JP2007179133A - 無線lanを利用した情報サービスシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】無線LANに接続可能なクライアント装置によるコンテンツの無制限なダウンロードを抑制する。
【解決手段】クライアント装置は、コンテンツのダウンロードを行うための専用Webページにログインするときに、ユーザIDと、パスワードと、MACアドレスとをサーバ装置に送信する。サーバ装置は、ユーザ管理情報データベースを参照して、クライアント装置から受信したユーザIDと、パスワードと、MACアドレスとの組み合わせが、ユーザ管理情報データベースに登録されているか否かを判断する。クライアント装置から受信したユーザIDと、パスワードと、MACアドレスとの組み合わせがユーザ管理情報データベースに登録されている場合には、サーバ装置は、ログインを許可し、登録されていない場合には、ログインを拒否する。
【選択図】図11

Description

本発明は、無線LANを利用したダウンロードシステム、および、情報サービスシステムに関するものである。
従来、インターネットに接続されたサーバ装置が提供する各種の情報サービスを、インターネットに接続されたクライアント装置で利用する態様が普及している。また、近年では、無線LANに接続可能なクライアント装置、および、無線LANの中継装置も普及し、それに伴い、クライアント装置を、中継装置を経由して、インターネットに接続する態様も普及している。さらに、無線LANに接続可能なクライアント装置として、持ち運びが非常に容易な携帯情報端末も普及している。
ところで、上記情報サービスの利用者の多くは、いわゆるポータルサイトを利用する。このポータルサイトでは、利用者が、個人を特定するための情報(例えば、ユーザID)や、認証情報(例えば、パスワード)等を登録することによって、その利用者専用のWebサイト(以下、マイポータルと呼ぶ)を利用することができるというサービスも提供されている(下記非特許文献1参照)。このようなマイポータルは、インターネットに接続可能であれば、利用者が自宅で所有するパーソナルコンピュータに限らず、学校や、勤務先で使用するパーソナルコンピュータや、いわゆるインターネットカフェ等に設置されているパーソナルコンピュータ、さらには、上記携帯情報端末でも、つまり、いつでもどこでもどのクライアント装置でも、登録されたユーザID、および、パスワードを用いてログインして利用することができ、利便性が高い。
インターネット<URL:http://my.yahoo.co.jp/>
しかし、マイポータルから情報サービスの提供を行う提供者は、正規に登録された正当な利用者であっても、無制限には、情報サービスを提供したくない場合がある。特に、音楽や、動画や、コンピュータプログラム等の著作権が放棄されていないコンテンツを提供する提供者は、コンテンツの不正コピーや、悪用を抑制するために、コンテンツを複数のクライアント装置に無制限にダウンロードさせたくない場合があった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、無線LANに接続可能なクライアント装置によるコンテンツの無制限なダウンロードを抑制することを目的とする。
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明では、以下の構成を採用した。
本発明のダウンロードシステムは、
所定の中継装置を経由して、無線通信によって所定の無線LANに接続可能な所定のクライアント装置が、前記無線LANを含む所定のネットワークを介して、該ネットワークに接続された所定のサーバ装置から所定のコンテンツをダウンロードするダウンロードシステムであって、
前記クライアント装置が、少なくとも前記クライアント装置のユーザを識別するためのユーザ識別情報と、前記クライアント装置を識別するためのクライアント装置識別情報とを、前記サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置が、前記クライアント装置による前記ダウンロードを許可すべく、少なくとも前記ユーザ識別情報と、前記クライアント装置識別情報とが予め対応付けて登録されたユーザ管理情報データベースを参照して、前記クライアント装置から受信した前記ユーザ識別情報、および、前記クライアント装置識別情報と、前記ユーザ管理情報データベースの登録内容とを比較することによって、前記ダウンロードを許可するか否かを判断し、前記ダウンロードを許可すると判断した場合に、前記クライアント装置からの前記コンテンツのダウンロード要求に応じて、前記クライアント装置に対して、前記コンテンツを送信することを要旨とする。
本発明において、「ネットワーク」とは、インターネットに限られず、種々のネットワークを含む。また、「コンテンツ」としては、例えば、文書や、画像や、動画や、音楽や、コンピュータプログラム等の、ネットワークを介して配信可能な種々の電子データが挙げられる。また、「ユーザ識別情報」としては、例えば、ユーザID等が挙げられる。また、「クライアント装置識別情報」としては、例えば、クライアント装置に予め付与されたMACアドレスや、クライアント装置の製造番号等が挙げられる。
また、本発明において、クライアント装置は、ユーザ識別情報と、クライアント装置識別情報とを、サーバ装置に送信する際に、これらを同時に送信するようにしてもよいし、異なるタイミングで送信するようにしてもよい。前者の態様としては、例えば、クライアント装置に予め用意されているユーザ識別情報を、クライアント識別情報とともに送信する態様が挙げられる。後者の態様としては、例えば、まず、クライアント装置が、クライアント識別情報をサーバ装置に送信し、これに応じて、サーバ装置がユーザ識別情報の送信要求をクライアント装置に送信し、これに応じて、クライアント装置が、ユーザ識別情報をサーバ装置に送信する態様が挙げられる。
本発明では、サーバ装置が、ユーザ管理情報データベースによって、コンテンツのダウンロードを許可するユーザのユーザ識別情報と、コンテンツのダウンロードを許可するクライアント装置識別情報とを対応付けて管理しており、このユーザ管理情報データベースの登録内容と、クライアント装置から受信したユーザ識別情報、および、クライアント装置識別情報とを比較して、クライアント装置によるコンテンツのダウンロードを許可するか否かを判断する。したがって、ユーザ管理情報データベースに登録されたユーザであっても、ユーザ管理情報データベースに登録されていないクライアント装置からは、コンテンツのダウンロードを行うことができない。また、ユーザ管理情報データベースに登録されたクライアント装置であっても、ユーザ管理情報データベースに登録されていないユーザは、コンテンツのダウンロードを行うことができない。この結果、無線LANに接続可能なクライアント装置による、コンテンツの無制限なダウンロードを抑制することができる。
上記ダウンロードシステムにおいて、
前記ユーザ管理情報データベースには、さらに、前記ユーザの認証に用いられる認証情報が、前記ユーザ識別情報と対応付けて登録されており、
前記クライアント装置は、さらに、前記認証情報を送信し、
前記サーバは、前記ユーザ管理情報データベースを参照して、さらに、前記クライアント装置から受信した前記認証情報と、前記ユーザ管理情報データベースの登録内容とを比較することによって、前記ダウンロードを許可するか否かを判断するようにしてもよい。
こうすることによって、クライアント装置によるコンテンツのダウンロードを許可するための条件を、さらに厳しくすることができるので、無線LANに接続可能なクライアント装置による、コンテンツの無制限なダウンロードを、さらに抑制することができる。
上記いずれかのダウンロードシステムにおいて、
前記コンテンツは、有料コンテンツであり、
前記ユーザ管理情報データベースには、さらに、前記コンテンツの課金に用いられる課金情報が、前記ユーザ識別情報と対応付けて登録されており、
前記サーバ装置は、さらに、前記課金情報を用いて、前記ダウンロード要求に対応したコンテンツについての課金処理を行うようにしてもよい。
ここで、「課金情報」としては、例えば、クレジットカードの番号や、銀行の口座番号などが挙げられる。「課金処理」としては、周知の種々の技術を適用可能である。
本発明によって、有料コンテンツごとに課金を行うことができる。
上記ダウンロードシステムにおいて、
前記ユーザ管理情報データベースには、さらに、前記課金処理が完了したコンテンツに関する決済情報が、前記ユーザ識別情報と対応付けて登録されており、
前記サーバ装置は、前記クライアント装置から、前記ダウンロード要求を受信したときに、前記ユーザ管理情報データベースを参照し、前記ダウンロード要求を受信したコンテンツについて、前記課金処理が既に完了している場合には、新たに前記課金処理を行うことなく、前記クライアント装置に対して、前記コンテンツを送信するようにしてもよい。
こうすることによって、例えば、ユーザが、クライアント装置にダウンロードした有料コンテンツを誤って削除してしまった場合等に、既に決済が済んだ有料コンテンツに対して料金を支払うことなく、再度ダウンロードすることができる。
上記いずれかのダウンロードシステムにおいて、
前記ユーザ管理情報データベースには、さらに、前記ダウンロードを行ったコンテンツについてのダウンロード履歴が、少なくとも前記ユーザ識別情報と対応付けて登録されており、
前記サーバ装置は、前記クライアント装置から、前記ダウンロード要求を受信したときに、前記ユーザ管理情報データベースを参照し、前記ダウンロード履歴に基づいて、前記ダウンロードを制限するようにしてもよい。
「ダウンロード履歴」は、さらに、クライアント装置識別情報と対応付けて登録されているものとしてもよい。
本発明によって、例えば、サーバ装置側で、ユーザ識別情報ごとや、クライアント装置識別情報ごとや、コンテンツごとに、ダウンロードを許可する回数や、期間等を設定し、これらに基づいて、コンテンツのダウンロードを制限することができる。この結果、無線LANに接続可能なクライアント装置による、コンテンツの無制限なダウンロードを、さらに抑制することができる。
上記いずれかのダウンロードシステムにおいて、
前記ユーザ管理情報データベースには、さらに、前記クライアント装置がデータ処理可能なコンテンツのフォーマットに関するフォーマット情報が、前記クライアント装置識別情報と対応付けて登録されており、
前記サーバ装置は、前記クライアント装置から、前記ダウンロード要求を受信したときに、前記クライアント装置から受信した前記クライアント装置識別情報に基づいて、前記ダウンロード要求に対応したコンテンツのフォーマットを変換して、前記クライアント装置に送信するようにしてもよい。
こうすることによって、コンテンツの提供者は、1つのフォーマットでコンテンツを用意するだけで、種々のクライアント装置にコンテンツを提供することができるので、コンテンツ作成者の負担を軽減することができる。
本発明の情報サービスシステムは、
所定の中継装置を経由して、無線通信によって所定の無線LANに接続可能な所定のクライアント装置が、前記無線LANを含む所定のネットワークを介して、該ネットワークに接続された所定のサーバ装置から提供される情報サービスを利用可能にする情報サービスシステムであって、
前記クライアント装置が、前記クライアント装置を識別するためのクライアント装置識別情報と、前記情報サービスの利用許諾に用いられる所定の登録情報であって、少なくとも前記クライアント装置のユーザを識別するためのユーザ識別情報を含む登録情報とを、前記サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置が、前記クライアントによる前記情報サービスの利用を許可すべく、前記クライアント装置から受信した前記登録情報を、前記クライアント装置識別情報と対応付けて、所定のユーザ管理情報データベースに登録することを要旨とする。
本発明において、クライアント装置は、クライアント装置識別情報と、登録情報とを、サーバ装置に送信する際に、これらを同時に送信するようにしてもよいし、異なるタイミングで送信するようにしてもよい。前者の態様としては、例えば、クライアント装置に予め用意されている登録情報を、クライアント識別情報とともに送信する態様が挙げられる。後者の態様としては、例えば、まず、クライアント装置が、クライアント識別情報をサーバ装置に送信し、これに応じて、サーバ装置が登録情報の送信要求をクライアント装置に送信し、これに応じて、クライアント装置が、登録情報をサーバ装置に送信する態様が挙げられる。
本発明によって、ユーザ管理情報データベースへの登録情報の登録後、サーバ装置は、ユーザ管理情報データベースを参照して、クライアント装置から受信したユーザ識別情報、および、クライアント装置識別情報と、ユーザ管理情報データベースの登録内容とを比較することによって、情報サービス(例えば、先に説明した本発明のダウンロードシステムにおけるダウンロードサービス)をクライアント装置に提供するか否かを判断することができる。クライアント装置は、登録情報を正規に登録することによって、サーバ装置が提供する情報サービスを利用することができる。
なお、登録情報には、少なくともユーザ識別情報を含んでいればよく、ユーザ識別情報の他に、例えば、ユーザのEメールアドレスや、氏名や、住所や、性別や、年齢や、生年月日や、職業や、年収や、未既婚や、家族構成や、趣味や、嗜好など、種々の個人情報等が含まれ得る。
上記情報サービスシステムにおいて、
前記サーバ装置は、前記ユーザ管理情報データベースに、1つの前記ユーザ識別情報について、複数の前記クライアント装置識別情報をそれぞれ対応付けて登録可能であるものとしてもよい。
こうすることによって、ユーザ管理情報データベースに登録された1人のユーザが、登録された複数のクライアント装置から、上記情報サービスを利用することができる。なお、1つのユーザ識別情報について登録可能なクライアント装置識別情報の数は、例えば、2つまで等、サーバ装置側で任意に設定可能である。
上記いずれかの情報サービスシステムにおいて、
前記ユーザ管理情報データベースへの前記登録情報の登録に先立ち、
前記クライアント装置、および、前記中継装置は、前記クライアント装置と、前記中継装置との間でのみ通信を行うために予め設定された初期通信設定で、互いに初期通信を行うことによって、前記クライアント装置を前記無線LANに接続させるための通信設定を前記クライアント装置に設定する通信設定処理を行うようにしてもよい。
こうすることによって、クライアント装置が無線LANに接続するための通信設定を、ユーザが複雑な設定作業を行うことなく、クライアント装置と、中継装置との間のデータのやり取りで、自動的に行うことができる。また、クライアント装置と、中継装置との間の初期通信は、クライアント装置と、中継装置との間でのみ通信を行うための初期通信設定を用いて行われるので、盗聴を防止し、セキュリティを確保することができる。
上記情報サービスシステムにおいて、
前記通信設定は、少なくとも前記クライアント装置と、前記中継装置との間で行われる暗号化通信に用いられる暗号化方式を特定する情報、および、鍵情報を含むものとしてもよい。
こうすることによって、クライアント装置は、無線LANにおいて、暗号化通信を行うことができる。
上記通信設定処理を行う情報サービスシステムにおいて、
前記中継装置は、前記通信設定処理時に、前記クライアント装置にIPアドレスを自動的に割り当てるようにしてもよい。
こうすることによって、クライアント装置は、このIPアドレスを用いて、インターネット等のネットワークに接続することができる。
上記いずれかの情報サービスシステムにおいて、
前記登録情報には、前記ユーザが前記情報サービスに関する所定の利用条件に同意するか否かを示す情報が含まれており、
前記サーバ装置は、前記クライアント装置から受信した前記登録情報に、前記利用条件に同意する旨の情報が含まれている場合には、前記情報サービスの利用を許可するための第1の条件下で、前記クライアント装置による前記情報サービスの利用を許可し、前記登録情報に、前記利用条件に同意しない旨の情報が含まれている場合には、前記情報サービスの利用を許可するための第2の条件下で、前記クライアント装置による前記情報サービスの利用を許可するようにしてもよい。
本発明において、「利用条件」は、例えば、情報サービスの提供者が設定した条件であり、情報サービスの提供者にとって有益な条件が設定される。また、「第1の条件」は、「利用条件」に同意することに対する対価に相当する条件であり、「第2の条件」よりもユーザにとって有益な条件が設定される。例えば、「第1の条件」を、情報サービスを無料で提供することとし、「第2の条件」を、情報サービスを有料で提供することとしたり、「第1の条件」を、現金や商品と交換可能なポイント等の特典が付与されることとし、第2の条件を、特典が付与されないこととしたりすることができる。
こうすることによって、情報サービスの提供者側にも、ユーザ側にもメリットを付与することができるので、本発明の情報サービスシステムによる情報サービスの利用を拡張することができる。
上記情報サービスシステムにおいて、「利用条件」としては、種々の条件が適用可能であるが、
前記中継装置は、前記ユーザが所有するものである場合、
前記利用条件は、前記ユーザ以外の他のユーザが利用する他のクライアント装置が、前記中継装置を経由して、前記無線LANに接続することに承諾することであるものとしてもよい。
こうすることによって、「第1の条件」で情報サービスを利用するために、自らが所有する中継装置を一般公開するユーザ、すなわち、他のユーザが利用する他のクライアント装置が、自分が所有する中継装置を経由して、無線LANに接続することに承諾するユーザが増加するので、情報サービスの提供者が無線LANを介して情報サービスを提供するための通信インフラストラクチャを、比較的低コストで構築することができる。
上記ユーザが利用条件に同意するか否かによって、サーバ装置が情報サービスを提供する条件を切り換える情報サービスシステムにおいて、
前記利用条件は、前記クライアント装置が所定の広告情報を受信することであるものとしてもよい。
こうすることによって、ユーザは、広告情報を受信することを条件に、広告を受信しない場合よりも有利な「第1の条件」で情報サービスを利用することができる。また、情報サービスの提供者は、ユーザ管理情報データベースの登録内容に基づいて、広告情報の配信先となるユーザを選択、決定し、広告情報を効果的に配信することができる。広告情報の配信方法としては、ネットワークを介して、いわゆる広告バナーや、Eメールで配信する方法や、ダイレクトメール等によって配信する方法が挙げられる。
なお、本発明における「利用条件」としては、上述した条件の代わりに、例えば、所定の商品を購入すること、所定の会員制サービスの会員になること、など種々の条件を設定可能である。また、「利用条件」を、複数設定するようにして、これに応じて、「第1の条件」、および、「第2の条件」を、さらに、「第3の条件」、「第4の条件」、...と、さらに多く設定するようにしてもよい。
本発明は、上述のダウンロードシステム、情報サービスシステムとしての構成の他、ダウンロードシステムの制御方法、情報サービスシステムの制御方法の発明として構成することもできる。また、これらを実現するコンピュータプログラム、およびそのプログラムを記録した記録媒体、そのプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号など種々の態様で実現することが可能である。なお、それぞれの態様において、先に示した種々の付加的要素を適用することが可能である。
本発明をコンピュータプログラムまたはそのプログラムを記録した記録媒体等として構成する場合には、上記各システムに用いられるクライアント装置や、中継装置や、サーバ装置の動作を制御するプログラム全体として構成するものとしてもよいし、本発明の機能を果たす部分のみを構成するものとしてもよい。また、記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、DVD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置などコンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用できる。
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき以下の順序で説明する。
A.情報サービスシステムの概要:
B.クライアント装置:
C.アクセスポイント:
D.サーバ装置:
E.自動無線通信設定:
F.マイポータル利用登録:
G.マイポータルへのログイン:
H.コンテンツのダウンロード:
I.変形例:
A.情報サービスシステムの概要:
図1は、本発明の一実施例としての情報サービスシステム1000の概要を示す説明図である。
無線LAN1では、複数のクライアント装置CL1,CL2,CL3が、無線LANの中継装置であるアクセスポイント200を経由して、インフラストラクチャ・モードで無線暗号化通信を行う。この無線暗号化通信を行うための通信設定の設定項目には、ESSID(Extended Service Set Identifier)や、通信チャンネルや、暗号化方式や、暗号化、および、復号に用いられる鍵情報等が含まれ、これらが一致する装置間でのみ暗号化通信を行うことができる。
アクセスポイント200は、インターネットINTに有線接続されており、無線LAN1に接続されているクライアント装置は、インターネットINTに接続されたサーバ装置300と通信を行い、後述する利用登録を行うことによって、サーバ装置300が提供する、マイポータルと呼ばれる情報サービスを利用することができる。このマイポータルでは、後述するコンテンツのダウンロードの他、検索エンジンや、ニュースの閲覧や、Webメールサービスや、掲示板や、チャットや、電子商取引の仲介や、グループウェア等を利用することができる。
本実施例では、(1)既存の無線LAN1に新たに加入するクライアント装置100が、アクセスポイント200との間で互いに通信を行うことによって、クライアント装置100が無線LAN1に接続するための通信設定を自動で行い(自動無線通信設定)、(2)サーバ装置300が提供するマイポータルを、クライアント装置100で利用するための利用登録を行い(マイポータル利用登録)、(3)マイポータルを利用して、クライアント装置100がコンテンツのダウンロードを行う(コンテンツのダウンロード)動作について説明する。
なお、本実施例において、クライアント装置100は、持ち運びが容易な携帯情報端末(オンラインゲームが可能なゲーム機器を含む)であるものとする。このクライアント装置100は、タッチスクリーン110や、各種操作ボタン120を備えており、ユーザは、これらを用いてクライアント装置100の操作や、各種データ、および、指示の入力を行うことができる。
B.クライアント装置:
図2は、クライアント装置100の概略構成を示す説明図である。クライアント装置100は、CPU10と、ROM20と、RAM30と、記憶装置40と、無線通信装置50と、表示装置60と、入力装置70とを備えている。表示装置60は、タッチスクリーン110を含み、入力装置70は、タッチスクリーン110、および、種操作ボタン120を含んでいる。
ROM20には、アクセスポイント200や、サーバ装置300との通信を行うためのコンピュータプログラムや、後述する自動無線通信設定を行うためのコンピュータプログラム等の各種コンピュータプログラム、および、各コンピュータプログラムで用いられるデータが格納されている。記憶装置40には、無線通信装置50によって無線LAN1において無線暗号化通信を行うための通信設定のデータや、サーバ装置300からダウンロードしたコンテンツや、コンテンツを再生するためのコンピュータプログラム等が格納されている。CPU10が、上記各種コンピュータプログラムを実行することによって、クライアント装置100は動作する。
C.アクセスポイント:
図3は、アクセスポイント200の概略構成を示す説明図である。アクセスポイント200は、CPU210と、ROM220と、RAM230と、記憶装置240と、無線通信装置250と、通信装置260と、自動設定ボタン270と、表示ランプ280とを備えている。
ROM220には、クライアント装置との通信を行うためのコンピュータプログラムや、後述する自動無線通信設定を行うためのコンピュータプログラム等が格納されている。記憶装置240には、無線通信装置250によって無線LAN1において無線暗号化通信を行うための通信設定のデータ等が格納されている。CPU210が、上記各種コンピュータプログラムを実行することによって、アクセスポイント200は動作する。
無線通信装置250は、無線LANを介して、クライアント装置と通信を行う。通信装置260は、インターネットINTを介して、他の装置と通信を行う。自動設定ボタン270は、後述する自動無線通信設定を行うときに、ユーザが押下するボタンである。表示ランプ280は、点灯したり、点滅したりすることによって、アクセスポイント200の動作状態を表示する。
D.サーバ装置:
図4は、サーバ装置300の概略構成を示す説明図である。サーバ装置300は、CPU310と、ROM320と、RAM330と、記憶装置340と、通信装置350とを備えている。
記憶装置340には、後述するユーザ管理情報データベース342に登録情報を登録するためのコンピュータプログラムや、マイポータルを提供するためのコンピュータプログラムや、ユーザ管理情報データベース342や、コンテンツ管理データベース344が格納されている。ユーザ管理情報データベース342には、後述するように、マイポータルを利用するユーザや、クライアント装置に関する種々の情報(登録情報)が登録されている。この登録情報は、後述するように、クライアント装置100のユーザがマイポータル利用登録を行うときに登録される。コンテンツ管理データベース344には、音楽や、動画や、写真や、ゲーム等の種々のコンテンツが格納されている。このコンテンツには、有料コンテンツ、および、無料コンテンツが含まれる。
図5は、ユーザ管理情報データベース342の内容の一例を示す説明図である。ユーザ管理情報データベース342には、図示するように、ユーザIDと対応付けて、パスワードや、機器名や、CPUコードや、MACアドレスや、クレジットカード番号や、決済済みコンテンツの名前や、データ処理可能なファイルフォーマットの種類や、アクセスポイントの一般公開の可否等が、登録情報として登録されている。また、ユーザ管理情報データベース342には、図示した項目の他、さらに、ユーザのEメールアドレスや、氏名や、住所や、性別や、年齢や、生年月日や、職業や、年収や、未既婚や、家族構成や、趣味や、嗜好など、種々の個人情報等が含まれ得る。このユーザ管理情報データベース342は、後述するように、クライアント装置100のユーザがマイポータルを利用する際に随時参照される。
なお、「ユーザID」は、本発明におけるユーザ識別情報に相当する。「パスワード」は、本発明における認証情報に相当する。「MACアドレス」は、本発明におけるクライアント装置識別情報に相当する。「クレジットカード番号」は、本発明における課金情報に相当する。「決済済みコンテンツの名前」は、本発明における決済情報に相当する。「データ処理可能なファイルフォーマットの種類」は、本発明におけるフォーマット情報に相当する。「アクセスポイントの公開」は、本発明における利用条件に相当する。
E.自動無線通信設定:
図6は、自動無線通信設定の流れを示すフローチャートである。この自動無線通信設定は、アクセスポイント200を中継装置とする既存の無線LAN1に新たに加入するクライアント装置100が、アクセスポイント200との間で互いに通信を行うことによって、クライアント装置100が無線LAN1に接続するための通信設定を自動で行う処理である。図の左側に、クライアント装置100のCPU10が実行する処理の流れを示し、図の右側に、アクセスポイント200のCPU210が実行する処理の流れを示した。
まず、クライアント装置100のユーザが、クライアント装置100からの電波が届く所定範囲内に設置されているアクセスポイント200の自動設定ボタン270を押下することによって、アクセスポイント200は、クライアント装置100からの電波(後述するアソシエーション)の受信を待機する状態となる。なお、アクセスポイント200は、自動設定ボタン270の押下に関わらず、間欠的に、クライアント装置100からの電波の受信を待機する状態になるように動作するようにしてもよい。
クライアント装置100は、ユーザによる自動無線通信設定を行うべき指示が入力されると、クライアント装置100とアクセスポイント200との間でのみ通信を行うために、予め両者に設定された初期通信設定で、アソシエーションを送信し(ステップS100)、通信相手となるアクセスポイント200を探す。
アクセスポイント200は、クライアント装置100が送信したアソシエーションを受信すると、自らの動作モードを登録モードに切り換え、クライアント装置100にアソシエーションの応答を送信する(ステップS110)。なお、アクセスポイント200には、動作モードとして、登録モードと、通常モードとが用意されている。登録モードとは、クライアント装置100に、無線LAN1に接続するための通信設定を設定させるための動作モードである。また、通常モードとは、無線LAN1の中継装置として機能する動作モードである。
クライアント装置100は、アクセスポイント200から応答を受信すると、クライアント装置100の製品名や、CPU10のCPUコードや、MACアドレス等を、アクセスポイント200に送信する(ステップS120)。
アクセスポイント200は、クライアント装置100からMACアドレス等を受信すると、クライアント装置100にIPアドレスを割り当てて(ステップS130)、アクセスポイント200の製品名や、ステップS130で割り当てたIPアドレス等を、クライアント装置100に送信する(ステップS140)。
クライアント装置100は、アクセスポイント200からIPアドレス等を受信すると、これを記憶装置40に記憶し、クライアント装置100で利用可能な暗号化方式に関する情報、および、セキュリティリクエストを、アクセスポイント200に送信する(ステップS150)。
アクセスポイント200は、クライアント装置100から利用可能な暗号化方式に関する情報、および、セキュリティリクエストを受信すると、クライアント装置100が設定すべき暗号化方式を特定する情報や、データの暗号化、復号に用いられる鍵情報としてのWEPキーを含む無線LAN1における通信設定のデータを、クライアント装置100に送信する(ステップS160)。本実施例では、暗号方式として、WEP(Wired Equivalent Privacy)を適用するものとした。他の暗号化方式を適用するようにしてもよい。
クライアント装置100は、無線LAN1における通信設定のデータを受信した旨の応答をアクセスポイント200に送信し(ステップS170)、それらを記憶装置40に記憶して、自らに設定する(ステップS180)。そして、処理を終了する。
アクセスポイント200は、クライアント装置100から応答を受信すると、動作モードを通常モードに切り換え(ステップS190)、処理を終了する。
以上の処理によって、クライアント装置100は、ユーザが複雑な設定作業を行うことなく、無線LAN1に接続することができるようになる。また、クライアント装置100と、アクセスポイント200との間の通信は、クライアント装置100と、アクセスポイント200との間でのみ通信を行うための初期通信設定を用いて行われるので、盗聴を防止し、セキュリティを確保することができる。
F.マイポータル利用登録:
図7は、マイポータル利用登録の流れを示すフローチャートである。このマイポータル利用登録は、サーバ装置300が提供するマイポータルを、クライアント装置100で利用可能にするための処理である。図の左側に、クライアント装置100のCPU10が実行する処理の流れを示し、図の右側にサーバ装置300のCPU310が実行する処理の流れを示した。なお、マイポータル利用登録では、マイポータルを利用するユーザ、および、クライアント装置を新規に登録する新規登録と、既に登録されているユーザが、マイポータルを利用するクライアント装置を追加する追加登録とを行うことが可能であり、ここでは、まず、新規登録について説明する。そして、追加登録については、後述する。
まず、クライアント装置100は、自らのMACアドレス、および、ユーザ管理情報データベース342に登録すべき登録情報を入力するためのユーザインタフェースとしての登録情報入力画面の要求を、サーバ装置300に送信する(ステップS200)。この送信先のURL(Uniform Resource Locator)は、予め、クライアント装置100のROM20に記憶されている。
サーバ装置300は、クライアント装置100からMACアドレス等を受信すると、クライアント装置100のユーザに、新規登録するのか、追加登録するのかを選択させる選択画面を、クライアント装置100に送信する(ステップS210)。
クライアント装置100は、サーバ装置300から選択画面を受信すると、これをタッチスクリーン110に表示し、ユーザによって新規登録であることが選択され、新規登録である旨をサーバ装置300に送信する(ステップS220)。
サーバ装置300は、クライアント装置100から新規登録である旨を受信すると、登録情報入力画面をクライアント装置100に送信する(ステップS230)。
図8は、クライアント装置100のタッチスクリーン110に表示される登録情報入力画面の一例を示す説明図である。図示するように、登録情報入力画面には、ユーザIDや、パスワードや、郵便番号や、住所や、生年月日や、クレジットカード番号等を入力するためのテキストボックスや、性別や、マイポータルを利用するにあたっての利用規約に同意するか否かや、ユーザ自らが所有するアクセスポイントを一般公開するか否か等を選択するためのラジオボタンや、入力した登録情報の送信を指示する「登録」ボタン等が配置されている。
クライアント装置100は、図8に示した登録情報入力画面をタッチスクリーン110に表示し、この表示された登録情報入力画面にしたがってユーザによって各種登録情報が入力され(ステップS240)、「登録」ボタンが押下されると、登録情報をサーバ装置300に送信する(ステップS250)。
サーバ装置300は、クライアント装置100から登録情報を受信すると、登録処理を実行する(ステップS260)。この登録処理については、後述する。
登録処理が完了すると、サーバ装置300は、登録されたユーザ、および、クライアント装置100によってマイポータルを利用するための専用Webページを、クライアント装置100に送信し(ステップS270)処理を終了する。なお、本実施例では、マイポータルを利用するための専用WebページのURLには、ユーザIDと、パスワードとが埋め込まれているものとした。
クライアント装置100は、サーバ装置300から専用Webページを受信すると、そのURLを記憶装置40に記憶し(ステップS280)、処理を終了する。
以上の処理によって、クライアント装置100は、上述した専用Webページにアクセスして、サーバ装置300が提供するマイポータルを利用することができるようになる。
図9は、図7のステップS260における登録処理の流れを示すフローチャートである。サーバ装置300は、クライアント装置100から登録情報を受信すると(ステップS261)、受信した登録情報に必要な情報が入力されているか否かを判断する(ステップS262)。必要な情報が不足している場合には(ステップS262:NO)、登録情報を再入力させるための画面を送信する(ステップS263)。一方、必要な情報が全て入力されている場合には(ステップS262:YES)、登録情報において、クライアント装置100のユーザが、自らが所有するアクセスポイントを一般公開することに同意したか否かを判断する(ステップS264)。ここで、「クライアント装置100のユーザが、自らが所有するアクセスポイントを一般公開することに同意する」とは、他のユーザが利用する他のクライアント装置が、アクセスポイント200を経由して、無線LAN1に接続することに承諾することを意味している。
登録情報においてアクセスポイントの一般公開に同意している場合には(ステップS264:YES)、無料でマイポータルのサービスを提供するものとする(ステップS265)。こうすることによって、アクセスポイントを一般公開することに同意するユーザが増加するので、サーバ装置300から無線LANを介してマイポータルを提供するための通信インフラストラクチャを、比較的低コストで構築することができる。
一方、アクセスポイントの一般公開に同意していない場合には(ステップS264:NO)、有料でマイポータルのサービスを提供するものとし(ステップS266)、登録情報に含まれるクレジットカード番号を用いて課金処理を実行する(ステップS267)。この課金処理には、周知の技術が適用される。
そして、サーバ装置300は、ユーザ管理情報データベース342に、登録情報に含まれているユーザ識別情報としてのユーザIDと、ステップS200においてクライアント装置100から受信したクライアント装置識別情報としてのMACアドレスとを対応付けて、登録情報をユーザ管理情報データベース342に登録する(ステップS268)。
次に、追加登録について説明する。図10は、マイポータル利用登録における追加登録の流れを示すフローチャートである。図の左側に、クライアント装置100のCPU10が実行する処理の流れを示し、図の右側に、サーバ装置300のCPU310が実行する処理の流れを示した。
まず、クライアント装置100は、自らのMACアドレス、および、ユーザ管理情報データベース342に登録すべき登録情報を入力するためのユーザインタフェースとしての登録情報入力画面の要求を、サーバ装置300に送信する(ステップS300)。
サーバ装置300は、クライアント装置100からMACアドレス等を受信すると、クライアント装置100のユーザに、新規登録するのか、追加登録するのかを選択させる選択画面を送信する(ステップS310)。
クライアント装置100は、サーバ装置300から選択画面を受信すると、これをタッチスクリーン110に表示し、ユーザによって追加登録であることが選択され、追加登録である旨をサーバ装置300に送信する(ステップS320)。
サーバ装置300は、クライアント装置100から追加登録である旨を受信すると、ログイン画面をクライアント装置100に送信する(ステップS330)。図示は省略するが、ログイン画面には、ユーザID、および、パスワードを入力するためのテキストボックスや、これらの送信を指示するための送信ボタン等が配置されている。
クライアント装置100は、サーバ装置300から受信したログイン画面をタッチスクリーン110に表示し、この表示されたログイン画面にしたがってユーザによってユーザID、および、パスワードが入力され(ステップS340)、送信ボタンが押下されると、ユーザID、および、パスワードをサーバ装置300に送信する(ステップS350)。
サーバ装置300は、クライアント装置100からユーザID、および、パスワードを受信すると、ユーザ管理情報データベース342を参照し、その登録内容と比較して、既に利用登録されているユーザである場合には、ステップS300において受信したMACアドレスを、ユーザIDと対応付けてユーザ管理情報データベース342に追加登録する(ステップS360)。そして、追加登録されたクライアント装置100によってマイポータルを利用するための専用Webページを、クライアント装置100に送信し(ステップS370)、処理を終了する。なお、本実施例では、マイポータルを利用するための専用WebページのURLには、ユーザIDと、パスワードとが埋め込まれているものとした。
クライアント装置100は、サーバ装置300から専用Webページを受信すると、そのURLを記憶装置40に記憶し(ステップS360)、処理を終了する。
以上の処理によって、追加登録されたクライアント装置100は、上述した専用Webページにアクセスして、サーバ装置300が提供するマイポータルを利用することができるようになる。つまり、ユーザは、登録された複数のクライアント装置でマイポータルを利用することができるようになる。なお、1つのユーザIDについて追加登録可能なクライアント装置100の数は、サーバ装置300側で任意に設定可能である。
G.マイポータルへのログイン:
図11は、マイポータルへのログイン処理の流れを示すフローチャートである。図11には、サーバ装置300のCPU310が実行する処理の流れを示した。
まず、クライアント装置100は、マイポータルを利用するための専用Webページへのログインに際し、ユーザIDと、パスワードと、MACアドレスとをサーバ装置300に送信する。ユーザID、および、パスワードは、先に説明したように専用WebページのURLに埋め込まれている。ユーザID、および、パスワードと、MACアドレスとは、サーバ装置300に同時に送信するようにしてもよいし、まず、サーバ装置300にMACアドレスを送信し、その後、サーバ装置300からの要求に応じて、ユーザID、および、パスワードを送信するようにしてもよい。
サーバ装置300は、クライアント装置100からユーザIDと、パスワードと、MACアドレスとを受信すると(ステップS400)、ユーザ管理情報データベース342を参照して、クライアント装置100から受信したユーザIDと、パスワードと、MACアドレスとの組み合わせが、ユーザ管理情報データベース342に登録されているか否かを判断する(ステップS410)。クライアント装置100から受信したユーザIDと、パスワードと、MACアドレスとの組み合わせがユーザ管理情報データベース342に登録されている場合には(ステップS410:YES)、サーバ装置300は、クライアント装置100によるログイン、すなわち、マイポータルの利用を許可し(ステップS420)、マイポータルを利用するための専用Webページを、クライアント装置100に送信する(ステップS430)。クライアント装置100から受信したユーザIDと、パスワードと、MACアドレスとの組み合わせが、ユーザ管理情報データベース342に登録されていない場合には(ステップS410:NO)、サーバ装置300は、クライアント装置100によるログインを拒否(ステップS440)、ログインを拒否した旨をクライアント装置100に送信する(ステップS450)。
H.コンテンツのダウンロード:
図12は、マイポータルを利用したコンテンツのダウンロードの流れを示すフローチャートである。図の左側に、クライアント装置100のCPU10が実行する処理の流れを示し、図の右側に、サーバ装置300のCPU310が実行する処理の流れを示した。なお、コンテンツのダウンロードに先立ち、クライアント装置100は、マイポータルを利用するための専用Webページにログインしているものとする。
コンテンツのダウンロードでは、まず、マイポータルにおいて、ユーザがダウンロードしたいコンテンツを選択して、そのコンテンツのダウンロードを指示すると、クライアント装置100は、そのコンテンツのダウンロード要求を送信する(ステップS500)。
サーバ装置300は、クライアント装置100から受信したダウンロード要求に対応するコンテンツが有料コンテンツであるか無料コンテンツであるかを判断する(ステップS510)。有料コンテンツである場合には(ステップS510:YES)、サーバ装置300は、ユーザ管理情報データベース342の「決済済みコンテンツ」を参照して、その有料コンテンツについて既に決済済みであるか否かを判断する(ステップS520)。未決済の場合には(ステップS520:NO)、サーバ装置300は、課金処理を行い(ステップS530)、決済済みコンテンツとして、ユーザ管理情報データベースに登録する(ステップS540)。
そして、サーバ装置300は、ユーザ管理情報データベース342の「データ処理可能なファイルフォーマット」を参照して、必要に応じてコンテンツのフォーマットを変換し(ステップS550)、クライアント装置100に送信する(ステップS560)。こうすることによって、コンテンツの提供者は、1つのフォーマットでコンテンツを用意するだけで、種々のクライアント装置にコンテンツを提供することができるので、コンテンツ作成者の負担を軽減することができる。
ステップS520において、決済済みである場合には(ステップS520:YES)、サーバ装置300は、課金処理を行わずに、ステップS550に進む。こうすることによって、例えば、ユーザが、クライアント装置100にダウンロードした有料コンテンツを誤って削除してしまった場合等に、既に決済が済んだ有料コンテンツに対して料金を支払うことなく、再度ダウンロードすることができる。
ステップS510において、クライアント装置100から受信したダウンロード要求に対応するコンテンツが無料コンテンツである場合にも(ステップS510:NO)、ステップS550に進み、ユーザ管理情報データベース342の「データ処理可能なファイルフォーマット」を参照して、必要に応じてコンテンツのフォーマットを変換し(ステップS550)、クライアント装置100に送信する(ステップS560)。
サーバ装置300からコンテンツを受信したクライアント装置100は、サーバ装置300からコンテンツを受信すると、そのコンテンツを記憶装置40に記憶する(ステップS570)。そして、クライアント装置100は、適宜、サーバ装置300からダウンロードしたコンテンツを記憶装置40から読出し、再生等する。
以上の処理によって、ユーザ管理情報データベース342に登録されたユーザが、登録されたクライアント装置100によってのみ、マイポータルを利用してコンテンツのダウンロードを行うことができる。つまり、ユーザ管理情報データベース342に登録されたユーザであっても、ユーザ管理情報データベース342に登録されていないクライアント装置からは、コンテンツのダウンロードを行うことができないようにすることができる。また、ユーザ管理情報データベース342に登録されたクライアント装置であっても、ユーザ管理情報データベース342に登録されていないユーザは、コンテンツのダウンロードを行うことができないようにすることができる。
以上説明した情報サービスシステム1000によれば、ユーザID、および、パスワードに加えて、さらに、クライアント装置100のMACアドレスに基づいて、マイポータルの利用を許可するか否かを判断するので、無線LANに接続可能なクライアント装置100によるサーバ装置300からのコンテンツの無制限なダウンロードを抑制することができる。
I.変形例:
以上、本発明のいくつかの実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形例が可能である。
I1.変形例1:
上記実施例では、図7に示したマイポータル利用登録において、ステップS200〜S230の処理を行うものとしたが、これに限られない。例えば、クライアント装置100が、図8に示した登録情報入力画面を、ROM20や記憶装置40に予め保持しており、この登録情報入力画面を表示して入力された登録情報を、サーバ装置300に送信するようにしてもよい。また、クライアント装置100が、登録情報を記憶装置40に予め記憶しておき、これをサーバ装置300に送信するようにしてもよい。また、アクセスポイント200が、図8に示した登録情報入力画面を、ROM220や240予め保持するようにし、クライアント装置100が、アクセスポイント200から登録情報入力画面を受信して、この登録情報入力画面を表示して入力された登録情報を、サーバ装置300に送信するようにしてもよい。
I2.変形例2:
上記実施例では、図9に示した登録処理において、アクセスポイントの一般公開を条件に、マイポータルの利用料金を無料にするものとしたが、これに限られず、他の条件を設定するようにしてもよい。例えば、クライアント装置100のユーザが広告情報を受信することを条件に、マイポータルの利用料金を無料としてもよい。こうすることによって、マイポータルの提供者は、ユーザ管理情報データベース342の登録内容に基づいて、広告情報の配信先となるユーザを選択、決定し、広告情報を効果的に配信することができる。広告情報の配信方法としては、ネットワークを介して、いわゆる広告バナーや、Eメールで配信する方法や、ダイレクトメール等によって配信する方法が挙げられる。
また、上述した条件に基づいて、マイポータルの利用料金を有料とするか否かを決定する代わりに、例えば、現金や商品と交換可能なポイント等の特典を付与するか否かを決定するようにしてもよい。また、上述した条件の代わりに、例えば、所定の商品を購入すること、所定の会員制サービスの会員になること、など種々の条件を設定可能である。
I3.変形例3:
上記実施例では、図12に示したコンテンツのダウンロードにおいて、ステップS510〜S540の処理を行うものとしたが、これに限られない。この代わりに、例えば、ユーザ管理情報データベース342にユーザIDと対応付けてコンテンツのダウンロード履歴を登録するようにするとともに、サーバ装置300側で、ユーザIDごとや、MACアドレスごとや、コンテンツごとに、ダウンロードを許可する回数や、期間等を設定し、これらに基づいて、コンテンツのダウンロードを制限するようにしてもよい。さらに、これらを組み合わせるようにしてもよい。
I4.変形例4:
上記実施例では、サーバ装置300は、サーバ装置300から受信したユーザIDと、パスワードと、クライアント装置100のMACアドレスとに基づいてマイポータルの利用を許可するか否かを判断するものとしたが、ユーザIDと、クライアント装置100のMACアドレスとに基づいてマイポータルの利用を許可するか否かを判断するものとしてもよい。
I5.変形例5:
上記実施例では、認証情報として、パスワードを用いるものとしたが、これに限られない。認証情報として、例えば、指紋や、静脈等の生体情報を用いるようにしてもよい。
また、上記実施例では、クライアント装置識別情報として、MACアドレスを用いるものとしたが、これに限られない。クライアント装置識別情報として、例えば、クライアント装置100の製造番号や、クライアント装置が備えるCPUのCPU番号等を用いるようにしてもよい。
また、上記実施例では、課金情報として、クレジットカード番号を用いるものとしたが、これに限られない。課金情報として、例えば、ユーザの銀行口座番号を用いるようにしてもよい。
本発明の一実施例としての情報サービスシステム1000の概要を示す説明図である。 クライアント装置100の概略構成を示す説明図である。 アクセスポイント200の概略構成を示す説明図である。 サーバ装置300の概略構成を示す説明図である。 ユーザ管理情報データベース342の内容の一例を示す説明図である。 自動無線通信設定の流れを示すフローチャートである。 マイポータル利用登録の流れを示すフローチャートである。 クライアント装置100のタッチスクリーン110に表示される登録情報入力画面の一例を示す説明図である。 図7のステップS260における登録処理の流れを示すフローチャートである。 マイポータル利用登録における追加登録の流れを示すフローチャートである。 マイポータルへのログイン処理の流れを示すフローチャートである。 マイポータルを利用したコンテンツのダウンロードの流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1000...情報サービスシステム
1...無線LAN
10...CPU
20...ROM
30...RAM
40...記憶装置
50...無線通信装置
60...表示装置
70...入力装置
100...クライアント装置
110...タッチスクリーン
120...種操作ボタン
200...アクセスポイント
210...CPU
220...ROM
230...RAM
240...記憶装置
250...無線通信装置
260...通信装置
270...自動設定ボタン
280...表示ランプ
300...サーバ装置
310...CPU
320...ROM
330...RAM
340...記憶装置
342...ユーザ管理情報データベース
344...コンテンツ管理データベース
350...通信装置
CL1,CL2,CL3...クライアント装置
INT...インターネット

Claims (14)

  1. 所定の中継装置を経由して、無線通信によって所定の無線LANに接続可能な所定のクライアント装置が、前記無線LANを含む所定のネットワークを介して、該ネットワークに接続された所定のサーバ装置から所定のコンテンツをダウンロードするダウンロードシステムであって、
    前記クライアント装置が、少なくとも前記クライアント装置のユーザを識別するためのユーザ識別情報と、前記クライアント装置を識別するためのクライアント装置識別情報とを、前記サーバ装置に送信し、
    前記サーバ装置が、前記クライアント装置による前記ダウンロードを許可すべく、少なくとも前記ユーザ識別情報と、前記クライアント装置識別情報とが予め対応付けて登録されたユーザ管理情報データベースを参照して、前記クライアント装置から受信した前記ユーザ識別情報、および、前記クライアント装置識別情報と、前記ユーザ管理情報データベースの登録内容とを比較することによって、前記ダウンロードを許可するか否かを判断し、前記ダウンロードを許可すると判断した場合に、前記クライアント装置からの前記コンテンツのダウンロード要求に応じて、前記クライアント装置に対して、前記コンテンツを送信する、
    ダウンロードシステム。
  2. 請求項1記載のダウンロードシステムであって、
    前記ユーザ管理情報データベースには、さらに、前記ユーザの認証に用いられる認証情報が、前記ユーザ識別情報と対応付けて登録されており、
    前記クライアント装置は、さらに、前記認証情報を送信し、
    前記サーバは、前記ユーザ管理情報データベースを参照して、さらに、前記クライアント装置から受信した前記認証情報と、前記ユーザ管理情報データベースの登録内容とを比較することによって、前記ダウンロードを許可するか否かを判断する、
    ダウンロードシステム。
  3. 請求項1または2記載のダウンロードシステムであって、
    前記コンテンツは、有料コンテンツであり、
    前記ユーザ管理情報データベースには、さらに、前記コンテンツの課金に用いられる課金情報が、前記ユーザ識別情報と対応付けて登録されており、
    前記サーバ装置は、さらに、前記課金情報を用いて、前記ダウンロード要求に対応したコンテンツについての課金処理を行う、
    ダウンロードシステム。
  4. 請求項3記載のダウンロードシステムであって、
    前記ユーザ管理情報データベースには、さらに、前記課金処理が完了したコンテンツに関する決済情報が、前記ユーザ識別情報と対応付けて登録されており、
    前記サーバ装置は、前記クライアント装置から、前記ダウンロード要求を受信したときに、前記ユーザ管理情報データベースを参照し、前記ダウンロード要求を受信したコンテンツについて、前記課金処理が既に完了している場合には、新たに前記課金処理を行うことなく、前記クライアント装置に対して、前記コンテンツを送信する、
    ダウンロードシステム。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載のダウンロードシステムであって、
    前記ユーザ管理情報データベースには、さらに、前記ダウンロードを行ったコンテンツについてのダウンロード履歴が、少なくとも前記ユーザ識別情報と対応付けて登録されており、
    前記サーバ装置は、前記クライアント装置から、前記ダウンロード要求を受信したときに、前記ユーザ管理情報データベースを参照し、前記ダウンロード履歴に基づいて、前記ダウンロードを制限する、
    ダウンロードシステム。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載のダウンロードシステムであって、
    前記ユーザ管理情報データベースには、さらに、前記クライアント装置がデータ処理可能なコンテンツのフォーマットに関するフォーマット情報が、前記クライアント装置識別情報と対応付けて登録されており、
    前記サーバ装置は、前記クライアント装置から、前記ダウンロード要求を受信したときに、前記クライアント装置から受信した前記クライアント装置識別情報に基づいて、前記ダウンロード要求に対応したコンテンツのフォーマットを変換して、前記クライアント装置に送信する、
    ダウンロードシステム。
  7. 所定の中継装置を経由して、無線通信によって所定の無線LANに接続可能な所定のクライアント装置が、前記無線LANを含む所定のネットワークを介して、該ネットワークに接続された所定のサーバ装置から提供される情報サービスを利用可能にする情報サービスシステムであって、
    前記クライアント装置が、前記クライアント装置を識別するためのクライアント装置識別情報と、前記情報サービスの利用許諾に用いられる所定の登録情報であって、少なくとも前記クライアント装置のユーザを識別するためのユーザ識別情報を含む登録情報とを、前記サーバ装置に送信し、
    前記サーバ装置が、前記クライアントによる前記情報サービスの利用を許可すべく、前記クライアント装置から受信した前記登録情報を、前記クライアント装置識別情報と対応付けて、所定のユーザ管理情報データベースに登録する、
    情報サービスシステム。
  8. 請求項7記載の情報サービスシステムであって、
    前記サーバ装置は、前記ユーザ管理情報データベースに、1つの前記ユーザ識別情報について、複数の前記クライアント装置識別情報をそれぞれ対応付けて登録可能である、
    情報サービスシステム。
  9. 請求項7または8記載の情報サービスシステムであって、
    前記ユーザ管理情報データベースへの前記登録情報の登録に先立ち、
    前記クライアント装置、および、前記中継装置は、前記クライアント装置と、前記中継装置との間でのみ通信を行うために予め設定された初期通信設定で、互いに初期通信を行うことによって、前記クライアント装置を前記無線LANに接続させるための通信設定を前記クライアント装置に設定する通信設定処理を行う、
    情報サービスシステム。
  10. 請求項9記載の情報サービスシステムであって、
    前記通信設定は、少なくとも前記クライアント装置と、前記中継装置との間で行われる暗号化通信に用いられる暗号化方式を特定する情報、および、鍵情報を含む、
    情報サービスシステム。
  11. 請求項9または10記載の情報サービスシステムであって、
    前記中継装置は、前記通信設定処理時に、前記クライアント装置にIPアドレスを自動的に割り当てる、
    情報サービスシステム。
  12. 請求項7ないし11のいずれかに記載の情報サービスシステムであって、
    前記登録情報には、前記ユーザが前記情報サービスに関する所定の利用条件に同意するか否かを示す情報が含まれており、
    前記サーバ装置は、前記クライアント装置から受信した前記登録情報に、前記利用条件に同意する旨の情報が含まれている場合には、前記情報サービスの利用を許可するための第1の条件下で、前記クライアント装置による前記情報サービスの利用を許可し、前記登録情報に、前記利用条件に同意しない旨の情報が含まれている場合には、前記情報サービスの利用を許可するための第2の条件下で、前記クライアント装置による前記情報サービスの利用を許可する、
    情報サービスシステム。
  13. 請求項12記載の情報サービスシステムであって、
    前記中継装置は、前記ユーザが所有するものであり、
    前記利用条件は、前記ユーザ以外の他のユーザが利用する他のクライアント装置が、前記中継装置を経由して、前記無線LANに接続することに承諾することである、
    情報サービスシステム。
  14. 請求項12または13記載の情報サービスシステムであって、
    前記利用条件は、前記クライアント装置が所定の広告情報を受信することである、
    情報サービスシステム。
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JP2017514220A (ja) * 2014-04-14 2017-06-01 アリババ・グループ・ホールディング・リミテッドAlibaba Group Holding Limited ポータル認証

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