JP2007178494A - 露光装置及びデバイスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高いスループットで均質性の高いパターンを基板上に形成することができる光変調器を用いた露光装置を提供する。
【解決手段】 光源部と、前記光源部から射出された光束に対して所定の変調周波数で電気的に変調可能な複数の変調素子を有する光変調器8とを備え、前記光変調器8により形成された所定のパターンを感光性基板Pに露光する露光装置において、前記光源部は、第1発振周波数でパルス光を発振する第1光源E1と、第2発振周波数でパルス光を発振する第2光源E2とを有し、前記第1発振周波数及び前記第2発振周波数は、前記変調周波数の正の整数倍である。
【選択図】 図2
【解決手段】 光源部と、前記光源部から射出された光束に対して所定の変調周波数で電気的に変調可能な複数の変調素子を有する光変調器8とを備え、前記光変調器8により形成された所定のパターンを感光性基板Pに露光する露光装置において、前記光源部は、第1発振周波数でパルス光を発振する第1光源E1と、第2発振周波数でパルス光を発振する第2光源E2とを有し、前記第1発振周波数及び前記第2発振周波数は、前記変調周波数の正の整数倍である。
【選択図】 図2
Description
この発明は、液晶表示素子等のフラットパネル表示素子等のマイクロデバイスをリソグラフィ工程で製造するための露光装置及び該露光装置を用いたデバイスの製造方法に関するものである。
マイクロデバイスの一つである液晶表示素子等を製造する場合において、マスク(レチクル、フォトマスク等)のパターンを、投影光学系を介してフォトレジスト等が塗布されたプレート(ガラスプレート、半導体ウエハ等)上に投影露光する投影露光装置が使用されている。
従来は、プレート上の各ショット領域にそれぞれマスクのパターンを一括して露光するステップアンドリピート方式の投影露光装置(ステッパ)が多用されていた。近年、1つの大型の投影光学系を使用する代わりに、複数の小型の投影光学ユニットを走査方向に沿って所定間隔で複数列に配置し、マスクステージと基板ステージとを同期走査しつつ、各投影光学ユニットにおいてそれぞれのマスクのパターンを連続的にプレート上に露光するステップアンドスキャン方式の投影露光装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、マスクの代わりにDMD等の光変調器を用いてパターンを基板上に露光するマスクレス露光装置が提案されている。このマスクレス露光装置においては、従来の半導体レーザ等が光源として用いられるため、高分解能を期待することができず、レジストや感光材料の種類によっては感度がないという問題があった。したがって、基本波に対してその正の整数倍の周波数の高調波を利用した光源を使用する必要があるが、このような光源はパワーが弱く高スループットで露光を行なうことができない。また、このような光源は、パルス発振のため、パワーのばらつきが大きく均質性の高いパターンを基板上に形成することができない。
この発明の課題は、高いスループットで均質性の高いパターンを基板上に形成することができる光変調器を用いた露光装置及び該露光装置を用いたデバイスの製造方法を提供することである。
この発明の露光装置は、光源部と、前記光源部から射出された光束に対して所定の変調周波数で電気的に変調可能な複数の変調素子(8a)を有する光変調器(8)とを備え、前記光変調器(8)により形成された所定のパターンを感光性基板(P)に露光する露光装置において、前記光源部は、第1発振周波数でパルス光を発振する第1光源(E1)と、第2発振周波数でパルス光を発振する第2発振(E2)とを有し、前記第1発振周波数及び前記第2発振周波数は、前記変調周波数の正の整数倍であることを特徴とする。
また、この発明の露光装置は、光源部と、前記光源部から射出された光束に対して所定の変調周波数で電気的に変調可能な複数の変調素子(8a)を有する光変調器(8)とを備え、前記光変調器(8)により形成された所定のパターンを感光性基板(P)に露光する露光装置において、前記光源部は、パルス光を発振する複数のパルス光源(E1,E2)を有し、前記所定の変調周波数は、前記各パルス光源(E1,E2)の発振周波数と前記複数のパルス光源(E1,E2)の数との積に等しいことを特徴とする。
また、この発明のデバイスの製造方法は、この発明の露光装置を用いて所定のパターンを感光基板上に露光する露光工程と、前記露光工程により露光された前記感光基板を現像する現像工程とを含むことを特徴とする。
この発明の露光装置によれば、第1光源の第1発振周波数と第2光源の第2発振周波数とが変調周波数の正の整数倍(自然数倍)であるため、光変調器の変調毎に第1光源及び第2光源からの各パルス光が発振する。したがって、第1光源と第2光源がパルス光を発振する光源であるにもかかわらず、擬似的に連続光と近い光源となり、高いスループットで均質性の高いパターンを基板上に形成することができる。
また、この発明の露光装置によれば、所定の変調周波数が複数のパルス光源の発振周波数と複数のパルス光源の数との積と等しいため、光変調器の変調毎に別光源からの異なるパルス光が発振する。したがって、パルス光源により露光を行なうにもかかわらず、高いスループットで均質性の高いパターンを基板上に形成することができる。
また、この発明のデバイスの製造方法によれば、この発明の露光装置を用いてデバイスを製造するため、高いスループットで良好なデバイスを得ることができる。
以下、図面を参照して、この発明の第1の実施の形態にかかる露光装置について説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる露光装置の概略構成を示す斜視図である。この実施の形態においては、複数の露光光学系L1〜L13に対して例えばフラットパネルディスプレイ用のプレートPを相対的に移動させつつ液晶表示素子等のパターンを感光性材料(レジスト)が塗布された感光基板としてのプレートP上に転写するステップアンドスキャン方式の走査型投影露光装置を例に挙げて説明する。
また、以下の説明においては、図1中に示した直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。XYZ直交座標系は、X軸及びY軸がプレートPに対して平行となるよう設定され、Z軸がプレートPに対して直交する方向に設定されている。図中のXYZ座標系は、実際にはXY平面が水平面に平行な面に設定され、Z軸が鉛直方向に設定される。また、この実施の形態では、プレートPを移動させる方向(走査方向)をX方向に設定している。
この露光装置は、プレートPを支持するプレートステージ(基板ステージ)PSTと、プレートP上に所定のパターンを露光するための複数の露光光学系L1〜L13とを備えている。露光光学系L1,L3,L5,L7,L9,L11,L13は、走査方向の後方側(−X方向側)に、Y方向(非走査方向)に並んで配置されている。露光光学系L2,L4,L6,L8,L10,L12は、走査方向の前方側(+X方向側)に、Y方向に並んで配置されている。
図2は、露光光学系L1の概略構成を示す図である。なお、露光光学系L2〜L13の構成は、露光光学系L1の構成と同一である。露光光学系L1は、図2に示すように、光源部としてパルス発振型の第1のパルス光源E1及び第2のパルス光源E2を備えている。第1のパルス光源(第1光源)E1及び第2のパルス光源(第2光源)E2は、同一の種類の光源であり、同一の波長及び同一の発振周波数を有している。パルス発振型の光源としては、YAGレーザ(波長1064nm)の3倍高調波(波長355nm)、KrFエキシマレーザ(波長248nm)またはArFエキシマレーザ(193nm)等が用いられる。
第1のパルス光源E1及び第2のパルス光源E2は、パルス発振制御部9により発光のタイミングを制御されている。パルス発振制御部9は、パルス光源E1の発振周波数(以下、第1発振周波数という。)とパルス光源E2の発振周波数(以下、第2発振周波数という。)が後述するDMD8が備える変調素子8aの変調周波数の正の整数倍(自然数倍)となるようにパルス光源E1とパルス光源E2の発光のタイミングを制御している。
即ち、fMをDMD8の変調周波数(駆動周波数)、mをパルス光源の数(この実施の形態においてはm=2)としたとき、第m番目のパルス光源の発振周波数fmが以下の(1)式に示す値となるように各パルス光源の発光のタイミングを制御している。ただし、nは任意の自然数(正の整数)である。
fm=n×fM (1)
(1)式より第1番目のパルス光源E1の発振周波数f1及び第2番目のパルス光源E2の発振周波数f2は、n×fMとなる。また、第1番目のパルス光源E1の発振周波数f1及び第2番目のパルス光源E2の発振周波数f2が等しい場合、各パルス光源の発振間隔Δt(図3参照)が以下の(2)式に示す値となるように各パルス光源の発光のタイミングは制御されている。
(1)式より第1番目のパルス光源E1の発振周波数f1及び第2番目のパルス光源E2の発振周波数f2は、n×fMとなる。また、第1番目のパルス光源E1の発振周波数f1及び第2番目のパルス光源E2の発振周波数f2が等しい場合、各パルス光源の発振間隔Δt(図3参照)が以下の(2)式に示す値となるように各パルス光源の発光のタイミングは制御されている。
Δt=1/(m×fm) (2)
例えば、fM=20000(Hz)、n=2、m=2(個)のとき、(1)式よりf1=f2=40000(Hz)となり、(2)式よりΔt=12.5(μ秒)となる。また、例えば、4個のパルス光源(m=4)を備えている場合には、fM=10000(Hz)、n=2のとき、(1)式よりf1=f2=f3=f4=20000(Hz)となり、(2)式よりΔt=12.5(μ秒)となる。
例えば、fM=20000(Hz)、n=2、m=2(個)のとき、(1)式よりf1=f2=40000(Hz)となり、(2)式よりΔt=12.5(μ秒)となる。また、例えば、4個のパルス光源(m=4)を備えている場合には、fM=10000(Hz)、n=2のとき、(1)式よりf1=f2=f3=f4=20000(Hz)となり、(2)式よりΔt=12.5(μ秒)となる。
図3は、パルス光源E1,E2の発光タイミング及びDMD8の駆動タイミングの関係を示すグラフである。図3に示すように、DMD8の駆動(変調)後、次の駆動(変調)を行なうまでの間に、パルス光源E2が発光し、パルス光源E2が発光してからΔt後、パルス光源E1が発光する。即ち、DMD8の駆動(変調)時にパルス光源E1及びパルス光源E2からの各パルス光が発光(発振)する。パルス光源E1及びパルス光源E2は、DMD8の駆動(変調)に基づいて、発光のタイミングを互いにずらして発光するため、パルス光源による照射パワーのばらつきの発生を抑制することができる。また、複数のパルス光源を備えているため、照射パワーを増大させることができ、スループットを向上させることができる。なお、各パルス光源の発振間隔Δtのずれは、約30%以内に抑えることが望ましく、約10%以内に抑えることがより望ましい。
パルス光源E1及びパルス光源E2から射出した光束は、コリメート光学系4を介して、光変調器としてのDMD(Digital Micromirror DeviceまたはDeformable Micromirror Device)8を均一に照明する。図4は、DMD(光変調器)8の構成を示す図である。DMD8は、図3に示すように、微小領域に区分されたデバイスとしての多数のマイクロミラー(変調素子)8aを有しており、各マイクロミラー8aは所定の変調周波数(駆動周波数)で電気的に変調可能に構成されている。
DMD8は、各マイクロミラー8aの角度を独立してそれぞれ変化させることによりプレートP上に転写される所定のパターンを形成する光変調器として機能する。即ち、プレートPの走査に同期して、反射光が後述するリレー光学系10に導かれるように一部のマイクロミラー8aの角度を変化させ、また、反射光がリレー光学系10とは異なる方向に進行するように他部のマイクロミラー8aの角度を変化させることにより、対応する露光領域に投影される露光パターンを順次生成する。また、DMD8のマイクロミラー8aの角度をそれぞれ調整することにより、プレートP上に形成される所定形状の露光領域のX方向に沿った照度分布が図5に示すように略台形形状となるようにする。
DMD8(一部のマイクロミラー8a)により反射された光束は、リレー光学系10に入射する。リレー光学系10は、リレーレンズ10a、絞り14及びリレーレンズ10bを備えている。光束は、リレーレンズ10a、絞り14及びリレーレンズ10bを介することにより拡大されて、マイクロレンズアレイ16に入射する。
図6は、マイクロレンズアレイ16及び後述する点像視野絞り18の一部の構成を示す図である。マイクロレンズアレイ16は、図6に示すように、DMD8を構成するマイクロミラー8aのそれぞれに対応する多数の要素レンズ16aを有しており、プレートPと光学的に共役な位置またはその近傍に配置されている。
マイクロレンズアレイ16の各要素レンズ16aを通過した光束は、点像視野絞り18を通過する。点像視野絞り18は、図6に示すように、マイクロレンズアレイ16を構成する要素レンズ16aのそれぞれに対応して設けられた多数の開口部18aを有している。点像視野絞り18の各開口部18aを通過することにより、露光光学系L1内で発生するゴースト及びDMD8のオンオフ時に発生する像流れによる露光への悪影響を防止することができる。なお、点像視野絞り18は、多数の開口部18aの代わりに、マイクロレンズアレイ16の要素レンズ16aのそれぞれに対応して設けられた多数の光透過部を有するようにしてもよい。また、他の露光光学系L2〜L13も、DMD、リレー光学系、マイクロレンズアレイ及び点像視野絞りを備えており、これらDMD、リレー光学系、マイクロレンズアレイ及び点像視野絞りは、DMD8、リレー光学系10、マイクロレンズアレイ16、点像視野絞り18と同様の構成を有している。
点像視野絞り18の各開口部18aを通過した光束は、図2に示すように、投影光学系PL1を介して、プレートP上に到達する。他の露光光学系L2〜L13においても、点像視野絞りの各開口部を通過した光束は、投影光学系を介してプレートP上に到達する。図1に示すように、プレートPはプレートステージ(基板ステージ)PST上に載置されており、プレートステージPSTは防振台32a,32b及び図示しない防振台(以下、防振台32cという)に支持されているベース34上に設けられている。防振台32a〜32cは、外部からの振動を露光装置に伝えないようにし、通常3つ以上設置される。プレートステージPSTは、リニアモータ36により走査方向(X方向)に移動可能に構成されており、ガイド37に対してエアギャップで浮上させる所謂エアステージの構成を有している。また、プレートステージPSTは、非走査方向(Y方向)に微量移動可能に構成されている図示しない微動ステージを有している。
また、露光光学系L1〜L13に対するプレートステージPSTのX方向における位置を、移動鏡40a,40bを用いて計測及び制御するXレーザ干渉計38を備えている。また、露光光学系L1〜L13に対するプレートPSTのY方向における位置を、移動鏡42を用いて計測及び制御するYレーザ干渉計(図示せず)を備えている。
また、露光光学系L1〜L13の走査方向の後方側(−X方向側)には、プレートPに設けられているアライメントマークを検出する複数のアライメント系AL1〜AL6及びプレートPのZ方向における位置を検出するオートフォーカス系AF1〜AF6がY方向(非走査方向)に並んで配置されている。また、プレートステージPSTの−X方向の端部には、Y方向に複数並んだ空間像計測センサ用マーク(AISマーク)を有する基準部材44が設けられている。また、基準部材44の下方には図示しない空間像計測センサ(AIS)が設けられており、空間像計測センサはプレートステージPSTに埋設されている。
空間像計測センサは、各DMDの位置と、各DMDにより形成される転写パターン(露光パターンデータ)の像がプレートP上に投影される位置の関係を求めるために用いられる。即ち、DMDにより形成される基準マークとAISマークが一致するようにプレートステージPSTを移動し、基準マークの像とAISマークとを空間像計測センサで検出し、この検出結果に基づいてDMDの位置とDMDにより形成される転写パターンの像がプレートP上に投影される位置との関係を求める。なお、プレートステージPSTの位置はXレーザ干渉計38及びYレーザ干渉計により検出される。
この実施の形態にかかる露光装置においては、DMD8のマイクロミラー8a、マイクロレンズアレイ16の各要素レンズ16a及び点像視野絞り18の各開口部18aは、XY平面内においてX方向及びY方向に平行な方向に二次元的に配列されている。点像視野絞り18の各開口部18aを通過した光束のそれぞれがX方向及びY方向に平行な位置に到達する状態で走査露光した場合、X方向に平行な線状のパターンを形成することができるが、Y方向に平行な線状のパターンを形成することができない。したがって、Y方向に平行な線状のパターンも露光することができるように、例えば点像視野絞り18をZ軸まわりに所定角度回転させて設置し、回転させた点像視野絞り18の各開口部18aを通過した光束がプレートP上に到達するようにする。なお、点像視野絞り18の回転に伴い、マイクロレンズアレイ16もZ軸まわりの所定角度回転させて設置する。
第1の実施の形態にかかる露光装置によれば、プレートステージPSTの走査に同期して光変調器としてのDMDにおいて生成される転写パターンを変化させることができるため、所望のパターンを容易に転写することができる。また、転写パターンであるマスク使用時に必要であったマスクステージを備える必要がなく、露光装置のコストダウン及び小型化が可能となる。また、第1の実施の形態にかかる露光装置によれば、第1のパルス光源E1の発振周波数と第2のパルス光源E2の発振周波数とがDMD8の駆動周波数(変調周波数)の正の整数倍(自然数倍)であるため、DMD8の駆動(変調)時に第1のパルス光源E1及び第2のパルス光源E2からの各パルス光が発振する。したがって、第1のパルス光源E1と第2のパルス光源E2がパルス光を発振する光源であるにもかかわらず、高いスループットで均質性の高いパターンをプレートP上に形成することができる。
次に、図面を参照して、この発明の第2の実施の形態にかかる露光装置について説明する。なお、この第2の実施の形態にかかる露光装置の光源部以外の構成は、第1の実施の形態にかかる露光装置の構成と同一である。したがって、第2の実施の形態の説明においては、第1の実施の形態にかかる露光装置の構成と同一の構成の詳細な説明は省略する。また、この第2の実施の形態にかかる露光装置の説明においては、第1の実施の形態にかかる露光装置と同一の構成には第1の実施の形態で用いたものと同一の符号を付して説明を行なう。
露光光学系L1は、光源部としてパルス発振型の第1のパルス光源(以下、パルス光源E11という。)及び第2のパルス光源(以下、パルス光源E12という。)を備えている。露光光学系L2〜L13も同様に光源部としてパルス発振型の第1のパルス光源及び第2のパルス光源を備えており、各第1のパルス光源及び各第2のパルス光源はパルス光源E11,E12と同一の構成を有している。パルス光源E11及びパルス光源E12は、同一の種類の光源であり、同一の波長及び同一の発振周波数を有している。パルス発振型の光源としては、YAGレーザ(波長1064nm)の3倍高調波(波長355nm)、KrFエキシマレーザ(波長248nm)またはArFエキシマレーザ(193nm)等が用いられる。
第1のパルス光源E11及び第2のパルス光源E12は、パルス発振制御部9により発光のタイミングを制御されている。パルス発振制御部9は、DMD8が備える変調素子8aの変調周波数がパルス光源E11,E12の発振周波数とパルス光源の数(この実施の形態においては2)との積に等しくなるように、パルス光源E11とパルス光源E12の発光のタイミングを制御している。
即ち、fMをDMD8の変調周波数(駆動周波数)、mをパルス光源の数(この実施の形態においてはm=2)としたとき、第m番目のパルス光源の発振周波数fmが以下の(3)式に示す値となるように各パルス光源の発光のタイミングを制御している。
fm=fM/m (3)
(3)式より第1番目のパルス光源E11の発振周波数f1及び第2番目のパルス光源E12の発振周波数f2は、fM/mとなる。また、第1番目のパルス光源E11の発振周波数f1及び第2番目のパルス光源E12の発振周波数f2が等しい場合、各パルス光源の発振間隔Δt(図7参照)が以下の(4)式に示す値となるように各パルス光源の発光のタイミングは制御されている。
(3)式より第1番目のパルス光源E11の発振周波数f1及び第2番目のパルス光源E12の発振周波数f2は、fM/mとなる。また、第1番目のパルス光源E11の発振周波数f1及び第2番目のパルス光源E12の発振周波数f2が等しい場合、各パルス光源の発振間隔Δt(図7参照)が以下の(4)式に示す値となるように各パルス光源の発光のタイミングは制御されている。
Δt=1/fM (4)
例えば、fM=40000(Hz)、m=2(個)のとき、(3)式よりf1=f2=20000(Hz)となり、(4)式よりΔt=25(μ秒)となる。また、例えば、4個のパルス光源(m=4)を備えている場合には、fM=40000(Hz)のとき、(3)式よりf1=f2=f3=f4=10000(Hz)となり、(4)式よりΔt=25(μ秒)となる。
例えば、fM=40000(Hz)、m=2(個)のとき、(3)式よりf1=f2=20000(Hz)となり、(4)式よりΔt=25(μ秒)となる。また、例えば、4個のパルス光源(m=4)を備えている場合には、fM=40000(Hz)のとき、(3)式よりf1=f2=f3=f4=10000(Hz)となり、(4)式よりΔt=25(μ秒)となる。
図7は、パルス光源E11,E12の発光タイミング及びDMD8の駆動タイミングの関係を示すグラフである。図7に示すように、DMD8の駆動(変調)後、次の駆動(変調)を行なうまでの間に、パルス光源E11が発光し、DMD8の次の駆動(変調)後、更に次の駆動(変調)を行なうまでの間に、パルス光源E12が発光する。即ち、DMD8の駆動(変調)毎に異なるパルス光源から異なるパルス光が発振される。パルス光源E11及びパルス光源E12は、DMD8の駆動(変調)に基づいて、発光のタイミングを互いにずらして発光するため、パルス光源による照射パワーのばらつきの発生を抑制することができる。また、複数のパルス光源を備えているため、照射パワーを増大させることができ、スループットを向上させることができる。なお、各パルス光源の発振間隔Δtのずれは、約30%以内に抑えることが望ましく、約10%以内に抑えることがより望ましい。
第2の実施の形態にかかる露光装置によれば、所定の変調周波数が複数のパルス光源の発振周波数と複数のパルス光源の数との積と等しいため、DMD8の駆動(変調)毎に別光源からの異なるパルス光が発振する。したがって、パルス光源により露光を行なうにもかかわらず、高いスループットで均質性の高いパターンを基板上に形成することができる。
なお、上述の各実施の形態にかかる露光装置においては、同一の発振周波数を有する2つのパルス光源を備えているが、異なる発振周波数を有する複数のパルス光源を備えるようにしてもよい。また、上述の各実施の形態においては、2つのパルス光源を備えているが、3つ以上のパルス光源を備えるようにしてもよい。この場合には、パルス光源の数が多くなるため、照射パワーを更に増大させることができ、スループットを向上させることができる。
また、上述の各実施の形態にかかる露光装置においては、点像視野絞り及び投影光学系を介した光束によりパターン像をプレートP上に形成しているが、マイクロレンズアレイを通過した光束によりパターン像をプレートP上に形成するようにしてもよい。即ち、点像視野絞り及び投影光学系を備えない構成にしてもよい。この場合には、装置本体をコンパクト化及び低コスト化することができる。
また、上述の各実施の形態においては、液晶表示素子を製造するための露光装置を例に挙げて説明しているが、液晶露光装置に限定されることなく、例えば、ウエハ上に集積回路パターンを転写する半導体製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッドを製造するための露光装置であっても良い。
上述の各実施の形態にかかる露光装置では、投影光学系を用いて光変調器により形成された転写用のパターンを感光性基板(プレート)に露光する(露光工程)ことにより、マイクロデバイス(半導体素子、撮像素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等)を製造することができる。以下、上述の各実施の形態にかかる露光装置を用いて感光性基板としてのプレート等に所定の回路パターンを形成することによって、マイクロデバイスとしての半導体デバイスを得る際の手法の一例につき図8のフローチャートを参照して説明する。
先ず、図8のステップS301において、1ロットのプレート上に金属膜が蒸着される。次のステップS302において、その1ロットのプレート上の金属膜上にフォトレジストが塗布される。その後、ステップS303において、上述の各実施の形態にかかる露光装置を用いて、光変調器により形成されたパターンの像が投影光学系を介して、その1ロットのプレート上の各ショット領域に順次露光転写される。その後、ステップS304において、その1ロットのプレート上のフォトレジストの現像が行われた後、ステップS305において、その1ロットのプレート上でレジストパターンをマスクとしてエッチングを行うことによって、光変調器により形成されたパターンに対応する回路パターンが、各プレート上の各ショット領域に形成される。
その後、更に上のレイヤの回路パターンの形成等を行うことによって、半導体素子等のデバイスが製造される。上述の半導体デバイス製造方法によれば、上述の各実施の形態にかかる露光装置を用いて露光を行なっているため、高スループットで良好な半導体デバイスを得ることができる。なお、ステップS301〜ステップS305では、プレート上に金属を蒸着し、その金属膜上にレジストを塗布、そして露光、現像、エッチングの各工程を行っているが、これらの工程に先立って、プレート上にシリコンの酸化膜を形成後、そのシリコンの酸化膜上にレジストを塗布、そして露光、現像、エッチング等の各工程を行っても良いことはいうまでもない。
また、上述の各実施の形態にかかる露光装置では、プレート(ガラス基板)上に所定のパターン(回路パターン、電極パターン等)を形成することによって、マイクロデバイスとしての液晶表示素子を得ることもできる。以下、図9のフローチャートを参照して、このときの手法の一例につき説明する。まず、図9において、パターン形成工程S401では、上述の各実施の形態にかかる露光装置を用いて可変成形マスクにより形成されたパターンを感光性基板(レジストが塗布されたガラス基板等)に転写露光する、所謂光リソグラフィ工程が実行される。この光リソグラフィ工程によって、感光性基板上には多数の電極等を含む所定パターンが形成される。その後、露光された基板は、現像工程、エッチング工程、レジスト剥離工程等の各工程を経ることによって、基板上に所定のパターンが形成され、次のカラーフィルタ形成工程S402へ移行する。
次に、カラーフィルタ形成工程S402では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応した3つのドットの組がマトリックス状に多数配列されたり、またはR、G、Bの3本のストライプのフィルタの組を複数水平走査線方向に配列されたりしたカラーフィルタを形成する。そして、カラーフィルタ形成工程S402の後に、セル組み立て工程S403が実行される。セル組み立て工程S403では、パターン形成工程S401にて得られた所定パターンを有する基板、およびカラーフィルタ形成工程S402にて得られたカラーフィルタ等を用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。セル組み立て工程S403では、例えば、パターン形成工程S401にて得られた所定パターンを有する基板とカラーフィルタ形成工程S402にて得られたカラーフィルタとの間に液晶を注入して、液晶パネル(液晶セル)を製造する。
その後、モジュール組み立て工程S404にて、組み立てられた液晶パネル(液晶セル)の表示動作を行わせる電気回路、バックライト等の各部品を取り付けて液晶表示素子として完成させる。上述の液晶表示素子の製造方法によれば、上述の各実施の形態にかかる露光装置を用いて露光を行なっているため、高スループットで良好な液晶表示素子を得ることができる。
E1,E2…パルス光源、4…コリメート光学系、8…DMD、9…パルス発振制御部、10…リレー光学系、16…マイクロレンズアレイ、18…点像視野絞り、L1〜L13…露光光学系、PL1…投影光学系、P…プレート、PST…プレートステージ。
Claims (5)
- 光源部と、前記光源部から射出された光束に対して所定の変調周波数で電気的に変調可能な複数の変調素子を有する光変調器とを備え、前記光変調器により形成された所定のパターンを感光性基板に露光する露光装置において、
前記光源部は、第1発振周波数でパルス光を発振する第1光源と、第2発振周波数でパルス光を発振する第2光源とを有し、
前記第1発振周波数及び前記第2発振周波数は、前記変調周波数の正の整数倍であることを特徴とする露光装置。 - 光源部と、前記光源部から射出された光束に対して所定の変調周波数で電気的に変調可能な複数の変調素子を有する光変調器とを備え、前記光変調器により形成された所定のパターンを感光性基板に露光する露光装置において、
前記光源部は、パルス光を発振する複数のパルス光源を有し、
前記所定の変調周波数は、前記各パルス光源の発振周波数と前記複数のパルス光源の数との積に等しいことを特徴とする露光装置。 - 前記複数のパルス光源の発振周波数は互いに等しいことを特徴とする請求項1または請求項2記載の露光装置。
- 前記感光性基板を前記光変調器に対して走査方向に相対的に移動させて前記所定のパターンを前記感光性基板に露光するために、前記感光性基板を載置する基板ステージを備え、
前記光変調器は、前記感光性基板上に形成される所定形状の露光領域の前記走査方向に沿った照度分布がほぼ台形形状となるようにすることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の露光装置。 - 請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の露光装置を用いて所定のパターンを感光性基板上に露光する露光工程と、
前記露光工程により露光された前記感光性基板を現像する現像工程と、
を含むことを特徴とするデバイスの製造方法。
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2005
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