JP2007177239A - インクジェット記録用インク組成物、及びカラーフィルター基板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】インク組成物は、一般式(1):
(HOOC−)m−R1−(−COO−[−R3−COO−]n−R2)t (1)
〔式中、R1は4価のテトラカルボン酸化合物残基であり、R2はモノアルコール残基であり、R3はラクトン残基であり、mは2又は3であり、nは1〜50の整数であり、そしてtは(4−m)である〕
で表される樹脂型分散剤、顔料、熱反応性化合物、及び有機溶剤を含む。カラーフィルター基板は、前記インクジェット記録用インク組成物による印刷層を担持する。
【選択図】なし
Description
こうした要求に従い、製造方法や製造設備の見直しが行われ、インクジェット法によるカラーフィルター基板の製造が注目されている。インクジェット法は、特に製造装置の小型化が容易で、生産性の高い点で有利である。更に、近年は、プリンタヘッドやインクに関する技術の進歩により、インクジェット法にも顔料系インクが使用され始め、その結果、耐光性や堅牢性も改良されている。この点からも、カラーフィルター基板用途にインクジェット法を適用することが有利である、種々の提案が行われている(例えば、特許文献1〜3)。
(HOOC−)m−R1−(−COO−[−R3−COO−]n−R2)t (1)
〔式中、R1は4価のテトラカルボン酸化合物残基であり、R2はモノアルコール残基であり、R3はラクトン残基であり、mは2又は3であり、nは1〜50の整数であり、そしてtは(4−m)である〕
で表される樹脂型分散剤、顔料、熱反応性化合物、及び有機溶剤を含むことを特徴とする、インクジェット記録用インク組成物によって解決することができる。
本発明によるインク組成物の別の好ましい態様においては、前記樹脂型分散剤として、R2が、直鎖又は分岐脂肪族モノアルコール残基である一般式(1)で表される樹脂型分散剤を含有する。
本発明によるインク組成物の更に別の好ましい態様においては、前記樹脂型分散剤として、R2が、エチレン性不飽和二重結合1つ又は2つ以上を有するモノアルコール残基である一般式(1)で表される樹脂型分散剤を含有する。
本発明によるインク組成物の更に別の好ましい態様においては、前記樹脂型分散剤として、R2が、片末端をエーテル化又はエステル化したポリオキシアルキレン基である一般式(1)で表される樹脂型分散剤を含有する。
本発明によるインク組成物の更に別の好ましい態様においては、前記樹脂型分散剤として、nとtとの少なくとも一方が2以上であり、複数のR3が、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、及びアルキル置換されたヘキサメチレン基からなる群から選択され、相互に同じか異なる基である一般式(1)で表される樹脂型分散剤を含有する。
本発明によるインク組成物の更に別の好ましい態様においては、バインダー樹脂を更に含み、特には、前記バインダー樹脂が、熱可塑性樹脂である。
本発明によるインク組成物の更に別の好ましい態様においては、顔料誘導体を更に含み、特には、前記顔料誘導体が、一般式(2):
G−(E)q (2)
(式中、Gは、色素原型化合物残基であり、Eは、塩基性置換基、酸性置換基、又は中性置換基であり、qは、1〜4の整数である)
で表される化合物である。
本発明によるインク組成物の更に別の好ましい態様においては、前記顔料の含有量が、インク組成物全重量に対して、1〜30重量%である。
本発明によるインク組成物の更に別の好ましい態様においては、前記顔料と前記樹脂型分散剤との重量比が、100:3〜100:60である。
本発明によるインク組成物の更に別の好ましい態様においては、25℃における粘度が、2〜40mPa・sである。
本発明によるインク組成物の更に別の好ましい態様においては、カラーフィルター基板用である。
本発明のインクジェット記録用インク組成物は、前記一般式(1)で表される樹脂型分散剤を含有している。
具体的に例示すると、ユニオックスM−400、M−550、M−2000、ブレンマーPE−90、PE−200、PE−350、AE−90、AE−200、AE−400、PP−1000、PP−500、PP−800、AP−150、AP−400、AP−550、AP−800、50PEP−300、70PEP−350B、AEPシリーズ、55PET−400、30PET−800、55PET−800、AETシリーズ、30PPT−800、50PPT−800、70PPT−800、APTシリーズ、10PPB−500B、又は10APB−500Bなどがある。
で示されるものであり、R2が炭素原子数8〜20の脂肪族アルキル基、又は分子量200〜1500の末端エーテル若しくはエステルポリオキシアルキレン(アルキレン部分の炭素原子数が2〜4)基であり、R3がヘキサメチレン基、ペンタメチレン基、又はアルキル置換されたヘキサメチレン基であり、mは2又は3であり、nが3〜20の整数であり、そしてtが(4−m)である一般式(1)で表される樹脂型分散剤である。
本発明のインクジェット記録用インク組成物は、顔料を含有している。
顔料としては、有機顔料、無機顔料、又はアセチレンブラック、チャンネルブラック、若しくはファーネスブラック等のカーボンブラックを用いることができ、顔料は2種以上を混合して用いてもよい。
赤色着色組成物には、例えば、C.I.Pigment Red 7、9、14、41、48:1、48:2、48:3、48:4、81:1、81:2、81:3、97、122、123、146、149、168、177、178、180、184、185、187、192、200、202、208、210、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、246、254、255、264、272等の赤色顔料を用いることができる。赤色着色組成物には、黄色顔料、及び/又はオレンジ顔料を併用することができる。
緑色着色組成物には、例えば、C.I.Pigment Green 7、10、36、37等の緑色顔料を用いることができる。緑色着色組成物には黄色顔料を併用することができる。
青色着色組成物には、例えば、C.I.Pigment Blue 15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64等の青色顔料を用いることができる。青色着色組成物には、例えば、C.I.Pigment Violet 1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50等の紫色顔料を併用することができる。
本発明のインクジェット記録用インク組成物は、前記顔料を、1種単独で含有するか、あるいは2種以上を混合して含有することができる。
本発明のインクジェット記録用インク組成物は、熱反応性化合物を含有している。本発明のインク組成物に用いることのできる前記熱反応性化合物は、常温下では非反応性であるが、例えば、100℃以上(好ましくは150℃以上)の温度で、架橋反応、重合反応、重縮合反応、又は重付加反応を示す化合物である。本発明のインク組成物に用いることのできる前記熱反応性化合物の分子量は、特に限定されるものではないが、好ましくは50〜2000、より好ましくは100〜1000である。
本発明のインクジェット記録用インク組成物は、有機溶剤を含有している。
本発明では、インクジェット記録用インク組成物において通常使用されている有機溶剤を用いることができる。一般に、インクジェット記録用インク組成物に用いられる有機溶剤は、樹脂に対して高い溶解性を有するとともに、インクジェットプリンタからインクを吐出する際に、インクと接するプリンタ部材に対して膨潤作用が少なく、溶剤の粘度がなるべく低いものが好ましい。有機溶剤は、樹脂に対する溶解性、及びプリンタ部材に対する膨潤作用、粘度、及びノズルにおけるインクの乾燥性の点から選択され、アルコール系溶剤、グリコール系溶剤、エステル系溶剤、及び/又はケトン系溶剤等の1種類を単独で、又は2種類以上を混合して使用することができる。
ケトン系溶剤としては、例えば、シクロヘキサノン、エチルアミルケトン、ジアセトンアルコール、ジイソブチルケトン、イソホロン、メチルシクロヘキサノン、又はアセトフェノン等を挙げることができる。
本発明のインクジェット記録用インク組成物は、更に顔料誘導体を含有することができる。
顔料誘導体としては、例えば、一般式(2):
G−(E)q (2)
(式中、Gは、色素原型化合物残基であり、Eは、塩基性置換基、酸性置換基、又は中性置換基であり、qは、1〜4の整数である)
で表される化合物を用いることができる。
p:1〜10の整数を表す。
R33、R34:それぞれ独立に、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいフェニル基、又はR33とR34とで一緒になって更なる窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を含む置換されていてもよい複素環を表す。アルキル基及びアルケニル基の炭素数は1〜10が好ましい。
R7:置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基又は置換されていてもよいフェニル基を表す。アルキル基及びアルケニル基の炭素数は1〜10が好ましい。
R8、R9、R10、R11:それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基又は置換されていてもよいフェニル基を表す。アルキル基及びアルケニル基の炭素数は1〜5が好ましい。
Y:−NR12−Z−NR13−又は直接結合を表す。
R12、R13:それぞれ独立に水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基又は置換されていてもよいフェニル基を表す。アルキル基及びアルケニル基の炭素数は1〜5が好ましい。
Z:置換されていてもよいアルキレン基、置換されていてもよいアルケニレン基、又は置換されていてもよいフェニレン基を表す。アルキレン基及びアルケニレン基の炭素数は1〜8が好ましい。
P:下記一般式(7)で示される置換基又は下記一般式(8)で示される置換基を表す。
Q:水酸基、アルコキシル基、前記一般式(4)で示される置換基又は前記一般式(5)で示される置換基を表す。
R14、R15:それぞれ独立に、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいフェニル基、又はR14とR15とで一緒になって更なる窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を含む置換されていてもよい複素環を表す。アルキル基及びアルケニル基の炭素数は1〜10が好ましい。
R17、R18、R19、R20:それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基又は置換されていてもよいフェニル基を表す。アルキル基及びアルケニル基の炭素数は1〜5が好ましい。
一般式(9):
−SO3M/l (9)
M:水素原子、カルシウム原子、バリウム原子、ストロンチウム原子、マンガン原子、又はアルミニウム原子を表す。
l:Mの価数
本発明のインクジェット記録用インク組成物は、更にバインダー樹脂を含有することができる。バインダー樹脂は、前記熱反応性化合物の反応温度においても、非反応性の樹脂であり、熱可塑性樹脂であることが好ましい。
架橋可能な官能基を有する樹脂としては、エステル化反応により樹脂が緩やかに架橋するため、水酸基又はカルボキシル基を有するアクリル樹脂が好ましい。
水酸基又はカルボキシル基を有するアクリル樹脂は、水酸基を有するモノマー又はカルボキシル基を有するモノマーと、水酸基及びカルボキシル基を有しないアクリルモノマーとを共重合することにより得られる樹脂である。
R41及びR51:水素原子又はメチル基を表す。
R42:炭素数1〜4アルキレン基を表す。
s:1〜100の整数を表す。
リン酸基及びスルホン酸基は、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛等の多価金属、アンモニア、又はエチルアミン、ジブチルアミン、トリエタノールアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、ドデシルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、ジステアリルアミン等の有機アミンと塩を形成していてもよい。
一般式(24):
R45:アルキレン基を表す。
u:1〜20の整数を表す。
スルホン酸基を有するモノマーとしては、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、3−アリロキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、p−スチレンスルホン酸、メタリルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルオキシベンゼンスルホン酸、アリルオキシベンゼンスルホン酸、2−スルホエチルメタクリレート、4−スルホブチルメタクリレート等を挙げることができる。
リン酸基を有する樹脂は、リン酸基を有するモノマーとリン酸基を有しないモノマーとをラジカル重合することにより得ることができる。また、スルホン酸基を有する樹脂は、スルホン酸基を有するモノマーとスルホン酸基を有しないモノマーとをラジカル重合することにより得ることができる。リン酸基を有しないモノマー及びスルホン酸基を有しないモノマーとしては、先に例示した水酸基を有するモノマー、カルボキシル基を有するモノマー、水酸基及びカルボキシル基を有しないモノマーを用いることができる。
前記一般式(25)及び一般式(26)で示されるモノマーを重合成分として含有する樹脂の重量平均分子量(Mw)は好ましくは5000〜100000であり、更に好ましくは10000〜50000である。
顔料の被覆処理は、前記顔料、前記一般式(1)で表される樹脂型分散剤、前記有機溶剤、前記顔料誘導体、及び前記バインダー樹脂等が均一になるように予め混合してから、分散機を用いて混練することにより行うことができる。溶剤の配合量は、混合物の機械特性に応じて調節することが好ましい。顔料の被覆処理に用いる分散機としては、ニーダー、ロールミル、ボールミル、バンバリーミキサー、ローラーミル、石臼式ミル等が挙げられるが、2本ロールミルは一つの装置で混合及び混練ができるので好ましい。
第1工程は、顔料、樹脂成分、及び溶剤等を含む組成物を20回程度2本ロールに通すことにより顔料への樹脂成分の濡れと吸着を進行させるチップ化工程である。この工程で、配合した溶剤のうち約80重量%程度が揮発する。
本発明のインクジェット記録用インク組成物において、固形分含有量は、インク組成物全重量に対して、好ましくは3〜60重量%、より好ましくは4〜40重量%である。固形分含有量が、3重量%未満になるとインク皮膜の濃度や耐性が不足し、60重量%を超えるとインクの粘度が上昇し、経時安定性が低下することがある。
本発明のインクジェット記録用インク組成物を用いて、インクジェット法により、カラーフィルター基板を製造することができる。カラーフィルター基板は、例えば、薄型テレビジョンなどに利用されている液晶ディスプレイパネルに利用することができる。
基板としては、ガラス板や、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂板を用いることができる。ブラックマトリックスは、例えば、ラジカル重合型のブラックレジストを塗布し、露光、そして現像してパターニングするフォトリソグラフィー法、黒色インクを印刷する印刷法、又は金属を蒸着したのちエッチングする蒸着法等により基板上に形成することができる。
実施例及び比較例で用いた顔料、顔料誘導体、溶剤及び樹脂溶液を以下に示す。また、実施例及び比較例における最終的なインク組成を表1に示す。
レッド顔料:C.I.Pigment Red 254(チバスペシャルティケミカルズ社製「イルガフォー RED B−CF」)
グリーン顔料:C.I.Pigment Green 36(東洋インク製造社製「リオノールグリーン6YK」)
ブルー顔料:C.I.Pigment Blue 15:6(東洋インク製造社製「リオノールブルーE」)
イエロー顔料:C.I.Pigment Yellow 138(東洋インク製造社製「リオノゲン イエロー 1010」
マゼンタ顔料:C.I.Pigment Red 122(東洋インク製造社製「リオノゲン マゼンタ 5750」)
シアン顔料:C.I.Pigment Blue 15:3(東洋インク製造社製「リオノールブルー FG−7351」)
CBAc:ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート
PGMAc:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
BuCBAc:ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート
《バインダー樹脂〔R1〕の製造例》
セパラブル4口フラスコに温度制御用レギュレーター、冷却管、及び撹拌装置を取り付けて、溶剤(CBAc)100部を仕込み、100℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管より下記の原料を添加し、5時間反応を継続し、重量平均分子量(Mw)20,000のアクリル樹脂の溶液(固形分50%)を得た。なお、アクリル樹脂の重量平均分子量は、GPCを用いて測定し、ポリスチレン換算で求めた。こうして得られた樹脂溶液を、バインダー樹脂〔R1〕として用いた。
メタクリル酸 20部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 20部
n−ブチルメタクリレート 57部
ホスマーM 3部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 4部
ガス導入管、温度計、コンデンサ、及び攪拌機を備えた反応容器に、1−ドデカノール62.6部、ε−カプロラクトン287.4部、及び触媒としてモノブチルスズ(IV)オキシド0.1部を仕込み、窒素ガスで置換した後、120℃で4時間加熱、撹拌した。固形分測定により98%が反応したことを確認したのち、無水ピロメリット酸36.6部を加え、120℃で2時間反応させ樹脂型分散剤(S1)を得た。得られた樹脂型分散剤(S1)は、常温で白色ワックス状固体であった。
樹脂型分散剤(S1)の製造例1と同様の装置、及び触媒、反応操作にて、モノアルコール、ラクトン、及びテトラカルボン酸二無水物を表1に記載の組成で反応させて樹脂型分散剤(S2)及び樹脂型分散剤(S3)を得た。
メトキシPEG400・・・片末端メトキシ化ポリエチレングリコール(分子量400)
PMA・・・無水ピロメリット酸
BPDA・・・3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
TMEG・・・エチレングリコールジ無水トリメリット酸エステル(新日本理化株式会社製:商品名リカシッドTMEG−100)
DMBA・・・ジメチルベンジルアミン
アルコキシアルキル基含有メラミン化合物(ニカラックMX−43:三和ケミカル社製)
イミノ・メチロール基含有メラミン化合物(ニカラックMS−001:三和ケミカル社製)
アルコキシアルキル基含有ベンゾグアナミン化合物(ニカラックSB−401:三和ケミカル社製)
イミノ・メチロール基含有ベンゾグアナミン化合物(ニカラックBL−60:三和ケミカル社製)
レッド顔料90部、顔料誘導体〔1〕10部、バインダー樹脂〔R1〕93部、樹脂型分散剤(S1)20部及びCBAc430部をサンドミルに入れて4時間分散を行い、更にメラミン化合物MX−43の40部、及び溶剤(CBAc)86部をミキサーに入れて混合し、メンブランフィルターで加圧濾過し、顔料濃度(PC)13%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
レッド顔料90部、顔料誘導体〔1〕10部、バインダー樹脂〔R1〕93部、樹脂型分散剤(S1)20部及びCBAc430部をサンドミルに入れて4時間分散を行い、更にメラミン化合物MX−43の40部、及びエポキシ化合物(EPPN−201:日本化薬社製)20部、及び溶剤(CBAc)66部をミキサーに入れて混合し、メンブランフィルターで加圧濾過し、顔料濃度(PC)13%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
レッド顔料90部、顔料誘導体〔1〕10部、バインダー樹脂〔R1〕133部及びCBAc410部をサンドミルに入れて4時間分散を行い、更にメラミン化合物MX−43の40部、及び溶剤(CBAc)86部をミキサーに入れて混合し、メンブランフィルターで加圧濾過し、顔料濃度(PC)13%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
グリーン顔料90部、顔料誘導体〔2〕10部、バインダー樹脂〔R1〕60部、及び樹脂型分散剤(S2)20部を均一に撹拌し、混合物を得た。60℃に加温した2本ロールに、混合物を入れて10分間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc)50部を加え、2本ロールを80℃に加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、加熱混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆処理顔料を得た。
被覆処理顔料150部、及び溶剤(CBAc)250部をミキサーに入れて混合し、更にサンドミルに入れて分散を行い、更にメラミン化合物MX−43の40部、及び溶剤(CBAc)116部を加え混合した。ゴミや粗大物をフィルター濾過し、顔料濃度18%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
実施例3において、メラミン化合物MX−43の40部をベンゾグアナミン化合物(ニカラックSB−401)の40部に代えること以外は、実施例3と同様にして、顔料濃度18%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
実施例3において、バインダー樹脂〔R1〕60部及び樹脂型分散剤(S2)20部をバインダー樹脂〔R1〕100部に代えて分散すること以外は、実施例3と同様にして、顔料濃度18%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
イエロー顔料90部、顔料誘導体〔3〕10部、バインダー樹脂〔R1〕93部、及び樹脂型分散剤(S2)20部を均一に撹拌し、混合物を得た。60℃に加温した2本ロールに、前記混合物を入れて10分間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc)50部を加え、2本ロールを80℃に加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、加熱混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆処理顔料を得た。
被覆処理顔料167部、及び溶剤(CBAc)267部をミキサーに入れて混合し、更にサンドミルに入れて分散を行い、更にメラミン化合物MX−43の40部、及び溶剤(CBAc)53部を加え混合した。ゴミや粗大物をフィルター濾過し、顔料濃度19%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
実施例5において、バインダー樹脂〔R1〕93部及び樹脂型分散剤(S2)20部をバインダー樹脂〔R1〕133部に代えて分散すること以外は、実施例5と同様にして、顔料濃度19%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
ブルー顔料90部、顔料誘導体〔2〕10部、バインダー樹脂〔R1〕103部、及び樹脂型分散剤(S3)15部を均一に撹拌し、混合物を得た。60℃に加温した2本ロールに、前記混合物を入れて10分間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc)50部を加え、2本ロールを80℃に加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、加熱混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆処理顔料を得た。
被覆処理顔料167部、及び溶剤(CBAc)552部をミキサーに入れて混合し、更にサンドミルに入れて分散を行い、更にメラミン化合物MX−43の40部、溶剤(CBAc)60部を加え混合した。ゴミや粗大物をフィルター濾過し、顔料濃度12%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
ブルー顔料90部、顔料誘導体〔2〕10部、バインダー樹脂〔R1〕103部、及び樹脂型分散剤(S3)15部を均一に撹拌し、混合物を得た。60℃に加温した2本ロールに、前記混合物を入れて10分間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc)50部を加え、2本ロールを80℃に加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、加熱混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆処理顔料を得た。
被覆処理顔料167部、及び溶剤(CBAc)532部をミキサーに入れて混合し、更にサンドミルに入れて分散を行い、更にメラミン化合物MX−43の40部、アクリルモノマー(カラヤッドTPA−330;日本化薬製)20部、及び溶剤(CBAc)60部を加え混合した。ゴミや粗大物をフィルター濾過し、顔料濃度12%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
実施例6において、バインダー樹脂〔R1〕103部及び樹脂型分散剤(S3)15部をバインダー樹脂〔R1〕133部に代えて分散すること以外は、実施例6と同様にして、顔料濃度12%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
シアン顔料90部、顔料誘導体〔2〕10部、バインダー樹脂〔R1〕103部、樹脂型分散剤(S3)15部及びBuCBAc355部をサンドミルに入れて4時間分散を行い、更にメラミン化合物MX−43の40部、及び溶剤(BuCBAc)54部をミキサーに入れて混合し、メンブランフィルターで加圧濾過し、顔料濃度(PC)15%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
シアン顔料90部、顔料誘導体〔2〕10部、バインダー樹脂〔R1〕133部及びBuCBAc340部をサンドミルに入れて4時間分散を行い、更にメラミン化合物MX−43の40部、及び溶剤(BuCBAc)54部をミキサーに入れて混合し、メンブランフィルターで加圧濾過し、顔料濃度(PC)15%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
マゼンタ顔料90部、顔料誘導体〔4〕10部、バインダー樹脂〔R1〕93部、樹脂型分散剤(S1)20部及びBuCBAc314部をサンドミルに入れて4時間分散を行い、更にメラミン化合物MX−43の40部、及び溶剤(BuCBAc)100部をミキサーに入れて混合し、メンブランフィルターで加圧濾過し、顔料濃度(PC)15%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
マゼンタ顔料90部、顔料誘導体〔4〕10部、バインダー樹脂〔R1〕133部及びBuCBAc294部をサンドミルに入れて4時間分散を行い、更にメラミン化合物MX−43の40部、及び溶剤(BuCBAc)100部をミキサーに入れて混合し、メンブランフィルターで加圧濾過し、顔料濃度(PC)15%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
レッド顔料90部、顔料誘導体〔1〕10部、バインダー樹脂〔R1〕93部、樹脂型分散剤(S1)20部及びCBAc430部をサンドミルに入れて4時間分散を行い、更にメラミン化合物MS−001の40部、及び溶剤(BuCBAc)86部をミキサーに入れて混合し、メンブランフィルターで加圧濾過し、顔料濃度(PC)13%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
レッド顔料90部、顔料誘導体〔1〕10部、バインダー樹脂〔R1〕133部及びCBAc410部をサンドミルに入れて4時間分散を行い、更にメラミン化合物メラミン化合物MS−001の40部、及び溶剤(BuCBAc)86部をミキサーに入れて混合し、メンブランフィルターで加圧濾過し、顔料濃度(PC)13%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
グリーン顔料90部、顔料誘導体〔2〕10部、バインダー樹脂〔R1〕60部、及び樹脂型分散剤(S2)20部を均一に撹拌し、混合物を得た。60℃に加温した2本ロールに、混合物を入れて10分間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc)50部を加え、2本ロールを80℃に加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、加熱混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆処理顔料を得た。
被覆処理顔料150部、及び溶剤(CBAc)250部をミキサーに入れて混合し、更にサンドミルに入れて分散を行い、更にメラミン化合物MS−001の40部、及び溶剤(CBAc)43部、溶剤(BuCBAc)73部を加え混合した。ゴミや粗大物をフィルター濾過し、顔料濃度18%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
実施例11において、バインダー樹脂〔R1〕60部及び樹脂型分散剤(S2)20部をバインダー樹脂〔R1〕100部に代えて分散すること以外は、実施例3と同様にして、顔料濃度18%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
イエロー顔料90部、顔料誘導体〔3〕10部、バインダー樹脂〔R1〕93部、及び樹脂型分散剤(S2)20部を均一に撹拌し、混合物を得た。60℃に加温した2本ロールに、前記混合物を入れて10分間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc)50部を加え、2本ロールを80℃に加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、加熱混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆処理顔料を得た。
被覆処理顔料167部、及び溶剤(CBAc)267部をミキサーに入れて混合し、更にサンドミルに入れて分散を行い、更にメラミン化合物MS−001の40部、及び溶剤(BuCBAc)53部を加え混合した。ゴミや粗大物をフィルター濾過し、顔料濃度19%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
実施例12において、バインダー樹脂〔R1〕93部及び樹脂型分散剤(S2)20部をバインダー樹脂〔R1〕133部に代えて分散すること以外は、実施例5と同様にして、顔料濃度19%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
ブルー顔料90部、顔料誘導体〔2〕10部、バインダー樹脂〔R1〕103部、及び樹脂型分散剤(S3)15部を均一に撹拌し、混合物を得た。60℃に加温した2本ロールに、前記混合物を入れて10分間練肉したところ、溶剤が揮発してシート状となった。更に、溶剤(PGMAc)50部を加え、2本ロールを80℃に加熱して混練を行った。分散途中で溶剤が揮発し、加熱混練物は弾性をもつ固形物となった。得られた固形物を冷却後、粉砕し、被覆処理顔料を得た。
被覆処理顔料167部、及び溶剤(CBAc)552部をミキサーに入れて混合し、更にサンドミルに入れて分散を行い、更にベンゾグアナミン化合物BL−60の40部、溶剤(BuCBAc)60部を加え混合した。ゴミや粗大物をフィルター濾過し、顔料濃度12%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
実施例13において、バインダー樹脂〔R1〕103部及び樹脂型分散剤(S3)15部をバインダー樹脂〔R1〕133部に代えて分散すること以外は、実施例6と同様にして、顔料濃度12%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
シアン顔料90部、顔料誘導体〔2〕10部、バインダー樹脂〔R2〕103部、樹脂型分散剤(S3)15部及び溶剤(CBAc)180部、溶剤(BuCBAc)175部をサンドミルに入れて4時間分散を行い、更にベンゾグアナミン化合物BL−60の40部、及び溶剤(BuCBAc)54部をミキサーに入れて混合し、メンブランフィルターで加圧濾過し、顔料濃度(PC)15%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
シアン顔料90部、顔料誘導体〔2〕10部、バインダー樹脂〔R2〕133部及び溶剤(CBAc)165部、溶剤(BuCBAc)175部をサンドミルに入れて4時間分散を行い、更にベンゾグアナミン化合物BL−60の40部、及び溶剤(BuCBAc)54部をミキサーに入れて混合し、メンブランフィルターで加圧濾過し、顔料濃度(PC)15%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
マゼンタ顔料90部、顔料誘導体〔4〕10部、バインダー樹脂〔R2〕93部、樹脂型分散剤(S1)20部及び溶剤(CBAc)184部、溶剤(BuCBAc)130部をサンドミルに入れて4時間分散を行い、更にメラミン化合物MS−001の40部、及び溶剤(BuCBAc)100部をミキサーに入れて混合し、メンブランフィルターで加圧濾過し、顔料濃度(PC)15%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
マゼンタ顔料90部、顔料誘導体〔4〕10部、バインダー樹脂〔R1〕133部及び溶剤(CBAc)164部、溶剤(BuCBAc)130部をサンドミルに入れて4時間分散を行い、更にメラミン化合物MS−001の40部、及び溶剤(BuCBAc)100部をミキサーに入れて混合し、メンブランフィルターで加圧濾過し、顔料濃度(PC)15%のインクジェット記録用インク組成物を得た。
実施例1〜15及び比較例1〜12で得られたインクジェット記録用インク組成物の粘度、流動性、及び保存安定性を下記の方法で評価した。また、実施例1〜15及び比較例1〜12で得られたインク組成物を、4〜10KHzの周波数変化が可能なピエゾヘッドを有するインクジェットプリンタで吐出し、下記の方法で吐出安定性を評価した。結果を表6及び7(実施例1〜15)及び表8及び9(比較例1〜12)に示す。
動的粘弾性測定装置により、ずり速度100(1/s)の粘度(η:mPa・s)を測定した。
動的粘弾性測定装置により、ずり速度10(1/s)の粘度(ηa:mPa・s)を測定し、先に測定したずり速度100(1/s)の粘度(η:mPa・s)との比ηa/ηを求め、下記の基準で流動性を評価した。
○:0.9≦ηa/η<1.3
×:1.3≦ηa/η
45℃のオーブンで、7日間加熱後、前項(1)と同様に粘度を測定した。
○:加熱前の粘度と比して増粘率5%以内
×:加熱前の粘度と比して増粘率5%以上
印字状態を目視で観察し、下記の基準で吐出安定性を評価した。
○:間欠15分後ノズル抜けが5%以下である。
△:間欠15分後ノズル抜けが5%を超え、10%以下である。
×:間欠15分後ノズル抜けが10%以上である。
Claims (17)
- 一般式(1):
(HOOC−)m−R1−(−COO−[−R3−COO−]n−R2)t (1)
〔式中、R1は4価のテトラカルボン酸化合物残基であり、R2はモノアルコール残基であり、R3はラクトン残基であり、mは2又は3であり、nは1〜50の整数であり、そしてtは(4−m)である〕
で表される樹脂型分散剤、顔料、熱反応性化合物、及び有機溶剤を含むことを特徴とする、インクジェット記録用インク組成物。 - 前記樹脂型分散剤として、R1が、芳香族環1つ又は2つ以上を有するテトラカルボン酸化合物残基である一般式(1)で表される樹脂型分散剤を含有する、請求項1記載のインク組成物。
- 前記樹脂型分散剤として、R2が、直鎖又は分岐脂肪族モノアルコール残基である一般式(1)で表される樹脂型分散剤を含有する、請求項1又は2記載のインク組成物。
- 前記樹脂型分散剤として、R2が、エチレン性不飽和二重結合1つ又は2つ以上を有するモノアルコール残基である一般式(1)で表される樹脂型分散剤を含有する、請求項1又は2記載のインク組成物。
- 前記樹脂型分散剤として、R2が、片末端をエーテル化又はエステル化したポリオキシアルキレン基である一般式(1)で表される樹脂型分散剤を含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のインク組成物。
- 前記樹脂型分散剤として、nとtとの少なくとも一方が2以上であり、複数のR3が、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、及びアルキル置換されたヘキサメチレン基からなる群から選択され、相互に同じか異なる基である一般式(1)で表される樹脂型分散剤を含有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のインク組成物。
- 前記熱反応性化合物が、メラミン化合物、ベンゾグアナミン化合物、エポキシ化合物、フェノール化合物、ブロック化イソシアネート化合物、アクリレート系モノマー、及びシランカップリング剤からなる群から選ばれる化合物1種若しくは2種以上である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のインク組成物。
- バインダー樹脂を更に含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のインク組成物。
- 前記バインダー樹脂が、熱可塑性樹脂である、請求項8記載のインク組成物。
- 顔料誘導体を更に含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載のインク組成物。
- 前記顔料誘導体が、一般式(2):
G−(E)q (2)
(式中、Gは、色素原型化合物残基であり、Eは、塩基性置換基、酸性置換基、又は中性置換基であり、qは、1〜4の整数である)
で表される化合物である、請求項10記載のインク組成物。 - 固形分含有量が、インク組成物全重量に対して、3〜60重量%である、請求項1〜11のいずれか一項に記載のインク組成物。
- 前記顔料の含有量が、インク組成物全重量に対して、1〜30重量%である、請求項1〜12のいずれか一項に記載のインク組成物。
- 前記顔料と前記樹脂型分散剤との重量比が、100:3〜100:60である、請求項1〜13のいずれか一項に記載のインク組成物。
- 25℃における粘度が、2〜40mPa・sである、請求項1〜14のいずれか一項に記載のインク組成物。
- カラーフィルター基板用である、請求項1〜15のいずれか一項に記載のインク組成物。
- 請求項1〜16のいずれか一項に記載のインクジェット記録用インク組成物による印刷層を担持するカラーフィルター基板。
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