JP2007182227A5 - - Google Patents

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電動駐車ブレーキ装置における凍結検出装置
本発明は、電動モータが発生するブレーキ作動力でブレーキ作動力伝達系を一方向に駆動して車輪ブレーキを作動させる電動駐車ブレーキ装置に関し、特に前記ブレーキ作動力伝達系の凍結を検出する装に関する。
車両の駐車ブレーキ装置は、ブレーキペダルやブレーキレバーと車輪ブレーキとがボーデンワイヤー等を含むブレーキ作動力伝達系により接続されている。寒冷地において駐車ブレーキ装置を作動させた状態での駐車中に気温が低下すると、車外の露出していて水分が付着し易い車輪ブレーキの近辺のブレーキ作動力伝達系が凍結する場合があり、この状態から車両を発進させようとしてブレーキペダルやブレーキレバーをブレーキ解除位置に戻しても、車輪ブレーキが作動状態のままになる可能性がある。この状態で車両が発進したとき、加速力の不足等によりドライバーが異常に気づかないと、車輪ブレーキを引きずりながら走行してフェード現象(ブレーキの効力が摩擦面の摩擦熱により低下する現象)が発生する可能性がある。
そこで特開平3−7654号公報には、「駐車ブレーキ装置が作動状態であること」、「外気温度が凍結温度以下であること」および「エンジンが作動中でないこと」の3つの条件が成立すると、ドライバーに駐車ブレーキ装置の作動を解除するように警報を発することにより、駐車ブレーキ装置が作動状態のままブレーキ作動力伝達系が凍結するのを未然に防止する警報装置が提案されている。
しかしながら上記特開平3−7654号公報に記載されたものは、車両を駐車する時点で外気温度が凍結温度を越えていると警報装置が作動しないため、ドライバーは駐車ブレーキ装置を作動させることになるが、深夜から未明にかけて外気温度が低下してブレーキ作動力伝達系が凍結した場合には、そのことにドライバーが気づかずに車輪ブレーキを引きずりながら走行してしまう可能性がある。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、電動駐車ブレーキ装置において、そのブレーキ作動力伝達系の凍結を確実に検出することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、電動モータが発生するブレーキ作動力でブレーキ作動力伝達系を一方向に駆動して車輪ブレーキを作動させ、電動モータの停止時にブレーキ作動力保持手段でブレーキ作動力を保持する電動駐車ブレーキ装置において、電動モータの駆動が停止され、かつブレーキ作動力保持手段によるブレーキ作動力の保持が解除された時点から所定時間が経過するまでのブレーキ作動力伝達系の移動量に基づいて、該ブレーキ作動力伝達系の凍結の有無を判定することを特徴とする、電動駐車ブレーキ装置における凍結検出装置が提案される。
上記構成によれば、電動モータの駆動停止およびブレーキ作動力保持手段のブレーキ作動力保持の解除が成立した時点から所定時間が経過するまでのブレーキ作動力伝達系の移動量を検出するので、その移動量に応じて、つまり凍結によりブレーキ作動力伝達系が移動し難くなっているか否かに応じて、ブレーキ作動力伝達系の凍結の有無を的確に判定することができる。
尚、実施例の電磁ブレーキ33は本発明のブレーキ作動力保持手段に対する。
また実施例では所定時間T1,T2が共に0.5秒に設定されているが、その値は適宜設定可能であり、T1,T2を別個に設定することも可能である。
以上のように請求項1に記載された発明によれば、電動モータの駆動停止およびブレーキ作動力保持手段のブレーキ作動力保持の解除が成立した時点から所定時間が経過するまでのブレーキ作動力伝達系の移動量を検出するので、その移動量に応じて、つまり凍結によりブレーキ作動力伝達系が移動し難くなっているか否かに応じて、ブレーキ作動力伝達系の凍結の有無を的確に判定することができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
図1〜図14は本発明の第1実施例を示すもので、図1は電動駐車ブレーキ装置を備えた車両の全体平面図、図2は電動駐車ブレーキ装置の制御系のブロック図、図3は電動駐車ブレーキ装置の一部破断平面図、図4は図3の4−4線断面図、図5は図4の5−5線断面図、図6は図4の6−6線断面図、図7は図6の7−7線断面図、図8は図4に対応する作用説明図、図9は図7に対応する作用説明図、図10は電動駐車ブレーキ装置の作用を説明するメインルーチンのフローチャート、図11はメインルーチンのステップS7のサブルーチンのフローチャート、図12は図11に対応するタイムチャート、図13はメインルーチンのステップS11,S12のサブルーチンのフローチャート、図14は図13に対応するタイムチャートである。
図1に示すように、車両の左右の後輪Wr,Wrにドラム式の車輪ブレーキ11,11が設けられており、運転席の横に配置された電動駐車ブレーキ装置12が左右のボーデンワイヤー13,13を介して前記車輪ブレーキ11,11に接続される。各々の車輪ブレーキ11はブレーキドラム14と、ブレーキドラム14の内周面に接触可能な一対のブレーキシュー15,16と、両ブレーキシュー15,16を連結する連結ロッド17と、一方のブレーキシュー15にピン18を介して一端を回転自在に支持されたレバー19とを備えており、レバー19の他端に前記ボーデンワイヤー13が接続される。
従って、電動駐車ブレーキ装置12に設けた電動モータ30でボーデンワイヤー13を牽引すると、レバー19がピン18まわりに図中時計方向に回転して連結ロッド17に圧縮荷重が作用し、その荷重で他方のブレーキシュー16が図中左方向に押されてブレーキドラム14に押し付けられ、かつ連結ロッド17およびピン18を介して一方のブレーキシュー15が図中右方向に押されてブレーキドラム14に押し付けられ、車輪ブレーキ11が制動力を発生する。逆に、電動モータ30でボーデンワイヤー13を緩めると、図示せぬリターンスプリングの弾発力でブレーキシュー15,16がブレーキドラム14から離反して車輪ブレーキ11の制動力が解除される。
また電動駐車ブレーキ装置12が運転席の横に配置されているため、乗員による手動の作動操作または作動解除操作を容易に行うことができ、電動モータ30あるいはその制御系が故障した場合には、乗員の手動操作で車輪ブレーキ11に制動力を発生させたり、その制動力を解除させたりすることができる。更に電動駐車ブレーキ装置12から車輪ブレーキ11,11に延びるボーデンワイヤー13,13の急激な屈曲を防止してブレーキ作動力の伝達ロスを減少させることができる。
図2に示すように、電動駐車ブレーキ装置12の作動を制御する電動駐車ブレーキ装置ECU21は、インターフェース回路22、メインCPU23、フェイルセーフCPU24,電動モータ駆動回路25、電磁ブレーキ駆動回路26およびランプ駆動回路27を備えており、その電動駐車ブレーキ装置ECU21は電源系28から給電される。またインターフェース回路22には、オートモードおよびマニュアルモードを切り換えるためのモード切換スイッチ29aと、モード切換スイッチ29aの切換状態に関わらず電動駐車ブレーキ装置12を乗員によるスイッチ操作で作動あるいは作動解除するための作動・解除スイッチ29bと、電動モータ30を流れる電流を検出する電流センサ29cと、後述するナット部材31の位置を検出するストロークセンサ29dと、自車が乗っている路面の前後方向の傾斜を検出する傾斜センサ29eと、自車の前後加速度を検出する前後加速度センサ29fと、前進および後進の車輪速を検出する車輪速センサ29gと、油圧ブレーキ装置のマスタシリンダ圧を検出するマスタシリンダ圧センサ29hと、ブレーキペダルの操作を検出するブレーキスイッチ29iとが接続される。
また電動駐車ブレーキ装置ECU21のインターフェース回路22には、燃料噴射装置、オートマチックトランスミッション、アンチロックブレーキ装置、VSAシステム(ビークル・スタビリティ・アシスト・システム)等の外部ECU32から、アクセル開度、シフトポジション、アイドルストップ、ブレーキ制御信号等の各種信号が入力される。そして電動モータ駆動回路25は電動モータ30に接続され、電磁ブレーキ駆動回路26は後述する電磁ブレーキ33に接続され、ランプ駆動回路27はブレーキ警告ランプ、作動ランプ、モード表示ランプ、ストップランプ等のランプ類34に接続される。
次に、電動駐車ブレーキ装置12の構造を図3〜図7に基づいて説明する。
電動駐車ブレーキ装置12の本体部を構成するハウジング41は、水平に配置される底壁41aと、底壁41aの前端から起立する前部起立壁41bと、底壁41aの後端近傍から起立する後部起立壁41cとを備えており、前部起立壁41bの上面および後部起立壁41cの上面に上部カバー42の前後端が各々複数本のボルト43…で固定される。ハウジング41の前部起立壁41bの前面に、出力軸30aを後ろ向きにした前記電動モータ30が複数本のボルト44…で固定される。
前部起立壁41bおよび後部起立壁41cに各々ボールベアリング45,46を介してねじ軸47が支持されており、このねじ軸47の前端に電動モータ30の出力軸30aが連結される。ねじ軸47の外周に多数のボール48…を介して前記ナット部材31が噛み合っており、これらねじ軸47、ボール48…およびナット部材31によりボールねじ機構49が構成される。ナット部材31の外周にカラー50が圧入されており、このカラー50の上面および下面に上下方向に延びる上部支軸51および下部支軸52が固定される。上部支軸51の上端に回転自在に支持されたガイドローラ53が、上部カバー42の下面に前後方向に形成されたガイド溝42aに移動可能に嵌まって回り止めされる。
ナット部材31の外周を囲むように配置された断面楕円状のイコライザー54が、上部支軸51および下部支軸52により左右方向に首振り可能に支持される。前記ボーデンワイヤー13,13はアウターチューブ13a,13aと、このアウターチューブ13a,13aに相対移動可能に収納されたインナーケーブル13b,13bとから構成されており、アウターチューブ13a,13aの前端は後部起立壁41cの後面に固定され、かつインナーケーブル13b,13bの前端は後部起立壁41cを貫通してイコライザー54の左右両端部に固定される。
ねじ軸47に沿うナット部材31の移動量はねじ軸47の回転数に比例するため、ナット部材31の移動量を検出する前記ストロークセンサ29dを、例えばねじ軸47の回転角を検出するロータリエンコーダで構成することができる。
前記電磁ブレーキ33は、前部起立壁41bの後面に4本のボルト61…で固定されたコア62と、コア62の内部に収納されたコイル63と、ねじ軸47の前部にキー64で固定されてコア62の後側に位置するロータ65と、4本のボルト61…に前後動可能に支持されてロータ65の後面およびボルト61…の頭部61a…間に配置されたプレート66と、4本のボルト61…に前後動可能に支持されてコア62の後面およびロータ65の前面間に配置されたアマチュア67とを備える。上下2本のボルト61,61の各々の外周には第1コイルばね68および第2コイルばね69が支持されており、コア62の凹部62aおよびアマチュア67間に配置された第1コイルばね68は、アマチュア67をロータ65の前面に接触する方向に付勢するとともに、アマチュア67およびプレート66間に配置された第2コイルばね69は、アマチュア67およびプレート66をロータ65の前後面から離反させる方向に付勢する。また左右2本のボルト61,61の各々の外周には第1コイルばね68だけが支持されており、後述する解除部材72のアーム部71の長孔71aとの干渉を避けるために第2コイルばね69は支持されていない。
第1コイルばね68…の付勢力は第2コイルばね69…の付勢力よりも強く設定されており、従ってコイル63が消磁しているときに、第1コイルばね68…の付勢力によってアマチュア67およびプレート66間にロータ65が挟まれてねじ軸47の回転が拘束される。またコイル63が励磁されると第1コイルばね68…の付勢力に抗してアマチュア67がコア62に吸引され、第2コイルばね69…の付勢力でアマチュア67およびプレート66がロータ65から離反してねじ軸47の回転が許容される。
左右方向に延びるベース部70と、ベース部70の両端から上方に延びるアーム部71,71とを備えてU字状に形成された解除部材72がプレート66およびアマチュア67の間に配置されており、その左右のアーム部71,71に形成された上下方向に延びる長孔71a,71aを前記左右2本のボルト61,61が貫通することにより、解除部材72は上下方向に移動自在に案内される。解除部材72の各々のアーム部71のアマチュア67に対向する側には、上下2個の傾斜面71b,71cが形成され、これらの傾斜面71b,71cに接触可能な上下2個の傾斜面67a,67bがアマチュア67に形成される。解除部材72が図6および図7に示す下降位置にあるとき、解除部材72の傾斜面71b,71b;71c,71cはアマチュア67の傾斜面67a,67a;67b,67bから離れている。
ハウジング41の底壁41aの後端に設けたプレーンベアリング73と、ハウジング41の後部起立壁41cの後端に設けたプレーンベアリング74とに、回転軸75が上下動自在かつ回転自在に支持される。回転軸75の下部にボールベアリング76を介して支持されたばね座77とハウジング41の底壁41aとの間にコイルばね78が配置されており、このコイルばね78の付勢力で上方に付勢された回転軸75は、その上部に固定した駆動ベベルギヤ79がハウジング41の後部起立壁41cの後端に設けたプレーンベアリング74の下面に接触する位置に停止する。回転軸75の上端には、六角レンチ80(図8参照)が挿入される六角孔75aが軸方向に形成される。
ハウジング41の底壁41aの中央部に設けたブラケット41dに、左右方向に延びるピン81を介してレバー82の中間部が上下に振れるように支持される。ばね座77の上面に設けたブラケット77aに左右方向に延びるピン83が固定されており、このピン83がレバー82の後端に形成した前後方向に延びる長孔82aに嵌まっている。またレバー82の前端は、解除部材72のベース部70に形成した上下方向に延びる長孔70aに嵌まっている。
後部起立壁41cを後方に貫通するねじ軸47の後端に従動ベベルギヤ84が固定される。回転軸75がコイルばね78の付勢力で上昇した位置にあるとき、回転軸75の駆動ベベルギヤ79およびねじ軸47の従動ベベルギヤ84は噛み合っていないが、回転軸75がコイルばね78の付勢力に抗して下降すると、駆動ベベルギヤ79および従動ベベルギヤ84は相互に噛み合うことができる。
次に、上記構成を備えた本発明の実施例の作用を説明する。
電動駐車ブレーキ装置12が作動していないとき、ボールねじ機構49のナット部材31は図4に鎖線で示した後方位置にあり、ナット部材31に支持されたイコライザー54も後方に移動してボーデンワイヤー13,13が緩められている。このとき電磁ブレーキ33のコイル63は励磁されておらず、第1コイルばね68…の付勢力でアマチュア67およびプレート66間にロータ65を挟むことにより、ロータ65と一体のねじ軸47は何らかの外力で妄りに回転しないように拘束されている。また回転軸75はコイルばね78の付勢力で上方の第1位置(図4参照)に保持されているため、駆動ベベルギヤ79および従動ベベルギヤ84の噛み合いは解除されており、かつ解除部材72は下降した不作動位置にある(図7参照)。
この状態から電動駐車ブレーキ装置ECU21あるいは作動・解除スイッチ29bが電動駐車ブレーキ装置12を作動させるべく指令を出力すると、先ず電磁ブレーキ33のコイル63が励磁してアマチュア67がコア62に吸引され、アマチュア67およびプレート66がロータ65から離反してねじ軸47の拘束が解除される。これと同時に電動モータ30が駆動され、ボールねじ機構49のねじ軸47が回転してナット部材31が図4の鎖線位置から実線位置へと前進し、ナット部材31と一体に前進するイコライザー54に接続された左右のボーデンワイヤー13,13に張力が発生して左右の車輪ブレーキ11,11が作動する。このとき、左右のボーデンワイヤー13,13の張力がアンバランスであれば、図3においてイコライザー54が上部支軸51および下部支軸52を中心として矢印A−A′方向に振れ、左右のボーデンワイヤー13,13の張力を均等化して左右の車輪ブレーキ11,11に同じ大きさの制動力を発生させる。
以上のように、駆動力を可逆的に伝達可能なボールねじ機構49を介して電動モータ30の駆動力をボーデンワイヤー13,13に伝達するので、ボーデンワイヤー13,13に作用するブレーキ作動力(つまりボーデンワイヤー13,13の張力)の反力が電動モータ30に負荷として作用することになる。従って、電動モータ30の負荷の大きさとブレーキ作動力の大きさとの関係を予め記憶しておけば、電動モータ30の負荷の大きさ(例えば、電流センサ29cで検出した電動モータ30の電流値)に基づいてブレーキ作動力の大きさを任意の目標値に制御することができる。
またボールねじ機構49は摩擦力やガタが小さくて伝達効率が良いため、電動モータ30に小型軽量なものを使用しても充分な応答性を確保することができ、しかも作動時の騒音を低減することができる。更にボールねじ機構49は減速ギヤ機構に比べて小型であるため、電動駐車ブレーキ装置12全体を小型化することができる。
このようにして電動駐車ブレーキ装置12が作動して左右の車輪ブレーキ11,11が必要な制動力を発生すると、電動モータ30を停止させるとともに電磁ブレーキ33のコイル63を消磁し、第1コイルばね68…の付勢力でアマチュア67およびプレート66間にロータ65を挟んでねじ軸47の回転を拘束する。これにより、ボーデンワイヤー13,13の張力がボールねじ機構49のねじ軸47に逆伝達されても、そのねじ軸47が妄りに回転して車輪ブレーキ11,11の制動力が緩むの確実に防止することができる。
また電磁ブレーキ33でアマチュア67を駆動してプレート66およびアマチュア67とロータ65との間に作用する摩擦力でねじ軸47の回転を制御するので、ラチェット機構のような回転阻止手段を用いた場合に比べて、電動モータ30の慣性力を的確に制御して停止位置を精密に制御することができ、しかもロータ65の拘束や拘束解除を摩擦力を介して緩やかに行うので作動音を低減することができる。
さて、電動駐車ブレーキ装置ECU21あるいは作動・解除スイッチ29bが電動駐車ブレーキ装置12の作動を解除すべく指令を出力すると、先ず電磁ブレーキ33のコイル63を励磁してねじ軸47の拘束を解除した状態で、電動モータ30を前述と逆方向に駆動してボールねじ機構49のねじ軸47を逆回転させ、ナット部材31を図4の実線位置から鎖線位置へと後退させることで左右の車輪ブレーキ11,11の作動を解除することができる。
電動駐車ブレーキ装置12が作動して車輪ブレーキ11,11が制動力を発生しているとき、電動モータ30やその制御系が故障すると該電動モータ30による電動駐車ブレーキ装置12の作動解除が不能になるため、乗員の手動操作による作動解除を行う必要がある。そのために、図8に示すように回転軸75の六角孔75aに六角レンチ80を挿入し、コイルばね78の付勢力に抗して回転軸75を第2位置へと押し下げると、回転軸75の駆動ベベルギヤ79がねじ軸47の従動ベベルギヤ84に噛み合う。
これに連動して、中間部をピン81で支持されたレバー82の後端が押し下げられて前端が押し上げられるため、その前端に接続された解除部材72がプレート66およびアマチュア67間を上昇する。その結果、図9に示すように、解除部材72に設けた傾斜面71b,71b;71c,71cがアマチュア67に設けた傾斜面67a,67a;67b,67bに乗り上げるため、プレート66およびアマチュア67が第1コイルばね68…の付勢力に抗してロータ65から離反し、コイル63を励磁することなく電磁ブレーキ33が手動で解除される。
従って、この状態から六角レンチ80を操作して回転軸75を回転させることにより、相互に噛み合う駆動ベベルギヤ79および従動ベベルギヤ84を介してねじ軸47を回転させ、ナット部材31を図8の実線位置から鎖線位置に移動させることができ、これによりボーデンワイヤー13,13を緩めて車輪ブレーキ11,11の作動を解除することが可能となる。
勿論、故障のために電動モータ30による電動駐車ブレーキ装置12の作動が不能になった場合には、上述したように六角レンチ80を用いた手動操作により電動駐車ブレーキ装置12を作動させることが可能である。この場合、六角レンチ80を上述と逆方向に回転させてナット部材31を図8の鎖線位置から実線位置に移動させることになる。
以上のように、電動モータ30やその制御系の故障時に、六角レンチ80を回転軸75の六角孔75aに挿入して押し下げながら回転させるだけの簡単な操作で、電動駐車ブレーキ装置12を手動で作動させたり作動を解除することが可能になって利便性が大幅に向上する。
次に、電動駐車ブレーキ装置12の凍結検出および凍結解除の作用を、フローチャートを参照して説明する。
図10のフローチャートにおいて、先ずステップS1で各センサ29c〜29hの出力を上限値および下限値と比較し、出力が上限値および下限値の間に収まっているか否かにより該センサ29c〜29hの状態をチェックし、かつ電動モータ30に微小電流を流して正常に作動するか否かにより該電動モータ30の状態をチェックする。続くステップS2で各センサ29c〜29hおよび電動モータ30が正常であり、かつステップS4で前記モード切換スイッチ29aによりオートモードが選択されていれば、ステップS5で電動駐車ブレーキ装置12の作動および作動解除が電動駐車ブレーキECU21のメインCPU23の指令に基づいて行われるオートモードが実行される。また前記ステップS4で前記モード切換スイッチ29aによりマニュアルモードが選択されていれば、電動駐車ブレーキ装置12の作動および作動解除が乗員による作動・解除スイッチ29bの操作に応じて出力されるメインCPU23の指令に基づいてマニュアルモードが実行される。
尚、オートモードが選択されていても、乗員により作動・解除スイッチ29bが操作された場合は、作動・解除スイッチ29bの操作がオートモードに対して優先され、作動・解除スイッチ29bの操作に基づいて電動駐車ブレーキ装置12の作動および作動解除が行われる。
続くステップS6で電動駐車ブレーキ装置12が作動状態にあり、かつメインCPU23から電動駐車ブレーキ装置12の作動解除信号が出力されると(あるいは作動・解除スイッチ29bから作動解除信号が出力されると)、ステップS7で電磁ブレーキ33および電動モータ30を制御して電動駐車ブレーキ装置12の作動を解除する。このとき後述する電動駐車ブレーキ装置12のブレーキ作動力伝達系の凍結検出が併せて実行される。そしてステップS8でブレーキ作動力伝達系が凍結していて凍結フラグが「1」にセットされていればステップS11に移行する。また前記ステップS6でメインCPU23あるいは作動・解除スイッチ29bから作動解除信号が出力されておらず、ステップS9でメインCPU23あるいは作動・解除スイッチ29bから作動信号が出力されていれば、ステップS10で電磁ブレーキ33および電動モータ30を制御して電動駐車ブレーキ装置12を作動させる。
尚、前記ステップS6およびステップS9において、電動駐車ブレーキECU21のメインCPU23は、傾斜センサ29eで検出した路面の傾斜、前後加速度センサ29fで検出した前後加速度、車輪速センサ29gで検出した車輪速、マスタシリンダ圧センサ29hで検出した油圧ブレーキ装置のマスタシリンダ圧、ブレーキスイッチ29iで検出したブレーキペダルの操作状態、外部ECUから入力されたアクセル開度、シフトポジション、アイドルストップ、ブレーキ制御信号等に基づいて電動駐車ブレーキ装置12の作動の要・不要を判断する。
そして前記ステップS8で凍結フラグが「1」にセットされていれば、ステップS11でブレーキ作動力伝達系の凍結解除を行った後に、ステップS12で凍結解除の結果を判定し、ステップS13で判定結果が不可であれば、ステップS14でマフラーの熱等による自然凍結解除を図るべく待機動作を行う。
次に、図10のフローチャートのステップS7(凍結検出)の詳細を、図11のフローチャートおよび図12のタイムチャートに基づいて説明する。
先ずステップS21で電動駐車ブレーキ装置12のナット部材31の初期位置をストロークセンサ29dで検出する。続くステップS22で電磁ブレーキ33を開放すると、リターンスプリングにより付勢されたボーデンワイヤー13,13のインナーケーブル13b,13bに牽引されたナット部材31が戻り位置に向けて戻ろうとする。続くステップS23で電磁ブレーキ33の開放から所定時間T1(例えば、0.5秒)が経過したときに、ナット部材31の現在位置をストロークセンサ29dで再度検出する。そしてステップS24でナット部材31の現在位置が前回の戻り位置+戻り位置公差αよりも大きければ、ステップS25でナット部材31の初期位置と現在位置との偏差を予め設定された閾値と比較する。
このとき、ナット部材31、ボーデンワイヤー13,13、車輪ブレーキ11,11のレバー19,19、リターンスプリング等のブレーキ作動力伝達系に凍結が発生していなければ、ナット部材31がリターンスプリングの弾発力で戻り位置に戻されるため、前記ステップS25の答えがYESになり、ステップS26に移行して凍結フラグを「0」にリセットするとともに、ステップS27で電動モータ30を逆転させて電動駐車ブレーキ装置12の作動を解除する。一方、ブレーキ作動力伝達系に凍結が発生していれば、ナット部材31がリターンスプリングの弾発力で戻り位置に戻され難いため、前記ステップS25の答えがNOになり、ステップS28に移行して凍結フラグを「1」にセットする。
次に、図10のフローチャートのステップS11,S12(凍結解除動作および結果判定)の詳細を、図13のフローチャートおよび図14のタイムチャートに基づいて説明する。
先ずステップS31でブレーキ警告ランプを点滅させて凍結解除中であることを表示し、ステップS32で電動モータ30を正転させてナット部材31をブレーキ作動方向に駆動してボーデンワイヤー13,13を増し引きし、ブレーキ作動力伝達系に付着した氷を砕くことで凍結を解除する。このとき電動モータ30が発生するトルクは、例えば30%勾配の路面でも重力で車両が移動しないだけの制動力に相当するものである。因みに、通常の駐車ブレーキ時に電動モータ30が発生するトルクは、例えば15%勾配の路面でも重力で車両が移動しないだけの制動力に相当するものである。
前記増し引きが終了すると、ステップS33でナット部材31の初期位置をストロークセンサ29dで検出し、続くステップS34で前記初期位置の検出から所定時間T2(例えば、0.5秒)が経過したときに、ナット部材31の現在位置をストロークセンサ29dで再度検出する。続くステップS35でナット部材31の初期位置と現在位置との偏差を予め設定された閾値と比較する。そしてナット部材31がリターンスプリングの弾発力で戻り位置に戻されて前記ステップS35の答えがYESになれば、凍結が解除されたと判断してステップS36で凍結フラグを「0」にリセットし、前記ステップS32で行った凍結解除が不成功に終わって前記ステップS35の答えがNOになれば、ステップS37で凍結フラグを凍結解除の不成功を示す「2」にセットする。そして凍結解除の成功・不成功に係わらず、ステップS38で電動モータ30を逆転させる。
従って、凍結解除が成功していれば電動モータ30の逆転によりナット部材31が戻り位置に戻って電動駐車ブレーキ装置12の作動が解除され、凍結解除が不成功であればナット部材31を戻り位置に戻してもブレーキ作動力伝達系は不作動位置に戻らないため、後輪Wr,Wrの近傍に配置されたマフラー等の熱源による自然解凍でブレーキ作動力伝達系が不作動位置に戻るのを待って車両を発進させる。この場合、ブレーキ警告ランプを点滅から点灯に切り換えてドライバーに凍結解除が完了していないことを報知する。
以上説明した第1実施例によれば、電動駐車ブレーキ装置12を増し引きしてブレーキ作動力伝達系を一方向に駆動するので、ブレーキ作動力伝達系を凍結させている氷を砕いて凍結解除を効果的に行うことができる。しかも電動駐車ブレーキ装置12の電磁ブレーキ33を開放してから所定時間T1が経過するまでのナット部材30の戻り量を測定することで、ブレーキ作動力伝達系の凍結の有無を確実に検出することができる。
図15〜図20は本発明の第2実施例を示すもので、図15は車両のブレーキ系統の構成を示す図、図16は駐車ブレーキの機能を備えたディスクブレーキ装置の正面図、図17は図16の17方向矢視図、図18は図16の18−18線断面図、図19は図13に対応するフローチャート、図20は図14に対応するタイムチャートである。
図15に示すように、第2実施例の車両は左右の車輪に異なる制動力を作用させて車両挙動の安定を図るVSAシステム(ビークル・スタビリティ・アシスト・システム)を搭載するもので、ドライバーにより操作されるブレーキペダル101は、電子制御される負圧ブースタ102を介してマスタシリンダ103に接続され、負圧ブースタ102はブレーキペダル101の踏力を機械的に倍力してマスタシリンダ103にブレーキ油圧を発生させるとともに、VSAシステムによる自動制動時にはブレーキペダル101の操作によらずに前記外部ECU32(図3参照)からの制動指令信号により作動してマスタシリンダ103にブレーキ油圧を発生させる。
マスタシリンダ103の一対の出力ポート104,105は油圧制御装置106を介して前輪および後輪にそれぞれ設けられた車輪ブレーキ107,107,108,108に接続される。車輪ブレーキ107,107,108,108はディスクブレーキから構成されるもので、そのうち後輪の車輪ブレーキ108,108はサービスブレーキの機能に加えて駐車ブレーキの機能を備えている。油圧制御装置106は4個の車輪ブレーキ107,107,108,108に対応して4個の圧力調整器109…を備えており、それぞれの圧力調整器109…は外部ECU32に接続されて前輪および後輪に設けられた車輪ブレーキ107,107,108,108の作動を個別に制御する。
外部ECU32にはステアリング舵角センサSa、車輪速センサSbおよびヨーレートセンサScからの信号が入力され、これらの信号に基づいて圧力調整器109…により各車輪ブレーキ107,107,108,108に伝達されるブレーキ油圧を独立に制御することで、左右の車輪の制動力の差に基づくヨーモーメントを発生させて車両の挙動を制御することができる。更に外部ECU32には電動駐車ブレーキ装置ECU21(図3参照)が接続されており、凍結の発生時に電動駐車ブレーキ装置ECU21からの指令で後輪の車輪ブレーキ108,108を作動させて凍結解除を行うようになっている。
次に、駐車ブレーキの機能を併せ備えた後輪Wの車輪ブレーキ108の構造を、図16〜図18に基づいて説明する。
作用部111aおよび反作用部111bをブリッジ部111cで結合したブレーキキャリパ111が、車体に固定したブラケット112にスライドピン113,113を介してブレーキディスク114の軸方向にスライド可能に支持されており、ライニング115a,116aおよび裏板115b,116bからなる一対の摩擦パッド115,116がブレーキディスク114の両側面に配置される。第1摩擦パッド115は、裏板115bが作用部111aに形成したシリンダ117にスライド可能に嵌合するブレーキピストン118に接触した状態で、ライニング115aがブレーキディスク114の一側面に接触可能に対向し、また第2摩擦パッド116は、裏板116bが反作用部111bに接触した状態で、ライニング116aがブレーキディスク114の他側面に接触可能に対向する。シリンダ117の内部に形成された油室119が、油路120を介して対応する圧力調整器109(図15参照)に連通する。
従って、圧力調整器109から油路120を介して油室119にブレーキ油圧を供給すると、そのブレーキ油圧でブレーキピストン118がシリンダ117内を前進し、第1摩擦パッド115のライニング115aをブレーキディスク114の一側面に押し付ける。その結果、ブレーキピストン118が第1摩擦パッド115から受ける反力でブレーキキャリパ111がスライドピン113,113に沿ってスライドし、ブレーキキャリパ111の反作用部111bが第2摩擦パッド116のライニング116aをブレーキディスク114の他側面に押し付ける。これにより、第1、第2摩擦パッド115,116でブレーキディスク114の両側面を均等な圧力で挟み付けて制動力を発生させることができる。
ブレーキキャリパ111の作用部111aの外端に、シリンダ117の軸線と直交する方向に延びるカム軸121がニードルベアリング122を介して回転自在に支持される。カム軸121に近いシリンダ117の底部に、スリーブピストン123が軸方向にスライド自在に嵌合して位置決めピン124で回り止めされており、カム軸121に形成したカム面121aとスリーブピストン123の背面とがプッシュロッド125で連結される。そしてスリーブピストン123とブレーキピストン118との間に、アジャストボルト126およびアジャストナット127よりなる伸縮自在のブレーキ隙間調整手段が配置される。
ブレーキキャリパ111の作用部111aから外部に突出するカム軸121の先端にレバー128がナット129が固定される。カム軸121の外周に巻き付けられたリターンスプリング130の一端がレバー128の係止溝128aに係止され、他端が作用部111aに固定したピン131に係止される。レバー128の先端に電動駐車ブレーキ装置12に連なるボーデンワイヤー13のインナーケーブル13bが連結されており、このインナーケーブル13bはブレーキキャリパ111の支持部111dにボルト132,132で固定したケーブルガイド133のガイド孔133aに案内される。
従って、車輪ブレーキ108に駐車ブレーキ機能を発揮させるべくボーデンワイヤー13のインナーケーブル13bを牽引すると、リターンスプリング130の弾発力に抗してカム軸121が図18の矢印A方向に回転し、そのカム面121aがプッシュロッド125、スリーブピストン123、アジャストボルト126およびアジャストナット127を介してブレーキピストン118を押すことにより、第1、第2摩擦パッド115,116をブレーキディスク114に押し付けて制動力を発生させることができる。
次に、第2実施例に係る凍結解除動作および結果判定の詳細を、図19のフローチャートおよび図20のタイムチャートに基づいて説明する。
図13のフローチャートと図19のフローチャートとを比較すると明らかなように、第2実施例を示す図19のフローチャートはステップS33およびステップS34の間に新たなステップS33aが追加された点で、第1実施例を示す図13のフローチャートと異なっており、その他の点は同一である。
先ずステップS31でブレーキ警告ランプを点滅させて凍結解除中であることを表示し、ステップS32で電動モータ30を正転させてナット部材31をブレーキ作動方向に駆動してボーデンワイヤー13,13を増し引きし、レバー128を図18の矢印A方向に駆動することで、ブレーキ作動力伝達系に付着した氷を砕いて凍結を解除する。このとき電動モータ30が発生するトルクは第1実施例と同じである。前記増し引きが終了すると、続くステップS33でナット部材31の初期位置をストロークセンサ29dで検出する。
続くステップS33aで外部ECU32からの指令で負圧ブースタ102が自動的に作用し、油圧制御装置106の2個の圧力調整器109,109を介して後輪の車輪ブレーキ108,108に、例えば100気圧のブレーキ油圧を1秒程度供給する。車輪ブレーキ108の油室119にブレーキ油圧が作用すると、ブレーキピストン118がブレーキディスク114に向けて駆動されるが、これと同時に前記油室119に臨むスリーブピストン123がブレーキピストン118から離反する方向に駆動される。これによりプッシュロッド125、およびカム軸121を介してレバー128を図18の矢印B方向に駆動し、ブレーキ作動力伝達系に付着した氷を砕いて凍結を解除することができる。
続くステップS34で前記初期位置の検出から所定時間T2(例えば、0.5秒)が経過したときに、ナット部材31の現在位置をストロークセンサ29dで再度検出する。続くステップS35でナット部材31の初期位置と現在位置との偏差を予め設定された閾値と比較する。そしてナット部材31がリターンスプリング130の弾発力で戻り位置に戻されて前記ステップS35の答えがYESになれば、凍結が解除されたと判断してステップS36で凍結フラグを「0」にリセットし、前記ステップS32,S33aで行った凍結解除が不成功に終わって前記ステップS35の答えがNOになれば、ステップS37で凍結フラグを凍結解除の不成功を示す「2」にセットする。そして凍結解除の成功・不成功に係わらず、ステップS38で電動モータ30を逆転させる。
従って、凍結解除が成功していれば電動モータ30の逆転によりナット部材31が戻り位置に戻って電動駐車ブレーキ装置12の作動が解除され、凍結解除が不成功であればナット部材31を戻り位置に戻してもブレーキ作動力伝達系は不作動位置に戻らないため、自然解凍によりブレーキ作動力伝達系が不作動位置に戻るのを待って車両を発進させる。この場合、ブレーキ警告ランプを点滅から点灯に切り換えてドライバーに凍結解除が完了していないことを報知する。
以上説明した第2実施例によれば、先ず電動駐車ブレーキ装置12を増し引きしてブレーキ作動力伝達系を一方向に駆動した後に、車輪ブレーキ108,108にブレーキ油圧を供給してブレーキ作動力伝達系を他方向に駆動するので、ブレーキ作動力伝達系を凍結させている氷を確実に砕いて凍結解除を更に効果的に行うことができる。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、第1実施例におけるブレーキ作動力伝達系は、ナット部材31、ボーデンワイヤー13、レバー19、図示せぬリターンスプリング等から構成され、第2実施例におけるブレーキ作動力伝達系は、ナット部材31、ボーデンワイヤー13、レバー128、リターンスプリング130、カム軸121等から構成されるが、ブレーキ作動力伝達系は電動駐車ブレーキ装置12のナット部材31の駆動力を車輪ブレーキ11,11,108,108に伝達するものであれば、ロッド、リンク、アーム等の種々の部材を含む如何なるものであても良い。
また第2実施例ではディスクブレーキ型の車輪ブレーキ108,108の油圧源として電子制御される負圧ブースタ102に接続されたマスタシリンダ103を例示したが、電子制御される油圧ポンプ等の他の油圧源を採用することができる。
また図19に示す第2実施例では、増し引き動作(ステップS32)を行った後に通常ブレーキ加圧動作(ステップS33a)を行っているが、その順序は逆でも良く、また両者を実行する時間が一時的に重なっていても良い。
電動駐車ブレーキ装置を備えた車両の全体平面図 電動駐車ブレーキ装置の制御系のブロック図 電動駐車ブレーキ装置の一部破断平面図 図3の4−4線断面図 図4の5−5線断面図 図4の6−6線断面図 図6の7−7線断面図 図4に対応する作用説明図 図7に対応する作用説明図 電動駐車ブレーキ装置の作用を説明するメインルーチンのフローチャート メインルーチンのステップS7のサブルーチンのフローチャート 図11に対応するタイムチャート メインルーチンのステップS11,S12のサブルーチンのフローチャート 図13に対応するタイムチャート 本発明の第2実施例に係る車両のブレーキ系統の構成を示す図 駐車ブレーキの機能を備えたディスクブレーキ装置の正面図 図16の17方向矢視図 図16の18−18線断面図 図13に対応するフローチャート 図14に対応するタイムチャート
符号の説明
11 車輪ブレーキ
30 電動モータ
33 電磁ブレーキ(ブレーキ作動力保持手段
108 車輪ブレー
T1 所定時間
T2 所定時間

Claims (1)

  1. 動モータ(30)が発生するブレーキ作動力でブレーキ作動力伝達系を一方向に駆動して車輪ブレーキ(11,108)を作動させ、電動モータ(30)の停止時にブレーキ作動力保持手段(33)でブレーキ作動力を保持する電動駐車ブレーキ装置において、
    電動モータ(30)の駆動が停止され、かつブレーキ作動力保持手段(33)によるブレーキ作動力の保持が解除された時点から所定時間(T1,T2)が経過するまでのブレーキ作動力伝達系の移動量に基づいて、該ブレーキ作動力伝達系の凍結の有無を判定することを特徴とする、電動駐車ブレーキ装置における凍結検出装置。
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