JP2008083484A - 液晶装置とその駆動方法、及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】明るい環境で使用する際の透過表示の視認性低下を防止する。
【解決手段】液晶層を挟持して対向する一対の基板を具備し、画素を構成するサブ画素内に透過表示領域と反射表示領域とが形成され、互いに切替可能の透過表示モードと反射表示モードとを具備した液晶装置において、前記透過表示モードの駆動電圧範囲(VtL〜VtH)が、前記反射表示モードの駆動電圧範囲(VrL〜VrH)と異なる電圧範囲であり、当該電圧範囲(VtL〜VtH)における前記反射表示領域の反射率が最大反射率の90%以下である構成とした。
【選択図】図2
【解決手段】液晶層を挟持して対向する一対の基板を具備し、画素を構成するサブ画素内に透過表示領域と反射表示領域とが形成され、互いに切替可能の透過表示モードと反射表示モードとを具備した液晶装置において、前記透過表示モードの駆動電圧範囲(VtL〜VtH)が、前記反射表示モードの駆動電圧範囲(VrL〜VrH)と異なる電圧範囲であり、当該電圧範囲(VtL〜VtH)における前記反射表示領域の反射率が最大反射率の90%以下である構成とした。
【選択図】図2
Description
本発明は、液晶装置とその駆動方法、及び電子機器に関するものである。
画素内に反射表示領域と透過表示領域とを備えた半透過反射型の液晶装置が知られている。この種の液晶装置では、反射表示と透過表示とで液晶層を透過する光の経路が異なるために生じる反射表示と透過表示との差異を解消するために、反射表示と透過表示の電気光学特性を一致させる光学設計が行われる。例えば、下記特許文献1では、透過表示領域と反射表示領域の電気光学特性が異なることを前提に、照明装置を点灯させる透過表示と照明装置を点灯させない反射表示とで駆動電圧を異ならせるようにしている。
特開2000−56294号公報
特許文献1記載の液晶装置では、照明装置に連動して反射表示用の駆動電圧と透過表示用の駆動電圧を切り替えることで、反射表示と透過表示の双方で高コントラストの表示を得られるようにしている。しかしながら、このような液晶装置であっても、明るい環境で透過表示を行うと入射した外光によって同時に反射表示がされてしまうため、透過表示の品位が低下するという問題がある。特に、反射表示の品質を重視した設計の半透過反射型液晶装置や、カラーの透過表示とモノクロの反射表示とを組み合わせた半透過反射型液晶装置では、明るい環境での透過表示の品位低下がより顕著になる。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであって、明るい環境で使用しても高品位の透過表示が得られる液晶装置とその駆動方法を提供することを目的としている。
本発明の液晶装置は、上記課題を解決するために、液晶層を挟持して対向する一対の基板を備え、画素を構成するサブ画素内に透過表示領域と反射表示領域とが形成され、互いに切替可能の透過表示モードと反射表示モードとを具備した液晶装置であって、前記透過表示モードの駆動電圧範囲が、前記反射表示モードの駆動電圧範囲と異なる電圧範囲であり、当該電圧範囲における前記反射表示領域の反射率が最大反射率の90%以下であることを特徴とする。
この構成によれば、透過表示モードにおける反射表示領域の輝度を低く抑えることができるので、明るい環境で使用した場合にも、反射表示領域での外光の反射によって透過表示の視認性が低下するのを防止することができ、高品質の透過表示を得ることができる。
この構成によれば、透過表示モードにおける反射表示領域の輝度を低く抑えることができるので、明るい環境で使用した場合にも、反射表示領域での外光の反射によって透過表示の視認性が低下するのを防止することができ、高品質の透過表示を得ることができる。
前記透過表示領域における前記液晶層の層厚と、前記反射表示領域における前記液晶層の層厚とが互いに異なっている構成とすることが好ましい。すなわち本発明では、マルチギャップ構造の半透過反射型液晶装置とすることが好ましい。かかる構成によれば、透過表示領域の液晶層厚と反射表示領域の液晶層厚を個別に調整することで、前記両領域の電気光学特性を調整することができるので、透過表示モードの駆動電圧範囲における反射表示領域の反射率を簡便に調整できる構成が得られる。
本発明の液晶装置は、ノーマリホワイトモードにおいて、前記透過表示モードの最低電圧が前記反射表示モードの最低電圧よりも高い電圧であることが好ましい。また、ノーマリブラックモードにおいて、前記透過表示モードの最高電圧が前記反射表示モードの最高電圧よりも低い電圧であることが好ましい。これにより、表示モードの別に応じて反射表示モードと透過表示モードの駆動電圧範囲をそれぞれ適切に設定することができる。
本発明の液晶装置では、前記サブ画素の平面領域に対する前記反射表示領域の面積率が、前記透過表示領域の前記面積率よりも大きいことが好ましい。このように反射表示を重視した半透過反射型液晶装置においては、上述した透過表示モードの視認性低下が顕著に表れるため、本発明の構成の適用が極めて有効である。
本発明の液晶装置では、前記透過表示領域と前記反射表示領域のうち、前記透過表示領域に対応する平面領域にのみ選択的に着色部が形成されている構成とすることが好ましい。この場合には、明るい環境で使用して外光の反射光が表示光に混ざると、透過表示の色度が低下して見映えを損なうので、本発明の構成の適用が極めて有効である。
本発明の液晶装置では、一方の前記基板の外面側に配設された照明装置と、入力された画像信号を前記サブ画素に供給する表示信号に変換する変換処理部を有する駆動部と、前記照明装置及び前記駆動部に対して前記照明装置の点灯状態と前記変換処理部の動作状態とを連動させて切り替える制御を行う制御部とを備えた構成とすることができる。この構成によれば、照明装置の点灯状態に連動させて変換処理部の動作状態を切り替えるので、透過表示モードと反射表示モードとで同一画像信号に対する表示信号の電圧レベルを容易に異ならせることができる。また透過表示モードと反射表示モードとの間で確実な動作状態の変更が可能になる。
本発明の液晶装置では、前記変換処理部が、前記画像信号から前記表示信号への変換に使用する変換パラメータを記憶する記憶部を備えており、前記透過表示モード及び反射表示モードの別に応じて異なる変換パラメータを前記記憶部から取得して前記画像信号の変換に適用する構成としてもよい。この構成によれば、表示モードの切替に伴う変換処理部の動作モードの変更を迅速に行うことができる液晶装置を、簡便な構成で安価に実現できる。
上記構成において、前記変換パラメータが、前記透過表示モード及び反射表示モードの各々に対応する駆動電圧の最大値及び最小値である構成とすることもでき、前記変換パラメータが、前記透過表示モード及び反射表示モードの各々に対応する変換テーブルである構成とすることもできる。
上記構成において、前記変換パラメータが、前記透過表示モード及び反射表示モードの各々に対応する駆動電圧の最大値及び最小値である構成とすることもでき、前記変換パラメータが、前記透過表示モード及び反射表示モードの各々に対応する変換テーブルである構成とすることもできる。
本発明の液晶装置の駆動方法は、液晶層を挟持して対向する一対の基板を具備し、画素を構成するサブ画素内に透過表示領域と反射表示領域とが形成され、互いに切替可能の透過表示モードと反射表示モードとを具備した液晶装置の駆動方法であって、前記透過表示モードの駆動電圧範囲を、前記反射表示モードの駆動電圧範囲と異なる電圧範囲であり、かつ当該電圧範囲における前記反射表示領域の反射率が最大反射率の90%以下の反射率となる電圧範囲とすることを特徴とする。
この駆動方法によれば、透過表示モードにおける反射表示領域の輝度を低く抑えることができるので、明るい環境で使用した場合にも、反射表示領域での外光の反射によって透過表示の視認性が低下するのを防止することができ、高品質の透過表示を得ることができる。
この駆動方法によれば、透過表示モードにおける反射表示領域の輝度を低く抑えることができるので、明るい環境で使用した場合にも、反射表示領域での外光の反射によって透過表示の視認性が低下するのを防止することができ、高品質の透過表示を得ることができる。
当該液晶装置をノーマリホワイトモードで動作させるに際して、前記透過表示モードの最低電圧を前記反射表示モードの最低電圧よりも高い電圧に設定することが好ましい。また当該液晶装置をノーマリブラックモードで動作させるに際して、前記透過表示の最高電圧を前記反射表示の最高電圧よりも低い電圧に設定することが好ましい。これにより、表示モードの別に応じて反射表示モードと透過表示モードの駆動電圧範囲をそれぞれ適切に設定することができる。
本発明の電子機器は、先に記載の本発明の液晶装置を備えたことを特徴とする。この構成によれば、明るい環境でも高品質の透過表示が得られる表示部を具備した電子機器を提供することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、液晶装置100の電気的構成を示す図である。液晶装置100は、液晶パネル110と、バックライト(照明装置)120と、制御部200と、変換処理部210とを主体としてなり、さらに、変換処理部210に付随するメモリ(記憶部)240と、バックライト120を駆動するバックライト駆動部250とを備えている。液晶パネル110は、複数の走査線3a及び複数のデータ線6aと、それらの交点に対応して設けられた複数のサブ画素Dと、サブ画素Dと電気的に接続された駆動回路150とを備えている。駆動回路150は、走査線3aに選択信号を供給する走査線駆動回路と、データ線6aに表示信号を供給するデータ線駆動回路とを含む。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、液晶装置100の電気的構成を示す図である。液晶装置100は、液晶パネル110と、バックライト(照明装置)120と、制御部200と、変換処理部210とを主体としてなり、さらに、変換処理部210に付随するメモリ(記憶部)240と、バックライト120を駆動するバックライト駆動部250とを備えている。液晶パネル110は、複数の走査線3a及び複数のデータ線6aと、それらの交点に対応して設けられた複数のサブ画素Dと、サブ画素Dと電気的に接続された駆動回路150とを備えている。駆動回路150は、走査線3aに選択信号を供給する走査線駆動回路と、データ線6aに表示信号を供給するデータ線駆動回路とを含む。
本実施形態の液晶装置は半透過反射型の液晶装置であり、その具体的構成としては、例えば図3から図6に示す構成である。図3から図6は、本発明の第1の構成例である液晶装置100Aを示す図である。図3(a)は第1の構成例に係る液晶装置を各構成要素とともに対向基板側からみた平面構成図、図3(b)は側断面構成図である。図4は、液晶パネルの等価回路図である。図5は、液晶パネルの画素Pの平面構成図である。図6は、図5のA−A’線に沿う断面構成図である。
これらの図を参照して構成を示すと、構成例において、液晶装置100Aは、液晶層50を挟持して対向するTFTアレイ基板10及び対向基板20を具備した液晶パネル110Aと、TFTアレイ基板10の外面側に配設されたバックライト120とを備えている。また、サブ画素D内に部分的に形成された反射層29を有しており、透過表示モードでは背面側に配設されたバックライト120からの照明光を液晶層50で変調して対向基板20側から表示光として射出し、反射表示モードでは、液晶パネル110Aに設けられた反射層29により対向基板20側から入射した光を反射させるとともに液晶層50で変調し、表示光として射出するようになっている。
これらの図を参照して構成を示すと、構成例において、液晶装置100Aは、液晶層50を挟持して対向するTFTアレイ基板10及び対向基板20を具備した液晶パネル110Aと、TFTアレイ基板10の外面側に配設されたバックライト120とを備えている。また、サブ画素D内に部分的に形成された反射層29を有しており、透過表示モードでは背面側に配設されたバックライト120からの照明光を液晶層50で変調して対向基板20側から表示光として射出し、反射表示モードでは、液晶パネル110Aに設けられた反射層29により対向基板20側から入射した光を反射させるとともに液晶層50で変調し、表示光として射出するようになっている。
図1に戻り、制御部200は、変換処理部210とバックライト駆動部250とを駆動制御する。すなわち、透過表示モードにおいては、バックライト駆動部250に対してバックライト120を点灯させる信号を送信し、それとともに変換処理部210に対して透過表示モード用の変換処理動作への切替を行わせる信号を送信する。反射表示モードに移行する場合には、バックライト駆動部250に対してバックライト120を消灯させる信号を送信し、それとともに変換処理部210に対して反射表示モード用の変換処理動作への切替を行わせる信号を送信する。
上記透過表示モードと反射表示モードとの切替は、図示しない上位装置から制御部200への制御信号の入力により行われるようにしてもよく、制御部200が自立的に制御するようにしてもよい。上位装置からの入力であれば、ユーザー入力に基づく制御信号であってもよく、前記上位装置に設けられたタイマ装置の動作に基づく制御信号であってもよい。制御部200により制御する場合には、液晶装置100に外部環境の明るさを検知するセンサを設け、かかるセンサで検知した明るさ情報に基づいて行われるようにしてもよい。あるいは、液晶パネル110の表示動作開始時には透過表示モードで動作させ、所定時間(例えば数秒〜数十秒)経過後はバックライト120を消灯して反射表示モードに移行するようにしてもよい。
また制御部200は、本実施形態の液晶装置におけるタイミング信号生成手段としても機能し、図示ない上位装置から供給される垂直走査信号Vsync、水平走査信号Hsync、ドットクロック信号dCLK及びクロックCLK等に従って、各種のタイミング信号やクロック信号などを生成し、液晶パネル110の駆動回路150に対し出力する。図1に示すDY,CLYはそれぞれスタートパルス及びクロック信号であり、走査線駆動回路に入力される。またLP,CLXはそれぞれラッチパルス及びクロック信号であり、データ線駆動回路に入力される。
変換処理部210は、図示しない上位装置から入力される画像信号DATAを、液晶パネル110で適切に表示できる形態の表示信号Dsに変換して出力する。変換処理部210は、アナログ形式の画像信号をデジタル信号に変換するA/D変換部と、所定の信号変換アルゴリズムや信号変換テーブルをRGBの各画像信号に対し適用して所定の信号変換を行う信号変換部と、デジタル信号をアナログ表示信号Dsに変換して出力するD/A変換部とを備えて構成される。
本実施形態の場合、変換処理部210は、メモリ240から信号変換用の変換パラメータや変換テーブルを読み出して信号変換部に適用できるようになっている。すなわち、変換処理部210は、制御部200から送信される制御信号に基づいて、透過表示モード用の変換処理動作と反射表示モード用の変換処理動作とを切替可能になっており、これらの動作状態の切替に伴って、各変換処理動作用の変換パラメータをメモリ240から読み出して変換処理に使用するようになっている。
変換処理部210の信号変換部では、例えば、A/D変換部から入力されたRGBデジタル信号(画像信号)を、所定の変換アルゴリズムを用いて液晶パネル出力用のRGBデジタル信号(表示信号)に変換してD/A変換部に出力する。本実施形態では、変換アルゴリズムの動作を規定する変換パラメータを、液晶装置100の表示モード(透過表示モード、反射表示モード)の別に応じて異ならせている。この場合の変換パラメータとしては、透過表示モードの最高電圧(VtH)及び最低電圧(VtL)と、反射表示モードの最高電圧(VrH)及び最低電圧(VrL)とを例示できる。これらの変換パラメータを、表示モードの別に応じてメモリ240から読み出して変換アルゴリズムに適用することで、各表示モードにおいて画像信号から生成される表示信号の電圧範囲を適切に設定できるようになっている。
また、変換パラメータとしての信号変換テーブルは、例えば、入力値と出力値との対応表を保持したLUT(ルックアップテーブル)である。この場合、液晶パネル110の入出力プロファイル(パネル固有の入出力特性)を保持したLUTを透過表示モードと反射表示モードのそれぞれについて用意し、これをメモリ240に保持しておく。
変換処理部210の信号変換部は、表示モードの別に応じて異なる変換テーブルをメモリ240から読み出し、読み出した変換テーブルに基づいて、入力されたRGBデジタル信号(画像信号)を液晶パネル出力用のRGBデジタル信号(表示信号)に変換する。この場合にも、各表示モード用に用意された変換テーブルを画像信号の変換に適用するので、各表示モードにおいて画像信号から生成される表示信号の電圧範囲を表示モード毎に適切に設定することができる。
変換処理部210の信号変換部は、表示モードの別に応じて異なる変換テーブルをメモリ240から読み出し、読み出した変換テーブルに基づいて、入力されたRGBデジタル信号(画像信号)を液晶パネル出力用のRGBデジタル信号(表示信号)に変換する。この場合にも、各表示モード用に用意された変換テーブルを画像信号の変換に適用するので、各表示モードにおいて画像信号から生成される表示信号の電圧範囲を表示モード毎に適切に設定することができる。
上記構成を備えた本実施形態の液晶装置100は、半透過反射型の液晶パネル110及びバックライト120により、透過表示モードと反射表示モードとを切り替えつつ画像表示を行うようになっている。そして、透過表示モードと反射表示モードとの表示モードの別に応じて、変換処理部210における変換処理に適用する変換パラメータを切り替えることで、特に透過表示における表示品質を高められるようになっている。
図2は、本発明の液晶装置100におけるサブ画素の駆動電圧と明るさの関係(電気光学特性)を示す説明図であり、(a)はノーマリホワイトモード、(b)はノーマリブラックモードの場合をそれぞれ示している。なお、縦軸の明るさについては、透過表示、反射表示の最大明るさを1として規格化した場合を示している。
図2に示すように、本実施形態の液晶装置100では、反射表示モードにおける電気光学特性と、透過表示モードにおける電気光学特性とが異なっている液晶パネル110が採用されている。この液晶パネル110の具体的構成については、後段の第1及び第2の構成例に詳述している。
そして、それぞれの電気光学特性に合わせて、透過表示モードの駆動電圧範囲(VtL〜VtH)と、反射表示モードの駆動電圧範囲(VrL〜VrH)とが規定されており、これらの駆動電圧範囲を規定する透過表示モードの最高電圧値(VtH)及び最低電圧値(VtL)と、反射表示モードの最高電圧値(VrH)及び最低電圧値(VrL)とが、あらかじめ変換パラメータとして設定されてメモリ240に保持されている。
そして、それぞれの電気光学特性に合わせて、透過表示モードの駆動電圧範囲(VtL〜VtH)と、反射表示モードの駆動電圧範囲(VrL〜VrH)とが規定されており、これらの駆動電圧範囲を規定する透過表示モードの最高電圧値(VtH)及び最低電圧値(VtL)と、反射表示モードの最高電圧値(VrH)及び最低電圧値(VrL)とが、あらかじめ変換パラメータとして設定されてメモリ240に保持されている。
そして、表1の(a)に示すように、透過表示モードにおいては、変換処理部210はメモリ240から最高電圧値(VtH)と最低電圧値(VtL)とを読み出し、かかる電圧範囲(VtL〜VtH)で透過表示モードの階調表示がなされるよう画像信号DATAから表示信号Dsへの変換を行う。一方、反射表示モードにおいては、変換処理部210はメモリ240から最高電圧値(VrH)と最低電圧値(VrL)とを読み出し、かかる電圧範囲(VrL〜VrH)で反射表示モードの階調表示がなされるよう画像信号DATAから表示信号Dsへの変換を行う。
表1の(b)はノーマリホワイトモードにおける透過表示領域と反射表示領域の表示状態(明るさ)を示す表であり、電圧値の低い順に(VrL、VtL、VrH、VtHの順に)、サブ画素の明暗状態を示している。表1の(c)はノーマリブラックモードにおける表示状態を示しており、同様に低電圧側から順に示している。
液晶装置100を透過表示モードで動作させる場合において、図2に示すように、透過表示モードの駆動電圧範囲(VtL〜VtH)は反射表示モードの駆動電圧範囲(VrL〜VrH)と一部重複している。そのため、図2(a)に示すノーマリホワイトモードでは、表1の(b)に示すように、駆動電圧がVtL〜VrHの範囲にあるときに反射表示領域の液晶が駆動されて、透過表示領域と反射表示領域の双方で表示が行われる。また図2(b)に示すノーマリブラックモードでは、表1の(c)に示すように、透過表示モードにおいて駆動電圧がVrL〜VtHの範囲にあるときに反射表示領域の液晶が駆動されて透過表示領域と反射表示領域の双方で表示が行われる。
液晶装置100を透過表示モードで動作させる場合において、図2に示すように、透過表示モードの駆動電圧範囲(VtL〜VtH)は反射表示モードの駆動電圧範囲(VrL〜VrH)と一部重複している。そのため、図2(a)に示すノーマリホワイトモードでは、表1の(b)に示すように、駆動電圧がVtL〜VrHの範囲にあるときに反射表示領域の液晶が駆動されて、透過表示領域と反射表示領域の双方で表示が行われる。また図2(b)に示すノーマリブラックモードでは、表1の(c)に示すように、透過表示モードにおいて駆動電圧がVrL〜VtHの範囲にあるときに反射表示領域の液晶が駆動されて透過表示領域と反射表示領域の双方で表示が行われる。
しかし、本実施形態の液晶装置100では、図2に示すように、液晶パネル110における透過表示領域と反射表示領域の電気光学特性を異ならせ、かつ透過表示モードと反射表示モードの駆動電圧範囲を各々設定することで、透過表示モードの駆動電圧範囲(VtL〜VtH)における反射表示領域の明るさ(反射率)を、最大反射率の90%以下の反射率としている。つまり、透過表示モードの駆動電圧範囲と反射表示モードの駆動電圧範囲が重なる電圧範囲VtL〜VrH(あるいはVrL〜VtH)での反射率の最大値r1(点R1)が、反射表示モードの最大反射率r0(点R0)の90%以下となっている。
このような構成とされていることで、明るい環境で透過表示を行う場合に、反射表示領域における外光の反射輝度を抑えることができる。特に、サブ画素Dにおける反射表示領域の面積が透過表示領域に比して大きく形成されている液晶パネル(反射リッチパネル)や、透過表示領域のみにカラーフィルタの着色部が選択的に形成されたモノカラー型の液晶パネルにおいて顕著に生じる透過表示の視認性低下の問題を解消でき、高品質の透過表示を得ることができる。
なお、本実施形態では、透過表示モードの駆動電圧範囲と反射表示モードの駆動電圧範囲とが一部重複している場合について説明したが、透過表示モードの駆動電圧範囲と反射表示モードの駆動電圧範囲とが重複しない構成としてもよい。例えば、図2(a)に示すノーマリホワイトモードにおいて、反射表示モードの電気光学特性のグラフがさらに低電圧側にずれており、反射表示モードの最高電圧値VrHが、透過表示モードの最低電圧値VtLよりも低くなっている構成としてもよい。このような構成とすれば、透過表示モードの駆動電圧範囲における反射率がほぼ最低値になるので、透過表示モードにおいて反射表示領域が暗表示となり、透過表示の視認性をさらに向上させることができる。
また、図2を参照した説明では、変換処理部210が変換パラメータとして、透過表示モードの最高電圧値VtH及び最低電圧VtLと、反射表示モードの最高電圧値VrH及び最低電圧VrLを読み込んでそれぞれを変換アルゴリズムに適用する場合について説明したが、変換パラメータが変換テーブルである場合も、メモリ240から読み込まれるパラメータの形態が異なるのみで、上記と同様の作用効果を得ることができる。なお、変換テーブルを切り替えつつ画像信号の変換処理を行う方式を採用すれば、変換処理部210における変換処理の負荷を低減できるという利点がある。
(液晶装置の構成例)
以下、本発明の液晶装置の具体的構成例を示し、本発明をさらに詳細に説明する。
以下、本発明の液晶装置の具体的構成例を示し、本発明をさらに詳細に説明する。
<第1の構成例>
第1の構成例の液晶装置100Aは、ノーマリホワイトモードの半透過反射型液晶装置である。
図3(a)は第1の構成例における液晶パネル110Aを各構成要素とともに対向基板側からみた平面構成図、図3(b)は側断面構成図である。図4は、液晶パネル110Aの等価回路図である。図5は、液晶パネル110Aの画素Pの平面構成図である。図6は、図5のA−A’線に沿う液晶装置100Aの断面構成図である。図7は、第1の構成例の液晶装置の電気光学特性を示すグラフである。
第1の構成例の液晶装置100Aは、ノーマリホワイトモードの半透過反射型液晶装置である。
図3(a)は第1の構成例における液晶パネル110Aを各構成要素とともに対向基板側からみた平面構成図、図3(b)は側断面構成図である。図4は、液晶パネル110Aの等価回路図である。図5は、液晶パネル110Aの画素Pの平面構成図である。図6は、図5のA−A’線に沿う液晶装置100Aの断面構成図である。図7は、第1の構成例の液晶装置の電気光学特性を示すグラフである。
本構成例の液晶装置100Aは、液晶層50を挟持して対向するTFTアレイ基板10及び対向基板20を具備した液晶パネル110Aと、TFTアレイ基板10の外面側に配設されたバックライト120とを備えた半透過反射型の液晶装置である。また、液晶層50がTN(Twisted Nematic)モードやECB(Electrically Controlled Birefringence)モード、OCB(Optical Compensated Bend)モードの液晶により構成されたノーマリホワイトモードの液晶装置となっている。
図3に示すように、液晶パネル110Aは、TFTアレイ基板10と対向基板20とが、平面視略矩形枠状のシール材52を介して貼り合わされ、シール材52に囲まれた領域内に液晶層50が封入された構成を備えている。シール材52の内周側に沿って平面視矩形枠状の周辺見切り53が形成されており、周辺見切りの内側の領域が液晶パネルの表示領域となっている。シール材52の外側の領域には、データ線駆動回路101及び外部回路実装端子102がTFTアレイ基板10の1辺(図示下辺)に沿って形成されており、この1辺に隣接する2辺に沿ってそれぞれ走査線駆動回路104が形成されている。TFTアレイ基板10の残る1辺(図示上辺)には、画像表示領域の両側の走査線駆動回路104間を接続する複数の配線105が形成されている。対向基板20の各角部にはTFTアレイ基板10と対向基板20との間の電気的導通をとるための基板間導通材106が配設されている。
液晶パネル110Aの表示領域には、図4に示すように、複数の走査線3aと、走査線3aに対して交差する方向に延びる複数のデータ線6aと、各走査線3aと並列に延びる容量線3bとがそれぞれ配線されている。走査線3aとデータ線6aとに囲まれる領域に、サブ画素Dが形成されている。サブ画素Dの各々には、画素電極9と、画素スイッチング素子としてのTFT30とが形成されており、画像信号が供給されるデータ線6aがTFT30のソースに電気的に接続されており、TFT30のゲートには走査線3aが電気的に接続されている。また、画素電極9はTFT30のドレインと電気的に接続され、走査線3aから供給される走査信号によりTFT30をスイッチングすることで、データ線6aから供給される画像信号を所定のタイミングで画素電極9に書き込み、液晶層を挟持して対向する電極との間で画像信号を保持するようになっている。また、画素電極9に書き込まれた画像信号のリークを防止するために、画素電極9と並列に保持容量70が付加されており、保持容量70を構成する一方の電極は容量線3bに電気的に接続されている。
図5に示す画素の平面構成を見ると、表示領域の縦横に延びるデータ線6aと走査線3aとによって区画された平面視矩形状の領域が各サブ画素Dに対応する。本実施形態では、各サブ画素の平面領域に対応して赤(R)、緑(G)、青(青)の3色の着色部を周期的に配列してなるカラーフィルタが設けられており、かかる3色の着色部に対応する1組のサブ画素D1〜D3が、3色の光を混色して表示する1つの画素Pを構成している。
各サブ画素Dに対応して平面視矩形状の画素電極9が形成されている。画素電極9は、走査線3aとデータ線6aとが交差する位置に対応して設けられたTFT30と接続されている。TFT30は、ポリシリコン等からなる半導体層30sと、ソース電極36aと、ドレイン電極36bと、ゲート電極30gとを有しており、前記ドレイン電極36aは、図示略のコンタクトホールを介して画素電極9と電気的に接続されている。画素電極9と外形においてほぼ平面的に重なる領域には、サブ画素の領域内でTFT30と反対の端部側に矩形状の開口部29sを有する反射層29が形成されている。反射層29は、その平面領域内に複数の凹部29aが形成された散乱反射層である。またサブ画素D内において反射表示領域の平面積が透過表示領域の平面積よりも相当大きく形成されており、当該液晶パネル110Aは、半透過反射型液晶装置のうちでも、特に反射表示を重視した構成である。
サブ画素Dのうち、反射層29の平面領域が外光を反射して表示を行う反射表示領域であり、反射層29に形成された矩形状の開口部29sの平面領域がバックライトの照明光を透過して表示を行う透過表示領域である。したがって反射表示領域と透過表示領域は画素電極9を平面的に区画して形成されている。
なお、図示は省略したが、各サブ画素には図3に示した保持容量70が形成されている。かかる保持容量については公知の構成を適用することができる。例えば、走査線3aと同じ層に容量線3bを構成する電極部を形成し、この電極部に対して第1層間絶縁膜12を介して対向する容量電極をソース電極36a、ドレイン電極36bと同じ層に形成し、さらに前記容量電極とTFT30のドレインとを電気的に接続した構成を採用することができる。また前記容量電極として、半導体層30sのドレイン領域を延設したものを用いることもできる。
なお、図示は省略したが、各サブ画素には図3に示した保持容量70が形成されている。かかる保持容量については公知の構成を適用することができる。例えば、走査線3aと同じ層に容量線3bを構成する電極部を形成し、この電極部に対して第1層間絶縁膜12を介して対向する容量電極をソース電極36a、ドレイン電極36bと同じ層に形成し、さらに前記容量電極とTFT30のドレインとを電気的に接続した構成を採用することができる。また前記容量電極として、半導体層30sのドレイン領域を延設したものを用いることもできる。
図6に示す断面図を見ると、液晶パネル110Aを構成するTFTアレイ基板10の液晶層50と反対側に、導光板91と反射膜92とを備えたバックライト120が配設されている。
液晶パネル110AのTFTアレイ基板10において、ガラスやプラスチック等からなる基板本体10Aの液晶層50側に、半導体層30sが形成され、半導体層30sを覆ってゲート絶縁膜11が形成されている。ゲート絶縁膜11上にゲート電極30g(走査線3a)が形成され、ゲート電極30gを覆って第1層間絶縁膜12が形成されている。ゲート絶縁膜11及び第1層間絶縁膜12を貫通して半導体層30sに達するコンタクトホールが形成されており、これらのコンタクトホールを介して半導体層30sと接続されたソース電極36a(データ線6a)、ドレイン電極36bが形成されている。上記各構成要素を具備したTFT30を覆って第2層間絶縁膜(平坦化膜)13が形成されている。
第2層間絶縁膜13上の凹凸形状(凹部29a)が付与された領域に、アルミニウムや銀等の反射性の金属膜からなる反射層29が形成されている。反射層29と開口部29sを覆ってITO等の透明導電材料からなる画素電極9が形成されている。画素電極9は、反射層29と第2層間絶縁膜13とを貫通する画素コンタクトホール47を介してTFT30のドレイン電極36bと電気的に接続されている。画素電極9を覆ってポリイミド等からなる配向膜18が形成されている。
基板本体10Aの液晶層50と反対側には、第1の位相差板(λ/4位相差板)16aと、第2の位相差板(λ/2位相差板)16bと、偏光板14とが基板本体10A側から順に積層されている。
液晶パネル110AのTFTアレイ基板10において、ガラスやプラスチック等からなる基板本体10Aの液晶層50側に、半導体層30sが形成され、半導体層30sを覆ってゲート絶縁膜11が形成されている。ゲート絶縁膜11上にゲート電極30g(走査線3a)が形成され、ゲート電極30gを覆って第1層間絶縁膜12が形成されている。ゲート絶縁膜11及び第1層間絶縁膜12を貫通して半導体層30sに達するコンタクトホールが形成されており、これらのコンタクトホールを介して半導体層30sと接続されたソース電極36a(データ線6a)、ドレイン電極36bが形成されている。上記各構成要素を具備したTFT30を覆って第2層間絶縁膜(平坦化膜)13が形成されている。
第2層間絶縁膜13上の凹凸形状(凹部29a)が付与された領域に、アルミニウムや銀等の反射性の金属膜からなる反射層29が形成されている。反射層29と開口部29sを覆ってITO等の透明導電材料からなる画素電極9が形成されている。画素電極9は、反射層29と第2層間絶縁膜13とを貫通する画素コンタクトホール47を介してTFT30のドレイン電極36bと電気的に接続されている。画素電極9を覆ってポリイミド等からなる配向膜18が形成されている。
基板本体10Aの液晶層50と反対側には、第1の位相差板(λ/4位相差板)16aと、第2の位相差板(λ/2位相差板)16bと、偏光板14とが基板本体10A側から順に積層されている。
対向基板20において、ガラスやプラスチック等からなる基板本体20Aの液晶層50側には、各サブ画素に対応した着色部を配列してなるカラーフィルタ22が形成されている。反射層29と対向するカラーフィルタ22上の領域に、液晶層50の層厚をサブ画素D内で異ならせる液晶層厚調整層25が、アクリル樹脂等の透明樹脂材料を用いて形成されている。液晶層厚調整層25上とカラーフィルタ22上とにわたって平面ベタ状の対向電極21が形成されており、対向電極21を覆って配向膜28が形成されている。基板本体20Aの液晶層50と反対側には、第1の位相差板(λ/4位相差板)26aと、第2の位相差板(λ/2位相差板)26bと、偏光板24とが、この順に積層されている。
図6に示すように、本例の液晶装置100Aは、サブ画素D内の反射表示領域(反射層29の平面領域)に対応して形成された液晶層厚調整層25を備えている。すなわち、液晶層厚調整層25の膜厚によって透過表示領域の液晶層厚gTと、反射表示領域の液晶層厚gRとが異ならされた、いわゆるマルチギャップ方式の液晶装置である。
通常、マルチギャップ構造は、透過表示の表示光が液晶層50を1回のみ透過した光であるのに対して反射表示の表示光が液晶層50を2回透過した光であることに起因するリタデーションの差異を解消し、透過表示モードと反射表示モードの双方で高コントラストの表示を得られるようにするものである。したがって、従来のマルチギャップ方式の液晶装置では、液晶層厚調整層25の層厚調整によって、反射表示領域の液晶層厚gRを透過表示領域の液晶層厚gTの1/2程度にし、透過表示領域の電気光学特性と反射表示領域の電気光学特性とを一致させるようにしていた。
これに対して本例の液晶装置100Aは、図7に示すように、透過表示領域の電気光学特性と、反射表示領域の電気光学特性とがずらされている。具体的には、gT=2×gRなる液晶層厚条件から、透過表示領域の液晶層厚gTを13%程度増加させる一方、反射表示領域の液晶層厚gRを25%程度減少させ、液晶層厚gT、gRの差を通常のマルチギャップ構造よりも大きくしている。これにより、図7に併せて示されているgT=2×gRなる液晶層厚条件の従来構成における反射表示領域の電気光学特性の曲線を低電圧側に移動させ、透過表示領域における電気光学特性の曲線を高電圧側に移動させている。
これに対して本例の液晶装置100Aは、図7に示すように、透過表示領域の電気光学特性と、反射表示領域の電気光学特性とがずらされている。具体的には、gT=2×gRなる液晶層厚条件から、透過表示領域の液晶層厚gTを13%程度増加させる一方、反射表示領域の液晶層厚gRを25%程度減少させ、液晶層厚gT、gRの差を通常のマルチギャップ構造よりも大きくしている。これにより、図7に併せて示されているgT=2×gRなる液晶層厚条件の従来構成における反射表示領域の電気光学特性の曲線を低電圧側に移動させ、透過表示領域における電気光学特性の曲線を高電圧側に移動させている。
そして、図7に示すように、本例の液晶装置100Aでは、透過表示モードの駆動電圧範囲において反射表示領域の反射率は低く抑えられており、かかる電圧範囲における反射率の最大値(点R1の反射率が最大値)は、反射表示領域の最大反射率(点R0の反射率)の90%以下である。したがって本例の液晶装置100Aによれば、透過表示モードにおいて反射表示の輝度を抑えることができるので、明るい環境で使用した場合にも、透過表示モードの視認性が外光の反射によって阻害されず、高品質の透過表示を得ることができる。また、透過表示モードの低輝度側においては、反射率も相応に低下しているので、低輝度の透過表示においても表示品質が損なわれることはない。
なお、本実施形態では、透過表示領域の電気光学特性と反射表示領域の電気光学特性とを、液晶層厚gT、gRにより調整することとしたが、上記電気光学特性の差異を生じさせることができる手段であれば、液晶層厚調整層25以外の構成も採用することができる。
また本実施形態において、カラーフィルタ22の着色部が、反射層29の開口部29sの平面領域にのみ選択的に形成されている構成としてもよい。すなわち、透過表示がカラー表示とされる一方、反射表示がモノクロ表示とされた、いわゆるモノカラー表示の液晶装置としてもよい。この種の液晶装置では、反射表示領域にカラーフィルタが形成されていないため、明るい環境において透過表示モードで使用すると、外光の反射によって透過表示の色味が薄くなって表示品質の低下が起こる。そこで本発明の構成を適用すれば、透過表示モードの駆動電圧範囲における反射輝度を抑えることができるので、透過表示の色味が薄くなるのを防止でき、高品質の透過表示を得られるようになる。
<第2の構成例>
次に、図8から図10を参照して本実施形態の第2の構成例について説明する。
第2の構成例の液晶装置100Bは、ノーマリブラックモードの半透過反射型液晶装置である。
図8は、本例に係る液晶パネル110Bの画素Pの平面構成図である。図9は、図8のB−B’線に沿う液晶装置100Bの断面構成図である。図10は、第2の構成例の液晶装置の電気光学特性を示すグラフである。
次に、図8から図10を参照して本実施形態の第2の構成例について説明する。
第2の構成例の液晶装置100Bは、ノーマリブラックモードの半透過反射型液晶装置である。
図8は、本例に係る液晶パネル110Bの画素Pの平面構成図である。図9は、図8のB−B’線に沿う液晶装置100Bの断面構成図である。図10は、第2の構成例の液晶装置の電気光学特性を示すグラフである。
本構成例の液晶装置100Bは、液晶層50を挟持して対向するTFTアレイ基板10及び対向基板20を具備した液晶パネル110Bと、TFTアレイ基板10の外面側に配設されたバックライト120とを備えた半透過反射型の液晶装置である。また、液晶層50がVAN(Vertically Aligned Nematic)モードの液晶により構成されたノーマリブラックモードの液晶装置となっている。
なお、本例の液晶装置は動作モードの変更に伴う液晶層や電極構造の変更以外の部分については、先の第1の構成例にかかる液晶装置100Aと同様であるから、図8から図10において液晶装置100Aと共通の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
なお、本例の液晶装置は動作モードの変更に伴う液晶層や電極構造の変更以外の部分については、先の第1の構成例にかかる液晶装置100Aと同様であるから、図8から図10において液晶装置100Aと共通の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図8に示すように、本例に係る液晶パネルのサブ画素Dには、データ線6aの延在方向に配列された3個の島状部9a、9b、9cをこれらの島状部間に形成された連結部9dによって電気的に接続した構成の画素電極9が形成されている。つまり、本例では、各サブ画素Dを、前記各島状部9a〜9cとほぼ同じ形状の3つのサブドットに分割して構成している。カラーフィルタを備えた液晶装置では、1つのサブ画素Dの縦横比が約3:1となるので、本例のように1つのサブ画素Dに3つのサブドット(島状部9a〜9c)を設けると、各サブドットの形状を円形や正多角形に近づけることができ、360°全方向に広視野角化するのに好ましい。各サブドット(島状部9a〜9c)の形状は、図8では八角形状であるが、これに限らず、例えば円形状、その他の多角形状のものとすることができる。また換言すれば、画素電極9において、各島状部9a、9b、9cの間には、電極を部分的に切り欠いた形状のスリット(連結部9dを除いた部分)が形成されていることになる。
そして、各島状部9a,9b,9cの中央部にあたる位置には、対向基板20の対向電極21上に誘電体突起(配向制御手段、輪郭を二点鎖線で示す)27a、27b、27cが形成されている。1つのサブ画素Dにおいて、3つの島状部9a〜9cのうち、TFT30に近い側の2つの島状部9a、9bの平面領域に対応して、当該領域の画素電極9と略同一形状の反射層29が形成されている。したがって、反射層29と平面的に重なっている島状部9a、9bの平面領域が、当該サブ画素の反射表示領域であり、反射層29が形成されていない島状部9cに対応する領域が当該サブ画素の透過表示領域である。本例の液晶装置100Bも、透過表示領域に比して反射表示領域の面積が大きく形成された反射表示重視の液晶装置として構成されている。
図9に示す断面構造において、TFTアレイ基板10の構成は、画素電極9及び反射層29の平面形状及び形成位置を変更し、配向膜18として垂直配向膜を用いた以外は先の第1の構成例と同様である。一方、対向基板20では、反射層29の形成位置の変更に併せて液晶層厚調整層25の形成位置が変更されており、図8に示した島状部9a、9bと平面視で重なる領域に形成されている。液晶層厚調整層25上とカラーフィルタ22上とにわたって平面ベタ状の対向電極21が形成されており、かかる対向電極21上に、液晶層50側へ突出して形成された誘電体突起27a、27b、27cが形成されている。誘電体突起27a〜27cを含む対向電極21上に垂直配向膜28が形成されている。
上記構成を備えた液晶装置100Bは、負の誘電率異方性を有する液晶を基板面に垂直に初期配向させた液晶層50を備えた垂直配向モードの液晶装置であり、液晶層厚調整層25により反射表示領域の液晶層厚gRを、透過表示領域の液晶層厚gTよりも薄くしたマルチギャップ構造の半透過反射型液晶装置である。
本例の液晶装置100Bにおいても、図10に示すように、先の液晶装置100Aと同様に、反射表示領域の液晶層厚gRと透過表示領域の液晶層厚gTとを、gT=2×gRなる液晶層厚条件からずらすことで、反射表示領域及び透過表示領域の電気光学特性をそれぞれ高電圧側、低電圧側へ移動させている。
本例の液晶装置100Bにおいても、図10に示すように、先の液晶装置100Aと同様に、反射表示領域の液晶層厚gRと透過表示領域の液晶層厚gTとを、gT=2×gRなる液晶層厚条件からずらすことで、反射表示領域及び透過表示領域の電気光学特性をそれぞれ高電圧側、低電圧側へ移動させている。
図10に示すように、gT=2×gRなる液晶層厚条件の従来構成の液晶装置では、反射表示領域と透過表示領域の電気光学特性はほぼ一致している。これに対して本例の液晶装置100Bでは、透過表示領域の液晶層厚gTを、上記従来の液晶装置における透過表示領域の液晶層厚に対して14%程度増加させ、反射表示領域の液晶層厚gRを、上記従来の液晶装置における反射表示領域の液晶層厚に対して28%程度減少させている。これにより、従来構成における反射表示領域の電気光学特性の曲線を高電圧側に大きく移動させ、透過表示領域における電気光学特性の曲線を低電圧側に移動させている。
そして、本例の液晶装置100Bでは、透過表示モードの駆動電圧範囲において反射表示領域の反射率は低く抑えられており、かかる電圧範囲における反射率の最大値(点R1の反射率が最大値)は、反射表示領域の最大反射率(点R0の反射率)の80%以下にまで抑えられている。したがって本例の液晶装置100Bによれば、透過表示モードにおいて反射表示の輝度を抑えることができるので、明るい環境で使用した場合にも、透過表示モードの視認性が外光の反射によって阻害されず、高品質の透過表示を得ることができる。
なお、本実施形態では、透過表示領域の電気光学特性と反射表示領域の電気光学特性とを、液晶層厚gT、gRにより調整することとしたが、上記電気光学特性の差異を生じさせることができる手段であれば、液晶層厚調整層25以外の構成も採用することができる。また本例において、モノカラー型の構成を採用してもよいのは勿論である。
(電子機器)
図11は、本発明に係る電子機器の一例を示す斜視図である。同図の携帯電話1300は、本発明の液晶装置を小サイズの表示部1301として備え、複数の操作ボタン1302、受話口1303、及び送話口1304を備えて構成されている。上記実施形態の液晶装置は、上記携帯電話に限らず、電子ブック、パーソナルコンピュータ、ディジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型あるいはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等々の画像表示手段として好適に用いることができ、いずれの電子機器においても、明るく、高コントラストであり、特に屋外において良好な視認性が得られる表示部を構成することができる。
図11は、本発明に係る電子機器の一例を示す斜視図である。同図の携帯電話1300は、本発明の液晶装置を小サイズの表示部1301として備え、複数の操作ボタン1302、受話口1303、及び送話口1304を備えて構成されている。上記実施形態の液晶装置は、上記携帯電話に限らず、電子ブック、パーソナルコンピュータ、ディジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型あるいはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等々の画像表示手段として好適に用いることができ、いずれの電子機器においても、明るく、高コントラストであり、特に屋外において良好な視認性が得られる表示部を構成することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施の形態例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
9…画素電極、10…TFTアレイ基板、20…対向基板、21…対向電極、25…液晶層厚調整層、29…反射層、29s…開口部、100,100A,100B,300…液晶装置、110,110A,110B…液晶パネル、120…バックライト(照明装置)、150…駆動回路、200…制御部、210…変換処理部、240…メモリ(記憶部)、250…バックライト駆動部、D…サブ画素、P…画素、30…TFT
Claims (14)
- 液晶層を挟持して対向する一対の基板を備え、画素を構成するサブ画素内に透過表示領域と反射表示領域とが形成され、互いに切替可能の透過表示モードと反射表示モードとを具備した液晶装置であって、
前記透過表示モードの駆動電圧範囲が、前記反射表示モードの駆動電圧範囲と異なる電圧範囲であり、当該電圧範囲における前記反射表示領域の反射率が最大反射率の90%以下であることを特徴とする液晶装置。 - 前記透過表示領域における前記液晶層の層厚と、前記反射表示領域における前記液晶層の層厚とが互いに異なっていることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
- ノーマリホワイトモードにおいて、前記透過表示モードの最低電圧が前記反射表示モードの最低電圧よりも高い電圧であることを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶装置。
- ノーマリブラックモードにおいて、前記透過表示モードの最高電圧が前記反射表示モードの最高電圧よりも低い電圧であることを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶装置。
- 前記サブ画素の平面領域に対する前記反射表示領域の面積率が、前記透過表示領域の前記面積率よりも大きいことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の液晶装置。
- 前記透過表示領域と前記反射表示領域のうち、前記透過表示領域に対応する平面領域にのみ選択的に着色部が形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の液晶装置。
- 一方の前記基板の外面側に配設された照明装置と、
入力された画像信号を前記サブ画素に供給する表示信号に変換する変換処理部を有する駆動部と、
前記照明装置及び前記駆動部に対して前記照明装置の点灯状態と前記変換処理部の動作状態とを連動させて切り替える制御を行う制御部と
を備えたことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の液晶装置。 - 前記変換処理部が、前記画像信号から前記表示信号への変換に使用する変換パラメータを記憶する記憶部を備えており、前記透過表示モード及び反射表示モードの別に応じて異なる変換パラメータを前記記憶部から取得して前記画像信号の変換に適用することを特徴とする請求項7に記載の液晶装置。
- 前記変換パラメータが、前記透過表示モード及び反射表示モードの各々に対応する駆動電圧の最大値及び最小値であることを特徴とする請求項8に記載の液晶装置。
- 前記変換パラメータが、前記透過表示モード及び反射表示モードの各々に対応する変換テーブルであることを特徴とする請求項9に記載の液晶装置。
- 液晶層を挟持して対向する一対の基板を具備し、画素を構成するサブ画素内に透過表示領域と反射表示領域とが形成され、互いに切替可能の透過表示モードと反射表示モードとを具備した液晶装置の駆動方法であって、
前記透過表示モードの駆動電圧範囲を、前記反射表示モードの駆動電圧範囲と異なる電圧範囲であり、かつ当該電圧範囲における前記反射表示領域の反射率が最大反射率の90%以下の反射率となる電圧範囲とすることを特徴とする液晶装置の駆動方法。 - 当該液晶装置をノーマリホワイトモードで動作させるに際して、前記透過表示モードの最低電圧を前記反射表示モードの最低電圧よりも高い電圧に設定することを特徴とする請求項11に記載の液晶装置の駆動方法。
- 当該液晶装置をノーマリブラックモードで動作させるに際して、前記透過表示の最高電圧を前記反射表示の最高電圧よりも低い電圧に設定することを特徴とする請求項11に記載の液晶装置の駆動方法。
- 請求項1から10のいずれか1項に記載の液晶装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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WO2011093000A1 (en) * | 2010-01-29 | 2011-08-04 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Method for driving liquid crystal display device |
JP2017227939A (ja) * | 2009-12-28 | 2017-12-28 | 株式会社半導体エネルギー研究所 | 液晶表示装置 |
-
2006
- 2006-09-28 JP JP2006264415A patent/JP2008083484A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20091201 |