JP2007163241A - オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置及びこれに用いる可変波長光発生装置 - Google Patents

オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置及びこれに用いる可変波長光発生装置 Download PDF

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    • G01M11/3172Reflectometers detecting the back-scattered light in the frequency-domain, e.g. OFDR, FMCW, heterodyne detection

Abstract

【課題】走査する可変波長領域を拡大しても、高速で測定することが可能なオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置及びこれに用いる可変波長光発生装置を提供する。
【解決手段】波数走査範囲の異なる複数の可変波長光源1,2と、これらを同時に波長走査する制御回路26と、光源の夫々の出力光を測定光と参照光に分割するカプラ5,7と、測定光を合波して一つの測定光とするカプラ13と、測定光を測定対象に照射すると共に、反射又は後方散乱された信号光を捕捉する測定光照射系/信号光受光系23と、信号光を分割するカプラ13と、信号光と参照光とを個々に合波するカプラ6,8と、合波された個々の出力光の強度を光源の波数毎に測定する差動増幅器11,12と、測定された出力光の強度の集合から測定光が反射又は後方散乱された位置と反射又は後方散乱強度とを測定対象の奥行き方向に対して特定する演算制御装置22とを有する構成とする。
【選択図】図1

Description

この発明は、オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー(OCT)装置及びこれに用いる可変波長光発生装置に関するものである。即ち、この発明は、生体や塗装面等各種構造物の断層像を光の干渉現象を利用して測定する装置及びその光源に関するものである。
(1)従来のOCTと本発明者等による新しいOCT
オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー法(Optical Coherence Tomography:OCT法)は、網膜等の断層像の撮影に有効な光学的な断層撮影法である(非特許文献1)。OCT法は、生体への無侵襲性と高い空間分解能(〜10μm程度)が注目され、目以外の他の臓器への応用も試みられている(非特許文献1)。実用化されているOCTでは、操作の容易性・信頼性・小型軽量性を考慮して、光源としては半導体発光素子、具体的には近赤外域スーパー・ルミネセントダイオード(SLD)が用いられている。しかし、OCTの空間分解能は、光源のスペクトル幅に反比例するため、SLDのスペクトル幅で制限され10μm程度でしかなかった。また、従来のOCTには、機械的駆動部分が存在するため高速測定には不向きであるという欠点もあった。
本発明者等は、これらの欠点を解消するため、駆動部分が存在せず高速測定が容易な新しいOCTを開発し(特許文献1)、更に分解能を向上させるための新たな発明も行った(特許文献2)。
(2)本発明者等による新しいOCTの詳細
本発明者等が発明した新しいOCTは、可変波長光源を用いその出力光の波長を階段状に変化させて得られた干渉信号から断層像を構築するものである。本発明者等は、この技術をOFDR−OCT法(Optical-frequency-domain-reflectometory −OCT)と呼んでいる。従来のOCTでは参照光路に配置した参照ミラーを機械的に走査することによって断層像を構築していたが、OFDR−OCT法ではこの様な機械的走査が不要なので極めて高速の測定が可能になる。
以下、OFDR−OCT法の詳細について説明する。
(a)装置構成
図12は、本発明者等が開発したOFDR−OCT法を利用した前眼部の断層像撮影装置である。
まず、超周期構造回折格子分布反射半導体レーザ光発生装置(非特許文献1)のような、波長を変化させながら光を出射できる可変波長光発生手段である可変波長光発生装置111の光出射口を、光を二分割(例えば90:10)する方向性結合器等からなる第一のカプラ112の光受入口に光学的に接続する。
方向性結合器等からなる前記第一のカプラ112の一方側(分割割合90%側)の光送出口は、光を二分割(例えば70:30)する方向性結合器等からなる主分割手段である第二のカプラ113の光受入口に光学的に接続している。
前記第二のカプラ113の一方側(分割割合70%側)の光送出口は、オプティカルサーキュレータ115からなる進行方向制御手段の光受入口に光学的に接続している。この第二のカプラ113の他方側(分割割合30%側)の光送出口は、光を二分割(例えば50:50)する方向性結合器等からなる合波手段である第三のカプラ116の光受入口に光学的に接続している。上記オプティカルサーキュレータ115の光送出口は、上記第三のカプラ116の光受入口に光学的に接続している。また、上記オプティカルサーキュレータ115の光受入/光送出口は、図13に示すような測定光照射手段に接続する。この測定光照射手段は、測定対象である眼200によって測定光が反射又は後方散乱された信号光を捕捉する手段としても機能する。従って、以後、測定光照射/信号光捕捉手段と呼ぶ。
図13に示すように、測定光照射/信号光捕捉手段140は光ファイバを通ってきた測定光を平行ビームに整形するコリメートレンズ142と、この平行ビームを前眼部に集光するフォーカシングレンズ144と、測定光の進行方向を走査するガルバノミラー143とから構成されている。
この測定光照射/信号光捕捉手段140は、細隙灯顕微鏡150からスリット光(細隙光)照射系を外して空いた空間に取り付ける。細隙灯顕微鏡150の位置合わせ機能を利用することによって、被検者の眼の所望の位置近くに測定光を誘導することができる。
図12に示すように、前記第三のカプラ116の一方側及び他方側の光送出口は、光検出機能を有する第一の差動アンプ117の光受入口に光学的に接続している。第一の差動アンプ117のLog出力部は、入力された信号強度の変動を補正演算する第二の差動アンプ118の入力部に電気的に接続している。
他方、前記第一のカプラ112の他方側(分割割合10%側)の光送出口は、光検出器119の光受入口に光学的に接続している。光検出器119の出力部は、Logアンプ120の入力部に電気的に接続している。Logアンプ120のLog出力部は、前記第二の差動アンプ118の入力部に電気的に接続している。
前記第二の差動アンプ118の出力部は、コヒーレンス干渉波形、すなわち、反射又は後方散乱強度分布を合成する演算制御装置121の入力部に図示しないアナログ/デジタル変換機を介して電気的に接続している。演算制御装置121の出力部は、演算結果を表示するモニタやプリンタ等の表示装置122の入力部に電気的に接続している。この演算制御装置121は、入力された情報に基づいて前記可変波長光発生装置111及びガルバノミラー143を制御することができるようになっている。
(b)OFDR−OCT法の測定原理
測定対象たとえば前眼部によって測定光(第二のカプラ13で70%に分割されたレーザ光)が反射又は後方散乱されて生じた信号光は、第三のカプラ116によって参照光(第二のカプラ113で30%に分割された可変波長光)と合波され干渉する。
合波された光は直流成分と干渉成分の和であるが、第一の差動アンプ117はこの干渉成分のみを抽出する。下記式(1)は、測定対象が図14の様に反射面201を一つだけ有するとした場合に、差動増幅器117によって検知される干渉成分Id(ki)の大きさ(差動アンプ117の二入力I+(kiJ(ki)の差)を表したものである。
Figure 2007163241
2Lは第二のカプラ113で分割され第三のカプラ116で合波されるまでに第一の分割光(分割比70%)が走行した光路長(光の走行距離に屈折率を乗じたもの。以下同じ。)と第二の分割光(分割比30%)すなわち参照光が走行した光路長との差であり、kiは可変波長光発生装置111が第i番目に放射する光の波数(=2π/λ,λは波長)、Is及びIrはそれぞれ測定対象によって反射又は後方散乱された光(信号光)の強度及び参照光の強度である。第一の差動増幅器117は上記Id(ki)に比例した出力(正確には、その対数)を生成し、第二の差動アンプ118は可変波長光発生装置111の出力の揺らぎを補正する。
図14は、2L=0となる位置から距離Dだけ離れた位置に、反射面が存在する場合を示している。反射面201で反射された光が2L=0の位置まで戻るまでに走行する距離は2Dになるので、反射面の位置では2L=2Dとなる。従って、反射面の位置に対応するLの値はDである。
断層像は、演算制御装置121によってId(ki)をフーリエ変換することによって合成される。以下に、断層像が構築される過程を説明する。
まず、Id(ki)についてフーリエ余弦変換及びフーリエ正弦変換を行う。即ち、
Figure 2007163241
を算出する。ここで、cos(ki×z)及びsin(ki×z)はフーリエ核であり、zは位置座標である。Nは可変波長光源11の出射する波数の総数であり、波数間隔をΔk、波数走査の起点をk0+Δkとすると、kiは以下の式で表される。尚、i=1,2,…,Nである。
Figure 2007163241
次に、算出したYc(z)及びYs(z)から下記Yt(z)を求める。
Figure 2007163241
このYt 2(z)又はその平方根を取ったYt(z)が、測定対象の深さ方向に対する反射面(又は散乱面)の反射強度(又は後方散乱強度)の分布を示す。反射面が一つである本例の場合は、以下の式で表される反射分布強度が得られる。
Figure 2007163241
ここでB(z)は、以下の式で表され、ノイズフロアーの一部を形成する。
Figure 2007163241
式(6)の第1項で
Figure 2007163241
とおくと、第1項は
Figure 2007163241
となる。この式は、x=0即ちz=2Lで大きな値N2になりz=2Lから離れると急激のゼロに近づく。同様に、第2項はz=−2Lで大きな値N2になりz=−2Lから離れると急激のゼロに近づく。即ち、この項は、折り返し像を生成する。
従って、x=z/2を横軸にとり縦軸yにYt 2(2x)をプロットすることにより、x=±Lでy=Nz・Ir・Isとなりそれ以外の位置では略0となる。
通常は、x≦0には測定対象が存在しないように光路長を調整し、x≧0に対してのみYt 2(2x)をプロットする。従って、Yt 2(2x)をxに対してプロットしても折り返し像は現れず、上記プロットにより反射(又は後方散乱)強度の深さ方向の分布を得ることができる。
以上の説明では波数が走査時間に対して階段状に変化する場合について説明したが、波数を時間に対して連続的に変化させるような光源を用いてもよい。干渉信号強度を測定するためのサンプリング時間を十分短くすれば理想的ではあるが、そうでなくても各サンプリング期間の中心波数kiとすれば近似した結果を得ることができる。
(3)OFDR−OCT法の分解能向上
OCTの空間分解能は、光源のスペクトル幅に反比例する。これはOFDR−OCTでも同じである(OFDR−OCTの分解能を決定するのは、個々の可変波長光のスペクトル幅ではなく、個々の可変波長光のスペクトルが集合して形成されるスペクトルの幅である。即ち、可変波長領域の幅である。)。SLDを光源とする従来のOCTでスペクトル幅を広げようとすると、中心波長の異なる複数のSLDの出力を合波することになる。しかし、例えば中心波長が異なる2つのSLDの出力を合波するとそのスペクトル形状は双峰性になってしまい、OCTに適したSLD本来のガウシアン形状とは大きく異なってしまう。このため分解能はスペクトル幅に反比例しては減少せず、また得られる断層像にはゴーストが発生してしまうという問題点がある(特許文献2)。
これに対して、OFDR−OCTでは波長を走査して得られるスペクトルの形状は元々矩形なので、複数の可変波長光源を合波してもスペクトル形状は矩形のままなので何ら問題は生じない。
即ち複数の可変波長光源を一つずつ順番に波長走査してその出力を合波すれば、OFDR−OCTの空間分解能を容易に向上させることができる。
図15はOFDR−OCTの空間分解能を向上させるため、複数の可変波長光源を合波した高分解能用光源の概念図である。241は異なる可変波長範囲を波長走査する複数の可変波長光源であり、244はそれぞれの可変波長光源を順番に走査させるための制御回路である。242は、各々の可変波長光源の出力を合波するための光結合器である。
図16は、二つの可変波長光源からなる高分解能用光源の出力スペクトルである。出力スペクトル中の領域1〜2はそれぞれの可変波長光源のスペクトルに由来するものであり、各々の可変波長光源のスペクトルを接続したものが高分解能用光源の出力スペクトルである。この図から明らかなように、高分解能用光源の出力スペクトルは矩形であり通常のOFDR−OCTで用いられる単一の可変波長光源と形状において何ら異なる点はない。従って、従来のOCTの様に複数の光源を合波するとスペクトル形状が変化してしまうことはなく、このことに起因したゴーストの発生等の弊害はない。
特開2005−156540号公報 特願2004−332764号 特願2005−14650号 吉國 裕三,応用物理 第71巻 第11号(2002),p1362〜1366 Takuji Amano, Hideaki Hiro-Oka, DongHak Choi, Hiroyuki Furukawa, Fumiyoshi Kano, Mituo Takeda, Motoi Nakanishi, Kimiya Shimizu, and Kohji Ohbayashi, APPLIED OPTICS, Vol.44, pp.808-816(2005). S.H.Yun, G.J.Tearney, J.F.de Boer, and B.E.Bouma, OPTICS EXPRESS, No.23, pp.5614-5624(2004).
しかし上記OFDR−OCT装置の高分解能用光源では、拡大された可変波長領域全体を走査するために必要な時間が、組み合わせた可変波長光源の数に比例して増加する。即ち、上記高分解能用光源には、分解能を向上させようとして可変波長領域を拡大すると測定速度が低下してしまうという課題がある。
上記課題を解決する第1発明のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置は、
波数走査範囲の異なる複数の可変波長光発生手段と、
前記複数の可変波長光発生手段を同時に波長走査する制御手段と、
前記複数の可変波長光発生手段の出力を夫々測定光と参照光に分割し、夫々の前記測定光を合波して測定対象に照射し、合波された前記測定光の束が測定対象によって反射又は後方散乱された信号光を分割して夫々の前記参照光と干渉させて干渉信号を発生する手段と、
前記複数の可変波長光発生手段の波数を同時に走査させながら測定した前記干渉信号の集合に基づいて、前記測定光が前記測定対象によって反射又は後方散乱された位置と反射又は後方散乱強度とを前記測定対象の奥行き方向に対して特定する手段と、
を有することを特徴とする。
また、第2発明のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置は、
波数走査範囲の異なる複数の可変波長光発生手段と、
前記複数の可変波長光発生手段を同時に波長走査する制御手段と、
前記可変波長光発生手段の夫々の出力光を測定光と参照光に分割する夫々の手段と、
夫々の前記測定光を合波して一つの測定光とする手段と、
前記一つの測定光を測定対象に照射すると共に、前記一つの測定光が前記測定対象によって反射又は後方散乱された信号光を捕捉する手段と、
前記信号光を分割する手段と、
前記分割された信号光と夫々の前記参照光とを個々に合波する夫々の手段と、
前記個々に合波する夫々の手段によって合波された個々の出力光の強度を前記複数の可変波長光発生手段の波数毎に測定する夫々の手段と、
前記測定する夫々の手段によって前記波数毎に測定された前記個々の出力光の強度の集合から前記測定光が前記測定対象によって反射又は後方散乱された位置と反射又は後方散乱強度とを前記測定対象の奥行き方向に対して特定する手段とを有することを特徴とする。
また、第3発明のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置は、第2発明のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置において、
前記一つの測定光とする手段と、前記信号光を分割する手段とが同一の手段であることを特徴とする。
また、第4発明のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置は、第2又は第3発明のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置において、
前記特定する手段が、前記個々の出力光の強度の集合を前記波数に対してフーリエ変換するものであることを特徴とする。
また、第5発明のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置は、第4発明のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置は、
一つの反射面からなる測定対象を標準試料として予め求めておいた、前記個々の出力光の振幅の比に基づいて、
前記個々の出力光の強度を補正する手段を有することを特徴とする。
また、第6発明のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置は、第4又は第5発明のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置は、
一つの反射面からなる測定対象を標準試料として予め求めておいた、前記分割する夫々の手段から前記個々に合波する夫々の手段に至る夫々の前記測定光及び夫々の前記信号光が走行する光路長の和と、前記分割する夫々の手段から前記個々に合波する夫々の前記参照項の光路長との、夫々の差を求め、
前記夫々の差のうちから選択した一つに対するその他の前記夫々の差との相違に基づいて、夫々の前記相違が断層像構築に与える影響を補正する手段を有することを特徴とする。
また、第7発明のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置は、第4又は第5発明のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置において、
前記個々の出力光の強度の集合を前記波数走査範囲毎に前記波数に対してフーリエ変換して得られる、前記一つの測定光が反射又は後方散乱された位置と反射又は後方散乱強度とを前記測定対象の深さ方向に特定した夫々の関数から、相互相関関数を合成し、
前記相互相関関数から、前記分割する夫々の手段から前記個々に合波する夫々の手段に至る夫々の前記測定光及び夫々の前記信号光が走行する光路長の和と、前記分割する夫々の手段から前記個々に合波する夫々の手段に至る夫々の前記参照光の光路長との、夫々の差を求め、
前記夫々の差のうち選択した一つに対するその他の前記夫々の差との相違に基づいて、夫々の前記相違が断層像構築に与える影響を補正する手段を有することを特徴とする。
また、第8発明のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置は、第6又は第7発明のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置は、
前記断層像構築に与える影響を補正する手段が、
前記複数の可変波長光発生手段の夫々の波数走査範囲毎に、前記フーリエ変換のフーリエ核の位置座標を前記位置座標に夫々の前記相違を加えたものとしたことを特徴とする。
また、第9発明のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置は、第6〜第8発明の何れかのオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置において、
前記夫々の測定光、前記夫々の信号光、前記一つの測定光、前記夫々の参照光が走行する光学経路によって前記個々の出力光にもたらされる位相変化を求め、
前記複数の可変波長光発生手段の波数走査範囲毎の前記フーリエ変換が、当該フーリエ核の波数と位置座標の積を、前記積に夫々の前記位相変化を加えたものであることを特徴とする。
また、第10発明のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置は、第2発明のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置において、
前記波数走査範囲の異なる複数の可変波長光発生手段の出力が走行する、
夫々の前記参照光の光路、夫々の前記分割する夫々の手段から前記一つの測定光とする手段に至る光路、又は前記個々の信号光とする手段から前記個々に合波する夫々の手段に至る光路の少なくとも一つの光路毎に光路長調整手段を備えたことを特徴とする。
また、第11発明のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置は、第2発明のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置において、
前記夫々の参照光を合波して一つの参照光とする手段と、
前記一つの参照光を反射鏡に照射すると共に、前記反射鏡によって反射された前記参照光を捕捉する手段と、
捕捉された前記参照光を分割して個々の参照光とする手段とを有し、
前記一つの参照光とする手段が前記一つの測定光とする手段と同一の位相変化を与えるものであり、且つ前記個々の参照光とする手段が前記個々の信号光とする手段と同一の位相変化を与える手段であることを特徴とする。
また、第12発明のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置用の可変波長光発生装置は、第1〜第11発明の何れか1項に記載のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置における前記複数の可変波長光発生手段と、前記波長走査する制御手段と有してなることを特徴とする。
また、第13発明のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置用の可変波長光発生装置は、第12発明のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置用の可変波長光発生装置において、
可変波数範囲が波数に対して0.2μm‐1以上であることを特徴とする。
また、第14発明のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置用の可変波長光発生装置は、第12又は第13発明のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置用の可変波長光発生装置において、
前記可変波長光源の波数走査周期が、5ms以下であることを特徴とする。
また、第15発明のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置用の可変波長光発生装置は、第12〜第14は何れかのオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置用の可変波長光発生装置において、
前記可変波長光源が、波数を離散的に切り替え可能であることを特徴とする。
また、第16発明のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置用の可変波長光発生装置は、第12〜第15発明のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置用の可変波長光発生装置において、
前記可変波長光源が、可変波長レーザからなることを特徴とする。
本発明によれば、空間分解能を上げるために可変波長光源の数を増やしても測定時間が増加しない。即ち、高分解能且つ高速のOFDR−OCT装置を実現できる。
(実施例1)
本発明は、高分解能かつ高速測定を可能とするOFDR−OCT用光源及びOFDR−OCT装置に係るものである。本発明に係る光源及び装置を、高速・高分解能OFDR−OCT用光源及び高速・高分解能OFDR−OCT装置と呼ぶこととする。
まず、可変波長光源を二つ用いた場合の実施例について説明する。
(1)装置構成
図1は、本発明の実施例1に係る高速・高分解能OFDR−OCT装置の概略図である。図2は、図1に示す可変波長光源1,2の出射する光の波長変化を時間に対して表したものである。縦軸は各々の可変波長光源が出射する光の波長(又は波数)であり、横軸は最初の波長が出射されてからの経過時間である。
図1に示すように、本実施例1の高速・高分解能OFDR−OCT装置は、同時に波長走査が可能であり且つ波数走査範囲の異なる複数の可変波長光発生装置25と、可変波長光発生装置25の夫々の出力光を測定光と参照光に分割するカプラ5,7と、夫々の前記測定光を合波して一つの測定光とするカプラ13と、前記一つの測定光を測定対象に照射すると共に、前記一つの測定光が前記測定対象によって反射又は後方散乱された信号光を捕捉する測定光照射系/信号光受光系23と、前記信号光を分割する前記カプラ13と、前記分割された信号光と夫々の前記参照光とを個々に合波するカプラ6,8と、カプラ6,8によって合波された個々の出力光の強度を可変波長光発生装置25の波数毎に測定する差動増幅器11,12と、差動増幅器11,12によって前記波数毎に測定された前記個々の出力光の強度の集合から前記測定光が前記測定対象によって反射又は後方散乱された位置と反射又は後方散乱強度とを前記測定対象の奥行き方向に対して特定する演算制御装置22とを有する構成となっている。
詳述すると、可変波長光発生装置25を構成する可変波長光源1,2は、異なった波長領域を同時に波長走査(波数走査)するためのものである。各々の可変波長光源1,2は、図2の様に階段状に波長走査(波数走査)する。可変波長光源1,2の波長走査領域は必ずしも接している必要はないが、本実施例では、図2に示す様に各々の波長走査領域3,4は接している。また、波長間隔は、波数に変換した場合に等間隔になるように走査する。
図2の例では、波数間隔が2.6 ×10-4μm-1、一波数当たりの保持時間は1μsである。また、可変波長光源1,2の波長走査範囲はそれぞれ1.530 〜1.570 μm及び1.570〜1.610μmである。また、可変波長光源1,2の出力強度は、波数に拠らず一定値10mWである。
可変波長光源1,2は、例えば超周期構造回折格子分布反射半導体レーザ(非特許文献1)を用いる。この他、サンプル・グレーティング・分布反射型半導体レーザ(SG−DBRレーザ,US4896325 )、変調格子Yレーザ(Modulated Grating Y laser、MG-Yレーザ)及びグレーティング・カプラ・リフレクタ・レーザ(Grating Coupler Sampled Reflector Laser、GCSRレーザ)も用いることができる。
可変波長光源1は、方向性結合器からなるカプラ5,6、サーキュレータ9、及び差動増幅器11と共に第一の干渉計を構成する。それぞれの構成要素は、光ファイバによって光学的に接続されている。また、可変波長光源2は、方向性結合器からなるカプラ7,8、サーキュレータ10、及び差動増幅器12と共に第二の干渉計を構成する。そして、第一の干渉計を構成するサーキュレータ9と第二の干渉計を構成するサーキュレータ10のそれぞれの光受入/光送出口14,15は、方向性結合器からなるカプラ13に接続され、その出力はコリメータレンズ27、ガルバノミラー15、対物レンズ16からなる測定光照射系/信号光受光系23に接続される。
差動増幅器11,12は、二つ入力の差に比例した電圧を出力するものであり、カプラ5,7の分割比は70:30(=試料光路17,18側:参照光路19,20側)である。また、カプラ6,8の分割比は50:50である。尚、可変波長光源1,2の出力光の強度に揺らぎある場合には、差動増幅器11,12の出力を対数出力とすると共に従来のOFDR−OCT(図12)で用いていたカプラ112、光検出器119、Logアンプ120、差動アンプ118からなる補正回路を用いて、可変波長光源1,2の出力光の強度変動を補正することができる。可変波長光源1,2の出力光の強度が安定している場合には、この回路は不要である。以下の説明では、可変波長光源1,2の出力はそれぞれ波長に拠らず一定であるとして、上記補正回路が無い場合について説明することとする。
差動増幅器11,12の出力はA/Dコンバータ21に入力され、その出力はコヒーレンス干渉波形、すなわち、反射又は後方散乱強度分布を合成する演算制御装置22の入力部に電気的に接続している。演算制御装置22は例えばコンピュータからなるものである。演算制御装置22の出力部は、演算結果を表示するモニタやプリンタ等の表示装置(図示せず)の入力部に電気的に接続している。この演算制御装置22は、入力された情報に基づいて前記可変波長光発生装置1,2及びガルバノミラー15を制御することができるようになっている。
なお、ここで可変波長光発生装置25について詳述すると、図3に示すように可変波長光発生装置25は、波数走査範囲の異なる複数(図示例では2つ)の可変波長光源1,2と、可変波長光源1,2の波数を同時に走査する制御手段としての制御回路26とを備えている。即ち、制御回路26では、演算制御装置22からの指令に基づき、可変波長光源1,2を同時に駆動する。その結果、可変波長光源1からは、カプラ5へ可変波長光1を出力し、同時に、可変波長光源2からは、カプラ7へ可変波長光2を出力する。即ち、可変波長光発生装置25は、同時に波長走査が可能であり且つ波数走査範囲の異なる複数(図示例では2つ)の可変波長光発生手段を有する構成となっている。即ち、可変波長光源1,2は、制御回路26に接続され、駆動されることにより、同時に波長走査可能となる。
なお、図3では制御回路26が可変波長光源1,2を駆動する機能を有しているが、これに限定するものではなく、図4に示すように可変波長光源1,2のそれぞれを駆動する制御回路26A,26Bと、演算制御装置22からの指令に基づいて制御回路26A,26Bに動作命令を与えることにより制御回路26A,26Bによる可変波長光源1,2の駆動を同時に実行させる制御回路26Cとに分けてもよい。更には、この制御回路26Cの機能を演算制御装置22が兼ねるようにしてもよい。
(2)動作方法
次に、この高速・高分解能OFDR−OCT装置の動作方法について説明する。
第一の干渉計の波長可変光源1の出力(可変波長光1)は、カプラ5により分割され、試料光路17と参照光路19に送出される。参照光路19に分割された参照光は、カプラ6の一方の入力端に入力される。試料光路17に分割された測定光は、サーキュレータ9に入力され光受入/光送出口14から送出されカプラ13に入力される。カプラ13に入力した測定光は、第二の干渉計の測定光と合波され、測定光照射系/信号光受光系23を介して測定対象24に照射される。測定対象24内で反射又は後方散乱された信号は、測定光照射系/信号光受光系23によって捕獲され、カプラ13に送り返される。
カプラ13は信号光を二分割し、その一方がサーキュレータ9の光受入/光送出口14に送出する。サーキュレータ9に入力した信号光は、カプラ6の他方の入力端に送出される。カプラ6は信号光と参照光を合波し、光検出機能を有する差動増幅器11に送出する。
同様に、第二の干渉計でも、可変波長光源2の出力(可変波長光2)を試料光路18と参照光路20に分割し、試料光路18の測定光をカプラ13で第一の干渉計の測定光と合波し、測定光照射系/信号光受光系23を介して測定対象24に照射する。測定対象24内で反射又は後方散乱された信号光は、測定光照射系/信号光受光系23によって捕獲された後、カプラ13で二分割され、一方がサーキュレータ10の光受入/光送出口15に送出される。
差動増幅器11,12の出力は、A/D変換器21によってデジタル信号に変換された後、演算制御装置22に入力される。演算制御装置22は、差動増幅器11,12双方の出力をデジタル化した信号に基づき反射又は後方散乱強度分布を合成する。この操作を、測定位置を水平方向で少しづつ変化させながら、繰り返すことによって測定対象24の断層像を構築する。
差動増幅器11,12のそれぞれの出力は、下記「(3)原理」の節に示す通り、それぞれ波長光源1,2が放射する光によって生じる夫々の干渉光の強度に比例する。しかし、第一及び第二の干渉計では、可変波長光源1,2の出力強度、差動増幅器11,12の量子効率・増幅率に相違があり、更に試料光路17,18と参照光路19,20の光路長も一致しないのが普通である。更には、第一及び第二の干渉計に戻ってくる信号光には、カプラ13によって異なった位相変化が与えられる。従って、これらの場合、波長毎に得られる差動増幅器11,12の出力を、従来のOFDR−OCTと同じ手法で解析しても断層像を構築することはできない。
この為本発明ではこれらの場合、下記「(4)補正方法」に述べる手法により、これらの相違を補正して正確な断層像を得る。尚、以上の様な相違、不一致、位相変化がない場合には、これらの補正は不要である。
ところで、OFDR−OCT装置の自由空間における分解能は、以下の式で与えられる(非特許文献2)。
2.78/Wk
ここで、Wkは各々の可変波長光源の出力を一つに合波した測定光のスペクトル幅である。この式に基づくと、全波数走査範囲が0.20μm-1(例えば、波長範囲(1530〜1610nm)以上、0.43μm-1(例えば、波長範囲1450〜1610nm)以上、10μm-1(例えば、波長範囲(1310〜1610nm)以上の場合には、分解能は生体中(屈折率1.38)で夫々10μm以下、4.7 μm以下、2.2 μm以下となる。実用化されているOCT装置の分解能は、10μm以上なので、本発明によれば分解能の向上を図ることが可能である。
また、本発明の測定時間は、各々の可変波長光源が夫々の波数範囲全体を走査する時間によって決まる。この時間が5ms以下であれば、水平方向に100点の位置で深さ方向の反射強度分布(又は、後方散乱強度)を測定しても500msで測定が完了する。従って、静止困難である生体に対しても明瞭な断層像の測定が可能となる。更に、0.5 ms以下、0.05ms以下ならば、立体断層像や動画の撮影も可能になる。
(3)原理
第一の干渉計の出力について検討する。説明を簡単にするため、ここではカプラ13が信号光に与える位相変化は無視する。
参照光と信号光を合波した干渉光の電界強度E1は以下の式で表される。
Figure 2007163241
ここでEr1は、可変波長光源1から参照光路19へ分割された参照光の電界強度を表す。Es1は、可変波長光源1から試料光路17へ分割され試料24によって反射(又は後方散乱)された信号光の強度を示す。一方Es2は、第二の干渉計を構成する可変波長光源2から試料光路18へ分割され試料24によって反射(又は後方散乱)されてカプラ13によって第一の干渉計の試料光路17に入力した信号光の電界強度を表す。信号光の電界強度が、Es1ではなくEs1+Es2である点が従来のOFDR−OCTと異なる。
第一の干渉計の干渉光の強度は、以下の様になる。
Figure 2007163241
ここで、「*」は共役複素数を、「Re」は実部をとることを表す。また明示はしないが、式(9)の各項に時間平均したものである(以下、同じ)。
異なる光源からの光は互いに干渉しないので、右辺第5項と第6項はゼロになる。従って、(9)式は、
Figure 2007163241
となる。
尚、可変波長光源のコヒーレント時間は10ns程度なのでこの時間内であれば式(9)の右辺第5項と第6項は有限の値をとり得るが、通常差動増幅器11は数百ns以上の時間に亘って干渉信号を平均化した値を出力する。従って、第5項と第6項の値は殆ど零と考えて差し支えない。
第一の差動アンプ11は、直流成分である右辺第1項、第2項、第3項はキャンセルし第4項の干渉成分のみ抽出する。従って、第一の差動アンプ11の出力V1(k1)は、以下の様になる。
Figure 2007163241
ここでk1及びω1は、波長可変光源1の波数及び角振動数である。lr1はカプラ5からカプラ6までの参照光路19の光路長、ls1はカプラ5からカプラ6までの試料光路17の光路長である。tは、時刻を示す。また2z1(=ls1−lr1)は試料光路17と参照光路19の光路長差である。Ar1,As1は、それぞれ参照光及び信号光の電界振幅である。尚jは、純虚数である。
以上の議論では、差動増幅器11の量子効率・増幅率等は考慮していない。これらの影響等を代表する係数α1を導入すると、
Figure 2007163241
と表される。
第二の干渉計の差動増幅器12の出力V2(k2)についても同様に、
Figure 2007163241
と表される。k2は可変波長光線2の出力光の波数であり、2z2=(ls2−lr2)は第2の干渉計の試料光路18と参照光路20の光路長差である。また、Ar2,As2は、それぞれ参照光及び信号光の電界振幅である。
即ち、差動増幅器11及び12は、可変波長光源1及び2がそれぞれ放射する光に基づく干渉信号を出力することになる。従って本実施例では、可変波長光源1,2を同時に波長走査させても、可変波長光源1の波長領域に対する干渉信号(式(12))と可変波長光源2の波長領域に対する干渉信号(式(13))とが独立して測定可能である。このため、可変波長光源の数は従来技術に比べて2倍(即ち可変波長範囲が2倍)になっているが、測定時間は従来の可変波長光源が一つの場合とかわらない。
式(12)及び式(13)を比較すると差動増幅器11,12の出力は、同一の測定対象に対して振幅(α1r1s1,α2r2s2)及び光路長差(z1,z2)が一致していないことが分かる。本発明では、以下の節に述べる通り振幅の相違は、標準試料によって求めた補正係数によって補正することができる。また、光路長差についても、次節に述べる通り、断層像を構築する際のフーリエ変換に修正を加えること等によって補正することができる。
以上の例では、カプラ13が信号光に与える位相変化は無視した。しかし、現実にはカプラ13によって位相変化が生じる場合の方が多い。この様の場合でも、この位相変化を適当な手段によって補正することが可能である。
(4)補正方法
(a)振幅の補正
まず、振幅の不一致を補正する方法について述べる。
測定対象24の光反射率をR、可変波長光源1,2の放射光の電界強度をそれぞれS1,S2とすると、Ar1,As1,Ar2,As2は以下の様に表すことができる。
Figure 2007163241
ここで、κr1 2:κs1 2及びκr2 2:κs2 2は、それぞれカプラ5及びカプラ7の分割比を表す。
従って、式(12)及び式(13)は以下の様に変形できる。
Figure 2007163241
今、測定対象としてミラー(反射率R´)を選択し差動増幅器11の出力を走査波数に対してプロットすると、反射面は一枚なので振幅B1
Figure 2007163241
振動数が2z1の余弦関数になる(図5の上図(a))。一方、差動増幅器12の出力は振幅B2が、
Figure 2007163241
振動数が2z2の余弦関数になる(図5の下図(b))。
従って、差動増幅器11の出力B1と差動増幅器12の出力の振幅B2の比K(=B1/B2)は、以下の様になる。
Figure 2007163241
この値は第一の干渉計と第二の干渉計の特性の相違に基づくものであり、測定対象の反射率には依存しない。従ってこの値K(以下、振幅補正係数と呼ぶ)を用いると、差動増幅器12の出力V2(k2)は以下のように補正をすることができる。
Figure 2007163241
ここでC=α1・κr1・κs1・S1 2である。
一方式(18)も、係数Cを用いると以下の様に表すことができる。
Figure 2007163241
以上の様に補正係数Kを予め求めておくことにより、第一及び第二の干渉計の特性の相違によって生じる両干渉計の干渉信号強度の相違は補正することができる。
(b)光路長の補正
次に、光路長差(z1,z2)の相違を補正する方法について述べる。
光路長差を補正する方法には、2つの方法がある。
(b−1)光路長を調整する方法
最も簡素な原理に基づく補正方法は、第一及び第二の干渉計の何れか一方又は双方に光路長の調整を可能とする部材を挿入し、双方の光路長差(2z1,2z2)を一致させることである。図6に光遅延器31,32を用いて光路長差を調整するようにした装置の例を示す。
光路長差の一致は、ミラーを標準試料として用いて光路長差2z1,2z2を実測することにより可能になる。即ち、標準試料として固定したミラーを用い、可変波長光源1,2を動作させて得られる差動増幅器11,12の出力を夫々式(2)〜(5)に基づいてデータ処理してz1,z2を算出し、z2とz1が一致する様に光遅延器31,32を調節すれば良い。
光路長差の調整は環境温度の影響を考慮する必要がある。干渉計を構成する部品のうち光ファイバはその長さが他の部品に比べて格段に大きいので、温度変化による伸縮の影響が顕著に現れる。従って装置温度が変化するとz1,z2自体が変化してしまうので、予めz1,z2を測定しておいても正確な補正はできない。特に、温度変化が試料光路と参照光路で異なっていると誤差は大きくなる。従って、装置温度が変化しやすい環境ではz1,z2は適宜測定し、光路長の調整はこまめにすることが好ましい。
(b−2)フーリエ変換に修正を加える方法
(i)原理
上記(b−1)の様に物理的に光路長差を一致できなくても、データ処理によって光路長差の相違を補正することができる。
従来技術の欄で述べた通り可変波長光源が一つの場合には、深さ方向の反射率分布(又は後方散乱分布)Yt 2(z)は、差動増幅器の出力V(ki)に基づいて以下の様にして求めることができる。
まず出力V(ki)から
Figure 2007163241
を算出し、得られた値に用いて以下の式に従ってYt 2(z)を計算する。
Figure 2007163241
尚、zは深さ方向の位置座標であり、Nは可変波長光源の出射する波数の総数である。また、波数間隔をΔk、波数走査の起点をk0+Δkとした場合、ki
Figure 2007163241
と定義される。但し、i=1,2,…,Nである。
データ処理による補正方法では、式(23)〜(25)に代えて以下の式を用いる。
Figure 2007163241
但し、δ=2z2−2z1である。この値は試料の位置に拠らず一定の値になるので、ミラーを標準試料にして求めることができる。V2´(ki)はV2(ki)に振幅補正係数Kを乗じたものである。δを求めるためには、固定ミラーを試料として第一及び第二の干渉計を動作させて式(2)〜(5)に基づいてz1,z2を測定しδ=2z2−2z1を算出すればよい。また、Mは第1の可変波長光源1の出射する波数の総数であり、NはMと第2の可変波長光源2の出射する波数の総数の和である。
反射率分布(又は後方散乱分布)Yt´2(z)は、上記Yc´(z)及びYs´(z)を用いて以下の式に基づいて算出される。
Figure 2007163241
この節の後半で導出するようにYt´2(z)の関数形は、次式で表される。
Figure 2007163241
この式の導出は、この節の後半で行う。
図7は、Yt´2(z)をグラフ化した一例である。ここでB(z)は、総てのzに対して略ゼロとなる関数である。
z≧0の領域では、試料からの反射光による鋭きピークが一つだけz=2z1の位置に現れる。一方、z≦0の領域には、折り返し像がz=−2z2とz=−2z2−δに二つ現れる。しかし通常断層像の測定は、z≦0には測定対象が存在しないように光路長を調整してから行われる。この場合折り返し像は、図7の様にz<0にしか現れない。従って、z≧0に対してYt´2(z)をプロットすることにより反射(又は後方散乱)強度の深さ方向の分布を得ることができる。尚、以上の議論では、−2z2−δ≧0即ち
Figure 2007163241
と仮定した。また、横軸は光路長差の倍(2z1)なので、実距離に直すのに2で割る必要がある点に留意する必要がある。
(ii)Yt´2(z)の導出
最後に、式(30)の導出過程の詳細を示す。
まず、式(27)に式(21)及び式(22)を代入し、三角関数加法定理を用いて変形する。
Figure 2007163241
次に式(31)を、オイラーの公式と関係式δ=2z2−2z1を用いて変形する。
Figure 2007163241
この式では
Figure 2007163241
に関する項が、i=1からi=Nまでの総和を取るよう纏められている。
尚、ki´=(k0+Δk・M)+Δk×iである。
更に、以下の関係式(33)と式(26)とを用いて式(32)を変形する。
Figure 2007163241
従って、以下の様になる。
Figure 2007163241
この式を再度オイラーの公式を用いて変形する。
Figure 2007163241
となる。
同様にしてYs´(z)を求めると、以下のようになる。
Figure 2007163241
次に式(35)及び式(36)より、Yc´2(z)とYs´2(z)を求める。
Figure 2007163241
右辺第1項から第3項は、特定のzで大きな値をとり、そこから変位すると急激に減少し略ゼロとなる。例えば、第1項では、
Figure 2007163241
の部分がz=2z1でN2と大きな値をとり、そこから変位すると急激に0に近づく。
Figure 2007163241
は、周期2π/Δkの周期関数であり、次の周期までの長い区間に亘り略ゼロに近い値となる。従って、第1項は、z=2z1
Figure 2007163241
と大きな値をとりそこから変位すると急激にゼロに近ずき、そのまま次の周期まで略ゼロに近い値をとる。
一方B1(z)の項は、例えば
Figure 2007163241
の様に、総てのzに対して略ゼロとなる様な関数を含む項を集めたものである。
同様に、
Figure 2007163241
となる。
2(z)はB1(z)と同様、総てのzに対して略ゼロとなる。
従って、
Figure 2007163241
となる。ここで、B(z)=B1(z)+B2(z)である。
この式は、式(30)に一致する。
(iii)標準ミラーに拠らないδの決定方法
δは、装置の環境温度によって大きな影響を受ける。干渉計を構成する光ファイバの長さは数m〜数十mに及ぶので、僅かな温度変化による光ファイバの伸縮でも断層像の分解能(数μm)に比べると無視できない値である。従って装置温度が変化してしまうと、予めδ=2z2−2z1を測定しておいても正確な補正ができなくなってしまう。特に、試料光路と参照光路で温度変化が異なっている場合、この問題は顕在化する。従って、装置温度が変化しやすい環境では、δ=2z2−2z1を適宜測定しなおすことが必要になる。
しかし、標準ミラーを用いたδ=2z2−2z1の測定は煩雑であり、装置温度が変化しやすい環境では断層像の構築が困難である。この様な困難性を回避するためには、標準ミラーを用いずにδ=2z2−2z1を決定する方法が必要になる。以下に、その一例を示す。
この方法では予めδを測定しておくことはせず、断層像を撮影しようとしている試料から得られた干渉信号から直接δを算出する。
まず、第一及び第二の干渉計を同時に動作させて、測定したい試料からの干渉信号を得る。この測定結果から、式(23)〜式(25)を用いて第一の干渉計の出力に対する反射率分布Y1t 2(z)及び第二の干渉計の出力に対する反射率分布Y2t 2(z)を夫々算出する。次に、これらの関数に対する下記相互相関関数C(z)を算出する。
Figure 2007163241
Zは変数である。ここで、Y1t 2(z)及びY2t 2(z)はzについての周期関数であり、上記式(39−51)の積分範囲を規定するLはY1t 2(z)及びY2t 2(z)の周期である。この周期は、可変波長光源1,2の波数間隔によって定まる(非特許文献2)。可変波長光源1,2の波数間隔は同一なので、Y1t 2(z)及びY2t 2(t)の周期は同じである。
両関数Y1t 2(2z1),Y2t 2(2z2)とも同一の測定対象に対する反射率分布であり、且つ(干渉信号の振幅の相違を無視すると)Y1t 2(2z1)=Y2t 2(2z2)である。即ち、Y1t 2(z)∝Y2t 2(z+δ)である。この式を式(39−51)に代入すると以下の様になる。
Figure 2007163241
上記相互相関関数が最大値となるときのZの値をZmaxとすると、相互相関関数の性質上δ=Zmaxである。
即ち、測定対象の干渉信号を測定して相互相関関数C(Z)を算出し、その最大値を与えるZを求めればその瞬間における光路長差の相違δを得ることができる。このδを用いて、上記干渉信号から式(27)〜(29)を算出すれば断層像を構築することができる。
二次元的な断層像を構築するためには、測定光の照射位置を水平方向に僅かずつ変化させながら干渉信号を測定し夫々の位置で反射率分布を求める。δは測定光の照射位置毎に決定可能であるが、測定光の水平方向走査は極めて短時間に終了するので通常はどこか一点でδを決定すれば温度変化の影響を受けない。
この方法には相互相関関数C(Z)を計算するために時間が余分にかかるという欠点があるが、標準ミラーの様には明瞭な単峰性の反射率分布が得られない試料に対しても適用できる。即ち、試料の性質やノイズのために明瞭に反射率分布の位置の差が求められない場合であっても、光路長差δを求めることができる。このため、測定対象自体の干渉信号から光路長差の相違δを求めることが可能になるのである。もちろん、この方法は標準ミラーを用いた光路長差の相違δの決定にも適用できる。
(c)カプラで発生する位相の補正
(c−1)カプラの具体例
方向性結合器は3dBカプラとして良く用いらるが、入力に対して位相差を付けた上で合波する特性がある。図8は、方向性結合器からなる3dBカプラの概略図である。入力をA0,B0とすると、出力A,Bは以下の様に表すことができる。
Figure 2007163241
この3dBカプラを測定光を合波するためのカプラ13として用いるためには、入力ポート61,62を入力口とし、出力ポート63,64の何れか一方を出力口とすればよい。
以下、入力ポート61,62を入力口、出力ポート63を出力口とした場合を例として説明する。この場合式(39−1)から明らかなように、出力光Aは、A0及びB0に夫々0及び−π/2の位相変化を与えた上で合波したものになる。尚、式(39−1)の右辺が
Figure 2007163241
で除されているのは、出力ポート64にも入力光は分割されるためである。
(c−2)信号光に生じる位相変化
次に、この様なカプラによって信号光に生じる位相変化について説明する。
上述の様に、第一の干渉計からの測定光をA0、第二の干渉計からの測定光をB0とすると、カプラ13の出力光は式(39−1)で表される。次に、3dBカプラから試料までの光路長をL´、試料の反射率又は後方散乱率をRとすると、試料によって反射又は後方散乱されてカプラ13に戻ってくる信号光は
Figure 2007163241
となる。この入力はカプラ13を構成する3dBカプラの出力ポート63に入力する。ところで、3dBカプラの特性は入出力を逆転しても同じ式で表すことができる。従って、カプラ13が第一の干渉計に戻す信号光Es1は、式(39−1)において
Figure 2007163241
とすることによって得られる。尚、ここで矢印は代入することを意味するものとする。従って、

Figure 2007163241
となる。
j2kiL´は、カプラ13を出射した光が試料24によって反射(又は後方散乱)されて戻って来るまでに生じる位相変化を表す。従って式(39−3)から明らかな様に、3dBカプラは、第一の干渉計からの測定光A0には位相変化を生じさせないが、第二の干渉計からの測定光B0には−π/2の位相変化をもたらす。
同様に、第二の干渉計に再入力する信号光Es2は、
Figure 2007163241
となる。従って、3dBカプラは、第一の干渉計からの測定光A0には−π/2の位相変化を、第二の干渉計からの測定光B0には−πの位相変化をもたらす。
(c−3)干渉信号に及ぼす影響
この様な位相変化が干渉信号に及ぼす影響を、図1に示したような装置構成を例にとり説明する。カプラ13は図8の様な3dBカプラであるとし、入力ポート61,62は夫々サーキュレータ9,10の入出力口14,15に光学的接続され、出力ポート63はコリメータレンズ27に光学的に接続されているとする。
この様な場合第一の干渉計の出力は、カプラ13による位相変化の影響は受けない。第一の干渉計は、式(39−3)で表される信号光と波長光源1の出力光を分割して得られる参照光とを干渉させる。この信号光には式(39−3)に表すように、波長光源1に基づく成分A0と可変波長光源2に基づく成分
Figure 2007163241
が併存する。しかし、「(3)原理」で述べた通り、可変波長光源1の出力光を分割して得られる参照光は、可変波長光源1に起因する成分A0のみと干渉する。一方、可変波長光源1に起因する成分A0は、カプラ13によって位相変化を受けない。従って、第一の干渉計の出力は、以下の様になる。
Figure 2007163241
即ちカプラ13が第一の干渉計に及ぼす影響は、干渉光V1(k1)の強度を1/2にするだけである。尚、各変数の意味は式(11)と同じである。
一方、第二の干渉計では、可変波長光源2に起因する成分B0は上述の通りカプラ13によって位相変化−πを受ける。従って、干渉光V2(k2)は
Figure 2007163241
となる。各変数の意味は、式(13)と同じである。この式から明らかなように、カプラ13が第二の干渉計に及ぼす影響は、干渉光V2(k2)の強度を1/2にすると伴に位相を−πシフトさせる。
(c−4)反射率分布の計測値に及ぼす影響
(i)位相変化量の一般化
この様な位相変化が、深さ方向の反射率分布(又は後方散乱率分布)Yt´2(z)にどの様な影響を及ぼすのかを検討する。説明を一般化するため、カプラ13を往復することによって生じる可変波長光源2に由来する信号光の位相変化量をφとする。カプラ13として方向性結合器からなる3dBカプラを用いた場合には、「(c−3)干渉信号に及ぼす影響」で述べた通りφ=−πとなる。
(ii)Yc´(z)の導出
まず、Yc´(z)を導出する。まずカプラ13による位相変化量φを考慮して、式(31)を変形する。
Figure 2007163241
但し、
Figure 2007163241
である。
δ=2z2−2z1なる関係を用いて、式(39−6)を変形する。
Figure 2007163241
式(39−8−1)は、以下の様な関係式を用いて変形できる。
Figure 2007163241
まず、この関係式を導く。
Figure 2007163241
ここで、式(33)を用いる。
Figure 2007163241
従って、式(39−9)が導けた。この式を用いて、式(39−8−1)を変形する。
Figure 2007163241
式(39−12)で表される反射率分布Yc´(z)は、z=−2z1,2z1,−δ−2z2で大きな値をとりそこから離れると急激にゼロに近づく。一方OFDR−OCTの測定では、z1>0及びz2>0となるように測定対象を配置して折り返し像が発生しないようにする。従ってδ+2z2>0即ち
Figure 2007163241
の場合、Yc´(z)は、z>0の領域ではz=2z1を除いては略ゼロとなる。従って、この様な場合には式(39−12)はz>0では以下の様に表すことができる。
Figure 2007163241
ここでA(z)は、式(39−12)においてz>0において略ゼロとなる項を集めたものである。
式(39−13)は、更に以下の様に変形できる。
Figure 2007163241
この式は更に以下のように変形できる。
Figure 2007163241
この式は、更に以下のように変形できる。
Figure 2007163241
(iii)Ys´(z)の導出
次に、Ys´(z)を導出する。
Figure 2007163241
但し、
Figure 2007163241
である。
δ=2z2−2z1なる関係を用いて、式(39−6)を変形する。
Figure 2007163241
ところで、(39−17)は以下の様な関係式を用いて変形できる。
Figure 2007163241
まず、この関係式を導く。
Figure 2007163241
ここで、式(33)を用いる。
Figure 2007163241
従って、式(39−18)が導けた。この式を用いて、式(39−8−17)を変形する。
Figure 2007163241
式(39−21)で表される反射率分布Ys´(z)は、z=2z1,−2z1,−δ−2z2で大きな値をとりそこから離れると急激にゼロに近づく。一方OFDR−OCTの測定では、z1>0及びz2>0となるように測定対象を配置して折り返し像が発生しないようにする。従って、δ+2z2>0即ち
Figure 2007163241
であれば、z>0の領域にはz=2z1以外の位置では略ゼロとなる。従って、この様な場合には、式(39−21)はz>0では以下の様に表すことができる。
Figure 2007163241
ここでC(z)は、式(39−21)においてz>0において略ゼロとなる項を集めたものである。
式(39−22)は、更に以下の様に変形できる。
Figure 2007163241
この式は更に以下のように変形できる。
Figure 2007163241
この式は、更に以下のように変形できる。
Figure 2007163241
(iv)Yt´2(z)の導出
最後にYt´2(z)を導出する。ここで、式(39−13−1)及び式(39−23)を用いる。
Figure 2007163241
ここでD(z)は、z>0において略ゼロとなる項を集めたものである。
即ち、
Figure 2007163241
となる。
式(39−24)の右辺第1項は、カプラ13による位相変化がない場合における反射率分布関数と同一である。右辺第2項が、位相変化の影響を表す項である。φ=0,±2π…の場合、第2項はゼロとなり、反射率分布関数は影響を受けないので正確な反射率分布が得られる。φ≠0,±2π…の場合には反射率分布関数は変形を受ける。しかし、第2項は第1項と同様z=2z1以外では略ゼロとなるので、z=2z1において第2項が第1項に比べてあまり大きくなければ位相補正をしなくても断層像の構築は可能である。
しかし、φ=π,±3π,…かつN=2Mの場合には、z=2z1において第2項が第1項と等しくなってしまいYt´2(2z1)=0となる。従って、以下の様な位相補正をすることが好ましい。
(c−5)位相補正1
カプラ13による位相変化φを補正するためには、Yc´(z),Ys´(z)の計算式を以下の様に修正すればよい。
Figure 2007163241
以上の式で補正が可能な理由を、以下に説明する。まず式(39−25)を変形する。
尚、カプラ13以外の光学部材によって位相変化φがもたらされた場合であっても同様に補正することができる。複数の光学部材が位相変化をもたらす場合には、位相変化φとしては、これらの光学部材によって信号光及び参照光に生じた位相変化の差、即ち合波後の干渉光に生じる位相変化を用いればよい。
Figure 2007163241
但し、δ=2z2−2z1,ki=k0+Δk×i,ki´=(k0+Δk×M)+Δk×iであり、
Figure 2007163241
とする。E(z)は、z>0で略ゼロとなる関数である。
次に、式(39−26)を変形する。
Figure 2007163241
但し、δ=2z2−2z1,ki=k0+Δk×i,ki´=(k0+Δk×M)+Δk×iであり、
Figure 2007163241
とする。F(z)は、z>0で略ゼロとなる関数である。
最後に、Yt2(z)=Yc2(z)+Ys2(z)を求める。式(39−27)、式
(39−28)より、
Figure 2007163241
但し、
Figure 2007163241
とし、G(z)はz>0で略ゼロとなる関数である。
このG(z)は、z−2z1で大きな値をとりそれ以外では略ゼロとなる。即ち、式(33−35)、式(33−36)を用いてカプラ13による位相変化を補正することができる。
(c−6)位相補正2
カプラ13による位相変化は、以上の様な数値処理によっても補正できるが図9の様に差参照光路19,20に位相補償回路71を用いることによっても補正できる。位相補償回路71を設けることにより参照光路は測定光照射系に類似した構成となり、試料24の代わりに反射ミラー72を配置する点で相違する。この位相補償回路71は、参照光光路19,20側に設けたサーキュレータ9A,10A、カプラ13A、コリメータレンズ14A、ガルバノミラー15A、対物レンズ16A及び反射ミラー72を有する構成であり、参照光に対しても信号光と同じ位相変化を生じさせる。
この図9の回路の第二の干渉計73の信号光Es2及び参照光Er2は、夫々以下の様に表すことができる。
Figure 2007163241
従って、差動増幅器12の出力は以下の様になる。
Figure 2007163241
この式は、カプラ13によって信号光に与えられる位相変化が、位相補償回路71によって参照光に与えられる位相変化によって相殺されることを示している。即ち、第二の干渉計73の出力は、位相補償回路71によって補償される。第一の干渉計74の出力も同様にカプラ13による位相変化が相殺されるので、各々の干渉計の光路長差を補正すれば特別なデータ処理をすることなく深さ方向の反射率分布(又は後方散乱分布)を構築することができる。
尚、方向性結合器からなる3dBカプラの様に第一の干渉計の信号光には位相変化を付与しないカプラを使用する場合には、第一の干渉計の参照光路は必ずしも位相補償光路に接続する必要はない。
(実施例2)
次に、波長走査範囲の互いに異なる波長可変光源を3つ以上用いた場合の実施例を示す。説明を一般化するため、可変波長光源の数はK(3以上の整数)とする。
(1)装置構成
図10に本実施例に用いる装置の概略図を示す。装置構成は実施例1の場合とは基本的には同じであり、K台の干渉計からなっている点と夫々の干渉計の測定光を束ねるカプラ42の入力ポートがK個である点で相違する。
この様なカプラを以下K:1カプラと呼ぶことにするが、多モード導波路を用いて簡単に構成することができる。また、2:1カプラ51を、図11(a)の様に複数個組み合わせても作ることができる(図11(a)は、4:1カプラについての例である。)。更に、図11(b)の様に、コリメータレンズ52と光ファイバ53の束を組み合わせても構成することができる。レンズの焦点すなわちレンズが平行光線を収光する位置の近傍では、光は干渉効果によって細径且つ略平行なビームになる。この部分(ウエスト54)に複数の光ファイバ出力の端面を揃えて配置することにより、何れの光ファイバから出射された光もコリメートレンズにより平行光にコリメートされる。即ちカプラが構成されることになり、ウエストに配置するファイバの数をN本とすれば、N:1のカプラを構成することができる。
(2)動作方法・補正方法
動作方法も実施例1と基本的に変わるところはなく、試料へ同時に照射する測定光の数が3以上となる点で異なるが、各々の干渉計は独立に動作しており単にその数が増えただけである。
また、第3番目以降の干渉計の光路差及び位相変化を補償するための補正も、実施例1における第2の干渉計に対する補正と同じように行えば良い。
(3)原理
以上の様な動作・補正によって断層像が構築できるためには、各々の干渉計が夫々の可変波長光源の波長走査に基づく干渉信号のみを出力することが前提となる。実施例1では干渉計の数が2つの場合について説明したが、ここではK台の場合に一般化して説明する。
説明を一般化するために、第s番目の干渉計41の出力がどのようなものになるのか検討する(sは、1以上K以下の整数)。
第l番目の干渉計41の試料光路に入射した可変波長光は、K:1カプラ42によって他の干渉計からの測定光と結合され試料43に照射される。試料43によって反射又は後方散乱された信号光は、再度K:1カプラ42に入射し分割されてサーキュレータ44を介して、カプラ45によって参照光と結合される。
第i番目の干渉計で発生した測定光が試料によって反射(又は後方散乱)されその結果生じた信号光が、第l番目の干渉計に入射してカプラ45に到達した時の電界をesiとする。カプラ45に入射する信号光の電場Eslはesiの総和であり、以下の様に表すことができる。
Figure 2007163241
ここで、l番目の参照光がカプラ45に到達した時の電界をerlとすると、カプラ45によって合波されて生じる干渉光は以下の様になる。
Figure 2007163241
ここで
Figure 2007163241
は、i=lの項を除きi=lからi=Kまでの項の和をとることを意味する。式(41)の最後の式は三つの部分からなる。第一の部分
Figure 2007163241
は波数に拠らない一定の成分であり、差動増幅器46の働きによりゼロとなる成分である。第二の部分2Re(erl *sl *)は、波長走査に伴なって振動する干渉成分である。第三の成分
Figure 2007163241
は異なった可変波長光源からの放射光の干渉を表す成分であるが、実施例1で述べたように異なる光源からの光を合波しても干渉はしないのでこの項はゼロとなる。
従って、差動増幅器46の出力は可変波長光源47が放射する光による干渉信号のみである。
即ち、3つ以上の干渉計の測定光をK:1カプラで結合しても、各々の干渉計の出力は夫々の可変波長光源の波長走査に基づく干渉信号のみである。
以上、本発明者等が提案した新しいOCT(特許文献1)に基づいて、本発明を説明した。しかし、本発明は可変波長光源を用いる他のOCTにも適用可能である。例えば、光源として波長を連続的に走査するOCT(非特許文献3)や、本発明者等が別出願済みの折り返し像が発生しないOCT(特許文献3)に対しても適用可能である。
本発明の実施例1に係る高速・高分解能OFDR−OCT装置の概略図である。 可変波長光源の出射する光の波長変化を時間に対して表した図である。 可変波長光発生装置の構成図である。 可変波長光発生装置の他の構成図である。 差動増幅器の出力を走査波数に対してプロットした図である。 光遅延器を用いて光路長差を調整するようにした高速・高分解能OFDR−OCT装置の概略図である。 t´2(z)をグラフ化した一例を示す図である。 方向性結合器からなる3dBカプラの概略図である。 位相補償回路を用いた高速・高分解能OFDR−OCT装置の概略図である。 本発明の実施例2に係る高速・高分解能OFDR−OCT装置の概略図である。 カプラの構成例を示す図である。 本発明者等が開発したOFDR−OCT法を利用した前眼部の断層像撮影装置の概略図である。 測定光照射/信号光捕捉手段の構成図である。 測定対象が反射面を一つだけ有する場合の測定光の反射の様子を示す図である。 OFDR−OCTの空間分解能を向上させるため、複数の可変波長光源を合波した高分解能用光源の概念図である。 二つの可変波長光源からなる高分解能用光源の出力スペクトルを示す図である。
符号の説明
1,2 可変波長光源
3,4 波長走査領域
5,6,7,8 カプラ
9,10 サーキュレータ
11,12 差動増幅器
13 カプラ
14 コリメータレンズ
15 ガルバノミラー
16 対物レンズ
9A,10A サーキュレータ
13A カプラ
14A コリメータレンズ
15A ガルバノミラー
16A 対物レンズ
17,18 試料光路
19,20 参照光路
21 A/Dコンバータ
22 演算制御装置
23 測定光照射系/信号光受光系
24 測定対象(試料)
25 可変波長光発生装置
26,26A,26B,26C 制御回路
31,32 光遅延器
41 第s番目の干渉計
42 K:1カプラ
43 測定対象(試料)
44 サーキュレータ
45 カプラ
46 差動増幅器
51 2:1カプラ
52 コリメータレンズ
53 光ファイバ
54 ビームウエスト
61,62 入力ポート
63,64 出力ポート
71 位相補償回路
72 反射ミラー
73 第二の干渉計
74 第一の干渉計

Claims (16)

  1. 波数走査範囲の異なる複数の可変波長光発生手段と、
    前記複数の可変波長光発生手段を同時に波長走査する制御手段と、
    前記複数の可変波長光発生手段の出力を夫々測定光と参照光に分割し、夫々の前記測定光を合波して測定対象に照射し、合波された前記測定光の束が測定対象によって反射又は後方散乱された信号光を分割して夫々の前記参照光と干渉させて干渉信号を発生する手段と、
    前記複数の可変波長光発生手段の波数を同時に走査させながら測定した前記干渉信号の集合に基づいて、前記測定光が前記測定対象によって反射又は後方散乱された位置と反射又は後方散乱強度とを前記測定対象の奥行き方向に対して特定する手段と、
    を有することを特徴とするオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置。
  2. 波数走査範囲の異なる複数の可変波長光発生手段と、
    前記複数の可変波長光発生手段を同時に波長走査する制御手段と、
    前記可変波長光発生手段の夫々の出力光を測定光と参照光に分割する夫々の手段と、
    夫々の前記測定光を合波して一つの測定光とする手段と、
    前記一つの測定光を測定対象に照射すると共に、前記一つの測定光が前記測定対象によって反射又は後方散乱された信号光を捕捉する手段と、
    前記信号光を分割する手段と、
    前記分割された信号光と夫々の前記参照光とを個々に合波する夫々の手段と、
    前記個々に合波する夫々の手段によって合波された個々の出力光の強度を前記複数の可変波長光発生手段の波数毎に測定する夫々の手段と、
    前記測定する夫々の手段によって前記波数毎に測定された前記個々の出力光の強度の集合から前記測定光が前記測定対象によって反射又は後方散乱された位置と反射又は後方散乱強度とを前記測定対象の奥行き方向に対して特定する手段と、
    を有することを特徴とするオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置。
  3. 前記一つの測定光とする手段と、前記信号光を分割する手段とが同一の手段であることを特徴とする請求項2記載のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置。
  4. 前記特定する手段が、前記個々の出力光の強度の集合を前記波数に対してフーリエ変換するものであることを特徴とする請求項2又は3記載のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置。
  5. 一つの反射面からなる測定対象を標準試料として予め求めておいた、前記個々の出力光の振幅の比に基づいて、
    前記個々の出力光の強度を補正する手段を有することを特徴とする請求項4記載のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置。
  6. 一つの反射面からなる測定対象を標準試料として予め求めておいた、前記分割する夫々の手段から前記個々に合波する夫々の手段に至る夫々の前記測定光及び夫々の前記信号光が走行する光路長の和と、前記分割する夫々の手段から前記個々に合波する夫々の前記参照光の光路長との、夫々の差を求め、
    前記夫々の差のうちから選択した一つに対するその他の前記夫々の差との相違に基づいて、夫々の前記相違が断層像構築に与える影響を補正する手段を有することを特徴とする請求項4又は5記載のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置。
  7. 前記個々の出力光の強度の集合を前記波数走査範囲毎に前記波数に対してフーリエ変換して得られる、前記一つの測定光が反射又は後方散乱された位置と反射又は後方散乱強度とを前記測定対象の深さ方向に特定した夫々の関数から、相互相関関数を合成し、
    前記相互相関関数から、前記分割する夫々の手段から前記個々に合波する夫々の手段に至る夫々の前記測定光及び夫々の前記信号光が走行する光路長の和と、前記分割する夫々の手段から前記個々に合波する夫々の手段に至る夫々の前記参照光の光路長との、夫々の差を求め、
    前記夫々の差のうち選択した一つに対するその他の前記夫々の差との相違に基づいて、 夫々の前記相違が断層像構築に与える影響を補正する手段を有することを特徴とする請求項4又は5記載のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置。
  8. 前記断層像構築に与える影響を補正する手段が、
    前記複数の可変波長光発生手段の夫々の波数走査範囲毎に、前記フーリエ変換のフーリエ核の位置座標を前記位置座標に夫々の前記相違を加えたものとしたことを特徴とする請求項6又は7記載のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置。
  9. 前記夫々の測定光、前記夫々の信号光、前記一つの測定光、前記夫々の参照光が走行する光学経路によって前記個々の出力光にもたらされる位相変化を求め、
    前記複数の可変波長光発生手段の波数走査範囲毎の前記フーリエ変換が、当該フーリエ核の波数と位置座標の積を、前記積に夫々の前記位相変化を加えたものであることを特徴とする請求項6〜8の何れか1項に記載のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置。
  10. 前記波数走査範囲の異なる複数の可変波長光発生手段の出力が走行する、
    夫々の前記参照光の光路、夫々の前記分割する夫々の手段から前記一つの測定光とする手段に至る光路、又は前記個々の信号光とする手段から前記個々に合波する夫々の手段に至る光路の少なくとも一つの光路毎に光路長調整手段を備えたことを特徴とする請求項2記載のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置。
  11. 前記夫々の参照光を合波して一つの参照光とする手段と、
    前記一つの参照光を反射鏡に照射すると共に、前記反射鏡によって反射された前記参照光を捕捉する手段と、
    捕捉された前記参照光を分割して個々の参照光とする手段とを有し、
    前記一つの参照光とする手段が前記一つの測定光とする手段と同一の位相変化を与えるものであり、且つ前記個々の参照光とする手段が前記個々の信号光とする手段と同一の位相変化を与える手段であることを特徴とする請求項2記載のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置。
  12. 請求項1〜11の何れか1項に記載のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置における前記複数の可変波長光発生手段と、前記波長走査する制御手段と有してなることを特徴とするオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置用の可変波長光発生装置。
  13. 可変波数範囲が波数に対して0.2μm‐1以上であることを特徴とする請求項12記載のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置用の可変波長光発生装置。
  14. 前記可変波長光源の波数走査周期が、5ms以下であることを特徴とする請求項12又13記載のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置用の可変波長光発生装置。
  15. 前記可変波長光源が、波数を離散的に切り替え可能であることを特徴とする請求項12〜14の何れか1項に記載のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置用の可変波長光発生装置。
  16. 前記可変波長光源が、可変波長レーザからなることを特徴とする請求項12〜15の何れか1項に記載のオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置用の可変波長光発生装置。
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