JP2007187622A - 三次元形状測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、光路長の連続可変を高速で行い、かつ測定系の応答遅れを解決して、高速で形状測定を行える技術を提供することである。
【解決手段】ビームスプリッター5が、広帯域光を受けて、参照鏡を有する参照光路と被測定物を配置した測定光路とに分岐して入射させて照射し、参照鏡からの反射光と被測定物の照射された照射範囲の各照射位置からの反射光を合波して出力し、ピエゾ8が、測定光路の光路長を連続可変し、カメラ10がピエゾ8による該光路長の可変に応じた所定時間間隔で、ビームスプリッター5からの出力を撮像することによって干渉縞のデータを取得し、光路長検出手段14が、カメラ10からのデータを基に干渉縞が生ずる時間位置を基に各照射位置の特定光路長として表し、変位演算手段15が、光路長検出手段14によって出力される、一照射位置の特定光路長と他の特定光路長との差を基に、各照射位置の相対的変位を求める構成とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数のスペクトル成分(以下、スペクトル成分を波長成分で表現する。)を有する広帯域光(例えば、白色光)の干渉現象を用いて被測定物の形状を立体的に測定する三次元形状測定装置に関する。特に、広帯域光(例えば、白色光)の一方を遠端に参照鏡を有する参照光路に入射し、広帯域光の他方を遠端に被測定物を有する測定光路へ入射し、参照鏡(反射鏡)及び被測定物からの各戻り光による干渉を生じさせる干渉部(干渉計)において、参照光路又は測定光路のいずれか一方の光路長を変化させて得られた干渉縞が生ずる光路長を基に、被測定物の形状を測定する三次元形状測定装置であって、光路長の変化を連続的に行って測定することにより、測定時間を短縮する技術に関する。
一般的に、上記の白色光源による干渉現象を用いた形状測定装置においては、参照光路と測定光路の双方の光路長が等しくなったときに、干渉縞が最大の輝度を示すことを利用している。つまり、参照光路又は測定光路のいずれか一方の光路長を変化させたときの干渉縞が最大の輝度を示す光路長の位置を、光路長変化方向における被測定物の変位として測定している。
しかし、従来から、参照光路と測定光路の双方の光路長が等しくなったこと、つまり、干渉縞が最大の輝度を示す光路長の位置を特定することが困難なことから、各種の工夫が凝らされている(特許文献1及び2)。
特許文献1においては、撮像手段により、被測定物のある測定点における光路長の変化に対応する干渉縞を撮像し、その撮像データから干渉縞が最大輝度となる(ピークとなる)光路長の位置(或いは、光路長の変化量でもある。以下、「ピーク位置」と言う。)を直接に検出している。しかも、そのピークを逃すことのないように、光路長の変化に対して(或いは、光路長が変化する時間に対して)十分高い密度でデータを取得する必要がある。
ところで、一般には、図11に示すように測定系の応答遅れがあると、遅れのない正常な干渉縞波形に対して、ピーク値が下がり、時間遅れした波形を生ずる。特許文献1の技術では、そのために、光路長の変化速度を、撮像手段等を含む測定系の応答等の問題がないような十分遅い速度で変化させるとともに、密度高くしていかなければならない。そうすると、測定時間が長くなるという問題があった。
特許文献2の技術は、光路長の変化を所定の距離ずつ(サンプリングピッチ毎に)段階的に変化させ、その変化した所定の距離毎に、撮像した離散的な撮像データ及びその微分値(差分値)を基に、演算によりピーク位置を求めている。そして、特許文献2の技術は、上記したような測定系の応答遅れを防止するために、図12に示すように、光路長を変化させる時間に対して段階的に光路長を変化させて設定するとともに、測定系が応答するに十分な整定時間を設けて、その整定時間後に、サンプリングした撮像データを取得し、さらに同様に次々と整定時間を設定してデータを取得する。そして、全部、取得後にそれらのデータを基に離散的な処理演算によりピーク位置を求めている。
したがって、特許文献2の技術においても、それらの整定時間が必要になるため、測定時間が長くなる。
特開平1−288702号公報 特許第3220955号公報
上記、特許文献2の問題をクリアして、より測定時間を短縮するためには、参照光路又は測定光路のいずれかの一方の光路長を連続して、しかも、測定系の応答より早く変化させて測定する必要がある。その場合、次のような問題がある。
(1) 上記の測定系の応答の問題
これは、上記したように撮像手段の応答遅れによるものである。原因としては、撮影手段としてカメラを用いた場合、そのカメラを構成する素子(CCD,CMOS等)で信号(データ)が蓄積される。その蓄積時間のため、結果として干渉縞の遅延として現れる。図11に示すように、撮像手段の遅れに対して、光路長の変化速度が速いと干渉縞の時間遅れ、振幅の減少が生じる。撮像手段が、光路長の変化速度に比べて、十分短い(蓄積)時間で撮影可能なカメラであれば時間遅れの影響を避けることができるが、そのようなカメラは、S/N(信号対雑音比)が不足することが多い。S/Nを改善するには、白色光による高輝度の照明が必要になる。
(2) 光路長を連続変化させながら測定するにしても、撮像手段により撮影する取得タイミングは、所定間隔(時間間隔又は光路長間隔)になる。そして、被測定物の表面の測定範囲(測定光路が照射する範囲)の各照射点(測定点)を同時に撮像できることが望ましい。しかし、安価に入手できるCMOSタイプのカメラは、ERS式(電子式ローリングシャッター方式)が主流であり、撮像手段を構成する撮像素子を走査(スキャン)して測定することになるので、被測定物の測定範囲の各照射点において、同時に測定できないで、いくらか照射点によって時間ズレが生じ、そのままでは、平坦な被測定物の表面であっても、そのズレによって傾斜があるかのように測定されてしまう。つまり、測定の非同時性が問題になってくる。なお、同時性が確保できるカメラであれば問題はない。
本発明の目的は、上記(1)又は/及び(2)の問題を解決し、光路長を連続して高速で変化させて形状測定を行える技術を提供することである。
上記目的と達成するために、次の手段を備えた。
a)光路長を変化させつつ、撮像手段が測定範囲の各照射点をほぼ同時に撮像する構成とすれば、上記のような撮像手段による遅れは、各照射点に同程度生ずることになる。そこで、本発明では、被測定物の測定範囲の各照射点において測定された干渉縞が生ずる光路長、例えば、ピークが生ずる光路長の位置(上記のようにピークに着眼して説明しているときは「ピーク位置」と言うことがあり、光路長に着眼して説明するときは「特定光路長」と言う。光路長を所定起点から変化させればその起点からの「光路長変化量」でもある。)を基に、その内の一照射点の特定光路長と他の照射点の特定光路長との差を求めることにより、撮像手段の遅れの影響を軽減する構成とした。
b)上記の非同時性の問題については、補正又は測定方法により、非同時性によるズレを防止する構成とした。
具体的には、請求項1に記載の発明は、広帯域スペクトルを有する広帯域光を出力する広帯域光源(1)と、
該広帯域光を、参照鏡を有する参照光路と被測定物を配置した測定光路とに分岐して入射させて照射し、前記参照鏡からの反射光と前記被測定物の照射された照射範囲の各照射位置からの反射光を合波して出力する光路形成部(5)と、
前記参照光路又は前記測定光路の光路長を変化させる光路長可変手段(8)と、
該光路長可変手段による該光路長の変化に応じて、前記光路形成部からの出力を所定時間間隔で撮像する撮像手段(10)と、備え、該撮像手段によって出力される前記撮像信号から得られる前記参照光路の光路長と前記測定光路の光路長に応じて生ずる干渉縞に基づいて前記被測定物の形状測定を行う三次元形状測定装置において、
前記光路長可変手段が前記光路長を連続的に変化させ、前記撮像手段によって撮像された撮像信号から得られる前記参照光路の光路長と前記測定光路の光路長が等しくなるときの被測定物の測定面に対して垂直方向の光路長変化量を求める光路長検出手段(14)と、
前記光路長検出手段によって出力される、1つの照射位置の光路長変化量と他の照射位置の光路長変化量との差を基に、各照射位置の相対的変位を求める変位演算手段(15)と、を備えた。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記光路長可変手段は、前記光路長を連続変化させている過程で生ずる前記干渉縞の変化に対する前記撮像手段が有する蓄積時間による応答遅れが、該干渉縞の周期の1/2よりも短い時間となる速度で該光路長を連続変化させる構成とした。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記撮像手段は前記照射範囲の各照射位置を走査して撮像する手段であって、
前記光路長検出手段又は前記変位演算手段は、前記撮像手段が前記照射範囲の最初の撮像照射位置を起点として各照射位置を走査するまでの時間に変化する光路長差を記憶しておき、前記各照射位置における前記光路長変化量を、又は照射位置における変位を前記光路長差で補正する構成とした。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記撮像手段は前記照射範囲の各照射位置を走査して撮像する手段であって、
前記変位演算手段は、前記照射範囲の中の所望の測定範囲の各照射位置の変位を求めるにあたって、前記所望の測定範囲に近接する一部の照射範囲内の各照射位置における前記光路長変化量を基に基準となる光路長変化量を求め、その求めた基準となる光路長変化量と、前記所望範囲の各照射位置における光路長変化量との相対的な差を求める構成とした。
請求項5に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記光路長可変手段は、前記参照光路又は前記測定光路の光路長を伸ばす方向の往路と伸ばした光路長を縮める方向の復路に、それぞれ同一速度で往復して連続変化させ、
前記撮像手段は、前記照射範囲の各照射位置を走査して撮像する手段であって、前記画像形成手段の往路の出力と復路の出力を撮像し、
前記光路長検出手段は、前記撮像手段が出力する往路と復路の2回のデータを平均した平均データを基に各照射点における光路長変化量として表す構成とした。
請求項6に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、ほぼ単波長成分の参照光を出力するコヒーレント光源(11)と、
該参照光を前記広帯域光に合波して前記光路形成部に入射させる合成部(12)と、を備え、
前記光路長検出手段は、前記撮像手段から広帯域光による干渉縞とともに出力される、前記参照光による干渉縞の繰り返し又はその位相変化を基準として、前記照射範囲の各照射位置の光路長変化量を表す構成とした。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一つに記載の発明において、前記光路長検出手段は、前記撮像手段によって撮像された撮像信号から得られる干渉縞のピークとなることを検出して、前記参照光路の光路長と前記測定光路の光路長が等しいとする構成にした。
請求項8に記載の発明は、広帯域スペクトル成分を有する広帯域光を出力する広帯域光源(1)と、該広帯域光を、参照鏡を有する参照光路と被測定物を配置した測定光路とに分岐して入射させて照射し、前記参照鏡からの反射光と前記被測定物の照射された照射範囲の各照射位置からの反射光を合波して出力する光路形成部(5)と、前記参照光路又は前記測定光路の光路長を連続可変する光路長可変手段(8)と、該光路長可変手段による該光路長の可変に応じた所定時間間隔で、前記光路形成部からの出力を撮像する撮像手段(10)と、を備え、該撮像手段の出力から得られる前記参照光路の光路長と前記測定光路の光路長に応じて生ずる干渉縞に基づいて前記被測定物の形状測定を行う三次元形状測定装置において、
前記光路長可変手段は前記光路長を連続的に変化させる構成とされ、
さらに、該光路長が連続変化したときに前記撮像手段の出力を基に前記干渉縞のピークが生ずる前記所定時間間隔上の時間位置を、前記各照射位置の特定光路長として表す光路長検出手段(14)と、
前記光路長検出手段によって出力される、1つ照射位置の特定光路長と他の照射位置の特定光路長との差を基に、各照射位置の相対的変位を求める変位演算手段(15)と、を備えた三次元形状測定装置。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の発明において、前記光路長可変手段は、前記光路長を連続変化させたとき生ずる前記干渉縞の変化に対する前記撮像手段が有する蓄積時間による応答遅れが、該干渉縞の周期の1/2よりも短い時間となる速度で該光路長を連続変化させ、
前記所定時間間隔は、少なくとも前記撮像手段の蓄積時間を超える時間間隔であり、
さらに、前記光路長検出手段は、前記撮像手段からの所定時間間隔の出力を基に、前記干渉縞のピークが生ずる時間位置を決定することを特徴とする請求項8に記載の三次元形状測定装置。
請求項1、2、8又は9のいずれかに記載の発明によれば、干渉縞のデータ変化が撮像手段の応答遅れがあったとしても、前記被測定物の一照射位置の特定光路長と他の特定光路長との差を基に、各照射位置の相対的変位を求める構成であるから、応答遅れによる測定結果への悪影響を軽減して、速い速度の光路長変化で測定できる。
請求項3に記載の発明は、照射範囲における各照射位置の間における撮像手段に固有な時間差で補正できる構成としたことから、撮像手段の走査による非同時性の影響を防止できる。
請求項4に記載の発明は、所望の測定範囲が照射範囲の中に在る場合は、所望の測定範囲の周辺にあるデータを基に基準の特定光路長を求めて、それと所望の測定範囲の各照射点の特定光路長との差から変位を求める構成としたから、撮像手段の走査による非同時性の影響を防止できる。
請求項5に載の発明は、記載の発明は、光路長可変の往路と復路とで測定した特定光路長の平均値としたことから、撮像手段の走査による非同時性の影響を防止できる。
請求項6に記載の発明は、ほぼ単一な波長の光源による干渉縞をスケールとして、特定光路長を校正できる構成としたことから、より精度良く変位(形状)測定できる。
本発明に係る実施形態を図を用いて説明する。図1は、実施形態の機能構成を示す図である。図2は、図1の実施形態による白色光の干渉縞の測定例を説明するための図である。図3は、図1の信号処理手段20を非同時性の問題を解決するために変形した種々の形態を示す図である。図4は、カメラ10による非同時性を補正するための説明のための図である。図5は、測定の基準点を選定することにより非同時性の影響を防止することを説明するための図である。図6は、往復測定することにより非同時性の影響を防止することを説明するための図である。図7は、ピエゾ8に代わる光路長可変手段の例である。図8は、光路長可変の方法の他の例である。図9は、図1の実施形態にHe−Neレーザー11を用いて、特定波長を校正する形態を説明するための機能構成を示す図である。図10は、He−Neレーザー11を用いたときの、信号処理手段20の動作を説明するための図である。
図1を基に、干渉縞を生成して三次元形状のデータを取得する場合について説明する。以下、実施形態を「構成と動作」、「2.非同時性の解決」、及び「3.構成の変形例」に分けて説明する。
「1.構成と動作」
図1の光源1は、広帯域に亘る多数の波長成分を有しコヒーレンシーの低い広帯域光を出射する光源であって、ここでは、例えば、白色光源を用いる。コリメータレンズ2は、光源2からの白色光(広帯域光)を集光してビームスプリッター3へ送る。ビームスプリッター3は、白色光の方向を変換して対物レンズ4へ送る。対物レンズ4は、白色光を集光してビームスプリッター5(光路形成部)へ送る。ビームスプリッター5は、対物レンズ4から受けた白色光を2方向へ分岐し、一つは測定光として被測定物7へ送り(ビームスプリッター5から被測定物7への光路を測定光路とする。)、他の一つは参照光として参照鏡6へ送る(ビームスプリッター5から参照鏡6への光路を参照光路とする。)。この例では、ビームスプリッター5と参照鏡6との間は固定、つまり参照光路の光路長は一定の固定長さとされている。
ビームスプリッター5は、ハーフミラーで構成することともできる。
測定光路は、被測定物7の表面上の測定したい所望の照射範囲を同時に照射する構成にされている。
被測定物7は、ピエゾ8の上に搭載されている。ピエゾ8は、電圧で駆動される圧電素子で構成され、光路長制御手段16からの指示により、連続的に、被測定物7をXY平面(図1の紙面に直交する面)に対してZ軸方向(図1の紙面の上下方向)へ変化(移動)させることにより測定光路の光路長を連続的に一定速度で可変制御する(便宜上、一定速度として説明するが、後記するように必ずしも一定である必要はない。)。
なお、本発明における光路長の連続的変化(或いは、連続変化)は、次のように段階的に変化させる場合も含まれる。つまり一定間の細かい時間隔おきに一定の細かい距離づつ、ステップで変化させる。つまり細かい距離ステップで変化させて実質的に連続的に変化させる場合も含まれる。このように連続変化には、後述するように、カメラ10(撮像手段)で所定時間間隔(タイミング)で撮像され、データが取得されるが、その時間間隔で変化させる光路長変化の間隔に比べて、相対的に狭い距離間隔でステップ状に変化される態様が含まれる。この場合の所定時間間隔には、従来技術で説明した整定時間は含まれていない。
ピエゾ8は、ビームスプリッター5の固定位置に対して、光路長制御手段16の制御によって、測定光路の光路長を変化させる手段(光路長可変手段)である。なお、ここでは、参照光路の光路長を固定、測定光路の光路長を変化させることで説明するが、後記する干渉縞を生成するには、ピエゾ8を参照鏡6へ取り付け、測定光路を固定とし、参照光路の光路長を変化させる構成にしても可能である。
参照鏡6及び被測定物7から反射されてきた各白色光(以下、「戻り白色光」と言うことがある。)は、ビームスプリッター5で合波(合成)され、さらに対物レンズ4で集光されて、ビームスプリッター3を通過して結像レンズ9により平行光にされてカメラ10へ入力される。このとき、光路長制御手段16からの指示で、ピエゾ8が測定光路の光路長を変化させる距離(或いは、変化させる所定の時間)に応じて、カメラ10が戻り白色光を撮像することにより、戻り白色光による干渉縞が撮像される。撮像された干渉縞は、メモリ13に記憶される。このとき、測定光路は、上記のように被測定物7の所望の照射範囲を同時に照射する構成にされているので、照射範囲の各照射位置、つまり測定したい位置(以下、「測定位置」と言う。)からの戻り白色光に対応する干渉縞が撮像される。
なお、図1の光学系の変形としては、測定光路と参照光路のそれぞれに対物レンズを配置する光学系を構成することもできるので、本発明は、図1の光学系に限らない。以下の説明は、図1に沿って説明する。
メモリ13は、光路長制御手段16が所定時間間隔のタイミング信号を生成してピエゾ8へ時間間隔に応じて光路長を変化させる指示をするので、そのタイミング信号のタイミングで戻り白色光の撮像データ(戻り白色光の輝度を示す輝度データになる。)を取り込み、記憶する。例えば、光路長が時間的に直線的に連続して変化するのであれば、タイミング信号の時間間隔をアドレスとして撮像データを記憶する。これらのタイミング進行方向(つまりアドレス方向)が、Z軸方向を表すことになる。そのとき、その撮像データを測定位置(Xm、Yp)と合わせて記憶する。測定位置(Xm、Yp)の情報は、カメラ10の撮像素子の位置に対応したXY方向の画素の位置である。このようにメモリ13に記憶されているので、例えば、そのメモリ13から、このアドレス順に撮像データを取り出して再現すれば、図2(A)のような干渉縞のデータが得られる。
図2(A)の干渉縞のほぼ中央のピークの位置が、参照光路の光路長と測定光路の光路長が同一になった場合である。また、干渉縞の間隔は、白色光(広帯域光)有する帯域の中心のほぼ1/2になる。また、図2(A)の干渉縞の光路長方向への広がりは、白色光のコヒーレンシーの程度による。コヒーレンシーが低いほど広がり幅は、狭くなる。
なお「ピーク位置」(或いは、「ピークの位置」)については、上記に定義しているが、白色光による干渉縞の輝度(振幅)が最大(以下、「ピーク」と言う。)となる図2(A)の横軸上の位置であって、横軸は、測定光路の光路長方向(図1のZ軸方向:図1の紙面の上下方向)であり、また光路長を変化させるときの時間軸方向(カメラ10により所定時間間隔で撮像されるときの時間軸方向)である。
信号処理手段20は、光路長検出手段14と変位演算手段15とを備えている。光路長検出手段14は、メモリ13から、例えば測定位置(Xm、Yp)における撮像データをアドレス順に読み出して、白色光の干渉縞の位置としてそのピークを検出してそのピークの現れる時間位置を特定光路長として決定する。具体的には、先ず、そのピークにおけるアドレス位置(タイミング)、つまり所定の時間間隔における時間位置を決定する(図2(A)のt1)。そして、さらに、光路長制御手段16が一定の時間間隔に対して光路長を変化させる光路長変化速度から、時間位置(t1)に対する光路長を決定し、それを特定光路長Z1とする(図2(A)及び(B)を参照)。同様に、基準測定位置(Xs、Ys)でも同様にして干渉縞を測定し、そのときのピーク値を示す特定光路長Zsを求める。
なお、図2(B)は、光路長制御手段16がピエゾ8に対して制御する、時間変化に対する光路長変化を示す(光路長を変化させる速度でもある。)。図2(B)の横軸は時間でもあるが、基準位置(光路長を変化させる前の位置、例えば、これをゼロとする。)からの測定光路の光路長の変化量でもある。
そして、変位演算手段15が、それらの差Zs−Z1を求めることにより、測定位置(Xm、YP)の基準測定位置(Xs、Ys)に対する変位、つまり高さとなる。同様に、各測定位置について処理を行えば、被測定物7の全面について高さ(Z軸方向の距離)が測定できる。測定位置間での特定光路長間の差をとることによって、相対的な高さ方向の変位を得るので、カメラ10の応答遅れがあってもうち消すことができる。
また、メモリ13に記憶される撮像データは、上記のように所定時間間隔で記憶される(図2(A)は、それらを結んで連続的に表現したものである。)ので、撮像データとしては離散的になる。この時間間隔(タイミング)が、図2(A)の干渉縞の周期(縞の振幅間の間隔)に対して無視できる程度の細かさであれば、白色光干渉縞光路長検出手段14cは、それら撮像データ(輝度データ)の極大点のうち最大値を示す点をピーク位置として求めて求めても良いし、極大点を結んで得られる包絡線のピーク位置を演算で求めても良い。離散的なため、極大点と包絡線のピーク位置が一致しないことがあるが、この場合は、推定して決定する必要がある。例えば、干渉縞の特性が滑らかな特性であるから前後の極大点から補間演算により求めても良い。また、撮像データの時間間隔と干渉縞の周期に関わらず、信号処理手段20は、特開平9−318329号公報に記載のように、離散的処理で求めてもよい。
さらに、離散的な撮像データから干渉縞のピークを求める方法としては、光路長を段階的に変化させ、その変化した所定の光路長毎に撮像したされた離散的な撮像データを基に次ぎの処理を行う技術がある。撮像データから得られる干渉縞のデーからデジタル・ハイパスフィルタにより直流成分を除外する。交流成分となったデータを二乗して整流する。整流された繰り返し成分に比べ低い繰り返し成分を通過させるデジタル・ローパスフィルタを通して積分し、干渉縞の包絡線データを算出する。このとき、ピーク位置の細かさの要求に応じて、整流された繰り返し成分の間を例えば2次曲線で補間し、補間された繰り返し成分を積分して包絡線データを求める。この包絡線データのピークとなる位置を求める。また、別の方法として離散的な撮像データからフーリエ変換法を用いて、干渉縞の包絡線の振幅の最大となる位置を求める方法がある。
上記のように、本実施形態によれば、カメラ10に応答遅れがあっても特定光路長を測定可能であるが、光路長を変化させる速度が速いと図11に示すように、干渉縞の横軸がズレ、かつ振幅がつぶれてくるので、干渉縞のピークの識別が可能な変化速度が限界である。したがって、光路長を変化させる速度は、次に説明するように干渉縞のピーク(位置)を特定できるような速度に設定する。
次に、離散的な撮像データから干渉縞を再現し、その干渉縞のピーク(その位置)を求めるにあたって、そのときの撮像データを取得するときの所定時間間隔(サンプリング間隔)、光路長変化速度、カメラ10の蓄積時間等の関係について、次に説明する。
離散的な撮像データから干渉縞を再現し、その干渉縞のピーク(その位置)を求めるには、撮像データの所定時間間隔、即ちサンプリング間隔は、サンプリング定理により干渉縞の周期の1/2以下である必要がある。より厳密には、干渉縞のスペクトルは広がりをもつため、その分、よりサンプリング間隔を細かくする必要がある。したがって、実用的には干渉縞の周期の1/3以下で使用されることが望ましい。
サンプリング間隔が干渉縞の周期に対して短いほど、つまり細かくサンプリングするほど、安定して干渉縞の包絡線のピークを求めることができる。しかし、その分、撮像枚数(撮像データ)が多くなることから、その処理に時間がかかったり、カメラ10の撮像速度が固定である場合はより遅い速度で光路長を可変させる必要がある。したがって、測定時間と要求精度に応じたサンプリング間隔に設定する必要がある。
カメラ10の蓄積時間(いわば、露出時間である。)は、カメラ10を構成する素子(光検出素子)の撮像データの転送時間が十分に短く、無視できると考えれば、最大で、サンプリング間隔まで蓄積(露出)が可能である。この蓄積時間(露光時間)の設定については、下記のように考察する。
蓄積時間のみで考えた場合、素子では蓄積時間内に検出した信号(撮像データ)が積分されることになるため、素子が出力する信号レベルは増加する。しかし、その信号のDC成分は蓄積時間に対して比例して増加するのに対して、AC成分(干渉縞の振幅の大きさに相当)は蓄積時間が干渉縞の周期の1/2相当までは増加するが、周期の1/2を超えると減少傾向に変わり、1周期に近づくほど干渉縞の包絡線自体の波形が元の形と変わってしまう。それでもピークを検出可能であるが、干渉縞の振幅の値だけを考えれば、蓄積時間を干渉縞の周期の1/2相当にしたときに、干渉縞の振幅を最も大きくすることができる(S/Nを改善できる)。一方、カメラ10の素子にはダイナミックレンジの制限があるので、蓄積時間は、その蓄積時間における信号レベルの増加で飽和しない範囲に設定される必要がある。以上により、実用上は、カメラ10の蓄積時間は、干渉縞の周期の1/3より短い範囲で、かつ光源1の輝度(出力レベル)及びカメラ10の素子の飽和レベルの関係から適切な値に設定することにより、低輝度な光源でもS/Nを良くして干渉縞のピークを求めることができる。
「2.非同時性の解決」
次に、非同時性の解決について説明する。先ず、非同時性の定量的影響を説明する。例えば、光路長変化速度:約10um/s、CMOSカメラ:128×128=16384ピクセル、画素CLK(素子のクロック):24MHzとすると、撮像の最初と最後のピクセル(画素)間で680usの撮影時間差が生じる。光路長変化速度で換算すると、7nmのズレが生ずる。次の説明は、このズレを軽減するための説明である。
「2.1 非同時性の解決1」
これは、上記したように平坦な被測定物の表面を測定すると、非同時性の影響で単純な傾斜として測定されるため、その傾斜を補正するための例である。
図3(A)は、カメラ10による非同時性を防止するために、光路長を補正するための光路長補正手段14aを設けたものである。他の構成は図1と同じである。例えば、カメラ10の撮像素子(或いは画素)が図4のように配列されているものとする。その配列を、画素位置或いは測定位置を(X、Y)の座表で表示すればカメラ10の走査は、(X1,Y1)から図4の右方向へ、(Xn,Y1)へ走査し、次に(X1,Y2)へ移って(Xn,Y2)まで走査し、これらを(Xn,Yn)まで行う。カメラ10の走査に係る時間は、X方向の影響は少ないが、Y方向の時間が問題となることが大きい。ここでは、簡単のために、同じX位置でY方向だけの走査時間による光路長差の補正について説明する。光路長補正手段14aは、測定位置(X1,Y1)、(X1,Y2)、(X1,Y3)、・・・・(X1、Yn−1)、(X1,Yn)のうち、(X1,Y1)を走査のスタート位置(時間差0)として(X1,Y1)と(X1,Y2)との走査の時間差1をt1,(X1,Y1)と(X1,Y3)との時間差をt2、以下、順次、(X1,Y1)と(X1,Yn)との時間差tn−1を取得しておいて、光路長制御手段16が制御する光路長変化速度vから各時間差tに対応する光路長差σを記憶しておく。例えば、光路長差σ1=v×t1、σ2=v×t2,・・・・・、σn−1=v×tn−1を、それぞれ、座標位置(X1,Y2)、(X1,Y3)、・・・・(X1、Yn−1)に対応づけて記憶しておく。そして、例えば、(X1、Yn−1)の特定光路長を求めたときは、その特定光路長からσn−1だけ差し引くことにより補正し、補正した値を変位演算手段15が、変位を求めるための最終的な特定光路長として用いる。なお、変位演算手段15が求めた変位に対して補正する事も可能である。いずれの補正であっても、非同時性の問題が解決する。上記説明は、Y方向の補正だけ説明したが、Y方向とX方向と合わせて補正することも可能である。
なお、上記説明の測定位置間の走査の時間差tは、カメラ10固有の特性であるから、予め、調査又は実験により、取得できる値である。例えば、平坦な面を予め計測することにより、得られる。
「2.2 非同時性の解決2」
図3(B)は、カメラ10による非同時性を防止するために、変位演算手段15により、被測定物7が殆ど平坦な物である場合の測定において、変位演算の基準の取り方を工夫したものである。他の構成は図1と同じである。図5に示すように、被測定物7の表面の照射範囲全体について測定されるが、実際に所望な測定範囲が図5の斜線部分であった場合、例えば、基準値算出手段15bがその外側の基準範囲の範囲の各特定光路長を求め、さらにその平均値を算出する。測定値算出手段15aは、基準値算出手段15bが算出した平均値と、所望の測定範囲内の各測定位置(照射位置)における特定光路長との差を変位として算出する。これを所望の測定範囲内の各測定位置の全てについて行えば、非同時性の影響を軽減して、所望の測定範囲における相対的な形状を求めることができる。基準範囲は、図5では、ドーナツ状の範囲としたが、これに限ることはないが、差をとる基準とするため、その一部は、少なくとも所望の測定範囲の周辺を囲むものであることが望ましい。
なお、図5における所望の測定範囲、基準測定範囲の設定は、図1に示すユーザインタフェース18から設定することができる。
「2.3 非同時性の解決3」
図3(C)は、光路長制御手段16が、同一比測定物7の同一照射面について、往復して光路長を変化させ、それをカメラ10で撮影した双方のデータを基に求めた、各測定点における往路の特定波長と復路の特定波長の平均を算出して、その測定点における特定波長とするものである。他の構成は図1と同じである。往路と復路とで、時間差による影響がうち消すことにより、非同時性の問題を解消しようとするものである。図3(C)の平均値算出手段14bがその算出処理を行う。図6を基に、その算出順を説明する。図6は、光路長制御手段16が光路長を変化させたときの時間と特定光路長の変化を表した模擬的な図である。図6のように復路で取得した復路の特定光路長の変化を、往路と復路の切り返し時点で、往路で取得した特定光路長の変化に重なるように折返す。そして、図10の拡大図に示すように、例えば、往路でのタイミングがtkポイント(これに対応する光路長が特定光路長でもある。)においては、tkポイントの往路の測定開始点であり、復路の測定終了点である(X0、Y0)における往路の特定光路長と復路の光路長との平均値を算出して、(X0、Y0)の特定光路長とする(図6の拡大図の細かい点線を参照)。これを(Xn、Yn)までの全測定位置について行う。
[3 構成の変形例]
「3.1 光路長可変手段の変形例」
図7は、ピエゾ8に代わる光路長可変手段である。ピエゾ8の代わりに測定光路中に一定の厚みを有し、光を透過する回転素子を入れて、この回転素子を回転することによって回転素子への入射角を変化させことにより、回転素子と被測定物間の往復の光路長を変化させるものである。
「3.2 光路長の変化速度の変形例」
図8は、光路長を変化させる時間間隔(タイミング)と変化した光路長の関係を示す図であって、ピエゾ8又は図7の回転素子等の光路長可変手段に対して光路長制御手段16が、例えば、サインカーブの変化速度で駆動制御する事もできる例を示す。これまでの説明では、一定速度(つまり、一定時間間隔に対して一定の光路長)で変化させていたが、速度は、サインカーブであるが、サインカーブが既知であれば、一定光路長間隔ΔZになる時間間隔で、ピエゾ8等の光路長可変手段を制御することもできる。この場合は、カメラ10の撮像タイミング(時間間隔)は一定ではないが、メモリ13のアドレスは、一定光路長間隔とすることができる。この場合も、図2(B)がサインカーブになるだけで、原理は一定速度で変化させたと同様に特定光路長を求めることができる。ただ、一定光路長間隔ΔZが既知であれば、図2(B)を止めて図2(A)の横軸をΔZなる光路長間隔で表した方が便利である。
[3.3 単一波長光による光路長を校正する例]
上記説明では、図2(A)の光路長変化の時間対干渉縞の振幅についてのデータと、図2(B)の光路長の変化時間対光路長の変化の特性とから、時間を介在させて、干渉縞のピーク位置を示す特定光路長を決めていたが、ここでは、図9及び図10を基に、より正確に特定光路長を決定する方法について説明する。
図9において、白色光源によって干渉縞を測定するまでの構成は、「1.構成と動作」で説明したのと同じであるのでその説明は省略する。また、光路長検出手段14が、図1と異なる。図9において、He−Neレーザー11は、ほぼ単一波長を有する光源である。つまり、「ほぼ単一波長」とは、ピエゾ8が変化させる光路長の範囲において、コヒーレンシーを確保できるほどの波長範囲に在ることを言う。このHe−Neレーザー11からのレーザー光は、ビームスプリッター12により、白色光と同一の光路へ導入される。そして白色光と同様に、参照光路及び測定光路へ入り、それらの参照鏡6及び被測定物7からの戻り光に基づく干渉縞が、ピエゾ8の光路長変化と共に、撮像され、メモリ13に記憶される。ただし、レーザー光は、対物レンズ4で集光され、戻り光も結像レンズ9でカメラ10に集光される。つまり被測定物7上の一点での干渉縞の取得になる。
そのとき、光路長検出手段14は、分波手段14cによってレーザー光による干渉縞を分離して取り出す。白色光による干渉縞は、分波して取り出しても良いし、こちらは必ずしも取り出す必要はない。分波手段14cはメモリ13からの時間に対する撮像データをフーリエ変換等により時間領域データを周波数(波長)領域のデータに変換して、周波数(波長)フィルタにより分離して取り出し、取り出したレーザー光のデータを再び時間領域のデータに再変換し、レーザー光路長参照手段14eへ入力される。その再変換された波形を図10(B)に示す。一方、白色光の干渉縞とレーザー光の干渉縞が分離されないで白色光干渉縞光路検出手段14dに送られる(やはり、分離して、白色光の干渉縞だけ取り出しても良い。この波形が図10(A)である。)。この波形を図10(C)に示す。図10(C)に示すように、白色光の干渉縞に対して、レーザー光の干渉縞の大きさが適切な大きさであれば、重なっても、白色光のピーク位置が抽出できるので、特定光路長が検出できる。レーザー光の干渉縞の大きさは、レーザー光の干渉縞が適切な大きさはHe−Neレーザー11からのレーザー光の強さを調整する事により適切にすることできる。大凡では、レーザー光の干渉縞の大きさは、白色光の干渉縞の大きさに比べ小さい値、つまり白色光干渉縞のピーク検出に妨げない範囲の強度にする。
白色光干渉縞光路検出手段14dは、図10(A)に示すように白色光の干渉縞のピーク値を求めて、そのピーク値の出現する時間位置を求める(図2(A)と同じ。)。例えば、測定位置(Xm、Yp)では時間位置t1、測定位置(Xs、Ys)では時間位置tsである。レーザー光路長参照手段14eは、その時間位置t1、tsにはレーザー光の干渉縞の回転位置を求める。例えば、時間位置t1、tsに対応して、Z1s、Zssとすると、そのZ1s、Zssが測定位置(Xm、Yp)、(Xs、Ys)における特定光路長となる。そして変位演算手段15により、相対的な変位Zss―Z1sを求めることができる。図10(B)のレーザー光による干渉縞は、ピエゾ8による光路長がゼロを起点と変化したときの波形であり、干渉縞の回転位置とこの起点から数えた周期の数である(光路長の変化量でもある。)。なお、レーザー光の干渉縞の周期は、レーザー光の周期と同じである。また、図10(B)の下段に示すように、レーザー光の干渉縞の位相の周期を数えても良い。レーザー光の干渉縞の位相の変化は、ピエゾ8による光路長の変化がゼロである起点におけるレーザー光の干渉縞の位相に対する、相対的な位相変化を示す。
図10(B)のレーザー光を用いた特定光路長の決定は、図2(B)の速度(光路長/時間)で換算して決定するのに比し、速度が関係なくなり実測したレーザー光の干渉縞を参照して(つまり、レーザー光の干渉縞をスケールとして)決定できるので、より信頼性良く決定できる。特に、何かの原因で速度が変わっても、その影響を防げる。
図9は、He−Neレーザー11からの光をビームスプリッター12により白色光と同じ光路に導入する際、白色光の光路の中心から外した場合である。もちろん、白色光の中心にHe―Neレーザー11からの光を導入しても良い。図9の場合、測定位置とレーザー光の照射位置が異なるので、実際には、オフセットが生じるが、このオフセットは予め校正すれば良い。
また、レーザー光の干渉縞も、絶対値的にはカメラ10の応答遅れの影響を受けるが、最終的に相対的な変位Zss―Z1sが求められる時点で、相対的にその影響が無くなる。
上記構成のうち、信号処理手段20及び光路長制御手段16は,CPU及びメモリで構成することができる。
実施形態の機能構成を示す図である。 図1の実施形態による白色光の干渉縞の測定例を説明するための図である。 図1の信号処理手段20を非同時性の問題を解決するために変形した種々の形態を示す図である。 カメラ10による非同時性を補正するための説明のための図である。 測定の基準点を選定することにより非同時性の影響を防止することを説明するための図である。 往復測定することにより非同時性の影響を防止することを説明するための図である。 ピエゾ8に代わる光路長可変手段の例である 光路長可変の方法の他の例である。 図1の実施形態にHe−Neレーザー11を用いて、特定波長を校正する形態を説明するための機能構成を示す図である。 He−Neレーザー11を用いたときの、信号処理手段20の動作を説明するための図である。 従来の問題点としての撮像手段の応答遅れを説明するための図である。 従来の問題点を説明するための図である。
符号の説明
1 光源
2 コリメータレンズ
3 ビームスプリッター
4 対物レンズ
5 ビームスプリッター
6 参照鏡
7 被測定物
8 ピエゾ
9 結像レンズ
10 カメラ
11 He−Neレーザー
12 ビームスプリッター
13 メモリ
14 光路長検出手段
15 変位演算手段
16 光路長制御手段
18 ユーザインタフェース
20 信号処理手段

Claims (9)

  1. 広帯域スペクトルを有する広帯域光を出力する広帯域光源(1)と、
    該広帯域光を、参照鏡を有する参照光路と被測定物を配置した測定光路とに分岐して入射させて照射し、前記参照鏡からの反射光と前記被測定物の照射された照射範囲の各照射位置からの反射光を合波して出力する光路形成部(5)と、
    前記参照光路又は前記測定光路の光路長を変化させる光路長可変手段(8)と、
    該光路長可変手段による該光路長の変化に応じて、前記光路形成部からの出力を所定時間間隔で撮像する撮像手段(10)と、備え、該撮像手段によって出力される前記撮像信号から得られる前記参照光路の光路長と前記測定光路の光路長に応じて生ずる干渉縞に基づいて前記被測定物の形状測定を行う三次元形状測定装置において、
    前記光路長可変手段が前記光路長を連続的に変化させ、前記撮像手段によって撮像された撮像信号から得られる前記参照光路の光路長と前記測定光路の光路長が等しくなるときの被測定物の測定面に対して垂直方向の光路長変化量を求める光路長検出手段(14)と、
    前記光路長検出手段によって出力される、1つの照射位置の光路長変化量と他の照射位置の光路長変化量との差を基に、各照射位置の相対的変位を求める変位演算手段(15)と、を備えた三次元形状測定装置。
  2. 前記光路長可変手段は、前記光路長を連続変化させている過程で生ずる前記干渉縞の変化に対する前記撮像手段が有する蓄積時間による応答遅れが、該干渉縞の周期の1/2よりも短い時間となる速度で該光路長を連続変化させることを特徴とする請求項1に記載の三次元形状測定装置。
  3. 前記撮像手段は前記照射範囲の各照射位置を走査して撮像する手段であって、
    前記光路長検出手段又は前記変位演算手段は、前記撮像手段が前記照射範囲の最初の撮像照射位置を起点として各照射位置を走査するまでの時間に変化する光路長差を記憶しておき、前記各照射位置における前記光路長変化量を、又は照射位置における変位を前記光路長差で補正することを特徴とする請求項1又は2に記載の三次元形状測定装置。
  4. 前記撮像手段は前記照射範囲の各照射位置を走査して撮像する手段であって、
    前記変位演算手段は、前記照射範囲の中の所望の測定範囲の各照射位置の変位を求めるにあたって、前記所望の測定範囲に近接する一部の照射範囲内の各照射位置における前記光路長変化量を基に基準となる光路長変化量を求め、その求めた基準となる光路長変化量と、前記所望範囲の各照射位置における光路長変化量との相対的な差を求めることを特徴とする請求項1又は2に記載の三次元形状測定装置。
  5. 前記光路長可変手段は、前記参照光路又は前記測定光路の光路長を伸ばす方向の往路と伸ばした光路長を縮める方向の復路に、それぞれ同一速度で往復して連続変化させ、
    前記撮像手段は、前記照射範囲の各照射位置を走査して撮像する手段であって、前記画像形成手段の往路の出力と復路の出力を撮像し、
    前記光路長検出手段は、前記撮像手段が出力する往路と復路の2回のデータを平均した平均データを基に各照射点における光路長変化量として表すことを特徴とする請求項1又は2に記載の三次元形状測定装置。
  6. ほぼ単波長成分の参照光を出力するコヒーレント光源(11)と、
    該参照光を前記広帯域光に合波して前記光路形成部に入射させる合成部(12)と、を備え、
    前記光路長検出手段は、前記撮像手段から広帯域光による干渉縞とともに出力される、前記参照光による干渉縞の繰り返し又はその位相変化を基準として、前記照射範囲の各照射位置の光路長変化量を表すことを特徴とする請求項2に記載の三次元形状測定装置。
  7. 前記光路長検出手段は、前記撮像手段によって撮像された撮像信号から得られる干渉縞のピークとなることを検出して、前記参照光路の光路長と前記測定光路の光路長が等しいとする請求項1〜5のいずれか1つに記載の三次元形状測定装置。
  8. 広帯域スペクトル成分を有する広帯域光を出力する広帯域光源(1)と、該広帯域光を、参照鏡を有する参照光路と被測定物を配置した測定光路とに分岐して入射させて照射し、前記参照鏡からの反射光と前記被測定物の照射された照射範囲の各照射位置からの反射光を合波して出力する光路形成部(5)と、前記参照光路又は前記測定光路の光路長を連続可変する光路長可変手段(8)と、該光路長可変手段による該光路長の可変に応じた所定時間間隔で、前記光路形成部からの出力を撮像する撮像手段(10)と、を備え、該撮像手段の出力から得られる前記参照光路の光路長と前記測定光路の光路長に応じて生ずる干渉縞に基づいて前記被測定物の形状測定を行う三次元形状測定装置において、
    前記光路長可変手段は前記光路長を連続的に変化させる構成とされ、
    さらに、該光路長が連続変化したときに前記撮像手段の出力を基に前記干渉縞のピークが生ずる前記所定時間間隔上の時間位置を、前記各照射位置の特定光路長として表す光路長検出手段(14)と、
    前記光路長検出手段によって出力される、1つ照射位置の特定光路長と他の照射位置の特定光路長との差を基に、各照射位置の相対的変位を求める変位演算手段(15)と、を備えた三次元形状測定装置。
  9. 前記光路長可変手段は、前記光路長を連続変化させたとき生ずる前記干渉縞の変化に対する前記撮像手段が有する蓄積時間による応答遅れが、該干渉縞の周期の1/2よりも短い時間となる速度で該光路長を連続変化させ、
    前記所定時間間隔は、少なくとも前記撮像手段の蓄積時間を超える時間間隔であり、
    さらに、前記光路長検出手段は、前記撮像手段からの所定時間間隔の出力を基に、前記干渉縞のピークが生ずる時間位置を決定することを特徴とする請求項8に記載の三次元形状測定装置。


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