JP2007186693A - エポキシ樹脂用硬化剤組成物及びエポキシ樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)1分子に少なくとも1つ以上のグリシジル基を有する化合物と、特定の式で示されるポリアミンとの反応生成物であるポリアミン化合物、(B)表面張力が19〜25dyne/cmの範囲であるポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、及び(C)全アミン価が150〜650mgKOH/gの範囲であるアミノ基変性シリコーンを含むエポキシ樹脂硬化剤組成物。
【選択図】 なし
Description
H2N−CH2−A−CH2−NH2 (I)
(Aはフェニレン基またはシクロヘキシレン基である。)
(I)式で示されるジアミンとエポキシ樹脂との付加反応生成物(エポキシアダクト)をエポキシ樹脂硬化剤として用いることは知られている(特許文献1、2参照)。しかしながら、このようなエポキシアダクトのみでは、塗膜の外観(光沢、透明性、平滑性)、耐水性などの点で十分な硬化物物性が得られない。
即ち本発明は、下記成分(A)、(B)及び(C)を含有することを特徴とするエポキシ樹脂用硬化剤組成物に関する。
また、本発明は、エポキシ樹脂に、少なくとも下記成分(A)、(B)及び(C)が配合されていることを特徴とする、エポキシ樹脂組成物、ならびに該エポキシ樹脂組成物を硬化させたエポキシ樹脂硬化物に関する。
(A)1分子に少なくとも1つ以上のグリシジル基を有する化合物と、(I)式で示されるジアミンとの反応生成物であるポリアミン化合物
H2N−CH2−A−CH2−NH2 (I)
(Aはフェニレン基またはシクロヘキシレン基である。)
(B)表面張力が19.0dyne/cm〜25.0dyne/cmの範囲であるポリエーテル変性ポリシロキサン
(C)全アミン価が150mgKOH/g〜650mgKOH/gの範囲であるアミノ基変性ポリシロキサン
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤組成物は、上記成分(A)、(B)及び(C)を含有することを特徴とする。
(1)成分(A)
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤組成物にエポキシ樹脂硬化剤として含まれる成分(A)のポリアミン化合物は、グリシジル化合物と下記(I)式で示されるジアミンとの反応生成物である。
H2N−CH2−A−CH2−NH2 (I)
(Aはフェニレン基またはシクロヘキシレン基である。)
上記(I)式で示されるジアミンとしては、オルソキシリレンジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、1,2−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンなどが挙げられる。この中で好ましいものはメタキシリレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンである。特に好ましいものは1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンである。
このようなグリシジル化合物は、本発明のエポキシ樹脂組成物に主剤として用いるエポキシ樹脂と同じであっても、異なっていても良い。
ジアミンとグリシジル化合物との反応生成物としては、種々の構造を有するものがあり、本発明のポリアミン化合物(A)はこれらの反応生成物の混合物であってもよい。またポリアミン化合物(A)には、未反応のジアミンを含むこともできる。グリシジル化合物としてジグリシジル化合物を使用した場合の反応生成物の例としては、下記の構造(a)〜(d)を有するものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。(下記構造式(a)〜(d)中、Aはジアミン残基、Gはグリシジル化合物残基を表す。)
反応に用いるジアミンとグリシジル化合物との比率は特に限定されないが、得られる反応生成物がエポキシ樹脂硬化剤としての作用を発揮するためには末端に2個以上のアミノ基を有するポリアミン化合物である必要があるため、グリシジル化合物のエポキシ当量に対して過剰のジアミンを用いることが好ましい。具体的には、[D]/[G]=20〜4、より好ましくは[D]/[G]=16〜8(ここで、[D]はジアミンの活性水素数を表し、[G]はグリシジル化合物のエポキシ基数を表す)となるようにジアミンとグリシジル化合物を使用する。グリシジル化合物の比率が多すぎるとエポキシ樹脂硬化剤の粘度が著しく高くなり作業性が損なわれる。ジアミンの比率が多すぎると、得られる反応生成物中の未反応ジアミンの割合が高まり、エポキシ樹脂硬化塗膜の光沢、透明性、平滑性、耐水性が損なわれるという欠点が生じる場合がある。
本発明で使用される成分(B)のポリエーテル変性ポリシロキサンは、ポリシロキサン(シリコーン)にポリエーテル鎖を導入して合成されるものである。ポリエーテル鎖は、例えば、溶媒中でポリシロキサンにポリエーテルを反応させることにより導入することができる。
ポリシロキサンとしては、ポリジメチルシロキサンが挙げられる。ポリエーテルとしては、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせて使用しても良い。
ポリエーテル変性ポリシロキサンの合成に使用する溶剤としては特に限定されず、例えばトルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール等のアルコール系溶剤、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−プロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、1−プロポキシ−2−プロパノールなどのグリコールエーテル系溶剤等が挙げられる。
本発明の成分(B)としては、合成反応液からポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンを単離して単体として使用しても良いし、合成反応液をそのまま使用しても良い。
表面張力が19.0dyne/cm〜25.0dyne/cmのポリエーテル変性ポリシロキサン(B)としては、市販されているものを使用することができる。例えば、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンとして、商品名「BYK−302」、「BYK−331」、「BYK−345」、「BYK−347」、「BYK−348」(何れもビックケミー・ジャパン株式会社製;ポリエーテルはポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド)等が挙げられる。
表面張力が19.0dyne/cm未満であるとポリアミン化合物(A)との相溶性が低く、エポキシ樹脂硬化塗膜、エポキシ樹脂硬化物の透明性が損なわれるため好ましくない。また、表面張力が25.0dyne/cmを超えるとエポキシ樹脂硬化塗膜性能改善効果が不十分であり、また、耐水性も低下するため好ましくない。
本発明で使用される成分(C)であるアミノ基変性ポリシロキサンは、ポリシロキサンにアミノ基を導入したもので、例えば溶媒中でポリシロキサン(シリコーン)に1級及び/または2級アミノ基を導入して合成することができる。
使用する溶剤としては特に限定されず、例えばトルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール等のアルコール系溶剤、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−プロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、1−メトキシ-2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、1−プロポキシ−2−プロパノールなどのグリコールエーテル系溶剤等が挙げられる。
本発明の成分(C)としては、合成反応液からアミノ基変性ポリシロキサンを単離して単体として使用しても良いし、合成反応液をそのまま使用しても良い。
このような特定の全アミン価を有するアミノ基変性ポリシロキサンは、市販されているものを使用することができる。例えば、アミノ基変性シリコーンとして、商品名「KP−390」、「KC−224B」(何れも信越化学株式会社製)などが挙げられる。
全アミン価が150mgKOH/g未満であるとポリアミン化合物(A)との相溶性が低く、エポキシ樹脂硬化塗膜、エポキシ樹脂硬化物の透明性の低下、表面性の悪化をまねくため好ましくない。また全アミン価が650mgKOH/gを超えると耐水性の改善効果が不十分となるため好ましくない。
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤組成物は、前記ポリアミン化合物(A)からなるエポキシ樹脂硬化剤、前記ポリエーテル変性ポリシロキサン(B)、及び前記アミノ基変性ポリシロキサン(C)のみから構成されていても良いし、他の成分を含んでいても良い。特に、エポキシ樹脂硬化剤として、本発明で使用されるポリアミン化合物(A)以外に、通常エポキシ樹脂硬化剤として使用される公知の他のポリアミン化合物が含まれていても良い。
併用しうる他のポリアミン化合物としては、脂肪族ポリアミン化合物、例えばエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサメチレンジアミン等、芳香環をもった脂肪族ポリアミン化合物、例えばキシリレンジアミン等、脂環族ポリアミン化合物、例えばメンセンジアミン、イソホロンジアミン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、N−アミノメチルピペラジン等、芳香族ポリアミン化合物、例えばフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン等、その他ポリエーテル骨格のポリアミノ化合物、ノルボルナン骨格のポリアミン化合物等が挙げられる。これらポリアミン化合物は変性せずに混合しても良いし、カルボキシル基を有する化合物との反応によるアミド変性、ホルムアルデヒドとフェノール類との反応によるマンニッヒ変性などの変性を行った後に混合しても良い。
この場合、他のポリアミン化合物の含有量は、本発明で使用される主なエポキシ樹脂硬化剤であるポリアミン化合物(A)の効果が損なわれない範囲であれば特に限定されるものではないが、好ましくは成分(A)100重量部に対し、100重量部以下である。
また、本発明のエポキシ樹脂用硬化剤組成物には、目的に応じて適宜、希釈剤、硬化促進剤等を含んでいても良い。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂に、上述したエポキシ樹脂硬化剤組成物が配合されているものである。すなわち、エポキシ樹脂に、エポキシ樹脂硬化剤であるポリアミン化合物(A)と、ポリエーテル変性ポリシロキサン(B)と、アミノ基変性ポリシロキサン(C)とが少なくとも配合されていることを特徴とする。
ポリアミン化合物(A)の配合量は、エポキシ樹脂のエポキシ基数に対する該ポリアミン化合物(A)の活性水素数の比(活性水素数/エポキシ基数)として、好ましくは0.7〜1.2、さらに好ましくは0.8〜1.1となるようにする。この配合量が少なすぎると硬化物の架橋度が不十分となり、多すぎるとエポキシ樹脂組成物の耐水性が低下する場合がある。
ポリエーテル変性ポリシロキサン(B)の配合量は、エポキシ樹脂組成物全量に対し、好ましくは0.005〜1.5重量%、さらに好ましくは0.02〜1.0重量%である。この配合量が少なすぎると表面性(外観)の改善が不十分となり、多すぎると基材との密着性が失われる場合がある。
アミノ基変性ポリシロキサン(C)の配合量は、好ましくは0.01〜1.5重量%、さらに好ましくは0.1〜1.0重量%である。この配合量が少なすぎると耐水性の改善が不十分となり、多すぎると基材との密着性が失われる場合がある。
中でも4,4’−イソプロピリデンジフェノールジグリシジルエーテル(ビスフェノールA型エポキシ樹脂)及び4,4’−メチレンジフェノールジグリシジルエーテル(ビスフェノールF型エポキシ樹脂)、ならびにこれらの混合物を主成分とするのが好ましい。
さらに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及び/又はビスフェノールF型エポキシ樹脂を主成分とする場合に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及び/又はビスフェノールF型エポキシ樹脂以外のグリシジル基を有するエポキシ樹脂、例えばジオール類のジグリシジルエーテル化合物や単官能のグリシジル化合物などを、反応性希釈剤として少量併用することもできる。
<エポキシ樹脂硬化塗膜性能評価>
エポキシ樹脂組成物を23℃、50%RHの条件下で、#240サンドペーパ処理を行い、キシレン脱脂した冷間圧延鋼板(SPCC−SB)(JIS G 3141)に200μmの厚さで塗装した。
外観:塗装硬化7日後の塗膜外観(光沢、透明性、平滑性)を目視で評価し、乾燥性(硬化16時間後、1、4、7日後)は指触により4段階(◎:優秀 ○:良好 △:やや不良 ×:不良)で評価した。
耐水性:塗装16時間後、1、4、7日後の塗膜上に水滴を滴下し、1日放置後の塗膜の変化を目視により4段階(◎:優秀 ○:良好 △:やや不良 ×:不良)で評価した。
基材に対する密着性:塗装7日後の塗膜にすきま間隔2mmでます目の数25個の碁盤目状の傷を付け、この碁盤目上に粘着テープを貼り、はがした後の塗膜の残存数により評価する。粘着テープを貼り、はがす操作は計2回行う。
<表面張力測定>
自動表面張力計CBVP−A3(協和界面科学株式会社製)を使用してウィルヘルミー法(JIS−K−2241)により、23℃、50%RHの条件下で測定した。
<全アミン価測定>
電位差滴定装置AT−410(京都電子工業株式会社製)を使用して電位差測定法により測定した。滴定溶液:0.1N過塩素酸酢酸溶液、溶媒:酢酸
攪拌装置、温度計、窒素導入管、滴下漏斗及び冷却管を備えた内容積2リットルのセパラブルフラスコに1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン(1,3−BAC;三菱ガス化学株式会社製)1066.8g(7.5mol)を仕込み、窒素気流下、攪拌しながら80℃に昇温した。80℃に保ちながらビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名:エピコート828、エポキシ当量:186g/eq、以下DGEBAと称する。)558gを2時間かけて滴下した。滴下終了後、100℃に昇温して2時間反応を行い、1,3−BACのDGEBA付加物(ポリアミン化合物A)1615.5gを得た。
合成例1と同様のフラスコにイソホロンジアミン(IPDA;ヒュルスジャパン株式会社製)1022gを仕込み、窒素気流下、攪拌しながら80℃に昇温した。80℃に保ちながらビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名:エピコート828、エポキシ当量:186g/eq、以下DGEBAと称する。)279.2gを2時間かけて滴下した。滴下終了後、100℃に昇温して2時間反応を行い、IPDAのDGEBA付加物(ポリアミン化合物B)1296.9gを得た。
145mlガラス製マヨネーズ瓶(厚肉広口瓶)に、合成例1で得られたポリアミン化合物Aを82.2g秤量し、希釈剤としてベンジルアルコール9.1g、表面張力が23.8dyne/cmであるポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(ビックケミー・ジャパン株式会社製;BYK−345)を単体として1.7g、全アミン価が509mgKOH/gであるアミノ基変性シリコーン(信越化学株式会社製;商品名「KP−390」、50%n−ブタノール溶液)2.0g(単体として1.0g)、硬化促進剤としてトリフェニルホスファイトを5g添加して、60℃で2分攪拌し、エポキシ樹脂用硬化剤組成物A 100gを得た。得られたエポキシ樹脂用硬化剤組成物Aを用いてDGEBAと表1に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を23℃、50%RHの条件下で硬化させてエポキシ樹脂硬化塗膜を作成した。このエポキシ樹脂硬化と膜の性能評価を行い、評価結果を表1に示した。
145mlガラス製マヨネーズ瓶に、合成例1で得られたポリアミン化合物Aを82.2g秤量し、希釈剤としてベンジルアルコール9.1g、表面張力が23.8dyne/cmであるポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(ビックケミー・ジャパン株式会社製;BYK−345)を単体として1.7g、全アミン価が376mgKOH/gであるアミノ基変性シリコーン(信越化学株式会社製;KC−224B、50%トルエン溶液)2.0g(単体として1.0g)、硬化促進剤としてトリフェニルホスファイトを5g添加して、60℃で2分攪拌し、エポキシ樹脂用硬化剤組成物B 100gを得た。得られたエポキシ樹脂用硬化剤組成物Bを用いてDGEBAと表1に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を23℃、50%RHの条件下で硬化させてエポキシ樹脂硬化塗膜を作成した。このエポキシ樹脂硬化と膜の性能評価を行い、評価結果を表1に示した。
145mlガラス製マヨネーズ瓶に、合成例1で得られたポリアミン化合物Aを82.3g秤量し、希釈剤としてベンジルアルコール9.2g、表面張力が18.5dyne/cmであるポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(ビックケミー・ジャパン株式会社製;BYK−307)を単体として1.5g、全アミン価が509mgKOH/gであるアミノ基変性シリコーン(信越化学株式会社製;KP−390、50%n−ブタノール溶液)2.0g(単体として1.0g)、硬化促進剤としてトリフェニルホスファイトを5g添加して、60℃で2分攪拌し、エポキシ樹脂用硬化剤組成物C 100gを得た。得られたエポキシ樹脂用硬化剤組成物Cを用いてDGEBAと表2に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を23℃、50%RHの条件下で硬化させてエポキシ樹脂硬化塗膜を作成した。このエポキシ樹脂硬化と膜の性能評価を行い、評価結果を表2に示した。
145mlガラス製マヨネーズ瓶に、合成例1で得られたポリアミン化合物Aを82.3g秤量し、希釈剤としてベンジルアルコール9.2g、表面張力が18.5dyne/cmであるポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(ビックケミー・ジャパン株式会社製;BYK−307)を単体として1.5g、全アミン価が376mgKOH/gであるアミノ基変性シリコーン(信越化学株式会社製;KC−224B、50%トルエン溶液)2.0g(単体として1.0g)、硬化促進剤としてトリフェニルホスファイトを5g添加して、60℃で2分攪拌し、エポキシ樹脂用硬化剤組成物D 100gを得た。得られたエポキシ樹脂用硬化剤組成物Dを用いてDGEBAと表2に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を23℃、50%RHの条件下で硬化させてエポキシ樹脂硬化塗膜を作成した。このエポキシ樹脂硬化と膜の性能評価を行い、評価結果を表2に示した。
145mlガラス製マヨネーズ瓶に、合成例1で得られたポリアミン化合物Aを81.3g秤量し、希釈剤としてベンジルアルコール9.0g、表面張力が23.8dyne/cmであるポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(ビックケミー・ジャパン株式会社製;BYK−345)を単体として1.7g、全アミン価が660mgKOH/gであるアミノ基変性シリコーン(信越化学株式会社製;KC−223、8%エタノール溶液)3.0g(単体として0.24g)、硬化促進剤としてトリフェニルホスファイトを5g添加して、60℃で2分攪拌し、エポキシ樹脂用硬化剤組成物E 100gを得た。得られたエポキシ樹脂用硬化剤組成物Eを用いてDGEBAと表2に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を23℃、50%RHの条件下で硬化させてエポキシ樹脂硬化塗膜を作成した。このエポキシ樹脂硬化と膜の性能評価を行い、評価結果を表2に示した。
145mlガラス製マヨネーズ瓶に、合成例1で得られたポリアミン化合物Aを83.1g秤量し、希釈剤としてベンジルアルコール9.2g、表面張力が23.8dyne/cmであるポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(ビックケミー・ジャパン株式会社製;BYK−345)を単体として1.7g、全アミン価が47mgKOH/gであるアミノ基変性シリコーン(信越化学株式会社製;KP−356)を単体として1.0g、硬化促進剤としてトリフェニルホスファイトを5g添加して、60℃で2分攪拌し、エポキシ樹脂用硬化剤組成物F 100gを得た。得られたエポキシ樹脂用硬化剤組成物Fを用いてDGEBAと表3に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を23℃、50%RHの条件下で硬化させてエポキシ樹脂硬化塗膜を作成した。このエポキシ樹脂硬化と膜の性能評価を行い、評価結果を表3に示した。
145mlガラス製マヨネーズ瓶に、合成例1で得られたポリアミン化合物Aを83.6g秤量し、希釈剤としてベンジルアルコール9.3g、表面張力が23.8dyne/cmであるポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(ビックケミー・ジャパン株式会社製;BYK−345)を単体として1.7g、アクリル共重合物(共栄社化学株式会社製;ポリフロー77)を単体として0.4g、硬化促進剤としてトリフェニルホスファイトを5g添加して、60℃で2分攪拌し、エポキシ樹脂用硬化剤組成物G 100gを得た。得られたエポキシ樹脂用硬化剤組成物Gを用いてDGEBAと表3に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を23℃、50%RHの条件下で硬化させてエポキシ樹脂硬化塗膜を作成した。このエポキシ樹脂硬化と膜の性能評価を行い、評価結果を表3に示した。
145mlガラス製マヨネーズ瓶に、合成例2で得られたポリアミン化合物Bを82.2g秤量し、希釈剤としてベンジルアルコール9.1g、表面張力が23.8dyne/cmであるポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(ビックケミー・ジャパン株式会社製;BYK−345)を単体として1.7g、全アミン価が509mgKOH/gであるアミノ基変性シリコーン(信越化学株式会社製;商品名「KP−390」、50%n−ブタノール溶液)2.0g(単体として1.0g)、硬化促進剤としてトリフェニルホスファイトを5g添加して、60℃で2分攪拌し、エポキシ樹脂用硬化剤組成物H 100gを得た。得られたエポキシ樹脂用硬化剤組成物Hを用いてDGEBAと表3に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を23℃、50%RHの条件下で硬化させてエポキシ樹脂硬化塗膜を作成した。このエポキシ樹脂硬化と膜の性能評価を行い、評価結果を表3に示した。
Claims (10)
- 下記成分(A)、(B)及び(C)を含有することを特徴とするエポキシ樹脂用硬化剤組成物。
(A)1分子に少なくとも1つ以上のグリシジル基を有する化合物と、(I)式で示されるジアミンとの反応生成物であるポリアミン化合物
H2N−CH2−A−CH2−NH2 (I)
(Aはフェニレン基またはシクロヘキシレン基である。)
(B)表面張力が19.0dyne/cm〜25.0dyne/cmの範囲であるポリエーテル変性ポリシロキサン
(C)全アミン価が150mgKOH/g〜650mgKOH/gの範囲であるアミノ基変性ポリシロキサン - 前記ポリエーテル変性ポリシロキサン(B)の表面張力が22.5dyne/cm〜24.0dyne/cmの範囲であることを特徴とする請求項1記載のエポキシ樹脂用硬化剤組成物。
- 前記アミノ基変性ポリシロキサン(C)の全アミン価が300mgKOH/g〜550mgKOH/gの範囲であることを特徴とする請求項1又は2記載のエポキシ樹脂用硬化剤組成物。
- 前記成分(A)、(B)及び(C)の合計量に対し、前記ポリエーテル変性ポリシロキサン(B)が0.025〜4.0重量%含有されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のエポキシ樹脂用硬化剤組成物。
- 前記成分(A)、(B)及び(C)の合計量に対し、前記アミノ基変性ポリシロキサン(C)が0.05〜4.0重量%含有されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のエポキシ樹脂用硬化剤組成物。
- エポキシ樹脂に、少なくとも下記成分(A)、(B)及び(C)が配合されていることを特徴とする、エポキシ樹脂組成物。
(A)1分子に少なくとも1つ以上のグリシジル基を有する化合物と、(I)式で示されるジアミンとの反応生成物であるポリアミン化合物
H2N−CH2−A−CH2−NH2 (I)
(Aはフェニレン基またはシクロヘキシレン基である。)
(B)表面張力が19.0dyne/cm〜25.0dyne/cmの範囲であるポリエーテル変性ポリシロキサン
(C)全アミン価が150mgKOH/g〜650mgKOH/gの範囲であるアミノ基変性ポリシロキサン - 前記ポリアミン化合物(A)が、エポキシ樹脂のエポキシ基数に対する該ポリアミン化合物(A)の活性水素数の比として、0.7〜1.2となるように配合されていることを特徴とする、請求項6記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記ポリエーテル変性ポリシロキサン(B)の配合量が、エポキシ樹脂組成物全量に対し0.005〜1.5重量%であることを特徴とする、請求項6又は7記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記アミノ基変性ポリシロキサン(C)の配合量が、エポキシ樹脂組成物全量に対し0.01〜1.5重量%であることを特徴とする、請求項6〜8のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
- 請求項6〜9のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物を硬化させたエポキシ樹脂硬化物。
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