JP2007163543A - カラーフィルタ用着色組成物およびカラーフィルタ - Google Patents

カラーフィルタ用着色組成物およびカラーフィルタ Download PDF

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Abstract

【課題】コントラスト比が高いカラーフィルタを形成でき、微細かつ整粒された顔料を用いたカラーフィルタ用着色組成物、および輝度およびコントラスト比が高いカラーフィルタを提供する。
【解決手段】透明樹脂、その前駆体またはそれらの混合物からなる顔料担体と顔料とを含有するカラーフィルタ用着色組成物において、前記顔料が、有機顔料と体積基準のメディアン粒子径(D50)が1〜50μm、95%粒子径(D95)が80μm以下であり、Mg含有量が0.002〜0.08重量%である食塩と水溶性有機溶剤との混合物を混練してなる微細有機顔料であるカラーフィルタ用着色組成物、および該カラーフィルタ用着色組成物から形成されるフィルタセグメントを具備するカラーフィルタ。
【選択図】なし

Description

本発明は、カラー液晶表示装置、カラー撮像管素子等に用いられるカラーフィルタの製造に使用されるカラーフィルタ用着色組成物およびこれを用いて形成されるカラーフィルタに関するものである。
液晶表示装置は、2枚の偏光板に挟まれた液晶層が、1枚目の偏光板を通過した光の偏光度合いを制御して、2枚目の偏光板を通過する光量をコントロールすることにより表示を行う表示装置であり、ツイストネマチック(TN)型液晶を用いるタイプが主流となっている。液晶表示装置は、2枚の偏光板の間にカラーフィルタを設けることによりカラー表示が可能となり、近年、テレビやパソコンモニタなどに用いられるようになったことから、カラーフィルタに対して高輝度化、高コントラスト化の要求が高まっている。
カラーフィルタは、ガラス等の透明な基板の表面に2種以上の異なる色相の微細な帯(ストライプ)状のフィルタセグメントを平行または交差して配置したもの、あるいは微細なフィルタセグメントを縦横一定の配列で配置したものからなっている。フィルタセグメントは、数ミクロン〜数100ミクロンと微細であり、しかも色相毎に所定の配列で整然と配置されている。
一般的に、カラー液晶表示装置では、カラーフィルタの上に液晶を駆動させるための透明電極が蒸着あるいはスパッタリングにより形成され、さらにその上に液晶を一定方向に配向させるための配向膜が形成されている。これらの透明電極および配向膜の性能を充分に得るには、その形成を一般に200℃以上、好ましくは230℃以上の高温で行う必要がある。このため、現在、カラーフィルタの製造方法としては、耐光性、耐熱性に優れる顔料を着色剤とする顔料分散法と呼ばれる方法が主流となっている。
しかし、一般に顔料を分散したカラーフィルタは、顔料による光の散乱等により、液晶が制御した偏光度合いを乱してしまうという問題がある。すなわち、光を遮断しなければならないとき(OFF状態)に光が漏れたり、光を透過しなければならないとき(ON状態)に透過光が減衰したりするため、ON状態とOFF状態における表示装置上の輝度の比(コントラスト比)が低いという問題がある。
カラーフィルタの高コントラスト化を実現させるため、フィルタセグメント中に含まれる顔料を微細化処理することが行われる。顔料を微細化処理する方法として、現在広く用いられている方法には、ソルベントソルトミリング法がある。
ソルベントソルトミリング法は、粗大な顔料粒子を、塩化ナトリウムや硫酸ナトリウム等の無機塩類と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール等の粘性の高い水溶性有機溶剤の存在下で、ニーダー等により機械的に摩砕して微細化する方法である。ソルベントソルトミリング法は、顔料粒子を微細化、整粒するのに有効な方法であるが、カラーフィルタにおいてより高コントラスト化を実現させるためには、従来のソルトミリング法で得られていた顔料よりもより微細かつ整粒された顔料を用いる必要性がある。
また、ソルベントソルトミリング法で製造される顔料の品質を決定する要因としては、摩砕助剤の量および粒子径、水溶性有機溶剤の種類および量が知られている。ソルベントソルトミリング法で用いられる摩砕助剤の粒子径について、特許文献1には「好ましくは5〜200μmの平均粒度を有する塩、特に好ましくは10〜50μmの平均粒度を有する塩」と記載され、特許文献2には「平均粒子径0.5〜50μmの無機塩を用いることがより好ましい。」と記載されている。しかしながら、特許文献2および3では、ソルベントソルトミリング法において、どのような品質の摩砕助剤を用いれば短時間で効率良く粗大な顔料粒子を摩砕でき、コントラスト比が高いカラーフィルタを形成可能な所望の品質の微細顔料を得ることができるかと云う観点については検討されていなかった。
特表2004−502855号公報 特開2002−121420号公報
本発明の目的は、微細かつ整粒された顔料を用い、コントラスト比が高いカラーフィルタを形成できるカラーフィルタ用着色組成物、およびコントラスト比が高いカラーフィルタを提供することである。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、透明樹脂、その前駆体またはそれらの混合物からなる顔料担体と顔料とを含有するカラーフィルタ用着色組成物において、前記顔料が、有機顔料と体積基準のメディアン粒子径(D50)が1〜50μm、95%粒子径(D95)が80μm以下であり、Mg含有量が0.002〜0.08重量%である食塩と水溶性有機溶剤との混合物を混練してなる微細有機顔料であることを特徴とする。
また、本発明のカラーフィルタは、本発明の着色組成物から形成されるフィルタセグメントを具備することを特徴とする
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、従来得ることが困難であった微細でかつ均一な粒径に整粒された有機顔料を含むため、本発明のカラーフィルタ用着色組成物を用いることにより、従来よりも高いコントラスト比を有するカラーフィルタを形成することができる。
まず、本発明におけるカラーフィルタ用着色組成物について説明する。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、透明樹脂、その前駆体またはそれらの混合物からなる顔料担体と顔料とを含有するものであって、前記顔料は、有機顔料と体積基準のメディアン粒子径(D50)が1〜50μm、95%粒子径(D95)が80μm以下であり、Mg含有量が0.002〜0.08重量%である食塩と水溶性有機溶剤との混合物を混練してなる微細有機顔料である。
微細有機顔料の平均一次粒子径は、微細化処理の条件や有機顔料の種類によって異なるが、適切に条件を設定することで、0.01〜0.5μm程度の範囲で、任意の一次粒子径に制御することができる。
本発明で使用する有機顔料は、カラーフィルタに用いられている公知の有機顔料であり、1種を単独で、または2種類以上を混合して用いることができる。有機顔料として、平均一次粒子径が0.1〜0.5μmの有機顔料を用いると、平均一次粒子径が0.01〜0.1μmの非常に微細な状態まで有機顔料を微細化することができ、特に高いコントラストが発揮されるため好ましい。有機顔料としては、粗製有機顔料、すなわち合成により得られたままの、(a)平均一次粒子径が10〜200μm程度の大きな粒子や、(b)平均一次粒子径が0.01μm以下の非常に微細な粒子が非常に強く凝集した粒子(凝集物)を用いることもできる。
以下に、本発明のカラーフィルタ用着色組成物に使用可能な有機顔料の具体例を、カラーインデックス番号で示す。
赤色フィルタセグメントを形成するための赤色着色組成物には、例えばC.I. Pigment Red 7、9、14、41、48:1、48:2、48:3、48:4、81:1、81:2、81:3、97、122、123、146、149、168、177、178、180、184、185、187、192、200、202、208、210、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、246、254、255、264、272等の赤色顔料を用いることができる。赤色組成物には、黄色顔料、オレンジ顔料を併用することができる。
イエロー色フィルタセグメントを形成するためのイエロー色着色組成物には、例えばC.I. Pigment Yellow 1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、20、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、86、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、125、126、127、128、129、137、138、139、147、148、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、185、187、188、193、194、199等の黄色顔料を用いることができる。
オレンジ色フィルタセグメントを形成するためのオレンジ色着色組成物には、例えばC.I. Pigment orange 36、43、51、55、59、61等のオレンジ色顔料を用いることができる。
緑色フィルタセグメントを形成するための緑色着色組成物には、例えばC.I. Pigment Green 7、10、36、37等の緑色顔料を用いることができる。緑色組成物には黄色顔料を併用することができる。
青色フィルタセグメントを形成するための青色着色組成物には、例えばC.I. Pigment Blue 15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64等の青色顔料を用いることができる。青色組成物には、C.I. Pigment Violet 1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50等の紫色顔料を併用することができる。
シアン色フィルタセグメントを形成するためのシアン色着色組成物には、例えばC.I. Pigment Blue15:1、15:2、15:4、15:3、15:6、16、81等の青色顔料を用いることができる。
マゼンタ色フィルタセグメントを形成するためのマゼンタ色着色組成物には、例えばC.I. Pigment Violet 1、19、C.I. Pigment Red144、146、177、169、81等の紫色顔料および赤色顔料を用いることができる。マゼンタ色組成物には、黄色顔料を併用することができる。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物には、調色のため、耐熱性を低下させない範囲内で染料を含有させることができる。
有機顔料と食塩と水溶性有機溶剤との混合物を混練する際には、有機顔料の結晶成長や結晶転位を防止する目的で、有機顔料に置換基を導入した顔料誘導体を添加してもよい。添加する顔料誘導体としては、微粉砕する有機顔料と同一の構造を母体とする顔料誘導体が好ましいこが、母体が異なる構造の顔料誘導体であっても良い。顔料誘導体の置換基としては、スルホン酸基、スルホン酸アミド基、フタルイミドメチル基等が挙げられる。
本発明で使用する食塩は、体積基準のメディアン粒子径(D50)が1〜50μm、95%粒子径(D95)が80μm以下であり、Mg含有量が0.002〜0.08重量%の食塩であり、有機顔料を微細化する際に摩砕助剤として機能する。食塩の体積基準のメディアン粒子径(D50)は1〜20μmであることが好ましく、95%粒子径(D95)は30μm以下であることが好ましい。更に、特にコントラスト比が高いカラーフィルタが求められる場合には、有機顔料の微細化処理に用いられる食塩も微細であることが必要であり、体積基準のメディアン粒子径(D50)が1〜10μm、95%粒子径(D95)は20μm以下の食塩が好適に用いられる。
食塩のメディアン粒子径(D50)が50μmより大きいと、所望の微細でかつ均一に整粒された微細有機顔料を得ることができない。一方、食塩のメディアン粒子径を1μm未満にするには、特殊な粉砕機で多大なエネルギーをかけることが必要であり、その食塩を得ること自体が困難となる。また、食塩の95%粒子径(D95)が80μmを超えると、粗大な食塩粒子が増え、粉砕効率を下げる要因になり所望の微細顔料を得ることが困難となる。なお、食塩の95%粒子径(D95)の下限は、メディアン粒子径(D50)である。
食塩の体積基準のメディアン粒子径および95%粒子径は、レーザー回折式のマイクロトラック粒度分析計を用いて測定した粒度分布から算出したものであり、D50、D95粒子径は、それぞれこれより小さい粒子が全体の50%、95%ということを意味する。
有機顔料の微細化に影響を及ぼす因子は、食塩の粒子径だけではなく、食塩の形状も重要な因子である。食塩の粒子径が同等であっても、角ばった形状の食塩を用いて混練することにより、丸まった形状の食塩では実現できない、微細でかつ均一な粒子径に整粒された微細有機顔料を製造することが可能となる。
体積基準のメディアン粒子径(D50)が1〜50μm、95%粒子径(D95)が80μm以下の食塩は、粒子径が大きい原料食塩を粉砕することで得られるが、粉砕食塩の形状は、原料食塩中のMg含有量によって異なる。
原料食塩中のMg含有量が0.08重量%より多い場合には、角がとれ丸まった形状になり、表面も滑らかになる。一方、Mg含有量が0.08重量%以下の原料食塩を粉砕すると、角ばった形状で粗い表面の食塩粒子になる。また、Mg含有量が0.002重量%より少ない食塩は、試薬レベルで高コストとなり、工業的に使用しにくい。
したがって、本発明で使用する食塩は、Mg含有量が0.002〜0.08重量%であり、好ましくは、Mg含有量が0.005〜0.05重量%の範囲の食塩である。
また、食塩の品質としては、水分含有量も重要である。工業用並塩では通常1.0重量%以上の水分が含まれており、水分含有量が1.0重量%以上の食塩を乾燥せずにそのまま粉砕すると、粉砕された食塩の付着性が強く、放置するとすぐに固まってしまうことが多い。固まった食塩は、微細化処理の効率低下を招き、微粉砕した意味がなくなってしまう。粉砕した食塩が粉砕時の粒子径を保つためには、食塩の水分含有量が0.5重量%以下まで乾燥することが好ましく、より好ましくは0.3重量%以下まで乾燥する。特に好ましくは、食塩を高温で焼結して、水分含有量を0.2重量%以下にする。
食塩を微粉砕するための粉砕機としては、ハンマーミル、ピンミル等の高速回転ミルを使用するのが一般的であるが、粉砕機の種類は限定されるものではない。
食塩の使用量は、有機顔料の種類によって異なるが、有機顔料1重量部に対し、食塩1〜30重量部であることが好ましく、より好ましくは食塩5〜15重量部である。有機顔料に対する食塩の比率が大きいほど微細化効果が大きいが、1回の顔料処理量が少なくなり高コストの要因となる。本発明では、特定の粒子径およびMg含有量の食塩を使用することにより、従来と比べて食塩の使用量を増加させずに、高品質の微細な有機顔料を製造することができる。
本発明で使用する水溶性有機溶剤は、有機顔料および食塩の混合物を適度な固さのドウにするためのものであり、水に溶解し、かつ食塩を実質的に溶解しないものであれば特に限定されない。水溶性有機溶剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール等の粘性の高い水溶性有機溶剤が用いられる。
水溶性有機溶剤の使用量は、有機顔料の種類、食塩の量によって異なるが、有機顔料1重量部に対して、一般的に0.1〜5重量部であり、好ましくは1〜2重量部である。
有機顔料を微細化処理する際の温度は、有機顔料を微細化する効率から120℃以下、特に20〜70℃が好ましい。また、処理時間は、有機顔料の種類、食塩の粒子径によって異なるが、2〜20時間程度である。
有機顔料と食塩と水溶性有機溶剤との混合物を混練する装置は、有機顔料を機械的に摩砕することができる装置であればよく、代表的なものとしてニーダーを挙げることができる。この他に、スーパーミキサー(株式会社カワタ製)、トリミックス(株式会社井上製作所製)のようなバッチ型の混練機、KCKミル(浅田鉄工株式会社製)のような連続混練機を用いることもできる。またこれら以外の装置を用いることも可能である。
有機顔料と食塩と水溶性有機溶剤との混合物を混練する前または混練中には、必要に応じて樹脂、界面活性剤等を添加してもよい。使用する樹脂としては、特に制限はないが、ロジン、ロジン誘導体、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ゴム誘導体、タンパク誘導体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、マレイン酸樹脂、スチレン樹脂、スチレン−マレイン酸共重合樹脂、ブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアマイド樹脂、ポリイミド樹脂、アルキッド樹脂、ゴム系樹脂、セルロース類、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂、および上記樹脂のオリゴマー、モノマー類を挙げることができる。
有機顔料と食塩と水溶性有機溶剤との混合物の混練が終了したドウは、平均一次粒子径0.01〜0.5μm程度まで微細化した有機顔料粒子を取り出し、食塩と水溶性有機溶剤を除去するため、ろ過・水洗を行うことが一般的である。最初に、ドウを水中に投入し、加熱して食塩を完全に溶解する。加熱温度と温水量は、食塩を完全に溶解することができれば、限定されない。次に、フィルタープレス等のろ過機でろ過・水洗し、食塩と水溶性有機溶剤とを十分に除去する。洗浄に当たっては、ろ液の比伝導度などで洗浄度合いを調整できる。
フィルタープレス等のろ過機から取り出したプレスケーキは、箱型乾燥機やバンド乾燥機で乾燥し、さらにハンマーミル等で粉砕して粉末の微細有機顔料とすることができる。また、プレスケーキは、再び水を加えてスラリー化した後、スプレードライヤーで乾燥し、粉末の微細有機顔料とすることもできる。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物に含まれる微細有機顔料を分散させる顔料担体は、透明樹脂、その前駆体またはそれらの混合物により構成される。透明樹脂は、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の樹脂である。透明樹脂には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、および活性エネルギー線硬化性樹脂が含まれ、その前駆体には、活性エネルギー線照射により硬化して透明樹脂を生成するモノマーもしくはオリゴマーが含まれ、これらを単独で、または2種以上混合して用いることができる。
顔料担体は、着色組成物中の顔料100重量部に対して、30〜700重量部、好ましくは60〜450重量部の量で用いることができる。また、透明樹脂とその前駆体との混合物を顔料担体として用いる場合には、透明樹脂は、着色組成物中の顔料100重量部に対して、20〜400重量部、好ましくは50〜250重量部の量で用いることができる。また、透明樹脂の前駆体は、着色組成物中の顔料100重量部に対して、10〜300重量部、好ましくは10〜200重量部の量で用いることができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ブチラール樹脂、スチレンーマレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリエチレン(HDPE、LDPE)、ポリブタジエン、ポリイミド樹脂等が挙げられる。また、熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
活性エネルギー線硬化性樹脂としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基等の反応性の置換基を有する線状高分子にイソシアネート基、アルデヒド基、エポキシ基等の反応性置換基を有する(メタ)アクリル化合物やケイヒ酸を反応させて、(メタ)アクリロイル基、スチリル基等の光架橋性基を該線状高分子に導入した樹脂が用いられる。また、スチレン−無水マレイン酸共重合物やα−オレフィン−無水マレイン酸共重合物等の酸無水物を含む線状高分子をヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル化合物によりハーフエステル化したものも用いられる。
モノマー、オリゴマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、1, 6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、エステルアクリレート、メチロール化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート等の各種アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、アクリロニトリル等が挙げられ、これらを単独でまたは2種類以上混合して用いることができる。
カラーフィルタ用着色組成物には、該組成物を紫外線照射により硬化するときには、光重合開始剤等が添加される。
光重合開始剤としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン等のアセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等のチオキサンソン系光重合開始剤、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系光重合開始剤、ボレート系光重合開始剤、カルバゾール系光重合開始剤、イミダゾール系光重合開始剤等が用いられる。光重合開始剤は、着色組成物中の顔料100重量部に対して、5〜200重量部、好ましくは10〜150重量部の量で用いることができる。
上記光重合開始剤は、単独あるいは2種以上混合して用いるが、増感剤として、α−アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル−9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等の化合物を併用することもできる。増感剤は、着色組成物中の光重合開始剤100重量部に対して、0.1〜60重量部の量で用いることができる。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジストの形態で調整することができる。着色レジストは、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂または活性エネルギー線硬化性樹脂とモノマーを含む顔料担体中に顔料を分散させたものであり、1種または2種以上の上記微細有機顔料を、必要に応じて光重合開始剤と共に、顔料担体中に、三本ロールミル、二本ロールミル、サンドミル、ニーダー、アトライター等の各種分散手段を用いて微細に分散して製造することができる。また、本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、数種類の上記微細顔料を別々に顔料担体に分散したものを混合して製造することもできる。
顔料を顔料担体中に分散する際には、適宜、樹脂型顔料分散剤、界面活性剤、色素誘導体等の分散助剤を用いることができる。分散助剤は、顔料の分散に優れ、分散後の顔料の再凝集を防止する効果が大きいので、分散助剤を用いて顔料を顔料担体中に分散してなる着色組成物を用いた場合には、透明性に優れたカラーフィルタが得られる。分散助剤は、着色組成物中の顔料100重量部に対して、0.1〜40重量部、好ましくは0.1〜30重量部の量で用いることができる。
樹脂型顔料分散剤は、顔料に吸着する性質を有する顔料親和性部位と、顔料担体と相溶性のある部位とを有し、顔料に吸着して顔料の顔料担体への分散を安定化する働きをするものである。樹脂型顔料分散剤として具体的には、ポリウレタン、ポリアクリレートなどのポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩などの油性分散剤、(メタ)アクリル酸−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどの水溶性樹脂や水溶性高分子化合物、ポリエステル系、変性ポリアクリレート系、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加化合物、燐酸エステル系等が用いられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレートなどのノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物などのカオチン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン、アルキルイミダゾリンなどの両性界面活性剤が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物には、顔料の凝集を防ぎ、顔料が微細に分散した状態を維持し、高コントラスト比で色純度の高いカラーフィルタを製造するため、顔料誘導体、アントラキノン誘導体、アクリドン誘導体またはトリアジン誘導体から選ばれる少なくとも一種の誘導体であって、下記式(1)の塩基性基、式(2)の塩基性基、式(3)の塩基性基および式(4)の塩基性から選ばれる少なくとも1つの塩基性基(以下、「特定の塩基性基」ということがある)を有するものを含有させることが好ましい。
上記特定の塩基性基を有する誘導体は、顔料100重量部に対して、1〜20重量部の量で用いることが好ましい。
式(1)
式(2)
式(3)
式(4)
(上記式(1)〜(4)において、Xは、−SO2−、−CO−、−CH2NHCOCH2−、−CH2−または直接結合を表し、nは、1〜10の整数を表し、R1およびR2は、それぞれ独立に、炭素数1〜36の置換されていてもよいアルキル基、炭素数2〜36の置換されていてもよいアルケニル基もしくは置換されていてもよいフェニル基を表すか、またはR1とR2とが結合して更なる窒素、酸素または硫黄原子を含む置換されていてもよい複素環を形成し、R3は、炭素数1〜36の置換されていてもよいアルキル基、炭素数2〜36の置換されていてもよいアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表し、R4、R5、R6およびR7は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜36の置換されていてもよいアルキル基、炭素数2〜36の置換されていてもよいアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表し、Yは、−NR8−Z−NR9−または直接結合を表し、R8およびR9は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜36の置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよい炭素数2〜36のアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表し、Zは、炭素数1〜36の置換されていてもよいアルキレン基、炭素数2〜36の置換されていてもよいアルケニレン基、または置換されていてもよいフェニレン基を表し、Rは、式(5)で示される置換基、または式(6)で示される置換基を表し、Qは、水酸基、アルコキシル基、上記式(5)で示される置換基または上記式(6)で示される置換基を表す。)
式(5)
式(6)
特定の塩基性基を有する顔料誘導体を構成する有機顔料としては、例えば、ジケトピロロピロール系顔料、アゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、ジアミノジアントラキノン、アントラピリミジン、フラバントロン、アントアントロン、インダントロン、ピラントロン、ビオラントロン等のアントラキノン系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、ペリノン系玩弄、ペリレン系顔料、チオインジゴ系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、スレン系顔料、金属錯体系顔料が挙げられる。また、上記に示した着色組成物に用いられる顔料でもよい。
また、特定の塩基性基を有するアントラキノン誘導体および特定の塩基性基を有するアクリドン誘導体を構成するアントラキノンおよびアクリドンは、メチル基、エチル基等のアルキル基、アミノ基、ニトロ基、水酸基、またはメトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、または塩素等のハロゲン等の置換基を有していてもよいアントラキノンおよびアクリドンである。
また、特定の塩基性基を有するトリアジン誘導体を構成するトリアジンは、メチル基、エチル基等のアルキル基、アミノ基またはジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジブチルアミノ基等のアルキルアミノ基、ニトロ基、水酸基、またはメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基、塩素等のハロゲン、またはメチル基、メトキシ基、アミノ基、ジメチルアミノ基、水酸基等で置換されていてもよいフェニル基またはメチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、アミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ニトロ基、水酸基等で置換されていてもよいフェニルアミノ基等の置換基を有していてもよい1,3,5−トリアジンである。
特定の塩基性基を有する顔料誘導体、アントラキノン誘導体およびアクリドン誘導体は、種々の合成経路で合成することができる。例えば、有機顔料、アントラキノンまたはアクリドンに、下記式(7)〜(10)で表される置換基を導入した後、該置換基と反応して一般式(1)〜(4)で表される置換基を形成するアミン成分、例えば、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、N−メチルピペラジン、ジエチルアミンまたは4−[4−ヒドロキシ−6−[3−(ジブチルアミノ)プロピルアミノ]−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ]アニリン等を反応させることによって得られる。
式(7) −SO2Cl
式(8) −COCl
式(9) −CH2NHCOCH2Cl
式(10) −CH2Cl
有機顔料がアゾ系顔料である場合は、一般式(1)〜(4)で表される置換基をあらかじめジアゾ成分またはカップリング成分に導入し、その後カップリング反応を行うことによって塩基性基を有するアゾ系顔料誘導体を製造することもできる。
また、特定の塩基性基を有するトリアジン誘導体も、種々の合成経路で合成することができる。例えば、塩化シアヌルを出発原料とし、塩化シアヌルの少なくとも1つの塩素に一般式(1)〜(4)で表される置換基を形成するアミン成分、例えば、N,N−ジメチルアミノプロピルアミンまたはN−メチルピペラジン等を反応させ、次いで塩化シアヌルの残りの塩素と種々のアミンまたはアルコール等を反応させることによって得られる。
特定の塩基性基を形成するために使用されるアミン成分としては、例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、N,N−エチルイソプロピルアミン、N,N−エチルプロピルアミン、N,N−メチルブチルアミン、N,N−メチルイソブチルアミン、N,N−ブチルエチルアミン、N,N−tert−ブチルエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジプロピルアミン、N,N−sec−ブチルプロピルアミン、ジブチルアミン、ジーsec−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、N,N−イソブチル−sec−ブチルアミン、ジアミルアミン、ジイソアミルアミン、ジヘキシルアミン、ジ(2−エチルへキシル)アミン、ジオクチルアミン、N,N−メチルオクタデシルアミン、ジデシルアミン、ジアリルアミン、N,N−エチル−1,2−ジメチルプロピルアミン、N,N−メチルヘキシルアミン、ジオレイルアミン、ジステアリルアミン、N,N−ジメチルアミノメチルアミン、N,N−ジメチルアミノエチルアミン、N,N−ジメチルアミノアミルアミン、N,N−ジメチルアミノブチルアミン、N,N−ジエチルアミノエチルアミン、N,N−ジエチルアミノプロピルアミン、N,N−ジエチルアミノヘキシルアミン、N,N−ジエチルアミノブチルアミン、N,N−ジエチルアミノペンチルアミン、N,N−ジプロピルアミノブチルアミン、N,N−ジブチルアミノプロピルアミン、N,N−ジブチルアミノエチルアミン、N,N−ジブチルアミノブチルアミン、N,N−ジイソブチルアミノペンチルアミン、N,N−メチルーラウリルアミノプロピルアミン、N,N−エチルーヘキシルアミノエチルアミン、N,N−ジステアリルアミノエチルアミン、N,N−ジオレイルアミノエチルアミン、N,N−ジステアリルアミノブチルアミン、ピペリジン、2−ピペコリン、3−ピペコリン、4−ピペコリン、2,4−ルペチジン、2,6−ルペチジン、3,5−ルペチジン、3−ピペリジンメタノール、ピペコリン酸、イソニペコチン酸、イソニペコチン酸メチル、イソニペコチン酸エチル、2−ピペリジンエタノール、ピロリジン、3−ヒドロキシピロリジン、N−アミノエチルピペリジン、N−アミノエチル−4−ピペコリン、N−アミノエチルモルホリン、N−アミノプロピルピペリジン、N−アミノプロピル−2−ピペコリン、N−アミノプロピル−4−ピペコリン、N−アミノプロピルモルホリン、N−メチルピペラジン、N−ブチルピペラジン、N−メチルホモピペラジン、1−シクロペンチルピペラジン、1−アミノ−4−メチルピペラジン、1−シクロペンチルピペラジン等が挙げられる。
特定の塩基性基を有する誘導体の具体例を以下に示すが、これらに限定されるわけではない。これらの誘導体は、単独でまたは2種類以上を混合して用いることができる。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物には、顔料を充分に顔料担体中に分散させ、ガラス基板等の透明基板上に乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布してフィルタセグメントを形成することを容易にするために溶剤を含有させることができる。溶剤としては、例えばシクロヘキサノン、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチルベンゼン、エチレングリコールジエチルエーテル、キシレン、エチルセロソルブ、メチル−nアミルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、トルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルケトン、石油系溶剤等が挙げられ、これらを単独でもしくは混合して用いる。溶剤は、着色組成物中の顔料100重量部に対して、800〜4000重量部、好ましくは1000〜2500重量部の量で用いることができる。
また、本発明のカラーフィルタ用着色組成物には、組成物の経時粘度を安定化させるために貯蔵安定剤を含有させることができる。貯蔵安定剤としては、例えばベンジルトリメチルクロライド、ジエチルヒドロキシアミンなどの4級アンモニウムクロライド、乳酸、シュウ酸などの有機酸およびそのメチルエーテル、t−ブチルピロカテコール、トリエチルホスフィン、トリフェニルフォスフィンなどの有機ホスフィン、亜リン酸塩等が挙げられる。貯蔵安定剤は、着色組成物中の顔料100重量部に対して、0.1〜10重量部の量で用いることができる。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタ、メンブレンフィルタ等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。
本発明におけるカラーフィルタは、透明あるいは反射基板上に、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色のフィルタセグメントが形成されたものや、Y(エロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)の3色のフィルタセグメントが形成されたもの等である。各色のフィルタセグメントは、印刷法またはフォトリソグラフィー法により、本発明のカラーフィルタ用着色組成物を用いて形成することができる。
透明基板としては、ガラス板や、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂板が用いられる。
印刷法による各色フィルタセグメントの形成は、上記各種の印刷インキとして調製したカラーフィルタ用着色組成物の印刷と乾燥を繰り返すだけでパターン化ができるため、カラーフィルタの製造法としては、低コストで量産性に優れている。さらに、印刷技術の発展により高い寸法精度および平滑度を有する微細パターンの印刷を行うことができる。印刷を行うためには、印刷の板上にて、あるいはブランケット上にてインキが乾燥、固化しないような組成とすることが好ましい。また、印刷機上でのインキの流動性の制御も重要であり、分散剤や体質顔料によるインキ粘度の調整を行うこともできる。
フォトリソグラフィー法により各色フィルタセグメントを形成する場合は、上記溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジストとして調製した着色組成物を、透明基板上に、スプレーコートやスピンコート、スリットコート、ロールコート等の塗布方法により、乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布する。必要により乾燥された膜には、この膜と接触あるいは非接触状態で設けられた所定のパターンを有するマスクを通して紫外線露光を行う。その後、溶剤またはアルカリ現像液に浸漬するかもしくはスプレーなどにより現像液を噴霧して未硬化部を除去して所望のパターンを形成したのち、同様の操作を他色について繰り返してカラーフィルタを製造することができる。さらに、着色レジストの重合を促進するため、必要に応じて加熱を施すこともできる。フォトリソグラフィー法によれば、上記印刷法より精度の高いカラーフィルタが製造できる。
現像に際しては、アルカリ現像液として炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の水溶液が使用され、ジメチルベンジルアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリを用いることもできる。また、現像液には、消泡剤や界面活性剤を添加することもできる。
なお、紫外線露光感度を上げるために、上記着色レジストを塗布乾燥後、水溶性あるいはアルカリ水溶性樹脂、例えばポリビニルアルコールや水溶性アクリル樹脂等を塗布乾燥し酸素による重合阻害を防止する膜を形成した後、紫外線露光を行うこともできる。
本発明のカラーフィルタは、上記方法の他に電着法、転写法などにより製造することができるが、本発明の着色組成物は、いずれの方法にも用いることができる。なお、電着法は、透明基板上に形成した透明導電膜を利用して、コロイド粒子の電気泳動により各色フィルタセグメントを透明導電膜の上に電着形成することでカラーフィルタを製造する方法である。また、転写法は剥離性の転写ベースシートの表面に、あらかじめカラーフィルタ層を形成しておき、このカラーフィルタ層を所望の透明基板に転写させる方法である。
以下に、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。なお、実施例における「部」および「%」は、「重量部」および「重量%」をそれぞれ表す。
実施例に先立ち、顔料の平均一次粒子径、比表面積、レジスト塗膜のコントラスト比の測定法について説明する。
顔料の平均一次粒子径は、電子顕微鏡写真から一次粒子の大きさを直接計測する一般的な方法で測定した。具体的には、個々の顔料の一次粒子の短軸径と長軸径を計測し、平均をその顔料粒子の粒径とした。次に、100個以上の顔料粒子について、それぞれの粒子の体積(重量)を、求めた粒径の直方体と近似して求め、体積平均粒径を平均一次粒子径とした。なお、電子顕微鏡は透過型(TEM)または走査型(SEM)のいずれを用いても同じ結果が得られる。
顔料粒子の比表面積は、窒素吸着によるBET法で求めた。なお、測定には自動蒸気吸着量測定装置(日本ベル社製「BELSORP18」)を用いた。
次に、レジストを用いて作製した塗膜のコントラスト比の測定法について、図1を用いて説明する。液晶ディスプレー用バックライトユニット(7)から出た光は、偏光板(6)を通過して偏光され、ガラス基板(5)上に塗布された着色組成物の乾燥塗膜(4)を通過し、偏光板(3)に到達する。偏光板(6)と偏光板(3)の偏光面が平行であれば、光は偏光板(3)を透過するが、偏光面が直行している場合には光は偏光板(3)により遮断される。しかし、偏光板(6)によって偏光された光が着色組成物の乾燥塗膜(4)を通過するときに、顔料粒子による散乱等が起こり、偏光面の一部にずれを生じると、偏光板が平行のときは偏光板(3)を透過する光量が減り、偏向板が直行のときは偏光板(3)を一部光が透過する。この透過光を偏光板上の輝度として測定し、偏光板が平行のときの輝度と、直行のときの輝度との比(コントラスト比)を算出した。
(コントラスト比)=(平行のときの輝度)/(直行のときの輝度)
従って、着色組成物の乾燥塗膜(4)の顔料により散乱が起こると、平行のときの輝度が低下し、かつ直行のときの輝度が増加するため、コントラスト比が低くなる。
なお、輝度計(1)としては色彩輝度計(トプコン社製「BM−5A」)、偏光板としては偏光板(日東電工社製「NPF−G1220DUN」)を用いた。なお、測定に際しては、不要光を遮断するために、測定部分に1cm角の孔を開けた黒色のマスク(2)を当てた。
(顔料を分散するための樹脂溶液の製造例)
反応容器にシクロヘキサノン800部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら100℃に加熱し、同温度で下記モノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下し、重合を行った。
スチレン 60.0部
メタクリル酸 60.0部
メタクリル酸メチル 65.0部
メタクリル酸ブチル 65.0部
アゾビスブチロニトリル 10.0部
滴下後さらに100℃にて3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル2.0部をシクロヘキサノン50部で溶解したものを添加し、さらに1時間反応を続け、重量平均分子量が約40,000(GPCによる測定)のアクリル樹脂溶液を得た。
室温まで冷却した後、樹脂溶液の一部をサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、不揮発分が20%となるように得られた樹脂溶液にシクロヘキサノンを添加してアクリル樹脂溶液を調製した。
[実施例1]
焼結乾燥した食塩(株式会社味食研製「ソフト塩S−50」、Mg含有量0.03%、水分含有量0.11%)を高速回転ミル(ホソカワミクロン株式会社製「ACM−10A型」)で粉砕した。マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社)を用いて、粉砕した食塩の粒度分布を測定したところ、体積基準のメディアン粒子径は6.2μm、95%粒子径は12.8μmであった。また、粉砕塩を走査型電子顕微鏡で観察したところ、角ばった形状で粗い表面の食塩粒子であった。
得られた粉砕塩1200部およびキノフタロン顔料(C.I.ピグメントイエロー138,BASF社製「パリオトールイエローK0961HD」)100部、およびジエチレングリコール120部を1ガロンニーダー(株式会社井上製作所製)中に仕込み、40℃で10時間混練した。次に、10時間混練したドウを温水に投入し、約80℃に加熱しながらハイスピードミキサーで1時間撹拌してスラリー状とし、濾過、水洗して食塩およびジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥後、粉砕して94部の微細化キノフタロン顔料を得た。
ついで、下記組成の混合物を均一に撹拌した後、直径1mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)で5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し、黄色顔料分散体を作製した。
微細化キノフタロン顔料 1.0部
色素誘導体39 1.0部
アクリル樹脂溶液 50.0部
シクロヘキサノン 40.0部
さらに、下記組成の混合物を均一になるように撹拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して、アルカリ現像型黄色レジストを得た。
黄色顔料分散体 60.0部
アクリル樹脂溶液 11.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)4.2部
光重合開始剤(チバガイキー社製「イルガキュアー907」)1.2部
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 0.4部
シクロヘキサノン 23.2部
[比較例1]
焼結乾燥した食塩(富田製薬株式会社製「鳴門の焼き塩」、Mg含有量0.10%、水分含有量0.15%)を実施例1と同様に高速回転ミルで粉砕し、体積基準のメディアン粒子径5.7μm、95%粒子径12.6μmの粉砕塩を得た。粉砕塩を走査型電子顕微鏡で観察したところ、角がとれ丸まった形状であった。
得られた粉砕塩を用い、実施例1と同様の条件でキノフタロン顔料を微細化し、得られた微細化キノフタロン顔料を用いて、実施例1と同様にしてアルカリ現像型黄色レジストを得た。
[実施例2]
実施例1と同様の粉砕塩1000部、ε型銅フタロシアニン顔料(C.I.ピグメントブルー15:6,東洋インキ製造社製「リオノールブルーE」)100部、およびジエチレングリコール110部を1ガロンニーダー(株式会社井上製作所製)中に仕込み、60℃で10時間混練した。次に、10時間混練したドウを温水に投入し、約80℃に加熱しながらハイスピードミキサーで1時間撹拌してスラリー状とし、濾過、水洗して食塩およびジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥後、粉砕して94部の微細化ε型銅フタロシアニン顔料を得た。
ついで、下記組成の混合物を均一に撹拌した後、直径1mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)で5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し、青色顔料分散体を作製した。
微細化ε型銅フタロシアニン顔料 10.0部
色素誘導体48 1.0部
リン酸エステル系顔料分散剤(ビックケミー社製「BYK111」)1.0部
アクリル樹脂溶液 40.0部
シクロヘキサノン 48.0部
さらに、下記組成の混合物を均一になるように撹拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して、アルカリ現像型青色レジストを得た。
青色顔料分散体 45.0部
アクリル樹脂溶液 15.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」) 9.0部
光重合開始剤(チバガイキー社製「イルガキュアー907」)2.0部
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 0.2部
シクロヘキサノン 28.8部
[比較例2]
実施例1と同様の粉砕塩の代わりに、比較例1と同様の粉砕塩を用いる以外は、実施例2と同様の条件でε型銅フタロシアニン顔料を微細化し、得られた微細化ε型銅フタロシアニン顔料を用いて、実施例2と同様にしてアルカリ現像型青色レジストを得た。
[実施例3]
焼結乾燥した食塩(株式会社味食研製「ソフト塩S−50」、Mg含有量0.03%、水分含有量0.11%)を高速回転ミル(不二パウダル株式会社「ハンマーミル」)で粉砕した。マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社)を用いて、粉砕した食塩の粒度分布を測定したところ、体積基準のメディアン粒子径は17.5μm、95%粒子径は38.6μmであった。また、粉砕塩を走査型電子顕微鏡で観察したところ、角ばった形状で粗い表面の食塩粒子であった。
得られた粉砕塩1000部、粗製銅フタロシアニン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3,珠海東洋製「T−95クルート゛ブルー」)100部、およびジエチレングリコール110部を1ガロンニーダー(株式会社井上製作所製)中に仕込み、60℃で10時間混練した。次に、10時間混練したドウを温水に投入し、約80℃に加熱しながらハイスピードミキサーで1時間撹拌してスラリー状とし、濾過、水洗して食塩およびジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥後、粉砕して94部の微細化β型銅フタロシアニン顔料を得た。
得られた微細化β型銅フタロシアニン顔料を用いて、実施例2と同様にしてアルカリ現像型青色レジストを得た。
[比較例3]
焼結乾燥した食塩(富田製薬株式会社製「鳴門の焼き塩」、Mg含有量0.10%、水分含有量0.15%)を高速回転ミルで粉砕し、体積基準のメディアン粒子径16.9μm、95%粒子径36.3μmの粉砕塩を得た。粉砕塩を走査型電子顕微鏡で観察したところ、角がとれ丸まった形状であった。
得られた粉砕塩を用い、実施例3と同様の条件で粗製銅フタロシアニン顔料を微細化し、得られた微細化β型銅フタロシアニン顔料を用いて、実施例2と同様にしてアルカリ現像型青色レジストを得た。
[実施例4]
実施例1と同様の粉砕塩1500部、ジケトピロロピロール顔料(C.I.ピグメントレッド254,チバスペシャリティーケミカルズ社製「イルガフォアレッドB−CF」)100部、およびジエチレングリコール1000部を、連続混練機(株式会社井上製作所製「15Lトリミックス」)中に仕込み、40℃で20時間混練した。次に、20時間混練した混合物を温水に投入し、約80℃に加熱しながらハイスピードミキサーで1時間撹拌してスラリー状とし、濾過、水洗して食塩およびジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥後、粉砕して94部の微細化ジケトピロロピロール顔料を得た。
ついで、下記組成の混合物を均一に撹拌した後、直径1mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)で5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し、赤色顔料分散体を作製した。
微細化ジケトピロロピロール顔料 10.8部
色素誘導体49 1.2部
アクリル樹脂溶液 40.0部
シクロヘキサノン 48.0部
さらに、下記組成の混合物を均一になるように撹拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して、アルカリ現像型赤色レジストを得た。
赤色顔料分散体 45.0部
アクリル樹脂溶液 15.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」) 9.0部
光重合開始剤(チバガイキー社製「イルガキュアー907」)2.0部
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 0.2部
シクロヘキサノン 28.2部
[比較例4]
実施例1と同様の粉砕塩の代わりに、比較例1と同様の粉砕塩を用いる以外は、実施例4と同様にしてジケトピロロピロール顔料を微細化し、得られた微細化ジケトピロロピロール顔料を用いて、実施例4と同様にしてアルカリ現像型赤色レジストを得た。
実施例および比較例で得られた微細化処理顔料の比表面積および粒子径の測定結果を表1に示す。
また、実施例および比較例で得られたレジストを用いて膜厚が異なる3点の塗布基板を作製し、それぞれの膜厚およびコントラスト比を測定し、3点のデータから膜厚が2μmにおけるコントラスト比を一次相関法で求めた。結果を表1に示す。なお、塗布基板は、スピンコーターを用いて、回転数を変えて乾燥膜厚が約1μm前後となるように基板にレジストを塗布後、80℃で30分、熱風オーブンで乾燥して作製した。
実施例1〜4で得られたレジストを用いて作製された塗布基板は、比較例1〜4で得られたレジストを用いて作製された塗布基板と比べ、コントラスト比が高くなっている。
コントラスト比を測定するための測定装置の概念図である。
符号の説明
1 輝度計
2 マスク
3 偏光板
4 着色組成物乾燥塗膜
5 ガラス基板
6 偏光板
7 バックライトユニット

Claims (4)

  1. 透明樹脂、その前駆体またはそれらの混合物からなる顔料担体と顔料とを含有するカラーフィルタ用着色組成物において、前記顔料が、有機顔料と体積基準のメディアン粒子径(D50)が1〜50μm、95%粒子径(D95)が80μm以下であり、Mg含有量が0.002〜0.08重量%である食塩と水溶性有機溶剤との混合物を混練してなる微細有機顔料であることを特徴とするカラーフィルタ用着色組成物。
  2. 食塩の水分含有量が0.5重量%以下であることを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ用着色組成物。
  3. 食塩のMg含有量が0.005〜0.05重量%であることを特徴とする請求項1または2記載のカラーフィルタ用着色組成物。
  4. 請求項1ないし3いずれか1項に記載の着色組成物から形成されるフィルタセグメントを具備することを特徴とするカラーフィルタ。























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