JP2007166526A - 可視光無線通信システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】可視光による通信を行う可視光無線通信システムであって、送信装置1は、2次元配列セルからなるフレームを生成する変換手段11と、フレームのセルの中に補正セルを挿入するか、補正セルからなる補正フレームを生成する第1補正手段13と、フレームまたは補正フレームを表示する表示手段12とを備え、受信装置2は、送信装置1の画面に表示されたフレームおよび補正フレームを撮影する撮影手段21と、これで撮影した補正セルを用いてセルの補正を行う第2補正手段221と、撮影手段21で撮影したフレームを構成するセルまたは第2補正手段で補正されたセルに対応する2次元配列のコードを、変換前のデータに戻す復号手段222とを備えた。
【選択図】図1
Description
各種の情報の送受信を、直感的に、かつ容易に行うことができるものとして、例えば特許文献1に記載のものが知られている。即ち、これは、表示部を設けた表示装置と、リーダライタを備えるとともに表示部を設けた情報処理端末装置との間で、可視光通信を行う構成のものである。このような構成の光通信では、表示装置から情報処理端末装置に情報を転送する場合、表示装置において、画像のデータを表すシンボルの白黒のパターンが、表示部の1フレームの走査毎に切り替わり、画像データ全体を表す期間だけ連続して表示される。一方、これを受信する情報処理端末装置では、そのシンボルがリーダライタにより読み取られ、そのシンボルに基づいた画像のデータが取得される。次に、これとは逆に、情報処理端末装置から表示装置にデータを転送するときには、転送するデータを表すシンボルがリーダライタから出力され、それが表示部の所定の位置に形成された読み取り領域により読み取られる。従って、表示装置においては、読み取られたシンボルに基づいて、データが取得される。
可視光を通信媒体とする無線通信システムにおいて、データ送信側とデータ受信側間の通信経路にはさまざまな背景光が混入する可能性があり、むしろ背景光の混入がない環境の方が稀で、背景光の存在は避けられない。例えば、室内での通信においては蛍光灯に代表される照明が、また、屋外での通信においては太陽などの光が混入するなど、通信環境によってさまざまである。通信媒体である可視光は、上記の背景光によって、色かぶりや色調の変化やダイナミックレンジの低下などさまざまな影響を受ける。このように、可視光通信において、背景光の影響は避けられない課題である。また、通信距離が遠距離になる程、背景光が混入しやすく影響を受け易いといった問題がある。さらに、背景光の影響により、多階調の光(中間色)を用いた可視光通信が難しいといった問題もある。
(2)光学デバイスの特性やそのばらつきに関する要因
可視光を通信媒体とする無線通信システムは、次のような光学的なデバイス、即ち、表示手段(モニタ:液晶やLEDなど)や撮影手段(受光素子、フィルタ)などを備えている。例えばLEDの場合、一般的に光度は温度依存性を持っており、接合部温度の上昇に従って光度が低下する。また、これらの光学デバイスは、製造工程でのばらつきや経年変化などにより、光学的特性にばらつきが生じるおそれがある。
そこで、上記のような構成によれば、背景光などの影響を受けてカラーバランス(色調のバランス)が劣化した場合に、補正セルを基にして、受信データ復号時にカラーバランス(色調のバランス)補正を行うことが可能となる。
そこで、上記のような構成によれば、前述した方法でピクセル間のRGBの平均化を行うことにより、ピクセル単位で発生するノイズの影響を低減でき、より正確なデータ復号が可能となる。また、このような平均化を行うことにより、遠距離通信時に課題となる背景光やノイズの影響を低減することが可能となる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る可視光無線通信システムを示すものであり、この可視光無線通信システムは、変換手段11と、表示手段12と、第1補正手段13などとを備える送信端末装置1と、撮影手段21と、第2補正手段221及び復号手段222を設けた制御部22などとを備える受信端末装置2と、で構成されている。
本実施形態の補正フレームHF1は、図4に示すように、黒の補正セルBC及び白の補正セルWCの他に、グレーの補正セルGCを含む構成となっている。この補正フレームHF1の階調(色の濃度)や各セルの配置は、予め決定しておく。なお、補正フレームHF1内のグレーの補正セルGCは、補正セルGC1〜GC6のように異なる階調の複数のグレーセルから構成されていてもよい。また、この補正フレームHF1の替わりに、例えば図5に示すように、フレームHF2内の1つもしくは複数のセルを補正セルHCに割り当ててもよい。また、この補正フレームHFは、図6に示すように、白、黒のセルWC、BC以外に、さらに赤・青・緑の原色のセルBLC・GRC・RECを備えた補正フレームHF3で構成してもよい。
撮影手段21は、送信端末装置1の表示手段12に表示される動画を連続撮影するカメラ211と、カメラ制御部212とを備えており、この撮影した動画は第2補正手段221へ出力させるようになっている。即ち、この撮影手段21のカメラ211は、カメラ制御部212により起動し、表示手段12に表示される動画の連続撮影動作を行うようになっている。
(1)データ送信側について:
送信端末装置1は、表示手段12であるモニタに各種の2次元配列のセルからなる2次元セルコードCを表示する。この表示手段12のモニタに表示する2次元セルコードCは、送信データを変換手段11でエンコードして生成したものである。また、この2次元セルコードCは、補正フレームHFも交えたフレーム構成のものを予め生成しておいてもよい。
受信端末装置2は、操作者が例えば手動操作により操作手段23である操作キーを操作し、撮影手段21であるカメラ211に対して、2次元セルコードCの撮影機能を制御部22により起動させる。そして、操作者は、操作手段23を操作することにより、送信端末装置1の表示手段12のモニタに表示される2次元セルコードCを、撮影手段21のカメラ211で撮影する。
即ち、操作者は、図9に示すように、受信端末装置2の表示手段24に設けたモニタ241に表示されるガイドマークGMを見ながら、このガイドマークGMに2次元セルコードCが収まるように撮影位置を保持する。
次に、この算出した補正係数を2次元セルコードC中のデータセルDCに適用しながらエンコードを行い、受信データを生成する。その後、制御部22は、操作者に対して2次元セルコードCからの受信データ取出動作が完了したことを、モニタ241を通じて通知する(同時に、例えば「ピッ」というような合成音を再生して知らせてもよい)。
本実施形態の第2補正手段221は、補正係数算出部221Aと補正部221Bとを備えている。このうち、補正係数算出部221Aは、例えば2次元セルコードCから補正セルHC(図5参照)を抽出し、この補正セルHCから補正係数を算出する。補正セルHCの色や階調は、予め決められており、受信した際の階調に従って補正係数Eを算出する。なお、補正セルHCの抽出は、その位置を予め決めておくことで容易に抽出が可能である。一方、補正部221Bは、2次元セルコードCからデータセルDCを抽出し、このデータセルDCに補正係数Eを適用(例えば乗算)し、補正後のデータセルDC(これを、「補正後データセル」とよぶ)を複合手段222に出力する。
復号手段222は、第2補正手段221が出力する補正後データセルDCをデコードし受信データを得る。
なお、本発明によれば、データのレベル補正は受信端末装置で送信側とは独立して行うため、送信側と1つもしくは複数の受信端末装置の通信環境の差異を送信側で吸収する必要がなく、補正に関わるシステムの構築が容易である。
そこで、上記のような影響を受けた際の受信データセルDCの補正について、以下に最も簡単な一次関数(g(y))を用いた補正方法を示す。
送信端末装置1の第1補正手段13で生成した複数の階調の補正セルHCを有する補正フレームHF2を送信するが、このとき、例えば図13に示すように、それぞれ異なる階調の補正セルHCa,HCbを1フレーム内にマッピングしてもよい。なお、本実施形態では、補正セル(HCa)、及び補正セル(HCb)の階調を、次式の範囲
xa<xb ・・・(1)
とする(但し、xaは補正セル(HCa)の階調、xbは補正セル(HCb)の階調を示す)。
図14は、上から順に、送信時、受信時および補正後の階調ヒストグラムを示している。なお、点(A)、(B)は、それぞれ、補正セル(HCa)、(HCb)の階調を示している。受信時の階調ヒストグラム中の矢印αは、通信路中に受けた影響を意味する。一方、補正後の階調ヒストグラム中の矢印βは、補正変換で行う変換を意味する。
Z=g(y) ・・・(2)
とすると、関数g(y)は、次の式(これを、「補正変換式」とよぶ)になる。
次に、上記で求めた補正変換式g(y)を受信したデータセルに適用する。補正係数算出部221Aは、先に求めた(3)式で示す補正変換式g(y)からルックアップテーブルを算出し(例えば前述の[表1]参照)、補正係数として補正部221Bへ通知する。その後、補正部221Bは、ルックアップテーブルを基に、受信したデータセルDCの補正を行い、補正後データセルDCとして出力する。このように、通信路中で受けたレベル変化を補正変換式g(y)によって補正することで、送信側が送信したデータセルDCの階調レベルを受信側においても再現することが可能となる。
なお、本実施の形態では、補正セルHCから補正変換を求める際、一次元関数を用いた例を示したが、各補正セルHCの間の点はスプライン曲線やベジエ曲線等の近似曲線で補間してもよい。
(1)初めに、送信端末装置1の第1補正手段13から、複数の階調の補正セルを含んだ補正フレームHF2を送信するが、このとき、例えば図15に示すように、それぞれ異なる階調の補正セルHCa〜HCcを1フレーム内にマッピングする(近傍のフレームにそれぞれをマッピングしてもよい)。なお、本実施形態では、補正セル(HCa)、補正セル(HCb)及び補正セル(HCc)の階調を、次式の範囲
xa<xb<xc ・・・(4)
とする(但し、xa〜xcは、補正セル(HCa)〜補正セル(HCc)の階調を示す)。
例えば、補正セル(HCb)に着目すると、送信時はxbの階調であったが、受信時にはybとなり、xb>ybである。これは、受信画像が暗くなってしまったことを意味する。
ここで、補正セルの階調xa〜xcは、送受信間で予め決められた既知の情報とするため、受信側では受信時の階調ya〜ycを調べることで、通信路中での影響である受信特性f(x)がわかる。
このように、通信路上で受けた影響による受信特性f(x)を、図中点線で示したy=xの期待特性に変換する、補正変換式を求めればよい。
初めに、受信した補正セルHCa〜HCcの階調を調べ、受信時の階調(y)から通信路の影響であるf(x)を補正するための補正変換式g(y)を求める。ここで、受信時の階調(y)から補正後の階調(z)を得る補正変換式g(y)を図17に示す。このとき、補正後の階調(z)は、図18に示すように、送信時の階調(x)に対してz=xになる関係とする。
送信時の階調は通信路によってf(x)という変化を受けるが、補正変換g(y)を施すことによって、図18に示した補正後の特性z=g(f(x))を得ることができる。
補正係数算出部221Aは、求めた補正変換式g(y)からルックアップテーブルを算出し(例えば、前述した[表1]参照)、補正係数ceとして補正部221Bへ通知する。一方、この補正部221Bは、ルックアップテーブルを基に、受信したデータセルDCの補正を行い、補正後データセルDCとして出力する。
このように、通信路中で受けた変化であるf(x)を補正変換式g(y)によって補正することで、送信側が送信したデータセルDCの階調を受信側においても再現することが可能となる。
また、第1の実施形態と同様に、トーンカーブ補正を行うことにより、遠距離通信時に課題となる背景光やノイズの影響を低減することが可能となる。また、多階調(R、G、Bの多階調化)を用いた可視光通信が容易となり、高速通信が可能となる。
そこで、本発明では、背景光などの影響を受けてカラーバランス(色調のバランス)が劣化した場合に、補正セルを基にして、受信データ復号時にカラーバランス(色調のバランス)補正を行うようになっている。このカラーバランス(色調のバランス)補正について、具体例を示しながら以下に、説明する。
補正セルを理想的に受信できた場合、図2の補正フレームHF1に示したような補正セルが得られる。しかし、背景光の影響(例えば夕日などの赤)で、赤の色かぶりが起こったときの補正セルHCは図19のようになり、全体的に赤みがかってしまう。例えば、各チャネルの階調がRT=GT=BT=128というような補正セル(グレー)HCを送信し、通信路中で赤かぶりが起こった場合、例えば受信時の各チャネルの階調はRR>GR=BRというように、Rチャネルの階調RRが他チャネルの階調(GRとBR)より高くなる。
ここで、送信時、受信時の各チャネルの階調は、以下の通りとする。
送信時の各チャネルの階調; RT=GT=BT=128(グレー)
受信時の各チャネルの階調; RR>GR=BR(赤みを帯びたグレー)
また、第1の実施形態と同様に、カラーバランス補正を行うことにより、遠距離通信時に問題となる背景光やノイズの影響を低減することが可能となる。また、多階調(RGBの多階調化)を用いた可視光通信が容易となり、高速通信が可能となる。
次に、本発明の第2の実施形態に係るセル内のピクセルの色調情報の平均化方法について説明する。なお、本実施形態において、2次元セルコードの1セルCは、第1の実施形態の場合と同様に、図3に示すようにn×mのピクセルP(撮像素子の最小単位)で構成されている。
本実施形態における基本的な動作は、第1の実施形態で示した動作と同様であるが、データピクセル平均部225Aは、撮影手段21が出力するあるデータセルDCについて、そのセルCに含まれる全ピクセルPのRGBを平均化し、このデータセルDCのRGBとして出力する。同様に、補正ピクセル平均部225Bは、撮影手段21が出力するある補正セルHCについて、そのセルHCに含まれる全ピクセルPのRGBを平均化し、この補正セルHCのRGBとして出力する。
そこで、本実施形態では、前述した方法でピクセル間のRGBの平均化を行うことにより、ピクセル単位で発生するノイズの影響を低減でき、より正確なデータ復号が可能となる。
また、このような平均化を行うことにより、遠距離通信時に課題となる背景光やノイズの影響を低減することが可能となる。
次に、本発明の第3の実施形態に係る階調調整方法について説明する。
この発明の階調調整方法を適用する本実施形態の可視光無線通信システムは、基本的には、第1の実施形態と同様の構成であるが、これに後述する一部の機能を加えている。これについて、以下に具体的に説明する。
(1)データ送信側である送信端末装置1:
送信端末装置1では、例えば比較的重要なデータ(低周波情報)を階調の外側に、比較的重要でないデータ(高周波情報)を階調の内側にマッピングし、送信を行う。そのため、変換手段には、送信データの重要度を判別する機能と、その判断に基づいてデータをマッピングする機能といった機能を付与している。
(2)データ受信側である受信端末装置2:
一方、受信端末装置2では、多階調の2次元セルを用いて通信している動作中に、受信した2次元セルデータの階調の歪に応じて階調を減らして復号を行う。そのため、第2補正手段には、2次元セルデータの階調の歪の度合いを判断する機能と、その判断に基づいて補正係数を切り替える機能といった機能を付与している。
本実施の形態における動作は、基本的には、第1の実施形態で示した動作と同様であるが、下記のような部分が大きく異なる。
即ち、図22に示すように、受信端末装置2での歪んだ受信特性の例を示す。同図のような受信特性の歪みによって、点(b)や点(c)の階調は、それぞれ点(a)や点(d)の階調に近い値となっている。
一般に、このような場合、点(b)の復号時は左下の点線で囲ったように点(a)と同等の復号を行い、また点(c)の復号時は右上の点線で囲ったように点(d)と同等の復号を行う。なお、このような復号を行う際、データ送信側の送信端末装置1では、比較的重要なデータ(低周波情報)を、予め階調の外側、つまり0やMに近い方にマッピングし、比較的重要でないデータ(高周波情報)を階調の内側にマッピングしておく。
このような構成にすることで、背景光やデバイスの光学的特性の影響によって2次元セルの受信特性が歪んでしまい、通信状態が望ましくない条件下においても、受信側で階調を減らして復号することで、比較的重要なデータ(低周波情報)は正しく復号でき、完全な復号には至らないがユーザに対して情報の概要を伝えることができる。
次に、本発明の第4の実施形態に係る可視光無線通信システムについて説明する。
本実施形態の可視光無線通信システムでは、基本的には第1の実施形態と同様の構成となっているが、図23に示すように、具体的にはデータ送信側とデータ受信側とに、それぞれ、携帯端末装置3、4を、送信装置及び受信装置として構成している。これらの携帯端末装置3、4間で近距離可視光通信を行う場合の実施形態について、以下に詳細に述べる。
初めに、図24に光の3原色とRGBとの一般的な関係を示す。また、図25には、2進数データを3原色のON/OFFに置き換えて1つのセルとする場合の2進数データとRGBとの変換・復号の関係の一例を示す。
2次元セルコードの1つのセルのRGBの決定方法は、図25に示すように、2進数データを3bit取り出し、それを1bitずつR、G、Bに割り当てる。この図25の関係に従って変換を行う場合、2進数データが「100 010 001 011 101 110」と続いた場合は、変換されるRGBは『R G B C M Y』の順になる。
なお、図25では、3ビットごとに取り出した各ビットをMSB(Most Significant Bit;LSBに対応した、高い桁を意味する側のビット)から順にR・G・Bと置き換えているが、その関係はこの限りでない。例えば、3ビットの各ビットをMSBから順にB・G・Rとしてもよい。
(1)データ送信側について、
送信側の操作者(以下、これを「送信者」とする)は、表示手段24のモニタ241に表示される画面情報を見ながら操作手段23を操作し、受信側の操作者(以下、これを「受信者」とする)に送信したいデータを外部メモリ28の中から選択する。
送信者は、選択した送信データを2次元セルコードC(図2または図9参照)にエンコードし、モニタ241に表示する指示を制御部22に送る。このとき、送信者は、1フレームのセル数やフレームレートを選択してもよい。次に、制御部22は、送信者から指定された送信データを変換する指示を変換手段223に対して変換指示を与える。変換手段223は、外部メモリ28に格納されている送信データを内部メモリ224に読み込む。また、この変換手段223は、制御部22から指示されたエンコード条件のもと、転送データを2次元セルコードCに変換する。さらに、この変換手段223は、生成した2次元セルコードCを外部メモリ28に格納する(内部メモリ224に格納したままでもよい)。一方、制御部22は、変換手段223が生成した2次元セルコードCを表示手段24に転送する。表示手段24は、転送されてくる2次元セルコードCをモニタ241上に表示する。表示手段24は、2次元セルコードCの全フレームFの表示が終了したら、先頭フレームFから再生を行う。
受信者は、操作手段23を操作し、2次元セルコードCの撮影機能を起動させる。制御部22は、撮影手段21を動画が撮影できる状態で起動させる。受信者は、携帯端末装置3のモニタ241に表示される2次元セルコードを、自身の携帯端末装置4のカメラ211で撮影する。また、受信者は、図23に示すように携帯端末装置4のモニタに表示されるガイドマークGM(図9参照)を見ながら、ガイドマークGMに2次元セルコードCが収まるように撮影位置を保持する。撮影手段21は、カメラ211で連続撮影しながら2次元セルコードCの録画を開始する。この時、表示手段24において、図9に示すように、録画中であることを受信者がわかるような表示をモニタ241に示す(また、「ピッ」というような合成音を再生して知らせてもよい)。
撮影手段21は、全ての2次元セルコードを録画したら、録画完了を制御部22に通知する。録画した2次元セルコードは、例えば外部メモリ28に格納しておく。制御部22は、復号手段222に2次元セルコードCを復号するよう指示を与える。復号手段222は、外部メモリ28から2次元セルコードCを内部メモリ224に読み出し、デコードを開始する。また、この復号手段222は、2次元セルコードCから取り出した受信データを外部メモリ28に格納し、デコードが完了したことを制御部22に通知する。制御部22は、受信者に対して2次元セルコードCからの受信データ取り出しが完了したことを、モニタ241を通じて通知する(また、前述のように、同時に「ピピッ」というような合成音を再生して知らせてもよい)。
従って、送信者(および受信者)は、携帯端末装置4が制御部22のデコード完了通知によって、通信が完了したことを知る。
ここでの方法では、エンコードを数式で表すと次式のようになる。
例えば、セルが『K・B G C R M Y W』と続いた場合、『K→B』から「001」、『B→G』から「011」・・・、『Y→W』から「001」というようにデコードでき、『K』から『W』まで変化境界は7箇所あるので、結果「001 011 001 111 001 011 001」という3bit×7の情報を復号できる。
なお、上記のデコード例では、境界前と後のセルのRGBをEXORしてデコードしている。つまり、
(境界から得られる3bitの2進数データ)=
(境界前セルRGB)EXOR(境界後セルRGB) ・・・(9)
但し、(境界前セルRGB)と(境界後セルRGB)は、図25の対応を用いている。
次に、本発明の第5の実施形態について、図29を参照しながら説明する。
本実施形態では、同図に示すように、データ送信側の送信端末装置5を大型モニタで構成しているとともに、データ受信側の送信端末装置6を第1の実施形態と同様の携帯端末装置で構成しており、遠距離可視光通信が可能となっている。
なお、本実施形態での送受信動作は、第1の実施形態から第4の実施形態での送受信動作と同様である。
11 変換手段
12 表示手段
13 第1補正手段
2 受信端末装置
21 撮影手段
211 カメラ
212 カメラ制御部
22 制御部
221 第2補正手段
221A 補正係数算出部(コントラスト補正手段、カラーバラス補正手段)
221B 補正部
222 復号手段
223 変換手段
224 内部メモリ
225A データピクセル平均部
225B 補正ピクセル平均部
23 操作部
24 表示手段
25 無線部
26 アンテナ
27 BB部
28 外部メモリ
21 撮影手段
3 携帯端末装置(データ送信側)
4 携帯端末装置(データ受信側)
5 大型モニタ(データ送信側の送信端末装置)
6 携帯端末装置(データ受信側の送信端末装置)
C セル
BC (黒)セル
GC (グレー)セル
WC (白)セル
BLC (青)セル
GRC (緑)セル
REC (赤)セル
DC 受信データセル(2次元セルコード)
F フレーム
HF1〜HF3 フレーム
M 動画
P ピクセル
GM ガイドマーク
Claims (16)
- 可視光を媒体として、送信装置と受信装置との間で無線通信を行う可視光無線通信システムであって、
前記送信装置は、
送信すべきデータをコードに変換し、そのコードを2次元配列させたセルからなるフレームを生成する変換手段と、
前記フレームを構成するセルの中に補正セルを挿入するか、または前記セルとは別の2次元配列された補正セルからなる補正フレームを生成する第1補正手段と、
前記フレームまたは前記補正フレームを表示画面に表示する表示手段と、
を備えるとともに、
前記受信装置は、
前記データ送信装置の前記画面に表示された前記フレームおよび補正フレームを撮影する撮影手段と、
前記撮影手段で撮影した前記補正セルを用いて、前記受信したコードを構成するセルの補正を行う第2補正手段と、
前記撮影手段で撮影した前記フレームを構成する前記セル、または前記第2補正手段で補正された前記セルに対応する2次元配列のコードを、前記変換前のデータに戻す復号手段と、
を備えた可視光無線通信システム。 - 前記2次元配列のコードに対応するセルで構成したフレームは、前記送信すべきデータに応じて時間とともに変化する請求項1に記載の可視光無線通信システム。
- 前記補正セルは、1つのグレーセルもしくは異なる階調の複数のグレーセルから構成されている請求項1または2に記載の可視光無線通信システム。
- 前記補正セルは、白及び黒を含む無彩色のセルと、R、G、Bの3原色のセルとから構成されている請求項1から3のいずれか1項に記載の可視光無線通信システム。
- 前記受信装置は、前記セルまたは前記補正セルの受信データ復号時の色のレベルを補正するダイナミックレンジ補正手段を備えた請求項1から4のいずれか1項に記載の可視光無線通信システム。
- 前記ダイナミックレンジ補正手段は、前記補正セルから所定の補正変換式により前記セルの補正を行う請求項5に記載の可視光無線通信システム。
- 前記ダイナミックレンジ補正手段は、各補正セルの間の点をスプライン曲線やベジエ曲線等の近似曲線で補間して前記セルの補正を行う請求項5に記載の可視光無線通信システム。
- 前記受信装置は、トーンカーブを補正するコントラスト補正手段を備えた請求項1から7のいずれか1項に記載の可視光無線通信システム。
- 前記コントラスト補正手段は、前記RGBの各色のセルに対して同一の補正を行う請求項8に記載の可視光無線通信システム。
- 前記コントラスト補正手段は、前記RGBの各色のセルに応じてそれぞれ異なる補正を行う請求項8に記載の可視光無線通信システム。
- 前記コントラスト補正手段は、各補正セルの間の点は近似曲線で補間して行う請求項1から5のいずれか1項に記載の可視光無線通信システム。
- 前記データ受信装置は、前記セルの色調のバランスを補正するカラーバランス補正手段を備えた請求項1から11のいずれか1項に記載の可視光無線通信システム。
- カラーバランス補正手段は、所定の補正変換式を用いて前記セルの色調のバランスを補正する請求項12に記載の可視光無線通信システム。
- 前記受信装置は、前記セルの色相(R、G、B)情報を取得する際に、前記セル内のピクセルの色調情報を平均化する手段を備えた請求項1から13のいずれか1項に記載の可視光無線通信システム。
- 前記受信装置は、受信した2次元セルデータの階調の歪に応じて階調を減らして復号を行う手段を備えた請求項1から14のいずれか1項に記載の可視光無線通信システム。
- 前記送信装置は、送信すべきデータの中で重要なデータを階調の外側に、送信すべきデータの中で前記重要なデータ以外のデータを階調の内側にマッピングし送信を行う手段を備えた請求項請求項1から15のいずれか1項に記載の可視光無線通信システム。
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