JP2007179613A - 光ディスク用活性エネルギー線硬化型組成物及びそれを用いた光ディスク - Google Patents

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Abstract

【課題】活性エネルギー線硬化型組成物の硬化膜を形成させた直後及び太陽光等の自然光や蛍光灯等の室内光に長時間曝露されても変色が発生し難く、且つ銀又は銀を主成分とする合金からなる反射膜の反射率の極端な低下やPIエラーの発生を極力抑えた光ディスク、及びそれを製造するための組成物を提供する。
【解決手段】光重合性化合物と光重合開始剤を含有する光ディスク用活性エネルギー線硬化型組成物であって、該光重合性化合物が、下式で示される
Figure 2007179613

化合物を含有し、該光重合開始剤が、チオエーテル基及びモルホリン環を有するアセトフェノン系化合物A及びヒドロキシ基及びシクロヘキサン環を有するアセトフェノン系化合物Bを含有し、該化合物Aと該化合物Bの質量比(A/B)が、0.05〜0.30である光ディスク用活性エネルギー線硬化型組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は光ディスク用活性エネルギー線硬化型組成物、並びに基板上に情報読み取り用のレーザー光を反射するための反射膜を備え、更にその反射膜上に活性エネルギー線硬化型組成物の硬化膜からなる保護層を備えた光ディスク、及び少なくとも1枚の光ディスク用基板に情報読み取り用のレーザー光を反射するための反射膜を備えた2枚の基板を活性エネルギー線硬化型組成物の硬化膜により貼り合わせた貼り合わせ型の光ディスクに関する。
光ディスクには種々のタイプがある。例えば、基板上に形成された情報記録層上に該記録層を保護するための活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化膜が形成された光ディスクや、少なくとも1枚の光ディスク用基板に情報記録層が形成された2枚の基板を活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化膜により貼り合わせた貼り合わせ型の光ディスクがある。
情報記録層とは、ポリカーボネート等の合成樹脂からなる光ディスク用基板上に形成した、ピットと称する凹凸、相変化材料又は色素等からなる層と、その上に形成された情報読み取り用のレーザー光を反射するための半透明反射膜又は完全反射膜とからなる積層体である。半透明反射膜及び完全反射膜は情報記録層の最上部に形成される層であり、一般的には金属又は金属合金の薄膜からなる層である。
貼り合わせ型の光ディスクの代表例としては、DVD(ディジタルバーサタイルディスク又はディジタルビデオディスク)がある。中でも再生専用型のDVDにおいては、種々のタイプが存在する。例えば、「DVD−10」と称する光ディスクは、基板の片面に記録情報に対応するピットと称する凹凸を設け、その上に情報読み取り用のレーザー光を反射するための層として、例えばアルミニウムの層を形成した光ディスク用ポリカーボネート基板を2枚用意して、それらをアルミニウムの層を接着面として貼り合わせたものである。「DVD−5」は、「DVD−10」を製造するための前記基板と、情報記録層を設けていない通常の透明なポリカーボネート基板とを貼り合わせたものである。また、「DVD−9」は、基板の片面に設けたピット上にアルミニウムの反射膜を形成した基板と、基板の片面に設けたピット上に金又は金を主成分とする合金、銀又は銀を主成分とする合金或いはケイ素化合物等からなる半透明反射膜を形成した基板とを、反射膜同士を接着面として貼り合わせたものである。更に、「DVD−18」は、片面に2層の情報記録層を有する基板を2枚貼り合わせた構造のものである。現在では記録容量が大きく片面から2層の情報を読み取れる「DVD−9」が主流になっている。
このDVD−9等の半透明反射膜としては、金またはケイ素化合物が主として使用されている。しかし、金は材料の値段が非常に高くコスト面で不利であり、またケイ素化合物は成膜が非常に困難であるという欠点がある。そこで、金と比較して低コストであり成膜も容易であることから銀または銀を主成分とする合金への置き換えが盛んに検討されている。
さらに、DVDは再生専用型と記録型に大別でき、記録型のDVDにおいては、追記型のDVD−R、DVD+Rと呼ばれる方式と書き換え型のDVD−RW、DVD+RW、DVD−RAMと呼ばれる方式がある。これらのDVDの内、追記型のDVD−R、DVD+Rと呼ばれるDVDは、他のDVDとは異なり、記録層に有機色素を用いるという特徴を持つ。追記型光ディスクは、透明基板上に、レーザー光の照射によって不可逆的に光学特性が変化したり凹凸形状が形成されたりすることによって記録層が形成される。この記録層としては、例えばレーザー光の照射による加熱で分解し、その光学定数が変化すると共に、体積変化によって基板の変形を生じさせるシアニン系、フタロシアニン系、アゾ系の有機色素等が用いられる。
こうした多くの方式が開発されているが、次々に開発される種々の記録方式を用いた光ディスクには、情報記録層に記録された信号が安定して読み取れること、信号の読み取りエラーの発生が極力抑えられていることが共通して求められている。特に、最近では、例えば太陽光等の自然光や蛍光灯等の室内光に長時間曝露された場合であっても、反射膜上に設けられた活性エネルギー線硬化型組成物の硬化膜からなる保護層や、2枚の基板を貼り合わせるための同組成物の硬化膜からなる接着層が変色したり、信号の読み取りエラーが増加したりすることがない、耐光性に優れた光ディスクの開発が求められている。反射膜として銀又は銀を主成分とする合金の反射膜を備えた光ディスクにおいては、太陽光や蛍光灯等に曝露されると反射率の低下やPIエラー(parity of inner-code error)の増加を引き起こし易く、極端な場合には情報の読み取りが不可能になる。光ディスクの実用特性を向上させる上では、この課題を克服することが非常に重要である。また、従来の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を使用した場合、太陽光や蛍光灯等に曝露されることにより硬化膜が変色し(変色の程度により、黄色、茶色、茶褐色、褐色、黒色に変化する)、外観上の変質が肉眼で確認できてしまい、光ディスク購入者の印象を極端に悪化させるという不具合が発生する。更に、硬化膜の上に情報記録層を備えないダミー基板を設け、このダミー基板上にタイトルや記録内容等を表示するためのレーベル印刷を施したDVD−R型の光ディスクの場合、硬化膜が変色するとレーベル印刷の色と混色して、印刷の色相が変化してしまうといった種々の問題があった。
ところで、そのような光ディスクの特性は、情報記録層上に設けられる樹脂層を形成するための活性エネルギー線硬化型組成物の特性により大きく影響される。特に、化学的に周囲の状況により影響を受け易い銀又は銀を主成分とする合金の反射膜を用いた光ディスクにおいては、該反射膜に接する樹脂層を形成するための光ディスク用活性エネルギー線硬化型組成物に使用する原料は慎重に選択されなければならない。
銀又は銀合金からなる全反射膜または半透明反射膜を有する光ディスクを貼り合せる為の紫外線硬化型樹脂組成物として、エポキシ(メタ)アクリレート、1−ヒドキシシクロヘキシルフェニルケトンを3部、2−メチル−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−1−プロパノンを2部使用した組成物が開示されている。(特許文献1参照)。当該技術には、銀又は銀合金からなる半透明反射膜を備えた光ディスクを製造する際に当該紫外線硬化型樹脂組成物を使用すると、該光ディスクの高温高湿環境下に長時間曝露した場合でも反射膜の変化が発生せず、金の半透明反射膜を有する従来の光ディスクと同等の高耐久性を得ることができると記載されている。
また同様に、ウレタン(メタ)アクリレート、1−ヒドキシシクロヘキシルフェニルケトンを5部、2−メチル−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−1−プロパノンを0.5部使用した組成物、及び1−ヒドキシシクロヘキシルフェニルケトンを7部、2−メチル−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−1−プロパノンを1部使用した組成物が開示されている(特許文献2参照)。当該技術においても上記特許文献1と同じ効果が得られることが記載されている。
特開2002−265885号公報(実施例3) 特開2002−092961号公報(実施例1及び2)
本発明者等は、活性エネルギー線硬化型組成物の硬化膜からなる保護層や接着層の変色を防止するため、変色が発生する状況を種々調査した。その結果、
(1)活性エネルギー線硬化型組成物の塗膜に光照射し、該組成物の硬化膜を形成させた直後に変色が発生するケース、
(2)光照射により活性エネルギー線硬化型組成物の硬化膜を形成し、その後、太陽光等の自然光や蛍光灯等の室内光に長時間曝露されることにより該硬化膜の変色が発生するケース、
の二つがあることが判った。勿論、(1)のケースにより変色が発生し、引き続き、(2)のケースにより変色が増大するケースもある。更に、(1)のケースは活性エネルギー線硬化型組成物の塗膜が接する反射膜の金属の種類により、変色の有無及び変色の程度の差は生じないが、(2)のケースは反射膜が銀又は銀を主成分とする合金からなる反射膜である場合のみに特異的に発生する現象であることが判った。特に、(2)のケースにおいては、硬化膜の変色のみではなく、銀又は銀を主成分とする合金からなる反射膜の反射率の低下やPIエラーの増加が併発し易い。
上記特許文献1及び特許文献2に記載された組成物を使用した光ディスクを調査したところ、特許文献1で開示された技術では、上記(1)のケースにより変色が発生し、更に上記(2)のケースにより変色が増大することが認められた。また、特許文献2で開示された技術では、上記(1)のケースにより変色が発生することはないが、上記(2)のケースにより顕著な変色が発生し、更に、銀又は銀を主成分とする合金からなる反射膜の反射率の低下やPIエラーの増加が発生することが判った。
したがって、本発明の目的は、活性エネルギー線硬化型組成物の塗膜に光照射し、該組成物の硬化膜を形成させた直後において変色が発生し難く、更に、銀又は銀を主成分とする合金からなる反射膜に接する硬化膜として使用された場合であっても、太陽光等の自然光や蛍光灯等の室内光に長時間曝露されることによる変色が発生し難く、且つ、銀又は銀を主成分とする合金からなる反射膜の反射率の極端な低下やPIエラーの発生を極力抑えた光ディスク、及びそれを製造するための光ディスク用活性エネルギー線硬化型組成物を提供することにある。特に、本発明の目的は、太陽光に曝露された場合における上記課題を解決した光ディスク、及びそれを製造するための光ディスク用活性エネルギー線硬化型組成物を提供することにある。
本発明者らは、本発明の課題の解決するため種々の紫外線硬化型組成物を検討した。その結果、重合開始剤として使用している2−メチル−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−1−プロパノンが、硬化膜の変色に関して影響していることが判り、更に、シクロヘキシルフェニルケトンとの使用比率を特定の範囲とし、且つ、エポキシ(メタ)アクリレートを必須成分とすることにより、光ディスク用活性エネルギー線硬化型組成物の硬化膜の変色を抑えることができ、更に、銀又は銀を主成分とする合金からなる反射膜を使用した場合には、該反射率の極端な低下やPIエラーの発生を極力抑えることができるといった優れた効果もあることが判った。
即ち、本発明は、光重合性化合物と光重合開始剤を含有する光ディスク用活性エネルギー線硬化型組成物であって、該光重合性化合物が、式(1)
Figure 2007179613
式(1)
(式中、Yは-SO2-、-CH2-、-CH(CH3)-又は-C(CH3)2-を表し、Zは各々独立的に、水素原子又は-CH3を表し、nは0又は1〜10の整数を表す。)で表される光重合性化合物を含有し、該光重合開始剤が、式(2)
Figure 2007179613
(式中、R1〜R4は、水素原子又は各々独立的に分岐鎖を有していても良い炭素数1〜8のアルキル基を表す。)で表される光重合開始剤A及び式(3)
Figure 2007179613
(式中、R5は、水素原子又は分岐鎖を有していても良い炭素数1〜8のアルキル基を表す。)で表される光重合開始剤Bを含有し、該光重合開始剤Aと該光重合開始剤Bの質量比(A/B)が、0.05〜0.30であることを特徴とする光ディスク用活性エネルギー線硬化型組成物を提供するものである。
また、本発明は、基板1上に情報読み取り用のレーザー光を反射するための反射膜1を備え、更に前記反射膜1上に活性エネルギー線硬化型組成物の硬化皮膜からなる樹脂層を備えた光ディスクであって、前記反射膜1が、銀又は銀を主成分とする合金からなる反射膜であり、前記活性エネルギー線硬化型組成物が請求項1乃至4のいずれかに記載の光ディスク用活性エネルギー線硬化型組成物であることを特徴とする光ディスクを提供するものである。
本発明の光ディスク用活性エネルギー線硬化型組成物は、光照射により該組成物の硬化膜が形成された直後の変色を極力低減できると共に、該組成物を使用した光ディスクを太陽光等の自然光や蛍光灯等の室内光に曝露した場合であっても、光ディスク用活性エネルギー線硬化型組成物の硬化膜の変色を抑え、且つ銀又は銀を主成分とする合金からなる反射膜の反射率の極端な低下やPIエラーの発生を極力抑えることができる。本発明の光ディスク用活性エネルギー線硬化型組成物は、特に、銀又は銀を主成分とする合金からなる反射膜を備えた光ディスクを製造するための組成物として優れている。
中でも、本発明の光ディスク用活性エネルギー線硬化型組成物は、基板1上に有機色素を用いた記録層と、情報読み取り用のレーザー光を反射するための反射膜1と、反射膜1上に活性エネルギー線硬化型組成物の硬化皮膜からなる樹脂層と、その樹脂層の上に設けられた透明基板2と、透明基板2上に設けられた印刷層とを順に備えた構造のDVD±Rにおける前記樹脂層を形成するための材料として優れた適性を有している。DVD±Rにおける該樹脂層が変色すると、基板2が透明であるため外部から変色していることが容易に判り、またレーベル印刷との混色を引き起こし易い。したがって、本発明の光ディスク用活性エネルギー線硬化型組成物はDVD±R用の樹脂層を形成するための組成物として適している。
本発明の光ディスク用活性エネルギー線硬化型組成物は、前記式(2)で表される光重合開始剤A及び前記式(3)で表される光重合開始剤Bを含有する。なお、本明細書中で反射膜とは、情報読み取り用のレーザー光を反射するための半透明反射膜又は該レーザー光を実質的に透過しない完全反射膜のことであり、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸のことであり、アクリル酸又はメタクリル酸の誘導体についても同様である。
本発明で使用するエポキシアクリレートとしては、下記式(1)で表される分子構造を有するエポキシ(メタ)アクリレートを用いる。中でもYが-C(CH3)2-であり、nが0又は1〜6の整数である構造の付加重合体を主構成成分とするビスフェノールA型のエポキシ(メタ)アクリレートであることがより好ましい。そのような構造のエポキシ(メタ)アクリレートを用いることにより、本発明の光ディスク用紫外線硬化型組成物の硬化膜の変色を極力防止できる。式(1)で表される光重合性化合物は、組成物全体に対して20質量%以上含有することが好ましく、20〜40質量%含有することがより好ましい。更に、30〜35質量%であることが特に好ましい。下記式(1)で表される分子構造を有するビスフェノールA型エポキシアクリレートの市販品としては、例えば、ユニディックV−5530(大日本インキ化学工業(株)社製)がある。
Figure 2007179613
式(1)
(式中、Yは-SO2-、-CH2-、-CH(CH3)-又は-C(CH3)2-を表し、Zは各々独立的に、水素原子又は-CH3を表し、nは0又は1〜10の整数を表す。)
本発明で使用するエポキシ(メタ)アクリレートのゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量(Mw)としては、500〜5000であることが好ましく、600〜3000であることがより好ましく、600〜1000が特に好ましい。エポキシ(メタ)アクリレートの構造、及び分子量を上記の範囲とすることにより、本発明の光ディスク用紫外線硬化型組成物の硬化膜の変色を極力防止できる。なお、GPCは東ソー(株)社製 HLC−8020を用い、カラムはGMHxl−GMHxl−G200Hxl−G1000Hxlwを使用した。溶媒はTHFを用い、1.0ml/minの流量でカラム温度が40℃、検出器温度が30℃、分子量は標準ポリスチレン換算で測定を行った。
前記式(2)中、R1、R3、及びR4は、各々独立的に分岐鎖を有していても良い炭素数1〜4のアルキル基であることが好ましく、メチル基であることがより好ましい。前記式(2)で表される光重合開始剤としては、Rが水素原子であり、R1、R3、及びR4がメチル基である下記式(4)で表される化合物(2−メチル−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−1−プロパノン)が特に好ましい。式(4)の化合物の市販品としては、イルガキュアー907(チバ・スペシャルティーケミカルズ社製)がある。
Figure 2007179613
また、前記式(3)中、R5は、水素原子であることが好ましい。前記式(3)で表される光重合開始剤としては、R5が水素原子である下記式(5)で表される化合物(1−ヒドキシシクロヘキシルフェニルケトン)が特に好ましい。式(5)の化合物の市販品としては、イルガキュアー184(チバ・スペシャルティーケミカルズ社製)、MICURE CP−4(MIWON社製)がある。
Figure 2007179613
本発明の光ディスク用活性エネルギー線硬化型組成物では、式(2)及び式(3)で表される光重合開始剤をそれらの合計量として、活性エネルギー線硬化型組成物全体に対して0.1〜10質量%含有することが好ましく、0.5〜7質量%含有することが好ましい。その際には、式(2)で表される光重合開始剤A及び式(3)で表される光重合開始剤Bの質量比(A/B)は、0.05〜0.30である。また、質量比(A/B)は、0.10〜0.30であることが好ましく、0.10〜0.20であることがより好ましい。この範囲であれば、硬化後の樹脂層の太陽光又は蛍光灯等に曝露した後の変色がより少なく、好ましい。
本発明の光ディスク用活性エネルギー線硬化型組成物中には、その他の公知の光重合開始剤、及び熱重合開始剤等を用いる事が出来る。
本発明に使用できる公知の光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインイソブチルエーテル、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ベンジル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾインエチルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン等の分子開裂型や、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、イソフタルフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルスルフィド等の水素引き抜き型の光重合開始剤等がある。
本発明で使用するラジカル重合性化合物としては、例えば、単官能(メタ)アクリレートとして、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシー3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチルテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチルー2−エチルー1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキルエーテル(メタ)ポリアクリレート類、;ノルボルナンジメタノールジアクリレート、ノルボルナンジエタノールジ(メタ)アクリレート、ノルボルナンジメタノールにエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド2モル付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジエタノールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールにエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド2モル付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、ペンタシクロペンタデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ペンタシクロペンタデカンジエタノールジ(メタ)アクリレート、ペンタシクロペンタデカンジメタノールにエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド2モル付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、ペンタシクロペンタデカンジエタノールにエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド2モル付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート等の脂環構造を有するモノマー類、;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ビス(2−アクリロイルオキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート、ビス(2−アクリロイルオキシプロピル)ヒドロキシプロピルイソシアヌレート、ビス(2−アクリロイルオキシブチル)ヒドロキシブチルイソシアヌレート、ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート、ビス(2−メタクリロイルオキシプロピル)ヒドロキシプロピルイソシアヌレート、ビス(2−メタクリロイルオキシブチル)ヒドロキシブチルイソシアヌレート、トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリス(2−アクリロイルオキシプロピル)イソシアヌレート、トリス(2−アクリロイルオキシブチル)イソシアヌレート、トリス(2−メタクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリス(2−メタクリロイルオキシプロピル)イソシアヌレート、トリス(2−メタクリロイルオキシブチル)イソシアヌレート等のイソシアヌレート構造を有するモノマー類、;ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性アルキル化リン酸(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N-ビニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、ビニルエーテルモノマー等を挙げることができ、前記ラジカル重合性不飽和モノマーの1種もしくは2種以上を用いることができる。
また、オリゴマーとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、例えば、ポリエーテル骨格のウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル骨格のウレタン(メタ)アクリレート、ポリカーボネート骨格のウレタン(メタ)アクリレートなどのポリウレタン(メタ)アクリレート或いは、ポリエステル骨格のポリオールに(メタ)アクリル酸をエステル化したポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル骨格のポリオールに(メタ)アクリル酸をエステル化したポリエーテル(メタ)アクリレート等の活性エネルギー線硬化性オリゴマーの1種もしくは2種以上を用いる事が出来る。
活性エネルギー線硬化型樹脂組成物には、必要に応じて、添加剤として、界面活性剤、レベリング剤、熱重合禁止剤、ヒンダードフェノール、ホスファイト等の酸化防止剤、ヒンダードアミン等の光安定剤を使用することもできる。また、増感剤として、例えば、トリメチルアミン、メチルジメタノールアミン、トリエタノールアミン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、N,N−ジメチルベンジルアミン及び4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等が使用でき、更に、前記の光重合性化合物と付加反応を起こさないアミン類を併用することもできる。
本発明の光ディスク用活性エネルギー線硬化型組成物を使用した光ディスクは、銀又は銀を主成分とする合金の薄膜を光反射層として備えた光ディスクであり、例えば、第1の基板上に情報読み取り用のレーザー光を反射するための第1の反射膜を備え、更に該第1の反射膜上に上記活性エネルギー線硬化型組成物の硬化膜からなる樹脂層を備えた構造を有する光ディスクである。本発明の光ディスクは、このような構造の光ディスク、或いはこのような構造を部分的に有する光ディスクである。そのような光ディスクとしては、例えば、銀又は銀を主成分とする合金の薄膜を光反射層とし、該光反射層上に保護層として活性エネルギー線硬化型組成物の硬化膜からなる樹脂層を備えたCD−ROM又はCD−R等がある。また、例えば、銀又は銀を主成分とする合金の薄膜からなる光反射層を有する基板を、該光反射層を接着面として活性エネルギー線硬化型組成物により他の基板と貼り合わせたDVD−5がある。
また、本発明の光ディスク用活性エネルギー線硬化型組成物を使用した光ディスクは、前記第1の反射膜上に設けた上記活性エネルギー線硬化型組成物の硬化膜からなる樹脂層上に、更に、情報読み取り用のレーザー光を反射するための第2の反射膜を備えた第2の基板が、前記樹脂層と前記第2の反射膜とが接するように、前記樹脂層上に設けられた構造の光ディスクであっても良い。このような構造の光ディスクとしては、情報読み取り用のレーザー光を反射するための反射膜を備えた2枚の光ディスク用基板の少なくとも一方の基板が、その表面に、例えば銀又は銀を主成分とする合金からなる反射膜を有し、2枚の基板の反射膜同士を接着面として前記2枚の光ディスク用基板を貼り合わせたDVD−9、DVD−18、DVD−10等の貼り合わせ型の光ディスクがある。
光ディスク用基板としては、光ディスク用基板として通常用いられるものが使用でき、特にポリカーボネート基板を好適に用いることができる。また、情報読み取り用のレーザー光を反射するための反射膜としては、種々の材料を使用することができる。例えば、アルミニウム、金、金合金、銀、銀合金、ケイ素化合物、等が使用可能である。中でも、本発明の光ディスク用活性エネルギー線硬化型組成物を使用した光ディスクとしては銀又は銀を主成分とする合金を使用することが好ましい。光ディスクに用いられる「銀を主成分とする合金」としては、例えば、米国特許第6007889号公報に記載されている銀と金の比率(AgAu)が以下の比率である銀合金があげられる。
0.9<x<0.999
0.001≦≦0.10
光ディスクのタイプは、好ましくは再生専用型DVDである「DVD−5」、「DVD−10」、「DVD−9」及び「DVD−18」、書き込み可能型のDVD−R、DVD+R、書き換え可能型のDVD−RW、DVD+RW、DVD−RAM等のDVDであり、特に好ましくは「DVD−R」及び「DVD+R」である。
また、本発明の光ディスク用活性エネルギー線硬化型組成物を使用した光ディスクはこれらには限定されず、例えば、厚さ約1.1mmの光ディスク用基板の、例えば銀又は銀を主成分とする合金の薄膜上に、該組成物の硬化膜による、厚さ約0.1mm程度の保護層又はカバー層又は光透過層を形成したもの、すなわち、情報読み書き用のレーザー光として青紫色レーザー光に適したタイプのものであっても良いし、DVDと同様の厚さ0.6mmの基板を2枚貼り合わせた構造を有するSACD(スーパーオーディオCD)であっても良い。
以下に、DVD−R及びDVD+Rを製造する場合の例を記載する。本発明の光ディスク用活性エネルギー線硬化型組成物を使用した光ディスクの例としてはこれらに限定されるものではない。また、下記製造例で使用する活性エネルギー線硬化型組成物は、本発明で使用する上記式(1)及び式(2)で表される化合物を含有した活性エネルギー線硬化型組成物を意味する。
紫外線照射にあたっては、例えばメタルハライドランプ、高圧水銀灯などを用いた連続光照射方式で行うこともできるし、米国特許第5904795号公報記載の閃光照射方式で行うこともできる。効率よく硬化出来る点で閃光照射方式がより好ましい。
(DVD−Rの製造)
本発明の光ディスク用紫外線硬化型組成物は、表面に有機色素からなる記録層と銀の光反射層が順に積層された構造を有する光ディスク用基板1同士を銀の反射層を貼り合わせ面としてとして貼り合わせた貼り合わせ型の光ディスク、または前記光ディスク用基板1と記録層及び反射層を有しない透明な光ディスク用基板2を銀の反射層を貼り合わせ面としてとして貼り合わせた貼り合わせ型の光ディスクを製造するための接着剤として使用される。この場合、2枚の光ディスク用基板1及び光ディスク用基板1と光ディスク用基板2は、本発明の光ディスク用紫外線硬化型組成物の硬化皮膜からなる樹脂層を介して接着される。このような光ディスクとしては追記型のDVD−R及びDVD+Rがあり、本発明の光ディスク用紫外線硬化型組成物はそれらを製造するための組成物として好適である。特に、表面に有機色素からなる記録層と純銀の光反射層が順に積層された構造を有する光ディスク用基板1と記録層及び反射層を有しない透明な光ディスク用基板2を貼り合わせた追記型のDVD−R及びDVD+Rを製造する用途に好適である。
しかし、本発明の光ディスク用紫外線硬化型組成物は上記の用途のみに限定されず、例えば、書き換え可能型のDVD−RW、DVD+RW、DVD−RAM等のDVD、或いは再生専用型DVDである「DVD−5」、「DVD−10」、「DVD−9」および「DVD−18」、あるいは、光ディスク基板の上に、紫外線硬化型組成物の硬化被膜を積層することにより光透過層を形成した光ディスク、例えば、情報読み書き用のレーザー光として青紫色レーザー光を用いた次世代タイプの光ディスク(商品名「Blu−ray」ソニー製)等の製造においても使用することができる。
また、本発明の光ディスク用紫外線硬化型組成物は、有機色素からなる記録層と銀の反射層を有し、且つ該反射層上に該光ディスク用紫外線硬化型組成物の硬化皮膜からなる樹脂層を有する光ディスク、つまり、有機色素からなる記録層と銀の薄膜を光反射層とするCD−Rの保護コート剤としても好適に使用することができ、優れた耐久性を付与することができる。更に、本発明の光ディスク用紫外線硬化型組成物は有機色素からなる記録層を有しないCD−ROMを製造する際にも使用可能である。
次に、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。以下実施例中の「部」は「質量部」を表す。
<実施例1>
ビスフェノールA型エポキシアクリレートとしてユニディックV−5530(大日本インキ化学工業(株)製)31部、下記式(6)で表されるビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物(4モル)のジアクリレート20部、下記式(7)で表されるエチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート14.8部、ネオペンチルグリコールジアクリレート(A-NPG-S)24部、テトラヒドロフルフリルアクリレート(THFA)2部、下記式(8)で表されるエチレンオキサイド変性リン酸メタクリレート0.1部、メチルアミノ安息香酸エチル(DMAEB)0.04部、メトキノン0.04部、光重合開始剤としてイルガキュアー907(チバスペシャルティケミカルズ(株)製)0.5部、イルガキュアー184(チバ・スペシャルティーケミカルズ社製)7部、没食子酸0.25部(大日本製薬)を配合し、60℃で1時間加熱混合して溶解し、淡黄色透明の紫外線硬化型組成物を調製した。
Figure 2007179613
(式6)
(式中、m及びnは1〜3の整数であり、m+n=4である。)
Figure 2007179613
(式7)
Figure 2007179613
(式8)
<実施例2、3、4>〜<比較例1〜3>
実施例1の組成物と同様に、表1に記される実施例2、実施例3、実施例4及び比較例1〜比較例3の組成物を調製した。
以上、実施例1〜実施例4及び比較例1〜比較例3までの紫外線硬化型組成物を用いて、下記試験方法により耐光性試験(紫外線照射による硬化時の変色の測定)を行った。評価結果を表1に示した。
<紫外線照射直後の硬化膜の変色;YIの測定>
ガラス基板上に上記各実施例および各比較例の紫外線硬化型組成物を塗布し、次いでスピンコーターで膜厚が約50〜60μmになるよう回転させた。窒素ガスの流入口と流出口を有し、上蓋が石英製の窒素置換箱に紫外線硬化型組成物を塗布したガラス基板を入れ、流出口を開放した状態で流量1000ml/minの窒素ガスを約30秒間流し、窒素置換箱中の空気を窒素で置換した。次いで、アイグラフィックス株式会社製「メタルハライドランプ」を用い、設定照度900mW/cm2で0.5mJ/cm2の紫外線を照射して、硬化膜を作成した。
上記の硬化膜をガラス基板から剥離した後、光が全反射するように銀を主成分とする合金をスパッタされたポリカーボネート基板に乗せ黄色度(Yellowness Index=YI)を測定した。
<光ディスクの太陽光曝露試験;PIエラー及び反射率の測定>
さらに実施例1〜実施例4及び比較例1〜比較例3までの紫外線硬化型組成物を用いて、下記試験方法により純銀の反射膜を備えた「DVD+R」型貼り合わせ光ディスクの耐光性試験(太陽光暴露試験)を行った。評価結果を表1に示した。
ランド・グルーブが形成され、有機色素の記録層、純銀の反射膜が順次積層されたポリカーボネート円盤に上記各実施例および各比較例の紫外線硬化型組成物をディスペンサで塗布し、透明ポリカーボネート円盤を重ね合わせた。次いでスピンコーターで硬化塗膜の膜厚が約50〜60μmになるよう回転させた。次いで、ウシオ電機株式会社製「クセノンフラッシュ照射装置 SBC−17型」電圧1450Vで、透明基板側から空気中で7ショット紫外線を照射して、各組成物を使用したDVD+Rサンプルを作製した。
上記各サンプルについて太陽光下における曝露試験を実施し、耐光性を評価した。光ディスクの透明ポリカーボネート板が太陽光に対向するように窓に貼り付け、太陽光の曝露試験を行った。2週間の曝露試験を行い、試験後にDVD-Rにデータを記録し、再生信号(PIエラー、反射率)を測定した。
<光ディスクの太陽光曝露試験後の硬化膜の変色;ΔYIの測定>
さらに太陽光暴露試験を実施したDVD+R及び未実施のDVD+Rの接着膜をポリカーボネート基板及び銀反射膜を有するポリカーボネート基板より剥離し、光が全反射するように銀を主成分とする合金をスパッタされたポリカーボネート基板に乗せ、黄色度(Yellowness Index=YI)を測定した。(試験後の接着膜のYI)−(試験未実施の接着膜のYI)=(黄色度変化ΔYI)とし、評価を行った。
<PIエラー及び反射率の測定>
PIエラー及び反射率は、Audio Development 社製 「SA−300」により測定した。
<色差の測定>
色差はコニカミノルタ株式会社製「分光測色計 CM-2600d」により評価した。ここで黄色度はC光源2°視野におけるL*a*b*表色系におけるYIである。YIが小さければ小さいほど黄色度が小さい事を示し、ΔYIが小さければ小さいほどディスクの耐変色性が優れることを示す。
黄色度YIの判定の欄は、
YIが25未満である場合を○、
YIが25以上である場合を×とした。
黄色度変化ΔYIの判定の欄は、
ΔYIが5未満である場合を○、
ΔYIが5以上である場合を×とした。
PIエラーの判定の欄は、
PIエラーが280以下である場合を○
PIエラーが280を超え、350以下である場合を△とした。
PIエラーが350を超える場合を×とした。
反射率の判定の欄は、
反射率が45.0%以上である場合を○
反射率が45.0%未満であり、44.0%以下である場合を△とした。
反射率が44.0%未満を×とした。
Figure 2007179613


Claims (7)

  1. 光重合性化合物と光重合開始剤を含有する光ディスク用活性エネルギー線硬化型組成物であって、
    該光重合性化合物が、式(1)
    Figure 2007179613
    式(1)
    (式中、Yは-SO2-、-CH2-、-CH(CH3)-又は-C(CH3)2-を表し、Zは各々独立的に、水素原子又は-CH3を表し、nは0又は1〜10の整数を表す。)で表される光重合性化合物を含有し、
    該光重合開始剤が、式(2)
    Figure 2007179613
    (式中、R1〜R4は、水素原子又は各々独立的に分岐鎖を有していても良い炭素数1〜8のアルキル基を表す。)で表される光重合開始剤A及び式(3)
    Figure 2007179613
    (式中、R5は、水素原子又は分岐鎖を有していても良い炭素数1〜8のアルキル基を表す。)で表される光重合開始剤Bを含有し、
    該光重合開始剤Aと該光重合開始剤Bの質量比(A/B)が、0.05〜0.30であることを特徴とする光ディスク用活性エネルギー線硬化型組成物。
  2. 前記(2)で表される光重合開始剤Aが、式(4)
    Figure 2007179613
    で表される化合物である請求項1記載の光ディスク用活性エネルギー線硬化型組成物。
  3. 前記(3)で表される光重合開始剤Bが、式(5)
    Figure 2007179613
    で表される化合物である請求項1又は2のいずれかに記載の光ディスク用活性エネルギー線硬化型組成物。
  4. 前記式(1)で表される光重合性化合物を組成物全体に対して20質量%以上含有した請求項1乃至3のいずれかに記載の光ディスク用活性エネルギー線硬化型組成物。
  5. 基板1上に情報読み取り用のレーザー光を反射するための反射膜1を備え、更に前記反射膜1上に活性エネルギー線硬化型組成物の硬化皮膜からなる樹脂層を備えた光ディスクであって、
    前記反射膜1が、銀又は銀を主成分とする合金からなる反射膜であり、
    前記活性エネルギー線硬化型組成物が請求項1乃至4のいずれかに記載の光ディスク用活性エネルギー線硬化型組成物であることを特徴とする光ディスク。
  6. 更に、情報読み取り用のレーザー光を反射するための反射膜2を備えた基板2が、前記樹脂層と前記反射膜2とが接するように、前記樹脂層上に設けられた請求項5記載の光ディスク。
  7. 更に、前記基板1と前記反射膜1との間に有機色素を用いた記録層を備え、前記樹脂層の上に透明基板2を設けた請求項5記載の光ディスク。
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