以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。まず、後述する各実施の形態に共通する景品取得ゲーム装置の概略的な構成及びその動作について説明する。
図1は、各実施の形態に係る景品取得ゲーム装置の外観の構成を示す斜視図である。図2は、各実施の形態に係る景品取得ゲーム装置を上部方向から見た場合の斜視図である。なお、上述した図24及び図25に示した景品取得ゲーム装置200と同じ機能を有する部材については、同一の符号が付されている。
景品取得ゲーム装置100には、直方体の基台1の上に箱型の収容部2が設けられ、この収容部2の前面2a及び側面2b、2cは、透明な樹脂またはガラスの板状部材によって構成されている。また、収容部2の背面2dは、下半分が鏡面の板状部材から構成され、上半分が白色の板状部材から構成されている。このような収容部2には、ぬいぐるみ等の景品3が収容されている。また、収容部2の底部には、景品3を受けるための筒状の景品投入部4が垂直方向に設けられている。
さらに、収容部2の内部上面には、景品取得部5が吊り下げられ、この景品取得部5は、内部上面から鉛直方向に吊り下げられた伸縮パイプからなる支持部6と、その下端に設けられた把持部7とから構成されている。図2に示すように、収容部2の内部上面には、景品取得部5が走行するための横行用固定レール8と、縦行用可動レール9とが設けられ、支持部6は、景品取得部用基台10を介して縦行用可動レール9に配置されている。支持部6は、図示しない駆動源によって横行用固定レール8及び縦行用可動レール9上を走行可能に構成され、かつ上下方向にも伸縮可能に構成されている。また、把持部7は、景品3を把持するために2本のアーム7aが開閉可能に設けられている。この2本のアーム7aは、通常は閉じた状態となっているが、景品を掴む時に開くように構成されている。
一方、基台1には、プレーヤがプレイするための操作卓12が設けられている。この操作卓12には、景品取得部5を所望の景品3に対応する位置に停止させるためのボタンスイッチ13が設けられている。これは、景品取得部5を横方向の所定の位置に停止させるための第1のボタンスイッチ13aと、第1のボタンスイッチ13aにより横方向の所定の位置が決定された景品取得部5を、縦方向の所定の位置に停止させるための第2のボタンスイッチ13bとからなる。また、操作卓12には、プレイの際にプレーヤがコインを投入するコイン投入口14が設けられている。さらに、基台1の下方には、景品の取出口15が設けられ、この取出口15は景品投入部4の下端に接続されている。
また、基台1の下方には、開閉扉28が設けられ、この開閉扉28の内側には、店舗の管理者が景品取得ゲーム装置100の各種設定を行うための操作ボタン、操作ダイヤル、及び液晶パネル等のインタフェース(図示せず)が設けられている。店舗の管理者が操作ボタン等を操作することにより各種設定を行うと、基台1内部に設けられたコンピュータが、その設定に基づいて景品取得ゲーム装置100を制御する。
以上のように構成される景品取得ゲーム装置100において、景品取得ゲーム装置100の基本的な動作の流れを説明すれば以下のとおりである。図3は、各実施の形態に係る景品取得ゲーム装置の動作の流れを示すフローチャートである。
初期状態では、景品取得部5は景品投入部4の直上の位置(以下、「ホームポジション」という。)に位置しており、プレーヤがコイン投入口14にコインを投入すると、景品取得ゲーム装置100はゲーム可能状態となる。そして、景品取得ゲーム装置100は、第1ボタンスイッチ13aがONであるか否かを判断し(S301)、ONであると判断する場合には、駆動源(図示せず)を作動して景品取得部5を横方向に移動させる(S302)。そして、景品取得ゲーム装置100は、横方向の移動限界距離を示すXリミットフラグがONであるか否かを判断し(S3)、ONでないと判断する場合には、第1ボタンスイッチ13aがOFFであるか否かを判断し(S304)、OFFであると判断する場合には、駆動源の作動を止めて景品取得部5の横方向への移動を終了させる(S305)。
次に、景品取得ゲーム装置100は、第2ボタンスイッチ13bがONであるか否かを判断し(S306)、ONであると判断する場合には、駆動源を作動して景品取得部5を縦方向に移動させる(S307)。そして、景品取得ゲーム装置100は、縦方向の移動限界距離を示すYリミットフラグがONであるか否かを判断し(S308)、ONでないと判断する場合には、第2ボタンスイッチ13bがOFFであるか否かを判断し(S309)、OFFであると判断する場合には、駆動源の作動を止めて景品取得部5の縦方向への移動を終了させる(S310)。
そして、景品取得ゲーム装置100は、把持部7が有するモータを駆動させてアーム7aを開きながら(S311)、支持部6を下方向へ伸ばすことにより把持部7の下降を開始する(S312)。続けて、景品取得ゲーム装置100は、下方向の移動限界距離を示すZリミットフラグがONであるか否かを判断し(S313)、ONであると判断する場合には、把持部7の下降を終了し(S314)、モータを止めてアーム7aを閉じる(S315)。ここで、アーム7aによって所望する景品3が把持される。
景品取得ゲーム装置100は、支持部6を上方向へ縮めることにより把持部7の上昇を開始し(S316)、上方向の移動限界距離を示すZリミットフラグがONであるか否かを判断し(S317)、ONであると判断する場合には、把持部7の上昇を終了する(S318)。そして、景品取得ゲーム装置100は、景品取得部5をホームポジションに移動させ(S319)、アーム7aを開閉する(S320)。アーム7aにて景品3が把持されている場合には、このアーム7aの開閉によって景品3が解放されて景品投入部4内に落下する結果、プレーヤは景品取出口15から景品3を取り出すことができる。
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態(以下、「本実施の形態」という。)は、アーム7aの把持力を決定する一因である付勢部材に、この付勢部材の付勢力を制限するためのピンを設けた点を特徴としている。ここで、付勢部材は、典型的にはバネが相当する。すなわち、バネに、バネ内部で移動可能かつバネの一端に係合可能となるピンを設けることにより、アーム7aの所定の開閉動作において、バネが伸張しないように制限することができるようになる。その結果、バネを取り付けたままの状態でも、バネが伸張しない状態、すなわちバネの付勢力が発揮されない状態を実現することができるので、把持力を調整するためにバネを取り付けあるいは取り外す作業が不要になる。
以下、本実施の形態に係る景品取得ゲーム装置100の把持部7について、図4から図8を用いて説明する。図4は把持部7の構成を示す図である。同図に示すように、把持部7は、アーム7aの開閉動作を制御するためのモータ20と、アーム開閉部材21と、バネ部22とを有し、モータ20を含む一部分がカバー27に覆われている。モータ20は、管理者等によって予め設定された所望する把持力の強度に従って駆動される。アーム7aの基端部7bは、ブラケット50に傾動可能に設けられており、アーム7aの開放端7cには、景品3を把持しやすくするための爪7dを有している。
図5は、図4に示した把持部7の内部構造を説明するための図である。なお、把持部7は一対のアーム7aから構成されており、その構成及び動作は対照的であるため、図4から図8においては、一方のアーム7aについて説明する。図5(A)によれば、把持部7は、モータ20により回転駆動されるピニオン25と、このピニオン25と噛み合うようにバネ部22の長手方向に並行配置されたラック26と、を有している。このラック26は、アーム開閉部材21の内面に一体となって取り付けられている。すなわち、把持部7は、モータ24が回転駆動するとピニオン25が時計方向へ回転して、ラック26及びアーム開閉部材21がアーム7aの基端部7bに向かって移動しうるように構成されている。
さらに、図5に示すように、バネ部22は、コイルバネ23と棒状のピン24とから構成されている。ピン24の一端24aは、アーム開閉部材21に設けられたバネ受け部材21aに取り付けられている。また、ピン24の他端24bは、後に詳述するコイルバネ23の中に挿入され、ピン24の略中央部にはコイルバネ23の他端23bから抜け落ちることを防止するための係止部24cが形成されている。また、ピン24の他端24bには、コイルバネ23の内側に引っ掛かることを防止するための渦巻き状のカール部が形成されている。
コイルバネ23の一端23aは、アーム7aの基端部7bに取り付けられ、他端23bにはピン24が挿入されている。コイルバネ23は、ピン24が挿入される側の端部の径が小さくなっており、ピン24が抜け落ちることを防止している。
以上の構成により、アーム7aが景品を把持するために開放され、アーム7aの基端部7bも開放方向へ移動してコイルバネ23を伸長させようとした際に、ピン24は、その係止部24cがコイルバネ23の他端24bに到達するまで、コイルバネ23を伸長しない状態で開放方向へ移動させるので、コイルバネ23が伸びること、すなわち付勢力を発揮することを防止する。また、ラック26の移動によりアーム開閉部材21に設けられたバネ受け部材21aが移動して、コイルバネ23を伸長させようとした際に、まずピン24のみがアーム開閉部材21aに移動させられ、係止部24cがコイルバネ23の他端24bに到達するまで、コイルバネ23が伸びることを防止する。従って、コイルバネ23を取り付けたままの状態で、コイルバネ23を取り外した状態(付勢力ゼロの状態)と同じ状態を作りだすことが可能となるのである。
なお、係止部24cがコイルバネ23の他端24bに到達した状態では、ピン24の係止部24cから他端24bまでの部分がコイルバネ23に挿入されているため、これによりコイルバネ24がたるむことを防止している。
図6は、把持部7による景品の把持動作を説明するための図である。まず、図6(A)に示すように、ゲーム開始時の状態では、アーム7aは閉じられている。また、ピン24の大部分は、コイルバネ23の内部に位置している。
次に、プレーヤの操作に基づいて景品取得部5の横方向及び縦方向への移動が終了すると、把持部7の下降動作が開始されるとともに、アーム7aの開放動作が開始される。具体的には、図6(B)に示すように、モータ20が回転駆動することによりピニオン25が時計方向に回転し、これによりラック26及びアーム開閉部材21がアーム7aの基端部7bに向かって移動する。この移動が、アーム開閉部材21の一端部からアーム7aの基端部7bへ伝達されて、アーム7aが開放される。
次に、把持部7の下降動作が終了すると、アーム7aの閉動作が開始される。具体的には、図6(C)に示すように、モータ20の回転が逆転することによりピニオン25が反時計方向へ回転し、これにより、ラック26及びアーム開閉部材21が把持部7の中央部に向かって移動する。この移動により、アーム7aは閉じられるが、このアーム7aの閉動作において、アーム7aは所定の景品を把持することができる。なお、モータ20は、ラック26及びアーム開閉部材21が同図(A)の初期状態の位置にくるまで回転を続ける。同図(C)は、所定の景品を把持した場合の把持部7の状態を示している。ここで、同図(A)の状態と比べると、同図(C)の状態は、ピン24の一部がコイルバネ23の内部から更に延出しているが、コイルバネ23は伸びていないことがわかる。このように、アーム7aが景品を把持した場合でも、ピン24を機能させることによって、コイルバネ23による付勢力ゼロの状態を実現することが可能となる。
次に、かかる状態からコイルバネ7による付勢力を発揮させる場合について説明する。図6(D)に示すように、モータ20は、ラック26が初期状態の位置に戻った後も逆転を続ける。これにより、アーム開閉部材21は、アーム7aの基端部7bから離れる方向へさらに移動する。これに伴い、ピン24も同じ方向へさらに移動する結果、ピン24の係止部24cがコイルバネ23の端部と係合する。この係合した状態で、ピン24がさらに移動すると、コイルバネ23が伸びることになる。これにより、コイルバネ23が伸びてアーム7aを閉じ方向に付勢し、把持部7の把持力を増大させるとともに、ラック24の移動距離に応じて付勢する力をアナログ的に変更することができる。
図7は、把持部7による景品の把持動作を説明するための図である。図7は、図6において把持部7が掴んだ景品よりも大きい景品を掴んだ場合の把持動作を説明するための図である。従って、図7(A)及び(B)迄の流れは、図6(A)及び(B)と同じ流れであるため、説明を省略する。アーム7aの開放動作の後、モータ20の回転が逆転することによりアーム7aの閉動作が開始される。ここで、アーム7aが景品を把持するが、景品が大きいためアーム7aの開放角度は大きくなる。その結果、コイルバネ23の端部23bが中央へ引っ張られ、係止部24cがコイルバネ23の端部23bに係合すると付勢力が働く。
ここで、さらに、モータ20は逆転を続けることにより、アーム開閉部材21は、アーム7aの基端部7bから離れる方向へさらに移動する。これに伴い、ピン24もアーム7aの基端部7bから離れる方向へ移動する結果、図7(D)に示すように、コイルバネ23がさらに伸びるので把持部7の把持力を増大させることができる。
なお、ラック24及びアーム開閉部材21が初期状態の位置に戻った後のモータ20の回転は、管理者による把持力の値の設定に基づいてコンピュータによって制御される。すなわち、把持力の値が「最大」に設定されている場合には、アーム開閉部材21がアーム7aの基端部7bから離れる方向へ最大距離移動するようにモータ20を回転させる。また、把持力の値が「最小」に設定されている場合には、アーム開閉部材21が初期状態の位置に戻った時点でモータ20の回転を停止させる。
以上のように、本実施の形態によれば、管理者は、コイルバネ23の付勢力が生じていない状態を含めて、把持力の値を任意に設定することができるようになる。従って、景品の種類やプレイの状態等に応じて、その都度、バネを付け替えあるいは取り外すことなく所望する把持力の値を設定することができるとともに、これにより、最適なゲームの難易度を設定することが可能になる。
また、本実施の形態によれば、把持力の値を変更するためにバネを付け替えあるいは取り外すといった作業が不要となるので、ゲーム装置を運用する際の作業が軽減され、ゲーム装置の運用効率ひいてはこの店舗全体の運用効率を上げることができるようになる。
なお、上記実施の形態では、弾性部材(付勢部材)の一例としてバネについて説明したが、本発明はこれに限られず、例えばゴム等の部材を用いることも可能である。また、バネもコイルバネに限られず、例えば、板バネ、渦巻バネ(ゼンマイ)等を用いてもよい。さらに、バネ受け部材21aも上述した構成に限られず、例えば、ピン24を選択的に係合可能な複数個の係合手段を備えるように構成することもできる。
図8は、把持部7の他の構成を示す図である。同図(B)によれば、アーム開閉部材21に、複数個の係合孔21a'1を有するバネ受け部材21a'を設けていることがわかる。また、ピン24'の端部24a'は、係合孔21a'1に係合可能となるように構成されている。同図(C)に示すように、端部24a'は、その端部24a'1が内側へ押されるとループ状の係合部24a'2が広がるように形成されているので、店員等は、所望する係合孔21a'1へ容易に取り付けることができる。
これによれば、ピン24'の端部24a'を、複数個の係合孔21a'1に選択的に係合することによりコイルバネ23の付勢力を変化させることができる。その結果、アーム7aの把持力を変化させることができるので、把持力の範囲をよりきめ細やかに調整することが可能となる。さらにまた、モータ20によるラック21の移動距離の設定と、バネ受け部材21a'に対するピン24'の係合位置の設定を、任意に組み合わせることにより、1つのコイルバネ23及びピン24'の組合せでカバーできる把持力の範囲を拡大することができるようになる。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態(以下、「本実施の形態」という。)は、アーム7aの開放動作によって落下すべき景品が落下しないことを防止するために、景品をアーム7aから解放させるとともに景品の落下を促すための落下補助手段を設けたことを特徴とする。これにより、アーム7aに把持された景品に対して振動等が与えられ景品が落下しやすくなるため、景品が落下しないためにプレーヤに不快感を与えたり、店員が景品取り出しのためにわざわざ呼ばれたりすることを回避することができるようになる。
図9は、本実施の形態に係る景品取得ゲーム装置の構成を示す斜視図である。同図は、アーム7aに景品がひっかかった状態でゲームが終了してしまった状態を説明するための図である。すなわち、アーム7aの爪7dに景品がひっかかってしまった結果、景品が落下しないままゲームが終了してしまったので、景品取得部5はホームポジションに位置している。
図10は、本実施の形態に係る景品取得ゲーム装置の処理の流れを示すフローチャートである。なお、景品取得部5がホームポジションに位置した後(S319)、アームの開閉を行う(S320)までの処理の流れは、上記第1の実施形態と同様(図3参照)であるので、ここでは説明を省略する。
落下補助手段は、S320にてアームの開閉が行われると、景品がアーム7aに挟まれた状態であるか否かを判断する(S321)。本実施の形態では、支持部6に設けられた重量センサ36を用いて判断することとする。すなわち、重量センサ36により測定された値が、把持部7の重量と支持部6の重量の総和よりも大きい場合には、落下補助手段は、景品3が解放されずに挟まれた状態であると判断する。
次に、落下補助手段は、景品3が挟まれた状態であると判断する場合は、景品3を落下させるための落下補助処理を実行する(S322)。この落下補助処理は、景品3がアーム7aから解放されたことを検出するまで繰り返される。なお、落下補助手段は、重量センサ36により測定された値が、把持部7の重量と支持部6の重量の総和と等しい場合には、景品3がアーム7aから解放されたと判断する。
次に、落下補助手段による落下補助処理について具体的に説明する。落下補助処理は、アーム7aの間に挟まった景品を解放し落下させるための処理である。具体的には、例えば、所定の振動をアーム7aに与える振動処理、アーム7aの開閉動作を所定回数行うアーム開閉処理、支持部6を上下方向に伸縮させることにより把持部7を下降あるいは上昇させる上昇下降処理等が該当する。落下補助手段は、これらの各処理を順番に、あるいは並行して行う。なお、アーム7aに与える振動は、振動を与える専用の装置を景品取得部5に物理的に設けてもよいし、アーム7aの開閉を通常の開閉動作よりも細かく繰り返すようにモータの制御を行うことによって振動を与えたり、上昇下降処理を微妙に繰り返したりすることによって与えることもできる。
以上のように、本実施の形態によれば、従来のアーム開閉動作が行われた後、ゲームがただちに終了することなく、アーム7aに対する振動が与えられたり、再度アームの開閉動作が行われたりするので、景品がアーム7aの爪7dなどに引っかかっている場合でも、景品が落下することを促すことができる。そのため、店員が景品取り出しのためにわざわざ呼ばれたり、景品が落下しないためにプレーヤに不快感を与えたりすることを回避することができるようになる。
また、上記実施の形態では、落下補助処理として、振動処理、アーム開閉処理、上昇下降処理等をあげたが、本発明はこれに限られず、支持部6が横方向(X方向)又は縦方向(Y方向)の往復移動を細かく繰り返すようにモータの制御を行う方法や、把持部7が回転可能な構造である場合には、把持部7の回転が正転反転を細かく繰り返すようにモータの制御を行うこともできる。
また、上記実施の形態では、落下補助手段は、アーム7aの開閉動作が行われた後、落下補助処理を行うものとして説明したが、落下補助処理を行うタイミングはこれに限られず、例えば、アーム7aの開閉動作と同時に行ってもよい。
また、上記実施の形態では、落下補助手段は、景品3が挟まれた状態であると判断する場合に、落下補助処理を行うと説明したが、本発明はこれに限られず、例えば、振動ボタンを設けるなどしてプレーヤの操作に基づいて行うこととしてもよいし、アーム7aにひっかかりやすいような景品の場合には、管理者が、ゲーム処理の一連の流れに落下補助処理を加えることにより、当該落下補助処理が自動的に行われるように予め設定することもできる。
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態(以下、「本実施の形態」という。)は、所定のアラーム情報を発信するための条件を設定する手段と、ゲーム装置のプレイ状況を検出するための各種検出手段とを設け、設定された条件と、検出されたデータとに基づいて、所定のアラーム情報を発信するか否かを判断するとともに、その判断結果を通知することを特徴としている。これにより、店舗側では、所望する条件を予め設定しておくことにより、ゲーム装置のプレイ状況がその条件に合致すると、自動的にアラーム情報が通知されるので、常にゲーム装置のプレイ状況を監視する必要がなくなる。
ここで、本実施の形態では、アラーム情報として、次の7種類の情報を設定している。
1)稼働率:単位時間あたりのプレイ時間の割合
2)回転率:単位時間あたりのプレイ回数の割合
3)景品個数ベースのペイアウト率(利益率):プレイ回数に対する払い出した景品個数の割合
4)金額ベースのペイアウト率:売上に対する払い出した景品原価の総額の割合
5)つかみ率:プレイ回数に対するつかみ回数の割合
6)持ち上げ率:プレイ回数に対する持ち上げ回数の割合
7)なめ率:つかみ回数に対するつかみの状態から持ち上げられなかった回数の割合
ここで、「つかみ」とは、複数のアーム間に景品が挟まれた状態をいう。「持ち上げ」とは、景品が収容部下面(プレイフィールド面)から離れた状態をいう。「なめ」とは、景品をつかんでいるが持ち上げられない状態をいう。なお、本実施形態では、上述した7種類の情報をアラームの対象としているが、本発明はこれに限られず、上述した情報以外の情報を任意に設定することができる。また、上記1)〜7)では、「率」を用いているが、「回数」、「個数」を設定することもできる。例えば、「稼働率」の代わりに「稼動回数」を用いてもよい。
図11は、本実施の形態に係る景品取得ゲーム装置の構成を示す斜視図である。景品取得ゲーム装置100には、設定した値に対するゲームの利用状況を店員に通知するための通知手段の一例としてアラームランプ30が設けられている。また、景品投入部4に落下した景品3を景品取出口15から取出し可能にするための景品の払い出しダクト32を有している。また、景品3が受け部3に落下したか否かを検出するための景品センサ31が、景品の払い出しダクト32内部に、数ヶ所設けられている。さらに、コイン投入口14に投入されたコインをカウントするためのコインスイッチ33がコイン投入口14の下部に設けられている。また、店舗の管理者がアラームを通知するための各種条件を設定するための操作パネル34が、基台1の前面に設けられている。また、図示してはいないが、アーム7aには、アーム7aの開閉状態を検出するためのアーム角度センサ35が設けられており、支持部6には、景品3の持ち上げ状態等を検出するための重量センサ36が設けられている。
図12は、本実施の形態に係る景品取得ゲーム装置の機能構成を示すブロックダイアグラムである。同図によれば、クレームゲーム装置100は、アラーム設定手段121、タイマー122、プレイ状況検出手段123、アラーム判断手段124、アラーム情報発信手段125、及びプレイ状況検出結果記憶手段126を有している。アラーム設定手段121は、各種アラーム情報を発信させるための条件を設定する。管理者は、景品取得ゲーム装置100に設けられた操作ボタンや液晶パネル34等を操作することにより、条件を入力することができる。タイマー122は、稼動時間及びプレイ時間の計測を行うとともに、アラーム判断手段124に時刻を通知する。プレイ状況検出手段123は、景品取得ゲーム装置100のプレイ状況を検出する。具体的には、景品センサ31や重量センサ36等の各種センサと、コインの投入数を検出するためのコインスイッチ33等により、プレイ状況に関するデータを検出し、これをプレイ状況検出結果記憶手段126に格納する。アラーム判断手段124は、アラーム設定手段121により設定された条件と、プレイ状況検出手段123により検出されたデータとに基づいてアラーム情報を発信するか否かを判断する。そして、アラーム判断手段124は、アラーム情報を発信すると判断する場合には、発信すべきアラーム情報をアラーム情報発信手段125に送る。アラーム情報発信手段125は、アラーム判断手段124により受け付けたアラーム情報を発信する。具体的には、アラームランプ30やアラームブザーにより、店舗の管理者に対してアラーム情報を通知する。
なお、本実施の形態では、各種手段を景品取得ゲーム装置100が有するものとして説明するが、本発明はこれに限られない。例えば、プレイ状況検知手段以外の手段を店舗の管理者部屋に設置された汎用のパーソナルコンピュータに設け、管理者が店舗の奥で条件を設定したり、アラーム情報を発信させたりすることもできる。
図13は、店舗における景品取得ゲーム装置の運営の流れを示すフローチャートである。まず、管理者によって電源が投入されると、景品取得ゲーム装置は各種設定の初期化を行い(S1301)、稼働時間の累計開始処理を行う(S1302)。そして、景品取得ゲーム装置は、コインの投入を許可し(S1303)、客待ち状態へ移行する(S1304)。そして、ゲーム可能コイン数であるか否かを判断し(S1305)、ゲーム可能コイン数であると判断する場合には、コインバッファの値を減算し(S1306)、プレイ回数を累計する(S1307)。なお、コイン検出処理は、タイマー122により周期的に実行されるように設定されている。具体的には、コインスイッチ33が、コインが投入されたことを検出すると、コインバッファの値を加算し、このコインバッファの値が上限値になるまで処理を繰り返す。
次に、景品取得ゲーム装置は、ゲーム時間の計測を開始すると(S1308)、プレーヤの操作に応じてゲーム動作を処理し(S1309)、ゲームが終了すると、つかみ率、持ち上げ率、及びなめ率を算出する(S1310)。そして、ゲーム時間の計測を終了し、ゲーム時間を累計する(S1311)。
図14は、本実施の形態に係る景品取得ゲーム装置のゲーム開始から終了までの動作の流れを示すフローチャートである。本実施の形態では、プレイ状況検出手段123によって、ゲーム開始からゲーム終了までの間に、「つかみ」、「持ち上げ」、及び「なめ」が検出される。なお、景品取得ゲーム装置100が、把持部7の下降を終了し(S1414)、モータを止めてアームを閉じる(S1415)までの処理の流れは、上記第1の実施形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。
景品取得ゲーム装置100が、支持部6を上方向へ縮めることにより把持部7の上昇を開始する(S1416)と、プレイ状況検出手段123は、つかみ検出処理と持ち上げ検出処理を行う(S1416(1))。そして、上方向の移動限界距離を示すZリミットフラグがONであるか否かを判断し(S1417)、ONであると判断する場合には、ここで、プレイ状況検出手段123が、なめ検出処理を行い(S1417(1))、把持部7の上昇を終了する(S1418)。そして、景品取得ゲーム装置100は、景品取得部5をホームポジションに移動させ(S1419)、アーム7aを開閉する(S1420)。
図15は、本実施の形態に係るプレイ状況検出手段123の各処理の流れを示すフローチャートである。図15(A)は、プレイ状況検出手段123が「つかみ」を検出する処理の流れを示すフローチャートである。すなわち、プレイ状況検出手段123は、把持部7が着地した状態であるか否かを判断し(S1501)、着地した状態でないと判断する場合には、アーム7aが開いているか否かを判断する(S1502)。そして、アーム7aが開いていると判断する場合には、つかみフラグを「1」に設定し(S1503)、つかみ回数を累計する(S1504)。
なお、つかみフラグとは、アーム7a間に景品が挟まれた状態にあるか否かを示すフラグであり、挟まれた状態にある場合には「1」、挟まれた状態にない場合には「0」の値が設定される。また、アーム7aが開いているか否かは、アーム7aに設けられたアーム角度センサ35によって判断する。
図15(B)は、プレイ状況検出手段123が「持ち上げ」を検出する処理の流れを示すフローチャートである。すなわち、プレイ状況検出手段123は、重量センサ36によって測定された値が、把持部7の重量の値よりも大きいか否かを判断し(S1501)、大きいと判断する場合には、持ち上げフラグを「1」に設定し(S1502)、持ち上げ回数を累計する(S1503)。なお、持ち上げフラグとは、景品がフィールド面から離れた状態にあるか否かを示すフラグであり、離れた状態にある場合には「1」、離れた状態にない場合には「0」の値が設定される。
図15(C)は、プレイ状況検出手段123が「なめ」を検出する処理の流れを示すフローチャートである。すなわち、プレイ状況検出手段123は、持ち上げフラグに「1」が設定されているか否かを判断し(S1501)、「1」が設定されていない判断する場合には、次に、つかみフラグに「1」が設定されているか否かを判断する(S1502)。そして、つかみフラグに「1」が設定されていると判断する場合には、なめ回数を累計する(S1503)。つまり、持ち上げフラグに「0」が、つかみフラグに「1」が設定されている場合には、景品3がフィールド面から離れていないが、アーム7a間に景品3が挟まれていることを意味する。すなわち、アーム7aが、景品3を掴んでいるが持ち上げられない「なめ」の状態である。
図16は、本実施の形態に係るアラーム判断手段124の処理の流れを示すフローチャートである。図13にて示すように、ゲームが終了すると、アラーム判断手段124は、つかみ率、持ち上げ率、及びなめ率を算出する。
図16(A)は、アラーム判断手段124によるつかみ率算出処理の流れを示すフローチャートである。アラーム判断手段124は、つかみ回数をプレイ回数で割ることによりつかみ率Xを算出すると(S1601)、ランプ点灯処理を実行する(S1602)。なお、つかみ回数は、図15(A)のS1504にてプレイ状況検出手段123が検出したつかみ回数の値を用いる。プレイ回数は、図13のS1307にて累計されたプレイ回数の値を用いる。
図16(B)は、アラーム判断手段124による持ち上げ率算出処理の流れを示すフローチャートである。アラーム判断手段124は、持ち上げ回数をプレイ回数で割ることにより持ち上げ率Xを算出すると(S1601)、ランプ点灯処理を実行する(S1602)。なお、持ち上げ回数は、図15(B)のS1503にてプレイ状況検出手段123が検出した持ち上げ回数の値を用いる。プレイ回数は、図13のS1307にて累計されたプレイ回数の値を用いる。
図16(C)は、アラーム判断手段124によるなめ率算出処理の流れを示すフローチャートである。アラーム判断手段124は、なめ回数をプレイ回数で割ることによりなめ率Xを算出すると(S1601)、ランプ点灯処理を実行する(S1602)。なお、なめ回数は、図15(C)のS1503にてプレイ状況検出手段123が検出したなめ回数の値を用いる。プレイ回数は、図13のS1307にて累計されたプレイ回数の値を用いる。
図17は、本実施の形態に係るアラーム判断手段124の他の処理の流れを示すフローチャートである。具体的には、アラーム判断手段124による稼働率の算出処理の流れを示すフローチャートである。稼働率は、図13にて示す稼働時間の累計処理が開始されると、タイマー122に基づいて周期的に算出される。すなわち、アラーム判断手段124は、ゲーム時間の累計値を稼働時間の累計値で割ることにより稼働率Xを算出すると(S1701)、ランプ点灯処理を実行する(S1702)。なお、ゲーム時間の累計値は、図13のS1311にて累計されたゲーム時間の値を用いる。また、稼働時間の累計値は、図13のS1303にて累計された稼働時間の値を用いる。
なお、上述した「回転率」は「稼働率」と同様にタイマー122に基づいて算出され、「景品個数ベースのペイアウト率」及び「金額ベースのペイアウト率」はゲーム終了時に算出されることが望ましい。各算出処理は、図17にて説明した稼働率の算出処理と基本的に同様の流れにて処理されるため、ここでは説明を省略する。
図18は、本実施の形態に係るアラームランプ点灯処理の流れを示すフローチャートである。なお、本実施形態では、具体的には、所定のアラーム情報を3段階に分けて通知するものとし、3種類(青、黄、赤)のアラームランプを用いている。青ランプは、景品取得ゲーム装置のプレイ状況が良好であることを管理者に通知し、黄ランプはプレイ状況が通常の状態であることを管理者に通知し、赤ランプはプレイ状況が良好でないため何らかの対策を講じる必要があることを管理者に通知するように運営される。また、ランプの点灯判断基準は、アラーム設定手段121によって予め設定されている。
アラーム情報発信手段125は、所定のアラーム情報の値(X)が、予め設定された第1の値(A)よりも大きいか否かを判断し(S1801)、大きいと判断する場合には、青ランプのみを点灯させる(S1802)。一方、アラーム情報発信手段125は、所定のアラーム情報の値(X)が、予め設定された第1の値(A)よりも大きくないと判断する場合には、所定のアラーム情報の値(X)が、予め設定された第2の値(B)よりも大きいか否かを判断し(S1803)、大きいと判断する場合には、黄ランプのみを点灯させる(S1804)。そして、アラーム情報発信手段125は、所定のアラーム情報の値(X)が、予め設定された第2の値(B)よりも大きくないと判断する場合には、赤ランプのみを点灯させる(S1805)。
なお、アラームランプによる通知方法は、上述した方法に限られず、アラーム設定手段121により設定された条件と、プレイ状況検出手段123により検出された所定のアラーム情報の値に基づいて、任意にこれを変更することができる。例えば、アラームの通知段階は3段階に限られず、更に細かく設定することもできる。
また、アラーム情報発信手段125は、アラームランプに限られず、アラーム情報を管理者に通知することができる手段であればよい。例えば、アラームブザーを用いて、アラームの通知段階に応じて異なる音を出力したり、異なる曲を演奏したりすることもできる。
以上のように、本実施形態によれば、店舗側では、所望する条件を予め設定しておくことにより、ゲーム装置のプレイ状況がその条件に合致すると、自動的にアラーム情報が通知されるので、常にゲーム装置のプレイ状況を監視する必要がなくなる。また、店舗の管理者等の判断に基づいて、アラームを発信させる条件を予め設定しておけば、店員等はアラームの通知によりゲーム装置の状況を知ることができるので、経験等の少ない店員でも対応することができるようになる。
また、本実施形態を、次のように利用することも可能である。まず、店舗の店員が、所望するアラーム情報に対応するアラーム条件を設定する。そして、客がゲームを行うことによりプレイ状況検出手段123が検出する所定の情報を集計する。この集計された情報を、予め設置した値と比較し、その比較結果に応じて、店員にゲームの運営状況を通知する。店員は、この通知された情報に基づいて、例えば、店舗のレイアウトを変更したり、景品3の配置を変えたりする。これにより、店舗をより効果的に運営することができるようになり、店舗の運営性を向上させることが可能になる。
上記各実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな形態で実施することができる。また、上記実施形態では、上記機能実現手段の動作をシーケンシャルに説明したが、特にこれにこだわるものではない。従って、動作に矛盾が生じない限り、処理の順序を入れ替えまたは並行動作するように構成しても良い。
[第4の実施の形態]
第4の実施の形態(以下、「本実施の形態」という。)は、上記第3の実施形態に対する応用であるとともに、ゲーム機を管理するゲーム機管理システムを提供するものである。
上記第3の実施形態では、所定のアラーム情報を自動的に通知することでゲーム機の状況を管理者に伝達することとしたが、本実施形態では、ゲーム機のネットワーク化によって得られる各種情報に基づいて、ゲーム機の管理者にゲーム機の状況をスムーズ伝達するとともに、これら各種情報の有効活用を可能にすべくゲーム機の設置状況に対する分析手段を管理者に提供することを特徴とする。
すなわち、上記第3の実施形態におけるアラーム情報は、ゲーム機から直接発信されるため、管理者は絶えず店舗内すなわちゲーム機を監視しなければならない。よって、例えば、店舗規模が大きくゲーム機が多数設定されている場合や、多くのプレーヤで店舗内が常に混雑しているような場合には、ゲーム機の監視のために多くの人員が必要となるとともに、状況によってはアラーム情報が発信されていても見逃してしまうおそれがある。
一方、ゲーム機の設置状況による売上への影響は非常に大きいところ、ゲーム機の設置場所を決定する際の判断材料が乏しいため、店舗の管理者は、ゲーム機の設置状況について十分に検討することが困難であった。
そこで、本実施の形態は、各ゲーム機をネットワーク化して各ゲーム機の稼動情報等を一元管理し、この一元管理される情報を解析してスムーズに管理者に伝達する手段と、この管理された情報に基づいて管理者がゲーム機の設置状況を容易に分析するための手段とを備えるゲーム機の管理システムを提供することを特徴とする。
これによれば、管理者は、ゲーム機に関する情報を素早く伝達されるとともに、ゲーム機に関する情報を有効に活用して設置状況を分析することができるようになるので、より効率的な店舗運営を行うことができるようになる。
[ブロックダイアグラム]
図26は、本実施形態に係るゲーム機管理システムのハードウェア構成を表すブロックダイアグラムである。本ゲーム機管理システム300は、ゲーム機管理システム300全体を制御するとともに他のハードウェア構成要素とあいまって各種の機能を実現する演算装置3001、ゲーム機に関する各種設定(アラーム設定を含む)等をユーザが入力するための入力装置3002、ゲーム機に関する各種情報を表示するための表示装置3003、ゲーム機に関する各種情報を出力するための出力装置300と、ゲーム機に関する各種情報を記憶するためのデータベース3006、現在時刻及びアラーム情報等を算出するためのタイマー3007、1または2以上のゲーム機400との間でネットワークを介して各種ゲーム機に関する情報を送受信するための通信装置3005、を備える。入力装置3002は、典型的には、キーボード、マウス、タッチパネル、バーコード、及び画像認識手段などが該当する。表示装置3003は、モニターや液晶パネル等の電子表示板が該当し、出力装置3004は、典型的には、プリンターが該当する。なお、本発明に係るゲーム機管理システム300は、単一のコンピュータにより構成されるものであっても、ネットワーク上に分散した複数のコンピュータにより構成されるものであってもよい。また、本発明に係るゲーム機管理システム300は、典型的には店舗内に設置された汎用のパーソナル・コンピュータが該当するが、専用端末や、携帯型PDA(Personal Digital Assistant)等を用いることもできる。
また、ゲーム機400は、ネットワークを介してゲーム機管理システム300と接続され、ゲーム機400に関する各種情報(プレイ状況データ)を所定のタイミングでゲーム機管理システム300に送信する。また、ゲーム機400は、ゲーム機400の設定情報をゲーム機管理システム400から受信し、この受信した設定情報に基づいてゲーム機400の動作を制御するものである。
図34は、本実施形態に係るゲーム機管理システム300が有する機能を示す機能構成図である。本ゲーム機管理システム300は、図示しないゲーム機からネットワークを介してゲーム機のプレイ情報を受信してデータベース3006に記録するプレイ情報受信機能3010と、ゲーム機の動作を制御する設定情報をデータベース3006から読み出して所定のタイミングでゲーム機に送信する設定情報送信機能3011と、を備える。また、本ゲーム機管理システム300は、実際のゲーム機の設置状況とゲーム機に関する情報とを関連付けて管理するとともに、この管理されるゲーム機に関する情報をゲーム機の設置状況に関連づけて表示するためのゲーム機設置状況管理手段3012と、ゲーム機に関連する情報をゲーム機ごとに管理するとともに、この管理されるゲーム機に関する情報をゲーム機に関連付けて表示するためのゲーム機情報管理手段3013と、ゲーム機の動作を制御する設定情報を管理するとともに、この管理される設定情報をゲーム機と関連づけて表示するためのゲーム設定管理手段3014と、ゲーム機のアラーム情報を管理するとともに、この管理されるアラーム情報をゲーム機と関連付けて表示するためのアラーム管理手段3015とを備える。
以上のように構成されるゲーム機管理システム300において、本実施形態では、実際のゲーム機の設置状況とゲーム機に関する各種情報とを関連付けて管理するレイアウト画面を設けることによって、ユーザが、ゲーム機の状況をその設置状況からスムーズに把握することができるとともに、ゲーム機に関する各種情報と当該ゲーム機の設置状況との関連性を容易に認識することができるようにするものである。
なお、本発明に係るゲーム機管理システム300は、具体的には、所定のプログラムを演算装置3001が実行することにより上記各機能を実現することを想定している。
[画面構成]
図27は、本実施形態に係るメイン画面500の構成の一例を示す図である。まず、ユーザは、所定の操作を行うことにより、図27に示すようなメイン画面500をディスプレイ上に表示させることができる。メイン画面500は、レイアウト画面503を作成するとともに、レイアウト画面503によりゲーム機の監視を行うためのものである。レイアウト画面503には、ゲーム機とゲーム機に関する各種情報が表示され、ユーザは、このレイアウト画面503により店舗に設置されたゲーム機の状態を容易に把握することができる。なお、レイアウト画面503については後述する。
さらに、メイン画面500には、フロア選択メニュー501、表示内容選択メニュー502、フロア設計ツールボタン504、レイアウト変更ボタン505、及びゲーム機追加ボタン506が設けられている。フロア選択メニュー501は、フロアごとに分割されたレイアウト画面503を選択する機能を有する。ユーザは、例えば、店舗が複数のフロアからなる場合や、1つのフロアを任意に複数のフロアに区別しているような場合には、レイアウト画面503をこれらフロアにごとに分割して作成することができる。レイアウト画面503は、このような新たなフロアを新規に作成することで追加することができる。ユーザが新規フロアを作成すると、フロア選択メニュー501には、例えば、ユーザの入力したフロア名である「プライズコーナー」、「ビデオゲームコーナー」、「メダルコーナー」、及び「新規作成」等(図示せず)の項目が表示される。なお、フロア選択メニュー501によって、所定のフロアが選択されると、選択されたフロアのレイアウト画面503が表示されるとともに、当該フロアの座席数、設置台数、及び全てのフロアの総設置台数が表示される。
表示内容選択メニュー502は、レイアウト画面503に表示する内容を選択する機能を有し、具体的には、「ステータス」、「エラー&アラーム」及び「売上分布図」等(図示せず)の項目を備える。「ステータス」は、ゲーム機の状態を表示するもので、ゲーム機の表示状態には、例えば、「初期化中」、「アドバタイズ中」、「ゲーム中」、「テストモード中」、「コールアテンダント中」、「エラー中」及び「不明」等の状態が該当する。ユーザが、「ステータス」を選択すると、ゲーム機が各状態に対応する色によって表示される。ステータスの状態と表示色との対応については、メイン画面500右下欄508に表示されている。次に、「エラー&アラーム」は、現在のエラーの状態と予め設定された条件に従って処理されるアラームの状態を表示するものである。アラームの状態は、例えば、「緑(適正)」、「黄(注意)」、及び「赤(問題、エラー時は点滅)」の3色をゲーム機に表示することで各種状態を示すように設定されている。アラームの状態と表示色との対応については、メイン画面500右下欄507に表示されている。最後に、「売上分布図」は、ゲーム機の売上情報を表示するものであり、具体的には、レイアウト画面503上に分布図として表示するものである。なお、分布図の作成については後述する。なお、本実施形態では、ゲーム機に関する所定の情報としてのステータスやアラームの状態を、各状態に対応する色によって表示することとしたが、本発明は特に色に限定されない。すなわち、各種所定の情報の表示態様は、任意にこれを設定することができるものとし、例えば、模様や形状等を用いて表示することもできる。
レイアウト画面503には、フロアに現実に設置されたゲーム機の設置状況を把握するためのものであり、現実の設置場所に対応するレイアウト画面503上の位置に配置されたゲーム機(オブジェクト)と、表示内容メニュー502で選択されている内容に従った情報が表示されている。従って、ユーザは、レイアウト画面503を監視することにより、ゲーム機と設置状況との関連性について容易に理解することができるようになる。
フロア設計ツールボタン504は、フロア設計を行うための各種機能を有し、具体的には、フロアの枠の作成、変更、削除を行う機能を有する。実際の店舗には、階段、扉、カウンター、事務所、及び柱といったものが存在するため、ユーザは、フロア設計ツールボタン504を選択することにより、階段や扉等をレイアウト画面503に表示させることができる。なお、ユーザは、フロアの枠の設定以外に、文字やマークの記入を行うこともできる。
レイアウト変更ボタン505は、ゲーム機のレイアウトを変更する機能を有し、ユーザは、このレイアウト変更ボタン505を選択することにより、ゲーム機をレイアウト画面503上の任意の位置に配置することができる。
ゲーム機追加ボタン506は、レイアウト画面503にゲーム機を追加する機能を有し、ユーザは、このゲーム機追加ボタン506を選択することにより、新たなゲーム機をレイアウト画面503上に追加することができる。ユーザは、新たなゲーム機を追加する場合には、新たなゲーム機のID、名前、形状及び座席等を設定する。
レイアウト画面503上には、表示内容メニュー502が「エラー&アラーム」である場合の、表示色(赤、黄、緑)が示されている。なお、本発明は、アラームの種類を複数種類設定することができ、これら種類の異なるアラームをレイアウト画面503上に同時に表示させることができるように構成されている。そして、アラームを同時に表示する場合(同時表示タイプ)には、異なるアラームの表示が重複する場合の対応の一例として、表示色の優先度を予め設定することとしている。すなわち、レイアウト画面503上では、優先度の高い表示色が優先され、「エラー&アラーム」における優先度は、「赤、黄、緑」の順番でエラー時は赤が点滅するように設定されている。また、表示内容が「エラー&アラーム」である場合には、アラーム条件に該当するゲーム機の台数等を表示することもできる。なお、アラームの種類を複数種類設定した場合に、予め所望するアラームを選択し、この選択されたアラームに対応する表示色のみをレイアウト画面503上に表示させるように構成してもよい(切替表示タイプ)。
ここで、ユーザが、レイアウト画面503に表示されたゲーム機自体503aを選択すると、選択されたゲーム機503aの情報画面600に遷移する。
図28は、本実施形態に係るゲーム機の情報画面600の一例を示す図である。ゲーム機の情報画面600は、ユーザが選択したゲーム機503aに関する各種情報をデータベース3006から読み込んで表示する機能と、ユーザが入力した各種情報をデータベース3006に記録する機能とを備えている。当該情報画面600上部には、ゲーム機の名前、席の番号、及びIDが表示される。「ステータス」は、現在のゲーム機のステータス(状態)601を表示する。「ステータス」は、上述したように、「初期化中」、「アドバタイズ中」、「ゲーム中」、「テストモード中」、「コールアテンダント中」、「エラー中」及び「不明」等の項目からなり、「コールアテンダント中」だけは、「不明」以外の他の状態を示す項目と重複して表示することができる。「クレジット数」は、現時点でのクレジット数を表示する。「エラーの種類」は、ゲーム機にエラーが発生した場合にその内容を表示するものであり、例えば、「Xリミットセンサー異常」、「Yリミットセンサー異常」、「Zリミットセンサー異常」、「コインセレクター異常」、「オープンセンサー異常」、及び「プライズセンサー異常」等の項目がある。なお、エラーが発生していなければ、「正常動作中」が表示される。
「コイン設定」は、コイン設定を表示する。なお、ユーザは、この情報画面600にて任意のコイン設定に変更することができる。「アーム/ツメの種類」は、アームとツメの種類を表示する。なお、当該項目は、自動では設定できないゲーム設定をメモとして入力するための項目であり、入力する内容は「アーム/ツメの種類」に限られない。また、設定作業は手動でも、その認識が自動的に行われる場合には、自動的に内容が更新され表示される。「把持力」は、現時点での把持力を表示する。なお、ユーザは、この情報画面600で、任意の把持力に変更することができる。
「プライズ(景品)の種類」は、ゲーム機に入っているプライズの種類を表示する。「プライズの名称」は、ゲーム機に入っているプライズの名称を表示する。「プライズの単価」は、プライズの仕入単価を表示する。「プライズの在庫/仕入数」は、プライズの在庫と仕入数を表示する。なお、在庫は仕入数からペイアウト数を減算することにより算出される。
「前回のデータクリア」は、前回、累積データをクリアした日時を表示する。「営業累積時間」は、データクリアを行ってからの営業時間の累積を表示する。「稼働時間(稼働率)」は、データクリアを行ってからの稼働時間(プレイ時間)の累積と稼働率とを表示する。「エラー発生回数」は、データクリアを行ってからエラーの発生した累積回数を表示する。
「アラーム動作項目」は、現時点で動作中のアラーム項目数を表示する。なお、アラームの設定は後述するアラーム設定詳細画面800にて行うことができる。「アラームの発生回数」は、データクリアを行ってからアラームの発生した累積回数を表示する。「アラームの状態」は、現時点でのアラームの状態を表示する。
「インカム」は、本日分とデータクリアから累積されたインカム(売上)を表示する。「ゲーム回数」は、本日分とデータクリアから累積されたゲーム回数を表示する。「ペイアウト率」は、本日分とデータクリアから累積されたペイアウト数を表示する。「ペイアウト率(個数)」は、本日分とデータクリアから累積された個数ベースのペイアウト率を表示する。「ペイアウト率(金額)」は、本日分とデータクリアから累積された金額ベースのペイアウト率を表示する。「ペイアウト総額」は、本日分とデータクリアから累積されたペイアウト総額を表示する。
なお、情報画面600に表示する情報は、上述した情報に限られず、ゲーム機に関する情報であれば任意にこれを表示することができる。また、表示する情報の種類は、ゲーム機の種類に応じて変更することができる。たとえば、ビデオゲームの場合には、「連続勝ち抜き数」等の項目を表示させることもできる。
また、当該情報画面600は、「ゲーム設定詳細」ボタン602、「アラーム設定詳細」ボタン603、「決定」ボタン604、「データクリア」ボタン605、及び「終了」ボタン606を備えている。ユーザが、「ゲーム設定詳細」ボタン602を選択すると、ゲーム設定詳細画面700に遷移し、「アラーム設定詳細」ボタン603を選択すると、アラーム設定詳細画面800に遷移する。また、ユーザが、「決定」ボタン604を選択すると、情報画面600にて入力した設定が有効になり、この設定された情報がデータベース3006に記憶される。これに対し、ユーザが「データクリア」ボタン605を選択すると、設定したデータ以外の全てのデータがクリアされる。なお、設定データとは、例えば、ゲーム機の設定データである、サウンド、把持力、ツメの大きさ、形状、コイン設定等や、レイアウト画面を構成するデータ(店舗の形状、ゲーム機の形状)等が該当する。設定データ以外のデータとは、例えば、インカム、ペイアウト率、ゲーム回数、エラー回数等のデータが該当する。また、ユーザが「終了」ボタン606を選択すると、情報画面600を消してメイン画面500に遷移する。
また、図示してはいないが、情報画面600に「エラー詳細」ボタンを設けることもできる。ユーザが「エラー詳細」ボタンを選択すると、エラーの詳細を表示するエラー表示画面に遷移する。このエラー表示画面は、エラーの発生した時間、エラーの種類、エラーが解除された時間、エラーに対応した作業内容、作業者などをデータベースから読み込んで表示するとともに、対処方法に関する情報もあわせて表示する機能を有する。これにより、ユーザは、エラーの詳細な内容を把握することができるとともに、対処方法が表示されるので、エラーに対する対処をすぐに実行することができるようになる。
図29は、本実施形態に係るゲーム設定詳細画面の一例を示す図である。ゲーム設定詳細画面700は、ゲーム機の各種設定を行うための画面である。ゲーム設定詳細画面700では、設定項目701ごとに選択すべき設定条件が予め設けられている。「サウンド」は、アドバタイズ中のBGMの種類を選択するためのものである。ユーザが所定のBGMを選択すると、選択されたBGMがゲーム機によって出力される。「時間制」は、ゲームの方法を時間内に何度でもプレイができる時間制としてその時間を設定するためのものである。「プライズセンサー」は、景品の払い出しを検出するプライズセンサーの動作期間を設定するためのものであり、ゲーム開始から終了までの間を示す「ゲーム中のみ」と、ゲーム機のスイッチがONになってからOFFになるまでの間を示す「すべての期間」とが設けられている。「高さボタン」は、ゲーム中3つ目の操作を可能にするかを設定するためのものである。なお、3つ目の操作とは、景品取得ゲーム装置が、3つの操作ボタン、具体的には、横方向に移動させるためのX方向移動ボタン、縦方向に移動させるためのY方向移動ボタン、高さを調整するためのZ方向移動ボタンを備える場合に、このZ方向移動ボタンの操作をユーザに可能にするか否かを設定するためのものである。「プライズ特性」は、プライズの特性を選択するためのものである。例えば、プライズが壊れ易い場合には、ユーザは「壊れ」を設定する。ユーザが「壊れ」を選択すると、ゲーム機は、ペイアウト時の高さが低くなるように制御される。また、プライズが引っかかりやすい場合には、ユーザは「引っ掛かり」を選択する。これにより、ゲーム機は、引っ掛かり防止の動作を行うように制御される。
ユーザが「決定」ボタン702を選択すると、ゲーム設定詳細画面700にて入力した各設定が有効になり、データベース3006に記憶される。また、ユーザが「終了」ボタン703を選択すると、ゲーム設定詳細画面700を消して情報画面600に遷移する。ゲーム設定詳細画面700にて設定された各種設定情報は、ゲーム機400に送信され、ゲーム機400は、受信した各種設定情報に基づいてゲーム機400の動作を制御する。
なお、ゲーム設定詳細画面700にて設定する項目は、上述した項目に限られず、ゲーム機に関する情報であれば任意にこれを設定することができるとともに、ゲーム機の種類に応じて変更することができる。
この画面により、ユーザは、実際に各ゲーム機が設置された場所に赴いて各ゲーム機の設定を行う必要がなくなるので、設定作業を軽減することができるようになる。
図30は、本実施形態に係るアラーム設定詳細画面の構成の一例を示す図である。アラーム設定詳細画面800は、アラームの条件を項目801ごとに設定するとともに、各項目の現時点での値とその条件を表示するための画面である。アラームの動作及び停止は、項目ごとに設定することができるように構成されている。具体的には、ユーザは、各項目ごとに設けられた[YES/NO]のボタン804を選択することにより設定することができる。
「連続ペイアウト」は、連続するペイアウトを検出し、出過ぎを監視するためのものである。「連続ペイアウトしない」は、連続してペイアウトしない状態を検出し、出なさ過ぎを監視するためのものである。「ペイアウト頻度(10回)」は、過去10回のプレイ期間におけるペイアウト数を検出し、ペイアウトの頻度を監視するためのものである。
「売上状況(TOTAL%)」は、データクリアからの理想とする時間対売上グラフに対する割合で、売上の状態を監視するためのものである。「売上状況(TODAY%)」は、当日の営業開始時からの理想とする時間対売上グラフに対する割合で、売上の状態を監視するためのものである。「稼働率(%)」は、データクリアからの稼働率を監視するためのものである。
「ペイアウト率(個数%)」は、データクリアからの個数ベースのペイアウト率を監視するためのものである。「ペイアウト率(金額%)」は、データクリアからの金額ベースのペイアウト率を監視するためのものである。「景品の在庫」は、プライズの在庫を監視するためのものである。
「つかみ率」は、つかみ率を監視するためのものである。「持ち上げ率」は、持ち上げ率を監視するためのものである。「なめ率」は、なめ率を監視するためのものである。なお、本実施形態では、「つかみ率」「持ち上げ率」の設定に「NO」が選択されているため、設定情報は表示されていない。
なお、アラーム設定詳細画面800における各項目801の値は、第3の実施形態にて説明した各種手段を用いて算出することができる。
ユーザが「決定」ボタン802を選択すると、アラーム設定詳細画面800にて入力した各設定が有効になり、データベース3006に記憶される。また、ユーザが「終了」ボタン803を選択すると、アラーム設定詳細画面800を消して情報画面600に遷移する。
なお、アラーム設定詳細画面800にて設定する項目は、上述した項目に限られず、任意にこれを設定することができるとともに、ゲーム機の種類に応じて変更することができる。
また、上記第3の実施形態では、アラーム設定手段やアラーム判断手段はゲーム装置本体に設けられているものとして説明したが、本実施形態では、ゲーム機管理装置300側にこれらの手段が設けられているものとし、ゲーム機本体からは、プレイ状況検出手段により検出されたゲームのプレイ状況に関する情報がネットワークを介して送信されるものとする。ゲーム機管理装置300は、ゲーム機本体から送信されるプレイ状況に関する情報を受信すると、データベース3006に記録する。そして、アラーム設定詳細画面800にて設定された条件に従って、アラーム情報を発信するか否かを判断し、発信すると判断する場合に、レイアウト画面304上にアラームを表示する。
以上のように、アラーム設定詳細画面800によれば、現時点でのアラームの設定情報とゲーム機の状態を即座に把握することができるので、これらの情報に基づいてゲーム機の設置状況に対する分析や解析を有効に行うことができるようになる。また、店舗内でゲーム機を直接監視しなくても、ゲーム機の状況を監視することができるようになる。さらにまた、ユーザは、ゲーム機管理装置300にて各ゲーム機のアラームの設定を行うことができるので、短時間に効率的に各ゲーム機のアラーム設定を行うことができるようになる。
[利用フロー]
次に、ユーザが本実施形態に係るゲーム機管理システム300を利用する場合のフローについて簡単に説明する。なお、本実施形態では、ゲーム機管理システム300によって、複数階からなる大型ゲーム店舗におけるゲーム機を管理するものとする。
まず、ユーザは、フロアごとに店舗形状(店舗内面積)の作成作業を行う。ユーザが、図27に示すメイン画面500の「フロア設計ツール」ボタン504を選択すると、レイアウト画面503が作成用の画面(作成画面)に遷移する。作成画面では、設計図作成作業等の支援機能を有する各種ツールを利用して店舗形状を作成することができる。ユーザは、予め用意された正方形、長方形、L字型、またはこれらを組み合わせ形状等から所望する形状を選択することができるとともに、任意に作成することもできる。本実施形態では、ユーザが、店舗形状として「長方形」を選択したものとする。大型ゲーム店舗の場合、フロアごとにゲーム機の種類をまとめて配置する場合が多いので、ユーザは、各フロアの店舗形状の作成作業を行いつつ、各フロアの名称を「プライズコーナー」「ビデオゲームコーナー」及び「メダルコーナー」と決定すると、フロア選択メニュー501の項目に設定される。
次に、ユーザは、ゲーム機の形状の決定作業を行う。具体的には、ユーザが、「ゲーム機追加ボタン」506を選択すると、ゲーム機を追加するためのツールが使用可能な状態になる。ユーザは、予め用意された○、□といった形状からゲーム機の形状を選択することができるとともに、任意に作成することもできる。本実施形態では、ユーザが、長方形の形状と8角形の形状を選択して配置している。
次に、ユーザは、新たに作成した各ゲーム機のIDを設定する。ゲーム機には、ゲーム機を一意的に特定するためのIDを設定する必要がある。図示しない所定の画面により、ゲーム機にID、ゲーム機の名称、座席数等を設定する。ユーザが設定した情報、その他ゲーム機に関する情報(売上情報)等は、IDに関連づけられてデータベース3006に記憶される。
ユーザは、以上の設定を終えると、ゲーム機の状況を監視するために、メイン画面500や情報画面600を表示させることができるとともに、ゲーム設定詳細画面700やアラーム設定詳細画面800にて、各種設定を行うことができるようになる。
[データベースへの各種情報の記憶]
ゲーム機を管理するための各種情報は、所定のイベントが発生するとデータベース3006へ記憶される。所定のイベントには、「電源投入」、「電源切断」、「営業開始」、「コイン投入」、「ゲーム開始」、「ゲーム終了(ゲーム内容)」、「クレジットの変化」、「プライズアウト」、「営業停止(エラー内容、テストモード)」、「設定の変更」、及び「プライズの変更」等が該当する。なお、「電源投入」、「電源切断」、「コイン投入」、「ゲーム開始」、「ゲーム終了(ゲーム内容)」、「クレジットの変化」、「プライズアウト」のイベントは、ゲーム機の動作に基づくものであり、ゲーム機にてこれらのイベントが検出されると、関連する情報が自動的にデータベース3006に記憶される。これに対し、「営業開始」、「営業停止(エラー内容、テストモード)」、「設定の変更」、及び「プライズの変更」は、ユーザの決定に基づくものであり、ユーザの操作に基づいて上述した情報画面600等により関連する情報がデータベース3006に記憶される。
なお、各種情報をデータベース3006に記憶するトリガーとなる各種イベントは、上述したイベントに限られない。また、イベントの種類によってデータベース3006に記憶される情報を任意に追加することができる。
ゲーム機管理システムは、上述したメイン画面500、情報画面600、ゲーム設定詳細画面700、及びアラーム設定詳細画面800の表示がユーザによって指示されると、当該画面に表示すべき内容に関連する各種情報をデータベース3006から参照して、表示する。
[売上分布図作成処理]
図31は、本実施形態に係る売上分布図の作成処理を示すフローチャートである。ユーザが、メイン画面500の表示内容メニュー502の「売上分布図」を選択すると(図示せず)、レイアウト画面503上に各ゲーム機の売上状況を示す売上分布図が表示される。なお、売上分布図の作成の前提として、各ゲーム機の売上情報がデータベース3006に記憶され、レイアウト画面503がユーザによって作成され、レイアウト画面503上に示す個々のゲーム機(以下、「オブジェクト」という)に上述したIDが設定され、ゲーム機の各種情報(売上情報含む)がデータベース3006にIDと関連付けて記憶されているものとする。
ユーザが、メイン画面500の表示内容メニュー502の「売上分布図」を選択すると、ゲーム機管理システム300は、まず、レイアウト画面503を所定の大きさで方眼状(ex.1m x 1m)に細分化し(S2001)、細分化した各エリアの数値データをクリアする(S2002)。次に、ゲーム機管理システム300は、各オブジェクトの中心座標を算出する(S2003)。そして、各オブジェクトの中心座標が存在するエリアに、データベース3006から参照した売上データを加算する(S2004)。
ゲーム機管理システム300は、売上加算を全ての売上データが処理されるまで繰り返し(S2005)、全ての売上データが処理されたと判断する場合に、各エリアの持つ数値をそれに対応する色で視覚化し、レイアウト画面503と重ねて売上の分布図を作成する(S2006)。そして、ゲーム機管理システム300は、さらに作成された分布図にフィルタリング処理(平滑化)を行う(S2007)。なお、売上分布図の作成は、このような作成方法に限られず、例えば、代表点の代わりにエリア(ゲーム機の形状の面積)を用いて作成することもできる。
図32は、各オブジェクトの中心座標について説明するための図である。図32(A)は、1つのゲーム機に対して1つの中心座標(代表点)を算出する場合の例を示すものである。代表点は、例えば、ゲーム機作成時に、定型ツールを利用して作成した場合はオブジェクトが保持する中心点の座標を用いて算出し、定型ツールを使用しないでユーザが作成した場合は、ユーザが指定した代表点(座標)を用いて算出することができる。
図32(B)は、1つのゲーム機に対して複数の代表点を算出する場合の例を示すものである。例えば、ゲーム機が複数のプレーヤによってプレイ可能な構成になっているような場合には、1つのゲーム機に対して複数の代表点を算出してもよい。例えば、ゲーム機の座席ごとに代表点を算出する。これによれば、ゲーム機ごとの売上情報のみでなく、座席(1P、2P等)ごとの売上情報を表示することもできる。この場合には、予め、座席情報に対応づけて売上情報等をデータベース3006に記憶しておく。そして、ユーザがカーソルをレイアウト画面503上に配置されたゲーム機にカーソルをあわせたりクリックしたりすると、ゲーム機の座席(1P〜6P)のリストが表示され、ユーザが所望する座席を選択すると、選択された座席の情報を表示する情報画面600が表示されるように構成してもよい。図32(C)は、座席ごとに代表点を設定した場合の選択画面の構成を示す図である。
図33は、本実施形態に係るレイアウト画面503上に表示された売上分布図を示す図である。本実施形態では、ゲーム機の売上状態を「赤:0円〜10,000円」、「緑:10,000円〜20,000円」、「黄:20,000円〜30,000円」に対応する3つの色で表すこととしている。また、レイアウト画面503を格子状に分割し、ゲーム機が配置された格子をゲーム機の売上状態に応じた色で表示している。これにより、ユーザは、より大局的で分かりやすい分布図を得ることができるようになる。
なお、本発明は売上分布図に限られず、この分布図作成機能を使用して様々な情報(プレイ回数、エラー回数、稼働率、ペイアウト率等)をレイアウト画面503上に分布図として展開することができる。これによれば、ゲーム機と設置状況との関連性ついての理解をさらに容易にすることができるようになる。
なお、細分化したエリアの大きさは、ユーザが任意に変えることができ、例えば、1メートル×1メートルの格子に細分化することもできる。
また、分布図を視覚化する際には、色ではなく等高線やクオータービュウなど立体的な表現で行うこともできる。様々な手法で分布図を視覚化することにより、ユーザがゲーム機と設置状況との関連性をより把握しやすくなる。
また、フィルタリング処理におけるフィルタの大きさや係数をユーザが任意に変えることができるようにすれば、エリア間の違いを強調したりすることで、ユーザがゲーム機と設置状況との関連性を分析することがより容易になる。
上記実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな形態で実施することができる。
(a)本実施形態では、メイン画面200にゲーム機を配置したレイアウト画面503を設けることにより、ゲーム機の設置状況を表示することとしたが、本発明はこれに限られず、例えば、メイン画面200の上位画面にリスト形式の画面を設けることもできる。また、ゲーム機に関する情報の表示方法は、レイアウト画面503や情報画面600における表示方法に限られず、例えば、リスト形式やグラフ形式にて各種情報を表示してもよい。これによれば、様々な形式で各種情報が表示されるので、ユーザは自分が使いやすい形式を選択して各種情報を確認することができるようになるとともにこれら情報の分析や解析を行うことが容易になる。
(b)また、データベース3006には、ゲーム機に関する各種情報の履歴が蓄積されているので、ユーザは、過去の任意の時間や期間に基づく情報(例えば、過去の所定期間を対象とした稼働時間の累計や、ペイアウト率等)を参照することもできる。また、データベースに蓄積された過去の情報と現時点での情報とに基づいて、各種情報の値を予測する機能を設けてもよい。
(c)また、ゲーム機に関する情報として、店舗に設置されたゲーム機周辺の映像及び音声等を取り扱うこともできる。例えば、1台または2台以上のカメラやマイクを、店舗内全体を見渡すことができるように回転移動可能に天井などに設ける。例えば、所定のレイアウト画面503上のゲーム機がアラーム状態(赤)にある場合に、ユーザが当該ゲーム機にカーソルを移動させると、この移動に連動してカメラが移動し、店舗内に設置されたゲーム機の状態を撮影する。また、マイクがゲーム機の状態(周辺の状態)を録音する。カメラの撮影した映像やマイクが録音した音声は、ネットワークを介して所定の画面に表示され出力される。これにより、ユーザは、アラーム状態が通知された場合には、まず画面にてゲーム機の状況を確認した後、現場に行くべきかどうかを判断することができる。よって、アラームが通知された場合でも、ゲーム機の実際の状態によっては、現場まですぐに状況を見に行く手間を省くことができるようになる。なお、カメラの映像やマイクの音声は、ユーザの設定によって、任意にこれを表示及び出力することができるようにしてもよい。
(d)なお、本実施形態では、ゲーム機の一例としてクレーンゲーム機を管理する場合について説明したが、本発明はこれに限られず、ゲーム機全般に適用することができる。また、ゲーム機は、1種類のゲーム機でも、2種類以上のゲーム機でもよい。
(e)なお、上記実施形態では、ユーザがアラーム設定詳細画面800にてアラームの詳細設定を行った後、ゲーム機管理システム300がゲーム機から所定の情報を受信すると、この情報に基づいてアラームの条件に合致するか否かを判断し、その結果をレイアウト画面600上に表示するものとして説明した。ここで、本発明は、ゲーム機の状態が「問題(赤表示)」であると判断される場合には、ゲーム機の状態を「適性(緑表示)」となるように調整する機能をさらに有することもできる。例えば、ユーザがアラーム設定詳細画面800にて「なめ率」に関するアラームの設定を行うと、ゲーム機管理システム300は、ゲーム機から受信した情報に基づいて、「なめ率」の値がアラームの設定のいずれ(適性、注意、問題)に該当するか否かを判断する。そして、なめ率が「問題」であると判断した場合には、レイアウト画面600上にて該当するゲーム機の状態を「赤」色にて表示する一方、把持力を所定の値に変更する命令をゲーム機に送信する。これによれば、ゲーム機は、受信した命令に従って把持力を変更するので、その結果、「なめ率」が適正「緑」の値の範囲となるように自動調整することができるようになる。
(f)また、上記実施形態では、ユーザがゲーム機に関する各種設定を行うことができるが、本発明では、この設定されたデータを所定の条件下で有効あるいは無効とする機能をさらに有してもよい。例えば、ゲーム機管理システム300の使用開始時期や、各種設定データをリセットして使用を開始する場合には、データが不安定な時期が存在する場合がある。例えば、ペイアウト率についてアラーム機能が設定されている場合に、初めてゲームをした客が一発で景品を取得すると、これによりアラーム(問題)が通知され、その後しばらく客がゲームをしなかった場合には、アラームが通知され続けるという事態を招くおそれがある。また、アラーム情報の計算式によっては分母が0となる場合があるため、これによってもアラームが通知され続けるという事態を招くおそれがある。このように、ゲーム機管理システム300の使用初期段階では、システムの機能が不安定な状態があるため、安定するまでのデータを無効とする必要がある。そこで、本発明では、所定の条件下で設定データの無効有効を切り替える機能を新たに設けることとし、例えば、「予めデータを無効にしておき、ゲーム回数が20回以上となった場合にはデータを有効とする」といった機能が該当する。なお、データの無効有効を切り替える条件は、ユーザの入力に基づいて設定してもよいし、予めゲーム機管理システム300に設定しておくこともできる。
以上のように、本実施の形態によれば、アラーム情報のように、緊急性の高い情報を一元管理することができるとともに、その情報を確実かつスムーズに管理者に伝達することができるようになるので、アラーム情報の見逃しによる損失を回避する事ができるようになる。
また、実際のゲーム機の設置状況を反映したレイアウト画面503に各種情報を関連付けて記憶させることとしたので、各種情報とゲーム機の対応を容易に特定することができるようになる。
さらにまた、管理者は、設定状況すなわちゲーム機とゲーム機の設置場所との関連性について理解が進むとともに、今まで経験的に行っていたゲーム機の設置を各種情報を用いてより定量的に行うことができるようになる。従って、より最適なゲーム機の設置状況を作り出す事が可能になるので、店舗全体の運営を効率的に行うことができるようになる。
[第5の実施の形態]
第5の実施の形態(以下、「本実施の形態」という。)は、所定のプレートと、このプレートを景品取得ゲーム装置に取り付け又は取り外し可能とするためのプレート受け部とを、景品取得ゲーム装置に設けたことを特徴としている。プレートの色、模様、文字及び形状等は、典型的には、景品取得ゲーム装置のデザインを決定するとともにその演出効果を高めるように構成されている。これにより、店舗側が所望する色、模様、文字及び形状等を有するプレートを、景品取得ゲーム装置の受け部に嵌め合わせるだけで、プレートを景品取得ゲーム装置に取り付けることができるので、景品取得ゲーム装置のデザインを店舗側が所望するデザインに任意に変更することができるようになる。
以下、図19から図23を用いて本実施形態に係る景品取得ゲーム装置について説明する。図19は、本実施の形態に係る景品取得ゲーム装置100にプレートを取り付ける様子を説明するための図である。本実施の形態では、6つのプレート30a、30b、30c、30d、30e、30fを用いている。すなわち、プレート30a及び30dは収納部2の前面2aに対応し、プレート30b及び30eは側面2bに対応し、プレート30c及び30fは側面2cにそれぞれ対応するように構成されている。なお、各プレート30a、30b、30cは、その長手方向両端部が、景品取得ゲーム装置100に設けられた受け部に嵌合可能に構成されている。店舗の管理者等は、収納部の前面2aに設けられた透明樹脂又はガラスからなる板状部材31aの扉51を手前方向に開いて(引戸の場合には横にスライドさせて)、前面2aから収納部2の内部に景品3を配置するとともに、プレート30を収納部2の各位置に取り付けることができる。
図20は、収納部2にプレート30を取り付けるために、景品取得ゲーム装置100を上部方向から見た場合の図である。景品取得ゲーム装置100は、プレート30aの長手方向端部を嵌合させるための受け部として、支柱32bに設けられた取付部材35及び落下防止部材38と、支柱32aに設けられた落下防止部材41とを備えている。また、景品取得ゲーム装置100は、プレート30bの長手方向端部を嵌合させるための受け部として、支柱32aに設けられた取付部材37及び落下防止部材40と、支柱33bに設けられた落下防止部材43とを備えている。さらに、景品取得ゲーム装置100は、プレート30cの長手方向端部を嵌合させるための受け部として、支柱32bに設けられた取付部材36及び落下防止部材39と、支柱33bに設けられた落下防止部材42とを備えている。
図21は、取付部材35、36の構成を説明するための図である。なお、取付部材36と取付部材37は対称であるため説明を省略する。同図に示すように、取付部材35は、ネジ44を介して支柱32bの延出部32b’に取り付けられるための取付片35aと、プレート30aを押さえるための押さえ部35bと、テンションを付加する蝶番35cと、プレート30aと接するクッション部35dから構成されている。店舗の店員等は、プレート30aを取り付ける前に押さえ部35bを点線の状態にさせて、プレート30aの長手方向一端部30a1を、支柱32bと押さえ部35bとの間に挿入し、この挿入した状態で、押さえ部35bを操作して矢印Aの方向へテンションを付加する。なお、プレート30aの長手方向一端部30a1は、支柱32bと押さえ部35bとの間に挿入可能に構成されている。
これにより、プレート30aの長手方向一端部30a1は、クッション部35dと支柱32bとの間に嵌め合わされた状態になる。また、プレート30cも同様であるが、プレート30cの長手方向一端部30c1は、取付部36のクッション部36dと支柱32bの延出部に設けられたクッション部46との間に嵌め合わされた状態となる。このように、プレート30a及びプレート30cは、その長手方向一端部30a1、30c1を所定の位置に挿入し、押さえ部35b及び36bを操作するといった簡単な操作で取り付けることができる。
図22は、落下防止部材39の構成を示す図である。同図は、収納部2の側面方向からみた落下防止部材39の構成を示すものである。同図に示すように、落下防止部材39は、L字状の形状をしており、クッション部46と接している。店員は、プレート30cをクッション部46と取付部材36との間に挿入する際に、プレート30cの長手方向と平行な端部が、落下防止部材39のプレート受け部39aに位置するように挿入し、図21に示した押さえ部36bを操作する。これにより、取付部材36とクッション部46との間に嵌合されたプレート30cは、落下防止部材39のプレート受け部39aによって支えられるので、プレート30cが、落下することを防止することができる。
図23は、落下防止部材42の構成を示す図である。落下防止部材42は、支柱33bに固定されており、プレート30cの長手方向他端部30c2を支えるための支え部42aと、クッション部42bとから構成されている。店員等は、まず、プレート30cの長手方向他端部30c2を、支え部42aとクッション部42bとの間に挿入し、その後、図26に示すようにプレート30cの長手方向一端部30c1をクッション部46と取付部材36との間に挿入し、押さえ部36bを操作する。これにより、プレート30cの長手方向他端部30c2が、支え部42aとクッション部42bとの間に挿入された状態で、プレート30cの長手方向一端部30c1が取付部材36とクッション部46との間に嵌合された状態となるので、プレート30cが収納部2内側に倒れこむことを防止することができる。
ここで、プレート30d、30e、及び30fは、収容部の前面2a、側面2b、及び2cの下部に取り付けられる。収容部2の底部35の周縁部、各支柱32a、32b、33a、33bがプレートの長手方向端部と接する各部分には、プレート30d、30e、及び30fの受け部としての溝が設けられている(図示せず)。店舗の店員等は、各プレート30d、30e、及び30fの長手方向と平行な端部を、これらに対応する収容部2の底部35の溝に嵌め合わせるとともに、各プレート30d、30e、及び30fの長手方向両端部をこれらに対応する各支柱32a、32b、33a、33bの溝に嵌め合わせることによって、各プレート30d、30e、及び30fを景品取得ゲーム装置100に取り付けることができる。このように、プレートを溝に嵌め合わすことにより、プレートが収納部2内側に倒れこむことを防止することができるようになる。
なお、本発明に係るプレートは上記実施の形態にて説明したものに限られず、形状等の構成、プレートの数等は任意に変更することが可能である。例えば、プレートの形状は矩形に限られず、台形のような形状でもよい。また、前面のプレート(30a)を左右に分割したり、側面のプレート(30c及び30f)を一体型にしたりすることもできる。さらにまた、プレーヤがプレイするための操作卓12に同じ種類のプレート30gを配置してもよい(図19参照)。
また、プレートと受け部の構成も、上記実施の形態に限られず、プレートの形状等に応じて任意に変更することができる。例えば、プレートに所定の係止部材を設け、景品取得ゲーム装置にこの係止部材に対応する被係止部として複数個の孔を設けることもできる。これによれば、複数個の孔に選択的にプレートの係止部材を係止させることにより、プレートの取り付け位置を変更することができるともに、プレートの落下も防止することができる。また、収容部2の天井部の周縁部にプレート30の厚さに対応する溝を設け、支柱に落下防止部材を設け、プレートをこの溝にはめこむとともに落下防止部材に乗せることでプレートを取り付けることとしてもよい。
以上のように、本実施の形態によれば、所望するプレートを店舗側が自由に取り付けることができるので、景品取得ゲーム装置を店舗側が所望するデザインに任意に変更することが可能となる。また、これにより、店舗のイメージと不一致なデザインの景品取得ゲーム装置を店舗に設置することにより、店舗のイメージが崩れてしまうといった事態を回避することができるようになる。
また、従来は、紙や樹脂の板からなるプレートを嵌め込むための専用のスペースを筐体の外部に備えていたので、プレートの形状は、そのスペースに入る形状に限られていた。しかし、本発明によれば、景品を収納する筐体の内部にプレートを取り付けることとしたので、上述したような専用のスペースを設ける必要がなくなる。よって、プレートの形状は自由度が増すので、例えば、プレートの下端に凸部を設けたり、プレートの縦方向の長さ(高さ)を長くも短くもできる。
さらに、景品を入れるスペースとプレートを取り付けるスペースを共通にすることにより、景品を入れるための扉とプレートを交換するための扉を共通にすることができるので、景品の交換作業とプレートの交換作業を同時に行うことができるようになる。
また、プレートは、プレートの挿入及び押さえ部の操作といった簡単な操作で取り付け又は取り外すことができるので、誰でも簡単に取り付けることができるとともに、プレートの取付作業が運用上の負担となることもない。
また、従来は、紙や樹脂の板からなるプレートを嵌め込むための専用のスペースを筐体の外部に備えていたので、プレートの形状は、そのスペースに入る形状に限られていた。しかし、本発明によれば、景品を収納する筐体の内部にプレートを取り付けることとしたので、上述したような専用のスペースを設ける必要がなくなる。よって、プレートの形状は自由度が増すので、例えば、プレートの下端に凸部を設けることもできるし、プレートの縦方向の長さ(高さ)を長くも短くもできる。図35は、このようなプレートを取り付けた景品取得ゲーム装置の外観を示す図である。同図に示すように、プレート30a’及びプレート30d’は、景品3を模したキャラクタがプレートのデザインとして使用されるとともに、キャラクタの一部がプレートから突出するように構成されている。このように、本発明によれば、プレートの形状を自由に設計することができるので、多種多様なプレートを使用することができるようになる。
また、プレートは、プレートの挿入及び押さえ部の操作といった簡単な操作で取り付け又は取り外すことができるので、誰でも簡単に取り付けることができるとともに、プレートの取付作業が運用上の負担となることもない。
さらに、景品を入れるスペースとプレートを取り付けるスペースを共通にすることにより、景品を入れるための扉とプレートを交換するための扉を共通にすることができるので、景品の交換作業とプレートの交換作業を同時に行うことができるようになる。
また、従来は、紙や樹脂の板からなるプレートを嵌め込むための専用のスペースを筐体の外部に備えていたので、プレートの形状は、そのスペースに入る形状に限られていた。しかし、本発明によれば、景品を収納する筐体の内部にプレートを取り付けることとしたので、上述したような専用のスペースを設ける必要がなくなる。よって、プレートの形状は自由度が増すので、例えば、プレートの下端に凸部を設けることもできるし、プレートの縦方向の長さ(高さ)を長くも短くもできる。図35は、このようなプレートを取り付けた景品取得ゲーム装置の外観を示す図である。同図に示すように、プレート30a’及びプレート30d’は、景品3を模したキャラクタがプレートのデザインとして使用されるとともに、キャラクタの一部がプレートから突出するように構成されている。このように、本発明によれば、プレートの形状を自由に設計することができるので、多種多様なプレートを使用することができるようになる。
また、プレートは、プレートの挿入及び押さえ部の操作といった簡単な操作で取り付け又は取り外すことができるので、誰でも簡単に取り付けることができるとともに、プレートの取付作業が運用上の負担となることもない。
さらに、景品を入れるスペースとプレートを取り付けるスペースを共通にすることにより、景品を入れるための扉とプレートを交換するための扉を共通にすることができるので、景品の交換作業とプレートの交換作業を同時に行うことができるようになる。
[第6の実施の形態]
第6の実施の形態(以下、「本実施の形態」という。)は、上記第5の実施形態に対するさらなる応用であり、プレートの素材や形態を多様化することにより、店舗側がより簡単な方法でかつコストをかけずに所望するプレートを交換することができるプレートの交換方法及び景品取得ゲーム装置に関する。
一般に、プレートは景品取得ゲーム装置のデザインを決定する重要な要素であるため、素材やデザイン開発及び生産作業等にコストを要し、その結果、店舗側が購入するプレートは高価になりがちである。従って、例えば、店舗側が、収納する景品に応じてこのようなプレートを交換しようとしても、プレートの単価が高いため思うように交換することは困難である場合が多い。
そこで、本実施の形態では、安価な素材でプレートを構成するとともに、簡単な方法でプレートを取り付けることができる方法を提案し、これにより、店舗側がコストをかけずにかつ短時間で所望するプレートを交換することができるようにするものである。
また、従来、景品取得ゲーム装置を販売する販売者側は、景品取得ゲーム装置を買ったお客(店舗側)が、景品取得ゲーム装置の名前が表示されたデザイン部材(プレート)、すなわちゲーム機の「顔」であるデザイン部材(プレート)を取り外したりすると、他社製品との差別化、宣伝効果を阻害されるおそれがあるため、デザインプレートをしっかりと固定していた。ところが、店舗側は、景品取得ゲーム装置のネームバリューよりもむしろ、内部の景品によって売上が変動することから、収容部の景品を、ゲーム全体でアピールし、その店の個性を出すことができるデザインプレートを要望していた。そこで、本実施形態では、このような店舗側の要望を考慮して、内部の景品に応じて簡単にデザイン変更ができるようにプレートの構成や取付方法を改良することとしたものである。
[プレートの構成及び使用方法]
(a)図36(A)は、本実施の形態に係るプレートの構成及び使用方法を説明するための図である。同図に示すように、本実施の形態に係るプレートは、デザイン部材となるプレート本体36Aと、このプレート本体36Aを収容するプレート用の収容部材36Bとから構成される。プレート本体36Aは、厚さが薄くかつ安価に作成することができる素材からなり、典型的には、紙によって作成される。また、プレート本体36Aの片面もしくは両面には、景品取得ゲーム装置100のデザインを決定する文字、模様、色等が施されている。収容部材36Bは、袋状(ポケット状)に構成され、プレート本体36Aを収容したときにプレート本体36Aが外部から視認可能なように透明な素材(アクリル等)からなる。
ユーザがプレートを交換する場合には、所望するプレート本体36Aを収容部材36Bに差し込み、プレート本体36Aが差し込まれた状態の収容部材36Bを、図示しない景品取得ゲーム装置100に取り付ける。景品取得ゲーム装置100への取り付けには、例えば、第5の実施形態にて説明した構成を利用することができる。
さらに、プレート本体36Aは紙からなり、収容部材36Bはアクリル等から構成されるので、プレート本体36Aを差し込んだ状態で、収容部材36Bを曲げることも可能であるため、景品取得ゲーム装置100の側面部に取り付けることも容易である。
以上によれば、ユーザがプレートを交換する際には、紙などの安価な素材により製造されるプレート本体36Aのみを交換すればよいので、プレートの交換に要するコストを削減することができるようになる。また、プレート本体36Aは、収容部材36Bに差し込むだけでよいので、簡単に変更することができるようになる。さらに、プレート本体36Aは、透明な袋状の収容部材36Bに差し込まれた状態で展示されるので、プレート本体36Aの見栄えがよくなるとともに、汚れや湿気を防ぐことができるようになる。
(b)図36(B)は、本実施の形態に係るプレートの他の構成及び使用方法を説明するための図である。同図(B)に示すように、本実施の形態に係るプレートは、収容部材36B’に被係止部36Cを設け、図示しない景品取得ゲーム装置100にこの被係止部36Cに対応する係止部36Dを設けたものである。具体的には、収容部材36B’には、被係止部としての孔36Cが設けられ、景品取得ゲーム装置100には、係止部としてのフック36Dが設けられている。
ユーザがプレートを交換する場合には、所望するプレート本体36Aを収容部36B’に差し込み、収容部材の孔36Cをフック36Dに係止させることにより、収容部材36B’を景品取得ゲーム装置100に取り付ける。
ここで、収容部材36B’の裏側は、被係止部36Cが設けられている部分以外の部分について袋状の構成にすることもできる。このような構成においては、収容部材36B’を景品取得ゲーム装置100に取り付けた状態で、プレート本体36Aを交換することができるようになるので作業が便利になる。
また、被係止部36Cは、プレート本体36Aに直接設けるようにしてもよい。この場合には、プレート本体36Aを直接景品取得ゲーム装置100のフック36Dに係止させることができるので、収容部材36B’に差し込むといった作業を省略することができるようになる。
(c)図36(C)は、本実施の形態に係るプレートの他の構成及び使用方法を説明するための図である。同図(C)に示すように、本実施の形態では、紙や布等の素材からなるプレート36Eに、複数の被係止部36E1が設けられ、図示しない景品取得ゲーム装置100にはこの複数の被係止部36E1に対応する係止部36Fとして、レール36F1と、このレール上を移動可能な複数の係止部材36F2とが設けられている。
ユーザがプレートを交換する場合には、プレートの被係止部36E1を、係止部36F2にそれぞれ係止させることにより、プレート36Eを景品取得ゲーム装置100に取り付けることができる。ユーザは、例えば、布地の素材からなるプレート36Eを使用してカーテンのような雰囲気を作り出すことができ、プレート36Eを左右に広げたり縮めたりすることで風変わりなイメージを作り上げることができるようになる。
(d)図37(D)は、本実施の形態に係るプレートの他の構成及び使用方法を説明するための図である。同図(D)に示すように、本実施の形態に係るプレート37Aはロール状をなしている。そして、図示しない景品取得ゲーム装置の収容部には、ロールの芯に該当する部分を固定するための芯固定部37A1と、このプレート37Aを景品取得ゲーム装置100の収容部内部に沿って固定するための押さえ部37Bとプレート37Aの端部を巻き取るための巻取り部37A2が設けられている。
ユーザがプレートを交換する場合には、プレート37Aの芯部分を、景品取得ゲーム装置の芯固定部37A1に取り付け、プレート37Aの端部をひきだし、収容部内部に沿って当該端部を移動させ、該当箇所では押さえ部37Bによって固定しつつ、最終的には当該端部を巻取り部37A2に止める。巻取り部37A2は、ユーザが手動で巻き取る構成にしてもよいし、自動的に巻き取る構成にしてもよい。
店舗側は、例えば、バスの行き先案内表示のように様々なイメージのデザインが描かれたプレート取り付けておき、景品の種類に応じて巻取り部を操作して新たなデザインを表示させることができるので、容易にイメージを変更することができるようになる。
なお、プレート37Aの長さは任意に調整することが可能であり、また、巻き取る方向は縦方向または横方向に任意に構成することができる。
(e)図37(E)は、本実施の形態に係るプレートの他の構成及び使用方法を説明するための図である。同図(E)に示すように、本実施の形態に係るプレート37Cは、ユーザが専用のペン37Dを使用して文字や絵等を書き込むことができるとともに、図示しない専用のイレイザーを使用して書き込んだ文字や画像を消すことができるように構成されている。プレート37Cは、典型的には、所定のペンを用いて黒板のように書き換え可能な白色のボードが該当する。
ユーザがプレートを交換する場合には、専用のペン37Dを使用して所望するデザインをプレート37Cに書き込み、景品取得ゲーム装置100に取り付ける。景品取得ゲーム装置100への取り付けには、例えば、第5の実施形態にて説明した構成を用いてもよいし、(b)にて説明したような被係止部36Cを設けることもできる。
これによれば、ユーザが自ら文字や絵等を書き込むことができるので、デザインの自由度が増すとともに、失敗した場合にはすぐ消すことができるので便利であり、また、プレートを取り付けたままの状態で書き込むこともできるので、頻繁にデザインを変更するような場合には便利である。
(f)図36(F)は、本実施の形態に係るプレートの他の構成及び使用方法を説明するための図である。同図(F)に示すように、本実施の形態に係るプレート37Eには、プレート37Eを景品取得ゲーム装置100に接着させるための接着手段37Fが設けられている。接着手段37Fは、プレートの表側(デザインが描かれている面)の長手方向端部に設けられ、景品取得ゲーム装置100と接着した際に、ユーザからは見えないように構成されている。
ここで、プレート37Eの素材に紙などを使用し、接着手段37Fとしてはテープの両面に接着機能を有するテープなどを用いることとすれば、プレート37Eを安価に作成することができるとともに、ユーザの取り扱いも容易となる。
(g)図37(G)は、本実施の形態に係るプレートの他の構成及び使用方法を説明するための図である。同図(G)に示すように、本実施の形態に係るプレートは、図36(A)の収容部材36Bに、止め具としての吸盤37Hを設けたものである。
ユーザがプレートを交換する場合には、所望するプレート本体36Aを差し込んだ収容部材36Bを、その吸盤37Hを介して景品取得ゲーム装置100に取り付ける。
なお、吸盤37Iに、フックのような係止部37Jを設け、これを図示しない景品取得ゲーム装置100に取り付けてもよい。ユーザは、孔のような被係止部を備えるプレート本体36Aや収容部材36Bを、フック37Jを介して吸盤37Iに取り付けることができる。
(h)図38(H)は、本実施の形態に係るプレートの他の構成及び使用方法を説明するための図である。同図(H)に示すように、本実施の形態では、止め具としてのマグネット38Bを使用してプレート38Aを図示しない景品取得ゲーム装置100に取り付けるものである。プレート38Aは、紙などの薄い素材で作成されている。
なお、マグネットの形状等は任意にこれを用いることができ、ユーザは、円形のマグネット38Bを複数使用してプレート38Aを取り付けてもよいし、プレート38Aの長さに対応するマグネット38Cを使用して取り付けることもできる。また、図36の収容部材36Bに、予めマグネット38Cを設けておいてもよい。
(i)図38(I)は、本実施の形態に係るプレートの他の構成及び使用方法を説明するための図である。同図(I)に示すように、本実施の形態では、景品取得ゲーム装置100に取り付け部としてクリップ38Eを設けている。
ユーザは、プレート38Dをクリップ38Eに挟み込むことにより、プレート38Dを景品取得ゲーム装置100に取り付けることができるので、プレート38Dを簡単に交換することができるようにある。なお、図36(A)に示す収容部材36Bを挟み込むようにしてもよい。
(j)図38(J)は、本実施の形態に係るプレートの他の構成及び使用方法を説明するための図である。同図(J)に示すように、本実施の形態では、止め具としての画鋲38Gを使用してプレート38Fを景品取得ゲーム装置100に取り付けるものである。なお、景品取得ゲーム装置100のプレートの取り付け位置には、ユーザが画鋲38Gを差し込むことができるように、掲示板のような部材38G’が設けられているものとする。また、止め具が受け部38Hと被受け部38H’とから構成される場合には、被受け部38H’を景品取得ゲーム装置に設けておく。
(k)図39(K)は、本実施の形態に係るプレートの他の構成及び使用方法を説明するための図である。同図(K)に示すように、本実施の形態では、プレートが複数のプレート本体39A1…39Anから構成され、プレート本体39A1…39Anの一部が所定の止め具39Bによって固定されることによって個々のプレート本体39A1…39Anをめくりあげることが可能なように構成されている。
ユーザは、プレート本体39A1…39Anをスケッチブックのようにめくることによって、種類の異なるデザインのうち所望するデザインを選択することができるようになる。プレート本体の枚数は、任意にこれを増やしたり減らしたりすることができるようになっている。
例えば、プレートのテーマが「シーズン系」である場合には、プレート本体39A1…39Anは、カレンダーのように春夏秋冬に応じたデザインが描かれ、また、プレートのテーマが「メッセージ系」である場合には、プレート本体39A1…39Anには、プレーヤに対する様々なメッセージが描かれている。
(l)図39(I)は、本実施の形態に係るプレートの他の構成及び使用方法を説明するための図である。同図(I)に示すように、本実施の形態に係るプレートは、デザイン部材となるプレート本体39Eと、このプレート本体39Eを収容する収容部材39Cとからなり、収容部材39Cは、粘着機能を備えたシート台39D1と、透明素材からなる保護シート39D2とから構成されている。
ユーザがプレートを交換する場合には、保護シート39D2をシート台39D1からはがして、所望するプレート本体39Eをシート台39D1の所望する位置に載せた後、保護シート39D2をかぶせる。プレート本体39Eはシート台39D1の粘着機能によりシート台39D1に固定される。収容部材39Cは、第5の実施形態にて説明した構成を利用して景品取得ゲーム装置に取り付けることができる。
これによれば、プレート本体39Eは、保護シート39D2によって汚れや湿気から保護されるとともに、粘着機能に優れたシート台を使用することにより、収容部材39Cを何度も使うことができるので、非常に便利でありかつ経済的である。
(m)図39(M)は、本実施の形態に係るプレートの他の構成及び使用方法を説明するための図である。同図(M)に示すように、本実施の形態に係るプレート39Fには、プレート39Fを景品取得ゲーム装置100に接合させるための接合手段39Gが設けられている。また、景品取得ゲーム装置100には、接合手段39Gに対応する接合手段が設けられている。すなわち、プレート39Fの長手方向と平行な端部には、テープ状の第1の接合手段39Gが設けられており、景品取得ゲーム装置の対応する位置には、第1の接合手段に対応する第2の接合手段が予め設けられている(図示せず)。第1の接合手段及び第2の接合手段は、典型的にはマジックテープ(登録商標)を用いることができる。
これによれば、ユーザは、テープを取り付けたり外したりするだけでよいので、プレートを簡単に交換することができるようになる。なお、図36(A)に示す収容部材36Bに、第1の接合手段を設けてもよい。
以上によれば、従来アクリル樹脂等の板状部材で作られコスト高となりがちであったプレートを、安価な素材である紙ベースで作成することとしたので、安価なコストでプレートを作成することができるようになる。
よって、店舗側は、多大なコストをかけることなくプレートを交換して景品取得ゲーム装置のデザインやイメージを所望するデザインやイメージに変更することができるようになる。また、プレートは簡単に交換することができるので、交換作業が短時間で済む結果、営業中に交換することも可能である。さらに、新しい景品の入れ替え作業と同時にプレートの交換を行うことにより、従来と同程度の作業量で景品にマッチしたデザインやイメージに景品取得ゲーム装置自体を変更することが可能になる。
また、景品取得ゲーム装置(ゲーム機)や景品の販売者側は、安価なコストでプレートを大量に作成することができるようになるので、例えば、景品取得ゲーム装置や景品と関連するデザインのプレートを作成するとともに、景品取得ゲーム装置や景品と一緒に納品するサービスを行うことが可能になる。ここで、このような景品は、ダンボール箱等に詰めたかたちで納品される場合が多いが、本実施形態によれば、プレートが紙素材で構成されているため、まるめるなどして景品と一緒に詰めることができる一方、ゲーム機に取り付ける場合は、プレート用の収容部材にいれた状態で取り付けるので、見た目を損なうこともない。店舗側は、例えば、景品を購入すると、購入した景品に関するデザインのプレートが予め同梱されているので、自ら用意することなく景品にマッチした景品取得ゲーム装置のデザインを変更することができるので非常に便利である。また、サービス内容・時期にあったメッセージ、例えば、「本日new景品が入荷!!」というプレートに交換することで、プレーヤの興味を喚起し、売上を向上させることが可能になる。一方、販売者側は、多種多様なプレートを提供することで従来の商品に付加価値を加え、より多くの顧客(店舗)を獲得することが可能になる。
[その他の実施の形態]
また、本発明では、景品取得ゲーム装置の演出効果向上の一環として、収容部2の背面2dを、鏡面からなる板状部材と明度の高い色からなる板状部材とから構成することとしている。明度の高い色としては、典型的には、白色が該当する。図1に示すように、鏡面からなる板状部材2d1は、背面2dの底部35から略中央部に設けられ、白色の板状部材2d2は、背面2dの略中央部から上部に設けられている。このように、背面2dに白色のカラーを取り込むことによって、収容部2内が明るくなるとともに、収容部2内に配置された景品の見栄えがよくなり、その結果、景品取得ゲーム装置100全体の雰囲気を明るく見せることができるようになる。また、背面2dの鏡面部分には収容部2内に配置された景品3が映し出されるので、実際の景品3の数よりも多くの景品がプレーヤの目に映し出され、このような視覚的効果から、景品獲得を目的とするプレーヤの挑戦意欲を沸き立たせることができるようになる。
鏡面からなる板状部材2d1、景品3を映し出す機能を有するものであればよく、鏡のような機能を有する反射シート等を用いることもできる。また、白色の板状部材2d2は、白色に限られず、明度が高く、かつ収容部2内を明るく見せる機能を有するものであればよい。例えば、白に近いベージュや白に近い灰色等でもよい。
さらに、背面2dに占める鏡面からなる板状部材2d1と白色の板状部材2d2の各割合は、鏡面部分に景品が映し出され、かつ白色のカラーによって収容部2内が明るく映し出される割合であればよく、景品取得ゲーム装置や収容部の大きさ及び収容部に収容される景品の数等に応じて、任意に変更することが可能である。例えば、景品が収容部2の底部に直接配置されているような場合には、背面2dの下1/3程度を鏡面部分にし、景品が収容部2の底部に置かれた台の上に配置されるような場合には、景品が映し出されるように、背面2dの半分程度を鏡面部分にする。
さらにまた、本発明は、景品取得ゲーム装置の演出効果向上の一環として、把持部7が宙に浮いているような視覚的効果をもたらすことを目的としている。すなわち、景品取得ゲーム装置には、「UFO CATCHER(登録商標)」という名称がプレーヤの間で普及しているところ、景品取得ゲーム装置の外観を「UFOが景品をキャッチする」というイメージにより近づけることにより、プレーヤの興味を惹くことができるようになる。
そこで、本発明では、背面2dの板状部材の構成と支持部6の構成が同じ構成となるようにしている。すなわち、背面2dの板状部材と支持部6について、同じ色または模様を付しあるいは同じ素材を用いる。例えば、背面2dの板状部材が白色であれば、支持部6を白色にし、背面2dの板状部材が宇宙の模様であれば、支持部6にも同じ宇宙の模様を付する。また、背面2dの板状部材が鏡面であれば、支持部6にも鏡のように反射する素材を用いる。
これにより、プレーヤの目には支持部6が映りにくくなる一方、把持部7のみが映し出されるので、その結果、プレーヤには把持部7が宙に浮いているように見えるようになる。
また、プレーヤの目に支持部6が映りにくくなる方法として、支持部6を透明な素材から構成することもできる。例えば、背面2dの板状部材が白色で、支持部6の素材が透明である場合には、支持部6の存在がプレーヤに与える視覚的な影響は少なくなるため、プレーヤには把持部7が宙に浮いているように見えるようになる。