JP2007162844A - 自動変速機の変速制御装置及び方法 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 自動変速機の変速制御装置及び方法に関し、摩擦係合要素(クラッチ)の掛け替えを伴うパワーオフアップシフトを速やかに行うことができるようにする。
【解決手段】 複数の摩擦係合要素を選択的に使用して変速段の切替を行う自動変速機2と、パワーオフアップシフト時に、アップシフト前の低速側ギヤ段を成立させている摩擦係合要素12,13を解放すると共に、アップシフト後の高速側ギヤ段を成立させる摩擦係合要素12,13を係合するパワーオフアップシフト手段3Aと、を有し、パワーオフアップシフト手段3Aは、パワーオフアップシフト時におけるイナーシャフェーズ中に、自動変速機の入力軸の回転速度の変化に伴うイナーシャトルクを解放側摩擦係合要素と係合側摩擦係合要素との摩擦損失によって相殺するように構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両に装備する自動変速機の変速制御装置及び方法に係り、特に、パワーオフアップシフトについての変速制御装置及び方法に関するものである。
自動車においてエンジンの回転を車輪側へ伝達する自動変速機では、変速段の切り換え(単に、変速ともいう)を行う際に、変速前の変速段に用いた摩擦係合要素(例えば、クラッチ)の係合を解除して、変速後の変速段に用いる摩擦係合要素(クラッチ)を係合させる、いわゆるクラッチの掛け替え制御を要する場合がある。
特に、いわゆるツインクラッチ式変速機においては、このクラッチの掛け替え制御がより重要になる。
つまり、ツインクラッチ式変速機では、例えば、特許文献1に記載されているように、2つの変速ギヤ装置を並列に接続し、エンジン側と各変速ギヤ装置の入力軸との間にそれぞれクラッチを介装し、これらのクラッチの掛け替えによって各変速ギヤ装置を選択して使用できるようになっており、これにより、より多段の変速段を実現することや、牽引力を中断しないで変速を行うことが可能になる。
このようなツインクラッチ式変速機において、エンジンのパワーオフ(惰性走行)状態の際にクラッチの掛け替えによって低速側ギヤ段(以下、低速ギヤ)から高速側ギヤ段(以下、高速ギヤ)にアップシフト(以下、パワーオフアップシフト)する時には、まず、係合している一方のクラッチ、即ち、低速ギヤのクラッチを解放側に制御する。この時には、高速ギヤのクラッチはまだ解放状態なので、エンジンと車輪側との間はこの低速ギヤのクラッチのみで動力伝達される状態となっており、パワーオフ状態であれば、エンジン回転速度が、低速ギヤの入力軸回転速度よりも低くなり、これにより、エンジンがパワーオフ状態にあることを推定することができる。また、この時には、低速ギヤのクラッチの滑りの分だけエンジンブレーキ作用が減少するため、エンジン回転速度が低下する。そして、一方のクラッチのスリップコントローラが作動して、エンジン回転速度を高速ギヤの回転速度のすぐ下の回転速度(目標回転速度)に調節する。
スリップコントローラは低速ギヤのクラッチのために、高速ギヤの回転速度のすぐ下の回転速度を保持する。この時、高速ギヤのクラッチはランプ(傾斜路)状に閉じていく。これによって、低速ギヤのスリップコントローラは益々解放側に制御される。低速ギヤのクラッチが完全に解放すると、低速ギヤが外れて、高速ギヤのクラッチは静止摩擦状態までランプ状に閉じる。
特開平10−89456号公報
しかしながら、上述のようなパワーオフアップシフトの制御では、単に、解放側クラッチを解放側に制御してその容量を抜くことによって変速(変速段の切替)を行っているため、低速ギヤのクラッチを解放した後、スリップコントローラは、変速機の入力回転速度(エンジン回転速度)が前記目標回転速度であるアップシフト後の同期回転速度付近まで自然に低下するのを受動的に待つことになる。換言すると、入力回転速度を目標回転速度に積極的に制御しているものではない。
このため、変速前のエンジン回転速度が高い場合や、変速前後の変速比幅が大きい場合には、変速機の入力回転速度が目標回転速度まで低下するのに時間が掛かり、変速時間が長くなってしまうことになり、変速中に環境が変化したり運転者の各種の操作と重なったりする頻度が高くなる。この結果、通常通りの変速を行うことができずに変速ショックを生じる可能性があり、変速中に運転者が再加速のためにアクセル操作しても、変速時間が長いため再加速の応答性が悪いなどの課題がある。
また、動力を伝達しているクラッチ(即ち、低速ギヤのクラッチ)の容量を抜くと、エンジンブレーキ力も抜けてしまうため、変速フィーリングを低下させてしまう。
また、仮に、入力軸回転速度を管理しながらエンジンブレーキ力を維持しようとすると、例えば、パワーオンアップシフト時に行うトルクダウン制御のように変速を進行させる制御が必用になるが、パワーオフアップシフト時には、エンジントルクは負であるため、トルクダウン制御を行うことはできない。したがって、変速を積極的に進行させることはできず、解放側クラッチの容量を抜いて入力回転速度の自然低下を待つより他はなかった。
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、摩擦係合要素(クラッチ)の掛け替えを伴うパワーオフアップシフトを速やかに行うことができるようにした、自動変速機の変速制御装置及び方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の自動変速機の変速制御装置(請求項1)は、複数の摩擦係合要素を選択的に使用してエンジンの運転状態に応じた変速段を成立させて前記エンジンの回転を車輪側へ伝達する自動変速機と、前記エンジンがパワーオフ状態の際に行うパワーオフアップシフト時に、該アップシフト前の低速側ギヤ段を成立させている摩擦係合要素を解放すると共に、前記アップシフト後の高速側ギヤ段を成立させる摩擦係合要素を係合するパワーオフアップシフト手段と、を有する自動変速機の変速制御装置であって、前記パワーオフアップシフト手段は、前記パワーオフアップシフト時におけるイナーシャフェーズ中に、前記自動変速機の入力軸の回転速度の変化に伴うイナーシャトルクを前記解放側摩擦係合要素と前記係合側摩擦係合要素との摩擦損失によって相殺することを特徴としている。
前記自動変速機は、第1の変速ギヤ装置に接続された前記第1の摩擦係合要素と、第2の変速ギヤ装置に接続された前記第2の摩擦係合要素と、をそなえ、前記第1及び第2の摩擦係合要素を選択的に使用して前記第1の変速ギヤ装置のうちのいずれかの変速ギヤ組又は前記第2の変速ギヤ装置のうちのいずれかの変速ギヤ組を使用して、使用する変速ギヤ組に応じた変速段を成立させて前記エンジンの回転を車輪側へ伝達することが好ましい(請求項2)。
また、前記パワーオフアップシフト手段は、前記イナーシャフェーズ中に、前記解放側摩擦係合要素の伝達トルク容量と前記係合側摩擦係合要素の伝達トルク容量との和を、前記自動変速機への入力トルクの絶対値よりも大きくすることが好ましい。これにより、イナーシャトルクを相殺(吸収)する摩擦損失を確実に与えて、自動変速機の入力回転速度を制御することができる。(請求項3)。
また、前記イナーシャトルクは、変速前相当回転数と、変速後相当回転数と、入力軸イナーシャと、入力軸回転数と、目標イナーシャ時間のいずれか或いは全てに基づいて算出されることが好ましい(請求項4)。
さらに、前記パワーオフアップシフト手段は、前記イナーシャフェーズ中に、前記解放側摩擦係合要素の伝達トルク容量と前記係合側摩擦係合要素の伝達トルク容量との和を、前記自動変速機への入力トルクの絶対値と前記イナーシャトルクとの和に基づいて設定することが好ましい。これにより、自動変速機の入力回転速度を適切に制御することができる(請求項5)。
また、前記パワーオフアップシフト手段は、前記イナーシャフェーズ中に、前記解放側摩擦係合要素の伝達トルク容量と前記係合側摩擦係合要素の伝達トルク容量との和を、前記自動変速機の入力軸のイナーシャ,該入力軸の回転速度,前記アップシフト前の変速段,記アップシフト後の変速段,及び前記自動変速機の出力軸の回転速度とに基づいて算出することが好ましい。これにより、イナーシャフェーズ中の両摩擦係合要素の容量を、変速前の両摩擦係合要素の容量に関連付けて設定する等により、イナーシャフェーズ中であってもエンジンブレーキ力を維持することができる(請求項6)。
また、前記パワーオフアップシフト手段は、前記イナーシャフェーズ中に、前記解放側摩擦係合要素の伝達トルク容量と前記係合側摩擦係合要素の伝達トルク容量との和を、変速進行状況に応じて変化させることが好ましい。これにより、イナーシャフェーズ中であっても変速進行状況に応じてエンジンブレーキ力を変化させることが可能になる(請求項7)。
さらに、前記パワーオフアップシフト手段は、前記イナーシャフェーズの終了時に、前記解放側摩擦係合要素の伝達トルク容量と前記係合側摩擦係合要素の伝達トルク容量との和を、前記自動変速機への入力トルクの絶対値と等しくすることが好ましい。これにより、高速側ギヤ段を成立させる摩擦係合要素を係合する際に発生し易い係合(締結)時のショックを回避することが可能になる(請求項8)。
また、前記パワーオフアップシフト手段は、前記イナーシャフェーズ中に、前記イナーシャトルクを前摩擦損失によって相殺する制御と共に、前記自動変速機の入力軸の回転速度を管理することが好ましい(請求項9)。
本発明の自動変速機の変速制御方法(請求項10)は、複数の摩擦係合要素を選択的に使用してエンジンの運転状態に応じた変速段を成立させて前記エンジンの回転を車輪側へ伝達する自動変速機において、前記エンジンがパワーオフ状態の際に行うパワーオフアップシフト時に、該アップシフト前の低速側ギヤ段を成立させている摩擦係合要素を解放すると共に、前記アップシフト後の高速側ギヤ段を成立させる摩擦係合要素を係合するパワーオフアップシフトを行う自動変速機の変速制御方法であって、前記パワーオフアップシフト時におけるイナーシャフェーズ中に、前記自動変速機の入力軸の回転速度の変化に伴うイナーシャトルクを前記解放側摩擦係合要素と前記係合側摩擦係合要素との摩擦損失によって相殺することを特徴としている。
本発明の自動変速機の変速制御装置(請求項1,2)及び方法(請求項10)によれば、パワーオフアップシフト時におけるイナーシャフェーズ中に、自動変速機の入力軸の回転速度の変化に伴うイナーシャトルクを解放側摩擦係合要素と係合側摩擦係合要素との摩擦損失によって相殺(吸収)するので、自動変速機の入力回転速度(エンジン回転速度)を変速先である高速側ギヤ段に同期する回転速度まで速やかに低下させることができ、パワーオンアップシフト時に行うトルクダウン制御と同等に、摩擦係合要素(クラッチ)の掛け替えを伴うパワーオフアップシフトを速やかに行うことができるようになる。
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図8は本発明の一実施形態に係る自動変速機の変速制御装置及び方法を示すものであり、これらの図に基づいて説明する。
(自動変速機の構成)
まず、本実施形態で対象とする自動変速機の構成について説明する。
図2に示すように、この自動変速機2は、入力軸11と、いずれもこの入力軸11に入力側部材を結合された第1の摩擦係合要素としての第1クラッチ(クラッチ1)12及び第2の摩擦係合要素としての第2クラッチ(クラッチ2)13と、出力軸14と、第1クラッチ12と出力軸14との間に介装された第1変速ギヤ機構20Aと、第2クラッチ13と出力軸24との間に介装された第2変速ギヤ機構20Bと、を備えて構成される。
第1変速ギヤ機構20Aは、第1入力側軸(入力軸1)15Aと、第1出力側軸(出力軸1)16Aと、第1入力側軸15Aと第1出力側軸16Aとの間に介装された、ギヤ21a,21b,シンクロ機構付き係合機構(以下、単にシンクロとも言う)21cからなる1速ギヤ組21,ギヤ23a,23b,シンクロ機構付き係合機構23cからなる3速ギヤ組23,ギヤ25a,25b,シンクロ機構付き係合機構25cからなる5速ギヤ組25とをそなえている。
第2変速ギヤ機構20Bは、第2入力側軸(入力軸2)15Bと、第2出力側軸(出力軸2)16Bと、第2入力側軸15Bと第2出力側軸16Bとの間に介装された、ギヤ22a,22b,シンクロ機構付き係合機構22cからなる2速ギヤ組22,ギヤ24a,24b,シンクロ機構付き係合機構24cからなる3速ギヤ組24,ギヤ26a,26b,シンクロ機構付き係合機構26cからなる5速ギヤ組26とを備えている。
また、出力側軸16Aの出力端部にはギヤ17aが固設され、出力軸14のギヤ14aと噛み合って出力側軸16Aから出力軸14に動力伝達できるようになっており、出力側軸16Bの出力端部にはギヤ17bが固設され、出力軸14のギヤ14aと噛み合って出力側軸16Bから出力軸14に動力伝達できるようになっている。
1速,3速,5速の変速段を達成するには、達成すべき変速ギヤ組のシンクロ21c又は23c又は25cのみを係合させ、第1クラッチ12を係合させ、第2クラッチ13を解放する。2速,4速,6速の変速段を達成するには、達成すべき変速ギヤ組のシンクロ22c又は24c又は26cのみを係合させ、第2クラッチ13を係合させ、第1クラッチ12を解放する。
(変速制御装置の構成)
次に、本実施形態にかかる自動変速機の変速制御装置1の要部構成について説明する。
図1に示すように、この変速制御装置1には、上記の自動変速機2と、自動変速機2の作動を制御する電子制御手段(ECU)3とをそなえ、ECU3内には、第1クラッチ12及び第2クラッチ13の係合(締結)及び解放を制御するクラッチ制御部3Aと、各変速ギヤ機構20A,20Bのシンクロ21c,22c,23c,24c,25c,26cの係合(締結)及び解放を制御するシンクロ制御部(図示略)とがそなえられている。
この変速制御装置1による変速制御(変速段の切替制御)には、パワーオンアップシフト,パワーオフアップシフト,パワーオンダウンシフト,パワーオフダウンシフトの各シフトがあり、クラッチ制御部3Aでは、これらの各シフト態様に応じて第1クラッチ12及び第2クラッチ13を制御する。このうち、パワーオフアップシフトの制御にかかる機能を本発明のパワーオフアップシフト手段とする。
また、クラッチ制御部3Aのパワーオフアップシフト手段によるクラッチ12,13の変速制御にあたり、その制御フェーズに着目すると、クラッチの掛け替えの準備をする準備フェーズ(フェーズ1)と、自動変速機の入力軸の回転速度の変化に伴うイナーシャ分を調整して掛け替え先のクラッチ(締結側クラッチ)の対向部材を回転同期させるイナーシャフェーズ(フェーズ2)と、トルク分担を変えながらクラッチの掛け替えを行うトルクフェーズ(フェーズ3)と、制御の終了に至る終了フェーズ(フェーズ4)とを備え、この順にフェーズを実施する。
クラッチ制御部3Aは、第1クラッチ12及び第2クラッチ13の総容量(総伝達トルク容量、両クラッチのトルク伝達容量の和)TCOを演算する総容量演算部31と、第1クラッチ12と第2クラッチ13との容量配分比(両クラッチのトルク伝達容量の比、単に配分比という)R1を演算する配分比演算部32と、総容量TCO及び配分比R1から第1及び第2クラッチ12,13の各トルク伝達容量を演算する個別クラッチ容量演算部33と、各フェーズにおける所要のクラッチの入出力軸間での差回転の目標値(目標回転速度差、以下、目標差回転ともいう)ΔNtを設定する目標値設定部34と、この目標差回転ΔNtと差回転の実際値(回転速度差、以下、差回転ともいう)ΔNrとを比較して、フェーズの移行を判定するフェーズ判定部35と、をそなえており、フェーズ判定部35により判定されたフェーズに応じて、各演算部31〜33では演算が行われる。
なお、総容量演算部31では、図示しない各回転数センサから入力されるエンジン回転数(エンジン回転速度)NE,第1入力側軸15Aの回転数(回転速度)NI1,第2入力側軸15Bの回転数(回転速度)NI2に基づいて、フィードフォワード量(F/F量)である総容量基本値TCObaseを演算するとともに、目標値設定部34において設定された目標差回転ΔNtに応じてフィードバック量(F/B量)である回転数制御量Tncを演算し、総容量基本値TCObaseに回転数制御量Tncを加算して、総容量TCO(=TCObase+Tnc)を演算する。なお、パワーオフアップシフト時の回転数制御量Tncについては後述する。
配分比演算部32では、図示しないアクセル位置センサから入力されるアクセル操作量APSと図示しない車速センサから入力される車速VSPとに基づいて配分比R1を演算する。
目標値設定部34は、準備フェーズでは、変速機の入力軸回転速度の変速段切り替え前目標値(ここでは、変速段切り替え時の解放側クラッチの入力側と出力側との差回転の目標値)である第1目標差回転(目標差回転1ともいう)を設定し、変速機の入力軸回転速度の変速段切り替え後目標値(ここでは、係合側クラッチの入力側と出力側との差回転)である第2目標差回転(目標差回転2ともいう)とを、各制御周期毎に、その時点の走行条件から設定する。
この場合、目標差回転n1,n2は、各制御周期で得られる入力回転速度(クラッチへの入力部材の回転速度あるいはクラッチ自体の入力部材の回転速度)と、エンジンの負荷又は該負荷に対応する量(スロットル開度,及びエンジントルクを含む)に基づいて、制御周期毎に設定するようにしているが、制御開始時又は各フェーズ移行時に設定したらそれを保持するようにしてもよい。
また、準備フェーズにおける第1目標差回転n1については、エンジンからのトルクが積極的に入力されないパワーオフアップシフトの場合には、入力側が出力側よりも微小の所定速度Δn1´だけ低くなるように設定する。エンジンのパワーオフ時には、クラッチを微少量だけ滑らせた状態とすれば、通常はクラッチの入力側の方が出力側よりも回転速度が低くなるので、このように設定する。これにより、クラッチのトルク伝達量は僅かに減少(ほとんど無視できる程度)するが、その後のフェーズ(ここでは、イナーシャフェーズ)への移行を円滑に行うことができる。
また、イナーシャフェーズ,トルクフェーズ,終了フェーズにおける第2目標差回転n2については、アップシフトの場合には、入力側が出力側よりも微小の所定速度Δn2´だけ高くなるように設定する。アップシフト時には、入力側の回転速度は低下していくので、出力側と同期する回転速度になる前に、つまり、入力側が出力側よりも微小速度Δn2´だけ高い状態で次フェーズへ移行させることで、次フェーズへの移行を円滑にかつ速やかに行うことができる。
(パワーオフアップシフトの概要)
次に、自動変速機の変速制御装置1のパワーオフアップシフト手段による本実施形態にかかるパワーオフアップシフトについて説明する。
図3は本実施形態にかかるパワーオフアップシフトの制御の特徴を従来技術と対比させて示すイナーシャフェーズのタイムチャートである。なお、図3(a),(b)において、N_opnは変速時に締結から解放に切り替えられる解放側クラッチの変速機側(入力側軸15A,15B)の回転速度であり、N_clsは変速時に解放から締結に切り替えられる締結側クラッチの変速機側(入力側軸15A,15B)の回転速度であり、Ninは入力軸11の回転速度(入力回転速度)である。また、C_opnは解放側クラッチの伝達トルク容量(単に、容量とも言う)であり、C_clsは締結側クラッチの伝達トルク容量(容量)であり、Tinは変速機(入力軸11)への入力トルク(入力軸トルク)である。
図3(a)に示すように、従来技術では、イナーシャフェーズにおいて、解放側クラッチは入力軸11の回転速度低下の低下を妨げるため、解放側クラッチの容量C_opnを小さくして解放側クラッチを滑らせることで(締結側クラッチの容量C_clsは0)、入力軸11の回転速度低下は自由落下(自然低下)を待つようにしていた。このため、前述のように、変速時間が長くなってしまい、容量C_opnを抜くことによりエンジンブレーキ力も抜けてしまっていた。
これに対して、本発明では、図3(b)に示すように、イナーシャフェーズにおいて、解放側クラッチの容量C_opnを与えるだけでなく、締結側クラッチの容量C_clsも与えるようにするとともに、解放側クラッチの容量C_opnと締結側クラッチの容量C_clsとの和(総容量TCO)を入力軸トルクTinに応じた値よりも所定量αだけ大きくなるようにしており、これにより、入力軸トルクTinよりも大きい容量分αを両クラッチの摩擦損失(その多くは発熱損失)として消費することで、自動変速機の入力軸の回転速度の変化に伴うイナーシャトルクを吸収(相殺)するようにしている。イナーシャトルクが吸収されると、その分、入力軸11の回転速度低下が促進され、変速時間を短くすることができる。つまり、両クラッチの容量設定により、入力軸11の回転速度の変化を制御することができる。また、両クラッチの容量設定により、エンジンブレーキ力も制御することができる。
なお、総容量TCOを増加させる所定量αとしては、イナーシャトルクに相当する量を与えることが最も好ましい。このイナーシャトルクは、自動変速機の変速時における入力軸の回転速度の変化に伴い生じるものであり、変速機の出力側の変速前相当回転数及び変速後相当回転数と、入力軸イナーシャと、入力軸回転数と、目標イナーシャ時間とをパラメータとするため、これらの全て又はいずれかに基づいて算出することができる。(パワーオフアップシフトの詳細)
図4〜図7を参照して、本実施形態にかかるパワーオフアップシフトについてさらに説明する。
図4は本実施形態にかかるパワーオフアップシフトの制御を説明するフローチャートであり、図5,図6は本実施形態にかかるパワーオフアップシフトの制御を説明するタイムチャートであり、図7は本実施形態と対比させるための従来技術のパワーオフアップシフトの制御を説明するタイムチャートである。
図4に示すように、まず、ステップS10にて、変速制御中かを判断する。変速中であると判断されたら、続いてステップS20にて、準備フェーズか否かの判断をする。変速開始時点であれば、まず、準備フェーズが選定される。
この準備フェーズでは、ステップS30にて、締結側クラッチの入出力間の差回転の目標値(変速前制御目標値)n1を、その時点の走行条件から設定する。
これと同時に、ステップS40にて、F/F量、即ち、フィードフォワード制御量である総容量基本値TCObaseを自動変速機への入力トルクの大きさ|Tin|相当の値に設定する(図6参照)。
また、ステップS42にて、F/F量(フィードフォワード量である総容量基本値TCObase)にF/B量(フィードバック量である回転数制御量Tnc)を加算して総容量TCOを算出する。
つまり、準備フェーズでは、解放側クラッチに着目し、解放側クラッチの出力側回転数が入力側回転数(即ち、エンジン回転数)よりも微小な所要量だけ高くなるような所要のスリップ(目標差回転)を生じるように、その入力側回転数と出力側回転数とに応じて回転数制御量Tncを設定する。つまり、解放側クラッチの入出力間の差回転(=出力側回転数−入力側回転数)が目標差回転よりも大きければ、回転数制御量Tncとして正の微小な所定値Tn0を与えて総容量基本値TCObaseを増加補正して、総容量TCOを算出し、解放側クラッチの入出力間の差回転が目標差回転よりも小さければ、回転数制御量Tncとして負の微小な所定値−Tn0を与えて総容量基本値TCObaseを減少補正して、総容量TCOを算出する。
また、これらのステップS30〜S44の処理と同時に、ステップS50にて解放側クラッチと締結側クラッチとの容量配分比を1:0(解放側が1、締結側が0)に固定する。つまり、解放側クラッチのみにより入力トルクを出力側(車輪側)に伝達する状態とする。ただし、解放側クラッチには微少量だけすべりを与えるように目標差回転が設定され、実差回転が目標差回転になるように、総容量TCOは、フィードフォワード量である総容量基本値TCObaseを回転数制御量Tncでフィードバック補正した値とされるので、総容量TCOに応じて解放側クラッチを制御することで、やがて解放側のクラッチの入出力間の差回転は目標値(目標差回転)n1に到達又は略到達し(図5参照)、ステップS60にて、これが判定される。
また、この準備フェーズでは、本実施形態のように、シンクロによる変速段の切替など、クラッチの締結解放以外の機械的操作によって、締結側のギヤ列(変速ギヤ機構)の構成変更が必要になる自動変速機の場合、締結側のギヤ列がこれから設定すべき変速段に設定されるように係合操作を制御する。つまり、変速先である締結側クラッチの変速ギヤ機構20A又は20Bにおける必用な変速ギヤ組のシンクロ21c,22c,23c,24c,25c,又は26cを係合させる。これにより、締結側クラッチの入出力間の差回転は目標差回転となり、ステップS62にて、締結側の変速段の設定が完了したことが判断される。
ステップS60,S62の条件が共に成立した場合には、ステップS70にて、準備フェーズ終了フラグ(イナーシャフェーズ移行フラグ)を成立させる。
このようにして、ステップS10,S20,S30,S40,S50により制御によって、S60,S62の各判定条件が成立し、ステップS70にて、準備フェーズ終了フラグが成立すると、次制御周期では、ステップS20からステップS80に進む。
そして、ステップS80にて、イナーシャフェーズであると判断し、イナーシャフェーズが選定される。
このイナーシャフェーズでは、ステップS90にて、締結側クラッチの入出力間の差回転の目標値(変速前制御目標値)n2を、その時点の走行条件から設定する。これと同時に、ステップS100にて、フィードフォワード制御量である総容量基本値TCObaseを自動変速機への入力トルクの大きさ|Tin|よりも所定量αだけ大きい値(TCObase=|Tin|+α)に設定する(図6参照)。
なお、ここでは、所定量αを自動変速機の変速時における入力軸の回転速度の変化に伴い生じるイナーシャトルクに相当する量に設定している。また、イナーシャトルクは、前述のように、自動変速機の変速時における入力軸の回転速度の変化に伴い生じるものであり、変速機の出力側の変速前相当回転数及び変速後相当回転数と、入力軸イナーシャと、入力軸回転数と、目標イナーシャ時間とに基づいて算出する。
これと同時に、ステップS102にて、F/F量(フィードフォワード量である総容量基本値TCObase)にF/B量(フィードバック量である回転数制御量Tnc)を加算して総容量TCOを算出する。
このイナーシャフェーズでは、解放側クラッチ或いは締結側クラッチに着目し、エンジン回転数(即ち、各クラッチの入力側回転数)が、変速前相当回転数(即ち、変速前の解放側クラッチの回転数)から変速後相当回転数(即ち、変速後の締結側クラッチの回転数)まで所定の時間(目標変速時間)で変化(この場合は、低下)するように、解放側クラッチ或いは締結側クラッチの入力側回転数と出力側回転数とに応じて回転数制御量Tncを設定する。
例えば、解放側クラッチに着目すれば、解放側クラッチの入出力間の差回転(=出力側回転数−入力側回転数)の検出値を、時間に応じて(例えば線形に)増大する目標差回転と比較して、検出差回転が目標差回転よりも大きければ、入力側回転数(エンジン回転数)の減少が過剰であるとして、回転数制御量Tncとして正の微小な所定値Tn0を与えて総容量基本値TCObaseを増加補正して総容量TCOを算出し、検出差回転が目標差回転よりも小さければ、入力側回転数(エンジン回転数)の減少が過小であるとして、回転数制御量Tncとして負の微小な所定値−Tn0を与えて総容量基本値TCObaseを減少補正して総容量TCOを算出する。締結側クラッチに着目した場合には、解放側クラッチの入出力間の差回転(=入力側回転数−出力側回転数)の検出値を上記目標差回転と比較して同様に総容量TCOを算出する。 また、これらのステップS90〜S02の処理と同時に、ステップS110にて、上記の増分αを解放側クラッチと締結側クラッチとで分担するように設定する。つまり、図5,図6に示すように、解放側クラッチの容量を(|Tin|+Tnc+ΔC1)に設定し、締結側クラッチの容量をΔC2に設定する(ただし、ΔC1+ΔC2=α,ΔC1>0,ΔC2>0)。換言すれば、解放側クラッチと締結側クラッチとの容量配分比A:B(ただし、A+B=1)を以下のように設定する。
A=(|Tin|+Tnc+ΔC1)/(|Tin|+Tnc+ΔC1+ΔC2)
B=ΔC1/(|Tin|+Tnc+ΔC1+ΔC2)
このように、解放側クラッチの容量と締結側クラッチの容量とをそれぞれ増大して総容量基本値TCObaseを入力トルク|Tin|よりもαだけ増加させるように制御することによって、イナーシャトルクが吸収され、入力軸11の回転速度低下が促進され、変速時間を短くすることができ、エンジンブレーキ力も制御することができる。
次に、ステップS112にて、締結側のクラッチの実差回転数(回転速度差)が、目標差回転数n2に対して予め設定された差Δn02まで接近したかが判断される。
ステップS110にて、解放側クラッチの容量増分ΔC1及び締結側クラッチの容量増分ΔC2を与えると、両クラッチの摩擦損失によりイナーシャトルクを吸収できるため、入力軸11の回転速度の低下を促進できる一方で、入力軸11の回転速度が目標回転速度に達してイナーシャフェーズを終了する時点まで、解放側クラッチの容量増分ΔC1及び締結側クラッチの容量増分ΔC2を与えておいて、イナーシャフェーズ終了時点で、容量増分ΔC1,ΔC2を一気に抜いてしまうと、トルクショックや入力軸11の回転速度のアンダーシュートを招くおそれがある。そこで、図5,図6に示すように、解放側のクラッチの実差回転数nが目標差回転数に到達する前の時点、つまり、解放側のクラッチの実差回転数nが(目標差回転数n2+Δn02)まで又は略(目標差回転数n2+Δn02)まで低下したら、ステップS120にて、容量増分ΔC1,ΔC2を漸減するようにしている。
このため、ステップS112の判断を行って、ステップS120による容量増分ΔC1,ΔC2の漸減を行っているのである。なお、容量増分ΔC1,ΔC2の漸減は、総容量TCOの増分αを制御周期毎に微小量βずつ減少させて行うが、解放側クラッチ及び締結側クラッチのそれぞれの容量C1,C2については、下式のように、各容量増分ΔC1,ΔC2を微小量β1,β2ずつ減少させる。
C1=|Tin|+Tnc+ΔC1−n・β1
C2=ΔC2−n・β2
ただし、β1+β2=β,β1>0,β2>0であり、β1,β2は同時に0になるように設定する。nはステップS120による処理回数である。
このように、解放側クラッチの容量C1及び締結側クラッチの容量C2を漸減させると、総容量TCO(=C1+C2)が減少するが、ステップS130によりこれを判断して、総容量TCOが入力トルク|Tin|まで減少したら、ステップS140に進み、締結側のクラッチの実差回転数nと目標差回転数n2とを比較して、実差回転数nが目標差回転数n2に達したか又は略達したかを判定する。実差回転数nが目標差回転数n2に達した(又は略達した)ら、ステップS150にて、イナーシャフェーズ終了フラグ(トルクフェーズ移行フラグ)を成立させる。
このようにして、ステップS10,S20,S80〜S150の各処理を経て、準備フェーズ終了フラグが成立すると、ステップS20からステップS80を経てステップS160に進む。
そして、ステップS160にて、トルクフェーズであると判断し、トルクフェーズが選定される。
このトルクフェーズでは、ステップS170にて、締結側クラッチの入出力間の差回転の目標値(変速前制御目標値)n2を、その時点の走行条件から設定する。
これと同時に、ステップS172にて、F/F量、即ち、フィードフォワード制御量である総容量基本値TCObaseを自動変速機への入力トルクの大きさ|Tin|相当の値に設定する(図6参照)。
また、ステップS174にて、F/F量(フィードフォワード量である総容量基本値TCObase)にF/B量(フィードバック量である回転数制御量Tnc)を加算して総容量TCOを算出する。
このトルクフェーズでは、締結側クラッチに着目し、締結側クラッチの出力側回転数が入力側回転数(即ち、エンジン回転数)よりも微小な所要量だけ高くなるような所要のスリップ(目標差回転)を生じるように、その入力側回転数と出力側回転数とに応じて回転数制御量Tncを設定する。つまり、締結側クラッチの入出力間の差回転(=出力側回転数−入力側回転数)が目標差回転よりも大きければ、回転数制御量Tncとして正の微小な所定値Tn0を与えて総容量基本値TCObaseを増加補正して総容量TCOを算出し、締結側クラッチの入出力間の差回転が目標差回転よりも小さければ、回転数制御量Tncとして負の微小な所定値−Tn0を与えて総容量基本値TCObaseを減少補正して、総容量TCOを算出する。
これらのステップS170〜S174の処理と同時に、ステップS180にて、解放側クラッチと締結側クラッチとの容量配分比を1:0(解放側が1、締結側が0)から、解放側の配分比R1を、制御周期ごとに予め設定された変化速度分で漸減させ、締結側の比率R2をこれに応じて漸増させる(ただし、R1+R2=1)。なお、総容量TCOは入力トルク|Tin|のままとする。これらの設定に基づいて、解放側クラッチ及び締結側クラッチの容量C1,C2を制御する。
その後、ステップS190にて、解放側クラッチの配分比が0かを判断する。
トルクフェーズ開始後しばらくは、解放側クラッチの配分比は0にはならないが、トルクフェーズの処理を繰り返すことにより、ステップS180で解放側クラッチの配分比が減少していくため、ステップS190にて、解放側クラッチの配分比が0と判断するようになる。
このときには、ステップS200にて、締結側のクラッチの実差回転数nと目標差回転数n2とを比較して、実差回転数nが目標差回転数n2に達したか又は略達したかを判定する。実差回転数nが目標差回転数n2に達した(又は略達した)ら、ステップS210にて、トルクフェーズ終了フラグ(終了フェーズ移行フラグ)を成立させる。
これにより、次回の制御周期では、ステップS10,S20,S80,S160を経てステップS220にて、終了フェーズであると判断することになる。
この場合、ステップS230にて、締結側クラッチの入出力間の差回転の目標値(変速前制御目標値)n2を、その時点の走行条件から設定する。
これと同時に、ステップS232にて、F/F量、即ち、フィードフォワード制御量である総容量基本値TCObaseを自動変速機への入力トルクの大きさ|Tin|相当の値に設定する(図6参照)。
また、ステップS234にて、F/F量(フィードフォワード量である総容量基本値TCObase)にF/B量(フィードバック量である回転数制御量Tnc)を加算して総容量TCOを算出する。
この終了フェーズでは、トルクフェーズと同様に、締結側クラッチに着目し、締結側クラッチの出力側回転数が入力側回転数(即ち、エンジン回転数)よりも微小な所要量だけ高くなるような所要のスリップ(目標差回転)を生じるように、その入力側回転数と出力側回転数とに応じて回転数制御量Tncを設定する。つまり、締結側クラッチの入出力間の差回転(=出力側回転数−入力側回転数)が目標差回転よりも大きければ、回転数制御量Tncとして正の微小な所定値Tn0を与えて総容量基本値TCObaseを増加補正して総容量TCOを算出し、締結側クラッチの入出力間の差回転が目標差回転よりも小さければ、回転数制御量Tncとして負の微小な所定値−Tn0を与えて総容量基本値TCObaseを減少補正して、総容量TCOを算出する。
これらのステップS230〜S234の処理と同時に、ステップS240にて、解放側クラッチの配分比を0に固定し、係合側クラッチの配分比を1に固定する。その後、ステップS250にて、タイマにより所定時間が経過したか否かが判断され、ここで、所定時間の経過が確認されると、ステップS260にて、締結側のクラッチの実差回転数nと目標差回転数n2とを比較して、実差回転数nが目標差回転数n2に達したか又は略達したかを判定する。
実差回転数nが目標差回転数n2に達したから、ステップS262にて、解放側の変速段の解除が完了したかが判断される。
この終了フェーズでは、本実施形態のように、シンクロによる変速段の切替など、クラッチの締結解放以外の機械的操作によって、解放側のギヤ列(変速ギヤ機構)の解除が必要になる自動変速機の場合、解放側のギヤ列の係合部の係合を解除する。つまり、解放側クラッチの変速ギヤ機構20A又は20Bにおいてそれまで係合していた変速ギヤ組のシンクロ21c,22c,23c,24c,25c,又は26cを係合解除させる。これにより、係合側クラッチの入出力回転差は0又は微小になり、ステップS62にて、解放側の変速段の解除が完了したことが判断される。
そして、ステップS250,S260,S262にて、所定時間が経過し且つ締結側のクラッチの実差回転数nが目標差回転数n2に達し且つ解放側の変速段の解除が完了したと判断されると、ステップS270にて、変速制御を終了し、非変速時制御への移行準備をする。
以上の処理を、所定の制御周期で繰り返すことで、本制御が実施される。
(実施形態の技術の効果)
本実施形態の自動変速機の変速制御装置及び方法は、このように構成されるので、自動変速機の入力回転速度(エンジン回転速度)を変速先である高速側ギヤ段に同期する回転速度まで速やかに低下させることができ、パワーオンアップシフト時に行うトルクダウン制御と同等に、摩擦係合要素(クラッチ)の掛け替えを伴うパワーオフアップシフトを速やかに行うことができるようになる。
つまり、図3(a),図7に示すように、従来技術では、イナーシャフェーズにおいて、解放側クラッチは入力軸11の回転速度低下の低下を妨げるため、解放側クラッチの容量C_opnを小さくして解放側クラッチを滑らせることで(締結側クラッチの容量C_clsは0)、入力軸11の回転速度低下は自由落下(自然低下)を待つようにしていたため、前変速時間が長くなri、容量C_opnを抜くことによりエンジンブレーキ力も抜けてしまっていたが、本発明では、図3(b),図5,図6に示すように、イナーシャフェーズにおいて、解放側クラッチの容量C_opnと締結側クラッチの容量C_clsとの和(総容量TCO)を入力軸トルクTinよりも大きくなるようにして、入力軸トルクTinよりも大きい容量分を両クラッチの摩擦損失(その多くは発熱損失)として消費するので、イナーシャトルクが吸収(相殺)されると、その分、入力軸11の回転速度低下が促進され、変速時間を短くすることができる。また、両クラッチの容量設定により、エンジンブレーキ力も制御することができる。
(本技術の検証)
ここで、本技術について、定性的な物理式で考えた計算結果を示し、本技術が実現可能であるかを検証する。
まず、各変数を図8及び以下に示すように定義する。
・トルク関連
Tin:入力軸トルク
Tc1:クラッチ1伝達トルク
Tc2:クラッチ2伝達トルク
To:出力軸トルク
・クラッチ容量関連
C1:クラッチ1容量
C2:クラッチ2容量
C1o:クラッチ1容量(変速開始時)
C2o:クラッチ2容量(変速開始時)
・角速度関連
ωin:入力軸角速度
ω1:クラッチ1角速度
ω2:クラッチ2角速度
ωo:出力軸角速度
・イナーシャ関連
Iin:入力軸イナーシャ
Ic1:クラッチ1イナーシャ
Ic2:クラッチ2イナーシャ
・ギヤ比関連
r1:変速前ギヤ比
r2:変速後ギヤ比
このような変数を用いると、以下のように、入力側及び出力側の関係式(式1)(式2)が成り立つ。
Figure 2007162844
このような変数を用いると、以下のように、入力側及び出力側の関係式(式1)(式2)が成り立つ。
さらに、次式(式9)〜(式14)が導ける。
Figure 2007162844
ここで、変速後のギヤ段回転数,入力軸回転数,変速前のギヤ段回転数の大小関係が、変速後のギヤ段回転数>入力軸回転数>変速前のギヤ段回転数の場合を考える。
1)変速後ギヤ段回転数>入力軸回転数>変速前のギヤ段回転数 の場合
Figure 2007162844
i)Tin≦0の時、
Figure 2007162844
ii)Tin>0の時、
Figure 2007162844
以上のことから、Tinの正負に関わらず、エンブレを維持したまま、変速することができる。
ここで、入力軸回転数>変速後ギヤ段回転数の場合を考える。
2)入力軸回転数>変速後ギヤ段回転数 の場合
Figure 2007162844
i)Tin≧0の時、
Figure 2007162844
ii)Tin<0の時、
Figure 2007162844
以上のことから、Tinの正負に関わらず、エンブレを維持したまま、変速することができる。
次に、入力軸回転数<変速後ギヤ段回転数の場合を考える。
3)入力軸回転数<変速前ギヤ段回転数 の場合
Figure 2007162844
i)Tin<0の時、
Figure 2007162844
ii)Tin≧0の時、
Figure 2007162844
以上のことから、Tinの正負に関わらず、エンブレを維持したまま、変速することができることがわかる。
(その他)
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、上記の実施形態では、摩擦係合要素制御手段10は、クラッチのトルク容量だけでなく、クラッチの差回転を制御パラメータとしてクラッチの制御を行なっているが、本発明は、イナーシャフェーズにおけるクラッチのトルク容量制御に特徴を有するものであり、クラッチの差回転に代えて入力軸回転速度を制御パラメータとして制御を行ってもよく、あるいは、クラッチの差回転を特別に与えないような制御であってもよい。
また、上記の実施形態では、各フェーズにおいて、目標差回転を与えるスリップ制御をしているが、このスリップ制御は必須ではない。
本発明の一実施形態としての自動変速機の変速制御装置の基本構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態にかかる自動変速機の構成を説明する模式図である。 本発明の一実施形態にかかるパワーオフアップシフトの制御の特徴を従来技術と対比させて示すイナーシャフェーズのタイムチャートであり、(a)は従来技術を示し、(b)は本実施形態を示す。 本実施形態にかかるパワーオフアップシフトの制御を説明するフローチャートである。 本実施形態にかかるパワーオフアップシフトの制御を説明するタイムチャートである。 本実施形態にかかるパワーオフアップシフトの制御を説明するタイムチャートである。 本実施形態と対比させるための従来技術のパワーオフアップシフトの制御を説明するタイムチャートである。 本発明の技術を検証するための各変数を説明する模式図である。
符号の説明
1 変速制御装置
2 自動変速機
3 電子制御手段(ECU)
3A パワーオフアップシフト手段を含むクラッチ制御部
11 入力軸
12 第1の摩擦係合要素としての第1クラッチ(クラッチ1)
13 第2の摩擦係合要素としての第2クラッチ(クラッチ2)
14 出力軸
14a,17a,17b ギヤ
15A 第1入力側軸(入力軸1)
15B 第2入力側軸(入力軸2)
16A 第1出力側軸(出力軸1)
16B 第2出力側軸(出力軸2)
20A 第1変速ギヤ機構
20B 第2変速ギヤ機構
21 1速ギヤ組
22 2速ギヤ組
23 3速ギヤ組
24 4速ギヤ組
25 5速ギヤ組
26 6速ギヤ組
21a,21b,23a,23b,25a,25b ギヤ
22a,22b,24a,24b,26a,26b ギヤ
21c,23c,25c シンクロ機構付き係合機構(シンクロ)
22c,24c,26c シンクロ機構付き係合機構(シンクロ)
31 総容量演算部
32 配分比演算部
33 個別クラッチ容量演算部
34 目標値設定部
35 フェーズ判定部

Claims (10)

  1. 複数の摩擦係合要素を選択的に使用してエンジンの運転状態に応じた変速段を成立させて前記エンジンの回転を車輪側へ伝達する自動変速機と、
    前記エンジンがパワーオフ状態の際に行うパワーオフアップシフト時に、該アップシフト前の低速側ギヤ段を成立させている摩擦係合要素を解放すると共に、前記アップシフト後の高速側ギヤ段を成立させる摩擦係合要素を係合するパワーオフアップシフト手段と、
    を有する自動変速機の変速制御装置であって、
    前記パワーオフアップシフト手段は、前記パワーオフアップシフト時におけるイナーシャフェーズ中に、前記自動変速機の入力軸の回転速度の変化に伴うイナーシャトルクを前記解放側摩擦係合要素と前記係合側摩擦係合要素との摩擦損失によって相殺する
    ことを特徴とする、自動変速機の変速制御装置。
  2. 前記自動変速機は、第1の変速ギヤ装置に接続された前記第1の摩擦係合要素と、第2の変速ギヤ装置に接続された前記第2の摩擦係合要素と、をそなえ、前記第1及び第2の摩擦係合要素を選択的に使用して前記第1の変速ギヤ装置のうちのいずれかの変速ギヤ組又は前記第2の変速ギヤ装置のうちのいずれかの変速ギヤ組を使用して、使用する変速ギヤ組に応じた変速段を成立させて前記エンジンの回転を車輪側へ伝達する
    ことを特徴とする、請求項1記載の自動変速機の変速制御装置。
  3. 前記パワーオフアップシフト手段は、前記イナーシャフェーズ中に、前記解放側摩擦係合要素の伝達トルク容量と前記係合側摩擦係合要素の伝達トルク容量との和を、前記自動変速機への入力トルクの絶対値よりも大きくする
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の自動変速機の変速制御装置。
  4. 前記イナーシャトルクは、変速前相当回転数と、変速後相当回転数と、入力軸イナーシャと、入力軸回転数と、目標イナーシャ時間のいずれかに基づいて算出される
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動変速機の変速制御装置。
  5. 前記パワーオフアップシフト手段は、前記イナーシャフェーズ中に、前記解放側摩擦係合要素の伝達トルク容量と前記係合側摩擦係合要素の伝達トルク容量との和を、前記自動変速機への入力トルクの絶対値と前記イナーシャトルクとの和に基づいて設定する
    ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の自動変速機の変速制御装置。
  6. 前記パワーオフアップシフト手段は、前記イナーシャフェーズ中に、前記解放側摩擦係合要素の伝達トルク容量と前記係合側摩擦係合要素の伝達トルク容量との和を、前記自動変速機の入力軸のイナーシャ,該入力軸の回転速度,前記アップシフト前の変速段,記アップシフト後の変速段,及び前記自動変速機の出力軸の回転速度とに基づいて算出する
    ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の自動変速機の変速制御装置。
  7. 前記パワーオフアップシフト手段は、前記イナーシャフェーズ中に、前記解放側摩擦係合要素の伝達トルク容量と前記係合側摩擦係合要素の伝達トルク容量との和を、変速進行状況に応じて変化させる
    ことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の自動変速機の変速制御装置。
  8. 前記パワーオフアップシフト手段は、前記イナーシャフェーズの終了時に、前記解放側摩擦係合要素の伝達トルク容量と前記係合側摩擦係合要素の伝達トルク容量との和を、前記自動変速機への入力トルクの絶対値と等しくする
    ことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の自動変速機の変速制御装置。
  9. 前記パワーオフアップシフト手段は、前記イナーシャフェーズ中に、前記イナーシャトルクを前摩擦損失によって相殺する制御と共に、前記自動変速機の入力軸の回転速度を管理する
    ことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の自動変速機の変速制御装置。
  10. 複数の摩擦係合要素を選択的に使用してエンジンの運転状態に応じた変速段を成立させて前記エンジンの回転を車輪側へ伝達する自動変速機において、前記エンジンがパワーオフ状態の際に行うパワーオフアップシフト時に、該アップシフト前の低速側ギヤ段を成立させている摩擦係合要素を解放すると共に、前記アップシフト後の高速側ギヤ段を成立させる摩擦係合要素を係合するパワーオフアップシフトを行う自動変速機の変速制御方法であって、
    前記パワーオフアップシフト時におけるイナーシャフェーズ中に、前記自動変速機の入力軸の回転速度の変化に伴うイナーシャトルクを前記解放側摩擦係合要素と前記係合側摩擦係合要素との摩擦損失によって相殺する
    ことを特徴とする、自動変速機の変速制御方法。
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