JP2007162545A - エンジンの過給器システム - Google Patents
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Abstract
【課題】コンプレッサーのサージングを確実に防止するエンジンの過給器システムを提供する。
【解決手段】コンプレッサー11およびタービン12を有する過給器14と、上記タービン12の下流側に接続された後処理装置15と、上記コンプレッサー11の吐出側と上記タービン12および上記後処理装置15間と結ぶバイパス流路16と、そのバイパス流路16を開閉するバイパス流路開閉手段17と、そのバイパス流路開閉手段17を制御する開閉制御手段8と、上記コンプレッサー11のサージング発生条件を検出するためのサージング検出手段8、52とを備え、上記開閉制御手段8が、上記バイパス流路開閉手段17を、常時は上記バイパス流路16を閉じるよう、上記サージング検出手段8、52でサージング発生条件が検出されたときは上記バイパス流路16を開くように構成されたものである。
【選択図】図1
【解決手段】コンプレッサー11およびタービン12を有する過給器14と、上記タービン12の下流側に接続された後処理装置15と、上記コンプレッサー11の吐出側と上記タービン12および上記後処理装置15間と結ぶバイパス流路16と、そのバイパス流路16を開閉するバイパス流路開閉手段17と、そのバイパス流路開閉手段17を制御する開閉制御手段8と、上記コンプレッサー11のサージング発生条件を検出するためのサージング検出手段8、52とを備え、上記開閉制御手段8が、上記バイパス流路開閉手段17を、常時は上記バイパス流路16を閉じるよう、上記サージング検出手段8、52でサージング発生条件が検出されたときは上記バイパス流路16を開くように構成されたものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、エンジンの過給器システムに関するものである。
従来、エンジンの過給器システムにおいて、コンプレッサーのサージングを防止するために、コンプレッサーの吐出側(下流側)に放風弁を設けたものが知られている。その過給器システムでは、通常時は、放風弁を閉じ、サージングが発生しそうなときは、上記放風弁を開いて吐出側を外部に開放し、サージングを防止するようにしていた。
しかしながら、上述の放風弁を設けた構成では、コンプレッサーの下流を外部に開放するので、サージングは防止できるものの、放風された圧縮ガスのエネルギーが無駄になってしまうという問題があった。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、サージングを確実に防止するのみならず、放風したガスを有効利用することができるエンジンの過給器システムを提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、エンジンの吸気通路に接続されたコンプレッサーおよび排気通路に接続されたタービンを有する過給器と、上記タービンの下流側の排気通路に接続され排気ガスを浄化するための後処理装置と、上記コンプレッサーの吐出側の吸気通路と上記タービンおよび上記後処理装置間の排気通路と結ぶバイパス流路と、そのバイパス流路を開閉するバイパス流路開閉手段と、そのバイパス流路開閉手段の開閉を制御する開閉制御手段と、上記コンプレッサーのサージング発生条件を検出するためのサージング検出手段とを備え、上記開閉制御手段が、上記バイパス流路開閉手段を、常時は上記バイパス流路を閉じるよう、上記サージング検出手段でサージング発生条件が検出されたときは上記バイパス流路を開くように制御するものである。
好ましくは、上記バイパス流路開閉手段は、上記バイパス流路を開くときに、上記接続部よりもエンジン本体側の吸気通路の流路面積を制限するものである。
好ましくは、上記バイパス流路開閉手段は、上記吸気通路と上記バイパス流路の接続部に、上記バイパス流路を開閉すべく回動自在に設けられた蓋部材を有し、その蓋部材は、上記バイパス流路を開くときに、上記吸気通路を一部塞ぐように構成されたものである。
好ましくは、上記エンジンは、上記排気通路の排気ガスの一部を上記吸気通路に還流するEGR通路と、そのEGR通路を開閉するためのEGRバルブと、上記吸気通路の吸気ガスを絞るための吸気絞り弁とを備え、上記サージング検出手段は、上記エンジンを拡散燃焼から予混合燃焼に移行すべく吸気ガスを低酸素濃度にする際に、上記EGRバルブが開放側に、かつ上記吸気絞り弁が閉塞側に作動されたとき、上記サージング発生条件を検出したとみなすものである。
好ましくは、上記サージング検出手段は、上記エンジンを拡散燃焼から予混合燃焼に移行すべく吸気ガスを低酸素濃度にする際に、上記吸気通路に設けられたMAF流量検出手段で検出したMAF流量の変動値が所定値を超えたとき、上記サージング発生条件を検出したとみなすものである。
尚、ここで述べるMAF流量とは、いわゆる質量空気流量であることが望ましい。
本発明によれば、サージングを確実に防止するのみならず、放風したガスを有効利用することができるという優れた効果を発揮するものである。
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
本実施形態のエンジンの過給器システム(以下、過給器システムという)は、例えば、トラックなどの車両に搭載されるディーゼルエンジンに適用されるものである。
図1から図4に基づき過給器システムの概略構造を説明する。
図1に示すように、ディーゼルエンジン(以下、エンジンという)1は、複数の気筒が形成されたエンジン本体2と、そのエンジン本体2に接続された吸気通路4および排気通路5と、新気(吸入空気)を過給するための過給器システム6と、排気ガスの一部を吸気通路4に還流するEGR装置7と、エンジン1を制御するためのエンジンコントロールユニット(ECU)8とを備える。
本実施形態の過給器システム6は、エンジン1の吸気通路4に接続されたコンプレッサー11および排気通路5に接続されたタービン12を有する過給器14と、上記タービン12の下流側の排気通路5に接続され排気ガスを浄化するための後処理装置15と、上記コンプレッサー11の吐出側の吸気通路4と上記タービン12および上記後処理装置15間の排気通路5と結ぶバイパス流路16と、そのバイパス流路16を開閉するバイパス流路開閉手段17と、そのバイパス流路開閉手段17の開閉を制御する開閉制御手段と、上記コンプレッサー11のサージング発生条件を検出するためのサージング検出手段とを備え、上記開閉制御手段が、上記バイパス流路開閉手段17を、常時は上記バイパス流路16を閉じるよう、上記サージング検出手段でサージング発生条件が検出されたときは上記バイパス流路16を開くように構成される。本実施形態では、ECU8が開閉制御手段をなす。
吸気通路4のコンプレッサー11よりも下流側には、コンプレッサー11の吐出側圧力を検出する吐出圧センサ20と、インタークーラ21と、吸気絞り弁22とが設けられる。吐出圧センサ20は、吸気通路4におけるバイパス流路16との接続部41よりも上流側に配置される。吸気通路4のコンプレッサー11よりも上流側には、コンプレッサー11の吸入側圧力を検出する吸入圧センサ24と、新気量を検出するMAFセンサ25とが設けられる。
過給器14は、所謂ターボチャージャをなし、排気ガスにより回転駆動されるタービン12と、新気を圧縮するためのコンプレッサー11と、タービン12をコンプレッサー11に連結する回転軸31とを備える。その回転軸31には、回転数を検出するためのターボ回転センサ32が設けられる。
本実施形態の後処理装置15は、例えば、排気ガス中のHC、COなどを酸化させる酸化触媒と排気中の煤などを捕集するDPFとで構成され(図示せず)、排気ガス中の煤をDPFにて捕集すると共に、この捕集した煤を燃焼させてDPFの再生を行うものである。
酸化触媒は、例えば、ハニカム状の耐熱鋼などからなる担体の表面に、活性アルミナなどをコートし、このコート層に触媒活性成分(例えば、白金、パラジウムなど)を担持させたものが使用される。DPFは、例えば、セラミック繊維をステンレス多孔管に何層にも巻き付けた繊維型フィルタなどが使用される。
以上により、図示しないエアクリーナを通って導入された新気は、コンプレッサー11により圧縮された後、インタークーラ21において冷却されて、エンジン本体2に供給される。排気ガスは、排気通路5を通ってタービン12を駆動した後、後処理装置15を通って排出される。
バイパス流路16は、コンプレッサー11への空気流量不足を回避すべく、コンプレッサー11下流のガスを排気タービン12下流側へバイパスするものである。より具体的には、バイパス流路16は、一端がコンプレッサー11とインタークーラ21との間の吸気通路4に接続され、他端がタービン12と後処理装置15との間の排気通路5に接続される。バイパス流路16の流路面積(断面積)は、コンプレッサー11のサイズや、バイパスする空気流量により適切に設定される。
バイパス流路開閉手段17は、上記コンプレッサー11の吐出側の吸気通路4と上記バイパス流路16との接続部41に配置され、上記バイパス流路16を開くときに、上記接続部41よりもエンジン本体2側の吸気通路の流路面積を制限するものである。
より具体的には、図2から図4に示すように、上記バイパス流路開閉手段17は、上記吸気通路4と上記バイパス流路16の接続部41に、上記バイパス流路16を開閉すべく回動自在に設けられた蓋部材51と、その蓋部材51を作動させるための蓋部材作動手段52と有し、蓋部材51は、蓋部材作動手段52により作動されて、上記バイパス流路16を開くときに、上記吸気通路4を一部塞ぐように構成される。
蓋部材51は、上記吸気通路4と上記バイパス流路16との接続部41におけるエンジン本体2側(つまり、吸気通路4の下流側)に、吸気通路4の内部側に回動するように取り付けられる。本実施形態では、蓋部材51は、バイパス流路16に嵌合可能な蓋本体53と、その蓋本体53の一端部に設けられた鍔部54とを有し、その鍔部54が回動ピン55により回動自在に支持される。その蓋部材51は、蓋本体53がバイパス流路16内に嵌め込まれると共に鍔部54が吸気通路4と当接してバイパス流路16を閉じるバイパス閉塞位置(図3参照)と、そのバイパス閉塞位置から回動ピン55を中心に吸気通路4側に所定角度(図例では、略90°)回動して、バイパス流路16を開くと共に吸気通路4の流路面積を制限するバイパス開放位置(図2参照)との間で回動自在に支持される。蓋部材51は、バイパス閉塞位置では、バイパス流路16にインロウ嵌めされる。
鍔部54は、蓋部材51がバイパス流路16を閉じたとき(バイパス閉塞位置に位置するとき、図3参照)に、バイパス流路16の吸気通路4側の開口部161(図2および図4参照)を隙間なく覆うように、かつバイパス流路16が開かれたとき(蓋部材51がバイパス開放位置に位置するとき、図2参照)に、蓋部材51と吸気通路4との間に所定の隙間42(図4参照)が区画されるように、形成される。具体的には、鍔部54の外径は、バイパス流路16の吸気通路4側の開口部161の径よりも大きく、かつ吸気通路4の内径より小さく形成される。
蓋部材作動手段52は、例えば、ソレノイドモータ56と、そのソレノイドモータ56のシャフト561と鍔部54の端部とを連結するリンク部材57などで構成され、シャフト561を伸縮させることで、回動ピン55を中心に蓋部材51を回転駆動するようになっている。
本実施形態のサージング検出手段は、タービン12の回転数を検出する上記ターボ回転センサ32とそのターボ回転センサ32の検出値が入力されるECU8とで主に構成される。
図1に戻り、EGR装置7は、吸気絞り弁22の下流側の吸気通路4とタービン12の上流側の排気通路5とを連通するためのEGR通路71と、そのEGR通路71を開閉するEGRバルブ72と、EGR通路71の排気ガスを冷却するためのEGRクーラ73とを備える。EGRバルブ72が開放されると、排気通路5を通る排気の一部がEGR通路71へ流れ、EGRクーラ73において冷却された後、吸気通路4へと還流される。その還流された排気(EGRガス)は、新気と共にエンジン本体2に供給される。
以上のように、エンジン1は、上記排気通路5の排気ガスの一部を上記吸気通路4に還流するEGR通路71と、そのEGR通路71を開閉するためのEGRバルブ72と、上記吸気通路4の吸気ガスを絞るための吸気絞り弁22とを備える。
ECU8には、MAFセンサ25、吐出圧センサ20、吸入圧センサ24、ターボ回転センサ32、図示しない酸素濃度センサ、エンジン回転数センサおよびアクセル開度センサなどが接続され、これらセンサからの信号が入力される。ECU8は、吸気絞り弁22やEGRバルブ72の弁作動手段(図示せず)や、蓋部材作動手段52などに接続され、これら作動手段を駆動制御する。
ところで、近年、エンジンの排ガスを改善するために、予混合ディーゼル燃焼と呼ばれる新しい燃焼方式が提案されている。その予混合ディーゼル燃焼は、燃料噴射時期を従来型ディーゼル燃焼(拡散燃焼)よりも早期にして燃料と空気の混合を十分に促進させ、燃費悪化なしにNOxとPMを大幅に低減できる新しい燃焼方式である。その予混合ディーゼル燃焼(予混合燃焼)では、混合しているガスが早期に着火してしまわないように、排気の一部を吸気通路に還流してEGR率を高めるようにしている。
本実施形態のECU8は、燃料を拡散燃焼させる従来型ディーゼル燃焼制御(通常燃焼制御)と、燃料をピストンの圧縮上死点よりも前に噴いて燃料噴射終了後、所定の予混合期間を経て混合気を着火させる予混合燃焼制御(以下、PCI燃焼制御という)とを各々切り替えて行う。
本実施形態のECU8は、燃料を拡散燃焼させる従来型ディーゼル燃焼制御(通常燃焼制御)と、燃料をピストンの圧縮上死点よりも前に噴いて燃料噴射終了後、所定の予混合期間を経て混合気を着火させる予混合燃焼制御(以下、PCI燃焼制御という)とを各々切り替えて行う。
図5に示すように、ECU8は、基本的には、エンジン1の高負荷(高トルク)運転状態時には、従来型ディーゼル燃焼(Conventional Combustion)制御を行い、エンジン1の低負荷(低トルク)運転状態時には、PCI燃焼(PCI Combustion)制御を行う。そのPCI燃焼制御では、噴射された燃料が予混合期間内に着火することを防止しなければならない。そこで、ECU8は、PCI燃焼制御では、従来型ディーゼル燃焼制御に比べて、EGR率(図5において点線で示す)を高く設定して、気筒内のO2濃度が低くなるようにしている。例えば、ECU8は、高負荷状態の従来型ディーゼル燃焼制御から低負荷状態のPCI燃焼制御に移行するとき(具体的には、車両の減速時など)に、図6に示すように、燃料噴射量を減少させ、その燃料噴射量の減少に伴い、気筒内のO2濃度を急激に低下させる(EGR率を高める)。図6において、EGR率を実線、目標燃料噴射量及び空気量(目標吸入空気量)を点線で示す。具体的には、EGR率は、ECU8が、EGRバルブ72の開放側への作動および吸気絞り弁22の閉塞側への作動のいずれか一方もしくはその両方を行うことで、高められる。つまり、EGRガス量の増加および新気量の減少のいずれか一方もしくは、その両方を行うことでEGR率が高められる。
上述したような減速時などの気筒の新気量(吸入空気量)が減り、かつEGR率が高くなる条件では、コンプレッサー11を通過する新気量が減少することや、コンプレッサー11の慣性力も働くためサージングが発生し易くなる。
このように、一般に、過給器付きエンジンで上述した予混合燃焼(以下、PCI燃焼という)を実施した場合に、コンプレッサーのサージングが発生し易くなるという問題があった。
つまり、比較的EGR率が低い従来型ディーゼル燃焼領域からEGR率の高いPCI燃焼領域へ移行する際に、EGR率を高めることでコンプレッサーの空気流量が急激に減少し、それによりサージングが発生し易くなるという問題があった。また、サージングを回避するために、穏やかに空気流量を変化させようとすると、EGR率の上昇が遅れるためPCI燃焼への移行が遅れてしまい、このため、従来型ディーゼル燃焼領域からPCI燃焼領域への過渡期にNOxや燃焼騒音が悪化してしまうという問題があった。
そこで、本実施形態の過給器システム6は、サージングの発生を防止すべく、以下のような制御を行う。
本実施形態の過給器システム6は、常時(通常時)は蓋部材51でバイパス流路16を閉じておき、サージング検出手段がサージング発生条件を検出したときに、バイパス流路16を開いてサージングの発生を防止すると共に、そのバイパス流路16の新気を後処理装置15に導入して、後処理装置15での酸化反応を促進させる。
まず、サージング発生条件の検出について説明する。ここで、サージング発生条件とは、サージングが実際に発生する直前の条件である。
本実施形態では、サージング検出手段が、タービン12の回転速度とコンプレッサー11に吸入すべき目標新気流量とを基にサージング発生条件を検出する。具体的には、ターボ回転センサ32によりタービン12(または、コンプレッサー11)の回転速度をモニター(もしくは、排圧、ブースト圧などから推定)すると共に、ECU8内に、それらタービン12の回転速度と後述するサージング流量との関係が示されたマップを格納しておく。ECU8は、エンジン1を拡散燃焼からPCI燃焼に移行すべく吸気ガスを低酸素濃度にする(つまり、EGR率を高める)際に、エンジン1のトルク(負荷)および回転数と、EGR率とのマップ(図5参照)から目標EGR率を求める共にその目標EGR率から目標新気流量を算出し、その目標新気流量がサージング流量以下ならば、サージング発生条件を検出したと判断する。より具体的には、その目標新気流量を得るべくEGRバルブ72が開放側にかつ吸気絞り弁22が閉塞側に、所定開度を超えて作動されたとき、ECU8は、サージング発生条件が検出されたとみなす。
ここで、サージング流量は、例えば、サージングが発生するような、コンプレッサー11内の新気流量に、所定の安全率をかけて設定される。
次に、図2から図4に基づきバイパス流路16の開放について説明する。
従来型ディーゼル燃焼からPCI燃焼への過渡期など、サージング検出手段によりサージング発生条件が検出されると、ECU8が、ソレノイドモータ56のシャフト561を縮退させる。このシャフト561の縮退によりリンク部材57が作動して、蓋部材51が回動ピン55を中心に吸気通路4の内部側に回動する。この回動時に、蓋部材51は、コンプレッサー11から吐出された空気により回動方向に押されつつ、バイパス開放位置まで回動する(図2および図4参照)。
蓋部材51がバイパス流路16を開放すると(バイパス開放位置に位置すると)、吸気通路4の断面が隙間42を除き蓋部材51により覆われる。
これによりコンプレッサー11から吐出された新気がバイパス流路16および排気通路5に流れて、サージング発生が回避される。このとき、蓋部材51が接続部41のエンジン本体2側に位置して吸気通路4を塞ぐことで、コンプレッサー11から吐出された新気の流れが、吸気通路4からバイパス流路16へと変更され、新気が積極的にバイパス流路16に導入される。
さらに、本実施形態では、バイパス流路16を通り放風された新気が排気通路5の後処理装置15に導入され、その後処理装置15での酸化反応が促進される。より具体的には、新気中(空気中)の酸素濃度は排気ガス中の酸素濃度よりも高いので、バイパス流路16を通り新気が後処理装置15に導入されると、酸化触媒におけるHC、COなどの酸化反応が促進されると共に、DPFでの煤の酸化反応(燃焼反応)が促進される。
ここで、コンプレッサー11から吐出される新気の温度は排気温度よりも低く、後処理装置15を通過するガスの温度は低下する傾向となるが、サージングが発生するのは排気温度が高い高負荷運転から低負荷運転へ移行する場合であることから、後処理装置15の触媒などは十分に高温になっているため、排気浄化機能が低下することはない。
また、蓋部材51が、吸気通路4の内部側に回動する外開き弁として構成され、吸気通路4の流路面積を制限するので、エンジン本体2の新気の流入量を減らすことができ、吸気を所望の組成とすることができる。つまり、PCI燃焼では早く低酸素濃度雰囲気にする必要があるため、EGR流路面積を最速で最大にすることに加え、新気の流入量を減少できれば、気筒内へのO2モル数も急減できるので、素早く、適正な吸気組成にすることができる。本実施形態では、蓋部材51(蓋型の流路開放バルブ(放風弁))を吸気通路4側へ開くことで、新気の気筒内への流入量を制限できるため、速やかに目標吸気組成へ制御できる。
このように本実施形態では、コンプレッサー11が吐出した新気を、後処理装置15よりも上流側の排気通路5にバイパスするためのバイパス流路16を設けることで、バイパス流路16の開放により、サージング発生を防止しつつ、酸素量が豊富な新気を後処理装置15に直接導入することができ、後処理装置15の酸化反応を促進できる。これにより後処理装置15の浄化性能を向上させることができる。つまり、コンプレッサー11によるサージングを回避できると共に新気を後処理装置15に直接送出することが可能となり、後処理装置15の酸化触媒およびDPFの酸化反応を促進し、排ガス浄化の効率をあげることが可能となる。以上のように、本実施形態の過給器システム6は、サージングを確実に防止するのみならず、放風したガスを有効利用することができる。
上述したように低負荷運転時にPCI燃焼制御、高負荷運転時に従来型ディーゼル燃焼制御を行うエンジン1において、サージングが起こるような条件は、従来型ディーゼル燃焼制御からEGR率が急速に高まるPCI燃焼制御へと制御が移行するときである。本実施形態では、従来型ディーゼル燃焼制御からPCI燃焼制御への移行時に、サージング検知が行われて新気が後処理装置15に流される際には必然的に高負荷の通常運転時において煤の量が多い状態、および排気温度が高い状態のところに新気が一気に流れ込むことになり、酸化を行うのに好条件が揃うことになり、いっそうの効果が望めるものとなる。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されず、様々な変形例や応用例が考えられるものである。
例えば、サージング検出手段は、エンジン1を拡散燃焼からPCI燃焼に移行すべく吸気ガスを低酸素濃度にする際に、EGRバルブ72が開放側に、かつ吸気絞り弁22が閉塞側に作動されたとき、上記サージング発生条件を検出したとみなすものでもよい。例えば、サージング検出手段を、酸素濃度センサ(図示せず)とECU8とで主に構成するようにしてもよい。具体的には、ECU8内のマップ上で設定された目標酸素濃度と酸素濃度センサで検出される実際の酸素濃度の差異が所定%以上あると、急速に低酸素濃度にすべく、EGRバルブ72を全開にして、吸気絞り弁22を全閉近くまで制御するようにECU8を構成し、その吸気絞り弁22に全閉信号が出力されたときに、蓋部材51を開放側に作動させるようにしてもよい。
また、サージング検出手段は、上記エンジン1を拡散燃焼からPCI燃焼に移行すべく吸気ガスを低酸素濃度にする際に、上記吸気通路4に設けられたMAF流量検出手段で検出したMAF流量の変動値が所定値を超えたとき、上記サージング発生条件を検出したとみなすものでもよい。例えば、サージング検出手段を、MAFセンサ25とECU8とで主に構成するようにしてもよい。つまり、MAF流量は、サージングが発生すると変動するので、そのMAF流量の変動値(閾値あるいは周波数)が所定値を超えたか否かをECU8で判断し、それによりサージング発生条件が検出されたか否かを判断するようにしてもよい。
また、サージング発生を検出するための要素としては、コンプレッサー11の上流と下流との圧力差や、温度など適宜設定することが可能である。例えば、サージング検出手段を、吸入圧センサ24と吐出圧センサ20とECU8とで主に構成するようにしてもよい。つまり、吸入圧センサ24と吐出圧センサ20との検出値を各々、ECU8に入力し、そのECU8によりコンプレッサー11の上流(吸入圧)と下流(吐出圧)との圧力差を算出して、その圧力差により、サージング発生条件が検出されたか否かを判断するようにしてもよい。
その他にも、コンプレッサーの流量および回転数からサージングの発生を検出することが考えられる。
1 エンジン1
4 吸気通路
5 排気通路
8 ECU
11 コンプレッサー
12 タービン
14 過給器
15 後処理装置
16 バイパス流路
17 バイパス流路開閉手段
4 吸気通路
5 排気通路
8 ECU
11 コンプレッサー
12 タービン
14 過給器
15 後処理装置
16 バイパス流路
17 バイパス流路開閉手段
Claims (5)
- エンジンの吸気通路に接続されたコンプレッサーおよび排気通路に接続されたタービンを有する過給器と、上記タービンの下流側の排気通路に接続され排気ガスを浄化するための後処理装置と、上記コンプレッサーの吐出側の吸気通路と上記タービンおよび上記後処理装置間の排気通路と結ぶバイパス流路と、そのバイパス流路を開閉するバイパス流路開閉手段と、そのバイパス流路開閉手段の開閉を制御する開閉制御手段と、上記コンプレッサーのサージング発生条件を検出するためのサージング検出手段とを備え、
上記開閉制御手段が、上記バイパス流路開閉手段を、常時は上記バイパス流路を閉じるよう、上記サージング検出手段でサージング発生条件が検出されたときは上記バイパス流路を開くように制御することを特徴とするエンジンの過給器システム。 - 上記バイパス流路開閉手段は、上記バイパス流路を開くときに、上記接続部よりもエンジン本体側の吸気通路の流路面積を制限する請求項1記載のエンジンの過給器システム。
- 上記バイパス流路開閉手段は、上記吸気通路と上記バイパス流路の接続部に、上記バイパス流路を開閉すべく回動自在に設けられた蓋部材を有し、
その蓋部材は、上記バイパス流路を開くときに、上記吸気通路を一部塞ぐように構成された請求項2記載のエンジンの過給器システム。 - 上記エンジンは、上記排気通路の排気ガスの一部を上記吸気通路に還流するEGR通路と、そのEGR通路を開閉するためのEGRバルブと、上記吸気通路の吸気ガスを絞るための吸気絞り弁とを備え、
上記サージング検出手段は、上記エンジンを拡散燃焼から予混合燃焼に移行すべく吸気ガスを低酸素濃度にする際に、上記EGRバルブが開放側に、かつ上記吸気絞り弁が閉塞側に作動されたとき、上記サージング発生条件を検出したとみなす請求項1から3記載のエンジンの過給器システム。 - 上記サージング検出手段は、上記エンジンを拡散燃焼から予混合燃焼に移行すべく吸気ガスを低酸素濃度にする際に、上記吸気通路に設けられたMAF流量検出手段で検出したMAF流量の変動値が所定値を超えたとき、上記サージング発生条件を検出したとみなす請求項1から3記載のエンジンの過給器システム。
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