JP2007162631A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の制御装置において、着火性及びノッキング特性の向上を図る。
【解決手段】燃焼室15に対してホロコーン形状の第1燃料噴霧を噴射可能であると共に、直線形状の第2燃料噴霧を噴射可能なインジェクタ20を設け、このインジェクタ20により吸気行程後期に燃焼室15に対してホロコーン形状の第1燃料噴霧を噴射すると共に、圧縮行程後期に点火プラグ21の近傍に向けて直線形状の第2燃料噴霧を噴射することで、均質混合気を形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料を直接燃焼室に噴射する筒内噴射式の火花点火内燃機関において、燃料噴射を制御する内燃機関の制御装置に関するものである。
一般的な内燃機関では、燃料を吸気ポートに噴射して空気と混合し、ピストンの吸気行程における吸気弁の開放時に吸気ポートの混合気を燃焼室に吸入し、圧縮行程時にこの混合気が圧縮されてから火花着火されて爆発し、排気行程における排気弁の開放時に、排気ガスを排気ポートから外部に排出するようにしている。ところが、このポート噴射式の内燃機関では、燃料を吸気ポートに噴射して空気と混合してからこの混合気を燃焼室に導入するため、均質燃焼を実現することができるものの、リーンな空燃比で成層燃焼を実現することができず、燃費の向上を図ることが困難である。
一方、燃料を吸気ポートではなく、燃焼室に直接噴射する筒内噴射式の火花点火内燃機関が知られており、この筒内噴射式の内燃機関では、圧縮行程中に燃焼室に燃料を噴射してリーンな空燃比で成層燃焼を実行可能であると共に、吸気行程中に燃焼室に燃料を噴射して均一な混合気を形成する均質燃焼が実現可能となっている。即ち、内燃機関の低負荷運転領域では、ピストンの吸気行程における吸気弁の開放時に、吸気ポートの空気を燃焼室に吸入し、この吸入空気を圧縮行程時に圧縮し、この高圧空気に対して燃料を噴射して混合し、この混合気が点火プラグに導かれて着火され、この混合気が燃焼する。一方、内燃機関の中・高負荷運転領域では、ピストンの吸気行程における吸気弁の開放時に、吸気ポートの空気を燃焼室に吸入すると共にこの吸入空気に対して1回目の燃料噴射を行ってこの噴射燃料により燃焼室全体に分散した混合気を形成し、圧縮行程時に2回目の燃料噴射を行ってこの噴射燃料により燃焼室の限定された領域内に混合気を形成し、この限定された領域内の混合気が点火プラグにより着火され、この着火混合気が火種となって燃焼室全体に分散した混合気が燃焼する。つまり、内燃機関の低負荷時には、圧縮行程時に燃料を噴射して成層燃焼を行い、中・高負荷時には、吸気行程及び圧縮行程時に燃料を分割して噴射して均質燃焼を行うようにしている。
このような筒内噴射式の内燃機関としては、下記特許文献1、2に記載されたものがある。特許文献1に記載された火花点火式直噴内燃機関は、低回転・高負荷となる内燃機関の運転領域にて、燃焼室全体としての混合気がストイキ又はリッチとなるように燃料噴射量を設定し、設定した燃料噴射量を吸気行程中と圧縮行程中とに分割して噴射する際、大部分の燃料を吸気行程中に噴射することで、低回転・高負荷領域でのノッキングの発生を抑制してトルクを向上させるものである。
また、特許文献2に記載された直噴式火花点火機関は、燃料噴射弁の噴口の向きを、吸気行程に噴射される燃料が吸気弁の傘部に向かうように設定すると共に、圧縮行程に噴射される燃料が点火栓及び排気弁のバルブフェイス部に向かうように設定することで、冷間時の燃焼性を改善するものである。
特開2003−090249号公報 特開平06−101480号公報
上述した特許文献1に記載された火花点火式直噴内燃機関では、低回転・高負荷となる運転領域で吸気行程中と圧縮行程中とに分割して燃料噴射を行うとき、大部分の燃料を吸気行程中に噴射し、低回転・高負荷領域でのノッキングの発生を抑制している。ところが、この技術では、吸気行程と圧縮行程で燃料噴射弁からそれぞれ噴射される燃料噴霧が同じ形状・性質であるため、吸気行程では燃料噴霧が燃焼室に効率良く分散しにくく、圧縮行程では燃料噴霧による燃焼室での気流の乱れを十分に行うことができず、初期の燃焼速度が低下して十分な着火性を確保することができない。
また、特許文献2に記載された直噴式火花点火機関では、吸気行程に噴射される燃料を吸気弁の傘部に向かうように設定すると共に、圧縮行程に噴射される燃料を点火栓及び排気弁のバルブフェイス部に向かうように設定し、冷間時の燃焼性を改善している。この場合、機関の冷間時に、吸気行程の燃料噴霧を吸気弁の傘部に衝突することで微粒化を促進するとしているが、低温状態にある吸気弁に燃料噴霧を衝突させると、この吸気弁に液化した燃料が付着してしまい、燃料の気化が不十分となって不完全燃焼し、排気ガス特性が悪化してしまう。
本発明は、このような問題を解決するためのものであって、着火性及びノッキング特性の向上を図った内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の内燃機関の制御装置は、燃焼室と、該燃焼室に連通する吸気ポート及び排気ポートと、前記吸気ポートを開放する吸気弁と、前記排気ポートを開放する排気弁と、前記燃焼室に対してホロコーン形状の第1燃料噴霧を噴射可能であると共に直線形状の第2燃料噴霧を噴射可能な燃料噴射手段と、前記燃焼室内の混合気に着火可能な着火手段と、前記燃料噴射手段により内燃機関の吸気行程から圧縮行程の間に前記燃焼室に前記第1燃料噴霧を噴射すると共に前記内燃機関の圧縮行程に前記着火手段の近傍に向けて前記第2燃料噴霧を噴射する燃料噴射制御手段とを具えたことを特徴とするものである。
本発明の内燃機関の制御装置では、前記第1燃料噴霧は、小粒径で低流速であるホロコーン形状の燃料噴霧であり、前記第2燃料噴霧は、高粒径で高流速である直線形状の燃料噴霧であることを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置では、前記燃料噴射制御手段は、前記燃料噴射手段により前記内燃機関の吸気行程に前記燃焼室に前記第1燃料噴霧を噴射すると共に、前記内燃機関の圧縮行程後期に前記着火手段の近傍に向けて前記第2燃料噴霧を噴射することを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置では、前記燃料噴射制御手段は、前記燃料噴射手段により前記内燃機関の圧縮行程前期に前記燃焼室に前記第1燃料噴霧を噴射すると共に、前記内燃機関の圧縮行程後期に前記着火手段の近傍に向けて前記第2燃料噴霧を噴射することを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置では、前記第2燃料噴霧を形成する第2燃料噴射量は、前記内燃機関の要求噴射量の増加に応じて減少させることを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置では、前記燃料噴射手段は、前記燃焼室の頂部または前記燃焼室における吸気ポート近傍または前記燃焼室における排気ポート近傍に設けられたことを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置では、ピストンの頂面にタンブル流を形成するためのガイド部が形成されたことを特徴としている。
また、本発明の内燃機関の制御装置は、該燃焼室に連通する吸気ポート及び排気ポートと、前記吸気ポートを開放する吸気弁と、前記排気ポートを開放する排気弁と、頂面にタンブル流を形成するためのガイド部が形成されたピストンと、前記燃焼室に対してホロコーン形状の第1燃料噴霧を噴射可能であると共に直線形状の第2燃料噴霧を噴射可能な燃料噴射手段と、前記燃焼室内の混合気に着火可能な着火手段と、前記燃料噴射手段により内燃機関の吸気行程に前記燃焼室に前記第1燃料噴霧を噴射すると共に該第1燃料噴霧の噴射直後に前記ガイド部により生成されたタンブル流に沿って前記第2燃料噴霧を噴射する燃料噴射制御手段とを具えたことを特徴とするものである。
本発明の内燃機関の制御装置では、前記燃料噴射手段は、前記燃焼室における排気ポート近傍に設けられたことを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置によれば、燃焼室に対してホロコーン形状の第1燃料噴霧を噴射可能であると共に直線形状の第2燃料噴霧を噴射可能な燃料噴射手段を設け、燃料噴射制御手段は、燃料噴射手段により内燃機関の吸気行程から圧縮行程の間に燃焼室に第1燃料噴霧を噴射すると共に、内燃機関の圧縮行程に着火手段の近傍に向けて第2燃料噴霧を噴射するようにしたので、吸気行程から圧縮行程の間に燃焼室に第1燃料噴霧を噴射することで、この第1燃料噴霧が燃焼室全体に分散して均質混合気が形成され、圧縮行程に着火手段の近傍に向けて第2燃料噴霧を噴射することで、燃焼室での混合気の流動が増加し、圧縮行程でのタンブル流の乱れが促進され、初期の燃焼速度が向上し、着火性を向上することができると共に、ノッキングの特性を改善することができる。
また、本発明の内燃機関の制御装置によれば、ピストンの頂面にタンブル流を形成するためのガイド部を形成すると共に、燃焼室に対してホロコーン形状の第1燃料噴霧を噴射可能であると共に直線形状の第2燃料噴霧を噴射可能な燃料噴射手段を設け、燃料噴射制御手段は、燃料噴射手段により内燃機関の吸気行程に燃焼室に第1燃料噴霧を噴射すると共に、この第1燃料噴霧の噴射直後にガイド部により生成されたタンブル流に沿って第2燃料噴霧を噴射するようにしたので、吸気行程に燃焼室に第1燃料噴霧を噴射することで、この第1燃料噴霧が吸気ポートからの吸気と混合し、この混合気がピストンの頂面のガイド部によりタンブル流となって燃焼室全体に分散して均質混合気が形成され、第1燃料噴霧の噴射直後にこのタンブル流に沿って第2燃料噴霧を噴射することで、このタンブル流が加速されて乱れが促進され、燃料噴霧が短時間で混合されることとなり、初期の燃焼速度が向上し、着火性を向上することができると共に、ノッキングの特性を改善することができる。
以下に、本発明に係る内燃機関の制御装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例1に係る内燃機関の制御装置における燃焼室の概略図、図2は、実施例1の内燃機関の制御装置におけるインジェクタの噴射口を表す断面図、図3は、実施例1のインジェクタによる第1燃料噴霧形状を表す概略図、図4−1及び図4−2は、実施例1のインジェクタによる第2燃料噴霧形状を表す概略図、図5は、実施例1の内燃機関の制御装置における吸気行程噴射を表す概略図、図6−1及び図6−2は、実施例1の内燃機関の制御装置における圧縮行程噴射を表す概略図、図7は、実施例1の内燃機関の制御装置における燃料噴射時期を表す概略図、図8は、エンジン負荷に対する第1燃料噴射量と第2燃料噴射量の割合を表すグラフである。
実施例1の内燃機関の制御装置において、図1に示すように、シリンダヘッド11の下部にシリンダブロック12が組み付けられ、複数の図示しない締結ボルトにより締結されている。シリンダブロック12には複数のシリンダボア13が形成され、各シリンダボア13にピストン14が摺動自在に嵌合している。そして、シリンダブロック12の下部に図示しないクランクシャフトが回転自在に支持されており、各ピストン14はコネクティングロッドを介してこのクランクシャフトに連結されている。
燃焼室15は、シリンダブロック12に形成されたシリンダボア13と、シリンダヘッド11の下面と、ピストン14の頂面により構成されており、天井部(シリンダヘッド11の下面)の中央部が高くなるように傾斜したペントルーフ形状をなしている。そして、この燃焼室15の上部、つまり、シリンダヘッド11の下面に吸気ポート16及び排気ポート17が対向して形成されており、この吸気ポート16及び排気ポート17に対して吸気弁18及び排気弁19がそれぞれ位置している。そして、図示しない吸気カムシャフト及び排気カムシャフトの回転により吸気弁18及び排気弁19が所定のタイミングで上下移動することで、吸気ポート16及び排気ポート17を開閉し、吸気ポート16と燃焼室15、燃焼室15と排気ポート17とをそれぞれ連通することができる。
燃焼室15の頂部、つまり、吸気ポート16と排気ポート17の中央部におけるシリンダヘッド11の下面に、この燃焼室15に直接燃料を噴射するインジェクタ(燃料噴射手段)20が装着されており、このインジェクタ20には高圧燃料ポンプが連結されて高圧燃料を噴射することができる。また、燃焼室16の頂部より排気ポート17側、つまり、2つの排気ポート17の間におけるシリンダヘッド11の下面に、点火プラグ(着火手段)21が装着されている。そして、車両には、電子制御ユニット(ECU)が搭載されており、このECUは、インジェクタ20の燃料噴射タイミングや点火プラグ21による点火時期などを制御可能となっており、検出した吸入空気量、スロットル開度(アクセル開度)、エンジン回転数などのエンジン運転状態に基づいて燃料噴射量、噴射時期、点火時期などを決定している。
上述した本実施例のインジェクタ20は、燃焼室15に対してホロコーン形状の第1燃料噴霧を噴射可能であると共に、直線形状の第2燃料噴霧を噴射可能となっている。即ち、このインジェクタ20において、図2に示すように、円筒形状をなすホルダ22内に、同じく円筒形状をなす第1ニードル弁23が所定間隔をあけて軸方向に沿って移動自在に支持されることで、ホルダ22と第1ニードル弁23との間にリング形状をなす第1燃料通路24が形成されている。また、第1ニードル弁23内に円柱形状をなす第2ニードル弁25が軸方向に沿って移動自在に支持されることで、第1ニードル弁23と第2ニードル弁25との間に2つの第2燃料通路26が形成されている。
第1ニードル弁23は、図示しないスプリングにより図2にて上方に付勢され、先端部に形成されたリング状突起27がホルダ22の先端部に当接する位置の位置決めされることで、第1燃料通路24が閉止されている。一方、第2ニードル弁25は、図示しないスプリングにより図2にて上方に付勢され、先端部に形成された2つの突起28が第1ニードル弁23の先端部に当接する位置の位置決めされることで、2つの第2燃料通路26が閉止されている。また、第1ニードル弁23は、図示しない電磁コイルに通電することで、スプリングに抗して図2にて下方に移動し、第1燃料通路24を開放することができる。また、第2ニードル弁25は、図示しない電磁コイルに通電することで、スプリングに抗して図2にて下方に移動し、第2燃料通路26を開放することができる。
従って、図3に示すように、第1ニードル弁23を下方に移動して第1燃料通路24を開放すると、ホロコーン形状の第1燃料噴霧を噴射することができる。また、図4−1及び図4−2に示すように、第2ニードル弁25を下方に移動して第2燃料通路26を開放すると、直線形状の2本の第2燃料噴霧を噴射することができる。
そして、本実施例にて、ECU(燃料噴射制御手段)は、インジェクタ20を制御することで、内燃機関(以下、エンジン)の吸気行程に燃焼室15に対して第1燃料噴霧を噴射すると共に、圧縮行程後期に点火プラグ21の近傍に向けて第2燃料噴霧を噴射するようにしている。即ち、図7に示すように、インジェクタ20は、吸気行程の後期に第1ニードル弁23により第1燃料通路24を所定期間開放することで、燃焼室15に第1燃料噴霧を噴射する。そして、インジェクタ20は、圧縮行程の後期に第2ニードル弁25によりを第2燃料通路26を所定期間開放することで、燃焼室15の点火プラグ21の近傍に向けて第2燃料噴霧を噴射する。この場合、燃料噴射量は、エンジン運転状態に基づいてエンジン負荷(要求噴射量−エンジン回転数、アクセル開度、スロットル開度など)が大きくなるほど増加するように設定されるが、図8に示すように、第2燃料噴霧を形成する第2燃料噴射量は、エンジン負荷が大きくなるほど減少するように設定される。
なお、インジェクタ20による第1燃料噴霧の噴射時期は、吸気行程の後期に限らず、吸気行程前期から吸気下死点(吸気BDC)付近までの間に設定すればよい。
このように構成された本実施例の内燃機関の制御装置において、吸気行程の後期に、インジェクタ20から燃焼室15に対して第1燃料噴霧が噴射されると、図5に示すように、この第1燃料噴霧は、燃焼室15の中心軸線に沿って下方を向いたホロコーン形状となる。このホロコーン形状とは、内部に燃料噴霧が存在しない円錐形状であり、このホロコーン形状をなす第1燃料噴霧は、燃料噴霧粒径が小さく、流速(ペネトレーション)が低速であることから、燃焼室15全体に分散して均質混合気が形成され、吸気行程から圧縮行程に至ると、この均質混合気が圧縮される。
そして、圧縮行程の後期に、インジェクタ20から燃焼室15に第2燃料噴霧が噴射されると、図6−1及び図6−2に示すように、この第2燃料噴霧は、燃焼室15の点火プラグ21の両側に向けた直線形状となる。この直線形状をなす第2燃料噴霧は、燃料噴霧粒径が第1燃料噴霧より大きく、流速(ペネトレーション)が高速であることから、燃焼室15での混合気の流動が増加して乱れが促進され、第2燃料噴霧が短時間で混合されることとなる。従って、所定の点火時期に点火プラグ21から火花エネルギが出力されると、点火プラグ21から火炎が急速に伝播し、この火炎が火種となって燃焼室15全体に分散した混合気が燃焼することで均質燃焼が実行される。
このように実施例1の内燃機関の制御装置にあっては、燃焼室15に対してホロコーン形状の第1燃料噴霧を噴射可能であると共に、直線形状の第2燃料噴霧を噴射可能なインジェクタ20を設け、このインジェクタ20により吸気行程後期に燃焼室15に対してホロコーン形状の第1燃料噴霧を噴射すると共に、圧縮行程後期に点火プラグ21の近傍に向けて直線形状の第2燃料噴霧を噴射するようにしている。
従って、吸気行程後期に燃焼室15に第1燃料噴霧を噴射することで、この第1燃料噴霧が燃焼室15全体に分散して均質混合気が形成され、圧縮行程に点火プラグ21の近傍に向けて第2燃料噴霧を噴射することで、燃焼室15での混合気の流動が増加して乱れが促進され、燃料噴霧が短時間で混合されることとなり、燃焼室15での初期の燃焼速度が向上し、着火性を向上することができると共に、ノッキング特性を改善することができる。
なお、この実施例1では、吸気行程後期に燃焼室15に第1燃料噴霧を噴射すると共に、圧縮行程後期に点火プラグ21の近傍に向けて第2燃料噴霧を噴射するように構成したが、この燃料噴射制御は、エンジンの運転状態が高回転高負荷領域にあるときに有効的であり、他の運転領域では、エンジンの低負荷時に、圧縮行程後期に第2燃料噴射を実行して成層燃焼を行い、中負荷時に、吸気行程後期に第1燃料噴射を実行して均質燃焼を行うようにしてもよい。
図9は、本発明の実施例2に係る内燃機関の制御装置における燃料噴射時期を表す概略図である。なお、本実施例の内燃機関の制御装置における全体構成は、上述した実施例1とほぼ同様であり、図1及び図2を用いて説明すると共に、この実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例2の内燃機関の制御装置では、ECU(燃料噴射制御手段)は、インジェクタ20を制御することで、エンジンの圧縮行程前期に燃焼室15に対して第1燃料噴霧を噴射すると共に、圧縮行程後期に点火プラグ21の近傍に向けて第2燃料噴霧を噴射するようにしている。即ち、図1、図2、図9に示すように、インジェクタ20は、圧縮行程の前期に第1ニードル弁23により第1燃料通路24を所定期間開放することで、燃焼室15に第1燃料噴霧を噴射する。そして、インジェクタ20は、圧縮行程の後期に第2ニードル弁25により第2燃料通路26を所定期間開放することで、燃焼室15の点火プラグ21の近傍に向けて第2燃料噴霧を噴射する。この場合、燃料噴射量は、エンジン運転状態に基づいてエンジン負荷(要求噴射量)が大きくなるほど増加するように設定されるが、図8に示すように、第2燃料噴霧を形成する第2燃料噴射量は、エンジン負荷が大きくなるほど減少するように設定される。
なお、インジェクタ20による第1燃料噴霧の噴射時期は、圧縮行程の前期に限らず、吸気下死点(吸気BDC)から50BTDC(圧縮下死点手前50度)までの間に設定すればよい。
従って、圧縮行程の前期に、インジェクタ20から燃焼室15に対して第1燃料噴霧が噴射されると、この第1燃料噴霧は、燃焼室15の中心軸線に沿って下方を向いたホロコーン形状となり、小粒径で低流速であるが、圧縮行程噴射であることから、燃焼室15の上方に成層混合気が形成される。そして、圧縮行程の後期に、インジェクタ20から燃焼室15に第2燃料噴霧が噴射されると、この第2燃料噴霧は、燃焼室15の点火プラグ21の両側に向けた直線形状となり、大粒径で高流速であることから、燃焼室15での混合気の流動が増加して乱れが促進され、第2燃料噴霧が短時間で混合されることとなる。従って、所定の点火時期に点火プラグ21から火花エネルギが出力されると、点火プラグ21の近傍の混合気に着火されて燃焼することで弱成層燃焼が実行される。
このように実施例2の内燃機関の制御装置にあっては、燃焼室15に対してホロコーン形状の第1燃料噴霧を噴射可能であると共に、直線形状の第2燃料噴霧を噴射可能なインジェクタ20を設け、このインジェクタ20により圧縮行程前期に燃焼室15に対してホロコーン形状の第1燃料噴霧を噴射すると共に、圧縮行程後期に点火プラグ21の近傍に向けて直線形状の第2燃料噴霧を噴射するようにしている。
従って、圧縮行程前期に燃焼室15に第1燃料噴霧を噴射することで、この第1燃料噴霧が燃焼室15の上部に成層混合気が形成され、圧縮行程後期に点火プラグ21の近傍に向けて第2燃料噴霧を噴射することで、燃焼室15での混合気の流動が増加して乱れが促進され、燃料噴霧が短時間で混合されることとなり、燃焼室15での初期の燃焼速度が向上し、着火性を向上することができると共に、弱成層燃焼によりリーン運転が可能となってノッキング特性を改善することができる。
なお、この実施例2では、圧縮行程前期に燃焼室15に第1燃料噴霧を噴射すると共に、圧縮行程後期に点火プラグ21の近傍に向けて第2燃料噴霧を噴射するように構成したが、この燃料噴射制御は、エンジンの運転状態が低回転低負荷領域にあるときに有効的であり、他の運転領域では、エンジンの中負荷時に、吸気行程後期に第1燃料噴射を実行して均質燃焼を行い、高負荷時には、上述した実施例1のように、吸気行程に第1燃料噴射を実行し、圧縮行程後期に第2燃料噴射を実行して成層燃焼を行うようにしてもよい。
図10は、本発明の実施例3に係る内燃機関の制御装置における燃焼室の概略図、図11は、実施例3の内燃機関の制御装置における吸気行程噴射を表す概略図、図12−1及び図12−2は、実施例3の内燃機関の制御装置における圧縮行程噴射を表す概略図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例3の内燃機関の制御装置において、図10に示すように、シリンダヘッド11の下部にシリンダブロック12が締結されており、シリンダブロック12のシリンダボア13にピストン14が摺動自在に嵌合している。燃焼室15は、シリンダブロック12とシリンダヘッド11とピストン14により構成されており、この燃焼室15の上部に吸気ポート16及び排気ポート17が対向して形成され、この吸気ポート16及び排気ポート17は吸気弁18及び排気弁19により開閉自在となっている。
燃焼室15の吸気ポート16側におけるシリンダヘッド11の下面に、この燃焼室15に直接燃料を噴射するインジェクタ20が装着されている。また、燃焼室15の頂部、つまり、吸気ポート16と排気ポート17の中央部におけるシリンダヘッド11の下面に、点火プラグ21が装着されている。なお、シリンダヘッド11は、上述した実施例1と同様に、燃焼室15に対してホロコーン形状の第1燃料噴霧を噴射可能であると共に、直線形状の第2燃料噴霧を噴射可能となっている。
そして、本実施例にて、ECU(燃料噴射制御手段)は、インジェクタ20を制御することで、エンジンの吸気行程に燃焼室15に対して第1燃料噴霧を噴射すると共に、圧縮行程後期に点火プラグ21の近傍に向けて第2燃料噴霧を噴射するようにしている。即ち、まず、図11に示すように、インジェクタ20は、吸気行程の後期に燃焼室15に第1燃料噴霧を噴射すると、この第1燃料噴霧は、燃焼室15を向いたホロコーン形状となる。そして、このホロコーン形状をなす第1燃料噴霧は、燃料噴霧粒径が小さく、流速が低速であることから、燃焼室15全体に分散して均質混合気が形成される。
次に、図12−1及び図12−2に示すように、インジェクタ20は、圧縮行程の後期に燃焼室15の点火プラグ21の近傍に向けて第2燃料噴霧を噴射すると、この第2燃料噴霧は、燃焼室15の点火プラグ21の両側に向けた直線形状となる。そして、この直線形状をなす第2燃料噴霧は、燃料噴霧粒径が第1燃料噴霧より大きく、流速が高速であることから、燃焼室15での混合気の流動が増加して乱れが促進され、第2燃料噴霧が短時間で混合されることとなる。従って、所定の点火時期に点火プラグ21から火花エネルギが出力されると、点火プラグ21から火炎が急速に伝播し、この火炎が火種となって燃焼室15全体に分散した混合気が燃焼することで均質燃焼が実行される。
このように実施例3の内燃機関の制御装置にあっては、燃焼室15に対してホロコーン形状の第1燃料噴霧を噴射可能であると共に、直線形状の第2燃料噴霧を噴射可能なインジェクタ20を設け、このインジェクタ20により吸気行程後期に燃焼室15に対してホロコーン形状の第1燃料噴霧を噴射すると共に、圧縮行程後期に点火プラグ21の近傍に向けて直線形状の第2燃料噴霧を噴射するようにしている。
従って、吸気行程後期に燃焼室15に第1燃料噴霧を噴射することで、この第1燃料噴霧が燃焼室15全体に分散して均質混合気が形成され、圧縮行程に点火プラグ21の近傍に向けて第2燃料噴霧を噴射することで、燃焼室15での混合気の流動が増加して乱れが促進され、燃料噴霧が短時間で混合されることとなり、燃焼室15での初期の燃焼速度が向上し、着火性を向上することができると共に、ノッキング特性を改善することができる。
なお、この実施例3では、吸気行程後期に燃焼室15に第1燃料噴霧を噴射すると共に、圧縮行程後期に点火プラグ21の近傍に向けて第2燃料噴霧を噴射するように構成したが、この燃料噴射制御は、エンジンの運転状態が高回転高負荷領域にあるときに有効的であり、エンジンの運転状態が低回転低負荷領域にあるときには、圧縮行程前期に燃焼室15に第1燃料噴霧を噴射すると共に、圧縮行程後期に点火プラグ21の近傍に向けて第2燃料噴霧を噴射するようにするとよい。
図13は、本発明の実施例4に係る内燃機関の制御装置における燃焼室の概略図、図14は、実施例4の内燃機関の制御装置における圧縮行程噴射を表す概略図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例4の内燃機関の制御装置において、図13に示すように、シリンダヘッド11の下部にシリンダブロック12が締結されており、シリンダブロック12のシリンダボア13にピストン14が摺動自在に嵌合している。そして、このピストン14の頂面にタンブル流を形成するためのガイド部31が形成されており、このガイド部31は吸気ポート16に対向して円弧状となる円形形状をなしている。燃焼室15は、シリンダブロック12とシリンダヘッド11とピストン14により構成されており、この燃焼室15の上部に吸気ポート16及び排気ポート17が対向して形成され、この吸気ポート16及び排気ポート17は吸気弁18及び排気弁19により開閉自在となっている。
燃焼室15の吸気ポート16側におけるシリンダヘッド11の下面に、この燃焼室15に直接燃料を噴射するインジェクタ20が装着されている。また、燃焼室15の頂部、つまり、吸気ポート16と排気ポート17の中央部におけるシリンダヘッド11の下面に、点火プラグ21が装着されている。なお、シリンダヘッド11は、上述した実施例1と同様に、燃焼室15に対してホロコーン形状の第1燃料噴霧を噴射可能であると共に、直線形状の第2燃料噴霧を噴射可能となっている。
そして、本実施例にて、ECU(燃料噴射制御手段)は、インジェクタ20を制御することで、エンジンの吸気行程に燃焼室15に対して第1燃料噴霧を噴射すると共に、圧縮行程後期に点火プラグ21の近傍に向けて第2燃料噴霧を噴射するようにしている。即ち、まず、インジェクタ20は、吸気行程の後期に燃焼室15に第1燃料噴霧を噴射すると、この第1燃料噴霧は、燃焼室15を向いたホロコーン形状となる。そして、このホロコーン形状をなす第1燃料噴霧は、燃料噴霧粒径が小さく、流速が低速であることから、吸気ポート16からの吸気と共にピストン14の頂面に導かれ、ガイド部31に案内されることで正タンブル流を形成し、燃焼室15全体に分散して均質混合気が形成される。
その後、図14に示すように、ピストン14が上昇して圧縮行程に至ると、正タンブル流が保持されながら縦方向に圧縮され、次に、インジェクタ20は、圧縮行程の後期に燃焼室15の点火プラグ21の近傍に向けて第2燃料噴霧を噴射すると、この第2燃料噴霧は、燃焼室15の点火プラグ21の両側に向けた直線形状となる。そして、この直線形状をなす第2燃料噴霧は、燃料噴霧粒径が第1燃料噴霧より大きく、流速が高速であることから、燃焼室15での混合気の正タンブル流が加速して増加して乱れが促進され、第2燃料噴霧が短時間で混合されることとなる。従って、所定の点火時期に点火プラグ21から火花エネルギが出力されると、点火プラグ21から火炎が急速に伝播し、この火炎が火種となって燃焼室15全体に分散した混合気が燃焼することで均質燃焼が実行される。
このように実施例4の内燃機関の制御装置にあっては、ピストン14の頂面にタンブル流を形成するためのガイド部31を形成し、燃焼室15に対してホロコーン形状の第1燃料噴霧を噴射可能であると共に、直線形状の第2燃料噴霧を噴射可能なインジェクタ20を設け、このインジェクタ20により吸気行程後期に燃焼室15に対してホロコーン形状の第1燃料噴霧を噴射すると共に、圧縮行程後期に点火プラグ21の近傍に向けて直線形状の第2燃料噴霧を噴射するようにしている。
従って、吸気行程後期に燃焼室15に第1燃料噴霧を噴射することで、吸気ポート16からの吸気と共にピストン14の頂面に導かれ、この第1燃料噴霧がガイド部31に案内されることで正タンブル流を形成し、燃焼室15全体に分散して均質混合気が形成され、圧縮行程に点火プラグ21の近傍に向けて第2燃料噴霧を噴射することで、燃焼室15での混合気の正タンブル流が加速して乱れが促進され、燃料噴霧が短時間で混合されることとなり、燃焼室15での初期の燃焼速度が向上し、着火性を向上することができると共に、ノッキング特性を改善することができる。
図15は、本発明の実施例5に係る内燃機関の制御装置における燃焼室の概略図、図16は、実施例5の内燃機関の制御装置における第1吸気行程噴射を表す概略図、図17は、実施例5の内燃機関の制御装置における第2吸気行程噴射を表す概略図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例5の内燃機関の制御装置において、図15に示すように、シリンダヘッド11の下部にシリンダブロック12が締結されており、シリンダブロック12のシリンダボア13にピストン14が摺動自在に嵌合している。そして、このピストン14の頂面にタンブル流を形成するためのガイド部31が形成されており、このガイド部31は吸気ポート16に対向して円弧状となる円形形状をなしている。燃焼室15は、シリンダブロック12とシリンダヘッド11とピストン14により構成されており、この燃焼室15の上部に吸気ポート16及び排気ポート17が対向して形成され、この吸気ポート16及び排気ポート17は吸気弁18及び排気弁19により開閉自在となっている。
燃焼室15の排気ポート17側におけるシリンダヘッド11の下面に、この燃焼室15に直接燃料を噴射するインジェクタ20が装着されている。また、燃焼室15の頂部、つまり、吸気ポート16と排気ポート17の中央部におけるシリンダヘッド11の下面に、点火プラグ21が装着されている。なお、シリンダヘッド11は、上述した実施例1と同様に、燃焼室15に対してホロコーン形状の第1燃料噴霧を噴射可能であると共に、直線形状の第2燃料噴霧を噴射可能となっている。
そして、本実施例にて、ECU(燃料噴射制御手段)は、インジェクタ20を制御することで、エンジンの吸気行程に燃焼室15に対して第1燃料噴霧を噴射すると共に、この第1燃料噴霧の噴射直後にガイド部31により生成された正タンブル流に沿って第2燃料噴霧を噴射するようにしている。即ち、まず、図16に示すように、インジェクタ20は、吸気行程に燃焼室15に第1燃料噴霧を噴射すると、この第1燃料噴霧は、燃焼室15を向いたホロコーン形状となる。そして、このホロコーン形状をなす第1燃料噴霧は、燃料噴霧粒径が小さく、流速が低速であることから、吸気ポート16からの吸気と共にピストン14の頂面に導かれ、ガイド部31に案内されることで正タンブル流を形成し、燃焼室15全体に分散して均質混合気が形成される。
その後、図17に示すように、ピストン14が下降して吸気行程後期に至ると、次に、インジェクタ20は、第1燃料噴霧の噴射直後にこの正タンブル流の流動方向に沿って直線形状をなす第2燃料噴霧を噴射する。そして、この直線形状をなす第2燃料噴霧は、燃料噴霧粒径が第1燃料噴霧より大きく、流速が高速であることから、燃焼室15での混合気の正タンブル流が加速され、ピストン14が上昇して圧縮行程に至ると、この正タンブル流が圧縮されて崩壊することで乱れが促進される。従って、所定の点火時期に点火プラグ21から火花エネルギが出力されると、点火プラグ21から火炎が急速に伝播し、この火炎が火種となって燃焼室15全体に分散した混合気が燃焼することで均質燃焼が実行される。
なお、インジェクタ20による第1燃料噴霧の噴射時期は、吸気行程であれば良く、吸気行程前期から吸気下死点(吸気BDC)付近までの間に設定すればよい。
このように実施例5の内燃機関の制御装置にあっては、ピストン14の頂面にタンブル流を形成するためのガイド部31を形成し、燃焼室15に対してホロコーン形状の第1燃料噴霧を噴射可能であると共に、直線形状の第2燃料噴霧を噴射可能なインジェクタ20を設け、このインジェクタ20により吸気行程に燃焼室15に対してホロコーン形状の第1燃料噴霧を噴射すると共に、大燃料噴霧の噴射直後にガイド部31により生成された正タンブル流に沿って直線形状の第2燃料噴霧を噴射するようにしている。
従って、吸気行程に燃焼室15に第1燃料噴霧を噴射することで、吸気ポート16からの吸気と共にピストン14の頂面に導かれ、この第1燃料噴霧がガイド部31に案内されることで正タンブル流を形成し、燃焼室15全体に分散して均質混合気が形成され、第1燃料噴霧の噴射直後にこの正タンブル流に沿って第2燃料噴霧を噴射することで、燃焼室15での混合気の正タンブル流が加速し、燃焼室での混合気の流動が増加し、圧縮行程でのタンブル流の乱れが促進され、燃焼室15での混合気の流動が増加し、圧縮行程でのタンブル流の乱れが促進され、燃焼室15での初期の燃焼速度が向上し、着火性を向上することができると共に、ノッキング特性を改善することができる。
以上のように、本発明に係る内燃機関の制御装置は、燃焼室に対して燃料を2回に分割して異なる方向へ噴射することで、空気と燃料との混合を促進して着火性を向上するようにしたものであり、いずれの種類の内燃機関に用いても好適である。
本発明の実施例1に係る内燃機関の制御装置における燃焼室の概略図である。 実施例1の内燃機関の制御装置におけるインジェクタの噴射口を表す断面図である。 実施例1のインジェクタによる第1燃料噴霧形状を表す概略図である。 実施例1のインジェクタによる第2燃料噴霧形状を表す概略図である。 実施例1のインジェクタによる第2燃料噴霧形状を表す概略図である。 実施例1の内燃機関の制御装置における吸気行程噴射を表す概略図である。 実施例1の内燃機関の制御装置における圧縮行程噴射を表す概略図である。 実施例1の内燃機関の制御装置における圧縮行程噴射を表す概略図である。 実施例1の内燃機関の制御装置における燃料噴射時期を表す概略図である。 エンジン負荷に対する第1燃料噴射量と第2燃料噴射量の割合を表すグラフである。 本発明の実施例2に係る内燃機関の制御装置における燃料噴射時期を表す概略図である。 本発明の実施例3に係る内燃機関の制御装置における燃焼室の概略図である。 実施例3の内燃機関の制御装置における吸気行程噴射を表す概略図である。 実施例3の内燃機関の制御装置における圧縮行程噴射を表す概略図である。 実施例3の内燃機関の制御装置における圧縮行程噴射を表す概略図である。 本発明の実施例4に係る内燃機関の制御装置における燃焼室の概略図である。 実施例4の内燃機関の制御装置における圧縮行程噴射を表す概略図である。 本発明の実施例5に係る内燃機関の制御装置における燃焼室の概略図である。 実施例5の内燃機関の制御装置における第1吸気行程噴射を表す概略図である。 実施例5の内燃機関の制御装置における第2吸気行程噴射を表す概略図である。
符号の説明
14 ピストン
15 燃焼室
16 吸気ポート
17 排気ポート
18 吸気弁
19 排気弁
20 インジェクタ(燃料噴射手段)
21 点火プラグ(着火手段)
24 第1燃料通路
26 第2燃料通路
31 ガイド部

Claims (9)

  1. 燃焼室と、該燃焼室に連通する吸気ポート及び排気ポートと、前記吸気ポートを開放する吸気弁と、前記排気ポートを開放する排気弁と、前記燃焼室に対してホロコーン形状の第1燃料噴霧を噴射可能であると共に直線形状の第2燃料噴霧を噴射可能な燃料噴射手段と、前記燃焼室内の混合気に着火可能な着火手段と、前記燃料噴射手段により内燃機関の吸気行程から圧縮行程の間に前記燃焼室に前記第1燃料噴霧を噴射すると共に前記内燃機関の圧縮行程に前記着火手段の近傍に向けて前記第2燃料噴霧を噴射する燃料噴射制御手段とを具えたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、前記第1燃料噴霧は、小粒径で低流速であるホロコーン形状の燃料噴霧であり、前記第2燃料噴霧は、高粒径で高流速である直線形状の燃料噴霧であることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置において、前記燃料噴射制御手段は、前記燃料噴射手段により前記内燃機関の吸気行程に前記燃焼室に前記第1燃料噴霧を噴射すると共に、前記内燃機関の圧縮行程後期に前記着火手段の近傍に向けて前記第2燃料噴霧を噴射することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置において、前記燃料噴射制御手段は、前記燃料噴射手段により前記内燃機関の圧縮行程前期に前記燃焼室に前記第1燃料噴霧を噴射すると共に、前記内燃機関の圧縮行程後期に前記着火手段の近傍に向けて前記第2燃料噴霧を噴射することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一つに記載の内燃機関の制御装置において、前記第2燃料噴霧を形成する第2燃料噴射量は、前記内燃機関の要求噴射量の増加に応じて減少させることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一つに記載の内燃機関の制御装置において、前記燃料噴射手段は、前記燃焼室の頂部または前記燃焼室における吸気ポート近傍または前記燃焼室における排気ポート近傍に設けられたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  7. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、ピストンの頂面にタンブル流を形成するためのガイド部が形成されたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  8. 燃焼室と、該燃焼室に連通する吸気ポート及び排気ポートと、前記吸気ポートを開放する吸気弁と、前記排気ポートを開放する排気弁と、頂面にタンブル流を形成するためのガイド部が形成されたピストンと、前記燃焼室に対してホロコーン形状の第1燃料噴霧を噴射可能であると共に直線形状の第2燃料噴霧を噴射可能な燃料噴射手段と、前記燃焼室内の混合気に着火可能な着火手段と、前記燃料噴射手段により内燃機関の吸気行程に前記燃焼室に前記第1燃料噴霧を噴射すると共に該第1燃料噴霧の噴射直後に前記ガイド部により生成されたタンブル流に沿って前記第2燃料噴霧を噴射する燃料噴射制御手段とを具えたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  9. 請求項8に記載の内燃機関の制御装置において、前記燃料噴射手段は、前記燃焼室における排気ポート近傍に設けられたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009103014A (ja) * 2007-10-22 2009-05-14 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置
JP2009167972A (ja) * 2008-01-18 2009-07-30 Mitsubishi Motors Corp 筒内噴射型内燃機関の燃料噴射装置
JP2010236389A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Toyota Motor Corp 筒内噴射式火花点火内燃機関
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CN109252972A (zh) * 2018-08-14 2019-01-22 天津大学 一种用于天然气发动机的燃烧室

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