JP2011185501A - 気化式加湿器 - Google Patents

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Shinsuke Kato
信介 加藤
Min-Ki Sung
旻起 成
Mitsuaki Harada
光朗 原田
Toshihiko Kitamura
利彦 北村
Hideaki Ito
英明 伊藤
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Abstract

【課題】紫外線を均一に照射可能とすることにより消費電力を削減し、あわせて加湿効率を向上させつつ圧力損失の低減を図ることが可能な気化式加湿器を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明にかかる気化式加湿器110の構成は、通風路102c内に配置され加湿用水を保持する多孔質材料が充填された加湿エレメント112a〜122fと、加湿エレメントに加湿用水を供給する給水手段118aおよび118bと、加湿エレメントに紫外線を照射する紫外線照射手段116a〜116gと、を備え、加湿エレメントは、1または複数の加湿エレメントが全体として通風路における空気の進行方向に対して蛇行した形状をなしており、紫外線照射手段は、蛇行する加湿エレメントの凹部に対向して配置されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、水を気化させて空気の加湿を行う気化式加湿器に関するものである。
クリーンルームや工場の生産ライン等では、室内空間の温度および湿度を所定温度および所定湿度に保つために空気調和機(外気のみを処理して送風する空調機は外気調和機と称されることもある。以下、「空調機」と称する。)が設置されている。かかる空調機には、室内空間の湿度を所定湿度に調節するために加湿器が設けられている。加湿器は方式によって、気化式加湿器、蒸気式加湿器、水噴霧式加湿器に大別される。これらの中でも、気化式加熱器は、火気を用いないため火災のおそれが生じず、また高い加湿効率を得ることができるので、工場等に設置される空調機に導入する加湿器として最も好適である。
気化式加湿器は、空気の顕熱を水の潜熱に代えることにより常温の水を蒸発させ、加湿を行う。詳述すると、気化式加湿器には、微細な空孔を多数有する多孔質材料からなる加湿エレメントが設けられており、加湿エレメントは、給水手段により供給された加湿用水を自体が有する空孔に保持する。そして、空調機に供給された空気が気化式加湿器の加湿エレメントを通過することで、保持された加湿用水が気化し、空気の加湿が行われる。
上述したように、加湿器の運転中、加湿エレメントには加湿用水がほぼ常時供給されている。このため、加湿エレメントは常に湿潤しており、細菌が増殖しやすい状態となる。そこに、外気または循環空気等の給気や、滴下水、加湿用水から細菌が持ち込まれ、加湿エレメントにおいて細菌が増殖してしまうと、加湿エレメントを通過した空気に細菌が含まれ、空気と共に細菌が室内に送出されるおそれがある。
そこで、気化用部材(加湿エレメント)に紫外線を照射するための紫外線ランプを設ける技術が開示されている(特許文献1)。特許文献1によれば、紫外線の殺菌効果により気化用部材を清潔に保つことができ、また紫外線ランプを気化用部材の近くに配置すれば、紫外線ランプが発する熱により気化用部材からの水蒸気の放出を促進することが可能となるとしている。更に、紫外線を照射することにより気化用部材の親水性の向上、ひいては加湿器の加湿効率の向上を図ることも可能であるとしている。
特開2003−240283号公報
しかし、紫外線ランプからの紫外線は放射状に発せられるため、特許文献1の技術であると、加湿エレメントにおいて紫外線ランプから近い位置と遠い位置とでは照射される紫外線の量(強度)が異なる。すなわち紫外線は不均一に照射される。故に、紫外線ランプから遠い位置においても十分な量の紫外線を照射しようとすると、紫外線ランプの紫外線強度を高めなくてはならなくなり、紫外線ランプの消費電力が増大してしまう。また紫外線ランプの紫外線強度を高めると、紫外線ランプから近い位置において不必要に大量の紫外線が照射されることとなり、非効率的である。
また、気化式加湿器では空気の蒸発を利用するところ、加湿効率を向上させるためには、なるべく多くの面積で水と空気とを接触させる必要がある。そのためには一般的に加湿エレメントを厚くするが、加湿エレメントを厚くすると通風路内の圧力損失が大きくなり、ポンプ動力を大きくする必要があるため設備コストが増大するという問題がある。一方、圧力損失を大きくせずに加湿効率を向上させようとすると、通風路の断面積を大きくして加湿エレメントの面積を大きくする必要があるため、装置が大型化するという問題がある。
本発明は、このような課題に鑑み、紫外線を均一に照射可能とすることにより消費電力を削減し、あわせて加湿効率を向上させつつ圧力損失の低減を図ることが可能な気化式加湿器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明にかかる気化式加湿器の代表的な構成は、通風路内に配置され加湿用水を保持する多孔質材料が充填された加湿エレメントと、加湿エレメントに加湿用水を供給する給水手段と、加湿エレメントに紫外線を照射する紫外線照射手段と、を備え、加湿エレメントは、1または複数の加湿エレメントが全体として通風路における空気の進行方向に対して蛇行した形状をなしており、紫外線照射手段は、蛇行する加湿エレメントの凹部に対向して配置されていることを特徴とする。
上記構成では、加湿エレメントが蛇行することにより凹部が形成され、紫外線照射手段は凹部に対向するように配置される。蛇行した凹部の面は屈曲または湾曲しているため、かかる面から紫外線照射手段までの距離は、凹部の面のいずれの位置においても略等距離となる。これにより、凹部全面、ひいては加湿エレメント全体に紫外線を均一に照射することが可能となる。したがって、紫外線の照射が不足する部分が存在しないので紫外線強度を高める必要がないため、消費電力の削減を図ることができ、且つ均一な殺菌効果を得ることが可能となる。
また加湿エレメントを蛇行した形状としたことにより、通風路の断面積に対する加湿エレメントの表面積(加湿面積)が増大するため、相対的に加湿エレメントの厚みを低減することができる。気化式加湿器の加湿能力は、加湿用水が通過する加湿エレメントの体積、すなわち加湿エレメントの厚みと表面積の積に比例する。このため、加湿能力を一定とする場合、加湿エレメントの表面積が増大すれば、厚みを薄くすることができ、空気が加湿エレメントを通過する際の圧力損失を低減することが可能となる。これにより、ファン等の空気搬送動力に要するエネルギーの削減を図れる。また加湿エレメントの厚みを薄くすることができれば、紫外線が加湿エレメントを透過する際の強度減衰を抑制し、殺菌効果の低減を回避することが可能となる。一方、圧力損失を一定とする場合には、加湿能力を向上させることができる。
上記の紫外線照射手段は、凹部の両側の面の幅を二等分する法線の交点に沿って配置されているとよい。これにより、紫外線照射手段は、加湿エレメントの凹部の両面のいずれの面からも等しい位置に配置される。したがって、凹部の両面すなわち凹部全面に最も均一に紫外線を照射することが可能となる。
上記の加湿エレメントは複数の領域に区分されており、給水手段は区分された領域ごとに設けられており、当該気化式加湿器は、領域ごとに設けられた複数の給水手段による加湿用水の供給を個別に制御し、加湿エレメントを区分された領域ごとに交互に乾燥させる制御部を更に備えるとよい。
上記構成によれば、加湿エレメントを乾燥させることにより、その内部における細菌の増殖をも抑制することができる。このとき、制御部により加湿エレメントを区分された領域ごとに交互に乾燥させることにより、加湿と乾燥を同時に行うことができるため、加湿器の運転を停止する必要がない。したがって、利便性の低下を招くことなく、より高い殺菌効果を得ることが可能となる。
上記の加湿エレメントは、空気の進行方向に対して前後に間隔を空けて更に並設されるとよい。かかる構成によれば、複数の領域に区分された加湿エレメントのいずれかの領域の乾燥を行っていたとしても、その前段または後段の加湿エレメントにより、空気の加湿を補助することができる。したがって、加湿エレメントの乾燥を行いながらも、加湿器の加湿能力を維持することが可能となる。
本発明によれば、紫外線を均一に照射可能とすることにより消費電力を削減し、あわせて加湿効率を向上させつつ圧力損失の低減を図ることが可能な気化式加湿器を提供することができる。
第1実施形態にかかる気化式加湿器の構成を示す図である。 加湿エレメントの他の例を示す図である。 第2実施形態にかかる気化式加湿器の構成を示す図である。 第3実施形態にかかる気化式加湿器の構成を示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
以下の実施形態では、気化式加湿器が設けられる装置として空調機を例示して説明する。しかし、これに限定するものではなく、本実施形態にかかる気化式加湿器(以下、単に加湿器と称する)は他の装置に設けられてもよい。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態にかかる気化式加湿器110の構成を示す図である。図1(a)は、第1実施形態にかかる加湿器110を備える空調機100の概略図であり、図1(b)は図1(a)の加湿器110近傍の部分拡大図であり、図1(c)は図1(b)の部分拡大図である。なお、図1中、一点鎖線は制御部132との接続関係を示す。以下、空調機100の構成について一通り説明をした後に本実施形態にかかる加湿器110について詳述する。
図1(a)に示すように、第1実施形態にかかる加湿器110は空調機100に設けられている。空調機100のケーシング102には、上流端に外気口102aが、下流端に給気口102bが形成されている。またケーシング102の内部には通風路102cが形成されている。
外気口102aから空調機100に供給された外気(OA:Out side Air)すなわち空気の温度および湿度は、通風路102cを通過しながら所定温度および所定湿度に調整される。その後、空気は処理空気すなわち供給空気(SA:Supply Air)として給気口102bから所定流速で室内空間(不図示)に供給される。なお、これに限定するものではなく、外気口102a、またはこれとは別に回収空気口(不図示)を設け、室内空間からの回収空気(RA:Return Air)を空調機100に供給してもよい。
空調機において通風路102cの最上流側にはプレフィルタ104が設けられている。これにより、空調機100に供給された空気に含まれる粒径の大きい、すなわち粗い塵埃を空気中から除去することが可能となる。またプレフィルタ104の下流側には、プレフィルタ104よりも目の細かい中性能フィルタ106が設けられている。これにより、プレフィルタ104を通過した微細な塵埃を空気中から除去することができる。
中性能フィルタ106の下流側には温水コイル108が設けられている。温水コイル108は、温水供給装置(不図示)から温水が供給され、かかる温水を熱源として用いて空気を加熱する。これにより、空調機100に供給された空気の温度を上昇させ所定温度に調節することが可能となる。また空気の温度を上昇させることにより、空気に含まれる熱(顕熱)が増大するため、空気が後述する加湿器110を通過した際に加湿用水を高効率で蒸発させることができ、加湿効率が向上する。
なお、温水供給装置としては、ボイラー等様々なものがあるが、最も好適なものとしてはヒートポンプを例示することができる。温水供給装置としてヒートポンプを用いることにより、ボイラー等の燃焼式装置を用いた場合と比較し、約30%の省エネルギー、および約50%の二酸化炭素排出量の削減が可能である。したがって、エネルギーの有効活用、および温室効果ガスの排出量削減を促進することができる。
温水コイル108および後述する加湿器110の下流側には冷水コイル122が設けられている。冷水コイル122は、冷水供給装置(不図示)から冷水が供給され、かかる冷水を用いて空気を冷却する。これにより、空調機100に供給された空気の温度を低下させ所定温度に調節することが可能となる。また空気の温度を低下させることにより、空気の絶対湿度を低下させて除湿を行い、空気の湿度を所定湿度に調節することが可能となる。
なお、本実施形態においては、温水コイル108と冷水コイル122とを設ける構成としたが、これに限定するものではなく、空気の加熱および冷却の両方を行うことが可能な冷温水コイルを設けてもよい。また温水コイル108、後述する加湿器110および冷水コイル122が設けられる位置についても限定するものではなく、これらが設けられる順番は異なっていてもよい。
冷水コイル122の下流側には送風機124が設けられている。送風機124は、通風路102cに設けられた温水コイル108、加湿器110および冷水コイル122を通過することにより温度および湿度が調節された空気、すなわち空調機100において所定温度および所定湿度となった空気(処理空気)を給気口102bを通じて室内空間に送出する。また送風機124の下流側にはHEPAフィルタ128が設けられており、処理空気に含まれている粒径が極めて小さい微細な粉塵を捕捉する。
入気温湿度センサ(以下、センサ130aと称する)は、外気口102aの近傍に配置され、当該空調機100に供給される空気の温度および湿度を検知する。室内温湿度センサ(以下、センサ130bと称する)は、室内空間の中に配置され、空調機100から室内に供給された空気の温度および湿度を検知する。なお、センサ130aおよび130bが検知する温度や所定温度は、乾球温度または湿球温度のいずれの値を用いてもよい。同様に、センサ130aおよびセンサ130bが検知する湿度や所定湿度は、相対湿度または絶対湿度のいずれの値を用いてもよい。
制御部132は、センサ130aおよび130bが検知した空気の温度および湿度に基づいて当該空調機100全体の動作を制御する。また本実施形態においては、制御部132は、後述する加湿器110に設けられる給水手段118aおよび118bの給水弁120aおよび120bに接続されており、給水手段118aおよび118bによる加湿エレメント112a〜112fへの加湿用水の供給も制御する。
通風路102c内において温水コイル108と冷水コイル122の間には、本実施形態にかかる加湿器110が配置される。加湿器110は、空気の加湿を行う。詳細には、加湿器110には給水手段118aおよび118bを通じて加湿用水が供給され、空調機100に供給された空気が当該加湿器110を通過することで、空気の顕熱を水の潜熱に代えて加湿用水を蒸発させ、空気の加湿を行う。
図1(b)に示すように、加湿器110は、複数の加湿エレメント112a〜112fを備える。加湿エレメント112a〜112f(以下、複数の加湿エレメント全体については単に加湿エレメントと称する)は、多数の空孔を有する多孔質材料が充填されており、その空孔に加湿用水を保持する。本実施形態においては、複数の加湿エレメント112a〜112fが全体として、通風路102cにおける空気の進行方向に対して左右方向に蛇行した形状(図1は上面図であるため、図示では左右方向に蛇行した形状)をなしている。
上記のような形状により、通風路102cの断面積に対する加湿エレメントの表面積(加湿面積)が増大する。加湿器110の加湿能力は、加湿用水が通過する加湿エレメントの体積、すなわち加湿エレメントの厚みと表面積の積に比例するため、加湿能力を一定とする場合、加湿エレメントの表面積が増大すれば、相対的に加湿エレメントの厚みを薄くすることができる。これにより、空気が加湿エレメントを通過する際の圧力損失を低減することができ、ファン等の空気搬送動力に要するエネルギーの削減を図ることが可能となる。また加湿エレメントの厚みを薄くすることにより、紫外線が加湿エレメントを透過する際の強度減衰を抑制し、殺菌効果の低減を回避することができる。一方、圧力損失を一定とする場合、すなわち加湿エレメントの厚みを薄くしない場合には、ファン等の空気搬送動力に要するエネルギーの増大を招くことなく加湿能力を向上させることが可能となる。
上述したように複数の加湿エレメント112a〜112fにより加湿エレメント全体が蛇行した形状をなすことで、隣接する2つの加湿エレメントにより凹部114a〜114eが形成される。例えば、加湿エレメント112aおよび112bにより凹部114aが形成される。また通風路102cの壁面に隣接する加湿エレメント112aおよび112fは、通風路102cの壁面により凹部114fおよび114gを形成する。そして、凹部114a〜114gには紫外線照射手段116a〜116gが各々配置される。
紫外線照射手段116a〜116g(以下、複数の紫外線照射手段全体については単に紫外線照射手段と総称する)は、加湿エレメントに紫外線を照射する。これにより、紫外線を利用して加湿エレメントの殺菌を行うことが可能となる。紫外線照射手段としては紫外線ランプや紫外線LEDを好適に用いることができ、更に好ましくは、殺菌効果が最も高い260nm程度の波長の紫外線を照射可能な装置を用いるとよい。
また紫外線照射手段116a〜116gの1または複数の近傍もしくは内部に、紫外線の強度を検知するUV強度センサ(不図示)を設けてもよい。これにより、UV強度センサが検知した紫外線強度に基づいて、制御部132が、紫外線照射手段が照射する紫外線の強度を制御することができる。したがって、無駄に過剰な照射を防いで照射量を削減し、ひいては照射に要する電力を削減することが可能となる。
上述したように、本実施形態では紫外線照射手段116a〜116gは、加湿エレメント112a〜112fの蛇行により形成された凹部114a〜114gに対向するように配置される。蛇行した凹部114a〜114gの面は屈曲しているため、凹部114a〜114gの面から紫外線照射手段116a〜116gまでの距離は、凹部114a〜114gの面のいずれの位置においても略等距離となる。したがって、凹部全面に紫外線を均一に照射することが可能となり、凹部114a〜114gにおいて紫外線の照射が不足する部分が存在しないので紫外線強度を高める必要がない。このため、消費電力の削減を図り、且つ均一な殺菌効果を得ることが可能となる。
また本実施形態では、紫外線照射手段116a〜116eは、凹部114a〜114eの両側の面の幅を二等分する法線の交点に沿って配置される。詳細には、図1(c)に示すように加湿エレメント112aおよび112bが両側を構成する凹部114aを例示すると、加湿エレメント112aの中央から伸ばした法線113a(加湿エレメント112aの面の幅を二等分する法線)と加湿エレメント112bの中央から伸ばした法線113bの交点Iの位置に紫外線照射手段116aが配置される。これにより、紫外線照射手段116aは、凹部114aにおいて、加湿エレメント112aの面および加湿エレメント112bの面のいずれの面からも等しい位置に配置される。したがって、凹部114aの両面すなわち凹部114aの全面に最も均一に紫外線(図1(c)の破線矢印参照)を照射することが可能となる。
なお、凹部114fおよび114gのように、加湿エレメント112aまたは112fと通風路102cの壁面とから構成される凹部では、紫外線照射手段116fおよび116gは、加湿エレメント112aの法線上や加湿エレメント112fの法線上に配置されることが好ましい。
また図1(c)に示すように、加湿エレメント112aおよび112bの面がなす角度θは、角度θが大きくなると法線の交点が遠ざかり、交点が極端に遠くなると紫外線が減衰してしまう。一方、角度θが小さくなると法線の交点が近づくが、交点が極端に近づくと紫外線照射手段の設置スペースがなくなってしまう。したがって角度θは、90°付近であることが好ましい。
また、上述した加湿エレメントには、給水設備(不図示)からの加湿用水を供給する給水手段118aおよび118bが接続されている。詳細には、本実施形態では加湿エレメントは、加湿エレメント112a〜112cからなる領域(以下、第1領域と称する)と、加湿エレメント112d〜112fからなる領域(以下、第2領域と称する)に区分されている(図1(b)参照)。そして、第1領域には給水手段118aが設けられ、第2領域には給水手段118bが設けられている。すなわち給水手段は領域ごとに各々設けられており、換言すれば、加湿エレメント112a〜112cには給水手段118aが、加湿エレメント112d〜112fには給水手段118bが接続されている。
上記の給水手段118aには給水弁120aが、給水手段118bには給水弁120bが設けられている。そして、制御部132は、給水弁120aおよび120bの開閉を切り替えることにより給水手段118aおよび118bによる加湿用水の供給を個別に制御し、加湿エレメントを区分された領域ごとに交互に乾燥させる。これにより、加湿エレメント内部での細菌の繁殖を抑制し、より優れた衛生状態を維持することが可能となる。
詳細には、第1領域(加湿エレメント112a〜112c)を乾燥させる場合には、制御部132は、給水弁120aを閉状態とし、給水弁120bを開状態とし、給水手段118bから第2領域(加湿エレメント112d〜112f)のみに加湿用水の供給を行う。一方、第2領域を乾燥させる場合には、制御部132は、給水弁120aを開状態とし、給水弁120bを閉状態とし、給水手段118aから第1領域のみに加湿用水の供給を行う。このように複数の領域を交互に乾燥させることにより、加湿と乾燥を同時に行うことができる。したがって、加湿器110の加湿運転を停止する必要がないため利便性の低下を招くことなく、より高い殺菌効果を得ることが可能となる。
上記説明したように、第1実施形態にかかる加湿器110によれば、加湿エレメントから紫外線照射手段までの距離をいずれの位置においても略等距離とすることができるので、紫外線が加湿エレメント全体に均一に照射される。したがって、紫外線強度を高める必要がないため、消費電力の削減を図ることができ且つ均一な殺菌効果を得ることが可能となる。また加湿エレメントが蛇行した形状であるため、通風路102cの断面積に対する加湿エレメントの表面積(加湿面積)が増大し、相対的に加湿エレメントの厚みを低減することができる。これにより、加湿効率を向上させつつ圧力損失の低減を図り、且つ紫外線の強度減衰を抑制して殺菌効果の低減を回避することが可能となる。更に、加湿エレメントを複数の領域に分割し、領域ごとに給水手段が設けられているため、加湿運転と並行しながら乾燥運転を行うことができるため、利便性の低下を招くことなく、より高い殺菌効果を得ることが可能となる。
なお、本実施形態では、加湿エレメントを複数の領域に区分し、領域ごとに給水手段を設けたが、これに限定するものではない。例えば、空調機100を停止する時間帯がある場合等、加湿器110の運転を停止して加湿エレメントの乾燥を行うことができる場合においては、加湿エレメントを区分せず、給水手段を1つのみ設ける構成としてもよい。
また、区分した領域の数についてもこれに限定するものではなく、3以上の領域に区分してもよいし、複数の加湿エレメント112a〜112f各々に給水手段を設け、加湿エレメントごとに加湿用水の供給を制御してもよい。
更に、本実施形態においては、加湿器110は6つの加湿エレメント112a〜112fを備える構成としたが、これに限定するものではなく、加湿エレメントの数はこれより多くても少なくてもよい。また加湿エレメントは1つであってもよい。
図2は、加湿エレメントの他の例を示す図である。図2(a)に示す加湿エレメント152は、1つの加湿エレメントにより全体を構成している。このように加湿エレメントを1つで構成する場合であっても、加湿エレメント152自体を屈曲させれば凹部152aを形成することができ、上述した加湿エレメント112a〜112fと同様の効果を得ることができる。また加湿エレメントの凹部は、凹部114aや凹部152aのように必ずしも屈曲している必要はなく、図2(b)に示す加湿エレメント154の凹部154aのように湾曲した形状であってもよい。
なお、上記の加湿エレメント152や加湿エレメント154のように全体が1つの加湿エレメントから構成される場合であっても、任意の位置に仕切板(不図示)を配置することにより、加湿エレメントを複数の領域に区分することができる。したがって、加湿エレメント152や加湿エレメント154においても領域ごとに加湿用水の供給を制御して加湿運転と乾燥運転を同時に行うことが可能である。
更に、加湿エレメントの形状においても、加湿エレメント112aのように平坦なブロック状である必要はなく、例えば図2(c)に示す加湿エレメント156のように円弧状であってもよいし、図示はしないが、くの字状やS字状、反復屈曲形状であってもよい。また図2(d)に示す加湿エレメント158a、158bおよび158cから形成される凹部158dのように、屈曲していない部分が存在してもよい。
(第2実施形態)
図3は、第2実施形態にかかる気化式加湿器(以下、「加湿器210」という。)の構成を示す図である。図3(a)は、第2実施形態にかかる加湿器210を備える空調機200の概略図であり、図3(b)は図3(a)のA−A断面図である。なお、以下の説明では、第1実施形態の空調機100および加湿器110と実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を避ける。
図3(a)に示すように、第2実施形態においても加湿器210は空調機200に設けられる。第2実施形態の加湿器210は、主に、複数の加湿エレメント112a〜112fが並設される方向において第1実施形態の加湿器110と異なる。
詳細には、第1実施形態の加湿器110では、複数の加湿エレメント112a〜112fが全体として、通風路102cにおける空気の進行方向に対して左右方向に蛇行した形状であった(図1(a)および(b)参照)。これに対し、図3(a)および(b)に示すように、第2実施形態の加湿器210では、複数の加湿エレメント112a〜112fが全体として、通風路102cにおける空気の進行方向に対して上下方向に蛇行した形状(図3(a)は上面図であるため、加湿エレメント112aおよび紫外線照射手段116fしか図示されない)をなしている。このような形状であっても、紫外線照射手段116a〜116fを凹部114a〜114gに好適に配置することでき、第1実施形態の加湿器110と同様の効果を得ることが可能となる。
(第3実施形態)
図4は、第3実施形態にかかる気化式加湿器(以下、「加湿器310」という。)の構成を示す図である。図4(a)は、第3実施形態にかかる加湿器310を備える空調機300の概略図であり、図4(b)は前段加湿エレメント320の詳細図であり、図4(c)は後段加湿エレメント330の詳細図である。なお、以下の説明では、第1実施形態の空調機100および加湿器110と実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を避ける。
図4(a)に示すように、第3実施形態においても加湿器310は空調機300に設けられる。第3実施形態の加湿器は、主に、加湿エレメントが、空気の進行方向に対して前後に間隔を空けて更に並設される点において第1実施形態の加湿器110と異なる。
詳細には、加湿器310には、通風路102cにおける空気の進行方向に対して前後に、前段加湿エレメント320および後段加湿エレメント330が設けられる。図4(b)に示すように、前段加湿エレメント320は、複数の加湿エレメント112a〜112fから構成される。すなわち、前段加湿エレメント320は、第1実施形態の加湿器110に設けられていた加湿エレメントである。複数の加湿エレメント112a〜112fおよび通風路102cの壁面により形成される凹部114a〜114gには、第1実施形態と同様に複数の紫外線照射手段116a〜116gが配置される。
そして、前段加湿エレメント320の後方(下流側)には、複数の加湿エレメント332a〜332fから構成される後段加湿エレメント330が配置される。図4(c)に示すように、後段加湿エレメント330においても、前段加湿エレメント320と同様に、複数の加湿エレメント332a〜332fおよび通風路102cの壁面により形成される凹部334a〜334g各々に紫外線照射手段336a〜336gが配置される。
また本実施形態では、前段加湿エレメント320には給水手段340が、後段加湿エレメント330には給水手段350が設けられている。そして、給水手段340は、複数に分岐して複数の加湿エレメント112a〜112f各々に接続されており、分岐点と複数の加湿エレメント112a〜112fとの間には給水弁342a〜342fが各々設けられている。同様に、給水手段350は、複数に分岐して複数の加湿エレメント332a〜332f各々に接続されており、分岐点と複数の加湿エレメント332a〜332fとの間には給水弁352a〜352fが各々設けられている。
このような構成により、複数の加湿エレメント112a〜112fや加湿エレメント332a〜332fを各々1つの区分された領域とすることができる。したがって、制御部132が給水弁342a〜342fや給水弁352a〜352fの開閉を切り替えることにより、給水手段340および350からの加湿用水の供給を加湿エレメント単位で制御することが可能となる。これにより、加湿エレメント単位で加湿運転や乾燥運転を行うことができ、且つ加湿運転する加湿エレメントの数を任意に定められるので加湿能力の調節を行うことも可能となる。
また本実施形態では、上述したように前段加湿エレメント320および後段加湿エレメント330を備えるため、前段加湿エレメント320を構成する複数の加湿エレメント112a〜112f(複数の領域)のうち、いずれかの加湿エレメント(領域)が乾燥を行っていたとしても、後段加湿エレメント330を構成する複数の加湿エレメント332a〜332fにより加湿を行うことにより、乾燥を行っている加湿エレメントの分の加湿能力を補うことができる。したがって、加湿エレメントの乾燥を行いながらも、加湿器310の加湿能力を維持することが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、水を気化させて空気の加湿を行う気化式加湿器として利用することができる。
100…空調機、102…ケーシング、102a…外気口、102b…給気口、102c…通風路、104…プレフィルタ、106…中性能フィルタ、108…温水コイル、110…加湿器、112a〜112f…加湿エレメント、114a〜114g…凹部、116a〜116g…紫外線照射手段、118a・118b…給水手段、120a・120b…給水弁、122…冷水コイル、124…送風機、128…HEPAフィルタ、130a・130b…センサ、132…制御部、152…加湿エレメント、152a…凹部、154…加湿エレメント、154a…凹部、156…加湿エレメント、158a〜158c…加湿エレメント、158d…凹部、200…空調機、210…加湿器、310…加湿器、320…前段加湿エレメント、330…後段加湿エレメント、332a〜332f…加湿エレメント、334a〜334g…凹部、336a〜336g…紫外線照射手段、340…給水手段、342a〜342f…給水弁、350…給水手段、352a〜352f…給水弁

Claims (4)

  1. 通風路内に配置され加湿用水を保持する多孔質材料が充填された加湿エレメントと、
    前記加湿エレメントに前記加湿用水を供給する給水手段と、
    前記加湿エレメントに紫外線を照射する紫外線照射手段と、
    を備え、
    前記加湿エレメントは、1または複数の該加湿エレメントが全体として前記通風路における空気の進行方向に対して蛇行した形状をなしており、
    前記紫外線照射手段は、前記蛇行する加湿エレメントの凹部に対向して配置されていることを特徴とする気化式加湿器。
  2. 前記紫外線照射手段は、前記凹部の両側の面の幅を二等分する法線の交点に沿って配置されていることを特徴とする気化式加湿器。
  3. 前記加湿エレメントは複数の領域に区分されており、
    前記給水手段は前記区分された領域ごとに設けられており、
    当該気化式加湿器は、前記領域ごとに設けられた複数の給水手段による加湿用水の供給を個別に制御し、前記加湿エレメントを区分された領域ごとに交互に乾燥させる制御部を更に備えることを特徴する請求項1に記載の気化式加湿器。
  4. 前記加湿エレメントは、前記空気の進行方向に対して前後に間隔を空けて更に並設されることを特徴とする請求項3に記載の気化式加湿器。
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