JP2007165641A - バリスタ素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】BGAパッケージとされた場合でも、適切且つ容易に実装することが可能なバリスタ素子を提供すること。
【解決手段】積層型チップバリスタ1は、バリスタ素体11、複数の内部電極対、接続導体41及び複数の端子電極51を備える。バリスタ素体11、互いに対向する第1及び第2の主面13,15を有する。各内部電極対は、少なくともその一部同士が互いに対向するようにバリスタ素体11内に配された第1及び第2の内部電極23,33を有する。接続導体41は、複数の内部電極対のうちの所定の内部電極対の第1の内部電極23同士を電気的に接続するように第1の主面13に形成されている。端子電極51は、複数の内部電極対の各第2の内部電極33に対応して設けられ、該第2の内部電極33に電気的に接続されるように第2の主面15に形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、バリスタ素子に関する。
この種のバリスタ素子として、電圧非直線特性を発現するバリスタ層と、当該バリスタ層を挟むように配置される一対の内部電極とを有するバリスタ素体と、当該バリスタ素体の両端部分にそれぞれ位置し且つ複数の内部電極のうち対応する内部電極にそれぞれ接続される一対の端子電極と、を備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−246207号公報
近年、DSC(Digital Still Camera)、DVC(Digital Video Camera)、PDA(Personal DigitalAssistant)、ノートパソコンあるいは携帯電話等の電子機器の小型化に伴い、バリスタ素子を始めとする電子素子の高密度実装に対する要求が厳しくなっている。この高密度実装に対する要求を満足するために、電子素子のパッケージをボールグリッドアレイパッケージ(以下、単にBGAパッケージという)とすることが考えられている。BGAパッケージには、その裏面にはんだバンプが格子状に多数並設されている。BGAパッケージは、各はんだバンプを実装基板の対応するパッドに重ねた状態でリフローすることにより実装基板に実装される。
ところで、バリスタ素子がBGAパッケージに対応させた構成とされた場合、はんだバンプや端子電極が実装基板に対向する裏面側に位置するため、バリスタ素子の実装方向が識別し難くなる。バリスタ素子は、その実装方向が誤った状態で実装された場合には、正常に機能しなくなってしまう。
本発明は、BGAパッケージに対応させた構成とする場合でも、適切且つ容易に実装することが可能なバリスタ素子を提供することを課題とする。
本発明に係るバリスタ素子は、互いに対向する第1及び第2の主面を有するバリスタ素体と、少なくともその一部同士が互いに対向するようにバリスタ素体内に配された第1及び第2の内部電極を有する複数の内部電極対と、複数の内部電極対のうちの所定の内部電極対の第1の内部電極同士を電気的に接続するように第1の主面に形成された接続導体と、複数の内部電極対の各第2の内部電極に対応して設けられ、該第2の内部電極に電気的に接続されるように第2の主面に形成された複数の端子電極と、を備える。
本発明に係るバリスタ素子では、複数の端子電極が第2の主面に形成されているので、該第2の主面を実装部品(例えば、電子部品や実装基板等)に対向させた状態でバリスタ素子を実装させることができ、BGAパッケージに対応させた構成が実現されることとなる。接続導体が複数の内部電極対のうちの所定の内部電極対の第1の内部電極同士を電気的に接続するように第1の主面に形成されているので、接続導体に対応する位置にバリスタとして機能する領域が存在することとなる。したがって、接続導体がバリスタ素子の実装方向を識別するためのマークとして機能することとなり、バリスタ素子を適切且つ容易に実装することができる。また、本発明によれば、バリスタ素子の実装方向を識別するためのマークを新たに設ける必要がなく、バリスタ素子の製造コストが嵩むことはない。
好ましくは、バリスタ素体が、第1及び第2の主面に垂直な方向から見て、正方形状である。この場合、バリスタ素体の形状に基づいて該バリスタ素子の実装方向を識別することは困難であるので、特に効果的である。
好ましくは、複数の端子電極が、n行n列(nは、2以上の偶数である)に2次元配列されている。
好ましくは、第1の内部電極が第1の主面に引き出され、該第1の主面に引き出される部分が接続導体に物理的且つ電気的に接続され、第2の内部電極が第2の主面に引き出され、該第2の主面に引き出される部分が端子電極に物理的且つ電気的に接続されている。
好ましくは、バリスタ素体には、第1の内部電極が形成されたバリスタ層と第2の内部電極が形成されたバリスタ層とが積層されており、第1及び第2の主面が、バリスタ層の積層方向に平行な方向で且つ第1及び第2の内部電極に垂直な方向に伸びている。
本発明に係るバリスタ素子によれば、BGAパッケージとされた場合でも、適切且つ容易に実装することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。本実施形態は、本発明を積層型チップバリスタに適用したものである。
図1〜図5を参照して、本実施形態に係る積層型チップバリスタ1の構成を説明する。図1及び図2は、本実施形態に係る積層型チップバリスタを示す斜視図である。図3は、図1のIII−III線に沿った断面構成を説明する図である。図4は、図3のIV−IV線に沿った断面構成を説明する図である。図5は、図4のV−V線に沿った断面構成を説明する図である。
積層型チップバリスタ1は、図1〜図5に示されるように、バリスタ素体11と、複数(本実施形態においては、2つ)の接続導体41と、複数(本実施形態においては、4つ)の端子電極51とを備えている。
バリスタ素体11は、略矩形板状である。バリスタ素体11は、例えば、その縦が1mm程度に設定され、その横が1mm程度に設定され、その厚みが0.5mm程度に設定されている。バリスタ素体11は、互いに対向する第1の主面13及び第2の主面15を有する。第1の主面13及び第2の主面15は、正方形状である。すなわち、バリスタ素体11は、第1の主面13及び第2の主面15に垂直な方向から見て、正方形状を呈している。
バリスタ素体11は、電圧非直線特性(以下、「バリスタ特性」と称する)を発現する複数のバリスタ層が積層された積層体として構成されている。実際の積層型チップバリスタ1では、複数のバリスタ層は、互いの間の境界が視認できない程度に一体化されている。バリスタ層は、ZnO(酸化亜鉛)を主成分として含むと共に、副成分として希土類金属元素、Co、IIIb族元素(B、Al、Ga、In)、Si、Cr、Mo、アルカリ金属元素(K、Rb、Cs)及びアルカリ土類金属元素(Mg、Ca、Sr、Ba)等の金属単体やこれらの酸化物を含む素体からなる。本実施形態において、バリスタ層は、副成分としてPr、Co、Cr、Ca、Si、K、Al等を含んでいる。
本実施形態では、希土類金属として、Prを用いている。Prは、バリスタ特性を発現させるための材料となる。Prを用いる理由は、電圧非直線性に優れ、また、量産時での特性ばらつきが少ないためである。
本実施形態では、アルカリ土類金属元素として、Caを用いている。Caは、ZnO系バリスタ材料の焼結性を制御する、及び、耐湿性を向上するための材料となる。Caを用いる理由は、電圧非直線性を改善するためである。
バリスタ層におけるZnOの含有量は、特に限定されないが、バリスタ層を構成する全体の材料を100質量%とした場合に、通常、99.8〜69.0質量%である。バリスタ層の厚みは、例えば5〜60μm程度である。
バリスタ素体11には、それぞれ複数(本実施形態においては、2層ずつ)の第1の内部電極層21及び第2の内部電極層31が配されている。第1の内部電極層21と第2の内部電極層31とは、互いの間に少なくとも一層のバリスタ層が介在するように配されている。
各第1の内部電極層21は、図3〜図5に示されるように、複数(本実施形態においては、2つ)の第1の内部電極23をそれぞれ含んでいる。各第1の内部電極23は、略矩形状を呈している。一の第1の内部電極23は、バリスタ層を挟んで、少なくともその一部が後述する一の第2の内部電極33と対向している。同じ第1の内部電極層21に含まれる第1の内部電極23は、バリスタ層の積層方向(以下、単に「積層方向」と称する。)に平行な側面から所定の間隔を有すると共に、互いに電気的に絶縁されるように所定の間隔を有してそれぞれ位置する。各第1の内部電極23は、その一端が第1の主面13に臨むように該第1の主面13に引き出されている。
各第2の内部電極層31は、図3〜図5に示されるように、複数(本実施形態においては、2つ)の第2の内部電極33をそれぞれ含んでいる。各第2の内部電極33は、略矩形状を呈している。一の第2の内部電極33は、バリスタ層を挟んで、少なくともその一部が一の第1の内部電極23と対向している。同じ第2の内部電極層31に含まれる第2の内部電極33は、第1の内部電極23と同様に、積層方向に平行な側面から所定の間隔を有すると共に、互いに電気的に絶縁されるように所定の間隔を有してそれぞれ位置する。各第2の内部電極33は、その一端が第2の主面15に臨むように該第2の主面15に引き出されている。
第1の内部電極23と第2の内部電極33とは、上述したように、少なくともその一部同士が互いに対向するようにバリスタ素体11内に配されている。これにより、積層型チップバリスタ1では、少なくともその一部同士が互いに対向するようにバリスタ素体11内に配された第1及び第2の内部電極23,33を含む内部電極対が複数(本実施形態においては、4つ)備えられることとなる。
第1の内部電極23及び第2の内部電極33は、導電材を含んでいる。第1の内部電極23及び第2の内部電極33に含まれる導電材としては、特に限定されないが、PdまたはAg−Pd合金からなることが好ましい。第1の内部電極23及び第2の内部電極33の厚みは、例えば0.5〜5μm程度である。
第1の主面13及び第2の主面15は、積層方向に平行な方向で且つ第1及び第2の内部電極23,33に垂直な方向に伸びている。なお、積層方向は、第1の内部電極23と第2の内部電極33との対向方向と平行な方向であり、第1及び第2の内部電極23,33に垂直な方向である。
各接続導体41は、図3及び図5にも示されるように、4つの内部電極対のうち、積層方向に並んで位置する2つの内部電極対に含まれる各第1の内部電極23の第1の主面13に引き出される部分を覆うように、第1の主面13上に形成されている。第1の内部電極23の第1の主面13に引き出される部分は、対応する接続導体41に物理的且つ電気的に接続されている。これにより、接続導体41は、積層方向に並んで位置する2つの内部電極対に含まれる各第1の内部電極23同士を電気的に接続することとなる。
各接続導体41は、略矩形状(本実施形態では、略長方形状)を呈している。接続導体41は、例えば、その長辺の長さが0.8mm程度に設定され、その短辺の長さが0.4mm程度に設定され、その厚みが2μm程度に設定されている。接続導体41の長辺方向は、積層方向に平行である。
接続導体41は、Ptを含んでいる。接続導体41は、後述するように導電性ペーストが焼き付けられることにより形成されている。導電性ペーストには、Pt粒子を主成分とする金属粉末に、ガラスフリット、有機バインダ及び有機溶剤を混合したものが用いられている。
各端子電極51は、図2及び図4に示されるように、第2の主面15上に、各第2の内部電極33に対応して設けられており、n行n列(パラメータnは、2以上の偶数とする)に二次元配列されている。本実施形態では、端子電極51は2行2列に2次元配列されている。端子電極51は、略矩形状(本実施形態では、略正方形状)を呈している。端子電極51は、例えば、各一辺の長さが0.4mm程度に設定され、厚みが2μm程度に設定されている。
各端子電極51は、図3及び図5にも示されるように、対応する第2の内部電極33の第2の主面15に引き出される部分を覆うように、第2の主面15上に形成されている。第2の内部電極33の第2の主面15に引き出される部分は、対応する端子電極51に物理的且つ電気的に接続されている。これにより、端子電極51は、対応する第2の内部電極33にそれぞれ電気的に接続されることとなる。
端子電極51は、Ptを含んでいる。端子電極51は、後述するように導電性ペーストが焼き付けられることにより形成されている。導電性ペーストには、Pt粒子を主成分とする金属粉末に、ガラスフリット、有機バインダ及び有機溶剤を混合したものが用いられている。各端子電極51には、はんだパンプ53が形成されている。
第1の内部電極23と第2の内部電極33とは、上述したように、積層方向から見て少なくともその一部同士が互いに対向して、重なるように位置している。したがって、バリスタ層における第1の内部電極23と第2の内部電極33とに重なる領域がバリスタ特性を発現する領域として機能する。
上述した構成を有する積層型チップバリスタ1においては、図6に示されるように、直列接続される二つのバリスタBが、二組含まれることとなる。各バリスタBは、第1の内部電極23と、第2の内部電極33と、バリスタ層における第1及び第2の内部電極23,33に重なる領域とにより構成される。
接続導体41の長辺方向は、上述したように、積層方向に略平行である、すなわち、接続導体41は積層方向に伸びるように形成されている。また、直列接続される二つのバリスタBの一方の端子電極51と他方の端子電極51とは、積層方向に並置されている。したがって、接続導体41の長辺方向に並置されることとなる一対の端子電極51の間に、直列接続された2つのバリスタBが存在することとなる。
続いて、図7及び図8を参照して、上述した構成を有する積層型チップバリスタ1の製造過程について説明する。図7は、本実施形態に係る積層型チップバリスタの製造過程を説明するためのフロー図である。図8は、本実施形態に係る積層型チップバリスタの製造過程を説明するための図である。
まず、バリスタ層を構成する主成分であるZnOと、Pr、Co、Cr、Ca、Si、K及びAlの金属又は酸化物等の微量添加物とを所定の割合となるように各々秤量した後、各成分を混合してバリスタ材料を調整する(ステップS101)。その後、このバリスタ材料に有機バインダ、有機溶剤、有機可塑剤等を加えて、ボールミル等を用いて20時間程度混合・粉砕を行ってスラリーを得る。
このスラリーを、ドクターブレード法等の公知の方法により、例えばポリエチレンテレフタレートからなるフィルム上に塗布した後、乾燥して厚さ30μm程度の膜を形成する。こうして得られた膜をフィルムから剥離してグリーンシートを得る(ステップS103)。
次に、グリーンシートに、第1の内部電極23に対応する電極部分を複数(後述する分割チップ数に対応する数)形成する(ステップS105)。同様にして、異なるグリーンシートに、第2の内部電極33に対応する電極部分を複数(後述する分割チップ数に対応する数)形成する(ステップS105)。第1及び第2の内部電極23,33に対応する電極部分は、Pd粒子を主成分とする金属粉末、有機バインダ及び有機溶剤を混合した導電性ペーストをスクリーン印刷等の印刷法にて印刷し、乾燥させることにより形成する。
次に、電極部分が形成された各グリーンシートと、電極部分が形成されていないグリーンシートとを所定の順序で重ねてシート積層体を形成する(ステップS107)。こうして得られたシート積層体を、例えば、チップ単位に切断して、分割された複数のグリーン体LS1(図8参照)を得る(ステップS109)。得られたグリーン体LS1では、第1の内部電極23に対応する電極部分EL1が形成されたグリーンシートGS1と、第2の内部電極33に対応する電極部分EL2が形成されたグリーンシートGS2と、電極部分EL1,EL2が形成されていないグリーンシートGS3とが順次積層されている。なお、電極部分EL1,EL2が形成されていないグリーンシートGS3は、必要に応じて、それぞれの箇所において複数枚ずつ積層してもよい。
次に、グリーン体LS1に、180〜400℃、0.5〜24時間程度の加熱処理を実施して脱バインダを行った後、さらに、850〜1400℃、0.5〜8時間程度の焼成を行い(ステップS111)、バリスタ素体11を得る。この焼成によって、グリーン体LS1におけるグリーンシートGS1〜GS3はバリスタ層となる。電極部分EL1は、第1の内部電極23となる。電極部分EL2は、第2の内部電極33となる。
次に、バリスタ素体11の外表面に、接続導体41及び端子電極51を形成する(ステップS113)。ここでは、バリスタ素体11の第1の主面13上に、対応する第1の内部電極23に接するように導電性ペーストをスクリーン印刷工法にて印刷した後、乾燥させることによって、接続導体41に対応する導体部分を形成する。また、バリスタ素体11の第2の主面15上に、対応する第2の内部電極33に接するように導電性ペーストをスクリーン印刷工法にて印刷した後、乾燥させることによって、端子電極51に対応する電極部分を形成する。そして、形成した電極部分(導電性ペースト)を500〜850℃で焼き付けて、接続導体41及び端子電極51が形成されたバリスタ素体11を得る。接続導体41及び端子電極51用の導電性ペーストには、上述したように、Pt粒子を主成分とする金属粉末に、ガラスフリット、有機バインダ及び有機溶剤を混合したものを用いることができる。接続導体41及び端子電極51用の導電性ペーストに用いられるガラスフリットは、B、Bi、Al、Si、Sr、Ba、Pr、Zn等を少なくとも1種以上含む。
上述した過程を経ることにより、積層型チップバリスタ1が得られる。なお、焼成後に、バリスタ素体11の表面からアルカリ金属(例えば、Li、Na等)を拡散させてもよい。はんだパンプ53の形成方法については、既存の形成方法を利用することができ、ここでの説明を省略する。
シート積層体の形成方法については、本出願による先願である特願2005−201963号の明細書に記載された集合基板の製造方法を用いるようにしてもよい。この場合、シート積層体(集合基板)を複数のグリーン体LS2に分割して焼成することなく、接続導体41及び端子電極51用の導電性ペーストを付与することができる。
以上のように、本実施形態によれば、複数の端子電極51がバリスタ素体11の第2の主面15に形成されているので、該第2の主面15を実装部品(例えば、電子部品や実装基板等)に対向させた状態で積層型チップバリスタ1を実装させることができ、BGAパッケージに対応させた構成が実現されることとなる。接続導体41が、積層方向に並んで位置する2つの内部電極対に含まれる各第1の内部電極23同士を電気的に接続するように第1の主面15に形成されているので、バリスタ素体11には、接続導体41に対応する位置にバリスタBとして機能する領域が存在することとなる。したがって、接続導体41が積層型チップバリスタ1の実装方向を識別するためのマークとして機能することとなり、積層型チップバリスタ1を適切且つ容易に実装することができる。
バリスタ素体11が、第1及び第2の主面13,15に垂直な方向から見て、正方形状である場合、バリスタ素体11の外形形状に基づいて該積層型チップバリスタ1の実装方向を識別することは困難であるので、特に効果的である。
また、本実施形態によれば、積層型チップバリスタ1の実装方向を識別するためのマークをバリスタ素体11に新たに設ける必要がなく、積層型チップバリスタ1の製造コストが嵩むことはない。
更に、本実施形態では、バリスタ素体11がPr及びCaを含むと共に、接続導体41及び端子電極51用の導電性ペーストがPtを含んでおり、バリスタ素体11上に接続導体41及び端子電極51用の導電性ペーストを塗布し、焼き付けることにより、接続導体41及び端子電極51を形成している。これにより、バリスタ素体11と接続導体41及び端子電極51との接合強度を向上させることができる。
バリスタ素体11と接続導体41及び端子電極51との接合強度が向上するという効果は、導電性ペーストの焼き付け時における、次のような事象に起因するものと考えられる。バリスタ素体11に導電性ペーストを焼き付ける際に、バリスタ素体11に含まれるPr及びCaがバリスタ素体11の表面近傍、すなわちバリスタ素体11と導電性ペーストとの界面近傍に移動する。そして、バリスタ素体11と導電性ペーストとの界面近傍に移動したPr及びCaと導電性ペーストに含まれるPtとが相互拡散する。Pr及びCaとPtとが相互拡散するとき、バリスタ素体11と接続導体41及び端子電極51との界面近傍(界面も含む)に、PrとPtとの化合物及びCaとPtとの化合物が形成されることがある。これらの化合物によりアンカー効果が生じ、バリスタ素体11と接続導体41及び端子電極51との接合強度が向上する。
Ptを含む端子電極51は、主として積層型チップバリスタ1をはんだリフローにより外部基板等に実装する際に好適であり、耐はんだ喰われ性及びはんだ付け性を向上することができる。
続いて、図9〜図12を参照して、本実施形態の変形例に係る積層型チップバリスタの構成を説明する。図9は、本実施形態に係る積層型チップバリスタの変形例を示す斜視図である。図10は、図9のX−X線に沿った断面構成を説明する図である。図11は、図10のXI−XI線に沿った断面構成を説明する図である。図12は、図11のXII−XII線に沿った断面構成を説明する図である。
変形例に係る積層型チップバリスタ1では、図9〜図12に示されるように、各接続導体41が、4つの内部電極対のうち、積層方向に垂直な方向(すなわち、バリスタ層の平行な方向)に並んで位置する2つの内部電極対に含まれる各第1の内部電極23の第1の主面13に引き出される部分を覆うように、第1の主面13上に形成されている。
接続導体41の長辺方向は、積層方向に略垂直である、すなわち、接続導体41は積層方向に垂直な方向に伸びるように形成されている。また、図13に示されるように、直列接続される二つのバリスタBの一方の端子電極51と他方の端子電極51とは、積層方向に垂直な方向に並置されている。したがって、接続導体41の長辺方向に並置されることとなる一対の端子電極51の間に、直列接続された2つのバリスタBが存在することとなる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、内部電極対の数は、4つに限られない。内部電極対の数は、2つでもよく、4以上でもよいが、偶数であることが好ましい。
上述した実施形態では、2つの内部電極対に対して1つの接続導体41が設けられているが、これに限られない。例えば、3つの内部電極対に対して1つの接続導体41が設けられていてもよい。この場合、接続導体41は、積層方向、あるいは、積層方向に垂直な方向に並んで位置する3つの内部電極対に含まれる各第1の内部電極23同士を電気的に接続することとなる。
上述した積層型チップバリスタ1では、各バリスタBが一つの第1の内部電極23と一つの第2の内部電極33とがバリスタ層を挟んだ構成となっているが、これに限られない。各バリスタBは、複数の第1の内部電極23と複数の第2の内部電極33とがそれぞれバリスタ層を挟んだ構成であってもよい。
本実施形態に係る積層型チップバリスタを示す斜視図である。 本実施形態に係る積層型チップバリスタを示す斜視図である。 図1のIII−III線に沿った断面構成を説明する図である。 図3のIV−IV線に沿った断面構成を説明する図である。 図4のV−V線に沿った断面構成を説明する図である。 本実施形態に係る積層型チップバリスタの等価回路を説明するための図である。 本実施形態に係る積層型チップバリスタの製造過程を説明するためのフロー図である。 本実施形態に係る積層型チップバリスタの製造過程を説明するための図である。 本実施形態に係る積層型チップバリスタの変形例を示す斜視図である。 図9のX−X線に沿った断面構成を説明する図である。 図10のXI−XI線に沿った断面構成を説明する図である。 図11のXII−XII線に沿った断面構成を説明する図である。 本実施形態に係る積層型チップバリスタの変形例の等価回路を説明するための図である。
符号の説明
1…積層型チップバリスタ、11…バリスタ素体、13…第1の主面、15…第2の主面、23…第1の内部電極、33…第2の内部電極、41…接続導体、51…端子電極、53…はんだパンプ、B…バリスタ。

Claims (5)

  1. 互いに対向する第1及び第2の主面を有するバリスタ素体と、
    少なくともその一部同士が互いに対向するように前記バリスタ素体内に配された第1及び第2の内部電極を有する複数の内部電極対と、
    前記複数の内部電極対のうちの所定の内部電極対の第1の内部電極同士を電気的に接続するように前記第1の主面に形成された接続導体と、
    前記複数の内部電極対の各第2の内部電極に対応して設けられ、該第2の内部電極に電気的に接続されるように前記第2の主面に形成された複数の端子電極と、を備えることを特徴とするバリスタ素子。
  2. 前記バリスタ素体が、前記第1及び第2の主面に垂直な方向から見て、正方形状であることを特徴とする請求項1に記載のバリスタ素子。
  3. 前記複数の端子電極が、n行n列(nは、2以上の偶数である)に2次元配列されていることを特徴とする請求項1に記載のバリスタ素子。
  4. 前記第1の内部電極が前記第1の主面に引き出され、該第1の主面に引き出される部分が前記接続導体に物理的且つ電気的に接続され、
    前記第2の内部電極が前記第2の主面に引き出され、該第2の主面に引き出される部分が前記端子電極に物理的且つ電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のバリスタ素子。
  5. 前記バリスタ素体には、前記第1の内部電極が形成されたバリスタ層と第2の内部電極が形成されたバリスタ層とが積層されており、
    前記第1及び第2の主面が、前記バリスタ層の積層方向に平行な方向で且つ前記第1及び第2の内部電極に垂直な方向に伸びていることを特徴とする請求項1に記載のバリスタ素子。
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