JP2007181250A - 画像処理方法および画像処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】誤差拡散処理を行って、画像データの少階調化を行いながら、画品質の劣化を防止できるようにする。
【解決手段】画像処理装置10は、減算器11によって入力画像データx(i,j)からフィルタ部14の出力データを減算し、減算器11の出力データを量子化器12によって量子化し、量子化器12の出力データを出力画像データy(i,j)として出力する。また、減算器13によって、量子化器12の出力データから減算器11の出力データを減算して量子化誤差e(i,j)を生成し、量子化誤差e(i,j)をフィルタ部14によってフィルタリング処理し、フィルタ部14の出力データを減算器11に入力する。重み係数選択部15は、入力画像データx(i,j)の階調値に応じて、誤差拡散用の重み係数に対応するフィルタ部14におけるフィルタ係数を選択し、フィルタ部14に設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、誤差拡散処理を行って画像データの少階調化を行う画像処理方法および装置に関する。
例えば、コンピュータで作成したり画像入力装置で入力して得られたような多階調の画像を、より少ない階調のプリンタ等の画像出力装置によって出力する場合には、画像データの少階調化を行う必要がある。このように画像データの少階調化を行う場合でも、原画像が持つ画品質をできるだけ維持する技術として、従来より擬似中間調表現が利用されている。擬似中間調表現の手法としては、種々提案されているが、そのうち、誤差拡散法による疑似中間調表現は、画品質が良いため、出力階調が2値のプリンタ等で広く利用されている。なお、誤差拡散法は、注目画素について発生した量子化誤差を、注目画素の近傍における未量子化画素の入力画像データに対して拡散する方法である。
ここで、一般的な誤差拡散法の原理(非特許文献1参照)について詳しく説明する。
誤差拡散法は、人間の視覚特性を考慮して、量子化誤差を高域に変調することによって目立たなくし、擬似中間調を表現する方法である。図10は、一般的な誤差拡散処理を実現するための画像処理装置の構成を示すブロック図である。この画像処理装置は、入力画像データx(i,j)から後述するフィルタ114の出力データを減算する減算器111と、この減算器111の出力データを量子化して、出力画像データy(i,j)として出力する量子化器(図ではQと記す。)112と、出力画像データy(i,j)から減算器111の出力データを減算する減算器113と、この減算器113の出力データに対して所定のフィルタリング処理を行って、減算器111に出力するフィルタ114とを備えている。なお、図中、e(i,j)は、量子化器112における量子化によって発生する量子化誤差を表している。従って、減算器113の出力データは、量子化誤差e(i,j)となる。なお、i,jは、互いに直交する2方向(以下、i方向およびj方向という。)の各座標を表している。
フィルタ114は、一種の線形フィルタであり、ここでは、その伝達関数を、G(z1,2 )とする。なお、z1,2 は、それぞれ、i方向、j方向に関するz変換における変数である。図10に示した画像処理装置の構成全体は、2次元のΣΔ変調回路とみなすことができる。従って、この画像処理装置における入出力関係は、次の式(1)のように与えられる。
[数1]
Y(z1,2 )=X(z1,2 )+H(z1,2 )E(z1,2 )…(1)
なお、式(1)において、Y(z1,2 ),X(z1,2 ),E(z1,2 )は、それぞれ、y(i,j),x(i,j),e(i,j)をz変換した値である。また、量子化誤差E(z1,2 )を変調するフィルタの伝達関数H(z1,2 )は、次の式(2)で与えられる。
[数2]
H(z1,2 )=1−G(z1,2 ) …(2)
伝達関数H(z1,2 )は、2次元の有限インパルス応答(FIR)ハイパスフィルタを表しており、このハイパスフィルタは、量子化誤差E(z1,2 )の高域への変調特性を決定する誤差変調用フィルタとなる。なお、以下、伝達関数H(z1,2 ),G(z1,2 )で表されるフィルタを表す場合にも、フィルタH(z1,2 ),フィルタG(z1,2 )と記す。
G(z1,2 )は、次の式(3)のように表される。
[数3]
G(z1,2 )=ΣΣg(n1,n2)z1 -n1 2 -n2 …(3)
なお、式(3)中の最初のΣはn1が−N1 からM1 についての総和を表し、次のΣはn2が−N2 からM2 についての総和を表している。ただし、N1 ,M1 ,N2 ,M2 は、それぞれ所定の正の整数である。また、g(n1,n2)は、フィルタ係数であり、n1=0,n2=0は、注目画素を表す。
ここで、式(4)に、G(z1,2 )の係数g(i,j)の例として、代表的なフィルタの場合の例を挙げる。なお、式中の*は注目画素を表し、g(0,0)=0となる。
Figure 2007181250
式(4)で表されるフィルタG(z1,2 )を用いた誤差変調用フィルタH(z1,2 )の周波数特性を図11に示す。なお、図11において、周波数を表す数値は、絶対値が大きいほど周波数が高いことを表している。式(4)で表されるフィルタG(z1,2 )およびこれを用いたフィルタH(z1,2 )は、Jarvis,Judice&Ninkeのフィルタ(以下、Jarvisのフィルタと言う。)と呼ばれるものである。
貴家仁志、他1名,「ディジタル画像データのCによる階調変換技法」,インターフェース,1993年8月,p.158−171
しかしながら、上述のような従来の誤差拡散法では、ハイライト領域(ドットが疎が領域)およびシャドー領域(ドットが密な領域)においてドットの分散性が悪く、誤差拡散法独特の“ワーム”と呼ばれる模様が生じ、これが画品質を劣化させるという問題点があった。
図12に、ドットの分散性が悪く、“ワーム”模様が生じている画像の一例を示す。この図は、垂直方向に階調値が徐々に変化する画像(以下、垂直方向のランプ画像と言う。)を、前述の一般的なJarvisのフィルタを用いて誤差拡散処理して得られた画像のうちのハイライト部分を示したものである。この図に示した画像では、ドットが均一に分散されずに、虫が這ったようなドットの連なりである“ワーム”模様が生じ、これが画質を劣化させているのが分かる。
ここで、従来の誤差拡散法においてドットの分散性が悪くなる理由について、誤差変調用フィルタの周波数特性の視点から考察する。図13は、図11に示したJarvisのフィルタの周波数特性を等高線を用いて表現した図である。このような表現により、フィルタの周波数特性の空間的な形状(特性)がよく分かる。図13を見ると、まず、式(4)に示したように誤差変調用フィルタの係数が空間的に非対称であるため、フィルタの周波数特性も空間的に非対称になっていることが分かる。そして、特に、図13に示した周波数特性の中央部分、すなわち量子化誤差の低周波域に対する特性の部分において、空間的な歪みが大きい。ドットの分散性が問題になるのは、ハイライト領域やシャドー領域のような平坦な部分が多いので、図13に示した周波数特性の中央部分の空間的な歪みによって、出力画像データの周波数特性に空間的な偏りが発生し、これがドットの分散性を悪化させて“ワーム”模様が生じるものと考えられる。
従って、誤差変調用フィルタの低周波域に対する特性を、もっと空間的に対称になるように改善すれば、ドットの分散性の問題を解決することができると考えられる。
しかしながら、誤差変調用フィルタの低周波域に対する特性を改善しようとすると、今度は、図13に示した周波数特性の周辺部分、すなわち高周波域に対する特性の部分における歪みが大きくなり、中間調領域で“ワーム”模様が生じてしまう。このように、誤差変調用フィルタでは、全ての周波数帯域で空間的に対称な特性を実現することは難しい。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、誤差拡散処理を行って、画像データの少階調化を行いながら、画品質の劣化を防止できるようにした画像処理方法および装置を提供することにある。
本発明の画像処理方法は、入力画像データを、画素毎に量子化して、2つ以上の量子化レベルのいずれかを有する出力画像データに変換する量子化手順と、注目画素の入力画像データの階調値に応じて、誤差拡散用の重み係数を選択する重み係数選択手順と、注目画素について量子化手順における量子化によって発生する量子化誤差に、重み係数選択手順によって選択された重み係数を乗じて、注目画素の近傍における未量子化画素の入力画像データに対して拡散する誤差拡散手順とを備えたものである。
本発明の画像処理装置は、入力画像データを、画素毎に量子化して、2つ以上の量子化レベルのいずれかを有する出力画像データに変換する量子化手段と、注目画素の入力画像データの階調値に応じて、誤差拡散用の重み係数を選択する重み係数選択手段と、注目画素について量子化手段における量子化によって発生する量子化誤差に、重み係数選択手段によって選択された重み係数を乗じて、注目画素の近傍における未量子化画素の入力画像データに対して拡散する誤差拡散手段とを備えたものである。
本発明の画像処理方法では、量子化手順によって、入力画像データが、画素毎に量子化されて、2つ以上の量子化レベルのいずれかを有する出力画像データに変換される。また、重み係数選択手順によって、注目画素の入力画像データの階調値に応じて、誤差拡散用の重み係数が選択され、誤差拡散手順によって、注目画素について量子化手順における量子化によって発生する量子化誤差に、重み係数選択手順によって選択された重み係数が乗じられて、注目画素の近傍における未量子化画素の入力画像データに対して拡散される。
本発明の画像処理装置では、量子化手段によって、入力画像データが、画素毎に量子化されて、2つ以上の量子化レベルのいずれかを有する出力画像データに変換される。また、重み係数選択手段によって、注目画素の入力画像データの階調値に応じて、誤差拡散用の重み係数が選択され、誤差拡散手段によって、注目画素について量子化手段における量子化によって発生する量子化誤差に、重み係数選択手段によって選択された重み係数が乗じられて、注目画素の近傍における未量子化画素の入力画像データに対して拡散される。
本発明の画像処理方法または画像処理装置によれば、入力画像データを、画素毎に量子化して、2つ以上の量子化レベルのいずれかを有する出力画像データに変換すると共に、注目画素の入力画像データの階調値に応じて、誤差拡散用の重み係数を選択し、注目画素について量子化によって発生する量子化誤差に、選択された重み係数を乗じて、注目画素の近傍における未量子化画素の入力画像データに対して拡散するようにしたので、誤差拡散処理を行って、画像データの少階調化を行いながら、画品質の劣化を防止することができるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像処理方法を実現するための画像処理装置の構成を示すブロック図である。この画像処理装置10は、入力画像データx(i,j)から後述するフィルタ部14の出力データを減算する減算器11と、この減算器11の出力データを、画素毎に、1つ以上の閾値に基づいて量子化して、2つ以上の量子化レベルのいずれかを有する出力画像データy(i,j)に変換する量子化手段としての量子化器(図ではQと記す。)12と、この量子化器12の出力データから減算器11の出力データを減算して、量子化誤差e(i,j)を生成する減算器13と、この減算器13の出力データに対して所定のフィルタリング処理を行って、減算器11に出力するフィルタ部14と、入力画像データx(i,j)の階調値に応じて、誤差拡散用の重み係数に対応するフィルタ部14におけるフィルタ係数を選択し、フィルタ部14に設定する重み係数選択部15とを備えている。
フィルタ部14および減算器11は、注目画素について量子化器12における量子化によって発生する量子化誤差e(i,j)に、重み係数選択部15によって選択された重み係数(フィルタ係数)を乗じて、注目画素の近傍における未量子化画素の入力画像データに対して拡散する誤差拡散手段に対応し、重み係数に応じた変調特性で、量子化誤差を高周波域に変調するものである。
フィルタ部14は、一種の線形フィルタを構成し、ここでは、その伝達関数を、G(z1,2 )とする。なお、z1,2 は、それぞれ、i方向、j方向に関するz変換における変数である。G(z1,2 )は、前出の式(3)のように表される。フィルタ部14は、例えばディジタルフィルタによって実現される。
画像処理装置10に入力される入力画像データx(i,j)は、例えば、画像入力装置1より与えられ、画像処理装置10より出力される出力画像データy(i,j)は、例えば、画像出力装置2に対して出力される。画像入力装置1としては、イメージスキャナ、ディジタルカメラ、ビデオカメラ等がある。画像出力装置2としては、プリンタ、液晶ディスプレイ等がある。
なお、本実施の形態に係る画像処理装置10は、例えば、単体の装置として構成してもよいし、IC(集積回路)化する等してプリンタ等の画像出力装置に内蔵するようにしてもよい。
本実施の形態では、入力画像データx(i,j)の階調値を“0”〜“255”の256段階とし、最終的な出力画像データy(i,j)を2値とするために、量子化器12における各量子化レベルを、“0”と“255”に設定している。
重み係数選択部15は、注目画素の入力画像データx(i,j)の階調値が量子化器12における最小または最大の量子化レベルに近いほど、量子化誤差の変調特性が低周波域に対して空間的により対称に近くなるような重み係数を選択するようになっている。
具体的には、重み係数選択部15は、注目画素の入力画像データx(i,j)の階調値が、入力画像データの階調値の範囲のうちの最小値“0”および最大値“255”から最も離れた値を含む第1の範囲(12<x(i,j)<243)内に含まれるときには、複数の要素からなる第1の重み係数を選択し、注目画素の入力画像データx(i,j)の階調値が、入力画像データの階調値の範囲のうちの最小値“0”または最大値“255”を含む所定の第2の範囲(x(i,j)≦5,x(i,j)≧250)内に含まれるときには、第1の重み係数における要素とは異なる要素を含む複数の要素からなる第2の重み係数を選択し、注目画素の入力画像データx(i,j)の階調値が、第1の範囲と第2の範囲との間の範囲内に含まれるときには、第1の重み係数と第2の重み係数に基づいて、各要素毎に直線補間して得られる要素を持つ重み係数を選択するようになっている。
以下、第1の重み係数が選択されたときにフィルタ部14によって実現されるフィルタを中間調領域用フィルタAと言い、第2の重み係数が選択されたときにフィルタ部14によって実現されるフィルタをハイライト領域用フィルタBと言う。フィルタAのフィルタ係数g(i,j)の一例を式(5)に示し、フィルタBのフィルタ係数g(i,j)の一例を式(6)に示す。
Figure 2007181250
Figure 2007181250
図2は、式(5)で表されるフィルタAを用いた誤差変調用フィルタH(z1,2 )の周波数特性を等高線を用いて表現した図であり、図3は、式(6)で表されるフィルタBを用いた誤差変調用フィルタH(z1,2 )の周波数特性を等高線を用いて表現した図である。
図2を見ると、中間調領域用フィルタAでは、周辺部分、すなわち量子化誤差の高周波域に対する特性の部分が空間的にほぼ対称になっており、中間調領域でテクスチャの空間的な歪みが発生しないようなフィルタになっていることが分かる。一方、図3を見ると、ハイライト用フィルタBでは、中央部分、すなわち量子化誤差の低周波域に対する特性の部分が空間的にほぼ対称(円形)になっており、ハイライト領域およびシャドー領域でドットの分散性がよく、“ワーム”模様が発生しないようなフィルタになっていることが分かる。
注目画素の入力画像データx(i,j)の階調値が、第1の範囲と第2の範囲との間の範囲、すなわち、6≦x(i,j)≦12または243≦x(i,j)≦249に含まれるときには、フィルタ部14によって実現されるフィルタは、フィルタAのフィルタ係数とフィルタBのフィルタ係数とに基づいて、各フィルタ係数毎に直線補間して得られるフィルタ係数からなるフィルタとなる。このように、第1の範囲と第2の範囲との間の範囲では、フィルタ係数が段階的に切り換えられる。
図4ないし図6は、フィルタ係数が、フィルタAのフィルタ係数からフィルタBのフィルタ係数へ段階的に切り換えられるときの各フィルタを用いた誤差変調用フィルタH(z1,2 )の周波数特性を等高線を用いて表現した図である。
図4(a)は、フィルタAに対応する周波数特性を表している。図4(b)は、注目画素の入力画像データx(i,j)の階調値が“12”または“243”のときに選択されるフィルタに対応する周波数特性を表している。フィルタAの各フィルタ係数を“A”で代表して表し、フィルタBの各フィルタ係数を“B”で代表して表したとき、図4(b)に示した周波数特性に対応するフィルタの各フィルタ係数は、(7A+B)/8となる。図4(c)は、注目画素の入力画像データx(i,j)の階調値が“11”または“244”のときに選択されるフィルタに対応する周波数特性を表している。図4(c)に示した周波数特性に対応するフィルタの各フィルタ係数は、(6A+2B)/8となる。
図5(a)は、注目画素の入力画像データx(i,j)の階調値が“10”または“245”のときに選択されるフィルタに対応する周波数特性を表している。図5(a)に示した周波数特性に対応するフィルタの各フィルタ係数は、(5A+3B)/8となる。図5(b)は、注目画素の入力画像データx(i,j)の階調値が“9”または“246”のときに選択されるフィルタに対応する周波数特性を表している。図5(b)に示した周波数特性に対応するフィルタの各フィルタ係数は、(4A+4B)/8となる。図5(c)は、注目画素の入力画像データx(i,j)の階調値が“8”または“247”のときに選択されるフィルタに対応する周波数特性を表している。図5(c)に示した周波数特性に対応するフィルタの各フィルタ係数は、(3A+5B)/8となる。
図6(a)は、注目画素の入力画像データx(i,j)の階調値が“7”または“248”のときに選択されるフィルタに対応する周波数特性を表している。図6(a)に示した周波数特性に対応するフィルタの各フィルタ係数は、(2A+6B)/8となる。図6(b)は、注目画素の入力画像データx(i,j)の階調値が“6”または“249”のときに選択されるフィルタに対応する周波数特性を表している。図6(b)に示した周波数特性に対応するフィルタの各フィルタ係数は、(A+7B)/8となる。図6(c)は、フィルタBに対応する周波数特性を表している。
次に、本実施の形態に係る画像処理装置10の作用について説明する。なお、以下の説明は、本実施の形態に係る画像処理方法の説明を兼ねている。
本実施の形態に係る画像処理装置10では、減算器11によって、入力画像データx(i,j)からフィルタ部14の出力データが減算される。減算器11の出力データは、量子化器12によって量子化され、量子化器12の出力データが、出力画像データy(i,j)として、画像処理装置10より出力される。また、減算器13によって、量子化器12の出力データから減算器11の出力データが減算されて、量子化誤差e(i,j)が生成される。減算器13の出力データである量子化誤差e(i,j)は、フィルタ部14に入力されて、重み係数選択部15によって選択されたフィルタ係数(重み係数)に応じたフィルタリング処理が施される。フィルタ部14の出力データは、減算器11に入力される。重み係数選択部15は、入力画像データx(i,j)の階調値に応じて、誤差拡散用の重み係数に対応するフィルタ部14におけるフィルタ係数を選択し、フィルタ部14に設定する。
このような動作により、画像処理装置10は、入力画像データx(i,j)を、1つの閾値に基づいて量子化して、2つの量子化レベルのいずれかを有する出力画像データy(i,j)に変換すると共に、この量子化によって発生する量子化誤差e(i,j)に、重み係数選択部15によって選択された重み係数を乗じて、注目画素の近傍における未量子化画素の入力画像データx(i,j)に対して拡散する誤差拡散処理を行う。
本実施の形態に係る画像処理方法および装置では、注目画素の入力画像データx(i,j)の階調値が、中間調領域である第1の範囲(12<x(i,j)<243)内に含まれるときには、フィルタ部14によって実現されるフィルタを、量子化誤差の高周波域に対する特性の部分が空間的にほぼ対称なフィルタAとし、注目画素の入力画像データx(i,j)の階調値が、ハイライト領域まはたシャドー領域である第2の範囲(x(i,j)≦5,x(i,j)≧250)内に含まれるときには、フィルタ部14によって実現されるフィルタを、量子化誤差の低周波域に対する特性の部分が空間的にほぼ対称なフィルタBとし、注目画素の入力画像データx(i,j)の階調値が、第1の範囲と第2の範囲との間の範囲(6≦x(i,j)≦12または243≦x(i,j)≦249)内に含まれるときには、フィルタ部14によって実現されるフィルタを、フィルタAのフィルタ係数とフィルタBのフィルタ係数とに基づいて、各フィルタ係数毎に直線補間して得られるフィルタ係数からなるフィルタとする。これにより、本実施の形態によれば、ハイライト領域およびシャドー領域においてドットが均一に分散されると共に、中間調領域においてもドットが均一に分散される。従って、本実施の形態によれば、誤差拡散処理を行って、画像データの少階調化を行いながら、画品質の劣化を防止でき、ほとんど“ワーム”模様のない高品質の画像を得ることができる。
また、本実施の形態によれば、第1の範囲と第2の範囲との間の範囲では、注目画素の入力画像データx(i,j)の階調値に応じて、フィルタ部14によって実現されるフィルタを、フィルタAからフィルタBの間で段階的に切り換えるようにしたので、フィルタの周波数特性が滑らかに変化し、フィルタの周波数特性が不連続的に切り換えられることによる画質劣化もなく、滑らかな階調性を持つ出力画像データを得ることができる。
図7は、垂直方向のランプ画像を、本実施の形態に係る画像処理装置10によって誤差拡散処理して得られた画像のうちのハイライト部分を示したものである。図7と図12を比較すると、本実施の形態によれば、ドットが均一に分散され、“ワーム”模様がほとんど発生していない出力画像が得られることが分かる。
また、本実施の形態に係る画像処理方法および装置は、一般的な誤差拡散処理に対して、非常に簡単な処理(重み係数選択の処理)を追加するだけで実現でき、一般的な誤差拡散処理に比べて、処理時間はほとんど増加しない。
図8は、本発明の第2の実施の形態に係る画像処理方法を実現するための画像処理装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態は、誤差拡散法ではなく、平均誤差最小法を用いた例である。本実施の形態に係る画像処理装置60は、図1に示した第1の実施の形態に係る画像処理装置10において、フィルタ部14の代わりに、平均誤差最小法用のフィルタ部64を設け、重み係数選択部15の代わりに、フィルタ部64におけるフィルタ係数を選択し、フィルタ部64に設定する重み係数選択部65を設けたものである。本実施の形態におけるフィルタ部64は、注目画素の近傍における量子化済の複数の画素における量子化誤差e(i,j)を保持すると共に、これらの量子化誤差e(i,j)に対してそれぞれ所定の重み係数を乗じて平均することにより、平均誤差を算出し、この平均誤差を、注目画素の入力画像データの入力時に出力する処理を行う。このような処理は、注目画素について発生した量子化誤差を、注目画素の近傍における未量子化画素の入力画像データに対して拡散することと同等である。フィルタ部64は、例えばディジタルフィルタによって実現することができる。
本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
図9は、本発明の第3の実施の形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態は、第1の実施の形態に係る画像処理装置10と同様の機能を、コンピュータを用いてソフトウェア的に実現した例である。
本実施の形態に係る画像処理装置は、コンピュータを用いたものであり、互いにバス30を介して接続されたCPU(中央処理装置)31、ROM32およびRAM(ランダム・アクセス・メモリ)33を備えている。画像処理装置は、更に、インタフェース41〜46を介してバス30に接続されたハードディスクドライブ51、CD(コンパクトディスク)−ROMドライブ52、フロッピィディスクドライブ53、キーボード54、マウス55およびCRT(陰極線管)56を備えている。画像処理装置は、更に、バス30に画像入力装置57を接続するためのインタフェース47と、バス30に画像出力装置58を接続するためのインタフェース48とを備えている。
画像入力装置57としては、イメージスキャナ、ディジタルカメラ、ビデオカメラ等がある。画像出力装置58としては、プリンタ、液晶ディスプレイ等がある。
本実施の形態に係る画像処理装置では、CPU31が、RAM33を作業領域として、ハードディスクドライブ51内のハードディスク、CD−ROMドライブ52によって駆動されるCD−ROMまたはフロッピィディスクドライブ53によって駆動されるフロピィディスクに格納されたアプリケーションプログラムを実行することによって、図1における画像処理装置10の機能を実現するようになっている。
本実施の形態に係る画像処理装置は、上述のようにして実現される機能により、画像入力装置57によって入力された画像データあるいは画像処理装置(コンピュータ)で作成した画像データに対して、第1の実施の形態と同様の処理を行って、少階調化された出力画像データを画像出力装置58に対して出力する。
本実施の形態におけるその他の作用および効果は第1の実施の形態と同様である。
なお、第2の実施の形態に係る画像処理装置60と同様の機能を、第3の実施の形態と同様に、コンピュータを用いてソフトウェア的に実現してもよい。
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されず、例えば、実施の形態で挙げた量子化レベル、量子化レベル数や、フィルタの特性等は一例であり、本発明を適用する形態に応じて適宜に設定することができる。
また、実施の形態では、注目画素の入力画像データの階調値が、第1の範囲と第2の範囲との間の範囲内に含まれるときに、フィルタ部14によって実現されるフィルタのフィルタ係数を、フィルタAのフィルタ係数とフィルタBのフィルタ係数とに基づいて、各フィルタ係数毎に直線補間して求めるようにしたが、フィルタ部14を、フィルタ係数が入力画像データの階調値の関数となった適応フィルタとすることによって、入力画像データの階調値に応じてフィルタ係数を切り換えるようにしてもよい。
また、実施の形態では、入力画像データを、1つの閾値に基づいて量子化して、2階調の出力画像データに変換する例を挙げたが、本発明は、入力画像データを、2つ以上の閾値に基づいて量子化して、3階調以上の階調の出力画像データに変換する場合にも適用することができる。
また、本発明は、インクジェットプリンタ、溶融熱転写方式やサーモ・オートクローム方式のプリンタ、階調表現の低いディスプレイ装置等に画像データを出力するために画像データを少階調化する場合に有効であるが、それ以外にも、画像処理や画像データの蓄積の負担を軽減するために画像データを少階調化する場合等にも有効である。
本発明の第1の実施の形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。 図1における重み係数選択部で選択するフィルタAの周波数特性を等高線で表現した説明図である。 図1における重み係数選択部で選択するフィルタBの周波数特性を等高線で表現した説明図である。 フィルタAとフィルタBに基づいて直線補間して得られるフィルタの周波数特性を等高線で表現した説明図である。 フィルタAとフィルタBに基づいて直線補間して得られるフィルタの周波数特性を等高線で表現した説明図である。 フィルタAとフィルタBに基づいて直線補間して得られるフィルタの周波数特性を等高線で表現した説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る画像処理装置によって誤差拡散処理を行って得られた画像を示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施の形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。 一般的な誤差拡散処理を実現するための画像処理装置の構成を示すブロック図である。 図10に示した画像処理装置で使用するフィルタの周波数特性の一例を示す特性図である。 図10に示した画像処理装置によって誤差拡散処理を行って得られた画像を示す説明図である。 図11に示したフィルタの周波数特性を等高線を用いて表現した説明図である。
符号の説明
10…画像処理装置、11,13…減算器、12…量子化器、14…フィルタ部、15…重み係数選択部。

Claims (2)

  1. 入力画像データを、画素毎に量子化して、2つ以上の量子化レベルのいずれかを有する出力画像データに変換する量子化手順と、
    注目画素の入力画像データの階調値に応じて、誤差拡散用の重み係数を選択する重み係数選択手順と、
    注目画素について前記量子化手順における量子化によって発生する量子化誤差に、前記重み係数選択手順によって選択された重み係数を乗じて、前記注目画素の近傍における未量子化画素の入力画像データに対して拡散する誤差拡散手順と
    を備えたことを特徴とする画像処理方法。
  2. 入力画像データを、画素毎に量子化して、2つ以上の量子化レベルのいずれかを有する出力画像データに変換する量子化手段と、
    注目画素の入力画像データの階調値に応じて、誤差拡散用の重み係数を選択する重み係数選択手段と、
    注目画素について前記量子化手段における量子化によって発生する量子化誤差に、前記重み係数選択手段によって選択された重み係数を乗じて、前記注目画素の近傍における未量子化画素の入力画像データに対して拡散する誤差拡散手段と
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
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