JP2007167744A - 膜濾過システム - Google Patents

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Abstract

【課題】濃縮水の排水量を容易に調節,変更することができる膜濾過システムをを実現する。
【解決手段】給水中の不純物を除去する濾過膜部4を備え、この濾過膜部4からの濃縮水の一部をこの濾過膜部4と接続された排水ライン9から系外へ排水するとともに、残部を前記濾過膜部4の上流側へ還流させる膜濾過システム1であって、前記排水ライン9を複数の排水ライン11,12,13に分岐し、これら各排水ライン11,12,13に排水弁14,15,16を設けたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

この発明は、給水中の不純物を除去する濾過膜部を備え、この濾過膜部からの濃縮水の一部をこの濾過膜部と接続された排水ラインから系外へ排水するとともに、残部を前記濾過膜部の上流側へ還流させる膜濾過システムに関する。
機器への給水の水処理システムとして、給水中に含まれる不純物,たとえば溶存塩類を除去する濾過膜部を有する膜濾過システムがある(たとえば、特許文献1参照。)。この膜濾過システムでは、前記濾過膜部の一側から給水が流入し、この給水中に含まれる不純物が捕捉される。そして、前記濾過膜部の他側から流出した透過水が前記機器へ供給される。
ところで、前記濾過膜部の他側からは、透過水の他に濃縮水が流出する。前記膜濾過システムにおいては、水の有効利用を図るため、濃縮水の一部のみを系外へ排水し、残部を前記濾過膜部の上流側へ還流させる構成(クロスフロー濾過)がある。
特開平5−220480号公報
一般に、前記構成の膜濾過システムでは、給水中に含まれる不純物の濃度により、透過水の水質が影響を受ける。また、前記濾過膜部における濾過膜の表面付近において、不純物が過度に濃縮されると、ファウリングやスケーリングといった現象による濾過膜の詰まりが発生する。ここで、ファウリングとは、水中の濁質,コロイド,有機物などが膜面に沈着または吸着する現象を云い、スケーリングとは、水中に溶解している溶存塩類が溶解度以上に濃縮されることによって、膜面に析出して沈着する現象を云う。
前記濾過膜部への給水に含まれる不純物の濃度が増加し、前記濾過膜の表面付近において、不純物の濃縮度合が高くなると、透過水中へリークする不純物が多くなり、透過水の水質悪化を生じる。したがって、前記膜濾過システムにおいては、濃縮水の排水量を前記濾過膜の表面付近で必要以上の濃縮が生じない量に設定することにより、不純物の除去率を所定の範囲に維持し、透過水の水質悪化を抑制する必要がある。また、前記濾過膜部における濾過膜の詰まりが発生すると、水の透過流束が低下するため、透過水量の低下を生じる。したがって、前記膜濾過システムにおいては、濃縮水の排水量を前記濾過膜の表面付近で過度の濃縮が生じない量に設定することにより、ファウリングやスケーリングを防止し、透過水量の低下を抑制する必要がある。
ここで、前記濾過膜部への給水,とくに地下水を原水とする給水の水質は、地域によって異なっている。したがって、前記濾過膜部からの濃縮水の排水量は、前記膜濾過システムを設置する地域に応じて設定する必要がある。従来の膜濾過システムでは、設定された排水量になるよう、前記排水ラインに弁が設けられるが、前記のように地域によって前記濾過膜部への給水の水質が異なっているので、前記膜濾過システムを設置する地域毎に前記弁を付け替えなければならず非常に煩雑である。したがって、ある程度の範囲で濃縮水の排水量を容易に調節,変更することができ汎用性を有する膜濾過システムが望まれている。
また、一旦設定された濃縮水の排水量を変更することが必要になる場合もある。たとえば、前記濾過膜は、長期間の使用によって劣化することがあり、これにより前記濾過膜が有する細孔が拡大して不純物の透過を阻止しにくくなることがある。この場合、透過水中へリークする不純物が多くなり、透過水の水質悪化を生じる。したがって、透過水の水質悪化を抑制するために、設定された濃縮水の排水量を増加させて前記濾過膜の表面付近の濃縮度合を低下させることが必要になることがある。
また、前記濾過膜部への給水,とくに地下水を原水とする給水の水質や水温は、季節的な要因や前記濾過膜部への給水の水処理状態の要因などによって変動する。また、たとえばシリカや硬度成分など、給水中に含まれる溶存塩類の溶解度は、水質や水温によって変化する。したがって、従来の一般的な膜濾過システムでは、給水の水質によらず、透過水を所定の水質に維持し、またファウリングやスケーリングを防止するため、水質や水温が最悪の条件を想定して、濃縮水の排水量を設定している。しかし、想定された条件よりも前記濾過膜部への給水の水質が悪化して前記濾過膜の表面付近の濃縮度合が高くなり、透過水の水質が悪化したり、前記濾過膜の詰まりが発生しやすくなることもあるため、透過水の水質悪化を抑制し、また前記濾過膜の詰まりを抑制するために、濃縮水の排水量を増加させて前記濾過膜の表面付近の濃縮度合を低下させることが必要になることがある。
このように、一旦設定された濃縮水の排水量を、後から変更する必要が生じた場合、従来は、所望の排水量になるように、メンテナンス作業員などが前記弁を調節していた。しかし、この調節作業には手間がかかるので、濃縮水の排水量を容易に変更することができる膜濾過システムが望まれる。
この発明は、以上のような事情に鑑みてなされたもので、その解決しようとする課題は、濃縮水の排水量を容易に調節,変更することができる膜濾過システムを実現することである。
この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、給水中の不純物を除去する濾過膜部を備え、この濾過膜部からの濃縮水の一部をこの濾過膜部と接続された排水ラインから系外へ排水するとともに、残部を前記濾過膜部の上流側へ還流させる膜濾過システムであって、前記排水ラインを複数に分岐し、分岐した各排水ラインに排水弁を設けたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明では、前記排水ラインが複数に分岐され、分岐された各排水ラインに前記排水弁が設けられているので、前記各排水弁をそれぞれ開閉することにより、濃縮水の排水量が段階的に調節される。
さらに、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の前記各排水弁の流量が異なっていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明では、前記各排水弁の流量が異なっているので、前記各排水弁をそれぞれ開閉することにより、濃縮水の排水量がより細かく調節される。
請求項1に記載の発明によれば、前記各排水弁をそれぞれ開閉することにより濃縮水の排水量を容易に調節,変更することができる。
請求項2に記載の発明によれば、流量がそれぞれ異なっている前記各排水弁を開閉することにより、濃縮水の排水量をより細かく調節することができる。
つぎに、この発明の実施の形態について説明する。この発明の実施の形態に係る膜濾過システムは、機器への給水ラインと接続された濾過膜部を備え、さらにこの濾過膜部と接続された排水ラインと、この排水ラインと前記濾過膜部の上流側の前記給水ラインとを接続する循環水ラインとを備えている。
前記濾過膜部は、濾過膜により、給水中に含まれる不純物を濾過するものである。前記濾過膜としては、逆浸透膜(RO膜)やナノ濾過膜(NF膜)などを挙げることができる。前記逆浸透膜は、分子量が数十程度の物質を濾別可能な液体分離膜である。また、前記ナノ濾過膜は、2nm程度より小さい粒子や高分子(分子量が最大数百程度の物質)の透過を阻止することができる液体分離膜であり、濾過機能の点において、限外濾過膜(分子量が1,000〜300,000程度の物質を濾別可能な膜)と前記逆浸透膜との中間に位置する機能を有するものである。
前記膜濾過システムにおいて、前記濾過膜部からの濃縮水は、一部が前記排水ラインから系外へ排水され、残部が前記循環水ラインを通って前記濾過膜部の上流側へ還流される。すなわち、前記膜濾過システムでは、クロスフロー濾過を行うようになっている。
前記排水ラインは、複数に分岐されており、分岐された各排水ラインには、排水弁が設けられている。前記各排水弁の流量は、同じになっていてもよく、また異なっていてもよい。
前記膜濾過システムによれば、前記排水ラインが複数に分岐され、分岐された各排水ラインに前記排水弁が設けられているので、前記各排水弁をそれぞれ開閉することにより、濃縮水の排水量が段階的に調節される。したがって、濃縮水の排水量を容易に調節,変更することができる。
また、前記各排水弁の流量が異なっていれば、濃縮水の排水量をより細かく調節することができる。
(第一実施例)
以下、この発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。まず、この発明の第一実施例について説明する。図1は、この発明に係る膜濾過システムの第一実施例を示す概略的な説明図である。
図1において、膜濾過システム1は、水道水,工業用水,地下水などが貯留されている原水タンク(図示省略)から供給される原水の水処理を行い、この水をボイラ2へ給水として供給するものである。この膜濾過システム1は、前記ボイラ2への給水ライン3を備え、さらにこの給水ライン3と接続された濾過膜部4および脱気膜部5を上流側からこの順で備えている。また、前記膜濾過システム1は、給水を貯留する給水タンク6と、前記濾過膜部4の上流側に設けられ、給水を前記濾過膜部4へ供給するポンプ7とを有している。
前記濾過膜部4,前記脱気膜部5および前記ポンプ7は、一点鎖線で示された装置筐体8内に収納されている。この装置筐体8には、後述する各排水弁14,15,16を開閉操作するための操作部(図示省略)が設けられている。
ここで、前記濾過膜部4は、ナノ濾過膜を備えて構成されている。このナノ濾過膜は、ポリアミド系,ポリエーテル系などの合成高分子膜であり、2nm程度より小さい粒子や高分子(分子量が最大数百程度の物質)の透過を阻止することができる液体分離膜である。前記ナノ濾過膜は、通常、濾過膜モジュールとして構成されている。この濾過膜モジュールの形態には、スパイラルモジュール,中空糸モジュール,平膜モジュールなどがある。
前記濾過膜部4の一側へは、前記ポンプ7から送り出された給水が流入するようになっている。前記濾過膜部4内へ流入した給水は、前記ナノ濾過膜により、腐食促進成分が捕捉されるとともに、腐食抑制成分が透過されるようになっている。
ここで、腐食促進成分および腐食抑制成分について説明する。まず、腐食促進成分とは、前記ボイラ2が貫流ボイラである場合、非不動態化金属よりなり、ボイラ水が接触する複数の伝熱管(図示省略)や下部管寄せ(図示省略)の内面に作用してその腐食を促進するものを云い、通常、硫酸イオン,塩化物イオンおよびその他の成分を含んでいる。ちなみに、腐食促進成分として重要なものは、硫酸イオンおよび塩化物イオンの両者である。ところで、JIS B 8223:1999は、貫流ボイラを含む特殊循環ボイラの腐食を抑制する観点から、これらのボイラにおけるボイラ水の水質に関する各種の管理項目および推奨基準を規定し、その中で、塩化物イオン濃度の基準値を設けている。一方、ボイラ水の硫酸イオン濃度には言及されていないが、本願出願人においては、ボイラ水に含まれる硫酸イオンが、腐食促進成分として前記各伝熱管や前記下部管寄せに作用していることを確認している。
つぎに、腐食抑制成分とは、前記ボイラ2において、ボイラ水が接触する前記各伝熱管や前記下部管寄せの内面に作用してその腐食を抑制可能なものを云い、通常、シリカ(すなわち、二酸化ケイ素)を含んでいる。ところで、給水に含まれるシリカは、給水として用いる水道水,工業用水,地下水などにおいて、通常含有されている成分で、一般に、前記各伝熱管や前記下部管寄せにおけるスケール生成成分と認識されており、可能な限りその濃度を抑制することが好ましいと考えられている。しかし、本願出願人においては、ボイラ水に含まれるシリカが、腐食抑制成分として前記各伝熱管や前記下部管寄せに作用していることを確認している。
前記濾過膜部4の他側からは、腐食抑制成分を含む透過水と腐食促進成分を含む濃縮水とがそれぞれ分離されて流出するようになっている。そして、透過水は、前記給水ライン3を流れて前記給水タンク6内に貯留されるようになっている。一方、濃縮水は、その一部が前記濾過膜部4と接続された排水ライン9から系外へ排水されるとともに、残部が前記排水ライン9と前記ポンプ7の上流側の前記給水ライン3とを接続する循環水ライン10を流れて前記ポンプ7の上流側へ還流されるようになっている。
前記排水ライン9は、前記循環水ライン10の接続箇所よりも下流側が、第一排水ライン11,第二排水ライン12および第三排水ライン13に分岐している。そして、これらの各排水ライン11,12,13には、それぞれ第一排水弁14,第二排水弁15および第三排水弁16が設けられている。
ここで、前記各排水弁14,15,16は、それぞれ定流量弁機構(図示省略)を備えている。この定流量弁機構は、前記各排水弁14,15,16において、それぞれ異なる流量値に設定されている。前記各排水弁14,15,16からの排水量は、たとえばつぎのように設定される。すなわち、前記第一排水弁14のみを開状態にしたときの排水量は、回収率が95%となるように設定され、また前記第二排水弁15のみを開状態にしたときの排水量は、回収率が90%となるように設定され、さらに前記第三排水弁16のみを開状態にしたときの排水量は、回収率が80%となるように設定される。ここで、回収率とは、前記濾過膜部4からの透過水量と系外への排水量との和に対する透過水量の割合のことを云う。また、以下では、排水量を透過水量と排水量との和に対する排水量の割合で述べる。たとえば、前記第一排水弁14のみを開状態にしたときの排水量,すなわち回収率が95%のときの排水量を5%排水と云い、また前記第二排水弁15のみを開状態にしたときの排水量,すなわち回収率が90%のときの排水量を10%排水と云い、さらに前記第三排水弁16のみを開状態にしたときの排水量,すなわち回収率が80%のときの排水量を20%排水と云う。
濃縮水の排水量は、前記各排水弁14,15,16をそれぞれ開閉することにより、段階的に調節することができるようになっている。たとえば、前記第二排水弁15のみを開状態とし、前記第一排水弁14および前記第三排水弁16を閉状態とすることにより、10%排水とすることができる(すなわち、回収率90%)。また、たとえば前記第一排水弁14および前記第二排水弁15を開状態とし、前記第三排水弁16のみを閉状態とすることにより、15%排水とすることができる(すなわち、回収率85%)。したがって、濃縮水の排水量は、前記各排水弁14,15,16の組合わせにより、5%排水から35%排水まで、5%毎に段階的に調節することができ、換言すれば、回収率は、65%から95%まで、5%毎に段階的に調節することができるようになっている。
ここで、前記循環水ライン10には、前記ポンプ7の上流側への濃縮水の還流量を一定にするための流量制御弁(図示省略)が設けられていてもよい。この場合、濃縮水の排水量が調節されたときにおいても、前記流量制御弁によって前記ポンプ7の上流側への濃縮水の還流量が一定になるよう調節される。
前記脱気膜部5は、気体透過膜を多数備えた気体透過膜モジュール(図示省略)と、給水中の溶存気体,具体的には溶存酸素を前記気体透過膜モジュールを通して真空吸引する水封式真空ポンプ(図示省略)とを備えている。
さて、前記膜濾過システム1では、これを設置する場所における原水の水質を予め測定しておき、その測定結果に応じた濃縮水の排水量が初期設定される。そして、前記膜濾過システム1の運転時に、設定された排水量になるよう、前記各排水弁14,15,16を開閉させる。これら各排水弁14,15,16の開閉操作は、前記装置筐体8に設けられた前記操作部(図示省略)で行う。
前記膜濾過システム1を運転して前記給水タンク6への給水を行うには、前記ポンプ7により、前記濾過膜部4へ給水を供給し、この給水中の腐食促進成分を前記ナノ濾過膜(図示省略)によって濾過する。このとき、給水中の腐食抑制成分は、前記ナノ濾過膜を透過する。つぎに、前記濾過膜部4から流出した透過水に含まれる溶存酸素を前記脱気膜部5で脱気し、この水を前記ボイラ2へ供給する給水として前記給水タンク6内に貯留する。
一方、前記濾過膜部4からは濃縮水も流出し、この濃縮水は、一部を前記排水ライン9から初期設定の量で排水するとともに、残部を前記循環水ライン10を介して前記ポンプ7の上流側へ還流させる。
前記膜濾過システム1の運転を行ううちに、濃縮水の排水量を変更する必要が生じたときには、所望の排水量になるよう、前記操作部によって前記各排水弁14,15,16の開閉パターンを変更する。
以上のような膜濾過システム1によれば、前記操作部を通じて濃縮水の排水量を容易に調節,変更することができる。
(第二実施例)
つぎに、この発明の第二実施例について説明する。図2は、この発明に係る膜濾過システムの第二実施例を示す概略的な説明図である。
図2に示す第二実施例における膜濾過システム20は、水道水,工業用水,地下水などが貯留されている原水タンク(図示省略)から供給される原水の水処理を行い、この水を水使用機器21へ給水として供給するものである。この膜濾過システム20においては、前記水使用機器21への給水ライン3に、前記第一実施例における前記濾過膜部4の代わりに、逆浸透膜(図示省略)を備えて構成される濾過膜部22が接続されている。その他の構成については、前記第一実施例における膜濾過システム1と同一であり、同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
前記水使用機器21としては、半導体製造で用いられる部品洗浄装置,医療現場で用いられる医療器具洗浄装置等の各種洗浄装置などが挙げられる。
前記濾過膜部22の逆浸透膜は、たとえばポリアミド系などの合成高分子膜であり、分子量が数十程度の物質を濾別可能な液体分離膜である。この逆浸透膜は、通常、前記ナノ濾過膜と同様、濾過膜モジュールとして構成されている。この濾過膜モジュールの形態には、スパイラルモジュール,中空糸モジュール,平膜モジュールなどがある。
前記濾過膜部22の一側へは、前記ポンプ7から送り出された給水が流入し、前記逆浸透膜により、給水中に含まれる不純物が捕捉されるようになっている。
前記濾過膜部22の他側からは、不純物が除去された透過水と不純物を多く含む濃縮水とがそれぞれ分離されて流出するようになっている。そして、前記第一実施例と同様、透過水は、前記給水ライン3を流れて前記給水タンク6内に貯留され、一方、濃縮水は、その一部が前記濾過膜部22と接続された排水ライン9から系外へ排水されるとともに、残部が前記排水ライン9と前記ポンプ7の上流側の前記給水ライン3とを接続する循環水ライン10を流れて前記ポンプ7の上流側へ還流されるようになっている。
さて、前記膜濾過システム20においても、これを設置する場所における原水の水質を予め測定しておき、その測定結果に応じた濃縮水の排水量が初期設定される。そして、この排水量になるよう、前記第一実施例と同様、前記操作部(図示省略)によって前記各排水弁14,15,16を開閉させる。
ここで、前記濾過膜部22は、前記逆浸透膜(図示省略)を備えて構成されているため、前記ナノ濾過膜を用いた場合に比べて、濃縮水の不純物濃度が高くなる。この結果、前記膜濾過システム20では、前記第一実施例における膜濾過システム1に比べて、前記逆浸透膜の表面付近における濃縮度合が高くなりやすい。したがって、前記逆浸透膜の表面付近において必要以上の濃縮または過度の濃縮が生じないよう、濃縮水の排水量を、前記膜濾過システム1に比べて多く設定する。
前記膜濾過システム20を運転して前記給水タンク6への給水を行うには、前記ポンプ7により、前記濾過膜部22へ給水を供給し、この給水中の不純物を前記逆浸透膜(図示省略)によって濾過する。つぎに、前記濾過膜部22から流出した透過水に含まれる溶存酸素を前記脱気膜部5で脱気し、この水を前記水使用機器21へ供給する給水として前記給水タンク6内に貯留する。
一方、前記濾過膜部22からは、不純物を多く含む濃縮水も流出し、この濃縮水は、一部を前記排水ライン9から初期設定の量で排水するとともに、残部を前記循環水ライン10を介して前記ポンプ7の上流側へ還流させる。
前記膜濾過システム20では、前記濾過膜部22が逆浸透膜を備えて構成され濃縮水の不純物濃度が高いため、前記逆浸透膜の詰まりが生じやすくなることがある。この場合、前記逆浸透膜の詰まりを抑制するためには、濃縮水の排水量を増加させて前記逆浸透膜の表面付近における不純物濃度を低下させる必要がある。このように、前記膜濾過システム20の運転を行ううちに、濃縮水の排水量を変更する必要が生じたときには、所望の排水量になるよう、前記操作部によって前記各排水弁14,15,16の開閉パターンを変更する。
以上説明した前記膜濾過システム20によっても、前記第一実施例の膜濾過システム1と同様、前記操作部を通じて濃縮水の排水量を容易に調節,変更することができる。
以上、この発明を第一実施例および第二実施例により説明したが、この発明は、前記各膜濾過システム1,20で実施される態様に限られないことはもちろんである。
この発明に係る膜濾過システムの第一実施例を示す概略的な説明図である。 この発明に係る膜濾過システムの第二実施例を示す概略的な説明図である。
符号の説明
1,20 膜濾過システム
4,22 濾過膜部
9 排水ライン
11 第一排水ライン
12 第二排水ライン
13 第三排水ライン
14 第一排水弁
15 第二排水弁
16 第三排水弁

Claims (2)

  1. 給水中の不純物を除去する濾過膜部を備え、この濾過膜部からの濃縮水の一部をこの濾過膜部と接続された排水ラインから系外へ排水するとともに、残部を前記濾過膜部の上流側へ還流させる膜濾過システムであって、
    前記排水ラインを複数に分岐し、分岐した各排水ラインに排水弁を設けたことを特徴とする膜濾過システム。
  2. 前記各排水弁の流量が異なっていることを特徴とする請求項1に記載の膜濾過システム。
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