JP2007160672A - 基板加工方法及び液体噴射ヘッドの製造方法 - Google Patents

基板加工方法及び液体噴射ヘッドの製造方法 Download PDF

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Tomoyuki Takai
智之 高井
Jiro Takayasu
二郎 高安
Tetsuya Akasu
徹也 赤須
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Abstract

【課題】レジスト膜のパターン異常を防止し、基板を常に高精度に加工することができる基板加工方法及び液体噴射ヘッドの製造方法を提供する。
【解決手段】基板30上に塗布したレジストを露光及び現像することで所定パターンのレジスト膜132を形成し、このレジスト膜をマスクとして前記基板をエッチングすることにより基板を所定形状に加工する際、基板上にレジストを塗布する前に、湿度が40%以下のヘキサメチルジシラザン(HMDS)151雰囲気中に基板を一定時間保持するHMDS処理工程を実施する。
【選択図】図3

Description

本発明は、レジスト膜を介してエッチングすることで基板を所定形状に形成する基板加工方法及びこの基板加工方法を用いた液体噴射ヘッドの製造方法に関する。
従来から、シリコン基板等の各種基板に微細加工を施す場合、所定のマスクを介して基板をエッチングする方法が一般的に知られている。その際、基板上にレジストを塗布し露光及び現像することで形成した所定パターンのレジスト膜が上記マスクとして用いられることが多い。このようなマスクとなるレジスト膜を基板上に形成する際、基板のレジストとの密着性が低いと、レジストはじき、すなわち、部分的にレジストが形成されないという問題が生じる場合がある。このようなレジストはじきが生じると、レジストを露光及び現像することによって形成されたレジスト膜が所望の形状にならないパターン異常が発生する虞がある。さらに、このようなパターン異常が生じたレジスト膜を介して基板をエッチングすると、基板の加工精度が大幅に低下してしまうという問題がある。
このような問題は、例えば、インク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドに代表される液体噴射ヘッドの製造方法においても存在する。インクジェット式記録ヘッドとしては、ノズル開口に連通する圧力発生室が形成された流路形成基板と、圧力発生室内に圧力を付与するための圧力発生手段としての圧電素子と、リザーバを有するリザーバ形成基板(封止基板)とを有するものがある(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1には、封止基板形成材にリザーバ等を形成する際に、二酸化シリコン膜からなるマスクパターン(保護層)を介して封止基板形成材をエッチングすることが記載されている。そして、この二酸化シリコン等からなるマスクパターン(保護層)は、一般的に、レジスト膜をマスクとしてエッチングすることによって形成される。このとき、上記のようにレジスト膜にパターン異常があると、マスクパターン(保護層)の加工精度が低下すると共にリザーバ等の加工精度も低下し、吐出特性が低下するという問題や、歩留まりが低下して製造コストが増加する等の問題が生じる虞がある。
このような問題を解決するための方法として、基板上にレジストを塗布する前に、基板表面をヘキサメチルジシラザン(HMDS)によって処理することで、レジストと基板との密着性を高める方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
このような方法を採用することで、レジストはじきを抑えてレジスト膜のパターン異常をある程度は防止することができる。しかしながら、レジスト膜のパターン異常を完全に抑えることは難しい。
国際公開第2004/007206号パンフレット(第11−12図等) 特開2003−45095号公報(第4頁等)
本発明はこのような事情に鑑み、レジスト膜のパターン異常を防止し、基板を常に高精度に加工することができる基板加工方法及び液体噴射ヘッドの製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、基板上に塗布したレジストを露光及び現像することで所定パターンのレジスト膜を形成し、このレジスト膜をマスクとして前記基板をエッチングすることにより当該基板を所定形状に加工する基板加工方法であって、前記基板上にレジストを塗布する前に、湿度が40%以下のヘキサメチルジシラザン(HMDS)雰囲気中に前記基板を一定時間保持するHMDS処理工程を有することを特徴とする基板加工方法にある。
かかる第1の態様では、基板のレジストとの密着性が大幅に向上するため、レジスト膜が所望の形状に良好に形成される。したがって、このレジスト膜をマスクとして基板をエッチングすることで、基板を高精度に加工することができる。
本発明の第2の態様は、前記HMDS処理工程では、前記基板表面を親水性から親油性に改質することを特徴とする第1の態様の基板加工方法にある。
かかる第2の態様では、基板表面が親水性から親油性に改質される結果、基板のレジストとの密着性が大幅に向上する。
本発明の第3の態様は、前記基板が、基材と該基材の表面に設けられた保護層とからなり、前記保護層を所定形状に加工後、この保護層をマスクとして前記基材をエッチングして当該基材を所定形状に加工することを特徴とする第1又は2の何れかの態様の基板加工方法にある。
かかる第3の態様では、基材を極めて高精度に加工することができる。
本発明の第4の態様は、前記基材がシリコン(Si)からなることを特徴とする第3の態様の基板加工方法にある。
かかる第4の態様では、シリコンからなる基材をエッチングにより極めて高精度に加工することができる。
本発明の第5の態様は、液滴を吐出するノズル開口に連通する圧力発生室が形成された流路形成基板と、該流路形成基板の一方面側に設けられて前記圧力発生室内に液滴を吐出するための圧力を付与する圧力発生手段とを具備する液体噴射ヘッドの製造方法であって、前記流路形成基板の加工に、第1〜4の何れかに記載の基板加工方法を用いたことを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法にある。
かかる第5の態様では、流路形成基板を極めて高精度に形成することができ、圧力発生室等の流路内に液体が良好に流れ込むようになり、液滴の吐出特性が向上する。また、歩留まりが向上するため、製造コストを削減することもできる。
本発明の第6の態様は、液滴を吐出するノズル開口に連通する圧力発生室が形成された流路形成基板と、該流路形成基板の一方面側に設けられて前記圧力発生室内に液滴を吐出するための圧力を付与する圧力発生手段と、前記流路形成基板に接合されて前記圧力発生室に供給するためのリザーバを有するリザーバ形成基板とを具備する液体噴射ヘッドの製造法方法であって、前記流路形成基板及び前記リザーバ形成基板の少なくとも何れか一方の加工に、第1〜4の何れかの態様の基板加工方法を用いたことを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法にある。
かかる第6の態様では、流路形成基板、リザーバ形成基板等を極めて高精度に形成することができ、圧力発生室等の流路内に液体が良好に流れ込むようになり、液滴の吐出特性が向上する。また、歩留まりが向上するため、製造コストを削減することもできる。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの分解斜視図であり、図2は、その平面図及びA−A′断面図である。本実施形態のインクジェット式記録ヘッドは、図示するように、例えば、面方位(110)のシリコン単結晶基板からなる流路形成基板10を有し、その一方面側には予め熱酸化により形成した二酸化シリコンからなる、厚さ0.5〜2μmの弾性膜50が形成されている。この流路形成基板10には、その他方面側から異方性エッチングすることによって形成され、複数の隔壁11によって区画される複数の圧力発生室12が並設されている。また、圧力発生室12の長手方向外側には、各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバ100の一部を構成する連通部13が形成され、各圧力発生室12の長手方向一端部とそれぞれインク供給路14を介して連通されている。インク供給路14は、圧力発生室12よりも狭い幅で形成されており、連通部13から圧力発生室12に流入するインクの流路抵抗を一定に保持している。
また、流路形成基板10の開口面側には、圧力発生室12を形成する際のマスクとして用いられた保護膜51を有し、この保護膜51上には各圧力発生室12のインク供給路14とは反対側で連通するノズル開口21が穿設されたノズルプレート20が接着剤や熱溶着フィルム等によって固着されている。なお、ノズルプレート20は、例えば、ガラスセラミックス、ステンレス鋼(SUS)あるいはシリコン単結晶基板等からなる。
一方、流路形成基板10の開口面とは反対側には、上述したように、二酸化シリコンからなり厚さが例えば、約1.0μmの弾性膜50が形成され、この弾性膜50上には、酸化ジルコニウム等からなり厚さが例えば、約0.4μmの絶縁体膜55が形成されている。さらに、この絶縁体膜55上には、白金及びイリジウム等からなり厚さが例えば、約0.2μmの下電極膜60と、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等からなり厚さが例えば、約1.0μmの圧電体層70と、イリジウム等からなり厚さが例えば、約0.05μmの上電極膜80とからなる圧電素子300が形成されている。ここで、圧電素子300は、下電極膜60、圧電体層70及び上電極膜80を含む部分をいう。一般的には、圧電素子300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極及び圧電体層70を圧力発生室12毎にパターニングすることによって形成されている。本実施形態では、下電極膜60を圧電素子300の共通電極とし、上電極膜80を圧電素子300の個別電極としているが、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。
また、各圧電素子300の上電極膜80には、例えば、金(Au)等からなるリード電極90がそれぞれ接続されている。このリード電極90は、各圧電素子300の長手方向端部近傍から引き出され、本実施形態では、インク供給路14に対応する領域までそれぞれ延設されている。
このような圧電素子300が形成された流路形成基板10上には、リザーバ100の少なくとも一部を構成するリザーバ部31を有するリザーバ形成基板30が接着剤等によって接合されている。このリザーバ部31は、本実施形態では、リザーバ形成基板30を厚さ方向に貫通して圧力発生室12の幅方向に亘って形成されており、上述のように流路形成基板10の連通部13と連通されて各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバ100を構成している。また、リザーバ形成基板30の圧電素子300に対向する領域には、圧電素子300を保護するための圧電素子保持部32が設けられている。なお、この圧電素子保持部32は、密封されていてもよいが、密封されていなくてもよい。また、リザーバ形成基板30のリザーバ部31と圧電素子保持部32との間の領域には、リザーバ形成基板30を厚さ方向に貫通する配線接続孔33が設けられている。そして、上述した各リード電極90は、その端部近傍がこの配線接続孔33内に露出するように設けられている。さらに、本実施形態では、リザーバ形成基板30のリザーバ部31等の内面を含む表面に、耐インク性を有する材料からなるインク保護膜34が形成されている(図2参照)。
このようなリザーバ形成基板30は、流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料、例えば、ガラス、セラミック材料等で形成されていることが好ましく、本実施形態では、流路形成基板10と同一材料であるシリコン単結晶基板を用いて形成した。
リザーバ形成基板30上には、封止膜41及び固定板42とからなるコンプライアンス基板40が接合されている。封止膜41は、剛性が低く可撓性を有する材料(例えば、厚さが6μmのポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルム)からなり、この封止膜41によってリザーバ部31の一方面が封止されている。固定板42は、金属等の硬質の材料(例えば、厚さが30μmのステンレス鋼(SUS)等)で形成される。この固定板42のリザーバ100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部43となっており、リザーバ100の一方面は可撓性を有する封止膜41のみで封止されている。
このような本実施形態のインクジェット式記録ヘッドでは、インク供給手段からインクを取り込み、リザーバ100からノズル開口21に至るまで内部をインクで満たした後、駆動回路からの記録信号に従い、圧力発生室12に対応するそれぞれの下電極膜60と上電極膜80との間に電圧を印加し、弾性膜50、下電極膜60及び圧電体層70をたわみ変形させることにより、各圧力発生室12内の圧力が高まりノズル開口21からインク滴が吐出する。
以下、このようなインクジェット式記録ヘッドの製造方法、特に、リザーバ形成基板の製造方法について、図3〜図6を参照して説明する。
まず、図3(a)に示すように、複数のリザーバ形成基板30が一体的に形成されるリザーバ形成基板用ウェハ(基材)130の表面に保護膜131を形成する。例えば、本実施形態では、リザーバ形成基板用ウェハ130は、厚さが400μm程度のシリコンウェハからなる。そして、このリザーバ形成基板用ウェハ130を約1100℃の拡散炉で熱酸化することにより、その表面に、二酸化シリコン(SiO)からなる保護膜131を形成する。なお、この保護膜131は、詳しくは後述するが、リザーバ形成基板用ウェハ130をエッチングする際のマスクとして用いられるものである。このため、保護膜131は、リザーバ形成基板用ウェハ130とはエッチングの選択性を有する材料であれば、二酸化シリコン以外の材料で形成されていてもよい。
次に、図3(b)に示すように、保護膜131が形成されたリザーバ形成基板用ウェハ130を、湿度40%以下でありヘキサメチルジシラザン(HMDS)151が充填されたHMDS処理装置150内で一定時間、例えば、3分〜40分程度保持する。すなわち、リザーバ形成基板用ウェハ130上に形成されている保護膜131表面を湿度40%以下でHMDS処理する。このときの湿度の管理方法は特に限定されないが、例えば、本実施形態では、HMDS処理装置150をサーマルチャンバ(図示なし)内に配置し、このサーマルチャンバによって、HMDS処理時の湿度を管理するようにしている。例えば、本実施形態では、サーマルチャンバ内を、湿度32.5%以下、温度21.5℃となるように設定するようにしている。
このように湿度が40%以下のヘキサメチルジシラザン(HMDS)雰囲気中にリザーバ形成基板用ウェハ130を一定時間保持することにより、リザーバ形成基板用ウェハ130(保護膜131)の表面が、親水性から親油性に良好に改質され、以下の工程でリザーバ形成基板用ウェハ130(保護膜131)上に形成されるレジストとの密着性が大幅に向上する。
次に、図3(c)に示すように、リザーバ形成基板用ウェハ130表面に形成された保護膜131上に、レジストを塗布し、露光及び現像することにより、所定パターンのレジスト膜132を形成する。すなわち、リザーバ部31に対向する領域等の所定領域に開口133を有するレジスト膜132を形成する。なお、レジストは、例えば、ネガレジストをスピンコート法等により塗布して形成し、レジスト膜132は、その後、所定のマスクを用いて露光・現像・ベークを行うことにより形成する。勿論、ネガレジストの代わりにポジレジストを用いてもよい。
このようにレジスト膜132を形成する際、上述したように保護膜131の表面は、湿度40%以下でHMDS処理されて親水性から親油性に改質されている。このため、保護膜131上にレジストを塗布した際に、「レジストはじき」、すなわち、部分的にレジストがはじかれて塗布されない領域が形成されるのを防止することができる。このレジストはじきは、単に保護膜131表面をHMDS処理しただけでは、完全に防止することはできないが、本発明のように、HMDS処理する際の湿度を40%以下とすることで完全に防止することができる。
ここで、HMDS処理時のHMDS雰囲気の湿度(サーマルチャンバ内の湿度)と、レジストはじき数(レジストが存在しない領域の数)との関係を調べた結果について説明する。HMDS雰囲気の湿度条件を変化させた以外は一定の条件として、複数枚のリザーバ形成基板用ウェハをHMDS処理し、その後、各リザーバ形成基板(保護膜)上にレジスト膜を形成した。そして、各リザーバ形成基板のレジスト膜のレジストはじき数(レジストが存在しない領域の数)を調べた。その結果を、HMDS処理時のHMDS雰囲気の湿度と、レジストはじき数(レジストが存在しない領域の数)との関係のグラフとして図7に示す。
図7に示すように、HMDS雰囲気の湿度がおよそ50%前後のときには、レジストはじきは、最大で40個も発生していた。しかしながら、HMDS雰囲気の湿度を低下させるのに伴ってレジストはじき数は少なくなり、湿度を40%程度としたときには、レジストはじきは全く確認できなかった。
この結果から分かるように、基板(リザーバ形成基板用ウェハ)上にレジスト膜を形成する前に、この基板(リザーバ形成基板用ウェハ)の表面を湿度40%以下でHMDS処理することにより、レジストはじきの発生を確実に防止することができる。すなわち、従来のように、単に基板をHMDS処理するだけではレジストはじきを完全に防止することは難しかったが、本発明のように基板をHMDS処理する際の湿度を管理することで、レジストはじきを確実に防止することができる。
なお、このように保護膜131上にレジスト膜132を形成した後は、図3(d)に示すように、このレジスト膜132をマスクとして保護膜131をエッチングすることにより、保護膜131を所定形状に形成する。すなわち、保護膜131の所定領域、例えば、リザーバ部31等が形成される所定領域に、開口部134を形成する。このとき、上述したようにレジスト膜132は、レジストはじきが発生することなく良好に形成されているため、保護膜131に開口部134を極めて高精度に形成することができる。
次に、レジスト膜132を除去し、図4(a)に示すように、所定形状に形成された保護膜131をマスクとして、リザーバ形成基板用ウェハ130をエッチングすることにより、リザーバ部31、圧電素子保持部32及び配線接続孔33を形成する。なお、本実施形態では、KOH等のアルカリ溶液による異方性エッチングにより、リザーバ形成基板用ウェハ130にリザーバ部31等を形成している。
上述したように保護膜131に開口部134が高精度に形成されているため、この保護膜131をマスクとしてリザーバ形成基板用ウェハ130をエッチングすることにより、リザーバ部31等も高精度に形成される。これにより、各ヘッドのインク吐出特性が向上すると共に、ヘッド毎のインク吐出特性のばらつきも抑えられる。また、歩留まりが大幅に向上するため、製造コストを削減することができるという効果もある。
次いで、図4(b)に示すように、リザーバ形成基板用ウェハ130表面の保護膜131を除去する。具体的には、例えば、フッ酸(HF)等のエッチング液を用いてリザーバ形成基板用ウェハ130の表面に形成された保護膜131を除去する。次に、図4(c)に示すように、少なくともリザーバ形成基板用ウェハ130のリザーバ部31内に耐インク性を有する材料からなるインク保護膜34を形成する。例えば、本実施形態では、リザーバ形成基板用ウェハ130を、再度、熱酸化することにより、リザーバ形成基板用ウェハ130のリザーバ部31の内面を含む表面全体に二酸化シリコンからなるインク保護膜34を形成している。
次に、図5(a)に示すように、このようなリザーバ形成基板用ウェハ130を、一方面側に圧電素子300が形成された流路形成基板用ウェハ110に接合する。なお、この流路形成基板用ウェハ110は、本実施形態では、膜厚が約625μmのシリコンウェハであり、複数の流路形成基板10が一体的に形成される。次に、図5(b)に示すように、流路形成基板用ウェハ110をある程度の厚さとなるまで研磨した後、さらにフッ硝酸によってウェットエッチングすることによって所定の厚み、例えば、70μm程度の厚みにする。次いで、図5(c)に示すように、流路形成基板用ウェハ110上に、例えば、窒化シリコン(SiN)等からなる保護膜51を形成する。次に、図6(a)に示すように、この保護膜51上にレジストを塗布し、露光及び現像することにより所定パターンのレジスト膜52形成する。すなわち、流路形成基板用ウェハ110の圧力発生室12等が形成される領域に対向する部分に開口53を有するレジスト膜52を形成する。次いで、図6(b)に示すように、このレジスト膜52をマスクとして保護膜51をエッチングすることにより保護膜51を所定形状に形成する。すなわち、保護膜51をエッチングすることにより開口部54を形成する。そして、この開口部54を有する保護膜51をマスクとして流路形成基板用ウェハ110を異方性エッチングすることにより、図6(c)に示すように、流路形成基板用ウェハ110に圧力発生室12、連通部13及びインク供給路14を形成する。
その後は、図示しないが、流路形成基板用ウェハ110及びリザーバ形成基板用ウェハ130の外周縁部の不要部分を、例えば、ダイシング等により切断することによって除去する。そして、流路形成基板用ウェハ110のリザーバ形成基板用ウェハ130とは反対側の面にノズル開口21が穿設されたノズルプレート20を接合すると共に、リザーバ形成基板用ウェハ130にコンプライアンス基板40を接合し、流路形成基板用ウェハ110等を図1に示すような一つのチップサイズの流路形成基板10等に分割することによってインクジェット式記録ヘッドとする。
(他の実施形態)
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態では、リザーバ形成基板用ウェハ(保護膜)の表面を湿度40%以下でHMDS処理するようにした例を説明したが、これに限定されず、本発明は、基板上にレジストを塗布し、露光及び現像してレジスト膜を形成するものであれば、何れの製造方法にも適用することができる。例えば、上述した流路形成基板用ウェハ(保護膜)上にレジスト膜を形成する前に、流路形成基板用ウェハ(保護膜)の表面を湿度40%以下でHMDS処理するようにしてもよい。これにより、圧力発生室等を極めて高精度に形成することができる。また、例えば、上述の実施形態では、レジスト膜をマスクとして保護膜をエッチングするようにしたが、これに限定されず、勿論、レジスト膜を介して基材であるリザーバ形成基板用ウェハ自体をエッチングするようにしてもよい。さらに、ノズルプレートがシリコン基板等からなり、ノズル開口をエッチングによって形成する場合には、ノズルプレートの製造にも本発明を採用することができる。
また、上述した実施形態では、液体噴射ヘッドの一例としてインクジェット式記録ヘッドを挙げて説明したが、本発明は広く液体噴射ヘッドの製造方法全般を対象としたものであり、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドの製造方法にも勿論適用することができる。その他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンタ等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられる。
さらに、本発明は、液体噴射ヘッドの製造方法に限定されず、シリコン基板、ガラス基板等の各種基板上にレジスト膜を形成し、このレジスト膜をマスクとして基板を加工するあらゆる基板加工方法に適用できることは言うまでもない。
本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの分解斜視図である。 本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの平面図及び断面図である。 本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 HMDS処理時の湿度とレジストはじき数との関係を示すグラフである。
符号の説明
10 流路形成基板、 12 圧力発生室、 20 ノズルプレート、 21 ノズル開口、 30 リザーバ形成基板、 31 リザーバ部、 32 圧電素子保持部、 40 コンプライアンス基板、 60 下電極膜、 70 圧電体層、 80 上電極膜、 90 リード電極、 100 リザーバ、 110 流路形成基板用ウェハ、 130 リザーバ形成基板用ウェハ、 131 保護膜、 132 レジスト膜、 133 開口部、 150 HMDS処理装置、 300 圧電素子

Claims (6)

  1. 基板上に塗布したレジストを露光及び現像することで所定パターンのレジスト膜を形成し、このレジスト膜をマスクとして前記基板をエッチングすることにより当該基板を所定形状に加工する基板加工方法であって、
    前記基板上にレジストを塗布する前に、湿度が40%以下のヘキサメチルジシラザン(HMDS)雰囲気中に前記基板を一定時間保持するHMDS処理工程を有することを特徴とする基板加工方法。
  2. 前記HMDS処理工程では、前記基板表面を親水性から親油性に改質することを特徴とする請求項1に記載の基板加工方法。
  3. 前記基板が、基材と該基材の表面に設けられた保護層とからなり、前記保護層を所定形状に加工後、この保護層をマスクとして前記基材をエッチングして当該基材を所定形状に加工することを特徴とする請求項1又は2に記載の基板加工方法。
  4. 前記基材がシリコン(Si)からなることを特徴とする請求項3に記載の基板加工方法。
  5. 液滴を吐出するノズル開口に連通する圧力発生室が形成された流路形成基板と、該流路形成基板の一方面側に設けられて前記圧力発生室内に液滴を吐出するための圧力を付与する圧力発生手段とを具備する液体噴射ヘッドの製造方法であって、
    前記流路形成基板の加工に、請求項1〜4の何れかに記載の基板加工方法を用いたことを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  6. 液滴を吐出するノズル開口に連通する圧力発生室が形成された流路形成基板と、該流路形成基板の一方面側に設けられて前記圧力発生室内に液滴を吐出するための圧力を付与する圧力発生手段と、前記流路形成基板に接合されて前記圧力発生室に供給するためのリザーバを有するリザーバ形成基板とを具備する液体噴射ヘッドの製造方法であって、
    前記流路形成基板及び前記リザーバ形成基板の少なくとも何れか一方の加工に、請求項1〜4の何れかに記載の基板加工方法を用いたことを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012187891A (ja) * 2011-03-14 2012-10-04 Seiko Epson Corp 液体噴射ヘッドの製造方法

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