JP2007173406A - はんだペースト塗布装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成により、安定して微小量のはんだペーストを塗布するはんだペースト塗布装置を提供することを課題とする。
【解決手段】はんだペースト塗布装置1は、プリント配線板2に対して、はんだペースト5を順次塗布するはんだペースト塗布装置であって、はんだ吐出機構11と、3軸移動機構4とを備えている。はんだ吐出機構11は、はんだペースト5を吐出するためのノズル6を有する。3軸移動機構4は、はんだ吐出機構11を3次元に移動自在に保持する。3軸移動機構4におけるはんだ吐出機構11の保持部からはんだ吐出機構11のノズル6のノズル先端部62までの間には、プリント配線板2とノズル先端部62との接触時に弾性変形可能な撓み部が設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】はんだペースト塗布装置1は、プリント配線板2に対して、はんだペースト5を順次塗布するはんだペースト塗布装置であって、はんだ吐出機構11と、3軸移動機構4とを備えている。はんだ吐出機構11は、はんだペースト5を吐出するためのノズル6を有する。3軸移動機構4は、はんだ吐出機構11を3次元に移動自在に保持する。3軸移動機構4におけるはんだ吐出機構11の保持部からはんだ吐出機構11のノズル6のノズル先端部62までの間には、プリント配線板2とノズル先端部62との接触時に弾性変形可能な撓み部が設けられている。
【選択図】図1
Description
本発明は、電子機器において用いられているプリント配線板に電子部品を実装する際のはんだペーストを塗布供給する装置であり、特に、はんだペーストをノズルにより微細形状に塗布する装置に関するものである。
近年、電子機器は高機能小型化が進み、機器内に搭載される回路基板に実装される電子部品は半導体部品においてはボール・グリッド・アレイ(以下BGA)タイプの狭ピッチ端子が主流になっている。このため、微小量のはんだペーストをプリント配線板に配置供給する必要がある。
従来、プリント配線板へのはんだペーストの供給は、はんだペーストの供給位置に貫通穴が形成されたメタルマスクをプリント配線板の上に位置合わせして重ね、はんだペーストをメタルマスク上からスキージによって貫通穴部へ充填させることにより行われる。これにより、メタルマスクを取り除くことで、プリント配線板上にはんだペーストが印刷されて配置される。
しかしながら、このような方法では、0.5mmの端子ピッチBGAタイプの半導体部品の場合、メタルマスクに形成される貫通穴は、直径0.25mm以下と非常に小さくならざるを得ない。はんだペーストの供給では、微小量のはんだペーストを均一に配置する必要がある。しかし、0.12〜0.15mmの厚さのメタルマスクを用いていると、はんだペーストが貫通穴に十分に充填されない、あるいはメタルマスクを取り除く際に貫通穴の内壁にはんだペーストが付着してしまう。この結果、プリント配線板上に転写されて残るはんだペーストが少なくなってしまい、部品端子のはんだ付け不良の原因となるという欠点がある。
従来、プリント配線板へのはんだペーストの供給は、はんだペーストの供給位置に貫通穴が形成されたメタルマスクをプリント配線板の上に位置合わせして重ね、はんだペーストをメタルマスク上からスキージによって貫通穴部へ充填させることにより行われる。これにより、メタルマスクを取り除くことで、プリント配線板上にはんだペーストが印刷されて配置される。
しかしながら、このような方法では、0.5mmの端子ピッチBGAタイプの半導体部品の場合、メタルマスクに形成される貫通穴は、直径0.25mm以下と非常に小さくならざるを得ない。はんだペーストの供給では、微小量のはんだペーストを均一に配置する必要がある。しかし、0.12〜0.15mmの厚さのメタルマスクを用いていると、はんだペーストが貫通穴に十分に充填されない、あるいはメタルマスクを取り除く際に貫通穴の内壁にはんだペーストが付着してしまう。この結果、プリント配線板上に転写されて残るはんだペーストが少なくなってしまい、部品端子のはんだ付け不良の原因となるという欠点がある。
この欠点を補うため、はんだペーストをノズルにより順次個別にプリント配線板へ塗布する方法がある。しかし、プリント配線板とノズル先端との距離が数十ミクロン違うと、塗布量に大きなバラツキを生じてしまう。このため、ノズルから高粘度のはんだペーストを安定して微小量供給するためには、反りバラツキのあるプリント配線板面とノズル先端とを吐出時に一定の間隔に保持する必要がある。そこで、例えば、特許文献1に記載されているように、プリント配線板面の位置を非接触式の測長機により測定し、プリント配線板の反りバラツキに応じてノズルの高さの補正をしながら塗布する、といった技術がある。
特開平5−200540号公報(第3図)
しかしながら、上述のような従来の技術では、例えば、両面に部品実装するプリント配線板の場合、第1面の部品実装の際にリフロー加熱するため、第2面の部品実装の際には、はんだペーストを塗布する面が酸化する。この酸化によりその表面が変色し、反射率が変わるため、レーザー光などによる非接触式の測長機による測定が安定しないといった問題点がある。また、このような従来の技術では、非接触式の測長機あるいは反射鏡といった構造物をノズル近傍に設置する必要があり、可動部の構造が複雑になるなどしてノズルの取替え作業が困難になる、あるいは装置コストがかかるといった問題点がある。
そこで、本発明では、簡易な構成により、安定して微小量のはんだペーストを塗布することを可能とさせるはんだペースト塗布装置を提供することを課題とする。
そこで、本発明では、簡易な構成により、安定して微小量のはんだペーストを塗布することを可能とさせるはんだペースト塗布装置を提供することを課題とする。
第1の発明としてのはんだペースト塗布装置は、基板に対して、はんだペーストを順次塗布するはんだペースト塗布装置であって、はんだ吐出機構と、3次元移動機構とを備えている。はんだ吐出機構は、はんだペーストを吐出するためのノズルを有する。3次元移動機構は、はんだ吐出機構を3次元に移動自在に保持する。3次元移動機構におけるはんだ吐出機構の保持部からはんだ吐出機構のノズルの先端までの間には、基板とノズルの先端との接触時に弾性変形可能な撓み部が設けられている。
本発明では、保持部からノズルの先端までの間に、撓み部が設けられている。これにより、基板に対してノズルの先端位置を所定の位置(例えば、基板と先端とが接触する位置)に保って、はんだペーストの塗布をするような場合に、基板に反りバラツキがあっても、撓み部が弾性変形することで、基板に対してノズルの先端位置を所定の位置に保つことが可能となる。よって、測長機などの複雑な構成を備えることなく、簡易な構成により、安定して微少量のはんだペーストを塗布することが可能となる。
第2の発明としてのはんだペースト塗布装置では、ノズルは、曲げ変形可能に形成された管状部を先端に有する。撓み部とは、管状部である。
本発明では、ノズルに撓み部が形成されている。このため、撓み部よりもノズルの先端側に位置する部材が少なくなり、撓み部よりもノズルの先端側の重量が軽くなる。これにより、ノズルの先端が基板に接触したときに、撓み部が即応性を持って弾性変形することが可能となり、接触時に基板を傷つけることが防止可能となる。
本発明では、保持部からノズルの先端までの間に、撓み部が設けられている。これにより、基板に対してノズルの先端位置を所定の位置(例えば、基板と先端とが接触する位置)に保って、はんだペーストの塗布をするような場合に、基板に反りバラツキがあっても、撓み部が弾性変形することで、基板に対してノズルの先端位置を所定の位置に保つことが可能となる。よって、測長機などの複雑な構成を備えることなく、簡易な構成により、安定して微少量のはんだペーストを塗布することが可能となる。
第2の発明としてのはんだペースト塗布装置では、ノズルは、曲げ変形可能に形成された管状部を先端に有する。撓み部とは、管状部である。
本発明では、ノズルに撓み部が形成されている。このため、撓み部よりもノズルの先端側に位置する部材が少なくなり、撓み部よりもノズルの先端側の重量が軽くなる。これにより、ノズルの先端が基板に接触したときに、撓み部が即応性を持って弾性変形することが可能となり、接触時に基板を傷つけることが防止可能となる。
第3の発明としてのはんだペースト塗布装置では、管状部は、薄肉金属からなる円形直管である。
本発明では、管状部は、薄肉金属からなる円形直管により形成されており、より適切な撓みを得ることが可能となる。
第4の発明としてのはんだペースト塗布装置では、管状部の先端縁は、管状部の軸に直交する平面上に位置する。
本発明では、管状部が基板と接触して撓んでも、管状部の開口が確保され、はんだペーストの塗布が可能となる。
第5の発明としてのはんだペースト塗布装置では、ノズルの先端部軸方向と、はんだペーストを順次塗布する塗布方向とは、鉛直方向からの平面視で交差する。
ここで、「塗布方向」とは、はんだペーストを塗布する方向を意味し、例えば、基板が、BGAタイプの半導体部品を搭載するためのものである場合には、はんだボールが順次配置される列方向(または行方向)を意味する。また、ノズルと基板との相対位置の変化が、基板を搬送することにより行われる場合には、この塗布方向とは、基板の搬送方向と平行する方向であってもよい。
本発明では、管状部は、薄肉金属からなる円形直管により形成されており、より適切な撓みを得ることが可能となる。
第4の発明としてのはんだペースト塗布装置では、管状部の先端縁は、管状部の軸に直交する平面上に位置する。
本発明では、管状部が基板と接触して撓んでも、管状部の開口が確保され、はんだペーストの塗布が可能となる。
第5の発明としてのはんだペースト塗布装置では、ノズルの先端部軸方向と、はんだペーストを順次塗布する塗布方向とは、鉛直方向からの平面視で交差する。
ここで、「塗布方向」とは、はんだペーストを塗布する方向を意味し、例えば、基板が、BGAタイプの半導体部品を搭載するためのものである場合には、はんだボールが順次配置される列方向(または行方向)を意味する。また、ノズルと基板との相対位置の変化が、基板を搬送することにより行われる場合には、この塗布方向とは、基板の搬送方向と平行する方向であってもよい。
本発明では、ノズルの先端部軸方向と塗布方向とが交差しているため、順次塗布を行う際に、ノズルの先端が既に塗布したはんだペーストに接触することが防止可能となる。このため、安定して微小量のはんだペーストを塗布することが可能となる。
第6の発明としてのはんだペースト塗布装置では、軸方向と塗布方向とは、鉛直方向からの平面視で30°以上60°以下の角度を有する。
第7の発明としてのはんだペースト塗布装置では、ノズルの先端部軸方向と、鉛直方向とは、はんだペーストを順次塗布する塗布方向と鉛直方向とに直交する方向からの平面視で交差する。
ここで、「塗布方向」とは、はんだペーストを塗布する方向を意味し、例えば、基板が、BGAタイプの半導体部品を搭載するためのものである場合には、はんだボールが順次配置される列方向(または行方向)を意味する。また、ノズルと基板との相対位置の変化が、基板を搬送することにより行われる場合には、この塗布方向とは、基板の搬送方向と平行する方向であってもよい。
本発明では、ノズルの先端部軸方向と、鉛直方向とは、交差する。このため、例えば、ノズルに撓み部が設けられている場合に、ノズルに対する曲げ変形により、基板に対してノズルの先端位置を所定の位置に保つことが可能となる。よって、測長機などの複雑な構成を備えることなく、簡易な構成により、安定して微少量のはんだペーストを塗布することが可能となる。
第6の発明としてのはんだペースト塗布装置では、軸方向と塗布方向とは、鉛直方向からの平面視で30°以上60°以下の角度を有する。
第7の発明としてのはんだペースト塗布装置では、ノズルの先端部軸方向と、鉛直方向とは、はんだペーストを順次塗布する塗布方向と鉛直方向とに直交する方向からの平面視で交差する。
ここで、「塗布方向」とは、はんだペーストを塗布する方向を意味し、例えば、基板が、BGAタイプの半導体部品を搭載するためのものである場合には、はんだボールが順次配置される列方向(または行方向)を意味する。また、ノズルと基板との相対位置の変化が、基板を搬送することにより行われる場合には、この塗布方向とは、基板の搬送方向と平行する方向であってもよい。
本発明では、ノズルの先端部軸方向と、鉛直方向とは、交差する。このため、例えば、ノズルに撓み部が設けられている場合に、ノズルに対する曲げ変形により、基板に対してノズルの先端位置を所定の位置に保つことが可能となる。よって、測長機などの複雑な構成を備えることなく、簡易な構成により、安定して微少量のはんだペーストを塗布することが可能となる。
本発明では、軸方向と鉛直方向とは、塗布方向と鉛直方向とに直交する方向からの平面視で40°以上50°以下の角度を有する。
本発明では、簡易な構成により、安定して微小量のはんだペーストを塗布することが可能となる。例えば、ノズルからはんだペーストをプリント配線板に塗布する際、高さ補正装置を必要とせずに、簡易な構造でノズルの先端とプリント配線板との相対位置を一定にすることができる。このため、プリント配線板に反りバラツキがあっても、安定して微小量のはんだペーストを塗布することができ、高密度で良好な半導体部品などの電子部品のはんだ付けができる。
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1に本発明の一実施の形態を示す。
図1は、はんだペースト塗布装置の全体図を示す。図2は、はんだペースト塗布装置のノズルの取付け図を示す。図3は、ノズル先端部の拡大図を示す。
図1に示すように、はんだペースト塗布装置1には、プリント配線板2を水平に保持しながら搬送するための搬送装置3と、はんだペースト5を吐出するためのはんだ吐出機構11を直交する3方向に移動可能に支持する3軸移動装置4とが設けられている。
3軸移動装置4は、はんだ吐出機構11のうちのノズル6を保持し鉛直方向に移動させるZ方向移動装置43と、Z方向移動装置43を保持しプリント配線板2の搬送方向に対して水平直交方向に移動させるY方向移動装置42と、Y方向移動装置42を保持し搬送方向に対して平行に移動させるX方向移動装置41とから主に構成されている。それぞれの移動装置には、モーターとボールねじとが内蔵されており、それぞれが保持する可動部を移動制御することができる。
はんだ吐出機構11は、はんだペースト5が充填されたノズル6と、ノズル6にエア圧力を供給する吐出制御装置7とから主に構成されている。はんだペースト5が充填されたノズル6は、Z方向移動装置43に取り付けられたノズルホルダー61に固定されている。ノズル6は、3軸移動装置4により、プリント配線板2の塗布位置まで順次移動しながら、吐出制御装置7により制御されたエア圧力ではんだペースト5を吐出する。これにより、プリント配線板2の所定の位置には、ノズル6のノズル先端部62より、はんだペースト5が定量吐出される。
(実施の形態1)
図1に本発明の一実施の形態を示す。
図1は、はんだペースト塗布装置の全体図を示す。図2は、はんだペースト塗布装置のノズルの取付け図を示す。図3は、ノズル先端部の拡大図を示す。
図1に示すように、はんだペースト塗布装置1には、プリント配線板2を水平に保持しながら搬送するための搬送装置3と、はんだペースト5を吐出するためのはんだ吐出機構11を直交する3方向に移動可能に支持する3軸移動装置4とが設けられている。
3軸移動装置4は、はんだ吐出機構11のうちのノズル6を保持し鉛直方向に移動させるZ方向移動装置43と、Z方向移動装置43を保持しプリント配線板2の搬送方向に対して水平直交方向に移動させるY方向移動装置42と、Y方向移動装置42を保持し搬送方向に対して平行に移動させるX方向移動装置41とから主に構成されている。それぞれの移動装置には、モーターとボールねじとが内蔵されており、それぞれが保持する可動部を移動制御することができる。
はんだ吐出機構11は、はんだペースト5が充填されたノズル6と、ノズル6にエア圧力を供給する吐出制御装置7とから主に構成されている。はんだペースト5が充填されたノズル6は、Z方向移動装置43に取り付けられたノズルホルダー61に固定されている。ノズル6は、3軸移動装置4により、プリント配線板2の塗布位置まで順次移動しながら、吐出制御装置7により制御されたエア圧力ではんだペースト5を吐出する。これにより、プリント配線板2の所定の位置には、ノズル6のノズル先端部62より、はんだペースト5が定量吐出される。
3軸移動装置4と吐出制御装置7とは操作制御ボックス8により連動して動作制御されている。
図2は、はんだペースト塗布装置のノズルの取付け図を示す。図2(a)は、鉛直方向および搬送方向に直行する方向からの平面視であり、図2(b)は、鉛直方向からの平面視である。
図2(a)に示すように、ノズル6およびノズル先端部62は、Z方向移動装置の移動方向(鉛直方向)に対して40°〜50°の範囲の角度Aを有する。また、図2(b)に示すように、ノズル6およびノズル先端部62は、プリント配線板2の搬送方向(X方向)に対しても30°〜60°の角度Bを有する。この角度Aおよび角度Bは、ノズル6を保持するノズルホルダー61の調整により、調整される。
図3は、ノズル先端部62の拡大図である。図3(a)に示すように、ノズル先端部62は、0.1mm程度の厚みの薄肉金属の円管より構成される。ノズル先端部62の断面は中心軸に対して直交した円形になっている。例えば、0.5mmピッチのBGAタイプの半導体部品に対応したはんだペーストを塗布するためには、ノズル先端部62の内径は、0.2〜0.25mm程度が適している。このノズル先端部62により、プリント配線板2とノズル先端部62との接触時に弾性変形可能な撓み部が形成されている。
図2は、はんだペースト塗布装置のノズルの取付け図を示す。図2(a)は、鉛直方向および搬送方向に直行する方向からの平面視であり、図2(b)は、鉛直方向からの平面視である。
図2(a)に示すように、ノズル6およびノズル先端部62は、Z方向移動装置の移動方向(鉛直方向)に対して40°〜50°の範囲の角度Aを有する。また、図2(b)に示すように、ノズル6およびノズル先端部62は、プリント配線板2の搬送方向(X方向)に対しても30°〜60°の角度Bを有する。この角度Aおよび角度Bは、ノズル6を保持するノズルホルダー61の調整により、調整される。
図3は、ノズル先端部62の拡大図である。図3(a)に示すように、ノズル先端部62は、0.1mm程度の厚みの薄肉金属の円管より構成される。ノズル先端部62の断面は中心軸に対して直交した円形になっている。例えば、0.5mmピッチのBGAタイプの半導体部品に対応したはんだペーストを塗布するためには、ノズル先端部62の内径は、0.2〜0.25mm程度が適している。このノズル先端部62により、プリント配線板2とノズル先端部62との接触時に弾性変形可能な撓み部が形成されている。
これについて、はんだペースト塗布時の動作とともに説明する。
図3(a)に示すように、ノズル6の塗布高さH(Z軸方向位置)は、初期設定として、搬送装置3の上にプリント配線板2の厚み分を加えた高さに設定されている。
搬送装置3により搬送されてきたプリント配線板2が所定の位置で可動するストッパ9(図1または図2参照)により位置固定されると、ノズル6は、プリント配線板2の表面に形成されたBGA端子パターン21の位置に位置決めされる。具体的には、ノズル6は、3軸移動装置4に制御されて、X方向、Y方向に位置決めされる。さらに、ノズル6は、Z方向に移動され、ノズル先端部62とプリント配線板2とが接する塗布高さH(Z方向位置)に移動する。
このときノズル先端部62の開口面63は、プリント配線板2の表面と角度Aを有している。これは、ノズル先端部62の断面が中心軸に対して直行した円形になっているためである。このため、必ず一定の開口面63が塞がれない状態で確保されている。この状態で吐出制御装置7によってノズル6に時間と圧力が制御されたエアが送られ、微小量のはんだペースト5がプリント配線板2の上に吐出される。
ノズル6は、3軸移動装置4により位置制御され、順次X軸方向に等間隔に同様の動作を繰り返す。これにより、はんだペースト5がBGA端子パターン21に塗布される。
図3(a)に示すように、ノズル6の塗布高さH(Z軸方向位置)は、初期設定として、搬送装置3の上にプリント配線板2の厚み分を加えた高さに設定されている。
搬送装置3により搬送されてきたプリント配線板2が所定の位置で可動するストッパ9(図1または図2参照)により位置固定されると、ノズル6は、プリント配線板2の表面に形成されたBGA端子パターン21の位置に位置決めされる。具体的には、ノズル6は、3軸移動装置4に制御されて、X方向、Y方向に位置決めされる。さらに、ノズル6は、Z方向に移動され、ノズル先端部62とプリント配線板2とが接する塗布高さH(Z方向位置)に移動する。
このときノズル先端部62の開口面63は、プリント配線板2の表面と角度Aを有している。これは、ノズル先端部62の断面が中心軸に対して直行した円形になっているためである。このため、必ず一定の開口面63が塞がれない状態で確保されている。この状態で吐出制御装置7によってノズル6に時間と圧力が制御されたエアが送られ、微小量のはんだペースト5がプリント配線板2の上に吐出される。
ノズル6は、3軸移動装置4により位置制御され、順次X軸方向に等間隔に同様の動作を繰り返す。これにより、はんだペースト5がBGA端子パターン21に塗布される。
ここで、図3(b)に示すように、プリント配線板2に反りやうねりが生じ、高さにバラツキがあるとする。この場合には、ノズル先端部62は、塗布高さHに到達する前にプリント配線板2と接触してしまう。しかし、ノズル先端部62が、薄肉金属による細い円管で形成されていると共に、角度Aを有してプリント配線板2の表面に接するため、ノズル先端部62は応力を受けてたわみ変形(曲げ変形)を生じ、一定の開口面63が確保される。
また、はんだペースト塗布装置1では、X方向、Y方向への位置決めの後、Z軸方向への位置決めが行われている。すなわち、ノズル先端部62は、軸方向角度Aを維持したまま、それとは交差する鉛直方向に移動することで、プリント配線板2に近づく。このため、ノズル先端部62は、ノズル先端部62の軸方向に移動してプリント配線板2に近づく場合に比して、ノズル先端部62とプリント配線板2とが接触する場合において曲げ方向の力を受けやすい。このため、ノズル先端部62とプリント配線板2とが接触する場合においても、プリント配線板2を傷つけることが防止可能となる。
また、BGA端子パターン21は、プリント配線板2の搬送方向に合わせたX方向、Y方向に最小ピッチの格子状で形成される。このため、例えば0.5mmピッチの場合、はんだペースト5の塗布径が0.25mm程度とすると、各ピッチ間の隙間Sは0.25mm以下しか確保できない。この場合、ノズル6が角度Aを有していると隣接する既に塗布したはんだペースト51にノズル先端部62が接触してしまう場合がある。しかし、本実施形態のはんだペースト塗布装置1では、プリント配線板2の搬送方向(はんだペーストの塗布方向)に対して、ノズル6およびノズル先端部62を角度Bをつけて固定している。これにより、比較的広い格子の対角方向隙間T(0.5mmピッチで塗布径が0.25mmの場合には、隙間Tは、0.32mm)の間にノズル先端部62を配置して塗布を行うことが可能となり、ノズル先端部62がはんだペースト51へ接触することが防止でき、安定した塗布が可能になる。
また、はんだペースト塗布装置1では、X方向、Y方向への位置決めの後、Z軸方向への位置決めが行われている。すなわち、ノズル先端部62は、軸方向角度Aを維持したまま、それとは交差する鉛直方向に移動することで、プリント配線板2に近づく。このため、ノズル先端部62は、ノズル先端部62の軸方向に移動してプリント配線板2に近づく場合に比して、ノズル先端部62とプリント配線板2とが接触する場合において曲げ方向の力を受けやすい。このため、ノズル先端部62とプリント配線板2とが接触する場合においても、プリント配線板2を傷つけることが防止可能となる。
また、BGA端子パターン21は、プリント配線板2の搬送方向に合わせたX方向、Y方向に最小ピッチの格子状で形成される。このため、例えば0.5mmピッチの場合、はんだペースト5の塗布径が0.25mm程度とすると、各ピッチ間の隙間Sは0.25mm以下しか確保できない。この場合、ノズル6が角度Aを有していると隣接する既に塗布したはんだペースト51にノズル先端部62が接触してしまう場合がある。しかし、本実施形態のはんだペースト塗布装置1では、プリント配線板2の搬送方向(はんだペーストの塗布方向)に対して、ノズル6およびノズル先端部62を角度Bをつけて固定している。これにより、比較的広い格子の対角方向隙間T(0.5mmピッチで塗布径が0.25mmの場合には、隙間Tは、0.32mm)の間にノズル先端部62を配置して塗布を行うことが可能となり、ノズル先端部62がはんだペースト51へ接触することが防止でき、安定した塗布が可能になる。
以上のようなはんだペースト塗布装置1で、はんだペースト5を塗布することで、例えば、プリント配線板2とノズル先端部62とのZ軸方向相対位置の測定などを行うこと無く、はんだペースト5を塗布することが可能となる。このため、ノズル6の取り付け構造などを複雑な構造にする必要がなく、簡易構造で安定して微小量のはんだペーストを塗布することができるはんだペースト塗布装置を提供することが可能となる。
(その他)
上記実施の形態では、ノズル先端部62を薄肉金属としたが、弾性変形可能な管状の部材であれば、特に材質を限定するものではない。例えば、樹脂などによりノズル先端部62を形成してもよい。
上記実施の形態では、ノズル先端部62を弾性変形可能に形成したが、ノズル先端部62以外に、プリント配線板2とノズル先端部62との接触時に弾性変形可能な撓み部を設けてもよい。例えば、ノズル6を固定するノズルホルダー61のZ方向移動装置43への取り付けをバネやゴムなどにより弾性的に行ってもよい。また、ノズルホルダー61からノズル先端部62までの間にプリント配線板2とノズル先端部62との接触時に弾性変形可能な撓み部が設けられていてもよい。なお、プリント配線板2とノズル先端部62との接触時に、撓み部が即応性を持って弾性変形するためには、撓み部からノズル先端部62までの重量を軽くすることが好ましい。このため、ノズル先端部62が撓み部であることがより好ましい。さらに、このような場合には、ノズルホルダー61からノズル先端部62までの間に撓み部が設けられる場合に比して、ノズル先端部62の位置制御を精度良く行うことが可能となる。
(その他)
上記実施の形態では、ノズル先端部62を薄肉金属としたが、弾性変形可能な管状の部材であれば、特に材質を限定するものではない。例えば、樹脂などによりノズル先端部62を形成してもよい。
上記実施の形態では、ノズル先端部62を弾性変形可能に形成したが、ノズル先端部62以外に、プリント配線板2とノズル先端部62との接触時に弾性変形可能な撓み部を設けてもよい。例えば、ノズル6を固定するノズルホルダー61のZ方向移動装置43への取り付けをバネやゴムなどにより弾性的に行ってもよい。また、ノズルホルダー61からノズル先端部62までの間にプリント配線板2とノズル先端部62との接触時に弾性変形可能な撓み部が設けられていてもよい。なお、プリント配線板2とノズル先端部62との接触時に、撓み部が即応性を持って弾性変形するためには、撓み部からノズル先端部62までの重量を軽くすることが好ましい。このため、ノズル先端部62が撓み部であることがより好ましい。さらに、このような場合には、ノズルホルダー61からノズル先端部62までの間に撓み部が設けられる場合に比して、ノズル先端部62の位置制御を精度良く行うことが可能となる。
本発明のはんだペースト塗布装置は、測定機を取り付けて位置制御するような複雑な構造を必要とせず、簡易な構造で、例えば、BGAタイプの半導体部品のはんだ付けを可能にすることができ、高密度回路基板の実装用途に有用である。
1 はんだペースト塗布装置
2 プリント配線板
3 搬送装置
4 3軸移動装置
5 はんだペースト
6 ノズル
11 はんだ吐出機構
62 ノズル先端部
2 プリント配線板
3 搬送装置
4 3軸移動装置
5 はんだペースト
6 ノズル
11 はんだ吐出機構
62 ノズル先端部
Claims (8)
- 基板に対して、はんだペーストを順次塗布するはんだペースト塗布装置であって、
はんだペーストを吐出するためのノズルを有するはんだ吐出機構と、
前記はんだ吐出機構を3次元に移動自在に保持する3次元移動機構と、
を備え、
前記3次元移動機構における前記はんだ吐出機構の保持部から前記はんだ吐出機構の前記ノズルの先端までの間には、前記基板と前記ノズルの先端との接触時に弾性変形可能な撓み部が設けられている、
はんだペースト塗布装置。 - 前記ノズルは、曲げ変形可能に形成された管状部を先端に有し、
前記撓み部とは、前記管状部である、
請求項1に記載のはんだペースト塗布装置。 - 前記管状部は、薄肉金属からなる円形直管である、
請求項2に記載のはんだペースト塗布装置。 - 前記管状部の先端縁は、前記管状部の軸に直交する平面上に位置する、
請求項3に記載のはんだペースト塗布装置。 - 前記ノズルの先端部軸方向と、前記はんだペーストを順次塗布する塗布方向とは、鉛直方向からの平面視で交差する、
請求項1〜4のいずれか一項に記載のはんだペースト塗布装置。 - 前記軸方向と前記塗布方向とは、鉛直方向からの平面視で30°以上60°以下の角度を有する、
請求項5に記載のはんだペースト塗布装置。 - 前記ノズルの先端部軸方向と、前記鉛直方向とは、前記はんだペーストを順次塗布する塗布方向と前記鉛直方向とに直交する方向からの平面視で交差する、
請求項1〜6のいずれか一項に記載のはんだペースト塗布装置。 - 前記吐出方向と前記鉛直方向とは、前記塗布方向と前記鉛直方向とに直交する方向からの平面視で40°以上50°以下の角度を有する、
請求項7に記載のはんだペースト塗布装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005367005A JP2007173406A (ja) | 2005-12-20 | 2005-12-20 | はんだペースト塗布装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005367005A JP2007173406A (ja) | 2005-12-20 | 2005-12-20 | はんだペースト塗布装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007173406A true JP2007173406A (ja) | 2007-07-05 |
Family
ID=38299579
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005367005A Pending JP2007173406A (ja) | 2005-12-20 | 2005-12-20 | はんだペースト塗布装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007173406A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014123752A (ja) * | 2009-06-11 | 2014-07-03 | Qualcomm Inc | タイトピッチのフリップチップ集積回路のパッケージを作る方法 |
-
2005
- 2005-12-20 JP JP2005367005A patent/JP2007173406A/ja active Pending
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