JP2007164117A - 着色剤分散体、着色剤分散体の製造方法及び静電荷像現像用トナーの製造方法 - Google Patents
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Abstract
式(1) 0.10 < Dv50 < 0.30
式(2) 0.030 < SD < 0.090
(ただし、Dv50は着色剤粒子の体積粒度分布累積カーブが50%となる点の粒径(μm)を表し、SDは、着色剤粒子の体積粒度分布累積カーブが84%となる点の粒径(μm)をDv84とし、同じく16%となる点の粒径(μm)をDv16としたとき、SD=(Dv84−Dv16)/2で表され、体積累積分布は体積粒度分布の小粒径側から累積するものとする)
【解決手段】 水系媒体トナーに好適で、透明性、着色性に優れ、しかも再凝集などによる分散液の劣化の問題が生じない湿式の着色剤分散体を提供する。
【選択図】 なし
Description
式(A) u=[2r2(ρ2−ρ1)]g/9η
(ここで、rは粒子の半径、ρ2は粒子の密度、ρ1は分散媒の密度、gは重力の加速度、ηは分散媒の粘度を示す)
従って、分散粒子の沈降速度を小さくするには、粒子の半径を小とし、粒子と分散媒の密度の差を(ρ2−ρ1)を小とし、分散媒の粘度ηを大とする必要があり、粒子径の方が密度より重要な役割を果たすことが分かる。また、保存中に粒子の大きさが増大しないことも必要である。
次に、分散後粒子の再結合(再凝集)に関しては、粒子間の再結合速度vがFickの拡散の法則に従うとして下記の式(B)が導出される。
式(B) v≒kγL0/ηr2
(ここで、kは定数、γは分散媒の表面張力、L0は粒子の溶解度、ηは分散媒の粘度、rは粒子の半径を示す)
従って、分散粒子の再凝集を小さくして分散状態を安定に保つには、溶解度L0が小さく、分散媒粘度ηが大である必要があり、従って温度は低いことが望ましい。また、粒子半径はあまり小さくなく、かつ粒子の形が球に近く粒子の大きさが揃っていることが望ましい。
実際の分散系における粒子の安定性については、その他の複雑な物理的、化学的作用因子が存在するから、着色剤の種類によっても異なり、上記理論で全てが説明できるわけではないが、両式の制御因子として粒子径の関数として見た場合には、沈降性と再凝集性とは相反する挙動であり、これらを両立し得る最適な粒度管理方法に関しては、現時点では必ずしも明確にはなっていない。
『表面状態とコロイド状態』1968年第1版、中垣正幸著、東京化学同人刊
・ボールミル:ドラム状容器の中に湿式分散媒、被粉砕物及び10〜30mm程度のメデイアビーズを入れ、ドラムごと回転させてビーズとビーズ、ビーズとドラムの間で被粉砕物を磨り潰す方式。
・アトライター:湿式分散媒、被粉砕物をタンクに入れ、3〜15mm程度のメディアビーズを入れアルミナ製などのアジテータアームで強制的に撹拌して摩砕する方式。
・サンドミルは、湿式分散媒と被粉砕物をプレミックスしたものに1〜5mm程度のメデイアビーズを加えた後、サンドディスクを浸漬して規定速度で回転・機動させる方式。
・ビーズミル(アニュラー型):容器のロータとステータの間に1〜3mm程度のメディアビーズを充填し、ロータを高速回転させることでビーズ間に流動速度差を与えることで発生するずり応力、剪断力、摩擦などによって粉砕分散を行う方式。
の解砕には強い粉砕エネルギが必要とされる。着色剤で例示すれば、前者としては黒色用のカーボンブラックがあり、後者としてはマゼンタ色用のキナクリドン系顔料が挙げられる。
すなわち、本発明は、以下の特徴を有するものである。
少なくとも湿式分散媒及び着色剤粒子からなる着色剤分散体であり、動的光散乱法により測定される前記着色剤分散体中の着色剤粒子の体積累積平均径Dv50(μm)が下記式(1)を満たし、かつ前記着色剤分散体中の着色剤粒子の体積粒度分布幅指標SDが下記式(2)を満たすことを特徴とする着色剤分散体。
式(1) 0.10 < Dv50 < 0.30
式(2) 0.030 < SD < 0.090
(ただし、Dv50は着色剤粒子の体積粒度分布累積カーブが50%となる点の粒径(μm)を表し、SDは、着色剤粒子の体積粒度分布累積カーブが84%となる点の粒径(μ
m)をDv84とし、同じく16%となる点の粒径(μm)をDv16としたとき、SD=(Dv84−Dv16)/2で表され、体積累積分布は体積粒度分布の小粒径側から累積するものとする)
これを本発明の第1発明とする。
式(5) 0.10 < Dv50 < 0.30
式(6) 1.0 < (Dv50/Dv10)/(Dv90/Dv50) < 1.3
式(7) 0 < Pv < 2
(ただし、Dv50は着色剤粒子の体積累積分布50%径(μm)を表し、Dv10は着色剤粒子の体積累積分布10%径(μm)を表し、Dv90は着色剤粒子の体積累積分布90%径(μm)を表し、Pvは着色剤粒子の体積分布における粒径0.972μm以上の割合(%)を表し、体積累積分布は体積粒度分布の小粒径側から累積するものとする)
これを本発明の第2発明とする。
これを本発明の第3発明とする。
式(22) 0.10 < Dv50 < 0.30
式(23) 0.030 < SD < 0.090
(ただし、Dv50は着色剤粒子の体積粒度分布累積カーブが50%となる点の粒径(μm)を表し、SDは、着色剤粒子の体積粒度分布累積カーブが84%となる点の粒径(μm)をDv84とし、同じく16%となる点の粒径(μm)をDv16としたとき、SD=(Dv84−Dv16)/2で表され、体積累積分布は体積粒度分布の小粒径側から累積するものとする)
これを本発明の第4発明とする。
式(26) 0.10 < Dv50 < 0.30
式(27) 1.0 < (Dv50/Dv10)/(Dv90/Dv50) < 1.3
式(28) 0 < Pv < 3
(ただし、Dv50は着色剤粒子の体積累積分布50%径(μm)を表し、Dv10は着色剤粒子の体積累積分布10%径(μm)を表し、Dv90は着色剤粒子の体積累積分布90%径(μm)を表し、Pvは着色剤粒子の体積分布における粒径0.972μm以上の割合(%)を表し、体積累積分布は体積粒度分布の小粒径側から累積するものとする)
これを本発明の第5発明とする。
式(1) 0.10 < Dv50 < 0.30
式(2) 0.030 < SD < 0.090
集して性能劣化することを完全には避けることはできない。しかし、上記の本発明の式(1)及び(2)を満たすものであれば、長期間の放置後であっても、簡単な再解砕(例えば、アンカー翼等での攪拌、ホモジナイザなどでの短時間攪拌など)で、容易にほぼ元の状態に復帰するから、着色剤分散体に起因する問題は起こり難い。しかし、式を満たさない場合には、上記のような処理で元の状態に復帰することは望み得ず、従って、ますます着色剤分散体の性能劣化の問題が顕在化する。
式(3) 0.10 < Dv50 <0.25
また、生産性も加味すると、式(2)が以下の式(4)であるのがより好ましい。
式(4) 0.040 < SD < 0.085
式(5) 0.10 < Dv50 < 0.30
式(6) 1.0 < (Dv50/Dv10)/(Dv90/Dv50) < 1.3
式(7) 0 < Pv < 2
(ただし、Dv50は着色剤粒子の体積累積分布50%径(μm)を表し、Dv10は着色剤粒子の体積累積分布10%径(μm)を表し、Dv90は着色剤粒子の体積累積分布90%径(μm)を表し、Pvは着色剤粒子の体積分布における粒径0.972μm以上の割合(%)を表し、体積累積分布は体積粒度分布の小粒径側から累積するものとする)
着色体分散体においては、製造後に長期間放置すると、着色剤粒子が沈降あるいは再凝集して性能劣化することを完全には避けることはできない。しかし、上記の本発明の式(5)、(6)及び(7)を満たすものであれば、長期間の放置後であっても、簡単な再解砕(例えば、アンカー翼等での攪拌、ホモジナイザなどでの短時間攪拌など)で、容易にほぼ元の状態に復帰するから、着色剤分散体に起因する問題は起こり難い。しかし、式を満たさない場合には、上記のような処理で元の状態に復帰することは望み得ず、従って、ますます着色剤分散体の性能劣化の問題が顕在化する。
式(8) 0.10 < Dv50 <0.25
また、式(2)が以下の式(9)であるのがより好ましい。
式(9) 1.0 < (Dv50/Dv10)/(Dv90/Dv50) < 1.2
さらに、式(3)が、以下の式(10)であるのがより好ましい。
式(10) 0 < Pv < 1
これらの中でもアニオン界面活性剤やカチオン界面活性剤のイオン性の界面活性剤が好ましい。前記非イオン系界面活性剤は、前記アニオン界面活性剤またはカチオン界面活性剤と併用されるのが好ましい。以上の界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ナトリウム等の脂肪酸セッケン類;オクチルサルフェート、ラウリルサルフェート、ラウリルエーテルサルフェート、ノニルフェニルエーテルサルフェート等の硫酸エステル類;ラウリルスルホネート、ドデシルスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、トリイソプロピルナフタレンスルホネート、ジブチルナフタレンスルホネートなどのアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ナフタレンスルホネートホルマリン縮合物;モノオクチルスルホサクシネート、ジオクチルスルホサクシネート、ラウリン酸アミドスルホネート、オレイン酸アミドスルホネート等のスルホン酸塩類;ラウリルホスフェート、イソプロピルホスフェート、ノニルフェニルエーテルホスフェート等のリン酸エステル類;ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムなどのジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、スルホコハク酸ラウリル2ナトリウム、ポリオキシエチレンスルホコハク酸ラウリル2ナトリウム等のスルホコハク酸塩類;などが挙げられる。
常、水100重量部に対して0.1〜15重量部とするのがよく、0.5〜10重量部とするのがより好ましく、1〜5重量部とするのが最適である。界面活性剤の使用量が前記範囲より多い場合は、着色剤の微細化が困難になり、本発明の着色剤の粒度分布が得られなくなり、また、前記範囲より少ない場合は、分散後の着色剤粒子の再凝集を抑止できないから好ましくない。
ク3gをトルエン30mlに充分に分散、混合させて、続いてこの混合液をNo.5C濾紙を使用して濾過する。その後、濾液を吸光部が1cm角の石英セルに入れて市販の紫外線分光光度計を用いて波長336nmの吸光度を測定した値(λs) と、同じ方法でリ
ファレンスとしてトルエンのみの吸光度を測定した値(λo) から、紫外線吸光度はλ
c=λs−λoで求める。市販の分光光度計としては、例えば島津製作所製紫外可視分光光度計(UV−3100PC)などがある。
測定上限 :6.54μm
測定下限 :0.0008μm
チャンネル数:52
測定時間 :100sec.
粒子透過性 :吸収
粒子屈折率 :N/A(適用しない)
粒子形状 :非球形
密度(g/cm3):1
分散媒種類 :WATER
分散媒屈折率:1.333
なお、測定時は、サンプル濃度指数が0.01〜0.1の範囲になるように着色剤分散体を純水で希釈し、超音波洗浄器で分散処理した試料で測定したものである。
この着色剤分散体の製造方法により、上記第1発明および第2発明の顔料分散体の粒度分布が達成できるものである。
図1は、本発明に関わる湿式ミル(ビーズミル)の一例を示す縦断面図である。図1における湿式ミルは、縦向きの円筒形で、かつミル冷却のための冷却水が通されるジャケット6を備えたステータ7と、ステータ7の軸心に位置してステータ上部において回転可能に軸承されると共に、軸承部にメカニカルシールを備え、かつ上側部の軸心を中空な排出路9としたシャフト5と、シャフト下端部に径方向に突設されるピンないしディスク状のロータ11と、シャフト上部に固着され、図2に示すモータ12のプーリ13とベルト掛けされるプーリ14と、シャフト上端の開口端に装着されるロータリージョイント15と、ステータ内の上部近くにおいてシャフト5に固着されるメディア分離のためのセパレータ4と、ステータ底部にシャフト5の軸端に対向して設けられる着色剤分散体プレミックス品の供給口16と、ステータ底部の偏心位置に設けられるメディア排出口19とからなっている。セパレータ4は、シャフト5に一定の間隔を存して固着される一対のディスク18と、両ディスク18を連結するブレード19とよりなってインペラを構成し、シャフト5と共に回転してディスク間に入り込んだメディアと分散体に遠心力を付与し、その比重差によりメディアを径方向外方に飛ばす一方、分散体をシャフト5の軸心の排出路9を通って排出させるようにしている。
、10〜90μmであることがより好ましく、30〜70μmが特に好ましい。前記範囲を超えるビーズの場合には、一般的には衝突による破壊力は高いので、かえって顔料粒子の超微微粒子部分を増やす傾向にある。そして、それらの超微粒子部分は実際には直ぐに再凝集して粗大化するので、結局のところ、本発明の第1発明の粒度分布を達成できない
し、また、これらの大粒径のビーズは顔料粒子の粉砕が進むにつれて粉砕効率が低下し、メディアビーズの接触点(作用点)が減ることになって、本発明の第1発明の粒度分布を達成できないので好ましくない。なお、メディアビーズは単分散球形粒子であって、その直径のバラツキはほとんど無視しうる。
・ジルコニア(ZrO2)、真密度6.0g/cm3
・シリカ、真密度2.6g/cm3
・ガラス、真密度2.5g/cm3
・酸化チタン、真密度4.3g/cm3
・銅球、真密度8.9g/cm3
・珪酸ジルコニア(ZrSiO4)、真密度3.8g/cm3
この中でも、メディアと着色剤粒子の分離をスムーズに行うためには、両者にある程度の密度差があった方が好ましいので、メデイアの真密度は5以上であるのが好ましい。そして、メディアと着色剤粒子(2.0g/cm3未満)との密度の差が3以上あるのが一層好ましい。上記したメディアの中でも、ジルコニア(ZrO2)が耐磨耗性、耐衝撃性が高く、製造工程で破砕しにくいので好ましい。また、メデイアの充填率は粉砕能力とも大いに関連があり、ステータ有効内容積(ステータの全内容積からセパレータとロータが占める容積を除いた粉砕室容積)に対して65〜95%が好ましく、70〜90%であるのがより好ましい。
式(11) 0.10 < Dv50 < 0.30
式(12) 0.030 < SD < 0.090
式(13) 0.10 < Dv50 <0.25
また、生産性を加味すると、式(12)が以下の式(14)であるのがより好ましい。
式(14) 0.040 < SD < 0.085
式(15) 0.10 < Dv50 < 0.30
式(16) 1.0 < (Dv50/Dv10)/(Dv90/Dv50) < 1.3
式(17) 0 <Pv < 3
式(18) 0.10 < Dv50 <0.25
また、式(16)が以下の式(19)であるのがより好ましい。
式(19) 1.0 < (Dv50/Dv10)/(Dv90/Dv50) < 1.2
さらに、式(17)が、以下の式(20)であるのがより好ましい。
式(20) 0 < Pv < 2
式(21) 10 ≦ V/M ≦ 200
(ただし、Vは着色剤分散体の供給速度(リットル/hr)を表し、Mは湿式ミルのステータ有効内容積(リットル)を表す)
上記V/Mの下限値としては、好ましくは100以上であり、更に好ましくは140以上である。また、上記V/Mの上限値としては、好ましくは190以下であり、更に好ましくは170以下である。
なお、ステータ有効内容積は0.15〜10リットルであるのが好適である。
本発明では、上記に述べた湿式ミルの構成、メディアサイズ・材質、密度、充填率、スラリ供給速度、スラリプレミックスの粒度などにおける好適範囲を満たして、上記式を満たすのが望ましい。前記式の範囲外では、着色剤粒子の過剰粉砕を招いて粒子の再凝集性を増大させたり、粗大粒子の混入を招くなどの不都合があるので好ましくない。
式(22) 0.10 < Dv50 < 0.30
式(23) 0.030 < SD < 0.090
(ただし、Dv50は着色剤粒子の体積粒度分布累積カーブが50%となる点の粒径(μm)を表し、SDは、着色剤粒子の体積粒度分布累積カーブが84%となる点の粒径(μm)をDv84とし、同じく16%となる点の粒径(μm)をDv16としたとき、SD=(Dv84−Dv16)/2で表され、体積累積分布は体積粒度分布の小粒径側から累積するものとする)
式(24) 0.10 < Dv50 <0.25
式(25) 0.040 < SD < 0.085
式(26) 0.10 < Dv50 < 0.30
式(27) 1.0 < (Dv50/Dv10)/(Dv90/Dv50) < 1.3
式(28) 0 < Pv < 3
(ただし、Dv50は着色剤粒子の体積累積分布50%径(μm)を表し、Dv10は着色剤粒子の体積累積分布10%径(μm)を表し、Dv90は着色剤粒子の体積累積分布90%径(μm)を表し、Pvは着色剤粒子の体積分布における粒径0.972μm以上の割合(%)を表し、体積累積分布は体積粒度分布の小粒径側から累積するものとする)
式(29) 0.10 < Dv50 <0.25
また、式(27)が以下の式(30)であるのがより好ましい。
式(30) 1.0 < (Dv50/Dv10)/(Dv90/Dv50) < 1.2
さらに、式(28)が、以下の式(31)であるのがより好ましい。
式(31) 0 < Pv < 2
乳化重合凝集法によりトナーを製造する場合、通常、重合工程、混合工程、凝集工程、融合工程、洗浄・乾燥工程を有する。すなわち、一般的には乳化重合により得た重合体一次粒子を含む分散液に、着色剤、ワックス、帯電制御剤等の分散液を混合し、この分散液中に凝集剤を加えて一次粒子を凝集させて粒子凝集体とし、必要に応じて微粒子等を付着する操作を行い、その後に融合させて得られた粒子を洗浄、乾燥することにより母粒子が得られる。
め複数のモノマーを混合しておいて同時に添加しても良い。更に、モノマー添加途中でモノマー組成を変化させることも可能である。また、モノマーはそのまま添加しても良いし、予め水や界面活性剤などと混合、調整した乳化液として添加することもできる。
リレートが特に好ましい。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、ドデシルアンモニウムクロライド、ドデシルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルピリジニウムクロライド、ドデシルピリジニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド等が挙げられ、アニオン性界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸ナトリウム、ドデカン酸ナトリウム、等の脂肪酸石けん、硫酸ドデシルナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等が挙げられる。ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンヘキサデシルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートエーテル、モノデカノイルショ糖等が挙げられる。
前記重合開始剤および懸濁安定剤は、何れも、モノマー添加前、添加と同時、添加後のいずれの時期に重合系に添加しても良く、必要に応じてこれらの添加方法を組み合わせても良い。
50〜120℃、好ましくは60〜100℃、更に好ましくは70〜90℃である。
乳化重合により得られた樹脂分散液の重合体一次粒子の体積平均粒径(体積基準の算術平均径)は、通常0.02μm以上、好ましくは0.05μm以上、更に好ましくは0.1μm以上であり、通常3μm以下、好ましくは2μm以下、更に好ましくは1μm以下であることが望ましい。粒径が前記範囲未満では、凝集速度の制御が困難となる場合があり、前記範囲超過では、凝集して得られるトナーの粒径が大きくなり易く、目的とする粒径のトナーを得ることが困難となる場合がある。
以下、更に好ましくは28mN/m以下であることが望ましく、好ましくは20mN/m以上、より好ましくは24mN/m以上であることが望ましい。ワックスの融解ピークの半値幅が、好ましくは20℃以下、より好ましくは15℃以下、更に好ましくは12℃以下であることが望ましい。融解ピークの半値幅が前記範囲を越える場合は、定着時にワックスが速やかに溶融しないため、十分な定着補強効果を発現できない場合がある。融解ピークの半値幅の下限は限定されないが、通常2℃以上、好ましくは5℃以上である。ここで、ワックスの融解ピークの半値幅とは、融解ピーク高さの半量の位置におけるピーク幅(℃)を意味するものである。また、ワックスは、融解熱量が、好ましくは80J/g以上、より好ましくは90J/g以上であることが望ましい。融解熱量が高いことは、定着時に溶融するために熱量が多く必要なことを意味するが、バインダー樹脂が軟化するための熱量があれば、ワックスの溶融には問題を生じない。一方、融解熱量が前記範囲未満の場合は、トナーの保存時あるいはカートリッジ内での待機時にワックスが溶融する結果、トナーがブロッキングする場合がある。また、トナーが現像工程を経て定着工程に移行する前の段階でワックスが溶融することにより、装置汚染を生じる場合がある。融解熱量の上限は限定されないが、通常300J/g以下、好ましくは250J/g以下である。ここで、ワックスの融解熱量は、融解ピークの面積から算出した値を意味するものである。本発明におけるワックスは、結晶化ピークの半値幅が、好ましくは25℃以下、より好ましくは20℃以下であることが望ましい。結晶化ピークの半値幅が前記範囲であれば、定着時に溶融したワックスが速やかに固化するので、定着ローラーへのフィルミングを起こさず、高温オフセット性も良好となる傾向にある。結晶化ピークの半値幅の下限は限定されないが、通常5℃以上、好ましくは10℃以上である。ここで、ワックスの結晶化ピークの半値幅は、ピーク高さの半量の位置におけるピーク幅(℃)を意味するものである。
使用することが好ましい。乳化凝集時における帯電制御剤分散液の添加は、凝集後の出来上がりの母粒子中に0.1〜5重量%となるように計算して用いられる。
乳化重合凝集法における凝集工程においては、上述の、重合体一次粒子、着色剤粒子、ワックス、帯電制御剤などの配合成分は、同時にあるいは逐次に混合するが、予めそれぞれの成分の分散液、即ち、重合体一次粒子分散液、着色剤粒子分散液、ワックス微粒子分散液、帯電制御剤分散液を作製しておき、これらを混合して混合分散液を得ることが、組成の均一性および粒径の均一性の観点で好ましい。
価の金属カチオンを有する無機塩が好ましい。
この樹脂微粒子は、通常、界面活性剤により水または水を主体とする液中に分散した分散液として用いるが、前記の帯電制御剤を凝集処理後に加える場合には、粒子凝集体を含む分散液に帯電制御剤を加えた後に樹脂微粒子を加えることが好ましい。
また、前記の乳化重合/凝集法により得られた粒子の表面に、例えば、スプレードライ法、in−situ法、或いは液中粒子被覆法等の方法によって、更に、重合体を主成分とする外層を、好ましくは0.01〜0.5μmの厚みで形成させることによって、カプセル化された母粒子とすることもできる。
炭化珪素等の炭化物、アクリル系樹脂やメラミン樹脂等の有機粒子などが挙げられ、複数組み合わせることが可能である。中でも、シリカ、チタニア、アルミナを単独であるいは複数併用するのが好ましく、また、例えばシランカップリング剤やシリコーン化合物等で疎水化表面処理されたものがより好ましい。特に、帯電量の維持性の観点からシリコーン化合物で表面処理されたものが好ましい。その電子顕微鏡法による個数平均一次粒子径は1〜500nmの範囲が好ましく、より好ましくは5〜100nmの範囲がよい。また、前記粒径範囲において小粒径のもの(個数平均一次粒子径が1〜30nm未満の範囲のもの)と大粒径のもの(個数平均一次粒子径が30〜500nmの範囲のもの)とをその粒子径差が10nm以上となるよう、より好ましくは30nm以上となるようにして併用することも好ましい。外添剤の添加量の総量は、トナー粒子100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲が好ましく、より好ましくは0.3〜5重量部である。
円形度a=L0/L (1)
〔式中、L0は粒子像と同じ投影面積を持つ円の周囲長を示し、Lは512×512の画
像処理解像度(0.3μm×0.3μmの画素)で画像処理した時の粒子像の周囲長を示す。〕
801,802,803,804,805,806,807の組合せが好ましい。
おいてもほぼそのままの粒度分布の巾で分布することが判明し、それにより従来の欠点が改善された好適な性能をトナーに与えるものと推定される。
以下の例で「部」とあるのは「重量部」を意味する。また、本発明における各種測定は、それぞれ以下の方法により測定した。
[着色剤分散体、ワックス粒子、重合体一次粒子の粒度分布]
本文中に記載したUPAにて測定した。特に注釈しない限り、これらは製造終了直後に測定した。
[着色剤分散体の粒子沈降性]
遠心分離器(ハギテック社製、CN−2060)を用いて室温で沈降加速試験を行い、以下のごとくランク付けし、△以上を合格とした。望ましくは○以上である。なお、沈降用容器は50mlのものを用いて着色剤分散体の30mlを仕込み、遠心分離の条件は5000rpmで5分とした。なお、評価値は、予め十分な遠心分離により粒子がすべて沈降した時の容器底面からの沈降高さ(100重量%沈降とする)を計測しておき、それに対するそれぞれの計測高さとの比をとって表す。
◎:沈降粒子の量 20重量% 未満 (沈降性が非常に小さい)
○:沈降粒子の量 20重量% 以上 40重量% 未満 (沈降性が小さい)
△:沈降粒子の量 40重量% 以上 60重量% 未満 (沈降性はやや大きいが、実用上大きな問題なし)
×:沈降粒子の量 60重量% 以上 (沈降性が大きく、使用に耐えない)
着色剤分散体製造後に、分散体1Lをポリ容器に量りとってそのまま静置し、48時間後に容器を上下に10回シェイキングした後、着色剤粒子の体積分布における粒径0.972μm以上の割合Pv(%)を再度計測して、その値と製造直後の値との比を取って評価し、以下のごとくランク付けし、△以上を合格とした。望ましくは○以上である。
◎:増加比率が1.2倍未満 (再凝集性が非常に小さい)
○:増加比率が1.2倍以上2倍未満 (再凝集性が小さい)
△:増加比率が2倍以上3倍未満 (再凝集性はやや大きいが、実使用上大きな問題なし)
×:増加比率が3倍以上 (再凝集性が大きく、使用に耐えない)
セイコー電子社製DSC120型を用い、JIS K7121に準拠して、サンプル量10mgで、5〜120℃の範囲を10℃/分で昇温した後に、10℃/分で降温(冷却)して測定した。横軸を温度、縦軸を熱量収支とした際の図より、以下の基準で測定した。
(1)融点: 融解ピークのピーク温度(℃)
(2)融解ピーク半値幅: 融解ピーク高さの半量の位置におけるピーク幅(℃)
(3)融解熱量: 融解ピークの面積から算出(J/g)
(4)結晶化ピーク半値幅: 冷却結晶化ピーク高さの半量の位置におけるピーク幅(℃)
テトラクロロエタン、1−メチルナフタレン、ジヨードメタン、およびα−ブロモナフタレンの4種の液体を用い、Zisman−plotによる接触角法によって測定した。[トナーの粒度分布]
本文中に記載したマルチサイザーIIで測定した。
[トナーのテトラヒドロフラン(THF)不溶分]
試料1gをTHF50gに加え25℃で24時間静置溶解し、セライト10gを用いてガラスフィルター(SIBATA製11GP100))で濾過し、濾液の溶媒を留去してTHF可溶分
を定量し、1gから差し引いてTHF不溶分を算出した。
上記THF不溶分測定における濾液を用い、本文中に記載したHLC−8120を用いて測定した。
[トナーのガラス転移温度(Tg)]
パーキンエルマー社製DSC7により測定した。30℃から100℃までを7分間で昇温し、100℃から−20℃まで急冷し、−20℃から100℃までを12分間で昇温して、2回目の昇温時に観察されたTgの値を用いた。
フローテスター(CFT−500、島津製作所製)を用いて約1gの試料を試料3を昇温速度3℃/min.で加熱しながら、面積1cm2のプランジャーにより30kg/c
m2の荷重を与え、孔径1mm、長さ10mmのダイから押し出し、これによりプランジ
ャーストローク−温度曲線を描き、そのS字曲線の高さをhとするとき、h/2に対応する温度を軟化点とした。
[トナーの平均円形度]
本文中に記載したFPIA−2100にて測定した。
マゼンタ、シアン、イエローの3色のトナーについて、定着温度幅を測定したものと同じ定着ローラを用いてOHPシート上の未定着ベタのトナー像(トナー付着量約0.6mg/cm2)をシリコーンオイルの塗布なし、定着速度30mm/秒、180℃の条件で定着させた後、分光光度計(日立製作所社製 U−3210)で、400nm〜700n
mの波長範囲で透過率を測定し、最も透過率の高かった波長における透過率(最大透過率(%))と最も透過率の低かった波長における透過率(最小透過率(%))の差(最大透過率−最小透過率)を値として用いて透明性を評価した。透過率が65%以上であれば透明性は良好と判断した。
非磁性一成分接触現像方式のフルカラープリンター(カシオ社製ColorPage PrestoN4)を用い、6000枚迄の繰り返し実写を行い、単色画像評価及びフルカラー画像評価を行った。
トナーを非磁性1成分式現像装置の現像槽(カシオ社製ColorPagePrestoN4現像槽)に投入し、駆動装置にて現像槽の現像ローラを約150rpmで回転させた後、q/mメーター(トレックジャパン社、モデル210HS)を用いてローラ上のトナーを濾紙(ワットマン・グレード1)上に吸引し、表示される静電容量と吸引した濾紙上のトナー重量からトナー単位重量あたりの帯電量を求めた。
画像濃度は、実写評価で得られたプリントサンプルのベタ部分を、反射分光濃度計(X−rite504、エス・ディー・ジー社製)にて測定した。画像濃度は、実写中を通じて、初期に対する変化が0.15以内であるのが好ましく、0.10以内であるのがより好ましい。画像濃度変化が0.15を超えると、画像の違和感(現像過多あるいは不足)
が感じられるので好ましくない。カブリは測色計(ZE2000、日本電色社製)を用い、実写前後の紙について下記で示されるハンター白色度の差を計測した。カブリは、実写中を通じて、1.5以内であるのが好ましく、1.0以内であるのがより好ましい。カブリが1.5を超えると、画像の鮮明感が劣るようになるので好ましくない。
ハンター白度 W(L*a*b*)=100−[(100−L*)2+a*2+b*2]1/2
<ワックス分散液Aの調製>
アルキル変性シリコーンワックス(熱特性:融点77℃、融解熱量97J/g、融解ピーク半値幅10.9℃、結晶化ピーク半値幅17.0℃)30部、アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンSC)0.3部、脱塩水70部を90℃に加熱してディスパーザーで10分攪拌した。次いでこの分散液を100℃に加熱し、ホモジナイザー(ゴーリン社製、15−M−8PA型)を用いて約15MPaの加圧条件で乳化を開始し、粒度分布計で測定しながら体積平均粒径を約0.2μmまで分散してワックス分散液Aを作製した。
パラフィンワックス(日本精鑞社製HNP−9、表面張力23.5mN/m、融点82℃、融解熱量220J/g、融解ピーク半値幅8.2℃、結晶化ピーク半値幅13.0℃)を用いる以外はワックス分散液Aの調製と全く同様にして、平均粒径0.2μmまで分散して試験トナー製造用ワックス分散液Cを調整した。
プロペラ翼を備えた攪拌機の容器に、トルエン抽出液の紫外線吸光度が0.02であり、真密度が1.8g/cm3のファーネス法で製造されたカーボンブラック(三菱化学社製、三菱カーボンブラックMA100S)20部、アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンS−20A)1部、非イオン界面活性剤(花王社製、エマルゲン120)4部、導電率が2μS/cmのイオン交換水75部を加えて予備分散して顔料プレミックス液を得た。プレミックス後の分散液中カーボンブラックの体積累積50%径Dv50は約90μmであった。上記プレミックス液を原料スラリとして図1に示すような湿式ビーズミルに供給し、図2に示す構成にてワンパス分散を行った。なお、ステータの内径は75mmφ、セパレータの径が60mmφ、セパレータとディスク間の間隔は15mmとし、分散用のメディアとして直径が50μmのジルコニアビーズ(真密度6.0g/cm3)を用いた。ステータの有効内容積は約0.5リットルであり、メデイアの充填容積は0.35リットルとしたので、メディア充填率は70%である。ロータの回転速度を一定(ロータ先端の周速が約11m/sec)として、供給口より前記プレミックススラリを無脈動定量ポンプにより供給速度約40リットル/hrで供給し、排出口より製品を取得した。なお、運転時にはジャケットから約10℃の冷却水を循環させながら行い、黒色の着色剤分散体Aを得た。製造条件のまとめを表1に、UPAにて計測した粒子の体積粒度分布及び特性を表2に記載する。
着色剤分散体Aの調整において、使用するメディア直径を30μmおよび90μmとする以外は着色剤分散液Aの調製と同様にして黒色の着色剤分散体B及びCを得た。製造条件のまとめを表1に、UPAにて計測した粒子の体積粒度分布及び特性を表2に記載する。
着色剤分散体Aの調整において、使用するメディア直径を120μmとする以外は着色剤分散液Aの調製と同様にして黒色の着色剤分散体Dを得た。製造条件のまとめを表1に
、UPAにて計測した粒子の体積粒度分布及び特性を表2に記載する。
着色剤分散体Aの調整において、使用するメディア直径を300μmとする以外は着色剤分散液Aの調製と同様にして黒色の着色剤分散体Eを得た。製造条件のまとめを表1に、UPAにて計測した粒子の体積粒度分布及び特性を表2に記載する。
着色剤分散体Aの調整において、使用するイオン交換水の導電率を12μS/cmに調製したものを用い、プレミックス後の分散液中粒子の体積累積50%径Dv50を約90μmとする以外は着色剤分散液Aの調製と同様にして黒色の着色剤分散体Fを得た。製造条件のまとめを表1に、UPAにて計測した粒子の体積粒度分布及び特性を表2に記載する。
着色剤分散体Aの調整において、使用するカーボンブラックとして、トルエン抽出液の紫外線吸光度が0.08であり、真密度が1.8g/cm3のファーネス法で製造されたカーボンブラック(デグサ社製、PrinteX 350)20部を用い、プレミックス後の分散液中粒子の体積累積50%径Dv50を約90μmとする以外は着色剤分散液Aの調製と同様にして黒色の着色剤分散体Gを得た。製造条件のまとめを表1に、UPAにて計測した粒子の体積粒度分布及び特性を表2に記載する。
プロペラ翼を備えた攪拌機の容器に、真密度1.5g/cm3のキナクリドン顔料C.I.ピグメントレッド122(クラリアントジャパン社製、Hostaperm Pink E−WD)20部、アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンS−20A)1部、非イオン界面活性剤(花王社製、エマルゲン120)4部、導電率が2μS/cmのイオン交換水75部を加えて予備分散して顔料プレミックス液を得た。プレミックス後の分散液中粒子の体積累積50%径Dv50は約90μmであった。上記プレミックス液を原料スラリとして図1に示すような湿式ビーズミルに供給し、図3に示す構成にて循環分散を行った。なお、ステータの内径は75mmφ、セパレータの径が60mmφ、セパレータとディスク間の間隔は15mmとし、分散用のメディアとして直径が50μmのジルコニアビーズ(真密度6.0g/cm3)を用いた。ステータの有効内容積は約0.5リットルであり、メデイアの充填容積は0.35リットルとしたので、メディア充填率は70%である。ロータの回転速度を一定(ロータ先端の周速が約11m/sec)として、供給口より前記プレミックススラリを無脈動定量ポンプにより供給速度約20リットル/hrで供給して循環させ、粒度を監視しながら所定粒度に達した時点で製品を取得した。なお、運転時にはジャケットから約10℃の冷却水を循環させながら行い、マゼンタ色の着色剤分散体Hを得た。製造条件のまとめを表1に、UPAにて計測した粒子の体積粒度分布及び特性を表2に記載する。
着色剤分散体Hの調製において、使用するメディア直径を30μmのものを用いてスラリの循環粉砕を行う以外は着色剤分散体Hの調製と同様にして、マゼンタ色の着色剤分散体Iを得た。製造条件のまとめを表1に、UPAにて計測した粒子の体積粒度分布及び特性を表2に記載する。
着色剤分散体Hの調製において、使用するメディア直径を120μmのものを用いてスラリの循環粉砕を行う以外は着色剤分散体Hの調製と同様にして、マゼンタ色の着色剤分
散体Jを得た。製造条件のまとめを表1に、UPAにて計測した粒子の体積粒度分布及び特性を表2に記載する。
着色剤分散体Hの調製において、プレミックススラリを供給速度約3リットル/hrで供給して循環粉砕を行う以外は着色剤分散体Hの調製と同様にして、マゼンタ色の着色剤分散体Kを得た。製造条件のまとめを表1に、UPAにて計測した粒子の体積粒度分布及び特性を表2に記載する。
着色剤分散体Hの調製において、プレミックススラリを供給速度約55リットル/hrで供給して循環粉砕を行う以外は着色剤分散体Hの調製と同様にして、マゼンタ色の着色剤分散体Lを得た。製造条件のまとめを表1に、UPAにて計測した粒子の体積粒度分布及び特性を表2に記載する。
着色剤分散体Hの調製におけるキナクリドン顔料を、真密度1.6g/cm3のC.I.ピグメントブルー15:3(クラリアントジャパン社製、Hostaperm Blue B2G)に変更し、プレミックス後の分散液中粒子の体積累積50%径Dv50を約90μmとする以外は着色剤分散液Hの調製と同様にしてシアン色の着色剤分散体Mを得た。製造条件のまとめを表1に、UPAにて計測した粒子の体積粒度分布及び特性を表2に記載する。
着色剤分散体Hの調製におけるキナクリドン顔料を、真密度1.5g/cm3のC.I.ピグメントイエロー93(長瀬産業社製、Cromophtal Yellow 3G)に変更し、プレミックス後の分散液中粒子の体積累積50%径Dv50を約100μmとする以外は着色剤分散液Hの調製と同様にしてイエロー色の着色剤分散体Nを得た。製造条件のまとめを表1に、UPAにて計測した粒子の体積粒度分布及び特性を表2に記載する。
着色剤分散体Hの調整において、湿式ミルの代わりにホモジナイザ(石井理化機器製作所社製、ポリトロンホモジナイザ モデルPT2100/DA2120/2)を用い、着色剤分散体Hで用いたプレミックス品原料スラリの約300mlを入れた容器にホモジナイザのシャフトを投入し、シャフト内のロータを周速20m/秒で高速回転させ10分間分散を行った。引き続き圧力式ホモジナイザ((株)エスエムテー社製、型式LAB1000)を用いて処理圧力約49MPaとして、分散時間として30分、60分をそれぞれ行い、マゼンタ色の着色剤分散体O、Pを得た。製造条件のまとめを表1に、UPAにて計測した粒子の体積粒度分布及び特性を表2に記載する。
攪拌装置、加熱冷却装置及び濃縮装置を備えた反応器に、脱塩水365部及びワックス分散液Aを45部入れ、90℃に加熱した。窒素気流下、反応液を90℃に維持しながら、反応器内に以下の原料混合物を5時間かけて添加し、ワックス粒子をシードとして乳化共重合を行った。次いで、冷却し、スチレン−アクリル酸ブチル−アクリル酸系共重合体の乳白状の重合体一次粒子エマルジョンA(固形分約19重量%)を得た。
得られたエマルジョンに含まれるバインダー樹脂微粒子の体積平均粒径をUPAにより計測したところ、体積平均粒径(体積基準の算術平均径)は0.26μmであった。また、得られたエマルジョン重合体のTHF可溶分の重量平均分子量は約83,000、数平均分子量は19,000、ピーク分子量は約43,000であり、THF不溶分は26重量%であり、Spは114℃、Tgは56℃であり、酸価は9mgKOH/gであった。
スチレン 79重量部
アクリル酸ブチル 21重量部
アクリル酸 3重量部
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート 0.7重量部
トリクロロブロモメタン(連鎖移動剤) 1.3重量部
10%アニオン性界面活性剤(ネオゲンSC)水溶液 12重量部
8%過酸化水素水溶液 43重量部
8%アスコルビン酸水溶液 43重量部
重合体一次粒子エマルジョンAの製造において、用いるワックス分散液をワックス分散液Bに変更する以外は、重合体一次粒子エマルジョンAの製造と全く同一にして、乳白状の重合体一次粒子エマルジョンBを得た。
得られたエマルジョンに含まれるバインダー樹脂微粒子の体積平均粒径をUPAにより計測したところ、体積平均粒径(体積基準の算術平均径)は0.20μmであった。また、得られたエマルジョン重合体のTHF可溶分の重量平均分子量は約90,000、数平均分子量は20,000、ピーク分子量は約41,000であり、THF不溶分は25重量%であり、Spは116℃、Tgは58℃であり、酸価は9mgKOH/gであった。
<ブラックトナーB1の製造>
(1)重合体一次粒子エマルジョンA100部に、6部の着色剤分散液Aを加え、ディスパーザーで分散攪拌しながら、硫酸アルミニウム水溶液(硫酸アルミニウムとして0.5部)を滴下し、攪拌下に30分かけて50℃に昇温して1時間保持し、更に、攪拌下に52℃に昇温することにより凝集させた。凝集体としての体積平均粒径がマルチサイザーIIで測定して約7μmとなった時点で、3部のアニオン性界面活性剤(ネオゲンSC)10%水溶液を添加した。
(2)その後、カプセル化樹脂微粒子としてスチレン・ブチルアクリレート系重合体微粒子A(Tg80℃、UPAで測定される体積平均粒径0.14μm)の水分散体(樹脂固形分20重量%)を10部添加した。
(3)引き続き、攪拌下に50分かけて97℃に昇温し、この温度で1.5時間保持して凝集体及びその表面に付着したカプセル化樹脂微粒子の融合を行い、ブラックトナー母粒子を得た。なお、この母粒子の断面写真(透過電子顕微鏡顕日立H7500システムで1万倍の断面写真撮影)から、カプセル層の厚みを計測したところ、平均で約0.1μmであった。
得られたブラックトナー母粒子の100部に対して、ジメチルシリコーンオイルで疎水化処理された平均一次粒径50nmのシリカ微粒子A0.5部と、ジメチルシリコーンオ
イルで疎水化処理された平均一次粒径12nmのシリカ微粒子B2.0部とを添加し、外部ジャケットに45℃の温水を通水し温度制御されたヘンシェルミキサーで攪拌、混合してブラックトナーB1を得た。トナーの組成のまとめを表3に、諸物性のまとめを表4に示す。
接触型非磁性一成分現像方式のタンデム型フルカラープリンター(カシオ社製ColorPagePresto N4)のブラック位置の現像器にブラックトナーB1を充填した後、ベタ部5%の全面文字パターンによりブラック単色画像を連続で約6,000回形成して画像を評価した。なお、評価は常温常湿(25℃、55%RH、以下NN環境と称す)で行った。
その結果、初期から6,000枚まで、画像濃度、カブリ、解像度等の変動がなく、良好な画質であり、鮮明なブラック色画像が得られた。また、この間、感光体フィルミングによる画像汚染やトナーの帯電低下による装置内汚染がなく、また現像ローラやブレードへのトナー融着もなく、機械的耐久性も良好であった。また、実写トナーの帯電量を測定したところ、初期−16μC/gが6,000枚後も−15μC/gと変化が少なく安定していた。
その後、高温高湿環境(35℃、85%RH、以下HH環境と称す)に設定された環境試験室において、上記の画像評価を行ったが、ほぼ常温常湿環境での結果と同等の良好な結果を得た。なお、高温高湿環境におけるトナー帯電量は、初期−14μC/gで、6,000枚後も−12μCと変化が少なく安定していた。なお、評価結果を表5にまとめる。
実施例1において、重合体一次粒子及び着色剤分散体を表3に記載のものに変更する以外は、実施例1と全く同様にしてトナー母粒子を得、以下、実施例と全く同様に外添を行い、それぞれブラックトナーB2〜B4を得た。表4にトナーの諸物性の測定結果を示す
。そして、実施例1と全く同様にして評価を行い、表5にトナーの評価結果を示す。その結果、初期から6,000枚まで、画像濃度、カブリ、解像度等の変動がなく、良好な画質であり、鮮明なブラック色画像が得られた。また、この間、感光体フィルミングによる画像汚染やトナーの帯電低下による装置内汚染がなく、また現像ローラやブレードへのトナー融着もなく、機械的耐久性も良好であった。
実施例1において、重合体一次粒子及び着色剤分散体を表3に記載のものに変更する以外は、実施例1と全く同様にしてトナー母粒子を得、以下、実施例と全く同様に外添を行い、それぞれブラックトナーB5、B6を得た。表4にトナーの諸物性の測定結果を示す。そして、実施例1と全く同様にして評価を行い、表5にトナーの評価結果を示す。その結果、NNライフ後半で画像濃度変化及びカブリ増加が認められ、画質的には使用不可レベルになった。また、特にHHでの帯電量低下が見られた。
実施例1において、重合体一次粒子及び着色剤分散体を表3に記載のものに変更する以外は、実施例1と全く同様にしてトナー母粒子を得、以下、実施例と全く同様に外添を行い、それぞれブラックトナーB7、B8を得た。表4にトナーの諸物性の測定結果を示す。そして、実施例1と全く同様にして評価を行い、表5にトナーの評価結果を示す。その結果、実用可能な範囲ではあるが、NNライフ後半で画像濃度変化及びカブリ増加が若干認められた。
実施例1において、重合体一次粒子及び着色剤分散体を表3に記載のものに変更する以外は、実施例1と全く同様にしてトナー母粒子を得、以下、実施例と全く同様に外添を行い、それぞれマゼンタトナーM1、M2を得た。表4にトナーの諸物性の測定結果を示す。そして、実施例1と全く同様にして評価を行い、表5にトナーの評価結果を示す。その結果、初期から6,000枚まで、画像濃度、カブリ、解像度等の変動がなく、良好な画質であり、鮮明なマゼンタ色画像が得られた。また、この間、感光体フィルミングによる画像汚染やトナーの帯電低下による装置内汚染がなく、また現像ローラやブレードへのトナー融着もなく、機械的耐久性も良好であった。透明性も良好であった。
実施例1において、重合体一次粒子及び着色剤分散体を表3に記載のものに変更する以外は、実施例1と全く同様にしてトナー母粒子を得、以下、実施例と全く同様に外添を行い、マゼンタトナーM3を得た。表4にトナーの諸物性の測定結果を示す。そして、実施例1と全く同様にして評価を行い、表5にトナーの評価結果を示す。その結果、NNライフ後半で画像濃度変化及びカブリ増加が認められ、画質的には使用不可レベルになった。また、特にHHでの帯電量低下が見られた。
実施例1において、重合体一次粒子及び着色剤分散体を表3に記載のものに変更する以外は、実施例1と全く同様にしてトナー母粒子を得、以下、実施例と全く同様に外添を行い、それぞれマゼンタトナーM4、M5を得た。表4にトナーの諸物性の測定結果を示す。そして、実施例1と全く同様にして評価を行い、表5にトナーの評価結果を示す。その結果、実用可能な範囲ではあるが、NNライフ後半で画像濃度変化及びカブリ増加が若干認められた。
実施例1において、重合体一次粒子及び着色剤分散体を表3に記載のものに変更する以
外は、実施例1と全く同様にしてトナー母粒子を得、以下、実施例と全く同様に外添を行い、シアントナーC1を得た。表4にトナーの諸物性の測定結果を示す。そして、実施例1と全く同様にして評価を行い、表5にトナーの評価結果を示す。その結果、初期から6,000枚まで、画像濃度、カブリ、解像度等の変動がなく、良好な画質であり、鮮明なマゼンタ色画像が得られた。また、この間、感光体フィルミングによる画像汚染やトナーの帯電低下による装置内汚染がなく、また現像ローラやブレードへのトナー融着もなく、機械的耐久性も良好であった。透明性も良好であった。
実施例1において、重合体一次粒子及び着色剤分散体を表3に記載のものに変更する以外は、実施例1と全く同様にしてトナー母粒子を得、以下、実施例と全く同様に外添を行い、イエロートナーY1を得た。表4にトナーの諸物性の測定結果を示す。そして、実施例1と全く同様にして評価を行い、表5にトナーの評価結果を示す。その結果、初期から6,000枚まで、画像濃度、カブリ、解像度等の変動がなく、良好な画質であり、鮮明なマゼンタ色画像が得られた。また、この間、感光体フィルミングによる画像汚染やトナーの帯電低下による装置内汚染がなく、また現像ローラやブレードへのトナー融着もなく、機械的耐久性も良好であった。透明性も良好であった。
へのトナー融着もなく、機械的耐久性も良好であった。透明性も良好であった。
実施例1において、重合体一次粒子及び着色剤分散体を表3に記載のものに変更する以外は、実施例1と全く同様にしてトナー母粒子を得、以下、実施例と全く同様に外添を行い、それぞれマゼンタトナーM6〜M7を得た。表4にトナーの諸物性の測定結果を示す。そして、実施例1と全く同様にして評価を行い、表5にトナーの評価結果を示す。その結果、NNライフ後半で画像濃度変化及びカブリ増加が認められ、画質的には使用不可レベルになった。また、特にHHでの帯電量低下が見られた。
接触型非磁性一成分現像方式のタンデム型フルカラープリンター(カシオ社製ColorPagePresto N4)のブラック位置の現像器にブラックトナーB1を、マゼンタ位置現像器にマゼンタトナーM1を、シアン位置現像器にシアントナーC1を、イエロー位置現像器にイエロートナーY1をそれぞれ充填した後、JIS X9201:2001(高精細カラーディジタル標準画像)に規定される識別番号N5のパターンによりフルカラー画像を連続で約200回形成して画像を評価した。
2 原料ポンプ
3 湿式ミル(ビーズミル)
4 セパレータ
5 シャフト
6 ジャケット
7 ステータ
9 排出路
11 ロータ
12 モータ
13 モータ側プーリ
14 ミル側プーリ
15 ロータリジョイント
16 原料スラリ供給口
17 メディア排出口
18 ディスク
19 ブレード
20 弁座
21 弁体
22 原料スラリ導入口
23 円筒体
24 エア導入口
55 バルブ
26 バルブ
27 バルブ
28 バルブ
29 バルブ
30 製品タンク
Claims (35)
- 少なくとも湿式分散媒及び着色剤粒子からなる着色剤分散体であり、動的光散乱法により測定される前記着色剤分散体中の着色剤粒子の体積累積平均径Dv50(μm)が下記式(1)を満たし、かつ前記着色剤分散体中の着色剤粒子の体積粒度分布幅指標SDが下記式(2)を満たすことを特徴とする着色剤分散体。
式(1) 0.10 < Dv50 < 0.30
式(2) 0.030 < SD < 0.090
(ただし、Dv50は着色剤粒子の体積粒度分布累積カーブが50%となる点の粒径(μm)を表し、SDは、着色剤粒子の体積粒度分布累積カーブが84%となる点の粒径(μm)をDv84とし、同じく16%となる点の粒径(μm)をDv16としたとき、SD=(Dv84−Dv16)/2で表され、体積累積分布は体積粒度分布の小粒径側から累積するものとする) - 前記着色剤分散体中の着色剤粒子の体積粒度分布が以下の式(3)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の着色剤分散体。
式(3) 0.10 < Dv50 < 0.25 - 前記着色剤分散体中の着色剤粒子の体積粒度分布が以下の式(4)を満たすことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の着色剤分散体。
式(4) 0.040 < SD < 0.085 - 少なくとも湿式分散媒及び着色剤粒子からなる着色剤分散体であり、動的光散乱法により測定される前記着色剤分散体中の着色剤粒子の体積粒度分布が以下の式(5)、(6)及び(7)を満たすことを特徴とする着色剤分散体。
式(5) 0.10 < Dv50 < 0.30
式(6) 1.0 < (Dv50/Dv10)/(Dv90/Dv50) < 1.3
式(7) 0 < Pv < 2
(ただし、Dv50は着色剤粒子の体積累積分布50%径(μm)を表し、Dv10は着色剤粒子の体積累積分布10%径(μm)を表し、Dv90は着色剤粒子の体積累積分布90%径(μm)を表し、Pvは着色剤粒子の体積分布における粒径0.972μm以上の割合(%)を表し、体積累積分布は体積粒度分布の小粒径側から累積するものとする) - 前記着色剤分散体中の着色剤粒子の体積粒度分布が以下の式(4)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の着色剤分散体。
式(8) 0.10 < Dv50 <0.25 - 前記着色剤分散体中の着色剤粒子の体積粒度分布が以下の式(5)を満たすことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の着色剤分散体。
式(9) 1.0 < (Dv50/Dv10)/(Dv90/Dv50) < 1.2 - 前記着色剤分散体中の着色剤粒子の体積粒度分布が以下の式(6)を満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の着色剤分散体。
式(10) 0 < Pv < 1 - 前記湿式分散媒が界面活性剤を含む水であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の着色剤分散体。
- 前記着色剤粒子がキナクリドン系顔料であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の着色剤分散体。
- 前記着色剤粒子がC.I.Pigment Red 122に分類される顔料であることを特徴とする請求項9に記載の着色剤分散体。
- 少なくとも湿式分散媒及び着色剤粒子からなる着色剤分散体の製造方法であって、円筒形のステータと、ステータの一端に設けられる着色剤分散体の供給口と、ステータの他端に設けられる着色剤分散体の排出口と、ステータ内に充填されるメディアと供給口より供給された着色剤分散体を攪拌混合するロータと、排出口に連結され、かつロータと一体をなして回転するか、或いはロータとは別個に独立して回転し、遠心力の作用によりメディアと着色剤分散体に分離して、着色剤分散体を排出口より排出させるインペラタイプのセパレータとよりなり、かつセパレータを回転駆動するシャフトの軸心を上記排出口と通ずる中空な排出路とした湿式ミルを用い、前記メディアの直径Dmが100μm未満であることを特徴とする着色剤分散体の製造方法。
- 動的光散乱法により測定される前記着色剤分散体中の着色剤粒子の体積累積平均径Dv50(μm)が下記式(11)を満たし、かつ前記着色剤分散体中の着色剤粒子の体積粒度分布幅指標SDが下記式(12)を満たすことを特徴とする請求項11に記載の着色剤分散体の製造方法。
式(11) 0.10 < Dv50 < 0.30
式(12) 0.030 < SD < 0.090
(ただし、Dv50は着色剤粒子の体積粒度分布累積カーブが50%となる点の粒径(μm)を表し、SDは、着色剤粒子の体積粒度分布累積カーブが84%となる点の粒径(μm)をDv84とし、同じく16%となる点の粒径(μm)をDv16としたとき、SD=(Dv84−Dv16)/2で表され、体積累積分布は体積粒度分布の小粒径側から累積するものとする) - 前記着色剤分散体中の着色剤粒子の体積粒度分布が以下の式(13)を満たすことを特徴とする請求項12に記載の着色剤分散体の製造方法。
式(13) 0.10 < Dv50 <0.25 - 前記着色剤分散体中の着色剤粒子の体積粒度分布が以下の式(14)を満たすことを特徴とする請求項12または13のいずれかに記載の着色剤分散体の製造方法。
式(14) 0.040 < SD < 0.085 - 動的光散乱法で測定される前記着色剤分散体中の着色剤粒子の体積粒度分布が以下の式(15)、(16)及び(17)を満たすことを特徴とする請求項11に記載の着色剤分散体の製造方法。
式(15) 0.10 < Dv50 < 0.30
式(16) 1.0 < (Dv50/Dv10)/(Dv90/Dv50) < 1.3
式(17) 0 <Pv < 3
(ただし、Dv50は着色剤粒子の体積累積分布50%径(μm)を表し、Dv10は着色剤粒子の体積累積分布10%径(μm)を表し、Dv90は着色剤粒子の体積累積分布90%径(μm)を表し、Pvは着色剤粒子の体積分布における粒径0.972μm以上の割合(%)を表し、体積累積分布は体積粒度分布の小粒径側から累積するものとする) - 前記着色剤分散体中の着色剤粒子の体積粒度分布が以下の式(18)を満たすことを特徴とする請求項15に記載の着色剤分散体の製造方法。
式(18) 0.10 < Dv50 <0.25 - 前記着色剤分散体中の着色剤粒子の体積粒度分布が以下の式(19)を満たすことを特
徴とする請求項15または16のいずれかに記載の着色剤分散体の製造方法。
式(19) 1.0 < (Dv50/Dv10)/(Dv90/Dv50) < 1.2 - 前記着色剤分散体中の着色剤粒子の体積粒度分布が以下の式(20)を満たすことを特徴とする請求項15乃至17のいずれかに記載の着色剤分散体の製造方法。
式(20) 0 < Pv < 2 - 前記着色剤分散体を前記湿式ミルの供給口に供給する際に、以下の式(21)を満たすことを特徴とする請求項11乃至18に着色剤分散体の製造方法。
式(21) 10 ≦ V/M ≦ 200
(ただし、Vは着色剤分散体の供給速度(リットル/hr)を表し、Mは湿式ミルのステータの有効内容積(リットル)を表す) - 前記湿式分散媒が界面活性剤を含む水であることを特徴とする請求項11乃至19のいずれかに記載の着色剤分散体の製造方法。
- 前記着色剤粒子の真密度が2.0g/cm3未満であることを特徴とする請求項11乃至20のいずれかに記載の着色剤分散体の製造方法。
- 前記着色剤粒子がキナクリドン系顔料であることを特徴とする請求項11乃至21のいずれかに記載の着色剤分散体の製造方法。
- 前記着色剤粒子がC.I.Pigment Red 122に分類される顔料であることを特徴とする請求項22に記載の着色剤分散体の製造方法。
- 前記メディアの直径が10〜90μmであることを特徴とする請求項11乃至23のいずれかに記載の着色剤分散体の製造方法。
- 前記メディアの材質がZrO2であることを特徴とする請求項11乃至24のいずれかに記載の着色剤分散体の製造方法。
- 少なくとも1種の樹脂粒子分散液と、少なくとも1種の着色剤分散体と、凝集剤と、を混合添加して凝集粒子を形成する凝集工程と、前記樹脂粒子のガラス転移点以上に加熱して前記凝集粒子を融合してトナー粒子を形成する融合工程と、を含む静電荷像現像用トナーの製造方法において、前記着色体分散体は、少なくとも湿式分散媒及び着色剤粒子からなり、動的光散乱法により測定される前記着色剤分散体中の着色剤粒子の体積累積平均径Dv50(μm)が下記式(22)を満たし、かつ前記着色剤分散体中の着色剤粒子の体積粒度分布幅指標SDが下記式(23)を満たすことを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
式(22) 0.10 < Dv50 < 0.30
式(23) 0.030 < SD < 0.090
(ただし、Dv50は着色剤粒子の体積粒度分布累積カーブが50%となる点の粒径(μm)を表し、SDは、着色剤粒子の体積粒度分布累積カーブが84%となる点の粒径(μm)をDv84とし、同じく16%となる点の粒径(μm)をDv16としたとき、SD=(Dv84−Dv16)/2で表され、体積累積分布は体積粒度分布の小粒径側から累積するものとする) - 前記着色剤分散体中の着色剤粒子の体積粒度分布が以下の式(24)を満たすことを特徴とする請求項26に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
式(24) 0.10 < Dv50 <0.25 - 前記着色剤分散体中の着色剤粒子の体積粒度分布が以下の式(25)を満たすことを特徴とする請求項26または27のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
式(25) 0.040 < SD < 0.085 - 少なくとも1種の樹脂粒子分散液と、少なくとも1種の着色剤分散体と、凝集剤と、を混合添加して凝集粒子を形成する凝集工程と、前記樹脂粒子のガラス転移点以上に加熱して前記凝集粒子を融合してトナー粒子を形成する融合工程と、を含む静電荷像現像用トナーの製造方法において、前記着色体分散体は、少なくとも湿式分散媒及び着色剤粒子からなり、動的光散乱法により測定される前記着色剤分散体中の着色剤粒子の体積粒度分布が以下の式(26)、(27)及び(28)を満たすことを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
式(26) 0.10 < Dv50 < 0.30
式(27) 1.0 < (Dv50/Dv10)/(Dv90/Dv50) < 1.3
式(28) 0 < Pv < 3
(ただし、Dv50は着色剤粒子の体積累積分布50%径(μm)を表し、Dv10は着色剤粒子の体積累積分布10%径(μm)を表し、Dv90は着色剤粒子の体積累積分布90%径(μm)を表し、Pvは着色剤粒子の体積分布における粒径0.972μm以上の割合(%)を表し、体積累積分布は体積粒度分布の小粒径側から累積するものとする) - 前記着色剤分散体中の着色剤粒子の体積粒度分布が以下の式(29)を満たすことを特徴とする請求項29に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
式(29) 0.10 < Dv50 <0.25 - 前記着色剤分散体中の着色剤粒子の体積粒度分布が以下の式(30)を満たすことを特徴とする請求項29または30のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
式(30) 1.0 < (Dv50/Dv10)/(Dv90/Dv50) < 1.2 - 前記着色剤分散体中の着色剤粒子の体積粒度分布が以下の式(31)を満たすことを特徴とする請求項29乃至31のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
式(31) 0 < Pv < 2 - 前記着色剤分散体が、少なくとも水、界面活性剤及び着色剤粒子を含むことを特徴とする請求項26乃至32のいずかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 前記着色剤粒子がキナクリドン系顔料であることを特徴とする請求項26乃至33のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 前記着色剤粒子がC.I.Pigment Red 122に分類される顔料であることを特徴とする請求項34に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
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