JP2007160388A - 合金化溶融亜鉛めっき鋼板のパウダリングを抑制するプレス成形方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】合金化溶融亜鉛めっき鋼板をプレス成形する際に、該合金化溶融亜鉛めっき鋼板の成形中の温度を40℃〜400℃でプレス成形する方法であって、めっき皮膜がFeを14〜25質量%含有し、残部にZnとAlを含むことを特徴とする。
【選択図】図3
Description
本発明におけるプレス成形方法では、合金化溶融亜鉛めっき鋼板のプレス成形時の温度は、40℃〜400℃の範囲とする。成形時の温度は、40℃以上、より好ましくは60℃以上、さらに好ましくは100℃以上である。これは、40℃未満では加熱によるパウダリング抑制の効果が小さいことによるものであり、パウダリング抑制効果の観点から、より好ましくは60℃以上、さらに好ましくは100℃以上であることによるものである。また、成形中の該鋼板温度の管理の観点や品質の安定性の観点からも、これらの温度範囲が望ましい。一方、成形時の温度は、400℃以下、より好ましくは300℃以下、さらに好ましくは150℃以下である。これは、400℃を超えて加熱してもパウダリング抑制効果の向上が望めず、加熱によるエネルギーの消費等が顕著となるためであり、エネルギー消費の観点から、より好ましくは300℃以下、さらに好ましくは150℃以下であることによるものである。かかる温度は、温度を上げる程その効果が増すとの観点と、当該プレス成形時に用いられる潤滑油の耐熱温度、母材の伸び及び操業コスト等の観点とから定められる。
本発明におけるプレス成形方法では、合金化溶融亜鉛めっき鋼板のめっき中のFe濃度を8質量%〜25質量%とする。これは、本発明のプレス成形方法による成形温度の制御でパウダリングが抑制されるために、めっき中のFe濃度が高い合金化溶融亜鉛めっき鋼板をパウダリング抑制しつつプレス成形することが可能となるからである。これによりFe濃度の管理基準を緩和することが可能となり生産性を向上させることができる。
本発明におけるプレス成形方法では、合金化溶融亜鉛めっき鋼板の少なくとも一方の面のめっき付着量を80〜150g/m2とすることが好ましい。これは、本発明のプレス成形方法による成形温度の制御でパウダリングが抑制されるために、めっき付着量がより高い合金化溶融亜鉛めっき鋼板をパウダリング抑制しつつプレス成形することが可能となるからである。これにより耐食性を向上させた合金化溶融亜鉛めっき鋼板のプレス成形品を提供することが可能となる。
一般的な合金化溶融亜鉛めっき鋼板におけるめっき中に含有されるアルミニウムは含有率で0.08〜0.60質量%程度である。めっき中に含まれるアルミニウム濃度がこの範囲では本発明のプレス成形方法におけるパウダリング抑制効果に影響を及ぼさないため、本発明の成形方法を実施する合金化溶融亜鉛めっき鋼板のめっき中にはこの濃度範囲のアルミニウムが含まれていてもよい。
実施例1では、合金化溶融亜鉛めっき鋼板のめっきに含有されるFe濃度、該めっきの付着量、及びプレス成形時のめっきの温度等を変化させてパウダリングの程度を(実施例1−1)〜(実施例1−6)で評価した。評価対象及び評価方法を次に説明する。
(実施例1−1)
実施例1−1は、表1中における代符のアルファベットが「A」である合金化溶融化亜鉛めっき鋼板について評価を行ったものである。具体的には、合金化溶融亜鉛めっき鋼板の表と裏のめっき付着量の平均値が44.7〜48.2(g/m2)で、めっき付着量が実施例1の中で最も少ないグループにおける評価である。表2に結果を示し、該表2に基づいて作成したグラフを図3に示す。ここでは、No.1〜No.16でFe濃度とパウダリングの関係を成形温度ごとに評価した。
実施例1−2は、表1中における代符のアルファベットが「A」である合金化溶融亜鉛めっき鋼板について評価を行ったもので、実施例1−1で使用した潤滑剤を変更したものである。表3に結果を示した。ここでは、No.17〜No.24でFe濃度とパウダリングの関係をプレス成形温度ごとに評価した。
実施例1−3は、表1中における代符のアルファベットが「B」、「C」、「D」である合金化溶融亜鉛めっき鋼板について評価を行ったものである。具体的には、代符のアルファベットが「B」、「C」、「D」の順にめっき付着量が大きくなっている。さらに該「B」、「C」、「D」のアルファベットの後に付された「1」及び「2」の数字は、Fe濃度の違いを示している。「1」の数字が付されている代符はFe濃度がおおよそ11質量%、「2」の数字が付されている代符はFe濃度がおおよそ13質量%である。表4に結果を示し、該表4に基づいてグラフを作成して図4及び図5に示した。
実施例1−4は、表1中における代符のアルファベットが「B」、「C」、「D」である合金化溶融亜鉛めっき鋼板について、実施例1−3で使用した潤滑剤を変更して評価した結果である。表5に評価結果を示す。ここではNo.49〜No.60で、Fe濃度、及びめっき付着量とパウダリングとの関係を25℃と100℃のプレス成形温度で比較した。
実施例1−5は、ダイ径を変更した場合におけるパウダリングの評価をしたものである。評価対象としたのは、表1に示したブランクのうち代符A2、A3、A4で示したものである。代符A2、A3、A4の違いは、上述のようにめっき中に含まれるFe濃度の違いである。これらブランクについてダイ径を52.4mmとした場合の評価をした。それぞれの代符について、プレス成形温度は25℃、40℃、60℃、80℃、100℃、200℃、250℃とした。表6に結果を示す。
実施例1−6は、実施例1−5の評価を潤滑剤を変えておこなったものである。ただしプレス成形温度は、25℃、40℃、60℃、80℃、100℃の5種類である。表7に結果を示す。
実施例2では、合金化溶融亜鉛めっき鋼板のめっき層の各温度における硬さを測定した。評価方法は次の通りである。
2 ダイ
3 板押え
4 ヒーター
5 ポンチ
10 円筒形ブランク
11 テープ
Claims (8)
- 合金化溶融亜鉛めっき鋼板をプレス成形する際に、該合金化溶融亜鉛めっき鋼板の成形中の温度を40℃〜400℃でプレス成形する方法であって、めっき皮膜がFeを14〜25質量%含有し、残部にZnとAlを含むことを特徴とする合金化溶融亜鉛めっき鋼板のプレス成形方法。
- 前記合金化溶融亜鉛めっき鋼板の成形中の温度を100℃以上とすることを特徴とする、請求項1に記載の合金化溶融亜鉛めっき鋼板のプレス成形方法。
- 前記合金化溶融亜鉛めっき鋼板の成形中の温度を300℃未満とすることを特徴とする、請求項1又は2に記載の合金化溶融亜鉛めっき鋼板のプレス成形方法。
- 合金化溶融亜鉛めっき鋼板をプレス成形する際に、該合金化溶融亜鉛めっき鋼板の成形中の温度を40℃〜400℃でプレス成形する方法であって、めっき皮膜がFeを8〜25質量%含有し、残部にZnとAlを含む合金化溶融亜鉛めっき鋼板で、かつ、該合金化溶融亜鉛めっき鋼板の少なくとも一方の面のめっき付着量が80〜150g/m2であることを特徴とする合金化溶融亜鉛めっき鋼板のプレス成形方法。
- 前記めっき皮膜がFeを14質量%以上含有することを特徴とする、請求項4に記載の合金化溶融亜鉛めっき鋼板のプレス成形方法。
- 前記合金化溶融亜鉛めっき鋼板の成形中の温度を100℃以上とすることを特徴とする、請求項4又は5に記載の合金化溶融亜鉛めっき鋼板のプレス成形方法。
- 前記合金化溶融亜鉛めっき鋼板の成形中の温度を300℃未満とすることを特徴とする、請求項4〜6のいずれか一項に記載の合金化溶融亜鉛めっき鋼板のプレス成形方法。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の合金化溶融亜鉛めっき鋼板のプレス成形方法を用いたプレス成形工程を含む成形品の製造方法。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2159292A4 (en) * | 2007-06-15 | 2016-08-31 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp | METHOD FOR PRODUCING A FORM BODY |
JP2016156425A (ja) * | 2015-02-24 | 2016-09-01 | 新日鐵住金株式会社 | ボルト摩擦接合構造 |
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JP2000191976A (ja) * | 1998-12-28 | 2000-07-11 | Kawasaki Steel Corp | アルカリ脱膜型塗料組成物およびアルカリ脱膜型潤滑処理金属板 |
JP2003253416A (ja) * | 2002-02-27 | 2003-09-10 | Jfe Steel Kk | 合金化溶融亜鉛めっき鋼板 |
-
2005
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