JP2007176455A - 左右二輪車 - Google Patents
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Abstract
【課題】重心を下げることができると共に走行風圧を減少させることができる左右二輪車を提供することを課題とする。
【解決手段】左右二輪車は、左右の車輪12L、12Rの中間に運転者が座るシート13を備え、このシート13の前方斜め下にニーグリップ座24Lを備え、シート13の側方に膝を載せる膝載せ座25Lを備え、シート13の前方に運転者70の上半身を載せることができる胸載せ座26や肩載せ座27Lを備える。
【効果】運転者は上半身を上半身支持部に載せ、膝載せ座に膝を載せることができるために、乗車姿勢が極めて低くなる。この結果、車体に運転者を加えた状態の重心が低くなり且つ走行風圧を減少させることができる。このため、本発明の左右二輪車はレース車に適用可能である。
【選択図】図9
【解決手段】左右二輪車は、左右の車輪12L、12Rの中間に運転者が座るシート13を備え、このシート13の前方斜め下にニーグリップ座24Lを備え、シート13の側方に膝を載せる膝載せ座25Lを備え、シート13の前方に運転者70の上半身を載せることができる胸載せ座26や肩載せ座27Lを備える。
【効果】運転者は上半身を上半身支持部に載せ、膝載せ座に膝を載せることができるために、乗車姿勢が極めて低くなる。この結果、車体に運転者を加えた状態の重心が低くなり且つ走行風圧を減少させることができる。このため、本発明の左右二輪車はレース車に適用可能である。
【選択図】図9
Description
本発明は、補助輪を備えない左右二輪車に関する。
車両として、二輪車、三輪車及び四輪車が広く実用に供されてきた。これらのうちで、二輪車は前後に車輪を備えた前後二輪車が主流であるが、左右に車輪を備えた左右二輪車も実用化されており、例えば、左右の車輪の間に足載せ部を有するものがある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−359094公報(図8)
また、左右の車輪の間に運転者の支持部を有するものもある(例えば、特許文献2参照。)。
特許第3070015号公報(第8図)
特許文献2の第8図において、符号70a、70bはDCサーボモータ、符号74a、74bは車輪、符号76はバッテリ、符号78は制御ユニット、符号82はシート、符号84は傾斜センサ、符号86はジョイスティックである。
そして、傾斜センサ84で検出した傾斜情報に基づいて制御ユニット78でDCサーボモータ70a、70bの回転速度を制御して走行を実施するというものである。
すなわち、シート82に座った運転者が座り位置を変更すると、前又は後ろにシート82が傾斜し、この傾斜を傾斜センサ84で検出し、傾斜が0に戻る方向に、DCサーボモータ70a、70bの回転速度を増加又は減少させる。
すなわち、シート82に座った運転者が座り位置を変更すると、前又は後ろにシート82が傾斜し、この傾斜を傾斜センサ84で検出し、傾斜が0に戻る方向に、DCサーボモータ70a、70bの回転速度を増加又は減少させる。
また、ジョイスティック86で傾斜疑似信号を発生し、制御ユニット78でDCサーボモータ70a、70bの回転速度を制御することもできる。
特許文献2の左右二輪車には次に述べる問題がある。
運転者は、シートに座り、ほぼ背中を伸ばした姿勢で運転に望む。これでは、重心が高くなると共に身体に大きな走行風圧が掛かり、車速を増加し難い。そのため、特許文献2の左右二輪車は例えば速さを競うレース車などには不向きである。
そこで、重心を下げることができると共に走行風圧を減少させることができる左右二輪車が望まれる。
運転者は、シートに座り、ほぼ背中を伸ばした姿勢で運転に望む。これでは、重心が高くなると共に身体に大きな走行風圧が掛かり、車速を増加し難い。そのため、特許文献2の左右二輪車は例えば速さを競うレース車などには不向きである。
そこで、重心を下げることができると共に走行風圧を減少させることができる左右二輪車が望まれる。
本発明は、重心を下げることができると共に走行風圧を減少させることができる左右二輪車を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、車体に左右の車輪を備え、これらの車輪を車体に搭載した駆動源で駆動することで走行する左右二輪車において、
前記車体に前記左右の車輪より前方へ延出する車体前部延出部を備え、この車体前部延出部に運転者の上半身を載せることができる上半身支持部を備え、前記左右の車輪の中間に運転者が座るシートを備え、このシートの前方斜め下にニーグリップ座を備え、前記シートの側方に膝を載せる膝載せ座を備えたことを特徴とする。
前記車体に前記左右の車輪より前方へ延出する車体前部延出部を備え、この車体前部延出部に運転者の上半身を載せることができる上半身支持部を備え、前記左右の車輪の中間に運転者が座るシートを備え、このシートの前方斜め下にニーグリップ座を備え、前記シートの側方に膝を載せる膝載せ座を備えたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、車体前部延出部に、地面との距離を検出する対地距離センサを備えたことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、左右の車輪の車軸より後方に、バッテリを配置したことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、車体前部延出部に、前後に移動可能に質量体を備えたことを特徴とする。質量体は例えば前部可動フラップである。
請求項1に係る発明によれば、運転者は上半身を上半身支持部に載せ、膝載せ座に膝を載せることができるために、乗車姿勢が極めて低くなる。この結果、車体に運転者を加えた状態の重心が低くなり且つ走行風圧を減少させることができる。加えて、車体前部延出部を有することで、車体の前部に体重が掛けやすくなり、左右二輪車の速度を上げることができる。そのため、本発明の左右二輪車はレース車に適用可能である。
請求項2に係る発明は、車体前部延出部に、地面との距離を検出する対地距離センサを備えた。この対地距離センサで地面に対する車体の傾斜を容易に把握することができる。高価な傾斜センサを使う必要がないため、左右二輪車の製造コストを下げることができる。また、本発明は、レース場のように整地された地面に対して特に有効である。
請求項3に係る発明は、左右の車輪の車軸より後方に、バッテリを配置したことを特徴とする。バッテリが後方のマスになるため、停車時における前部マスとのバランスがとりやすくなる。バッテリは車載備品であるため、後部マスを別途準備することに比較して、左右二輪車の重量増加を抑制することができる。
請求項4に係る発明は、車体前部延出部に、前後に移動可能に質量体を備えたことを特徴とする。質量体を移動することでマスバランスを制御することができる。特に、加減速時に、運転者を補佐する、又は主導的マスバランスの調整を行うことができ、左右二輪車の走行性を高めることができる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る左右二輪車の外形図であり、左右二輪車10は、平面視で逆T字形を呈する車体11に左右の車輪12L、12R(Lは運転者から見た左、Rは同右を示す添え字である。以下同じ)を備え、これらの車輪12L、12Rの中間にシート13を備え、このシート13の左右側方をサイドカバー14L、14Rで覆い、車輪12L、12Rをフェンダ15L、15Rで囲い、シート13の前方はフロントカバー16で覆い、このフロントカバー16の長手方向略中央から把持部としての左右のハンドルグリップ17L、17Rを突出してなる乗り物である。なお、車体11のうち左右の車輪12L、12Rをより前方へ延出する部位を、車体前部延出部20と呼ぶことにする。
図1は本発明に係る左右二輪車の外形図であり、左右二輪車10は、平面視で逆T字形を呈する車体11に左右の車輪12L、12R(Lは運転者から見た左、Rは同右を示す添え字である。以下同じ)を備え、これらの車輪12L、12Rの中間にシート13を備え、このシート13の左右側方をサイドカバー14L、14Rで覆い、車輪12L、12Rをフェンダ15L、15Rで囲い、シート13の前方はフロントカバー16で覆い、このフロントカバー16の長手方向略中央から把持部としての左右のハンドルグリップ17L、17Rを突出してなる乗り物である。なお、車体11のうち左右の車輪12L、12Rをより前方へ延出する部位を、車体前部延出部20と呼ぶことにする。
さらには、次に述べるフラップ(羽根)などを設ける。
フロントカバー16の前部から、スクリーン18を立てるとともに左右の前部可動フラップ19L、19Rを延ばす。左右のフェンダ15L、15Rに左右の後部可動フラップ21L、21Rを設け、後方へ延ばす。また、シート13の後方を覆うリヤカバー22から垂直羽根23L、23Rを延ばす。
フロントカバー16の前部から、スクリーン18を立てるとともに左右の前部可動フラップ19L、19Rを延ばす。左右のフェンダ15L、15Rに左右の後部可動フラップ21L、21Rを設け、後方へ延ばす。また、シート13の後方を覆うリヤカバー22から垂直羽根23L、23Rを延ばす。
そして、次に述べる座をサイドカバー14L、14R又はフロントカバー16に一体形成する。
シート13から前方(図左方)斜め下へニーグリップ座24L、24Rを延ばし、シート13の左右に膝載せ座25L、25Rを形成し、フロントカバー16の後部に、胸当て
座26及び左右の肩当て座27L、27Rからなる上半身支持部28を形成する。
シート13から前方(図左方)斜め下へニーグリップ座24L、24Rを延ばし、シート13の左右に膝載せ座25L、25Rを形成し、フロントカバー16の後部に、胸当て
座26及び左右の肩当て座27L、27Rからなる上半身支持部28を形成する。
上半身支持部28は運転者の上半身を載せることができる面もしくは座であり、この例では胸当て座26及び左右の肩当て座27L、27Rで構成したが、大型化した胸当て座26のみで構成することは差し支えない。
図2は本発明に係る左右二輪車の内部構造図であり、車体フレーム30は、クロスメンバー31、31と長手フレーム32L、32Rと連結メンバー33・・・(・・・は複数を示す。以下同じ)とからなる。この車体フレーム30の構造は一例を示したものであり、2本のクロスメンバー31f、31r(fは前、rは後を示す添え字。)を1本のフレームに変更することや、左右2本の長手フレーム32L、32Rを1本のフレームに変更することは差し支えない。
クロスメンバー31f、31fの両端に駆動源としての電動機35L、35Rを取付けて、左右の車輪12L、12Rを駆動する。
また、後ろ側のクロスメンバー31r上にバッテリ36・・・を載せる。すなわち、バッテリ36・・・は左右の車輪12L、12Rの車軸より後方に配置することで、前方のマス(質量)とのバランスをとらせる後方マスの作用を発揮させる。なお、アクチュエータは省略するが、バッテリ36・・・の全部もしくは一部を前後に移動可能にして、前後バランスをとりやすくすることは好ましい。
そして、長手フレーム32L、32R間に内燃機関37、発電機38及び走行制御部39を収納する。
バッテリ36・・・で給電することで、左右の電動機35L、35Rを運転する。この運転に係る制御は走行制御部39が行う。内燃機関37は基本的には一定回転速度で連続的に運転して発電機38を回し、得られた電気エネルギーはバッテリ36・・・に蓄える。なお、電動機35L、35Rは減速機構を内蔵する減速機一体型モータが好適である。
この実施例では電動機35L、35Rで車輪12L、12Rを駆動するため、車輪12L、12Rの回転速度制御が極めて容易である。しかし、バッテリ36・・・や電動機35L、35Rを省いて、内燃機関37で直接車輪12L、12Rを駆動することは差し支えない。また、内燃機関37は小型のガスタービンやジェットエンジンであってもよい。
車輪12L、12Rを駆動する駆動源の種類、動力伝達機構は適宜変更可能である。
車輪12L、12Rを駆動する駆動源の種類、動力伝達機構は適宜変更可能である。
さらに、前部可動フラップ19L、19Rを動かす前部アクチュエータ41L、41Rと、後部可動フラップ21L、21Rを動かす後部アクチュエータ42L、42Rと、垂直羽根23L、23Rを動かす中央部アクチュエータ43L、43Rとを車体フレーム30に設ける。
好ましくは、前部可動フラップ19L、19Rを前後に移動させる前後移動アクチュエータ44L、44Rを備える。前部可動フラップ19L、19Rを前方の質量の有力な一部と考えることができ、前部可動フラップ19L、19Rを前後に移動することで、前後バランスの制御を効果的に実行することができる。
次に本発明の重要な構成要素である運転者位置検出手段及び操作手段を順に説明する。
図3は本発明に係る運転者位置検出手段の一例を示す図であり、運転者位置検出手段45は、シート13、左右のニーグリップ座24L、24R、膝載せ座25L、25R、胸当て座26、左右の肩当て座27L、27R及び左右のハンドルグリップ17L、17Rに埋設したロードセル46・・・と、これらのロードセル46・・・から得た力情報から力分布を求め、この力分布から外力の最大の位置を特定する解析部47と、力の作用位置をX−Y位置情報で外部へ送る発信部48とからなる。ロードセル46は力を電気信号に変換する素子であり、圧電素子、歪ゲージなどが適用でき、種類は問わない。
なお、車体の進行方向をX方向、車体の左右方向をY方向と呼ぶ。
図3は本発明に係る運転者位置検出手段の一例を示す図であり、運転者位置検出手段45は、シート13、左右のニーグリップ座24L、24R、膝載せ座25L、25R、胸当て座26、左右の肩当て座27L、27R及び左右のハンドルグリップ17L、17Rに埋設したロードセル46・・・と、これらのロードセル46・・・から得た力情報から力分布を求め、この力分布から外力の最大の位置を特定する解析部47と、力の作用位置をX−Y位置情報で外部へ送る発信部48とからなる。ロードセル46は力を電気信号に変換する素子であり、圧電素子、歪ゲージなどが適用でき、種類は問わない。
なお、車体の進行方向をX方向、車体の左右方向をY方向と呼ぶ。
運転者位置検出手段45は、後述するリングハンドル方式又は例えばビジュアルセンサで運転者の姿勢を撮影し、この姿勢に基づいて運転者の位置を検出するようにしてもよい。したがって、運転者位置検出手段45は運転者の位置を検出することができる手段であれば、格別に構成や原理を限定するものではない。
図4は本発明に係る操作手段の一例を示す図である。
(a)は操作手段の取付け姿を示し、(b)は操作手段の要部を示す。
(a)に示すとおり、操作手段50は、無線送信部51を備える棒状の本体部52と、この本体部52を運転者の左手75Lに固定するバンド53f、53rと、本体部52の先に設けた把持部54とからなる無線コントローラである。
(a)は操作手段の取付け姿を示し、(b)は操作手段の要部を示す。
(a)に示すとおり、操作手段50は、無線送信部51を備える棒状の本体部52と、この本体部52を運転者の左手75Lに固定するバンド53f、53rと、本体部52の先に設けた把持部54とからなる無線コントローラである。
(b)に示すとおり、把持部54は、アクセルレバー55及びブレーキレバー56を揺動自在に備え、本体部52に回転可能に取付けられる。
(a)に戻って、アクセルレバー55を押し下げることで車速増加指令、緩めることで車速減少指令、ブレーキレバー56を引くことで制動指令、把持部54を左又は右に倒すことで左旋回又は右旋回指令を発する。なお、前側のバンド53fは、緩めに拘束するようにルーズにする。ルーズにすることにより操作性を高めることができる。
(a)に戻って、アクセルレバー55を押し下げることで車速増加指令、緩めることで車速減少指令、ブレーキレバー56を引くことで制動指令、把持部54を左又は右に倒すことで左旋回又は右旋回指令を発する。なお、前側のバンド53fは、緩めに拘束するようにルーズにする。ルーズにすることにより操作性を高めることができる。
操作手段50は例えば両手で操作するポータブル操作盤であってもよい。したがって、操作手段50は運転者の意図を発信する機能を有する機器であれば、構造及び原理を格別に限定するものではない。
図5は本発明に係る左右二輪車の制御系統図であり、走行制御部39は運転者位置検出手段45から運転者位置情報を読込み、操作手段50から操作指令情報を読込み、対地距離センサ58から地面までの距離情報を読込む。対地距離センサ58については後述する。
走行制御部39は、後述する処理を行った後に、モータドライバ61L、61Rを介して電動機35L、35Rの回転速度を制御し、前部ドライバ62L、62Rを介して前部可動フラップ19L、19Rの揺動角度を制御し、後部ドライバ63L、63Rを介して後部可動フラップ21L、21Rの揺動角度を制御し、中央部ドライバ64L、64Rを介して垂直羽根23L、23Rの揺動角度を制御する。さらには、走行制御部39は、前後移動アクチュエータ44L、44Rを用いて前部可動フラップ19L、19Rの前後位置制御を行う。
以上の構成からなる左右二輪車の作用を次に述べる。
図6は本発明に係る前進走行説明図であり、G0は中立位置、G1は前位置、G2は後位置を示し、運転者が中立位置より前に移動した結果、運転者の位置がG0からG1へ移動したとする。この移動は図3に示す運転者位置検出手段45で検出する。移動量は運転者位置情報で与えられる。この運転者位置情報に基づいて左右の車輪12L、12Rの回転速度を増加する。運転者の位置がG0からG2に移動した場合には逆に左右の車輪12L、12Rの回転速度を減少させる。
図6は本発明に係る前進走行説明図であり、G0は中立位置、G1は前位置、G2は後位置を示し、運転者が中立位置より前に移動した結果、運転者の位置がG0からG1へ移動したとする。この移動は図3に示す運転者位置検出手段45で検出する。移動量は運転者位置情報で与えられる。この運転者位置情報に基づいて左右の車輪12L、12Rの回転速度を増加する。運転者の位置がG0からG2に移動した場合には逆に左右の車輪12L、12Rの回転速度を減少させる。
図7は本発明に係る姿勢補正の説明図である。図6で運転者の位置が中立位置より前に移動したときには車輪の回転数を増加することで、全体のバランスをとる。すなわち、理想的には図7に示す対地距離センサ58で検出する距離Hは変化しない。しかし、急加速や急制動の際にはバランスが崩れる虞がある。このときには距離Hが変化するので、走行制御部39は距離Hが一定になるように、車輪12L、12Rの回転速度を微調整する。
なお、走行制御部39は前部可動フラップ(図1の符号19L、19R参照)を用いて姿勢制御を実施する。水平状態の前部可動フラップは後部を下げると揚力を受け、逆に後部を上げると揚力と逆向きの力を受ける。そのため、車体の前部を容易に上げ下げすることができ、距離Hを一定に保つように制御することができる。
この前部可動フラップの制御を優先させることで、車輪12L、12Rの回転速度の補正は抑制することができる。
この前部可動フラップの制御を優先させることで、車輪12L、12Rの回転速度の補正は抑制することができる。
図8は本発明に係る旋回説明図であり、G0は中立位置、G3は右位置を示し、運転者が中立位置より右に移動した結果、運転者の位置がG0からG3へ移動したとする。この移動は図3に示す運転者位置検出手段45で検出する。移動量は運転者位置情報で与えられる。この運転者位置情報に基づいて左の車輪12Lの回転速度を増加し、右の車輪12Rの回転速度を減少させる。
運転者は単純に前後や左右に移動する他、斜め前後に移動することが少なくない。斜めに移動した場合には移動量をX成分(図3参照)とY成分とに分解し、X成分に基づいて車輪12L、12Rの回転速度の増減制御を行い、Y成分に基づいて車輪12L、12Rの回転速度差制御を行う。
図9は図1の作用説明図であり、運転者70は、腿71をニーグリップ座24Lに当て、膝72を膝載せ座25Lに載せ、胸73を胸当て座26に載せ、左の肩74Lを肩当て座27Lに密着させる。ニーグリップ座24R(図1参照)に腿71を当て、膝72を膝載せ座25R(図1参照)に載せ、右の肩74Rを肩当て座27R(図1参照)にも密着させることは言うまでもない。
そして運転者70は、右手75Rで右のハンドルグリップ17Rを握り、左手75Lは左のハンドルグリップ17Lを握らないで、操作手段50の把持部54を握る。この姿勢が基本的な走行姿勢となる。この走行姿勢の他に待機姿勢もある。この待機姿勢は車両が止まっているとき(レースのスタート前など)の姿勢など上体が起きた姿勢に相当する。
車両の停止中、スタートから加速まで、減速、旋回の作用を次に順に説明する。
停止:
レーススタート前は、前後重量バランスをとって車両を停止させる。このとき、対地距離センサ(図7の符号58)でレース場地面との距離Hを維持するように、駆動力が働くので運転者70は停止するまで身体をずらす。基本的には、運転者70がバランスをとるが、車体前部延出部20に設けた前後可変マス(実施例では前部可動フラップ19L、19Rがこれを兼ねる。)が、バランス取りを補佐する。停止時は前後可変マスは、移動可能位置中の後ろ側にある。なお、図2において車幅方向に一列に配列したバッテリ36・・・は車軸より後方にオフセットさせて設けた。車体前部延出部20とのバランスをとりやすくすることができる。
停止:
レーススタート前は、前後重量バランスをとって車両を停止させる。このとき、対地距離センサ(図7の符号58)でレース場地面との距離Hを維持するように、駆動力が働くので運転者70は停止するまで身体をずらす。基本的には、運転者70がバランスをとるが、車体前部延出部20に設けた前後可変マス(実施例では前部可動フラップ19L、19Rがこれを兼ねる。)が、バランス取りを補佐する。停止時は前後可変マスは、移動可能位置中の後ろ側にある。なお、図2において車幅方向に一列に配列したバッテリ36・・・は車軸より後方にオフセットさせて設けた。車体前部延出部20とのバランスをとりやすくすることができる。
スタートから加速:
リモートコントローラ(操作手段50)のアクセルレバー(図4符号55参照)を入れるとともに、基本的には、運転者70が車体前部延出部20に体重を移動し、すなわち走行姿勢をとることで、車体前部の浮き上がりを押さえる。なお、前後可変マスはこれを補佐して、距離H(図7参照)を維持するように移動する。
リモートコントローラ(操作手段50)のアクセルレバー(図4符号55参照)を入れるとともに、基本的には、運転者70が車体前部延出部20に体重を移動し、すなわち走行姿勢をとることで、車体前部の浮き上がりを押さえる。なお、前後可変マスはこれを補佐して、距離H(図7参照)を維持するように移動する。
また、空力が使える速度域になれば、加速中は、前部可動フラップ19L、19Rは、ダウンフォースを発生させるように、後部可動フラップ21L、21Rは少なくともダウンフォースのモーメントが前部可動フラップ19L、19Rのモーメントより大きくならない程度に、ダウンフォースを発生させることにより、タイヤ(車輪12L、12R)の接地力を持たせながら、空力も、距離Hを維持させることに使う。また、運転者70の体重移動が充分でない場合は、自動的に加速を制限する等で距離Hを維持する。
ここで、マスの移動や、空力の補佐に一定の制限を与えてやれば、運転者70の熟練により、加速に差が出、競技車(レース車)として使うことができる(他のモード(減速や旋回)も同じ)。
減速:
リモートコントローラ(操作手段50)のアクセルレバー(図4符号55参照)をオフにし、ブレーキレバー56を引くとともに、基本的には、運転者70が後方へ体重を移動することで、距離H(図7参照)を維持する。
可変マス(前部可動フラップ19L、19R)は、移動可能位置中の最後端に移動し、前部可動フラップ19L、19Rは、揚力が発生する方向に傾斜させ、後部可動フラップ21L、21Rは、立ち上げて制動力を発生させるとともに、車体前部延出部20の沈み込みを防ぐ力を発生させる。
リモートコントローラ(操作手段50)のアクセルレバー(図4符号55参照)をオフにし、ブレーキレバー56を引くとともに、基本的には、運転者70が後方へ体重を移動することで、距離H(図7参照)を維持する。
可変マス(前部可動フラップ19L、19R)は、移動可能位置中の最後端に移動し、前部可動フラップ19L、19Rは、揚力が発生する方向に傾斜させ、後部可動フラップ21L、21Rは、立ち上げて制動力を発生させるとともに、車体前部延出部20の沈み込みを防ぐ力を発生させる。
旋回:
リモートコントローラ(操作手段50)の旋回指示と、運転者70の位置のセンシングとに応じて、左右の車輪12L、12Rに回転差を生じさせることで旋回を実行する。
例えば、右旋回をする場合、リモートコントローラ(操作手段50)の右旋回指示と同時に、運転者70は右の、車幅方向に延びるフレーム部に身体を預ける。これにより、ロール方向の浮き上がりを押さえるととともに、身体の位置をセンサが感知して、回転差の発生度合いを調整する。
リモートコントローラ(操作手段50)の旋回指示と、運転者70の位置のセンシングとに応じて、左右の車輪12L、12Rに回転差を生じさせることで旋回を実行する。
例えば、右旋回をする場合、リモートコントローラ(操作手段50)の右旋回指示と同時に、運転者70は右の、車幅方向に延びるフレーム部に身体を預ける。これにより、ロール方向の浮き上がりを押さえるととともに、身体の位置をセンサが感知して、回転差の発生度合いを調整する。
このときイン側のフラップである右の後部可動フラップ21Rを立てて旋回力を補助する。また、右の前部可動フラップ19Rでダウンフォースを発生させる。
さらには、可動マスも、イン側のマス(右の前部可動フラップ19R)を前方へ移動させ、アウト側のマス(左の前部可動フラップ19L)を後方へ移動させることで、旋回の初期力を発生させるようにしてもよい。
以上の説明における移動マスに、前後に移動可能に構成したバッテリを加えてもよい。
さらには、可動マスも、イン側のマス(右の前部可動フラップ19R)を前方へ移動させ、アウト側のマス(左の前部可動フラップ19L)を後方へ移動させることで、旋回の初期力を発生させるようにしてもよい。
以上の説明における移動マスに、前後に移動可能に構成したバッテリを加えてもよい。
垂直羽根23L、23Rは直進性を高める作用を発揮する。また、直進から旋回へ移行するとき及び旋回から直進に戻るときに、垂直羽根23L、23Rは空力的な舵の作用を発揮する。加えて、垂直羽根23L、23Rは、旋回に伴って発生するサイドホースを緩和する役割も果たす。
以上の説明から明らかなように、本発明は、車体に左右の車輪12L、12Rを備え、これらの車輪12L、12Rを車体に搭載した駆動源で駆動することで走行する左右二輪車において、車体に左右の車輪12L、12Rの車軸より前方へ延出する車体前部延出部20を備え、この車体前部延出部20に運転者70の上半身を載せることができる上半身支持部(胸載せ座26や肩載せ座27L)28を備え、左右の車輪12L、12Rの中間に運転者が座るシート13を備え、このシート13の前方斜め下にニーグリップ座24Lを備え、シート13の側方に膝を載せる膝載せ座25Lを備えたことを特徴とする。
この発明によれば、運転者は上半身を上半身支持部に載せ、膝載せ座に膝を載せることができるために、乗車姿勢が極めて低くなる。この結果、車体に運転者を加えた状態の重心が低くなり且つ走行風圧を減少させることができる。加えて、車体前部延出部を有することで、車体の前部に体重が掛けやすくなり、左右二輪車の速度を上げることができる。
また、車体前部延出部に、地面との距離を検出する対地距離センサを備えた。この対地距離センサで地面に対する車体の傾斜を容易に把握することができる。高価な傾斜センサを使う必要がないため、左右二輪車の製造コストを下げることができる。
さらに、左右の車輪の車軸より後方に、バッテリを配置したことを特徴とする。バッテリが後方のマスになるため、停車時における前部マスとのバランスがとりやすくなる。バッテリは車載備品であるため、後部マスを別途準備ことに比較して、左右二輪車の重量増加を抑制することができる。
さらにまた、車体前部延出部に、前後に移動可能に質量体を備えたことを特徴とする。質量体を移動することでマスバランスを制御することができる。特に、加減速時に、運転者を補佐する、又は主導的マスバランスの調整を行うことができ、左右二輪車の走行性を高めることができる。
尚、対地距離センサは複数配置してもよい。さらに、対地距離センサは、振り子式、ジャイロ式、その他の形式の傾斜センサと併用してもよい。
本発明の左右二輪車は、レース車に好適である。
10、10B…左右二輪車、11…車体、12L、12R…車輪、13…シート、20…車体前部延出部、21…質量体を兼ねる前部可動フラップ、24L、24R…ニーグリップ座、25L、25R…膝載せ座、26…胸当て座、27L、27R…肩当て座、28…上半身支持部、31…バッテリ、35L、35R…駆動源(電動機)、58…対地距離センサ、70…運転者、72…膝、73…胸、74L、74R…胸。
Claims (4)
- 車体に左右の車輪を備え、これらの車輪を車体に搭載した駆動源で駆動することで走行する左右二輪車において、
前記車体に前記左右の車輪より前方へ延出する車体前部延出部を備え、この車体前部延出部に運転者の上半身を載せることができる上半身支持部を備え、前記左右の車輪の中間に運転者が座るシートを備え、このシートの前方斜め下にニーグリップ座を備え、前記シートの側方に膝を載せる膝載せ座を備えたことを特徴とする左右二輪車。 - 前記車体前部延出部に、地面との距離を検出する対地距離センサを備えたことを特徴とする請求項1記載の左右二輪車。
- 前記左右の車輪の車軸より後方に、バッテリを配置したことを特徴とする請求項1記載の左右二輪車。
- 前記車体前部延出部に、前後に移動可能に質量体を備えたことを特徴とする請求項2記載の左右二輪車。
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