JP2007180465A - 半導体装置の構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 フリップチップ搭載した半導体装置において、チップと同じ面に搭載した表面実装部品の電極端子と放熱フィンや熱伝導材との接触を防止して電気的不具合を予防するための構造を提供する。
【解決手段】放熱フィン7と表面実装部品4の間に、絶縁性シート8を挟むことで互いの接触を防止し、また絶縁性シートを半導体装置1に固着することで、熱伝導材の表面実装部品近傍への流れ込みを防止する。
【選択図】図11

Description

本発明は、高発熱チップを放熱させるために放熱フィンを搭載する半導体装置の構造に関するものである。
近年パーソナルコンピュータの性能が著しく向上し、それに伴いチップの発熱量は増大している。チップの過度な温度上昇は、チップ内の素子の動作を不安定にし、場合によっては素子を破壊する可能性もある。この高熱によるチップへのダメージを防ぐため、例えばフリップチップ搭載をした半導体装置のチップ裏面に放熱フィンを設置し、放熱面積を増大させることでチップからの放熱を促している。さらには放熱フィンに風をあて、チップを冷却している。
一方チップの性能向上に従い、半導体装置上のチップ近傍にチップコンデンサ等の表面実装部品を搭載する例が増加している。例えば日経ボード情報2005年冬号(日経BP 社)に掲載されているボード上の半導体装置にも、チップ近傍に複数のチップコンデンサが搭載されているのを見ることができる。
チップからの発熱量が増大するにつれ、チップ裏面に搭載する放熱フィンも巨大化し、チップが搭載された半導体装置の面積よりも大きな面積の放熱フィンを搭載することもしばしばある。この放熱フィンは一般に熱伝導率の高いアルミや銅でできており、また放熱フィンとチップ間に熱伝導グリースもしくは熱伝導シートといった熱伝導材を介在させる。熱伝導材は熱伝導率の向上のため、例えばAgフィラーといった金属製の微粒子を含有していることが多い。
一方チップの性能向上に伴い、半導体装置のチップ搭載面に表面実装部品を搭載することが増えている。しかしこの表面実装部品の電極端子は露出していることが多く、チップ裏面に搭載した放熱フィンが接触すると、電気的不具合を引き起こす原因となる。そのため放熱フィンの搭載には高い精度が要求される。また、熱伝導材がチップエリアよりもはみ出し、表面実装部品と接触することでも、電気的不具合を引き起こす原因となってしまう。したがって例えば熱伝導グリースの供給量や供給位置にも高い精度が要求される。
本発明では、放熱フィンや熱伝導材と表面実装部品の電極端子との接触を防止し、電気的不具合を予防するための構造を提供する。
放熱フィンと表面実装部品の間に、絶縁性シートを挟むことで互いの接触を防止する。また絶縁性シートを半導体装置に固着することで、熱伝導材の表面実装部品近傍への流れ込みを防止する。
本発明構造により電気的不具合を容易に防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1は従来の半導体装置例の平面図、図2は従来の半導体装置(1)の上面に放熱フィンを搭載した例の側面図である。チップ(2)の高性能化により、半導体装置(1)の表面、チップ(2)近傍にチップコンデンサなどの表面実装部品(4)を搭載する例が増えてきている。チップ裏面に放熱のため、放熱フィン(7)を搭載する場合、表面実装部品(4)は放熱フィン(7)と半導体装置(1)の基板(5)の間に挟まれる。放熱フィン(7)が傾いて搭載された場合、放熱フィン(7)の表面と表面実装部品(4)の電極端子(図示せず)が接触し、電気的不具合の要因となることがある。またチップ(2)と放熱フィン(7)との間に熱伝導効率向上のために供給する熱伝導材(6)の量が過多であったり位置ずれしたりした場合、熱伝導材(6)と表面実装部品(4)が接触してやはり電気的不具合の要因となることが考えられる。
図3は本発明の実施例の平面図と側面図である。放熱フィン(7)と表面実装部品(4)との電気的接触を防ぐため、半導体装置(1)の表面のうち、チップ(2)部分を除く基板(5)表面上に絶縁性シート(8)をかぶせている。また熱伝導材(6)が絶縁性シート(8)と基板(5)の間に侵入するのを防ぐため、熱伝導材(6)と基板(5)の間は接着層(9)により固着している。ここでチップ(2)部分を除いて絶縁性シート(8)をかぶせるのは、チップ(2)裏面からの熱の放散を妨げないようにするためである。なお予め接着層(9)が形成された絶縁性シート(8)を使用しても良いし、半導体装置(1)の基板(5)表面に接着材を供与してから絶縁性シート(8)をかぶせても良い。
図4および図5は本発明の別の実施例の平面図と側面図である。図3では接着層(9)が絶縁性シート(8)の全面に形成されているが、本実施例ではチップ(2)周辺部のみに接着層(9)を形成している。本実施例でも熱伝導材(6)はチップ(2)周辺の接着層(9)により表面実装部品(4)への接近を防ぐことができる。半導体装置(1)の基板(5)表面に接着材を供与してから絶縁性シート(8)をかぶせる場合、本実施例であれば図3の例に比べ接着材の使用量を少なくすることができる。また図6および図7も本発明の別の実施例の平面図と側面図であるが、表面実装部品(4)近傍のみに接着層(9)を形成することで、さらに接着材を少なくすることができる。
さらに図8では、本発明の別の実施例として、絶縁性シート(8)の面積を表面実装部品(4)およびその近傍の基板(5)表面部分のみにすることで、絶縁性シート(8)の使用面積を少なくすることができる。
図9、図10は本発明の別の実施例の側面図である。絶縁性シート(8)および接着層(9)のかわりに接着と表面の絶縁を兼ねる絶縁材(10)を使用している。
図11は本発明の別の実施例の側面図である。表面実装部品(4)上に絶縁性シート(8)をかぶせた後、チップ(2)裏面に熱伝導材(6)を介して放熱フィン(7)を搭載している。なお、ここでは図3の実施例に放熱フィン(7)を搭載した図となっているが、図4から図10の実施例に放熱フィン(7)を搭載しても良い。またチップ裏面に搭載するのは放熱フィン(7)の他に、空冷のためのファンでも良い。
発明の効果
本発明により、フリップチップ搭載した半導体装置の、チップと同じ面に搭載された表面実装部品の電極端子と、チップ裏面に供給する熱伝導材および放熱フィンとの電気的接触を安価に防止することができる。
従来の半導体装置例を示した平面図である。 放熱フィンを搭載した従来の半導体装置例を示した側面図である。 本発明の実施例を示した平面図と側面図である。 本発明の別の実施例を示した平面図と側面図である。 本発明のさらに別の実施例を示した平面図と側面図である。 本発明のさらに別の実施例を示した平面図と側面図である。 本発明のさらに別の実施例を示した平面図と側面図である。 本発明のさらに別の実施例を示した平面図と側面図である。 本発明のさらに別の実施例を示した側面図である。 本発明のさらに別の実施例を示した側面図である。 本発明のさらに別の実施例を示した側面図である。
符号の説明
1 半導体装置
2 チップ
3 アンダーフィル樹脂
4 表面実装部品
5 基板
6 熱伝導材
7 放熱フィン
8 絶縁性シート
9 接着層
10 絶縁材

Claims (8)

  1. フリップチップ搭載をしたチップと、チップと同じ面に電極端子を露出した表面実装部品を1個以上搭載した半導体装置において、チップと同じ面でチップ以外の表面を薄い絶縁性シートにより覆った構造。
  2. 請求項1において、絶縁性シートの片面全体に接着層が形成されており、この接着層により絶縁性シートが表面実装部品を含む半導体装置表面に固着されている構造。
  3. 請求項1において、絶縁性シートのチップ近傍部位に接着層が形成されており、この接着層により絶縁性シートが半導体装置の基板表面に固着されている構造。
  4. 請求項1において、表面実装部品とチップ間の表面実装部品に近い部位に絶縁性シートの接着層が形成されており、絶縁性シートと半導体装置の基板表面が固着されている構造。
  5. 請求項1において、表面実装部品およびその近傍部位に絶縁性シートの接着層が形成されており、絶縁性シートと、表面実装部品およびその近傍の基板表面が固着されている構造。
  6. 請求項1および5において、絶縁性シートが表面実装部品を含む表面実装部品近傍のみの構造。
  7. 請求項1において、チップ裏面に放熱用部品を搭載した構造。
  8. 請求項1および2において、または請求項1および6において、絶縁性シートと接着層が同じ材料で一体となった構造。
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