JP2007183039A - 加湿装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】室内空気を加湿する加湿装置において、加湿部材上に析出物が生じても加湿能力を維持でき、清掃も容易に行うことができ、さらに、少ないエネルギー入力でも高い加湿能力を得られる加湿装置を提供することを目的とする。
【解決手段】表面に無機材料が露出した発泡体12と前記発泡体への水供給手段15と赤外線発生源13と送風手段14から構成され、前記送風手段14によって装置内に導入される空気が円筒形状もしくは多重構造をした前記発泡体12を経由し、少なくとも発泡体12を二回以上通過することで、少ないエネルギー入力でも高い加湿能力を発揮することができる加湿装置を得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、水を含む加湿部材に送風することによって加湿空気を得る加湿装置に関する。
従来の加湿装置の一例を、図5に示す。すなわち、吸水性の気化フィルタ101がその下方の一部を水槽102の水103に浸った状態で配置されており、気化フィルタ101の前段にはヒータ104が配置されている。水槽102から水を吸上げた気化フィルタ101に、ヒータ104で加熱された乾燥空気を通過させることにより、加湿空気を得るものである(例えば特許文献1参照)。
また、この種の加湿装置には、貯水槽の水を吸上げる気化フィルタとヒータが一体となっているものもある。すなわち、図6に示すように、気化フィルタ201はふたつのフィルタを縦に重ね合わせ、その中央にシーズヒータ202を取付けてなる。この構成によれば、気化フィルタ201はシーズヒータ202により直接加熱されるため、送風による気化加湿のみならず、加熱による蒸発も同時に起きる(例えば、特許文献2参照)。
特許第2514145号公報 特開2005−221173号公報
しかしながら、水を吸上げた気化フィルタに加熱された乾燥空気を通過させる方式では、供給される水が含有する珪素やカルシウム、マグネシウムなどの元素を含む微量の化合物が、気化フィルタが乾燥していく過程でフィルタの表面にスケールとなって析出する。このスケール析出にともなって、気化フィルタによる水の吸い上げ効果は著しく低下するため、加湿能力を維持するには定期的にフィルタ上の析出物を除去する必要がある。
また、気化フィルタとヒータが一体となっている方式では、ヒータ近傍のフィルタ表面もしくはヒータ表面に集中的にスケールが固着したとき、スケールの熱伝導性が悪いために、ヒータの放熱性能を低下させてしまうという課題があった。また、気化フィルタとヒータが一体となっているために、それらを清掃するには分解する必要があり、必ずしも容易ではない。さらにこの場合には水が直接ヒータにかかる恐れがあるため、通電部分に対して防水対策を施す必要がある。
本発明は、このような課題を解決するものであり、加湿部材上に析出物が生じても加湿能力を維持でき、清掃も容易に行うことができ、さらに、少ないエネルギー入力でも高い加湿能力を得られる加湿装置を提供することを目的としている。
本発明の加湿装置は、表面に無機材料が露出した発泡体あるいは無機材料で構成された発泡体と、前記発泡体への水供給手段と赤外線発生源と送風手段を備え、前記送風手段によって装置内に導入される空気が前記発泡体を二回以上通過するようにしたことを特徴とする。
また、発泡体が、円筒形状であることを特徴とする。
また、発泡体が、板状であり、送風手段によって装置内に導入される空気の方向に対して直列に配置することを特徴とする。
また、発泡体の発泡密度が9〜20セル/25mmであることを特徴とする。
また、発泡体が暗色であることを特徴とする。
また、水供給手段を発泡体の下方に配置し、前記発泡体がその下部を水供給手段の水と接触させながら回転することを特徴とする。
また、無機材料が金属を含むことを特徴とする。
また、無機材料が親水性材料を含むことを特徴とする。
また、無機材料が吸水性でない材料を含むことを特徴とする。
また、無機材料が赤外線吸収率30%以上の材料を含むことを特徴とする。
また、赤外線発生源がハロゲンランプまたはカーボンランプであることを特徴とする。
また、赤外線発生源の形状が棒状または面状または球状であることを特徴とする。
また、赤外線発生源の周辺に、赤外線を反射する鏡面を設けたことを特徴とする。
また、装置内に導入される空気が、赤外線発生源の前段および後段で少なくともそれぞれ一回以上発泡体を通過することを特徴とする。
また、赤外線発生源を間欠的に運転することを特徴とする。
また、加湿運転終了時には、赤外線発生源か送風手段の少なくとも一方を一定時間運転させてから装置を停止させることを特徴とする。
本発明によれば、少ないエネルギー入力でも高い加湿能力を得られ、加湿部材上に析出物が生じても加湿能力を維持できる加湿装置を提供できる。
本発明の請求項1記載の発明は、表面に無機材料が露出した発泡体あるいは無機材料で構成された発泡体と前記発泡体への水供給手段と赤外線発生源と送風手段を備え、前記送風手段によって装置内に導入される空気が前記発泡体を二回以上通過することを特徴とするものであり、加湿部材が発泡形状であるために、開口面積が大きく、加湿部材上に析出物が生じても目詰まりを起こしにくいという作用を有し、加湿能力を長期にわたって維持できるという効果が得られる。また、発泡体の表面に無機材料が露出しているために、耐熱性に優れ、長期的な使用でも劣化しにくい。さらに、発泡体の開口面積が大きいことにより、赤外線が内部まで到達するという作用を有する。そのため、発泡体を広く効率よく加熱をすることができる。また、水の光吸収波長は、1〜10μmの赤外線領域に集中しているということが一般的に知られており、水に対しては少ないエネルギー入力でも高い加熱効率が得られるという作用を有する。さらに、加熱空気を加湿部材に当てて加湿する場合に比べ、通風による水分気化のみならず発泡体自体を赤外線照射加熱することによる蒸発気化の効果をも得ることができ、その結果、少ないエネルギーでも高い加湿能力を得られる。
また、発泡体が、円筒形状であることを特徴とするものであり、一枚の軟質なシート状発泡体を丸めることで、容易に作成できる。また、その両端面を封じ、かつ曲面から空気を送ることで、おのずから空気は発泡体を二回通過することができるという作用を有する。さらに、円筒の中心を軸として発泡体を回転させれば、給水を連続的にかつ均一に行うことができるという効果が得られる。
また、発泡体が、板状であり、送風手段によって装置内に導入される空気の方向に対して直列に配置することを特徴とするものであり、発泡体の塊をカットするだけで容易に作成できる。また、直列に配置した発泡体の発泡密度を前後で変化させることにより、ほこりなどによる目詰まりに対する耐久性を向上させることができる。
また、発泡体の発泡密度が9〜20セル/25mmであることを特徴とするものであり、通気性と保水性をバランスよく得られるという作用を有する。
また、発泡体が暗色であることを特徴とするものであり、赤外線を照射されたときには、赤外線吸収率が良いために発泡体自身の温度が上昇しやすいという作用を有し、発泡体からの水分気化が促進されるという効果を奏する。
また、水供給手段を発泡体の下方に配置し、前記発泡体がその下部を水供給手段の水と接触させながら回転することを特徴とするものであり、この場合、水槽を水供給手段とすることができ、発泡体が自身で給水できるため、水供給のための機器を付設する必要がない。また、均一な水供給が容易に実現できるという効果も得られる。
また、無機材料が金属を含むことを特徴とするものであり、熱伝導性が良く、熱容量が少ないために、赤外線を発泡体に照射する際には、温度が上がりやすいという作用を有する。これにより、省エネルギーで加湿能力を得られるという効果を奏する。
また、無機材料が親水性材料を含むことを特徴とするものであり、発泡体自身の水なじみが向上し、より水を保持しやすくなるため、通過空気が多くの水に触れることができ、高い加湿能力が得られるという効果を奏する。
また、無機材料が吸水性でない材料を含むことを特徴とするものであり、発泡体のセルが保持した水が材料の内部まで入り込みにくいため、表面に付着した水分が発泡体から離れやすく通過空気中に飛散しやすいという作用を有するために、加湿能力が向上するという効果を奏する。
また、無機材料が赤外線吸収率30%以上の材料を含むことを特徴とするものであり、赤外線発生源から発される赤外線を発泡体に照射する際には、発泡体自身の赤外線吸収率が向上することにより、より省エネルギーで加湿能力を得られるという効果を奏する。
また、赤外線発生源がハロゲンランプまたはカーボンランプであることを特徴とするものであり、短時間で高温を得ることができるという作用を有する。また、表面が平滑なガラスで構成されるために、清掃が容易である。
また、赤外線発生源の形状が棒状または面状または球状であることを特徴とするものであり、棒状ならば省スペース化が可能である。また、面状ならば発泡体に赤外線を照射する際には望む場所を面加熱することができ、全体に赤外線を行き渡らせることが容易にできる。また、球状であれば、周囲360°に赤外線を照射することができる。
また、赤外線発生源の周辺に、赤外線を反射する鏡面を設けたことを特徴とするものであり、鏡面の角度によって、限られた場所にのみ赤外線を照射することも周囲全体に均一に照射することも自在にできるため、赤外線を与えたい部分以外に吸収されてロスとなる赤外線量を減らすことができるという効果を奏する。
また、装置内に導入される空気が、赤外線発生源の前段および後段で少なくともそれぞれ一回以上発泡体を通過することを特徴とするものであり、周囲の空気や樹脂などに奪われる赤外線のロスを減らすことができるという効果を奏する。
また、赤外線発生源を間欠的に運転することを特徴とするものであり、赤外線を発生する際にはパワフルに加湿ができ、いっぽう、赤外線を止めれば室内空気の乾燥度に合わせて省エネルギーに加湿をすることができる。
また、加湿運転終了時には、赤外線発生源か送風手段の少なくとも一方を一定時間運転させてから装置を停止させることを特徴とするものであり、発泡体を乾燥させることにより、運転停止時における菌の繁殖を抑制することができるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1に一例を示すように、加湿装置11は、表面に無機材料が露出した円筒形状の発泡体12と赤外線発生源としての棒状のハロゲンランプ13と送風手段としてのファン14および前記発泡体12への水供給手段としての水槽15から構成され、送風手段としてのファン14によって装置内に導入される空気が円筒形状の発泡体12を二回通過することを特徴とする。円筒形状の発泡体12は回転駆動体16によって、その下部を水供給手段である水槽15中の水と接触させながら回転している。また、円筒形状の発泡体12は中空であり、その空洞部分に棒状のハロゲンランプ13が配置されている。発泡体12は、発泡密度16セル/25mmの発泡ウレタンに親水性ゼオライトを担持してなる。さらに、円筒形状の発泡体12の内側表面にはアルミニウム網17が重ねられている。
上記構成によれば、通風による水分気化はもちろんのこと、ハロゲンランプ13から放出される赤外線を発泡体12に照射することによる蒸発気化も同時に行うことができ、少ないエネルギー入力でも高い加湿能力を得ることができる。また、発泡体12自身の吸水性によって水を吸上げるわけではなく、発泡体12へ強制的に給水し、水を保持させるものであるために、長時間の使用中に発泡体上に析出物が生じても、加湿能力を維持できる。
本発明において、水供給手段の形状や位置はとくに限定はしないが、水供給手段が発泡体12の上部から発泡体12に水を供給する場合、水供給手段の給水口の形状は発泡体12の上面の形状と同一であることが、発泡体12全域に水を行き渡らせるためには理想的である。適切な水量を実現するために給水口にはシャワーノズルのような細かい穴を多数設けて水量を絞るとよい。また、水供給手段の給水口を細長い線形状にして、発泡体12上面全域を網羅できるように給水口が発泡体12の上面で水平方向に反復運動しながら散水する方式も考えられる。また、発泡体を、その下部を水槽中の水と接触させながら回転させれば、水槽が水供給手段となり、発泡体は自身で水の供給ができるようになるため、加湿装置11の構造が簡略化できるというメリットが生まれる。また、発泡体12が円筒形状であれば、その円筒の中心を垂直な軸として加湿装置に配置した場合、円筒面の上方に配置した水供給手段の線形状の給水口が、円筒の中心線上に中心を持つ円を描きながら回転すれば、発泡体12全域に散水することができ、給水口が水平に移動する場合よりも簡単な機構となる。また、発泡体自身がその円筒の中心を垂直な軸として回転するものであれば、線形状の給水口は固定されていても発泡体12全域に散水ができる。発泡体12をその円筒の中心を水平な軸として加湿装置に配置した場合も同じである。さらに、回転により発泡体12全体への均一な水供給が可能となる。また、発泡体12が円筒形状である場合、その両端面を封じ、かつ曲面から空気を送れば、必然的に空気は発泡体12を二回通過する構成にすることができる。同じ構成で、容易に二回以上空気を通過させる方法としては、異なる径の円筒を複数個重ねる方法や、発泡体をうずまき形状に成形するなどの方法もある。また、発泡体12の発泡密度は、細かすぎると充分な通気性と発泡体12内部への水の浸透性が得られず、逆に粗すぎてもセルにおける保水がしにくいため、送風手段が1m3/min程度ならば9〜20セル/25mm程度のものが適する。
表面に無機材料が露出した発泡体12としては、発泡ウレタンのような基材にゼオライトや金属粉のような無機粉末を担持しても良いし、金属板のような無機材料の塊で周囲を覆っても糸状の材料を巻くなどしても良い。また、発泡体自身がセラミックや金属などの無機材料で構成されていても良い。一般的に、無機材料は耐熱性に優れるため、発泡体12の表面に無機材料を露出させることで、長時間の赤外線照射に対しても劣化を起こしにくく、長期的な使用にも耐えうる。発泡体表面に露出している無機材料が金属を含めば、発泡体に高い熱伝導性を付与することができる。また、熱容量が少ないために、赤外線を発泡体に照射したとき、温度が上がりやすく、省エネルギーで優れた加熱の効果を得られる。金属の材質としては、たとえば、鉄やステンレス、アルミニウムなどが考えられる。とくに、金属がアルミニウムを含むものであれば、熱伝導性に優れるために、より省エネルギーでの加熱が可能になる。また、銀、銅、亜鉛、ニッケルなどの抗菌性金属を含めば、発泡体12上における菌の繁殖を抑制できるという効果も得られる。また、金属を露出させる方法としては、網目構造やパンチングを施した金属板を発泡体の一部または全体を包囲する方法や、発泡体12表面に金属粉を担持するなどの方法がある。また、発泡体12表面に親水性の無機材料が露出していれば、発泡体自身の水なじみが向上し、より水を保持しやすくなるため、通過空気が多くの水に触れることができ、高い加湿能力が得られる。親水性の無機材料としては、ゼオライトやシリカゲル、珪藻土やカオリンなどが一例として挙げられる。また、無機材料が、赤外線吸収率30%以上の材料を含めば、赤外線発生源から発される赤外線を発泡体12に照射する際には、発泡体12自身が吸収する率を向上させることにより、より省エネルギーで加湿能力を得られる。物質の赤外線吸収率は、赤外線の波長によっても異なるが、たとえば、ピーク波長約1〜3μmのいわゆる近赤外領域においては、セラミックや金属材料の赤外線吸収率はともに30%以上である。いっぽう、ピーク波長約5〜10μmの遠赤外領域においては、セラミックの赤外線吸収率が90%を超えるのに対し、金属では赤外線をほとんど反射してしまうために吸収率は10%を下回ることもある。
水の光吸収波長は、1〜10μmであることが知られている。赤外線発生源としては、ピーク波長1〜2μmのハロゲンランプ13またはカーボンランプ、あるいはピーク波長5〜7μmの遠赤外線放出材料を用いたセラミックヒータなどを利用することができる。ハロゲンランプ13またはカーボンランプを用いれば、前記セラミックヒータに比べて、より短時間で高温を得ることができる。たとえば、前者においては10秒以内に安定な温度域に達するが、後者の場合は60秒以上たっても温度上昇が続くため、すばやく加湿運転を開始するには、前者を用いるのが良い。なお、カーボンランプはハロゲンランプ13よりも出力が高いが高価であるという特徴を有するため、加湿装置11の使用特性によって任意のものを選択するのが良い。さらに、セラミックヒータの場合は、セラミック表面に微細な凹凸があるため清掃しにくいが、ハロゲンランプ13やカーボンランプはヒータ表面が平滑なガラスで形成されるため、清掃が容易である。また、赤外線発生源の形状は、棒状または面状または球状であるのが良い。棒状ならば省スペース化が可能である。また、面状ならば発泡体に赤外線を照射する際には望む場所を面加熱することができ、全体に赤外線を行き渡らせることが容易にできる。また、球状であれば、周囲360°に赤外線を照射することができる。これらの周辺に反射板を設ければ、任意の方向へのみ赤外線を集中的に照射することもできる。赤外線発生源を間欠的に運転すれば、より省エネルギーでの加湿が可能となる。赤外線発生源を運転しているときは、パワフルに加湿ができ、いっぽう、赤外線を止めれば室内空気の乾燥度に合わせて加湿がなされる。
また、加湿運転終了時には、赤外線発生源か送風手段の少なくとも一方を一定時間、たとえば5分間運転させてから装置を停止させることにより、発泡体12を乾燥させることができ、運転停止時における発泡体上での菌の繁殖を抑制することができ、発泡体12を衛生的に保つことができる。
(実施の形態2)
図2に一例を示すように、加湿装置21は、表面に無機材料が露出した板状の発泡体22と赤外線発生源としての球状のハロゲンランプ23と送風手段としてのファン24および前記発泡体22への水供給手段としての水槽25から構成され、送風手段としてのファン24によって装置内に導入される空気の方向に対して直列に配置された三枚の板状の発泡体22を通過する。この発泡体22は、発泡密度16セル/25mmの発泡ウレタンに吸水性でないタルクを担持してなる。また、三枚の板状の発泡体22は、その円中心に設けた軸26によって固定されており、その下部は水供給手段である水槽25中の水と接触している。前記発泡体22は、軸26を回転させることによって、三枚の発泡体22を同時に回転させ自身に給水することができる。また、球状のハロゲンランプ23は、導入空気がハロゲンランプ23の前段および後段で少なくともそれぞれ一回以上発泡体22を通過するように配置している。ハロゲンランプ23の周辺には、発泡体22に向けて赤外線を集中的に照射するために、赤外線を反射する鏡面27を設けている。
上記構成によれば、通風による水分気化はもちろんのこと、ハロゲンランプ23から放出される赤外線を発泡体に照射することによる蒸発気化も同時に行うことができ、少ないエネルギー入力でも高い加湿能力を得ることができる。また、発泡体自身の吸水性によって水を吸上げるわけではなく、発泡体22へ強制的に給水し、水を保持させるものであるために、長時間の使用中に発泡体上に析出物が生じても、加湿能力を維持できる。さらに、発泡体22を一枚ずつ外して洗浄することも容易であり、使用性にも優れる。
また、発泡体22表面に吸水性でない無機材料が露出していれば、発泡体22のセルが保持した水は、材料の内部まで入り込みにくいため、表面に付着した水分が発泡体22から離れやすく通過空気中に飛散しやすく、高い加湿能力が得られる。吸水性でない無機材料としては、タルクや金属などが一例として挙げられる。また、発泡体22が暗色、たとえば黒色であれば、赤外線を照射する際に、赤外線吸収率が向上し発泡体22自身の温度が上昇しやすくなるため、発泡体22からの水分気化が促進される。発泡体22に暗色を施すには、長期間の高温環境にも耐えうる材料を使用するのが良い。たとえば、高温で焼成して酸化皮膜を作った金属を用いる方法や、無機顔料を発泡体22に担持する方法などがある。板状の発泡体22は、発泡体22の塊をカットすることで容易に得られる。また、板状の発泡体22が円板状であれば、さらに均一な給水が可能である。
本発明におけるハロゲンランプ23の設置位置について、導入空気がハロゲンランプ23の前段および後段で少なくともそれぞれ一回以上発泡体22を通過するように配置すると、周囲の空気や樹脂などに奪われる赤外線のロスを減らすことができ、より省エネルギーで加熱することができる。また、ハロゲンランプ23の周辺に赤外線を反射する鏡面を設けることで、鏡面の角度によって、限られた場所にのみ赤外線を照射することも周囲全体に均一に照射することも自在にできるため、赤外線を与えたい部分以外に吸収されてロスとなる赤外線量を減らすことができる。赤外線を反射する鏡面としては、ガラス製の鏡面、アルミニウム、鉄、ステンレスおよびその合金などが挙げられ、ガラスを用いた場合には、硬度が高く傷がつきにくいという効果と、酸やアルカリなどの腐食に対する強度が強いというメリットがある。金属を用いた場合には、延性・展性があるため、加工の自由度が高い。
(実施例1)
発泡密度16セル/25mmの発泡ウレタンに吸水性でないタルクを担持して表面に無機材料を露出させた厚さ10mmの板状発泡体を、水を保持させて導入空気に対して直列に配置した。その前段に赤外線発生源としてのハロゲンランプを配置し、20℃40%の環境下で空気を導入し、水の気化量と要した時間から加湿能力を比較した。図3に、間隔の有無による加湿能力の違いを示す。板状発泡体の間隔をおいて配置した場合と、間隔なく配置した場合とでは、通過空気が含むことのできる水分量が変化した。間隔を置いて配置した場合には、空気が発泡体に当たるたびに空気の温度湿度が均一化されるために、能力が高い。発泡体の保持する水が飛散できる空間が多いことも、能力の向上に寄与していると考えられる。いっぽう、間隔なく配置した場合は、厚い板状発泡体を一回のみ通過するということに等しく、間隔を置いて配置した場合に比べて加湿能力は低い。
(実施例2)
発泡密度16セル/25mmの発泡ウレタンに吸水性でないタルクを担持して表面に無機材料を露出させた厚さ10mmの板状発泡体を、水を保持させて導入空気に対して直列に配置した。任意の位置にハロゲンランプを配置し、20℃40%の環境下で空気を導入し、水の気化量と要した時間から加湿能力を比較した。図4に、発泡体とハロゲンランプの配置順序による加湿能力の違いを示す。最終的には同じ回数の発泡体を通過しても、導入空気が、ハロゲンランプの前段で一回も発泡体を通過せずハロゲンランプの後段でのみ発泡体を通過する場合と、ハロゲンランプの前段で発泡体を一回通過してかつ後段でも発泡体を通過する場合とでは、通過空気の含むことのできる水分量が変化した。すなわち、装置内に導入される空気が、赤外線発生源の前段および後段で少なくともそれぞれ一回以上発泡体を通過するように赤外線発生源を配置した場合には、赤外線発生源から放出される赤外線が、前後に配置した赤外線吸収率の良いタルクを担持した発泡体によく吸収されるため、効率が良い。いっぽう、発泡体の最前段階に赤外線発生源を配置した場合は、空気や周囲の樹脂などに奪われる赤外線がロスとなり、加湿能力が低い。
本発明の加湿装置は、少ないエネルギー入力でも高い加湿能力を得られ、加湿部材上に析出物が生じても加湿能力を維持できるため、家庭用・業務用加湿装置および空気調和装置への展開用途が期待できる。
本発明の実施の形態1における加湿装置の概略断面図 本発明の実施の形態2における加湿装置の概略断面図 本発明の実施例1における発泡体配置間隔の有無による加湿能力の違いを示す図 本発明の実施例2における発泡体とハロゲンランプの配置順序による加湿能力の違いを示す図 従来例の加湿装置の概略斜視図 従来例の加湿装置の概略断面図
符号の説明
11 加湿装置
12 発泡体
13 ハロゲンランプ
14 ファン
15 水槽
16 回転駆動体
17 アルミニウム網
21 加湿装置
22 発泡体
23 ハロゲンランプ
24 ファン
25 水槽
26 軸
27 鏡面

Claims (16)

  1. 表面に無機材料が露出した発泡体あるいは無機材料で構成された発泡体と、前記発泡体への水供給手段と赤外線発生源と送風手段を備え、前記送風手段によって装置内に導入される空気が前記発泡体を二回以上通過するようにしたことを特徴とする加湿装置。
  2. 発泡体が、円筒形状であることを特徴とする請求項1記載の加湿装置。
  3. 発泡体が、板状であり、送風手段によって装置内に導入される空気の方向に対して直列に配置することを特徴とする請求項1記載の加湿装置。
  4. 発泡体の発泡密度が9〜20セル/25mmであることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の加湿装置。
  5. 発泡体が暗色であることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の加湿装置。
  6. 水供給手段を発泡体の下方に配置し、前記発泡体がその下部を水供給手段の水と接触させながら回転することを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の加湿装置。
  7. 無機材料が金属を含むことを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載の加湿装置。
  8. 無機材料が親水性材料を含むことを特徴とする請求項1乃至7いずれかに記載の加湿装置。
  9. 無機材料が吸水性でない材料を含むことを特徴とする請求項1乃至8いずれかに記載の加湿装置。
  10. 無機材料が赤外線吸収率30%以上の材料を含むことを特徴とする請求項1乃至9いずれかに記載の加湿装置。
  11. 赤外線発生源がハロゲンランプまたはカーボンランプであることを特徴とする請求項1乃至9いずれかに記載の加湿装置。
  12. 赤外線発生源の形状が棒状または面状または球状であることを特徴とする請求項1乃至11いずれかに記載の加湿装置。
  13. 赤外線発生源の周辺に、赤外線を反射する鏡面を設けたことを特徴とする請求項1乃至12いずれかに記載の加湿装置。
  14. 装置内に導入される空気が、赤外線発生源の前段および後段で少なくともそれぞれ一回以上発泡体を通過することを特徴とする請求項1乃至13いずれかに記載の加湿装置。
  15. 赤外線発生源を間欠的に運転することを特徴とする請求項1乃至14いずれかに記載の加湿装置。
  16. 加湿運転終了時には、赤外線発生源か送風手段の少なくとも一方を一定時間運転させてから装置を停止させることを特徴とする請求項1乃至15いずれかに記載の加湿装置。
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