件として、日時、通番、金額、口座番号を指定することができるようになっている。行員は、図56の画面において検索条件を入力する。
リサイクルキャッシャ1003のRCアプリケーション303は、検索条件の入力を受け付け(ステップS361)、検索条件を含むDB検索要求を勘定系サーバ1501に送信する(ステップS363)。勘定系サーバ1501は、リサイクルキャッシャ1003から検索条件を含むDB検索要求を受信し、検索条件に従って取引管理DB1502(図57)に対して検索を実施する(ステップS365)。そして、検索結果をリサイクルキャッシャ1003に送信する(ステップS367)。リサイクルキャッシャ1003のRCアプリケーション303は、検索結果を受信し、表示装置に表示する(ステップS369)。例えば図58に示すような画面が表示される。図58の例では、図57に示した取引管理DB1502に格納されたデータと、処理すべき通番の入力欄と、指示内容の表示欄とが設けられている。この例では、例えばテンキーで1を指定すると出金を行い、2を指定すると詳細照会を行い、9を指定するとキャンセルとなる。ここでは、行員は、通番0001と「1」の出金を指示する。
そうすると、リサイクルキャッシャ1003のRCアプリケーション303は、通番及び出金の指示入力を受け付け(ステップS371)、指示された通番と当該通番に対応する金種・束数を含む出金要求を勘定系サーバ1501に送信する(ステップS373)。勘定系サーバ1501は、リサイクルキャッシャ1003から通番及び金種・束数を含む出金要求を受信し(ステップS375)、通番に対応するステータス「依頼中」を取引管理DB1502に登録する(ステップS377)。なお、すでにステップS399を経ていて「依頼中」となっていれば、ステップS377は不要である。ただし、必ずしもステップS339を経由するわけではない。例えば図59に示すようなデータが取引管理DB1502に登録されるようになる。なお、図57との差はステータスの部分のみである。そして、処理結果(正常)をリサイクルキャッシャ1003に送信する(ステップS379)。
リサイクルキャッシャ1003のRCアプリケーション303は、処理結果(正常)を受信する(ステップS381)。そして、端子Pを介して図60の処理に移行する。なお、勘定系サーバ1501の処理が異常終了する場合もあるが、その場合には以下の処理を実施しないで検索画面に戻る。
図60の処理の説明に移行して、リサイクルキャッシャ1003のRCアプリケーション303は、出金機能の動作チェックを行う(ステップS383)。必要であれば出金機能を再起動させる。そして、指示された通番に対応する金種・束数で、小束ユニット304に出金させる(ステップS385)。行員は、現金取り出し口における小束を取り出す。そして、リサイクルキャッシャ1003のRCアプリケーション303は、在高管理DB302を更新する(ステップS387)。具体的には、(現束数−出金予定束数)を現束数に登録し、(出金予定束数−出力束数)を出金予定束数に登録する。このような処理を実施すると図51に示すようなデータが在高管理DB302に登録される。さらに、通番を含む出金完了通知を勘定系サーバ1501に送信する(ステップS389)。
勘定系サーバ1501は、リサイクルキャッシャ1003から通番を含む出金完了通知を受信すると(ステップS391)、通番に対応してステータス「済」を取引管理DB1502に登録する(ステップS393)。例えば図52のようなデータが取引管理DB1502に登録されるようになる。さらに、処理結果(正常)をリサイクルキャッシャ1003に送信する(ステップS395)。リサイクルキャッシャ1003は、勘定系サーバ1501から処理結果(正常)を受信し(ステップS397)、検索画面(図56)を再度表示装置に表示する(ステップS399)。
このような処理を実施することによって、適切なタイミングで行員が大口出金に係る小束をリサイクルキャッシャ1003から取り出すことができるようになる。
(2−3)ATMからの出金指示を行った場合
上で述べた処理では行員側で大口出金を指示しているが、本実施の形態ではATM1002を顧客が操作することによって、大口出金を指示することも可能である。以下図61乃至図67を用いて説明する。
ATM1002は、図25に示すような取引メニューを表示している(ステップS401)。顧客は、ここでは出金ボタンを押下げ、ATM1002のATM業務アプリケーション101は、出金指示を受け付け、カード及び通帳の挿入を顧客に対して促す。そして、顧客はカード及び通帳をATM1002に挿入する。ATM1002の通帳処理部103及びカード処理部102は、カード及び通帳の挿入を受け付け(ステップS403)、カード及び通帳の読み取り処理を実施する(ステップS405)。これによって口座番号のデータを取得する。そして、出金画面を表示装置に表示する(ステップS407)。例えば図62に示すような画面が表示される。図62の例では、口座番号の表示欄と、パスワード及び出金金額の入力欄とが設けられている。顧客は、パスワードの入力欄にパスワードを入力し、出金金額の入力欄に出金金額を入力する。
ATM1002のATM業務アプリケーション101は、パスワード及び出金金額の入力を受け付け(ステップS409)、勘定系ホスト1200に口座番号、パスワード及び出金金額を含む元帳更新データを送信する(ステップS411)。勘定系ホスト1200は、ATM1002から口座番号、パスワード及び出金金額を含む元帳更新データを受信し、元帳更新データを用いて従来と同じ元帳更新処理を実施する。そして処理結果をATM1002に送信する。なお、パスワードが間違っていたり残高が足りない場合に異常と判断され、パスワードが正しく残高が足りている場合には正常と判断される。
ATM1002のATM業務アプリケーション101は、勘定系ホスト1200から処理結果を受信し、勘定系ホスト1200の処理が正常に終了したか判断する(ステップS413)。異常であると判断された場合には、エラー表示を表示装置に対して行う(ステップS415)。そしてステップS409に戻る。
一方、正常と判断された場合には、出金金額が200万円を超えるか判断する(ステップS417)。出金金額が200万円以下である場合には、従来と同じでATM1002単独で処理できるので、これ以上説明しない(ステップS419)。出金金額が200万円を超える場合には、通帳処理部103は、出金金額を通帳に記帳する(ステップS421)。また、ATM1002のATM業務アプリケーション101は、図41に示したような画面を表示装置に表示する(ステップS423)。ここで、顧客は、必要な金種の束数を入力する。なお、出金金額を超えることになる金種・束数を指定することはできない。ATM1002のATM業務アプリケーション101は、金種・束数の入力を受け付ける(ステップS425)。そして、端子Qを介して図63の処理に移行する。
図63の処理の説明に移行して、ATM1002のATM業務アプリケーション101は、口座番号、取引名(出金)、取引金額、金種・束数及び端末種別情報(ATM)を含む出金要求を、勘定系サーバ1501に送信する(ステップS427)。勘定系サーバ1501は、口座番号、取引名(出金)、取引金額、金種・束数及び端末種別情報(ATM)を含む出金要求を受信し(ステップS429)、リサイクルキャッシャ1003に生死監視要求を送信する(ステップS431)。
リサイクルキャッシャ1003のRCアプリケーション303は、生死監視要求を勘定系サーバ1501から受信すると、チェック処理を実施する(ステップS433)。チェック処理では、何らかの異常状態ではないかを確認する。そして、チェック処理の処理結果を勘定系サーバ1501に返信する(ステップS435)。勘定系サーバ1501は、リサイクルキャッシャ1003から処理結果を受信し(ステップS437)、リサイクルキャッシャ1003が正常であるか判断する(ステップS439)。正常である場合には端子Rを介して図65の処理に移行する。一方異常である場合には、エラー通知をATM1002に送信する(ステップS441)。ATM1002のATM業務アプリケーション101は、勘定系サーバ1501からエラー通知を受信し、表示装置に表示を行う(ステップS443)。例えば、図64に示すような画面を表示する。すなわち、図41の下部に、「RC機に異常が発生しています。係員をお呼びください。」というようなメッセージが表示される。顧客は、営業店のロビーにおける係員を呼ぶことになる。
一方、勘定系サーバ1501は、通番を発行し、口座番号、取引名(出金)、取引金額、金種・束数及びステータス「未済」を取引管理DB1502に登録する(ステップS445)。
このようにすれば、リサイクルキャッシャ1003に異常が発生している場合においても勘定系サーバ1501により取引管理DB302に登録されているレコードに応じて、後に適切に出金することができる。
次に、端子R以降の処理を図65乃至図67を用いて説明する。勘定系サーバ1501は、稼働可能確認をリサイクルキャッシャ1009に送信する(ステップS447)。リサイクルキャッシャ1003のRCアプリケーション303は、勘定系サーバ1501から稼働可能確認を受信し(ステップS449)、出金機能について稼働可能確認を行うか、又は出金機能(具体的には小束ユニット304、紙幣ユニット305、硬貨ユニット306)を起動する(ステップS451)。そして処理結果(正常)を勘定系サーバ1501に送信する(ステップS453)。なお、出金機能が稼働不可能な状態でなければ、処理結果(異常)を返信する場合もある。その場合には、勘定系サーバ1501は、ステップS441及びS443を実行する。
勘定系サーバ1501は、処理結果(正常)をリサイクルキャッシャ1003から受信すると(ステップS455)、在高チェック要求をリサイクルキャッシャ1003に送信する(ステップS457)。リサイクルキャッシャ1003のRCアプリケーション303は、勘定系サーバ1501から在高チェック要求を受信し(ステップS459)、在高管理DB302に対して在高チェックを実施する(ステップS461)。在高管理DB302は、例えば図46に示すようなデータを格納している。RCアプリケーション303は、在高管理DB302から図46に示したようなデータを読み出す。そして、在高データとして勘定系サーバ1501に送信する(ステップS463)。
勘定系サーバ1501は、リサイクルキャッシャ1003から在高データを受信すると(ステップS465)、通番を発行し、当該通番、口座番号、取引名(出金)、原資金額(出金金額)、取引金額(=原資金額)、金種・束数、ステータス「未済」を取引管理DB1502に登録する(ステップS467)。
そして、勘定系サーバ1501は、出金に係る金種・束数が、在高(金種・束数)で賄うことができるか判断する(ステップS469)。出金に係る金種・束数が、在高(金種・束数)で賄うことができない場合には、ATM1002にエラー通知を送信する(ステップS471)。在高は、(現束数−出金予定束数)で判断する。ATM1002のATM業務アプリケーション101は、勘定系サーバ1501からエラー通知を受信し、表示装置に表示する(ステップS473)。例えば図66に示すような画面が表示される。図66の画面例では、図41に示した画面の下部に、「RC機内在高が不足しています。係員をお呼びください。」というメッセージが表示される。顧客は、営業店のロビーにおける係員を呼ぶことになる。一方、出金に係る金種・束数が、在高で賄うことができる場合には、端子Sを介して図67の処理に移行する。
図67の処理の説明に移行して、勘定系サーバ1501は、出金に係る金種・束数を含む出金予定束数登録要求をリサイクルキャッシャ1003に送信する(ステップS475)。リサイクルキャッシャ1003のRCアプリケーション303は、出金に係る金種・束数を含む出金予定束数登録要求を受信し(ステップS477)、出金予定束数を更新登録する(ステップS479)。これによって、例えば、図48に示すようなデータが在高管理DB302に登録されるようになる。
リサイクルキャッシャ1003のRCアプリケーション303は、処理結果(正常)を勘定系サーバ1501に送信する(ステップS481)。勘定系サーバ1501は、リサイクルキャッシャ1003から処理結果(正常)を受信すると(ステップS483)、UBT1008の端末種別がUBT取次であるか判断する(ステップS485)。端末種別がUBT取次である場合には、端子Tを介して図49のステップS313に移行する。端末種別がUBT取次ではない場合には、通番に対応してステータス「依頼中」を取引管理DB302に登録する(ステップS487)。そして、通番を含む処理結果(正常)をATM1002に送信する(ステップS489)。
ATM1002のATM業務アプリケーション101は、勘定系サーバ1501から通番を含む処理結果(正常)を受信し(ステップS491)、処理終了を表示画面に表示すると共に、預かり票印字部107により、通番、口座番号などを含む預かり票を印字して出力する(ステップS493)。なお、カード処理部102はカードを排出し、通帳処理部103は、通帳を排出する。
顧客は、預かり票を持って取次カウンタ1007に行き、行員にリサイクルキャッシャ1003から現金を取ってくるように依頼する。行員は、上で述べたようにリサイクルキャッシャ1003に対する操作を行って、現金をリサイクルキャッシャ1003から取り出す。
このように、ATM、UBT、勘定系サーバなどを連携させて、行員が現金に触る機会を減らすことによって、行員の事務作業を減少させることができ、他の業務にリソースを振り向けることができるようになる。
以上本発明の一実施の形態を説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、営業店における機器の配置などは図1に限定されるものではなく、他の配置を採用するようにしても良い。
また図3乃至図5に示した機能ブロック図は、一例であって必ずしも装置のモジュール及びプログラム・モジュールに対応するものではない。さらに、図2に示したネットワーク構成についてもこれに限定されるものではない。
さらに、上で述べた画面例は全て一例であって、これについても限定されるものではない。取引管理DB1502についても、出金及び入金ではデータを分けて管理するようにしても良い。
また、複数のリサイクルキャッシャが営業店内に設置されている場合には、出金要求元のUBTに最も近いリサイクルキャッシャを特定し、できるだけ即時出金できるようにしてもよい。
リサイクルキャッシャにおけるログDB301には、行員や顧客の操作ログが記録され、取引管理DB1501にも取引のレコードが記録されるため、これらのデータを用いて不正を防止することも可能となる。
さらに、取引管理DB1501を例えば営業終了時に確認して、ステータス「済」となっていないような取引がないかチェックすることによって、手続きが途中で中断していないかを確認できる。
また、200万円を基準にした処理については、200万円でなくとも良い。ATMでより多くの金額を一度に取り扱うことができれば、200万円を超える金額を設定しても良いし、より少ない金額しか取り扱うことができなければ少ない金額が設定される。
また、勘定系サーバ1501、UBT1006,1008及び1010等のコンピュータについては、図68のようなコンピュータ装置であって、メモリ2501(記憶装置)とCPU2503(処理装置)とハードディスク・ドライブ(HDD)2505と表示装置2509に接続される表示制御部2507とリムーバブル・ディスク2511用のドライブ装置2513と入力装置2515とネットワークに接続するための通信制御部2517とがバス2519で接続されている。オペレーティング・システム(OS:Operating System)及び本実施の形態における処理を実施するためのアプリケーション・プログラムは、HDD2505に格納されており、CPU2503により実行される際にはHDD2505からメモリ2501に読み出される。必要に応じてCPU2503は、表示制御部2507、通信制御部2517、ドライブ装置2513を制御して、必要な動作を行わせる。また、処理途中のデータについては、メモリ2501に格納され、必要があればHDD2505に格納される。本発明の実施の形態では、上で述べた処理を実施するためのアプリケーション・プログラムはリムーバブル・ディスク2511に格納されて頒布され、ドライブ装置2513からHDD2505にインストールされる。インターネットなどのネットワーク及び通信制御部2517を経由して、HDD2505にインストールされる場合もある。このようなコンピュータ装置は、上で述べたCPU2503、メモリ2501などのハードウエアとOS及び必要なアプリケーション・プログラムとが有機的に協働することにより、上で述べたような各種機能を実現する。
(付記1)
現金を所定枚数毎に束ねて小束として保持する現金取扱機器を制御する方法であって、
前記現金取扱機器からの小束の出金を要求し且つ端末種別情報を含む出金要求を端末から受信するステップと、
前記現金取扱機器が前記出金要求に係る小束を出金可能であるか判断する第1判断ステップと、
前記出金要求に含まれる前記端末種別情報が前記出金要求の要求元の端末に前記現金取扱機器が隣接配置されていることを表しているか判断する第2判断ステップと、
前記第1及び第2判断ステップにおいて肯定的な判断がなされた場合には、前記現金取扱機器に前記出金要求に係る小束の出金を指示するステップと、
を含む制御方法。
(付記2)
前記第1判断ステップが、
現時点における前記現金取扱機器の小束の在高を確認するステップと、
前記小束の在高によって前記出金要求に応じることができるか判断する在高ステップと、
を含む付記1記載の制御方法。
(付記3)
前記第1判断ステップが、
前記小束の在高によって前記出金要求に応じることができると判断された場合には、前記出金要求に係る出金予定束数を前記現金取扱機器に登録させるステップ
をさらに含む付記2記載の制御方法。
(付記4)
前記在高ステップが、
前記現時点における出金予定束数を考慮して前記小束の在高を把握するステップ
を含む付記3記載の制御方法。
(付記5)
前記出金要求に対応して、当該出金要求の識別情報と前記出金要求に係る小束データと出金が未完であることを表す状態データとを含むレコードを生成して取引管理データベースに登録するステップと、
前記現金取扱機器から前記出金要求の識別情報を含む出金完了が通知されると、前記取引管理データベースにおいて前記出金要求の識別情報に対応する前記状態データを出金完了を表すように変更するステップと、
をさらに含む付記1記載の制御方法。
(付記6)
前記第1判断ステップにおいて否定的な判断がなされた場合には、エラー通知を前記出金要求の要求元の端末に送信するステップ
をさらに含む付記1記載の制御方法。
(付記7)
前記第2判断ステップにおいて否定的な判断がなされた場合には、出金予約完了を前記出金要求の要求元の端末に通知するステップ
をさらに含む付記3記載の制御方法。
(付記8)
前記第2判断ステップにおいて否定的な判断がなされ且つ前記出金要求の要求元の端末が預金者が操作する端末である場合には、当該端末に前記出金要求がなされたことを表す帳票を出力させるステップ
をさらに含む付記1記載の制御方法。
(付記9)
前記現金取扱機器から前記取引管理データベースの検索要求を受信した場合、前記取引管理データベースを管理するサーバにより前記取引管理データベースから該当レコードを抽出し、前記現金取扱機器に送信するステップと、
前記現金取扱機器において、前記取引管理データベースからの抽出該当レコードを基に処理すべき出金要求を特定し、特定された前記出金要求に係る小束を出金するステップと、
前記現金取扱機器において、前記出金に応じて小束の在高データを更新するステップと、
前記現金取扱機器から、特定された前記出金要求の識別情報を含む出金完了を前記サーバに通知するステップと、
をさらに含む付記5記載の制御方法。
(付記10)
付記1乃至8記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
(付記11)
現金取扱機器において顧客により入金され且つ当該顧客の口座番号を特定することなく計数された現金の金額を、原資金額として口座番号とは別の入金識別情報に対応して取引管理データベースに登録する第1登録ステップと、
前記現金取扱機器とは別の端末において特定された前記顧客の口座番号と前記原資金額以下の取引金額とを用いて、ホスト元帳を更新させるステップと、
前記顧客の口座番号と前記原資金額以下の取引金額とを、前記入金識別情報に対応して前記取引管理データベースに登録する第2登録ステップと、
を含み、コンピュータにより実行される入金管理方法。
(付記12)
前記原資金額と前記取引金額との差額が0ではないが取引完了が前記端末において指示された場合に、前記差額の金額を前記入金識別情報に対応して前記取引管理データベースに登録するステップと、
現金を出金可能な端末において前記入金識別情報を指定して前記差額の精算を指示された場合、前記現金を出金可能な端末において前記差額を出金するステップと、
前記現金を出金可能な端末において前記差額の出金が完了した場合、前記取引管理データベースにおいて前記入金識別情報に対応する前記差額の金額を0に且つ前記取引金額を前記原資金額と同じ金額に更新するステップと、
をさらに含む付記11記載の入金管理方法。
(付記13)
前記別の端末であるATMにおいて、前記原資金額と前記取引金額との差額が0ではないが差額精算が指示された場合に、前記差額を出金するステップ
をさらに含み、
前記ATMにおいて前記差額の出金が完了した場合、前記取引金額を前記原資金額と同額として前記第2登録ステップを実行する
付記11記載の入金管理方法。
(付記14)
前記第1登録ステップにおいて、前記入金識別情報に対応して前記顧客により入力されたパスワードを前記取引管理データベースに登録し、
前記別の端末であるATMにおいて、前記入金識別情報と前記パスワードの入力を促し、前記取引管理データベースに登録されている前記入金識別情報と前記パスワードとの対を用いて認証処理を実施するステップ
をさらに含む付記13記載の入金管理方法。
(付記15)
現金を所定枚数毎に束ねて小束として保持する現金取扱機器を制御する装置であって、
前記現金取扱機器からの小束の出金を要求し且つ端末種別情報を含む出金要求を端末から受信する手段と、
前記現金取扱機器が前記出金要求に係る小束を出金可能であるか判断する第1判断手段と、
前記出金要求に含まれる前記端末種別情報が前記出金要求の要求元の端末に前記現金取扱機器が隣接配置されていることを表しているか判断する第2判断手段と、
前記第1及び第2判断手段によって肯定的な判断がなされた場合には、前記現金取扱機器に前記出金要求に係る小束の出金を指示する手段と、
を有する制御装置。
(付記16)
現金を所定枚数毎に束ねて小束として保持する現金取扱機器と、
制御装置と、
端末装置と、
を有し、
前記制御装置は、
前記現金取扱機器からの小束の出金を要求し且つ端末種別情報を含む出金要求を前記端末から受信する手段と、
前記現金取扱機器が前記出金要求に係る小束を出金可能であるか判断する第1判断手段と、
前記出金要求に含まれる前記端末種別情報が前記出金要求の要求元の端末に前記現金取扱機器が隣接配置されていることを表しているか判断する第2判断手段と、
前記第1及び第2判断手段によって肯定的な判断がなされた場合には、前記現金取扱機器に前記出金要求に係る小束の出金を指示する手段と、
を有する現金出金システム。
(付記17)
顧客により入金された現金を当該顧客の口座番号を特定することなく計数する現金取扱機器と、
前記現金取扱機器とは別の端末と、
取引管理データベースを管理する勘定系サーバと、
を有し、
前記勘定系サーバは、
前記現金取扱機器において特定された入金金額を原資金額として口座番号とは別の入金識別情報に対応して前記取引管理データベースに登録する第1登録手段と、
前記端末において特定された前記顧客の口座番号と前記原資金額以下の取引金額とを用いたホスト元帳更新処理の後に、前記顧客の口座番号と前記原資金額以下の取引金額とを、前記入金識別情報に対応して前記取引管理データベースに登録する第2登録手段と、
を有する入金処理システム。