JP2007168015A - 積層体の製造方法、被研磨物保持用治具及び研磨装置。 - Google Patents
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Abstract
【課題】一の材料からなる層上にこれと異なる材料からなる薄膜が積層された積層体を、異種材料間の界面における剥離を伴うことなく研磨して得ることが可能な積層体の製造方法を提供すること。また、この製造方法により積層体を得るために好適に用いることができる非研磨物保持用治具、及びこれを備える研磨装置を提供すること。
【解決手段】第1の材料からなる層及び第2の材料からなる層を有する積層体の製造方法であって、第1の材料からなる板状の第1層1の一面上に積層され、当該第1層1の外周面S1の少なくとも一部を覆うように延出した延出部20を有し第2の材料からなる第2層2を、第1層1と反対側から研磨する工程を備える、積層体100の製造方法。
【選択図】図1
【解決手段】第1の材料からなる層及び第2の材料からなる層を有する積層体の製造方法であって、第1の材料からなる板状の第1層1の一面上に積層され、当該第1層1の外周面S1の少なくとも一部を覆うように延出した延出部20を有し第2の材料からなる第2層2を、第1層1と反対側から研磨する工程を備える、積層体100の製造方法。
【選択図】図1
Description
本発明は、研磨の工程を備える積層体の製造方法、被研磨物保持用治具及び研磨装置に関する。
インダクタ、薄膜コンデンサ等の各種電子素子や、電子部品搭載用の基板等は、一般に、異なる材料で形成された2以上の層で構成された積層体を備えており、その積層体の多くは、いわゆる薄膜として形成された層を有している。
一方、積層体等の表面を研磨する方法として、化学的機械研磨による方法(CMP法)が知られている(例えば、特許文献1、2。)。
特開平9−167745号公報
米国特許第4954142号明細書
積層体を構成する層がいわゆる薄膜である場合、その薄膜は、スパッタリング等の気相成長法や、溶液法によって成膜されるのが一般的である。しかし、材料の選択上の制約等の事情から、気相成長法又は溶液法によって直接的に薄膜を成膜するのに代えて、これら以外の方法で薄膜を形成させる必要が生じる場合がある。
そこで、本発明者は、薄膜を形成させる別の方法として、ある程度の厚みを有する層を薄膜となるまで研磨する方法について検討した。
しかしながら、この研磨による方法の場合、被研磨物が一の材料からなる層上にこれと異なる材料からなる層が積層された積層体であるときに、実用的に適用可能な研磨速度となるような条件で研磨を行うと、異種材料間の界面における剥離が発生して、製造の歩留まりが著しく低くなることが明らかとなった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、一の材料からなる層上にこれと異なる材料からなる薄膜が積層された積層体を、異種材料間の界面における剥離を伴うことなく研磨して得ることが可能な積層体の製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、この積層体の製造方法により積層体を得るために好適に用いることができる非研磨物保持用治具、及びこれを備える研磨装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の積層体の製造方法は、第1の材料からなる層及び第2の材料からなる層を有する積層体の製造方法であって、第1の材料からなる板状の第1層の一面上に積層され、当該第1層の外周面の少なくとも一部を覆うように延出した延出部を有し第2の材料からなる第2層を、第1層と反対側から研磨する工程を備える。
積層体を研磨する際、積層体に対しては研磨面に平行な方向、すなわち隣接する層同士をずらす方向の応力が加わる。そのため、第2層が延出部を有していない場合には、積層体の端面又はその近傍の界面部分に応力が集中しやすく、そこから容易に剥離が生じると考えられる。これに対して本発明の場合、第2層が第1層の外周面を覆う延出部を有しているために、積層体の端面又はその近傍の界面における応力集中が緩和されて、そこからの剥離が防止される。その結果、上記本発明によれば、一の材料からなる層上にこれと異なる材料からなる薄膜が積層された積層体を、異種材料間の界面における剥離を伴うことなく研磨して得ることが可能となった。
あるいは、本発明の積層体の製造方法は、第1の材料からなる層及び第2の材料からなる層を有する積層体の製造方法であって、第1の材料からなる板状の第1層の一面上に積層され、第2の材料からなる第2層を、当該第2層の周囲に設けられ、第2層の第1層と反対側の主面と同一平面をなす補助面を有し第2の材料からなる補助層とともに第1層と反対側から研磨する工程を備える。
この製造方法の場合も、第2層の周囲に補助層を設けたことにより、積層体の端面又はその近傍の界面における応力集中が緩和されて、そこからの剥離が防止される。その結果、一の材料からなる層上にこれと異なる材料からなる薄膜が積層された積層体を、異種材料間の界面における剥離を伴うことなく研磨して得ることが可能となった。
上記の積層体の製造方法においては、化学的機械研磨法により第2層を研磨することが好ましい。これにより、平滑な表面を有する薄膜を効率的に形成させることできる。
本発明の被研磨物保持用治具は、被研磨物を保持するための保持面を有する保持部と、被研磨物とともに研磨される補助層を保持するための補助保持面を有し、保持面に対して垂直な方向における任意の位置で補助保持面と保持面とが平行な状態で保持部に対して固定可能な補助保持部と、を備えるものである。そして、本発明の研磨装置は、研磨用定盤と、当該研磨用定盤と対向して配置された状態で研磨用定盤に対して回転駆動される上記本発明の被研磨物保持用治具と、を備えるものである。この被研磨物保持用治具及び研磨装置は、上記本発明の製造方法を実施するために好適に用いることができる。
本発明によれば、一の材料からなる層上にこれと異なる材料からなる薄膜が積層された積層体を、異種材料間の界面における剥離を伴うことなく研磨して得ることが可能である。また、本発明の製造方法によれば、被研磨物に大きな負荷がかかっても剥離が防止されることから、研磨速度を大きくすることができ、除去が必要な厚みが大きい場合でも効率的に薄膜を形成することが可能である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。なお、以下の説明では、同一または相当部分には同一符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
図1は、本発明による積層体の製造方法の第一実施形態を示す工程図である。この第一実施形態における研磨前の積層体は、第1の材料からなり矩形状の主面を有する板状の第1層1の一面上(図中上側)に、第1層1の外周面S1の少なくとも一部を覆うように延出した延出部20を有し第2の材料からなる第2層2が積層された構成を有する(図1の(a))。
延出部20の厚さB1は、本発明の効果が実質的に損なわれない範囲で適宜設定すればよいが、具体的には0.05〜1.0mmが好ましい。
第1層1及び第2層2は、互いに異なる材料で形成されている。典型的には、第1層1がセラミック材料を含む誘電材料で形成され、第2層2が金属を含む材料で形成される。この場合のセラミック材料としては、例えば、チタン酸バリウムストロンチウム(BST)、チタン酸バリウム(BT)、ジルコン酸チタン酸鉛(PZT)、ジルコン酸チタン酸鉛ランタン(PLZT)、ニオブ酸鉛マグネシウム(PMN)、チタン酸バリウムストロンチウム(BST)などの、一般式ABO3で表されるペロブスカイト構造酸化物が挙げられる。第2層2を構成する金属としては、例えば、Ni、Cu、Al、Fe、Pt、Au、Ag、Irが挙げられる。研磨前の積層体は、例えば、延出部20を有する第2層2を下地として、これの一面上に、スパッタリング等の気相成長法や溶液法等の成膜方法により第1層を形成させることにより得られる。延出部20を有する第2層2は、例えば、上記金属を含むペーストを塗布する方法、めっき法、スパッタリング等の気相成長法のような方法で得ることができる。
厚みがA1の第2層2を、第1層1と反対側の面S2の側から所定の厚みA2となるまで研磨することにより、第1層1及び研磨により薄くされた第2層2を有する積層体100が得られる(図1の(b))。研磨後の第2層2の厚みA2は特に制限はないが、本実施形態は、特に、1〜30μm程度の厚みとなるまで研磨する場合に有用である。
研磨の方法は特に制限はないが、研磨速度を大きくすることが可能な点等から、化学的機械研磨、ラッピング及び研削が好ましく、これらの中でも化学的機械研磨が特に好ましい。研磨後の積層体100からは、通常、延出部20を含む周縁部が切り落とされる。
この第一実施形態によれば、第2層2を形成している材料が、第1層1を下地として気相成長法又は溶液法により成膜することが困難な材料であっても、剥離を十分に防止しながら高い歩留まりで容易に第2層2を薄膜となるまで研磨することが可能である。
図2は、本発明による積層体の製造方法の第二実施形態を示す工程図である。この実施形態における研磨前の積層体は、第3層3、第1層1及び第2層2がこの順で積層した構成を有する。そして、第2層2は、第1層1の外周面S1及び第3層の外周面S3を覆うように形成された延出部20を有する。この研磨前の積層体は、周縁部の少なくとも一部において主面に対して垂直な一の方向に延出するように形成された延出部を有し第2の材料からなる第2層2の延出部側の面上に第1の材料からなる第1層1を好ましくは物理的気相成長法(好ましくはスパッタリング)により成膜する工程と、第1層1の第2層2と反対側の面上に第3の材料からなる第3層3を成膜する工程と、を経て製造することができる。
第1層1及び第2層2は、典型的には、第一実施形態についての上記説明において挙げたのと同様の材料で形成されている。この場合、第3層3は、典型的には、第2層2と同一又は異なる金属を含む材料で形成される。3層構造の積層体を製造する本実施形態は、第3層3がCuを含み、第1層1がセラミック材料を含む薄膜であるときに、特に有用である。
ここで、第3層3を下地としてセラミック材料の第1層1を薄膜として成膜し、更に第1層1を下地として第2層2を薄膜として成膜するような方法によれば、本実施形態のように研磨の工程を経ることなく、第2層2を薄膜として有する積層体を得ることが可能とも考えられる。しかし、例えばCuを含む層を下地とする場合、セラミック材料の薄膜を成膜することが困難な場合があり、そのような場合には上記のようにCuを含む第3層3の側から薄膜を順次成膜する方法を採用することができない。例えば、上記のBST、BT、PZT、PLZT、PMN、BSTなどに代表される酸化物(セラミック材料)は、Cu又はAlを含む層を下地として成膜する場合に、セラミック材料と下地との熱膨張係数差が大きいために剥離が生じやすくなる傾向がある。また、セラミック材料の成膜の際に下地が酸化される傾向がある。そのため、これらのセラミック材料は、Cu又はAlを含む層を下地として気相成長法により成膜することが一般に困難である。
これに対して、本実施形態においては、逆に、セラミック材料を含む第1層1を下地としてCuを含む第3層3を成膜する工程を経て積層体を製造することが可能である。
第一実施形態と同様に、第2層2を、第1層1と反対側の面S2の側から所定の厚みとなるまで研磨することにより、第1層1及び研磨により薄くされた第2層2を有する積層体100が得られる(図2の(b))。
図3は、本発明による積層体の製造方法の第三実施形態を示す平面図であり、図4は図3のIV−IV線に沿った端面図によって第三実施形態を示す工程図である。この第三実施形態における研磨前の積層体は、第3層3、第2層2及び第1層1がこの順で積層した構成を有する(図4の(a))。そして、第2層2の周囲には、第2層2の第1層1と反対側の主面S2と同一平面をなす補助面S2aを有し、第2層2と同一の第2の材料からなる補助層2aが設けられている。
図3は研磨前の積層体及び補助層2aを、S2の側から見た平面図である。図3に示されるように、補助層2aは第2層2の略矩形状の主面におけるそれぞれの辺の近傍に配置されている。
補助層2aの幅B2は1〜10mmが好ましい。また、第2層2と補助層2aとの間隔Cは、10mm以下が好ましく、0〜5mmがより好ましい。補助層2aの幅及び第2層2と補助層2aとの間隔がこれら数値範囲内にないと、第2層2の剥離を防止する効果が相対的に低下する傾向にある。
研磨前の積層体及び補助層2aを、例えば、S2とS2aとが同一平面となるように研磨用の保持治具に固定し、その状態で第2層2を補助層2aとともに研磨することにより、第1層1及び研磨により薄くされた第2層2を有する積層体100が得られる(図4の(b))。
図5は、本発明の被研磨物保持用治具の一実施形態を示す分解斜視図である。図5に示される被研磨物保持用治具200は、被研磨物を保持するための円形の保持面S5を主面として有する保持部5と、被研磨物とともに研磨される補助層2aを保持するためのリング状の補助保持部6とを備えている。補助保持部6にはその外周面から内周面まで貫通しているねじ穴8が3箇所形成されている。補助保持部6の内周面にねじ穴8を通じて突き出されたねじ9により、補助保持部6が保持部5の周囲を囲むような位置で保持部5に対して固定される。
図6は、図5の被研磨物保持用治具により被研磨物及び補助層が保持された状態を示す概略断面図である。被研磨物50は、第3層3、第1層1及び第2層2がこの順で積層した構成を有しており、第3層3が保持面S5と隣接するような向きで保持面S5上に保持されている。補助層2aは、保持部5の周囲に配置された補助保持部6の補助保持面S6上に保持されている。被研磨物50及び補助層2aはそれぞれ、ホットメルトワックス等で保持面S5及び補助保持面S6に貼り付けることによって固定される。
補助保持部6は、補助保持面S6と保持面S5とが平行となるような状態で、保持面S5に対して垂直な方向(図中矢印で示す方向)における任意の位置で保持部5に対してねじ9により固定可能である。研磨の際には、図示のように、第2層2の被研磨面であるS2と、補助層2aの補助面S2aとが同一平面となるように、補助保持部6の固定位置が調整される。
図7は、本発明の研磨装置の一実施形態を示す正面図である。図7に示す研磨装置300は、化学的機械研磨のために好適に用いられる装置であり、研磨用定盤15と、研磨用定盤15と対向して配置された状態で研磨用定盤15に対して回転駆動される被研磨物保持用治具200と、スラリー13を研磨用定盤15上に供給するためのスラリー供給口12とを備えている。
被研磨物保持用治具200は、図5及び図6と同様のものであり、保持部5が固定された回転軸6aの回転により、研磨用定盤15に対して図中矢印の向きに回転駆動される。研磨用定盤15も、回転軸15aの回転により回転駆動される。スラリー供給口12からスラリー13を供給しながら被研磨物保持用治具200及び研磨用定盤15を回転駆動することにより、被研磨物としての積層体及び補助層2aが化学的機械研磨により研磨される。研磨の際には、通常、研磨用定盤15上に研磨布(図示せず)が貼り付けられる。研磨用定盤15、スラリー供給口12及び回転軸6a,15aとしては、従来公知の研磨装置と同様のものが使用できる。
研磨装置300を用いて上述の実施形態に係る方法で研磨を行う場合、被研磨物の回転速度を大きくしたり、被研磨物を研磨用定盤に対して押し付ける圧力を大きくする等、被研磨物に対して負荷の大きい条件で研磨を行っても、剥離の発生が十分に防止される。これにより、極めて効率的に研磨を行うことが可能である、
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明についてより具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
ニッケル板(厚さ100μm)の一面上に、セラミック層(厚さ1μm)をスパッタリング法により成膜した。更に、セラミック層の主面とともに、ニッケル板及びセラミック層の外周面を覆うように、スパッタリング法により銅層(100μm)を成膜した。そして、形成された銅層を下地として延出部(銅層)の幅が2.0mmとなるようにめっき法により銅層を更に形成する工程を経て、図2の(a)と同様の構成を有し、第1層1がセラミック層、第2層2が銅層、第3層3がニッケル板である3層構造の積層体を作製した。
ニッケル板(厚さ100μm)の一面上に、セラミック層(厚さ1μm)をスパッタリング法により成膜した。更に、セラミック層の主面とともに、ニッケル板及びセラミック層の外周面を覆うように、スパッタリング法により銅層(100μm)を成膜した。そして、形成された銅層を下地として延出部(銅層)の幅が2.0mmとなるようにめっき法により銅層を更に形成する工程を経て、図2の(a)と同様の構成を有し、第1層1がセラミック層、第2層2が銅層、第3層3がニッケル板である3層構造の積層体を作製した。
作製した積層体の銅層を、下記条件の化学的機械研磨(CMP)により、厚さが10μm以下となるまで研磨した。同様に作製した複数の積層体について研磨を行ったが、研磨中の銅層の剥離は全く生じなかった。
CMP条件
・研磨材:酸化アルミニウムスラリー(酸性)
・研磨布:ポリシングパッドIC1000
・定盤回転数:100rpm
・荷重:300g/cm2
・加工時間:8時間
・被研磨物貼り付け:ホットメルトワックス
CMP条件
・研磨材:酸化アルミニウムスラリー(酸性)
・研磨布:ポリシングパッドIC1000
・定盤回転数:100rpm
・荷重:300g/cm2
・加工時間:8時間
・被研磨物貼り付け:ホットメルトワックス
(実施例2)
ニッケル板(厚さ100μm)の一面上に、セラミック層(厚さ1μm)をスパッタリング法により成膜し、更にその上に銅層(100μm)をスパッタリング法により成膜して、図4の(a)に示される積層体と同様の構成を有し、第1層1がセラミック層、第2層2が銅層、第3層3がニッケル板である3層構造の積層体を作製した。
ニッケル板(厚さ100μm)の一面上に、セラミック層(厚さ1μm)をスパッタリング法により成膜し、更にその上に銅層(100μm)をスパッタリング法により成膜して、図4の(a)に示される積層体と同様の構成を有し、第1層1がセラミック層、第2層2が銅層、第3層3がニッケル板である3層構造の積層体を作製した。
作製した積層体と、銅で形成された補助層とを、図3及び図4の(a)に示される態様と同様の配置(銅層と補助層との間隔:5mm)で研磨用の保持治具に保持した。そして、実施例1と同様の条件のCMPにより、補助層とともに、銅層を厚さが10μm以下となるまで研磨した。同様に作製した複数の積層体について研磨を行ったが、研磨中の銅層の剥離は全く生じなかった。
(比較例)
実施例2と同様にして作製した積層体を、補助層を用いなかった他は実施例2と同様にして研磨を行った。しかし、銅層が30μm以下となった時点で、銅層とセラミック層との界面で剥離が生じたため、銅層を10μm以下にまで薄くすることはできなかった。
実施例2と同様にして作製した積層体を、補助層を用いなかった他は実施例2と同様にして研磨を行った。しかし、銅層が30μm以下となった時点で、銅層とセラミック層との界面で剥離が生じたため、銅層を10μm以下にまで薄くすることはできなかった。
本発明の製造方法は、例えば、インダクタ、薄膜コンデンサ等の各種電子素子や、電子部品搭載用の基板のような、異なる材料で形成された2以上の層で構成された積層体を備える部材の製造のために好適に適用される。
1…第1層、2…第2層、2a…補助層、3…第3層、5…保持部、6…補助保持部、8…ねじ穴、9…ねじ、15…研磨用定盤、50…被研磨物、100…積層体(研磨後)、200…被研磨物保持用治具、300…研磨装置、S1…第1層の外周面、S2a…補助面、S5…保持面、S6…補助保持面。
Claims (5)
- 第1の材料からなる層及び第2の材料からなる層を有する積層体の製造方法であって、
前記第1の材料からなる板状の第1層の一面上に積層され、当該第1層の外周面の少なくとも一部を覆うように延出した延出部を有し前記第2の材料からなる第2層を、前記第1層と反対側から研磨する工程を備える、積層体の製造方法。 - 第1の材料からなる層及び第2の材料からなる層を有する積層体の製造方法であって、
前記第1の材料からなる板状の第1層の一面上に積層され、前記第2の材料からなる第2層を、当該第2層の周囲に設けられ、前記第2層の前記第1層と反対側の主面と同一平面をなす補助面を有し前記第2の材料からなる補助層とともに前記第1層と反対側から研磨する工程を備える、積層体の製造方法。 - 化学的機械研磨により前記第2層を研磨する、請求項1又は2記載の積層体の製造方法。
- 被研磨物を保持するための保持面を有する保持部と、
前記被研磨物の周囲において前記被研磨物とともに研磨される補助層を保持するための補助保持面を有し、前記保持面に対して垂直な方向における任意の位置で前記補助保持面と前記保持面とが平行な状態で前記保持部に対して固定可能な補助保持部と、
を備える被研磨物保持用治具。 - 研磨用定盤と、
当該研磨用定盤と対向して配置された状態で前記研磨用定盤に対して回転駆動される請求項4記載の被研磨物保持用治具と、
を備える研磨装置。
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JP2012240192A (ja) * | 2011-05-24 | 2012-12-10 | Rohm & Haas Co | 向上した品質の多スペクトル硫化亜鉛 |
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2005
- 2005-12-21 JP JP2005368560A patent/JP2007168015A/ja not_active Withdrawn
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