JP2007174630A - 水晶振動子 - Google Patents
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Abstract
【課題】 直列抵抗値のバラツキを抑制する水晶振動子を提供する。
【解決手段】 水晶振動板1とパッケージ2とキャップを有する水晶振動子であって、水晶振動板は、矩形状で、厚みすべり振動する水晶振動板の表裏面に対向して一対の励振電極が形成され、当該各励振電極は短辺方向の水晶振動板の両端部まで形成されるとともに引出電極により水晶振動板の短辺の端部に引き出されてなり、前記各引出電極は水晶振動板の短辺の側面のみを介して反対面に引き出されてなり、前記水晶振動板の引出電極がパッケージの支持体と導電性接合材により接合され、水晶振動板がパッケージに搭載支持されてなるとともに前記キャップをパッケージに被せて気密封止している。
【選択図】 図1
【解決手段】 水晶振動板1とパッケージ2とキャップを有する水晶振動子であって、水晶振動板は、矩形状で、厚みすべり振動する水晶振動板の表裏面に対向して一対の励振電極が形成され、当該各励振電極は短辺方向の水晶振動板の両端部まで形成されるとともに引出電極により水晶振動板の短辺の端部に引き出されてなり、前記各引出電極は水晶振動板の短辺の側面のみを介して反対面に引き出されてなり、前記水晶振動板の引出電極がパッケージの支持体と導電性接合材により接合され、水晶振動板がパッケージに搭載支持されてなるとともに前記キャップをパッケージに被せて気密封止している。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電子機器に用いられる水晶振動子の電極構造に関するものである。
従来の圧電振動子に、例えば、以下に示すような構成からなる水晶振動子がある。この水晶振動子は、その筐体がパッケージとキャップとから構成されてなる。そして、パッケージ内部には、例えばATカット水晶振動板が搭載されている。パッケージは、一面を開口させた箱型状体からなる。このパッケージの内部底面の一側部には、水晶振動板を搭載支持する一対の支持体が設けられている。また、この一対の支持体には、下記する水晶振動板の励振電極と導電性接着剤を介して導通する電極が形成されている。キャップは、板状体からなる。このキャップの外周縁部がパッケージの開口面と接合してパッケージ内部が気密封止される。水晶振動板は、X軸方向の辺とZ’軸方向の辺とから構成される矩形状の水晶振動板からなる。この水晶振動板の長辺軸の指定は、一般的に、保持形態により選択されている。車載向けなどの耐衝撃性が求められるものでは、長辺側の両端を保持するために、長辺側の保持の影響が少ないZ’軸方向を長辺とするものが多い。これに対して、X軸方向を長辺とするものでは、長辺側の保持の影響を受けやすいので片端側で保持する一方、水晶振動板の励振電極を大きく形成することができるので、励振領域を広くし、直列共振抵抗を改善したり、周波数可変量を広くすることができる。ATカット水晶振動板を用いた厚み振動系水晶振動子は、一般に水晶振動板の表裏面に一対の励振電極を正対向して形成し、当該励振電極に交流電圧を印加する構成である。つまり、水晶振動板の両主面には励振電極と、この励振電極を外部電極(支持体に形成された電極)と導通するための接続電極と、励振電極を接続電極に導通させるための引出電極が形成されている(例えば、特許文献1ご参照。)。
しかしながら、上記した特許文献1に記載の水晶振動板の構成の場合、直列抵抗値のバラツキが生じる場合がある。これは、水晶振動板の形成時において、水晶振動板に励振電極を蒸着形成する際に用いる蒸着装置の公差による蒸着バラツキの影響を受けやすいことが原因の一つして挙げられる。
この蒸着装置は、電極用の金属材料を物理蒸着するものであり、真空蒸着法、スパッタリング法により水晶振動板主面の予め設定した領域に電極を形成するものである。この蒸着装置には、水晶振動板を配する機械的マスク部が設けられている。この機械的マスク部は、最下部から、磁石を収納する下部シャーシ、下部マスク、水晶振動板を収納するスペーサ、上部マスク、上部シャーシが順に積層される構成からなる。下部シャーシには位置決めピンが突設され、下部マスク、スペーサ、上部マスクおよび上部シャーシにはそれぞれ位置決めピンを貫通させる同一寸法の貫通孔が設けられている。位置決めピンの貫通孔への貫通により、下部シャーシが他の部材を位置決め保持している。
各貫通孔の寸法は、通常、位置決めピンの寸法より大きく設定されている。そのため、上部マスクおよび下部マスクを介して水晶振動板の両主面へ電極パターンを形成する際、マスクずれが生じる場合がある。また、複数回蒸着使用による蒸着装置のへたりにより、位置決めピンの貫通孔内の位置ずれや貫通孔の孔径拡大が生じ、その結果、マスクずれが生じる場合がある。すなわち、位置決めピンの位置ずれによるマスク公差や位置決め公差による蒸着バラツキの影響を受けやすくなる。そのため、蒸着バラツキの影響を受けた電極パターンを形成した水晶振動板の直列抵抗値にバラツキが生じる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、直列抵抗値のバラツキを抑制する水晶振動子を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の特許請求項1に示すように、水晶振動板とパッケージとキャップを有する水晶振動子であって、水晶振動板は、矩形状で、厚みすべり振動する水晶振動板の表裏面に対向して一対の励振電極が形成され、当該各励振電極は短辺方向の水晶振動板の両端部まで形成されるとともに引出電極により水晶振動板の短辺の端部に引き出されてなり、前記各引出電極は水晶振動板の短辺の側面のみを介して反対面に引き出されてなり、前記水晶振動板の引出電極がパッケージの支持体と導電性接合材により接合され、水晶振動板がパッケージに搭載支持されてなるとともに前記キャップをパッケージに被せて気密封止している。
上記構成により、各励振電極は短辺方向の水晶振動板の両端部まで形成された励振電極により、短辺方向でマスクずれが生じても正対向する領域にバラツキが生じることがないので、水晶振動板の直列抵抗値にバラツキが生じることもない。また、小形化された水晶振動板であっても、短辺方向に励振電極を拡大することができ、励振領域を広くし、直列共振抵抗を改善したり、周波数可変量を広くすることができる。さらに、引出電極により水晶振動板の短辺の端部に引き出されてなり、前記各引出電極は水晶振動板の短辺の側面のみを介して反対面に引き出されているので、上記短辺方向の両端部まで形成された励振電極とこの引出電極が短絡することがない。また、水晶振動板をパッケージの支持体に搭載する場合、引出電極により表裏面の励振電極の接続が確立されるので、導電性接合材はパッケージの支持体側のみで形成することができる。つまり、水晶振動板の搭載構成の薄肉化が行え、結果として水晶振動子の低背化が行える。導電性接合材が樹脂系の接着剤であれば余分なガスの発生を抑制することができ、樹脂系の接着剤を上塗りすることによる水晶振動板のずれ込みの悪影響も抑制することができる。また、水晶振動板の片面のみに金属バンプや金属メッキバンプを用いることができるので、フリップチップボンディング(FCB)工法に最適な構成となり、より小型化・低背化に対応できる。
また、本発明の特許請求項2に示すように、上述の構成に加え、前記水晶振動板は、X軸方向を長辺方向としZ’軸方向短辺方向とする矩形状で、厚みすべり振動する水晶振動板の表裏面に対向して一対の励振電極が形成され、当該各励振電極はX軸方向の水晶振動板の両端部から所定のギャップを有しながらZ’軸方向の水晶振動板の両端部まで形成されるとともに引出電極により水晶振動板の短辺の端部に引き出されてなり、前記各引出電極は水晶振動板のZ’軸方向に沿った側面のみを介して反対面に引き出されている。
上記構成により、各励振電極はZ’軸方向の水晶振動板の両端部まで形成された励振電極により、Z’軸方向でマスクずれが生じても正対向する領域にバラツキが生じることがないので、水晶振動板の直列抵抗値にバラツキが生じることもない。また、小形化された水晶振動板であっても、Z’軸方向に励振電極を拡大することができ、励振領域を広くし、直列共振抵抗を改善したり、周波数可変量を広くすることができる。各励振電極は振動変位エネルギの強いX軸方向については、水晶振動板の両端部から所定のギャップを有しているので、水晶振動板の端部に伝播した振動が反射して、水晶振動板の直列抵抗値を悪化させることもなくより好ましいものとなる。さらに、引出電極により水晶振動板の短辺の端部に引き出されてなり、前記各引出電極は水晶振動板のZ’軸方向に沿った側面のみを介して反対面に引き出されているので、上記Z’軸方向の両端部まで形成された励振電極と引出電極が短絡することがない。
また、本発明の特許請求項3に示すように、上述の構成に加え、前記各励振電極は、引出電極により水晶振動板の一短辺の両端部分に引き出されてなり、前記各引出電極は水晶振動板の短辺の一側面を介して反対面に引き出されている。
上記構成により、上述の作用効果に加えて、片持ち保持に適したより好ましい構成となり、励振領域をより広く設定し、直列共振抵抗を改善したり、周波数可変量を広くすることができる。また、片持ち保持することで、水晶振動板の保持領域を縮小化することができ、結果として水晶振動子の更なる小形化に対応できる。
また、本発明の特許請求項4に示すように、上述の構成に加え、前記励振電極と引出電極を同一電極層構成とするとともに、電極層構成を、クロムの下地電極層と当該下地電極層の上面に形成された銀電極層、銀電極層の上面に形成されたクロム電極層と当該クロム電極層の上面に形成された銀電極層、または金電極層からなることを特徴とする。
上記構成により、上述の作用効果に加えて、前記励振電極と引出電極を同一電極層構成とすることで、電極形成する際の生産性を低下させることがなくより安価な電極膜構成とすることができる。
加えて、水晶振動板との密着性の高いクロムの下地電極材料を介して銀電極層とクロム電極層と銀電極層または金電極層を形成しているので、水晶振動板の短辺稜部での引出電極の断線が一切なくなり、電気的導通性能がより確実なものとなった。電極の密着性が極端に低くなり電極の膜厚が薄くなる水晶振動板の稜部分では、クロム電極層を銀電極層の上面に形成しているので、環境変化によって外部から熱が加わったとしても、クロム電極層で酸素を吸着させて、クロム電極層下面の銀電極層の飛散を抑制することができる。その結果、引出電極の稜部分での電極の膜厚が薄くなったとしても、クロムの下面にある銀電極層が確実に確保されるので、断線することが一切なくなる。特に、今回の発明では、前記各引出電極は水晶振動板の短辺の側面のみを介して反対面に引き出されているので、引き回される領域が少なく、引出電極の稜部分での断線の問題がより顕著に現れやすいが、このような電極層構成を組み合わせることで断線の問題が解決されるのでより好ましい構成となる。
また、上述の酸素吸着層であるクロム電極が励振電極の最上面に形成されると酸化の問題がより顕著となり、エージング特性の低下を招く原因となっているが、クロム電極層の上面に銀電極層、あるいは金電極層をさらに形成しているので、極端な酸化の進行を抑制され、結果としてエージング特性を低下させることもない。
さらに、振動周波数や水晶振動板のサイズに応じて最適な電極厚み設計する必要がある。特に、水晶振動子の高周波化に伴い電極膜厚が薄くなるので、前述のような電極膜構成による問題点がより顕著なものとなる。例えば、基本波周波数が30MHz以上の水晶振動子では、片面の電極厚みを3500オングストローム以下に設定しないと、主振動特性に悪影響を及ぼすことがあるので、引出電極の稜線部分での断線の問題や励振電極の酸化によるエージング特性低下の問題がより切実なものとなる。このような電極層構成を組み合わせることで、断線の問題と励振電極の酸化によるエージング特性低下の問題も解決されるので、水晶振動板の高周波化、小型化に対応できる。
以上のように、本発明の水晶振動子によれば、直列抵抗値のバラツキを抑制することができる。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。本実施の形態では、厚みすべり振動にて動作するATカット水晶振動板について説明する。
図1は本発明の表面実装型の水晶振動子を示す分解斜視図であり、図2は図1の水晶振動板を搭載した状態の断面図である。図3(a)は図1に示す水晶振動板の平面図、図3(b)は図1に示す水晶振動板の底面図である。図4は本発明の電極形成状態を示す図である。
水晶振動板1は矩形平板状のATカット水晶振動板(厚みすべり振動)からなり、その表裏面の中央領域に平面視矩形状の励振電極11,12が形成されている。水晶振動板1はX軸が長辺、Z’軸が短辺になるよう設定されており、また各励振電極11,12は各辺がX軸とZ’軸に沿った構成となっている。励振電極11,12は同形状で、かつ水晶振動板1を介して正対向して形成されている。励振電極11,12はX軸方向の水晶振動板の両端部から所定のギャップG1,G2を有しながらZ’軸方向の水晶振動板の両端部まで形成されている。なお、裏面に形成された励振電極12については一部図示していない。
また励振電極11は引出電極111により水晶振動板1の短辺側であって、当該短辺の一角部分に引き出され、励振電極12は引出電極121により同じ短辺側の他角部分に引き出されている。なお、引出電極111,121はそれぞれ水晶振動板のZ’軸方向の一側面(一短辺)のみに形成された引き回し部112,122を介して反対面に引き出されている。これらの電極は前記励振電極11,12と引出電極111,121を同一電極層構成とするとともに、電極層構成を、クロムの下地電極層と当該下地電極層の上面に形成された銀電極層、銀電極層の上面に形成されたクロム電極層と当該クロム電極層の上面に形成された銀電極層、または金電極層から形成している。このように前記励振電極と引出電極を同一電極層構成とすることで、電極形成する際の生産性を低下させることがなくより安価な電極膜構成とすることができる。加えて、水晶振動板1との密着性の高いクロムの下地電極材料を介して銀電極層とクロム電極層と銀電極層または金電極層を形成しているので、水晶振動板1の短辺稜部での引出電極112,122の断線が一切なくなり、電気的導通性能がより確実なものとなった。また、水晶振動子の励振電極11,12の表面層の酸化がクロム電極層の場合と比較して極端に抑制されることで、エージング特性が低下することのないより電気的信頼性と安定性の高い水晶振動子が得られる。
なお、本実施の形態においては水晶振動板の周波数は例えば40MHzであり、水晶振動板1の長辺寸法(X軸方向)は1.3mm、短辺寸法(Z’軸方向)は0.9〜1mmであり、励振電極のX軸方向の寸法Lは0.5〜0.6mm、Z’軸方向の寸法Wは0.9〜1mmとなっている。このような電極構成は、図4に示すように、真空蒸着法により構成する。この時、マスク治具Mに格納された水晶振動板1は、引出電極111,121の引き出される水晶振動板の端部側を蒸着源Jに近づけるように配置し、他端側を隔離するように配置している。例えば、蒸着源Jの配置されている平面部に対する角度Xを20°〜70°のの範囲で設定した。マスク治具Mは、前記励振電極11,12を露出する窓M1と、引出電極111,121を露出する窓M2、M3とを具備しており、Z’軸方向は水晶振動板の幅以上に開口している。このため、Z’軸方向でのマスクずれを吸収するだけでなく、励振電極を水晶振動板のZ’軸方向の両端部まで確実に形成することができる。以上のように、真空蒸着法により、引出電極111,121の引き出される水晶振動板の端部側(一短辺)を蒸着源に近づけるように配置し、水晶振動板の他端側を隔離するように配置して、水晶振動板の表裏面の励振電極11,12と引出電極111,121を形成しているので、前記引出電極111,121はそれぞれ水晶振動板のZ’軸方向の一側面(一短辺)のみに、引き回し部112,122を形成することができ、上記Z’軸方向の両端部まで形成された励振電極と引出電極が短絡することがないように構成できる。
以上の水晶振動板1はパッケージ2に搭載される。図2は水晶振動板1をパッケージに搭載した状態を示す断面図である。パッケージ2は平面視矩形状で、セラミックを主体として内外部に導体配線が形成されたセラミックパッケージであり、断面で見て水晶振動板1を収納する凹部を有し、その周囲に堤部20が形成された構成である。パッケージ2の凹部の長辺方向一端には電極パッド21,22が底部23に対して一段高く形成された支持体24が形成されている。水晶振動板1は当該電極パッド21,22に片持ち支持される。当該片持ち支持は、例えばシリコーン系の導電樹脂接着剤(導電性接合材)Dを用いて引出電極111,121と電極パッド21,22を電気的機械的に接続する。このとき、引出電極の引き回し部112,122により、表裏面の励振電極11,12の接続が水晶振動板の一方の主面のみで確立することができるので、導電性樹脂接着剤Dはパッケージの支持体24側のみで形成している。つまり、水晶振動板1の搭載構成の薄肉化が行え、結果として水晶振動子の低背化が行える。導電性樹脂接着剤Dの余分なガスの発生を抑制することができ、導電性樹脂接着剤Dを水晶振動板の上塗りすることによる水晶振動板のずれ込みの悪影響も抑制することができる。そして所定の加熱等による安定化処理を行った後、図示しないキャップにてパッケージの開口部20aをシーム接合やビーム接合、ろう接合、ガラス封止等の手段により、気密封止を行うことで水晶振動子の完成となる。
以上のように構成することで、各励振電極11,12はZ’軸方向(短辺方向)の水晶振動板1の両端部まで形成された励振電極により、Z’軸方向でマスクずれが生じても正対向する領域にバラツキが生じることがないので、水晶振動板の直列抵抗値にバラツキが生じることもない。また、小形化された水晶振動板であっても、Z’軸方向に励振電極11,12を拡大することができ、励振領域を広くし、直列共振抵抗を改善したり、周波数可変量を広くすることができる。各励振電極11,12は振動変位エネルギの強いX軸方向については、水晶振動板の両端部から所定のギャップを有しているので、水晶振動板の端部に伝播した振動が反射して、水晶振動板の直列抵抗値を悪化させることもなくより好ましい形態となる。さらに、引出電極111,121により水晶振動板の短辺の端部に引き出されてなり、前記各引出電極は水晶振動板のZ’軸方向の一側面のみに形成された引き回し部112,122を介して反対面に引き出されているので、上記Z’軸方向の両端部まで形成された励振電極とこの引出電極が短絡することがない。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、図5(図5(a)は本発明の他の形態を示す水晶振動板の平面図と、図5(b)は図5(a)のA−A線に沿う断面図)に示すように、両端保持する構成に対応することができる。すなわち、水晶振動板1はZ’軸が長辺、X軸が短辺になるよう設定されており、また各励振電極11,12は各辺がZ’軸とX軸に沿った構成となっている。励振電極11,12はZ’軸方向の水晶振動板の両端部から所定のギャップG1,G2を有しながらX軸方向の水晶振動板の両端部まで形成されている。なお、裏面に形成された励振電極12については一部図示していない。また励振電極11は引出電極111により水晶振動板1の短辺側であって、当該短辺の一角部分に引き出され、励振電極12は引出電極121により対角位置にある短辺側の他角部分に引き出されている。なお、引出電極111,121はそれぞれ水晶振動板のX軸方向の両側面(両短辺)に形成された引き回し部112,122を介して反対面に引き出されている。
また、図6(図6(a)は本発明の他の形態を示す水晶振動板の平面図、図6(b)は図6(a)の断面図)に示すように、引出電極111,121を水晶振動板の短辺の中央よりに近接させて形成してもよい。このように構成することで、上記Z’軸方向の両端部まで形成された励振電極とこの引出電極が短絡することがより一層なくなる。また、引出電極111,121の端部領域が、水晶振動板の短辺の中央よりに近接させて片持ち支持されるので、パッケージの電極パッドと電気的機械的に接続される際に、この2点間でのパッケージ側から受ける水晶振動板への応力の影響や、導電樹脂接合材の収縮に伴って水晶振動板への応力の影響を軽減することができ、これらによる周波数変動の悪影響を減少し、周波数を安定化することができる。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施の形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
水晶振動子の量産に適用できる。
1 水晶振動板
2 パッケージ
2 パッケージ
Claims (4)
- 水晶振動板とパッケージとキャップを有する水晶振動子であって、
水晶振動板は、矩形状で、厚みすべり振動する水晶振動板の表裏面に対向して一対の励振電極が形成され、当該各励振電極は短辺方向の水晶振動板の両端部まで形成されるとともに引出電極により水晶振動板の短辺の端部に引き出されてなり、前記各引出電極は水晶振動板の短辺の側面のみを介して反対面に引き出されてなり、
前記水晶振動板の引出電極がパッケージの支持体と導電性接合材により接合され、水晶振動板がパッケージに搭載支持されてなるとともに前記キャップをパッケージに被せて気密封止してなることを特徴とする水晶振動子。 - 前記水晶振動板は、X軸方向を長辺方向としZ’軸方向短辺方向とする矩形状で、厚みすべり振動する水晶振動板の表裏面に対向して一対の励振電極が形成され、当該各励振電極はX軸方向の水晶振動板の両端部から所定のギャップを有しながらZ’軸方向の水晶振動板の両端部まで形成されるとともに引出電極により水晶振動板の短辺の端部に引き出されてなり、前記各引出電極は水晶振動板のZ’軸方向に沿った側面のみを介して反対面に引き出されてなることを特徴とする特許請求項1記載の水晶振動子。
- 前記各励振電極は、引出電極により水晶振動板の一短辺の両端部分に引き出されてなり、前記各引出電極は水晶振動板の短辺の一側面を介して反対面に引き出されてなることを特徴とする特許請求項1、または特許請求項2記載の水晶振動子。
- 前記励振電極と引出電極を同一電極層構成とするとともに、
電極層構成を、クロムの下地電極層と当該下地電極層の上面に形成された銀電極層、銀電極層の上面に形成されたクロム電極層と当該クロム電極層の上面に形成された銀電極層、または金電極層からなることを特徴とする特許請求項1乃至3いずれか1項記載の水晶振動子。
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