JP2007163434A - データ処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 悪性腫瘍の種類及び病期に関わらず、個体が悪性腫瘍に罹患している可能性を十分に高い精度で、簡便に判定することを可能にする指標を提供すること。
【解決手段】 個体から採取した採取物におけるプテリジン類化合物の濃度のデータを処理するデータ処理方法であって、採取物について、ネオプテリン濃度(Xneo)及びプテリン濃度(Xpte)を測定する濃度測定ステップと、濃度測定ステップで得られた濃度について、下記式(I)の値を得る数値化ステップと、を備えるデータ処理方法。
Xneo/Xpte ・・・(I)
【選択図】 図2

Description

本発明は、データ処理方法に関する。
生体内における悪性腫瘍の存在を検知するための指標として、ポリアミン(スペルミジン、スペルミン等)、ネオプテリン、癌胎児性抗原等の腫瘍マーカーが知られている(例えば、下記非特許文献1参照)。このような腫瘍マーカーは、悪性腫瘍の検査を簡便に行うことを可能にする点で優れている。
日本臨床 57巻 1999年増刊号
しかしながら、従来の腫瘍マーカーは、早期の悪性腫瘍を検知することができないか、又は、悪性腫瘍の種類(部位)によっては、悪性腫瘍を検知することができないという問題を有していた。また、従来の腫瘍マーカーに基づく検査は、精度が十分に高いとはいえず、他の検査方法に対する補助的な手段として位置づけられているにすぎなかった。
そこで、本発明は、悪性腫瘍の種類及び病期に関わらず、個体が悪性腫瘍に罹患している可能性を十分に高い精度で、簡便に判定することを可能にする指標を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、個体から採取した採取物におけるプテリジン類化合物の濃度のデータを処理するデータ処理方法であって、
前記採取物について、
ネオプテリン濃度(Xneo)及びプテリン濃度(Xpte)、又は、
これらの濃度、並びに、ビオプテリン濃度(Xbio)、イソキサントプテリン濃度(Xiso)及びクレアチニン濃度(Xcre)の少なくとも一つの濃度、
を測定する濃度測定ステップと、
前記濃度測定ステップで得られた濃度について、下記式(I)又は(II)の値を得る数値化ステップと、
を備えるデータ処理方法を提供する。
Xneo/Xpte ・・・(I)
(Xneo/Xpte)/Y ・・・(II)
[式中、Yは、Xbio/Xneo、Xbio/Xcre、Xbio、Xiso/Xneo、Xiso/Xcre、又はXisoである。]
上記データ処理方法によって得られる式(I)又は(II)の値は、個体が悪性腫瘍に罹患した場合に上昇する可能性の高い値であり、式(I)又は(II)の値が高いほど、当該個体が悪性腫瘍に罹患している可能性が高いと判定することができる。すなわち、式(I)又は(II)の値は、個体が悪性腫瘍に罹患している可能性を判定するための指標として用いることができる。
式(I)又は(II)の値を指標として用いれば、悪性腫瘍の種類(部位)に関わらず、悪性腫瘍に罹患している可能性を判定することが可能になる。すなわち、式(I)又は(II)の値は、肺癌、胃癌、肝癌、膵癌、大腸癌、食道癌、子宮癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、甲状腺癌、胸腺癌等の癌腫(悪性上皮性腫瘍)、及び骨肉腫、悪性中皮腫、神経芽腫、網膜芽腫、悪性黒色腫、悪性リンパ腫、リンパ球性白血病、骨髄性白血病、多発性骨髄腫等の肉腫(悪性非上皮性腫瘍)のいずれについても、指標として用いることができる。
また、式(I)又は(II)の値を指標として用いれば、悪性腫瘍の病期(進行度)に関わらず、すなわち早期の悪性腫瘍についても、罹患の可能性を判定することが可能になる。
また、式(I)又は(II)の値を指標とする悪性腫瘍の判定方法は、ROC曲線(receiver operating characteristic curve;受信者操作特性曲線)の曲線下面積が0.80以上の判定方法であり、上記判定方法を用いれば、悪性腫瘍に罹患している可能性を十分に高い精度(感度及び特異度)で判定すること、すなわち、判定における偽陰性率及び偽陽性率を十分に低下させることが可能になる。
ここで、感度とは、悪性腫瘍に罹患している者の集団における、陽性(「悪性腫瘍に罹患している可能性が高い」)と判定される者の割合であり、特異度とは、悪性腫瘍に罹患していない者の集団における、陰性(「悪性腫瘍に罹患している可能性が低い」)と判定される者の割合である。また、偽陰性率とは、悪性腫瘍に罹患している者の集団における、陰性と判定される者の割合であり、偽陽性率とは、悪性腫瘍に罹患していない者の集団における、陽性と判定される者の割合である。感度及び特異度は、陽性及び陰性の判定のカットオフ値の変化に応じて変化し、通常、一方が上昇すると、他方が低下するというトレードオフの関係にある。また、ROC曲線とは、上記カットオフ値を連続的に変化させ、各カットオフ値における感度及び(1−特異度)をそれぞれ縦軸及び横軸にプロットすることにより得られる曲線である。ROC曲線の曲線下面積が大きいほど、当該判定方法は精度の高い判定方法であるということができる。
上記データ処理方法では、式(II)におけるYがXbio/Xneo、Xbio/Xcre、又はXbioであり、数値化ステップにおいて式(II)の値を得るのが好ましい。この場合、式(II)の値を指標とする悪性腫瘍の判定方法について得られるROC曲線の曲線下面積が0.85以上となり、式(II)の値を指標として用いることにより、悪性腫瘍に罹患している可能性を極めて高い精度(感度及び特異度)で判定することが可能になる。
このように、上記データ処理方法は、悪性腫瘍の判定のために用いることができる。すなわち、上記データ処理方法は悪性腫瘍判定用データ処理方法である。
なお、Clinica Chimica Acta, 113 (1981) 231-242 及び Anal. Chem. 1999, 71, 1265-1269 には、悪性腫瘍患者の尿に関して、(ネオプテリン量)/(ビオプテリン量)が高い値を示すことが記載されている。しかしながら、(ネオプテリン量)/(ビオプテリン量)の値を指標として用いる判定の精度については記載がなく、また、早期の悪性腫瘍に関する判定の可否も不明である。また、上記の文献(Clinica Chimica Acta, 113 (1981) 231-242 及び Anal. Chem. 1999, 71, 1265-1269)に記載の技術は、酸化処理された尿を用いている点で、本発明のデータ処理方法と異なる。生体から採取した採取物について得られた式(I)又は(II)の値を指標として用いることにより、十分に高い精度で悪性腫瘍を検知することが可能になることは、本発明者らが初めて見出した知見であり、上記の文献には、式(I)又は(II)について記載も示唆もない。
本発明によれば、悪性腫瘍の種類及び病期に関わらず、個体が悪性腫瘍に罹患している可能性を十分に高い精度で、簡便に判定することを可能にする指標が提供される。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。
(データ処理方法)
本発明のデータ処理方法は、個体から採取した採取物におけるプテリジン類化合物の濃度のデータを処理するデータ処理方法であり、以下に説明する濃度測定ステップ及び数値化ステップを備えるものである。
濃度測定ステップは、個体から採取した採取物について、ネオプテリン濃度(Xneo)及びプテリン濃度(Xpte)、又は、これらの濃度と、ビオプテリン濃度(Xbio)、イソキサントプテリン濃度(Xiso)及びクレアチニン濃度(Xcre)の少なくとも一つの濃度と、を測定するステップである。
ここで、個体としては、ヒト又は非ヒト動物の個体が挙げられる。また、採取物としては、尿、体液(血清、血漿、リンパ液、髄液等)、唾液、胆汁等が挙げられる。採取物は、変質を防止するために、採取後、凍結下、遮光された密閉容器中に保存しておくのが好ましい。また、血漿の場合は更に、凝固を防止するために、採取後、抗凝固薬(ヘパリン、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)等)を添加しておくのが好ましい。なお、採取物は、酸化処理せずに用いる。
測定される濃度は、採取物それ自体における濃度でも、採取物をバッファー等で希釈した希釈液における濃度でもよい。また、濃度の相対的な大きさを示す値(例えば、エレクトロフェログラム、クロマトグラム等におけるピーク面積)でもよい。
プテリジン類化合物の濃度の測定は、当業者に公知の方法(例えば、電気泳動、クロマトグラフィー、質量分析又はイムノアッセイを用いる方法)で、採取物中の成分を分離し、選択的に検出することによって行うことができる。採取物中の成分を分離する方法としては、例えば、キャピラリー電気泳動(特に、キャピラリーゾーン電気泳動)を用いる方法が、分離能の点で好ましい。また、分離した成分を検出する方法としては、測定対象物質であるネオプテリン、プテリン、ビオプテリン及びイソキサントプテリンが蛍光性を有することから、蛍光検出器を用いる方法が好ましい。なお、クレアチニン濃度の測定は、当業者に周知の方法で行えばよい。
濃度測定ステップでは、更に、ネオプテリン、プテリン、ビオプテリン、イソキサントプテリン及びクレアチニン以外の物質の濃度を測定してもよい。
数値化ステップは、濃度測定ステップで得られた濃度について、下記式(I)又は(II)の値を得るステップである。
Xneo/Xpte ・・・(I)
(Xneo/Xpte)/Y ・・・(II)
[式中、Yは、Xbio/Xneo、Xbio/Xcre、Xbio、Xiso/Xneo、Xiso/Xcre、又はXisoである。]
数値化ステップでは、濃度測定ステップで得られた濃度について、更に、式(I)又は(II)以外の変数(例えば、1/(Xbio/Xneo)、1/(Xbio/Xcre))の値を得てもよい。
なお、式(I)又は(II)で表される変数の増加に応じて単調に増加又は減少する変数の値、例えば下記式(III)〜(VI)のいずれかの値を得ることも、「式(I)又は(II)の値を得る」ことに含まれる。
Z+a ・・・(III)
Z×b ・・・(IV)
・・・(V)
logZ ・・・(VI)
[式中、Zは式(I)又は(II)で表される変数を表し、aは0でない定数を表し、bは0及び1のいずれでもない定数を表し、cは1でない正の定数を表す。]
(悪性腫瘍の判定方法)
本発明のデータ処理方法によって得られた式(I)又は(II)の値は、個体が悪性腫瘍に罹患している可能性を判定するための指標として用いることができる。すなわち、本発明により、式(I)又は(II)の値を指標として、個体が悪性腫瘍に罹患している可能性を判定する悪性腫瘍の判定方法が提供される。
悪性腫瘍の判定は、式(I)又は(II)についてカットオフ値を設定して行うことができる。すなわち、式(I)又は(II)の値を所定のカットオフ値と比較して、式(I)又は(II)の値が所定のカットオフ値より高い場合には、陽性(「悪性腫瘍に罹患している可能性が高い」)と判定し、式(I)又は(II)の値が所定のカットオフ値より低い場合には、陰性(「悪性腫瘍に罹患している可能性が低い」)と判定することができる。このような判定は、精度(感度及び特異度)が十分に高い判定となる。
ここで、カットオフ値は、例えば、悪性腫瘍に罹患していることが既知の集団、及び悪性腫瘍に罹患していないことが既知の集団の各々における式(I)又は(II)の値の分布より、上記判定方法を用いる目的、状況等に応じて適宜決定することができる。なお、臨床検査の分野で一定の基準値が確立された場合は、当該基準値をカットオフ値として採用してもよい。
カットオフ値の決定は、具体的には、例えば、次のように行うことができる。すなわち、個々の被験者の状況を考慮せず、画一的にカットオフ値を決定する場合は、感度及び特異度が同程度になるようにカットオフ値を決定する。また、本発明の判定方法を、悪性腫瘍の診断の確定のために用いる場合は、特異度が高くなるようにカットオフ値を決定する。この場合、判定結果が陽性であれば、悪性腫瘍の診断を確定することができる。また、本発明の判定方法を、悪性腫瘍に罹患している可能性の排除のために用いる場合は、感度が高くなるようにカットオフ値を決定する。この場合、判定結果が陰性であれば、悪性腫瘍に罹患している可能性を排除することができる。また、悪性腫瘍に罹患している可能性が中等度以上の個体をスクリーニングする目的で本発明の判定方法を用いる場合も、感度が高くなるようにカットオフ値を決定する。
また、カットオフ値は、複数設定してもよい。この場合、例えば、式(I)又は(II)のとりうる値の範囲を複数の範囲に分割し、判定結果を「可能性なし、低度の可能性あり、中等度の可能性あり、高度の可能性あり」等の尺度で表すことができる。
また、悪性腫瘍の判定は、カットオフ値を設定せずに行うこともできる。例えば、被験者の値を当該被験者以外の者の値と比較して、当該被験者が悪性腫瘍に罹患している可能性を相対的に評価することができる。また、被験者の値を当該被験者の過去の値と比較して、当該被験者が悪性腫瘍に罹患している現在の可能性を相対的に評価することができる。
悪性腫瘍の判定は、被験者から採取した採取物に関する式(I)又は(II)(例えば、Xneo/Xpte)の値と、当該採取物に関する他の変数(例えば、1/(Xbio/Xneo)、1/(Xbio/Xcre))の値とを併用して行ってもよい。
なお、式(I)又は(II)で表される変数の増加に応じて単調に増加又は減少する変数の値、例えば下記式(III)〜(VI)のいずれかの値を指標として悪性腫瘍の判定を行うことも、「式(I)又は(II)の値を指標として」悪性腫瘍の判定を行うことに含まれる。
Z+a ・・・(III)
Z×b ・・・(IV)
・・・(V)
logZ ・・・(VI)
[式中、Zは式(I)又は(II)で表される変数を表し、aは0でない定数を表し、bは0及び1のいずれでもない定数を表し、cは1でない正の定数を表す。]
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明する。但し、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
(尿の採取)
まず、悪性腫瘍に罹患している被験者(以下、場合により、「患者」という。)9名(平均年齢53歳)(以下、場合により、「患者群」という)、及び悪性腫瘍に罹患していない被験者28名(平均年齢49歳)(以下、場合により、「非患者群」という。)から尿を採取し、37の尿検体を得た。9名の患者の各々が罹患している悪性腫瘍の種類及び進行度を表1に示す。なお、患者でない28名の被験者は、既存の検査方法(FDG−PET検査、X線CT検査、MRI検査、胃ペプシノーゲン検査、便潜血検査等)により、悪性腫瘍に罹患していないことを確認した。
Figure 2007163434
(分析用試料の調製)
次に、得られた尿検体を3000gal で10分間遠心分離し、上清を回収した。得られた上清を水系溶媒用メンブレン(孔径0.2μm)で濾過した後、50mMリン酸一水素二ナトリウムバッファーで10倍に希釈し、これを分析用試料とした。
(濃度の測定)
次に、各分析用試料中のプテリジン類化合物の濃度(ネオプテリン濃度(Xneo)、プテリン濃度(Xpte)、ビオプテリン濃度(Xbio)及びイソキサントプテリン濃度(Xiso))を、キャピラリー電気泳動システム(Beckman P/ACE 5510)の蛍光検出ユニットで測定した。なお、分析用試料におけるプテリジン類化合物の濃度として、エレクトロフェログラムにおけるピーク面積を用いた。
励起光源として、ダイクロイックミラー及び色ガラスフィルター(UG11)を組み合わせたキセノンアークランプ(最大放射波長:約330nm)を用いた。また、検出器側のフィルターとしてバンドパスフィルター420-480nm を用いた。
キャピラリーとしてフューズドシリカキャピラリー(内径:50μm、外径:375μm、全長:47cm)を、また、電気泳動用バッファーとして0.1M Tris−0.1M ホウ酸−2mM EDTAバッファー(pH8.6)を用いて、キャピラリーゾーン電気泳動法により試料中の成分を分離した。キャピラリーへの試料の注入は電気的に行い(15.67kV、0.2分間)、電気泳動は15.67kVの電圧で10分間行った。コンタミネーションを防ぐため、一回の測定ごとに、キャピラリーを0.2N NaOHで1分間、続いて純水で2分間、更に電気泳動用バッファーで2分間洗浄した。
なお、エレクトロフェログラムにおけるプテリジン類化合物(ネオプテリン、プテリン、ビオプテリン及びイソキサントプテリン)のピークを同定するために、水を溶媒としてプテリジン類化合物の標準溶液を調製し、この標準溶液についても、分析用試料と同様にして、プテリジン類化合物の分離及び検出を行った。
他方、各分析用試料中のクレアチニン濃度(Xcre)(mg/dL)を市販の測定キット(Lタイプワコー、和光純薬工業)で測定した。
図1は、プテリジン類化合物の標準溶液、及び患者(1名)の分析用試料について得られたエレクトロフェログラムである。図1において、(a)は、プテリジン類化合物の標準溶液について得られたものであり、(b)は、患者の分析用試料について得られたものである。
(濃度データの処理)
最後に、各被験者についてXneo/Xpteの値を求めた。図2は、Xneo/Xpteの値の分布を示すプロット図である。図中、◇は患者群の被験者に対応するプロットであり、◆は非患者群の被験者に対応するプロットである。また、図3は、Xneo/Xpteについて得られたROC曲線である。
〔実施例2〕
実施例1と同一の被験者(37名)について、尿の採取、分析用試料の調製、及び濃度の測定を実施例1と同様にして行った後、各被験者について(Xneo/Xpte)/(Xbio/Xneo)の値を求めた。図4は、(Xneo/Xpte)/(Xbio/Xneo)の値の分布を示すプロット図である。図中、◇は患者群の被験者に対応するプロットであり、◆は非患者群の被験者に対応するプロットである。また、図5は、(Xneo/Xpte)/(Xbio/Xneo)について得られたROC曲線である。
〔実施例3〕
実施例1と同一の被験者(37名)について、尿の採取、分析用試料の調製、及び濃度の測定を実施例1と同様にして行った後、各被験者について(Xneo/Xpte)/(Xbio/Xcre)の値を求めた。図6は、(Xneo/Xpte)/(Xbio/Xcre)の値の分布を示すプロット図である。図中、◇は患者群の被験者に対応するプロットであり、◆は非患者群の被験者に対応するプロットである。また、図7は、(Xneo/Xpte)/(Xbio/Xcre)について得られたROC曲線である。
〔実施例4〕
実施例1と同一の被験者(37名)について、尿の採取、分析用試料の調製、及び濃度の測定を実施例1と同様にして行った後、各被験者について(Xneo/Xpte)/Xbioの値を求めた。図8は、(Xneo/Xpte)/Xbioの値の分布を示すプロット図である。図中、◇は患者群の被験者に対応するプロットであり、◆は非患者群の被験者に対応するプロットである。また、図9は、(Xneo/Xpte)/Xbioについて得られたROC曲線である。
〔実施例5〕
実施例1と同一の被験者(37名)について、尿の採取、分析用試料の調製、及び濃度の測定を実施例1と同様にして行った後、各被験者について(Xneo/Xpte)/(Xiso/Xneo)の値を求めた。図10は、(Xneo/Xpte)/(Xiso/Xneo)の値の分布を示すプロット図である。図中、◇は患者群の被験者に対応するプロットであり、◆は非患者群の被験者に対応するプロットである。また、図11は、(Xneo/Xpte)/(Xiso/Xneo)について得られたROC曲線である。
〔実施例6〕
実施例1と同一の被験者(37名)について、尿の採取、分析用試料の調製、及び濃度の測定を実施例1と同様にして行った後、各被験者について(Xneo/Xpte)/(Xiso/Xcre)の値を求めた。図12は、(Xneo/Xpte)/(Xiso/Xcre)の値の分布を示すプロット図である。図中、◇は患者群の被験者に対応するプロットであり、◆は非患者群の被験者に対応するプロットである。また、図13は、(Xneo/Xpte)/(Xiso/Xcre)について得られたROC曲線である。
〔実施例7〕
実施例1と同一の被験者(37名)について、尿の採取、分析用試料の調製、及び濃度の測定を実施例1と同様にして行った後、各被験者について(Xneo/Xpte)/Xisoの値を求めた。図14は、(Xneo/Xpte)/Xisoの値の分布を示すプロット図である。図中、◇は患者群の被験者に対応するプロットであり、◆は非患者群の被験者に対応するプロットである。また、図15は、(Xneo/Xpte)/Xisoについて得られたROC曲線である。
〔比較例1〕
実施例1と同一の被験者(37名)について、尿の採取、分析用試料の調製、及び濃度の測定を実施例1と同様にして行った後、各被験者についてXneo/Xbioの値を求めた。図16は、Xneo/Xbioの値の分布を示すプロット図である。図中、◇は患者群の被験者に対応するプロットであり、◆は非患者群の被験者に対応するプロットである。また、図17は、Xneo/Xbioについて得られたROC曲線である。
〔比較例2〕
実施例1と同一の被験者(37名)について、尿の採取、分析用試料の調製、及び濃度の測定を実施例1と同様にして行った後、各被験者についてXpte/Xcreの値を求めた。図18は、Xpte/Xcreの値の分布を示すプロット図である。図中、◇は患者群の被験者に対応するプロットであり、◆は非患者群の被験者に対応するプロットである。また、図19は、Xpte/Xcreについて得られたROC曲線である。
〔比較例3〕
実施例1と同一の被験者(37名)について、尿の採取、分析用試料の調製、及び濃度の測定を実施例1と同様にして行った後、各被験者についてXbio/Xcreの値を求めた。図20は、Xbio/Xcreの値の分布を示すプロット図である。図中、◇は患者群の被験者に対応するプロットであり、◆は非患者群の被験者に対応するプロットである。また、図21は、Xbio/Xcreについて得られたROC曲線である。
〔比較例4〕
実施例1と同一の被験者(37名)について、尿の採取、分析用試料の調製、及び濃度の測定を実施例1と同様にして行った後、各被験者についてXneo/Xcreの値を求めた。図22は、Xneo/Xcreの値の分布を示すプロット図である。図中、◇は患者群の被験者に対応するプロットであり、◆は非患者群の被験者に対応するプロットである。また、図23は、Xneo/Xcreについて得られたROC曲線である。
実施例1〜7及び比較例1〜4で得られたROC曲線(図3、5、7、9、11、13、15、17、19、21及び23)の曲線下面積を表2に示す。
Figure 2007163434
表2に示されるように、下記式(I)又は(II)について得られたROC曲線の曲線下面積は0.80以上である。また、式(II)におけるYがXbio/Xneo、Xbio/Xcre、又はXbioである場合、式(II)について得られたROC曲線の曲線下面積は0.85以上である。
Xneo/Xpte ・・・(I)
(Xneo/Xpte)/Y ・・・(II)
[式中、Yは、Xbio/Xneo、Xbio/Xcre、Xbio、Xiso/Xneo、Xiso/Xcre、又はXisoである。]
実施例1〜7及び比較例1〜4により、本発明のデータ処理方法によれば、悪性腫瘍の種類及び病期に関わらず、個体が悪性腫瘍に罹患している可能性を十分に高い精度で、簡便に判定することを可能にする指標が得られることが示された。
本発明のデータ処理方法は、悪性腫瘍の診断、及び悪性腫瘍の治療効果の判定のための指標を得るのに利用することができる。本発明のデータ処理方法によって得られる指標は、特に、早期の悪性腫瘍の発見に有用である。
プテリジン類化合物の標準溶液、及び患者の分析用試料について得られたエレクトロフェログラムである。 Xneo/Xpteの値の分布を示すプロット図である。 Xneo/Xpteについて得られたROC曲線である。 (Xneo/Xpte)/(Xbio/Xneo)の値の分布を示すプロット図である。 (Xneo/Xpte)/(Xbio/Xneo)について得られたROC曲線である。 (Xneo/Xpte)/(Xbio/Xcre)の値の分布を示すプロット図である。 (Xneo/Xpte)/(Xbio/Xcre)について得られたROC曲線である。 (Xneo/Xpte)/Xbioの値の分布を示すプロット図である。 (Xneo/Xpte)/Xbioについて得られたROC曲線である。 (Xneo/Xpte)/(Xiso/Xneo)の値の分布を示すプロット図である。 (Xneo/Xpte)/(Xiso/Xneo)について得られたROC曲線である。 (Xneo/Xpte)/(Xiso/Xcre)の値の分布を示すプロット図である。 (Xneo/Xpte)/(Xiso/Xcre)について得られたROC曲線である。 (Xneo/Xpte)/Xisoの値の分布を示すプロット図である。 (Xneo/Xpte)/Xisoについて得られたROC曲線である。 Xneo/Xbioの値の分布を示すプロット図である。 Xneo/Xbioについて得られたROC曲線である。 Xpte/Xcreの値の分布を示すプロット図である。 Xpte/Xcreについて得られたROC曲線である。 Xbio/Xcreの値の分布を示すプロット図である。 Xbio/Xcreについて得られたROC曲線である。 Xneo/Xcreの値の分布を示すプロット図である。 Xneo/Xcreについて得られたROC曲線である。

Claims (3)

  1. 個体から採取した採取物におけるプテリジン類化合物の濃度のデータを処理するデータ処理方法であって、
    前記採取物について、
    ネオプテリン濃度(Xneo)及びプテリン濃度(Xpte)、又は、
    これらの濃度、並びに、ビオプテリン濃度(Xbio)、イソキサントプテリン濃度(Xiso)及びクレアチニン濃度(Xcre)の少なくとも一つの濃度、
    を測定する濃度測定ステップと、
    前記濃度測定ステップで得られた濃度について、下記式(I)又は(II)の値を得る数値化ステップと、
    を備えるデータ処理方法。
    Xneo/Xpte ・・・(I)
    (Xneo/Xpte)/Y ・・・(II)
    [式中、Yは、Xbio/Xneo、Xbio/Xcre、Xbio、Xiso/Xneo、Xiso/Xcre、又はXisoである。]
  2. 式(II)におけるYがXbio/Xneo、Xbio/Xcre、又はXbioであり、
    前記数値化ステップにおいて式(II)の値を得る、請求項1に記載のデータ処理方法。
  3. 前記採取物が尿である、請求項1又は2に記載のデータ処理方法。
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