JP2007184204A - 燃料電池用膜電極接合体およびその製造方法 - Google Patents

燃料電池用膜電極接合体およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】三相界面を増大させ、ガス透過性を拡大すること、且つ電子移動経路を確保することが可能で、発電効率が向上した燃料電池用膜電極接合体及びその製造方法を提供する。
【解決手段】固体高分子電解質膜16と、少なくとも触媒14及び固体高分子電解質15を有する触媒層13とを具備する燃料電池用膜電極接合体であって、前記触媒層が空孔12を有する燃料電池用膜電極接合体。固体高分子電解質膜上に細孔を有する鋳型を設置する工程と、少なくとも触媒と固体高分子電解質を分散させ溶液中で、電気泳動法により前記鋳型の細孔内に触媒と固体高分子電解質を設置する工程と、前記鋳型を除去して空孔を形成し、触媒及び固体高分子電解質を有する触媒層を得る工程を含む燃料電池用膜電極接合体の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池用膜電極接合体およびその製造方法に関する。
燃料電池はカソードに酸素または空気、アノードに水素、メタノール、炭化水素などを用いて電気エネルギーを得る装置であり、クリーンで高い発電効率を得ることができる。電解質の種類により,アルカリ水溶液型,リン酸水溶液型,溶融炭酸塩型などに分類できる。近年、低温作動のため扱いやすい、電池構造が簡単でメンテナンスが容易、膜が差圧に耐えるため電池の加圧制御が容易、高出力密度が得られるため小型軽量化が可能という利点を持つ固体高分子型燃料電池が注目を浴びている。
この固体高分子型燃料電池とは、一般にはフッ素樹脂系のイオン交換膜をプロトン伝導体の固体電解質として用い、水素酸化反応及び酸素還元反応を促進する触媒として活性化過電圧が低い白金微粒子が用いられる。電極反応はいわゆる三相界面(電解質−触媒電極−燃料)で起こるが、固体高分子型燃料電池では電解質が固体膜であるために、反応場所が触媒電極と電解質膜との接触界面に限定され、白金の利用率が低下する傾向がある。これを改善した例として、特許文献1などが挙げられる。
特開2000−353528号公報
しかしながら、従来の固体高分子型燃料電池は、表面積を大きくするために、粒径が数〜数十nmという小さい、且つほぼ球形の微粒子を触媒として用いている。そのため微粒子間、若しくは触媒担持カーボン間がとても狭く、電解質が触媒電極間に浸透しない、燃料が触媒電極内部に進入できない等の理由により、触媒の利用率がとても低かった。そのため、従来の固体高分子型燃料電池の優位点を保持した新たな燃料電池用膜電極接合体の開発が強く求められていた。
本発明は、この様な背景技術に鑑みてなされたものであり、触媒層に空孔を設ける事によりガス透過性を拡大することが可能となり、発電効率が向上し、かつ固体高分子電解質膜を良好に設置できる燃料電池用膜電極接合体およびその製造方法を提供する。
上記課題を解決する燃料電池用膜電極接合体の製造方法は、固体高分子電解質膜と、少なくとも触媒及び固体高分子電解質を有する触媒層とを具備し、前記触媒層が空孔を有する燃料電池用膜電極接合体の製造方法であって、少なくとも触媒と固体高分子電解質と鋳型形成物質を分散させた溶液中で、電気泳動法により固体高分子電解質膜上に鋳型形成物質からなる鋳型と、該鋳型内に触媒と固体高分子電解質を同時に形成して鋳型含有触媒層を設置した固体高分子電解質膜を得る工程、前記固体高分子電解質膜の鋳型含有触媒層膜から鋳型を除去して空孔を形成し、少なくとも触媒及び固体高分子電解質を有する触媒層を得る工程を有することを特徴とする。
また、上記課題を解決する燃料電池用膜電極接合体の製造方法は、固体高分子電解質膜と、少なくとも触媒及び固体高分子電解質を有する触媒層とを具備し、前記触媒層が空孔を有する燃料電池用膜電極接合体の製造方法であって、少なくとも触媒と固体高分子電解質と鋳型形成物質を分散させた溶液中で、電気泳動法により基板上に鋳型形成物質からなる鋳型と、該鋳型内に触媒と固体高分子電解質を形成した鋳型含有触媒層設置基板を得る工程、前記鋳型含有触媒層設置基板から基板を剥離して鋳型含有触媒層を得た後、該鋳型含有触媒層と固体高分子電解質膜を接合する工程、前記接合した鋳型含有触媒層から鋳型を除去して空孔を形成し、少なくとも触媒及び固体高分子電解質を有する触媒層を得る工程を有することを特徴とする。
また、上記課題を解決する燃料電池用膜電極接合体の製造方法は、固体高分子電解質膜と、少なくとも触媒及び固体高分子電解質を有する触媒層とを具備し、前記触媒層が空孔を有する燃料電池用膜電極接合体の製造方法であって、固体高分子電解質膜上に細孔を有する鋳型を設置する工程と、少なくとも触媒と固体高分子電解質を分散させた溶液中で、電気泳動法により前記鋳型の細孔内に触媒と固体高分子電解質を設置する工程と、前記鋳型を除去して空孔を形成し、触媒及び固体高分子電解質を有する触媒層を得る工程を有することを特徴とする。
また、上記課題を解決する燃料電池用膜電極接合体の製造方法は、固体高分子電解質膜と、少なくとも触媒及び固体高分子電解質を有する触媒層とを具備し、前記触媒層が空孔を有する燃料電池用膜電極接合体の製造方法であって、基板上に細孔を有する鋳型を設置する工程と、少なくとも触媒と固体高分子電解質を分散させた溶液中で、電気泳動法により基板上の鋳型内に触媒と固体高分子電解質を形成した触媒シートを得る工程、前記触媒シートを基板から剥離し固体高分子電解質膜と接合する工程、前記接合した触媒シートから鋳型を除去して空孔を形成し、触媒及び固体高分子電解質を有する触媒層を得る工程を有することを特徴とする。
前記鋳型は金属若しくは金属酸化物からなることが好ましい。
前記触媒は白金、白金を含む合金若しくは白金を含む混合物であることが好ましい。
前記鋳型を除去する工程は、酸若しくは塩基性溶液中への浸漬であることが好ましい。
また、上記課題を解決する燃料電池用膜電極接合体は、上記の製造方法により作成された燃料電池用膜電極接合体であることを特徴とする。
本発明により、触媒層に空孔を設ける事により固体高分子電解質膜を良好に設置でき、且つ触媒層の表面から空孔が有効に設置できる事によりガス透過性を拡大することが可能となり、発電効率が向上する燃料電池用膜電極接合体が提供可能となる。
また、本発明の燃料電池用膜電極接合体を燃料電池に用いると、低温作動のため扱いやすい、電池構造が簡単でメンテナンスが容易、膜が差圧に耐えるため電池の加圧制御が容易、高出力密度が得られるため小型軽量化が可能などの利点を保持する。
以下、さらに詳細に本発明を説明する。ここでは、燃料電池用膜電極接合体の製造方法、鋳型、触媒、固体電解質高分子膜、担体、供給燃料、燃料電池の構成及び製造方法を詳述する。
(膜電極接合体の製造方法について)
先ず、電気泳動法とは、溶液に電位を印加することにより高分子やコロイド粒子が移動する現象のことである。溶液中に電場をかけることにより陽極側、若しくは陰極側に高分子やコロイド粒子が移動するのだが、この移動の方向および速度は、粒子界面における界面動電位の符号および大きさに依存する。つまり、電解質が吸着されると界面動電位が変化するので,液中の電解質の種類や濃度により泳動する方向も変化する。一方、泳動速度は粒子の大きさおよび形状、溶液の粘性によっても左右される。
本発明の燃料電池用膜電極接合体は、主として触媒微粒子及び鋳型形成物質に被覆した固体高分子電解質が負に帯電しているため、電位を印加することによりアノード側に析出される。印加する電位の差は、電極間の距離や支持電解質の種類や濃度にも依存するが、5〜1000Vが好ましく、基板上若しくは固体高分子電解質膜上により均一に設置することを考慮すると、10〜500Vであることが好ましい。
ここで、膜電極接合体の役割を詳述した後、触媒微粒子として白金担持カーボン、鋳型形成物質として酸化亜鉛微粒子、固体高分子電解質としてナフィオンを用いて作製した例を挙げる。
膜電極接合体の基本構成を図4に示す。膜電極接合体は、触媒41と担体42と固体高分子電解質43からなる構成が一般的である。
この膜電極接合体を用い、燃料として例えばアノード側に水素、カソード側に酸素を用いた場合、以下のような反応が進行する。
Figure 2007184204
この反応式に示すように、アノード側では供給された燃料が電子とカチオンを発生させ、発生したカチオンのみがカソード側に移動することにより酸素と反応して電子を消費することにより、発電するシステムとなっている。つまり、カソードとアノードは同じ膜電極接合体中に設置されながら、固体高分子電解質膜で完全に分離されていることが重要である。さらに、上記反応は触媒電極と固体高分子電解質と燃料の3種類の物質における界面で行われるため、固体高分子電解質が触媒電極上に広範囲に設置されていること、および燃料が膜電極接合体の深部にまで効率良く供給されることが重要である。そのため、触媒電極材料と固体高分子電解質の混合比も燃料電池の性能向上における重要なパラメーターとなる。
ここで、本発明の燃料電池用膜電極接合体を図1を用いて詳述する。図1は、本発明の燃料電池用膜電極接合体の構成の一例を示す模式図である。本発明の膜電極接合体11は、少なくとも空孔12、触媒14、固体高分子電解質15で形成された触媒層13を固体高分子電解質膜16上に設置したものである。
空孔12の空孔率は電気伝導性が良好で、三相界面が有効に使用されるなら、特に限定されるものでは無い。しかし、空孔率が10%以上、更には30%以上が構造安定性などを考慮した上で、好適に用いることができる。
本発明の膜電極接合体の製造方法として、4つの方法が挙げられる。
第一の方法は、固体高分子電解質膜と、少なくとも触媒及び固体高分子電解質を有する触媒層とを具備し、前記触媒層が空孔を有する燃料電池用膜電極接合体の製造方法であって、少なくとも触媒と固体高分子電解質と鋳型形成物質を分散させた溶液中で、電気泳動法により固体高分子電解質膜上に鋳型形成物質からなる鋳型と、該鋳型内に触媒と固体高分子電解質を同時に形成して鋳型含有触媒層を設置した固体高分子電解質膜を得る工程、前記固体高分子電解質膜の鋳型含有触媒層膜から鋳型を除去して空孔を形成し、少なくとも触媒及び固体高分子電解質を有する触媒層を得る工程を有する方法である。
第二の方法は、固体高分子電解質膜と、少なくとも触媒及び固体高分子電解質を有する触媒層とを具備し、前記触媒層が空孔を有する燃料電池用膜電極接合体の製造方法であって、少なくとも触媒と固体高分子電解質と鋳型形成物質を分散させた溶液中で、電気泳動法により基板上に鋳型形成物質からなる鋳型と、該鋳型内に触媒と固体高分子電解質を形成した鋳型含有触媒層設置基板を得る工程、前記鋳型含有触媒層設置基板から基板を剥離して鋳型含有触媒層を得た後、該鋳型含有触媒層と固体高分子電解質膜を接合する工程、前記接合した鋳型含有触媒層から鋳型を除去して空孔を形成し、少なくとも触媒及び固体高分子電解質を有する触媒層を得る工程を有する方法である。
第三の方法は、固体高分子電解質膜と、少なくとも触媒及び固体高分子電解質を有する触媒層とを具備し、前記触媒層が空孔を有する燃料電池用膜電極接合体の製造方法であって、固体高分子電解質膜上に細孔を有する鋳型を設置する工程と、少なくとも触媒と固体高分子電解質を分散させた溶液中で、電気泳動法により前記鋳型の細孔内に触媒と固体高分子電解質を設置する工程と、前記鋳型を除去して空孔を形成し、触媒及び固体高分子電解質を有する触媒層を得る工程を有する方法である。
第四の方法は、固体高分子電解質膜と、少なくとも触媒及び固体高分子電解質を有する触媒層とを具備し、前記触媒層が空孔を有する燃料電池用膜電極接合体の製造方法であって、基板上に細孔を有する鋳型を設置する工程と、少なくとも触媒と固体高分子電解質を分散させた溶液中で、電気泳動法により基板上の鋳型内に触媒と固体高分子電解質を形成した触媒シートを得る工程、前記触媒シートを基板から剥離し固体高分子電解質膜と接合する工程、前記接合した触媒シートから鋳型を除去して空孔を形成し、触媒及び固体高分子電解質を有する触媒層を得る工程を有する方法である。
上記の方法とも、鋳型を固体高分子電解質膜上に設置した後に、鋳型を溶解する。
以下に第二の方法について詳細を述べる。
図3に示すような冶具を用いて作製を行った。アノード基板31とカソード基板32の間に、少なくとも固体高分子電解質を被覆した触媒、鋳型形成物質から構成されるコロイド粒子33が存在する溶液34を、この溶液34が流れ出ない構成からなる冶具35内に設置した。鋳型形成物質とは鋳型を形成するための材料を示す。例えば、この方法において用いられる酸化亜鉛微粒子が挙げられる。
この冶具内に混入した材料は、白金担持カーボン微粒子2g、酸化亜鉛微粒子0.2gを混合した1wt%ナフィオン溶液であり、この溶液は冶具内に入れる前に超音波分散させたものを使用した。そして、この冶具内の溶液に50Vの電位を印加することにより、電極上に約10μmの触媒層を形成した。作製した触媒シートは別に移動して大気下で乾燥させた。
次に、固体高分子電解質膜を準備する工程を述べる。ここでは、市販のNafion膜を使用した。過酸化水素水溶液を80℃に温め、所望の大きさにカッティングしたNafion膜を60分間浸した。過酸化水素処理後に水で洗浄した後、80℃に加熱した硫酸水溶液中にNafion膜を60分間浸した。その後、水で洗浄した後に、乾燥させたものを使用した。
次に、処理後のナフィオン膜上に先ほど作製した電極上に形成した触媒シートをホットプレス法で転写を行った。転写後に、1mol/Lの硫酸溶液中に作製された膜を2時間浸すことにより、鋳型を反映した空孔を有する本発明の膜電極接合体を作製した。
次に、第一の方法について詳細を述べる。
図7に示すような冶具を用いて作製を行った。アノード基板71とカソード基板72の間に、少なくとも固体高分子電解質を被覆した触媒、鋳型形成物質から構成されるコロイド粒子77が存在する溶液74を、この溶液74が流れ出ない構成からなる冶具78内に設置した。この冶具内に混入した材料は、白金担持カーボン微粒子2g、酸化亜鉛微粒子0.2gを混合した1wt%ナフィオン溶液であり、この溶液は冶具内に入れる前に超音波分散させたものを使用した。また、固体高分子電解質膜75を挟んで反対側には、アノード側溶液を設置した。そして、この冶具内の溶液に50Vの電位を印加することにより、固体高分子電解質膜上に約10μmの鋳型含有触媒層を形成した。
次に、1mol/Lの硫酸溶液中に作製された膜を2時間浸すことにより、鋳型含有触媒層から鋳型を除去して、鋳型を反映した空孔を有する本発明の膜電極接合体を作製した。
次に、第三の方法について詳細を述べる。
図6に示すような冶具を用いて作製を行った。アノード基板61とカソード基板62の間に、少なくとも固体高分子電解質を被覆した触媒から構成されるコロイド粒子67が存在する溶液64を、この溶液64が流れ出ない構成からなる冶具68内に設置した。この冶具内に混入した材料は、白金担持カーボン微粒子2gと1wt%ナフィオン溶液であり、この溶液は冶具内に入れる前に超音波分散させたものを使用した。また、固体高分子電解質膜65及び鋳型66を挟んで反対側には、アノード側溶液を設置した。そして、この冶具内の溶液に50Vの電位を印加することにより、固体高分子電解質膜上に約10μmの触媒層を形成した。
次に、1mol/Lの硫酸溶液中に作製された膜を2時間浸すことにより、鋳型を除去して、鋳型を反映した空孔を有する本発明の膜電極接合体を作製した。
次に、第四の方法について詳細を述べる。
図8に示すような冶具を用いて作製を行った。アノード基板31とカソード基板32の間に、少なくとも固体高分子電解質を被覆した触媒から構成されるコロイド粒子83が存在する溶液84を、この溶液84が流れ出ない構成からなる冶具35内に設置した。このとき使用したアノード基板31上には、図6で示した鋳型66を設置しているものとする。この冶具内に混入した材料は、白金担持カーボン微粒子2gと1wt%ナフィオン溶液であり、この溶液は冶具内に入れる前に超音波分散させたものを使用した。そして、この冶具内の溶液に50Vの電位を印加することにより、電極上に約10μmの触媒層を形成した。作製した触媒シートは別に移動して大気下で乾燥させた。
次に、処理後のナフィオン膜上に先ほど作製した電極上に形成した触媒シートをホットプレス法で転写を行った。転写後に、1mol/Lの硫酸溶液中に作製された膜を2時間浸すことにより、鋳型を反映した空孔を有する本発明の膜電極接合体を作製した。
(鋳型について)
本発明における燃料電池用膜電極接合体の触媒作製に使用する鋳型とは、図1(a)の膜電極接合体11中に存在する空孔12を作製する材料を指す。
鋳型とは、勿論、触媒を作製するための型となるべきものであるが、その形状は図2に示したように、球状(a)、針状(b)、樹枝状(c)、メッシュ状(d)、スポンジ状(e)等が挙げられる。
鋳型および鋳型形成物質の材料として、ポリメチルメタクリル酸、ポリスチレンなどの重合体やポジ型及びネガ型レジスト等の有機物質や、アルミナ、シリコン、若しくはシリカなどの無機物質が挙げられるが、これらに限られるものでは無い。しかし、空孔を制御することを目的とした場合、プレス等の条件に耐え得る無機材料が好ましく、その無機材料の化学的、機械的安定性や取り扱いの容易さなどを考慮したとき、金属酸化物が鋳型として好適に用いることが出来、さらに酸化亜鉛、酸化スズ、酸化アルミニウムを用いることが好ましい。また、鋳型を反映した触媒を作製する為には、鋳型に触媒を設置する工程で鋳型が溶解し難く、鋳型を溶解する工程で触媒が溶解し難い条件で行う必要があり、適宜鋳型の材料や鋳型の溶解条件を選択する必要がある。また、3相界面が有効に利用できるように、空孔率が10容量%以上95容量%以下になるように鋳型を混合することが好ましい。
(触媒について)
本発明の燃料電池用膜電極接合体を構成する触媒は、固体高分子電解質と3相界面を形成したときに電子と電荷を分離できる機能を有する材料ならば何でも良い。特に、白金、白金を含む合金、若しくはコアシェル構造などの白金を含む混合物であることが好ましい。さらに、白金の合金、若しくは白金を含む混合物として白金と共に含まれる材料は、金、銀、パラジウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、鉄、コバルト、ニッケル、クロム、タングステン、マンガン、バナジウム、レニウム、コバルト、リチウム、ランタン、ストロンチウム、イットリウム、およびオスミウムなどが例示できる。しかし、触媒電極に使用される触媒としては、水素等アノード側燃料の酸化反応および酸素等カソード側燃料の還元反応を促進する材料であればこれらに限られるものではない。また、この触媒の形状は限定されるものではなく、例えば球状の微粒子から、ワイヤ状、網状、立方体、4面体、チューブ状などが挙げられる。
(固体高分子電解質について)
本発明の膜電極接合体の構成成分である固体高分子電解質は、アノード側で発生したカチオンを速やかにカソード側に反映させるために高いイオン伝導性の役割が求められる。固体高分子電解質としてはこうした要求を満たすために、水素イオン伝導性や、メタノール等の有機液体燃料の透過性に優れる材料が好ましく用いられる。具体的には、水素イオン解離が可能な有機基としては、スルホン酸基、スルフィン酸基、カルボン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基、リン酸基、水酸基などを有する有機高分子が好ましく用いられる。こうした有機高分子として、パーフルオロカーボンスルホン酸樹脂、ポリスチレンスルホン酸樹脂、スルホン化ポリアミドイミド樹脂、スルホン化ポリスルホン酸樹脂、スルホン化ポリエーテルイミド半透膜、パーフルオロホスホン酸樹脂、パーフルオロスルホン酸樹脂等が例示できる。上記例示した固体高分子電解質が好適に用いられるが、これらに限定されるものでは無い。
(担体について)
膜電極接合体は、基本的にカチオンをアノード側に輸送できる固体高分子膜と、アノード及びカソードで発生した電子を取り出すことが出来る触媒電極が存在することにより発電が可能となるため、担体は必ずしも必要な材料ではない。しかし、主として白金の使用量を削減することを目的として、電子移動が可能な材料を膜電極接合体中に担持することが行われている。
この担体は、カーボンを主として用いることが出来るが、電子移動材料ならばこれらに限られるものでは無い。カーボンの担体として、ファーネスブラック、チャンネルブラック、およびアセチレンブラック等のカーボンブラック、活性炭、黒鉛、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンファイバー等が挙げられる。これらは単独あるいは混合して使用される。このとき、担体上にワイヤを形成していても良く、担体とワイヤが膜電極接合体中で分散していても良い。
(供給燃料について)
固体高分子電解質−触媒複合型の燃料電池の燃料は、アノード側では水素、改質水素、メタノール、ジメチルエーテル等の触媒電極と固体高分子電解質の作用によって電子とカチオンが発生する燃料なら何でも良く、またカソード側では空気や酸素等のカチオンを受け取り電子を取り込む燃料なら何でも良いが、アノード側では水素若しくはメタノール、カソード側では空気を用いることが、反応効率的にも実用的にも適している。
(燃料電池の構成、及び製造方法について)
上記燃料電池の構成の概略図を図5に示す。固体高分子電解質51、アノード触媒層52、カソード触媒層53、アノード側集電板54,カソード側集電板55、外部出力端子56、燃料導入ライン57、燃料排出ライン58、アノード側燃料拡散層59、カソード側燃料拡散層60から成る。触媒層表面の3相界面で化学反応が起こることで電力が発生する。ここで、セルの構成として、例えば図5に示す構成を複数層形成することで発生電圧値及び電流値を高めることができる。この場合、半導体プロセスを応用して上記セルを作製することで、燃料電池システムの小型化、高出力化が可能となる。
また、例えば、燃料としてアノード側に水素、カソード側に空気を用いた場合、アノード側に供給された燃料がもれることのないようにパッキングをすることが重要であり、カソード側は燃料が注入されやすいように空気に対して開放されている事が重要である。また拡散層とは、燃料が容易にセル内に搬入され且つより多く3相界面を形成するために設置した高気孔率を有する導電性部材であり、炭素繊維織物やカーボンペーパー等を好適に用いることが出来る。ここで、カチオン交換を行う固体高分子電解質を用いた場合のみではなく、アノード側にカチオン交換膜、カソード側にアニオン交換膜を用いたバイポーラ電解質型燃料電池等の触媒電極にワイヤを利用したときも、勿論本発明の燃料電池用膜電極接合体が適用される。
以下、実施例を挙げてさらに詳細に本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1
本実施例は、アルミナナノホールを鋳型として固体高分子電解質上に直線状の白金微粒子集合体を作製し、その後鋳型を溶解することにより膜電極接合体を作製した例を述べる。
先ず、図6に示した様にアノード基板61とカソード基板62の間に固体高分子電解質膜65としてナフィオン膜とアルミニウム箔を陽極酸化することにより作製した孔径100nmの貫通アルミナナノホールの鋳型66を設置した。アノード側に支持電解質のみを混入したアノード側溶液63、カソード側に触媒微粒子である平均粒径が5nmである白金微粒子と固体高分子電解質であるナフィオンにより形成されるコロイド微粒子67を入れたカソード側溶液64を入れ、冶具68で密着させた。
この冶具内に100Vの電位を印加することにより、細孔内に触媒微粒子、及び固体高分子電解質を充填した。この触媒層をFE−SEMで観察したところ、鋳型であるアルミナナノホールの孔内を平均粒径5nmの触媒微粒子で充填されていることを確認した。
作製された鋳型含有膜電極接合体は、ホットプレス法を使用することにより触媒層と固体高分子電解質膜の密着性を向上させた。そしてさらに、作製された膜電極接合体を硫酸溶液中に5時間浸すことによりアルミナナノホールを溶解して、鋳型を反映した形状の空孔を有する本実施例の膜電極接合体を作製した。
この燃料電池用膜電極接合体を上記した製造方法と同様に、アノード側に水素、カソード側に空気を燃料として注入するセルを組み上げた。この膜電極接合体をセルに組み込んだ構成の概略図は図5と同様である。
比較例1として、平均粒径が3nmの白金微粒子を用いて、膜電極接合体を作製した。白金をるつぼに入れ、マイクロピペットで純水を0.4cc、5%ナフィオンNafion溶液を1.5cc、イソプロピルアルコールを0.2ccを順次加えた。そして、そのるつぼを5分間超音波洗浄する。さらに、ルツボ内に撹拌子を入れ、マグネチックスターラーを用いて200rpmで撹拌した。
このように作製された白金微粒子分散溶液をドクターブレード法によってPTFEシート上に塗布した。その後、固体高分子電解質膜上に、ホットプレスを使用することにより転写させ、膜電極接合体を作製し、それを用いてセルを作成した。
これを用いて、燃料電池単セルの電流−電位特性評価をしたところ、実施例1は比較例1の微粒子膜に比べて10%程度出力が向上した。これは、本発明の白金ワイヤ状物質を膜電極接合体に組み込んだことにより、三相界面を増大、ガス透過性を拡大することが可能となり、発電効率が向上したものと考える。
電流−電位特性の評価方法
アノード側に80℃飽和水蒸気で加湿した水素を、カソード側に同様に加湿した空気を使用した。流量として、それぞれ200mL/分、600mL/分で供給し、作製した単セルを運転した。セル運転温度を80℃に設定し、発電評価及び交流インピーダンス測定を行い、その測定方法は、負荷に流す電流を変化させた場合の電圧変化及びIR変化を測定した。
実施例2
本実施例は、酸化亜鉛微粒子と、触媒と、固体高分子電解質を溶解した溶液を用いて、固体高分子電解質膜上に直接触媒層を形成した例を述べる。
先ず、図7に示す様に、アノード基板71とカソード基板72の間に固体高分子電解質膜75を設置した。アノード側に支持電解質のみを混入したアノード溶液73を入れた。カソード側に触媒微粒子である平均結晶子径が3nmの白金微粒子を担持したカーボンと、平均粒径が100nmの酸化亜鉛微粒子と、固体高分子電解質であるナフィオンにより形成されるコロイド微粒子77を含有するカソード側溶液74を入れ、冶具78で密着させた。
この冶具内に100Vの電位を印加することにより、固体高分子電解質膜上に触媒微粒子、酸化亜鉛微粒子及び固体高分子電解質からなる触媒層を設置した。この触媒層をFE−SEMで観察したところ、鋳型である酸化亜鉛微粒子が触媒層内に設置されていることが確認できた。
作製された鋳型含有膜電極接合体は、ホットプレス法を使用することにより触媒層と固体高分子電解質膜の密着性を向上させた。さらに、硫酸溶液中に作製された膜電極接合体を1時間浸すことにより酸化亜鉛微粒子を溶解して、鋳型を反映した形状の空孔を有する本実施例の膜電極接合体を作製した。
この燃料電池用膜電極接合体を上記した製造方法と同様に、アノード側に水素、カソード側に空気を燃料として注入するセルを組み上げた。
比較例2として、平均結晶子径が3nmの白金微粒子を用いて、比較例1の方法により膜電極接合体を作製し、それを用いてセルを作成した。
これを用いて、燃料電池単セルの電流−電位特性を評価したところ、実施例2は比較例2の微粒子膜に比べて10%程度出力が向上した。これは、本発明の膜電極接合体により、三相界面を増大、ガス透過性を拡大することなどが可能となり、発電効率が向上したものと考える。
実施例3
本実施例は、酸化亜鉛微粒子と、触媒と、固体高分子電解質を溶解した溶液を用いて、基板上に触媒層を形成し、転写によって固体高分子電解質膜上に設置した例を述べる。
図3において、先ず、アノード基板31とカソード基板32の間に、実施例2と同様の溶液を設置した。アノード電極は、シリコン基板上にスパッタ法で、銅を30nm程度設置し、続けて白金を50nmしたものを用いた。この冶具内の溶液に50Vの電位を印加することにより、電極上に約10μmの触媒層を形成した。作製した触媒シートは別に移動して大気下で乾燥させた。
次に、処理後のナフィオン膜上に先ほど作製した電極上に形成した触媒シートをホットプレス法で転写を行った。転写後に、1mol/Lの硫酸溶液中に作製された膜を2時間浸すことにより、鋳型を反映した空孔を有する本実施例の膜電極接合体を作製した。
この燃料電池用膜電極接合体を上記した製造方法と同様に、アノード側に水素、カソード側に空気を燃料として注入するセルを組み上げた。
比較例3として、平均結晶子径が3nmの白金微粒子を用いて、比較例1の方法により膜電極接合体を作製し、それを用いてセルを作成した。
これを用いて、燃料電池単セルの電流−電位特性を評価したところ、実施例3は比較例3の微粒子膜に比べて10%程度出力が向上した。これは、本発明の膜電極接合体により、三相界面を増大、ガス透過性を拡大することなどが可能となり、発電効率が向上したものと考える。
実施例4
本実施例は、触媒と、固体高分子電解質を溶解した溶液を用いて、アルミナナノホールを設置した基板上に触媒層を形成し、転写によって固体高分子電解質膜上に設置した例を述べる。
図8において、先ず、アノード基板31とカソード基板32の間に、実施例1と同様の溶液を設置した。アノード電極は、シリコン基板上にスパッタ法で、銅を30nm程度設置し、続けて白金を50nmした基板の上に孔径が200nmのアルミナナノホールを設置したものを用いた。
先ず、アノード基板31とカソード基板32の間に、実施例1と同様の溶液を設置した。アノード電極は、シリコン基板上にスパッタ法で、銅を30nm程度設置し、続けて白金を50nm設置した基板の上に孔径が200nmのアルミナナノホールを設置したものを用いた。以下、実施例3と同様の電位を印加し、プレス後に溶解することにより、本発明の膜電極接合体を作製し、セルを組み上げた。
比較例4して、平均結晶子径が3nmの白金微粒子を用いて、比較例1の方法により膜電極接合体を作製し、それを用いてセルを作成した。
これを用いて、燃料電池単セルの電流−電位特性を評価したところ、実施例4は比較例4の微粒子膜に比べて10%程度出力が向上した。これは、本発明の膜電極接合体により、三相界面を増大、ガス透過性を拡大することなどが可能となり、発電効率が向上したものと考える。
本発明の膜電極接合体は、三相界面を増大させ、ガス透過性を拡大することが可能なことより発電効率が向上するため、携帯電話、ノートパソコン、デジタルビデオカメラ、デジタルカメラ等の小型モバイル用燃料電池から家庭設置用、自動車等の大型燃料電池まで種々のエネルギー発電部に利用することができる。また、燃料電池以外の分野では、水の電気分解用電極としても利用できる。
本発明の膜電極接合体の構成の一例を示す模式図である。 本発明の膜電極接合体における空孔の形状を示す模式図である。 本発明の膜電極接合体を作製するための冶具を示す模式図である。 膜電極接合体の一般的な模式図である。 燃料電池の一般的な模式図である。 本発明の膜電極接合体の作製冶具を示した模式図である。 本発明の膜電極接合体の作製冶具を示した模式図である。 本発明の膜電極接合体を作製するための冶具を示す模式図である。
符号の説明
11 膜電極接合体
12 空孔
13 触媒層
14 触媒
15 固体高分子電解質
16 固体高分子電解質膜
31 アノード基板
32 カソード基板
33 コロイド微粒子
34 溶液
35 冶具
41 触媒
42 担体
43 固体高分子電解質
51 固体高分子電解質
52 アノード触媒層
53 カソード触媒層
54 アノード側集電体
55 カソード側集電体
56 外部出力端子
57 燃料導入ライン
58 燃料排出ライン
59 アノード側燃料拡散層
60、70 カソード側燃料拡散層
61、71 アノード基板
62、72 カソード基板
63、73 アノード側溶液
64、74 カソード側溶液
65、75 固体高分子電解質膜
66、76 鋳型
67、77 コロイド微粒子
68、78 冶具
83 コロイド微粒子
84 溶液

Claims (8)

  1. 固体高分子電解質膜と、少なくとも触媒及び固体高分子電解質を有する触媒層とを具備し、前記触媒層が空孔を有する燃料電池用膜電極接合体の製造方法であって、少なくとも触媒と固体高分子電解質と鋳型形成物質を分散させた溶液中で、電気泳動法により固体高分子電解質膜上に鋳型形成物質からなる鋳型と、該鋳型内に触媒と固体高分子電解質を同時に形成して鋳型含有触媒層を設置した固体高分子電解質膜を得る工程、前記固体高分子電解質膜の鋳型含有触媒層膜から鋳型を除去して空孔を形成し、少なくとも触媒及び固体高分子電解質を有する触媒層を得る工程を有することを特徴とする燃料電池用膜電極接合体の製造方法。
  2. 固体高分子電解質膜と、少なくとも触媒及び固体高分子電解質を有する触媒層とを具備し、前記触媒層が空孔を有する燃料電池用膜電極接合体の製造方法であって、少なくとも触媒と固体高分子電解質と鋳型形成物質を分散させた溶液中で、電気泳動法により基板上に鋳型形成物質からなる鋳型と、該鋳型内に触媒と固体高分子電解質を形成した鋳型含有触媒層設置基板を得る工程、前記鋳型含有触媒層設置基板から基板を剥離して鋳型含有触媒層を得た後、該鋳型含有触媒層と固体高分子電解質膜を接合する工程、前記接合した鋳型含有触媒層から鋳型を除去して空孔を形成し、少なくとも触媒及び固体高分子電解質を有する触媒層を得る工程を有することを特徴とする燃料電池用膜電極接合体の製造方法。
  3. 固体高分子電解質膜と、少なくとも触媒及び固体高分子電解質を有する触媒層とを具備し、前記触媒層が空孔を有する燃料電池用膜電極接合体の製造方法であって、固体高分子電解質膜上に細孔を有する鋳型を設置する工程と、少なくとも触媒と固体高分子電解質を分散させた溶液中で、電気泳動法により前記鋳型の細孔内に触媒と固体高分子電解質を設置する工程と、前記鋳型を除去して空孔を形成し、触媒及び固体高分子電解質を有する触媒層を得る工程を有することを特徴とする燃料電池用膜電極接合体の製造方法。
  4. 固体高分子電解質膜と、少なくとも触媒及び固体高分子電解質を有する触媒層とを具備し、前記触媒層が空孔を有する燃料電池用膜電極接合体の製造方法であって、基板上に細孔を有する鋳型を設置する工程と、少なくとも触媒と固体高分子電解質を分散させた溶液中で、電気泳動法により基板上の鋳型内に触媒と固体高分子電解質を形成した触媒シートを得る工程、前記触媒シートを基板から剥離し固体高分子電解質膜と接合する工程、前記接合した触媒シートから鋳型を除去して空孔を形成し、触媒及び固体高分子電解質を有する触媒層を得る工程を有することを特徴とする燃料電池用膜電極接合体の製造方法。
  5. 前記鋳型は金属若しくは金属酸化物からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかの項に記載の燃料電池用膜電極接合体の製造方法。
  6. 前記触媒は白金、白金を含む合金若しくは白金を含む混合物であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかの項に記載の燃料電池用膜電極接合体の製造方法。
  7. 前記鋳型を除去する工程は、酸若しくは塩基性溶液中への浸漬であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかの項に記載の燃料電池用膜電極接合体の製造方法。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の製造方法により作成された燃料電池用膜電極接合体。
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JP2018522365A (ja) * 2015-10-22 2018-08-09 コーチョアン リン 燃料電池電極材料及び装置

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