JP2007188114A - 液晶表示パネルおよび液晶表示装置 - Google Patents

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昭正 結城
Naoki Nakagawa
直紀 中川
Naoko Iwasaki
直子 岩崎
Shin Tabata
伸 田畑
Keiichi Ito
恵一 伊藤
Tomohiro Sasagawa
智広 笹川
Taku Yamamoto
卓 山本
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Abstract

【課題】 片面に画面を表示している際にも反対面に別の表示を行うことを可能とする液晶表示パネルおよび液晶表示装置を得ることを目的とする。
【解決手段】 第1透明電極を有する第1透明基板、画素内に反射電極と第2透明電極とを有する第2透明基板、第1透明基板と第2透明基板とに挟まれた液晶、を備える液晶表示パネルであって、画素内の反射電極21と第2透明電極23とが互いに絶縁され、反射電極21の電圧と第2透明電極23の電圧とは独立に制御される。これにより両面に同時に異なる画像を表示すること、また反対面に表示を見えなくすることが可能となる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、表裏の両面から表示画像を視認することが可能な液晶表示パネル、およびそれを用いた液晶表示装置に関するものである。
従来の液晶表示装置は、反射型液晶表示装置および半透過反射型液晶表示装置のいずれにおいても、表示面は1面のみであった。
そのために、携帯電話機等において、両面に表示を行なおうとした場合、2枚の液晶表示装置が必要であった。そのために、表示部が厚く、重くなり、また表示装置を2枚使用することによりコスト高になる問題があった。
この問題を解決するために、特許文献1記載の1枚で両面表示可能な液晶表示装置として次の表示装置がある。この表示装置は、一対の第1反射偏光子および第1吸収型偏光子と第2反射偏光子および第2吸収型偏光子とにはさまれた液晶と、最も外側に設けられた光源導光板とを有している。
特開2000−193956号公報
この両面表示可能な液晶表示装置およびそれを用いた電子機器では、片面に表示するように液晶表示装置を動作した際に、1画素を駆動する手段が一つしかないため、反対面に別の表示を行うことができない。また片面に表示するように液晶表示装置を動作した際に、反対面にも光が漏れてしまう。そうした場合、反対面から表示が見えてしまう問題があった。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、片面に画面を表示している際にも反対面に別の表示を行うことを可能とする液晶表示パネルおよび液晶表示装置を得ることを目的としている。また、反対面からは表示している画面が見えないようにすることが可能な液晶表示パネルおよび液晶表示装置を得ることを目的とする。
本発明の液晶表示パネルは、第1透明電極を有する第1透明基板と、第1透明基板に対向して画素内に反射電極と第2透明電極とを有する第2透明基板と、第1透明基板と第2透明基板とに挟まれた液晶と、第1透明基板の液晶と反対側に配置された第1偏光板と、第2透明基板の液晶と反対側に配置された第2偏光板と、を備えて画素がマトリクス状に配置された液晶表示パネルであって、画素内の反射電極と第2透明電極とが互いに絶縁され、反射電極の電圧と第2透明電極の電圧とが独立に制御されることを特徴とする。
本発明の液晶表示パネルは、画素内の反射電極と第2透明電極とが互いに絶縁され、反射電極の電圧と第2透明電極の電圧とが独立に制御されることを特徴とするので、両面に同時に異なる画像を表示することが可能となる。また、反対面に表示を見えなくすることが可能となる。
以下、この発明の具体的実施の形態について折りたたみ式の携帯電話機を例に、図面にもとづいて説明する。
実施の形態1.
第1図および第2図において、本実施の形態に係る携帯電話機は、文字や数字の入力スイッチを含む各種機能スイッチ2を有している第1本体1と各種情報を可視表示する液晶表示装置10を有する第2本体3よりなっている。第1本体1と第2本体3はヒンジ4により開閉可能に結合されている。また、第2本体3の閉じた状態で外側になる外側面と内側になる内側面の両面に開口部(窓)が設けられており、外側面の開口部には外側透明カバー5、内側面の開口部には内側透明カバー8が設けられている。液晶表示装置10は外側面の開口部および内側面の開口部にそれぞれフロントライトが面するように配置されている。また、液晶表示装置10は駆動回路9からの信号で動作する。
本実施の形態による液晶表示装置10を第3図を用いて詳細に説明する。液晶16の両側にはそれぞれ第1透明電極26が形成された透明の第1基板15と、第1基板15に対向配置され、第2透明電極23と反射電極21が形成された透明の第2基板17とが設置され液晶セルを形成している。第1基板15の液晶16と正対する面には第1位相差板14と第1偏光板13とが順次設置され、また、第2基板17の液晶16と正対する面には第二基板17から順に第2位相差板18、第2偏光板19が設置されている。第1偏光板13および第2偏光板19の外側にはそれぞれ第1フロントライト6と第2フロントライト7とが設置されている。
また、第2位相差板18と第2偏光板19の間に反射偏光板25を設けても良い。反射偏光板25を設けた場合の動作については後に述べる。
第1フロントライト6ならびに第2フロントライト7は、それぞれ、反射プリズム12aが液晶16と反対側の面に形成されているフロントライト導光板12と例えば発光ダイオードを用いた光源11からなっている。フロントライト導光板12は射出成形により例えばアクリルやアートン、ゼオノア樹脂で製造される。
第1基板15は例えば酸化インジウムチタン(ITO)で形成された第1透明電極26を備え、透明な例えばガラスあるいは有機樹脂からなっている。また、第1基板15と第2基板17とに挟まれた液晶16は例えばTN液晶からなる。さらに、第2基板17にはアルミニウムや銀で形成された反射電極21と、例えばITOで形成された第2透明電極23と、ゲート配線(図示せず)からの信号に応じソース配線(図示せず)の電位を反射電極21と第2透明電極23とに伝える薄膜トランジスタ(図示せず)とが同一面上に形成されている。隣接した反射電極21と第2透明電極23で1つの画素を構成し、各画素はマトリックス状に配置されている。隣接した反射電極21と第2透明電極23とは互いに絶縁されており、それぞれ薄膜トランジスタ(図示せず)を備えており、異なるゲート配線により、独立に制御可能な構成となっている。
第1偏光板13は透過軸方向の偏光面を有する偏光を透過し、透過軸方向とは異なる方向の吸収軸方向の偏光面を有する偏光を吸収する吸収型の偏光板である。また、第1位相差板14は1/4波長の位相差を設け光が透過する。
第2位相差板18はおおむね1/4波長の位相差保証機能を有し、1/4波長と1/2波長板が重ね合わせられている。また、第2偏光板19は第1偏光板13と同じく吸収型の偏光版である。さらに、反射偏光板25を設ける場合には、第2偏光板19の透過する方向の直線偏光を透過しその垂直方向の偏光を反射する様に透過軸方向を揃えて配置されている。
次に、第2基板17に形成されている薄膜トランジスタ、配線、電極の構造について第6図および第7図を用いてさらに詳細に説明する。
第6図は第2基板17上に形成された画素の平面図である。反射部用ゲート配線41、CS配線42、および透過部用ゲート配線43が平行して配置され、それらに直交する方向にソース配線24が形成されている。第1薄膜トランジスタ51は反射部用ゲート配線41、ソース配線24および反射電極21とに接続されている。さらに、隣接する画素の第2薄膜トランジスタ52は透過部用ゲート配線43、ソース配線24および第2透過電極23とに接続されている。また、同一画素内の反射電極21と第2透明電極23の境界部分には、各画素に負荷容量を与えるためのCS配線42があり、同一画素内の反射電極21と第2透明電極23はCS配線42を共有している。
第2電極17上に形成するCS配線42を同一画素で共有しているので、CS配線の本数を減らすことができる。そのため、表示に用いる反射電極21や第2透明電極23の面積を増やすことができる。そうすることによりより明るい表示を行うことが可能となる。
また、第1薄膜トランジスタ51と隣接する画素の第2薄膜トランジスタ52は反射電極21の下部に形成されている。
画素を駆動するトランジスタを反射電極21の下部に設けることにより、表示に用いる反射電極21や第2透明電極23の面積を増やすことができる。そうすることによりより明るい表示を行うことが可能となる。
次に、各画素の断面構造を示す第7図を用いて第2基板17上に設けた薄膜トランジスタ、配線、電極の形成方法について説明する。ガラスよりなる第2基板17上にシリコン窒化膜(図示せず)を形成し防水処理を施し、まず、スパッタで形成したクロムまたはアルミニウムを写真製版法を用いて加工し、反射部用ゲート配線41、透過部用ゲート配線43、CS配線42を同時に形成する。次いで、ゲート酸化膜56としてシリコン酸化膜を全面に形成した後、アモルファスシリコン膜を堆積し、写真製版法を用いて第1薄膜トランジスタ51と第2薄膜トランジスタ52とのチャネル57を形成する。その後、スパッタで形成したクロムまたはアルミニウムを写真製版法を用いて加工し、ソース配線24とトランジスタのドレイン54を形成する。その後、透明導電膜であるITO(Indium Tin Oxide)膜を堆積し、写真製版法で第2透明電極23を第1トランジスタ51のドレイン54と接続するようにゲート絶縁膜56上にソース配線24とドレイン54と同層に形成する。
引き続き、平坦化膜55を第1薄膜トランジスタ51、第2薄膜トランジスタ52を覆うように反射電極21を形成する領域にシリコン酸化膜やアクリル系の有機高分子材料を用いて平坦化膜55を形成する。引き続き、平坦化膜55上に第1薄膜トランジスタ51および第2薄膜トランジスタ52を覆う位置にアルミニウムや銀で反射電極21を形成する。
次に、本実施の形態による液晶表示装置およびそれを用いた折りたたみ式の携帯電話機の第2本体3を閉じた状態と開いた状態における動作について、周囲が暗い場合と明るい場合に分けて説明する。
まず、折りたたみ式の携帯電話機の第2本体3を閉じた状態で周囲が暗く第2フロントライト7を点灯する場合を例に説明する。第1図に示すように、第2本体3を閉じた状態では、使用者は液晶表示装置10の第1フロントライト6側の面から画面を観察する。第1図において、第2フロントライト7から出た光Lf1は両面表示型液晶パネル10を背後から照らして通過し、さらに外側透明カバーを通過して、使用者に達する。
第3図を用いてより詳細に説明する。第2フロントライト7の光源11から出た光は、第2フロントライト7の導光板12を拡散伝播して広がり、導光板12に設けられた反射プリズム12aに当たる。反射プリズム12aは両面表示型液晶パネル10の表示面に対し、1〜3度の傾きを持つ面と40〜50度の傾きを持つ面で構成されており、光源11に対向する40〜50度の傾きを持つ面にあたった光は、液晶16に向かい反射される。光は、第2偏光板19により直線偏光となり、第2位相差板18を透過し、さらに第2透過電極23を透過する。その際に光は、第2位相差板18と液晶16と第1位相差板14との合計の複屈折量により偏光状態が変化し、第1偏光板13にて偏光状態に応じた透過率で透過する。この時、液晶16の複屈折量は第2透明電極23と第1透明電極26で形成される電界で液晶16を配向させることにより制御することができる。そのため、第2透明電極23に電圧を印加することにより、第1偏光板13の透過率を制御し、表示すべき画像に応じたその画素の透過率を実現することができる。
本実施の形態では、コントラストを高めるために液晶に電界を印加しない状態で光が第1偏光板13の透過軸方向の直線偏光になり、電圧Vhが印加された場合は第1偏光板13の透過軸と直交方向の直線偏光になるように液晶16の材料と厚さ、第1位相差板14および第2位相差板18の複屈折量と方向、偏光板の方向は設計されている。
しかし、上記のように設計することに限定するわけではなく、逆に電界を印加しない状態で光が第1偏光板13の透過軸と直交方向の直線偏光になり、電圧Vhが印加された場合は第1偏光板13の透過軸方向の直線偏光になるように設計しても良い。
さらに、第1偏光板13を通過した光は、第1フロントライト6を透過する。第1フロントライト6の反射プリズム12aは表示面に対し、1〜3度の傾きを持つ面と40〜50度の傾きを持つ面とで構成されており、光の90%以上は第1フロントライト6を透過し、僅かに方向を変えるが、そのまま外側透明カバー5を通過し、使用者に視認される。
ところで、反射偏光板25を設けた場合には、反射プリズム12aで反射された反射光のうち、反射電極21やゲート配線(図示せず)やソース配線(図示せず)や薄膜トランジスタ(図示せず)の裏面で反射された反射光は1/4波長の位相差補償機能を有す第2位相差板18を2回通過して偏光方向が90度回転した直線偏光となるため、反射偏光板25で反射され、その一部は第2透過電極23を通過する。この光は反射偏光板25を通過する光と直交した直線偏光である。つまり、偏光方向が90°回転した2つの光が同時に液晶を透過することになる。第二透明電極23に電圧を印加し偏光方向を変化させても、所望の光の透過率にならず、表示コントラストを悪化させる。
このため、高いコントラストを得るためには、ゲート配線やソース配線や薄膜トランジスタや反射電極21その他の構造部材のガラス基板側に、光の反射を抑制するため、反射率の低い材料からなる遮光機能を設けることが有効である。
より具体的には、酸化クロム膜、クロム膜などで第2透明電極23の部分を除き遮光膜を設けることが有効である。
またパターニング工程を省略するため、ガラス基板側を反射率の低い酸化クロムとし配線の導電性を高めるためアルミニウムとの2層構造膜としたゲート配線を用い、その配線をソース配線や薄膜トランジスタや反射電極21その他の構造部材の下部に設けることとし、ガラス基板側の遮光板としゲート配線を利用することも可能である。
次に、折りたたみ式の携帯電話機の第2本体3を閉じた状態で、周囲が明るく第2フロントライト7を点灯しない場合を説明する。第4図において第1フロントライト6を透過してきた外光は、第1偏光板13において直線偏光となる。そして、第1位相差板14と液晶16とを透過し、反射電極21で反射され、再び液晶16と第1位相差板14とを透過し第1偏光板に到達する。その際に、第1位相差板14と液晶16を外光は2度透過するので、合計の複屈折量により外光の偏光状態が変化する。そして、外光は第1偏光板13をその偏光状態に応じた透過率で透過する。
本実施の形態においては、コントラストを高めるために液晶に電界を印加しない状態で外光が第1偏光板13の透過軸方向の直線偏光になり、電圧Vhが印加された場合は第1偏光板13の透過軸と直交方向の直線偏光になるように液晶16の材料と厚さ、第1位相差板14の複屈折量と方向、偏光板の方向は設計されている。
反射偏光板25を設けた場合では、外光は両面表示型液晶パネル10の全面から入射するので、外光の一部は第1偏光板13と第1位相差板14を透過した後、反射電極21で反射せず、第2透明電極23を透過する。この第2透明電極23を透過した外光は第2位相差板18を透過し反射偏光板25に到達する。この時、第2透明電極23には電圧Vhを印加しておくと、反射偏光板25の透過軸方向と直交する方向の直線偏光となっており、反射偏光板25を透過することができず反射される。反射された外光は、第2位相差板18と液晶層16、第1位相差板14を通過し再び第1偏光板13に到達するが、ここでは外光は第1偏光板13の透過軸と同じ方向の直線偏光に戻っているため透過することができる。したがって、第2透明電極23に電圧Vhを印加すれば反射電極として作用するため、高い反射率が期待できる。即ち、第1フロントライト側の外光に対して、反射電極21と第2透過電極23に個別に、それぞれ0VとVhを印加することで、反射率の高い白画面を表示することができる。
つまり、反射偏光板25を設けることにより、より反射率の高い明るい白画面を表示することができる。
次に、第2図を用いて、折りたたみ式の携帯電話機の第2本体3を開いた状態で周囲が暗く第1フロントライト6を点灯する場合を説明する。第2図に示すように、第2本体3を開いた状態では、使用者は液晶表示装置10の第2フロントライト7側の面から画面を観察する。
本実施の形態による折りたたみ式の携帯電話機は、開閉判別手段(図示せず)により第2本体3が開いた状態にあると判別された場合には、第1フロントライト6を点灯するフロントライト点灯スイッチ(図示せず)を備えており、開閉判別手段が、例えばヒンジ4の角度の検知などによって第2本体3が開いた状態であることを検知すると、第1フロントライト6が自動的に点灯し、両面表示型液晶パネル10を背後から照らして表示されている画像が使用者に視認される。
こうすることにより、自動的に両面表示を行うことが可能となる。
第5図において、より詳細に動作を説明する。第1フロントライト6の光源11から出た光は、第1フロントライト6のフロントライト導光板12を拡散伝播して広がり、導光板12に設けられた反射プリズム12aに当たる。反射プリズム12aは両面表示型液晶パネル10の表示面に対し、1〜3度の傾きを持つ面と40〜50度の傾きを持つ面で構成されており、光源11に対向する40〜50度の傾きを持つ面にあたった光は、液晶16に向かい反射される。反射された光は第1偏光板13において直線偏光となる。そして、第1位相差板14と液晶16とを透過し、さらに第2透過電極23を透過する。さらに、第2位相差板18を透過し、第2偏光板19に到る。その際に光は、第2位相差板18と液晶16と第1位相差板14との合計の複屈折量により偏光状態が変化し、第2偏光板19にて偏光状態に応じた透過率で透過する。
この時、液晶16の複屈折量は第2透明電極23と第1透明電極26で形成される電界で液晶16を配向させることにより制御することができる。そのため、第2透明電極23に適当な電圧を印加することにより、光の第2偏光板19の透過率を制御し、表示すべき画像に応じたその画素の透過率を実現することができる。
しかし、この場合、第1フロントライト6から入射した光の一部が反射電極21で反射され、第1フロントライト6側にもれる。そのため、使用者の正面にいる第三者に表示画像が見えてしまう問題が発生する。
本実施の形態では、隣接した反射電極21と第2透明電極23で1つの画素を構成するが、互いに絶縁されており、独立に制御可能な構成となっている。そのため、第2透明電極23に印加する電圧と、反射電極21に印加する電圧を独立に制御することにより、使用者の正面にいる第三者に使用者が見ている画像が見えてしまうことを防止できる。
この動作について、より具体的に説明する。反射電極21には一定の電圧を印加し、第二透明電極23には、画像データに対応した透過率を実現する電圧を印加する。
こうすることにより、反射電極21上の液晶の状態は画面全体で均一になり、反射画像を表示せず、使用者の正面にいる第三者に表示画像が見えてしまうことはない。これに対し、第2透明電極23上の液晶は画像に対応した透過率をそれぞれ実現するため、使用者には通常の透過画像が表示される。
また、この時、液晶16が反射電極21により反射した光が第1偏光板13を透過する複屈折率となる電圧を反射電極21に与えれば、第1フロントライト6から出た光が、使用者の反対側へ放射される。この光は携帯電話に搭載されているカメラで被写体を撮影する時の照明としても使うことができる。
また、反射偏光板25を設けた場合では、画像表示を行なう際に、第二透明電極23に電圧を印加するタイミングでは、画像データに対応した透過率を実現する電圧を印加する。その際に、画像データから、第二透過電極23を透過し反射偏光板25から反射されてくる光量を計算し、反射電極21に電圧を印加するタイミングでは、反射偏光板25から反射されてくる光量に応じてほぼ一定光量の光が反射されるように反射電極21に印加する電圧を決定する。
こうすることにより、透過部の反射画像が反射部からの反射光とあわさり、画面全体の各画素からでほぼ均一の反射光が出射されるため、反射画像を表示せず、使用者の正面にいる第三者に表示画像が見えてしまうことはない。
このようなデータ処理は、駆動用半導体回路のデータ変換アルゴリズムで可能である。フレームメモリーの必要容量は増加しないので、駆動用半導体回路コストの上昇は少ない。
次に、第2図を用いて、折りたたみ式の携帯電話機の第2本体3を開いた状態で周囲が明るい場合を例に説明する。第5図に示すように、第2本体3を上下方向に開いた状態では、使用者側には両面表示型液晶パネル10の第2フロントライト7側の面が現れている。外光に対して反射する画素がないため第1フロントライト6が点灯している。動作は周囲が暗い場合と同様である。この動作の場合に反射偏光板25が設けてある場合は、第2フロントライト7の面から液晶表示装置を見ると、第2基板17に入射しゲート配線や反射電極21で反射された外光反射光は第2位相差板18を2度透過し、偏光方向が90度回転した直線偏光となる。そのため、反射偏光板25を通過することができないためコントラストが悪化することはない。
以上、携帯電話機を例に説明を行ってきたが、これに限るものではなく、各種操作スイッチを有する第1本体と、各種情報を可視表示する表示手段を有する第2本体とを備え、第2本体を第1本体に対して開閉可能に結合した情報機器であれば、例えば、折りたたみ式のPDA、開閉式で第1本体が腕に固定されるような腕時計、折りたたみ式の電卓などのようなものであっても同様に構成することができ、同様の効果が得られる。
例えば、折りたたみ式のPDAにおいて、第2本体が閉じた状態で、液晶表示装置に表示する画像としては、例えばカレンダー、時刻、スケジュール、イラスト、顔写真、ゲームアプリ、地図、インターネットHP、飾り模様、電飾などが挙げられ、第2本体が開いた状態で、液晶表示装置に表示する画像としては、文書作成画面、メール操作画面、設定画面などが挙げられる。
また、開閉式の腕時計において、第2本体が閉じた状態で、液晶表示装置に表示する画像としては、例えばカレンダー、時刻などが挙げられ、第2本体が開いた状態で、液晶表示装置に表示する画像としては、アラーム設定画面、スケジュール設定画面などが挙げられる。
また、上記各実施の形態では、本発明による液晶表示装置を情報機器の表示装置として用い、表示装置を備えた第2本体を開いた状態と閉じた状態の両方において同一の液晶表示装置による表示画像を視認することができる情報機器を構成した場合について説明したが、これに限るものではなく、例えば、冷蔵庫、電子レンジ、クーラーなどの家電機器用の常時使用しない設定スイッチを備えた機器における設定スイッチを隠すカバーを兼ねた表示装置として使用することも可能である。さらに、本発明による液晶表示装置は第1偏光手段側と第2偏光手段側の両側から、同時に表示画像を視認することが可能であるので、両者が向かい合って行なうような対戦型ゲームの表示装置として使用することも可能である。
以上のように、本実施の形態の液晶表示装置は、独立して駆動される反射部と透過部とを有する画素がマトリックス状に配置された、第1基板と画素駆動部を有する第2基板と第1基板および第2基板に挟まれた液晶とからなる液晶セルと、第1基板に対向して配置された第1偏光手段と、第2基板に対向して配置された第2偏光手段と、第1偏光手段および第2偏光手段の外側にそれぞれ配置された第1フロントライトおよび第2フロントライトとを有することによって、液晶表示装置の両面に画像を表示することが可能となる。
また、反射部および前記透過部を独立して駆動し、液晶表示装置の両面に画像を表示することによって、両面に同時に異なる画像を表示することが可能となる。
また、反射部は黒表示することによって、片面のみ表示している際にも、反対面に光を漏らすことがなく反対面に表示を見えなくすることが可能となる。
また、反射部は白表示することによって、片面のみ表示している際に反対面を照明として用いることが可能となる。
また、第2基板と第2偏光手段との間に反射偏光板を有することにより、両面に表示した際に、より明るい表示をすることが可能となる。
また、本実施の形態の表示手段を有する情報機器は、上記の液晶表示装置を表示手段として用いるので、情報機器の両面に各種情報を表示することが可能な情報機器を得ることが可能となる。
また、本実施の形態の情報機器は、第1本体と、表示手段を有し第1本体に対して開閉可能に結合された第2本体とを備え、第2本体の開閉を判別する開閉判別手段を有し、第2本体が開いている場合に第1フロントライトが点灯することによって、自動的に両面表示を行うことが可能となる。
実施の形態2.
第8図は本実施の形態の第2基板17に形成されている薄膜トランジスタ、配線、電極の構造の平面図である。その他の構成は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
本実施の形態では、第1薄膜トランジスタ51と第2薄膜トランジスタ52を千鳥状に配置している。
そのため、第1薄膜トランジスタ51と第2薄膜トランジスタ52のゲート電極を反射部用ゲート配線41および透過部用ゲート配線43の延在する方向に重ねて配置する事ができる。ゲート電極を重ねて配置することにより、ゲート配線方向に対するトランジスタの形成領域を狭くすることができる。そうすることにより、開口率を上げることができ、より明るい表示を行うことが可能となる。
実施の形態3.
本実施の形態の構成は実施の形態1と同様なので説明を省略する。本実施の形態では、第2本体3を開いた状態で使用する。
本実施の形態では、反射電極21と第2透明電極23とに独立して信号を印加し、両面に違う映像を表示している。
より具体的には、第1フロントライト6を点灯し、反射電極21を駆動することにより、第1フロントライト6側への表示を行い、第2透明電極23を駆動することにより、第2フロントライト7側への表示を行う。
上記のように動作させることにより、両面に異なる画像を同時に表示することができる。また、両面に違う映像を表示する際に2枚の液晶表示パネルを用いることなく表示することが可能となる。
本実施の形態は携帯電話を例に説明を行ったが、携帯電話に限定されるものではなく、PDA等の情報機器や種々の宣伝パネル等にも適用可能である。
実施の形態4.
本実施の形態においては、実施の形態1の第1および第2のフロントライトの光源11が赤緑青の3原色LEDであることが特徴である。その他は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
3原色LEDの各色LEDを交互に点灯し、その点灯のタイミングに同期して赤色の透過率の表示、緑色の透過率の表示、青色の透過率の表示となるように液晶をフィールドシーケンシャル方式で駆動する。
この駆動方式を行なうことにより、通常のカラー表示を行なう液晶表示装置に用いられているカラーフィルターを用いなくてもカラー表示を行なうことができる。カラーフィルターを用いないために、カラーフィルターによる透過率の減少をなくすことができ、輝度が向上する。
また、カラーフィルターが存在しないために、透明感のある液晶表示装置を実現することができ、情報端末の透明カバーのように見える液晶表示装置を得ることができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、液晶表示装置は、TFT方式の場合について説明したが、単純マトリクス方式LCD(液晶表示装置)であっても同様である。
この発明による液晶表示パネルおよび液晶表示装置は、特に、携帯電話機、携帯情報端末や電子手帳などの携帯機器に搭載される液晶表示装置および宣伝パネルなどの両面に違う映像を表示する液晶表示装置として用いられる。
本発明の第1の実施の形態による液晶表示装置およびそれを用いた情報機器の説明するための図で、情報機器の1つである折りたたみ式の携帯電話機の折りたたんだ状態(第2本体を閉じた状態)を一部断面で示す外観断面図である。 本発明の第1の実施の形態による液晶表示装置およびそれを用いた情報機器を説明するための図で、第2本体を開いた状態を一部断面で示す外観平面図である。 本発明の第1の実施の形態による液晶表示装置およびそれを用いた情報機器を説明するための図で、第2本体を閉じた状態で透過光による表示の動作を説明する要部断面図である。 本発明の第1の実施の形態による液晶表示装置の断面図であり、特に反射光による表示の際の動作を説明する図である。 本発明の第1の実施の形態による液晶表示装置の断面図であり、第1図の要部を拡大して反対面を反射光により表示する際の動作を示す断面図である。 本発明の液晶表示装置の液晶表示パネルの画素部分の平面図である。 本発明の液晶表示装置の液晶表示パネルの画素部分の断面図である。 本発明の液晶表示装置の液晶表示パネルの変形例の画素部分の平面図である。
符号の説明
1 第1本体、2 機能スイッチ、3 第2本体、4 ヒンジ、5 外側透明カバー、6 第1フロントライト、7 第2フロントライト、8 内側透明カバー、9 駆動回路、10 液晶表示装置、11 光源、12 フロントライト導光板、12a 反射プリズム、13 第1偏光板、14 第1位相差板、15 第1基板、16 液晶、17 第2基板、18 第2位相差板、19 第2偏光板、21 反射電極、23 第2透明電極、24 ソース配線、25 反射偏光板、26 第1透明電極、41 反射部用ゲート配線、42 CS配線、43 透過部用ゲート配線、51 第1薄膜トランジスタ、52 第2薄膜トランジスタ、54 ドレイン、55 平坦化膜、56 ゲート酸化膜、57 チャネル

Claims (5)

  1. 第1透明電極を有する第1透明基板と、
    前記第1透明基板に対向して画素内に反射電極と第2透明電極とを有する第2透明基板と、
    前記第1透明基板と前記第2透明基板とに挟まれた液晶と、
    前記第1透明基板の前記液晶と反対側に配置された第1偏光板と、
    前記第2透明基板の前記液晶と反対側に配置された第2偏光板と、を備えて前記画素がマトリクス状に配置された液晶表示パネルであって、
    前記画素内の前記反射電極と前記第2透明電極とが互いに絶縁され、
    前記反射電極の電圧と前記第2透明電極の電圧とが独立に制御されることを特徴とする
    液晶表示パネル。
  2. 前記第2透明基板は、前記画素に信号を伝える信号線と、前記信号線と前記反射電極との間に配置された第1トランジスタと、前記信号線と前記第2透明電極との間に配置された第2トランジスタと、前記第1トランジスタに接続される第1ゲート線と、前記第2トランジスタに接続される第2ゲート線と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示パネル。
  3. 前記反射電極により第1透明基板側に表示される第1画像と前記第2透明電極により第2透明基板側に表示される第2画像とが同時に異なることを特徴とする請求項1または2に記載の液晶表示パネル。
  4. 画素内の反射電極と第2透明電極との境界に前記反射電極と前記第2透明電極とに負荷容量を与えるCS配線を備えたことを特徴とする請求項2または3に記載の液晶表示パネル。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の液晶表示パネルの第1偏光板の第1透明基板と反対側にフロントライト導光板を備えたことを特徴とする液晶表示装置。
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