本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。なお、以下の実施形態と請求項の関係は次の通りである。実施形態1は、主に請求項1、11、20、26などについて説明する。実施形態2は、主に請求項2、12、21、27などについて説明する。実施形態3は、主に請求項3、13、28などについて説明する。実施形態4は、主に請求項4、14、29などについて説明する。実施形態5は、主に請求項5、15、22などについて説明する。実施形態6は、主に請求項6、16、23などについて説明する。実施形態7は、主に請求項7、17、30などについて説明する。実施形態8は、主に請求項8、18、31などについて説明する。実施形態9は、主に請求項9、24、32などについて説明する。実施形態10は、主に請求項10、19、25、33などについて説明する。
(実施形態1)
(実施形態1:概要)実施形態1は、コンテンツ出力装置と受信用電子機器とからなる情報記録システムについて説明する。コンテンツ出力装置は、コンテンツ情報を取得し、取得したコンテンツ情報に基づいてコンテンツを再生する一方、取得中のコンテンツ情報の全部又は一部を含む伝送情報を近距離無線方式にてブロードキャストする。受信用電子機器は、コンテンツ出力装置からブロードキャストされる伝送情報を受信することができる。
(実施形態1:構成)本実施形態に係る情報記録システムの機能ブロック図を図3に例示する。情報記録システムは、コンテンツ出力装置(0300)と、受信用電子機器(0320)とから構成される。コンテンツ出力装置(0300)は、放送や通信、又は/及び媒体等の読み取りによってコンテンツを取得し、取得したコンテンツを映像表示や音声出力等することが可能な電子機器全般が該当する。例えば、テレビ、パーソナルコンピュータ、携帯電話、PDA、等が該当する。また、コンテンツ出力装置(0300)と受信用電子機器(0320)は、互いに近距離無線方式にて通信可能な電子機器である。近距離無線方式の通信とは、例えば、Bluetooth(登録商標)や赤外線通信やRFID方式等が該当する。また、受信用電子機器(0320)は、コンテンツ出力装置(0300)から出力される伝送情報(コンテンツ情報の全部又は一部を含む)を近距離無線方式にて受信可能な電子機器全般が該当する。例えば、携帯電話、パーソナルコンピュータ、PDA、プリンター等の様々な電子機器が該当しうる。また、受信用電子機器(0320)は可搬型の電子機器であってもよいし据え置き型の電子機器であってもよい。
なお、以下に詳述する本発明の構成要素である各部は、ハードウェア、ソフトウェア、ハードウェアとソフトウェアの両方のいずれかによって構成される。例えば、これらを実現する一例として、コンピュータを利用する場合には、CPU、バス、メモリ、インタフェース、周辺装置などで構成されるハードウェアと、それらハードウェア上で実行可能なソフトウェアがある。ソフトウェアとしては、メモリ上に展開されたプログラムを順次実行することで、メモリ上のデータや、インタフェースを介して入力されるデータの加工、保存、出力などにより各部の機能が実現される。さらに具体的には、図2は一般的なコンピュータの構成を例示する図でありコンピュータが主にCPU(0210)、入出力インタフェース(I/O)(0220)、HDD(0230)、RAM(0240)、ROM(0250)等から構成されることを示しているが、本件発明に係るコンテンツ出力装置と受信用電子機器は図2と同様の構成により実現可能である。ただし、図2のような構成に限定されるものではない。(明細書の全体を通じて同様である。)
(実施形態1:コンテンツ出力装置の構成)コンテンツ出力装置(0300)は、「コンテンツ情報取得部」(0301)と、「再生部」(0302)と、「ブロードキャスト部」(0303)と、を有する。
「コンテンツ情報取得部」(0301)は、コンテンツ情報を取得する機能を有する。「コンテンツ情報」とは、コンテンツを実現するための情報であり、具体的には画像データや音声データ等が該当する。また、例えばデジタル放送におけるデータ放送用データ等であってもよい。また、コンテンツ情報は、インターネット、放送局やコンテンツプロバイダ等の外部から提供されるものであってもよいし、コンテンツ出力装置内部の記憶媒体等から提供されるものであってもよい。また、コンテンツ情報が外部から提供される場合には、放送チューナやネットワーク回路等の入力インタフェースからコンテンツ情報が受信されてRAMやHDD等の所定の記憶領域に格納され、コンテンツ情報が内部の記憶媒体等から提供される場合には、DVD等の記録媒体等から読み取られたコンテンツ情報がRAMやHDD等の所定の記憶領域に格納されることが想定される。コンテンツ情報取得部は、具体的にはこれらの所定の記憶領域からコンテンツ情報を読出し、映像出力するために画像処理部にコンテンツ情報に含まれる画像データを送ったり、音声処理部にコンテンツ情報に含まれる音声データを送ったりする処理を行なう。また、所定の記憶領域から読出したコンテンツ情報に基づいてブロードキャスト部(0303)にて伝送情報を生成するためのメモリに格納する等の処理も行なう。また、コンテンツ情報取得部はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。また、「コンテンツ」とは、映像、音声、文字情報、アプリケーションプログラム等を含むものを意味する。具体的には、例えば、テレビ番組、宣伝広告(コマーシャル)、EPG等のテレビ番組情報、デジタル放送におけるデータ放送、ネットワーク上にて配信される動画コンテンツや静止画コンテンツ等が該当する。また、コンテンツ出力装置にてカメラ撮影した静止画や動画、マイクから入力された音声等であってもよい。なお、図4にコンテンツがXML(eXtensible Markup Language)にて実現される場合の一例を示す。「<コンテンツ>」と「</コンテンツ>」との間に記述されているのが実際のコンテンツの内容であり、図4はコンテンツが料理番組である場合の一例である。また、コンテンツの情報へのポインター(URL等)が配置されていてもよい。
「再生部」(0302)は、取得したコンテンツ情報に基づいてコンテンツを再生する機能を有する。「再生」とは、主に、ディスプレイ等の表示装置に映像を出力することや、スピーカー等に音声を出力することを意味する。「コンテンツ情報に基づいて」とは、取得したコンテンツ情報のすべてにより実現されるコンテンツを再生することが前提であるが、コンテンツ情報の一部のみを再生する場合や、コンテンツ情報を編集して再生する場合等も含むことを意味している。例えば、コンテンツ情報が映像データと音声データを含む場合であって、映像データのみ又は音声データのみを出力するような場合が該当する。再生部の具体的な処理としては、例えば、コンテンツ情報取得部(0301)にて画像処理部に送られた画像データをメモリに展開し、必要に応じてアナログ変換する等して表示出力信号に変換して表示または出力する。また、再生部はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
「ブロードキャスト部」(0303)は、コンテンツ情報取得部(0301)にて取得中のコンテンツ情報の全部又は一部を含む伝送情報を近距離無線方式でブロードキャストする機能を有する。「コンテンツ情報取得部にて取得中」とは、例えば放送チューナやネットワーク処理部等の入力インタフェースから受信されてRAMやHDD等の所定の記憶領域に格納されているコンテンツ情報や、DVD等の記録媒体等から読み取られてRAM等の所定の記憶領域に格納されているコンテンツ情報が、コンテンツ情報取得部(0301)により読み出されて、画像処理部等に送られつつ、ブロードキャスト部にても処理が行なわれることを意味している。すなわち、コンテンツ情報取得部(0301)での処理とブロードキャスト部での処理が平行して行なわれるということである。また、コンテンツ情報取得部(0301)においてコンテンツ情報が取得された後、所定時間遅延してからコンテンツ情報の全部又は一部を含む伝送情報がブロードキャストされるようになっていてもよい。例えば、コンテンツ情報取得部(0301)にて画像処理部等に送られたコンテンツ情報が、一旦バッファに所定の時間、蓄積されてからブロードキャストされるような場合が該当する。「伝送情報」は、「コンテンツ情報の全部又は一部」であるので、例えば、コンテンツが料理番組であって料理の画像とレシピ等の文字情報がコンテンツ情報に含まれているような場合に、レシピ等の文字情報のみを伝送情報とする等となっていてもよい。よって、再生部(0302)にて再生されるコンテンツと、ブロードキャスト部にてブロードキャストされる伝送情報により実現される映像や音声は、異なるものとなる場合もあり得る。また、「伝送情報」はコンテンツ情報の全部又は一部を「含む」ので、コンテンツ情報の全部又は一部以外の情報も含まれていてもよい。例えば、料理番組のレシピ等の文字情報に加えて日付や時間の情報等を加える等してもよい。「ブロードキャスト」とは、外部の不特定の送信先に対して伝送情報を連続的に出力することを意味する。連続的とは、一定時間連続していることを意味しており、常時出力されているかどうかは問わないが、不特定多数の受信用電子機器を対象としてブロードキャストするため、常時出力されている方が好ましい。例えば、適宜出力が停止されるようになっていても構わない。ブロードキャスト部の具体的な処理としては、例えば、コンテンツ情報取得部(0301)にてRAM等に格納されたコンテンツ情報の全部又は一部により伝送情報を生成し、通信インタフェースを介して外部に出力する。また、ブロードキャスト部はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
(実施形態1:受信用電子機器の構成)受信用電子機器(0320)は、「伝送情報受信部」(0321)を有する。
「伝送情報受信部」(0321)は、コンテンツ出力装置(0300)のブロードキャスト部(0303)からブロードキャストされる伝送情報を受信する機能を有する。受信の開始は、ユーザ等によって受信ボタン等が押下されたことをトリガーとしてもよいし、常時受信を行なう、一定時間ごとに自動的に受信を行なう、等となっていてもよい。伝送情報受信部の具体的な処理としては、例えば、前記ブロードキャスト部(0303)にてブロードキャストされた伝送情報を通信インタフェースを介して受信し、RAMやHDD等の所定の記憶領域に格納する。また、伝送情報受信部はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
(実施形態1:処理の流れ)図5は、本実施形態に係る情報記録システムにおける処理の流れを示すシーケンス図を例示する。
最初に、コンテンツ出力装置にて、コンテンツ情報を取得する。この処理は、主にコンテンツ情報取得部によって実行される(ステップS0501)。次に、ステップS0501にて取得したコンテンツ情報に基づいてコンテンツを再生する。この処理は、主に再生部によって実行される(ステップS0502)。次に、ステップS0501にて取得中のコンテンツ情報の全部又は一部を含む伝送情報を近距離無線方式でブロードキャストする。この処理は、主にブロードキャスト部によって実行される(ステップS0503)。最後に、受信用電子機器にて、ステップS0503にてブロードキャストされる伝送情報を受信する。この処理は、主に伝送情報受信部によって実行される(ステップS0504)。
(実施形態1:効果)本実施形態に係る情報記録システムは、コンテンツ出力装置にてコンテンツ情報の全部又は一部を含む伝送情報が外部の不特定の電子機器に対してブロードキャストされるので、同時に複数のユーザが異なるタイミングにて映像や音声を受信用電子機器にて受信し記録することが可能である。
(実施形態2)
(実施形態2:概要)実施形態2は、コンテンツ出力装置にて行なわれる伝送情報のブロードキャストを受信用電子機器から信号を出力することにより停止することが可能な情報記録システムについて説明する。
(実施形態2:構成)本実施形態に係る情報記録システムの機能ブロック図を図6に例示する。情報記録システムは、コンテンツ出力装置(0600)と、受信用電子機器(0620)とから構成される。
(実施形態2:コンテンツ出力装置の構成)本実施形態に係るコンテンツ出力装置の構成は、実施形態1に係るコンテンツ出力装置の構成に「信号受信部」(0604)と「停止命令出力部」(0605)を加えた構成となっている。コンテンツ出力装置(0600)は、「コンテンツ情報取得部」(0601)と、「再生部」(0602)と、「ブロードキャスト部」(0603)と、「信号受信部」(0604)と、「停止命令出力部」(0605)と、を有する。
「信号受信部」(0604)は、受信用電子機器(0620)から出力される信号や赤外線リモコンなどの他の遠隔制御機器からの制御信号などを受信する機能を有する。ここでの「信号」とは、具体的には、例えば、受信用電子機器(0620)に備えられている文字キー、十字キー、選択ボタン、等が押下された場合に出力される信号の他、様々な信号が想定され、特定の信号に限定されない。また、後述の停止命令出力部(0605)は「信号受信部での所定の信号の受信に応じて前記ブロードキャストを停止させるための命令である停止命令を出力する」ので、信号受信部にて受信される信号に、ブロードキャストを停止させる旨を示す信号が受信されうるということである。信号を通信する方法は、有線によってもよいし無線によってもよい。無線であれば、例えばBluetooth(登録商標)、赤外線などの不可視光線でもよいし、可視光線によってもよい。信号受信部の具体的な処理としては、例えば、通信インタフェース等を介して信号が受信され、受信された信号に基づいて押下等された受信用電子機器(0620)のキーや命令等を判断し、判断結果をRAM等の所定の記憶領域に格納する。受信された信号に基づいてキーや命令を判断する方法としては、例えば、コンテンツ出力装置内に受信する信号と受信用電子機器(0602)のキー等とを関連付けた情報を保持しておき、信号を受信すると保持している情報を参照して押下等されたキー等を判断するような方法が考えられる。また、押下等されたキー等を示す情報は、例えば、図7に示す「signal=’stop_button’」というようなデータにより表現される。ここで、「signal」とは押下等されたキー等を示すプログラム上の変数である。すなわち、この時点で信号が受信され解読されたことになる。また、受信した信号を解読せず、そのままRAM等の所定の記憶領域に格納し、後述の停止命令出力部(0605)にて利用するようになっていてもよい。また、信号受信部はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
「停止命令出力部」(0605)は、信号受信部(0604)での所定の信号の受信に応じて前記ブロードキャストを停止させるための命令である停止命令を出力する機能を有する。「前記ブロードキャスト」とは、前記ブロードキャスト部(0603)にて実行されるブロードキャストを指している。「所定の信号」とは、具体的には、例えば、前記ブロードキャストを停止させるための受信用電子機器(0620)等のキー等が押下された場合に出力される信号である。ただし、信号受信部(0604)にて受信するすべての信号であってもよい。すなわち、受信用電子機器(0620)等から出力された何らかの信号を受信したことをもって、前記ブロードキャストが停止されるようになっていてもよい。「停止命令」とは、例えば、ブロードキャスト部(0603)を実現するプログラムの実行を停止する命令であったり、ブロードキャスト部(0603)を実現するためのハードウェアへの電源供給を停止する命令であったりすることが想定される。図7は、信号受信部と停止命令出力部における処理の一例を示す。前述のように、信号受信部(0701)において「signal=’stop_button ’」という情報が取得されたとする。また、この情報が前記ブロードキャストを停止するための受信用電子機器からの命令を示すキーを表すとすると、停止命令出力部(0702)では、RAM等の所定の記憶領域に格納されている変数「execution」の値を"0"に変更する。ここで、「execution」はプログラム上の変数であり、値が"0"になったことをトリガーとして、前記ブロードキャスト部を実現するプログラムの実行を停止する処理が実行される。また、値が"1"になったことをトリガーとして前記ブロードキャスト部を実現するプログラムの実行が再開されることを表す変数である。また、停止命令出力部はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。なお、ブロードキャストの停止は本例のように受信用電子機器により行なわれなくとも、赤外線リモコン等の他の遠隔制御機器からの遠隔操作命令が受信されることにより行われるようになっていても良い。また、ブロードキャストの再開はその通信が終了した後自動的に開始するようになっていると便利である。
(実施形態2:受信用電子機器の構成)本実施形態に係る受信用電子機器の構成は、実施形態1に係る受信用電子機器の構成に「信号出力部」(0622)を加えた構成となっている。受信用電子機器(0620)は、「伝送情報受信部」(0621)と、「信号出力部」(0622)と、を有する。
「信号出力部」(0622)は、コンテンツ出力装置(0600)に対して信号を出力するための機能を有する。信号の出力先は、主に、コンテンツ出力装置(0600)の前記信号受信部(0604)である。「信号」とは、具体的には、主に受信用電子機器(0620)に備えられている文字キー、十字キー、選択ボタン、等が押下された場合に出力される信号等が想定されるが、これら以外の信号であってもよい。また、キーボード、マウス、タッチパネル、ペンタブレット、ジョイスティック等によって選択可能なグラフィック表示されるボタンやアイコン等が選択された場合に出力される信号等であってもよい。なお、出力される信号は、コンテンツ出力装置におけるブロードキャストを停止させる旨を示す所定の信号である。また、信号を通信する方法は、有線によってもよいし無線によってもよい。無線であれば、例えばBluetooth(登録商標)、赤外線などの不可視光線でもよいし、可視光線によってもよい。信号出力部の具体的な処理としては、例えば、受信用電子機器(0620)に備えられているキーやボタン等が押下されたことをトリガーとして、押下されたキーやボタン等に対応する信号が通信インタフェースを介して出力される。また、信号出力部はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
(実施形態2:処理の流れ)図8は、本実施形態に係る情報記録システムにおける処理の流れを示すシーケンス図を例示する。
最初に、コンテンツ出力装置にて、コンテンツ情報を取得する。この処理は、主にコンテンツ情報取得部によって実行される(ステップS0801)。次に、ステップS0801にて取得したコンテンツ情報に基づいてコンテンツを再生する。この処理は、主に再生部によって実行される(ステップS0802)。次に、ステップS0801にて取得中のコンテンツ情報の全部又は一部を含む伝送情報を近距離無線方式でブロードキャストする。この処理は、主にブロードキャスト部によって実行される(ステップS0803)。次に、受信用電子機器にて、ステップS0803にてブロードキャストされる伝送情報を受信する。この処理は、主に伝送情報受信部によって実行される(ステップS0804)。次に、コンテンツ出力装置に対して信号を出力する。出力する信号は、コンテンツ出力装置にてブロードキャストを停止させる所定の信号に該当する。この処理は、主に信号出力部によって実行される(ステップS0805)。次に、コンテンツ出力装置にて、ステップS0805にて出力される信号を受信する。この処理は、主に信号受信部によって実行される(ステップS0806)。最後に、ステップS0806における所定の信号の受信に応じてステップS0803にて実行されたブロードキャストを停止させるための命令である停止命令を出力する。この処理は、主に停止命令出力部によって実行される(ステップS0807)。
(実施形態2:効果)本実施形態に係る情報記録システムは、受信用電子機器から信号を出力することによってコンテンツ出力装置にて実行されている伝送情報のブロードキャストを停止することができる。よって、例えばコンテンツ出力装置におけるブロードキャストが他の電子機器との通信に影響を及ぼすと思われる場合等に、一時的にブロードキャストを停止することが可能である。
(実施形態3)
(実施形態3:概要)実施形態3は、受信用電子機器が受信した伝送情報を外部の電子機器等にて再生するために外部に出力することが可能な情報記録システムについて説明する。
(実施形態3:構成)本実施形態に係る情報記録システムの機能ブロック図を図9に例示する。情報記録システムは、コンテンツ出力装置(0900)と、受信用電子機器(0920)とから構成される。
(実施形態3:コンテンツ出力装置の構成)本実施形態に係るコンテンツ出力装置の構成は、実施形態1又は2に係るコンテンツ出力装置の構成と同様であるので、ここでの説明は省略する。
(実施形態3:受信用電子機器の構成)本実施形態に係る受信用電子機器の構成は、実施形態1又は2に係る受信用電子機器の構成に「受信伝送情報出力部」(0923)を加えた構成となっている。図9においては、実施形態2に係る受信用電子機器の構成に前記受信伝送情報出力部(0923)を加えた構成を例示している。受信用電子機器(0920)は、「伝送情報受信部」(0921)と、「信号出力部」(0922)と、「受信伝送情報出力部」(0923)と、を有する。
「受信伝送情報出力部」(0923)は、受信した伝送情報を外部にて再生するために出力するための機能を有する。「受信した伝送情報」とは、伝送情報受信部(0921)にて受信した伝送情報を指す。「外部にて再生する」とは、外部の電子機器等にて再生することを意味する。コンテンツ出力装置(0900)にて再生する場合や、別の受信用電子機器にて再生する場合等も含まれる。「再生」とは、伝送情報に含まれる画像データに基づいてディスプレイ等の表示装置に映像を表示したり、伝送情報に含まれる音声データに基づいてスピーカー等の出力装置に音声を出力すること等が該当する。また、外部の電子機器等がプリンターであれば、印刷等することも含まれる。また、伝送情報の出力は、例えば、ユーザにより伝送情報を出力するためのボタン等が押下されたことをトリガーとして出力される場合等が考えられるが、伝送情報の出力先が一の電子機器に決まっているような場合には伝送情報受信部(0921)にて伝送情報を受信したことをトリガーとして自動的に出力される等となっていてもよい。すなわち、伝送情報受信部(0921)にて伝送情報を受信した後、伝送情報を出力するまでに遅延があってもよい。また、伝送情報を通信する方法は、有線によってもよいし無線によってもよい。無線であれば、例えばBluetooth(登録商標)、赤外線などの不可視光線でもよいし、可視光線によってもよい。受信伝送情報出力部の具体的な処理としては、例えば、受信用電子機器(0920)に備えられている伝送情報を出力するためのボタン等が押下されたことをトリガーとして、伝送情報受信部(0921)によってRAMやHDD等の所定の記憶領域に格納されている伝送情報を読み出し、通信インタフェースを介して出力する。また、受信伝送情報出力部はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
(実施形態3:処理の流れ)図10は、本実施形態に係る情報記録システムにおける処理の流れを示すシーケンス図を例示する。
最初に、コンテンツ出力装置にて、コンテンツ情報を取得する。この処理は、主にコンテンツ情報取得部によって実行される(ステップS1001)。次に、ステップS1001にて取得したコンテンツ情報に基づいてコンテンツを再生する。この処理は、主に再生部によって実行される(ステップS1002)。次に、ステップS1001にて取得中のコンテンツ情報の全部又は一部を含む伝送情報を近距離無線方式でブロードキャストする。この処理は、主にブロードキャスト部によって実行される(ステップS1003)。次に、受信用電子機器にて、ステップS1003にてブロードキャストされる伝送情報を受信する。この処理は、主に伝送情報受信部によって実行される(ステップS1004)。最後に、ステップS1004にて受信した伝送情報を外部にて再生するために出力する。この処理は、主に受信伝送情報出力部によって実行される(ステップS1005)。
(実施形態3:効果)本実施形態に係る情報記録システムは、受信用電子機器にて受信した伝送情報を外部に出力することができるので、例えば、受信用電子機器が携帯端末であってディスプレイ等が小さい場合等には外部の電子機器のより大きなディスプレイ等にて出力したり、外部のプリンター等にて印刷したりすること等も可能である。
(実施形態4)
(実施形態4:概要)実施形態4は、受信用電子機器が受信した伝送情報を自身にて再生することが可能な情報記録システムについて説明する。
(実施形態4:構成)本実施形態に係る情報記録システムの機能ブロック図を図11に例示する。情報記録システムは、コンテンツ出力装置(1100)と、受信用電子機器(1120)とから構成される。
(実施形態4:コンテンツ出力装置の構成)本実施形態に係るコンテンツ出力装置の構成は、実施形態1から3のいずれか一に係るコンテンツ出力装置の構成と同様であるので、ここでの説明は省略する。
(実施形態4:受信用電子機器の構成)本実施形態に係る受信用電子機器の構成は、実施形態1から3のいずれか一に係る受信用電子機器の構成に「再生出力部」(1124)を加えた構成となっている。図11においては、実施形態3に係る受信用電子機器の構成に前記再生出力部(1124)を加えた構成を例示している。受信用電子機器(1120)は、「伝送情報受信部」(1121)と、「信号出力部」(1122)と、「受信伝送情報出力部」(1123)と、「再生出力部」(1124)と、を有する。
「再生出力部」(1124)は、受信した伝送情報を再生するための機能を有する。「受信した伝送情報」とは、伝送情報受信部(1121)にて受信した伝送情報である。「再生」とは、伝送情報に含まれる画像データに基づいてディスプレイ等の表示装置に映像を表示したり、伝送情報に含まれる音声データに基づいてスピーカー等の出力装置に音声を出力すること等が該当する。また、受信用電子機器(1120)がプリンターであれば、印刷等することも含まれる。また、受信した伝送情報がMPEG(Moving Picture Experts Group)等にて圧縮されている場合には、デコードの処理を行なう。再生出力部の具体的な処理としては、例えば、伝送情報受信部にてRAMやHDD等の所定の記憶領域に格納されている伝送情報を読み出し、画像処理部に送る。画像処理部で所定の処理が行われた後メモリに展開し、必要に応じてアナログ変換する等してディスプレイ出力信号に変換してディスプレイ等に出力する。また、再生出力部はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
(実施形態4:処理の流れ)図12は、本実施形態に係る情報記録システムにおける処理の流れを示すシーケンス図を例示する。
最初に、コンテンツ出力装置にて、コンテンツ情報を取得する。この処理は、主にコンテンツ情報取得部によって実行される(ステップS1201)。次に、ステップS1201にて取得したコンテンツ情報に基づいてコンテンツを再生する。この処理は、主に再生部によって実行される(ステップS1202)。次に、ステップS1201にて取得中のコンテンツ情報の全部又は一部を含む伝送情報を近距離無線方式でブロードキャストする。この処理は、主にブロードキャスト部によって実行される(ステップS1203)。次に、受信用電子機器にて、ステップS1203にてブロードキャストされる伝送情報を受信する。この処理は、主に伝送情報受信部によって実行される(ステップS1204)。最後に、ステップS1204にて受信した伝送情報を再生する。この処理は、主に再生出力部によって実行される(ステップS1205)。
(実施形態4:効果)本実施形態に係る情報記録システムは、受信用電子機器にて受信した伝送情報を自身のディスプレイやスピーカー等にて再生出力することが可能である。
(実施形態5)
(実施形態5:概要)実施形態5は、受信用電子機器から出力される伝送情報をコンテンツ出力装置にて受信して再生出力することが可能な情報記録システムについて説明する。図13は、本実施形態における情報記録システムの実現例を示す。例えば、コンテンツ出力装置(1301)のディスプレイ等にて番組出演者の映像とともに懸賞の応募方法が表示されていたとする。ここで、伝送情報として、懸賞の応募方法のみがコンテンツ出力装置(1301)からブロードキャストされていたとする。受信用電子機器(1302)のユーザは、この伝送情報を受信して保存しておき、例えば番組終了後にコンテンツ出力装置(1301)に対して出力する。すると、コンテンツ出力装置(1301)では出力された伝送情報を受信して再生出力することにより、ユーザはコンテンツ出力装置(1301)のディスプレイ等にて懸賞の応募方法を確認することができる。勿論、受信用電子機器(1302)にて伝送情報を受信した後、即刻、コンテンツ出力装置に対して伝送情報を出力し再生させることも可能である。
(実施形態5:構成)本実施形態に係る情報記録システムの機能ブロック図を図14に例示する。情報記録システムは、コンテンツ出力装置(1400)と、受信用電子機器(1420)とから構成される。
(実施形態5:コンテンツ出力装置の構成)本実施形態に係るコンテンツ出力装置の構成は、実施形態3の図9にて例示したコンテンツ出力装置の構成に「伝送情報受信手段」(1406)と、「再帰伝送情報再生出力部」(1407)と、を加えた構成となっている。コンテンツ出力装置(1400)は、「コンテンツ情報取得部」(1401)と、「再生部」(1402)と、「ブロードキャスト部」(1403)と、「信号受信部」(1404)と、「停止命令出力部」(1405)と、「再帰伝送情報再生出力部」(1407)と、を有する。また、前記信号受信部(1404)は、「伝送情報受信手段」(1406)を有する。
「伝送情報受信手段」(1406)は、受信用電子機器(1420)の受信伝送情報出力部(1423)から出力される伝送情報を受信する機能を有する。また、伝送情報を通信する方法は、有線によってもよいし無線によってもよい。無線であれば、例えばBluetooth(登録商標)、赤外線などの不可視光線でもよいし、可視光線によってもよい。伝送情報受信手段の具体的な処理としては、例えば、受信用電子機器(1420)の受信伝送情報出力部(1423)から出力された伝送情報を通信インタフェースを介して受信し、RAMやHDD等の所定の記憶領域に格納する。また、伝送情報受信手段はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
「再帰伝送情報再生出力部」(1407)は、受信した伝送情報である再帰伝送情報を再生出力するための機能を有する。「受信した伝送情報」とは、伝送情報受信手段(1406)にて受信した伝送情報である。「再生出力」とは、主に、伝送情報に含まれる画像データに基づいてディスプレイ等の表示装置に映像を表示したり、伝送情報に含まれる音声データに基づいてスピーカー等の出力装置に音声を出力すること等が該当する。また、コンテンツ出力装置(1400)が印刷機能を有していれば、印刷等することも含まれる。再帰伝送情報再生出力部の具体的な処理としては、例えば、伝送情報受信手段にてRAMやHDD等の所定の記憶領域に格納されている再帰伝送情報を読み出し、画像処理部に送る。画像処理部で所定の処理が行われた後メモリに展開し、必要に応じてアナログ変換する等してディスプレイ出力信号に変換してディスプレイ等に出力する。また、再帰伝送情報再生出力部はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
(実施形態5:受信用電子機器の構成)本実施形態に係る受信用電子機器の構成は、実施形態3の図9にて例示した受信用電子機器の構成と同様であるので、ここでの説明は省略する。
(実施形態5:処理の流れ)図15は、本実施形態に係る情報記録システムにおける処理の流れを示すシーケンス図を例示する。
最初に、コンテンツ出力装置にて、コンテンツ情報を取得する。この処理は、主にコンテンツ情報取得部によって実行される(ステップS1501)。次に、ステップS1501にて取得したコンテンツ情報に基づいてコンテンツを再生する。この処理は、主に再生部によって実行される(ステップS1502)。次に、ステップS1501にて取得中のコンテンツ情報の全部又は一部を含む伝送情報を近距離無線方式でブロードキャストする。この処理は、主にブロードキャスト部によって実行される(ステップS1503)。次に、受信用電子機器にて、ステップS1503にてブロードキャストされる伝送情報を受信する。この処理は、主に伝送情報受信部によって実行される(ステップS1504)。次に、ステップS1504にて受信した伝送情報を再生するために出力する。この処理は、主に再生出力部によって実行される(ステップS1505)。次に、コンテンツ出力装置にて、ステップS1505にて出力される伝送情報を受信する。この処理は、主に伝送情報受信手段によって実行される(ステップS1506)。最後に、ステップS1506にて受信した伝送情報である再帰伝送情報を再生出力する。この処理は、主に再帰伝送情報再生出力部によって実行される(ステップS1507)。
(実施形態5:効果)本実施形態に係る情報記録システムは、受信用電子機器から出力される伝送情報をコンテンツ出力装置にて受信して再生出力することができる。よって、例えば受信用電子機器にて受信した伝送情報を再生すると情報量が多くて確認しづらい場合等に、コンテンツ出力装置のディスプレイ等にて表示させる等が可能である。
(実施形態6)
(実施形態6:概要)実施形態6は、コンテンツ出力装置から伝送情報をブロードキャストする際に、所定時間遅延させてブロードキャストすることが可能な情報記録システムについて説明する。
(実施形態6:構成)本実施形態に係る情報記録システムの機能ブロック図を図16に例示する。情報記録システムは、コンテンツ出力装置(1600)と、受信用電子機器(1620)とから構成される。
(実施形態6:コンテンツ出力装置の構成)本実施形態に係るコンテンツ出力装置の構成は、実施形態1から5のいずれか一に係るコンテンツ出力装置の構成に「遅延手段」(1608)を加えた構成となっている。図16においては、実施形態5に係るコンテンツ出力装置の構成に前記遅延手段(1608)を加えた構成を例示している。コンテンツ出力装置(1600)は、「コンテンツ情報取得部」(1601)と、「再生部」(1602)と、「ブロードキャスト部」(1603)と、「信号受信部」(1604)と、「停止命令出力部」(1605)と、「再帰伝送情報再生出力部」(1607)と、を有する。また、前記信号受信部(1604)は、「伝送情報受信手段」(1606)を有する。また、前記ブロードキャスト部(1603)は、「遅延手段」(1608)を有する。
「遅延手段」(1608)は、コンテンツ情報取得部(1601)でのコンテンツ情報の取得タイミングよりも伝送情報のブロードキャストタイミングを所定時間遅延させるための機能を有する。「コンテンツ情報取得部でのコンテンツ情報の取得タイミングよりも伝送情報のブロードキャストタイミングを所定時間遅延させる」とは、前述したように、コンテンツ情報取得部(1601)での処理と平行してブロードキャスト部にても処理が行なわれるが、コンテンツ情報取得部(1601)にて取得したコンテンツを利用して、即刻、伝送情報を生成してブロードキャストするのではなく、所定時間遅延させてブロードキャストすることを意味する。また、「所定時間」は、変更可能であってもよい。所定時間は、例えば、人間が画像を認識してからボタンを押下するまでの平均的な反応時間等に設定されている場合が想定される。図17は、遅延手段における処理の一例を示す。遅延手段は、例えば遅延用のバッファを有しており、この遅延用バッファが約1.0秒遅延させるためのバッファであるとする。遅延用バッファにはコンテンツ情報に基づいて生成された最新の伝送情報が常に格納されていき、同時に古い伝送情報から順にブロードキャストされていくようになっている。伝送情報は、一旦このような遅延バッファを介してブロードキャストされることにより、約1.0秒遅延されてブロードキャストされることになる。また、遅延用バッファにより遅延させるタイミングとしては、図17においては伝送情報が生成された後に遅延用バッファを介してブロードキャストされるようになっているが、例えば取得中のコンテンツ情報が遅延用バッファを介してから伝送情報が生成されてブロードキャストされる場合等も考えられる。なお、遅延方法は図17のような方法以外にも様々な方法があり得る。
(実施形態6:受信用電子機器の構成)本実施形態に係る受信用電子機器の構成は、実施形態1から5のいずれか一に係る受信用電子機器の構成と同様であるので、ここでの説明は省略する。
(実施形態6:処理の流れ)本実施形態に係る情報記録システムにおける処理の流れは、実施形態1から5のいずれか一に係る情報記録システムにおける処理の流れと同様である。ただし、取得中のコンテンツ情報の全部又は一部を含む伝送情報を近距離無線方式でブロードキャストする際に、コンテンツ情報の取得タイミングよりも伝送情報のブロードキャストタイミングを所定時間遅延させることを特徴とする。
(実施形態6:効果)本実施形態に係る情報記録システムは、コンテンツ出力装置から伝送情報をブロードキャストする際に、所定時間遅延させてブロードキャストすることができる。よって、例えばユーザが受信用電子機器にて伝送情報を受信するために受信用電子機器の受信ボタン等を押下するのが遅れた場合等であっても、コンテンツ出力装置からの伝送情報のブロードキャストも所定時間遅延されているので、受信したい伝送情報を確実に受信できる可能性が高くなる等の効果がある。
(実施形態7)
(実施形態7:概要)実施形態7は、受信用電子機器にて受信した伝送情報を所定時間バッファする機能を有し、ユーザにより伝送情報を記録するための記録ボタン等が押下された場合等にバッファした伝送情報を記録することが可能な情報記録システムについて説明する。
(実施形態7:構成)本実施形態に係る情報記録システムの機能ブロック図を図18に例示する。情報記録システムは、コンテンツ出力装置(1800)と、受信用電子機器(1820)とから構成される。
(実施形態7:コンテンツ出力装置の構成)本実施形態に係るコンテンツ出力装置の構成は、実施形態1から6のいずれか一に係るコンテンツ出力装置の構成と同様であるので、ここでの説明は省略する。
(実施形態7:受信用電子機器の構成)本実施形態に係る受信用電子機器の構成は、実施形態1から6のいずれか一に係る受信用電子機器の構成に「記録命令入力部」(1825)と、「バッファ部」(1826)と、「記録部」(1827)と、を加えた構成となっている。図18においては、実施形態6に係る受信用電子機器の構成に前記記録命令入力部(1825)と前記バッファ部(1826)と前記記録部(1827)を加えた構成を例示している。受信用電子機器(1820)は、「伝送情報受信部」(1821)と、「信号出力部」(1822)と、「受信伝送情報出力部」(1823)と、「記録命令入力部」(1825)と、「バッファ部」(1826)と、「記録部」(1827)と、を有する。
「記録命令入力部」(1825)は、記録命令の入力を受け付けるための機能を有する。「記録命令」とは、記録部(1827)にて伝送情報を記録する旨を示す命令である。記録命令は、例えば、図19に示す「record=’1’」というようなデータにより表現される。ここで、「record」とはプログラム上の変数であり、値が"1"になったことをトリガーとして記録部(1827)にて伝送情報の記録が開始される。また、値が"0"になったことをトリガーとして記録部(1827)における伝送情報の記録が停止されることを表す変数である。より具体的には、記録命令入力部は、例えばユーザ等によって記録ボタン等が押下されたことをトリガーとして、RAM等の所定の記憶領域に格納されている「record」の値を"1"にする。また、記録命令入力部はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
「バッファ部」(1826)は、伝送情報受信部(1821)にて受信する伝送情報を所定時間バッファする機能を有する。「所定時間バッファする」とは、所定時間分の最新の伝送情報を蓄積しておくことを意味する。すなわち、バッファ部は、例えば所定時間分の伝送情報を格納する容量を持つRAM等のメモリに伝送情報を記録することによって実現できる。メモリに伝送情報受信部(1821)にて受信した最近の伝送情報を常に格納していき、同時に古い伝送情報から順に消去していくことにより、メモリには常に所定時間分の最新の伝送情報が保持されている状態となる。また、バッファ部はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
「記録部」(1827)は、記録命令に基づいてバッファ部(1826)にバッファされた伝送情報又は、伝送情報及び記録命令入力後に受信した伝送情報を記録する機能を有する。図20は、記録部における処理の一例を示す。バッファ(2001)は、前記バッファ部に該当する。バッファ(2001)には、前述のように常に伝送情報受信部にて受信した伝送情報が格納されていくことにより、所定時間分の最新の伝送情報が保持されている。ここで、時刻aにて記録命令入力部にて記録命令の入力が受け付けられ、時刻bにて記録が停止されたとする。また、波線2002は、記録命令入力後に伝送情報受信部にて受信した伝送情報である。この場合、(A)は「バッファ部にバッファされた伝送情報」に該当し、(B)は「(バッファ部にバッファされた)伝送情報及び記録命令入力後に受信した伝送情報」に該当する。すなわち、(A)の場合には記録命令が入力されたタイミングよりも所定時間過去の伝送情報を記録することが可能であり、(B)の場合には記録命令が入力されたタイミングよりも所定時間過去の伝送情報に加えて、現在、伝送情報受信部にて受信している伝送情報を記録することが可能となる。より具体的には、記録部は、例えば記録命令入力部(1825)にてRAM等の所定の記憶領域に格納されている「record」の値が"1"となったことをトリガーとして、バッファ部(1826)にてRAM等の所定の記憶領域に格納されている所定時間分の伝送情報を読出し、さらに、伝送情報受信部(1821)にてRAMやHDD等の所定の記憶領域に格納される伝送情報を読出し、両者をRAMやHDD等の所定の記憶領域に格納する。また、記録部はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
(実施形態7:処理の流れ)図21は、本実施形態に係る情報記録システムにおける処理の流れを示すシーケンス図を例示する。
最初に、コンテンツ出力装置にて、コンテンツ情報を取得する。この処理は、主にコンテンツ情報取得部によって実行される(ステップS2101)。次に、ステップS2101にて取得したコンテンツ情報に基づいてコンテンツを再生する。この処理は、主に再生部によって実行される(ステップS2102)。次に、ステップS2101にて取得中のコンテンツ情報の全部又は一部を含む伝送情報を近距離無線方式でブロードキャストする。この処理は、主にブロードキャスト部によって実行される(ステップS2103)。次に、受信用電子機器にて、ステップS2103にてブロードキャストされる伝送情報を受信する。この処理は、主に伝送情報受信部によって実行される(ステップS2104)。次に、ステップS2104にて受信した伝送情報を所定時間バッファする。この処理は、主にバッファ部によって実行される(ステップS2105)。次に、記録命令の入力を受け付ける。この処理は、主に記録命令入力部によって実行される(ステップS2106)。最後に、ステップS2106にて入力を受け付けた記録命令に基づいてステップS2105にてバッファされた伝送情報又は、伝送情報及び記録命令入力後に受信した伝送情報を記録する。この処理は、主に記録部によって実行される(ステップS2107)。
(実施形態7:効果)本実施形態に係る情報記録システムは、所定時間バッファしている伝送情報を記録することが可能であるため、例えばユーザが受信用電子機器にて受信した伝送情報を記録するために記録ボタン等を押下するのが遅れた場合等であっても、所定時間分は遡って伝送情報を記録することが可能である。
(実施形態8)
(実施形態8:概要)実施形態8は、ユーザ等による受信用電子機器のボタン操作を検知し、例えばボタン等の操作方法に応じて記録部における伝送情報の記録方法が変わることを特徴とする情報記録システムについて説明する。
(実施形態8:構成)本実施形態に係る情報記録システムの機能ブロック図を図22に例示する。情報記録システムは、コンテンツ出力装置(2200)と、受信用電子機器(2220)とから構成される。
(実施形態8:コンテンツ出力装置の構成)本実施形態に係るコンテンツ出力装置の構成は、実施形態7に係るコンテンツ出力装置の構成と同様であるので、ここでの説明は省略する。
(実施形態8:受信用電子機器の構成)本実施形態に係る受信用電子機器の構成は、実施形態7に係る受信用電子機器の構成に「ボタン操作検知手段」(2228)と、「命令保持手段」(2229)と、を加えた構成となっている。受信用電子機器(2220)は、「伝送情報受信部」(2221)と、「信号出力部」(2222)と、「受信伝送情報出力部」(2223)と、「記録命令入力部」(2225)と、「バッファ部」(2226)と、「記録部」(2227)と、を有する。また、前記記録命令入力部(2225)は、「ボタン操作検知手段」(2228)と、「命令保持手段」(2229)と、を有する。
「ボタン操作検知手段」(2228)は、記録命令を入力するためのボタン操作を検知するための機能を有する。「ボタン」とは、受信用電子機器(2220)に備えられている文字キー、十字キー、選択ボタン等のように、ユーザ等が指などによって押し下げることが可能な機械的なボタンであってもよいし、キーボード、マウス、タッチパネル、ペンタブレット、ジョイスティック等によって選択可能なグラフィック表示されるボタンやアイコン等であってもよい。よって、「ボタン操作」とは、ボタンが機械的なボタンであればユーザ等によってボタンが押下されること等を意味し、ボタンがグラフィック表示されるボタン等であればキーボード、マウス等により選択されたりクリックされたりすること等を意味する。また、「ボタン操作を検知する」とは、どのボタンが押下等されたかを検知することに加えて、ボタンがどのように操作されたかをも検知するようになっていてもよい。例えば、1回押下される、一定時間内に2回続けて押下される(ダブルクリック)、一定時間内に3回続けて押下される(トリプルクリック)、一定時間押された状態が継続する(いわゆる、長押し)、十字キーにて選択された方向(左右上下)、ジョイスティックの回転数、等をも検知するようになっていてもよい。なお、ボタン操作検知手段の検知結果は、具体的には、例えば図23に示す「button=’record_button’ time=2.5」というようなデータ(2303)にて表現される。ここで、「button」とはプログラム上の変数であり、押下等されたボタンを表す。ここでは"record_button"は、伝送情報を記録するためのボタン等を表す。また、「time」とはプログラム上の変数であり、変数「button」で表されるボタンが押下された時間を意味する。ここでは、"2.5"秒間長押しされたことを表す。ボタン操作検知手段の具体的な処理としては、例えば、ユーザ等によりボタンが押下等されたことをトリガーとして、図23に例示するような検知結果(2303)をRAM等の所定の記憶領域に格納する。また、ボタン操作検知手段はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
「命令保持手段」(2229)は、ボタン操作検知手段(2228)によるボタン操作の検知に応じて記録部(2227)に伝達すべき命令を複数保持する機能を有する。すなわち、ボタン操作検知手段(2228)における検知結果に応じて、記録部(2227)にて実行される命令が変わるということである。図23は、ボタン操作検知手段と命令保持手段における処理の一例を示す。例えば、ボタン操作検知手段(2301)にて、前述のように「button=’record_button’ time=2.5」という検知結果(2303)であったとする。また、命令保持手段(2302)においては、ボタン操作検知手段(2301)におけるボタン操作の検知結果と記録部に伝達すべき命令を関連付けて保持している(2304)。例えば、検知結果(2303)により、記録ボタンが"2.5"秒間継続して押下されていることが分かるため、押下時間Xは「1.5≦X」を満たし、命令として「動画を記録」という命令が抽出される。実際に記録部に対して出力される命令は、「record=’1’ kind_of_record=’motion’」というようなデータで表される。前述のように、「record」とはプログラム上の変数であり、値が"1"になったことをトリガーとして記録部にて伝送情報の記録が開始される。また、「kind_of_record」もプログラム上の変数であり、ここでは"motion"という値によって動画を記録することを表している。以上のような処理によって、例えばユーザがどのボタンをどのように操作したかによって、記録部における伝送情報の記録方法を変えることができる。
(実施形態8:処理の流れ)図24は、本実施形態に係る情報記録システムにおける処理の流れを示すシーケンス図を例示する。
最初に、コンテンツ出力装置にて、コンテンツ情報を取得する。この処理は、主にコンテンツ情報取得部によって実行される(ステップS2401)。次に、ステップS2401にて取得したコンテンツ情報に基づいてコンテンツを再生する。この処理は、主に再生部によって実行される(ステップS2402)。次に、ステップS2401にて取得中のコンテンツ情報の全部又は一部を含む伝送情報を近距離無線方式でブロードキャストする。この処理は、主にブロードキャスト部によって実行される(ステップS2403)。次に、受信用電子機器にて、ステップS2403にてブロードキャストされる伝送情報を受信する。この処理は、主に伝送情報受信部によって実行される(ステップS2404)。次に、ステップS2404にて受信した伝送情報を所定時間バッファする。この処理は、主にバッファ部によって実行される(ステップS2405)。次に、記録命令を入力するためのボタン操作を検知する。この処理は、主にボタン操作検知手段によって実行される(ステップS2406)。次に、ステップS2406におけるボタン操作の検知に応じて記録部に命令を伝達する。この処理は、主に命令保持手段によって実行される(ステップS2407)。最後に、ステップS2407にて伝達された命令に基づいてステップS2405にてバッファされた伝送情報又は、伝送情報及び記録命令入力後に受信した伝送情報を記録する。この処理は、主に記録部によって実行される(ステップS2408)。
(実施形態8:効果)本実施形態に係る情報記録システムは、ユーザ等によるボタン等の操作方法に応じて記録部における伝送情報の記録方法が変わるため、例えば同じボタンであっても押下の仕方によって静止画を記録したり動画を記録したりすることが可能である。また、ユーザは簡単な操作によって記録方法を変えることができ、素早く記録操作を行なうことができる。
(実施形態9)
(実施形態9:概要)実施形態9は、コンテンツ出力装置における伝送情報のブロードキャストと、受信用電子機器における伝送情報の受信が、赤外線通信によって行なわれることを特徴とする情報記録システムについて説明する。
(実施形態9:構成)本実施形態に係る情報記録システムの機能ブロック図を図25に例示する。情報記録システムは、コンテンツ出力装置(2500)と、受信用電子機器(2520)とから構成される。
(実施形態9:コンテンツ出力装置の構成)本実施形態に係るコンテンツ出力装置の構成は、実施形態1から8のいずれか一に係るコンテンツ出力装置の構成に「赤外線送信手段」(2509)を加えた構成となっている。図25においては、実施形態8に係るコンテンツ出力装置の構成に前記赤外線送信手段(2509)を加えた構成を例示している。コンテンツ出力装置(2500)は、「コンテンツ情報取得部」(2501)と、「再生部」(2502)と、「ブロードキャスト部」(2503)と、「信号受信部」(2504)と、「停止命令出力部」(2505)と、「再帰伝送情報再生出力部」(2507)と、を有する。また、前記信号受信部(2504)は、「伝送情報受信手段」(2506)を有する。また、前記ブロードキャスト部(2503)は、「遅延手段」(2508)と、「赤外線送信手段」(2509)と、を有する。
「赤外線送信手段」(2509)は、赤外線通信により伝送情報をブロードキャストする機能を有する。赤外線にて情報を出力する仕組みに関しては、一般的によく知られている技術であるので詳細は省くが、赤外線送信手段における具体的な処理としては、例えば、RAM等の所定の記憶領域に格納されている伝送情報を読み出し、赤外線発光ダイオードから伝送情報を出力する。また、赤外線送信手段はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。なお、赤外線通信は、IrDA、IrSimpleによる通信であってもよい。IrSimpleの通信速度は最大で4M(メガ)bpsでありIrDA方式よりも通信時間が短いため、伝送情報のサイズが大きい場合等に特に有用である。
(実施形態9:受信用電子機器の構成)本実施形態に係る受信用電子機器の構成は、実施形態1から8のいずれか一に係る受信用電子機器の構成に「赤外線受信手段」(2530)を加えた構成となっている。図25においては、実施形態8に係る受信用電子機器の構成に前記赤外線受信手段(2530)を加えた構成を例示している。受信用電子機器(2520)は、「伝送情報受信部」(2521)と、「信号出力部」(2522)と、「受信伝送情報出力部」(2523)と、「記録命令入力部」(2525)と、「バッファ部」(2526)と、「記録部」(2527)と、を有する。また、前記伝送情報受信部(2521)は、「赤外線受信手段」(2530)を有する。また、前記記録命令入力部(2525)は、「ボタン操作検知手段」(2528)と、「命令保持手段」(2529)と、を有する。
「赤外線受信手段」(2530)は、赤外線通信により伝送情報を受信する機能を有する。赤外線にて情報を受信する仕組みに関しては、一般的によく知られている技術であるので詳細は省くが、赤外線受信手段における具体的な処理としては、赤外線送信手段(2509)にて出力された赤外線を赤外線受光モジュールにより受光する。受光された信号から伝送情報を取得し、RAM等の所定の記憶領域に格納する。また、赤外線受信手段はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。なお、赤外線通信は、前述のように、IrSimpleによる通信であってもよい。
(実施形態9:処理の流れ)本実施形態に係る情報記録システムにおける処理の流れは、実施形態1から8のいずれか一に係る情報記録システムにおける処理の流れと同様である。ただし、コンテンツ出力装置にて取得中のコンテンツ情報の全部又は一部を含む伝送情報をブロードキャストする際に赤外線によってブロードキャストし、赤外線によってブロードキャストされた伝送情報を受信用電子機器にて受信することを特徴とする。
(実施形態9:効果)本実施形態に係る情報記録システムは、コンテンツ出力装置における伝送情報のブロードキャストと受信用電子機器における伝送情報の受信が赤外線通信によって行なわれる。赤外線はその通信可能範囲はBluetooth(登録商標)等の近距離無線方式に比べて狭いため、伝送情報が受信可能な範囲を限定したい場合に有用である。例えば、混信などの他の機器への影響も少なく実現できる。
(実施形態10)
(実施形態10:概要)実施形態10は、コンテンツ出力装置においてブロードキャストする伝送情報を、記録開始点を示す記録開始マークを有する情報単位であるマーク付伝送情報単位の連続として生成し、受信用電子機器の記録部はマーク付伝送情報単位を最小単位として伝送情報の記録を行なうことを特徴とする情報記録システムについて説明する。
(実施形態10:構成)本実施形態に係る情報記録システムの機能ブロック図を図26に例示する。情報記録システムは、コンテンツ出力装置(2600)と、受信用電子機器(2620)とから構成される。
(実施形態10:コンテンツ出力装置の構成)本実施形態に係るコンテンツ出力装置の構成は、実施形態7から9のいずれか一に係るコンテンツ出力装置の構成に「マーク付伝送情報生成手段」(2610)を加えた構成となっている。図26においては、実施形態9に係るコンテンツ出力装置の構成に前記マーク付伝送情報生成手段(2610)を加えた構成を例示している。コンテンツ出力装置(2600)は、「コンテンツ情報取得部」(2601)と、「再生部」(2602)と、「ブロードキャスト部」(2603)と、「信号受信部」(2604)と、「停止命令出力部」(2605)と、「再帰伝送情報再生出力部」(2607)と、を有する。また、前記信号受信部(2604)は、「伝送情報受信手段」(2606)を有する。また、前記ブロードキャスト部(2603)は、「遅延手段」(2608)と、「赤外線送信手段」(2609)と、「マーク付伝送情報生成手段」(2610)と、を有する。
「マーク付伝送情報生成手段」(2610)は、コンテンツ情報取得部(2601)にて取得中のコンテンツ情報の全部又は一部に基づいて生成される伝送情報を、信号処理単位である伝送情報単位であって、記録開始点として受信用電子機器(2620)に認識させるべき記録開始マークを有する情報単位であるマーク付伝送情報単位の連続として生成する機能を有する。「信号処理単位」とは、その単位にて信号処理を行なった結果、一の情報として成立する単位である。一の情報とは、例えば、一の静止画を実現する情報であってもよいし、一の文章を構成する情報であってもよい。さらに、1文字単位などのように、より細かい単位であってもよい。また、例えば、複数の静止画をまとめて一連の動画を一の情報とするような場合も想定される。信号処理単位は、予め決められていてもよいし、コンテンツ出力装置(2600)にて伝送情報を出力する際に任意に設定できる等となっていてもよい。また、「記録開始マーク」は、信号処理単位の伝送情報の先頭に付されるマークである。伝送情報は信号処理単位の伝送情報の連続として送出されるので、記録開始マークによって信号処理単位の区切りが示されることになる。図27にて、二つの1バイトASCII文字を伝送する場合を一例として説明する。例えば、「J」と「S」の文字コードはそれぞれ、"0x4a"、"0x53"であるので、ビット列はそれぞれ、"0100 1010"、"0101 0011"である。よって、これらが連続して伝送される場合には、"0101001011001010"というビット列(2701)にて伝送されることとなる。ただし、各バイトにおいては最下位のビットから送信されるとする(図27においては図の右方向が伝送方向であり、ビット列は右から左に並んでいる)。ここで、受信用電子機器にて、例えば(a)の箇所のように元のデータ「J」を示すビット列の途中にて伝送情報の受信を開始した場合にはデータの区切りが分からなくなってしまう。そこで、各文字を示すビット列の先頭に記録開始マーク(2702)を付した後に連続して伝送すれば、受信用電子機器にて、例えば(a)にて伝送情報の受信を開始したとしても、(b)にて記録開始マークを検出することでデータの区切りが分かる。すなわち、「マーク付伝送情報単位」とは、図27においては情報単位2703が該当し、「(伝送情報を、)記録開始マークを有する情報単位であるマーク付伝送情報単位の連続として生成する」とは、図27においては情報2704が該当する。また、マーク付伝送情報単位の大きさは、可変長であってもよいし固定長であってもよい。なお、図27においては信号処理単位を1バイトASCII文字としたが、前述のように信号処理単位は一の静止画等のように、より大きな情報単位であってもよい。また、記録開始マークは、例えば常に同じビット列にて構成されるデータである場合が想定される。図28は、記録開始マークの具体例を示す。図28においては、記録開始マークは4バイトで構成され、ビット列が"0000 0000 0000 0000 0000 0000 0011 0011"であり、すなわち、"0x00000033"というデータであることを示している。受信用電子機器においては、このようなビット列を検知することにより記録開始マークであることを認識できる。また、伝送情報には映像データと音声データが含まれている場合も想定されるが、そのような場合には、例えば、図29に示すように映像データと音声データを連続して送るようになっていてもよい。図29(a)は映像データと音声データを交互に送るようになっており、図29(b)は映像データと音声データを2回ずつ交互に送るようになっている場合を例示している。なお、データ2901は記録開始マークである。マーク付伝送情報生成手段は、より具体的には、例えば、RAM等の所定の記憶領域に格納されている伝送情報と記録開始マークを読み出し、信号処理単位ごとに記録開始マークを付してマーク付伝送情報単位の連続として生成し、RAM等の所定の記憶領域に格納する。さらにRAM等の所定の記憶領域から生成した伝送情報を通信インタフェースを介して外部に出力する。また、マーク付伝送情報生成手段はこのような処理をCPUに実行させるためのプログラムを含んでいてもよい。
(実施形態10:受信用電子機器の構成)本実施形態に係る受信用電子機器の構成は、実施形態7から9のいずれか一に係る受信用電子機器の構成に「マーク付伝送情報単位記録手段」(2631)を加えた構成となっている。図26においては、実施形態9に係る受信用電子機器の構成に前記マーク付伝送情報単位記録手段(2631)を加えた構成を例示している。受信用電子機器(2620)は、「伝送情報受信部」(2621)と、「信号出力部」(2622)と、「受信伝送情報出力部」(2623)と、「記録命令入力部」(2625)と、「バッファ部」(2626)と、「記録部」(2627)と、を有する。また、前記伝送情報受信部(2621)は、「赤外線受信手段」(2630)を有する。また、前記記録命令入力部(2625)は、「ボタン操作検知手段」(2628)と、「命令保持手段」(2629)と、を有する。また、前記記録部(2627)は、「マーク付伝送情報単位記録手段」(2631)を有する。
「マーク付伝送情報単位記録手段」(2631)は、伝送情報の記録を、前記マーク付伝送情報単位を最小単位として行なう機能を有する。「伝送情報の記録を、前記マーク付伝送情報単位を最小単位として行なう」とは、マーク付伝送情報に付されている記録開始マークも映像データ等と共に記録してもよいし、マーク付伝送情報から記録開始マークを除去してから映像データ等のみを記録するようになっていてもよい。図30は、マーク付伝送情報単位記録手段における処理の一例を示す。伝送情報受信部では、記録開始マーク(3001)が付されているマーク付伝送情報の連続として伝送情報(3002)が受信される。ここで、例えば、ユーザ等によって記録ボタンが押下されたタイミングが(A)であったとすると、(B)において記録開始マーク(3001)を検出するため、マーク付伝送情報単位(3003)ごとに記録を行なうことができる。これにより、例えば、映像データ等の連続として伝送情報がブロードキャスト部(2603)からブロードキャストされても、映像データ等を一の情報として成立する単位にて処理することができる。
(実施形態10:処理の流れ)図31は、本実施形態に係る情報記録システムにおける処理の流れを示すシーケンス図を例示する。
最初に、コンテンツ出力装置にて、コンテンツ情報を取得する。この処理は、主にコンテンツ情報取得部によって実行される(ステップS3101)。次に、ステップS3101にて取得したコンテンツ情報に基づいてコンテンツを再生する。この処理は、主に再生部によって実行される(ステップS3102)。次に、ステップS3101にて取得中のコンテンツ情報の全部又は一部を含む伝送情報を、信号処理単位である伝送情報単位であって、記録開始点として受信用電子機器に認識させるべき記録開始マークを有する情報単位であるマーク付伝送情報単位の連続として生成する。この処理は、主にマーク付伝送情報生成手段によって実行される(ステップS3103)。次に、ステップS3103にて生成されたマーク付伝送情報単位の連続である伝送情報を近距離無線方式でブロードキャストする。この処理は、主にブロードキャスト部によって実行される(ステップS3104)。次に、受信用電子機器にて、ステップS3104にてブロードキャストされるマーク付伝送情報単位の連続である伝送情報を受信する。この処理は、主に伝送情報受信部によって実行される(ステップS3105)。次に、ステップS3105にて受信したマーク付伝送情報単位の連続である伝送情報を所定時間バッファする。この処理は、主にバッファ部によって実行される(ステップS3106)。次に、記録命令を入力するためのボタン操作を検知する。この処理は、主にボタン操作検知手段によって実行される(ステップS3107)。次に、ステップS3107におけるボタン操作の検知に応じて記録部に命令を伝達する。この処理は、主に命令保持手段によって実行される(ステップS3108)。最後に、ステップS3108にて伝達された命令に基づいてステップS3106にてバッファされたマーク付伝送情報単位の連続である伝送情報又は、伝送情報及び記録命令入力後に受信した伝送情報を、必要に応じて元の映像データ等に再構成して記録する。この処理は、主にマーク付伝送情報単位記録手段によって実行される(ステップS3109)。
(実施形態10:効果)本実施形態に係る情報記録システムは、伝送情報を記録開始マークが付されたマーク付伝送情報の連続としてコンテンツ出力装置からブロードキャストし、受信用電子機器においてはマーク付伝送情報単位を最小単位として伝送情報の記録を行なうので、伝送情報が複数の映像データや音声データ等の連続であっても、各データ単位にて記録を行なうことができる。