JP2007181051A - 画像符号化装置及び画像符号化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】画素データを規定圧縮率以上の圧縮率で符号化することを保障する画像符号化装置を提供すること。
【解決手段】非可逆モードにて、符号化対象画素の画素データを規定圧縮率となる固定長符号で表現して符号化する非可逆符号化部110と、可逆モードにて、符号化対象画素の画素データの圧縮率が規定圧縮率よりも高い圧縮率となる時には、固定長符号に対する余剰符号を余らせて符号化対象画素の画素データを符号化し、符号化対象画素の画素データの圧縮率が規定圧縮率よりも低い圧縮率となる時には、固定長符号に追加される余剰符号を消費させて符号化対象画素の画素データを符号化する可逆符号化部120と、可逆符号化部で符号化した時に、余剰符号をカウントアップし、消費された前記余剰符号をカウントダウンする余剰符号カウンタ140と、余剰カウンタ140のカウント値が規定圧縮率よりも低圧縮率を示す値とならない範囲で、可逆符号化部120での符号化動作を継続させる符号化制御部150とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、文字、図形、自然画像が混在した画像を、その種類に応じて適切なモードに切り換えて符号化および復号化し、高速で高精度な印刷を可能とする画像符号化装置及び画像復号装置に関する。
一般に、文字あるいは図形は、単一色で、かつ濃度は0または255階調の両極端に位置する。これに対して、写真に代表される自然画像は、色や濃度が緩やかに変化している。最近では、自然画像に文字あるいは図形を盛り込んだポスターや広告の需要が多く、これら異なる画像データが混在した印刷物を、いかに高精度でかつ高速で印刷するかが求められている。
通常、文字あるいは図形と自然画像とが混在する画像を印刷する場合、パーソナルコンピュータ(以後、パソコンという)からプリンタに対して圧縮データを送り、プリンタにて復号化する。この場合、文字あるいは図形と、自然画像とは画像の性質が異なるため、共通の符号化方式を採用すると、画像の品質が劣化してしまう。たとえば、自然画像用の圧縮形式であるJPEGを用いると、自然画像の部分は良いが、文字あるいは図形の輪郭がぼけたり、細線が存在する場合には切れたりしてしまう。
このような不具合を解決する技術として、文字あるいは図形の領域を可逆モードで符号化し、自然画像を不可逆モードで符号化する技術が使われている。たとえば、特許文献1には、文字と図形の領域と、自然画像の領域とを、異なる方法で符号化し、各領域の画質を高精度に再現可能としている。
しかし、上記の従来技術には、次のような問題がある。文字あるいは図形の領域と、自然画像の領域とをブロック単位で分割してから符号化すると、分割したブロック毎に区切りを示すヘッダーを付与する必要がある。また、そのブロック内のデータが自然画像かそれ以外の画像かを識別する手間も要する。このため、符号化に要する時間が長くなるのみならず、復号化にもそれだけ時間を要することになる。
現在のプリンタには、画質を劣化させない前提で、1分当たり4枚以上の印刷能力が要求される。かかる要求によれば、1枚当たり15秒以下の処理が必須条件となる。このような短時間での符号化および復号処理が要求される状況下において、画像データをブロック単位で分割して、ブロック毎に内部の自然画像あるいは文字等の識別を行い、適した符号化を行う方法では、処理時間がかかり過ぎる。
本発明者は、高精度な画質を満足すると共に、上記従来技術の有する処理速度の遅延を解決するための、画像符号化装置及び画像復号装置を提案している(特許文献2)。
特開平1−112377号公報 特開2001−257888号公報
本発明の目的は、規定圧縮率以上の圧縮率で画素データを符号化することを保障でき、もって、圧縮データを保存する記憶エリアを縮小でき、あるいは圧縮データの転送を省力化することができる画像符号化装置及び画像符号化方法を提供することにある。
本発明の一態様は、画素データを、規定圧縮率以上の圧縮率で符号化することを保障する画像符号化装置であって、
非可逆モードにて、前記符号化対象画素の画素データを前記規定圧縮率となる固定長符号で表現して符号化する非可逆符号化部と、
可逆モードにて、前記符号化対象画素の画素データの圧縮率が前記規定圧縮率よりも高い圧縮率となる時には、前記固定長符号に対する余剰符号を余らせて前記符号化対象画素の画素データを符号化し、前記符号化対象画素の画素データの圧縮率が前記規定圧縮率よりも低い圧縮率となる時には、前記固定長符号に追加される余剰符号を消費させて前記符号化対象画素の画素データを符号化する可逆符号化部と、
前記可逆符号化部で符号化した時に、前記余剰符号をカウントアップし、消費された前記余剰符号をカウントダウンする余剰符号カウンタと、
前記余剰カウンタのカウント値が前記規定圧縮率よりも低圧縮率を示す値とならない範囲で、前記可逆符号化部での符号化動作を継続させる符号化制御部と、
を有することを特徴とする。
本発明の一態様では、非可逆符号化部での符号化は、規定圧縮率となる固定長符号を用いているので、圧縮率=規定圧縮率が常に成立する。
一方、可逆符号化部では、固定長符号に対する余剰符号を余らせて符号化対象画素の画素データを符号化すると、規定圧縮率よりも高い圧縮率となる。ここで、例えば規定圧縮率を50%としたとき、規定圧縮率より高い圧縮率とは、40%、30%などの圧縮率をいい、50%を越えない高圧縮率を意味する(%を示す数値が小さいほど圧縮率は高く、数値が大きいほど圧縮率は低い関係にある)。このとき、余剰符号は余剰カウンタにてカウントアップされる。一方、符号化対象画素の符号化の際に、規定圧縮率よりも低い圧縮率となる場合も生ずる。この場合には、余剰符号カウンタの累積値である余剰符号を消費させることで、符号化対象画素の符号化に必要な符号長から余剰符号を差し引いた見掛け上の圧縮率を、規定圧縮率と等しくできる。この場合には、消費された余剰符号は余剰カウンタにてカウントダウンされる。
符号化制御部は、余剰カウンタのカウント値が規定圧縮率よりも低圧縮率を示す値とならない範囲で、可逆符号化部での符号化動作を継続させている。この結果、可逆モードでの符号化は常に規定圧縮率以上の高圧縮率となり、非可逆モードでは常に規定圧縮率で符号化できるので、可逆・非可逆モードでのトータル圧縮率も規定圧縮率以上の高圧縮率を保障できる。また、可逆モードを継続するように制御しているので、規定圧縮率と等しい圧縮率で符号化する非可逆モードを優先するよりも、圧縮率を高めることができ、しかもデータの再現性は向上する。
この結果、画素データを符号化した後にメモリに記憶する場合、符号化容量の上限が定まるので、メモリサイズを小型化できる。あるいは、例えば高精細表示のように表示データ量が増えたとしても、符号化によってメモリに格納されるデータビット数を少なくできるので、メモリサイズを維持できる。
また、画素データを符号化した後に転送する場合、転送データ量が減るので、転送周波数を下げたり、1転送クロック当たりのデータ量を少なくしたり、あるいは短くなった転送時間中のみ転送クロックを発生するようにして、転送に伴う消費電力を低減できる。あるいは、例えば高精細表示のように表示データ量が増えたとしても、符号化によって転送データ量を少なくできるので、転送速度を維持できる。
本発明の他の態様は、符号化対象画素の画素データを単独で、あるいは、前記符号化対象画素と一ライン上で隣接する少なくとも一つの後続画素と前記符号化対象画素とを含む複数画素の各画素データを関連付けて符号化して、規定圧縮率以上の圧縮率で符号化することを保障する画像符号化装置であって、
非可逆モードにて、前記符号化対象画素の画素データを前記規定圧縮率となる固定長符号で表現して符号化する非可逆符号化部と、
可逆モードにて、前記符号化対象画素の画素データの単独圧縮率が前記規定圧縮率よりも高い圧縮率となる時には、前記符号化対象画素の画素データを第1優先順位で符号化し、前記複数画素の各画素データの平均圧縮率が前記規定圧縮率よりも高い圧縮率となる時には、前記複数画素の各画素データを関連付けて第2優先順位で符号化し、前記複数画素の各画素データの見掛け上の平均圧縮率または前記符号化対象画素の画素データの見掛け上の単独圧縮率が前記規定圧縮率と等しくなる時には、前記複数画素の各画素データを関連付けて、または前記符号化対象画素の画素データを単独で、第3優先順位で符号化する可逆符号化部と、
前記可逆符号化部で符号化した時であって、前記第1及び第2優先順位のいずれか一方で符号化した時に前記固定長符号に対して余る余剰符号をカウントアップし、前記余剰符号の累計の一部又は全部を差し引いて算出した前記見掛け上の平均圧縮率または前記見掛け上の単独圧縮率が前記規定圧縮率と等しくなるように前記第3優先順位で符号化した時に、差し引かれた分の前記余剰符号をカウントダウンする余剰符号カウンタと、
前記余剰カウンタのカウント値が前記規定圧縮率よりも低圧縮率を示す値とならない範囲で、前記可逆符号化部での前記第1〜第3優先順位のいずれかの符号化動作を継続させる符号化制御部と、
を有することを特徴とする。
本発明の他の態様では、可逆符号化部での動作をさらに定義している。つまり、固定長符号に対する余剰符号を余らせて符号化対象画素の画素データを符号化する場合として、符号化対象画素の画素データの単独圧縮率が規定圧縮率よりも高い圧縮率となる場合と、複数画素の各画素データの平均圧縮率が規定圧縮率よりも高い圧縮率となる場合がある。後者は、符号化対象画素の画素データだけでは規定圧縮率より高い圧縮率での符号化が不可能であったとしても、周辺画素との関係を考慮して、それらを含んだ複数画素を関連付けて符号化すると、一画素当たりの平均圧縮率を規定圧縮率よりも高くすることができることを意味する。余剰符号を消費させる場合も、見掛け上の単独圧縮率と見掛け上の平均圧縮率を対象とする二通りがある。このようにしても、本発明の一態様と同様にして、規定圧縮率以上の高圧縮率を保障できる。
本発明の他の態様では、前記可逆符号化部は、出現頻度が高い画素データほど上位に移動させて登録する辞書を含むことができる。この場合、前記符号化制御部は、前記可逆モードで符号化した画素の次の符号化対象画素の画素データが前記辞書に登録されている時に、前記辞書への登録位置を前記固定長符号で表現した辞書インデックスを、前記可逆符号化部より出力させて前記第1の優先順位で符号化して、前記可逆モードでの符号化を継続させることができる。これが、可逆符号化部での前記第1優先順位での符号化の一例である。
本発明の他の態様では、前記前記符号化対象画素と前記一ライン上で隣接する先行画素と、前記複数の画素とを含む4画素の各画素データの関係を評価する周辺画素値評価部をさらに有することができる。この場合、前記符号化制御部は、前記可逆モードで符号化した画素の次の符号化対象画素の画素データが前記辞書に登録されていない時であって、前記周辺画素値評価部にて前記4画素のうち3画素以上の画素データが予め定めた第1の関係を有することを示す出力があった時に、前記第1の関係を前記固定長符号で表現した符号と、前記符号化対象画素の非圧縮の画素データとを前記可逆符号化部より出力させて、前記3画素以上の各画素データを関連付けて前記第2の優先順位で符号化するように制御して、前記可逆モードでの符号化を継続させる。なお、前記符号化対象画素の画素データは前記辞書に登録される。これが、可逆符号化部での前記第2優先順位での符号化の一例である。
さらに、前記符号化制御部は、前記可逆モードで符号化した画素の次の符号化対象画素の画素データが前記辞書に登録されていない時であって、前記第1の関係が成立せず、前記周辺画素値評価部にて前記4画素のうち2画素の画素データが予め定めた第2の関係を有することを示す出力があった時に、前記第2の関係を前記固定長符号で表現した符号と、前記符号化対象画素の非圧縮の画素データとを前記可逆符号化部より出力させて、前記2画素の各画素データを関連付けて前記第2の優先順位で符号化するように制御して、前記可逆モードでの符号化を継続させることができる。この場合も、前記符号化対象画素の画素データは前記辞書に登録される。これは、可逆符号化部での前記第2優先順位での符号化の他の一例である。
第3の優先順位での符号化の一つとして、前記符号化制御部は、前記可逆モードで符号化した画素の次の符号化対象画素の画素データが前記辞書に登録されていない時であって、前記周辺画素値評価部にて前記4画素のうち2画素の画素データが予め定めた第3の関係を有することを示す出力があり、かつ、前記余剰カウンタでのカウント値が前記第3の優先順位での前記複数画素についての符号化時に消費される余剰符号の値以上である第1の継続条件が成立した時に、前記第1の継続条件を前記固定長符号で表現した符号と、前記符号化対象画素の非圧縮の画素データとを前記可逆符号化部より出力させて、前記2画素の各画素データを関連付けて前記第3の優先順位で符号化するように制御して、前記可逆モードでの符号化を継続させることができる。このとき、前記符号化対象画素の画素データは前記辞書に登録される。
第3の優先順位での符号化の他の一つとして、前記符号化制御部は、前記可逆モードで符号化した画素の次の符号化対象画素の画素データが前記辞書に登録されていない時であって、前記第3の関係が成立しない時であって、前記余剰カウンタでのカウント値が前記第3の優先順位での前記単独画素についての符号化時に消費される余剰符号の値以上である第2の継続条件が成立した時に、前記第2の継続条件を前記固定長符号で表現した符号と、前記符号化対象画素の非圧縮の画素データとを前記可逆符号化部より出力させて、前記符号化対象画素の画素データを前記第3の優先順位で符号化するように制御して、前記可逆モードでの符号化を継続させることができる。この場合も、前記符号化対象画素の画素データは前記辞書に登録される。
非可逆モードから可逆モードへの遷移は次のようにして制御される。
つまり、前記符号化制御部は、前記非可逆モードで符号化した画素の次の符号化対象画素の画素データが前記辞書に登録されていた時、前記非可逆モードから前記可逆モードへの遷移を前記固定長符号で表現する符号化モード遷移コードと、前記辞書への登録位置を前記固定長符号で表現した辞書インデックスとを、前記可逆符号化部より出力するように制御して、前記非可逆モードから前記可逆モードへ遷移させることができる。
非可逆モードから可逆モードへの遷移の他の例として、前記符号化制御部は、前記非可逆モードで符号化した画素の次の符号化対象画素の画素データが前記辞書に登録されていない時であって、前記周辺画素値評価部にて前記符号化対象画素及びその前後の画素の計3画素の各画素データが実質的に等しい第1の条件を示す出力があった時に、前記非可逆モードから前記可逆モードへの遷移を示す前記固定長符号で表現された符号化モード遷移コードと、前記第1の条件を示す前記固定長符号で表現された第1条件符号と、前記符号化対象画素の非圧縮の画素データとを、前記可逆符号化部より出力させて、前記3画素の各画素データを関連付けて符号化するように制御して、前記非可逆モードから前記可逆モードへ遷移させることができる。この場合も、前記符号化対象画素の画素データは前記辞書に登録される。
非可逆モードから可逆モードへの遷移のさらに他の例として、前記符号化制御部は、前記非可逆モードで符号化した画素の次の符号化対象画素の画素データが前記辞書に登録されていない時であって、前記周辺画素値評価部にて前記符号化対象画素及び前記後続画素の計2画素の各画素データが実質的に等しい第2の条件を示す出力があった時に、前記非可逆モードから前記可逆モードへの遷移を示す前記固定長符号で表現された符号化モード遷移コードと、前記第2の条件を示す前記固定長符号で表現された第2条件符号と、前記符号化対象画素の非圧縮の画素データとを、前記可逆符号化部より出力させて、前記2画素の画素データを関連付けて符号化するように制御して、前記非可逆モードから前記可逆モードへ遷移させることができる。この場合も、前記符号化対象画素の画素データは前記辞書に登録される。
本発明の一態様及び他の態様において、前記余剰符号カウンタは、前記一ラインについての全画素の符号が終了するごとにリセットすることができる。こうすると、一ライン毎に規定圧縮率以上の高圧縮率が保障される。この他、前記余剰符号カウンタは、一画面についての全画素の符号が終了する毎にリセットされてもよい。こうすると、一画面について規定圧縮率以上の高圧縮率が保障される。
本発明のさらに他の態様では、画素データを、規定圧縮率以上の圧縮率で符号化することを保障する画像符号化方法であって、
可逆モードでの符号化が実施されるための予め定めた条件が成立しない時に、非可逆モードにて、前記符号化対象画素の画素データを前記規定圧縮率となる固定長符号で表現して符号化する工程と、
前記符号化対象画素の画素データの圧縮率が前記規定圧縮率よりも高い圧縮率となる条件が成立する時に、前記固定長符号に対する余剰符号を余らせて、前記符号化対象画素の画素データを可逆モードにて符号化し、かつ、前記余剰符号を余剰カウンタにてカウントアップする工程と、
前記複数画素の画素データの圧縮率が前記規定圧縮率より低くなる条件が成立する時に、前記固定長符号に追加される前記余剰符号を消費させて、前記符号化対象画素の画素データを可逆モードにて符号化し、かつ、消費される前記余剰符号を前記余剰カウンタにてカウントダウンする工程と、
を有し、
前記余剰カウンタのカウント値が前記規定圧縮率よりも低圧縮率を示す値とならない範囲で、前記可逆符号化部での符号化動作を継続させることを特徴とする。
本発明の一態様を方法として定義したものである。
本発明のさらに他の態様では、符号化対象画素の画素データを単独で、あるいは、前記符号化対象画素と一ライン上で隣接する少なくとも一つの後続画素と前記符号化対象画素とを含む複数画素の各画素データを関連付けて符号化して、規定圧縮率以上の圧縮率で符号化することを保障する画像符号化方法であって、
可逆モードでの符号化が実施されるための予め定めた条件が成立しない時に、非可逆モードにて、前記符号化対象画素の画素データを前記規定圧縮率となる固定長符号で表現して符号化する工程と、
前記符号化対象画素の画素データの単独圧縮率が前記規定圧縮率よりも高い圧縮率となる条件が成立する時に、前記符号化対象画素の画素データを可逆モードにて第1優先順位で符号化し、かつ、前記固定長符号に対して余る余剰符号を余剰カウンタにてカウントアップする工程と、
前記複数画素の各画素データの平均圧縮率が前記規定圧縮率よりも高い圧縮率となる条件が成立する時に、前記複数画素の各画素データを関連付けて可逆モードにて第2優先順位で符号化し、かつ、前記固定長符号に対して余る余剰符号を余剰カウンタにてカウントアップする工程と、
前記複数画素の各画素データの見掛け上の平均圧縮率または前記符号化対象画素の画素データの見掛け上の単独圧縮率が前記規定圧縮率と等しくなる条件が成立する時に、前記複数の画素の各画素データを関連付けて、または前記符号化対象画素を単独で、可逆モードにて第3優先順位で符号化し、かつ、差し引かれた分の前記余剰符号を前記余剰カウンタにてカウントダウンする工程と、
を有し、
前記余剰カウンタのカウント値が前記規定圧縮率よりも低圧縮率を示す値とならない範囲で、前記可逆符号化部での前記第1〜第3優先順位のいずれかの符号化動作を継続させることを特徴とする。
本発明の他の態様を方法として定義したものである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して具体的に説明する。以下の実施形態は、保障される規定圧縮率を例えば50%とし、常に規定圧縮率以上の高圧縮率で画素データを符号化することを保障ものである。
1.画像符号化装置(エンコーダ)
1.1.画像入力部
図1は、本実施形態に係る画像符号化装置のブロック図である。画像入力部100は、画素データをシリアルに入力し、一ライン上で隣り合う複数例えば4つの画素P,X,A,Bの各画素データをパラレルに出力する。ここで、図2に示すように、画素Xが符号化対象画素であり、画素Pは符号化対象画素Xの先行画素であり、画素Aは符号化対象画素Xの1番目の後続画素であり、画素Bは符号化対象画素Xの2番目の後続画素である。各画素のデータは、R,G,B画素データでも、YCrCb(輝度信号+色差信号)画素データのいずれであっても良い。本実施形態では、各画素データは、サブビクセルが各8ビットのR,G,Bで構成された計24ビットのデータとする。
1.2.予測符号化部(非可逆符号化部)
非可逆符号化部の一例である予測符号化部110は、非可逆モードに(Lossyモードともいう)て、符号化対象画素Xの画素データ(24ビットデータ)を規定圧縮率(例えば50%)で固定長データ(例えば12ビットデータ)に符号化する。この予測符号化部110は、隣接する画素間の差分をPCM符号化するDPCM(Differential Pulse Code Modulation)符号化するもので、特許文献2の予測符号器と同様にルックアップテーブルを用いてソフトウェアにて実現することもできるが、本実施形態では図3に示すようにハードウェアにて構成している。ただし、特許文献2の予測符号器はハフマン符号のような可変長符号化を実施したが、本実施形態では、規定圧縮率を担保するために、可変長符号化は採用しない。
図3は、図1に示す予測符号化部110のブロック図である。符号化対象画素Xを構成するサブピクセルR,G,Bのデータは、差分器111にて先行画素PのR,G,Bデータが差し引かれる。この差分データが、非線形量子化部112にて量子化されて符号化される(詳細は後述)。符号化データは出力される一方で、非線形量子化部112とは逆の操作を行なう非線形逆量子化部113にてR,G,B毎に逆量子化される。逆量子化されたR,G,Bデータは、加算器114にて先行画素PのR,G,Bデータと加算され、一画素遅延用レジスタ115R,115G,114Bに記憶される。この一画素遅延用レジスタ115R,115G,115Bに記憶されたデータは、次の符号化対象画素Xに対する先行画差Pの画素データとして用いられる。つまり、スイッチ116を切り換えることで、次の符号化対象画素XのサブビクセルR,G,B毎に、先行画素PのR,G,Bデータが差分器111にて差し引かれる。
非線形量子化部111では、9ビット(-256〜255)の差分値(1ビットはプラス・マイナス符号)を4ビットに非線形量子化する。但し、「1111」は符号化モード遷移コード(可逆モード→非可逆モード)として用いるため、量子化値として割り当てられるコードは、0〜14までの15通りとなる。なお、非可逆モードから可逆モードへの符号化モード遷移コードは、図1に示す符号化制御部150からの信号に基づいて選択される。各8ビットのR,G,Bデータはそれぞれ4ビットに量子化され、画素単位では24ビットデータが12ビットデータ(4ビット×3)に符号化されるので、必ず規定圧縮率(50%)で符号化されている。
非線形量子化部111は、複数種の量子化テーブルを備え、符号化対象画素Xの直前の値(予測値)に応じて、使用する量子化テーブルを変更する。これは、予測値によってその予測誤差(入力値との差分)の範囲がある範囲に限定されるため、その範囲のみに量子化代表値を配置して、限られた符号化コードを有効に使うための工夫である。つまり、入力されるR,G,Bデータは8ビット(0〜255)であり、先行画素Pの値である予測値が分かっているので、入力値と予測値との差である予測誤差が取り得る範囲は、予測値によって限られる。一例として、予測値が0であれば、入力値と予測値との差分である予測誤差はマイナスとはならないので、プラス領域(0〜255)の範囲を量子化テーブルとすればよい。
非線形量子化テーブルの具体的な例を下記に示す。
1)予測値が96以上160未満の場合
この場合、取り得る予測誤差の範囲は、−159〜159である。したがって、図4に示すように、量子化コードを割り当てる。
ここで、線形量子化とは、符号化対象画素Xと先行画素Pとを引き算した結果の予測誤差(9ビット、1ビットは符号)が、0に近い値ほど(符号化対象画素Xと先行画素Pとの差が小さいほど)細かく量子化している。これは、僅かな色の違いでも顕著に把握するためである。一方、予測誤差が0から遠いほど(符号化対象画素Xと先行画素Pとの前の画素との差が大きいほど)、粗く量子化している。これは、輝度成分の差が大きい時には、色の微妙な差が検知され難いからである。このように、予測誤差の大きさによって、線形でなく非線形で量子化するのが、非線形量子化である。図4においても、予測誤差が0付近では細かく、予測誤差の絶対値が大きくなるほど粗く量子化している。図4から明らかなように、非線形量子化部112にて量子化されたデータは、非可逆データである。
2)予測値が64以上96未満の場合
取り得る予測誤差の範囲は、−95〜191である。したがって、図5に示すように、量子化コードを割り当てる。
3)予測値が160以上192未満の場合
取り得る予測誤差の範囲は、−191〜95である。したがって、図6に示すように、量子化コードを割り当てる。
4)予測値が32以上64未満の場合
取り得る予測誤差の範囲は、−63〜223である。したがって、図7に示すように、量子化コードを割り当てる。
5)予測値が192以上224未満の場合
取り得る予測誤差の範囲は、−223〜63である。したがって、図8に示すように、量子化コードを割り当てる。
線形逆量子化部113は、上述の線形量子化部112での操作とし逆の操作を実施すればよく、この際も直前の画素値に応じて逆量子化テーブルを切換えればよい。
1.3.先頭移動辞書符号化部(可逆符号化部)
可逆モード(Losslessモードともいう)で符号化する可逆符号化部の一例である先頭移動辞書符号化部120は、R,G,B形式の画素データ(24ビット)をそのまま1つの非圧縮データとして扱い、完全に復号可能な可逆データとして符号化する。先頭移動辞書による符号化の方法自体は、特許文献2(特開2001-257888)と基本的に同じである。但し、本実施形態では、ハフマン符号のような可変長符号化は行わない。規定圧縮率を保証できないためである。
この実施の形態では、画素値の辞書を、符号化と復号化で共有し、先頭移動による辞書の更新を行っている。したがって、使用頻度の高い画素値は、辞書の最初の方に置かれることになる。辞書サイズは、0から7の8個のインデックスから成る。このインデックスを可変長符号化することによって、符号化を行うことができる。
図9の左欄は、例えば初期化された辞書に記憶される7色を示している。初期化の例は一例であり、他の色であっても良いし、同一食であっても良い。図9は、入力した色が赤の場合に、辞書の配置換えを左欄から右欄に示すように行う様子を示している。入力した画素の色が赤の場合には、インデックス2を辞書の先頭に移動させる。そして、白および黒を後ろにずらす。一方、入力した画素の色(たとえば、X)が辞書にない場合には、新たに登録するX(24ビット)を出力する。この場合、インデックス8のエスケープ・コードを含む条件(図11の条件1〜3)を符号化し、Xを辞書の先頭に登録し、元々登録されている色は、後ろにずれる。この結果、元々インデックス7に登録されていた色は、辞書から失われる。
辞書に登録された位置を示すインデックス値、辞書に存在しない場合に可逆符号化する条件別コード、および可逆モードから非可逆モードの遷移を示すコードは、すべて、一画素24ビットを1/6に圧縮した4ビットの固定長符号で表現される。4ビットのコードの意味付けは、図10に示す通りである。
図10の左欄は可逆モード継続中のコードであり、図10の右欄は非可逆モードから可逆モードに遷移した直後のコードである。図10の左欄と右欄とでは、符号化対象画素の画素データXが辞書に存在しない時の符号化動作が異なっている。なお、図10に示す符号化モード遷移コードは、非可逆モードから可逆モードへの遷移を意味し、このコードは図1に示す符号化制御部150からの信号に基づいて、先頭移動辞書符号化部120より出力される。
ここで、図10に示す符号化内容においては、2画素(X,A)または3画素(X,A,B)をまとめて符号化する態様が示されている。このために、図1に示すように、周辺画素値評価部130が設けられている。
1.4.周辺画素値評価部
図1に周辺画素値評価部130は、画素入力部110からパラレルに入力される例えば4画素(P,X,A,B:図2参照)の各画素データの関係を評価するものである。本実施形態では、周辺画素値評価部130は4画素のうちの3画素または2画素が一定の関係を有するか否かを評価している。具体的には、図11または図12に示すように、3画素または2画素の画素データが同一であるか否かを評価している。
ここで、本実施形態では、24ビットの画素データ同士が等しいことを条件としているが、例えば一画素を構成する3つのサブピクセル少なくとも一つの上位ビットが複数画素間で一致し、最下位ビットまたは最下位側の下位ビット群のみが異なるもの、つまり実質的同一とみなせる範囲を同一と定義しても良い。
1.5.余剰符号カウンタ
図1に示す余剰符号カウンタ140は、規定圧縮率(例えば50%)を達成する上で余る符号ビット(余剰符号)をカウントアップし、消費される余剰ビットをカウントダウンするものである。余剰カウンタ140の累積カウント値が初期値(例えば0=規定圧縮率を意味する)を下回らなければ(例えば、マイナス値にならなければ)、規定圧縮率が達成でき、本実施形態では余剰カウンタ140の累積カウント値が初期値を下回らないように制御している。この結果、可逆モードでの符号化は余剰カウンタでの制御により必ず規定圧縮率以上の高圧縮率が保障される。非可逆モードでの符号化は、規定圧縮率となる固定長符号で符号化を実施しているので、可逆・非可逆モードでのトータル圧縮率としても、規定圧縮率以上の高圧縮率を常に保障できる。
具体的には、可逆モードでは、Xが辞書に存在した場合は、一画素データ24ビットを4ビットの固定長符号で符号化できる時には、圧縮率50%(12ビット目標)に対して8ビットの余剰が生まれる(このとき、8ビットを余剰符号という)。余剰符号カウンタ140は、一画素当り12ビット未満で符号化できた際に生じた余剰ビットを計数するためのカウンタである。また、余剰符号カウンタ140は、符号化対象画素の画素データX(24ビット)をそのまま符号出力した場合など、余剰ビットを消費した場合は、その分のカウントダウンを行う。なお、カウント値1ポイントは、4ビットの余剰符号を示すものとする。また、本実施形態では、余剰符号カウンタ140は可逆モード時のみカウントのアップ・ダウンを実施し、非可逆モードではカウントしない。非可逆モードでは全て、一画素当り12ビット(一サブビクセルあたり4ビット)の固定長符号で符号化され、常に圧縮率50%となって余剰符号が生じないし、余剰符号が消費されることもないからである。
なお、この余剰カウンタ140は、一ラインの全画素の符号化が終了するごとにリセットすることができる。周辺画素値評価部130は一ライン上の画素についての関係を評価しているので、本実施形態は画素毎に圧縮しているとはいえ、一ライン毎に画素間の相関を見ながら画素データを符号化している。よって、余剰カウンタ140がリセット後の初期値(つまり規定圧縮率と等しい値)を下回らないための管理は、一ライン毎に行なえばよい。こうすると、画素データを符号化した後の符号を記憶するメモリは、画面の一ライン上の画素データの全ビット数をN1とし、それらをメモリの一ライン上のM1個の有効メモリ素子に記憶する場合にあっては、メモリの一ライン上の有効メモリ素子の最大数M1は、規定圧縮率をα(α<1)としたとは、N1×α<M1<N1となり、メモリの一ライン方向の寸法を小さくできる。
ただし、この余剰カウンタ140は、一ラインの全画素の符号化が終了するごとにリセットしてもよい。一画面全体として、余剰カウンタ140がリセット後の初期値(つまり規定圧縮率と等しい値)を下回らないようにしてもよい。この場合、画素データを符号化した後の符号を記憶するメモリは、一画面を構成する全画素データのトータルビット数をN2とし、それらをメモリ内のM2個の有効メモリ素子に記憶する場合にあっては、メモリ内の有効メモリ素子の最大数M2は、規定圧縮率をα(α<1)としたとは、N2×α<M2<N2となり、メモリサイズを小さくできる。
1.6.符号化制御部
図1に示す符号化制御部150は、先頭移動辞書符号化部120、周辺画素値評価部130及び余剰符号カウンタ140からの出力に基づいて、可逆モードと非可逆モードとの間の遷移条件と、可逆モードの継続条件との充足を判断して、遷移・継続を決定するとともに、その判断に従って、予測符号化部110、先頭移動辞書符号化部120、余剰符号カウンタ140及び符号化多重部160を制御するものである。
具体的には、符号化制御部150は、図11に示す非可逆モードから可逆モードへのいずれかの遷移条件を充足するか否かを、先頭移動辞書符号化部120、周辺画素値評価部130及び余剰符号カウンタ140からの出力に基づいて判断する。符号化制御部150は、図11に示す条件のうち、まず、符号化対象画素の画像データXが、図9に示す辞書に登録されているか否かを優先的に判断する。符号化対象画素の画像データXが辞書に未登録の場合には、符号化制御部150は、図11に示す条件1,2,3をその順で判断する。そして、符号化制御部150が、図11に示す非可逆モードから可逆モードへのいずれかの遷移条件を充足したと判断した時には、予測符号化部110を制御して、図11に示すように、非可逆モードから可逆モードへの遷移を固定長符号(4ビット)で表す符号化モード遷移コードを出力させる。また、図11に示すように、符号化対象画素の画像データXが、図9に示す辞書に登録されている場合には、先頭移動辞書符号化部120より辞書インデックス(4ビット)が出力される。図11に示すように、符号化対象画素の画像データXが、図9に示す辞書に登録されていない場合であって、条件1〜3のいずれかを充足する場合には、符号化制御部150は先頭移動辞書符号化部140を制御して、各条件を固定長符号(4ビット)で表す符合を出力させる。このとき、先頭移動辞書符号化部140は、符号化対象画素の画像データXを、図9に示すようにして辞書の先頭に登録する。さらに、符号化制御部150は、図11に示す条件2,3に該当する時には、必要なポイントを余剰符号カウンタ140にてカウントダウンさせる。
符号化制御部150が、図11に示す非可逆モードから可逆モードへのいずれの遷移条件も充足しないと判断した時のみ、非可逆モードが継続され、非可逆符号化部110にて固定長符号(4ビット)で表された非線形量子化データが出力される。
さらに符号化制御部150は、図12に示す可逆モードを維持する条件を充足するか否かを、先頭移動辞書符号化部120、周辺画素値評価部130及び余剰符号カウンタ140からの出力に基づいて判断する。
規定圧縮率(50%)以上の高圧縮率を達成するには、符号化制御部150は、余剰カウンタ140のカウント値が規定圧縮率よりも低圧縮率を示す値とならない範囲で、先頭移動辞書符号化部120での符号化動作を継続させることが重要である。なぜなら、予測符号化部110では規定圧縮率と等しい圧縮率しか実現できず、しかも、可逆モードと非可逆モード間で遷移させるには、固定長符号で表された符号化モード遷移コードを出力することで符号が消費されるからである。また、予測符号化部110では非可逆モードで圧縮するので、完全に元の画素データに復号できないからである。
図12において、符号化対象画素の画像データXが、図9に示す辞書に登録されている場合には、符号化対象画素の画素データXの単独圧縮率が規定圧縮率(50%,12ビット)よりも高い圧縮率となる時であり、固定長符号(4ビット)の辞書インデックスのみ出力すればよい。これが、先頭移動辞書符号化部120による第1優先順位の処理である。第1優先順位の処理を実施することで、余剰符号カウンタ140は2ポイント(8ビットをカウントアップできる。
図12において、符号化対象画素の画像データXが、図9に示す辞書に登録されていない場合であって、周辺画素値評価部130からの画素間の関係が条件4〜7のいずれかの関係を満たす場合には、まとめて符号化される複数画素の画素データの平均圧縮率が規定圧縮率よりも高い圧縮率となる。この態様が先頭移動辞書符号化部120による第2優先処理順位の処理であり、複数画素の各画素データが関連付けて符号化される。図12に示す第2優先処理順位の項目の中でも、条件4〜7のうち番号の若い条件から順に判断される。第2優先順位の処理を実施することで、余剰符号カウンタ140は2ポイント(8ビットをカウントアップできる。
図12において、符号化対象画素の画像データXが、図9に示す辞書に登録されていない場合であって、周辺画素値評価部130からの画素間の関係と余剰符号カウンタ140にてカウントされた累計の余剰符号とが条件8〜10のいずれかの関係を満たす場合には、符号化対象画素の単独圧縮率(図12の条件10)、あるいは、まとめて符号化される複数画素の画素データの見掛け上の平均圧縮率(図12の条件8,9)が、規定圧縮率と等しくなる。ここで、見掛け上の単独圧縮率または平均圧縮率とは、本来符号化に必要な符号から予剰符号の累計の一部又は全部を差し引いて算出した一画素当たりの圧縮率である。図12の条件8の例では、2画素に本来符号化に必要な符号(28ビット)から余剰符号(4ビット)を差し引いて算出した一画素当たりの平均圧縮率は、100×(28−4)÷(2×24)=50%となって、規定圧縮率と等しくなる。ただし、この場合は、余剰符号を4ビット消費するため、余剰符号カウンタ140にて1ポイント(4ビット)だけカウントダウンされる。条件8が成立しない場合は、条件9,10の順で判断され、消費された余剰符号は余剰カウンタ140にてカウントダウンされる。
符号化制御部150は、図12に示す条件を優先処理順位の順に判断し、図12に示すいずれかの条件を充足する場合には、可逆モードを継続して、規定圧縮率(50%)よりも高圧縮できる機会を増やして、余剰符号を蓄えるように制御する。そして、図12に示すいずれの条件も充足しない場合に限り、符号化制御部150は予測符号化部110に信号を出力して、コード番号15に相当する符号化モード遷移コード(可逆モード→非可逆モード)を出力させる。
符号化制御部150は、上述した制御結果の信号が、図1に示す符号多重化部160にて出力されるように、符号多重化部160を制御する。つまり、符号化制御部150は、予測符号化部110からの非線形量子化データ(4ビット、可逆モード→非可逆モードへのモード遷移コード含む)と、画像入力部100からの符号化対象画素の画素データX(24ビット)、先頭移動辞書符号化部120からの辞書インデックス、条件符号、非可逆モード→可逆モードへのモード遷移コード等のいずれのコードを出力するかを制御する信号を、符号化多重化部160に出力する。
1.7.符号多重化制御部
図13は、符号化制御部150の制御に従って動作する符号多重化制御部160の動作を説明するための図である。
まず、最初の符号化対象画素の画素データXが画像入力部100に入力されると、例えば最初の画素データXは、予測符号化部110にて符号化される。つまり、画像データXを構成するR,G,Bのサブピクセルデータが非線形量子化され、規定圧縮率(50%)で圧縮された12ビットの非線形量子化符号が、符号多重化部160より出力される。
もし仮に、全ての画素データXが、図11の非可逆モード→可逆モードへの遷移条件を充足しない場合、全ての画素データXは図13に示す非可逆符号化モードループで符号化され、圧縮率は50%となって、規定圧縮率(50%)が達成される。
ただし、そのようなケースは稀であり、いずれかの画像データXまたはその周辺画素の画像データは、図11に非可逆モード→可逆モードへの遷移条件を充足する。この場合には、図11に示す条件に従って組み合わされた符号が、符号多重化部160より出力される。例えば、符号化対象画素の画像データXが、図9に示す辞書に登録されている場合では、符号化モード遷移コード(4ビット)+辞書インデックス(4ビット)の計8ビットが符号多重化部160より出力される。符号化対象画素の画像データXが、図9に示す辞書に登録されていない場合であって、例えば図11に示す条件1を充足するのであれば、符号化モード遷移コード(4ビット)+条件1を示すコード(4ビット)+画素データX(24ビット)の計32ビットが、符号多重化部160より出力される。
最後の符号化対象画素の画素データXが図11に示す条件を満足した場合には、先頭移動辞書符号化部120での符号化によって全ての処理が終了する。
そうでない場合には、図13に示す可逆符号化モードループに移行する。ここでは、図12に示す条件のいずれかを充足する限り、そのループでの処理が継続される。この場合、符号多重化部160からの出力は、図12に示す通りとなる。例えば、符号化対象画素の画像データXが、図9に示す辞書に登録されている場合では、辞書インデックス(4ビット)のみが符号多重化部160より出力される。符号化対象画素の画像データXが、図9に示す辞書に登録されていない場合であって、例えば図12に示す条件4を充足するのであれば、三画素の画素データX,A,Bを関連付けた符号として、条件4を示すコード(4ビット)+画素データX(24ビット)の計28ビットが、符号多重化部160より出力される。
2.画像復号装置(デコーダ)
図14は、本発明の実施形態である画像復号装置を示し、上述した画像符号化装置での図13に示す符号化シンタクッスに基づいて、符号を読み取り、デコード(復号)して画素データを出力するものである。画像復号装置は、図14に示すように、符号分離制御部200、予測復号部210、先頭移動辞書復号部220及び画素出力制御部230を有する。
2.1.符合分離制御部
符号分離制御部200での動作は、上述した画像符号化装置での最初の画素データ、非可逆モード時、非可逆モードから可逆モードへの遷移時、可逆モード時で異なる。符号分離制御部200は、符号化モード遷移コードにより、受信コードがどの態様で符号化されたかが分かるので、上述の4つの態様に分けて制御している。
2.1.1.デコード開始時
図13にて説明したように、デコード開始時にあっては、符号多重化部160から出力される圧縮ストリーム中に、画素データが埋め込まれている。したがって、符号分離制御部200は、24ビットの画素データを直接に画像出力制御部230に送出する。
2.1.2.非可逆符号化モード時
非可逆モードでは、符号分離制御部200は、図4〜図8等に示す成分毎の量子化値を圧縮ストリームから読み込み、予測復号部210に送出する。
2.1.3.非可逆モードから可逆モードへの遷移時
符号分離制御部200が、図11に示す符号化モード遷移を示すコードを受信すると、非可逆モードから可逆モードへ復号化モードを変える。具体的には、符号分離制御部200は、符号化モード遷移を示すコードに続く4ビットを見て、辞書インデックスなのか、あるいは条件1、2、3を示すコードなのかを判断する。符号分離制御部200は、受信コードが辞書インデックスの場合は、先頭移動辞書復号部220に送り、そうでない場合は、24ビットの画素データを抽出して、直接、画素出力制御部230に送るとともに、条件符号に基づく制御信号を画素出力制御部230に送る。
2.1.4.可逆モード時
可逆モードでは、符号分離制御部200は、図12に示す4ビットの符号を見て、辞書インデックスなのか、条件4−10のいずれなのかを判断する。符号分離制御部200は、受信コードが辞書インデックスの場合は、先頭移動辞書復号部220に送り、そうでない場合は、24ビットの画素データを抽出して、直接、画素出力制御部230に送るとともに、条件符号に基づく制御信号を画素出力制御部230に送る。
2.2.予測復号部及び先頭移動辞書復号部
予測復号部210は、図1に示す予測符号化部110とは逆操作を行なうことで、非可逆にて画素データを復号する。先頭移動辞書復号部220は、先頭移動辞書符号化部120と同様に、図9に示すものと同等の辞書を有する。そして、辞書登録されていない画素データが入力されたら、図9と同様にして辞書登録する。一方、辞書インデックスを受信したら、その辞書中の登録位置にある画素データを画素出力制御部230に出力する。
2.3.画素出力制御部
画素出力制御部230は、符号分離制御部200からの画素データ、予測復号部210にて復号された画素データ、先頭移動辞書復号部220にて復号された画素データ、さらに符号分離制御部200からの制御信号に基づいて、復号された画素データを出力制御するものである。
画素出力制御部230は、図15に示すように、3つのマルチプレクサMUX0〜MUX2と、3つのレジスタR0〜R2と、制御回路232とを有する。制御回路232は、符号分離制御部200より分離された制御信号に基づいて、マルチプレクサMUX0〜MUX2を制御する。
この画素出力制御部230もまた、上述した画像符号化装置での最初の画素データ、非可逆モード時、非可逆モードから可逆モードへの遷移時、可逆モード時で異なる。
2.3.1.先頭画素
先頭画素の画素データは、図14の符号分離制御部200にて分離された後に、直接、制御回路232により制御されるマルチプレクサMUX0を介してレジスタR0に格納され、次のサイクルで出力される。
2.3.2.非可逆モード
非可逆モード時は、予測復号部210より供給される画素データをマルチプレクサMUX0経由でレジスタR0に格納し、1サイクル後に出力される。
2.3.3.可逆モード
図12に示す符号化時の条件に従って、下記の通り出力制御される。
2.3.3.1.画素データXが辞書に登録されていた時
先頭移動辞書復号部220にて辞書インデックスに示す登録位置の画素データを辞書より読み出し、マルチプレクサMPU0経由でレジスタR0に格納し、1サイクル後に出力する。
2.3.3.2.図12の条件4に合致した時
符号分離制御部200に取り込まれた画素データXを、図15のマルチプレクサMUX0経由でレジスタR0に格納するとともに、マルチプレクサMUX1,2を経由して、同じ値XをレジスタR1,R2にも格納する。すなわち、レジスタR12,R2すべてに、画素データXが格納される(条件4は、X=A=B)。そして、3サイクルかけて、同一の画素データXが順次出力される。なお、同一の画素データXが出力される間には、新たな符号の取り込みは抑止される。
2.3.3.3.図12の条件5に合致した時
符号分離制御部200に取り込まれた画素データXを、制御回路232により制御されるマルチプレクサMUX0経由でレジスタR0に格納するとともに、レジスタR0に直前まで格納されていた画素データPをマルチプレクサMUX1,2を経由して、レジスタR1,R2にも格納する(条件5は、P=A=B)、そして、3サイクルかけて、画素データX,P,Pを順次出力する。この間も、新たな符号の取り込みは抑止される。
2.3.3.4.図12の条件6に合致した時
符号分離制御部200に取り込まれた画素データXを、制御回路232により制御されるMUX0経由でレジスタR0に格納するとともに、マルチプレクサMUX1を経由してレジスタR1にも格納する(条件6はX=Aが要件の一つ)。また、レジスタR0に直前まで格納されていた画素データPをマルチプレクサMUX2を経由してレジスタR2に格納する(条件6は、P=BTが要件の他の一つ)。そして、3サイクルかけて、画素データX,X,Pを順次出力する。この間も、新たな符号の取り込みは抑止される。
2.3.3.5.図12の条件7に合致した時
符号分離制御部200に取り込まれた画素データXを、制御回路232により制御されるマルチプレクサMUX0経由でレジスタR0に格納するとともに、マルチプレクサMU2を経由してレジスタR2にも格納する(条件7は、X=Bが要件の一つ)。また、レジスタR0に直前まで格納されていた画素データPをマルチプレクサMUX1を経由してレジスタR1に格納する(条件7は、P=Aが要件の他の一つ)。そして、3サイクルかけて、画素データX,P,Xが順次出力される。この間も、新たな符号の取り込みは抑止される)。
2.3.3.6.図12の条件8に合致した時
符号分離制御部200に取り込まれた画素データXを、制御回路232により制御されるマルチプレクサMUX0経由でレジスタR0に格納するとともに、レジスタR0に直前まで格納されていた画素データPをマルチプレクサMUX1を経由してレジスタR1に格納する(条件8は、P=Aが要件)。そして、2サイクルかけて、画素データX,Pが順次出力される。この間も、新たな符号の取り込みは抑止される)。
2.3.3.7.図12の条件9に合致した時
符号分離制御部200に取り込まれた画素データXを、制御回路232により制御されるマルチプレクサMUX0経由でレジスタR0に格納するとともに、マルチプレクサMU2を経由してレジスタR2にも格納する(条件9は、X=Aが要件)。そして、2サイクルかけて、画素データX,Xが順次出力される。この間も、新たな符号の取り込みは抑止される)。
2.3.3.8.図12の条件10に合致した時
符号分離制御部200に取り込まれた画素データXを、制御回路232により制御されるマルチプレクサMUX0経由でレジスタR0に格納し、次サイクルで出力する。
2.3.4.非可逆モードから可逆モードへのモード遷移時
条件1の符号を受信した時には、上述の条件4の時の動作と同じであり、条件2の符号を受信した時には、上述の条件9の時の動作と同じであり、条件3の符号を受信した時には、上述の条件10の時の動作と同じである。
このような、画像符号化装置にて画素データを符号化し、それを画像復号装置にて復号して、液晶表示装置に表示して、画像圧縮せずに直接表示したものと画質を比較してみたところ、肉眼では識別できなかった。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。本発明の画像符号化・復号装置は、例えば液晶表示装置(LCD)に画像データを表示するために用いられるLCDコントローラやLCDドライバ等の半導体回路において、画像データを一時的に保持するために半導体メモリとして用いられる。本発明は、この半導体メモリのサイズ削減に有効な画像符号化・復号装置となる。
本発明の実施形態に係る画像符号化装置のブロック図である。 図1の画像入力部に順次入力される画像データを説明するための概略説明図である。 図1に示す予測符号化部の一例を示すブロック図である。 予測値が96以上160未満の場合の非線形量子化テーブルの例を示す概略説明図である。 予測値が64以上96未満の場合の非線形量子化テーブルの例を示す概略説明図である。 予測値が160以上192未満の場合の非線形量子化テーブルの例を示す概略説明図である。 予測値が32以上64未満の場合の非線形量子化テーブルの例を示す概略説明図である。 予測値が192以上224未満の場合の非線形量子化テーブルの例を示す概略説明図である。 図1に示す先頭移動辞書符号化部または図15に示す先頭移動辞書復号部が有する辞書を説明するための概略説明図である。 図1に示す先頭移動辞書符号化部にて固定長符号(4ビット)で表される16通りのコードの内容を説明するための概略説明図である。 非可逆符号化モードから可逆符号化モードへの遷移条件を説明するための概略説明である。 可逆符号化モードの継続条件を説明するための概略説明図である。 図1に示す符号多重化部から出力される符号シンタックスを示す図である。 本発明の実施形態に係る画像復号装置のブロック図である。 図14に示す画素出力制御部のブロック図の一例を示す図である。
符号の説明
100 画像入力部、110 予測符号化部(非可逆符号化部)、111 減算器、112非線形量子化部、113 非線形逆量子化部、114 加算器、115R〜115B レジスタ、120 先頭移動辞書符号化部(可逆符号化部)、130 周辺画素値評価部、140 余剰符号カウンタ、150 符号化制御部、160 符号多重化部、200 符号分離制御部、210 予測復号部、220 先頭移動辞書復号部、230 画素出力制御部、232 制御回路、R0−R2 レジスタ、MUX0−MUX2 マルチプレクサ

Claims (14)

  1. 画素データを、規定圧縮率以上の圧縮率で符号化することを保障する画像符号化装置であって、
    非可逆モードにて、前記符号化対象画素の画素データを前記規定圧縮率となる固定長符号で表現して符号化する非可逆符号化部と、
    可逆モードにて、前記符号化対象画素の画素データの圧縮率が前記規定圧縮率よりも高い圧縮率となる時には、前記固定長符号に対する余剰符号を余らせて前記符号化対象画素の画素データを符号化し、前記符号化対象画素の画素データの圧縮率が前記規定圧縮率よりも低い圧縮率となる時には、前記固定長符号に追加される余剰符号を消費させて前記符号化対象画素の画素データを符号化する可逆符号化部と、
    前記可逆符号化部で符号化した時に、前記余剰符号をカウントアップし、消費された前記余剰符号をカウントダウンする余剰符号カウンタと、
    前記余剰カウンタのカウント値が前記規定圧縮率よりも低圧縮率を示す値とならない範囲で、前記可逆符号化部での符号化動作を継続させる符号化制御部と、
    を有することを特徴とする画像符号化装置。
  2. 符号化対象画素の画素データを単独で、あるいは、前記符号化対象画素と一ライン上で隣接する少なくとも一つの後続画素と前記符号化対象画素とを含む複数画素の各画素データを関連付けて符号化して、規定圧縮率以上の圧縮率で符号化することを保障する画像符号化装置であって、
    非可逆モードにて、前記符号化対象画素の画素データを前記規定圧縮率となる固定長符号で表現して符号化する非可逆符号化部と、
    可逆モードにて、前記符号化対象画素の画素データの単独圧縮率が前記規定圧縮率よりも高い圧縮率となる時には、前記符号化対象画素の画素データを第1優先順位で符号化し、前記複数画素の各画素データの平均圧縮率が前記規定圧縮率よりも高い圧縮率となる時には、前記複数画素の各画素データを関連付けて第2優先順位で符号化し、前記複数画素の各画素データの見掛け上の平均圧縮率または前記符号化対象画素の画素データの見掛け上の単独圧縮率が前記規定圧縮率と等しくなる時には、前記複数画素の各画素データを関連付けて、または前記符号化対象画素の画素データを単独で、第3優先順位で符号化する可逆符号化部と、
    前記可逆符号化部で符号化した時であって、前記第1及び第2優先順位のいずれか一方で符号化した時に前記固定長符号に対して余る余剰符号をカウントアップし、前記余剰符号の累計の一部又は全部を差し引いて算出した前記見掛け上の平均圧縮率または前記見掛け上の単独圧縮率が前記規定圧縮率と等しくなるように前記第3優先順位で符号化した時に、差し引かれた分の前記余剰符号をカウントダウンする余剰符号カウンタと、
    前記余剰カウンタのカウント値が前記規定圧縮率よりも低圧縮率を示す値とならない範囲で、前記可逆符号化部での前記第1〜第3優先順位のいずれかの符号化動作を継続させる符号化制御部と、
    を有することを特徴とする画像符号化装置。
  3. 請求項2において、
    前記可逆符号化部は、出現頻度が高い画素データほど上位に移動させて登録する辞書を含み、
    前記符号化制御部は、前記可逆モードで符号化した画素の次の符号化対象画素の画素データが前記辞書に登録されている時に、前記辞書への登録位置を前記固定長符号で表現した辞書インデックスを、前記可逆符号化部より出力させて前記第1の優先順位で符号化して、前記可逆モードでの符号化を継続させることを特徴とする画像符号化装置。
  4. 請求項3において、
    前記前記符号化対象画素と前記一ライン上で隣接する先行画素と、前記複数の画素とを含む4画素の各画素データの関係を評価する周辺画素値評価部をさらに有し、
    前記符号化制御部は、前記可逆モードで符号化した画素の次の符号化対象画素の画素データが前記辞書に登録されていない時であって、前記周辺画素値評価部にて前記4画素のうち3画素以上の画素データが予め定めた第1の関係を有することを示す出力があった時に、前記第1の関係を前記固定長符号で表現した符号と、前記符号化対象画素の非圧縮の画素データとを前記可逆符号化部より出力させて、前記3画素以上の各画素データを関連付けて前記第2の優先順位で符号化するように制御して、前記可逆モードでの符号化を継続させ、前記符号化対象画素の画素データは前記辞書に登録されることを特徴とする画像符号化装置。
  5. 請求項4において、
    前記符号化制御部は、前記可逆モードで符号化した画素の次の符号化対象画素の画素データが前記辞書に登録されていない時であって、前記第1の関係が成立せず、前記周辺画素値評価部にて前記4画素のうち2画素の画素データが予め定めた第2の関係を有することを示す出力があった時に、前記第2の関係を前記固定長符号で表現した符号と、前記符号化対象画素の非圧縮の画素データとを前記可逆符号化部より出力させて、前記2画素の各画素データを関連付けて前記第2の優先順位で符号化するように制御して、前記可逆モードでの符号化を継続させ、前記符号化対象画素の画素データは前記辞書に登録されることを特徴とする画像符号化装置。
  6. 請求項5において、
    前記符号化制御部は、前記可逆モードで符号化した画素の次の符号化対象画素の画素データが前記辞書に登録されていない時であって、前記周辺画素値評価部にて前記4画素のうち2画素の画素データが予め定めた第3の関係を有することを示す出力があり、かつ、前記余剰カウンタでのカウント値が前記第3の優先順位での前記複数画素についての符号化時に消費される余剰符号の値以上である第1の継続条件が成立した時に、前記第1の継続条件を前記固定長符号で表現した符号と、前記符号化対象画素の非圧縮の画素データとを前記可逆符号化部より出力させて、前記2画素の各画素データを関連付けて前記第3の優先順位で符号化するように制御して、前記可逆モードでの符号化を継続させ、前記符号化対象画素の画素データは前記辞書に登録されることを特徴とする画像符号化装置。
  7. 請求項6において、
    前記符号化制御部は、前記可逆モードで符号化した画素の次の符号化対象画素の画素データが前記辞書に登録されていない時であって、前記第3の関係が成立しない時であって、前記余剰カウンタでのカウント値が前記第3の優先順位での前記単独画素についての符号化時に消費される余剰符号の値以上である第2の継続条件が成立した時に、前記第2の継続条件を前記固定長符号で表現した符号と、前記符号化対象画素の非圧縮の画素データとを前記可逆符号化部より出力させて、前記符号化対象画素の画素データを前記第3の優先順位で符号化するように制御して、前記可逆モードでの符号化を継続させ、前記符号化対象画素の画素データは前記辞書に登録されることを特徴とする画像符号化装置。
  8. 請求項3乃至7のいずれかにおいて、
    前記符号化制御部は、前記非可逆モードで符号化した画素の次の符号化対象画素の画素データが前記辞書に登録されていた時、前記非可逆モードから前記可逆モードへの遷移を前記固定長符号で表現する符号化モード遷移コードと、前記辞書への登録位置を前記固定長符号で表現した辞書インデックスとを、前記可逆符号化部より出力するように制御して、前記非可逆モードから前記可逆モードへ遷移させることを特徴とする画像符号化装置。
  9. 請求項4乃至8のいずれかにおいて、
    前記符号化制御部は、前記非可逆モードで符号化した画素の次の符号化対象画素の画素データが前記辞書に登録されていない時であって、前記周辺画素値評価部にて前記符号化対象画素及びその前後の画素の計3画素の各画素データが実質的に等しい第1の条件を示す出力があった時に、前記非可逆モードから前記可逆モードへの遷移を示す前記固定長符号で表現された符号化モード遷移コードと、前記第1の条件を示す前記固定長符号で表現された第1条件符号と、前記符号化対象画素の非圧縮の画素データとを、前記可逆符号化部より出力させて、前記3画素の各画素データを関連付けて符号化するように制御して、前記非可逆モードから前記可逆モードへ遷移させ、前記符号化対象画素の画素データは前記辞書に登録されることを特徴とする画像符号化装置。
  10. 請求項4乃至9のいずれかにおいて、
    前記符号化制御部は、前記非可逆モードで符号化した画素の次の符号化対象画素の画素データが前記辞書に登録されていない時であって、前記周辺画素値評価部にて前記符号化対象画素及び前記後続画素の計2画素の各画素データが実質的に等しい第2の条件を示す出力があった時に、前記非可逆モードから前記可逆モードへの遷移を示す前記固定長符号で表現された符号化モード遷移コードと、前記第2の条件を示す前記固定長符号で表現された第2条件符号と、前記符号化対象画素の非圧縮の画素データとを、前記可逆符号化部より出力させて、前記2画素の画素データを関連付けて符号化するように制御して、前記非可逆モードから前記可逆モードへ遷移させ、前記符号化対象画素の画素データは前記辞書に登録されることを特徴とする画像符号化装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれかにおいて、
    前記余剰符号カウンタは、前記一ラインについての全画素の符号が終了するごとにリセットされることを特徴とする画像符号化装置。
  12. 請求項1乃至10のいずれかにおいて、
    前記余剰符号カウンタは、一画面についての全画素の符号が終了するごとにリセットされることを特徴とする画像符号化装置。
  13. 画素データを、規定圧縮率以上の圧縮率で符号化することを保障する画像符号化方法であって、
    可逆モードでの符号化が実施されるための予め定めた条件が成立しない時に、非可逆モードにて、前記符号化対象画素の画素データを前記規定圧縮率となる固定長符号で表現して符号化する工程と、
    前記符号化対象画素の画素データの圧縮率が前記規定圧縮率よりも高い圧縮率となる条件が成立する時に、前記固定長符号に対する余剰符号を余らせて、前記符号化対象画素の画素データを可逆モードにて符号化し、かつ、前記余剰符号を余剰カウンタにてカウントアップする工程と、
    前記複数画素の画素データの圧縮率が前記規定圧縮率より低くなる条件が成立する時に、前記固定長符号に追加される前記余剰符号を消費させて、前記符号化対象画素の画素データを可逆モードにて符号化し、かつ、消費される前記余剰符号を前記余剰カウンタにてカウントダウンする工程と、
    を有し、
    前記余剰カウンタのカウント値が前記規定圧縮率よりも低圧縮率を示す値とならない範囲で、前記可逆符号化部での符号化動作を継続させることを特徴とする画像符号化方法。
  14. 符号化対象画素の画素データを単独で、あるいは、前記符号化対象画素と一ライン上で隣接する少なくとも一つの後続画素と前記符号化対象画素とを含む複数画素の各画素データを関連付けて符号化して、規定圧縮率以上の圧縮率で符号化することを保障する画像符号化方法であって、
    可逆モードでの符号化が実施されるための予め定めた条件が成立しない時に、非可逆モードにて、前記符号化対象画素の画素データを前記規定圧縮率となる固定長符号で表現して符号化する工程と、
    前記符号化対象画素の画素データの単独圧縮率が前記規定圧縮率よりも高い圧縮率となる条件が成立する時に、前記符号化対象画素の画素データを可逆モードにて第1優先順位で符号化し、かつ、前記固定長符号に対して余る余剰符号を余剰カウンタにてカウントアップする工程と、
    前記複数画素の各画素データの平均圧縮率が前記規定圧縮率よりも高い圧縮率となる条件が成立する時に、前記複数画素の各画素データを関連付けて可逆モードにて第2優先順位で符号化し、かつ、前記固定長符号に対して余る余剰符号を余剰カウンタにてカウントアップする工程と、
    前記複数画素の各画素データの見掛け上の平均圧縮率または前記符号化対象画素の画素データの見掛け上の単独圧縮率が前記規定圧縮率と等しくなる条件が成立する時に、前記複数の画素の各画素データを関連付けて、または前記符号化対象画素を単独で、可逆モードにて第3優先順位で符号化し、かつ、差し引かれた分の前記余剰符号を前記余剰カウンタにてカウントダウンする工程と、
    を有し、
    前記余剰カウンタのカウント値が前記規定圧縮率よりも低圧縮率を示す値とならない範囲で、前記可逆符号化部での前記第1〜第3優先順位のいずれかの符号化動作を継続させることを特徴とする画像符号化方法。
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