JP2007168411A - 擁壁用コンクリートブロックの製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】宅地造成の境界壁工事、道路の路肩工事等の擁壁構築工事の際に使用する擁壁用L型土留めコンクリートブロックの製造法の提供。
【解決手段】型枠組立A、注型B、凝固C、離型D、返戻の各工程を循環状に配置すると共に、離型工程に養生工程Eを連結し、型枠組立工程は、垂直壁の上面、前面、背面側及び底板の底面側に分割した分割型枠1fを台車上3に組立てて組立型枠1eに構成し、注型工程は、垂直壁前面側の最初注入口よりコンクリートを打込んだ後、台車と共に型枠を所定角度回動し、垂直壁上面側を追加注入口として追加打込みし、この状態で凝固工程に送り、凝固後、離型工程において両側面側の垂直壁前面と背面側型枠を開放させ、吊り上げて離型した成形品11は、養生工程の水槽内の水中に収容し、台車上の離型した分割型枠は、分割型枠返戻レールにより型枠組立工程に返戻する。
【選択図】図2

Description

本発明は、宅地造成の境界壁や道路の路肩等の擁壁構築工事の際に使用する擁壁用土留めL型コンクリートブロックを、効率よく多量生産するに適する製造法に関する。
宅地造成、道路建設等の擁壁構築工事に、垂直壁の背後に略L状に底板を突出させ、三角状の支持板で支持した形状の擁壁用土留めL型コンクリートブロックが使用されている。このコンクリートブロックの製造に一般的に広く実施されている製造法は、成形品の垂直壁の前面を成形する垂直壁前面側型枠、成形品の支持板を含む垂直壁の背面側を成形する垂直壁背面側型枠、成形品の底板の底面側を成形する底板底面側型枠、垂直壁上面側型枠等、複数に分割された型枠を連結して組立て、この組立型枠内に配筋した後、コンクリートを打ち込み、凝固後に離型し成形品を取り出すという工程の製造法を採用しているが、この製造法は、型枠組立工程から成形品取出しの離型工程までの全工程が、型枠を終始動かさず一個所で行われていた。従って、生産設備は少なくて済むが、多量生産には適しない製造法であった。
又、多量生産する場合は、数多く並置して据え付けた各型枠に、移動しながらコンクリートを打ち込み、前記同様の方法により製造していた。従って、型枠は、前記同様に、組立てから注型、凝固、離型までの全工程に亘って動かさないので、型枠の使用回転率が低く、コンクリート打込みも非能率となり、又、広い作業場所が必要であった。
近年、複数の型枠を移動させながら定位置でコンクリート注入した後、定位置で型枠を回転させて離型するという土留めコンクリートブロックの製造法が開発されている。この従来方法は図10に例示する通り、垂直壁背面型枠1cの下面両側に2個の滑動支軸15を設けると共に、この滑動支軸15を滑動させて型枠全体1を移動させる為の高架レール13を装設する。従って、型枠全体1は、高架レール13を滑動する複数の滑動支軸15により吊り上げられた状態で移動する。又、成形品を離型する場合、両側一対の滑動支軸15を残して、他の滑動支軸15を外し(図示せず)、残した滑動支軸15を支点として回転させ、型枠全体1を傾斜させて型枠の端部側を接地させる時に使用する4分の1円形状の回転用アーム14を設けて、離型の際の型枠全体の回転を容易にしている。
このように構成される従来の型枠を使用する擁壁用土留めコンクリートブロックの製造法は、垂直壁前面側型枠1bを水平状態に保持して1端側を支点として開放し、上向きの垂直壁前面側をコンクリート打込み口として、1回注入で、上部のコンクリート流入筒12から型枠全体1にコンコリートを流し込む。コンクリートの凝固後の離型は、1対だけ残して他の滑動支軸15を高架レール13から外し、残った滑動支軸15を支点として型枠全体1を回動させて離型し、成形品を取り出すという製造工程から成っている。
従来の擁壁用コンクリートブロック製造法は、少量生産においては、型枠を一定場所に据え付け固定しているので、成形品を取出した後でなければ、次の型枠組立作業ができないので型枠の使用回転率が極めて低く、コンクリートの打込み作業が非能率であった。なりこの製造法で行う多量生産は、能率低下に加えて広い作業場が必要であった。
又、擁壁用コンクリートブロックの多量生産における従来の製造法は、型枠を移動させながら一定場所でコンクリートの注入を行うので、少量生産に比べて格段に能率的となったが、図10に例示する通り、型枠全体1を支持して移動させる複数の滑動支軸15が、型枠全体1を吊り下げた状態で高架レール13上を移動するので、構造が大規模となり、脱落、落下等の危険度が大きい。特に、型枠にコンクリートを打込んだ後の重量は倍増するので、危険度は更に高くなり、安全性は低下する。
又、従来行っている多量生産の擁壁用コンクリートブロックの製造法においては、コンクリートの注入は唯一、垂直壁前面側のコンクリート注入口から行っているので、コンクリートの流入が不円滑になり易く、又、垂直壁前面となる注入側は表面に凹凸が形成される事が多く、擁壁等の施工後においては、この垂直壁前面が最大の露出面となり、品質を左右するので、特に脱泡、空隙、鬆(す)の除去が最も必要となり、生産能率を著しく低下させ、又、品質の均一性を阻害する要因となっていた。
更に、従来の多量生産に実施されている成形品を離脱させる為の型枠の回転は、複数の滑動支軸15の内、1対の滑る動支軸15を残して、他の滑動支軸15は取り外す事になるので、危険度に加えて滑動支軸15を高架レール13から外す困難な作業が伴い、取外し直後に、型枠全体1が傾斜して回転アーム14が接地する急激な回動があるので、安全性にも問題があった。又、離型時には、1対の滑動支軸15と4分の1円形状の不安定な回動用アーム14で支持されているので型枠が移動し易く危険性があり、それらの操作上、安全性を確保する為の手段が必要である。
本発明は、台車に搭載した型枠を移動させる組立型枠送出レール、注入型枠送出レールにより、型枠組立、注型、凝固、離型の各工程を連続させて配置し、別個に分割型枠返戻レールを設けると共に、離型工程の次に分岐して養生工程を連結する製造法で、型枠組立工程では、垂直壁の上面側、前面側、背面側及び底板の底面側に分割した分割型枠を、台車に固定された底板底面側型枠を基礎として台車上に組立て配筋し、垂直壁前面側をコンクリートの最初注入口とする組立型枠に構成する。
注型工程は、台車に設けた両側1対の回転支軸を、固定された支軸ストッパーに嵌入させる事により停車させ、組立型枠の垂直壁前面側型枠を開放して垂直壁前面側の最初注入口よりコンクリートを打込んだ後、垂直壁前面側型枠を復元して閉鎖し、台車に設けた回動支軸を支点として回動するこの回動は、回動支軸を中心とする円周上の複数の角度位置に両側対で配設した複数の車輪を順次、組立型枠送出レールに当接させて、台車と共に搭載した型枠を略90度回動させる。この後、更に垂直壁上面側を追加注入口として追加打込みし、この状態で注入型枠送出レール上の凝固工程でコンクリートを凝固させる。
凝固後、離型工程においては、両側面側の垂直壁前面側型枠と垂直壁背面側型枠を開放させた後、成形品を吊り上げて、底板底面側型枠から離脱させ、次の養生工程に送り出すと共に、台車上に残る離型した分割型枠は、分割型枠返戻レールにより初工程の型枠組立工程に返戻する。送り出した成形品は養生工程の水槽内の水中に必要時間浸水し、所定強度を保持する品質に達するように養生する。
本発明は、地上に敷設した組立型枠送出レール、注入型枠送出レール、分割型枠返戻レールの上を、型枠全体を搭載した台車の車輪が移動するので、高架レール上を吊下げ状態で滑動する場合に比べて、重量負担を大幅に軽減する事ができ、かつ、危険度も大きく解消する事ができる。又、終始、台車に搭載された状態の型枠が、各台車により、次々に送出されて、型枠組立、注型、凝固、離型の各工程を移動するので、同一場所で、同一の作業を行う事ができ、各工程における作業は改善され、生産効率は格段に向上する。
型枠組立工程では、底板底面側型枠が、台車に固定されているので組立てが容易となり、注型工程では、台車の進行により自動的に回動支軸が支軸ストッパーに凹部に嵌入して台車が停車するので、そのままの状態で垂直壁前面側よりのコンクリートの最初打込みをする事ができる。更に追加打込みをする為の台車ごとの型枠の回動の時は、回動支軸を支点として、回動支軸を中心とする円周上の角度位置に両側対で配設された複数の車輪が、順次組立型枠送出レールに当接するので、重量大であっても円滑かつ安全に回動させる事ができる。このコンクリートの追加打込みは、垂直壁が垂直状態で、垂直壁上面側からコンクリートを打込むが、最初に打込んだコンクリートの硬化前に行うので、既成の空隙や気泡を消滅、解消すると同時に、コンクリートの移動により発生する型枠上部の空間を埋める事ができ、成形品の品質を向上する。
凝固工程は、注入型枠送出レール上を移動しながら型枠に打込んだコンクリートを硬化させるので、この距離を長くする事により多量生産に適応させる事ができ、成形品の強度を保持させる事が可能となる。離型工程は、送られてくる型枠内の成形品が起立した状態であるので、台車に固定された下面側の底板底面側型枠をそのまま残して、側面側の垂直壁の前面側型枠と背面側型枠を開放し、成形品を離型させるので、作業がし易くなる。
この後、吊り上げて離型した成形品は、底板底面側型枠から離脱して、次の養生工程に送られ、水槽内の水中に収容する。台車上に残った分割型枠は、分割型枠返戻レールにより、最初の型枠組立工程に返戻され、分割型枠は再び組立てが行われる事となる。このように各工程は循環式に構成されるので、多量生産に極めて有効である。
[発明の実施するための最良の形態]
本発明は、台車に搭載した型枠が順次移動する型枠組立工程、注型工程、凝固工程、離型工程を連続させて配置し、循環式移動に構成すると共に、別個に分割型枠返戻レールを設け、離型工程の次に分岐して養生工程を連結する。型枠組立工程は、少なくとも4分割した分割型枠を台車上に組立て配筋するが、垂直壁の前面側、背面側、上面側の各型枠は、台車に固定された底板底面側型枠に1端を連結して開放できる構造とする。
注型工程は、2度注入とし、最初の注型は、組立型枠の垂直壁前面側型枠を開放して、面積が最も広く、施工後に最大の露出面となる垂直壁前面側の最初注入口よりコンクリートを打ち込むので、コンクリートが打ち込みやすい反面、表面仕上げを要する事となる。2度目の注型は、コンクリートの最初の打ち込み後、垂直壁前面側型枠を復元して閉鎖し、台車に設けた回動支軸を支点として、型枠を搭載した台車を所定の略90度回動し、垂直壁上面側型枠を開放して垂直壁上面側を追加注入口として更に追加打込みする。従って、最初の注入の時に表面に凹凸がある不均一の状態であっても、硬化前に追加注入する事により埋められ、又、空隙や気泡等を消滅させる事が可能となる。
型枠を搭載する台車は、送出し時の進行方向側に、回動支軸を中心点とする円周上の複数の角度位置の両側に対の車輪を装設し、注型工程において、台車に設けた回動支軸が、固定される支軸ストッパーに嵌入して停車し、回動支軸を支点として台車と共に型枠が回動する時は、台車の両側に各車輪の内、少なくとも2対の車輪が、組立型枠送出レール上に順次当接するので、円滑に回動する事ができる。
型枠を搭載する台車に設けた回動支軸を嵌入させて注型工程で台車を停車させる為の支軸ストッパーは、回動支軸の通過する位置に設置し、台車を停車する為に起立する事も、台車を通過させる為に倒伏又は外方移動させる事もできる。
注型工程におけるコンクリートの最初打込み角度は、垂直壁の長手方向軸線が略水平状態となる角度位置とし、台車と共に回動して注入する次の追加打込み角度は、垂直壁の長手方向軸線が略垂直状態となる角度位置とする。
凝固工程は注入型枠送出レール上とするので、凝固時間が適宜定められる。凝固後の離型工程は、両側面側の垂直壁前面側型枠と垂直背面側型枠を開放させた後、吊り上げて底板底面側型枠から離脱させ、取り出した成形品は次の養生工程の水槽内の水中に収容する。水槽の内底には、成形品を搭載して移動する台車を設けると、浮力が利用されて水槽内での成形品の移動に至便となる。
台車上の分割型枠は、分割型枠返戻レールにより初工程の型枠組立工程に返戻し、型枠組立、2度注型、凝固硬化、離型、型枠返戻の各工程は循環式生産方式とする。
本発明の実施例を、図1の製造工程図、図2の型枠の型枠の移動経路図により先ず説明する。台車3上の分割型枠1fは型枠組立工程Aで組立てられ、組立型枠1eは台車3に搭載された状態で、組立型枠送出レール4上を移動して注型工程Bに送出される。台車3は図3に例示する通り、型枠全体1を搭載し、両側に1対の回動支軸8が装設され、レール上を走行する為の水平位置車輪2aが複数装設されると共に、回動支軸8を中心とした円周上の複数の角度位置に、回動する為の円周位置車輪2bが複数装設される。
注型工程Bに送られた台車3は、図4に示す通り台車3に設けた回動支軸8が鈎状の支軸ストッパー9に突き当たり、その凹部に嵌入して停車する。この状態は図5に示す通り、型枠前面側型枠1bの長手方向軸線A−A’が略水平状態であり、この位置で、最も面積の広い垂直壁前面側型枠1bを開けて、最初注入口7aからコンクリートを打ち込み注入する。
コンクリートの注入後は垂直壁前面側型枠1bを閉じて、最初注入口7aは一旦閉鎖し、次は型枠全体1を搭載した状態の台車3を図4に点線図示する通り90度回動させる。台車3の回動では、台車3の両側に回動支軸8を中心点とした円周上の複数の角度位置に設けた各車輪の内少なくとも2対の車輪2a、2bのいずれか一方又は両方が、組立型枠送出レール4に順次当接する。又、支軸ストッパー9は、回動支軸8の通過する位置に設置するが、完全固定に留まらず、台車3を停車する為に起立する事や、あるいは台車3を通過させる為に倒伏。又は外方移動もできるように構成する事ができる。
回動した台車3は図6に示す通り、垂直壁前面側型枠1bの長手方向軸線A−A’が略垂直状態となり、この状態で垂直壁上面側型枠1aを開放して追加注入口7bを開き、コンクリートを追加打込みし注入する。この角度位置においては、垂直壁前面側型枠1bの背面側の底板11dの長手方向軸線B−B’は、前記のA−A’に対して直角+θの角度となる。
注型が終了した注入型枠1gを搭載した台車3は、逆行させて支軸ストッパー8から外し、注入型枠1gに充填されたコンクリートは、注入型枠レール5上の凝固工程Cで移動しながら硬化させる。
次の離型工程Dでは、図7に示す通り、両側面側の垂直壁前面側型枠1bと垂直壁背面側型枠1cを開放させた後、クレーン等により成形品は吊り上げて底板底面側型枠1dから離脱させ、次の養生工程Eに送り出す。この際、垂直壁上面側型枠1aは垂直壁前面側型枠1bに連結させて共に開放しても、あるいは図示の通り、別個に開放してもよい。台車3上に残る離型した分割型枠1fは、分割型枠返戻レール6により初工程の型枠組立工程Aに返戻し、送出した成形品11は、養生工程Eの水槽16に収容し、水中に浸水させて養生する。この際、水槽16の内底に、成形品11を搭載して移動する台車を設けると、浮力が作用して養生中の成形品の水中での移動が容易となる。
図8は、本発明方法により成形される擁壁用L型コンクリートブロック成形品11の一例を示す。図に於て、垂直壁11aの背面の下部に、垂直壁11aに対して直角+θの角度で底板11bを突出させる。支持板11cは、垂直壁11aの背面と底板11bの上面に連結する補強材であり、底板11bには、施工時に下面側にコンクリートを流し込む為のコンクリート流込み穴11dを複数穿設する事もある。
図9は、本発明に係る他の実施例における製造工程図であり、注型工程Bで台車3を停車させる支軸ストッパー8が、コンクリート追加打込み後に、倒伏又は外方移動して回動支軸8から外れる事により、台車3は逆行ぜずに、そのまま今までと同じ進行方向で凝固工程Cに送り出される実施例である。
本発明方法に係る擁壁用コンクリートプロック製造における、1実施例の製造工程図である。 図1に示す実施例の製造工程における型枠の移動経路図である。 型枠を搭載した台車の構成図である。 注型工程における、型枠を搭載した台車の停止及び回動状態の説明図である。 注型工程における、コンクート最初打込みの注入状態説明図である。 注型工程における、台車及び型枠の回動後のコンクリート追加打込みの注入状態説明図である。 離型工程における、成形品の取り出しの為の離型状態説明図である。 本発明方法により成形される擁壁用コンクリートブロックを例示する斜視図である。 本発明方法に係る擁壁用コンクリートブロック製造における、他の実施例の製造工程図である。 従来の、移動させてコンクリートを注入する、擁壁用コンクリートブロックの製造法を例示する概略図である。
符号の説明
A. 型枠組立工程
B. 注型工程
C. 凝固工程
D. 離型工程
E. 養生工程
1. 型枠全体
1a. 垂直壁上面側型枠
1b. 垂直壁前面側型枠
1c. 垂直壁背面側型枠
1d. 底板底面側型枠
1e. 組立型枠
1f. 分割型枠
1g. 注入型枠
2a. 水平位置車輪
2b. 円周位置車輪
3. 台車
4. 組立型枠送出レール
5. 注入型枠送出レール
6. 分割型枠返戻レール
7a. 最初注入口
7b. 追加注入口
8. 回動支軸
9. 支軸ストッパー
10. 支軸
11. 成形品
11a.垂直壁
11b.底板
11c.支持板
11d.コンクリート流込み穴
12. コンクリート流入筒
13. 高架レール
14. 回転用アーム
15. 滑動支軸
16. 水槽

Claims (6)

  1. 台車に搭載した型枠が順次移動する組立型枠送出レール、注入型枠送出レールにより、型枠組立工程、注型工程、凝固工程、離型工程を連続させて配置し、別個に分割型枠返戻レールを設けると共に、離型工程の次に養生工程を連結し、型枠組立工程は、垂直壁の上面側、前面側、背面側及び底板の底面側に分割した分割型枠を、台車上で、垂直壁前面側をコンクリートの最初注入口とする組立型枠に組立て配筋し、注型工程は、2度注入とし、組立型枠の垂直壁前面側型枠を開放して垂直壁前面側の最初注入口よりコンクリートを打込んだ後、垂直壁前面側型枠を復元して閉鎖し、台車に設けた回動支軸を支点として、台車と共に搭載した型枠を所定角度回動し、垂直壁上面側型枠を開放して更に垂直壁上面側を追加注入口として追加打込みし、この状態で注入型枠送出レール上の凝固工程でコンクリートを凝固させ、凝固後、離型工程において、両側面側の垂直壁前面側型枠と垂直壁背面側型枠を開放させた後、吊り上げた成形品は、底板底面側型枠から離脱させて次の養生工程に送り出すと共に、台車上に残る離型した分割型枠は、分割型枠返戻レールにより初工程の型枠組立工程に返戻し、送出した成形品は養生工程の水槽内の水中に浸水して養生する事を特徴とする擁壁用コンクリートブロックの製造法。
  2. 型枠は、分割型枠に構成し、台車面に位置する底板底面側型枠は台車に固定し、側面方向の垂直壁前面側型枠、垂直壁背面側型枠は、一端側を支軸として開放できるように前記の底板底面側型枠に連結される事を特徴とする請求項1に記載の擁壁用コンクリートブロックの製造法。
  3. 型枠を搭載する台車は、送出し時の進行方向側に、回動支軸を中心点とする円周上の複数の角度位置の両側に対の車輪を装設し、注型工程において、台車に設けた回動支軸が、固定される支軸ストッパーの凹部に嵌入して停車した後、回動支軸を支点として台車と共に型枠が回動する時は、台車の両側に設けた各車輪の内、少なくとも2対の車輪が、送出レール上に順次当接する事を特徴とする請求項1に記載の擁壁用コンクリートブロックの製造法。
  4. 型枠を搭載する台車に設けた回動支軸を嵌入させ、注型工程で台車を停車させる支軸ストッパーは、回動支軸の通過する位置に設置し、台車を停車する為に起立する事も、台車を通過させる為に倒伏又は外方移動もできる事を特徴とする請求項1に記載の擁壁用コンクリートブロックの製造法。
  5. 注型工程におけるコンクリートの最初打込み角度は、垂直壁の長手方向軸線が略水平状態となる角度位置とし、台車と共に回動して注入する次の追加打込み角度は、垂直壁の長手方向軸線が略垂直状態となる角度位置とする事を特徴とする請求項1に記載の擁壁用コンクリートブロックの製造法。
  6. 養生工程の水槽の内底に、成形品を搭載して移動する台車を設ける事を特徴とする請求項1に記載の擁壁用コンクリートブロックの製造法。
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