JP2007161443A - 給紙装置及び自動原稿搬送装置 - Google Patents

給紙装置及び自動原稿搬送装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、載置台上に載置された原稿を呼び出す際において、呼出部材の下降動作時における騒音の発生や、原稿及び呼出部材への損傷を防止でき且つ生産性も維持できる給紙装置及び自動原稿搬送装置を得ることにある。
【解決手段】原稿セットテーブル1と、原稿セットテーブル1上に載置された原稿を呼び出すピックアップローラ3と、ピックアップローラ3を昇降駆動する呼出駆動モータ101と、呼出駆動モータ101を制御するコントローラ100と、原稿セットテーブル1上に載置された原稿厚さを検知する原稿厚さ情報センサ43とを備え、ピックアップローラ3は原稿の最上面に当接する当接位置と原稿の最上面から離れた待機位置との間を移動しており、原稿厚さ情報センサ43で検知した原稿の厚さ情報に基づいて呼出駆動モータ101の駆動を制御している。
【選択図】図1

Description

本発明は、給紙装置及び自動原稿搬送装置に関する。
特許文献1には、原稿の載置台と、載置台上に載置された原稿の最上部から原稿を呼び出す呼出部材とを備えた給紙装置が開示されている。かかる給紙装置では、駆動モータで呼出部材を待機位置から当接位置まで下降させて、呼出部材を原稿の最上面に当接して原稿を1枚ずつ搬送している。
一方、特許文献2には、搬送されてくる原稿の厚さを検知する厚さ検知手段を備え、厚さ検知手段によって検知された原稿の厚さの違いにより原稿の搬送速度を変更する技術が開示されている。
特開平10−120198号公報 特開2004−43164号公報
しかし特許文献1に記載の従来技術では、原稿を積載可能な載置台上に載置された原稿束からの厚さを検知しておらず、呼出部材の待機位置において呼出部材から原稿束の最上面までの距離が分からなかった。従って、呼出部材の下降動作は原稿束の厚さに依存せずに一定速度で行い、呼出部材が原稿束の最上面に到達してから停止制御を開始している。
そのため、呼出部材が原稿束の最上面に達したときの叩き時の衝撃により、騒音の発生や原稿及び呼出部材へのダメージ等の悪影響を及ぼすという問題があった。この影響は原稿束が厚いときは、原稿がある程度クッション性の役割を担うので小さいが、原稿束が薄くなるにつれてその影響は非常に大きくなってしまう。また、その対策として呼出部材の昇降駆動を終始低速度で実行しようとすると生産性が悪くなってしまうという問題があった。
一方、特許文献2の従来技術は、1枚あたりの原稿厚さの違いにより原稿の搬送速度を変更するものであり、呼出部材の駆動動作を制御するものではない。
本発明は、載置台上に載置された原稿を呼び出す際において、呼出部材の下降動作時における騒音の発生や、原稿及び呼出部材への損傷を防止でき且つ生産性も維持できる給紙装置及び自動原稿搬送装置を得ることを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載された発明は、原稿の載置台と、載置台上に載置された原稿を呼び出す呼出部材と、呼出部材を昇降駆動する呼出駆動モータと、呼出駆動モータを制御する駆動制御手段と、載置台上に載置された原稿厚さを検知する原稿厚さ検知手段とを備え、呼出部材は原稿の最上面に当接する当接位置と原稿の最上面から離れた待機位置との間を移動しており、原稿厚さ検知手段で検知した原稿の厚さ情報に基づいて呼出駆動モータの駆動を制御していることを特徴とする。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載の発明において、呼出駆動モータはステッピングモータであることを特徴とする。
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載の発明において、駆動制御手段は呼出部材の下降動作において、呼出駆動モータを減速して呼出部材を原稿束の最上面に当接していることを特徴とする。
請求項4に記載された発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の発明において、駆動制御手段は原稿厚さ検知手段で検知した原稿の厚さ情報に基づいて呼出部材の待機位置と当接位置との間の当接距離を算出する当接距離算出手段と、当接距離算出手段で算出した当接距離を呼出部材が移動するのに必要なステッピングモータの総パルス数を算出する総パルス数算出手段と、ステッピングモータが定常状態から所定速度まで減速するのに必要な減速パルス数を算出する減速パルス数算出手段とを備え、総パルス数算出手段で算出した総パルス数と減速パルス数算出手段で算出した減速パルス数とに基づいて、ステッピングモータの駆動開始から減速開始までの送りパルス数を算出していることを特徴とする。
請求項5に記載された発明は、請求項4に記載の発明において、総パルス数算出手段で算出したステッピングモータの総パルス数は、ステッピングモータの駆動開始から定常状態になるまでに必要な加速パルス数と、ステッピングモータが定常状態から所定速度まで減速するのに必要な減速パルス数とを加えたパルス数よりも大きくしていることを特徴とする。
請求項6に記載された発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載の給紙装置を備えた自動原稿搬送装置であることを特徴とする。
本発明によれば、原稿厚さ検知手段で検知した原稿の厚さ情報に基づいて、呼出部材を昇降駆動する呼出駆動モータの駆動を制御できるので、例えば呼出部材を低速度で原稿束の最上面に当接させることで、載置台上に載置された原稿を呼び出す際に、呼出部材の下降動作時における騒音の発生や、原稿及び呼出部材への損傷を防止できる。
また、呼出部材を原稿束の最上面に当接させるとき以外は、高速で呼出部材を昇降駆動させることができるので、生産性の低下を防止できる。
以下に、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。尚、図1は図12に示す自動原稿搬送装置の要部を概略的に示す断面図、図2は図12に示す自動原稿搬送装置の制御ブロック図、図3〜図5は本実施の形態に係る自動原稿搬送装置の給紙動作を説明するフローチャート、図6〜図10は本実施の形態に係る自動原稿搬送装置の読取り動作を説明するフローチャート、図11はピックアップローラの制御動作を説明するグラフ、図12は本実施の形態に係る自動原稿搬送装置の全体を概略的に示す断面図である。
以下に、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。複写機、プリンタ、FAX等の画像形成装置に用いられる自動原稿搬送装置70は、原稿束をセットする原稿セット部Aと、セットされた原稿束から一枚毎原稿を分離して給送する分離給送部(給紙装置)Bと、給送された原稿を一次突き当て整合する働きと整合後の原稿を引き出し搬送する働きのレジスト部Cと、搬送される原稿をターンさせて、原稿面を読みとり側(下方)に向けて搬送するターン部Dと、原稿の画像を読取ガラス(コンタクトガラス)41の下方より読取る読取り搬送部Eと、原稿の第2面(裏面)の読取り、又は原稿の機外排出を行う反転排紙部(スイッチバック部)Fと、読取り完了後の原稿を積載保持するスタック部(排紙部)Gと、これら搬送動作の駆動を行う呼出駆動モータ101、給紙モータ102、読取りモータ103、反転モータ104、反転SOLを有する駆動部108と、これらの一連の動作を制御するコントローラ(駆動制御手段)100とを備えている。
原稿セット部Aは、原稿束Sが載置される原稿セットテーブル(載置台)1と、原稿セットテーブル1に載置された原稿先端が突き当てられる原稿ストッパー2と、原稿セットテーブル1に原稿が載置されたことを検知する原稿セットフィラー31と、原稿セットテーブル1に載置された原稿のサイズを検知する原稿長さ検知センサ20〜22、原稿セットセンサ19、原稿セットテーブル1にセットされた原稿束Sの厚さを検知する原稿厚さ情報センサ(原稿厚さ検知手段)43とを有している。原稿厚さ情報センサ43は原稿セットテーブル1の上部に設けられた光センサ(PSD距離センサ)である。そして、原稿厚さ情報センサ43から原稿束Sの最上部に向けて光照射して、その反射光を原稿厚さ情報センサ43が受信して、ピックアップローラ3から原稿束Sの最上面までの距離を測定している。
分離給送部Bは、原稿束Sの原稿を呼び出すピックアップローラ(呼出部材)3と、このピックアップローラ3及び原稿ストッパー2の状態を検知するHP(ホームポジション)センサ33、34と、呼び出された原稿を搬送路に向けて1枚ずつ分離して搬送する分離ローラ4及び給紙ベルト5と、これらの分離ローラ4及び給紙ベルト5から送り出された原稿を検知する分離センサ23とを有している。
レジスト部Cは、分離給送部Bから搬送された原稿をターン部Dに向けて搬送するプルアウトローラ6、7と、このプルアウトローラ6、7に向けて搬送される原稿を検知する突き当てセンサ24と、プルアウトローラ6、7から搬送されてきた原稿の幅方向の長さを検知する原稿幅センサ25とを有している。
ターン部Dは、搬送ローラ45と、搬送ローラ45に近接して設けた読取り入口センサ26と、レジスト部Cから搬送された原稿を読取ガラス41の読取り位置に向けて搬送する読取入口ローラ8、9と、読取入口ローラ8、9から搬送される原稿を検知するレジストセンサ27とを有している。
読取搬送部Eは、読取ガラス41と、読取入口ローラ8、9から搬送された原稿を読取ガラス41と白色背景板との間に案内する読取入口ガイド40と、読取位置28を通過した原稿を反転排紙部Fに向けて搬送する読取出口ローラ10及び加圧ローラ11と、読取出口ローラ10、11を通過した原稿を検知する排紙センサ29と、読取りの終了した原稿に対して読取り終了印を押印する済みスタンプ部106を有している。
反転排紙部Fは、読取出口ローラ10、11から搬送された原稿の搬送先を反転経路又はスイッチバック経路の何れかに振り分ける分岐爪15と、この分岐爪15によりスイッチバック経路に搬送された原稿をスイッチバックさせる反転ローラ対16、17と、反転ローラ対16、17の近傍位置に設けた反転センサ30と、排紙ローラ12及び排紙従動ローラ13、18とを有している。
スタック部Gは、排紙ローラ12及び排紙従動ローラ13から排紙された原稿がスタックされる排紙トレイ14を備えている。
また図2に示すように、コントローラ100はI/F(インターフェイス)107を介して自動原稿搬送装置70の制御を行う本体制御部111と相互通信可能に設けられている。このコントローラ100の入力側には、上述した原稿厚さ情報センサ43、レジストセンサ27、原稿セットセンサ19、排紙センサ(読取り出口センサ)29、読取り入口センサ26、原稿長さセンサ20〜22、分離センサ23、ホームポジションセンサ(ピックアップHPセンサ33、爪HPセンサ34)、給紙カバー開閉センサ32及び突き当てセンサ24が接続されている。また、コントローラ100の出力側には、呼出駆動モータ101、給紙モータ102、読取りモータ103、反転モータ104とを有する駆動部108と、反転SOL105及び済スタンプ部106とが接続されている。また、コントローラ100には、原稿厚さ情報センサ43で検知した原稿厚さ情報に基づいてピックアップローラ3の待機位置と当接位置との間の当接距離を算出する当接距離算出手段100aと、当接距離算出手段100aで算出した当接距離をピックアップローラ3が移動するのに必要な呼出駆動モータ101の総パルス数を算出する総パルス数算出手段100bと、定常状態から所定速度まで減速するのに必要な呼出駆動モータ101の減速パルス数を算出する減速パルス数算出手段100cとを備えている。
図3〜図10は、上記構成による自動原稿搬送装置における読取り時の制御を示すフローチャートである。読取りを行う際には、先ず原稿セットテーブル1上に、読取りを行う原稿束Sをその先端が原稿ストッパー2の破線位置に突き当てられた状態になるようにセットし、更に原稿束Sの幅方向をサイドフェンスによって搬送方向と直行する方向の位置決めを行う。
この状態では、原稿セット検知フィラー31が破線位置から実線位置に変位し、これを原稿セット検知センサ19が検知すると、I/F107を介して本体制御部111に原稿セット信号が送信される(S1)。また、原稿厚さ情報センサ43により原稿セットテーブル1にセットされた原稿束Sの厚さが検知される(S2)。
その後、原稿給紙信号(図示しない操作部より入力され、本体制御部111からI/F107を介してコントローラ100へ指示される信号)により原稿給紙動作が実行される。原稿ストッパー2が、呼出駆動モータ(ステッピングモータ)101のCW(正転)駆動により実線位置まで待避し原稿先端を開放する(S3)。その後、ピックアップローラ3が破線位置から実線位置で示す原稿上面に呼出駆動モータ101の逆転駆動により移動し、所定の力で圧接される(S5、S6)。ピックアップローラ3が呼び出し位置まで到達すると、呼出駆動モータ101の駆動を停止する(S7)。
次に原稿テーブル面に設けられた原稿長さ検知センサ20〜22により原稿の搬送方向長さが検知され、原稿サイズの概略が判定される(S8)。その後、所定の時間を経て給紙ベルト5と分離ローラ4を駆動する給紙モータ102がCCW(正転)方向に回転する(S9)。給紙ベルト5と分離ローラ4との作用により1枚に分離された原稿は給紙ベルト5によって搬送され、突き当てセンサ24によって原稿先端が検知され、突き当て量のカウントが開始される(S10、S11)。尚、突き当てセンサ24が所定時間経過後も原稿を検知しない場合は、ジャム発生と判断される(S12、S13)。
図4に示すように、呼出駆動モータ101をCCW方向に回転させることでピックアップローラ3を原稿上面から退避させ、原稿を給紙ベルト5の搬送力のみで送ることにより、原稿先端は、プルアウトローラ6、7の上下ローラ対のニップに進入し、先端の整合(スキュー修正)が行われる(S14〜S16)。
プルアウトローラ6、7はスキュー補正機能を有すると共に、分離後にスキュー補正された原稿を読取入口ローラ8、9まで搬送しており、給紙モータ102の逆転により駆動される。また、給紙モータ102の逆転駆動時において、プルアウトローラ6、7は駆動されるが、図示しないワンウェイクラッチの作用によりピックアップローラ3と給紙ベルト5は駆動されない。前述した原稿セットテーブル1上の長さセンサ20〜22の検知結果から取得した長さ情報と、原稿幅センサ25で検知した原稿の幅情報との組合せにより本体制御部111に原稿セットテーブル1上に積載された原稿束Sのサイズ情報を送信する(S19〜S22)。
尚、原稿の搬送方向の正確な長さは、原稿の先端後端を突き当てセンサ24で検知する間に駆動したモータのパルス数をカウントすることで算出する。プルアウトローラ6、7の駆動により読取入口ローラ8、9に原稿が搬送される際には、原稿搬送速度を高速に設定しており、原稿を読取り搬送部Eへ送り込む処理時間の短縮を図っている(S17、S18)。特に、2枚目以降の原稿ではこの高速搬送により前原稿との紙間を短縮することで生産性を向上させることができる。
図5のフローチャートに示すように、原稿先端が読取入口センサ26により検出されると(S23)、読取入口ローラ8、9に原稿先端が進入する前に減速を開始する。ここで、読取り入口センサ26から読取り入口ローラ8、9までの距離よりもYmmだけ搬送距離が長くなるように給紙モータ102を停止させている(S24〜S26)。この場合、停止している読取り入口ローラ8、9のニップ部に原稿先端が突き当り、一定の撓みを形成した状態で原稿が停止することになり、プルアウトローラ6、7による原稿搬送時に発生したスキューを補正することができる。原稿が読取り入口ローラ8、9のニップ部で一時停止(レジスト停止)すると、I/F107を介して本体制御部111にレジスト停止信号を送信する(S27)。尚、読取り入口センサ26が所定時間経過後も原稿を検知しない場合は、ジャム発生と判断される(S28、S29)。
図6のフローチャートに示すように、本体制御部111より読取り開始信号を受信すると、原稿の読取り動作が開始する。片面モードの場合、読取りモータ103を正転駆動して、読取入口ローラ8、9及び読取出口ローラ10、11を読取り倍率に応じた搬送速度で駆動する(S31〜S33)。次いで、原稿の先端をレジストセンサ27にて検知すると(S34)、読取りモータ103のパルスカウントを開始し(S35)、原稿先端が読取り部Eに到達するタイミングで、本体制御部111に対して副走査方向の有効画像領域を示すゲート信号が送信される(S36〜S38)。尚、ゲート信号は通常は原稿後端が読取部を抜けるまで送信される。読取部を通過した原稿は読取出口ローラ10及び排紙ローラ12により搬送され、排紙センサ29が原稿を検知したか否か判断される(S39)。尚、排紙センサ29が所定時間経過後も原稿を検知しない場合は、ジャム発生と判断される(S40、S41)。
図7のフローチャートに示すように、ステップS39ではレジストセンサ27がOFFになったか否か判断され、レジストセンサ27がOFFにならない場合は、ジャム発生と判断される(S47、S48)。レジストセンサ27がOFFになると、原稿後端のカウントが開始され、カウント値が原稿長さ以上になった場合にはゲート信号を停止する(S43〜S46)。その後、排紙センサ29がOFFになったか否か判断され、排紙センサ29がOFFになった場合には排紙完了の信号を送信する(S50)。排紙センサ29が所定時間経過後もOFFにならない場合は、ジャム発生と判断される(S51、S52)。
図8のフローチャートに示すように、原稿の両面を読取る両面モードの場合、読取入口ローラ8、9及び読取出口ローラ10、11を読取り倍率に応じた搬送速度で駆動する(S61〜S65)。次いで、原稿の先端を排紙センサ29にて検知すると(S66)、原稿先端が排紙ローラ12に到達する前に反転ソレノイド105のONにより切替爪15が2点鎖線の位置に切り替わる。そして、読取りモータ103にて駆動される排紙ローラ12及び排紙従動ローラ13と、反転モータ104により駆動される反転ローラ対16、17により原稿は排紙方向と反対方向に搬送される(S66、S67)。尚、このとき反転センサ30が所定時間経過後もONしない場合には、ジャム発生と判断される(S71、S72)。
図9のフローチャートに示すように、ステップS81ではレジストセンサ27がOFFになったか否か判断され、レジストセンサ27がOFFにならない場合は、ジャム発生と判断される(S83、S84)。レジストセンサ27がOFFになると、原稿後端のカウントが開始され、カウント値が原稿長さ以上になった場合にはゲート信号を停止する(S82〜S87)。その後、排紙センサ29がOFFになったか否か判断され、排紙センサ29がOFFになった場合には原稿を所定パルス搬送する(S88、S89)。排紙センサ29がOFFにならない場合は、ジャム発生と判断される(S90、S91)。
次いで、原稿後端が排紙ローラ12を抜けると(読取出口センサが原稿後端を検出してから所定パルス後)、反転ソレノイド105をOFFして切替爪15が実線の位置に戻り、さらに所定パルス後、反転モータ104の逆転駆動により反転ローラ16が逆転し、原稿はスイッチバックする。この時、読取りモータ103の駆動方向は同一方向、反転モータ104の駆動方向は逆方向となり、処理時間短縮のために反転モータ104及び読取りモータ103を高速駆動する。原稿がスイッチバックを始めると所定パルス後に給紙モータ102を逆転させて(プルアウトローラを駆動する方向に回転)高速駆動する(S92〜S94)。
図10のフローチャートに示すように、スイッチバックした原稿は排紙ローラ12及び排紙従動ローラ18によりスイッチバック搬送経路内に搬送され、片面時と同様に反転モータ104の駆動停止により、読取り入口ローラ8、9のニップ部で一時停止させる(S101〜S103)。
そして、原稿の裏面読取りが完了すると、排紙センサ29がOFFになったか判断され、OFFになった場合には給紙モータ102及び読取りモータ103の駆動を停止させて、排紙完了の信号を送信する(S103〜S106)。尚、裏面読取りの為にレジスト停止した原稿は表面読取り時と同様に読取り開始信号を受信後に、指定された倍率に応じた搬送速度で原稿を読取り位置へと搬送する。裏面の読取が完了すると再度、反転動作が行われ、原稿は排紙ローラ13により排紙トレイ14に排出される。ページ合わせの為の反転動作時は読取り倍率に応じた速度で搬送する必要はないので、高速搬送のまま読取り位置を通過させている。そして、原稿後端を排紙センサ29にて検知したら搬送速度を減速して、原稿排出時の飛出し防止と処理時間短縮を図っている。一方、原稿の裏面読取り時においても読取り入口ローラ8、9のニップ部に原稿先端を突当ててスキュー補正を行うためには、原稿先端が読取り入口ローラ8、9に達する前に読取りモータ103の駆動を停止している必要があるため、読取りモータ103は原稿先端が読取り入口センサ26によって検知された時点で駆動を停止する(S109〜S114)。
次に、給紙時におけるピックアップローラ3の昇降動作の制御方法について説明する。
上述したようにピックアップローラ3は呼出駆動モータ101のCW(正転)駆動により
待機位置と給紙位置との間を移動自在であり、呼出駆動モータ101はコントローラ(駆動制御手段)100により制御されている。原稿セットテーブル1に原稿束Sがセットされて、原稿セット検知センサ19により原稿セットが検知されると、原稿厚さ情報センサ43によって原稿束Sの厚さL2を取得し、その厚さ情報を基に以下のステップA〜ステップCの流れでピックアップローラ3の減速開始タイミングを決定する。
すなわち、ステップAでは、図1に示すように原稿厚さ情報センサ43から原稿束Sの最上面に光照射して、その反射光から原稿セットテーブル1にセットされた原稿束Sの厚さL2を算出する。そして、予め算出したピックアップローラ3の待機位置から原稿セットテーブル1の上面までの距離L1と、原稿束Sの厚さL2から、ピックアップローラ3から原稿束Sの最上面までの距離L3を算出する。
ステップBでは、算出されたピックアップローラ3から原稿束Sの最上面までの距離L3からピックアップローラ3を原稿束Sへ当接するまでに必要な呼出駆動モータ101の総パルス数Pを算出する。この総パルス数Pは、総パルス数算出手段100bにより、ピックアップローラ3の待機位置から原稿セットテーブル1の上面までの距離L1を、呼出駆動モータ101の1パルス当たりの駆動量M1で除した値(L1/M1)で算出される。
ステップCでは、呼出駆動モータ101の駆動開始から減速開始までの呼出駆動モータ101の送りパルス数P0を算出する。この送りパルス数P0は次のようにして求めることができる。すなわち、減速パルス数算出手段100cにより、呼出駆動モータ101の定常状態からピックアップローラ3が原稿束Sの上面に当接するときの狙い速度Vまで立ち下げるのに必要な減速パルス数P2を算出する。そして、総パルス数算出手段100bにより求めた総パルス数Pから、減速パルス数P2を差し引いた値により送りパルス数P0が算出される。
尚、総パルス数算出手段100bで算出した呼出駆動モータ101の総パルス数Pは、ピックアップローラ3の駆動開始から定常状態になるまでに必要な呼出駆動モータ101の加速パルス数P1と、定常状態から所定速度まで減速するまでに必要な呼出駆動モータ101の減速パルス数P2とを加えたパルス数よりも大きくしている。
本実施の形態では、原稿厚さ情報センサ43で検知した原稿の厚さ情報に基づいて、ピックアップローラ3を昇降駆動する呼出駆動モータ101の駆動を制御できるので、ピックアップローラ3を低速度で原稿束Sの最上面に当接させることで、ピックアップローラ3の下降動作時における騒音の発生や原稿及びピックアップローラ3への損傷を防止できる。
また、ピックアップローラ3を原稿束Sの最上面に当接させるとき以外は、高速でピックアップローラ3を昇降駆動させることができるので、生産性の低下を防止できる。
呼出駆動モータ101としてステッピングモータを用いたので、入力パルス数に応じて回転量を制御でき、ピックアップローラ3を精度良く駆動することができる。また、ステッピングモータを用いたので、サーボモータのようにフィードバック制御を必要とせず、制御が簡易である。
原稿束Sの厚さに応じてピックアップローラ3又は呼出駆動モータ101の減速タイミングを決定するので、ピックアップローラ3が原稿束Pの最上面に当接するときの速度Vを常に一定にできる。よって、この速度Vを調整すれば、生産性を極力維持したまま、当接時の衝撃によるピックアップローラ3の負荷変動、騒音の発生、原稿及びピックアップローラ3へのダメージを防止できる。
総パルス数算出手段100bで算出した呼出駆動モータ101の総パルス数は、ピックアップローラ3の駆動開始から定常状態になるまでに必要な呼出駆動モータ101の加速パルス数と、定常状態から所定速度まで減速するまでに必要な呼出駆動モータ101の減速パルス数とを加えたパルス数よりも大きくしているので、急激な加速や減速を抑えて安定してモータを駆動させることができる。
尚、本発明は上述した実施の形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。上述の実施の形態では、原稿厚さ情報センサ43として光センサを用いたが、これに限定されず、超音波を用いたものであっても良い。
図12に示す自動原稿搬送装置の要部を示す断面図である。 図12に示す自動原稿搬送装置の制御ブロック図である。 本実施の形態に係る自動原稿搬送装置の給紙動作(主に原稿セット時)を説明するフローチャートである。 本実施の形態に係る自動原稿搬送装置の給紙動作(主にピックアップローラの駆動時)を説明するフローチャートである。 本実施の形態に係る自動原稿搬送装置の給紙動作(読取位置の手前位置に原稿が搬送されるまでの動作)を説明するフローチャートである。 本実施の形態に係る自動原稿搬送装置の読取り動作(片面モード時における読取りモータの駆動開始から排紙センサによる原稿検知までの動作)を説明するフローチャートである。 本実施の形態に係る自動原稿搬送装置の読取り動作(片面モード時において、原稿後端がレジストセンサを通過したときから原稿後端が排紙センサを通過するまでの動作)を説明するフローチャートである。 本実施の形態に係る自動原稿搬送装置の読取り動作(両面モード時における原稿の反転駆動動作)を説明するフローチャートである。 本実施の形態に係る自動原稿搬送装置の読取り動作(両面モード時における反転モータ及び読取りモータの高速駆動動作)を説明するフローチャートである。 本実施の形態に係る自動原稿搬送装置の読取り動作(両面モード時における原稿の裏面読取り動作)を説明するフローチャートである。 ピックアップローラの制御動作を説明するグラフである。 本実施の形態に係る自動原稿搬送装置の全体を概略的に示す断面図である。
符号の説明
1 原稿セットテーブル(載置台)
3 ピックアップローラ(呼出部材)
43 原稿厚さ情報センサ(原稿厚さ検知手段)
70 自動原稿搬送装置
100 コントローラ(駆動制御手段)
100a 当接距離算出手段
100b 減速パルス数算出手段
101 ステッピングモータ(呼出駆動モータ)
34 突き当てセンサ(原稿先端検知センサ)
S 原稿束

Claims (6)

  1. 原稿の載置台と、載置台上に載置された原稿を呼び出す呼出部材と、呼出部材を昇降駆動する呼出駆動モータと、呼出駆動モータを制御する駆動制御手段と、載置台上に載置された原稿厚さを検知する原稿厚さ検知手段とを備え、呼出部材は原稿の最上面に当接する当接位置と原稿の最上面から離れた待機位置との間を移動しており、原稿厚さ検知手段で検知した原稿の厚さ情報に基づいて呼出駆動モータの駆動を制御していることを特徴とする給紙装置。
  2. 呼出駆動モータはステッピングモータであることを特徴とする請求項1に記載の給紙装置。
  3. 駆動制御手段は呼出部材の下降動作において、呼出駆動モータを減速して呼出部材を原稿束の最上面に当接していることを特徴とする請求項1又は2に記載の給紙装置。
  4. 駆動制御手段は原稿厚さ検知手段で検知した原稿の厚さ情報に基づいて呼出部材の待機位置と当接位置との間の当接距離を算出する当接距離算出手段と、当接距離算出手段で算出した当接距離を呼出部材が移動するのに必要なステッピングモータの総パルス数を算出する総パルス数算出手段と、ステッピングモータが定常状態から所定速度まで減速するのに必要な減速パルス数を算出する減速パルス数算出手段とを備え、総パルス数算出手段で算出した総パルス数と減速パルス数算出手段で算出した減速パルス数とに基づいて、ステッピングモータの駆動開始から減速開始までの送りパルス数を算出していることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の給紙装置。
  5. 総パルス数算出手段で算出したステッピングモータの総パルス数は、ステッピングモータの駆動開始から定常状態になるまでに必要な加速パルス数と、ステッピングモータが定常状態から所定速度まで減速するのに必要な減速パルス数とを加えたパルス数よりも大きくしていることを特徴とする請求項4に記載の給紙装置。
  6. 請求項1〜5の何れか一項に記載の給紙装置を備えたことを特徴とする自動原稿搬送装置。



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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009234678A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Ricoh Co Ltd シート搬送装置、画像読取装置及び画像形成装置
KR101142717B1 (ko) 2009-09-28 2012-05-03 가부시끼가이샤 도시바 종이 시트 픽업 장치

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