JP2007180376A - 有機エレクトロルミネッセント素子及び有機エレクトロルミネッセント表示装置 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセント素子及び有機エレクトロルミネッセント表示装置 Download PDF

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和樹 西村
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Abstract

【課題】有機エレクトロルミネッセンス素子の駆動電圧を低減し、発光効率を高め、消費電力を低減化する。
【解決手段】陰極7と、陽極1と、陰極7及び陽極1の間に配置される発光層3と、発光層3及び陰極7の間に互いに隣接して配置される複数の電子注入・輸送ユニット4とを備え、各電子注入・輸送ユニット4は、陰極側に設けられる電子注入層5と陽極側に設けられる電子輸送層6とから構成されており、電子輸送層6がフェナントロリン誘導体から形成されており、電子注入層5が、アルカリ金属、アルカリ土類金属、並びにそれらの酸化物、ハロゲン化物、及び窒化物からなるグループから選ばれる少なくとも1種から形成されていることを特徴としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセント素子及び有機エレクトロルミネッセント表示装置に関するものである。
有機エレクトロルミネッセント素子(有機EL素子)は、ディスプレイや照明への応用の観点から活発に開発が行われている。有機EL素子の駆動原理は、以下のようなものである。すなわち、陽極及び陰極からそれぞれホールと電子が注入され、これらが有機薄膜中を輸送され、発光層において再結合し励起状態が生じ、この励起状態から発光が得られる。発光効率を高めるためには、効率良くホール及び電子を注入させ、有機薄膜中を輸送させることが必要である。
特許文献1においては、発光層と陰極の間に電子輸送層と陰極バッファ層とを設け、電子輸送層と陰極バッファ層とを交互に少なくとも2回以上設けることが提案されている。
特許文献1の実施例においては、電子輸送層をAlqなどのアルミニウム錯体から形成し、陰極バッファ層をフッ化リチウム(LiF)や酸化リチウム(LiO)などから形成し、これらを交互に少なくとも2回以上積層させている。
しかしながら、上記有機EL素子の構造を作用しても、駆動電圧の低減は不十分であり、発光効率の向上も不十分であった。
特開2003−229269号公報
本発明の目的は、駆動電圧を低くすることができ、かつ発光効率を高めることができる有機EL素子及びそれを用いた有機EL表示装置を提供することにある。
本発明の有機EL素子は、陰極と、陽極と、陰極及び陽極の間に配置される発光層と、発光層及び陰極の間に互いに隣接して配置される複数の電子注入・輸送ユニットとを備え、各電子注入・輸送ユニットは、陰極側に設けられる電子注入層と陽極側に設けられる電子輸送層とから構成されており、電子輸送層はフェナントロリン誘導体から形成されており、電子注入層は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、並びにそれらの酸化物、ハロゲン化物、及び窒化物からなるグループから選ばれる少なくとも1種から形成されていることを特徴としている。
本発明においては、発光層と陰極の間に、複数の電子注入・輸送ユニットとを備えており、電子注入・輸送ユニットは、陰極側に設けられる電子注入層と、陽極側に設けられる電子輸送層とから形成されており、電子輸送層がフェナントロリン誘導体から形成されており、電子注入層が、アルカリ金属、アルカリ土類金属、並びにそれらの酸化物、ハロゲン化物、及び窒化物からなるグループから選ばれる少なくとも1種から形成されている。
上記のような材料からなる電子注入層と電子輸送層とを繰り返し積層することにより、駆動電圧を大幅に低減することができ、これによって、発光効率を著しく高めることができる。
フェナントロリン構造は、窒素原子を含む複素環であるあるため、アルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金属と錯体を形成する。従って、本発明の電子注入層と電子輸送層の界面においては、このような錯体が形成されると考えられる。このような錯体は、1種の電荷移動型の錯体であるため、電子注入層と電子輸送層の界面において、最低空分子軌道(LUMO)エネルギー準位が低下すると考えられる。このようにLUMOのエネルギー準位が低下すると、電子注入のエネルギー障壁が低下すると考えられる。
本発明に従い、電子注入・輸送ユニットを複数設けることにより、上記の電子注入層及び電子輸送層が繰り返して積層されることにより、上記の界面が多く形成されるため、注入エネルギー障壁が低下し、これによって駆動電圧が低減するものと考えられる。
従って、本発明に従い、上記電子注入層と上記電子輸送層からなる電子注入・輸送ユニットを発光層と陰極の間に複数設けることにより、駆動電圧を大幅に低減することができ、発光効率を著しく向上させることができる。
本発明における電子注入層の膜厚は、一般に0.1〜10nmの範囲であることが好ましい。また、電子輸送層の膜厚は、一般に1〜100nmの範囲であることが好ましい。
本発明における陰極、陽極、及び発光層は、特に限定されるものではなく、有機EL素子に用いることができる陰極、陽極、及び発光層を一般に採用することができる。
本発明における発光層としては、ホスト材料とドーパント材料から形成されているものを好ましく用いることができる。必要に応じてキャリア輸送性の第2のドーパント材料が含有されていてもよい。ドーパント材料として、1重項発光材料であってもよいし、3重項発光材料(燐光発光材料)であってもよい。
本発明の有機エレクトロルミネッセント表示装置は、陽極と陰極に挟まれた素子構造を有する有機エレクトロルミネッセント素子と、表示画素毎に対応した表示信号を有機エレクトロルミネッセント素子に供給するための能動素子が設けられたアクティブマトリックス駆動基板とを備え、有機エレクトロルミネッセント素子をアクティブマトリックス駆動基板の上に配置し、陰極及び陽極のうち基板側に設けられる電極を透明電極としたボトムエミッション型の有機エレクトロルミネッセント表示装置であって、有機エレクトロルミネッセント素子が、陰極と、陽極と、陰極及び陽極の間に配置される発光層と、発光層及び陰極の間に互いに隣接して配置される複数の電子注入・輸送ユニットとを備え、各電子注入・輸送ユニットは、陰極側に設けられる電子注入層と、陽極側に設けられる電子輸送層とから構成されており、電子輸送層は、フェナントロリン誘導体から形成されており、電子注入層は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、並びにそれらの酸化物、ハロゲン化物、及び窒化物からなるグループから選ばれる少なくとも1種から形成されていることを特徴としている。
上記本発明の有機エレクトロルミネッセント表示装置において、有機EL素子が白色発光素子である場合、有機EL素子と基板との間にカラーフィルターを配置してカラー表示装置とすることができる。
本発明の他の局面に従う有機エレクトロルミネッセント表示装置は、陽極と陰極に挟まれた素子構造を有する有機エレクトロルミネッセント素子と、表示画素毎に対応した表示信号を有機エレクトロルミネッセント素子に供給するための能動素子が設けられたアクティブマトリックス駆動基板と、該アクティブマトリックス駆動基板と対向して設けられる透明な封止基板とを備え、有機エレクトロルミネッセント素子をアクティブマトリックス駆動基板と封止基板の間に配置し、陰極及び陽極のうち封止基板側に設けられる電極を透明電極としたトップエミッション型の有機エレクトロルミネッセント表示装置であって、有機エレクトロルミネッセント素子が、陰極と、陽極と、陰極及び陽極の間に配置される発光層と、発光層及び陰極の間に互いに隣接して配置される複数の電子注入・輸送ユニットとを備え、各電子注入・輸送ユニットは、陰極側に設けられる電子注入層と、陽極側に設けられる電子輸送層とから構成されており、電子輸送層は、フェナントロリン誘導体から形成されており、電子注入層は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、並びにそれらの酸化物、ハロゲン化物、及び窒化物からなるグループから選ばれる少なくとも1種から形成されていることを特徴としている。
上記有機エレクトロルミネッセント表示装置において、有機EL素子が白色発光素子である場合、有機EL素子と封止基板との間にカラーフィルターを配置し、カラー表示装置とすることができる。
本発明の有機EL表示装置は、上記本発明の有機EL素子を備えるものであるので、駆動電圧を低減させ、発光効率を高めて、消費電力を低減化させることができる。
本発明によれば、駆動電圧を低減させることができ、かつ発光効率を高め、消費電力を低減させることができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
図1は、本発明に従う一実施例の有機EL素子を示す模式的断面図である。陽極1の上には、ホール輸送層2が設けられており、ホール輸送層2の上に発光層3が設けられている。
発光層3の上には、複数のホール注入・輸送ユニット4が設けられており、本実施例では、2つの電子注入・輸送ユニット4が設けられている。電子注入・輸送ユニット4の上には、陰極7が設けられている。
電子注入・輸送ユニット4は、陰極7側に設けられる電子注入層5と、陽極1側に設けられる電子輸送層6とから構成されている。
電子注入層5と電子輸送層6の界面においては、上述のように、フェナントロリン誘導体とアルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金属イオンとの錯体が形成されると考えられる。本実施例では、発光層3の上に設けられる1層目の電子輸送層とその上の2層目の電子注入層5との界面、2層目の電子注入層5とその上の3層目の電子輸送層6との界面、3層目の電子輸送層6とその上の4層目の電子注入層5との界面の合計3つの界面が存在することになる。電子注入・輸送ユニット4を1つだけ設けた場合には、電子注入層と電子輸送層の界面は1つだけであるので、本実施例ではその3倍の界面を有することになり、電子注入・輸送ユニット4を1つだけ設けた場合に比べ、エネルギー障壁を大幅に低下させることができ、駆動電圧を低減させることができる。
(実施例1〜10及び比較例1〜3)
表1に示す陽極、ホール輸送ユニット、オレンジ色発光層、青色発光層、電子注入・輸送ユニット、及び陰極を有する実施例1〜10及び比較例1〜3の有機EL素子を作製した。電子注入・輸送ユニットの積層構造は、表2に示す通りである。以下の各表において、( )内の数字は、各層の厚み(nm)を示している。
有機EL素子の各層は、以下のようにして作製した。
基板としては、ガラス基板の上にITO(インジウム錫酸化物)膜が形成されたガラス基板を用いた。ITO膜の上にフルオロカーボン(CFx )層を形成し、ITO/CFxの積層構造からなる陽極とした。フルオロカーボン層は、CHFガスのプラズマ重合により形成した。その厚みは15秒間の形成による厚みとした。
以上のようにして形成した陽極の上に、表1及び表2に示す各層を蒸着法により順次堆積して積層した。
ホール輸送ユニットは、HAT−CN6層の上にNPB層及びHAT−CN6層を積層することにより形成した。
オレンジ色発光層は、NPBをホール輸送性ホスト材料として用い、TBADNを電子輸送性ホスト材料として用い、DBzRをオレンジ色発光ドーパントとして用いている。
青色発光層は、TBADNを電子輸送性のホスト材料として用い、NPBをホール輸送性のホスト材料として用い、TBPを青色発光ドーパントとして用いている。
なお、各表におけるパーセントは、特に断らない限り、重量%である。
青色発光層の上には、表2に示す積層構造の電子注入・輸送ユニットを形成した。
実施例1においては、電子輸送層をBCPから形成し、電子注入層をLiOから形成しており、BCP/LiO/BCP/LiOの積層構造とすることにより、電子注入・輸送ユニットを2つ積層させている。
実施例2においては、陽極側のLiO層の厚みを薄くしている。
比較例1においては、BCP/LiOからなる電子注入・輸送ユニットを1つのみ形成している。
比較例2においては、フェナントロリン誘導体であるBCPに代えて、DBzAを電子輸送層として用いている。
比較例3においては、DBzA/LiOからなる積層構造を1つのみ設けている。
実施例3においては、BCP/LiO/BCP/LiO/BCP/LiOの積層構造とすることにより、電子注入・輸送ユニットを3つ積層させている。
実施例4においては、電子注入層をLiから形成している。
実施例5においては、陽極側の電子注入層のみLiから形成している。
実施例6においては、電子注入層をLiから形成し、電子注入・輸送ユニットを3つ積層させている。
実施例7においては、電子注入層をCsから形成している。
実施例8においては、電子注入層をCaから形成している。
実施例9においては、陽極側の電子輸送層をBPhenから形成している。
実施例10においては、電子輸送層を両方ともにBPhenから形成している。
以上のようにして形成した電子注入・輸送ユニットの上に、Alからなる陰極を形成している。
NPBは、N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニルベンジジンであり、以下の構造を有している。
Figure 2007180376
HAT−CN6は、ヘキサアザトリフェニレンヘキサカルボンニトリルであり、以下の構造を有している。
Figure 2007180376
TBADNは、2−ターシャリー−ブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセンであり、以下の構造を有している。
Figure 2007180376
DBzRは、5,12−ビス{4−(6−メチルベンゾチアゾール−2−イル)フェニル}−6,11−ジフェニルナフタセンであり、以下の構造を有している。
Figure 2007180376
TBPは、2,5,8,11−テトラ−ターシャリー−ブチルペリレンであり、以下の構造を有している。
Figure 2007180376
BCPは、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリンであり、以下の構造を有している。
Figure 2007180376
BPhenは、4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリンであり、以下の構造を有している。
Figure 2007180376
DBzAは、9,10−ビス(4−(6−メチルベンゾチアゾール−2−イル)フェニル)アントラセンであり、以下の構造を有している。
Figure 2007180376
〔有機EL素子の評価〕
以上のようにして作製した各有機EL素子について、駆動電圧、色度、及び発光効率を測定した。測定結果を表2に併せて示す。なお、測定結果は、40mA/cmの駆動電力における値である。
Figure 2007180376
Figure 2007180376
実施例1と比較例1との比較から明らかなように、本発明に従い、電子注入・輸送ユニットを発光層と陰極の間に複数設けることにより、駆動電圧を大幅に低減することができ、発光効率を著しく高めることができる。
また、実施例1及び比較例1と、比較例2及び比較例3との比較から明らかなように、電子注入・輸送ユニットを複数設けることにより、駆動電圧を大幅に低減できるという本発明の効果は、フェナントロリン誘導体からなる電子輸送層を設けた場合に特有の効果であることがわかる。
実施例1と実施例3の比較から明らかなように、電子注入・輸送ユニットを2つ設ける場合よりも、3つ設ける場合の方が、より駆動電圧を低減することができ、発光効率を高めることができることがわかる。
実施例4及び実施例5から明らかなように、電子注入層をアルカリ金属であるLiから形成した場合にも同様の効果が得られる。また、実施例4と実施例6の比較から明らかなように、この場合においても、電子注入・輸送ユニットを3つ設けた場合の方が、2つ設ける場合よりも駆動電圧を低減することができ、より高い発光効率が得られることがわかる。
実施例7から明らかなように、電子注入層としてアルカリ金属であるCsを用いた場合にも同様の効果を得ることができる。
実施例8から明らかなように、アルカリ土類金属であるCaを電子注入層に用いた場合にも本発明の効果をLiからことができる。
実施例9及び10から明らかなように、フェナントロリン誘導体であるBPhenを電子輸送層に用いた場合にも、本発明の効果を得ることができる。
〔有機EL表示装置〕
図2は、本発明に従う実施例のボトムエミッション型の有機EL表示装置を示す断面図である。この有機EL表示装置においては、能動素子としてTFTを用いて各画素における発光を駆動している。なお、能動素子としてダイオードなども用いることができる。また、この有機EL表示装置においては、カラーフィルターが設けられている。この有機EL表示装置は、矢印で示しているように基板17の下方に光を出射して表示するボトムエミッション型の表示装置である。
図2を参照して、ガラスなどの透明基板からなる基板17の上には、第1の絶縁層18が設けられている。第1の絶縁層18は、例えばSiO2及びSiNXなどから形成されている。第1の絶縁層18の上には、ポリシリコン層からなるチャネル領域20が形成されている。チャネル領域20の上には、ドレイン電極21及びソース電極23が形成されており、またドレイン電極21とソース電極23の間には、第2の絶縁層19を介してゲート電極22が設けられている。ゲート電極22の上には、第3の絶縁層14が設けられている。第2の絶縁層19は、例えばSiNX及びSiO2から形成されており、第3の絶縁層14は、SiO2及びSiNXから形成されている。
第3の絶縁層14の上には、第4の絶縁層15が形成されている。第4の絶縁層15は、例えば、SiNXから形成されている。第4の絶縁層15の上の画素領域の部分には、カラーフィルター層9が設けられている。カラーフィルター層9としては、R(赤)、G(緑)、またB(青)などのカラーフィルターが設けられる。カラーフィルター層9の上には、第1の平坦化膜16が設けられている。ドレイン電極21の上方の第1の平坦化膜16にはスルーホール部が形成され、第1の平坦化膜16の上に形成されているITO(インジウムースズ酸化物)からなるホール注入電極8がスルーホール部内に導入されている。画素領域におけるホール注入電極(陽極)8の上には、ホール輸送層10が形成されている。画素領域以外の部分においては、第2の平坦化膜19が形成されている。
ホール輸送層10の上には、オレンジ色発光層と青色発光層を積層した白色発光の積層発光ユニット11が設けられている。
積層発光ユニット11の上には、本発明に従う複数の電子注入・輸送ユニット12が設けられ、電子注入・輸送ユニット12の上には、電子注入電極(陰極)13が設けられている。
以上のように、本実施例の有機EL素子においては、画素領域の上に、ホール注入電極(陽極)8と、ホール輸送層10と、積層発光ユニット11と、電子注入・輸送ユニット12と、電子注入電極(陰極)13とが積層されて有機EL素子が構成されている。
本実施例の積層発光ユニット11においては、オレンジ色発光層と青色発光層とを積層した発光ユニットを用いているので、積層発光ユニット11からは白色の発光がなされる。この白色の発光は、基板17を通り外部に出射するが、発光側にカラーフィルター層9が設けられているので、カラーフィルター層9の色に応じて、R、GまたはBの色が出射される。単色で発光する素子の場合、カラーフィルター層9はなくてもよい。
図3は本発明に従う実施例のトップエミッション型の有機EL表示装置を示す断面図である。本実施例の有機EL表示装置は、矢印で図示しているように基板17の上方に光を出射して表示するトップエミッション型の有機EL表示装置である。
基板17から陽極8までの部分は、図2に示す実施例とほぼ同様にして作製されている。但し、カラーフィルター層9は、第4の絶縁層15の上に設けられておらず、有機EL素子の上方に配置されている。具体的には、ガラスなどからなる透明な封止基板26の上にカラーフィルター層9を取り付け、この上にオーバーコート層25をコーティングし、これを透明接着剤層24を介して陽極8の上に貼り付けることにより取り付けられている。また、本実施例では、陽極と陰極の位置を図2に示す実施例とは逆にしている。
陽極8として、透明な電極が形成されており、例えば、膜厚100nm程度のITOと膜厚20nm程度の銀とを積層することにより形成されている。陰極13としては、反射電極が形成されており、例えば、膜厚100nm程度のアルミニウム、クロム、または銀の薄膜が形成されている。オーバーコート層25は、アクリル樹脂などにより厚み1μm程度に形成されている。カラーフィルター層9は、顔料タイプのものであってもよいし染料タイプのものであってもよい。その厚みは1μm程度である。
積層発光ユニット11から発光された白色光は、封止基板26を通り外部に出射されるが、発光側にカラーフィルター層9が設けられているので、カラーフィルター層9の色に応じてR、GまたはBの色が出射される。本実施例の有機EL表示装置はトップエミッション型であるので、薄膜トランジスタが設けられている領域も画素領域として用いることができ、図2に示す実施例よりも広い範囲にカラーフィルター層9が設けられている。本実施例によれば、より広い領域を画素領域として用いることができ、開口率を高めることができる。また、複数の発光ユニットを有する発光層の形成も、アクティブマトリックスによる影響を考慮せずに行うことができるので、設計の自由度を高めることができる。
上記実施例では、封止基板としてガラス板を用いているが、本発明において封止基板はガラス板に限定されるものではなく、例えば、SiO2などの酸化膜やSiNxなどの窒化膜などの膜状のものも封止基板として用いることができる。この場合、素子上に膜状の封止基板を直接形成できるので、透明接着剤層を設ける必要がなくなる。
本発明に従う一実施例の有機EL素子の積層構造を示す模式的断面図。 本発明に従う実施例のボトムエミッション型の有機EL表示装置を示す断面図。 本発明に従う実施例のトップエミッション型の有機EL表示装置を示す断面図。
符号の説明
1…陽極
2…ホール輸送層
3…発光層
4…電子注入・輸送ユニット
5…電子注入層
6…電子輸送層
7…陰極

Claims (3)

  1. 陰極と、陽極と、前記陰極及び前記陽極の間に配置される発光層と、前記発光層及び前記陰極の間に互いに隣接して配置される複数の電子注入・輸送ユニットとを備え、
    前記各電子注入・輸送ユニットは、陰極側に設けられる電子注入層と、陽極側に設けられる電子輸送層とから構成されており、
    前記電子輸送層は、フェナントロリン誘導体から形成されており、前記電子注入層は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、並びにそれらの酸化物、ハロゲン化物、及び窒化物からなるグループから選ばれる少なくとも1種から形成されていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子。
  2. 陽極と陰極に挟まれた素子構造を有する有機エレクトロルミネッセント素子と、表示画素毎に対応した表示信号を前記有機エレクトロルミネッセント素子に供給するための能動素子が設けられたアクティブマトリックス駆動基板とを備え、前記有機エレクトロルミネッセント素子を前記アクティブマトリックス駆動基板の上に配置し、前記陰極及び前記陽極のうち前記基板側に設けられる電極を透明電極としたボトムエミッション型の有機エレクトロルミネッセント表示装置であって、
    前記有機エレクトロルミネッセント素子が、前記陰極と、前記陽極と、前記陰極及び前記陽極の間に配置される発光層と、前記発光層及び前記陰極の間に互いに隣接して配置される複数の電子注入・輸送ユニットとを備え、
    前記各電子注入・輸送ユニットは、陰極側に設けられる電子注入層と、陽極側に設けられる電子輸送層とから構成されており、
    前記電子輸送層は、フェナントロリン誘導体から形成されており、前記電子注入層は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、並びにそれらの酸化物、ハロゲン化物、及び窒化物からなるグループから選ばれる少なくとも1種から形成されていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセント表示装置。
  3. 陽極と陰極に挟まれた素子構造を有する有機エレクトロルミネッセント素子と、表示画素毎に対応した表示信号を前記有機エレクトロルミネッセント素子に供給するための能動素子が設けられたアクティブマトリックス駆動基板と、該アクティブマトリックス駆動基板と対向して設けられる透明な封止基板とを備え、前記有機エレクトロルミネッセント素子を前記アクティブマトリックス駆動基板と前記封止基板の間に配置し、前記陰極及び前記陽極のうち前記封止基板側に設けられる電極を透明電極としたトップエミッション型の有機エレクトロルミネッセント表示装置であって、
    前記有機エレクトロルミネッセント素子が、前記陰極と、前記陽極と、前記陰極及び前記陽極の間に配置される発光層と、前記発光層及び前記陰極の間に互いに隣接して配置される複数の電子注入・輸送ユニットとを備え、
    前記各電子注入・輸送ユニットは、陰極側に設けられる電子注入層と、陽極側に設けられる電子輸送層とから構成されており、
    前記電子輸送層は、フェナントロリン誘導体から形成されており、前記電子注入層は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、並びにそれらの酸化物、ハロゲン化物、及び窒化物からなるグループから選ばれる少なくとも1種から形成されていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセント表示装置。
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