JP2007174697A - 編集装置及び編集方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、編集装置及び編集方法に関し、特にパーソナルコンピュータ等の情報機器を用いた簡易な編集システムに適用して、簡易な構成で、種々の編集処理を実行できるようにする。
【解決手段】本発明は、編集点の設定処理に必要な部分的な映像信号についてのみ、作業用の記憶手段に転送し、この部分的な映像信号によりプレビューする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、編集装置及び編集方法に関し、特にパーソナルコンピュータ等の情報機器を用いた簡易な編集システムに適用することができる。本発明は、編集点の設定処理に必要な部分的な映像信号についてのみ、作業用の記憶手段に転送し、この部分的な映像信号によりプレビューすることにより、簡易な構成で、種々の編集処理を実行できるようにする。
従来、放送局等においては、大容量のハードディスク装置に編集対象の映像信号を記録して編集処理するようになされている。
すなわちこのような設備に適用される編集装置は、大容量のハードディスク装置を有し、複数の磁気テープ等に記録されたオリジナルのビデオ素材をこの大容量のハードディスク装置に記録する。編集現場においては、このハードディスク装置に記録されたビデオ素材により編集リストを作成し、この編集リストに従ってハードディスク装置に記録されたビデオ素材を編集してビデオテープレコーダ等により記録するようになされている。
ところでパーソナルコンピュータ等の情報機器を使用して、簡易に、この種の編集作業を実行することができれば、便利であると考えられる。この場合、従来の編集装置と同様に、オリジナルのビデオ素材をパーソナルコンピュータに記録し直して編集処理することが考えられる。
ところがこのようにするとパーソナルコンピュータ側に極めて大容量のハードディスク装置を用意する必要があり、簡易にこの種の編集システムを構築できない問題がある。
この問題を解決する1つの方法として、パーソナルコンピュータ側には、編集リスト作成用に解像度を低減したオリジナルのビデオ素材を記録する方法が考えられる。すなわちこのようにしてデータ量を低減したビデオ素材により編集リストを作成し、この編集リストに従って元のオリジナルのビデオ素材を編集する方法である。ところがこの方法の場合、パーソナルコンピュータ側に記録するデータ量を低減し得るものの、結局、大容量のハードディスク装置が必要になる問題がある。
特開平7−233328号公報 特開平5−101609号公報
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、簡易な構成で、種々の編集処理を実行することができる編集装置及び編集方法を提案しようとするものである。
上記の課題を解決するため請求項1の発明は、編集装置に適用して、編集対象の映像信号を記録した第1の記憶領域から、入力手段を介して検出されるオペレータの操作に応動して入力されるイン点近傍およびアウト点近傍の映像信号を選択的に第2の記憶領域に記憶させる記憶制御手段と、前記第2の記憶領域に記録した前記イン点近傍およびアウト点近傍の映像信号をプレビューさせ、入力手段を介して検出されるオペレータの操作に応動して、前記イン点および/またはアウト点の変更を受け付け、変更されたイン点および/またはアウト点に従って編集リストを作成する編集リスト作成手段と、前記編集リストに基づいて、前記第1の記憶領域に記憶された前記映像信号を選択的に再生して、前記編集対象の映像信号を編集する編集制御手段とを備えるようにする。
また請求項12の発明は、編集方法に適用して、編集対象の映像信号を記録した第1の記憶領域から、入力手段を介して検出されるオペレータの操作に応動して入力されるイン点近傍およびアウト点近傍の映像信号を選択的に第2の記憶領域に記憶させる映像信号記憶のステップと、前記第2の記憶領域に記録した前記イン点近傍および前記アウト点近傍の映像信号をプレビューさせ、入力手段を介して検出されるオペレータの操作に応動して、前記イン点および/またはアウト点の変更を受け付け、変更されたイン点および/またはアウト点に従って編集リストを作成する編集リスト作成のステップと、前記編集リストに基づいて、前記第1の記憶領域に記憶された前記映像信号を選択的に再生して、前記編集対象の映像信号を編集する編集制御のステップとを備えるようにする。
請求項1又は請求項12の構成によれば、小容量の第2の記憶領域によりプレビューの処理に必要な映像信号を記録することができる。従ってこの第2の記憶領域に記録した映像信号をプレビューして編集リストを作成すれば、その分簡易な構成により編集処理を実行することができる。
本発明によれば、編集点の設定処理に必要な部分的な映像信号についてのみ、作業用の記憶手段に転送し、この部分的な映像信号によりプレビューすることにより、簡易な構成で、種々の編集処理を実行することができる編集装置を得ることができる。
以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施例を詳述する。
図2は、本発明の実施例に係る編集装置を示す略線図である。この編集装置1は、編集用の処理プログラムをハードディスク装置2に格納したパーソナルコンピュータ3に、再生側ビデオテープレコーダ5及び記録側ビデオテープレコーダ6を接続して形成される。
ここでパーソナルコンピュータ3は、所定の拡張スロットにビデオキャプチャーボード7を装着し、このビデオキャプチャーボード7を介して再生側ビデオテープレコーダ5、記録側ビデオテープレコーダ6と接続される。これによりパーソナルコンピュータ3は、表示装置8に表示したグラフィカルユーザーインターフェース(GUI:Graphical User Interface)に従ってオペレータが所定の操作を実行すると、再生側ビデオテープレコーダ5、記録側ビデオテープレコーダ6に制御コマンドDCを発行し、これら再生側ビデオテープレコーダ5、記録側ビデオテープレコーダ6の動作を制御すると共に、再生側ビデオテープレコーダ5で再生した映像信号SVを取り込んで処理し、また必要に応じて記録側ビデオテープレコーダ6で記録する。
編集装置1は、このようにして周辺装置を制御してパーソナルコンピュータ3により一連の処理手順を実行することにより、編集リストを作成し、また作成した編集リストに従って記録側ビデオテープレコーダ6に編集結果を記録する。
図3は、パーソナルコンピュータ3の機能ブロックを示すブロック図である。外部ディバイスコントローラ2Aは、編集サブシステム2Bの制御により、外部機器でなる再生側ビデオテープレコーダ5、記録側ビデオテープレコーダ6の動作を制御し、これによりこれらビデオテープレコーダ5及び6の動作を切り換えて、頭出しし、記録、再生、調走等の動作を実現する。
入出力管理部2Cは、編集サブシステム2Bの制御により、再生側ビデオテープレコーダ5、記録側ビデオテープレコーダ6との間で、映像信号及びオーディオ信号の入出力を管理する。この入出力において、入出力管理部2Cは、ビデオキャプチャーボード7に配置されたアナログディジタル変換回路(A/D)2CAにより順次入力される映像信号をアナログディジタル変換処理してディジタルビデオ信号を生成し、このディジタルビデオ信号を編集サブシステム2Bに出力する。
このとき入出力管理部2Cは、編集サブシステム2Bの指示により、同様に、ビデオキャプチャーボード7に配置された間引き回路2CBによりディジタルビデオ信号のビデオデータを間引きし、これによりこのディジタルビデオ信号の解像度を低減して、ディジタルビデオ信号のデータ量を低減する。
また入出力管理部2Cは、編集サブシステム2Bより出力されるディジタルビデオ信号を受け、ビデオキャプチャーボード7に配置されたディジタルアナログ変換回路(D/A)2CCにより映像信号に変換して出力する。このような映像信号の入出力において、入出力管理部2Cは、映像信号に付加されたタイムコードを抽出して編集サブシステムに出力する。また記録側ビデオテープレコーダ6に編集サブシステムより出力されるタイムコードを出力する映像信号に付加する。
ストレージ管理部2Dは、編集サブシステム2Bにより制御されてハードディスク装置2の動作を制御し、入出力管理部2Cより入力される映像信号、オーディオ信号をハードディスク装置2に記録し、またこのハードディスク装置2に記録した映像信号、オーディオ信号を再生して出力する。
編集サブシステム2Bは、編集処理に必要な主要モジュールにより構成される。このモジュールのうちの、タイムコード管理部2BAは、編集対象、編集結果のタイムコードを管理する。この管理において、タイムコード管理部2BAは、編集リストの作成に必要な拡張タイムコード、タイムコードマップを作成し、これら拡張タイムコード、タイムコードマップに基づいて編集リストを管理する。なおここで拡張タイムコードは、編集対象を記録したビデオカセットと共に、編集対象でなる映像信号を特定する、この編集システムに特有のタイムコードである。
GUI管理部2BBは、表示装置8に表示するグラフィカルユーザインターフェースを管理し、編集処理部2BCの制御に従って表示装置8の表示を切り換え、またこの表示画面上におけるオペレータの操作を編集処理部2BCに通知する。
ビュアー2BDは、編集処理部2BCの制御より、ストレージ管理部2Dに要求を発行し、ハードディスク装置2に格納された映像信号を、表示装置8に形成された所定のウインドウに表示する。なお、オーディオ信号については、所定の再生ハードウエアに供給する。編集装置1では、これによりプレビューの映像を確認できるようになされている。
特殊効果フィルタ2BEは、この編集装置1で付加する特殊効果に対応して複数種類用意され、オペレータの指定に対応した編集処理部2BCの制御により、映像信号に各種の効果を付与する。なおこの実施例では、この特殊効果フィルタ2BEによりワイプ、ディゾルブ等の処理を実行できるようになされている。
編集処理部2BCは、GUI管理部2BBからの通知に従って、各種モジュールを制御し、これによりこの編集装置1において、編集リストの作成処理等を実行する。
バッチ処理管理部2BFは、編集処理部2BCの制御により、編集リストに従ってバッチ処理のスケジュール管理を実行し、このスケジュール管理に従って外部ディバイスコントローラ2Aを制御する。これによりバッチ処理管理部2BFは、再生側ビデオテープレコーダ5に対してビデオカセットを頻繁に装配転しなくても、複数の磁気テープに記録された映像信号を編集して記録側ビデオテープレコーダ6に記録できるようになされている。
図4は、一連の編集作業における編集処理部2BCの処理手順を示すフローチャートである。すなわち編集処理部2BCは、オペレータが編集装置1の電源を立ち上げて表示装置8上で所定のメニューを選択すると、この処理手順を開始し、ステップSP1からステップSP2に移る。ここで編集処理部2BCは、GUI管理部2BBを制御して表示装置8に所定のメニュー画面を表示する。さらに編集処理部2BCは、このメニュー画面の操作に応動してオペレータにより大まかなイン点及びアウト点の設定を受け付け、この大まかなイン点及びアウト点を基準にして編集作業用のビデオ素材を入力する。
すなわち編集処理部2BCは、図1に示すように、このビデオ素材の入力処理において、ステップSP3からステップSP4に移り、テープIDを取得する。ここでテープIDは、ビデオ素材を記録した磁気テープの識別コードであり、編集処理部2BCは、各磁気テープの先頭部分に記録された管理用データに基づいて、テープIDを取得する。なおこの管理用データによりテープIDを取得できない場合、編集処理部2BCは、GUI管理部2BBを制御してオペレータにテープIDの入力を促し、これによりテープIDを取得する。
続いて編集処理部2BCは、ステップSP5に移り、イン点近傍素材オブジェクトを生成する。ここでこの実施例において、編集装置1は、図5に示すように、オペレータの設定したイン点S及びアウト点E間の編集素材について、それぞれイン点S及びアウト点Eを中心にした所定期間のビデオ信号IS及びOSを取り込み、この取り込んだ素材によりプレビュー等の処理を実行する。
イン点近傍素材オブジェクトISは、このうちのイン点Sを中心にした所定期間のビデオ信号であり、編集処理部2BCは、図6に示す処理手順を実行して、このイン点近傍素材オブジェクトISを入力する。すなわち編集処理部2BCは、ステップSP6からステップSP7に移り、ここで外部ディバイスコントローラ2Aを介して再生側ビデオテープレコーダ5に再生を指示する。
このとき編集処理部2BCは、オペレータの設定したイン点Sより所定期間だけ逆上った位置に磁気テープを巻き戻しした後、再生側ビデオテープレコーダ5を再生し、続くステップSP8において、タイムコード管理部2BAを介して得られるタイムコードに基づいて、再生側ビデオテープレコーダ5の再生位置が、イン点より所定期間tS0だけ手前の位置に到達したか否か判断する。
ここで否定結果が得られると、編集処理部2BCは、ステップSP8を繰り返すのに対し、再生側ビデオテープレコーダ5の再生位置が、イン点より所定期間tS0だけ手前の位置に到達すると、ステップSP8において肯定結果が得られることにより、ステップSP9に移る。ここで編集処理部2BCは、テープ内IDを取得し、イン点近傍素材オブジェクトの開始点タイムコードS0(図5)を取得する。ここでテープ内IDは、テープ内におけるビデオ素材を識別する識別コードであり、この実施例では、オペレータの設定したイン点及びアウト点の順序で、この磁気テープ内で連続する番号が設定されるようになされている。
続いて編集処理部2BCは、ステップSP10に移り、入出力管理部2Cを制御して、再生側ビデオテープレコーダ5で再生した映像信号を1フレーム分取り込む。ここでこの映像信号の取り込みにおいて、編集処理部2BCは、図7に示すように、ステップSP11からステップSP12に移り、入出力管理部2Cのアナログディジタル変換回路2CAを起動し、順次入力される映像信号をディジタルビデオ信号に変換できるようにする。続いて編集処理部2BCは、ステップSP13に移り、アナログディジタル変換回路2CAの後段に配置されたフレームバッファに、ディジタルビデオ信号を1フレーム分蓄積する。
続いて編集処理部2BCは、ステップSP14に移り、間引き回路2CBを起動し、フレームバッファに蓄積したディジタルビデオ信号の解像度を低減する。続くステップSP15において、編集処理部2BCは、この解像度を低減したディジタルビデオ信号をハードディスク装置2に記録し、既存の編集用ファイルに追加した後、ステップSP16に移って処理手順を終了する。
このようにして1フレーム分、映像信号を取り込むと、編集処理部2BCは、ステップSP17に移り(図6)、再生側ビデオテープレコーダ5における再生位置がイン点Sより所定時間tS1だけ経過した位置か否か判断する。ここで否定結果が得られると、編集処理部2BCは、ステップSP10に戻り、続く映像信号を1フレーム分取り込む。これにより編集処理部2BCは、ステップSP10−SP17−SP10の処理手順を繰り返し、オペレータの設定したイン点Sより時間tS0だけ逆上った位置S0から、イン点Sより時間tS1だけ経過した位置S1までの映像信号により1つのファイルを形成し、このファイルをイン点近傍素材オブジェクトとしてハードディスク装置2に保持するようになされている。
かくして編集処理部2BCは、ステップSP17において肯定結果が得られると、ステップSP18に移って、このイン点近傍素材オブジェクトについて、終了点のタイムコードを取得した後、ステップSP19に移ってメインルーチィンに戻る。
このようにしてイン点近傍素材オブジェクトIMを取り込むと、編集処理部2BCは(図1)、ステップSP20に移り、ここでアウト点近傍素材オブジェクトOMを取り込む。ここで図8に示すように、編集処理部2BCは、ステップSP22からステップSP23に移り、再生側ビデオテープレコーダ5に再生を指示する。このとき編集処理部2BCは、オペレータの設定したアウト点E(図5)を所定期間だけ逆上った位置に磁気テープを早送りした後、再生側ビデオテープレコーダ5を再生し、続くステップSP24において、タイムコード管理部2BAを介して得られるタイムコードに基づいて、再生側ビデオテープレコーダ5の再生位置が、アウト点より所定期間tE0だけ手前の位置に到達したか否か判断する。
ここで否定結果が得られると、編集処理部2BCは、ステップSP24を繰り返すのに対し、再生側ビデオテープレコーダ5の再生位置が、アウト点より所定期間tE0だけ手前の位置に到達すると、ステップSP24において肯定結果が得られることにより、ステップSP25に移る。ここで編集処理部2BCは、テープ内IDを取得し、アウト点近傍素材オブジェクトの開始点タイムコードE0(図5)を取得する。
続いて編集処理部2BCは、ステップSP26に移り、入出力管理部2Cを制御して、再生側ビデオテープレコーダ5で再生した映像信号を1フレーム分取り込む。ここでこの映像信号の取り込みは、イン点近傍素材オブジェクトの場合と同様に、図7について上述した処理手順により実行される。
このようにして1フレーム分、映像信号を取り込むと、編集処理部2BCは、ステップSP27に移り、再生側ビデオテープレコーダ5における再生位置がアウト点Eより所定時間tE1だけ経過した位置か否か判断する。ここで否定結果が得られると、編集処理部2BCは、ステップSP26に戻り、続く映像信号を1フレーム分取り込む。これにより編集処理部2BCは、ステップSP26−SP27−SP26の処理手順を繰り返し、オペレータの設定したアウト点Eより時間tE0だけ逆上った位置E0から、アウト点Eより時間tE1だけ経過した位置E1までの映像信号により1つのファイルを形成し、このファイルをアウト点近傍素材オブジェクトOMとしてハードディスク装置2に保持する。
かくして編集処理部2BCは、ステップSP27において肯定結果が得られると、ステップSP28に移って、このアウト点近傍素材オブジェクトOMについて、終了点のタイムコードを取得した後、ステップSP29に移ってメインルーチィンに戻る。
このようにしてアウト点近傍素材オブジェクトOMを取り込むと、編集処理部2BCは(図1)、ステップSP30に移り、これらイン点近傍素材オブジェクトIM及びアウト点近傍素材オブジェクトOMにファイル名を付加して、ハードディスク装置2の作業用領域より、所定領域に格納すると共に、これら両オブジェクトを一括して扱う編集用素材オブジェクトファイルを作成し、同じく所定領域に格納した後、ステップSP31に移ってこの処理手順を終了する。
このようにして編集処理部2BCは、オペレータの設定したイン点及びアウト点毎に、図1の処理手順を実行して、作業用のビデオ素材を入力する。さらに編集処理部2BCは、オペレータの設定した全てのイン点及びアウト点について、作業用ビデオ素材の入力を完了すると、タイムコードマップを作成する(図4)。
ここで図9に示すように、編集処理部2BCは、ハードディスク装置2に取り込んだビデオ素材について、テープID、テープ内ID、始点及び終点のタイムコード、始点及び終点のタイムコードに対応する拡張タイムコードによりタイムコードマップを作成する。ここで始点及び終点は、それぞれオペレータの設定したイン点及びアウト点に対応する。また拡張タイムコードは、それぞれ始点及び終点のタイムコードにテープID及びテープ内IDを付加して作成される。
これにより例えば、2つの磁気テープ10A及び10Bに記録した2つのビデオ素材を編集する場合(図9(B)及び(C))、それぞれ磁気テープ10A及び10BのテープID、各テープ内IDに対して、各磁気テープに記録されたビデオ素材の始点及び終点のタイムコードが付加されて拡張タイムコードが形成され、この拡張タイムコードによりタイムコードマップが形成される。これにより編集装置1では、このタイムコードマップにより再生側ビデオテープレコーダ5により再生される各ビデオ素材と、ハードディスク装置2に記録されたビデオ素材とを関連付けるようになされている。
このようにしてタイムコードマップの作成を完了すると、編集処理部2BCは、ステップSP40において、編集作業を実行する。ここで編集処理部2BCは、オペレータの操作に応動して、プレビューの処理を繰り返し、オペレータによりイン点、アウト点の変更処理を受け付ける。またオペレータの操作に従って特殊効果に指定を受け付ける。
続いて編集処理部2BCは、オペレータの指定によりステップSP41に移り、プレビューの処理において変更したイン点等に従って編集リストを作成する。さらに編集処理部2BCは、続くステップSP42において、バッチ処理管理部2BFを制御し、これにより編集リストに従ってバッチ処理による編集作業をプランニングする。
続いて編集処理部2BCは、ステップSP43において、編集作業における特殊効果シーンを作成した後、ステップSP44において、バッチ処理により、再生側ビデオテープレコーダ5で再生した映像信号を記録側ビデオテープレコーダ6で記録する。これにより編集処理部2BCは、編集リストに従って編集結果の映像信号を記録側ビデオテープレコーダ6で記録した後、ステップSP45に移ってこの処理手順を終了する。
図10は、編集作業時における表示装置8の表示画面を示す略線図である。編集処理部2BCは、オペレータが編集のモードを選択して、作業用ビデオ素材を指定すると、この表示画面を表示する(図10(B))。ここでこの表示画面は、複数のウインドウにより構成され、その1つのウインドウW1にプレビュー結果でなる映像信号を表示する。またこのプレビュー結果の上方には、基準のタイムコードが表示され、プレビュー結果の下方には、再生、早送り、巻き戻し等のアイコンが表示されるようになされている。これにより編集装置1では、これらのアイコンをクリックして、編集結果を確認できるようになされている。
さらに編集処理部2BCは、プレビュー対象のビデオ素材を確認するウインドウW2を表示し、このウインドウW2において、ウインドウW1に表示するビデオ素材を、前後のビデオ素材と共に、帯グラフ状に表示する。ここでこのウインドウW2中の帯グラフ表示を拡大して図10(A)に示すように、このウインドウW2は、イン点近傍素材オブジェクトIMA、IMBと対応するアウト点近傍素材オブジェクトOMA、OMBとを両端に配置して、処理対象のビデオ素材を10A及び10Bを帯グラフ状に表示する。さらにこのとき各イン点近傍素材オブジェクトIMA、IMB、アウト点近傍素材オブジェクトOMA、OMBのイン点及びアウト点のタイムコードTCSA、TCSB及びTCEA、TCEBを、各イン点近傍素材オブジェクトIMA、IMB、アウト点近傍素材オブジェクトOMA、OMBに近接して表示する。
さらに各イン点近傍素材オブジェクトIMA、IMB、アウト点近傍素材オブジェクトOMA、OMBのイン点及びアウト点を線状のカーソルSA、SB、EA、EBにより示し、編集処理部2BCにおいては、それぞれカーソルSA、SB、EA、EBをマウスでクリックしてドラッグすることにより、イン点、アウト点を変更できるようになされている。
さらにこの表示画面は、メニューの選択により第3のウインドウW3が開くように形成され、編集処理における特殊効果のフィルタがこの第3のウインドウW3に表示されるようになされている。これにより編集装置1では、この第3のウインドウW3に表示されたアイコンを、アウト点近傍素材オブジェクトOMA、イン点近傍素材オブジェクトIMAより構成され得るシーン遷移区間にドラッグすることにより、指定した編集点に種々のフィルタリング処理を付加できるようになされている。なおこの実施例では、各種のワイプ、ディゾルブ等をメニューにより選択できるようになされており、さらに各メニューについて、遷移期間等を設定できるようになされている。
図11は、このような表示画面において、オペレータがカット編集のプレビューメニューを選択した場合における編集処理部2BCの処理手順を示すフローチャートである。すなわち編集処理部2BCは、ステップSP50からステップSP51に移り、プレビューを開始するビデオ素材でなる再生オブジェクトMA(図10)の指定を受け付ける。続いて編集処理部2BCは、ステップSP52に移り、ここでこの再生オブジェクトMAのイン点に対応するようにポインタをセットする。
続いて編集処理部2BCは、ステップSP53に移り、このポインタによりハードディスク装置2からの読み出しを指示し、このポインタにより指定される再生画像を表示装置8のウインドウW1に表示する。続いて編集処理部2BCは、ステップSP54に移り、再生ポインタを値1だけインクリメントし、ステップSP55に移る。ここで編集処理部2BCは、再生ポインタにより指示されるフレームがイン点近傍素材オブジェクトIMAの末尾のタイムコードSA1に対応するか否か判断する。ここで否定結果が得られると、編集処理部2BCは、ステップSP53に戻り、この値1だけインクリメントした再生ポインタに対応する映像信号をウインドウW1に表示する。
これにより編集処理部2BCは、ハードディスク装置2に記録したイン点近傍素材オブジェクトIMAについて、イン点より再生を開始してステップSP53−SP54−SP55−SP53の処理手順を繰り返し、順次、このイン点近傍素材オブジェクトIMAをウインドウW1に表示する。さらにこの状態で、イン点近傍素材オブジェクトIMAの末尾まで再生すると、ステップSP55において肯定結果が得られることにより、ステップSP55からステップSP56に移り、ここでこの末尾のフレームSA1をウインドウW1に表示する。
続いて編集処理部2BCは、ステップSP57に移り、ここで内蔵のタイマーに所定時間tZAをセットする。ここでこの時間tZAは、このイン点近傍素材オブジェクトIMAの末尾から、対応するアウト点近傍素材オブジェクトOMAの先頭までの時間である。このようにしてタイマーをセットすると、編集処理部2BCは、図12に示すように、続いてステップSP58に移る。ここで編集処理部2BCは、タイマーにセットした時間tZAが経過したか否か判断し、否定結果が得られると、ステップSP58を繰り返す。
これにより編集処理部2BCは、イン点近傍素材オブジェクトIMAのイン点SAより順次ウインドウW1に表示し、イン点近傍素材オブジェクトIMAの末尾になると、ウインドウW1の表示をこの末尾の表示に固定して、期間tZAの経過を待ち受ける。これにより編集装置1では、編集対象をハードディスク装置2に取り込んだイン点近傍素材オブジェクトIMA及びアウト点近傍素材オブジェクトOMAによりプレビューして、これらイン点近傍素材オブジェクトIMA及びアウト点近傍素材オブジェクトOMA間の、ハードディスク装置2に取り込んでいないビデオ素材については、イン点近傍素材オブジェクトIMAの末尾の画像を静止画により表示するようになされている。
なお編集処理部2BCでは、このように順次イン点近傍素材オブジェクトIMA等のビデオ素材を表示する際に、ウインドウW1上のタイムコード表示については、順次更新するようになされ、これにより静止画を表示している場合でも、編集対象のビデオ素材をプレビューしていることをオペレータが確認できるようになされている。
かくして時間tZAが経過すると、編集処理部2BCは、ステップSP58において肯定結果が得られることによりステップSP59に移り、ここで対応するアウト点近傍素材オブジェクトOMAの先頭を指定するように、再生ポインタを設定する。
続いて編集処理部2BCは、この再生ポインタにより指定されるアウト点近傍素材オブジェクトOMAのフレームをウインドウW1に表示した後、ステップSP60からステップSP61に移り、ここで再生ポインタを値1だけインクリメントする。
続いて編集処理部2BCは、ステップSP62に移り、再生ポインタにより指示されるフレームがアウト点近傍素材オブジェクトOMAにおけるアウト点のタイムコードEAに対応するか否か判断する。ここで否定結果が得られると、編集処理部2BCは、ステップSP60に戻り、この値1だけインクリメントした再生ポインタに対応する映像信号をウインドウW1に表示する。
これにより編集処理部2BCは、ハードディスク装置2に記録したアウト点近傍素材オブジェクトOMAについて、先頭より再生を開始してステップSP60−SP61−SP62−SP60の処理手順を繰り返し、順次、このアウト点近傍素材オブジェクトOMAをウインドウW1に表示する。さらにこの状態で、アウト点近傍素材オブジェクトOMAのアウト点まで再生すると、ステップSP62において肯定結果が得られることにより、ステップSP62からステップSP63に移り、このアウト点のフレームSEをウインドウW1に表示する。
続いて図13に示すように、編集処理部2BCは、ステップSP64に移り、オペレータの指定した続く再生オブジェクトMBを指定する。続いて編集処理部2BCは、ステップSP65に移り、この再生オブジェクトMBのイン点に対応するようにポインタをセットする。
続いて編集処理部2BCは、ステップSP66に移り、このポインタによりハードディスク装置2の読み出しを指示し、このポインタにより指定される再生画像を表示装置8のウインドウW1に表示する。続いて編集処理部2BCは、ステップSP67に移り、再生ポインタを値1だけインクリメントし、ステップSP68に移る。ここで編集処理部2BCは、再生ポインタにより指示されるフレームがイン点近傍素材オブジェクトIMBの末尾のタイムコードSB1に対応するか否か判断する。ここで否定結果が得られると、編集処理部2BCは、ステップSP66に戻り、この値1だけインクリメントした再生ポインタに対応する映像信号をウインドウW1に表示する。
これにより編集処理部2BCは、ハードディスク装置2に記録したアウト点近傍素材オブジェクトOMA及びイン点近傍素材オブジェクトIMBについて、アウト点近傍素材オブジェクトOMAの先頭よりアウト点まで再生した後、イン点近傍素材オブジェクトIMBのイン点から再生を開始してステップSP66−SP67−SP68−SP66の処理手順を繰り返し、順次、このイン点近傍素材オブジェクトIMBをウインドウW1に表示する。さらにこの状態で、イン点近傍素材オブジェクトIMBの末尾まで再生すると、ステップSP68において肯定結果が得られることにより、ステップSP68からステップSP69に移り、ここでこの末尾のフレームSB1をウインドウW1に表示する。
続いて編集処理部2BCは、ステップSP70に移り、ここで内蔵のタイマーに所定時間tZBをセットする。ここでこの時間tZBは、このイン点近傍素材オブジェクトIMBの末尾から、対応するアウト点近傍素材オブジェクトOMBの先頭までの時間である。このようにしてタイマーをセットすると、編集処理部2BCは、図14に示すように、続いてステップSP71に移る。ここで編集処理部2BCは、タイマーにセットした時間tZBが経過したか否か判断し、否定結果が得られると、ステップSP71を繰り返す。
これにより編集処理部2BCは、イン点近傍素材オブジェクトIMBについても、末尾になるとウインドウW1の表示をこの末尾の静止画に切り換え、期間tZBの経過を待ち受ける。これにより編集装置1では、続く編集素材オブジェクトについても、ハードディスク装置2に取り込んだイン点近傍素材オブジェクトIMB及びアウト点近傍素材オブジェクトOMBによりプレビューして、これらイン点近傍素材オブジェクトIMB及びアウト点近傍素材オブジェクトOMB間の、ハードディスク装置2に取り込んでいないビデオ素材については、イン点近傍素材オブジェクトIMBの末尾の画像を静止画により表示するようになされている。
かくして時間tZBが経過すると、編集処理部2BCは、ステップSP71において肯定結果が得られることによりステップSP72に移り、ここで対応するアウト点近傍素材オブジェクトOMBの先頭を指定するように、再生ポインタを設定する。続いて編集処理部2BCは、この再生ポインタにより指定されるアウト点近傍素材オブジェクトOMBのフレームをウインドウW1に表示した後、ステップSP74に移り、ここで再生ポインタを値1だけインクリメントする。
続いて編集処理部2BCは、ステップSP75に移り、再生ポインタにより指示されるフレームがアウト点近傍素材オブジェクトOMBにおけるアウト点のタイムコードEBに対応するか否か判断する。ここで否定結果が得られると、編集処理部2BCは、ステップSP73に戻り、この値1だけインクリメントした再生ポインタに対応する映像信号をウインドウW1に表示する。
これにより編集処理部2BCは、ハードディスク装置2に記録したアウト点近傍素材オブジェクトOMBを先頭より再生してステップSP73−SP74−SP75−SP73の処理手順を繰り返し、順次、このアウト点近傍素材オブジェクトOMBをウインドウW1に表示する。さらにこの状態で、アウト点近傍素材オブジェクトOMBのアウト点まで再生すると、ステップSP75において肯定結果が得られることにより、ステップSP75からステップSP76に移り、このアウト点のフレームEBをウインドウW1に表示した後、ステップSP77に移ってこの処理手順を終了する。
これらの処理により編集処理部2BCは、編集対象のうち、イン点近傍及びアウト点近傍の映像のみ選択的に取り込むと共に、取り込んだ映像によりプレビューの処理を実行できるようになされている。かくするにつきこのようにイン点近傍及びアウト点近傍の映像のみ選択的に取り込むことにより、小容量のハードディスク装置2を用いて編集の作業を実行することができる。また併せて解像度を低減することによっても、ハードディスク装置2の容量を低減することができる。
これに対して編集処理部2BCは、このようなカット編集以外の、ワイプ、ディゾルブ等の特殊効果を指定してオペレータがプレビューの処理を選択した場合、特殊効果フィルタ2BEを制御し、アウト点近傍素材オブジェクトOMA及びイン点近傍素材オブジェクトIMB間でウインドウに出力する映像信号について、オペレータの意図したフィルタリング処理を実行してウインドウW1に表示する。
図15は、このようにしてオペレータが設定したイン点、アウト点、特殊効果による編集リストを示す図表である。編集処理部2BCは、オペレータがイン点、アウト点を順次指定すると、この編集リストを仮生成し、オペレータが各編集素材について、プレビューを完了し、編集決定のコマンド操作を行うと、この仮生成した編集リストを順次更新して編集リストを完成する。さらにオペレータの操作に応動して、この作成した編集リストに所定のファイル名を付加して記録媒体に記録し、また必要に応じて表示装置8に表示する。
ここで第1行目の「0001I」は、シーン0001のイン点を示し、編集結果を記録する磁気テープ上のタイムコード(拡張タイムコード)に「00+00+00:00:00:00」(reference TB) より記録を開始し、このときの編集素材でなる再生側の磁気テープにおいては、対応するタイムコード(拡張タイムコード)が「01+01+00:02:03:15」(source ETC) でなることを示している。
またこれに対応して続く第2行目の「0001O」は、シーン0001のアウト点を示し、続く第3行目及び第4行目の「0002I1」及び「0002I2」は、それぞれ特殊効果による遷移を有するイン点を示し、V−WIPEによるフィルタリング処理の5秒の遷移時間により実施することを示している。なおこの第3行目及び第4行目に対応するアウト点は、第5行目及び第6行目の「0002O1」及び「0002O2」が対応する。
編集処理部2BCは、このようにして編集リストを完成すると、バッチ処理管理部2BFを制御してバッチ処理のプランニング処理を実行する。このとき編集処理部2BCは、特殊効果による編集点については、事前に、編集結果の映像信号をハードディスク装置に記録する(図4、ステップSP43)。
図16は、この種の特殊効果によるフィルタリング処理の説明に供する略線図であり、シーンA及びシーンBでなる2つのシーンを、ワイプ、ディゾルブ等により繋ぎ併せる場合である(図16(A)及び(B))。
編集処理部2BCは、この場合特殊効果フィルタ2BE、外部ディバイスコントローラ2Aの動作を制御して図17に示す処理手順を実行することにより、事前に特殊効果による遷移期間EABの映像信号をハードディスク装置2に記録する。
すなわち編集処理部2BCは、ステップSP80からステップSP81に移り、シーンAにおける遷移期間EABの映像信号をハードディスク装置2に取り込む。このとき編集処理部2BCは、間引き回路2CBの動作を停止制御し、これにより解像度を低減することなく、この遷移期間EABの映像信号を取り込む。
続いて編集処理部2BCは、ステップSP82に移り、続くシーンBにおける遷移期間EABの映像信号をハードディスク装置2に取り込む。このとき編集処理部2BCは、シーンAの場合と同様に、解像度を低減することなく、この遷移期間EABの映像信号を取り込む。
続いて編集処理部2BCは、ステップSP83に移り、このハードディスク装置2に記録した2つの映像信号を特殊効果フィルタ2BEにより順次合成して、遷移期間EABの編集結果を生成し、この生成した編集結果をハードディスク装置2に記録する。
このようにして遷移期間EABの映像信号を事前に生成すると、編集処理部2BCは、図18に示すように、ステップSP84において、再生側ビデオテープレコーダ5の動作を制御して、この遷移期間EABの前側シーンでなる区間AI〜AO1の映像信号の再生を開始し、この映像信号を記録側ビデオテープレコーダ6で記録する。このとき編集処理部2BCは、事前にタイムコードを記録した磁気テープに対して、編集リストに従ったインサート録画によりこのシーンAの映像信号を記録側ビデオテープレコーダ6で記録する。
このようにして遷移期間EABの直前まで映像信号を記録すると、編集処理部2BCは、続くステップSP85において、ハードディスク装置2に記録して保存した遷移期間EABの映像信号を記録側ビデオテープレコーダ6に記録する。さらにこの遷移期間EABの映像信号を記録すると、ステップSP86に移り、続くシーンBの区間BI2〜BOの映像信号を再生側ビデオテープレコーダ5で再生して記録側ビデオテープレコーダ6により記録し、ステップSP87に移ってこの処理手順を終了する。これにより編集装置1では、データ量を低減して編集点近傍の映像信号を選択的に入力した場合でも、画質の劣化を有効に回避して種々の特殊効果を付与できるようになされている。
図19は、図17について上述したステップSP83における編集処理部2BCの処理手順を示すフローチャートである。編集処理部2BCは、この処理手順を実行してハードディスク装置2に記録した2つの映像信号を合成して遷移期間EABの映像信号を生成する。
すなわち編集処理部2BCは、ステップSP90からステップSP91に移り、シーンAのフレームを特定するポインタPAが遷移期間EABの先頭フレームを指示するようにセットする。続いて編集処理部2BCは、ステップSP92に移り、同様に、シーンBのフレームを特定するポインタPBが遷移期間EABの先頭フレームを指示するようにセットする。
続いて編集処理部2BCは、ステップSP93に移り、ハードディスク装置2より2つのポインタPA及びPBで指定される映像信号を読み出し、続くステップSP94において、この読み出した映像信号に対して、オペレータの指定した特殊効果によるフィルタリング処理を実行する。続いて編集処理部2BCは、ステップSP95において、このフィルタリング結果を遷移期間EABの映像オブジェクトとしてハードディスク装置2に記録する。このとき編集処理部2BCは、既に同一遷移期間EABの映像オブジェクトがハードディスク装置2に記録されている場合、生成した映像信号をこの映像オブジェクトの末尾に付加してハードディスク装置2に記録する。
続いて編集処理部2BCは、ステップSP96に移り、2つのポインタPA及びPBをそれぞれ値1だけインクリメントした後、ステップSP97に移り、ここでこれらポインタPA及びPBにより指定されるフレームが、遷移期間EABの最後尾フレームを越えたか否か判断する。ここで否定結果が得られると、編集処理部2BCは、ステップSP93に戻り、続くフレームについて同様の処理を繰り返す。これにより編集処理部2BCは、ステップSP93−SP94−SP95−SP96−SP97−SP93の処理手順を繰り返し、順次遷移期間EABの映像信号をフィルタリング処理して合成する。
このようにして遷移期間EABについて順次映像信号を合成すると、編集処理部2BCは、ステップSP97において肯定結果が得られるようになる。この場合編集処理部2BCは、ステップSP97からステップSP98に移り、順次ハードディスク装置2に記録した編集結果の映像信号に所定のファイル名を付加して保存した後、ステップSP99に移ってこの処理手順を終了する。
図20は、図18について上述したステップSP84における編集処理部2BCの処理手順を示すフローチャートである。編集処理部2BCは、ステップSP100からステップSP101に移り、再生側ビデオテープレコーダ(VCR)5に制御コマンドを発行して、シーンAのイン点AIを頭出しする。続いて編集処理部2BCは、ステップSP102に移り、ここで記録側ビデオテープレコーダ6に制御コマンドを発行し、インサート編集による記録開始位置を頭出しする。なおこのステップSP101及びSP102において、編集処理部2BCは、それぞれイン点及び記録開始位置より調走に必要な所定フレーム数SP、SRだけ逆上った位置を頭出しの位置に設定する。
続いて編集処理部2BCは、ステップSP103に移り、ここで記録側ビデオテープレコーダ6及び再生側ビデオテープレコーダ5の再生を開始した後ステップSP104に移る。ここで編集処理部2BCは、タイムコード管理部2BAを介して検出される再生側ビデオテープレコーダ5及び記録側ビデオテープレコーダ6のタイムコードを基準にして、2つのビデオテープレコーダ5及び6の調走がロックしたか否か判断し、ここで否定結果が得られると、ステップSP105に移る。
ここで編集処理部2BCは、所定回数nだけロックを失敗したか否か判断し、ここで否定結果が得られると、ステップSP101に戻り、再び頭出しの処理を実行して再生側ビデオテープレコーダ5及び記録側ビデオテープレコーダ6を再生する。これにより編集処理部2BCは、ステップSP101−SP102−SP103−SP104−SP105−SP101の処理手順を繰り返し、所定回数nだけ調走してロックできない場合、ステップSP105からステップSP106に移る。ここで編集処理部2BCは、それぞれイン点及び記録開始位置より逆上るフレーム数SP、SRを再設定した後、ステップSP101に戻る。これにより編集処理部2BCは、繰り返し調走してロックできない場合、調走の条件を変更して同様の処理を繰り返す。
これに対して調走により2つのビデオテープレコーダ5及び6の動作が同期すると、ステップSP104において肯定結果が得られることにより、編集処理部2BCは、ステップSP104よりステップSP108に移る(図21)。ここで編集処理部2BCは、再生側ビデオテープレコーダ5及び記録側ビデオテープレコーダ6のタイムコードがイン点及び記録開始位置のタイムコードに一致したか否か判断し、ここで否定結果が得られると、ステップSP108を繰り返す。
これに対してステップSP108において肯定結果が得られると、編集処理部2BCは、ステップSP109に移り、記録側ビデオテープレコーダ6の録画開始の制御コマンドを発行する。これにより編集処理部2BCは、再生側ビデオテープレコーダ5で再生される映像信号のイン点から、記録側ビデオテープレコーダ6で録画を開始する。
続いて編集処理部2BCは、ステップSP110に移り、ここで再生側ビデオテープレコーダ5のタイムコードが遷移期間EAの開始点の直前のタイムコードと一致したか否か判断し、ここで否定結果が得られると、ステップSP110を繰り返すのに対し、肯定結果が得られると、ステップSP111に移る。これにより編集処理部2BCは、イン点より遷移期間EAの開始直前の位置まで、再生側ビデオテープレコーダ5で再生した映像信号を記録側ビデオテープレコーダ6で記録した後、両ビデオテープレコーダ5及び6の動作を停止し、ステップSP112に移ってこの処理手順を終了する。
なお編集処理部2BCは、図18のステップSP86について上述した、シーンBの遷移期間EBが終了した時点よりアウト点までの映像信号について、再生側ビデオテープレコーダ5より記録側ビデオテープレコーダ6に映像信号をダビングする場合に、この図20及び図21の処理手順と同様の処理手順を実行して映像信号を処理する。
図22は、図18のステップSP85について上述した編集処理部2BCの処理手順を示すフローチャートである。編集処理部2BCは、この処理手順を実行することにより、事前に作成してハードディスク装置2に記録した遷移期間EABの編集結果を記録側ビデオテープレコーダ6で記録する。
すなわち編集処理部2BCは、ステップSP120からステップSP121に移り、ハードディスク装置2に記録した遷移期間EABの編集結果をメモリ空間のテンポラリー領域に読み出す。続いて編集処理部2BCは、ステップSP122に移り、ここで記録側ビデオテープレコーダ6を頭出しする。このとき編集処理部2BCは、この編集結果の記録開始位置より所定フレーム数だけ逆上った位置に、記録側ビデオテープレコーダ6を頭出しする。
続いて編集処理部2BCは、ステップSP123に移り、記録側ビデオテープレコーダ6に再生開始を指示した後、続くステップSP124において、記録側ビデオテープレコーダ6のタイムコードが遷移期間EABの開始位置のタイムコードと一致したか否か判断し、ここで否定結果が得られるとステップSP124を繰り返す。
これにより編集処理部2BCは、遷移期間EABの開始位置まで、記録側ビデオテープレコーダ6を再生の状態に保持して、ステップSP125に移る。ここで編集処理部2BCは、メモリに保持した遷移期間EABの映像信号について、記録側ビデオテープレコーダ6の記録速度に対応する再生速度により再生を開始する。続いて編集処理部2BCは、ステップSP126に移り、ここで記録側ビデオテープレコーダ6に録画コマンドを送出し、順次再生する遷移期間EABの映像信号を記録側ビデオテープレコーダ6で記録する。
続いて編集処理部2BCは、ステップSP127に移り、遷移期間EABの映像信号について、録画を完了したか否か判断し、ここで否定結果が得られると、ステップSP127を繰り返すのに対し、肯定結果が得られると、ステップSP128に移る。ここで編集処理部2BCは、記録側ビデオテープレコーダ6の動作を停止制御した後、ステップSP129に移ってこの処理手順を終了する。
図23は、図4のステップSP42について上述したバッチ処理プランニングを示す略線図である。編集処理部2BCは、バッチ処理管理部2BFを制御して、例えば3本の磁気テープA、B、Cに記録されたビデオ素材を編集して1本の磁気テープMに記録する場合(図23(A))、始めにこの編集結果を記録する磁気テープMにタイムコードを順次記録する。さらに編集処理部2BCは、バッチ処理プランニングにより選定した第1の磁気テープA(図23(B1))を再生側ビデオテープレコーダ5にセットする旨、オペレータに指示し、この第1の磁気テープAに設定された各シーンA1、A2を順次磁気テープMにインサート録画する(図23(B2))。
続いて編集処理部2BCは、同様に、バッチ処理プランニングにより選定した第2の磁気テープB(図23(C1))を再生側ビデオテープレコーダ5にセットする旨、オペレータに指示し、この第2の磁気テープBに設定された各シーンB1、B2を順次磁気テープMにインサート録画する(図23(C2))。さらに編集処理部2BCは、最後に残る第3の磁気テープC(図23(D1))を再生側ビデオテープレコーダ5にセットする旨、オペレータに指示し、この第3の磁気テープCに設定された各シーンC1、C2、C3を順次磁気テープMにインサート録画する(図23(D2))。
これにより編集処理部2BCは、オペレータの設定した各シーンについて、磁気テープA、B、Cを単位にしたバッチ処理により磁気テープMにインサート録画し、磁気テープA、B、Cの交換回数を低減する。
さらにこのとき編集処理部2BCは、バッチ処理管理部2BFにおいて、図24に示す処理手順を実行してバッチ処理をプランニングし、記録に供するビデオ素材の時間の短い磁気テープより磁気テープMに記録し、これによりオペレータが頻繁に編集装置1を監視しなくても、編集結果を磁気テープMに記録できるようにする。なおこの図24に示す処理手順においては、プランニング処理と、その処理結果によるダビングの処理手順とを連続して示す。
すなわち編集処理部2BCは、ステップSP130からステップSP131に移り、ここでタイムコードマップより素材のテープ数nを検出する。続いて編集処理部2BCは、ステップSP131に移り、ここで素材テープカウンタのカウント値Cを値1にセットする。ここで素材テープカウンタは、素材テープを特定するカウンタである。
続いて編集処理部2BCは、ステップSP135に移り、ここでカウント値Cの磁気テープについて、記録側ビデオテープレコーダ6により磁気テープに記録する総時間TCを検出する。ここでこの総時間TCは、タイムコードマップにより検出される。続いて編集処理部2BCは、ステップSP136に移り、素材テープカウンタのカウント値Cを値1だけインクリメントした後、ステップSP137に移る。ここで編集処理部2BCは、素材テープカウンタのカウント値Cが素材のテープ数nを越えたか否か判断し、ここで否定結果が得られると、ステップSP135に戻る。
これにより編集処理部2BCは、ステップSP135−SP136−SP137−SP135の処理手順を繰り返し、素材の各テープについて、それぞれ記録側ビデオテープレコーダ6により磁気テープMに記録する総時間TCを検出する。このようにして全テープについて、総時間TCを検出すると、ステップSP138に移り、ここで総時間TCの短い順に素材テープカウンタのカウント値Cを配列し、この配列順序を再生側ビデオテープレコーダ5に装填する順序とする。
図25に示すように、続いて編集処理部2BCは、ステップSP139において、記録側ビデオテープレコーダ6に装填された磁気テープに連続するタイムコードを記録する。続いて編集処理部2BCは、ステップSP140において、ステップSP138で設定した配列順序に従って、再生側ビデオテープレコーダ5に磁気テープの装填を促し、続くステップSP141において、外部ディバイスコントローラ2Aを介して検出される再生側ビデオテープレコーダ5のステータスに従って対応する磁気テープが再生側ビデオテープレコーダ5に装填されたか否か判断する。
ここで否定結果が得られると、編集処理部2BCは、ステップSP140に移り、再びオペレータに磁気テープの装填を促すのに対し、肯定結果が得られると、ステップSP142に移る。ここで編集処理部2BCは、再生側ビデオテープレコーダ5で該当する映像信号を再生し、再生した映像信号を記録側ビデオテープレコーダ6で記録する。この記録の処理が完了すると、編集処理部2BCは、ステップSP143に移り、全ての素材磁気テープについて、ダビングを完了したか否か判断し、ここで否定結果が得られると、ステップSP144に移る。
ここで編集処理部2BCは、ダビングする磁気テープを続く磁気テープに切り換え、ステップSP140に移って、この磁気テープの装填をオペレータに促す。これに対して全ての素材磁気テープについて、ダビングの処理を完了すると、ステップSP143において肯定結果が得られることにより、ステップSP145に移ってこの処理手順を終了する。
図26は、図25のステップSP142における処理手順を詳細に示すフローチャートである。編集処理部2BCは、この処理手順を実行することにより、バッチ処理管理部2BFのプランニングにより選択した1の素材磁気テープについて、記録側ビデオテープレコーダ6に想定された磁気テープを記録する。
すなわち編集処理部2BCは、ステップSP150からステップSP151に移り、ここで編集リストより再生側ビデオテープレコーダ5に装填された磁気テープに関する編集点データを抽出する。続いて編集処理部2BCは、ステップSP152に移り、ここで抽出した編集点データを記録側ビデオテープレコーダ6のタイムコード順に配列する。
続いて編集処理部2BCは、ステップSP153に移り、ここでステップSP152の配列順に、編集点データに従って再生側ビデオテープレコーダ5に装填された磁気テープの各シーンを記録側ビデオテープレコーダ6の磁気テープにダビングする。なおこのダビングにおいて、編集処理部2BCは、再生側ビデオテープレコーダ5、記録側ビデオテープレコーダ6を頭出しし、また調走させてインサート録画によりダビングする。
続いて編集処理部2BCは、ステップSP154に移り、再生側ビデオテープレコーダ5に装填した磁気テープに関して、全てのシーンをダビングしたか否か判断し、ここで否定結果が得られると、ステップSP153を繰り返す。これに対して全てのシーンについてダビングを完了すると、ステップSP154において肯定結果が得られることにより、編集処理部2BCは、ステップSP155に移り、この処理手順を終了する。
なお図16について上述した特殊効果による編集処理においては、このようにしてバッチ処理管理部2BFにおいて作成したプランニングに従って、該当するタイミングで編集処理部2BCが上述した処理手順を実行することになる。
以上の構成において、編集装置1では(図2)、編集対象でなるビデオ素材を記録した磁気テープを再生側ビデオテープレコーダ5に装填して順次オペレータがイン点、アウト点を大まかに指定すると、各イン点、アウト点近傍の映像信号が選択的にハードディスク装置2に記録される(図5)。編集装置1では、このようにして選択的に取り込んだ映像信号によりプレビュー等の処理が実行され、これにより大容量のハードディスク装置2を用意しなくても、簡易な構成により編集作業を実行できるようになされている。
さらにこのようにしてハードディスク装置2に取り込む映像信号は、間引き回路2CBにより解像度が低減され、これによりデータ量が低減される。これにより編集装置1は、さらに一段と小容量のハードディスク装置2により各種編集作業を実行できるようになされている。
このようにして編集点近傍の映像信号を取り込む際に、編集装置1では、各編集点のタイムコードに、磁気テープの識別コードでなるテープID、各編集対象のシーンを識別するテープ内IDが付加されて拡張タイムコードが生成され、この拡張タイムコードにより、全ての磁気テープと編集結果との対応関係を示すタムコードマップが生成される(図9)。
これにより編集装置1では、再生側ビデオテープレコーダ5より記録側ビデオテープレコーダ6に映像信号をダビングする際に、これらタイムコードマップにより各種ビデオ素材を記録側タイムコードと関連付けて処理するようになされ、複数の磁気テープを編集対象とする場合でも、これら複数の磁気テープに記録されたビデオ素材を一元的に管理できるようになされている。また編集点近傍のビデオ素材のみ取り込んで、この取り込んだビデオ素材と元のビデオ素材との間についても、関連付けするようになされ、これにより部分的に取り込んだビデオ素材間で連続する映像を作成できるようになされ、またオリジナルのビデオ素材との間で同一性を維持できるようになされている。
かくするにつきこのようにして編集リスト作成用にビデオ素材を取り込むと、編集装置1においては、表示装置8の表示画面にてマウスを操作することにより(図10)、イン点、アウト点の設定が変更され、またオペレータの所望する特殊効果が設定され、この表示画面に形成されたウインドウW1のメニューを選択して操作することにより、これらの変更、設定後の編集結果をウインドウW1内の表示にて確認することができ、これによりプレビューの作業を実行することができる。またこの変更、設定作業に応動して、拡張タイムコードによる対応する編集リストが作成される。
このとき例えばカット編集により2つのビデオ素材を連続してプレビューする場合、第1のビデオ素材のイン点近傍については、ハードディスク装置2に取り込まれた映像信号が再生されてウインドウW1に表示され、続いてこのイン点近傍のビデオ素材の最後尾の1フレームが静止画により表示され、アウト点近傍になると、ハードディスク装置2に記録された編集リスト作成用の映像信号が表示される。さらにアウト点を境にして、ハードディスク装置2に記録された第2のビデオ素材について、イン点からの映像信号が表示され、続いてこのイン点近傍のビデオ素材の最後尾の1フレームが静止画により表示された後、アウト点近傍になると、ハードディスク装置2に記録された編集リスト作成用の映像信号が表示される。
また特殊効果により2つのシーンを繋ぐ場合には、ハードディスク装置2に記録された2つの映像信号がオペレータの選択した特殊効果により接続されてウインドウW1に表示され、その前後においては、それぞれ前後のシーンのハードディスク装置に記録された編集リスト作成用の映像信号が表示される。これによりオペレータにおいては、編集点近傍についてだけハードディスク装置2に映像信号を取り込んでプレビューしても、イン点及びアウト点間の映像信号を全て取り込んでプレビューしている場合と同様の操作感覚によりプレビューすることができ、その分使い勝手を向上することができる。
さらにこのときウインドウW1の上部にタイムコードを表示したことにより、オペレータにおいては、現在のプレビュー位置をこのタイムコードにより確認すすることができ、これによっても使い勝手を向上することができる。
このようにして編集点の変更、特殊効果の選択を完了すると、編集装置では、オペレータの操作に従って編集リストが生成され(図15)、その後この編集リストに従って編集結果の映像信号が記録側ビデオテープレコーダ6に記録される。このとき編集装置1では、バッチ処理によるプラニングが実行され、編集素材を記録した磁気テープ毎に、再生時間が検出される。さらにこの検出した再生時間の短い順に、磁気テープの配列が設定され、この配列に従って再生側ビデオテープレコーダ5に対する磁気テープの装填がオペレータ指示される。
これにより再生時間の短い磁気テープより、編集リストに従って、記録側ビデオテープレコーダ6にインサート録画により順次オペレータの選択したシーンが記録され、複数本の磁気テープを編集対象にして編集処理する場合における磁気テープの装填回数が格段的に低減される。さらに再生時間の短い磁気テープより順次インサート録画することにより、オペレータにおいては、録画を開始した直後、短い時間間隔で磁気テープの交換作業を繰り返した後、編集装置1を離れて他の作業を実行でき、これによりオペレータの作業効率を向上することができる。
このとき2つの映像信号を合成する特殊効果においては、事前に、遷移期間EABについてだけこの2つの映像信号をハードディスク装置2に取り込み、この取り込んだ映像信号を合成してハードディスク装置2に保存することにより、煩雑な構成による特殊効果装置を持たないシステム構成でも、種々の特殊効果により映像信号を編集処理することができる。
以上の構成によれば、編集点近傍の映像信号についてのみ、データ量を低減してハードディスク装置に記録し、この映像信号によりプレビューの処理を実行することにより、小容量のハードディスク装置によっても種々の編集作業を実行することができ、これにより簡易な構成の編集装置を得ることができる。
またプレビューの処理において、ハードディスク装置に取り込んでいない映像信号については、静止画を表示し、またタイムコードを表示することにより、編集点近傍の映像信号についてのみ取り込んでプレビューする場合の使い勝手を向上することができる。
さらに各磁気テープ毎に、バッチ処理により編集結果を記録し、このとき再生時間の短い磁気テープから順次処理することにより、オペレータによる頻繁な磁気テープの交換回数を低減して、オペレータの作業効率を向上することができる。
また特殊効果を付加する場合は、遷移期間についてだけ処理対象の映像信号をハードディスク装置に記録して編集結果を保持することにより、煩雑な構成による特殊効果装置を持たないシステム構成でも、種々の特殊効果を付与することができる。
なお上述の実施例においては、編集点近傍についてのみ映像信号の解像度を低減してハードディスク装置に取り込む場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ハードディスク装置の容量に余裕がある場合等にあっては、解像度を低減する処理を中止してもよい。
また上述の実施例においては、ハードディスク装置に取り込んでいない映像信号については、静止画及びタイムコードを表示する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、静止画又はタイムコードの何れかを一方のみを表示してもよい。またこれらに代えて、ハードディスク装置の容量に余裕がある場合等にあっては、ハードディスク装置にコマ送りの映像を取り込んで、このコマ送りの映像を表示してもよい。
さらに上述の実施例においては、特殊効果により2つのシーンを接続する場合、この2つの映像信号をハードディスク装置に取り込んで合成する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、1方の映像信号についてだけハードディスク装置に取り込んで保持し、他方の映像信号については再生側ビデオテープレコーダより再生される映像信号を用いるようにしてもよい。なおこの場合、編集結果を直接記録側ビデオテープレコーダで記録してもよい。
また上述の実施例においては、2つの映像信号を合成するフィルタリング処理による特殊効果について述べたが、本発明はこれに限らず、1つの映像信号について、例えばフェードアウト、フェードイン等のフィルタリング処理による特殊効果についても適用することができる。
さらに上述の実施例においては、再生時間の短い磁気テープの順に、バッチ処理により編集結果を記録する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、再生時間の長い磁気テープの順に、バッチ処理により編集結果を記録するようにしてもよい。
また上述の実施例においては、編集点近傍の映像信号を選択的に取り込んで編集処理する場合に、バッチ処理のプランニング処理を実行する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、複数の磁気テープを編集対象にしてこれらの磁気テープより編集結果の映像信号を磁気テープに記録する場合に広く適用することができる。
さらに上述の実施例においては、各1台の記録側ビデオテープレコーダ及び再生側ビデオテープレコーダを用いて編集処理する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、複数台の再生側ビデオテープレコーダを用いて編集処理する場合にも適用することができる。
また上述の実施例においては、磁気テープに記録したビデオ素材を編集処理する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ハードディスク装置、光ディスク、ICカード等、種々の記録媒体に記録した映像信号を編集処理する場合に広く適用することができる。
本発明は、特にパーソナルコンピュータ等の情報機器を用いた簡易な編集システムに適用することができる。
本発明の実施例に係る編集装置のビデオ素材の入力の説明に供するフローチャートである。 図1の編集装置の全体構成を示す略線図である。 図2のブロック図である。 図2の編集装置における全体の処理手順を示すフローチャートである。 図1のビデオ素材の入力の説明に供する略線図である。 図1のビデオ素材の入力におけるイン点近傍ビデオ素材の入力の説明に供するフローチャートである。 図6のイン点近傍ビデオ素材の入力における1フレーム分の映像信号の入力の説明に供するフローチャートである。 図1のビデオ素材の入力におけるアウト点近傍ビデオ素材の入力の説明に供するフローチャートである。 タイムコードマップを示す図表である。 プレビュー時における表示画面を示す略線図である。 プレビュー時における処理手順を示すフローチャートである。 図11の続きの処理手順を示すフローチャートである。 図12の続きの処理手順を示すフローチャートである。 図13の続きの処理手順を示すフローチャートである。 編集リストを示す図表である。 特殊効果の処理の説明に供する略線図である。 特殊効果における処理手順を示すフローチャートである。 図17の続きの処理手順を示すフローチャートである。 図17の処理手順における遷移期間の処理手順を示すフローチャートである。 図17の処理手順におけるダビングの処理手順を示すフローチャートである。 図20の続きの処理手順を示すフローチャートである。 図17の処理手順における遷移期間の映像信号の記録の説明に供するフローチャートである。 バッチ処理の説明に供する略線図である。 バッチ処理のプランニングの処理手順を示すフローチャートである。 図24の続きの処理手順を示すフローチャートである。 プランニングによるダビングの処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1……編集装置、2……ハードディスク装置、3……パーソナルコンピュータ、5、6……ビデオテープレコーダ、2B……編集サブシステム、2BA……タイムコード管理部、2BC……編集処理部、2BE……特殊効果フィルタ、2BF……バッチ処理部、2C……入出力管理部、2CB……間引き回路

Claims (12)

  1. 編集対象の映像信号を記録した第1の記憶領域から、入力手段を介して検出されるオペレータの操作に応動して入力されるイン点近傍およびアウト点近傍の映像信号を選択的に第2の記憶領域に記憶させる記憶制御手段と、
    前記第2の記憶領域に記録した前記イン点近傍およびアウト点近傍の映像信号をプレビューさせ、入力手段を介して検出されるオペレータの操作に応動して、前記イン点および/またはアウト点の変更を受け付け、変更されたイン点および/またはアウト点に従って編集リストを作成する編集リスト作成手段と、
    前記編集リストに基づいて、前記第1の記憶領域に記憶された前記映像信号を選択的に再生して、前記編集対象の映像信号を編集する編集制御手段と
    を備えることを特徴とする編集装置。
  2. 前記編集リスト作成手段は、
    入力手段を介して検出されるオペレータの操作に応動して、特殊効果に関する情報を取得し、前記編集リストに特殊効果に関する情報を含ませる
    ことを特徴とする請求項1に記載の編集装置。
  3. 前記編集制御手段は、
    前記特殊効果に関する情報に基づいて、前記第1の記憶領域から映像信号を前記第2の記憶領域に取り込み、取り込んだ映像信号をフィルタリング処理して出力する
    ことを特徴とする請求項2に記載の編集装置。
  4. 前記特殊効果に関する情報は、
    特殊効果による遷移を有するイン点およびアウト点を含み、
    前記編集制御手段は、
    前記特殊効果による遷移を有するイン点および前記アウト点により定義される遷移期間の映像信号を前記第1の記憶領域から前記第2の記憶領域に取り込み、前記取り込んだ遷移期間の映像信号をフィルタリング処理して出力する
    ことを特徴とする請求項3に記載の編集装置。
  5. 前記編集制御手段により編集された映像信号を記録する記録側記憶手段を備え、
    前記編集制御手段は、
    前記編集リストに特殊効果に関する情報が含まれる場合、前記遷移期間の映像信号を前記第2の記憶領域から読み出して前記記録側記憶手段に出力し、
    前記遷移期間の映像信号以外の映像信号を前記第1の記憶領域から読み出して前記記録側記憶手段に出力する
    ことを特徴とする請求項4に記載の編集装置。
  6. 前記編集制御手段は、
    前記第2の記憶領域に前記映像信号を記録する際に、前記映像信号の解像度を低減する
    ことを特徴とする請求項1に記載の編集装置。
  7. 前記プレビューの際に、
    所定の表示手段を介して、前記第2の記憶領域に記録した前記映像信号を再生してプレビューの映像を表示し、
    前記第2の記憶領域に記録されていない前記映像信号については、前記第2の記憶領域に記録された映像信号による静止画を表示する
    ことを特徴とする請求項1に記載の編集装置。
  8. 前記プレビューの際に、
    所定の表示手段を介して、前記第2の記憶領域に記録した前記映像信号を再生してプレビューの映像を表示し、
    前記第2の記憶領域に記録されていない前記映像信号については、前記第1の記憶領域に記憶された映像信号のタイムコードを表示する
    ことを特徴とする請求項1に記載の編集装置。
  9. 前記フィルタリング処理は、
    複数の映像信号を合成して出力する処理でなる
    ことを特徴とする請求項3に記載の編集装置。
  10. 前記編集リスト作成手段は、
    前記プレビューの際に、前記プレビューされている映像信号に対応する帯グラフを表示すると共に、前記イン点および前記アウト点のタイムコードを前記帯グラフの近傍に表示させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の編集装置。
  11. 前記編集リスト作成手段は、
    前記プレビューの際に、1以上の前記特殊効果に対応したアイコンを表示させ、
    入力手段を介して検出されるオペレータの前記アイコンに対する操作に応動して、前記プレビューされている映像信号に対応する特殊効果に関する情報を取得する
    ことを特徴とする請求項2に記載の編集装置。
  12. 編集対象の映像信号を記録した第1の記憶領域から、入力手段を介して検出されるオペレータの操作に応動して入力されるイン点近傍およびアウト点近傍の映像信号を選択的に第2の記憶領域に記憶させる映像信号記憶のステップと、
    前記第2の記憶領域に記録した前記イン点近傍および前記アウト点近傍の映像信号をプレビューさせ、入力手段を介して検出されるオペレータの操作に応動して、前記イン点および/またはアウト点の変更を受け付け、変更されたイン点および/またはアウト点に従って編集リストを作成する編集リスト作成のステップと、
    前記編集リストに基づいて、前記第1の記憶領域に記憶された前記映像信号を選択的に再生して、前記編集対象の映像信号を編集する編集制御のステップと
    を備えることを特徴とする編集方法。

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