JP2007186693A - エポキシ樹脂用硬化剤組成物及びエポキシ樹脂組成物 - Google Patents

エポキシ樹脂用硬化剤組成物及びエポキシ樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】エポキシ樹脂硬化剤としてのポリアミン化合物を含み、且つ良好な硬化性、良好なエポキシ樹脂硬化塗膜性能、良好なエポキシ樹脂硬化物物性を与え得るエポキシ樹脂用硬化剤組成物を提供する。
【解決手段】(A)1分子に少なくとも1つ以上のグリシジル基を有する化合物と、特定の式で示されるポリアミンとの反応生成物であるポリアミン化合物、(B)表面張力が19〜25dyne/cmの範囲であるポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、及び(C)全アミン価が150〜650mgKOH/gの範囲であるアミノ基変性シリコーンを含むエポキシ樹脂硬化剤組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、特定の構造を有するポリアミン化合物からなるエポキシ樹脂硬化剤と、ポリエーテル変性ポリシロキサンとアミノ基変性ポリシロキサンとを含むエポキシ樹脂用硬化剤組成物、該エポキシ樹脂用硬化剤組成物を含むエポキシ樹脂組成物、該エポキシ樹脂組成物を硬化させたエポキシ樹脂硬化物に関する。
各種ポリアミン化合物がエポキシ樹脂硬化剤及びその原料として広く用いられていることは良く知られている。これらのエポキシ樹脂硬化剤を利用したエポキシ樹脂組成物は、船舶・橋梁・陸海上鉄構築物用防食塗料等の塗料分野、コンクリート構造物のライニング・補強・補修材、建築物の床材、上下水道のライニング、舗装材、接着剤等の土木・建築分野に広く利用されている。
各種ポリアミン化合物のうち、下記(I)式で示されるジアミン及びこれを原料とするエポキシ樹脂硬化剤は他のポリアミン化合物及び他のポリアミン化合物を原料とするエポキシ樹脂硬化剤と比較して、良好な硬化性を有するエポキシ樹脂組成物を与える、良好な塗膜性能を有するエポキシ樹脂硬化塗膜を与える、良好な物性を有するエポキシ樹脂硬化物を与えるなどの特徴を有している。
N−CH−A−CH−NH (I)
(Aはフェニレン基またはシクロヘキシレン基である。)
しかしその反面、上記(I)式で示されるジアミン及びこれを原料とするエポキシ樹脂硬化剤を使用したエポキシ樹脂組成物は、大気中の二酸化炭素や水蒸気を吸収してカルバミン酸塩や炭酸塩を生成し易い。カルバミン酸塩、炭酸塩が生成するとエポキシ樹脂硬化塗膜の性能(例えば光沢、透明性、平滑性)の低下、乾燥性の低下(乾燥しにくくなる)、エポキシ樹脂硬化物物性(例えば強度)の低下、硬化塗膜を形成する基材への密着性の低下などをまねく、また、耐水性が低下することによる白化が生じ外観が悪化する、というような傾向があるため、好ましくない。
エポキシ樹脂硬化塗膜及びエポキシ樹脂硬化物の表面性(すなわち表面外観)、乾燥性、耐水性を改善するために、各種添加剤が使用される。しかしながら、添加剤を使用することによってエポキシ樹脂硬化塗膜の乾燥性は改善するが耐水性の改善が不十分である、エポキシ樹脂硬化塗膜及びエポキシ樹脂硬化物の耐水性は改善するが乾燥性の改善は不十分である、エポキシ樹脂硬化塗膜の乾燥性及び耐水性は改善するが硬化塗膜の透明性を低下させる、また、その他にも基材に対する密着性を低下させるなどの問題を生じることがあった。
(I)式で示されるジアミンとエポキシ樹脂との付加反応生成物(エポキシアダクト)をエポキシ樹脂硬化剤として用いることは知られている(特許文献1、2参照)。しかしながら、このようなエポキシアダクトのみでは、塗膜の外観(光沢、透明性、平滑性)、耐水性などの点で十分な硬化物物性が得られない。
特開平3−239719号公報 特開平11−269252号公報
本発明の目的は、エポキシ樹脂硬化剤としてのポリアミン化合物を含み、且つ良好な硬化性、良好なエポキシ樹脂硬化塗膜性能、良好なエポキシ樹脂硬化物物性を与え得るエポキシ樹脂用硬化剤組成物、ならびに該エポキシ樹脂用硬化剤組成物を含むエポキシ樹脂組成物、該エポキシ樹脂組成物を硬化させたエポキシ樹脂硬化物を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定構造のポリアミン化合物からなるエポキシ樹脂硬化剤と、特定の性質を有するポリエーテル変性ポリシロキサン及び特定の性質を有するアミノ基変性ポリシロキサンとを組み合わせて配合したエポキシ樹脂組成物が、透明性等の表面外観、乾燥性(乾燥しやすい)、基材への密着性、及び耐水性に優れることを見出した。
即ち本発明は、下記成分(A)、(B)及び(C)を含有することを特徴とするエポキシ樹脂用硬化剤組成物に関する。
また、本発明は、エポキシ樹脂に、少なくとも下記成分(A)、(B)及び(C)が配合されていることを特徴とする、エポキシ樹脂組成物、ならびに該エポキシ樹脂組成物を硬化させたエポキシ樹脂硬化物に関する。
(A)1分子に少なくとも1つ以上のグリシジル基を有する化合物と、(I)式で示されるジアミンとの反応生成物であるポリアミン化合物
N−CH−A−CH−NH (I)
(Aはフェニレン基またはシクロヘキシレン基である。)
(B)表面張力が19.0dyne/cm〜25.0dyne/cmの範囲であるポリエーテル変性ポリシロキサン
(C)全アミン価が150mgKOH/g〜650mgKOH/gの範囲であるアミノ基変性ポリシロキサン
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤組成物は、特定構造のポリアミン化合物と特定範囲の表面張力を有するポリエーテル変性ポリシロキサンと特定範囲の全アミン価を有するアミノ基変性ポリシロキサンとを組み合わせることにより、良好な硬化性(具体的には迅速な乾燥性など)、良好なエポキシ樹脂硬化塗膜性能(良好な光沢、透明性、平滑性、耐水性)、良好なエポキシ樹脂硬化物物性(具体的には強度、弾性率)を有するエポキシ樹脂組成物を与えることができる。
1.エポキシ樹脂用硬化剤組成物
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤組成物は、上記成分(A)、(B)及び(C)を含有することを特徴とする。
(1)成分(A)
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤組成物にエポキシ樹脂硬化剤として含まれる成分(A)のポリアミン化合物は、グリシジル化合物と下記(I)式で示されるジアミンとの反応生成物である。
N−CH−A−CH−NH (I)
(Aはフェニレン基またはシクロヘキシレン基である。)

上記(I)式で示されるジアミンとしては、オルソキシリレンジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、1,2−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンなどが挙げられる。この中で好ましいものはメタキシリレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンである。特に好ましいものは1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンである。
本発明で使用されるグリシジル化合物は、1分子に少なくとも1つ以上のグリシジル基を有する化合物である。具体的には、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、メタクレジルグリシジルエーテル、パラクレジルグリシジルエーテル、オルソクレジルグリシジルエーテル、ネオデカン酸グリシジルエステル、4,4’−イソプロピリデンジフェノールジグリシジルエーテル(ビスフェノールA型エポキシ樹脂)、4,4’−メチレンジフェノールジグリシジルエーテル(ビスフェノールF型エポキシ樹脂)、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,2−プロパンジオールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルなどが挙げられる。中でもビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂が好適に用いられる。
このようなグリシジル化合物は、本発明のエポキシ樹脂組成物に主剤として用いるエポキシ樹脂と同じであっても、異なっていても良い。
ジアミンとグリシジル化合物との反応においては、ジアミンのアミノ基とグリシジル化化合物のグリシジル基とが反応する。このような反応は、グリシジル化合物のグリシジル基にジアミンのアミノ基を付加させる付加反応ということもできる。したがって、このようにして得られるジアミンとグリシジル化合物との反応生成物である本発明のポリアミン化合物(A)は、グリシジル化合物にジアミンを付加してなる付加反応生成物(エポキシアダクト)ということもできる。
ジアミンとグリシジル化合物との反応生成物としては、種々の構造を有するものがあり、本発明のポリアミン化合物(A)はこれらの反応生成物の混合物であってもよい。またポリアミン化合物(A)には、未反応のジアミンを含むこともできる。グリシジル化合物としてジグリシジル化合物を使用した場合の反応生成物の例としては、下記の構造(a)〜(d)を有するものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。(下記構造式(a)〜(d)中、Aはジアミン残基、Gはグリシジル化合物残基を表す。)
Figure 2007186693
ジアミンとグリシジル化合物とを反応させる方法としては従来公知の方法が使用できる。例えば、反応装置にジアミンを仕込み、グリシジル化合物を滴下し、加熱、反応させる方法が挙げられる。
反応に用いるジアミンとグリシジル化合物との比率は特に限定されないが、得られる反応生成物がエポキシ樹脂硬化剤としての作用を発揮するためには末端に2個以上のアミノ基を有するポリアミン化合物である必要があるため、グリシジル化合物のエポキシ当量に対して過剰のジアミンを用いることが好ましい。具体的には、[D]/[G]=20〜4、より好ましくは[D]/[G]=16〜8(ここで、[D]はジアミンの活性水素数を表し、[G]はグリシジル化合物のエポキシ基数を表す)となるようにジアミンとグリシジル化合物を使用する。グリシジル化合物の比率が多すぎるとエポキシ樹脂硬化剤の粘度が著しく高くなり作業性が損なわれる。ジアミンの比率が多すぎると、得られる反応生成物中の未反応ジアミンの割合が高まり、エポキシ樹脂硬化塗膜の光沢、透明性、平滑性、耐水性が損なわれるという欠点が生じる場合がある。
(2)成分(B)
本発明で使用される成分(B)のポリエーテル変性ポリシロキサンは、ポリシロキサン(シリコーン)にポリエーテル鎖を導入して合成されるものである。ポリエーテル鎖は、例えば、溶媒中でポリシロキサンにポリエーテルを反応させることにより導入することができる。
ポリシロキサンとしては、ポリジメチルシロキサンが挙げられる。ポリエーテルとしては、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせて使用しても良い。
ポリエーテル変性ポリシロキサンの合成に使用する溶剤としては特に限定されず、例えばトルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール等のアルコール系溶剤、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−プロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、1−プロポキシ−2−プロパノールなどのグリコールエーテル系溶剤等が挙げられる。
本発明の成分(B)としては、合成反応液からポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンを単離して単体として使用しても良いし、合成反応液をそのまま使用しても良い。
本発明の成分(B)は、ウィルヘルミー法(JIS K2241)で23℃50%RHの条件で測定した単体の表面張力が19.0dyne/cm〜25.0dyne/cmの範囲のものであり、さらには22.5dyne/cm〜24.0dyne/cmの範囲のものが好ましい。
表面張力が19.0dyne/cm〜25.0dyne/cmのポリエーテル変性ポリシロキサン(B)としては、市販されているものを使用することができる。例えば、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンとして、商品名「BYK−302」、「BYK−331」、「BYK−345」、「BYK−347」、「BYK−348」(何れもビックケミー・ジャパン株式会社製;ポリエーテルはポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド)等が挙げられる。
表面張力が19.0dyne/cm未満であるとポリアミン化合物(A)との相溶性が低く、エポキシ樹脂硬化塗膜、エポキシ樹脂硬化物の透明性が損なわれるため好ましくない。また、表面張力が25.0dyne/cmを超えるとエポキシ樹脂硬化塗膜性能改善効果が不十分であり、また、耐水性も低下するため好ましくない。
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤組成物における主成分は上記成分(A)であり、該硬化剤組成物におけるポリエーテル変性ポリシロキサン(B)の含有割合は、成分(A)、(B)及び(C)の合計量をベースとして、単体として0.025重量%〜4.0重量%であることが好ましく、さらには0.1重量%〜2.0重量%が好ましい。この割合が0.025重量%未満であると表面性の改善効果が不十分となる場合がある。また4.0重量%を超えると基材に対する密着性が低下する場合がある。
(3)成分(C)
本発明で使用される成分(C)であるアミノ基変性ポリシロキサンは、ポリシロキサンにアミノ基を導入したもので、例えば溶媒中でポリシロキサン(シリコーン)に1級及び/または2級アミノ基を導入して合成することができる。
使用する溶剤としては特に限定されず、例えばトルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール等のアルコール系溶剤、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−プロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、1−メトキシ-2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、1−プロポキシ−2−プロパノールなどのグリコールエーテル系溶剤等が挙げられる。
本発明の成分(C)としては、合成反応液からアミノ基変性ポリシロキサンを単離して単体として使用しても良いし、合成反応液をそのまま使用しても良い。
また、電位差滴定法で測定したアミノ基変性ポリシロキサン(C)単体の全アミン価は150mgKOH/g〜650mgKOH/gの範囲であり、好ましくは300mgKOH/g〜550mgKOH/gの範囲である。
このような特定の全アミン価を有するアミノ基変性ポリシロキサンは、市販されているものを使用することができる。例えば、アミノ基変性シリコーンとして、商品名「KP−390」、「KC−224B」(何れも信越化学株式会社製)などが挙げられる。
全アミン価が150mgKOH/g未満であるとポリアミン化合物(A)との相溶性が低く、エポキシ樹脂硬化塗膜、エポキシ樹脂硬化物の透明性の低下、表面性の悪化をまねくため好ましくない。また全アミン価が650mgKOH/gを超えると耐水性の改善効果が不十分となるため好ましくない。
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤組成物におけるアミノ基変性ポリシロキサン(C)の割合は、成分(A)、(B)及び(C)の合計量をベースとして、単体として0.05重量%〜4.0重量%が好ましく、さらには0.5重量%〜3.0重量%が好ましい。含有量が0.05重量%未満であると耐水性の改善効果が不十分である場合がある。また4.0重量%を超えると基材に対する密着性が低下する場合がある。
(4)その他の成分
本発明のエポキシ樹脂用硬化剤組成物は、前記ポリアミン化合物(A)からなるエポキシ樹脂硬化剤、前記ポリエーテル変性ポリシロキサン(B)、及び前記アミノ基変性ポリシロキサン(C)のみから構成されていても良いし、他の成分を含んでいても良い。特に、エポキシ樹脂硬化剤として、本発明で使用されるポリアミン化合物(A)以外に、通常エポキシ樹脂硬化剤として使用される公知の他のポリアミン化合物が含まれていても良い。
併用しうる他のポリアミン化合物としては、脂肪族ポリアミン化合物、例えばエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサメチレンジアミン等、芳香環をもった脂肪族ポリアミン化合物、例えばキシリレンジアミン等、脂環族ポリアミン化合物、例えばメンセンジアミン、イソホロンジアミン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、N−アミノメチルピペラジン等、芳香族ポリアミン化合物、例えばフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン等、その他ポリエーテル骨格のポリアミノ化合物、ノルボルナン骨格のポリアミン化合物等が挙げられる。これらポリアミン化合物は変性せずに混合しても良いし、カルボキシル基を有する化合物との反応によるアミド変性、ホルムアルデヒドとフェノール類との反応によるマンニッヒ変性などの変性を行った後に混合しても良い。
この場合、他のポリアミン化合物の含有量は、本発明で使用される主なエポキシ樹脂硬化剤であるポリアミン化合物(A)の効果が損なわれない範囲であれば特に限定されるものではないが、好ましくは成分(A)100重量部に対し、100重量部以下である。
また、本発明のエポキシ樹脂用硬化剤組成物には、目的に応じて適宜、希釈剤、硬化促進剤等を含んでいても良い。
2.エポキシ樹脂組成物
本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂に、上述したエポキシ樹脂硬化剤組成物が配合されているものである。すなわち、エポキシ樹脂に、エポキシ樹脂硬化剤であるポリアミン化合物(A)と、ポリエーテル変性ポリシロキサン(B)と、アミノ基変性ポリシロキサン(C)とが少なくとも配合されていることを特徴とする。
ポリアミン化合物(A)の配合量は、エポキシ樹脂のエポキシ基数に対する該ポリアミン化合物(A)の活性水素数の比(活性水素数/エポキシ基数)として、好ましくは0.7〜1.2、さらに好ましくは0.8〜1.1となるようにする。この配合量が少なすぎると硬化物の架橋度が不十分となり、多すぎるとエポキシ樹脂組成物の耐水性が低下する場合がある。
ポリエーテル変性ポリシロキサン(B)の配合量は、エポキシ樹脂組成物全量に対し、好ましくは0.005〜1.5重量%、さらに好ましくは0.02〜1.0重量%である。この配合量が少なすぎると表面性(外観)の改善が不十分となり、多すぎると基材との密着性が失われる場合がある。
アミノ基変性ポリシロキサン(C)の配合量は、好ましくは0.01〜1.5重量%、さらに好ましくは0.1〜1.0重量%である。この配合量が少なすぎると耐水性の改善が不十分となり、多すぎると基材との密着性が失われる場合がある。
ポリアミン化合物(A)、ポリエーテル変性ポリシロキサン(B)及びアミノ基変性ポリシロキサン(C)のエポキシ樹脂への添加方法は特に限定されない。例えば、予めポリアミン化合物(A)にポリエーテル変性ポリシロキサン(B)及びアミノ基変性ポリシロキサン(C)を混合した後に該混合物をエポキシ樹脂へ添加する方法、ポリアミン化合物(A)とポリエーテル変性ポリシロキサン(B)とアミノ基変性ポリシロキサン(C)とを各々個別にエポキシ樹脂に添加する方法などが挙げられる。また、エポキシ樹脂組成物を使用(塗装、硬化など)する際に混合しても良い。上記成分(A)(B)(C)を含む添加剤をエポキシ樹脂へ混合するには従来公知の装置を使用することができる。例えばディゾルバー、ハイスピードミキサー、ホモミキサー、ニーダー、ロールミル等の装置が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、主剤であるエポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬化剤を含むものである。本発明のエポキシ樹脂組成物に使用されるエポキシ樹脂は、本発明のエポキシ樹脂硬化剤に含まれるアミノ基由来の活性水素と反応するグリシジル基を有するエポキシ樹脂であれば特に限定されない。このようなエポキシ樹脂としては、多官能のエポキシ樹脂及び単官能のエポキシ樹脂が挙げられる。多官能のエポキシ樹脂としては、レソルシノール、ヒドロキノン等の単核二価フェノール化合物のジグリシジルエーテル化合物;4,4’−イソプロピリデンジフェノール(ビスフェノールA)、4,4’−メチレンジフェノール(ビスフェノールF)等の多核二価フェノールのジグリシジルエーテル化合物;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール等のジオール類のジグリシジルエーテル化合物;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、コハク酸、グルタル酸、スベリン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂肪族、芳香族または脂環族二塩基酸のジグリシジルエステル化合物;1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)ベンゼン、 1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン等のグリシジルアミン化合物等が挙げられる。また、単官能のエポキシ樹脂としては例えばブチルアルコール、高級アルコール等のアルコールのグリシジルエーテル化合物、フェノール、メタクレゾール、パラクレゾール、オルトクレゾール等の単核一価フェノール化合物のグリシジルエーテル化合物、ネオデカン酸等の一価カルボン酸のグリシジルエステル化合物等が挙げられる。
中でも4,4’−イソプロピリデンジフェノールジグリシジルエーテル(ビスフェノールA型エポキシ樹脂)及び4,4’−メチレンジフェノールジグリシジルエーテル(ビスフェノールF型エポキシ樹脂)、ならびにこれらの混合物を主成分とするのが好ましい。
さらに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及び/又はビスフェノールF型エポキシ樹脂を主成分とする場合に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及び/又はビスフェノールF型エポキシ樹脂以外のグリシジル基を有するエポキシ樹脂、例えばジオール類のジグリシジルエーテル化合物や単官能のグリシジル化合物などを、反応性希釈剤として少量併用することもできる。
さらに本発明のエポキシ樹脂組成物には、用途に応じて上記ポリアミン化合物(A)以外のエポキシ樹脂硬化剤、あるいは充填材、可塑剤などの改質成分、非反応性希釈剤、揺変性付与剤などの流動調整成分、顔料、粘着付与剤などの成分やハジキ防止剤、流展剤、消泡剤、紫外線吸収剤、光安定剤、硬化促進剤などの添加剤を本発明の効果を損なわない範囲で用いることができる。
本発明で使用可能な非反応性希釈剤としては特に限定されず、例えばフタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチルなどの可塑剤系、キシレン樹脂、トルエン樹脂などの液状樹脂、ベンジルアルコール、ブチルジグリコールなどのアルコール類などが挙げられる。これら希釈剤は本発明の効果を損なわない範囲で用いることができる。
上記硬化促進剤としては特に限定されず、フェノール、アルキルフェノール、ビスフェノールA、2,4,6−トリス(ジメチルアミノ)フェノールなどのフェノール類、ベンジルアルコールなどのアルコール類、サリチル酸、安息香酸などの有機酸類、トリフェニルホスファイト、トリフェニルホスフィンなどのリン化合物類などが挙げられる。これらの硬化促進剤は本発明の効果を損なわない範囲で用いることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、公知の方法で硬化させ、エポキシ樹脂硬化物とすることができる。硬化条件は用途に応じて本発明の効果を損なわない範囲で適時選択することができる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。但し本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。なお、各種評価は、以下の方法にて行った。
<エポキシ樹脂硬化塗膜性能評価>
エポキシ樹脂組成物を23℃、50%RHの条件下で、#240サンドペーパ処理を行い、キシレン脱脂した冷間圧延鋼板(SPCC−SB)(JIS G 3141)に200μmの厚さで塗装した。
外観:塗装硬化7日後の塗膜外観(光沢、透明性、平滑性)を目視で評価し、乾燥性(硬化16時間後、1、4、7日後)は指触により4段階(◎:優秀 ○:良好 △:やや不良 ×:不良)で評価した。
耐水性:塗装16時間後、1、4、7日後の塗膜上に水滴を滴下し、1日放置後の塗膜の変化を目視により4段階(◎:優秀 ○:良好 △:やや不良 ×:不良)で評価した。
基材に対する密着性:塗装7日後の塗膜にすきま間隔2mmでます目の数25個の碁盤目状の傷を付け、この碁盤目上に粘着テープを貼り、はがした後の塗膜の残存数により評価する。粘着テープを貼り、はがす操作は計2回行う。
<表面張力測定>
自動表面張力計CBVP−A3(協和界面科学株式会社製)を使用してウィルヘルミー法(JIS−K−2241)により、23℃、50%RHの条件下で測定した。
<全アミン価測定>
電位差滴定装置AT−410(京都電子工業株式会社製)を使用して電位差測定法により測定した。滴定溶液:0.1N過塩素酸酢酸溶液、溶媒:酢酸
<合成例1>
攪拌装置、温度計、窒素導入管、滴下漏斗及び冷却管を備えた内容積2リットルのセパラブルフラスコに1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン(1,3−BAC;三菱ガス化学株式会社製)1066.8g(7.5mol)を仕込み、窒素気流下、攪拌しながら80℃に昇温した。80℃に保ちながらビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名:エピコート828、エポキシ当量:186g/eq、以下DGEBAと称する。)558gを2時間かけて滴下した。滴下終了後、100℃に昇温して2時間反応を行い、1,3−BACのDGEBA付加物(ポリアミン化合物A)1615.5gを得た。
<合成例2>
合成例1と同様のフラスコにイソホロンジアミン(IPDA;ヒュルスジャパン株式会社製)1022gを仕込み、窒素気流下、攪拌しながら80℃に昇温した。80℃に保ちながらビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名:エピコート828、エポキシ当量:186g/eq、以下DGEBAと称する。)279.2gを2時間かけて滴下した。滴下終了後、100℃に昇温して2時間反応を行い、IPDAのDGEBA付加物(ポリアミン化合物B)1296.9gを得た。
<実施例1>
145mlガラス製マヨネーズ瓶(厚肉広口瓶)に、合成例1で得られたポリアミン化合物Aを82.2g秤量し、希釈剤としてベンジルアルコール9.1g、表面張力が23.8dyne/cmであるポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(ビックケミー・ジャパン株式会社製;BYK−345)を単体として1.7g、全アミン価が509mgKOH/gであるアミノ基変性シリコーン(信越化学株式会社製;商品名「KP−390」、50%n−ブタノール溶液)2.0g(単体として1.0g)、硬化促進剤としてトリフェニルホスファイトを5g添加して、60℃で2分攪拌し、エポキシ樹脂用硬化剤組成物A 100gを得た。得られたエポキシ樹脂用硬化剤組成物Aを用いてDGEBAと表1に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を23℃、50%RHの条件下で硬化させてエポキシ樹脂硬化塗膜を作成した。このエポキシ樹脂硬化と膜の性能評価を行い、評価結果を表1に示した。
<実施例2>
145mlガラス製マヨネーズ瓶に、合成例1で得られたポリアミン化合物Aを82.2g秤量し、希釈剤としてベンジルアルコール9.1g、表面張力が23.8dyne/cmであるポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(ビックケミー・ジャパン株式会社製;BYK−345)を単体として1.7g、全アミン価が376mgKOH/gであるアミノ基変性シリコーン(信越化学株式会社製;KC−224B、50%トルエン溶液)2.0g(単体として1.0g)、硬化促進剤としてトリフェニルホスファイトを5g添加して、60℃で2分攪拌し、エポキシ樹脂用硬化剤組成物B 100gを得た。得られたエポキシ樹脂用硬化剤組成物Bを用いてDGEBAと表1に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を23℃、50%RHの条件下で硬化させてエポキシ樹脂硬化塗膜を作成した。このエポキシ樹脂硬化と膜の性能評価を行い、評価結果を表1に示した。
<比較例1>
145mlガラス製マヨネーズ瓶に、合成例1で得られたポリアミン化合物Aを82.3g秤量し、希釈剤としてベンジルアルコール9.2g、表面張力が18.5dyne/cmであるポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(ビックケミー・ジャパン株式会社製;BYK−307)を単体として1.5g、全アミン価が509mgKOH/gであるアミノ基変性シリコーン(信越化学株式会社製;KP−390、50%n−ブタノール溶液)2.0g(単体として1.0g)、硬化促進剤としてトリフェニルホスファイトを5g添加して、60℃で2分攪拌し、エポキシ樹脂用硬化剤組成物C 100gを得た。得られたエポキシ樹脂用硬化剤組成物Cを用いてDGEBAと表2に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を23℃、50%RHの条件下で硬化させてエポキシ樹脂硬化塗膜を作成した。このエポキシ樹脂硬化と膜の性能評価を行い、評価結果を表2に示した。
<比較例2>
145mlガラス製マヨネーズ瓶に、合成例1で得られたポリアミン化合物Aを82.3g秤量し、希釈剤としてベンジルアルコール9.2g、表面張力が18.5dyne/cmであるポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(ビックケミー・ジャパン株式会社製;BYK−307)を単体として1.5g、全アミン価が376mgKOH/gであるアミノ基変性シリコーン(信越化学株式会社製;KC−224B、50%トルエン溶液)2.0g(単体として1.0g)、硬化促進剤としてトリフェニルホスファイトを5g添加して、60℃で2分攪拌し、エポキシ樹脂用硬化剤組成物D 100gを得た。得られたエポキシ樹脂用硬化剤組成物Dを用いてDGEBAと表2に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を23℃、50%RHの条件下で硬化させてエポキシ樹脂硬化塗膜を作成した。このエポキシ樹脂硬化と膜の性能評価を行い、評価結果を表2に示した。
<比較例3>
145mlガラス製マヨネーズ瓶に、合成例1で得られたポリアミン化合物Aを81.3g秤量し、希釈剤としてベンジルアルコール9.0g、表面張力が23.8dyne/cmであるポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(ビックケミー・ジャパン株式会社製;BYK−345)を単体として1.7g、全アミン価が660mgKOH/gであるアミノ基変性シリコーン(信越化学株式会社製;KC−223、8%エタノール溶液)3.0g(単体として0.24g)、硬化促進剤としてトリフェニルホスファイトを5g添加して、60℃で2分攪拌し、エポキシ樹脂用硬化剤組成物E 100gを得た。得られたエポキシ樹脂用硬化剤組成物Eを用いてDGEBAと表2に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を23℃、50%RHの条件下で硬化させてエポキシ樹脂硬化塗膜を作成した。このエポキシ樹脂硬化と膜の性能評価を行い、評価結果を表2に示した。
<比較例4>
145mlガラス製マヨネーズ瓶に、合成例1で得られたポリアミン化合物Aを83.1g秤量し、希釈剤としてベンジルアルコール9.2g、表面張力が23.8dyne/cmであるポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(ビックケミー・ジャパン株式会社製;BYK−345)を単体として1.7g、全アミン価が47mgKOH/gであるアミノ基変性シリコーン(信越化学株式会社製;KP−356)を単体として1.0g、硬化促進剤としてトリフェニルホスファイトを5g添加して、60℃で2分攪拌し、エポキシ樹脂用硬化剤組成物F 100gを得た。得られたエポキシ樹脂用硬化剤組成物Fを用いてDGEBAと表3に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を23℃、50%RHの条件下で硬化させてエポキシ樹脂硬化塗膜を作成した。このエポキシ樹脂硬化と膜の性能評価を行い、評価結果を表3に示した。
<比較例5>
145mlガラス製マヨネーズ瓶に、合成例1で得られたポリアミン化合物Aを83.6g秤量し、希釈剤としてベンジルアルコール9.3g、表面張力が23.8dyne/cmであるポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(ビックケミー・ジャパン株式会社製;BYK−345)を単体として1.7g、アクリル共重合物(共栄社化学株式会社製;ポリフロー77)を単体として0.4g、硬化促進剤としてトリフェニルホスファイトを5g添加して、60℃で2分攪拌し、エポキシ樹脂用硬化剤組成物G 100gを得た。得られたエポキシ樹脂用硬化剤組成物Gを用いてDGEBAと表3に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を23℃、50%RHの条件下で硬化させてエポキシ樹脂硬化塗膜を作成した。このエポキシ樹脂硬化と膜の性能評価を行い、評価結果を表3に示した。
<比較例6>
145mlガラス製マヨネーズ瓶に、合成例2で得られたポリアミン化合物Bを82.2g秤量し、希釈剤としてベンジルアルコール9.1g、表面張力が23.8dyne/cmであるポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(ビックケミー・ジャパン株式会社製;BYK−345)を単体として1.7g、全アミン価が509mgKOH/gであるアミノ基変性シリコーン(信越化学株式会社製;商品名「KP−390」、50%n−ブタノール溶液)2.0g(単体として1.0g)、硬化促進剤としてトリフェニルホスファイトを5g添加して、60℃で2分攪拌し、エポキシ樹脂用硬化剤組成物H 100gを得た。得られたエポキシ樹脂用硬化剤組成物Hを用いてDGEBAと表3に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を23℃、50%RHの条件下で硬化させてエポキシ樹脂硬化塗膜を作成した。このエポキシ樹脂硬化と膜の性能評価を行い、評価結果を表3に示した。
Figure 2007186693
Figure 2007186693
Figure 2007186693

Claims (10)

  1. 下記成分(A)、(B)及び(C)を含有することを特徴とするエポキシ樹脂用硬化剤組成物。
    (A)1分子に少なくとも1つ以上のグリシジル基を有する化合物と、(I)式で示されるジアミンとの反応生成物であるポリアミン化合物
    N−CH−A−CH−NH (I)
    (Aはフェニレン基またはシクロヘキシレン基である。)
    (B)表面張力が19.0dyne/cm〜25.0dyne/cmの範囲であるポリエーテル変性ポリシロキサン
    (C)全アミン価が150mgKOH/g〜650mgKOH/gの範囲であるアミノ基変性ポリシロキサン
  2. 前記ポリエーテル変性ポリシロキサン(B)の表面張力が22.5dyne/cm〜24.0dyne/cmの範囲であることを特徴とする請求項1記載のエポキシ樹脂用硬化剤組成物。
  3. 前記アミノ基変性ポリシロキサン(C)の全アミン価が300mgKOH/g〜550mgKOH/gの範囲であることを特徴とする請求項1又は2記載のエポキシ樹脂用硬化剤組成物。
  4. 前記成分(A)、(B)及び(C)の合計量に対し、前記ポリエーテル変性ポリシロキサン(B)が0.025〜4.0重量%含有されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のエポキシ樹脂用硬化剤組成物。
  5. 前記成分(A)、(B)及び(C)の合計量に対し、前記アミノ基変性ポリシロキサン(C)が0.05〜4.0重量%含有されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のエポキシ樹脂用硬化剤組成物。
  6. エポキシ樹脂に、少なくとも下記成分(A)、(B)及び(C)が配合されていることを特徴とする、エポキシ樹脂組成物。
    (A)1分子に少なくとも1つ以上のグリシジル基を有する化合物と、(I)式で示されるジアミンとの反応生成物であるポリアミン化合物
    N−CH−A−CH−NH (I)
    (Aはフェニレン基またはシクロヘキシレン基である。)
    (B)表面張力が19.0dyne/cm〜25.0dyne/cmの範囲であるポリエーテル変性ポリシロキサン
    (C)全アミン価が150mgKOH/g〜650mgKOH/gの範囲であるアミノ基変性ポリシロキサン
  7. 前記ポリアミン化合物(A)が、エポキシ樹脂のエポキシ基数に対する該ポリアミン化合物(A)の活性水素数の比として、0.7〜1.2となるように配合されていることを特徴とする、請求項6記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. 前記ポリエーテル変性ポリシロキサン(B)の配合量が、エポキシ樹脂組成物全量に対し0.005〜1.5重量%であることを特徴とする、請求項6又は7記載のエポキシ樹脂組成物。
  9. 前記アミノ基変性ポリシロキサン(C)の配合量が、エポキシ樹脂組成物全量に対し0.01〜1.5重量%であることを特徴とする、請求項6〜8のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  10. 請求項6〜9のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物を硬化させたエポキシ樹脂硬化物。
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