JP2007167538A - 加熱殺菌装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、熱風供給ユニットからコンテナ内に導入される熱風の熱損失を抑えて食器類の加熱殺菌を充分に行なうことができる加熱殺菌装置を得ることを目的とする。
【解決手段】コンテナ3と熱風供給ユニット5との間で熱風の循環運転を行なう加熱殺菌装置1であって、熱風供給ユニット5の底板には供給口11と導出口13が設けられており、コンテナ3の天板には導入口12と排出口14とが設けられており、供給口11及び導入口12は対向した位置にあり、導出口13及び排出口14は対向した位置にあり、供給口11と導出口13とを取り囲む位置及び導入口12と排出口14とを取り囲む位置の少なくとも一方の位置に密着部41、43が設けられており、熱風供給ユニット5の底板とコンテナ3の天板との間を密着部41、43で封止して、供給口11と導入口12とが連通し且つ導出口13及び排出口14とが連通している。
【選択図】図1

Description

本発明は、加熱殺菌装置に関する。
特許文献1には、洗浄済みの食器類が収納されたコンテナと、コンテナに熱風を供給する熱風供給ユニットとを備え、コンテナと熱風供給ユニットとの間で熱風の循環運転を行なう加熱殺菌装置が開示されている。係る加熱殺菌装置において、熱風供給ユニットにはコンテナ内に熱風を供給する供給口とコンテナ内の雰囲気を熱風供給ユニット内に導出する導出口が設けられており、コンテナには熱風供給ユニットから供給される熱風をコンテナ内に導入する導入口と、コンテナ内の雰囲気を熱風供給ユニット内に排出する排出口とが設けられている。そして供給口と導入口との間及び排出口と導出口との間にダクトを設け、ダクトを介して熱風供給ユニットからの熱風をコンテナ内に供給し、コンテナ内及びコンテナ内の食器類の乾燥や、加熱殺菌を行なうと共に加熱殺菌の終えた雰囲気をダクトを介して熱風供給ユニットに戻し、コンテナから戻ってきた空気を再び加熱してコンテナ内に供給している。
特開2004−222964号公報
しかし、特許文献1に記載の従来技術では、ダクトを介して熱風供給ユニットからの熱風をコンテナ内に供給すると共に、加熱殺菌の終えた雰囲気をダクトを介して熱風供給ユニットに戻しているので、ダクト内を流れる熱がダクトの側面を通して大気中に逃げてしまい、コンテナ内に充分な熱が行き渡らずに食器類の加熱殺菌が不充分になるおそれがあった。
本発明は、熱風供給ユニットからコンテナ内に導入される熱風の熱損失を抑えて食器類の加熱殺菌を充分に行なうことができる加熱殺菌装置を得ることを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載された発明は、洗浄済みの食器類が収納されたコンテナと、コンテナに熱風を供給する熱風供給ユニットとを備え、コンテナと熱風供給ユニットとの間で熱風の循環運転を行なう加熱殺菌装置であって、熱風供給ユニットの底板にはコンテナ内に熱風を供給する供給口と、コンテナ内の雰囲気を熱風供給ユニット内に導出する導出口が設けられており、コンテナの天板には熱風供給ユニットから供給される熱風をコンテナ内に導入する導入口と、コンテナ内の雰囲気を熱風供給ユニット内に排出する排出口とが設けられており、供給口及び導入口は対向した位置にあり、導出口及び排出口は対向した位置にあり、供給口と導出口とを取り囲む位置及び導入口と排出口とを取り囲む位置の少なくとも一方の位置に密着部が設けられており、熱風供給ユニットの底板とコンテナの天板との間を密着部で封止して、供給口と導入口とが連通し且つ導出口及び排出口とが連通していることを特徴とする。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載の発明において、密着部は熱風供給ユニットの底板における供給口と導出口とを分割する位置、又はコンテナの天板における導入口と排出口とを分割する位置に更に備えたことを特徴とする。
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載の発明において、密着部はパッキン材であることを特徴とする。
請求項4に記載された発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の発明において、熱風供給ユニットは室内の天井に吊下げており、天井には熱風供給ユニットを上下動させる昇降手段が設けられており、熱循環運転を行なう際には熱風供給ユニットの底板とコンテナの天板とが略密着する位置まで熱風供給ユニットを下降させており、熱循環の非運転時には熱風供給ユニットを上昇させて熱風供給ユニットをコンテナから退避させていることを特徴とする。
請求項5に記載された発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の発明において、コンテナ内には導入口から導入された熱風をコンテナの側壁に沿って案内するガイド部が設けられており、コンテナ内には食器棚が複数段設けられており、ガイド部は高さ方向に沿って適宜間隔をおいて吹出口が形成されており、それぞれの吹出口から各食器棚に向けて熱風を吹出していることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、循環運転時において、熱風供給ユニットの供給口から供給された熱風は導入口を通ってコンテナ内に流入し、コンテナ内の食器類を乾燥しつつ加熱殺菌する。そして、食器類の加熱殺菌が終了したコンテナ内の熱風は湿気を含んだ後、コンテナの排出口から排出されて、再び導出口から熱風供給ユニットに戻される。
本発明では、熱風供給ユニットの底板とコンテナの天板との間を密着部で封止して供給口と導入口とが連通し且つ導出口及び排出口とが連通しているので、コンテナと熱風供給ユニットとを連通させるダクトを設ける必要がなく、ダクトを通じて熱が大気中に逃げることを防止できる。よって、熱風供給ユニットからコンテナ内に流れる熱風の熱損失を抑えて食器類の充分な加熱殺菌を行なうことができる。
熱風供給ユニットの底板とコンテナの天板との間を密着部で封止しているので、外気との気密を図ることができ、熱風供給ユニットの底板とコンテナの天板との間の熱が外気に漏れ難く、熱風供給ユニットからコンテナ内に流れる熱風の熱損失を抑えることができる。
請求項2に記載された発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果を奏すると共に、密着材を熱風供給ユニットの底板における供給口と導出口とを分割する位置、又はコンテナの天板における導入口と排出口とを分割する位置に更に備えたので、供給口から供給される熱風が熱風供給ユニットの底板とコンテナの天板との間で混合されにくく、熱風供給ユニットからコンテナ内に流れる熱風の熱損失を更に抑えることができる。
請求項3に記載された発明によれば、請求項1又は2に記載の発明と同様の効果を奏すると共に、密着部をパッキン材としてあるので、熱風供給ユニットの底板とコンテナの天板と間の密着性を高くでき、熱風供給ユニットの底板とコンテナの天板と間から熱が逃げにくい。
請求項4に記載された発明によれば、請求項1〜3の何れか一項に記載の発明と同様の効果を奏すると共に、非運転時には熱風供給ユニットを上昇させてコンテナから退避させているので、床と天井との間のスペースを広くとることができる。
請求項5に記載された発明によれば、請求項1〜4の何れか一項に記載の発明と同様の効果を奏すると共に、ガイド部の複数の吹出口から各食器棚に向けて熱風が吹き出ることで、それぞれの吹出口から吹出した熱風はコンテナ内に拡散してコンテナ内に均一に熱風を送り込むことができ、食器類の乾燥効率を良くできる。
以下に、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は熱循環運転時における加熱殺菌装置を概略的に示す縦断面図、図2は図1に示す加熱殺菌装置の斜視図、図3は非運転時における加熱殺菌装置を概略的に示す縦断面図、図4は図3に示す加熱殺菌装置の落下防止装置を抜き出して示す縦断面図、図5は図3に示す加熱殺菌装置の斜視図、図6は本実施の形態に係る加熱殺菌装置の熱風供給ユニットの側面図、図7は本実施の形態に係る加熱殺菌装置の熱風供給ユニットを下側から見た平面図、図8は本実施の形態に係る加熱殺菌装置の実験例を示すグラフである。
加熱殺菌装置1は、主に給食設備内に配置されるもので、走行自在なコンテナ3と、熱風供給ユニット5とを備えており、熱風供給ユニット5とコンテナ3との間で熱風の循環運転を行って、コンテナ3内に収納された食器類を乾燥しつつ殺菌するものである。
熱風供給ユニット5は、給食設備の天井4に設けられた取付架台6に上下動自在に吊下げられており、空気を加熱する加熱装置7と、加熱した熱風をコンテナ3内に向けて送風する送風装置9と、加熱装置7で加熱した熱風をコンテナ3内に供給する供給口11と、コンテナ3内の雰囲気を熱風供給ユニット5に導入する導出口13とを備え、導出口13、加熱装置7、送風装置9及び供給口11はそれぞれ通気管15で繋がっている。また、加熱装置7と送風装置9との間には通気管15内の空気の温度を計測する温度センサ16が設けられており、熱風供給ユニット5内の温度を常時監視している。熱風供給ユニット5内の底面及び通気管15の周囲には断熱材20が設けられている。
通気管15には熱風供給ユニット5内に取り込まれた多湿空気を熱風供給ユニット5の外へ排出する多湿空気排出口17と、熱風供給ユニット5内に空気中に含まれる塵や雑菌が流入するのを防止するフィルタ19とが設けられている。
送風装置9はファンの回転により、ユニット本体内の空気をコンテナ3内に向けて送風している。送風装置9の設計風量は20m3/minとし、設計風量を満足する低消費電力の送風装置を備える。尚、送風装置9は、インバータ制御により運転中の風量を増減し、設計風量を満足しても良い。
加熱装置7は出力4、5kWの電気ヒータを用いており、これにより通気ダクト15内に取り込まれた空気を加熱している。尚、加熱装置7は電気ヒータに限定されず、加熱蒸気を用いた蒸気方式、重油を燃焼させる重油方式、LPガスをバーナにより燃焼させるLPガス方式等のものを用いても良い。
次に熱風供給ユニット5の昇降手段21について説明する。昇降手段21は天井4に設けられた取付架台6に設けられており、駆動モータ23と、駆動モータ23の駆動により回転する駆動軸25と、駆動軸25に取付けられたワイヤ27とを備え、ワイヤ27の下端が熱風供給ユニット5の天板5aに固定されており、ワイヤ27の上下動に連動して熱風供給ユニット5が上下動する。
熱風供給ユニット5にはユニットの上下動を案内するガイド部材28が設けられており、ユニットのスムーズな移動を可能としている。ガイド部材28の上端部には下がり過ぎ防止用の第1リミットスイッチ30aが設けられている。熱風供給ユニット5が下降して、第1リミットスイッチ30aが取付架台6の底板6aの位置までくると、第1リミットスイッチ30aが底板6aに当接してスイッチがONになり、駆動モータ23が自動的に停止して熱風供給ユニット5がそれ以上、下がらないようにしている。
熱風供給ユニット5上部のガイド部材28には上昇位置検知用の第2リミットスイッチ30bが設けられている。熱風供給ユニット5が上昇して、第2リミットスイッチ30bが取付架台6の底板6aの位置までくると、第2リミットスイッチ30bが取付架台6の底板6aに当接してスイッチ30bがONになり、駆動モータ23が自動停止し、熱風供給ユニット5の上方向への移動が止まる。
熱風供給ユニット5内には熱風供給ユニット5の下降位置を検知する第3リミットスイッチ30cと、押圧動作によりスイッチ30cをON/OFFする移動部材30dとを備えている。熱風供給ユニット5がコンテナ3と当接する位置まで下降すると、移動部材30dがコンテナ3の天板3aに突き当り、移動部材30dが上方向に突き上げられてスイッチ30cがONして駆動モータ23が停止し、熱風供給ユニット5の下方向への移動が停止する。
次に熱風供給ユニット5の落下を防止する落下防止装置35について説明する。落下防止装置35は熱風供給ユニット5の上部に取り付けられたストッパ部材38と、天井4の取付架台6に取り付けられた被係止部36とを備える。被係止部36は固定ボルト6cを中心として回動自在な落下受け止め部材6bと、落下受け止め部材6bを駆動するシリンダ37と、落下受け止め部材6bの移動を規制する位置決めボルト6dを備えている。
そして熱風供給ユニット5が上昇位置にあるときは、落下受け止め部材6bがストッパ部材38に係止して、熱風供給ユニット5の落下を防止している。また、熱風供給ユニット5が上昇位置にあるとき、熱供給ユニット5に下降命令がなされると、シリンダ37が駆動して落下受け止め部材6bが図中矢印A方向に回動し、落下受け止め部材6bとストッパ部材38との係止が外れて熱供給ユニット5が下降できるようになっている。そして、熱供給ユニット5が下降位置まで到達すると、シリンダ37の駆動により落下受け止め部材6bは図中矢印A方向と反対方向に回動して元の位置に戻る。
一方、熱風供給ユニット5が下降位置にあるとき、熱供給ユニット5に上昇命令がなされると、シリンダ37が駆動して落下受け止め部材6bが図中矢印A方向に回動する。そして、熱供給ユニット5が上昇位置まで到達すると、シリンダ37の駆動により落下受け止め部材6bは図中矢印A方向と反対方向に回動して元の位置に戻り、落下受け止め部材6bがストッパ部材38に係止して、熱風供給ユニット5の落下を防止している。
加熱殺菌装置1は、送風装置9及び加熱装置7の制御を行なう制御装置29を備えており、リモートコントローラの操作によりコンテナ3内に供給する空気の送風量や加熱温度を変更している。また、制御装置29は、熱風供給ユニット5を上下動させる駆動モータ23、落下防止装置35のシリンダ37、及び各リミットスイッチ(下がり過ぎ防止用の第1リミットスイッチ30a、上昇位置検知用の第2リミットスイッチ30b、下降位置を検知する第3リミットスイッチ30c)に接続しており、リモートコントローラ又は操作パネル31の操作により熱風供給ユニット5の上下動を制御している。
熱風供給ユニット5の底板5bにはパッキン材の密着部41、43が設けられており、一方の密着部41は熱風供給ユニット5の底板の縁に沿って環状に設けており、他方の密着部43は熱風供給ユニット5の底板5bにおける供給口11を取り囲む位置に環状に設けている。
コンテナ3の天板3aには熱風供給ユニット5から供給される熱風をコンテナ3内に導入する導入口12と、コンテナ3内の雰囲気を熱風供給ユニット5内に排出する排出口14とが設けられており、供給口11及び導入口12は対向位置にあり、導出口13及び排出口14は対向位置にあり、供給口11と導入口12とが連通し且つ導出口13及び排出口14とが連通して設けてある。
コンテナ3には導入口12から導入された熱風をコンテナ3の側壁に沿って案内するガイド部51が設けられており、その下端はコンテナ3内の下部付近まで延びている。ガイド部51とコンテナ3の側壁によってコンテナ3内に供給される熱風の案内路53を形成している。ガイド部51は高さ方向に沿って適宜間隔をおいて複数の吹出口55が形成されており、それぞれの吹出口55からコンテナ3内に複数段設けられた各食器棚57a〜57dに向けて熱風を吹出している。
次に、上記した構成に基づき、本実施の形態の作用を説明する。まず、食器類等を加熱殺菌する際には、コンテナ3内に洗浄済みの食器類等を収納し、コンテナ3を熱風供給ユニット5の下部位置まで移動する。そして、リモートコントローラの操作により熱風供給ユニット5をユニット5の底板5bがコンテナ3の天板3aと略密着する位置まで下降させる。
次いで循環運転が開始すると、加熱装置7で発生する熱によって熱風供給ユニット5内を流れる空気が所定温度まで加熱される。加熱された熱風は、加熱装置7から送風装置9に送られ、更に送風装置9のファンの回転によって供給口11からコンテナ3の導入口12に送られる。熱風供給ユニット5から導入口12を通ってコンテナ3内に流入した熱風は、案内路53を通ってコンテナ3内を下降する。そして、ガイド部51に形成された複数の吹出口55からコンテナ3内に複数段設けられた各食器棚57に向けて熱風を吹出して、コンテナ3内に収納されている食器類の乾燥及び殺菌が行われる。
コンテナ3内の食器の乾燥及び殺菌を終えた熱風は、湿気を含んだ後、排出口14から排出された後、導出口13を通過して熱風供給ユニット5に戻される。そして、加熱装置7で加熱された熱風が再びコンテナ3内に供給される。
熱風の循環運転が終了すると、リモートコントローラの操作により熱風供給ユニット5を上昇させて、熱風供給ユニット5をコンテナ3から退避させる。
本実施の形態では、熱風供給ユニット5の底板5bとコンテナ3の天板3aとの間を密着部41、43で封止して供給口11と導入口12とが連通し且つ導出口13及び排出口14とが連通しているので、コンテナ3と熱風供給ユニット5とを連通させるダクトを設ける必要がなく、ダクトを通じて熱が大気中に逃げることを防止できる。よって、熱風供給ユニット5からコンテナ3内に流れる熱風の熱損失を抑えて食器類の充分な加熱殺菌を行なうことができる。
熱風供給ユニット5の底板5bとコンテナ3の天板3aとの間を密着部41で封止しているので、外気との気密を図ることができ、熱風供給ユニット5の底板5bとコンテナ3の天板3aとの間の熱が外気に漏れ難く、熱風供給ユニット5からコンテナ3内に流れる熱風の熱損失を抑えることができる。
密着部41としてパッキン材を用いているので、熱風供給ユニット5の底板5bとコンテナ3の天板3aと間の密着性を高くでき、熱風供給ユニット5の底板5bとコンテナ3の天板3aと間から熱が逃げにくい。
熱風供給ユニット5の底板5bにおける供給口11を取り囲む位置にも密着部43を備えたので、供給口11から供給される熱風が熱風供給ユニット5の底板5bとコンテナ3の天板3aとの間で混合されにくく、熱風供給ユニット5からコンテナ3内に流れる熱風の熱損失を更に抑えることができる。
非運転時には熱風供給ユニット5を上昇させてコンテナ3から退避させているので、床と天井との間のスペースを広くとることができる。
ガイド部51の複数の吹出口55から各食器棚57に向けて熱風が吹き出ることで、それぞれの吹出口55から吹出した熱風はコンテナ3内に拡散してコンテナ3内に均一に熱風を送り込むことができ、食器類の乾燥効率を良くできる。
熱風供給ユニット5は天井4から吊下げられており、昇降手段21のみ天井4内に設けているので、天井4内に少なくとも昇降手段21の設置スペースがあれば良く、天井4内のスペースが狭い場合でも熱風供給ユニット5を取り付けることができる。
次に本実施の形態に係る加熱殺菌装置と従来例に係る加熱殺菌装置とについてコンテナ内における温度変化について比較実験を行ったので実験結果について説明する。従来例に係る加熱殺菌装置は、熱風供給ユニットの供給口とコンテナの導入口との間及びコンテナの排出口と熱風供給ユニットの導出口との間をダクトで接続したものであり、特開2004−222964号公報を参考にして試作機を作成して実験に用いた。
図8は実験結果を示すグラフであり、図8中実線で示すAは本実施の形態に係る加熱殺菌装置のコンテナ内における吹出口付近の食器棚の周辺温度、Bは本実施の形態に係る加熱殺菌装置のコンテナ内の下部における食器表面温度、Cは本実施の形態に係る加熱殺菌装置のコンテナ内の上部における食器表面温度、Dは従来例に係る装置のコンテナ内の下部における食器棚の周辺温度、Eは従来例に係る装置のコンテナ内の上部における食器棚の周辺温度、Fは室温(加熱殺菌装置外の温度)を示している。
図8に示すように、本実施の形態に係る加熱殺菌装置では、運転開始から次第に上昇し続け、約50分経過後にはコンテナ内の上部及び下部における食器表面温度は80℃を超え、その後も上昇し続けた。
一方、従来例に係る加熱殺菌装置では、運転を開始してから所定時間過ぎてもコンテナ内の周辺温度はあまり上昇せず、循環運転を開始してから100分を過ぎても食器棚の周辺温度が60度を超えることがなかった。このように、本実施の加熱殺菌装置はコンテナ内の食器棚の周辺温度が高温になることが分かった。よって、食器類の加熱殺菌を充分に行なうことができる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できることは言うまでもない。
図9に示すように、供給口11を取り囲む領域と導出口13を取り囲む領域とを仕切る位置に他方の密着部43を設けても良い。
他方の密着部43は供給口11を取り囲む位置と導出口13を取り囲む位置との両方の位置に設けても良い。
密着部41、43はコンテナ3の天板3aに設けてあっても良い。
パッキン材がコンテナ3の天板3aに当接して熱風供給ユニット5の底板5bとコンテナの天板との間を封止して外気との気密を図っているが、これに限定されず、熱風供給ユニット5の底板5bの縁に沿って突部を設け、突部がコンテナ3の天板3aに当接して熱風供給ユニット5の底板5bとコンテナ3の天板3aとの間を封止するものであっても良い。
熱風供給ユニット5の底板5bの縁に沿って突部を設け、コンテナの天板に突部が嵌合する凹部を設け、突部が凹部に嵌合して熱風供給ユニット5の底板5bとコンテナ3の天板3aとの間を封止するものであっても良い。
熱循環運転時における加熱殺菌装置を概略的に示す縦断面図である。 図1に示す加熱殺菌装置の斜視図である。 非運転時における加熱殺菌装置を概略的に示す縦断面図である。 図3に示す加熱殺菌装置の落下防止装置を抜き出して示す縦断面図である。 図2において、熱風供給ユニットをコンテナより離した状態を示す斜視図である。 本実施の形態に係る加熱殺菌装置の熱風供給ユニットの側面図である。 本実施の形態に係る加熱殺菌装置の熱風供給ユニットを下側から見た平面図である。 本実施の形態に係る加熱殺菌装置と従来タイプの加熱殺菌装置とを比較した実験結果を示すグラフである。 変形例に係る加熱殺菌装置の熱風供給ユニットを下側から見た平面図である。
符号の説明
1 加熱殺菌装置
3 コンテナ
4 天井
5 熱風供給ユニット
11 供給口
12 導入口
13 導出口
14 排出口
21 昇降手段
41、43 密着部
51 ガイド部
55 吹出口
57a〜57d 食器棚

Claims (5)

  1. 洗浄済みの食器類が収納されたコンテナと、コンテナに熱風を供給する熱風供給ユニットとを備え、コンテナと熱風供給ユニットとの間で熱風の循環運転を行う加熱殺菌装置であって、熱風供給ユニットの底板にはコンテナ内に熱風を供給する供給口と、コンテナ内の雰囲気を熱風供給ユニット内に導出する導出口が設けられており、コンテナの天板には熱風供給ユニットから供給される熱風をコンテナ内に導入する導入口と、コンテナ内の雰囲気を熱風供給ユニット内に排出する排出口とが設けられており、供給口及び導入口は対向した位置にあり、導出口及び排出口は対向した位置にあり、供給口と導出口とを取り囲む位置及び導入口と排出口とを取り囲む位置の少なくとも一方の位置に密着部が設けられており、熱風供給ユニットの底板とコンテナの天板との間を密着部で封止して、供給口と導入口とが連通し且つ導出口及び排出口とが連通していることを特徴とする加熱殺菌装置。
  2. 密着部は熱風供給ユニットの底板における供給口と導出口とを分割する位置、又はコンテナの天板における導入口と排出口とを分割する位置にさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の加熱殺菌装置。
  3. 密着部はパッキン材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の加熱殺菌装置。
  4. 熱風供給ユニットは室内の天井に吊下げており、天井には熱風供給ユニットを上下動させる昇降手段が設けられており、熱循環運転を行う際には熱風供給ユニットの底板とコンテナの天板とが略密着する位置まで熱風供給ユニットを下降させており、熱循環の非運転時には熱風供給ユニットを上昇させて熱風供給ユニットをコンテナから退避させていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の加熱殺菌装置。
  5. コンテナ内には導入口から導入された熱風をコンテナの側壁に沿って案内するガイド部が設けられており、コンテナ内には食器棚が複数段設けられており、ガイド部は高さ方向に沿って適宜間隔をおいて吹出口が形成されており、それぞれの吹出口から各食器棚に向けて熱風を吹出していることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の加熱殺菌装置。
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