JP2007164751A - 賃貸用不動産オークションの落札確率表示システム - Google Patents
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Abstract
【課題】賃貸用不動産のもつ変数をなるべく簡単な、分かり易く、なおかつ少ない変数で落札価格の予測を行った入札者の入札価格の決定の支援システムを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の賃貸用不動産オークションの落札確率表示システムは、少なくともオークション出展時の賃貸利回りを変数を含む数式により落札確率を予想して表示する。またさらに、前記数式が入札希望者がオークション・サイトを閲覧した閲覧数、入札希望者がオークション・サイトに設けたお気に入りファイルに入力した数を示すお気に入り数をさらに変数として含む。前記予想確率が、前記変数データと入札及び落札実績データに基づく統計的解析により求められる。
【選択図】図20
【解決手段】本発明の賃貸用不動産オークションの落札確率表示システムは、少なくともオークション出展時の賃貸利回りを変数を含む数式により落札確率を予想して表示する。またさらに、前記数式が入札希望者がオークション・サイトを閲覧した閲覧数、入札希望者がオークション・サイトに設けたお気に入りファイルに入力した数を示すお気に入り数をさらに変数として含む。前記予想確率が、前記変数データと入札及び落札実績データに基づく統計的解析により求められる。
【選択図】図20
Description
本発明は、コンピュータを用いた賃貸用不動産オークションのサイトにおける入札支援システムであって、入札した顧客が落札する可能性を予測して表示する落札確率表示システムに関する。
近年賃貸用不動産が運用資産としての需要が増加し、これへの投資が増加している。
しかし、従来不動産業界の値決めは不透明な点が多く、多くの場合不動産業者の相場観に基づき売り手が適当な値段を提示するという原始的な手法を用いている。これでは透明性や公平性に欠けるので投資市場としてのインフラとして不十分であり、賃貸用不動産市場を投資市場として発展させるためにはもっと近代的なシステムが整備される必要がある。
しかし、従来不動産業界の値決めは不透明な点が多く、多くの場合不動産業者の相場観に基づき売り手が適当な値段を提示するという原始的な手法を用いている。これでは透明性や公平性に欠けるので投資市場としてのインフラとして不十分であり、賃貸用不動産市場を投資市場として発展させるためにはもっと近代的なシステムが整備される必要がある。
このため、出願人はインターネット上での賃貸用不動産売買のオークションシステムを提案し運用している。
オークションシステムでは入札価格の決定が難しく、このため落札価格を予想できる入札支援システムが有効である。例えば、入札価格は入札者がどの程度落札意欲があるかという入札者のニーズや手元資金量、投資効率、ポートフォリオ等を勘案して決められるが、入札価格はぜひ落としたい場合は高めに、低い値段で買えればよしとする場合は低めに設定される。この設定価格での落札可能性のデータ(確率)は、上記入札価格の決定に非常に役立つ情報である。
オークションシステムでは入札価格の決定が難しく、このため落札価格を予想できる入札支援システムが有効である。例えば、入札価格は入札者がどの程度落札意欲があるかという入札者のニーズや手元資金量、投資効率、ポートフォリオ等を勘案して決められるが、入札価格はぜひ落としたい場合は高めに、低い値段で買えればよしとする場合は低めに設定される。この設定価格での落札可能性のデータ(確率)は、上記入札価格の決定に非常に役立つ情報である。
しかし、不動産には、同じ不動産でも自己の居住用に使うこともできれば、賃貸用不動産として賃借人からの賃料収入を見込むことができるなどの用途の多様性があるほか、売主、買主との間の不動産情報の非対称性や取引にいたる個別の事情も認められる。さらに住居面積、間取り、都心からの距離、駅からの距離、住環境、一戸建てかマンションか、あるいはアパートか、といった属性が多く、これらを加味して落札価格の適切な予測をするのはかなり膨大なデータ量を必要とし、これまで有効なシステムは存在していない。
特開2004−355582号公報
特開2001−331691号公報
特開平11−25158号公報
本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、賃貸用不動産のもつ変数をなるべく簡単で、分かり易いものを用い、なおかつ少ない変数で落札価格の予測を行い、これを図21の如くグラフ表示した入札者の入札価格の決定の支援システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の賃貸用不動産オークションの落札確率表示システムは、少なくともオークション出展時の賃貸利回りを変数として含む数式によりコンピュータが計算し落札確率を予想して表示することを特徴とする。
またさらに、前記数式が、入札希望者がオークション・サイトを閲覧した閲覧数、入札希望者がオークション・サイトに設けたお気に入りファイルに入力した数を示すお気に入り数をさらに変数として含むことを特徴とする。
さらに、前記予想確率が、前記変数データの入札及び落札実績データに基づく統計的解析により求められ、
前記数式が、
点数=a×(項目1)+b×(項目2)+c×(項目3)+d×(項目4)
+……−e(定数)
からなり、たとえば統計的手法により説明性の高いいくつかの変数を
点数=−a×お気に入り数+b×閲覧数−c×信託受益権フラッグ(1または0)
+d×オークション出展時賃貸利回り−e(定数)
と組み合わせ、各変数の係数及び定数の値が前記入札及び落札実績データに基づく判別分析及びロジスティック解析により求められることを特徴とする。
前記数式が、
点数=a×(項目1)+b×(項目2)+c×(項目3)+d×(項目4)
+……−e(定数)
からなり、たとえば統計的手法により説明性の高いいくつかの変数を
点数=−a×お気に入り数+b×閲覧数−c×信託受益権フラッグ(1または0)
+d×オークション出展時賃貸利回り−e(定数)
と組み合わせ、各変数の係数及び定数の値が前記入札及び落札実績データに基づく判別分析及びロジスティック解析により求められることを特徴とする。
またさらに、前記オークション・サイトに掲載された物件の属性に対応する変数、閲覧数、お気に入り追加数などの各変数は必要に応じて対数変換を行い、より適切に落札率を予測することを特徴とする。
この発明は、賃貸用不動産の値決め要因として、オークション出展時の賃貸利回り、前記数式が入札希望者がオークション・サイトを閲覧した閲覧数、入札希望者がオークション・サイトに設けたお気に入りファイルに入力した数を示すお気に入り数を変数とすることにより、従来のような住居面積、間取り、都心からの距離、駅から距離、住環境、一戸建てかマンションか、あるいはアパートか、といった複雑多岐な属性を排除して変数を簡略化したので、落札予想確率に用いる入札及び落札実績データをすべて母集団として有効に用いることができるし、数少ない実績データでも統計的解析により有効に落札予測確率求めることができる。
前記数式が、
点数=−a×お気に入り数+b×閲覧数−c×信託受益権フラッグ(1または0)
+d×オークション出展時賃貸利回り−e(定数)
からなり、各変数の係数及び定数の値が前記入札及び落札実績データに基づく判別分析及びロジスティック解析により求められるので、すべてのデータを統一的に表現できる効果がある。
点数=−a×お気に入り数+b×閲覧数−c×信託受益権フラッグ(1または0)
+d×オークション出展時賃貸利回り−e(定数)
からなり、各変数の係数及び定数の値が前記入札及び落札実績データに基づく判別分析及びロジスティック解析により求められるので、すべてのデータを統一的に表現できる効果がある。
また、上記複雑多岐な属性よりも、投資家にとって有効な賃貸利回りを主な指数(変数)としたので、より現実的な価格情報となる。
以下、図面を参照し、実施例に基づき本発明を詳細に説明する。
本発明の前提となる不動産オークションシステムは、図1に示されるようにインターネットを介して一般的なブラウザで閲覧することによりASPで提供される。
図1において、1はユーザ端末であり、該ユーザ端末1はインターネット2を介してオークションサイト4を運用するサーバ6に接続される。ユーザ端末は、不動産業者等の店頭に置かれてもよいし、あるいは個人の家のパソコンであってもよい。ユーザはインターネットに接続する環境において、ブラウザによりこの発明のオークションサイト3に接続される。
図1において、1はユーザ端末であり、該ユーザ端末1はインターネット2を介してオークションサイト4を運用するサーバ6に接続される。ユーザ端末は、不動産業者等の店頭に置かれてもよいし、あるいは個人の家のパソコンであってもよい。ユーザはインターネットに接続する環境において、ブラウザによりこの発明のオークションサイト3に接続される。
図1に示されるように、オークションサイト3のサーバ6には顧客情報、物件情報、オークション入札落札履歴情報等を格納している記憶装置7がある。また、オークションサイトは他の不動産業者の広告サイト4に併設されてもよい。この場合、サイト4ではDB
を共用するためオークションサイト3にリンクを張る形式が好ましい。オークションサイト3のサーバには、契約成立時の契約、登記、その他の不動産取引を処理する機能が備えられるが、図1に示すようにこれらを処理するサイト5を別に設ける方がアクセスの利便性のため好ましい。
を共用するためオークションサイト3にリンクを張る形式が好ましい。オークションサイト3のサーバには、契約成立時の契約、登記、その他の不動産取引を処理する機能が備えられるが、図1に示すようにこれらを処理するサイト5を別に設ける方がアクセスの利便性のため好ましい。
ユーザはまず会員登録を行う。登録されたユーザ情報、例えば氏名、住所、連絡先、その他アンケート結果(例えば、投資額、手元資金額、投資不動産の地域、不動産のタイプ、希望利回り率等)は、サーバ6の記憶装置に会員DBとして格納される。なお、会員は図22、図23に示されるように、種類別に格納される方がよい。
オークションは随時行われ、新件の情報のみならず、過去の物件情報及び該物件の入札状況、落札状況、賃貸利回り、空き室発生状況、その他入札のためのお気に入りファイルへの入力状況等の情報がオークションDB、及び物件DBに格納されている。
本発明の賃貸用不動産オークションの落札確率表示システムは、入札ユーザへの入札支援システムであり、オークションという市場で入札するか否かを含め、どのように入札価格を決めるべきかの参考情報として、いくらで落札できそうかを予想するためのものである。
従って、上記システムは市場価格を求めるものではなく、過去のオークション開催実績から「オークションという市場」でいくらの値がつく可能性があるのか示すものである。
このため、過去の物件情報、入札情報、顧客情報のデータを蓄積し、簡略化・機械化・即時化を行って落札確率を表示するものである。
このため、過去の物件情報、入札情報、顧客情報のデータを蓄積し、簡略化・機械化・即時化を行って落札確率を表示するものである。
図2には、上記物件情報DB、入札状況DB、落札状況DB等の全体図を示す。本発明においては、物件データ、入札データ、顧客データ、アクセスログ等から多面的に入札にいたるトリガーを探索することができる。
図3〜図5は、図2の物件情報DB21の拡大図である。図6(a),(b)は、図2の入札情報DB23及び落札後DB24の拡大図である。図7、図8は、図2の会員DB24の拡大図である。図9は、図2のエリアコードDB26の拡大図である。図10は、図2の注目度DB25の拡大図である。図11は、図2の重説DB28の拡大図である。これらDBは、ユーザが適宜個別にアクセスすることが可能である。
前述のように、不動産には、住居面積、間取り、都心からの距離、駅からの距離、住環境、一戸建てかマンションか、あるいはアパートか、といった属性が多く、これらを加味して落札価格の適切な予測をするのはかなり膨大なデータ量を必要とし、これまで有効なシステムは存在していない。
例えば、図3〜図5において、主な変数でも10〜20個存在し、同じマンションの1室でもない限り不動産物件にはこれらが相互に一致する物件は基本的に存在しない。
従って、過去の類似の不動産のオークション履歴はサンプル数が少なく、このため落札予測が困難であり、また比較対象を拡げて予測しようとすると変数相互の影響度を算定しなければならず、計算が複雑になると共に予測精度を落とす要因になる。
従って、過去の類似の不動産のオークション履歴はサンプル数が少なく、このため落札予測が困難であり、また比較対象を拡げて予測しようとすると変数相互の影響度を算定しなければならず、計算が複雑になると共に予測精度を落とす要因になる。
本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、賃貸用不動産のもつ変数をなるべく簡単な、分かり易く、なおかつ少ない変数で落札価格の予測を行い、これをグラフ表示して入札者の入札価格の決定の支援システムを提供するものである。
その重要な変数として、本発明ではまず賃貸利回りに注目している。投資用賃貸不動産
の場合投資後の賃貸利回りは投資家の関心が高く、主な値決めの要素として賃貸利回りに着目していることが分析される。賃貸利回りは、対象不動産の立地条件や間取り等に拘わらず1つの指標として賃貸不動産のオークションには必ず存在するので、賃貸利回りを変数として用いれば過去の賃貸用不動産のオークション履歴情報は落札確率予測にすべて用いることができる。
の場合投資後の賃貸利回りは投資家の関心が高く、主な値決めの要素として賃貸利回りに着目していることが分析される。賃貸利回りは、対象不動産の立地条件や間取り等に拘わらず1つの指標として賃貸不動産のオークションには必ず存在するので、賃貸利回りを変数として用いれば過去の賃貸用不動産のオークション履歴情報は落札確率予測にすべて用いることができる。
上記賃貸利回りを補足するため、変数として「入札希望者がオークション・サイトを閲覧した閲覧数」、及び「入札希望者がオークション・サイトに設けたお気に入りファイルに入力した数を示すお気に入り数」をさらに変数として追加する。
これら変数は、対象物件への入札参加者の関心度(人気)を示す指標となる。
ユーザは物件情報を閲覧した時、その閲覧情報が別途閲覧DBに格納される。同様に、ユーザが新規物件情報を閲覧して入札する時に、一時的に入札候補をストックしておく「お気に入りファイル」があり、この「お気に入りファイル」への入力情報も物件毎に「お気に入りファイル登録数」としてお気に入りファイルDBに格納される。なお、お気に入りファイルは、ユーザの便宜を図るため本出願人が運用する不動産オークションサイトに設けられたものであり、後で入札するかどうかを決めるための入札候補を一時的に保管しておくファイルである。従って、お気に入りファイルに登録したとしても、必ずしも入札する訳ではない。
ユーザは物件情報を閲覧した時、その閲覧情報が別途閲覧DBに格納される。同様に、ユーザが新規物件情報を閲覧して入札する時に、一時的に入札候補をストックしておく「お気に入りファイル」があり、この「お気に入りファイル」への入力情報も物件毎に「お気に入りファイル登録数」としてお気に入りファイルDBに格納される。なお、お気に入りファイルは、ユーザの便宜を図るため本出願人が運用する不動産オークションサイトに設けられたものであり、後で入札するかどうかを決めるための入札候補を一時的に保管しておくファイルである。従って、お気に入りファイルに登録したとしても、必ずしも入札する訳ではない。
図24には、これらシステム全体像のイメージを示す。図25には、本発明のオークションシステムの最初のページ例を示す。この最初のページでオークションの新規出展情報31が掲載される。図26は図25のページからさらに詳細な情報32を取得し、33でこの物件をお気に入りに登録するページである。この時の閲覧数情報が、物件毎に注目度DB(図10)に格納され、またお気に入り登録数情報が重説DB(図11)の図示せぬファイルに物件毎に格納される。図27は会員登録用のページであり、34で会員登録を行う。登録内容は会員DBに格納される。図28は、会員用のページであり、現在のオークション状況を閲覧できる。同じく、図29も会員用のページであり、その会員の現在のお気に入り入力状況を表示する。図30は、図1の4のように、提携先の業者がある場合のイメージであり、提携業者を地域別に案内するページである。図20には、ユーザに提示される別件情報の表示例を示す。ユーザは、落札確率の表示を参考にしてユーザのニズに対応した入札価格を決めることができる。
以下、閲覧情報(ページビュー)、お気に入り追加数(図10)から判別分析、ロジスティック解析により落札確率の予測を行う場合の落札確率予測の妥当性について検証する。
(オークションデータ解析メニュー)
(1)ページビュー、お気に入り追加数から判別分析、ロジスティック解析により落札確率の予測を行う。なお、ロジスティック解析は周知であり、例えば「SPSSによる多変量データ解析の手順」(石村貞夫著、東京図書株式会社発行)第64〜67頁に記載されている。
(1)ページビュー、お気に入り追加数から判別分析、ロジスティック解析により落札確率の予測を行う。なお、ロジスティック解析は周知であり、例えば「SPSSによる多変量データ解析の手順」(石村貞夫著、東京図書株式会社発行)第64〜67頁に記載されている。
(a)図12に過去のオークション情報から取ったお気に入り追加数と閲覧数の関係を非落札、落札に分けて示す。図より閲覧(ページビュー)が多くても必ずしも落札につながらないことがわかる。
(b)図13は、同じデータをサイト別(上段、下段)に分けて見たものである。落札される物件は、閲覧(ページビュー)よりもお気に入りに追加される数が多い傾向がわかる。
(2)図14(a)は、お気に入り追加数と出展時表面利回りの関係を示したものである。一般的に利回りが高いほどお気に入りに追加される数が増え、落札されやすいことがわ
かる。
(2)図14(a)は、お気に入り追加数と出展時表面利回りの関係を示したものである。一般的に利回りが高いほどお気に入りに追加される数が増え、落札されやすいことがわ
かる。
図14(b)は、同じデータを都道府県別(北海道=1、沖縄=47)の出展時利回りと落札状況のグラフとして表示したものである。利回りが高い順に落札されている傾向がわかる。すなわち、利回りに注目すれば、地域差の影響を受けないことが分かる。
(3)図15は、分析に有効な変数を絞り込む様子を示したものである。説明を簡単にするため変数を5個で行っている。「入力するためのF値」欄に注目する。ステップ0の欄
ではF値の大きい項目ほど、点数の当てはまりがよいことを示しており、SHINTAKU_FLG(
信託受益権フラッグ)が最も当てはまりがよいことがわかる。ステップ1ではこれを除い
た変数で再度分析を行っている。順次これを繰り返すことにより、ステップ3で残ったINHABIT_FLG(入居中フラッグ)とYAHOO_FLG(ヤフーフラッグ)を除くと数式の当てはまり
が良いことが示されている。
(3)図15は、分析に有効な変数を絞り込む様子を示したものである。説明を簡単にするため変数を5個で行っている。「入力するためのF値」欄に注目する。ステップ0の欄
ではF値の大きい項目ほど、点数の当てはまりがよいことを示しており、SHINTAKU_FLG(
信託受益権フラッグ)が最も当てはまりがよいことがわかる。ステップ1ではこれを除い
た変数で再度分析を行っている。順次これを繰り返すことにより、ステップ3で残ったINHABIT_FLG(入居中フラッグ)とYAHOO_FLG(ヤフーフラッグ)を除くと数式の当てはまり
が良いことが示されている。
なお、前記統計データは多変量解析手法により分析される。その代表的なものが回帰分析と判別分析である。回帰分析は、観測される変数間の相関を利用することで予測する際に使用する情報から予測する変数の値を予測する手法である。また、判別分析は、目的変数を説明する変数を用いて所属グループを予測(判別)するものである。判別分析と回帰分析の違いは、目的変数の型が質的か量的かである。主成分分析は観測されている変数を組み合わせて新しい変数(総合指標)を作ることであり、因子分析では観測変数自体を回帰モデルに似た統計モデルで表現する。なお、因子分析モデルに含まれるパラメータの推定には、例えば最尤推定法が用いられる。
以上のことは、統計解析学で周知の事項である。本発明の実施例は「SSPSとデータ分析2 展開編」(深谷、喜多著、2003年4月1日、株式会社北樹出版発行。)、P.318〜P.334)、「なっとくする統計」(森 真他著、2003年2月、株式会社講談社発行。P.92〜P.95。)、「統計解析ハンドブック」(武藤真介著、1995年6月、株式会社朝倉書店発行。P.128〜P.129。)等が参照される。
「SSPSとデータ分析2 展開編」のP.320に示されるように、ステップワイズ法を使用して「Wilksのラムダ」が求められる。「変数の数」は各ステップでモデルの中に含まれる変数の個数を表す。「ラムダ」は、有意確率多変量検定を表す統計量である。1組の多変数に対して、2個以上のグループの平均値が同じ母集団から抽出された標本であるとする帰無仮説を検定する。したがって「ラムダ」は0に近いほどグループがよりよく判別されていることがわかる。統計量はラムダ値を自由度に対応づけて変換したF統計量を表す。F値はグループ間の平均値の比を最小化したときの値を示す。また、図16の各係数は最尤法により求められる。(「なっとくする統計」参照。)
(4)ここで(3)で得られた変数に、利回りを加えた4変数、すなわちお気に入り数、
閲覧数、信託受益権フラッグ、出展時利回りから判別分析により落札確率の予測を行う数式として、下記の式を採用した。
(4)ここで(3)で得られた変数に、利回りを加えた4変数、すなわちお気に入り数、
閲覧数、信託受益権フラッグ、出展時利回りから判別分析により落札確率の予測を行う数式として、下記の式を採用した。
点数=−0.032×お気に入り数+0.001×閲覧数−1.402×信託受益権
+0.180×出展時利回り−1.485
なお、上記式の係数は、前記判別解析により求められる。
+0.180×出展時利回り−1.485
なお、上記式の係数は、前記判別解析により求められる。
この点数がプラスの時、落札、点数がマイナスの時、非落札と判別でき、
今後出展する物件はこの式で落札非落札の予想ができる。
このことを図16、図17に示す。上記式により判別したら、図17の25,26に示されるようにほぼ80%の確度で正しかったことが分かる。これを図示したものが図18
、図19である。図18、図19には、点数0の点に縦線が引かれており、図18のように、縦線(点数0)より右側で入札すれば落札可能性が低く、図19のように縦線(点数0)より右側で入札すれば落札可能性が高い。以上のように、本発明の手法がほぼ信頼できる落札予測確率を出せることが検証される。
今後出展する物件はこの式で落札非落札の予想ができる。
このことを図16、図17に示す。上記式により判別したら、図17の25,26に示されるようにほぼ80%の確度で正しかったことが分かる。これを図示したものが図18
、図19である。図18、図19には、点数0の点に縦線が引かれており、図18のように、縦線(点数0)より右側で入札すれば落札可能性が低く、図19のように縦線(点数0)より右側で入札すれば落札可能性が高い。以上のように、本発明の手法がほぼ信頼できる落札予測確率を出せることが検証される。
なお、賃貸用不動産のオーナーにとって、空室の発生率は賃貸利回りに影響を与えるので、関心が高い。従って、前記落札予測確率の計算式には、空室
発生率を加えるとさらに指数の評価が高まるので好ましい。
発生率を加えるとさらに指数の評価が高まるので好ましい。
次に、本発明におけるロジスティック解析について説明する。
図31に「処理したケースの要約」を示す。総データ量は435件で、その内287件が分析に使用された。従属変数コーディングとして図32が示される。本発明において求められるのは、落札か非落札かの予測である。図33に観測値が示される。上記287件の内、落札が199件、非落札が88件であった。
図31に「処理したケースの要約」を示す。総データ量は435件で、その内287件が分析に使用された。従属変数コーディングとして図32が示される。本発明において求められるのは、落札か非落札かの予測である。図33に観測値が示される。上記287件の内、落札が199件、非落札が88件であった。
ロジスティック回帰解析は、目的変数をpとした時、図38の式のモデルを考える。この式を変形すると図39の式になる。
本発明の場合、変数として「お気に入り数」、「閲覧数」「信託受益権フラッグ(1または0)」、及び「オークション出展時賃貸利回り」を採用してその有効性を検証している。
本発明の場合、変数として「お気に入り数」、「閲覧数」「信託受益権フラッグ(1または0)」、及び「オークション出展時賃貸利回り」を採用してその有効性を検証している。
図35において、上記4つの変数に対して線形回帰式を用い、該回帰式が有効かどうかの検定をしている。B(図35の41)は回帰係数であって、図38の係数に対応する。Wald(図35の42)はWald統計量を表す。Wald統計量は、χ2分布に従い、ロジスティックモデルの中のp値はWald統計量から求められ、ステップワイズ法でモデルからある因子を除去する方法の判断に用いている。すなわち、Wald統計量は次の仮説を検定している。
“仮説”H0:その変数は役に立たない。
例えば、有意確率が0.05より小さいと仮説H0は棄てられ、その変数は予測に役立つと考えられる。
例えば、有意確率が0.05より小さいと仮説H0は棄てられ、その変数は予測に役立つと考えられる。
図35は、ステップ1の場合の検定結果において、図35の43に示すように「閲覧数」(page view)は有意確率が.239と大きいことが分かり、ステップ2ではこの変数を除
いた結果を示している。「閲覧数」(page view)を除けば、他の変数は有意確率が0.
05より小さいのですべて予測に役に立つことが示される。
いた結果を示している。「閲覧数」(page view)を除けば、他の変数は有意確率が0.
05より小さいのですべて予測に役に立つことが示される。
また、図35において、Exp(B)(44)はオッズ比を表す。例えば、Exp(B)=1.771は「落札」と「オークション出展時賃貸利回り」の関係を調べている。この値が1に近いと関連はなく、大きいと関連があることになる。
また、オムニバス検定を行い、次の仮説を検定した。
“仮説”H0:求めたロジスティック回帰式は役に立たない。
この検定の結果は、求めたロジスティック回帰式は役に立つことが検証された。
“仮説”H0:求めたロジスティック回帰式は役に立たない。
この検定の結果は、求めたロジスティック回帰式は役に立つことが検証された。
図34は分類表を示す。ステップ1の場合、予測値により全体の90.6%が説明できることになる。また、変数を減らしたステップ2では、予測値により全体の90.9%が説明できることになる。
次に、削除されたpageviewは散らばりが大きいと判断されたので対数変換を行って新た
に変数として加え、再度解析を行った。図36に示されるように、上記対数変換されたpageviewを新たに変数として加えることにより全体の91.6%が説明できるようになり、図37に示されるように対数変換されたpageviewの有意確率は0.045であって、p<0.05となり落札確率を十分説明できる変数であることも分かった。
に変数として加え、再度解析を行った。図36に示されるように、上記対数変換されたpageviewを新たに変数として加えることにより全体の91.6%が説明できるようになり、図37に示されるように対数変換されたpageviewの有意確率は0.045であって、p<0.05となり落札確率を十分説明できる変数であることも分かった。
賃貸用不動産は投資用物件としてのニーズが高く、今後市場の発展が期待される。しかし、取引の不透明性のためなかなか一般の投資家が参入し難い分野である。そこで、賃貸用不動産のオークションサイトは、取引の透明性や公平さを担保されるので今後有望である。
ただ、オークションに参加する際の入札価格の決定に有効なサポートシステムがなかったが、本発明の賃貸用不動産オークションの落札確率表示システムはこの入札支援システムとして有効である。予測確率の精度も約80%あり、母集団の数も多く取れて信頼性も高く、上記オークションシステムの普及に役立つ優れたシステムである。
1 ユーザ
2 インターネット
3 オークションサイト
4 提携業者サイト
21 物件情報DB
22 入札情報DB
23 落札後情報DB
24 会員DB
25 注目度DB
28 重説DB
2 インターネット
3 オークションサイト
4 提携業者サイト
21 物件情報DB
22 入札情報DB
23 落札後情報DB
24 会員DB
25 注目度DB
28 重説DB
Claims (5)
- 少なくともオークション出展時の賃貸利回りを変数として含む数式によりコンピュータが計算し落札確率を予想して表示することを特徴とする賃貸用不動産オークションの落札確率表示システム。
- 前記数式が、入札希望者がオークション・サイトを閲覧した閲覧数、及び入札希望者がオークション・サイトに設けたお気に入りファイルに入力した数を示すお気に入り数をさらに変数として含むことを特徴とする前記請求項1記載の賃貸用不動産オークションの落札確率表示システム。
- 前記予想確率が、前記変数データの入札及び落札実績データに基づく統計的解析により求められることを特徴とする前記請求項1または2記載の賃貸用不動産オークションの落札確率表示システム。
- 前記数式が、オークション開催期間ごとに、賃貸利回りをはじめ、地域コード、エリアコード、市町村コード、階層、間取り、使用方法、建築面積、専有面積、バルコニー面積、専有面積あたり最低入札価格、賃貸収入、賃貸費用、最寄駅からの距離、構造、築年数、入居中フラッグ(1または0)、ワンルームフラッグ(1または0)、駐車場有フラッグ(1または0)、信託受益権フラッグ(1または0)、出展市場コードなどの物件の属性および、閲覧数、お気に入り数などの数値より、統計的手法を用いて適切な変数を1つまたは複数選択し、
点数=a×(項目1)+b×(項目2)+c×(項目3)+d×(項目4)
+……−e(定数)
からなり、各変数の係数及び定数の値が前記入札及び落札実績データに基づく判別分析及びロジスティック解析により求められることを特徴とする前記請求項3記載の賃貸用不動産オークションの落札確率表示システム。 - 前記オークション・サイトに掲載された物件の属性に対応する変数、閲覧数、お気に入り追加数などの各変数は必要に応じて対数変換を行い、より適切に落札率を予測することを特徴とする前記請求項4記載の賃貸用不動産オークションの落札確率表示システム。
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JP2006021573A JP2007164751A (ja) | 2005-11-20 | 2006-01-30 | 賃貸用不動産オークションの落札確率表示システム |
Applications Claiming Priority (2)
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ID=38247539
Family Applications (1)
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JP2006021573A Withdrawn JP2007164751A (ja) | 2005-11-20 | 2006-01-30 | 賃貸用不動産オークションの落札確率表示システム |
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2006
- 2006-01-30 JP JP2006021573A patent/JP2007164751A/ja not_active Withdrawn
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