JP2007160201A - 銀電解水吐水装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】銀電解による銀イオンの生成効率を向上させ、銀電解に伴う消費電力を低減させる銀電解水吐水装置を提供する。
【解決手段】本発明の銀電解水吐水装置1は、洗浄水が流れる主流路24aと、洗浄水が主流路から分流されこの分流後に主流路に戻るように流れる分流路24bと、を備えた銀電解槽24と、銀電解槽の分流路内に位置する接水側先端部48a,48bと、銀電解槽の外側に位置する端子側先端部49a,49bと、基端部46a,46bと、を備えた電極28a,28bと、電極を互いにほぼ平行に保持する電極保持ユニット36と、を有し、電極保持ユニットは、銀電解槽を形成する正面側壁面38に取り付けられる取付部40と、電極の各々を基端部から接水側先端部まで保持する電極保持部42と、電極の接水側先端部に対応する電極保持部の先端部同士の間隔を塞ぐように設けられ且つ電極保持部と共に管路58を形成する塞ぎ部44と、を備えている。
【選択図】図4
【解決手段】本発明の銀電解水吐水装置1は、洗浄水が流れる主流路24aと、洗浄水が主流路から分流されこの分流後に主流路に戻るように流れる分流路24bと、を備えた銀電解槽24と、銀電解槽の分流路内に位置する接水側先端部48a,48bと、銀電解槽の外側に位置する端子側先端部49a,49bと、基端部46a,46bと、を備えた電極28a,28bと、電極を互いにほぼ平行に保持する電極保持ユニット36と、を有し、電極保持ユニットは、銀電解槽を形成する正面側壁面38に取り付けられる取付部40と、電極の各々を基端部から接水側先端部まで保持する電極保持部42と、電極の接水側先端部に対応する電極保持部の先端部同士の間隔を塞ぐように設けられ且つ電極保持部と共に管路58を形成する塞ぎ部44と、を備えている。
【選択図】図4
Description
本発明は、銀電解水吐水装置に係わり、特に、水洗便器等に銀イオンを含む洗浄水を吐水する銀電解水吐水装置に関する。
従来から、例えば特許文献1に記載されているように、特に小便器等の水洗便器内に尿石が蓄積したり臭気が発生したりするのを防ぐために、便器の洗浄に使用される洗浄水に予め銀イオンを含ませて吐水する銀電解水吐水装置が知られている。このような従来の銀電解水吐水装置は、少なくとも陽極の電極が銀イオンを生成する銀電極である一組の電極が配置された電解槽と、洗浄水の水流を利用して電解槽の電極に供給される電力の一部を水力発電する発電装置を備えている。この発電装置の発電によって得られた電気エネルギーが電解槽の電極に供給されると、銀電解が行われて銀イオンを生成し、この電極間に洗浄水を通過させることにより、洗浄水に銀イオンを含有させるようになっている。また、この電解槽は、洗浄水が流れる主流路と、洗浄水が主流路から分流されこの分流後に主流路に戻るように流れる分流路を備えており、主流路に比べて洗浄水の流速が小さくなる分流路内に電極を配置することによって、電極間を通過する洗浄水に含有させる銀イオンの生成効率を高めると共に、銀電解に伴う消費電力を低減させている。
しかしながら、上述した従来の銀電解水吐水装置では、電極への電力の供給を発電装置のみの自己発電によって達成するには、銀電解による銀イオンの生成効率をさらに高めなければならないが、銀電解に伴う電力の低消費化を完全に実現するには至っておらず、電極の消耗を十分に抑制することができないという問題がある。
また、従来の銀電解水吐水装置では、電解槽内に配置されている電極の端子側は電解槽の壁面を貫いて外側に突出しているが、銀電解に伴って電極が消耗して溶出するにつれてと、残りの電極が電解槽の壁面から脱落したり、電解槽の壁面の溶出した電極に相当する部分に隙間が生じ、電解槽内の水がこの隙間を経て外側へ漏水してしまうという問題もある。
また、従来の銀電解水吐水装置では、電解槽内に配置されている電極の端子側は電解槽の壁面を貫いて外側に突出しているが、銀電解に伴って電極が消耗して溶出するにつれてと、残りの電極が電解槽の壁面から脱落したり、電解槽の壁面の溶出した電極に相当する部分に隙間が生じ、電解槽内の水がこの隙間を経て外側へ漏水してしまうという問題もある。
そこで、本発明は、上述した従来技術の課題を解決するためになされたものであり、銀電解による銀イオンの生成効率を向上させ、銀電解に伴う消費電力を低減させる銀電解水吐水装置を提供することを目的としている。
また、本発明は、電極の消耗に伴う電解槽からの電極の脱落と漏水を防ぐ銀電解水吐水装置を提供することを目的としている。
また、本発明は、電極の消耗に伴う電解槽からの電極の脱落と漏水を防ぐ銀電解水吐水装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明は、銀イオンを含む洗浄水を吐水する銀電解水吐水装置であって、上記洗浄水が流れる主流路と、上記洗浄水が上記主流路から分流されこの分流後に上記主流路に戻るように流れる分流路と、を備えた電解槽と、上記電解槽の分流路内に並置され且つ少なくとも陽極の電極が銀イオンを生成する銀電極である一組の平板状の電極であって、上記電解槽の分流路内に位置する接水側先端部と、上記電解槽の外側に位置する端子側先端部と、上記接水側先端部及び上記端子側先端部の各々に対する基端となる基端部と、を備えた上記電極と、上記電極を互いにほぼ平行に保持する電極保持ユニットであって、上記電解槽を形成する壁面に取り付けられると共に上記電極の基端部を保持する取付部と、上記電極の各々を上記基端部から上記接水側先端部まで所定間隔を置いて保持するように上記取付部から突出する電極保持部と、上記電極の接水側先端部に対応する上記電極保持部の先端部同士の間隔を塞ぐように設けられ且つ上記電極保持部と共に管路を形成する塞ぎ部と、を備えた上記電極保持ユニットと、上記電極に電力を供給する給電手段と、を有することを特徴としている。
このように構成された本発明の銀電解水吐水装置においては、電解槽内の主流路を流れる洗浄水は、その一部が分流路に分流され、電極保持ユニットの電極保持部と塞ぎ部によって形成される管路内に流入し、電極保持部が保持する電極間を流れて再び主流路に戻る。このとき、管路内の電極間を流れる洗浄水は、その流速が主流路を流れる洗浄水の流速よりも小さくなり、また、管路の外部における水流の乱れの影響を受けにくくなる。さらに、両電極は、電極保持ユニットの電極保持部によって基端部から接水側先端部にかけてほぼ平行に保持されるため、管路内の電極間を通過する水流の乱れを抑制することができる。これらの結果、電極で生成された銀イオンが分流路内の水中に含まれる塩素イオンと反応して塩化銀が生成されるのが抑制され、銀イオンの状態のまま維持されるため、電極における銀イオンの生成効率を向上させることができる。さらに、所定量の銀イオンを得るのに、電極の消費電力が抑制されるため、電極の消耗を抑えることができる。
このように構成された本発明の銀電解水吐水装置においては、電解槽内の主流路を流れる洗浄水は、その一部が分流路に分流され、電極保持ユニットの電極保持部と塞ぎ部によって形成される管路内に流入し、電極保持部が保持する電極間を流れて再び主流路に戻る。このとき、管路内の電極間を流れる洗浄水は、その流速が主流路を流れる洗浄水の流速よりも小さくなり、また、管路の外部における水流の乱れの影響を受けにくくなる。さらに、両電極は、電極保持ユニットの電極保持部によって基端部から接水側先端部にかけてほぼ平行に保持されるため、管路内の電極間を通過する水流の乱れを抑制することができる。これらの結果、電極で生成された銀イオンが分流路内の水中に含まれる塩素イオンと反応して塩化銀が生成されるのが抑制され、銀イオンの状態のまま維持されるため、電極における銀イオンの生成効率を向上させることができる。さらに、所定量の銀イオンを得るのに、電極の消費電力が抑制されるため、電極の消耗を抑えることができる。
本発明において、電極保持ユニットの塞ぎ部は、電極保持部の先端部に一体的に形成されていることが好ましい。
このように構成された本発明の銀電解水吐水装置においては、電極保持ユニットの電極保持部と塞ぎ部によって形成される管路の内面を繋ぎ目のない連続した面に形成することができ、管路内の水流の乱れを抑制することができる。したがって、電極で生成された銀イオンが分流路内の水中に含まれる塩素イオンと反応して塩化銀が生成されるのが抑制され、銀イオンの状態のまま維持されるため、電極における銀イオンの生成効率を向上させることができる。さらに、所定量の銀イオンを得るのに、電極の消費電力が抑制されるため、電極の消耗を抑えることができる。
このように構成された本発明の銀電解水吐水装置においては、電極保持ユニットの電極保持部と塞ぎ部によって形成される管路の内面を繋ぎ目のない連続した面に形成することができ、管路内の水流の乱れを抑制することができる。したがって、電極で生成された銀イオンが分流路内の水中に含まれる塩素イオンと反応して塩化銀が生成されるのが抑制され、銀イオンの状態のまま維持されるため、電極における銀イオンの生成効率を向上させることができる。さらに、所定量の銀イオンを得るのに、電極の消費電力が抑制されるため、電極の消耗を抑えることができる。
本発明において、電極保持ユニットの電極保持部は、その電極を保持している側の表面が電極の表面と面一となるように構成されていることが好ましい。
このように構成された本発明の銀電解水吐水装置においては、分流路内の水が電極の間に流入する際、電極保持ユニットの電極保持部における電極を保持している側の表面が助走区間として作用するため、分流路に位置する管路内の水は、一般的に主流路内の水流に比べて流速が小さくかつ乱れの少ない流れの状態で電極の間を通過する。また、電極の間には境界層が形成され、この境界層により、電極で生成された銀イオンが分流路内の水中に含まれる塩素イオンと反応して塩化銀が生成されるのが抑制され、銀イオンの状態のまま維持されるため、電極における銀イオンの生成効率を向上させることができる。さらに、所定量の銀イオンを得るのに、電極の消費電力が抑制されるため、電極の消耗を抑えることができる。
このように構成された本発明の銀電解水吐水装置においては、分流路内の水が電極の間に流入する際、電極保持ユニットの電極保持部における電極を保持している側の表面が助走区間として作用するため、分流路に位置する管路内の水は、一般的に主流路内の水流に比べて流速が小さくかつ乱れの少ない流れの状態で電極の間を通過する。また、電極の間には境界層が形成され、この境界層により、電極で生成された銀イオンが分流路内の水中に含まれる塩素イオンと反応して塩化銀が生成されるのが抑制され、銀イオンの状態のまま維持されるため、電極における銀イオンの生成効率を向上させることができる。さらに、所定量の銀イオンを得るのに、電極の消費電力が抑制されるため、電極の消耗を抑えることができる。
本発明において、電極保持ユニットの取付部は、上記電極の基端部を取り囲むように形成され、これら電極の基端部の各々は、接水側先端部に向かって延びる接水側基端面と、端子側先端部に向かって延びる端子側基端面と、接水側基端面と端子側基端面との間に形成され且つこれら両面に対して折り曲げられた折り曲げ面と、を備えていることが好ましい。
このように構成された本発明の銀電解水吐水装置においては、電極の基端部の折り曲げ面が電極の基端部の接水側基端面と端子側基端面に対して折り曲げられているため、電極が電気分解と共に消耗して電極の接水側先端部から基端部の接水側基端面にかけて消失が進んだとしても、電極の基端部の折り曲げ面で電極を保持することができ、電極保持ユニットから簡単に電極が抜け落ちてしまうのを防ぐことができ、電解槽内の水が電極の抜け落ちた隙間を通じで外部へ漏水するのを防ぐことができる。
このように構成された本発明の銀電解水吐水装置においては、電極の基端部の折り曲げ面が電極の基端部の接水側基端面と端子側基端面に対して折り曲げられているため、電極が電気分解と共に消耗して電極の接水側先端部から基端部の接水側基端面にかけて消失が進んだとしても、電極の基端部の折り曲げ面で電極を保持することができ、電極保持ユニットから簡単に電極が抜け落ちてしまうのを防ぐことができ、電解槽内の水が電極の抜け落ちた隙間を通じで外部へ漏水するのを防ぐことができる。
本発明において、電極の基端部の折り曲げ面は、端子側基端面同士の間隔が接水側基端面同士の間隔よりも大きくなるように接水側基端面と端子側基端面に対して折り曲げられていることが好ましい。
このように構成された本発明の銀電解水吐水装置においては、端子側の電極間の距離を大きく設定し、接水側の電極間の距離を小さく設定することができるため、端子側の電極における端子接続の作業性を確保しながら、接水側の電極における銀イオンの生成効率を向上させることができる。
このように構成された本発明の銀電解水吐水装置においては、端子側の電極間の距離を大きく設定し、接水側の電極間の距離を小さく設定することができるため、端子側の電極における端子接続の作業性を確保しながら、接水側の電極における銀イオンの生成効率を向上させることができる。
本発明において、電極の基端部の端子側基端面又は接水側基端面は、これらと対向する電極保持ユニットの取付部に形成された突起に係合可能な孔部を備えていることが好ましい。
このように構成された本発明の銀電解水吐水装置においては、電極を電極保持ユニットに位置決めする際、電極保持ユニットの取付部に形成された突起に電極の基端部の端子側基端面又は接水側基端面の孔部を係合させることによって、電極が互いに平行になるように正確に位置決めして保持することができ、電極間を通過する水流の乱れを抑制することができる。また、電極で生成された銀イオンが分流路内の水中に含まれる塩素イオンと反応して塩化銀が生成されるのが抑制されて銀イオンの状態のまま維持されるため、電極における銀イオンの生成効率を向上させることができる。
このように構成された本発明の銀電解水吐水装置においては、電極を電極保持ユニットに位置決めする際、電極保持ユニットの取付部に形成された突起に電極の基端部の端子側基端面又は接水側基端面の孔部を係合させることによって、電極が互いに平行になるように正確に位置決めして保持することができ、電極間を通過する水流の乱れを抑制することができる。また、電極で生成された銀イオンが分流路内の水中に含まれる塩素イオンと反応して塩化銀が生成されるのが抑制されて銀イオンの状態のまま維持されるため、電極における銀イオンの生成効率を向上させることができる。
本発明において、更に、電解槽の上流側に形成された給水路と、下流側に形成された排水路と、を有し、電解槽が給水路と排水路よりも外側に突出する凹部を備え、この凹部に一組の電極が配置され、電極の下端部に対応する電極保持ユニットの管路の下端部近傍には、電極間への洗浄水の流入を規制する洗浄水流入規制手段が配置されていることが好ましい。
このように構成された本発明の銀電解水吐水装置においては、洗浄水流入規制手段により、電極間への洗浄水の流入が規制されるため、電極間を通過する洗浄水の流速をより一層小さくすることができ、水流の乱れを抑制することができる。また、電極で生成された銀イオンが分流路内の水中に含まれる塩素イオンと反応して塩化銀が生成されるのが抑制されて銀イオンの状態のまま維持されるため、電極における銀イオンの生成効率を向上させることができる。
このように構成された本発明の銀電解水吐水装置においては、洗浄水流入規制手段により、電極間への洗浄水の流入が規制されるため、電極間を通過する洗浄水の流速をより一層小さくすることができ、水流の乱れを抑制することができる。また、電極で生成された銀イオンが分流路内の水中に含まれる塩素イオンと反応して塩化銀が生成されるのが抑制されて銀イオンの状態のまま維持されるため、電極における銀イオンの生成効率を向上させることができる。
本発明において、洗浄水流入規制手段は、電解槽内に電極保持ユニットの下方の所定位置から管路の下端部近傍の位置まで所定の厚みで形成された厚み部によって構成されていることが好ましい。
このように構成された本発明の銀電解水吐水装置においては、電解槽内に形成された洗浄水流入規制手段である厚み部により、電極間への洗浄水の流入が規制されるため、電極間を通過する洗浄水の流速をより一層小さくすることができ、水流の乱れを抑制することができる。また、電極で生成された銀イオンが分流路内の水中に含まれる塩素イオンと反応して塩化銀が生成されるのが抑制されて銀イオンの状態のまま維持されるため、電極における銀イオンの生成効率を向上させることができる。
このように構成された本発明の銀電解水吐水装置においては、電解槽内に形成された洗浄水流入規制手段である厚み部により、電極間への洗浄水の流入が規制されるため、電極間を通過する洗浄水の流速をより一層小さくすることができ、水流の乱れを抑制することができる。また、電極で生成された銀イオンが分流路内の水中に含まれる塩素イオンと反応して塩化銀が生成されるのが抑制されて銀イオンの状態のまま維持されるため、電極における銀イオンの生成効率を向上させることができる。
本発明において、洗浄水流入規制手段は、電極保持ユニットの取付部から管路の下端部近傍まで突出する突出部によって構成されていてもよい。
このように構成された本発明の銀電解水吐水装置においては、洗浄水流入規制手段である突出部により、電極間への洗浄水の流入が規制されるため、電極間を通過する洗浄水の流速をより一層小さくすることができ、水流の乱れを抑制することができる。また、電極で生成された銀イオンが分流路内の水中に含まれる塩素イオンと反応して塩化銀が生成されるのが抑制されて銀イオンの状態のまま維持されるため、電極における銀イオンの生成効率を向上させることができる。
このように構成された本発明の銀電解水吐水装置においては、洗浄水流入規制手段である突出部により、電極間への洗浄水の流入が規制されるため、電極間を通過する洗浄水の流速をより一層小さくすることができ、水流の乱れを抑制することができる。また、電極で生成された銀イオンが分流路内の水中に含まれる塩素イオンと反応して塩化銀が生成されるのが抑制されて銀イオンの状態のまま維持されるため、電極における銀イオンの生成効率を向上させることができる。
本発明において、給電手段は、電解槽に流入又は流出する洗浄水により発電する発電手段を含むことが好ましい。
このように構成された本発明の銀電解水吐水装置においては、電解槽の上流側又は下流側の水の水流を利用して発電した電力を電極に供給する電力として有効に活用することができる。
このように構成された本発明の銀電解水吐水装置においては、電解槽の上流側又は下流側の水の水流を利用して発電した電力を電極に供給する電力として有効に活用することができる。
本発明の銀電解水吐水装置によれば、銀電解による銀イオンの生成効率を向上させ、銀電解に伴う消費電力を低減させることができる。また、電極の消耗に伴う電解槽からの電極の脱落と漏水を防ぐことができる。
以下、添付図面を参照して本発明の銀電解水吐水装置の実施形態について説明する。
図1は、小便器洗浄装置に適用した本発明の第1実施形態による銀電解水吐水装置を示す概略正面図である。
図1に示すように、本実施形態の銀電解水吐水装置1は、その主要部である銀電解水吐水装置本体2と、この銀電解水吐水装置本体2の後述する各種関連装置(図示せず)の作動を制御する制御装置4を備えている。これらの銀電解水吐水装置本体2と制御装置4は、着脱可能なケーシング6に覆われている。
銀電解水吐水装置1では、その背面側にある給水源(図示せず)から銀電解水吐水装置本体2内に洗浄水が給水され、銀電解水吐水装置本体2内の所定の通水路(図示せず)を通過した洗浄水は、銀電解水吐水装置本体2とその下方にある水洗小便器8とを接続する洗浄水給水管10を経て水洗小便器8内に流されるようになっている。
また、ケーシング6の下部の内側には、水洗小便器8又は銀電解水吐水装置1の正面側に立つ使用者の存在を赤外線等により検知するセンサー4aが制御装置4の一部に組み込まれて配置されており、センサー4aが検知した信号は制御装置4に送信されるように構成されている。
図1は、小便器洗浄装置に適用した本発明の第1実施形態による銀電解水吐水装置を示す概略正面図である。
図1に示すように、本実施形態の銀電解水吐水装置1は、その主要部である銀電解水吐水装置本体2と、この銀電解水吐水装置本体2の後述する各種関連装置(図示せず)の作動を制御する制御装置4を備えている。これらの銀電解水吐水装置本体2と制御装置4は、着脱可能なケーシング6に覆われている。
銀電解水吐水装置1では、その背面側にある給水源(図示せず)から銀電解水吐水装置本体2内に洗浄水が給水され、銀電解水吐水装置本体2内の所定の通水路(図示せず)を通過した洗浄水は、銀電解水吐水装置本体2とその下方にある水洗小便器8とを接続する洗浄水給水管10を経て水洗小便器8内に流されるようになっている。
また、ケーシング6の下部の内側には、水洗小便器8又は銀電解水吐水装置1の正面側に立つ使用者の存在を赤外線等により検知するセンサー4aが制御装置4の一部に組み込まれて配置されており、センサー4aが検知した信号は制御装置4に送信されるように構成されている。
つぎに、上述した銀電解水吐水装置本体2について詳細に説明する。
図2は、銀電解水吐水装置本体を斜め前方から見た斜視図である。また、図3は、図2のIII−III断面図である。なお、図3において銀電解水吐水装置本体内に形成されている通水路内の洗浄水の流れを矢印で示す。
図2及び図3に示すように、銀電解水吐水装置本体2は、その背面側に設けられて給水源(図示せず)に接続される通水路入口部(図示せず)と、上述した洗浄水給水管10(図1参照)の上端に接続される通水路出口部12を備え、銀電解水吐水装置本体2の内部には、その通水路入口部(図示せず)から通水路出口部12にかけて通水路14が形成されている。
また、銀電解水吐水装置本体2内の通水路14には、上流側から下流側の順に、各種関連装置である止水栓装置16、電磁弁装置18、定流量弁装置20、発電装置22、銀電解槽24が配置されている。なお、図3に示す銀電解水吐水装置本体2の通水路14については、発電装置22及び銀電解槽24が配置されている部分の通水路のみが示されており、電磁弁装置18及び定流量弁装置20が配置されている部分の通水路については、図3に示す通水路14の背面側に形成されているため図示されていない。さらに、銀電解槽24が配置されている部分の通水路14は、後述する主流路24aと分流路24bを含む。
図2は、銀電解水吐水装置本体を斜め前方から見た斜視図である。また、図3は、図2のIII−III断面図である。なお、図3において銀電解水吐水装置本体内に形成されている通水路内の洗浄水の流れを矢印で示す。
図2及び図3に示すように、銀電解水吐水装置本体2は、その背面側に設けられて給水源(図示せず)に接続される通水路入口部(図示せず)と、上述した洗浄水給水管10(図1参照)の上端に接続される通水路出口部12を備え、銀電解水吐水装置本体2の内部には、その通水路入口部(図示せず)から通水路出口部12にかけて通水路14が形成されている。
また、銀電解水吐水装置本体2内の通水路14には、上流側から下流側の順に、各種関連装置である止水栓装置16、電磁弁装置18、定流量弁装置20、発電装置22、銀電解槽24が配置されている。なお、図3に示す銀電解水吐水装置本体2の通水路14については、発電装置22及び銀電解槽24が配置されている部分の通水路のみが示されており、電磁弁装置18及び定流量弁装置20が配置されている部分の通水路については、図3に示す通水路14の背面側に形成されているため図示されていない。さらに、銀電解槽24が配置されている部分の通水路14は、後述する主流路24aと分流路24bを含む。
さらに、図3に示すように、通水路14には、発電装置22と銀電解槽24が互いに横方向に並置されている。
発電装置22は、制御装置4や電極28(28a,28b)等に電力を供給する給電装置(図示せず)の一部として機能し、通水路14を流れる洗浄水Wの水流によって回転する水車26を含む。この水車26は、磁場発生装置(図示せず)に接続されており、水車26が回転すると、磁場発生装置(図示せず)から磁場が発生し、磁場発生装置(図示せず)のコイル(図示せず)に電流が流れて制御装置4を経由して銀電解槽24内の詳細は後述する電極28(28a,28b)等に電力が供給されるようになっている。
発電装置22は、制御装置4や電極28(28a,28b)等に電力を供給する給電装置(図示せず)の一部として機能し、通水路14を流れる洗浄水Wの水流によって回転する水車26を含む。この水車26は、磁場発生装置(図示せず)に接続されており、水車26が回転すると、磁場発生装置(図示せず)から磁場が発生し、磁場発生装置(図示せず)のコイル(図示せず)に電流が流れて制御装置4を経由して銀電解槽24内の詳細は後述する電極28(28a,28b)等に電力が供給されるようになっている。
銀電解槽24の上方(上流側)に位置する通水路14は、銀電解槽24の給水路30となり、銀電解槽24の下方(下流側)に位置する通水路14は、銀電解槽24の排水路32となっており、銀電解槽24は、その側壁24cがこれら給水路30の側壁30aと排水路32の側壁32aよりも外側に突出して凹部34を形成している。この銀電解槽24の凹部34には、少なくとも陽極の電極が銀イオンを生成する銀電極である一組の平板状の電極28(28a,28b)が互いに水平方向に所定間隔を置いてほぼ平行に配置されている。
また、銀電解槽24には、給水路30から銀電解槽24内に流入した洗浄水Wのうちのほとんどが主流W1として排水路32へ流出される主流路24aと、この主流路24aを流れる洗浄水Wのうち、排水路32へ流れる主流W1以外の洗浄水(水流W2)が凹部34内に分流する分流路24bの2つの流路が形成されている。分流路24bに分流された洗浄水(水流W2)は、下方から上方に向かって両電極28a,28b間を通過し、電極28a又は電極28bから電気分解された銀イオンを含む洗浄水(水流W2’)として主流路24aに戻るように流れるようになっている(図3参照)。
さらに、銀電解槽24の凹部34には、一組の電極28a,28bが互いにほぼ平行に配置されているが、両電極28a,28bは、詳細は後述する電極保持ユニット36(図2参照)によって保持されている。この電極保持ユニット36は、銀電解槽24の正面側部分を形成する銀電解水吐水装置本体2の正面側壁面38(図2参照)に手前方向に取り外し可能に取り付けられている。
また、銀電解槽24には、給水路30から銀電解槽24内に流入した洗浄水Wのうちのほとんどが主流W1として排水路32へ流出される主流路24aと、この主流路24aを流れる洗浄水Wのうち、排水路32へ流れる主流W1以外の洗浄水(水流W2)が凹部34内に分流する分流路24bの2つの流路が形成されている。分流路24bに分流された洗浄水(水流W2)は、下方から上方に向かって両電極28a,28b間を通過し、電極28a又は電極28bから電気分解された銀イオンを含む洗浄水(水流W2’)として主流路24aに戻るように流れるようになっている(図3参照)。
さらに、銀電解槽24の凹部34には、一組の電極28a,28bが互いにほぼ平行に配置されているが、両電極28a,28bは、詳細は後述する電極保持ユニット36(図2参照)によって保持されている。この電極保持ユニット36は、銀電解槽24の正面側部分を形成する銀電解水吐水装置本体2の正面側壁面38(図2参照)に手前方向に取り外し可能に取り付けられている。
つぎに、上述した一組の電極28a,28b及びこれらを保持する電極保持ユニット36について詳細に説明する。
図4は、本実施形態の銀電解水吐水装置の銀電解水吐水装置本体に取り付けられた状態の電極保持ユニットを斜め後方から見た斜視図である。また、図5は、図4に示す電極保持ユニットの平面図である。さらに、図6は、図4に示す電極保持ユニットの平面断面図である。また、図7は、図5のVII−VII断面図である。
図2〜図7、特に、図4〜図7に示すように、電極保持ユニット36は、取付部40、電極保持部42、及び、塞ぎ部44の3つの部分によって構成され、これらの各部分は、後述する射出成形機(図示せず)等を用いて、電極28a,28bをインサートした所定の金型にプラスチック材料を射出成形することにより互いに一体的に形成され、電極28a,28bが組み込まれた電極保持ユニット36が形成される。なお、電極28a,28bが組み込まれた電極保持ユニット36が形成されるまでの加工工程については後に詳細に説明する。
電極保持ユニット36の取付部40は、銀電解槽24の正面側部分を形成する銀電解水吐水装置本体2の正面側壁面38に取り付けられると共に電極28a,28bの各々の基端部46a,46b(図6参照)を取り囲むように形成されている。この取付部40は、より詳細には、電極保持ユニット36に保持された電極28a,28bを銀電解槽24内に挿入するために銀電解水吐水装置本体2の正面側壁面38に形成されている電極挿入用開口部38aを密閉する蓋体40aを形成している。この蓋体40aは、電極保持ユニット36が銀電解水吐水装置本体2に取り付けられた状態では、銀電解槽24の内側に突出しており、開口部38aをシールするOリング等のシール部材(図示せず)が取り付けられている。
図4は、本実施形態の銀電解水吐水装置の銀電解水吐水装置本体に取り付けられた状態の電極保持ユニットを斜め後方から見た斜視図である。また、図5は、図4に示す電極保持ユニットの平面図である。さらに、図6は、図4に示す電極保持ユニットの平面断面図である。また、図7は、図5のVII−VII断面図である。
図2〜図7、特に、図4〜図7に示すように、電極保持ユニット36は、取付部40、電極保持部42、及び、塞ぎ部44の3つの部分によって構成され、これらの各部分は、後述する射出成形機(図示せず)等を用いて、電極28a,28bをインサートした所定の金型にプラスチック材料を射出成形することにより互いに一体的に形成され、電極28a,28bが組み込まれた電極保持ユニット36が形成される。なお、電極28a,28bが組み込まれた電極保持ユニット36が形成されるまでの加工工程については後に詳細に説明する。
電極保持ユニット36の取付部40は、銀電解槽24の正面側部分を形成する銀電解水吐水装置本体2の正面側壁面38に取り付けられると共に電極28a,28bの各々の基端部46a,46b(図6参照)を取り囲むように形成されている。この取付部40は、より詳細には、電極保持ユニット36に保持された電極28a,28bを銀電解槽24内に挿入するために銀電解水吐水装置本体2の正面側壁面38に形成されている電極挿入用開口部38aを密閉する蓋体40aを形成している。この蓋体40aは、電極保持ユニット36が銀電解水吐水装置本体2に取り付けられた状態では、銀電解槽24の内側に突出しており、開口部38aをシールするOリング等のシール部材(図示せず)が取り付けられている。
また、図6に示すように、電極28a,28bの各々は、銀電解槽24の凹部34の分流路24b内に位置し且つ電極28a,28bの後端部である接水側先端部48a,48bと、銀電解槽24の外側に位置し且つ給電装置(図示せず)又は電源(図示せず)に接続される接続端子であると共に電極28a,28bの前端部である端子側先端部49a,49bと、接水側先端部48a,48b及び端子側先端部49a,49bの基端となり且つ上述した電極保持ユニット36の取付部40に取り囲まれた電極28a,28bの中間部である基端部46a,46bと、を備えている。
さらに、両電極28a,28bの各々は、各基端部46a,46bから各接水側先端部48a,48bまで互いに対向して延びる電極接水面50a,50bと、基端部46a,46bから端子側先端部49a,49bまで互いに対向して延びる電極端子面51a,51bを形成している(図6参照)。
また、電極28a,28bの各基端部46a,46bは、各電極接水面50a,50bの基端側の面を形成する接水側基端面52a,52bと、各電極端子面51a,51bの基端側の面を形成する端子側基端面54a,54bと、接水側基端面52a,52bと端子側基端面54a,54bとの間に形成され且つこれら両面に対して折り曲げられた折り曲げ面56a,56bと、を備えている。特に、両折り曲げ面56a,56bについては、対向する両端子側基端面54a,54b(又は電極端子面51a,51b)同士の間隔が、対向する両接水側基端面52a,52b(又は電極接水面50a,50b)同士の間隔よりも大きくなるように接水側基端面52a,52bから端子側基端面54a,54bにかけてクランク状に折り曲げられて形成され、接水側基端面52a,52b及び端子側基端面54a,54bに対してほぼ直交する面となっている(図6参照)。
さらに、両電極28a,28bの各々は、各基端部46a,46bから各接水側先端部48a,48bまで互いに対向して延びる電極接水面50a,50bと、基端部46a,46bから端子側先端部49a,49bまで互いに対向して延びる電極端子面51a,51bを形成している(図6参照)。
また、電極28a,28bの各基端部46a,46bは、各電極接水面50a,50bの基端側の面を形成する接水側基端面52a,52bと、各電極端子面51a,51bの基端側の面を形成する端子側基端面54a,54bと、接水側基端面52a,52bと端子側基端面54a,54bとの間に形成され且つこれら両面に対して折り曲げられた折り曲げ面56a,56bと、を備えている。特に、両折り曲げ面56a,56bについては、対向する両端子側基端面54a,54b(又は電極端子面51a,51b)同士の間隔が、対向する両接水側基端面52a,52b(又は電極接水面50a,50b)同士の間隔よりも大きくなるように接水側基端面52a,52bから端子側基端面54a,54bにかけてクランク状に折り曲げられて形成され、接水側基端面52a,52b及び端子側基端面54a,54bに対してほぼ直交する面となっている(図6参照)。
また、電極保持ユニット36の電極保持部42は、電極28a,28bの各々の電極接水面50a,50bを所定間隔を置いてほぼ平行に保持するように、取付部40から銀電解槽24の背面側へ突出しており、電極28a,28bの上下方向の幅よりも大きい幅で所定長さ延びて形成されている。
さらに、電極保持ユニット36の塞ぎ部44は、電極28a,28bの各々の接水側先端部48a,48bに対応する電極保持部42の先端部42a,42b同士の間隔を塞ぐように設けられ、電極保持部42と共に鉛直方向に貫く通水可能な管路58を形成している。なお、電極保持ユニット36の電極保持部42と塞ぎ部44は、互いに別部材に構成されてもよいが、電極保持部42の両先端部42a,42bと塞ぎ部44の両端部を一体的に形成することにより、管路58の内周面を繋ぎ目のない連続した面に形成するのが好ましい。
さらに、電極保持ユニット36の塞ぎ部44は、電極28a,28bの各々の接水側先端部48a,48bに対応する電極保持部42の先端部42a,42b同士の間隔を塞ぐように設けられ、電極保持部42と共に鉛直方向に貫く通水可能な管路58を形成している。なお、電極保持ユニット36の電極保持部42と塞ぎ部44は、互いに別部材に構成されてもよいが、電極保持部42の両先端部42a,42bと塞ぎ部44の両端部を一体的に形成することにより、管路58の内周面を繋ぎ目のない連続した面に形成するのが好ましい。
また、電極保持ユニット36の電極保持部42において、電極接水面50a,50bの裏面等、電極接水面50a,50b以外の部分は電極保持部42にすべて埋め込まれ、電極接水面50a,50bのみが露出して電極保持部42に保持されている。すなわち、電極保持ユニット36の電極保持部42は、その電極28a,28bを保持している側の表面60a,60bが電極28a,28bの表面である電極接水面50a,50bと面一となるように構成されている(図6及び図7参照)。
さらに、銀電解槽24内において、電極保持ユニット36の電極保持部42の下端部近傍には、電極28a,28b間への洗浄水の流入を規制する洗浄水流入規制手段として、所定の厚みを有する厚み部62が形成されている(図3参照)。この厚み部62は、銀電解槽24内の最下端面24dに位置する排水路32の入口部32b付近から電極保持部42又は管路58の下端部近傍の位置まで銀電解槽24内の底面を一部底上げするように所定の厚みで形成されている。また、厚み部62は、排水路32の入口部32bにおける電極保持ユニット36の電極保持部42のほぼ真下に相当する領域部分を一部塞ぐように銀電解槽24の側壁24cの下端から内方に突出するように形成されている。
さらに、銀電解槽24内において、電極保持ユニット36の電極保持部42の下端部近傍には、電極28a,28b間への洗浄水の流入を規制する洗浄水流入規制手段として、所定の厚みを有する厚み部62が形成されている(図3参照)。この厚み部62は、銀電解槽24内の最下端面24dに位置する排水路32の入口部32b付近から電極保持部42又は管路58の下端部近傍の位置まで銀電解槽24内の底面を一部底上げするように所定の厚みで形成されている。また、厚み部62は、排水路32の入口部32bにおける電極保持ユニット36の電極保持部42のほぼ真下に相当する領域部分を一部塞ぐように銀電解槽24の側壁24cの下端から内方に突出するように形成されている。
つぎに、電極28a,28bが組み込まれた電極保持ユニット36が形成されるまでの加工工程について説明する。
図8は、本実施形態の銀電解水吐水装置において、電極保持ユニットに組み込まれる前(電極保持ユニットを射出成形する前)の状態の一組の電極とこれらに挟持された状態の中子を示す。また、図9は、本実施形態の銀電解水吐水装置の一組の電極に挟持される前の状態の中子を示す。なお、図8に示す電極おいて、図2〜図7に示す電極と同一の部分については同一の符号を付し、それらの説明は省略する。
図8及び図9に示すように、電極位置決め用の中子64は、電極保持ユニット36が形成された加工後の状態では取付部40の内部に一体的に組み込まれたものであるが、加工前の状態では、両電極28a,28bの基端部46a,46b同士の間に挟持されている(図8参照)。
図8は、本実施形態の銀電解水吐水装置において、電極保持ユニットに組み込まれる前(電極保持ユニットを射出成形する前)の状態の一組の電極とこれらに挟持された状態の中子を示す。また、図9は、本実施形態の銀電解水吐水装置の一組の電極に挟持される前の状態の中子を示す。なお、図8に示す電極おいて、図2〜図7に示す電極と同一の部分については同一の符号を付し、それらの説明は省略する。
図8及び図9に示すように、電極位置決め用の中子64は、電極保持ユニット36が形成された加工後の状態では取付部40の内部に一体的に組み込まれたものであるが、加工前の状態では、両電極28a,28bの基端部46a,46b同士の間に挟持されている(図8参照)。
また、この両電極28a,28bに挟持される中子64は、その電極28a,28bの接水側基端面52a,52bの各々と対応する左側面66aと右側面66b、及び、電極28a,28bの端子側基端面54a,54bの各々と対応する左側面68aと右側面68bが互いにほぼ平行になり左右対称に形成されている。また、各側面66a,66b,68a,68bには、その法線方向外側にほぼ円柱状に突出する突起70a,70b,72a,72bが形成されている。なお、突起70b,72bについては、図8及び図9には図示されていないが、後に説明する図11に示されている。
さらに、両電極28a,28bの接水側基端面52a,52b及び端子側基端面54a,54bの各々には、中子64の突起70a,70b,72a,72bのそれぞれに対応して係合可能な位置決め孔74a,74b,76a,76bが形成されている(図6〜図8参照)。
両電極28a,28bは、各位置決め孔74a,74b,76a,76bを対応する中子64の各突起70a,70b,72a,72bに嵌め込むことによって中子64に固定され、両電極28a,28bの相対位置が正確に位置決めされて互いの電極接水面50a,50b同士が正確に平行な状態で対向するようになっている。
さらに、両電極28a,28bの接水側基端面52a,52b及び端子側基端面54a,54bの各々には、中子64の突起70a,70b,72a,72bのそれぞれに対応して係合可能な位置決め孔74a,74b,76a,76bが形成されている(図6〜図8参照)。
両電極28a,28bは、各位置決め孔74a,74b,76a,76bを対応する中子64の各突起70a,70b,72a,72bに嵌め込むことによって中子64に固定され、両電極28a,28bの相対位置が正確に位置決めされて互いの電極接水面50a,50b同士が正確に平行な状態で対向するようになっている。
図10は、本実施形態の銀電解水吐水装置の電極保持ユニットを形成するため成形機を示す概略斜視図である。また、図11は、図10に示す成形機を用いて射出成形を行った後に型抜きした成形品を示す平面図である。なお、図10及び図11において、図2〜図9と同一の部分については同一の符号を付し、それらの説明は省略する。
図8〜図11に示すように、電極保持ユニット36の加工前の準備工程として、中子64の各側面66a,66b,68a,68bに形成された突起70a,70b,72a,72bに電極28a,28bの各位置決め孔74a,74b,76a,76bを係合させて、中子64と両電極28a,28bを固定して三者の相対位置を位置決めする。このように位置決めされた状態の電極28a,28b同士は、電極接水面50a,50b同士及び電極端子面51a,51b同士が互いに平行になるように中子64の両側面66a,66b,68a,68bを挟持した状態となっている(図8及び図9参照)。
つぎに、中子64に位置決めした状態の電極28a,28bは、射出成形機78の金型80,82,84の一部にインサートされて取り付けられた後、プラスチック材料を用いた射出成形が行われる。
図10に示すように、射出成形機78は、固定側の金型である下部金型80及び側部金型82と、可動側の金型である上部金型84を備えている。ここで、図10に示す上部金型84については、下部金型80の上面が見えるように、上部金型84を一部省略している。
図8〜図11に示すように、電極保持ユニット36の加工前の準備工程として、中子64の各側面66a,66b,68a,68bに形成された突起70a,70b,72a,72bに電極28a,28bの各位置決め孔74a,74b,76a,76bを係合させて、中子64と両電極28a,28bを固定して三者の相対位置を位置決めする。このように位置決めされた状態の電極28a,28b同士は、電極接水面50a,50b同士及び電極端子面51a,51b同士が互いに平行になるように中子64の両側面66a,66b,68a,68bを挟持した状態となっている(図8及び図9参照)。
つぎに、中子64に位置決めした状態の電極28a,28bは、射出成形機78の金型80,82,84の一部にインサートされて取り付けられた後、プラスチック材料を用いた射出成形が行われる。
図10に示すように、射出成形機78は、固定側の金型である下部金型80及び側部金型82と、可動側の金型である上部金型84を備えている。ここで、図10に示す上部金型84については、下部金型80の上面が見えるように、上部金型84を一部省略している。
下部金型80の上面及び上部金型84の下面の各々には、電極保持ユニット36の電極保持部42及び塞ぎ部44の所定形状に形成された電極保持ユニット成形用金型キャビティ86と、中子64の所定形状に形成された中子成形用金型キャビティ88が形成されている。さらに、下部金型80の上面及び上部金型84の下面の各々には、各金型キャビティ86,88の流入口を形成するゲート90,92、射出成形用の材料(プラスチック材料)を注入する注入口を形成する垂直溝であるスプルー94、各ゲート90,92とスプルー94とを結ぶ溝であるランナー96を含む種々の溝が形成されている。
また、側部金型82の正面と、これと対向する下部金型80及び上部金型84の背面の各々には、電極保持ユニット36の取付部40の所定形状に形成された電極保持ユニット成形用金型キャビティ98が形成されている。
中子64に固定された状態の電極28a,28bは、上部金型84を取り付ける前の状態の下部金型80の電極保持ユニット成形用金型キャビティ86及び側部金型82の電極保持ユニット成形用金型キャビティ98の各々の所定位置に配置(インサート)される。その後、上部金型84が可動されて下部金型80と側部金型82の各々に密着して取り付けられた状態で、射出成形が開始される。この射出成形では、下部金型80及び上部金型84のスプルー94からプラスチック材料等の射出成形用材料が注入され、ランナー96及びゲート90,92の各々を経て、各金型キャビティ86,88,98に材料が流入する。最後に各金型80,82,84から成形品の型抜きを行うと、図11に示すような一組の成形品100が得られる。なお、射出成形前に両電極28a,28bによって挟持されていた状態の中子64は、射出成形後、成形品100における電極保持ユニット36の取付部40の内部に一体形成されている。
さらに、成形品100について、電極保持ユニット36及び中子64以外の不要部分102の切り離しを行う等、各種の仕上げ工程を行い、最終製品としての電極保持ユニット36及び中子64が得られる。一組の成形品100のうちの中子64は、別の新たな電極保持ユニット36を成形する際にその電極28a,28bの新たな位置決めに用いられる。
また、側部金型82の正面と、これと対向する下部金型80及び上部金型84の背面の各々には、電極保持ユニット36の取付部40の所定形状に形成された電極保持ユニット成形用金型キャビティ98が形成されている。
中子64に固定された状態の電極28a,28bは、上部金型84を取り付ける前の状態の下部金型80の電極保持ユニット成形用金型キャビティ86及び側部金型82の電極保持ユニット成形用金型キャビティ98の各々の所定位置に配置(インサート)される。その後、上部金型84が可動されて下部金型80と側部金型82の各々に密着して取り付けられた状態で、射出成形が開始される。この射出成形では、下部金型80及び上部金型84のスプルー94からプラスチック材料等の射出成形用材料が注入され、ランナー96及びゲート90,92の各々を経て、各金型キャビティ86,88,98に材料が流入する。最後に各金型80,82,84から成形品の型抜きを行うと、図11に示すような一組の成形品100が得られる。なお、射出成形前に両電極28a,28bによって挟持されていた状態の中子64は、射出成形後、成形品100における電極保持ユニット36の取付部40の内部に一体形成されている。
さらに、成形品100について、電極保持ユニット36及び中子64以外の不要部分102の切り離しを行う等、各種の仕上げ工程を行い、最終製品としての電極保持ユニット36及び中子64が得られる。一組の成形品100のうちの中子64は、別の新たな電極保持ユニット36を成形する際にその電極28a,28bの新たな位置決めに用いられる。
つぎに、上述した本発明の第1実施形態による銀電解水吐水装置1の動作(作用)について説明する。
使用者が水洗小便器8を使用する際、銀電解水吐水装置1の正面側に立つと、制御装置4のセンサー4aがこの使用者の存在を検知し、また、その使用者が立ち去ったことを検知した信号が制御装置4に送信される。そして、制御装置4がセンサー4aからの信号に基づき、電磁弁装置18を作動させ、給水源(図示せず)からの洗浄水Wが銀電解水吐水装置本体2の通水路入口部(図示せず)から内部に流入する。
銀電解水吐水装置本体2の内部に流入した洗浄水Wは、止水栓装置16、電磁弁装置18を経て定流量弁装置20まで形成されている通水路(図示せず)を流れて所定の流量に調整され、通水路14の発電装置26を通過し、銀電解槽24の上流側に位置する給水路30を経て銀電解槽24の主流路24aを流れる(図3参照)。同時に、洗浄水Wの水流により、発電装置22の水車26が回転して発電が行われ、この発電によって得られた電力は、制御装置4や電極28(28a,28b)等に電力を供給する給電装置(図示せず)に供給される。
使用者が水洗小便器8を使用する際、銀電解水吐水装置1の正面側に立つと、制御装置4のセンサー4aがこの使用者の存在を検知し、また、その使用者が立ち去ったことを検知した信号が制御装置4に送信される。そして、制御装置4がセンサー4aからの信号に基づき、電磁弁装置18を作動させ、給水源(図示せず)からの洗浄水Wが銀電解水吐水装置本体2の通水路入口部(図示せず)から内部に流入する。
銀電解水吐水装置本体2の内部に流入した洗浄水Wは、止水栓装置16、電磁弁装置18を経て定流量弁装置20まで形成されている通水路(図示せず)を流れて所定の流量に調整され、通水路14の発電装置26を通過し、銀電解槽24の上流側に位置する給水路30を経て銀電解槽24の主流路24aを流れる(図3参照)。同時に、洗浄水Wの水流により、発電装置22の水車26が回転して発電が行われ、この発電によって得られた電力は、制御装置4や電極28(28a,28b)等に電力を供給する給電装置(図示せず)に供給される。
また、銀電解槽24内の主流路24aを通過した洗浄水Wは、そのほとんどが流速の大きい主流W1として上方から下方へ流れて排水路32へ流出し、主流路24aの下流側で主流W1から分流した流速の極めて小さい水流W2が、一組の電極28a,28bの互いに平行な電極接水面50a,50bを含む電極保持ユニット36の管路58の中を水流W1の方向と逆方向(下方から上方)に向かって流れる。
また、銀電解槽24の一組の電極28a,28bの電極端子面51a,51bには、給電装置(図示せず)から所定の電流が供給されており、管路58内を通過する洗浄水(水流W2)には、陽極側の電極接水面50a又は50bから銀イオンAg+が放出(溶出)され、この銀イオンAg+を含む水流W2’が、分流路24bの下流側である電極保持ユニット36の管路58の上方において再び主流路24aの水流W1に合流する。また、水流W1に合流した水流W2’は、銀イオンAg+を含む洗浄水(水流(W1+W2’))となって排水路32へ流れ、洗浄水給水管10を経て水洗小便器8に供給される。
また、銀電解槽24の一組の電極28a,28bの電極端子面51a,51bには、給電装置(図示せず)から所定の電流が供給されており、管路58内を通過する洗浄水(水流W2)には、陽極側の電極接水面50a又は50bから銀イオンAg+が放出(溶出)され、この銀イオンAg+を含む水流W2’が、分流路24bの下流側である電極保持ユニット36の管路58の上方において再び主流路24aの水流W1に合流する。また、水流W1に合流した水流W2’は、銀イオンAg+を含む洗浄水(水流(W1+W2’))となって排水路32へ流れ、洗浄水給水管10を経て水洗小便器8に供給される。
上述した本発明の第1実施形態による銀電解水吐水装置1によれば、両電極28a,28bは、その基端部46a,46bから接水側先端部48a,48bまで互いに対向して延びる電極接水面50a,50bが電極保持ユニット36の電極保持部42によって平行に保持されており、また、電極保持ユニット36の電極保持部42と塞ぎ部44によって管路58が形成されているため、管路58内の電極接水面50a,50b間を通過する水流W2,W2’は、管路58の外側の水流の影響を受けにくくなり、水流の乱れを抑制することができる。これらの結果、電極28a又は28bで生成された銀イオンAg+が管路58内の水中に含まれる塩素イオンCl-と反応して塩化銀AgClが生成されるのが抑制され、銀イオンAg+の状態のまま維持されるため、電極28a,28bにおける銀イオンAg+の生成効率を向上させることができる。さらに、管路58によって分流路24bが仕切られているため、管路58内の電極28a,28b間を通過する流量が抑えられ、所定量の銀イオンAg+を得るのに電極28a,28bの消費電力も抑制されると共に電極28a,28bの消耗も抑えることができる。
また、本実施形態の銀電解水吐水装置1によれば、電極保持ユニット36の電極保持部42の両先端部42a,42bと塞ぎ部44の両端部が一体的に形成されており、管路58の内面を繋ぎ目のない連続した面に形成することができるため、管路58内を通過する水流W2,W2’の乱れを抑制することができる。したがって、電極28a又は28bで生成された銀イオンAg+が分流路24b内の水中に含まれる塩素イオンCl-と反応して塩化銀AgClが生成されるのが抑制され、銀イオンAg+の状態のまま維持されるため、電極28a,28bにおける銀イオンAg+の生成効率を向上させることができる。さらに、所定量の銀イオンAg+を得るのに、電極28a,28bの消費電力が抑制されるため、電極28a,28bの消耗を抑えることができる。
さらに、本実施形態の銀電解水吐水装置1によれば、電極保持ユニット36の電極保持部42の電極28a,28bを保持している側の表面60a,60bが電極28a,28bの表面である電極接水面50a,50bと面一となるように構成されているため、管路58内の水が電極接水面50a,50bの間を通過する際、電極保持ユニット36の電極保持部42の表面60a,60bが助走区間として作用するため、管路58内の水は、一般的に主流路24a内の水流に比べて流速が極めて小さくかつ乱れの極めて少ない流れの状態で電極接水面50a,50bの間を通過する。また、電極接水面50a,50bの間には境界層、すなわち、物体表面近くの領域であり、流速が小さく、層流域のように乱れの少ない流れの領域が形成される。この境界層により、電極28a又は28bで生成された銀イオンAg+が管路58内の水中に含まれる塩素イオンCl-と反応して塩化銀AgClが生成されるのが抑制され、銀イオンAg+の状態のまま維持されるため、電極28a又は28bにおける銀イオンAg+の生成効率を向上させることができる。さらに、所定量の銀イオンAg+を得るのに、電極28a,28bの消費電力が抑制されるため、電極28a,28bの消耗を抑えることができる。
また、本実施形態の銀電解水吐水装置1によれば、電極28a,28bの基端部46a,46bの各々の折り曲げ面56a,56bが、電極28a,28bの基端部46a,46bの各々の接水側基端面50a,50bと端子側基端面51a,51bに対して折り曲げられている。また、これらの折り曲げ面56a,56bは、対向する両端子側基端面54a,54b(又は電極端子面51a,51b)同士の間隔が、対向する両接水側基端面52a,52b(又は電極接水面50a,50b)同士の間隔よりも大きくなるように接水側基端面52a,52bから端子側基端面54a,54bにかけてクランク状に折り曲げられて形成され、接水側基端面52a,52b及び端子側基端面54a,54bに対してほぼ直交する面となっている(図6参照)。したがって、電極28a,28bの接水側基端面52a,52bが電気分解と共に消耗して接水側先端部48a,48bから基端部46a,46bの接水側基端面52a,52bまで溶出が進んだとしても、両電極28a,28bの折り曲げ面56a,56bと端子側基端面54a,54bが電極保持ユニット36の取付部40の内部に保持された状態になるため、電極保持ユニット36の取付部40から簡単に電極28a,28bが抜け落ちてしまうのを防ぐことができる。また、電極保持ユニット36の取付部40における電極28a,28bが抜け落ちた隙間から銀電解槽24内の水が外部へ漏水するのを防ぐことができる。
さらに、本実施形態の銀電解水吐水装置1によれば、電極28a,28bの基端部46a,46bの折り曲げ面56a,56bにより、両端子側基端面54a,54b(又は電極端子面51a,51b)同士の間隔を大きく設定することができるため、電極28a,28bの端子側における端子接続の作業性を確保することができる。また、折り曲げ面56a,56bにより、両接水側基端面52a,52b(又は電極接水面50a,50b)同士の間隔を小さく設定することができるため、電極28a,28b間を通過する洗浄水の流量が少なくなり、電極接水面50a,50bの間を通過する水流の乱れを抑制して銀イオンAg+の溶出濃度を安定化させることができる。さらに、電極28a,28bの消費電力が抑制され、銀イオンAg+の生成効率を向上させることができる。
また、本実施形態の銀電解水吐水装置1によれば、電極保持ユニット36の加工前の準備工程として、中子64の各側面66a,66b,68a,68bに形成された突起70a,70b,72a,72bに電極28a,28bの各位置決め孔74a,74b,76a,76bを係合させることによって、中子64と両電極28a,28bを固定して両者の相対位置を正確に位置決めすることができ、電極保持ユニット36の電極保持部42によって保持される電極接水面50a,50bを互いに平行に配置することができるため、電極保持ユニット36の管路58の電極接水面50a,50bの間を通過する水流の乱れを抑制して銀イオンAg+の溶出濃度を安定化させることができる。したがって、電極28a又は28bで生成された銀イオンAg+が管路58内の水中に含まれる塩素イオンCl-と反応して塩化銀AgClが生成されるのが抑制され、銀イオンAg+の状態のまま維持されるため、電極28a,28bにおける銀イオンAg+の生成効率を向上させることができる。さらに、所定量の銀イオンAg+を得るのに、電極28a,28bの消費電力が抑制されるため、電極28a,28bの消耗を抑えることができる。
さらに、本実施形態の銀電解水吐水装置1によれば、銀電解槽24内の最下端面24dに位置する排水路32の入口部32b付近から電極保持部42の下端部近傍の位置まで銀電解槽24内の底面を一部底上げするように所定の厚みで形成された厚み部62(図3参照)により、銀電解槽24の主流路24aを流れる洗浄水(水流W1)が分流路24bへ分流して電極保持ユニット36の管路58内の電極28a,28b間に流入するのが規制されるため、電極28a,28b間を通過する洗浄水W2,W2’の流速をより一層小さくすることができ、管路58内の水流の乱れを抑制して銀イオンAg+の溶出濃度を安定化させることができる。また、電極28a又は28bで生成された銀イオンAg+が分流路24b内の水中に含まれる塩素イオンCl-と反応して塩化銀AgClが生成されるのが抑制され、銀イオンAg+の状態のまま維持されるため、電極28a,28bにおける銀イオンAg+の生成効率を向上させることができる。さらに、所定量の銀イオンAg+を得るのに、電極28a,28bの消費電力が抑制されるため、電極28a,28bの消耗を抑えることができる。
また、本実施形態の銀電解水吐水装置1によれば、銀電解槽24の上流側の通水路14に発電装置22が配置されているため、銀電解槽24に流入する前の洗浄水Wの水流を利用して発電することができ、この発電した電力を電極28a,28bに供給する電力として有効に活用することができる。
なお、上述した本実施形態の銀電解水吐水装置1においては、一例として、発電装置22を銀電解槽24の上流側の通水路14に配置することにより、発電装置22が銀電解槽24に流入する前の洗浄水の水流を利用して発電するような形態について説明したが、このような形態に限定されず、発電装置22を銀電解槽24の下流側の通水路14に配置することにより、発電装置22が銀電解槽24から流出した後の洗浄水の水流を利用して発電するような形態についても適用可能である。
図12は、本発明の第2実施形態による銀電解水吐水装置の電極保持ユニットを示す斜め後方から見た、図4と同様な斜視図である。なお、図12において、図4に示す第1実施形態の銀電解水吐水装置の電極保持ユニットの部分と同一の部分については、同一の符号を付し、それらの説明は省略する。
図12に示すように、本発明の第2実施形態による銀電解水吐水装置の電極保持ユニット110は、第1実施形態の銀電解水吐水装置1の電極保持ユニット36における取付部40、電極保持部42及び塞ぎ部44と同様な取付部112、電極保持部114及び塞ぎ部116を備えている点で、第1実施形態の銀電解水吐水装置1の電極保持ユニット36の構成と共通している。
一方、本発明の第2実施形態による銀電解水吐水装置は、第1実施形態の銀電解水吐水装置1の銀電解槽24においてその最下端面24dに位置する排水路32の入口部32b付近から電極保持部42の下端部近傍の位置まで銀電解槽24内の底面を一部底上げするように所定の厚みで形成された厚み部62に代わる洗浄水流入規制手段として、電極保持ユニット110がその電極保持部114と塞ぎ部116によって形成される管路118の下端部近傍を遮るように形成された遮蔽体120を備えている点で、第1実施形態の電極保持ユニット36の構成と異なっている。すなわち、電極保持ユニット110の遮蔽体120は、取付部112の後端面下部の所定位置から管路118の下端部近傍まで後方に突出して延びており、電極保持ユニット110の電極保持部114と塞ぎ部116の下端部(管路118の下端部)と遮蔽体120の上端面との間にわずかな隙間が形成されている。
図12に示すように、本発明の第2実施形態による銀電解水吐水装置の電極保持ユニット110は、第1実施形態の銀電解水吐水装置1の電極保持ユニット36における取付部40、電極保持部42及び塞ぎ部44と同様な取付部112、電極保持部114及び塞ぎ部116を備えている点で、第1実施形態の銀電解水吐水装置1の電極保持ユニット36の構成と共通している。
一方、本発明の第2実施形態による銀電解水吐水装置は、第1実施形態の銀電解水吐水装置1の銀電解槽24においてその最下端面24dに位置する排水路32の入口部32b付近から電極保持部42の下端部近傍の位置まで銀電解槽24内の底面を一部底上げするように所定の厚みで形成された厚み部62に代わる洗浄水流入規制手段として、電極保持ユニット110がその電極保持部114と塞ぎ部116によって形成される管路118の下端部近傍を遮るように形成された遮蔽体120を備えている点で、第1実施形態の電極保持ユニット36の構成と異なっている。すなわち、電極保持ユニット110の遮蔽体120は、取付部112の後端面下部の所定位置から管路118の下端部近傍まで後方に突出して延びており、電極保持ユニット110の電極保持部114と塞ぎ部116の下端部(管路118の下端部)と遮蔽体120の上端面との間にわずかな隙間が形成されている。
上述した本発明の第2実施形態の銀電解水吐水装置によれば、電極保持ユニット110の洗浄水流入規制手段である遮蔽体120により、管路118及び電極28a,28b間への洗浄水の流入が規制されるため、管路118及び電極28a,28b間を通過する洗浄水(水流W2,W2’)の流速をより一層小さくすることができ、水流の乱れを抑制することができる。また、電極28a又は28bで生成された銀イオンAg+が管路118内の水中に含まれる塩素イオンCl-と反応して塩化銀AgClが生成されるのが抑制されて銀イオンAg+の状態のまま維持されるため、電極28a又は28bにおける銀イオンAg+の生成効率を向上させることができる。さらに、所定量の銀イオンAg+を得るのに、電極28a,28bの消費電力が抑制されるため、電極28a,28bの消耗を抑えることができる。
1 銀電解水吐水装置
2 銀電解水吐水装置本体
4 制御装置
4a センサー
6 ケーシング
8 水洗小便器
10 洗浄水給水管
12 通水路出口部
14 通水路
16 止水栓装置
18 電磁弁装置
20 定流量弁装置
22 発電装置
24 銀電解槽
26 水車
28,28a,28b 電極
30 給水路
30a 給水路の側壁
32 排水路
32a 排水路の側壁
34 銀電解槽の凹部
36,110 電極保持ユニット
38 銀電解水吐水装置本体の正面側壁面
38a 電極挿入用開口部
40,112 電極保持ユニットの取付部
42,114 電極保持ユニットの電極保持部
44,116 電極保持ユニットの塞ぎ部
46a,46b 電極の基端部
48a,48b 電極の接水側先端部
49a,49b 電極の端子側先端部
50a,50b 電極の電極接水面
51a,51b 電極の電極端子面
52a,52b 電極の基端部の接水側基端面
54a,54b 電極の基端部の端子側基端面
56a,56b 電極の基端部の折り曲げ面
58,118 管路
60a,60b 電極保持ユニットの電極保持部の表面
62 厚み部
64 中子
66a,66b,68a,68b 中子の側面
70a,70b,72a,72b 中子の突起
74a,74b,76a,76b 電極の位置決め孔
78 射出成形機
80 下部金型
82 側部金型
84 上部金型
86 電極保持ユニット成形用金型キャビティ
88 中子成形用金型キャビティ
90,92 ゲート
94 スプルー
96 ランナー
98 電極保持ユニット成形用金型キャビティ
100 成形品
102 成形品の不要部分
120 遮蔽体
2 銀電解水吐水装置本体
4 制御装置
4a センサー
6 ケーシング
8 水洗小便器
10 洗浄水給水管
12 通水路出口部
14 通水路
16 止水栓装置
18 電磁弁装置
20 定流量弁装置
22 発電装置
24 銀電解槽
26 水車
28,28a,28b 電極
30 給水路
30a 給水路の側壁
32 排水路
32a 排水路の側壁
34 銀電解槽の凹部
36,110 電極保持ユニット
38 銀電解水吐水装置本体の正面側壁面
38a 電極挿入用開口部
40,112 電極保持ユニットの取付部
42,114 電極保持ユニットの電極保持部
44,116 電極保持ユニットの塞ぎ部
46a,46b 電極の基端部
48a,48b 電極の接水側先端部
49a,49b 電極の端子側先端部
50a,50b 電極の電極接水面
51a,51b 電極の電極端子面
52a,52b 電極の基端部の接水側基端面
54a,54b 電極の基端部の端子側基端面
56a,56b 電極の基端部の折り曲げ面
58,118 管路
60a,60b 電極保持ユニットの電極保持部の表面
62 厚み部
64 中子
66a,66b,68a,68b 中子の側面
70a,70b,72a,72b 中子の突起
74a,74b,76a,76b 電極の位置決め孔
78 射出成形機
80 下部金型
82 側部金型
84 上部金型
86 電極保持ユニット成形用金型キャビティ
88 中子成形用金型キャビティ
90,92 ゲート
94 スプルー
96 ランナー
98 電極保持ユニット成形用金型キャビティ
100 成形品
102 成形品の不要部分
120 遮蔽体
Claims (10)
- 銀イオンを含む洗浄水を吐水する銀電解水吐水装置であって、
上記洗浄水が流れる主流路と、上記洗浄水が上記主流路から分流されこの分流後に上記主流路に戻るように流れる分流路と、を備えた電解槽と、
上記電解槽の分流路内に並置され且つ少なくとも陽極の電極が銀イオンを生成する銀電極である一組の平板状の電極であって、上記電解槽の分流路内に位置する接水側先端部と、上記電解槽の外側に位置する端子側先端部と、上記接水側先端部及び上記端子側先端部の各々に対する基端となる基端部と、を備えた上記電極と、
上記電極を互いにほぼ平行に保持する電極保持ユニットであって、上記電解槽を形成する壁面に取り付けられると共に上記電極の基端部を保持する取付部と、上記電極の各々を上記基端部から上記接水側先端部まで所定間隔を置いて保持するように上記取付部から突出する電極保持部と、上記電極の接水側先端部に対応する上記電極保持部の先端部同士の間隔を塞ぐように設けられ且つ上記電極保持部と共に管路を形成する塞ぎ部と、を備えた上記電極保持ユニットと、
上記電極に電力を供給する給電手段と、
を有することを特徴とする銀電解水吐水装置。 - 上記電極保持ユニットの塞ぎ部は、上記電極保持部の先端部に一体的に形成されている請求項1記載の銀電解水吐水装置。
- 上記電極保持ユニットの電極保持部は、その上記電極を保持している側の表面が上記電極の表面と面一となるように構成されている請求項1又は2に記載の銀電解水吐水装置。
- 上記電極保持ユニットの取付部は、上記電極の基端部を取り囲むように形成され、これら電極の基端部の各々は、上記接水側先端部に向かって延びる接水側基端面と、上記端子側先端部に向かって延びる端子側基端面と、上記接水側基端面と上記端子側基端面との間に形成され且つこれら両面に対して折り曲げられた折り曲げ面と、を備えている請求項1記載の銀電解水吐水装置。
- 上記電極の基端部の折り曲げ面は、上記端子側基端面同士の間隔が上記接水側基端面同士の間隔よりも大きくなるように上記接水側基端面と上記端子側基端面に対して折り曲げられている請求項4記載の銀電解水吐水装置。
- 上記電極の基端部の端子側基端面又は接水側基端面は、これらと対向する上記電極保持ユニットの取付部に形成された突起に係合可能な孔部を備えている請求項4記載の銀電解水吐水装置。
- 更に、上記電解槽の上流側に形成された給水路と、下流側に形成された排水路と、を有し、上記電解槽が上記給水路と上記排水路よりも外側に突出する凹部を備え、この凹部に上記一組の電極が配置され、上記電極の下端部に対応する上記電極保持ユニットの管路の下端部近傍には、上記電極間への洗浄水の流入を規制する洗浄水流入規制手段が配置されている請求項1記載の銀電解水吐水装置。
- 上記洗浄水流入規制手段は、上記電解槽内に上記電極保持ユニットの下方の所定位置から上記管路の下端部近傍の位置まで所定の厚みで形成された厚み部によって構成されている請求項7記載の銀電解水吐水装置。
- 上記洗浄水流入規制手段は、上記電極保持ユニットの取付部から上記管路の下端部近傍まで突出する突出部によって構成されている請求項7記載の銀電解水吐水装置。
- 上記給電手段は、上記電解槽に流入又は流出する洗浄水により発電する発電手段を含む請求項1記載の銀電解水吐水装置。
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---|---|---|---|
JP2005359162A JP2007160201A (ja) | 2005-12-13 | 2005-12-13 | 銀電解水吐水装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009160515A (ja) * | 2008-01-07 | 2009-07-23 | Toto Ltd | 電解装置 |
JP2022514857A (ja) * | 2018-12-19 | 2022-02-16 | アエスキュラップ アーゲー | エネルギー生成装置 |
-
2005
- 2005-12-13 JP JP2005359162A patent/JP2007160201A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009160515A (ja) * | 2008-01-07 | 2009-07-23 | Toto Ltd | 電解装置 |
JP2022514857A (ja) * | 2018-12-19 | 2022-02-16 | アエスキュラップ アーゲー | エネルギー生成装置 |
JP7431240B2 (ja) | 2018-12-19 | 2024-02-14 | アエスキュラップ アーゲー | エネルギー生成装置 |
US11911226B2 (en) | 2018-12-19 | 2024-02-27 | Aesculap Ag | Energy recovery device |
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